2009年6月15日月曜日

あずまんが大王

 『あずまんが大王』が、新装版で出るんだっていうんですね。その話を聞いた時には、そうかあ、『あずまんが大王』ももうすっかり昔の漫画になったんだなって思って、そうしたら10周年なんだっていう話で、うわあ、もうそんなになるのか、つうか、前世紀末かと驚いて、そして出版者がメディアワークスじゃなくて小学館というのだからまたびっくりでした。出版者変わっちゃったんだ。ということは、もう電撃のコミックスは買えないのかな、と思ったら、あれ、まだ売ってることは売ってるの? 店頭在庫限り? それとも、今後も併売していく? よくわかりませんが、でももう十年たつのか。なんだか感慨深いものがあります。

小学館から出た新しい『あずまんが大王』は、判型が変わりました、加筆修正もされてます、もちろん描き下ろしだってあります、ということで、旧版を持っていてもちょっと買ってみようかなと思える、そんな具合であります。1巻ごとに1学年分を収録して、全3巻。それでいて、各巻ともに電撃版よりも安いのだから、なおさら買いやすい。もちろん、といいきっていいものかどうかわかりませんが、私も買いました。ぎりぎりまでどうしようかと思っていたけど、書店で見て、まあいいか、買おうかと、そんな風に思えたのですね。

『あずまんが大王』は、電撃版はいうに及ばず、英語版も買って、アニメは途中までしか見なかったんだけど、Webアニメは買ってたりして、好きだった漫画です。この時、既に私は『まんがタイムラブリー』の読者であったのだけど、見慣れている四コマ漫画とはまた違う表現、面白さに出会って、こんなのもありか! 面白いな! と思ったものでした。萌え四コマ、萌えキャラだけで中身がないなどといって批判する人もありましたが、けれど大多数に指示されたというのは実際のところ。この後に、ポストあずまんが大王、あずまんが大王フォロワーというような漫画が、多種多様に出て、それが実際今の『まんがタイムきらら』の素地を作ったんだろうなと。もう『きらら』は、『あずまんが大王』の作った、そういう場をはるかに離れてしまっていますが、確かに最初は、『あずまんが大王』の切り開いた地平に打って出ようとした、そんな感じだったように思います。

『あずまんが大王』新装版、読んでみれば、実際修正はかなり多くて、絵が変わっている、ネタ、落ちが違っている、そんなものも多くて、ともない雰囲気も違ってきています。これを、今風になったと見るか、それとも、オリジナルのままでよかったのにと思うか、それは受け取り手それぞれなんだと思いますが、私は元来保守的な人間だからなあ、改訂前の方が面白いと思います。何度も読んで、ネタの、話のテンポが、もうしみついてしまっています。だから、一コマ目から落ちまで、とんとんとんって進んでいく、そんな具合に読んでいたのが、新装版だとつっかえつっかえになって、なんか間の手がうまく入ってこない、そんな感じに思ってしまうんですね。その違和感は、新装版を読んで読んで読んでいくうちに、馴染んで、解消されるものなのでしょうか。その可能性はあるけれど、でもあのころほどに読み込むということはもうないと思う。だから、きっと私はオリジナルに心を捕われ続けるのだろうなと思うんですね。

しかし、『あずまんが大王』、今読んでも面白い。けれど、あの時代であったからこその面白さがあった、そんな風にも思って、時代は超えた、たしかに超えているけれど、今この時にあの時ほどに面白かった『あずまんが大王』は生まれないのかも知れないななんて思ってしまったのは正直なところです。あんまりときめかないんです。けど、電撃版の1巻、その表紙を今あらためて見返してみて、あの5人が連れ立って歩いているところ、なんか胸苦しくなるほどの胸の高まりを感じて、これはノスタルジーがためなのか、それともあの表紙が力を失っていないということなのか。私には、それははっきりとはわからない。けれど、今あえてまた旧版を読みたい、そんな気になっているのは確かなのです。

  • あずまきよひこ『あずまんが大王1年生』(少年サンデーコミックススペシャル) 東京:小学館,2009年。
  • あずまきよひこ『あずまんが大王2年生』(少年サンデーコミックススペシャル) 東京:小学館,2009年。
  • あずまきよひこ『あずまんが大王3年生』(少年サンデーコミックススペシャル) 東京:小学館,2009年。
  • あずまきよひこ『あずまんが大王』第1巻 (Dengeki comics EX) 東京:メディアワークス,2000年。
  • あずまきよひこ『あずまんが大王』第2巻 (Dengeki comics EX) 東京:メディアワークス,2000年。
  • あずまきよひこ『あずまんが大王』第3巻 (Dengeki comics EX) 東京:メディアワークス,2001年。
  • あずまきよひこ『あずまんが大王』第4巻 (Dengeki comics EX) 東京:メディアワークス,2002年。

2009年6月14日日曜日

GENERATION XTH CODE-REALIZE

 GENERATION XTH CODE-REALIZE、メインシナリオのクリア、なりました。こ、これでゆっくり眠れる……。いやね、寝ないでっていうと大げさですけど、それでもかなり睡眠を削ってプレイしていたものですから、もうこのところ、眠くて眠くてたまらんかったんです。ほら、このあいだ、雑誌の感想書いている途中で力尽きたことがありましたけど、あれなんかはまさにゲームの影響で、だから、とりあえずこうして一段落ついたことで、ゆっくり休めることになるんじゃないかと思います。少なくとも、一日一時間とか、そういうペースでゆっくり楽しもうっていう、そんな感じになれるんじゃないかと思います。

しかし、Code Hazardからはじまって、Code Breaker、そして今作Code-Realize、だんだんクリア速度があがってるっていうのがなんですね。第1作では、およそひと月かけて26時間でシナリオクリア、第2作は丁度ひと月かけて45時間51分でシナリオクリア、しかし第3作は、およそ2週間でクリア。クリアに要した時間は40時間10分。って、どんだけ遊んでたんだ。確かに、日課がおろそかになってる、そんなところもあって、これはもう大問題。けれど、これくらいの勢いでやっつけないことには、きっと日常に押し流されてクリアできずに終わったに違いない。だから、だんだんにクリア速度があがるというのは、なんとしてもクリアしてやるぞ、っていう意識の現れだったと思うんですね。

クリア時のレベルは34。これは、ちょっとゆっくり目なんじゃないかと思います。おかげで、最終のイベント戦もそんなにてこずることなく終えることができました。パーティは、ウシワカ、無双、ブリュンヒルト、ヨシュア、エンジェル、ツクヨミ、あいかわらずスタンダードな構成ですが、しかし今回に関してはツクヨミはずして金毛九尾/白面九尾をいれた方が効率がよかったかも知れません。ってのは、呪文の習得がゆっくりなものだから、魔術師が活躍できるのは、本当に最終盤なんですよ。だから、魔術師がいなかったら、もう少し低いレベルでクリアできたかも知れません。私の御定まりの戦法である、マジックバースト / オープンパンドラでパーティを強化して粘るという手が、もう本当に最終の連戦くらいでしか使えず、というか、あんまりスペルが揃わないから、スペルなしで戦うのに慣れてしまって、だから今回は魔術師はあんまり活躍できません。Wizardry系に限らず、魔術師職が好きな私にはちょっと残念です。

 今回のプレイ、難易度は、以前にもいってましたようにベテラン。ノーリセットは貫きました。というか、そんなにハードではないので、敵に先手をとられてブレスで半壊逃げそこねて全滅みたいなことはありませんし、必ず逃げられるアイテム、スペルも存在するし、蘇生成功率もある程度したら100%になるし、宝箱の罠を回避してくれるアイテムもあるしで、泣きながら、もう駄目だ、もういやだ、なんて思うようなことはなかったです。いや、以前どのWizをプレイしたときにも、そこまでのことはなかったですけどさ。けど、比較的やさしめとはいっても、死ぬ時には死にます。31回かな? クリティカルヒットで死ぬときもあるけど、クリティカルヒット関係なしに、多段ヒットを食らって死ぬことの方が多かったような気がします。特に終盤がそんな感じでしたっけね。

そして、シナリオ。これはなかなかにやられました。SFとか、そういうの読んでる人にはそれほど衝撃じゃないのかも知れないけど、私はもう、うわ、そうなのかー、やられた、素直にそう思って、あの東京の成り立ちもそうなら、一度なすすべもなくやられて、どうしようもなくなったと思ったところから復帰する流れなんかも、それから、その流れが再び終盤に戻ってくるところなんかも、うまいわあ、やられたわあ、というか、あの子は死んだら死にっぱなしかと思ったものだから、Wiz XTH 1のアスカ、サーカスがそうだったように、Wiz XTH 2の静流がそうだったように、死んでも生きかえるというシステムを持っていながら、それでもあえて絶対の死を持ち込んでくるところに、シナリオの本気を思ったものでしたっけ。けれど、本作では、それを見事に救ってみせた。ご都合主義って感じではなく、すでに用意したシナリオ上のギミックを利用しての救出劇に、いいなあと、素直にそう思って、それでその後のちょっとしんみりとさせる、ああいよいよ終わるんだなって思わせる、そんな流れにじんときて、ええ、すごくよかったですよ。楽しかったし、面白かったし、なによりプレイして、クリアしてよかったなと思えた。いいゲームだったと思います。

とはいえ、まだ終わってない。まだ追加のクエストがあるはずだし、それにサブブラッド全然試してないし、使ってないブラッドコードもいくつか残ってるし、そのへんを少しずつでも遊んでいけたらいいなと思います。

あ、それから、桜子さん、どうぞどうぞ、沖縄いってきてください。沖縄気楽にいって楽しめるくらいに、成功してくれたらいいなあ、そう思っています。

2009年6月13日土曜日

銘高祭!

