2011年11月30日水曜日

あさひなぐ

 『あさひなぐ』は人に教えてもらった漫画。いや、twitterで話題になってたといった方が正しいかも。薙刀に打ち込む女子を描いた漫画で、その存在は書評だかなんだかで見てうっすらと知っていたのだけど、買うにはいたらなかった。というか、興味を持ちながらも出会えなかったというのが正しいだろう。ええ、出会ってたら絶対買ってたろう、そんな漫画。だって、ヒロインがすごく魅力的なんですもの。というわけで、『あさひなぐ』、夏のことですね、購入して読んでみたら、これがもう素晴しい。ヒロイン旭。この子がとにかく素晴しい。しっかり、これでもかと打ち据えられて、もうほんとまいったですよ。ほんと、素晴しいんです。

東島旭のできがわるいところがいいんです。この子、なにをやらせてもどんくさい。通学時、自動改札機にばしんとやられてしまってまごつくくらいどんくさい。中学では文化部、運動なんてろくにできないというのに、策略にはまって薙刀部見学、甘言にそそのかされて入部という、決してスマートとはいえない導入。部でも、小さく鈍そうだからと期待されてる様子がない。けど、そんな旭が頑張る。愚直といっていいほどに、真面目に頑張る、その姿が実によくてですね、気付いたら涙出そうになってる。一年生の中でも、一番できが悪い。それは本人もよくわかっていて、時にがっかりして、時に落ち込みもして、くじけそうになりながらも、けれど諦めようとしないんです。単純なんだと思う。はげまされたら、すぐその気になる。これと思ったら、そればっかりやる。やらずにはおられないのかも知れない。そんな真っ直ぐさ、それが胸を打つのですね。

読みはじめの頃、先輩のひとり、宮路真春が旭を評して、ひょっとしたらモノになるかも、なんていっていたのを真にうけて、一番運動に向いてなさそうなこの子が、実は! そんな才能の開花するような展開があるんじゃないかなんて思ったりもしたのですが、3巻まで刊行されている現在、そういった素振りはありません。天才なんかじゃない。むしろ普通よりも劣ってる。そんな人が、ひとつことに真剣に取り組み、自分自身とも向きあっていく。虚仮の一念という言葉がよく似合う、そんなヒロインが旭です。向いてないからやめちゃおう、自分にはもっと向いてるものがあるはずだから、そんな理由でもって効率よく生きようとすることの馬鹿馬鹿しさを思ってしまうくらいに魅力的な主人公に仕上がって、読めばしみじみと感じいる。ものごとはできるできないじゃないんだ。やるかやらないか、これと心を決めて打ち込む、それが素晴しいんだ。そう思わされるのでした。

しかし、いくらできが悪いといっても、いつか花開いて欲しいな。そんなことも思ってしまうんですね。それはやっぱり、旭の頑張りを見て、ほだされてしまうから。こんな子こそが報われて欲しい。そう思わないではおられないのです。あるいはそれは、普通、いやそれより劣っている自分自身を彼女に重ね合わせているから、なのでしょうね。

  • こざき亜衣『あさひなぐ』第1巻 (ビッグコミックス) 東京:小学館,2011年。
  • こざき亜衣『あさひなぐ』第2巻 (ビッグコミックス) 東京:小学館,2011年。
  • こざき亜衣『あさひなぐ』第3巻 (ビッグコミックス) 東京:小学館,2011年。
  • 以下続刊

2011年11月29日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2012年1月号

『まんがタイムきららキャラット』2012年1月号、昨日の続きです。

『ネガ→ポジ』、いいですね。前回、音々にベッドに潜りこまれていた綾乃でしたが、今回は知沙にも潜りこまれて、結果床寝になってしまった。あのかわいくて起こせないというの、ちょと現実にはありえない、なんて思うんだけど、こうして描かれてみれば実によいものですね。さて、今回は皆で共同ランドリーに洗濯しにいくっていうんですが、先にいってという綾乃を待つ待たないで伺える音々、知沙の個性。それが面白かったです。音々はクールで、けど綾乃のこととなるとちょっと違ってくるのね。綾乃が知沙の膝を枕に寝れば厳しい視線が向けられる。たまたま会えた黒瀬先輩に綾乃がドキドキすれば対抗心あらわにして、こうした気持ちの動きの描かれるのは実によいです。

『ぱわーおぶすまいる。』は、まゆが可愛くて困ります。扉からしてすでにそう。あの胴の華奢なところ、あれがいいなって思って、でもって宗馬に懐いている、その親しみ感じさせる近しさ、これもいい。まあ、あまりに近すぎて宗馬も困ってるみたいですけど、こういうまゆの無自覚ないしあどけなさ、実に凶悪で、服誉められて喜んだりもね、こういう気持ちの素直に現れてくるところが魅力になってるんだろうなって思うんですね。さて、終盤に新キャラ登場? 眼鏡の、なんか変わった女の子。どう考えても今後関わってきそうで、ちょっと楽しみですね。

『もこもこBOX』、もう、なんでこんなに面白いんだろう。雨の日。レインコートのフードをとれば、ぼふんと広がるルーのもふもふ髪の毛。これがすごく気持ちよさそうで、あのかぶらせてもらってきゃあきゃあ楽しんでるの、それを見たいと思ってるルーが可愛かったです。たしかに自分の背中側の出来事だもんなあ。見られんよなあ。そして算数の自習。ラビとカッチがドリルをするんですが、あの○×の三目並べ。あれをしようと思ったカッチに、ラビが応えた笑顔とドーナツ。あれはよかった。まさかこんな方向に進むだなんて思いもしなかったから、余計に面白かったです。最後のラーメンもね、よかったです。

『ひよなの脳内』、不思議な漫画、ゲストです。ひよなの脳内の出来事。花が欲しいと思ったらヒマワリが咲く。頭にペンギンをのせた女の子、先住民? がいたり、なんともいえん不思議さ奇妙さ。穴を掘って、雨水がたまって池になってというところで、落語の頭山を思い出したりしたのですが、ああしたシュールかつブラックな方向に進むのではなく、徹頭徹尾ナンセンスで押し切ったという感じです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第1号(2012年1月号)

2011年11月28日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2012年1月号

『まんがタイムきららキャラット』2012年1月号、発売されました。表紙は『Aチャンネル』、トオルとるんちゃん。トオル、きれいな子だなあ、というのは別として、トオルを背から抱くようにそっと触れているるんちゃん。この距離感、近しさがすごくいいですよね。ちょっと気怠さ感じさせるトオルの表情、けれど頬は赤くなっていて、照れてるんだね。るんちゃんはというと、もうほがらか、気持ちになにも含むところなく、ただ素直にトオルに気持ちを向けている。素敵なふたり、素敵な関係です。

きんいろモザイク』、なんて素敵な扉! カレンと綾がお揃いの服装で、アクティブなカレン、対してすこし内気な綾、それぞれの性格も見てとれる。しかし、ふたりとも美しいなあ。綾の髪の、ツインテールの流れるそのしなやかさが素晴しい。と、扉ばっかりの感想でもあれですね。あのブラウスの袖、カフスがすごく可愛いですよね。本編ですよ。綾がカレンの自由さに憧れて、カレンになりたいというんですね。カレンにパーカーを着せられて、喋り方をまねるところからはじめて、しかしそれで教室から友達から動揺させてまわるっていうのがね面白いんですね。そして、綾の思いつめるまでにいたる、その気持ちのぐっと沈むところ、けれどその気持ちが緩むところ、それがとてもよかった。陽子との仲直り、その風景もとてもよかった。素直になれないっていうけど、ほんと気持ちはまっすぐで、そしてお互いに相手のいいところを知って大切に思ってる。綾もそのまわりに集まる皆も、いい子たちだなって思います。

GA — 芸術科アートデザインクラス』は、なんと、早苗ちゃんが人になった! って、美術部の先輩がやってきたって話ですよ。美術部最盛期に部長をしていた人、野崎元部長。む、名前に覚えあり、って、ええナミコさんのお姉さんでした。しかし美術部の浮沈、現部長のちょっと神妙になってるところなど、いつもとはちょっと違って新鮮。気にしてるんやなあ。でも、そんなあーさんを元気づける先輩の言葉、そして月下美人のこと。いいエピソード。元気になれる、頑張ろうって思える、そんなエピソードでした。

『ラッキー・ブレイク』、これもまたすごくよかったです。陸がバーテンダーになって、みんなで飲んでる。そんな場面からはじまるんですが、内容はちょっとした昔話。どうしてちゃこがこの会社に入ることになったのか、その顛末が語られて、学生時分の初々しいちゃこさん、すごく新鮮。希望と不安がいりまじる中、就職活動、自分を知ってもらいたいと懸命になるんですが、知ってもらいたいことと、向こうが知りたいこと、求めることが違うっていうんですね。これはちょっとした片思いにも似て、切ないですね。とんとん拍子のはずなのに、心が沸き立たない。一次を通った時の興奮や嬉しさ、それらがまるで嘘みたいで、ほんと、あの社長との出会いは奇跡みたいなもんだったんだなあって思った。仕事にしてもなんにしても、出会いというのは大切で、大きなもの、ことであるな。ありたい自分と求められる自分のギャップに苦しむ、それはいつだって誰だってありうることで、それだけにちゃこの気持ちは身に沁みるようで、それだけにあの双方の思いの出会ったと感じられた瞬間、ほっと安堵し気持ちが晴れるように思えたのでした。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第1号(2012年1月号)

2011年11月27日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2012年1月号

『まんがタイムオリジナル』2012年1月号、昨日の続きです。

『ひよスタ!』、ゲストです。ひよっこスターの略でひよスタ。アイドルになりたい女の子の話です。兄が芸能事務所に就職が決まって、妹もコネを使って同じ事務所に入ったっていうんですね。妹空は、藍染海と黄桜陸と一緒に三人のユニットを組むことになって、兄仁はそのマネージャー。見た目は怖いけど中身はチキン。そんな兄貴が、妹たちに振り回されながらの芸能活動って感じになりそうですね。

『お茶の間クエスト』、最終回です。終わってしまったことはしかたないとして諦めるけど、せめて単行本出ないかなあ。さて、最終回は魔王との対決ですよ。ゲーム世界に戻ったら強くなってた魔王。けど人間関係、上下関係は持ち越しで、いぶきには弱いし、そしていいやつ! 遊といぶきの事情を察してわざと負ける。いいやつ! で、感動のエンディングとならないのは、まあ漫画の都合上しかたないですよね。そしてラスト、再会なのですが、続編が出る、それでまたアリサに会えたっていうのね。こうした気持ちは普通にゲームを遊んでいる私も感じることがあって、続編あるいはリメイクで、ああ再び懐かしいこの人たちに会えた。ええ、きっと共感を覚える人はいると思うんです。しかし、こうして全員集合となると格別でしょう。さくっとネタバレはあれですけど、しあわせなラスト。いや、大学は落ちてるのか。いや、でも、しあわせなラスト。いぶきがいい顔しています。

  • 『まんがタイムオリジナル』第31巻第1号(2012年1月号)

2011年11月26日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2012年1月号

『まんがタイムオリジナル』2012年1月号、発売されました。表紙は、おおう、なんだこれ、すごいぞ、山下さんが真っ白だ。いや、白衣じゃなくて、真っ白なコート。素敵だ。いいお姉さんじゃないか。ヒロインみたい! 雪の結晶の降る赤い背景に白、冬の寒さに赤とコートの暖かさ、季節感あふれるいい表紙です。山下さんの他には、ネロとパトラッシュよろしく天使のもと眠りにつこうとしてる榊医師と婦長、トナカイ姿の『らいか・デイズ』、サンタ姿の『よゆう酌々』女将に『社外秘神田さん』であります。

