2024年6月30日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年8月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年8月号、一昨日の続きです。

『このままモブじゃ終われない!』

ピュアなトキメキが足りない、ピコの漫画はエロ。担当編集者から指摘をされてしまうピコなのですが、これ、前歴を生かしてそっち方面を探求、でもって持ち込む雑誌をかえたほうがいいのでは!? とは思ったのだけど、絵も内容もふるわないピコです。そっち方面の雑誌でもキビしいかも知れない。なのでとにかく内容面で成長を果たして、原作者としてのデビューを目指そう! とか思ってしまうのですが、はたしてピコの将来やいかに。この編集者さんも、見込みはないといってますけど、それでもピコにつきあっているの、どこかになにかしらの可能性ないしを見込んでいたりするんでしょうか。

しかし今回の、トキメキ探訪面白かった。ドキドキするシチュエーションといえば壁ドンに肩ズン。でもどうしてもときめく方向にはいかず、ズンっとぶつかられてドキッ方面ばかりはかどってたの、大丈夫なのかな、本当に。ですが、ここでのこの難航が描かれたからこそ、トキメキをピコに実感させた担当氏のあの手管、すばらしかったと感じさせられて、いやもう、あのままいきつくところまでいってしまわれてよろしかったのよ!? なんてことまで思ってしまったほどでした。

しかし、サキュバスをときめかせる編集者さん。かなりのやり手なのでは? この人の前歴なんかも気になっちゃいますよね。

『ごきげんよう、一局いかが?』

冴までもが憧れの君になってしまったがために目立ちすぎて、もう学内では麻雀が打てない! というので放課後、街に出ることになった4人です。そこで出会ったかわいい雑貨店。素敵なリボンに、冴に似合う、いや似合わない、こういうのが似合うのは千星だと、やいやいいいあっちゃったふたりです。

けど、こうなったときに、円満に解決する方法を千星は知っています。そう、アレです。麻雀で勝負を決するのです!

というので、リボンを賭けた麻雀勝負がはじまるんですね。千星が勝ったら冴にリボンをプレゼントする。この勝負、負けられないと俄然張り切る千星ですが、負けられないのは冴も同じ。ふたり、それぞれに成長したところを見せながらも、一進一退がんばって見せて、そんな様子に戸惑う純礼とときめきっぱなしの乃々花です。ええ、今回一番楽しんでいたのは、間違いなく乃々花でしょう。ラストなんかも、まさに乃々花の望むがままのストーリー! いや、それ以上をいっちゃってたって感じでしたよね。

今回、勝負の行方はまあいいとして、千星が冴にリボンをプレゼント。かと思いきや冴も千星のために同じリボンを買っていた。期せずしてふたりお揃いになりましたという、乃々花いうところの最適解! ええ、とてもよかったと思います。ですので、今度また、ふたり一緒のリボンをおつけあそばしたところ、見せていただけないことかしら。なんて欲張ってしまうのでありました。

『魔法少女は羞恥心で強くなる』

恥ずかしがりやの真侑。でもそんな彼女がもうビキニを身につけるまでになっているというのですか!? 羞恥心パワーで一撃必殺。はいいのだけれど、この子なら恥ずかしさゲージ、もっと温存できるものかと思ってた。これは、真侑が貝殻ビキニに到達するの、予想よりもはやいかも知れない! となれば、次なる魔法少女探しも待ったなしだったりするのでは!?

いや、真侑はまだまだいけそうですね。恥ずかしさが限界突破して逃げ出してしまっていますし、しかももう戦いたくない。そうした思いのただなかには、零先輩への憧れと、その憧れの人に恥ずかしい格好を見られたくないという気持ちがあって、でも前より恥ずかしくなってきているというのは、チラ太郎にとってはよいことなのでは!? なんてこと思ったけど、変身してくれないんじゃ、そのポテンシャルの活かしようもないから難しいところですよね。

さて、休日に友達と出掛ける真侑であります。あっちでこっちで恥ずかしイベントが発生していますが、これ、魔法少女の恩恵が薄れてるからなのか。からの敵出現、力を失った先輩ヒーロー奮戦からの押し負けようとする熱い展開をへての、真侑、ヒーローとして開眼!