 『銘高祭!』は『まんがタイムきららフォワード』にて連載中の漫画。作者は『眼鏡なカノジョ』のTOBIで、連載がはじまると知ったときには、意外そしてちょっと嬉しい、そんなことを思ったものでした。いや、眼鏡だからじゃない。派手さはないけれど、地道な展開が期待されるなって、そんなことを思ったんですね。そして、その予測はほぼ当たって、地味で、けれど登場人物の感情を丁寧に描いていこうとする、そんな漫画となりました。舞台は高校。中学生のころに見た銘高祭に憧れたみちえが、文化祭実行委員長に抜擢されて — 、という物語。そして、みちえを軸としながらも、他の実行委員たちにスポットライトが当たっていく。その過程で描かれる、彼らの思い、感情、それがなかなかによいのですね。

物語はみちえを軸としながらも — 。確かにみちえはヒロインで、彼女が『銘高祭!』において、大きな役割りを担っているのは確かであるのですが、しかし、『銘高祭!』はみちえの物語でありながらも、みちえだけの物語ではありません。生徒会長、副会長がいて、会計委員のふたりがいて、新聞部がいて、そして実行委員ではない普通の生徒たちもいて、銘高祭に関わるみなの思いをすくいあげようというかのような感触があるのです。誰よりも熱い情熱をもって、必ずや銘高祭を成功させようと奔走するみちえがいる。けれど、そのまわりにいる委員たち、彼らの思いがみちえに劣るのかといえば、決してそういうわけではない。誰もが、それぞれに違った思いをいだきながら、ひとつのテーマに向かって進んでいく。そして、それほど熱心ではない一般の生徒にもドラマがある。温度の高低はあれど、銘高祭というものを、ほかでもない今年の銘高祭をいうものを、多様な目、気持ちを通して描こうとする、そんな意図が感じられるのです。

銘高祭は一年通して最大のイベント。だからこそ熱くなってる人がいる…。けど、私にはそれがよくわからない。文化祭に自分の青春を燃焼させるみちえのような人を見て、私が思ってきた気持ちもひろいあげられている、そのように感じて、だからなおさら好きになったのだと思います。誰もがひとつのことに一丸となって取り組めるとは限らない。そうした温度差、むらも描いてこその文化祭ものかも知れない。けれど、ただ冷めているだけじゃない。それが、この漫画のよいなと思ったところで、なぜみちえがあんなに熱心になれるのか最後まで見届けてやろうじゃない。ただ、わからないといって立ち竦んでいるのではなく、わからないなら、それをわかろうとして飛び込んでみる。みちえのように熱くなれるかはわからないけれど、遠巻きにしてるだけじゃなく、少しでも歩みよろうというその姿勢が、なんだかすごく健全だなって思ったのでした。

そして、ちょっとだけひっかかったところ。あの先生の態度に実は納得いってないんだ。きっと過去になにかがあったんだろう、それも銘高祭がらみでなにかあったんだろう、それは充分理解して読んでいたんだけど、それでも彼女は教員で、プロフェッショナルとして教育という仕事に従事する、そんな立場の人間なんです。それが、ああいう、感情に引き摺られたとしか思えない、配慮に欠けた態度で臨むのはどうだろう、などと思ったのは、私の教員という職に対する期待度があまりに高すぎるからなのでしょうか。現実を見れば、もう、とんでもなく酷いのもいます。だから、こういう、自分の過去に捕われるというのも、自然で、ありえる話なのでしょう。それはわかる。教員だって人だもの。そんなことがあってもいい。けれど、そうだとしても、仮にこういう教師がいるのだとしたら、私は、それはプロとしてどうだろう、そのようにいわざるを得ない、そんな風に思います。

彼女の発言は、みちえの思いに一歩踏み込んで、銘高祭は自分のものじゃない、だから、みんなでやらなきゃだめなんだ、その言葉を引き出して、一種ひとりよがりだったみちえの思いをより高いところに引き揚げる役目を担ったのですね。そして、おそらくは、彼女の言葉は、かつての自分自身にも向けられた、そうした言葉は、今という時に、今年の銘高祭に取り組む生徒たちを通して、自分自身にも返って、過去を乗り越えさせるきっかけとして働いたのだろう、そのように思います。

『銘高祭!』は、銘高祭というできごとに関わるものの思いをよくひろいあげて、つぶさに描こうとする試みです。この先にできあがっていくだろう銘高祭。それはどのようなものになるのだろう。それが、部外者、傍観者である私にとっても楽しみでならないのは、何かが始まる、そして何かが起こっている、そうした実感が、私をも引き込んでしまっているから、なのでしょうね。

  • TOBI『銘高祭!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 東京:芳文社,2009年。
  • 以下続刊

引用

  • TOBI『銘高祭!』第1巻 (東京:芳文社,2009年),12頁。
  • 同前,107頁。
  • 同前.108頁。
  • 同前,116頁。
  • 同前,163頁。
  • 同前,33頁。

2009年6月12日金曜日

『まんがタイムラブリー』2009年7月号

毎月13日は『まんがタイムラブリー』の発売日。けど、なぜか今日買えました。なぜか今月は12日発売。例月よりも1日はやく発売されて、土曜に出歩かなくてすんでラッキー、だったのかな? だから、発売日入手圏にお住いの方は、今日買えます。しかし、第2週は配本が休みとか、そういうとりきめでもあるんでしょうか。いやね、芳文社のカレンダーを見てみたら、今週を除いて、きれいに土曜にコミックスやら雑誌やらが発売されるものですから。しかし、来週から連続で、休みの日に出歩かないといけないわけか。ちょっとがっかりしますね。

『天使な小悪魔』は、花園の面々を描いた漫画というより、失意のアイドル、カイトの明日はどっちだ? という、そんな雰囲気になってしまって、けどちょっと面白い。あの、お母さんがすごいよね。以前からなんだけど、徹底している。そしてそれは今回も。やさしい笑顔の影に隠れた本性が実にいやな感じで、それだけにカイトから目が離せないって感じになっています。きっとカイトは立ち直るんでしょうけど、それまでにどんな紆余曲折があるんだろうか。それが気になります。

うさぎのーと』は、カツ揚げがうまい先生がカツアゲを阻止する話。カツアゲの由来は、恐喝して巻き上げるから、かつあげなのか。それは知りませんでした。しかし、あの人があの発言をすると洒落にならない、それがとてもよいと思います。

それにしても今回は面白かった。ミラクルの予測不可な落ち。片岡の強烈な魅力にまいっている男子数名。しかし、いや、これ以上は変態的になるからしゃべらない。今まであまり意識してこなかった大鎌くん、彼のモチーフはカマキリですね、なんだかちょっとわくわくさせてくれて、ああいうキャラクター、実はすごいよ、っていうようなのね、好きみたいですよ。でも、大鎌くんがおおかまなら、片岡はなにかまなんだろう。大好きです、片岡。で、犬飼(弟)先生の、怖いんだか圧倒的なんだかよくわからない見せ場。あれもいい。あの、目付き悪くぼーっと座ってるだけみたいなコマから、凄んで見せるあの流れ、いいね、いいよ、先生素敵! 馬鹿馬鹿しいネタを積み込みながら、けど大きな流れは暖かみにあふれていて、いい話でした。

『だんつま』、ドロ遊び!! で誤魔化せてしまう主婦、素晴しいな。こういう稚気にあふれた人、実によいと思います。そして、この人のまわりの人たちも、負けず劣らず、笑顔で怒る未歩さんなどとても魅力的です。『先生はお兄ちゃん。』は、園児まゆと高校生月子が出会ったという話。しっかりしてるんだかしてないんだかわからんまゆが可愛くて、あのきっぱりとしたしゃべりかた、この頃からだったんだ。この口調が好きなんだ。なんだかよくわからんが、たまらんのだ。そして、ちょっとずつムンチャイ関係者の設定があきらかになっていって、そうか、じーさんがムーンチャイルド作ったんだな。しかし、月子が生まれてムーンチャイルドを作ったのか、そうだとすると、そんなに古い会社じゃないのかな? などいろいろ思ってしまうのは、そうしたところ気に入ってるんでしょうね。とりあえず、人さらい 人さらい 食べられるーはよかったです。

『たたかえ!WACちゃん』、さすがにちょっと無理がないですか……。けど実際問題として、こういう人は入れるんだろうか。けど、それ以上にヅカの人はなんなんだろう。なんであんなに詳しいんだろう。マニア? 最初先輩かと思ったんだけど、どうもそうではないみたいだし、なんだかなあ。解説役なんだろうけど、しかし普通に半長靴という用語が出るというね。割と自衛隊の宿舎は自由で、売店でゲーム誌買えたりするとかいう話ですけど、こんなにゆるいってこともないと思うんだけど、なんかもうちょっとぴりっとお願いしたいところです。

パニクリぐらし☆』、風呂敷って駄目ですか? というか、柄の問題? 唐草模様の風呂敷って漫画とかネタグッズでしか見たことないんですけど、本当は由緒正しい柄なんですよね。なんか、その扱いの変化が不憫と感じたりしたのでした。で、漫画はというと、ちょっといい話。もちろん落ちもついて、いいじゃん、仲良し家族だよ。鞄は兄妹お揃いで使えばいいんじゃないでしょうか。より仲良し家族といった感じが強調されてよさそうです。

『ペンとチョコレート』は割と好き。けど実は序盤、『なのはなフラワーズ』とちょっとごっちゃになってました。あの思わせぶりで、いうこところころ変わる編集はどっちの編集だった!? みたいになってて、それでちょっと入り込みにくかったような覚えがあります。最近ではあんまり読まなくなったけど、こうしたレディーズ誌に載ってそうな漫画、結構好きで読んでたんですね。あの恋愛に関して自爆して、それでしみじみ語って照れるところとか、あのすみっこに座りこんで話し込むっていうところとか、そういう細部にひかれているように思います。

『アイムホームあかり』、ゲストです。というか、ゲスト多いよね。ここからゲストラッシュだよ? 漫画の雰囲気、なんかどっかで見覚えが? と思ったんだけど、はじめましてだそうなので、多分勘違い。新しくやってきた大家代理の娘さんの奮闘記。結構強引な手腕、そしてまだまだ発展途上というところ。まだ顔見せといった感じだけど、続けて読んでるうちに馴染んでいくんじゃないかなって思っています。あの、お婆さん、と呼ぶのも失礼な気がするけど、あの御婦人の存在がいいなって思ってます。

リカってば!』、安曇さんはかわいい、うん、かわいい、すごくかわいい。しかし、本編はほとんどリカとの悶着の思い出じゃないか。なんか不毛な恋愛してるなって気もしないでもないけど、しかし、それでも安曇さんがかわいいと思えるならいいのんか。その安曇さんですが、可愛いだけではない、そんな表情が現れてきて、とてもいい感じに思います。塚田の魅かれる女は、きっとみんなミカちゃんタイプなんだよ。以前の彼女もそうだったじゃないか。だから、きっと安曇さんもそうなんだよ。

『きまぐれオフィス』、私がラブリー読みはじめたころの四コマ誌は、こういう感じの漫画が多かったような気がします。古くさいっていってるんじゃないよ。駄目な先輩と、どじな新人、微妙な人材が働くオフィスもの。楽しみにしようと思います。

『縁側ごはん』は、え? なに? 逆転ホームラン? この漫画の主人公、あまりに自由人、そう思っていたら、姉は輪をかけて自由人だったという。というか、常識を意に介さないって感じですね。せかせかこせこせとした日常から外れている、そうした雰囲気が気に入ってるんだと思うのですが、妙に厳格な家に育ったヒカルちゃんは、非常識姉弟に感化されてしまうんでしょうか。だったらいいなあ。で、レギュラーになったらいいなあ。などなど。