『あねぐるみ』が面白い。今回は楠木弟の所属する総務の仕事を描いて、社員の個人情報を扱うところから、備品の補充、荷物の受け取りなどなど。仕事ぶりがうまいこと紹介されるのもよいのですが、失恋の痛みみたいな小ネタが実にいい感じ。気のきいたネタまわしをされる方ですよね。通販もそう。御札や塩の袋もそう。自転車修理だってそう。ただネタを盛り込むだけでなく、そのネタが生きる状況をちゃんと用意してるんですよね。今回は全体を通して個人情報がテーマになってましたが、うまいこと仕事上守らないといけない個人情報はダダ漏れになってないんですよね。個人的な関係にもとづく情報のやりとり、みたいなところがあって、それで大変なことになる弟。いや、もう、不憫なんですけど、面白かったです。

そこぬけRPG』は、なかなか深まってきてますね。毎年の恒例、年末の追い込みなんですが、メインはすでにそうしたところから恋愛のどうたらこうたらに移ってきてるんですね。久太郎が、来年は異動して広報にはいないかも知れない。なんて思ってしんみりなどしてるわけですが、そこから怒涛の告白展開ですよね。ばっちりしっかり告白する。それに対して釣り合いってものを考えなさい、これはやんわりと断り? いや、異動して女王様と犬の関係から離れたらオッケーってこと? それとも、しっかり働いてポジション築いてはじめて成立? いかようにもとれそうですが、でも、なにか動きはじめてる、そんな感じがひしひしとしますよね。これで異動がなかったら、それはそれでおいしい展開だと思います。

『オトメシュラン』のヨウ様。男に間違えられて、女性客のハートを掴んでというのは定番展開ですけど、クリスマスのディナーを予約した一見のお客さん。ここぞと気合いを入れた彼女とのデートを成功させんと、必死で頑張るルミ子さんが最高でしたよ。彼女さんの視力を訊ねる、照明を少し落とす、さらにはヨウ様に沸き立つ他の客にイケメンの存在を察知した彼女さんを、慎太つかってだますなど、いつもとちょっと逆の展開ですよね、面白かったです。フランス語の訳をこっそり教えるエリなどもいい感じで、この店をあげての応援体制。ほんと、いい展開でした。

『アサヒ! — 動物園に行こう』、実にいいですよ。あのフラミンゴ婦人会が最高です。主婦の井戸端会議、といった定番のネタなんですが、微妙にブラックで、実に面白い。象の母子もそうなんですが、動物ながら人の世界の暗い部分、嫉妬とか人付き合いの面倒さみたいなのをですね、重くなくコミカルに描いて、それがいいんですよね。今回の象の母子の、いたいのいたいのなんかは、そういう戯画的な部分はないんですが、あの、おろおろしてるふたりとか、本当に面白いです。オーソドックス、ネタが丁寧、それでいて可愛さもなかなかで、あのうがいするアサヒ。実に可愛かったと思うのですよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第31巻第1号(2012年1月号)

2011年11月25日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2012年1月号

『まんがタイムきららフォワード』2012年1月号、昨日の続きです。

『せなかぐらし』。最も会ってはならないタイミングで、会ってはならない人に出会ってしまった巡。そう、菓奈の父ですよ。娘のことが心配でならない頑固おやじ風のおっさん。これは、これは一触即発やな。そう思ってたら、なんと、思いもしない展開に驚いてしまいました。ほんと、びっくり。純情おやじじゃないですか。娘が心配でならない。だから巡に提携持ち掛けて、携帯電話の番号を交換、仕事があるため追い掛けられないから、俺のかわりに娘のことを頼むっていうんですね。それで巡と菓奈。意地の張りあいから流星群、仲直りという流れは素敵でした。あんなことで仲違いしそうになるっていうところ、巡と菓奈の距離、実は結構近しいものになっているということなんでしょうね。しかし、巡にまったく勝目がないわけでもないんだなって思えた今回。自分の気持ちの整理ができていない、そんなふたりの初々しさがたまらないですね。

少女素数』、いやもう、こちらも驚きの展開でした。すみれとあんず、有美ちゃん、ぱっクン、そして兄貴で遊園地にいくという話なんですが、ぱっクンじゃないけど、あれれ? なんでこんなことに、みたいな唐突さ。散々遊んで楽しんで、そしてこれが最後という観覧車での出来事。ゴンドラにはぱっクンとすみれ、有美の3人が乗り合わせて、せーので告白、大好きだよ。いや、もう、なるほど、淑女協定であるわけか。このメンバーで遊園地、その意図、意味もわかろうというもので、なるほど、こうでなければいけなかったわけか。いろいろ納得しつつ、次はぱっクンが悩む番ですね、楽しみです。

『九十九のあまのじゃく』は、アヤカが知った自分の母の過去。思わず持ってきてしまった母の記録に、自分自身を省みるっていうんですね。素直じゃなかった自分、人の厚意に素直にあれなかった自分を反省して、そしてここでわかる新事実。アヤカの角は天邪鬼のタタリなどではなかった。それは嘘だったっていうんですね。血がかかわっているという、ということはアヤカの先祖に天邪鬼が? もしかしたらナユタと血縁関係? 謎が解明されようとして、謎が生じてくる。その先に語られるもの、いやナユタが素直にしゃべるのか? どういったものなのか気にならずにはおられないって感じです。

2011年11月24日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2012年1月号

 『まんがタイムきららフォワード』2012年1月号、発売されました。表紙は、おお、これは珍しい、『ハナヤマタ』と『はぢがーる』のヒロインふたり揃い踏みですね。ふたりともちょっと顔赤らめて、うれし恥ずかし、12月12日にコミックスが発売されるという縁でのダブルヒロイン表紙とあいなったわけですね。

夢喰いメリー』、アハテルノーテ戦決着の模様ですね。エンギが復帰。待ちに待った、ですよね。ナオを守るため、自分が傷付くことも厭わず矢面に立ち続けてた由衣。彼女と交代するように前に進み出て、エンギ、いや、もう、圧倒的。噂に名高いスリーピースの剣、だそうですが、そういうのを聞くとパティはどうだったのか、あまり剣など振るいそうな雰囲気じゃなかったから、ちょっと気になってしまいます。残念ながら、そうしたことを期待しても叶いそうになさそうですが。見どころは後半でした。アクションで見せる、そうした展開の最中、ナオと由衣の和解が描かれる。ナオが由衣の気持ちを推し量る、そこに言葉などは介在してなくて、けれどこの説得力。行動が伝える真意。見事だった。そう思います。感動的で、静かに心に伝わるものがある、そう思ったらまた派手なアクションが展開されて、このメリハリ。メリーの決意もしっかりと、このエピソードを閉めるにあたり、このうえなく見事な一撃でありました。

『はぢがーる』、今回はちょっとした転換点となる回じゃないでしょうか。今回の課題はかわいいと誉めてもらうというもの。それで髪型をいろいろ工夫しているのですが、うん、確かに可愛い。で、なにが転換点かというと、課題自体はわりとはやい段階で、結構あっさりと達成しちゃってるんですね。でも納得できない。なぜか? という、そこにこの人の気持ちの方向性というのが見てとれてよいじゃないかと思ったんですね。これまでは強制されたからしかたなく、こんなことできるのは本田君しかいないからしかたなく、そう言い訳してきたわけだけど、いやもう、今回の言い訳は無理矢理でした。自分で自分を納得させる理由をつくりながら、けどそうじゃないことを段々自覚していく? そんな風があっていい感じ。ほんと、じわじわ威力があがってきています。

『私がヒロインじゃない理由』。前回はちょっと込み入ってわかりにくいといっていましたが、今回はすっきりとしてわかりやすい、読みやすかったです。占い師という役割。この「役割」というのもわかってきた感じがする。劇中に紹介された「人狼」というゲーム。ここに出てくる占い師という役職、その機能。なるほど、こうした前提があって、あの設定ができてきたというところでしょうか。予知能力を持つ占い師・七御円が得た予見は自分が殺されるというもの。それで助けを求めにいくんですが、今回はまだ導入といったところですね。「人狼」、そこで語られたところからすれば、七御がその能力をもって都合の悪いことを暴いてしまう。だからその前に殺しちゃおう、そんな展開が待ってるのでしょうか。いずれにしても今はまだ動きはじめたところ。続き、来月に期待ですね。

2011年11月23日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2012年1月号

『まんがタイムスペシャル』2012年1月号、昨日の続きです。

少女カフェ』、クリスマスの話ですね。みのりちゃんがクリスマスの雰囲気をともに来店。プレゼントを配ってまわるんですが、健気だねえ。カワイイといわれて(耳あてを)、その可愛さを維持しようというところなんて乙女よね。そして一郎さんをデートに誘うんですが、いやはや、この思い切れなさもまた青春なのかも知れません。いつものメンバーです。お父さんにみお、つくしのふたり。そして宮嶋さんと常連の男の子、そのお母さんたち。で、葉月さんが欠けるんですね。仕事が忙しい。そういうのですが、以前の江藤さんの話、それを思うとちょっと複雑。まあ、関係ないみたいなんですけどね。そしてマチコさんとの思い出など語られて、このふたりの思いの暖かみ。伝説はしょせん伝説だったんだなって、けれど、その時の思いは今も続いているんだなって。切なくもほっとさせるふたりの思い出が今のしあわせを彩るように思います。

『どろんきゅー』、ゲストです。ホラーコメディというのですが、ヒロインの佐倉さん。告白してきたた女の子がなんと窓の外に消えてしまった、ここ1階じゃないのに! といった感じで進行していくコメディ。いや、面白いですね、これ。血文字で好きですみたいなインパクトがあれば、霊能者を返り討ちにした地縛霊の真実とかね。霊の力じゃなくて腕っ節か! みたいな、そんなおかしみ、実にナイスでした。久子さんとかもいいですよね。あの卵焼き、すごく面白かった。あのモグモグやってるのが可愛くて面白かったです。インパクト勝負かと思った、けどそうじゃなかったなあ。いや、ほんとよかったです。変形合体! よかったです。って、久子さん、ロボ好きか!

シュガービーチ』は、ちくらちゃんの主役回でした。恋文渡そうとした男の子。奈子のSPに阻止される、そいつがいい感じ。ポイって! しかし、ラブレター貰いなれてる組と、そうでない組の格差、あれは笑ってしまう。エミちゃんが、もう、ほんと、悲しくて、この人、数少ない常識人枠だと思ってたのに、いやもう違うんだねえ。妄想、そして画面の向こうに恋人のある類の人か。残念だな。けど、それが最高だな。大好きです。部長から皆へのラブレターもいい感じ。ちくらちゃんへの恋は結局実らなかったみたいですけど、それも含めておかしくて、面白かったです。

『ドギマギ!』、ゲスト2回目ですね。人見知りの空野鈴音。彼女の喫茶店でのバイト、奮闘ぶりが微笑ましい、そんな漫画。はやらなければいいみたいな、ちょっと困ったこともいっちゃう娘ですけど、頑張ってる、その姿がいいなって思えるんですね。人見知り、ちょっと不器用? でも好きな猫がからむと違ってくる。そんな鈴音が、少しずつでもステップアップしていければいいなって、なんだか見守る気持ちで読んでしまう漫画です。

  • 『まんがタイムスペシャル』第21巻第1号(2012年1月号)

2011年11月22日火曜日

『まんがタイムスペシャル』2012年1月号

『まんがタイムスペシャル』2012年1月号、発売されました。表紙は、クリスマスパーティの準備をするふたりですね。チキンをオーブンから取り出しているリコ。ケーキをデコレーションするマキ。ふたりの赤いクリスマス風エプロンとか、あと髪留め、リースとツリー、可愛いですよね。うまくいったと喜ぶリコ、対してえらい苦労してるっぽいマキ。ふたりともいい表情です。そして、新作『趣味じゃない園芸』の告知カット。手にはポインセチア。なるほど、クリスマスでありますね。