この展開は定番的でもある盛り上がりシチュエーションでありましたが、真侑の力を引き出すために友達ふたりで真侑を恥ずかしがらせてほしい! という流れはもう本当にコミカルで、どこまでもシリアスにはなりきられないこの漫画の、主人公真侑の宿命と哀しみを感じないではおられないところでした。

とはいっても、零と真侑の心の触れあうようなあの描写は、コミカルの中にあってなお心に触れるかのようなよさありました。ええ、ふたりはもっと近しくなるがよい。そして真侑は零のこともっともっと好きになるがよい。強く強く願わされるものありました。

2024年6月29日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2024年8月号

 『まんがタイムオリジナル』2024年8月号、一昨日の続きです。

『かつては最強無敵の勇者様~姫には内緒のレベルダウン生活~』

今回はジュローの活躍というよりか、ステラとジュローの関係、住むことになった村での暮らしぶりなどなど、ちょっとインターバルみたいな展開を見せまして、と思ったけど、この漫画、ジュローに対するステラの好感度の上がり下がり、それからステラの反応もろもろ眺めて楽しむのがテーマでもあるではありませんか。というわけで、ステラサイドといってもいいのかな? ステラの日常に光を当てようとするかのような見せ方に、ああこれも本道、そしてやっぱりかわいい人だなあ! と、気持ちを新たにしたのでありました。

ステラさん、しっかりした人なんですよね。誠実で、潔癖で、それゆえに嘘八百並べるジュローに不審の目を向けたりしちゃったステラ嬢でしたが、村に受け入れられて、そして頑なと思われた御老人から温かな言葉、贈り物までいただいて、ああ、こうしてこの村に馴染んでいくのかな、いやいずれジュローの人となりがわかれば元の身分、生活に戻っていくよな! なんてこと思わされて、ほのぼのと心地よく、また楽しく思われたエピソードでした。

しかしそれにしても純情なステラ殿です。御老人の気配り? おせっかい? にドギマギしたり、そしてそこにジュローからの追い討ちでしょう? ああ、もう、ほんとにかわいい。今回のこと、ジュローのポイント下がりっぱなしじゃないんですかね? ジュロー、大丈夫ですかね? いや、でもまあいいか。かわいいステラ様が見られたので、ジュローが今後苦労することになっても、私は大丈夫です。

『となりのフィギュア原型師』

原型師交流会に誘われた半藤。しかしいろいろ屈折しとるなあ、この男。代表直々のおさそいにも誘われてないとぐずぐずいっちゃって、こういう内気なところ、損をするタイプですよね。人づきあいが苦手なんだな。工房の皆やせっちゃんもろもろで、いろいろ鍛えられたりはしてると思うんだけどな。

交流会にやってきました! ここで早々に代表が連行されて、半藤ひとりきりに! 大ピンチだ。壁の花になるのかい!? と思ったら、熱い男鷹村と遭遇。さらには柳沢ヨシタツとも合流できて、よかったじゃん、同期3人組ができたじゃん、と思ったら、ここで半藤の人間関係下手っぴ発言が飛び出して、いやもういろいろ大変だよ、半藤くん。

しかしヨシタツも屈折してます。交流会への目的が出会い!? モテが目的なの!? だとしたら、ここはむしろ不向きな場じゃない!? びっくりするのだけど、ヨシタツの策略、当たりよるやん! いやもうほんと、予想外の展開見せたわけですが、同期3人で盛り上がって、さらには出会いという目的も果たして、ヨシタツ、やるな! 見直したといっていいのか、ともあれ、ヨシタツに幸あれ! 応援したくなるのでありました。

『アイドルはお忍びchu♡』

この展開、すごくいい。

作曲をしていた一花殿。一曲できあがって、芙蓉にも聞いてもらうのですね。そうしたら好評。あの、芙蓉の素直な一花賞賛がですよ、すごく好きなんです。この子の自然体でおもねることなく、いいもの、いいことには言葉を尽くして評価することを惜しまないその態度。心が清らかになる思いがする……。ほんと、芙蓉殿、いい子ですよね。

さて、一花から芙蓉に質問です。芙蓉はなにか楽器ができるのか? 残念ながらできる楽器はないのだそうですが、そんな芙蓉にはキーボードがいいのではないか。試しに触ってもらったら、綺麗な音色と気にいってもらえたようで、そこからいろいろ試し弾きしているニコニコ芙蓉がまたかわいくて、それでできたという一曲。それは邦楽の調べ!?