『ミニっきえにっき』は、なんか変なの出た、と思ったら、いきなりの変態呼ばわり。酷いのか妥当なのか、それがわかりません。どうでもいいことだけど、このBlogで一番読まれている記事は、変態と連呼する漫画に関するものだったりして、そうか、やっぱりみんな変態が好きなんですね。でも、この漫画の変態は、別にそんなに変態ではなくって、暑苦しい体育会系というのを絵にしてみましたといった感じで、しかもそれがイルカだから、なんともいえない奇怪な感じがただよっています。いい話を期待してがっかりするミニ様が見どころかも知れません。しかし、このなんでも強く言い切ってしまうことで、そうなんだ! と思わせる技法は、現実世界においても有効なのではないかと思われますね(というか、結構有効らしいです)。

『私のヤンチャな執事クン』は、てっきり勝気なお嬢様に従順に付き従う若く優秀な執事ものかと思ったら、違ったのか。作者は藤城ショーコ。この人の絵、結構好きなんです。けど、従順に調教されていく尊大なお嬢様っていうのは、私の好みとはまるで逆だから、なんともいいにくいものがあります。最近の私のお気に入りのアリスといえば、GENERATION XTHの尊大なアリス隊長や、PandoraHeartsの血染めの黒うさぎだったりするので、こちらのアリスさんにも頑張ってもらいたいものだと思います。

『FLIGHT TAXI』、わけありなお嬢さんなのかと思ってたら、そうでもなくて、まあよかったなあと。神経質な絵、辛気臭い雰囲気は正直なところ好みです。でも、あんまり残らない漫画だったと思います。台詞とか、随分ぶってたんだけどなあ。

『できる女には秘密がある』は、覚えてるよ、第3回まんがタイム新人4コマまんが大賞の人だ。何賞だったかは忘れたけど、このお姉さんは覚えてる。どうも私は、ちゃんとした人に見せてるけど、その実は酷いろくでなし、でたらめな大人というキャラクターに魅力を感じてしまうようで、だからこのお姉さんは実にいい感じです。まあ、ろくでなしの種類、でたらめの程度にもよるんでしょうけど、しかしこのお姉さんはとてもいい感じです。悪い人間じゃない、人に迷惑かけることもあるけど、陥れよう、足を引こうというような感じがない。自分の駄目なところもわかってる、なんとかしないといけない、そういうこともわかってる、けどどうにもできないというもどかしさに共感してしまうのかも知れません。

共感してしまうというところからも明らかかと思いますが、私とこういうお姉さんは、共存できません。駄目のチキンレースみたいになること請け合いです。

『ヒーロー警報』、Yのいい人さが際立ってます。パリから舞い戻ってくれたんだ。しかし、この漫画は、かつて悪の側にいた人が成功していて、正義の側にいた人は微妙なポジションという、そうしたところ、なんか妙にシビアで、だって、Hって普通のサラリーマンですよね。昔は天才少年だったとか、そんなだったと思うのに、栄光は少年時代でピークというわびしさ。それがもう不憫で不憫で。けど、それでも楽しそうだからいいのでしょうね。最後の最後、大おちは素晴しかったです。そうか、成層圏を超えたんだ。なんか、かっこいいな。

『カフェらった!』は、男装女子大好きなので、普通に嬉しかったり。王子いいじゃん、けど王様のほうがもっと好きです。それはそうと、あのモアイのお嬢さん、彼女をもっと可愛く描いてあげて欲しい。あの人が初登場したときに、少女漫画的な残酷さがあると感じたのでした。けど、実際のところ、だんだんに可愛くなってきているようにも思います。頑張れ、千歳。応援しています。

『人生相談はじめました。』、ゲスト。なんとも酷い喫茶店なんだけど、あの店長が登場してくるところで、なんかよさそうだと思った自分が自分で理解できません。ゆるギャグを標榜している、そんな漫画で、たしかにゆるい、そんな感じではあるのですが、けどそんなにゆるすぎることもないと思います。最後の落ちの流れは結構好き。悪くないと思います。

サクラ町さいず』は、ミニブタが可愛いなあ。貯金箱みたいだ。ロッタちゃんのぬいぐるみみたいだ。でも、ああいうふれあいコーナーって、いや、やめとこう。ハシビロコウはそのインパクトからか、あちこちで人気であるようで、しかし本当に動かない鳥みたいですね。いい味出してると思います。

  • 『まんがタイムラブリー』第16巻第7号(2009年7月号)

引用

  • 渡辺志保梨「だんつま」,『まんがタイムラブリー』第16巻第7号(2009年7月号),36頁。
  • テンヤ「先生はお兄ちゃん。」,同前,41頁。
  • 長谷川スズ「リカってば!」,同前,97頁。
  • 藤城ショーコ「私のヤンチャな執事クン」,同前,146頁。

2009年6月11日木曜日

ぎふと

 先日休刊した雑誌、『コミックエール!』に連載されていた漫画、『ぎふと』の単行本が出ていて、これは掲載誌を『ドラゴンエイジ』に移して続くとのこと。正直それはありがたいことだなあと思っていて、それはやっぱり、この『ぎふと』という漫画を気に入っていたから、なのです。ロボットの女の子、ぎふこが人の感情を学ぶ過程で、いろいろな人との関係を結んでいく。そうした様がなんだか微笑ましくて、そしてそのぎふこと知り合った人たちが見せる感情の揺れ動きがよくて、いい漫画だと思っていたんです。だから、この続きがあるということが、本当にありがたいと思います。

この漫画は、ぎふこの感情の成長というものをメインに置いた、SFというよりもファンタジー、そうした色合いを持っていたのですが、うまいなと思ったのは、ぎふこが人の感情を知る際に用いるギミック、キャンディーを通して感情を同調させるという、それですよ。この仕掛けがあるから、ぎふこには感情がダイレクトに伝わる。そして、読者はぎふこの反応を通して、彼ら彼女らの感情を知ることとなる。そうした感情を知る、追体験するような感覚がすごくいいと思ったのでした。

このあいだ、休刊する『エール』について書いたとき、この作者について、人の気持ちを丁寧に描いて、いい。そんな作家だと思います、というようなことをいっていました。そして、それは『ぎふと』にも当然いえることでありまして、ぎふこが傍観者となって、恋愛の、恋愛未満の感情に立ち会う、その気持ちの動きが力感たっぷりに描かれるところ、素晴しくて、時に凝った画面構成に読む順番を見失ったりもしたのだけれど、そんなことちっとも気にならない。これは、いいな、そう思って、そしてぎふこの知り合いたちがまた繋がっているというところも最高だなって思っていて、本当、いい漫画なのであります。

これまでぎふこは傍観者であると、そのようにいっていましたが、ぎふこにはぎふこの物語が描かれる日がくるのだろう、そう思っていたところに、あの衝撃の展開があって、私は本当に驚いてしまって、そして、それ以降は『ドラゴンエイジ』にて描かれます。これは過去編ということなのかな? こうした動きは、それっぽいほのめかしがあったように、最初からの規定路線なのか、それとも突然決まったらしい雑誌休刊を受けて、急遽路線変更したものなのか。そのあたりはわかりませんが、いや、あとがきを見るかぎり、既定路線みたいですね。一気に浮上してきたと感じられたぎふこの物語、それがいつか収束し、そしてその際にはなにかしあわせな感情が生まれるようであればよいなと、そんなことを願っています。

  • 山田J太『ぎふと』第1巻 (角川コミックス ドラゴンJr.) 東京:富士見書房,2009年。
  • 以下続刊

引用

2009年6月10日水曜日

『まんがタイムきらら』2009年7月号

雑誌の感想を書いていて、途中で力尽きるだなんて思いもしませんでした。『まんがタイムきらら』2009年7月号、とりあえず昨日は前半だけを書いて、具体的には『かみせぎ!』まで。しかし、こうして前後編になるんだったら、もっとしっかりみっちりと書いていけばよかったよ。なんていうけど、それをしたら、多分もっと早い段階でリタイアしたんだろうなと思います。

そんなわけで、再開は『境界線上のリンボ』から。いたずらっこたちと自宅で迷いこむ不思議な空間。こういう、不思議がなにくわぬ顔して身近に隠れているっていうのは、なんか見ていてわくわくさせるものがあると思います。子供なんかだとなおさらだと思うのですが、日常に非日常が隣接しているという感覚、それはいくつになっても求めてしまいたくなるものなのかも知れません。『リンボ』は、日常といいきれるほど日常に暮らしているわけではないけど、だからこそ可能になるより一層の非日常表現、それが日常にまざりあうようにして存在している。なんか、よいなと思います。

こどもすまいる!』は、牧場にいくお話。全体に広がる楽しそうな雰囲気に、あの馬のやめとけみたいなちょっとおかしな表現が、なお面白みを強めていたと思います。そしておつかれさまです。やっぱりいい漫画だなって思います。『うぃずりず』はサイレント風味でやっていて、あの宙を舞う自転車、あれは面白かった。けど、自転車って描くのべらぼうに難しいと思うんですが、それがこんなにたくさんでて、いやほんと、大変だったんじゃないかと思います。

『PONG PONG PONG!』、本当は怖いリコの師匠。神さまなめてかかっちゃいけないって話でした。けど、祐太、なんかいいやつだなあ。しかし、どんどん株が下がるな。羨ましいは単純なんだけど、それだからこその面白さがあったと思います。『まーぶるインスパイア』は、いよいよ話は進まず、けどこの普通なら枝葉末節としてオミットされるような話がむしろメインといった感覚、たまらんものがあります。そして唐突に男湯の風景。親父さんの溢れる娘愛。すさまじいな。すさまじいからこそ面白いなと思います。

『だんで・らいおん』、私も待ってろといわれたら、じっと待ってるタイプだわ。昔は違ったんだけど、だんだんそんな風になってしまって、あんまりよくないなあ。なんて思うけど、本当はどっちがいいんだろう。この漫画、悪い漫画じゃないと思います。なんだか引っこんでしまっているヒロインが、だんだんに開かれていく。そうした様を見るのは、悪くないものだと思います。

『夏色スニーカー』、これもゲスト。猫探しの散歩。猫と出会って写真を撮って、そうしたいろいろを通してキャラクターを魅力的と感じられたらよさそうです。ぺぺぺって名前はいいなあ。ヒメと対立してるようで、そうでないっていう。その様子は面白かったです。

『びすとろふぃーゆ!』、これもゲスト。才能はあるんだけど、引っ込み思案というか自己否定感情というか、自己肯定感の欠如というか、そんなヒロインがちょっといい感じ。だから、回を重ねると好きになるんじゃないかなあ。そんな雰囲気です。

『からめるマフィン』、卵白を先に泡立てるオムレツ、今度試してみようと思います。『ダブルナイト』、『ぼくパイ』って略称は、さすがに一般層には通じないんじゃないでしょうか……。『ぼくの生徒はヴァンパイア』、略して『ぼくバイ』だと思うんですが、パイでいいの? うん、まあいいや。細かいことはいいのよ。

そしてMy Private D☆Vは『キルミーベイベー』のカヅホさん。ショートカット、いいですね。ジャージ、素晴しいですね。けど、このジャージは私の好みである普段着がジャージとはちょっと違って、けどこれも魅力的かと思います。で、スパッツだそうですが、これ、小学生の時に見たアニメの影響じゃないかとのことですが、それって『飛べ!イサミ』? まさか『カードキャプターさくら』? ところで、さくらってスパッツだったっけ? そう思って軽く検索してみたら、自分の文章がヒット。ぎゃーっ!