『ベツ×バラ』、大きく話が動こうとしている感じですね。別所のことが気になる原田。また別所も原田のことを悪くないと思ってる模様。でも経験抱負な原田に気後れする別所。そこに間違ったアプローチをかけてしまってという今回。ああ、これまでにもいろいろあったけど、今回は致命的? これから原田がどう挽回するのかが見どころですね。しかし、原田、経験豊富といっても恋はいつでも初舞台であったわけですな。

『ゲキカラ文化交流』、ゲストです。カレー好き女子みゆきがヒロイン。眼鏡、ツインテール、セーラー服、そしてエキセントリック。子供っぽいといわれて駆け出した、その末に辿りついた知らないカレー屋。さびれた店。ラーメン屋に客をとられたらしいです。オーナーはインド人? アイシャ。そして常連のキャサリン。どうにもかみあわないコミュニケーション。なんともいえないもどかしさを味としている、そんな感じです。

『トンネルの華子さん』、ショートエピソードですね。華子さんの出会ったお婆ちゃん。90年ぶりくらいというこの人。若いころには村一番の美人といわれた。この人とのやりとり。あの華子さんがちょっと振り回されてる感じもあって、面白い。けど、実は切ない話でした。もうすぐお迎えがくるの。ええ、華子さんがあっていたその時すでに彼女に意識はなかったというのですね。若いころに死別した夫にまたあえることを楽しみにしている。その頃の姿であいたいという、いじらしい思いではないですか。死というものは悲しいことだけれど、こうしていつか別れた誰かとまたあえる、そうした機会であるならば悲しいばかりではないのかもなあ。などと思わせる話。しんみりとさせて、なにか穏やかな気持ちになれる話でした。

『趣味じゃない園芸』、ゲストです。植物園に勤める新人職員小野山蘭。この人がヒロインです。いきなり遅刻遅刻というから、なるほどそういうキャラかと思ったら、いや違うし。オフシーズンでヒマだから、あわただしさを演出していたというんですね。ちょっといたずらっぽい? で、ちょっとどんくさい? この人の他にもと県庁勤務の南方、ちょっと独特の藤野先輩。この三人がメインであるのでしょうか。ひとりひとりに癖がありそう。けど、まだそれが十全に発揮されてる感じはなくて、特に蘭などは、普通に可愛い女の子って感じ。いや、可愛いのはいいことですよ? いずれじわじわと味わい深くなっていくのかな、って期待しています。

  • 『まんがタイムスペシャル』第21巻第1号(2012年1月号)

2011年11月21日月曜日

『まんがタイムきららミラク』Vol. 5

『まんがタイムきららミラク』Vol. 5、先日の続きです。

『ミラク』Vol. 5、後半です。って実はちょっとテンションあがらない理由がありまして、ええ、最終回ラッシュですね。『ミラク』が隔月から月刊になる。刊行ペースが変わるからなのかなんなのか、いずれにしても今号をもって終了するものがいろいろありまして、『前から2両目』、『にじげんめのうた』、『るーてぃんルーティン』、『ルンルルコミュニケーション』、『びぎなーず9』。うう、つらい。好きなのもあった、先がどうなるか、どんな展開が見られるか、楽しみにしてたのもあった。いや、いずれ、遅かれ早かれこうした最終回を迎えるものは出てくるわけで、いちいちこんな風にショックを受けててもしかたないんですが、けど、ちょっと早かったよなあ。みたいに思ったのでした。

『きしとおひめさま』、騎士とお姫様が登場しましたよ。いや、おどろいた。お姫様ってつくよのことだとばっかり思っていたから、別にいたんだ! というか、いわれるまで気付かなかった。彼女がお姫様か! それに、騎士ですよ。ひとりじゃないんだ! 騎士団なのか。謎の穴、AGI波、それらは人の手には余るものだと忠告する騎士なんですが、いったいどういうことかということは次回以降ですね。この漫画は、複数の場で進行していることが並行して語られるものだから、ちょっと内容がわかりにくい。長く読んで、馴染んで、単行本ですっきり得心みたいになるのかな、なんて思ってます。

『福33三色パンチ』は、銀子先生の漫画を手伝う話ですね。ゾンビ漫画を描いている。ゾンビ嫌いなゆかりは、それで銀子先生を敬遠している、という話です。でもさ、コウ、茜が積極的に関わっていくものだから関わらざるを得なくなる。ちょっととっつきにくい娘さんですけど、お金に弱かったり、グロが苦手だったり、それなのに真面目に手伝ったり、この人のよいところがたくさん描かれた回でした。

『Seed』も地上、それから月面という複数の場所でのエピソードを並行して描いていますね。私たちの現在は変異という現象で過去に押しやられてしまった? 過去の地球の痕跡、記録は月面にあって、そして地球では不思議な生物が闊歩したり、学校になってたりするような異様な世界が広がるようになったってことみたいですね。まだこの世界がどういったものかわからない、なんで月と地球にわかれて暮らしているのか、そもそも月にいる人たちは帰れるのか、取り残されたのか、わからないことが多すぎて、そうしたことがだんだんに開かれていくのが楽しみになってきています。

  • 『まんがタイムきららミラク』Vol. 5 (『まんがタイムきらら』2012年1月号増刊)

2011年11月20日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2012年1月号

『まんがタイムきららMAX』2012年1月号、昨日の続きです。

『ふわふわ科学』、今回は燃焼、酸化がテーマですね。サツキの家で鍋をやろうというのですが、使い捨てカイロから錆び、酸化皮膜など、酸化によって発生する現象のいろいろが説明されます。火鉢に炭をおこしてスルメを焼く、その炭もまた酸素と反応しているのだというような話をポイントポイントに差し込みながら、基本は鍋をめぐるやりとり。あの、ナベ奉行とアク代官、チエはマチ娘というの、なんだろう、うまいですね、無闇に面白かったです。扉のね、鍋におさまった面々、ちょっとちんまく描かれてて、これが可愛かった。常にはない、そんな雰囲気がよかったです。

『ヒメとトノ』、最終回でした。って、おお、扉を見ればわかる、夫婦になって、お父さん、お母さんになったのか。娘の名前はコヒメ、ってことは御姫コヒメなのか? このヒメ、トノといった名前の面白さは子の世代にも受け継がれてるようで、そうか、央司でおうじくんなのか。しかし見事に大団円。ふたりの久々のデート、ドーナツ店でのトノのクセ、その理由など語られて、ええい、なんだ、ラブラブじゃないか。見事なハッピーエンド。ええ、とにかくしあわせの三人エンド。あの後ろ姿なんてね、ほんといいラストであったと思います。

『マンガ家暮らしのミソ』、ゲストです。高校生で漫画家の蔵志野みそ、彼女が主人公です。学校はマンガ部にて、友人白岸ないとを手伝いに原稿作業をしているっていうんですね。わいわいとうるさいないと。漫画のモデルは彼女、ないとであるのだそうです。で、みそ、授業中に寝る。原稿作業中に寝る、完成しても寝る。話を盛り上げるというよりも、ふたりの展開するでも発展するでもないやりとりに生じるおかしみを描こう、そんな感じみたいですね。今はふたりだけの登場人物。この先、続くとなれば、増えたりするのでしょうか。けれど、この雰囲気では増えたり発展したりではなく、ミニマルな、うちうちに向かう関係の漫画という感じがします。

お願い神サマ!』、最終回でした。柚梨子と実優の決意。それを告げようという段になって、告白じゃないかと誤解があったり、譲り合いがあったり、そうしたところはいつもどおりであったのですが、けど、違いましたね。あの、きっぱりとふたりが自分の思いを伝えた、その瞬間の描写。雪の落ちて立てた音が決然としたふたりの状況あらわして、その緊張の緩和される次の段。ほっとさせたところに、シリアスなふたりのやりとりが続く。素晴しい展開でした。それからラストにいたるまでは、むしろコミカルな描写が中心となって、けれどそこにはふたりの思い、これまで積み上げられたものが濃密。力いっぱいの画面にぐいぐい引き込まれました。ほんと、いいラストだった。これまでが語られて、今が語られて、そして未来が語られている。きっちりと終わりつつ、未来に開かれている。そんな感触が素晴しいです。

『忍パラサイト』も最終回。こちらはこちらでまた思い切りましたね。瑠璃の修行態度に問題ありと、里から警告が。ミッション、良いニオイのする乙女を連れて帰る、そいつをとっととやりとげろというんですね。で、瑠璃は破門を選ぶのか、と思ったら、なんてこった、反逆の狼煙があがりそうだよ。それで最後ですよ、まさか、俺たちの戦いはこれからだエンドを持ってくるとは思いもしませんでした。えええ! あえてこれを選んだというのですか。ちょっとびっくりして、面白かった。今度出る単行本には描き下ろしが、っていいますが、それって続き、というか、この後の顛末が描かれたりするのかな。だとしたら、ちょっと楽しみ。でなかったとしても、面白い描き下ろしが追加されたらいいなと思って期待しています。

  • 『まんがタイムきららMAX』第9巻第1号(2012年1月号)

引用

  • 田仲康二「ふわふわ科学」,『まんがタイムきららMAX』第9巻第1号(2012年1月号),118頁。

2011年11月19日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2012年1月号

『まんがタイムきららMAX』2012年1月号、発売されました。表紙は『ひろなex.』。あのすかの吹き出しが可愛くていいですよね。さて、ひろなをおんぶする美緒です。長いマフラーを共用してるのが可愛いじゃありませんか。ヒロナは、あれゲーム&ウォッチ・マルチスクリーンか。懐かしいなあ。従姉が持ってたのよ、ドンキーコング。まさにこれですよ。盆正月に遊びにいくたびに、これで遊ぶのが楽しみだったなあ。さて、そのおぶわれてるひろな、ちんまくて可愛いなあ。いや、もう、たまらんイラストであります。

『LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』は、椿、故障なのか。左足が痛む。それでフォームが崩れてる。あの触診のふりして脚をやさしくなでる浅見さんが変態でいいですね。安食先輩の見立てではシンスプリント。ふむ、調べたら骨膜炎とかなのか。記録会でやる気になって、ちょっと頑張りすぎたみたい。けれど、ちゃんとオーバーワークをストップしてくれるとか、いい環境で練習できてるんですね。ランニングはストップ、体育の授業も休み。それで上半身と持久力の強化をメインにして、もしかしたら焦った椿がなにかやらかすんじゃないか、みたいに思ったんですが、そんなことはありませんでした。よかった! マスクは取り込む酸素を薄くして肺機能を高めるとか、そんな目的なのかな。こういうちょっとしたところに、ちょっとでも速くなってやるんだ! っていう椿の意気込みが見て取れて素晴しいです。あと、カツカレー食べたくなりました。

『こずみっしょん!』、今回は上級生組がメインですね。またも不解部部長奈央の鈍感って話なんですが、レギュラー、嗚咽するシミの報われないこと。見た目にもパワーアップしてるというのに、全然気付いてもらえない。しかし今回の主役はハナですよね。眼鏡の先輩、クールな先輩。臣美の秘密を知ってしまった人。けど、まったく問題にしないというの、なるほど、もともとそうした方面に親しんでいるわけなんですね。呪いの人形。酷い目にあいながらも、ちっともその呪いとやらを意に介さない奈央がすごい。で、人形に対抗するハナもまたいかします。躊躇もなにもなく緊縛から殴打。人形の嘆願も無視。これは面白い。で、鈴子が勘違いしてる、これもまたいかします。ほんと、なんだろう、実によいですね。