ここからの展開がいいんです。芙蓉の江戸の感性と、一花の現在令和の感性と、そのふたつを持ち寄って曲を作ってみないかというの! ベースとなる音楽のスタイルが違うからこそ、その違いが出会ったときに面白い反応が見られるかも! 江戸が令和に色づけるのか、令和が江戸を飾るのか、あるいはそのどちらでもない、新たな道が拓けるのか!?

ふたりの試み、新たなチャレンジにはわくわくさせられずにはおられない。いやもう面白いことになってくれればいい! 楽しみになってくるわけです。

2024年6月28日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年8月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年8月号、発売されました。表紙は『ばっどがーる』。なんと「TVアニメ化決定したんですか!?」との大報告! って、いや、なんでそんなに微妙に及び腰なんですか。居並ぶ優たち4人も驚きの表情で、いやもうなんでそんな驚きが先にきちゃうんですか! でもこうしたところが面白くてこの子たちらしいと感じる。そしてアニメ化ということは、こひゅっをこの耳で聞くことができる!? 面白くなってきましたね。

今月は新規ゲストが1本です。

『保健室の鍵閉めてっ』

優秀でありつつ癖をこじらせると、ここまでやらかしてしまうというのですか! とあるきっかけで、女子の下着に興味を持つようになった主人公、能登川撫子。保健委員長の肩書をフルに活用し、さらには校内にあらぬ噂を流布してまで、女子生徒の下着を鑑賞しようとするのですが、そんな委員長撫子の毒牙、いや違った、撫子との親交を深めたのが転校生の愛知川郁。病気がちで、これまで友達を作れずにきた。そんな郁と撫子の交流、それは下着を見ること、見せること。

いや、郁さん、ちょっと警戒心持ったほうがいい!

というのは外野の意見でありますが、ホワイトボードに下着を見せにきた生徒数をカウントしている委員長です。この行為、わりと大っぴらにやらかしとるの!? ほんと、若干の渾沌がにじむ漫画でありました。

最初はですね、毎回ゲストキャラが変わっていくのかな、なんて思ったのですが、やっとこさできた友達、撫子の浮気が許せなくて、独占すべく振る舞おうとする郁の様子見て、たくさん見たい撫子と、撫子を独占したい郁と、このふたつの相反する思いのぶつかる様など見られるのでは!? なんて具合に期待が高まる初回エピソードでした。

『恋する小惑星』

桜先輩が教師をつとめる星咲高校にて復活を遂げた地学部。そこに集まろうとするのがかつての地学部の面々。海外から駆けつけてきたあおとみら。かつて皆で一緒に見つけた小惑星の名前が承認された、というのですが、その名というのがホシザキ。小惑星を見つけようと、一丸となって取り組んだ星咲高校地学部を記念するかのような名前に驚きを隠さないのが新聞部なのですが、地学部の皆はもう知っていました。

思い出の星は、皆で見つけた皆の星となったわけです。

ということはみらとあおの約束は、ここからさらに続く未来への約束になるのかと思ったら、なんと、大学生時分に小惑星見つけているんだ。しかもくじら座の近く。それをアオと申請する予定。かくして変光星ミラと小惑星アオが夜空に寄り添う、みたいなこと思ったら、なんとどんどん離れていってますのん! ここでのすずさんの発言、読者にとっては思ったことを代弁してくれているようでありがたかったです。

そして話題はなおも続き、その後の皆の様子など知ることができて、これは本当に嬉しかった。すずとみさの関係が進展していたり、他の皆も夢をかなえつつあったりと、こうして先に進む姿が見られるのは本当によかった。現役生の天文との出会いも、みらとあおあってのことだったと語られるところもまた!

ラストに語りあうみらとあおには感慨覚えるものありました。これまでずっと見てきたふたり。時に悩み、そして力をあわせてともに歩いてきたふたりの今。そしてこれからも続くだろうふたりの時間、関係。ええ、感慨覚えるのでありました。

『mono』

迷走に迷走を極めるのだなあ!

ねぶたもん動画に再生数を持っていかれたシネフォト部が挽回のために打ち出した生Vチューバー企画。妙に小道具が凝ってたり、また変なこだわりに溢れていたりと、それはそれで面白そうではあるのですが、残念、数字はまったく伸びません!