しかし、いいイラストを描く人だと思います。色気は少なめ、さらりとしていて、ほのかにただよう程度。で、魅力もしっかりとあって、よいなあ。表情、そして手足の表現がよいのかな。キャラクターはちんまりとしてるんだけど、小さくまとまってるような感じはしない。その、大きな動きの見せかたが逆にキャラクターの小ささを強調するようで、よいなあと思うんですね。

で、アホの子。うん、アホの子は可愛いですね。私も好きです。

  • 『まんがタイムきらら』第7巻第7号(2009年7月号)

引用

  • 娘太丸「こどもすまいる!」,『まんがタイムきらら』第7巻第7号(2009年7月号),122頁。
  • 同前,124頁。
  • リサリサ「PONG PONG PONG!」,前掲,137頁。

2009年6月9日火曜日

『まんがタイムきらら』2009年7月号

『まんがタイムきらら』7月号、発売です。表紙は、アニメになって人気がものすごいことになってる『けいおん!』。いや、ほんと。こんなに人気が出るなんて想像だにしていませんでした。アニメになるって聞いて、驚いて、最初は見るつもりもなかったのに、予告編がちょっといい雰囲気だったものだから、じゃあ試しに見てみるかと思ったら、こんなにはまってしまうだなんて……。深夜アニメなんて見てらんねーよ、とか思ってたのに、しっかり起きて見てるし、おかげで睡眠不足だし、けどたった12話で終わっちゃうのは残念だなって思ってる。あれ、13話だっけ? どっちでもいいけど、終わっちゃうのは残念だなって思います。

といったわけで、表紙が『けいおん!』、巻頭の特集も『けいおん!』で、もちろん漫画も載ってます。カラー。梅雨時の話題。雨が降ると楽器を運ぶのが大変という話であったのですが、いや、もう、本当に雨はいやなもの。楽器は、特にギターは水濡れ厳禁ですから。雨がちになるとネックが反るという話ですが、経験上、湿度が高くなると順反りするんですが、そうなるとオクターブチューニングも狂うのか。そりゃそうだろうな。もう、面倒くさいなあ。

漫画『けいおん!』は、アニメ『けいおん!』がはじまってから、あきらかに雰囲気が変わったと思います。けど、それは変質したというより、のりのりになったとでもいいますか、よりバラエティに富むようになった、そんな感じ。面白いのは、それでもアニメの雰囲気とは違うっていうところなんですね。原作には原作独特ののり、雰囲気があって、こんな感じにアニメ、原作それぞれに違った楽しみかたができるなら、それはとてもよいなと思っています。

今回の見どころは、部室以外ではやっぱり猫をかぶっているさわちゃん、楽器命名、そして楽器の傷? 楽器は大切に扱ってるほど、傷がいくとショックなものです。私はいまでもくよくよしますよ。楽器に名前は、それじゃ私のはマスタングだから「まっさん」とか? 高校の頃、クラリネットをくーちゃんと名付けている女の子がいましたが、私はどうも楽器をはじめ、道具に名前を付けるというのはなじまないみたいです。

あっちこっち』で榊が握っているにぶ伊御っていうの、どう見ても、いや、やめとこう。『ふおんコネクト!』、おもちゃはマンション一戸に入りきる分まで。うん、そうだよなあ、そうやってどっかで線を引かないといかんよなあ。ちょっと反省中。『天然あるみにゅーむ!』がきて、そして『ゆゆ式』でカレーパン!。以前のけいおん部のケースもあるし、これってきっと狙ってるんでしょうけど、ということはかなり早い段階で掲載の並び順って決まっているんでしょうか? あるいは内容を見て、並び順を変える? わかんないけど、こういう本誌ならではの遊び、面白いなと思います。

三者三葉』は、薗部のメールの文面が普通じゃなくて、けどこの人、前もこんなのあったような気がしますが、なんていうんでしょう、気持ちがざわつく、そんな嫌な感じを残す文面。そりゃ拒否したくもなるなと思います。しかし双葉は、どう見てもケーキ目当てっぽいけれど、なんのかんのいって付き合いのいい娘だなあ。『ネズ巫女ちゅー』、濡れネズミはやっぱり避けては通れないネタであった模様です。しかし、なんともいえない味わいの漫画です。で、結構好き。あの、防毒マスクとかいいですね。あれは完璧に近い対処だと思います。

『Aチャンネル』がゲストで本誌にやってきて、しかしこの人の絵、スカートがやっぱりシャンプーハットっぽい。動き勢いがあって魅力的だけど、けどちょっと目の毒かも知れません。パンツじゃないから恥ずかしくない? 恥ずかしいわ!!とか、元ネタは名前しか知らないのですが、けどその勢いが面白かった。ところで、本当に貧乳萌えブームなんて到来してるんですか? そのあたりの動向はわかりませんが、だぶだぶのセーターのブームは個人的にちょっと到来してます。

『メロ3』は初回限定を買い逃す話。でも、訓練されたオタクなら、店員が知り合いだろうが、経営者が同級生だろうが、躊躇なく買えるものです。その点、本太はまだ現実に夢を見出そうとしてるわけで、少くとも未練があるわけで、偉いな。偉いか?

『かみせぎ!』。ゲストだそうですが、今、『きらら』では神さまがはやってる? 狛ネズミとか狸とか。けど、そのどれともまた違った感じがあって、この導入の序盤をすぎて、どんな感じになるのかな。どうも、お姉さんが小さな神さまを愛でる、そんな方向に向かいそうですが、実際それがどんな風に展開されるのか、その次第によってたくさんあるうちのひとつか、そうでないか決まるのでしょうね。

ところで、今日はちょっと疲れてます。続きはまた明日!

  • 『まんがタイムきらら』第7巻第7号(2009年7月号)

引用

  • 異識「あっちこっち」,『まんがタイムきらら』第7巻第7号(2009年7月号),20頁。
  • ざら「ふおんコネクト!」,同前,30頁。
  • 三上小又「ゆゆ式」,同前,42頁。
  • bb「Aチャンネル」,同前,85頁。

2009年6月8日月曜日

ぼくの生徒はヴァンパイア

 ぼくの生徒はヴァンパイア』の2巻、この表紙がすごい。いや、もう、本当に。メイベルに寄り添うカミラ、ちょっと肖像画などを思わせるようなイラストでありまして、しかし、なんという美しさ、なんという華やかさでありましょうか。えんじ色のカーテン、ビロード張りなのか豪奢なソファに座ったふたりのなりも表情も対照的で、片やすました美人、片やいとけなくしかし優美な美少女、もう最高じゃないですか。背景含めて色はかなり多いのに、うるさいとは感じない。むしろ品のよさを感じたりもするのだけれど、そうした落ち着きを破っているのがカミラで、静止した時間のなか、身を乗り出すように、また表情も自然にほころんで、その動きが彼女の印象を強めて、いや、本当にいい表紙だと思います。

しかし、この表紙、これは肖像画というよりも肖像写真みたいなのを意識しているんでしょうか。ほら、こないだの『MAX』で、チェスのうんぬんからルイス・キャロルの叔母を思い出したとかいってましたけど、このルイス・キャロルの時代、写真はとても露光に時間がかかるものだから、被写体はみなじっと身を硬ばらせていたんですね。長時間、じっとしておかないといけないから、体をどこかにもたせかけて支える、そんな構図が多かった。メイベルが深く椅子に腰掛けているように。カミラがメイベルの手を取って、支えにしているように。そんなだから、自然な表情なんて望めないわけです。こうした見方は、ただ自分がそのように見たいという願望に過ぎないのですけど、メイベルの無表情にそうした時代の写真の撮られ方を思って、しかしカミラは撮影時のルールにとらわれることなく自然な表情を見せている。さすがヴァンパイア、人の世の理に反して生きる存在だぜ! みたいに思ったりするのは、我ながらやりすぎだと思うけれど、けれどカミラにそういった超越的、あるいは超常的なありようを感じたいと思ってしまうのも正直なところなのであります。

ヴァンパイアといいながらも人が怖い、お気に入りのブラム先生の前では従順など、どうにも迫力に欠けているカミラですが、第2巻では実に吸血鬼らしい側面が描かれて、それがとてもよかったのでした。ガブリエラに血を吸われてしまったブラム先生、その血を舐めてカミラがいった言葉は美味しい…。それまで、吸血鬼やなんだといいながらも、ほのぼの同居ものといった色が強かったこの漫画に、異質な色合いがさっと加えられて、その怪異な感触が一層に魅力を増さしめた。そのように感じたのですね。ブラム先生の血の味を知ったカミラの表情こそは描かれなかったけれど、そのひとことの重みは確かにあって、なにか艶かしい、色気を感じさせて、ああこの漫画はやっぱり吸血鬼ものなのか。怪奇、ホラーの類にはどこかしら艶かしさというものが感じられたりするものですが、意識していなかったところにぱっと現れてきたそうした感触にまいりました。転倒しました。価値が、印象ががらりと変わりました。そして、続きの回においてのカミラの吸血鬼としての本能と、女の子としての感情との狭間に揺れたあげく、ガブリエラをガブリ、ごめんなさい、衝動的にガブリエラの血を吸うという描写にいたっては、ちょっとぞくぞくするものがありました。すぐそばにいるものが、それも子供の姿をしているものが、人とは本来相容れない、人ならぬものであるという、そうしたところが垣間見られて、素晴しい、なおさらに好きになったのでした。

ガブリエラは普段から人でなしといった感じだから、吸血鬼としての本性を無邪気に全開にしてきても、まあそんなもんか、ガブリエラだもんな、それくらいですんでしまうけれど、いつもはおとなしいカミラが吸血の誘惑に抗えなかったという、その描写が意外だったからこそ、この人たちの人に似て人ではないなにかであるというところがよりはっきりしたように思います。そして、その人でないというところが、より一層に魅力を強めている、そんな風に感じるのです。純粋の吸血鬼でないカミラであっても、吸血鬼に他ならないという、その隠された本性に、ぞくぞくするような魅力を感じるのです。