ラッキーストライク!』はボールを新調する話ですね。朝早くから並んでいる4人。絶対に手にいれたいからというんですが、4人しか並んでないのが涙を誘いますよね。走る、曲がる、弾くの三拍子で審議中っていうんですが、そうか、部長も並んでるの、そういやおかしかったよな。いわれてはじめて気付きました。カメラにはレンズ沼、ギターにはギター沼があるように、ボウリングにはボール沼があるんですね。しかし驚いたのが、寿命あるんだ、ボールって。それこそ半永久的に使えるものとばかり思ってましたが、そうじゃないとなると、気楽に投げられなくなってくるなあ。いや、私は投げませんけど。しかしボールみたいに安くない道具が消耗品というのは、レンじゃないですけど本当に驚きでした。しかもあんなに短寿命なんですね。あれはきついわ。他にもコアの話とか、芯まで均質と思ってたからこれもまた意外で、自分のスタイルでボールの挙動を調整、好みに合わせていくもんなんですね。奥が深いわ。ほんと、ただボール投げるだけのゲームじゃないんだなあ。

『彼氏ってどこに行ったら買えますの!?』、ゲストです。亜梨香と護、みすず、女の子さんにんがメインですね。で、みすずに彼氏ができました。普通に祝福する護、けれど亜梨香の様子がおかしい。リア充爆発しろだの、伝説の非実在の溶けろのギャルゲーのラムネの、困ったお嬢さんだな、おい。ネット用語というものか、リア充はじめ痛い言動が目立つ彼女ですが、いいとこのお嬢様らしく、用語と言葉づかいのギャップがなんだか癖になる感じで、めちゃくちゃ俗っぽいのにカップラーメン食べたこともありませんの。素晴しい! 常にいっぱいいっぱいの彼女、けどぽろっと可愛いところを見せるところとか、いいですよね。タイトルの語感もとてもよいと思います。

  • 『まんがタイムきららMAX』第9巻第1号(2012年1月号)

2011年11月18日金曜日

『まんがタイムファミリー』2012年1月号

『まんがタイムファミリー』2012年1月号、昨日の続きです。

『めがねのキミと博物館』、素敵な扉絵ですよ。香坂さんが降ってくる。あのスカートの表現が素敵です。エレガントね! でもって本編は岩本さんの来歴ですね。なるほど社長の運転手だったんですか。いろいろ雑用やっていた。その延長で博物館の館長に就任することになった。だから決して適正があるわけじゃないんだって、気になさってたんですね。それがあやしいセールスの持ち込んだ不思議な道具の効能で、ああ、社長はちゃんと岩本さんの人を見てたんだって、それが明かされて、よかったじゃん。で、もうひとつ、あの秘密は香坂さんがらみっぽいなあ。この人、博物館についてる幽霊とか、そんななのか? 謎の人、いや、博物館の謎? なにか隠されてる、そんな感じがいいですね。それと、香坂さん、すごくいいですね。

『博士の白衣女子攻略論』、面白いなあ。今回は雪の話。おー、中谷宇吉郎。以前、片山津温泉にいった時、雪の科学館にいきましたよ。入館はしなかったんですが、ひとりでいってたら、きっと入ってたろうと思います。さて丹沢さんが中谷宇吉郎を知らないことにショック受けてる主任ですが、この人の中谷宇吉郎の位置付けはやっぱり間違ってると思うんですよ。知ってる人は知ってる、くらいが妥当だと思う。特に自然科学に興味持たない一般の人に中谷宇吉郎っていっても、知らないっていわれて終わりだと思うんですね。でもって、ハカセ。フーコーの振り子だとわからないのに、振り子を使ったコリオリの力の実験となるとわかる。いや、でも、こんなもんだと思うんですよ。私も自分の専門のことで、現象や仕組み、機能については知ってても、その名前は忘れてるってことありますから。って、私がハカセの同類っていうだけか! しかし、丹沢さん、素直で素朴で、ちょっと駄目っぽいけど、可愛い人だと思います。で、最後のロマンの在処。ああー、私は断然ハカセ側の人間だわ。納得でハカセタイプです。

教師諸君!!』は、おお、忠臣蔵。年末の風物詩ですが、扉は同じく年末風物詩であるクリスマスと忠臣蔵が混ざってるんですね。最初、なんで猿なんだろうと思ったりしましたよ。あれ、トナカイですね。本編は西名先生を誤解している城先生、深沢先生。同様にふたりを誤解してる西名先生。その誤解を生んでしまった笛田先生が困って焦ってしまってる姿が無闇に面白かったです。人間関係にフォーカスされた、そんなエピソードでしたが、その端々に歴史のトピックなど入ってくる、やっぱりこういうのが味だなあと思わされます。過越の祭とか知らなくて、けどあの絵からすれば最後の晩餐? またベタニアの女のエピソードからのクリスマスの過ごし方の話、これは確かに西洋、キリスト教国におけるクリスマスのそれを思わせます。実際、そうなのかも知れないと思わされるものありました。

『くらドル』、面白いなあ。残念3人組がクリスマスにバイトをするっていうんですが、先生の理解が、理解が、実に悲しいなあ。なにが悲しいといっても、先生の言葉の惨さに気付かず感動している萩原ユリ、瓜木桃のふたりですよ。ある種、見放されてるんですね……。バイトはケーキ売りなんですが、天野くん、化粧して美少年になって、あかんたれなんだけど高性能だな。奥様にもてもての天野を見て、桃はなんか感心して、そうかあ、さすがに嫉妬はしないのか。そして、天野憧れの彼女ですよ。あ、いや、これは、兄とかですか!? 落ち込んでる天野を慰めようとして止めをさしてる桃がいかします。つくづく残念な子だー! なんですが、けど、いい子よね、昔はいろいろ酷かったみたいだけど。いや、ほんと、可愛いし、残念だけど、けど天野の恋の行方、どうなるのか。憧れの彼女の復活あるのか、誤解なのかどうなのか、気になりますね。

  • 『まんがタイムファミリー』第30巻第1号(2012年1月号)

2011年11月17日木曜日

『まんがタイムファミリー』2012年1月号

『まんがタイムファミリー』2012年1月号、発売されました。表紙は『ぽちゃぽちゃ水泳部』、クリスマステーマですね。カツ代とはっつー先輩、ふたりが向き合ってケーキを手にしているんですが、ケーキにはサンタかじりんとトナカイあゆたんがのってます。しかし、はっつー先輩、可愛いなあ。そしてサンタクロースはもうひとり。『うのはな3姉妹』から桜がサンタの格好でリース背負ってプレゼント。リース背負ってるのは『ひよっこシスターの安息』シスター雛形もそうで、そして初登場ゲスト『しずかにしてください』から静、クリスマスの小物あしらったドレスにシャンパン、ひとりアダルトちっくです。

『ひよっこシスターの安息』、扉に歩いているシスター雛形。この人、いいなあ。この、すっと立って気負いも力みもなく、自然体といった素振り、ナチュラルですごくいいと思うんです。さて、ひつじ谷女学院にて教員と間違えられてしまったシスター。これ、前回からの続きですね。ラーメン屋で出会うお嬢さん、石塚鮎子としっかり知り合って、いやしかし、ぼんやりシスターだのうっかりした人だの、ひどいいわれ様です。うん、そのとおりだと思いますが。教卓で困りきってるシスター雛形の点目、糸目、素晴しかったです。

そして巻末、2本立、シスター雛形からシスター栗栖にバトンが渡されて、ああこの人もいいですね。メリークリスマス! クリスマス会の風景。クールに見せて可愛いもの好きの鮎子、そして皆わかってるシスター雛形のこと。とてもよかった。シスター八木沼が噛み合わないシスター雛形に業を煮やす。実によかった、面白かったです。

エッセー企画は「サンタさん悲喜こもごも」。山田古都子、楯山ヒロコ、水井麻紀子、駒倉葛尾、佐野妙各氏のクリスマスの思い出が語られて、いや、ほんと、すみません、駒倉さん、最初、歴史マニアのおっさんだと思ってて、ずっと思ってて、趣味のあいそうな人だ、わーい、とか思っててすみません。9月号でしたっけ、「夏休み宿題対策っ!」に描かれた学生時代のころ、あれ見て、ああー、女性か! しくじったーっ! 誤りに気付きました。いや、ほんと、ごめんなさい。

しかし、皆、しっかりサンタクロースの真実に気付いてる模様で、山田古都子さんのお薦めしませんや翌年は空気をっていうの、面白かったです。自分もサンタクロースがいるとか信じてなかったですね。夢のない子供でした。

『的中!青春100%』、最終回でした。先輩たちが引退。泣き真似なんかして、ちっともしめっぽくならないな、そう思ってたのは最初だけっていうのがよかったですよ。不真面目な先輩だった。けど、ちゃんと真面目にやってたことは後輩が見てた。毛利にしても、先輩らのことしたってたよな。高校生の部活もの。しっかり、ちゃんと、青春しとるなあ。いいラストやなあ。ほんと、真面目なばかりじゃなくて、けどどこか真面目で、そんな部活の雰囲気、受け継いたんだなあ。先輩になった毛利の余裕に彼の成長感じました。

『しずかにしてください』、ゲストです。ヒロインは、株式会社マゼンタの新任受付明泉院静。華やかな美人、憂い感じさせる美人、けど変わりものなのか。素晴しいな。企画時代、会議にて書類にラクガキした猫のキャラクター、そいつが最大のヒットキャラ。可愛くて毒舌。これは発案者、静に似てるのか? いやでもほんと、静のつかみどころのないキャラクター。そいつに見事に振り回される周囲の面々。面白かったです。あの飼い猫の話も。体の弱かった仔猫。5年生きて大往生。そうはいうけど、大切なペットを失った、それは悲しい思い出なんだな。あの辛辣な猫マスコット、そこにひっかかる気持ちが切なくて、よかった。面白く、けどそれだけじゃない。よかったです。

  • 『まんがタイムファミリー』第30巻第1号(2012年1月号)

2011年11月16日水曜日

『まんがタイムきららミラク』Vol. 5

『まんがタイムきららミラク』Vol. 5、発売されました。表紙は『夜森の国のソラニ』。夜森とソラニ。ふたりが腰をおろしてこちらに視線を向けている、そんなイラストなんですが、淡い色調。塗られた色、そこにあらわれるテクスチャの味わい。いいイラストですよ。構図もしっかりと、背景に沈まず、それでいて浮くことのない人物ふたりの対照が素敵。にこにこと明るいソラニ、ちょっとクールな夜森。色合い、トーンは華やかさ明るさ感じさせながらも、黒がしっかり引き締めるところは引き締めて、とてもいい。あのソラニが抱いてるランタンの暖かみ、夜森のマントのひるがえりに現われる青が晴れた空を感じさせるようで不思議。とてもいい表紙であります。

『純粋欲求系リビどる』の扉はとても躍動的、そう思ったら、おおう、これ扉じゃないじゃん。ページをめくれば見開きいっぱいにタイトル絵。わお、ダイナミック! もっと自由に4コマを。面目躍如ですよ。本編はゲームセンターに遊ぶリヒトと彼女たち。ダンスゲームで宙返り、そうしたアクション、派手なシーンをきれいにすっきり描く、実によいですよ。可愛いくてちょっと(いやかなり?)色っぽい女の子たち、絵の魅力もたいしたものですけど、4コマごとにアップダウン、緩急つけて、面白い。見やすく、テンポよく、読みやすい。楽しいいい回でした。って、そういや変身してない!

『桜Trick』は優のお姉ちゃんが登場。美月、眼鏡、素敵! 花の髪飾りは姉妹お揃いなんですね。姉の気にする謎の友達、春香さん。一度も会ったことがないっていうんですが、妹の挙動不審も手伝って、すごく謎が膨らんでる。春香っていうのはどんな子なんだろう。そんな状態で出会う美月と春香。球技大会の委員会の席上、ここで冒頭の眼鏡破壊がきいてきますね。見えない。よくわからない。春香と気付かないまま友達思いの子という評価くだした、そこではじめてこれが春香とわかる。ゆき違いを面白く描いてました。そして毎回のアレ、キスがあって、目撃されて、曇る眼鏡! どうなる! すごいな、これはすごいよ。もうたまりません。お姉ちゃん公認になるの!?