そこからの奮闘がおかしくって、残す時間をフルに使うぞと、生Vチューバーの人数を増やし、バリエーションも増やし、さらには謎のデニッシュモンスターなる哀しきクリーチャーまで生み出して、それで再生数は増えたのかというと、残念! いうほど伸びないのでありました。

とかゆうてたところで、ふと我に返る面々。そうだ、そうだった、はじまりだけは軽いノリだったのに、知らないうちに熱くなって、自身を見失っての大迷走。ああ、いっつもこんな感じだったから、これが通常営業と思い込んでしまっていました!

それで、数字伸びなくて残念で終わるのかと思いきや、思わぬ他人の炎上からデニッシュモンスターが焼けぶとりするにいたるというラスト。ほんと、なにが話題になるかわからんとこあるからな、ネットは! この微妙な落としかたに、この作者の面目躍如たるものがあると思いましたよ。

2024年6月27日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2024年8月号

 『まんがタイムオリジナル』2024年8月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。榊医師を前面に、山下ナースがタッグを組んで、堂々表紙を飾ります。しかし、榊先生のポーズは頼もしさ感じさせてくれるものですが、山下さんはなんというか、ひとっ走りつきあえよ、な感じがする! さて、この他に、『はらぺこ母娘と元カレ家主』、『かつては最強無敵の勇者様』のカットもございます。こちらのふたつはデザート、ティータイムあたりがテーマっぽいですよ。

『ムクカノ:無垢で無口な職人彼女と、静かでにぎやかなふたり暮らし』

整体師の賢太と職人の椎奈。ふたりの職の違いもあるからか、あるいはもともとの性格の違いもあるでしょう、人をよく見て観察するのが得意な賢太です。椎奈の普段の振る舞いをよく見て、気づいて、好きなものはとっておく方でしょう? わかってくれるというんです。

そのことに助けられながらも、ちょっとくやしい椎奈。ここからはじまる賢太観察がめちゃくちゃ面白くって、いや、観察するのはいいけどいくらなんでもガン見しすぎではありませんか!? なぜそんなに見つめられるのか、賢太はうれしく思うもわけがわからずにいるのですが、この観察の結果が出るまでの椎奈がとにかく面白くて、これはあれだな、あの、視線をこれでもかこれでもか、じっと見つめる目を、真剣な表情を、これでもかこれでもかと重ねてくる、そのおかしみがあるんだな。

そしてわかって嬉しい椎奈です。やっぱり職人だから!? 観察眼は確かなのかな!? はっとわかって、満足感じて、めでたしめでたしかと思ったらそうはならなかったというのがまたおかしくて。ええ、椎奈は無口かもしれませんが、賢太の前ではわりと雄弁ですよね。その感情の発露。それがおかしくて、かわいいのだと思います。

『元アイドルのハロー!ワーク』

ああ、あかりん、失敗してしまった! 出張先でのこと。向こうの担当者から、アイドルやってた子でしょう、知ってるよ、長続きしないんじゃない? なんて出端をくじかれそうになって、ここでなんとかしっかりしてみせないと、気持ちを引き締めた矢先に資料の入れ忘れが発覚。まさかの大ミスに消沈してしまうあかり。ほんと、うまくやれていると思っていたのに、ここにきて意地悪な顧客を前に、よりにもよってしくじって、このショック、ちょっとやそっとのものではないでしょう。

この後もずっと落ち込んでいるあかり。とりなす雪村なんだけれど、あかりの気持ちは沈んだままで、けれどこうした失敗を失敗として受け止めるところはとてもいいと思う。ただそれを引きずらないことが大事で、そして雪村もいうように今は経験値を貯めるための時期なんだ。このはげまし! ああ、雪村も苦し紛れの果てだったのかも知れないけれど、この局面にしっかりあかりをはげまし、導く言葉を選べたこと、本当によかったと思いました。

けど、その後がまさかこう!? 酔って寝ちゃったあかりを前に、いやもう、どうなるの、どうするの!? 雪村、ちょっとした試練ですよ!?

『沖浪荘202号の漫研部』

寮が漫研になる布石、どんどん打たれていきますね。会社の怖い先輩、久慈川が、自室では少年向け特撮玩具で必殺技の決めポーズ!