引用

2009年6月7日日曜日

『まんがタイム』2009年7月号

『まんがタイム』発売です。本来なら7日発売なのですが、今日7日は日曜日ということもあって、前日6日に発売日前倒しとなったのでした。なので、『まんがタイム』発売してます、っていうのが多分正しい。もちろん、発売日に買ってます。読んだのは今日でしたけど。いやね、昨日は買い物から戻ってきてから、寝ちゃったものだから、読む時間がなかったのでした。なんだかだらけてしまっている六月です。

『おとぼけ課長』、あぐらをかいてもしびれるという話ですが、実際に私がそうです。尻の肉が薄いのが原因かと思うのですが、あぐらをかくと、尻からももから足先までしびれて、大変な目にあうんですね。だから、座敷みたいなのはちょっと苦手なんです。三角座りするわけにもいかんしさ。

『はこいり良品』は、古書店の現実が語られて、いや、やっぱりそうだろうなあ。どう考えても不良在庫にしかならんものは、処分していくしかないんだろうなって思います。以前、古書店を開いた人が、そのへんのシビアさにうまく対応することができず、撤退されたこと思い出します。商売は甘くないんだなって、今でも時にその人のこと思い出しては、お元気だろうかと消息を心配します。

ニッポンのワカ奥さま』は、なんでもそつなくこなす和歌さんにも、うまくできないことがあるってわかって、しかしそれでもクッキーだといいはるその姿が貴重で、意外な可愛さを感じさせてくれます。しかし、しょうゆが隠されてるイタズラ、本当にへんなイタズラだけど、面白いなあ。実は私はしょうゆとかドレッシングとかなくっても平気なタイプなので、このイタズラはあまり効果的じゃないです。

天子様が来る!』、ヌンヌン痛いというその語感の面白さと、それをいっている鶏の表情の微妙さ、あいまって独特なおかしみをうみだしています。ところで、実写化はつらく悲しい責め苦です。実録系ならいいんだろうけど、萌え系とかで実写はつらいものがあると思います。って、そういえば、最近はミュージカルとかあるんだっけ。うまくすれば、わりといけるものになるのかな。「未だに怖くて携帯・ネットを利用してない」同盟は、おしい、携帯は使ってないけど、ネットは使ってる。残念。けど、携帯を使っていない人はいても、ネットを利用してない人って、本当に少ないんじゃないかな。いや、携帯以外の手段でネットを使ってない人のほうが、携帯持ってない人より多いかも知れませんね。

Smileすいーつ』、チャイナやバニーがはいってる福袋、いったいどんな店の福袋なんだろう。しかし、衣装を選ぶその姿、よいものです。振袖を羽織っているその姿、まだまだ大丈夫って感じじゃないですか。印象派絵画みたいでしてよ。『プチタマ』、ヒルに吸われてるっていうのは、いやだなあ。あれ、むしりとったらだめっていうけど、子供は火なんて持ってないから、どうしたらいいんだろう。トマトのネタは、なんか面白いなあ。あえてケチャップ。けど、自家製ケチャップ、きっとおいしいでしょう。でも、モッツァレラチーズとのサラダ、そっちのほうがおいしそうだな。子供っぽくみせて、たまり、けっこういいの食べてるな。

『わさんぼん』は思いのほか真面目に修行、というか練習して、まあそれでも落ちがつくところがらしいなと思います。しかし、いきなりの秤なしの餡切り、まずはやってみてその難しさを知るというのは、大切なことのように思います。できないことをあえてやって、自分にはできないということを知る、それがすべてのはじまりだと思うので、この点に関してはむしろ微笑ましく見てしまったのでした。というか、私もきっと同じことすると思う。しかしいい餡、煉切を自由に使わしてもらえるって、どんだけいい修行場なんだろうと思います。だからがんばらんといかんえ。

みそララ』、見事な畳み掛け。エスリープの大将、なんだかいい感じじゃねえ。あの陥落の様、そして自分のケーキを美味しそうに食べる美苑の表情を見て口元に笑みをこぼす、その様もいい。味のあるおっさんだと思います。しかし、こうしてうまくことが運んで、ということは次回はなんかひどいことになるのか!? 無事、事件らしい事件もおこらず、スムーズにことが運んでくれるといいなあと思うけど、それじゃ漫画にならんから……、なんかあるのかな? あの、クーラーボックスが心配でならんとです。

すいーとるーむ?』は美好さんのパジャマが! しかし可愛い人だなあ、中身は例によって例のごとく、たいがいな人なんだけど……。今回は、職場に寝床を確保するまでのゆかりさんの闘争の歴史が語られて、そりゃそうだろうな、いくらなんでもはいどうぞお泊まりくださいとはいかんわなあ。しかし、部長が可愛いな。娘さんも可愛いけど、部長も負けてないと思います。

『天然☆無農薬一家』は、息子よりも農業大好きの親父のほうがずっと魅力的なような気がしてきました。あの、耕耘機について語る親父さんは、なんかちょっとかっこよかったよ。この親父さんの農業愛が炸裂した日には、もうたまらんものがあるんじゃないか、そんな気がしています。

『おやコミュ』、絵がかわいいのはいいなあ。娘三人が可愛くて、娘と同じかあるいはそれ以上のはしゃぎっぷりを見せる手のかかる親父さん、そのしょうがないところ、それをたしなめたりする娘のちょっと背伸びした感じとか、よいなあと思うのです。娘を負うて、重くなったことをしみじみ思う。それは成長した娘に対する感慨なんでしょうな。

『放課後のアインシュタイン』、耳が痛い。私も室内で被災しかねません。しかし、すぐ役に立たないものは処分、なんていわれたら、まず私が処分対象ですよ? 世の中の理とは、きびしいものであるなあ。しかし、研究室なんていうものは、大かれ少なかれ、どこもごちゃごちゃのように思います。っていうのは偏見なのかな? 研究に急がしくて片付けてる暇なぞないわって人は、わりと多いように思います。

『小悪魔ティーチャー』、コマの割りかたが独特で、ちょっと読みにくいんだけど、絵の雰囲気は結構好きな感じです。けどあの長女は、キャバ嬢として大成することが夢だといってますが、経営者やったほうがずっといいような感じです。私はもちろん次女が好みです。けど研修してる長女もわるくないと思いました。スーツが好きなんです、スーツが。

『木綿のえぷろん☆』、二度揚げの話は、困った親父だなあ。他人の仕事に手出しするのは、マナー違反ですよ。悪天候にもめげず、売り上げのばそうとする、その前向きさというのはとてもいいと思います。この漫画のよさは、ヒロインの前向きさほがらかさ、そうしたところも大きいと感じられます。『乙女プレス』は、嫌いではない感じだけど、もうちょっとが足りない、そんな気もして、でも続くうちに私が馴染めば問題なしとなるような気もします。あのおしゃれ作業着とか、ああいうの好きなんですよね。『来れ萌荘』、めばえそうと読むのだそうです。ただ迷惑な大家兄妹というのではなく、持ち込まれた案件に主人公が興味持っちゃってるっていう、そういうところ面白いです。

『安堂友子の生きてます日記』、その環境は確かにつらいです! 子供のころなら平気だったのになー。なんで大人になると駄目になるんだろう。『PEACH!!』、武田のお嬢っぷりが最高です。これはクルージングのつもりが漁業なのか、漁業なのにクルージングと勘違いしてるのか。多分、前者だろうなあ。あれだけのマグロなら、数百万とかするんでしょうか。しかし、蕎麦といい天麩羅といいうどんといい、よくよく食べ物が美味しそうな漫画です。ああ、またうどん食べたい。今日の昼は蕎麦だったんだけど、毎日麺でもかまわないなあ。

  • 『まんがタイム』第29巻第7号(2009年7月号)

引用

  • 安堂友子「天子様が来る!」,『まんがタイム』第29巻第7号(2009年7月号),38頁。
  • 仁川志帆「放課後のアインシュタイン」,同前,141頁。

2009年6月6日土曜日

ただいま勉強中

 ただいま勉強中』の2巻が発売されました。女子校を舞台とした学生ものなんだけれど、華やかというよりは自然体。気取らず、それぞれみなが個性、というか地を丸出しにして過ごす学校生活が、見ていて楽しくて好きなんです。なにか目標があるわけではない。部活動やってるとかじゃないですから。熱い友情ものなんてこともない。彼女らはただ、今という時間を彼女らなりに過ごしている。精一杯という感じでもないし、だからといっていい加減というわけでもない。その、中庸な感じがよいのだと思います。決して平均的でも標準的でもない娘らの、気張らない、普通の日常。そのお仕着せではない普通さ、それが心地いいのです。

主要人物紹介が帯にあって、4人、彼女らを表現することばが面白かったのでした。うっかり、きっぱり、さっぱり、ちゃっかり。私はうっかりが好きです。江端由良。単行本には由良ときっぱり、風間飛鳥の出会いが描かれて、小学生時分の勝気丸出しの飛鳥も可愛ければ、今以上にぽーっとしてる由良も可愛くて、そんな由良を、と、ネタばれになるからこの先は書かないよ。けど、由良は飛鳥と出会えてよかったな。けど、多分、飛鳥にも由良という友人がいてよかったんだろうな。

メインのヒロインは由良で飛鳥だと思っているんですが、しかしそれ以外の娘らの話も面白くて、オカルト好きの千里、この子はちゃっかり、そして元気でちょっとおっちょこちょいなのか? バレー部所属の葉菜子、さっぱり、そして他にも担任教師やら理事やら、そして美術部所属の娘やら。えっと、教師は珠子、理事は麗、美術部は初音、みんな闊達で、からっとしててね、気持ちがいいんです。バレー部の上級生、岡田と藤堂もいいコンビで、藤堂はちょっと闊達とかいう風ではないけれど、けどこの人の場合はその弱気だったりするところ、それが魅力になっているっていうね。長身でフリフリでも大丈夫。可愛いよ、なんて思うんだけど、一般的にはどうなんだろう。

漫画だからといわれればそうなんだろうけれど、この娘らがあまりにも個性的すぎるという、それが面白いんだというんですね。他の誰でもない、その人っていう感じがする。借り物ではない、無理してるわけでもない、本来個性っていうのはそういうものだと思うのですが、自然にあらわれてくるその人のらしさを受け入れて、よい点もわるい点もあるけれど、けれど人に迷惑かけるわけでなし、そうした個性を隠すことなくいられる、彼女らのコミュニティ。その場の持つ雰囲気というのからして魅力的だと思うのですね。

キャラクターが魅力的、それは実際そのとおりだけれども、辻灯子の漫画の場合、そのキャラクターの存在する場の雰囲気、それもまた魅力的であると思うのです。ちょっと憧れる、そういっちゃってもいいような、そんな素敵な場所です。

  • 辻灯子『ただいま勉強中』第1巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2008年。
  • 辻灯子『ただいま勉強中』第2巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • 以下続刊