『メラン・コリー』はプールの話。って、メラン・コリーがスイカだから季節は夏で固定、とかなのかしら。いや違うか、いずれ学校にいくことになるんですよね。ええと、メラン・コリーは漢字で書くと憂鬱。前回カボチャになりました。さて、今回のメインは不破光。ぼっち癖とかあるんだ。面白いな。人づきあいが苦手というか、なにか度胸に欠けるようで、面白いな。姉ちゃん!!! で、カラオケ誘ってプールいくことになって、で、思うんですけど、メラン・コリーって色っぽいよね。変に妙にいろっぽい。スイカのくせに。なんか、ぱかっとオープン、気さくな感じがさりげない色香を感じさせて、なんかちょっとどきどきさせられます。ええと、あと、新キャラ。というか、スイカ。知り合いではないのんか。で、どういう方向に向かうのか。なんともいわれんものがあります。

『スイートマジックシンドローム』、今回登場のキャラメル。プリンを王国に呼び戻したがってるショコラの手先らしいですが、王子様系の女の子。女の子、には限らないのか、女性の心をくすぐる、そんな人でありますよ。べたべたされて困るプリン。対してメロメロの甘子。ふたりの違いが面白い。あとお父さんがいいですね。認めません。娘だけじゃなく妻もとられたんだ。人が増えて、面白さも増したかな。この先の展開、楽しみですね。

『となりの魔法少女』は、なんだろう、切ないなあ。冒頭、あきの魔法が真実か確かめているウサ。魔法が本当とわかって、そのできることもおおむねわかってきて、それで魔法に対する怖れを話すウサがあれば、そうした異能でさえも普通に受け止めて受け入れてしまうけぇもあって、ああ、あきがずっと憧れ、同時に怖れてきた友達を作るということ、それがついに叶うのか。そう思ったところに描かれた、あきの夢の風景、おばあちゃんとの会話。なんだかすごく切なくて、胸にぐっと迫るものがあって、そしてまた事件がおこるのか? これは、魔法という万能によって可能性を自ら閉ざしてしまった少女が、ふたたび世界に向きあい、開かれていく、そんな話になるのでしょうか。先が気になる、そんな漫画です。

  • 『まんがタイムきららミラク』Vol. 5 (『まんがタイムきらら』2012年1月号増刊)

2011年11月15日火曜日

だんじょん商店会 — 伝説の剣はじめました

 つい先日、PlayStation Storeからのメールに『だんじょん商店会』の名前を見付けましてね、ああ、ついにアーカイブに収録されたのか。待ちに待った、そんな気持ちで懐かしく思い出したのですね。と、こんな風に書くと、よほど好きだったのだろう、そのように思われるかも知れませんけど、実はプレイしたことないんですね。チラシなんです。ゲームのパンフレット。それだけ持ってまして、魔女になって迷宮から商品を調達して販売する、あるいは冒険者とパーティを組んで自らも冒険者として頑張る、そんな感じのゲームらしい。面白そうだな、絵も可愛いしなあ、そう思いながら手を出さないままになってしまった。後悔ってほどじゃないんですが、時に思い出して、買っとけばよかったな、そんなこと思ったりしていたのですね。

もしこれが話題作とかだったら手を出していたかも知れないんですが、特に話題になったような記憶もないんです。それこそ知る人ぞ知るって感じ。で、調べてみると結構好評みたいで、でも1998年のゲームをあえて思い出してネットに感想書くような人っていうのは、まあファンですよね。好評なのも当然だろう。でも、そうして好きな人がいるというのは、自分ももしかしたらそうして好きになったかも知れない、なんてこと思わせてくれるには充分で、だからやっぱり気になって買っとけばよかった、そう思うんですね。

買わなかったのは、まああんまり裕福じゃなかったから、それに尽きますよね。あと、身近に見かけることがなかったということもあるように思います。これってあまり数が作られなかったんでしょうかね。そもそもパッケージを見た覚えがないような? いつかベスト版になったら、みたいにも思ったんですが、ついぞその日はこなかった。ワゴンにも、中古でも見たことないですね。ええ、「幻の」なんて表現がありますけど、ちょっとそんな感じもあるソフトであったんです。

制作者のひとり、佐々木亮氏のサイトには今もだんじょん商店会だよりというページがあって、愛されてるなあ、しみじみそう思います。ファミ通.comでも特集ページが組まれて、好きだった人にはきっと懐かしく、私みたいに気になってて、けれど触れる機会のなかった人間には、ああこれを機会と遊んでみようか、そんな気持ちにもなろうもので、ええ、すごく気になっているんです。

もう13年。レゲーというにはレトロじゃないけど、でも最近のゲームというほどモダンでもない。そんな時代のものですが、おだやかにのんびりと楽しめそう。そんな雰囲気がすごくいいなって思う。今となったらどれだけ遊べるだろう。そんなことも思うのですが、いや、それでも触れてみたい、と思う気持ちはやまないのですね。

2011年11月14日月曜日

豊平文庫

Aozora Bunko on iPhone先日、iPhoneを買ったといっていましたが、だからといってメールが届くわけでもなく、ましてや電話などかかってくる素振りさえない。というわけで、twitter端末として活用されてるわけですが、正直それだけだともったいない。なので青空文庫端末としても活用することにしたのでした。

いくつかある青空文庫ビューアの中から、いろいろ評判確かめながら選んだのが豊平文庫でした。これを選んだのにはいくつか理由がありますが、アップデートが頻繁で、なるべく多くの作品の、ちゃんとした表示を保証したい、そんな意気込みが感じられたからでした。

とはいうものの、使用感というのは実際に使ってみないことにはわからないではありませんか。そう思っていたら、無償版というのも用意されていまして、試しにダウンロードして、内蔵されてる芥川龍之介『アグニの神』を読んでみて、これなら問題なし、購入に踏み切ったのでした。

というか、よしと思い立ってiTunes Storeにいったら、セール中だったみたいで85円。これは購入するしかないなって感じでした。

読んだ本は折口信夫の『愛護若』と泉鏡花の『若菜のうち』。どちらもさして長いものではありません。『愛護若』を読んでいる時点で操作や設定についてはあるていど把握できて、読みたい本を選んで、ページをめくって、背景色も選んでと、これだけわかればもう充分ですよね。この操作のシンプルでわかりやすいところは大変よかったです。おそらくは他の青空文庫リーダーも同様だと思うんですが、読むということの他にわずらわされることがないというのは大変に重要です。

フォントはIPAフォントの明朝体が使われていて、表示も非常にきれい。これのおかげで、また文字の本を読む習慣を取り戻せそうです。

あ、そうだ、一点だけ。いずれ対応されるだろうとは思うのですが、iOS 5に内蔵されている辞書。これに対応してもらえるといいな。まれにわからない単語、読めない単語があるので、それをさっとひけると便利だなって思うのです。大辞林など、他の辞書との連携機能は既にあるので、そう遠くなく実装されるんじゃないかと思って待ちたいと思います。

2011年11月13日日曜日

『まんがタイムジャンボ』2011年12月号

『まんがタイムジャンボ』2011年12月号、昨日の続きです。

『あゆみさんは心配性』。あゆみさん、いいなあ。ポニーテール、可愛い。というのは別として、心配性で過剰に世話焼いてくれるあゆみさん。時に面倒くさかったりするみたいですけど、付き合う距離感がわかったら、すごくいい友達になれそうな人だと思うんですよ。あゆみ 私の嫁にこない? とか、ほんとその気持ちよくわかる。自分がつらい時には支えてくれて、あゆみさんが困った時には支えて、みたいな友人関係。あのふたりの仲のよさは羨ましい。あんな風につきあえる友達がいるのはしあわせだと思います。そして弟に対する態度。クリスマスを前にそわそわしてる、あれがもう可愛くてしかたない。弟からしたら、今さら家族とパーティだなんて、みたいな気持ちかも知れないけど、いや、でも、そんななんでもないことが日々のしあわせなのよ。ほのぼのと暖かい。いい漫画です。

『南の島のサツキ』、面白いです。冒頭のかくれんぼ。あの苦肉の策で足跡を壁につけていくというの、ちょっとしたことにおかしみをのっけて、実によかったです。子供の少ない島での生活。小さな子供にまじって遊ぶ高校生さつきが、それはそれは楽しそうで、このすれてないという感じがいいなって思うんですね。実際これは理想なんだって思うのですが、子供にとってはいいお姉さんで、大人からしたらいい娘。あの、お母さんと一緒に斜めになってテレビ見るとか、ちょっとした合理性がおかしみに繋がる、輪ゴムで電気消すなども、不思議と愛らしい。ちょっといたずらっぽいところ、それがいいんだろうなって思うんですね。

『太陽くんの受難』は年賀状の話題。ああ、そろそろなのか。結構忙しいといっているのに、なぜか太陽くんに押し付けられる年賀状づくり。けどそれでも嫌な顔せず、楽しんで作ってる、そんな彼、すごくいいやつです。兄妹で作る。いろいろ作る。それで量産するんですが、この人、器用というか職人肌なんだなあ。押し付けられるようなかたちではじまった話でしたけど、最後には皆が集まって手伝ってくれている。さりげなく集まって、さりげなく手伝う。靴屋の小人みたいな手助け、これがいいですね。みんな、人まかせじゃない、仲間思いだっていうのが伝わってくるところとか、実によかったです。

『はなな大増刷』は他人事じゃない話ですよ。大荷物運んでいる先生。いったいなにごと!? と思ったら、床が抜けそうなほど本をためこんだのが原因で、アパートを追い出されたんだそうです。まずい、他人事じゃない。それで、先生、郁子ちゃんのアパートに引っ越してくるっていうんですけど、郁子ちゃんが大家代理になったといういきさつ。これが実に沁みます。悲しい過去があったんだなあという話。姉を失って悲しみにくれる郁子に、状況を理解できていない小さなはななが笑いかける。この様子、いじらしさ、たまらんものがあります。ほんと、郁子ははななを引き受けて育てたわけだけれど、同時にはななに支えられてきたんだなということがわかる。素敵なエピソードでした。

  • 『まんがタイムジャンボ』第17巻第12号(2011年12月号)

引用

  • ミナモ「あゆみさんは心配性」,『まんがタイムジャンボ』第17巻第12号(2011年12月号),102頁。

2011年11月12日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2011年12月号

『まんがタイムジャンボ』2011年12月号、発売されてました。いやあ12日発売と思ってたら、まさか11日に出てるとは思いもしませんでした。ぬかったー。さて表紙はラーメン特集なんでしょうか。『じょしもん』美々がダイナミックにラーメンを差し出し、『レーカン』天海さんはカップヌードルを食べようとしてる、って、カップに人魂みたいのがはいってる。『おねがい朝倉さん』はこってりラーメン、カップ麺を手にしていて、本格的なのもあれば、手頃なもある、それがラーメンだと思います。そして新連載告知カット、『サチウス』と『時代はメグルちゃん』、『かみおとめ』であります。

『かみおとめ』、新連載ということもあるのかな? 新しい登場人物を加えて、いよいよいろいろ広げていこうといった感じみたいですね。神社に畑を作った和夏。巫女、というか神様だっけか、めしあから感謝されるんだけど、その感謝されかたがなんだか不思議というか、困った感じというんですね。後は、おいなりさんの祠の修繕とか。祠がきれいになって、そしてやってきた新しい巫女、えみね。この人が祠の主のおいなりさんなんだろうなあ。そんな感じで、めしあもえみねも神様。そうと知らず、納得せずといった方がいいのかな? 神様と一緒にいろいろやってる和夏。三人のコメディになりそうです。

『花の任侠物語』。まだゲストなんですね。由神組でクリスマスパーティー。浮かれてる組長が妙に可愛い、そんな漫画。皆がお嬢のことが大好きで、組長組員総出でお嬢のためにクリスマスを盛り上げようというのが面白い。しかし、よかったのは、欲しかった友達をもらったから、今年は組長組員をよろしくという心配り。親父さん涙腺崩壊だそうですが、こういうちょっとした優しさが描かれるのはいいなあ、そう思いました。