2009年6月5日金曜日

『まんがタウン』2009年7月号

今日は5日。『まんがタウン』の発売日です。私の購読している、唯一の芳文社以外の四コマ誌であります。表紙は伝統的に『クレヨンしんちゃん』、と思ってたら、今月は『そんな2人のMyホーム』の舞も大きく扱われていて、ちょっと雰囲気違って感じます。けど、なんだか舞さんの頭がおおきくて、不思議な頭身です。表紙に、デフォルメされてるわけでない人物の全身をいれようとすると、こうなってしまうんでしょうね。となりにいるしんのすけとの対比がちょっと面白い感じです。

さて、『クレヨンしんちゃん』は、今回はカラーページ、4ページだけです。いつもはひまわりとかあって、ページ数も多いんだけど、単行本のからみかでページ数少なめでした。しかし、いつにないみさえの神経質な態度、それで自分からしくじるという、そのわびしさ。よくある話というか、その落ち込みようはひとごととは思えないものがあって、ええ、私もこんなことはよくします。共感度の高い話でありました。

『そんな2人のMyホーム』は、子供時代の思い出編が終わり。どろっどろになった舞が大声で泣きながら雨にうたれて帰ってくる。そこにいたるまでの流れ、切ないものがあって、ヒロちゃんの子供らしいエゴ、それが舞を傷つけたと、当人が今も忘れず覚えているから、ああしてすんなりと身をひいたんでしょうね。これは、今となっては、傷つけた側のほうが辛いんじゃないだろうかな、なんて思うような話でした。

三色だんご』は、早くもピークを過ぎてしまった市川さんが悲しい。けど、なでしこにせよ、よもぎにせよ、市川さんを心配してくれているっていう、そういうのが伝わってくるのはいいなと。素直でないなでしこ、ろくでもない女だけど、それでも悪い女じゃないんだなあ。そんな、ふたりの独特の距離感、なんか同志みたいなさ、悪くないなあ、そんなこと思います。

『天下無双!恋メガネ』は、はやりの草食系、肉食系とやらを扱って、そして実に素直でしっくりとくる、そんなラストに向かって、いい話でした。ありきたりの枠組みに押しこまれて、それでわかったように扱われることが嫌だっていう感情はよくわかります。実際この漫画の登場人物が、それぞれの個性を見せてくれるように、現実の私たちも個性的であるわけですから。だから、各自自己申告の、独特の系でいいんだろうって思う。けど、そうすると私はなんなんだろう。ちょっとの付く系っていうのが思いつきません。しかし、誤解されている連須くん、今日はもう早退したいっていうのがしびれました。むくわれない兄さんだなあ。

ほほかベーカリー』は、ついに三谷の悲願がかなうのか? と思わせて全然そうじゃないっていう、そのむくわれなさよ。なんか、むくわれないってばかり書いてるな。しかし、自分の酷い部屋だけど、こうして他人に、それも好きな女の子に掃除してもらいたいとは思わないなあ。見られてマズいモノがある、思い切って捨てられたら困るモノがある、理由はいろいろ。でも、それですましてちゃいかんなあ。最後の猫と犬の一本、面白かったです。

『りさいくるくる繁盛記』、田中なつが帰ってきた! 嬉しいな。ちょっと凝った設定。けれど一本一本の四コマは、シンプルなわかりやすさを残しているから、読んで、ピンときて、楽しい。この人のらしさ、味は変わっていないと感じました。

『70's 愛ライフ』、私は子供のころ、門扉のあたりで遊んでいるところを、訪問販売に蹴りとばされたことがあるそうですよ。断わられて、むしゃくしゃきたんでしょうが、それにしても酷い。父親が怒ったそうですが、でもまあ、これが昭和という時代なのかな? 英語の教材とか学習教材、そういうのは確かに訪問販売で扱われてたけど、うちでは買わなかったです。酒屋の御用聞きとかも見たことないなあ。学研はとってました。基本は科学、ふろくによって学習、どちらかしかとってもらえなかったんですね。まれに両方とってもらっているのがいたりしましてね、そのブルジョアぶりに激しく嫉妬したものでしたよ。うちには、学研のおばちゃんが届けてくれました。月末が楽しみでした。

光の大社員』、秘書のちはる君はどれほど魅力的なんだろう。振り向きもせずにダメです。しびれる。でもって、ちょっとおやつなんて風な扉なんてね、もう、どうすりゃいいんだろう。身をもっておみそシりましたよ。「ファミレスでマジシャン」がすばらしい切れ味。「リアルフェイクスイーツ」もまた強烈で、このナンセンスの畳み掛け。最高であります。

『めいみん。』の中国語ネタは香港脚ときて、いや、これは知りませんでした。なんで香港なんだろう。メイミンの書いた変体仮名の連綿ですけど、昔は読めたこれが読めなくなっているという衝撃。白雪はかるしうらすやそらの青 うみの青にもそますたたよふ? わかんない。青はどう見ても違うと思うんだけど……、わかんない。そして忍者係長ならぬ忍者メイミン。思いの外、似合っていると思います。

『よせ☆あげ』のツタンカーメンには、不覚にもやられました。無駄にゴージャス、きんきらきんだから黄金のマスクみたいに見えるのか。しかし、子供の遊びましょの感覚で名前を呼ぶ、なんか無邪気っぽくて微笑ましいなあ。やられると迷惑だろうけど。『みねちゃんぷるー』、あきらめるのはまだはやいよ! 切って切って、無我夢中で切りまくっていくさなかに、切るということがわかる瞬間がくるはずだよ! って、切られるほうはたまったもんじゃないですね。

  • 『まんがタウン』第10巻第7号(2009年7月号)

引用

  • ÖYSTER「光の大社員」,『まんがタウン』第10巻第7号(2009年7月号),108頁。

2009年6月4日木曜日

『まんがタイムジャンボ』2009年7月号

毎月4日は『まんがタイムジャンボ』の発売日であります。買ってます、読みました。けれど、最近は一気に読み通すのがしんどくなってきて、これ多分睡眠不足のせいですね。夜はちゃんと寝ないといけません。世の中には一日睡眠三時間で平気っていう人もいるそうですが、私はどうも無理みたいです。よい睡眠がとれてないのかな。

さて、『コミカプ』は打ち切りの話題から。これはきっと、タイトルにスレイブってあったのが駄目だったんだ。自主規制の線引きが変わってしまって、スレイブとか、そういう単語が使えなくなったんだ、そうに違いない。冗談はさておいて、こうした人気商売っていうのは大変だなって思います。けど、2人のコミックファイター!! っていうのは、ちょっとないと思いました。

『白衣とリボン』のハダカ白衣は、ベースだっけ? の人か。ある種一貫したポリシーの持ち主かと思われます。この漫画の中では、一番好きな人です。『ごちゃまぜMy Sister』、のっけからちょっと仕合せです。しかし、妹の大食は知られてないのか。まあ、学内の有名人なんて、そんなもんですよね。クラスとか、学年単位でちょっと知られてるってなくらいなんでしょう。しかし、妹を心配する兄貴の方が、実はよっぽど心配だったりしますな。『ちょー!えど幕末伝』では、将軍が上洛、ともない新選組も京にのぼることとなるのですが、実際新選組が京都にいくことになったのって、将軍上洛の際の警備の徴集に応募したからでしたっけ。で、将軍は結局京都にはいったんでしたっけ、いかなかったんでしたっけ? ずいぶん忘れてしまいました。と思ってたら、欄外に解説されてるよ。わりと史実をそれらしくなぞってるみたいですね。

気分は上々』のメグの天気予報。やっぱり気圧が低いとしんどくなるんだ。経験上、そうしたことは知ってるんだけど、みんなそうなんだって思って安心するべきか、それともつらいよね、いやだよねって同調するべきか。今回は現場中心。面白かったです。もわもわと湿気過剰な状況、ちょっとやだけど、けどもう少ししたらそんな季節になりますね。覚悟しときます。雨に降られたメグは、なんか綺麗だな(いや、普段が綺麗じゃないなんていってないです)。

なのはなフラワーズ』は、こうしてひとりひとりの恋愛模様を描いていくのか? しかし、成就しない思い。成就しないことがわかっている、そんな一方通行の恋愛を描いて、切ないねえ、モーリー。ちょっとやけっぱちのモーリー、ところどころで本心がこぼれる。そういうところ、すごく引き付けられる。金髪だからじゃないよ? 思いどおりにならないことに、ひとり区切りをつけようとする、その思いが切ないですね。

『天使な小悪魔』は二種類のパターンがあると思ってました。にっくき仇のもとに飛び込む泪はあわや返り討ち!? その時あらわれたのは浜村さんだ! こっちだと思ってたんだけどな。いずれにしても、浜村さんが始末をつけるだろうとは思っていたから、予想の範疇だったんですが、ちょっと考えてみると、ろくでなしどもを鉄拳で制裁しましたという、恐怖で圧倒しましたというこの流れは、きっとこいつら反省してないだろう、そんな風にも思われて、だったらもうちょっと酷い目に、なんて思ったりもしたんですが、こういう一波乱あったあとの落としどころって難しいですね。これくらいがコミカルで、いい落着のさせかたなんだと思います。

『あいにゆこう』、可愛いお母さんだなあ。しかし、しゃべるぬいぐるみ、アル、彼を共有の秘密にして、ちょっと心配な子といわれた三人がまとまるのかな、そんな感じの話でした。まだ序盤。そんな感じでもあります。『ただいま勉強中』では、コンタクトだレーシックだと悪魔の囁きが……。しかし、女子の恋愛話好き、めちゃくちゃハイになってる美術部のお嬢さん、可愛いじゃないか。しかしまわりの動きについていけない由良が、結局振り回してる構図になってるのは面白いなと思いました。ところで、顔に刻まれた成果っていうのは、拳法のお稽古の結果か。ぶつかりながらくるみたいな話には、さすがにならんですね。いや、最初、てっきりそう思ったものですから。

先生はお兄ちゃん。』は、これまた心配な兄貴。妹に対してやばいくらい接近する兄貴だけど、やっぱり妹は恋愛対象ではなかったんだ、ってことがよくわかるお話。今はまだ無自覚っぽい兄貴が自覚したら、ああなるんだろうか。それともなんらかの歯止めはかかるんだろうか。そのへんが将来描かれたりしたら面白いかも知れないななんて思ったりしたのでした。

『俺の部屋にはウサギが居る』、ウサギが出るまでの数本がなんかしっくりこないように思います。それを描いた意図はわかるけど、もっとのっけからウサギメインにすればよかったのに、と思ったのは、その流れがあんまり後にかかわってると感じなかったからかと思います。ウサギの、決して愛らしいわけではないひとりごと、あれはよい感じ。憎らしいけど憎めないキャラって風だと思います。

『手のり魔王』の扉を見て、アリスか!? と思ったら、本当にアリスでした。あのドレスとエプロンが、アリスと判断する要素なんでしょうね。最初のころはいまいちのりきれていなかった『手のり魔王』ですが、だんだん面白くなってきていると思います。魔王の鈍臭さ、むくわれなさ、けど粗雑に扱われてるわけではないっていう、そうしたとこ、バランスがいいんだろうと思います。

ひかるファンファーレ』、主役のひかるより結衣が目立っちゃってるというね。しかし、いいキャラクターです。一筋縄ではいかない感じなのに、けれど必要以上に秘密の露呈を怖れているっていうところ。この心を開かないみたいなところ、それがちょっといいのかも。いつか心を開く日がくるんだろうか。くるんだろうな。こないかな?