『時代はメグルちゃん』は、回を重ねるごとに面白くなってきてると思います。各時代を代表するかのような社員がいる、のはいいとして、結構大雑把で勢い勝負みたいな感じもあった、そんな状態からだんだんに落ち着いてきたというか、全体を通した話の流れ、それがスムーズになってきたというか、面白さが増してきていると感じます。今回は平安さんの話。趣味で小説の、その練習で恋文を、というんですが、それでばたばた。事件というほどでもない、そんなちょっとした盛り上がりがほのぼのとして楽しくてよいです。

『先生だって嘘をつく。』は、驚いた、ふたりでデートか。度胸あるなあ、こういうの意外と見付かるんだよ。保護者に見られて通報されたりするんだよな。というわけでテーマパーク。メリーの頑張りのおかげで見事にスイートな感じがしないのがアレですが、やっぱりでくわす。姪と一緒の長持先生。そして生徒の佐藤。メリーと付き合ってることがばれたらクビになってしまうっていうので必死で逃げるわけですけど、その逃げっぷりが、着ぐるみの頭とって逃げるとか、もうめちゃくちゃで面白かったです。しかし、付き合ってるのがばれなかったのはいいけれど、別の疑惑でピンチというのもよかったです。副業で減給されそうになってましたけど、副業禁止規定とかはないのか。それも意外でした。

  • 『まんがタイムジャンボ』第17巻第12号(2011年12月号)

2011年11月11日金曜日

HIGH POWERED

 侵略!?イカ娘』、相変わらず面白いです。まったくのダークホースといっていい、そんな状態でスタートした第1期は、ご存じ、好評をもって迎えられ、ネット流行語大賞で銅賞に輝くなど大健闘。待望の第2期も決まり、万々歳、そう思っていたんですが、おおう、オープニング・テーマはULTRA-PRISMじゃないのんか! これは驚きましたよ。エンディングが伊藤かな恵から金元寿子になったというのは、なるほど、納得できたのですけど、まさかULTRA-PRISMがはずれるとは思っていませんでした。いや、本当、意外だなあ。

『HIGH POWERED』、歌うのはsphereですね。声優ユニット。大人気であるわけで、もちろん私も知ってるわけで、正直なところ、私も嫌いじゃないです。でも、まさかULTRA-PRISMじゃないとか。『侵略!イカ娘』の魅力には、あの侵略!侵略!の連呼からはじまる『侵略ノススメ』のインパクト、あれもあったと思うんですね。なんというか、容易に抗えない、そんな勢いがあった。ええ、第2期はどんなのでくるんだろう、あの勢いを期待してたから、ちょっとがっかりした、これが私の素直な気持ちでした。

でした、と書くのは、この曲はこの曲でいいよね、って思ってるからなんです。ちょっと優等生になっちゃったな、みたいな寂しさはありますが、イントロのこれから盛り上げていきますよという展開、そして歌がはじまる、その瞬間のはっと落ち着き語りかけてくるような感覚。あれはいいですよ。また、歌の内容も、第1期ほどじゃないですけどね、侵略というキーワードが含まれていたり、間違いなく『侵略!?イカ娘』のための歌である、そう感じさせてくれるものであったんですね。

私が、ULTRA-PRISMが懐かしいと思う。これは多分、一緒にわいわいやってた仲間が欠けてしまった、そんな寂しさなんだろうなあ。けど、それで歌の評価をまげてはいけない。ええ、この歌は聴いていると結構癖になる、そんな魅力がある。回を進めるごとにもっと好きになっていくんじゃなイカな、なんて思っています。

引用

  • 月宮うさぎ『侵略ノススメ』

2011年11月10日木曜日

『まんがタイムきらら』2011年12月号

『まんがタイムきらら』2011年12月号、昨日の続きです。

少女公団アパートメント』はカラーですよ、カラー。相変らずすごく綺麗。制服の4人。見れば、さくらの学校、山吹女子の制服ですね。そんなわけで、山吹女子の文化祭。山百合祭に招かれた3人。なつみがなんだか憂鬱で、理由を聴けば、なるほどみんながみんな、さくらさんみたいなのか。しかし、到着してみれば機敏なさくらが見られたり、いいですね、こういうさくらさんも。服をぬらしてしまって、さくらの制服を借りたちさが文化祭に参加させられたり、ろかが入学希望と間違われたり、そして最後の誤解ですよ。面白かったー。ええ、すごく楽しい回でした。

『あいすき — 浮世絵の恋』、浮世絵が好きなのに、浮世絵みたいな絵を描きたいのに、仕事で描く絵は美少女イラストばかり。そんな絵描き漆山が主人公です。和服、押し掛け家事手伝いの笹原ほたるも和服。だから昔の話かと思ってしまうけど、ばりばり現代の話ですよね。いろいろ残念なほたる。どれだけ漆山のことが好きなのか。滝のように罵られて目覚めたとか、その滝のようにという表現が妙に気にいってしまいました。なんだか優しくない先生だけど、どこかアットホーム。あのまずいのコマなど、大変によかったです。

三者三葉』は葉子様のバイト事情。二度寝で遅刻ですよ。っていうんですが、男ふたりの思いがあさっての方向へすれ違ってみたり、期待どおりには詫びてもらえなかった元メイドとか、その、人の気持ちの思うようにいかない心模様、大変に面白い。遅れたわ! 妙に偉そうで、本当、最高です。葉子様はこうでなきゃいけません。そして最後に手を握りあった男ふたり、あの普段争ってるふたりが、ひとつの目標に心通わせる。いや、もう、最高でしたね。実によかったです。

『だいすき♡』はお兄ちゃんの誕生日。サプライズでパーティーだっていうんですが、意外に不器用な志津がいいですね。できないっていいたくない。けど、千枚通しで卵の中身を抜くのさえできない。いやもう意外でした。そして料理担当のあの子、名前がわからない。この人も意外に駄目で、ああー、ちゃんとできる人、いないのか! もしやしたら、という期待も虚しくやっぱり香乃も駄目。ほんと、残念な人たちの騒動、楽しく読みました。

My Private D☆Vは『アキタランド・ゴシック』という物件をやっている器械です。物件!? ともあれ、目つきの悪い子が見ている、だそうですよ。ええ、大変によいですね。一般に受け入れられる萌えなのか、そういうと微妙かも知れないですけど、あの左側の覗き込むみたいにしてこちらを見ている女の子などは、広く受け入れられそうなよさがあるし、右側の椅子に腰掛けた人と人形? ああ、いいですね。一筋縄じゃない。けれど、そこに色気がある、いい味出してると思います。あの、とろんとした目付きはいいですよ。

  • 『まんがタイムきらら』第9巻第12号(2011年12月号)

引用

  • 青田めい「あいすき — 浮世絵の恋」,『まんがタイムきらら』第9巻第12号(2011年12月号),124頁。
  • 荒井チェリー「三者三葉」,同前,177頁。

2011年11月9日水曜日

『まんがタイムきらら』2011年12月号

『まんがタイムきらら』2011年12月号、発売されました。表紙は『けいおん!』、映画を目前とした表紙です。唯が監督を、他の皆が撮影スタッフをやっているといった風情のイラストです。ちょっと眉のあがってるムギさんが可愛いじょ。そういえば、皆高校の制服。今となってはなにか懐かしい。そうそう、付録にこのイラストのミニ色紙がついてました。知らなかったので、ちょっと驚きました。

チェリーブロッサム!』は、先輩ふたり、どえらい可愛いな。文化祭での出し物、喫茶店というんですが、先生がいかしますね。ダフ屋とか。あの大咲の嘆きの声がもう面白くてしかたありませんでした。しかし、面白かった。苦手なことにも頑張る大咲、自分がやらないと駄目だって思ってるのかな。こうした真面目さは好印象で、そして先輩のこと気になっちゃってるとかね、いい青年だなって思います。そして、つばき。文化祭、一緒にまわれてよかったじゃん、そう思うのだけど、度胸が足りない。それで出遅れてる? こういうところ、今後にも関わってくるのかな。小さなエピソードだけど、意外に重要な転換点だったんじゃないか、みたいに思えたりして、ほんと、これは今後に期待してしまいますね。

『箱入りドロップス』。いいなあ、やっぱり面白い。今回はちょっと季節はずれのスイカ割り。雫のもとに姉から届いた荷物。スイカだったんですが、それで萌、純、琢人を呼んで屋上ですよ。ほんと、この雫を中心としたほのぼの空間。なにもかもが新鮮で、なにもかもが楽しくて、そのわくわくする気持ちが純粋にメールの文面に、態度にあらわれてる。素晴しい。スイカに負けるという描写は私にもちょっと新鮮で、こうしたちょっとしたところにうかがえる雫のいたいけ。ほんと、これは陽一ならずとも、面倒見たくなるだろう、そんな風に思ってしまうんですね。

『スマイル・スタイル』は、初っ端のがまんタイムきららにえらいこと笑わされました。これ、ロゴがすごいちゃんとしてて、それがもう面白くてしかたないです。がまんできない。『つぼみ』の競合誌か。でもって本編はちょっとアレな感じに、皆で百合の臭いをかぐっていうんですが、先生もいうとおり、微妙にエロいですね。あの赤面してる百合がいい感じ。ゆめと紅葉の言葉にいろいろ戸惑う百合もよし。そして、危ないとこやったー。もうどうしようもない。最高でした。

『隣のあるの。』、いいですね、すごくいいですね。昔の思い出話に始まって、懐かしさがあれば、違ってしまったところ、佑二があるのの女の子の部分に意識して、戸惑って、ドキドキして、可愛いなあ、佑二もあるのも。で、こうしたコメディに子供のころのお別れのエピソードからめて、ああ、これはいいね、ぐっときますね、ふたりがどれだけ仲良しだったかがわかろうもので、そして見ーつけた。いいですね、すごくいいですね。家族写真もですよ。ずっととまってた家族の記録がふたたび、って、その6年間の記録がないってのはなんかすごく残念というか、ええーっ! って感じなんですけど、これはつまり、佑二が帰ってきて、また一緒の時間がうごきだす。そんな描写でもあるのですね。よかった。すごくよい話。構成も凝っていてよかったです。

  • 『まんがタイムきらら』第9巻第12号(2011年12月号)

引用

  • 筋肉★太郎「スマイル・スタイル」,『まんがタイムきらら』第9巻第12号(2011年12月号),73頁。
  • 連「隣のあるの。」,同前,90頁。

2011年11月8日火曜日

『まんがタイム』2011年12月号

『まんがタイム』2011年12月号、昨日の続きです。

サクラ町さいず』はひろえちゃんが可愛いな。この人は、たまの私服がすごく可愛いと思う。あれはボレロでいいの? 丈の短い上着、すごく可愛いよね。帽子もよく似合ってて、ふわふわの髪、ほんと素敵なお嬢さんだと思います。ひろえと信一朗が鳥飼小夜のうちにいく、っていうんですが、恋の片思いのみたいなこといってるひろえだというのに、実際ふたり連れ添うと、なぜこんなに色気に欠けているのか。おみやげが米とか、ほんと。あの鳥飼のおじさんとの再会、それからの意気投合とか、まるで三人が仲のいい家族みたいで、ほのぼの、いい関係だなって思ったんだけど、ひとり落ち込む小夜がいる。その落差が面白かったです、ちょっと可哀そうではあるんですけどね。しかし仲のいい人たち。いいですよ、すごくいいと思います。

『もいんの高校野球日誌』は、これグラウンド整備か。スポンジで水を吸い取ってるのね? さて、本編、もいんの野球狂っぷりが素晴しい。驚きの私物、驚きの立ち入りお断り。この子の野球への情熱が部員や監督をやる気にさせるのは、すごくいい描写。その上で、全員がもいんにはついていけないとひいてしまう、そんなところもすごくいい。部の中心が羽田もいん。そんな彼女の野球好きっぷり、うまく描かれて、しっかり伝わる。だから面白い。いい漫画ですよ。

『営業侍和華さん』は、ちょっと力押しなところもありますけど、あの先輩姫野さんの自信のなさとか、あの無闇に押しの強い和華さんと強烈な対比をなして、面白いですよね。土下座力とか、そして和華さんの足元。あれ、上から普通に見てて、見過しそうなところにつっこみが入るから、ああ…!? 面白かったですよ。うまいこと、絵でも面白みを伝えてくれる。うまいですよね。そして和華さんが新規契約。落ち込む姫野さんが最高でした。その後の展開も、ほんと面白い。歩く姿はただの武士なんてのも、いいテンポ、いい落ちになってました。

『ハードボイルドになりきれない』、面白いですよ。蔵前のだらしなさ。弱いですよね。塔子さんに頭があがらない。けど、そんな関係がなんだか素敵で、不潔ですって怒ってる塔子さん、すごくキュートですよね。あと大家さんと塔子さんの鞘当てとかね、あの剣呑な感じ、はらはらしながらもすごくわくわくする。いいですよ。そんな強い女性ふたりと、見た目に反しあかんたれな蔵前。人の暗部に触れるような職業選んでおきながら、女子会の会話にショック受けるとか、ほんと可愛いおっさんだと思います。

  • 『まんがタイム』第31巻第12号(2011年12月号)

2011年11月7日月曜日

『まんがタイム』2011年12月号

『まんがタイム』2011年12月号、発売されました。表紙、メインは『おとぼけ課長』、警察官の格好をしていて、交通整理ですね。他に『だってあいちてる』、『みそララ』の面々も警察官の格好して、『だってあいちてる』はごっこですけどね。ところで『みそらら』の4人、なんだか妙にいかがわしく感じられる、ニセポリスっぽさがなんともいえません。

『ほめよめ』、ゲストです。老舗せんべい屋に嫁いできたかのん。この人がヒロイン。フリフリリボンのお嬢さん。甘ロリってやつなのか? お母さんからの受けもよく、またお父さんも気にいってる。そんな円満家庭ものっぽい感じなのですが、弟智也がいろいろ口やかましい。コスプレで店に出るな、せんべい屋に似合わないといって口ぎたなくののしるんですが、兄貴の嫁だからって調子乗るなって、調子乗ってるのはお前だろう。そんな感じ。しかし、でもさ、まさか兄貴があんなことになっているとは……。可愛い兄嫁といった漫画。けど、あの兄貴の設定には驚いた。しかも一ヶ月か。いや、ほんと、若干の戸惑いを隠せません。ただ仕合せなだけじゃ駄目だったのかい?

みそララ』は兄弟の話です。『恋愛ラボ』のエピソードが関わってきましたね。レンとスズの2ショット。それを見て曇る兄貴、続いて動揺する姉貴。棚橋兄姉は妹思いが高じて変態の域に肉薄しておりますね。場面はヒロの歓迎会、飲みであるのですが、そこで語られる兄弟関係。姉ふたりに仕込まれる弟、グレートかわいそうとか、ああうちは姉ひとりだからそこまでかわいそうではなかった。レッサーかわいそう程度であります。しかし、こうした兄弟関係からその家族の雰囲気、また大人になって変化した気持ち、関係が感じとれるのはすごくいい。なんだかいい話でした。

『ぽちゃぽちゃ水泳部』、ゲストです。本編にあったでしょうか、かじりんがメインのエピソード。扉に釣竿持った梶先輩。ああ、この人きれいね。いつもクールで、一歩ひいて冷静につっこみ入れてる、そんな印象のある彼女ですが、中学の頃はいろいろ迷って悩んでた。そんな彼女が海ではっつー先輩に出会って変わった。一種吹っ切れたといっていいのでしょうか、ちょっと昔話、なかなか本編では読めない、そんな話だったと思います。

『ロコ・モーション』、ゲストの最終回です。卒業間近というタイミング。ロコは追試の準備をして、モコは就職の準備をして、あの鉄道に関することとなると饒舌になるところ。いいですね、こういう人は好きなんです。で、フェスタですけど、知りませんでしたよ。調べてみるとJR西日本、って、あれれ、こっちの電車なのか。リゾートサルーン・フェスタ。ジョイフルトレインとか全然知りませんでした。そして伊勢志摩ライナー。車体についてだけでなく、料金についてなど、いろいろ出てくる話が、ただ情報を詰め込みましたって感じじゃないのもいいと思います。そしてモコ内定、しかしロコ留年。うへえ、こちらも驚きの展開でした。

次号より新連載。『ロコ・モーション』とは違う新作でくるのでしょうか。いずれにしても楽しみです。

  • 『まんがタイム』第31巻第12号(2011年12月号)

2011年11月6日日曜日

トロンボーン教則本

 先日、トロンボーンを買ったといってましたが、ほら、あのプラスチック製の。これがもし木管楽器の類だったら、運指表さえあればなんとかなるだろうと思ったところでしょうけれど、はじめての金管楽器であります。しかもスライド。なにをどうしたらよいものか、まったくわかろうはずがありません。教本でもないとさすがに無理すぎる。そんなわけで教本を一冊買ってあるんですね。楽器店の楽譜のフロア。取り揃えられた教本から選んだものが全音の『トロンボーン教則本』。これ、かなり昔からあるシリーズで、現役なんだ! 正直びっくりしました。

私が高校生のころ、吹奏楽部の備品にこのシリーズがありまして、『サクソフォーン教則本』、阪口新先生のですね、これで練習していたものでした。もう表紙とかよれよれのぼろぼろで、ページなんかも抜け落ちそうになってる。それくらい古い本でした。

私は、教本は新しいもののほうがいい、そんな風に思って探していたのですが、だったらなぜこんなに古いシリーズを選んだというのでしょう。それこそ、チューニングに使うA音、国際ピッチは435ヘルツとか書いてある、それくらいに古い本であります。それはですね、新しいものはおおむね親切に親切に、やさしく、平易に書かれたものが一般で、いや、親切なのはいいんです。でも、私はもうそのへんはいらないので、楽譜の読み方みたいなのいらないので、基本的な奏法の説明があって、ポジションと音の関係が説明されていて、あとは練習譜、そんなのでいいやと思ったらこれになってしまったんですね。

総ページ数117ページのこの本のうち、楽器についてや姿勢、音の出し方、ポジション等々の基礎にまつわる説明、総論は13ページにすぎません。楽譜の読み方なんかは6ページ。あとは全部楽譜といってもさしつかえない。そんな充実度合いです。説明は最低限にとどめ、あとは実際に吹いて覚える。そんな具合です。最初は音を出す、全音符ですね、拍を数えて吹くだけといったような練習からはじまって、リズムのついた練習、フレーズを吹く練習に進んでいく。実にオーソドックスです。でも、このオーソドックスさが素晴しい。いや、親しみのあるスタイルだからこそよいと感じる、なのかも知れませんね。

この手の教本は、独学をする人向けというよりも、誰かに習おうという人に向いてるように思います。最低限にちょっとプラスした程度の説明ということは、いろいろ細かいところは教えてもらうしかない。実際私も、最初、スライドを使ってドレミファと吹くのがピンとこなかったのですが、姉が目の前でドレミファとやるのを見たらできるようになった。まあ、どんな教本でも多かれ少なかれ同じですけど、独習は難しいですよね。誰かに習えるなら習った方がいいに決まってる。習えなければ、もっと親切な教本を求めた方がいいのかも知れませんが、まあ私は導入さえ習えばあとは独習でいいかなって思っています。

まだ楽譜を見て練習といった感じではありませんが、おいおい、この教本に習っていく予定。とはいうものの、管楽器でヘ音譜表は慣れないわあ。

2011年11月5日土曜日

『まんがタウン』2011年12月号

『まんがタウン』2011年12月号、発売されました。表紙は秋の行楽、山にハイキングであるみたいですね。『新クレヨンしんちゃん』を中央前面に、後ろに『派遣戦士山田のり子』、『かりあげクン』であります。みな、リュック背負ってるのね。まさに行楽、紅葉狩りといった風情です。

『かしこみっく』は、どんどんがんがんヒミコが可愛くなっていってますよね。扉絵にメイドの衣装で御幣を手にしたヒミコ、ちんまりしたその姿が可愛いと思います。全体に絵がすっきりとして、またちんまりした感じが強くなっているように感じます。そして本編も相変らず面白く、ハードバンク神社とか。神職なのに世俗感あふれるヒミコのいろいろが面白いんですよね。また神様もいろいろ個性的で、人を食ったというか、想像もしない振る舞いが毎度毎度笑わせてくれます。そしてメイドちとせ。ああ、この人は可愛いなあ。なにがジャーンだ。もう、可愛いなあ。

『ケイくんとアヤメさんがルームシェア』は実にいいですね。ケイくんが実に可愛い。できのいい子、しっかりもの。けど、アヤメさんにいい感じにおちょくられたり振り回されたり、その時々のしてやられたケイくんがまた可愛いと思います。そして莉理ですよ。ケイくんのことが好き。けど極端な恥ずかしがりや。というかヘタレよの。ネットで調べる話とかね、この微妙に子供っぽいというか駄目っていうか、できないっ子ぽさがいいと思うんですね。って、そういやアヤメさんもできないっ子やも知れませんね。

『ママはパートマスター』、まだゲストだったんですね。お母さんは有能なパートタイマー。「もはや神レベル」とか、優秀有能という限度を超えてますよね。こういうダイナミックなネタをコミカルなキャラクターで展開するのが面白くて、またお母さんと娘の関係も微笑ましくほのぼので、田中なつの漫画はよいなあと思わされるんですね。これ、連載になってくれないかなあ。ほんと、そう思います。

『せんせといっしょ!』は子供がネコを拾った、それからのみなの可愛いがりよう、それぞれに違って、とてもよい。凜先生のクールに見せてネコ大好きとか、ほんとすごくいい。先日登場の子役華菜のしたたかぶりとか、また園長の負けてないところとか、こういうキャラクターの特性うまく使って、展開、面白さを引き出していくところとかは大変好みです。ほかにもネコの名前がこらーになってしまうみたいなね、こういうオーソドックスなのもとてもいいと思いました。あと「なんか やだ」。これはおかしかった。なんか気持ちわかるといいますか、つられて苦笑する、そんなおかしみがありました。

  • 『まんがタウン』第12巻第12号(2011年12月号)

2011年11月4日金曜日

DARK SOULS

 ダークソウル』、クリアしました。といっても今日クリアしたわけじゃなく、ver. 1.04のアップデートがされた日でしたっけね。変更点確認しながら、あちこちまわって、やり残したものかたづけて、それでもういいかなって気になって、試しにラスボスに挑んでみたら勝てた、っていうんですね。初回プレイでは魔術師を選択して、追尾するソウルの結晶塊の威力を頼んでどんどん進めたという感じですが、それでも140時間くらいかけたんですかね。途中のソウル稼ぎに時間を食った、そんな感じがします。あと初回プレイだと、どうしてもじりじりとしか進めないですしね。

というわけで、現在2周目および2キャラ目での攻略をやっています。初回プレイ時には見ることのできなかったイベントがあったり、あとNPC消失バグにやられてソラールさんが早々に死んじゃってたりしたので、そのへんのイベントも見てみたいなあ。そう思っています。あと、アイテムを集めてトロフィーをコンプリートしたい。魔法は3種全部揃ってて、強化がらみのものも魔法と邪教を残すだけだから、この周回で問題なく達成できるでしょう。というわけで武器ですね。筋力技量にまったく振っていないので、使えない武器を集めるのはなんだか複雑な気分ですが、おそらくは一番集めやすいのは魔術キャラだと思うので、これでがんばりたいと思います。