『ぼくらは魔法が使えない』の髪切りデスマッチ。親子ゲンカで、彼女は勝ってきたのか。たいしたもんだ。しかし、この漫画は恋の浮ついた様子を描いて面白いです。以前掲載されてたもののようなシビアさや生々しさは薄れたけれど、今の雰囲気も面白くて好きです。『子うさぎ月暦』は、ミニ様可愛いなあ。枕? 毛布? 吸ってるの。もう、なんだ、もう、ねえ。しかし、合コンを台無しにする秘訣がここに。なんだろうなあ、どうしようもないなあ。けど、そういう駄目なところがいいんだろうなあ。もてはしないだろうけど。

『ハッピーカムカム』が単行本になるらしい。なるかも知れない。わーい、嬉しいなあ。抜粋とかやめてね? いや、ほんと。冗談抜きで。あれ、がっかり感がものすごいんです。そういえば、この学校、ブラウスの子がいるかと思うと、セーラーの子もいて、このへんどうなってるんでしたっけ? なんて思ったところだから、単行本には大いに期待しますですよ。というか売れてくれるといいな。

前にもちょっといってましたけど、私はこういう女の子コミュニティものが好きなんだけれど、そういうのがばたばたと討ち死にしていった時期があって、だからこそ『ハッピーカムカム』だけは死守したいのさ。最後の砦だと思ってるのさ。売れてくれるといいな。次巻に続くといいな。神仏に祈ったらいいのかな?

しかし、暑くてもベストを脱ごうとしなかった娘たち。けど、さすがに脱ぎましたね。あの、女子校的風景とでもいっていいんでしょうか、ああいう幻想壊れてがっかりなところ、そういうのが好きなんです。というか、女子校だときっともっとえげつない。しかし、扇子は優雅でいいですね。というか、あの勝ち誇った顔がよいです。

そして『Boy’sたいむ』、置島の苦悩。もう、素直になったらいいのに。そこに新しい世界が広がってるのに、と思いながら、けどそうなったら逆転ホームランなのか。そりゃまずいな。男ふたりでわびしい落ちは、どうもまわりが女性だらけみたいなので、それはそれで面白かったり。龍太郎はきっと退屈だったんだろうなあ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第15巻第7号(2009年7月号)

2009年6月3日水曜日

K-ON! ORIGINAL SOUND TRACK

 アニメ『けいおん!』のサントラが出ましたよ。私はアニメのサントラが好きで、気にいったアニメがあれば、なにはなくともサントラを買う。そうした性質のあるおかげで、うちには結構アニメのサントラがあるんです。熱心にアニメを見ていた時期はもうずいぶん前だし、視聴傾向も偏っていたから、そんなに幅広く網羅するような買い方はしてないんですが、それでもそこそこは買っているんですね。しかし、なんでそんなにサントラが好きなのさといわれたら、アニメが好きということもありますけれど、それ以外にも理由はあって、いろんなスタイルの曲が収録されている、なにせ多様なシーンに対応させるために、いろんな曲調を用意しますものね、その多様性がよいのですよ。もちろん、作曲者による得意不得意はあるだろうけど、弦や管の使い方がうまい人とか、ジャズ調、ロック風が得意とか、シンセ使いがうまいとか、そんな傾向がわかってくるころには贔屓の作曲者も出てきたりして、そうなるとアニメ関係なしに買っちゃおうかなって思ったりするようになって、こうしてサントラのマニアができあがるのでした。

さて、『けいおん!』サントラ買ってみて、これは思った以上によかったです。期待してなかったわけじゃないのですが、アニメを見ている限り、そんなにはひかれていなくって、好きな曲、耳に残る曲もあるにはあったんですけど、けれど普通かなって思ってました。でも、こうしてサントラで聴いてみると、よくできてますよ。テレビを見ている時は、音楽だけを聴くってことはまあないわけです。だから、気付いてなかったんでしょうね。思っていた以上に音が多くて、それもただ沢山音を詰め込みましたみたいなことはなくて、へえ、こんなとこでこんな風に動いてただなんて気付いてなかった、面白い、凝ってるな、1曲目のHave some tea? の時点でそう思って、だってこの曲、うすくレコード盤を回してる時のノイズがかけてある。それで、目立ったメロディ以外にもいろいろやっていて、ほー、がらりと印象が変わったよ。いいじゃん、面白いじゃん、すごく気にいったのでした。

私がサントラ好きというのを考慮する必要もあるかも知れませんが、これまでに出た『けいおん!』関係のCDの中では、これが一番好き。OP、EDもよかったと思ったんだけど、実際ヘビーローテーションしてたしさ、けど、自分の性にあっていたのはサントラなんだなって思いました。好きな曲、気にいった曲、たくさんある。アニメの時点で耳に残ってたのは、まずそのほとんどが好きに昇格して、そしてアニメでこの曲使われてたっけ? というような曲の中にもいいなって思うのがあって、作曲者は百石元、その名前、覚えたぞ。というか、プロフィール見たらベテランって感じの人でした。私、全然詳しくないからなあ。

さて、これは私の考えすぎかも知れないけれど、結構昔のロックというか洋楽を彷彿とさせる曲が多いように思ったんですよ。アニメ見ているときからそう感じてたんですが、けど多分これは私の考えすぎなんだろうな。だって、そんな話してる人全然いないし。いやね、軽音楽部もののBGMを作るにあたって、懐かし洋楽を思わせるような仕掛けを持ってきたのかなって思って、けど私は洋楽とか詳しくなから、なにかっぽい! と思っても、あれに似てる、これを思い出させるといったような指摘ができなくて、だからきっと考え過ぎなんでしょう。

ライナーノートには作曲者のコメントなんかもあって、コメンタリー大好きな私は嬉しかった。しかし曲名って作曲者がつけてたんですね。こういうシーン、こういうキャラクターにっていう発注に応じて作って、番号で管理してるのを、サントラ出すときにトラック名適当に付けるんだと思ってました。まあ、そういうケースもあるんだろうけど、このアルバムに関しては作曲者が名付けもしていたみたいで、へー、そう思うとしっかりタイトル確認しようという気持ちになりますね。実際、結構いいタイトルだなって思ったのもあるんですよ。「15歳のマーチ」とかいいタイトルだと思うんだ。

ところで、アニメ見ていた時に、この曲いいなあって思ったのがあって、シンプルな曲だったから、ギター一本で弾けないかなって思ったんだけど、サントラ聴いてみても、それがどれだか思い出せないというね。もう、私はなんでこう駄目なんだろう。「2匹の子猫」かなって思うんだけど、いや、アニメを確認したらいいんだよ。でも、どの回のどのシーンだったかわかんないのさ。多分「クリスマス!」だと思うんだけど、自信ないなあ。「いい夢見てね」かなあ。いや、この曲もすごくいい感じだから、なんとか弾けるようにしてみようかなって思うんだけど、まあやるかどうかはわかんない。先のことは常に未定が私です。

Blu-ray Disc

DVD

原作

  • かきふらい『けいおん!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2008年。
  • かきふらい『けいおん!』第2巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • 以下続刊

2009年6月2日火曜日

『まんがホーム』2009年7月号

6月にはいりました。毎月2日は『まんがホーム』の発売日、ということで、買いました。もちろん買っただけでなく読んでます。さて、ネタばれ緩衝地帯だけれども、ちょっとだけ本編に関係することを書きますと、毎号の柱に掲載されている、作家さんにいろいろ聞いてみましたっていう企画、今月のテーマは「新スイーツ開発♥」でした。回答は、実際にこんなの作ってみました、作ってますという実践派から、こういうのがあったら試してみたいなというような夢を追い求める派にまで広がりを持って、こういう回答に作家さんそれぞれの個性というのが見えてくるようで、面白いものだと思います。といったところで、ネタばれ緩衝地帯終わりです。

メルヘン父さん』は衣替えから服のアレンジ? イメージチェンジに話が膨らんで、いつもとはちょっと違った衣装が、似合ってたり、なかったり、そうしたちょっとした変化、面白かったです。背広の父は競輪場とかにいそうだなあ。母はふわふわもいいけれどカッチリスーツのほうがよりらしくて魅力的だと思います。

『さくらんぼ。』は、少女たちの夢、アイドル独り占めだぜ! しかし正座させられるアイドル、なんか殊勝でいいなあ。『恋愛ラボ』はもうちょっと引っ張るかと思ってたんだけど、今回でひとまず解決。あんまりしつこくするよりも、こうして一気に落着させながらエピソードを多く重ねていくほうが、よいかも知れません。しかし、進化型はちょっと凄い。けど、旧タイプの方が好みです。青春ねー。しかし、マキ、凛々しいいい娘だなあ。『天子様が来る!』、変わらずしびれる面白さです。最初のページめくったとこのインパクトが最高です。そしてユキジのわびしさ極まって、なんかささやかなしあわせを大切にしてる、そんなところがぐっときます。『おかあさんがいっしょ』の、かたつむりを手にするみいこさん。ちょっと『ぐーぱん!』の未理さん彷彿とさせました。なんでだろう? 台詞かな?