しかし、2周目になると敵が強くなると聞いていましたが、なかなかのものですね。体力20の軽装だと、ボス戦、一発死亡もありうる、そんなバランスです。正直、魔術キャラでインファイトとかありえないので、そのバランスでもなんとかなりそうなものなんですが、1周目で入手できていない尻尾を切って入手する類の武器、こいつを手にいれようと思うとなかなか困難で、正直この先、ちゃんと尻尾切断できるかな。心配するくらいです。白レイスに助けを求めると、取れるまで攻撃、取れなかった死亡戻り、みたいなことできないから自力で取らないといけない。でも、誰か敵を引き付けてくれる人がいないと尻尾を狙えない。ああ、迷いますね。けど、自力でがんばるしかないんだろうな。ええ、がんばります。

2キャラ目は奇跡メインの信仰キャラです。これはまた魔術とは違った面白さがあって、けど魔術ほど攻撃的じゃないから、体力他に振っていかないと立ち行かないかも知れない感じです。1周目なら体力20でもいけそう。でもそれ以降はきつそうだなって感じ。まあ、低レベルに抑える理由もないから、おいおい上げていくことにはなりそうですね。そして3キャラ目を技量系にしていて、これは最初は茨の道と思ったものでしたが、アップデートのおかげで普通に戦えるキャラクターになりそうです。4キャラ目以降はまだ決めてないけど、魔法も使う剣士と物理メインと、あと呪術使うのを作りたい。それから重装奇跡系剣士も試してみたいかな、なんて思っています。いえね、重装をまったく経験していないものですから。敵のまっただなかに飛び込んで、えいやと戦うみたいのも面白そうかなって思っています。

という感じに、まだまだ長く遊べそう。ほんと、よいゲームです。

2011年11月3日木曜日

『まんがホーム』2011年12月号

『まんがホーム』2011年12月号、昨日の続きです。

『紫乃先生〆切前!』は、なんと前回の続きなのか。いや、続くかなっとは思ってたんですけれど。なぜか和泉の言葉に傷ついて泣いてしまった伊勢。なぜか? 戸惑ってる和泉がなんか可愛いですね。伊勢は紫乃のことが好き。それで和泉を利用していた、そう思われていたところが違ったっていうんですね。和泉の優しさに触れてしまったか。いや、しかし、それは優しさというよりも姉にしつけられた結果だと思うよ!? けれど結果的にはハッピーな感じで、和泉も和泉で伊勢のこと好きになりそうな感じで、いや、なんか、こんな普通の恋愛っぽい展開がくるとは予想外。面白かったです。

おしのびっつ!』はくないが見事に忍者としてのつとめを全うしてますよね。家族が留守で今夜は先輩ひとりだけ。そこにくないが押し掛け女房!? と思ったら、いやいや全然違うじゃんかよ。よくあり展開を見事に避けて、いやもう、見事ですよ。屋根の上に忍ぶくない、しのぶのふたり。しのぶを言葉で弄ぶくない。犬を手懐け、食事の用意からなにからなにまで怠りない活躍ぶり。いやもう、見事、面白かったです。実際忍者はこうして番犬を手懐けたりしてたらしいですよね。最後まで楽しいエピソードでした。

おかあさんがいっしょ』は、最後の一本、「ドングリ」が最高でした。子供っぽいところがあるみい子さん。ドングリ拾ってきて、怒られて、それで庭に埋めるっていうんですが、その結果の壮大なこと! きのう埋めた、おととい埋めたって、毎日毎日埋めてたってことなんですけど、それがいずれ森にまでなるっていう、この展開はなにか夢があって素敵でした。あの、ちょっとレトロな未来都市、あれもまたいいですよね。

天子様が来る!』は「リアルおんみつ」が素晴しいな。日本には忍者がいると思ってる外国人、っていうベタなネタを受けて、なにやら怖ろしい、そんな展開に持っていく。確かにばれちゃいかんわけだから、ああいう風になったりするんかな。あの血で念書かかされるっていうの、天子様の前にも紙が置かれてるのが実に面白かったです。この人も例外じゃないんですね。他にも面白いもの数多く、しかし自分で作った典型的展開をハズしていくっていう、こういうバランス感覚、実に優れていると思います。

  • 『まんがホーム』第25巻第12号(2011年12月号)

2011年11月2日水曜日

『まんがホーム』2011年12月号

『まんがホーム』2011年12月号、発売されました。表紙、メインは『らいか・デイズ』らいかです。肩にはショール? 手に湯気のたつカップを持って、暖かそうなイラストです。そして編み物している『東京!』たまに、夫婦なかよく毛布にくるまってる『夫婦な生活」、そして『炊飯器少女コメコ』の新連載告知カットです。

『センセイあのね?』は、先生と話して、嬉しそうなつぐみからですよ。その様子を写真に撮られてしまった!? といっても、撮ったのはマリだから別段問題はありません。しかし、今回は保健室で養護教諭を味方につけるなど、ちょっとずつつぐみの周囲がにぎやかになってきましたよ。少ない人数で今の状況を継続しつつつぐみまわりの人間関係をゆったり描く、というよりも、人をたくさん登場させて、積極的に状況を動かしていこうって感じみたいですね。

『東京!』は、たまが大人の女の人が好き! という衝撃の幕開きですよ。正直、これはとてもいい! と思ったんですが、もしこれがガチなら巣鴨くんはどうなるのか。ええ、大人っぽい格好に憧れているっていうんですね。っていうことから、今回はおしゃれの話ですね。ムサコいわく文は私服が可愛い、たまいわく文はセンスがいい。誉められなれてないっぽい文がなんだか妙に可愛かったです。面白かったのは、買い物に出掛けた先でムサコが迷子。それで呼び出しされるのは文という、その裏切らないってのもよかったのですが、本当に面白かったのは次のコマ、本当困りますから、これだったと思います。変にテンポよくて、思わず笑ってしまった。ほんと、面白かったです。

『うさぎのーと』は、なんと前回の続きなのか。犬飼(弟)がもう料理はやめたという。理由は先月の兄貴が駄菓子を隠れて食べていたというアレですよ。これが原因で、あと栗のイガで手を怪我したというのもあるんですけど、家庭科の調理実習をうさぎ先生がすることになりまして、そこで明らかになる栗を使った料理の落とし穴、それがもうおかしくておかしくて、ああ、たしかにそうですよね。で、突然はいるそのフォローとか、おかしくておかしくて、ほんと最高でした。終盤はなんかいい雰囲気風ですが、考えたらそんなにもいい話でもなかったかも知れません。なんせ、兄貴好きすぎるってのがなあ、なんかなあ。で、うさぎ先生に世話になって、その恩義を返す最後の一コマ。これもまた最高でした。

『さえずり少女、しんしん鎌倉』、ゲストです。鎌倉にやってきたお嬢さん、コズリ=ビュシェルジェール。む、何人なんだ。金髪のお嬢さん。日本の文化が好き、そして日本語がぺらぺらというんですね。ふらりと入った和菓子屋さんでのお兄さんとのコミュニケーション。懸命に英語で話しかけてくるものだから、日本語話しづらくなってしまった。それで英語でやりとりしてたんですが、あのお菓子ちょっといただいて、それで思わず日本語で感想まくしたててしまうっていう、その様子、とてもよかったです。それだけおいしかったんだろうなってわかる。この見せ方はたいへんよかったです。

  • 『まんがホーム』第25巻第12号(2011年12月号)

引用

  • カワハラ恋「東京!」,『まんがホーム』第25巻第12号(2011年12月号),74頁。

2011年11月1日火曜日

ASCII.technologies the DVD Complete

 今年ショックだったことは、それはそれはたくさんあったわけですけれど、やっぱり地震ですかね。あれは現実感を失わさせる、そんな強烈なできごとだったと思います。私は阪神の震災を、わりと身近に経験していますが、東日本のものは正直その衝撃を超えた、そう思っています。そしてショックなこと。『ASCII.technologies』の休刊がそうでした。これ、2周年を喜んで、さあいよいよといったところであの地震。返本がものすごかったそうです。このままでは存続も危ういですよ、そんなこといわれてて、そうしたら本当に休刊してしまった。ショックでした。ええ、楽しみにしてた連載があったから、なおさらだったんですね。

この雑誌はIT技術者向けの雑誌で、それこそGPGPUとか分散コンピューティングとか、CPUのアーキテクチャ解説とか、汎用機を分解してみるとか、なかなかちょっと他所では見られない記事が多くて面白かったんです。自分では購読していなかったんですが、職場で購読してたのがきっかけで知りまして、けど職場での購読が支払いをめぐるつまらない理由でもってとりやめになったものだから、自分でも購読しようかな。そう思って定期購読を申し込もうとしたら、なぜかできない。おかしいな、調べたら最初にいった理由で休刊してたのですね。

いやあ、まいりましたよ。安い雑誌じゃないから、購読しようと踏み切るにはちょっと頑張りがいりました。けど、そう決意させるだけのものがあったんですね。楽しみにしていたのは「明日木大学技術育成部」、こっちが副題なのかな? 「アルゴリズムを学ぼう」という連載で、プログラムを効率よく組むに際し重要になってくるアルゴリズムというもの、それを学べるという連載だったのでした。で、これがですね、はじまってすぐに休刊ですよ。ええええ! うわあ、残念だ。まさにこれからだと思っていたのに。

この他には、「株式会社・初台アーバンギルド」、これ技術系ラノベってことでギノベといわれてたんですが、楽しみに読んでました。それから、「マンスリーRFCニュース」、これなんでかわからんのですけど好きでした。ただ技術的な話題にとどまることなく、エイプリルフールがらみのRFCとか、鳩でパケットを送るとかね、またその実証実験についての解説など、多様な話題が面白かったんですね。コンピュータとかいうと、なにか融通がきかなそうなものと思ってる人もいるかも知れないけれど、実際は悪ふざけが好きな、面白い人達のコミュニティなんだってわかる、そんな連載だったと思うのです。

私は新しいもの好きなんですが、でも実際に自分がなにかやろうという時には保守的といいますか、慣れたものから離れようとしない、そんなところがあります。だからこの雑誌に紹介されていたキー・バリュー型のデータベースとか、興味を持ちながら手を出してなかったんですね。でも、いつか試してみたいな。慣れてるのはSQL使ってデータを取得するRDBMSなんですけど、今はどうしてもRDB的発想でしかシステムを考えられない。けどKVS的発想で考えられるようになったら、なにか変わるんだろうか。わくわくしながら記事を読んでました。クラウドの特集とか、GPGPUでスーパーコンピューターとか、面白かったなあ。私にとっては、技術情報を伝えてくれるという以上に、なにか新しいものがある、そんなわくわく感を与えてくれる雑誌であったのですね。

編集後記、いや「編集会議」という名前でしたね。これがまた面白かった。締め切りを守ってください! とか、引っ越し大変でしたとか、そういうの書かれてるの。あと特集を組むにいたった経緯とか、前回の特集に対する感想とか、この雑誌を作っている人の存在が感じられる、そんな雰囲気が大好きでした。すごく親しみを感じさせる、そんなページだったんですね。

さて、そんな『ASCII.technologies』が創刊から最終号までDVDに収録されて発売されるというので買いまして、バックナンバーも丸ごと入手できて、嬉しい反面、この続きはないんだな、そう思ってちょっと寂しかったりもして、複雑です。冊子に各号の目次があるから、どんな記事があるか探しやすい。また、連載記事が掲載されてる号を調べられるインデックスもあって、読みやすく、アクセスしやすくなるように工夫されてるのがよかったです。またこれを全部読むとかなると、ものすごい労力が必要になってくるだろうから、必要なところをピックアップして読むことになるのでしょうが、こうしてまたまとめて読める機会が得られたこと、それがすごくありがたいのでした。