ささやかなしあわせを大切にする、『天子様』ではユキジ、『あかるい夫婦計画』では影田くんなんでしょうね。私は人生に期待することをあきらめて久しいですが、それゆえか、人の親切がしみます。泣くほどではないけれど。だから、影田くんの気持ちもちょっとわかるよ。『イエス・マスター!』はとわさんのお菓子をくおんが食べちゃってたことが判明、ってちょっと違うんだけど。けど、意外にプライドの高いとわさん、そのアピールする様子は結構微笑ましい。そして魂。魂の存在を認めない私は、もし今後、とわさんのような知性、知能、感情を有したなにかと出会ったとき、どのように感じるのだろう。きっと私は、それを人と同じかそれに準ずるものとして遇するだろう、そんな風に思います。それは、空っぽの自分と、自分は空っぽなのではないかと思い悩む彼女の間に、生物、非生物という違い以上のものを見出せないだろうから、なんていうようなことを思いました。もし、私に魂があるなら、とわさんにも魂はある。ロボットに魂がないなら、私にもないのです。

『いろどりーまー』。新作です、ゲストです。うだつのあがらないアイドル志望と、これまたうだつのあがらない漫画家志望。そうしたふたりとルームシェアしているヒロインの苦労話なのかな? うだつのあがらない、そのふたりが愛せるキャラクターと感じられればいける、そんな予感がしています。

『ヨメけん』。ジンジャーエールって、禁酒法時代に酒の代用品として生まれた飲みものなんだそうですってね。カルピスストレートは、喉を傷めます。それはそうと、この部のひとたちは、生徒や教師という枠に収まらない、ちょっと不思議な友人関係にあるんだと感じられて、だからきっとこの先、卒業したとしても、こうした関係は続くんだろうなあ。そんなこと思わせるところ、いいなあって思いました。

『OHでりしゃす!!』は、眼鏡の娘が魅力的。ミリメシ、レーションについて人差し指たてて説明するコマ、あの表情が素晴しい。つい食べちゃって謝る、そのコマもまた素晴しい。基本的に私は、いろいろ教えてくれる人を好きになる傾向があるので、こういう解説しよう的な描写、大好きです。ところで、いきなりのどれもこれも食欲をそそらない!! 明るく元気に酷いコメント、そのそのまんまな感じがすごく面白かったです。うん、この漫画、好き。

『お江戸とてシャン』は、やれ夜這いだやれ押し倒せだ、ひでえ兄貴にひでえ師匠だなあ、おい。って、先月面倒くせえから、さっさと手籠めにしちまえよ虎吉なんていってたのは誰なんだ。でも、おヒナ見てたら誰でもそう思うわなあ。というか、度肝を抜かれる思いでしたよ。まさか、本当にこうくるとは……。

『てんたま。』は掃除にまつわるよくある話。けど、最後に思いもしなかったものがあらわれて、そうか、ここになにか仕込みがあるのか。そうか、そーやにとっては、るーは確かに姉である、そう思わせる人であったのかも知れないなあ。ちょっと次回への期待が高まります。『ちまさんちの小箱』は、うとまれる兄貴の話。でもあれはうとまれても仕方のないレベルだと思う。けど、とり子可愛いなあ。月光さま、たしかになにか引き付けられるものがあります。プリンが好きってのがいいなあ、あと、あの、目。あれがいいです。

『となりのなにげさん』、単行本化されるそうです。それは嬉しいなあ。しかし、この人はもう妖怪の域なのか。けど、なにげさんになら魂を取られてもいいな。あと、お茶漬け食べたくなりました。『今夜は七夕』。この仙石寛子という人は、よくよく辛気臭い恋愛話がお好きなようで、ところが私も結構嫌いじゃなかったりして、このもやもやを抱えながら、悪い感情を渦巻かせる、そうしたところは嫌いじゃないんです。恋愛、感情、思いなんてものは、どうしてもそうなりがちなもの。端々にエゴが現れる、そうであってこそ感じるものもあるのだと思います。

『カフェDEびじん』、もし残る人生、うどんしか食べられないという呪いがかけられたとしても、むしろ望むところだ、そう思ってしまう私にはなんとも目の毒な回でした。うどん、数年前に讃岐うどんがはやって、あちこちに店ができたけれど、すっかり淘汰されてしまいましたね。一件くらい残ってくれてもよかったのに。私は、京都や大阪のちょっとくたっとしたうどんが好きなのですが、あのもちもちしたとでもいいましょうか、腰の強い讃岐うどんも好きなんですね。私はうどんを食べるときは、なるたけ具はいれたくありません。うどん本来の味わいが損なわれると思ってしまう。だから、ベーコンはちょっとないなあ、なんて思ったけど、一度くらいは試してみてもいいかな、なんて思ったくらい。でも食べてみて、やっぱりそのまま、つゆのみの方がおいしいな、なんて思うんでしょうね。ああ、うどん食べたい。今、無性に食べたいです。

『ひなばと』は急展開。ひかれあいながらも、ちっとも進展しないカップルに関しては、もう面倒くせえから、さっさと手籠めにしちまえよあおいさん、なんてことはさすがに思わない。ともあれ、失踪した夫、旬介が見付かって、しかしこれ、もしかして記憶喪失? だとしたらそれもまた王道でありますね。

『おきらくママ』は、お父さんがテレビについて、でも夜帰ってちょっと見るだけだからなぁなんていってますが、ええ、私もそう思ってましたよ、テレビ買うまでは。大きくて綺麗なテレビがやってきて、私の世界、日常は変わりました。それくらい衝撃的でした。だから、旦那、思い切って買っちゃいなよ。すごいよ、ハイビジョン。

『ぷちたみ』、先生の結婚話で生徒たち震撼。結局お見合いなんですが、けれど25歳ならまだまだ余裕ですよね。しかしこの先生、生徒大好きー、って感じの人なのですが、こうして改めて見るとしゃんとしたいいお姉さんですね。倉持母もさばけた感じで、こうした大人の側の表現、結構いいなあなんて思ったのでした。

『物持ちがいいにも程がある』。私もついついものを溜め込んでしまう、そんな性格で、本やら雑誌やら捨てられずに、大変なことになっていますが、そしてこうした傾向は悪癖、悪徳の類だと思っていますが、そう感じるのは、猫がそうであるように、人も究極的には物を所有しない、できないものだからだと思っているからなんです。いずれ手放さなければならない時がくる。嫌だといっても、手放す日がくる。持ち物も身体も心もすべて手放す時がきます。今私が所有していることになっているもの、それらはすべて借り物だと思っています。この世界から借りているものだと思っています。だから、それらはいつか返します。けれど、それまでは手元に置くことを許して欲しい。そう思うのは、自分の弱さなんだと思います。そのものにまつわる思い出、そうしたものにすがっているんだと思います。だから、今、本当の意味で強くなれれば、手放してそれを苦にしない、そんな風になれるのかも知れない。ずっとそんなことを思ってきました。

そんな私には、今回の話は身に、心に沁みました。ペットを失う、身近な人と別れる、その喪失感は計り知れないものがあると思います。心が欠けたと思うほどに辛い、その事実がそのものの存在感だったんだと思うんですね。だから、今はお辛いだろうと思います。元気を出してくださいなんて簡単にはいえないけれど、いつかその辛さがやわらぐ日もくれば、ありし日のことを思い出して、懐しむ、そんな気持ちにもなれるのだろうと思います。私がいうまでもなくご存じでありましょうが、けれどそれでもあえていわずにはおられなかったのは、悲しみが癒えますように、そうした思いゆえかと思います。

宝石箱は覚えています。競輪場のそばの駄菓子屋? の前に、色褪せたポップが残っていたのが今も思い出されます。

『のぞみ☆みらくる』、面白かったです。『夫婦な生活』、ささやかなしあわせ、それをしあわせと感じる。そうした心がしあわせなのだと思います。人生に期待しないからとか、普段があまりに不幸だからとかでなく、喜びや嬉しさに対する感受性、それが人をしあわせにするのだと思います。どうぞ身近なしあわせを感じとれますように。そして、今辛い目にあっている人があれば、その辛さが去りますように。そうした思いのする『まんがホーム』2009年7月号でした。

  • 『まんがホーム』第23巻第7号(2009年7月号)

引用

2009年6月1日月曜日

ニコがサンタ

 今日から6月。水無月、来月は文月。いよいよ夏がやってきますよ、そんな時期にサンタクロースものをとりあげます。桑原ひひひの『ニコがサンタ』。『まんがタイムきららキャラット』に連載されていた漫画、隔月の掲載でした。最終回は2009年5月号短い連載だったけど、好きでした、なんていってましたね。けど、連載期間は3年にも及んでいたのか。隔月だったとはいえ、3年。結構な長期連載と感じます。いや、本当、驚いて、けれどあっという間のように感じたんだ。それは、私が年取ったためなのか、いや、楽しい時間はあっという間に過ぎるなんていうじゃありませんか。描かれたできごとが楽しかった、それゆえにことさら短かく感じたのだと思います。

ちょっと引っ込み思案のヒロイン、文月のお隣に引っ越してきた、やたら派手で騒々しい女の子、それがニコ。家族で暮らしているわけでもないようだし、なんだか不思議なところがたくさんある子なんだけれど、極めつけは、自称サンタクロース。どう見ても、どう考えても、痛い子じゃないですか。落ち着きがなくて、周囲を見渡せない。そんな子が、ずかずかと文月の日常に踏み込むように関わってきて、そして文月の毎日はどう変わったのか。その少しずつ変わりゆく様子が描かれる、そこがすごくよいと思ったのでした。

最初は迷惑に思いながらも、迷惑といえなかった。そんな文月が、ある時溜め込んでいた思いをぶちまけて、けれどそれがきっかけになって、だんだんに打ち解けていく。思ったことを少しずつ、そしていつしかはっきりというようになって、それに伴なって表情さえも変わっていくんですね。その様子は、本当にいい。心に沁みるものがあって、ああ、友だちになるっていうのは、こんな感じだったっけ。そんな風に思って、そして秘密を共有する、そうしたところ、目を細めて読みました。目が悪くて、小さい字が読めないからとかじゃないよ。なんていうんだろう、いいなあって思った、それでなんかじんと泣けてきた。悲しくて泣くんじゃなくて、しあわせと感じて涙が出る。そんなあたたかく、心地よい関係がとてもよかったのです。

しかしそれでもさすがは桑原ひひひ。辛辣なメリーさんはとてもいい。でも、メリーさんもいい人じゃん、そう思ったところにニコの的確なコメントが突き刺さる。けど、こういう辛辣というかさばけた関係っていうのって、親しさゆえのものという感じもするから、ほら、文月の思いがけない発言、私が欲しいのはミステリー全集で約5万円なんだけど、これなんかもうしびれましたよ。それまで、文月、いい子だなあ、可愛いなあ、としか思ってなかったのが、こうした面が見えてきてより魅力的になった。そう感じるのは、そこに文月の素直な気持ちが現れてるって思うからなんだろうな。気をつかうのは悪いことじゃない。けれど、気をつかわなくてもいい、傷つけたりとかは駄目だけど、思ったことを思ったようにいいあえる、そんな気の置けない相手に見せる表情っていうのは、やっぱり魅力的だと思うのです。『ニコがサンタ』っていうのは、気持ちを相手に贈る、贈り合う、そうして気持ちを深めていくっていうプロセスを描いて魅力的な漫画であると思ったのでした。

また、クリスマスごろに読んでみようと思います。クリスマス、冬至のお祭りですね。冬が底を打って、世界は春に向かい頭を上げる、そんな時期に読むには、とてもいいお話であると思います。

  • 桑原ひひひ『ニコがサンタ』(まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。

引用