ああ、大変なところを見てしまった。なんとかこの局面を切り抜けようとするも、相方霞ヶ浦が酔ってえらいこと口走って、久慈川に大ダメージ!? かと思ったら、久慈川には久慈川の美意識があった。それを滔々と語る久慈川は、この人も酔っている? いや、どうもそうではないな。ちょっとヤケなのかも知れないけれど、自分自身の好きという気持ちに嘘をつくことなく、真っ正直に正面勝負なんだ。

そうした好きを語りあった、いや一方的に語られたのか? そうでもないな、稲敷もいろいろ聞き取り受けてたもんな。ともあれ、語りあった時間が功を奏して知ることができた、久慈川の真実! 睨みつけてくる怖い先輩と思われていたけど、まったくの誤解だった。むしろ、自分の好き妄想に耽溺していただけだった!

と、こうして一癖ある寮生との親睦を深めていく稲敷ですが、これってつまり久慈川もメンバーになっていくってことですよね。ということは、ストーリー担当かあるいは設定担当なのか。いずれにしても、なかなか面白い人が加わった。期待感が膨らみます。

2024年6月26日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年8月号、一昨日の続きです。

『花唄メモワール』

妹の死を機に、芸妓をやめ故郷へ帰ることに決めた菊野。妹の死は不幸なことではあったけれど、さらなる不幸を避けることができた。そしてこの別れがあってからの梅と藤野、それまで以上に仕事に身がはいっているのですね。

そんな彼女たちに今後をうらなわせるようなできごとがいくつか。藤野に見請け話が。今はまだ藤野本人にはふせられているけれど、話を持ち掛けられた女将には迷いがあるようです。そして迷う女将が問い掛けてみた梅、その返事に驚きを見せる。それは、梅の言葉が、イネの母、イセのそれに重なったからというのですね。

ここからはじまる、イセの思い出話。すなわち梅の高祖母について語られようという。梅も知らぬ高祖母の人柄。これを知ることが梅の今後になんら影響を及ぼすのか。思いもしなかった展開でありました。

『ネコかぶりアンコール!』

音子を主演に撮られた映画。それも無事完成を見て、さあ次はといいますと演劇部の次の公演についてです。

とはいえ、なにをするかと時に決まっているわけではない。ということで、イメージを膨らませようといろいろ衣装を試着中? 大正浪漫にはじまって、ファンタジー、SFと多様に広がりを見せて、そしてついには魔法少女!?

せっかくだから、いろんな世界観とりまぜてやりましょう。しかしそうなれば大道具どうする? というところから、映研部の素材を投影しようというところに話が落ち着いて、どんどん話が、人間関係が広がりを見せて面白いね! と思ったら、ここからさらにサプライズ。

映研部の面々も演劇の舞台に立ちますよ! まずは有理栖部長。そして無理矢理浦垣も!

演劇部こそはいまだこじんまりとしているけれど、協力関係にある映研部も前に出て、演劇部の個性と映研部のそれとが共鳴。これはいいと思います。とりわけ両部長のコンビネーション。牧奈部長は有理栖部長を苦手にしてませんでしたっけ? と思ったところが、同じ方向を向くとこんなにもふたり一緒に悪ノリしてしまう。ええ、ほんと、いい個性が出会って相乗であります。

『異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~』

サウナストーン、炎魔法石を自ら取りに火山帯へと赴いたルナたちです。ここは炎魔法石の産地、ゆえに他所では味わえない洞窟サウナを堪能することもできるという、この贅沢。サウナの後の湖も、ハンモックを使った外気浴も、これまでに経験したことのない体験をすることができて、リフレッシュするとともに異世界サウナの新たなアイデアにつながっていくのです。

しかしそこで気になる声が。ルナの耳に届いた助けを求める声。探してみれば、炎魔法石を届けてくれていたミニドラゴンが倒れていて、不調によりドラゴンとしての姿を保つことができない。飛ぶこともできず、炎魔法石も運べなくなって、これが異世界サウナに炎魔法石が届かなくなった理由だったのですね。

だからといって無理をさせるわけにもいかない。ミニドラゴンの姿に過去の自分を重ねあわせたルナが提案するリフレッシュ。洞窟サウナをおすすめして、そして体を休めましょう。

無理することなく、がんばりすぎることもなく、自分のペースでいきましょう。これが許されということ。自分らしく、のびのびといられる。そうした環境が大切にされること、本当に夢のように素敵な世界だと思いました。

2024年6月25日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、一昨日の続きです。

『ばーがー・ふぉー・ゆー!』

青天の霹靂、成績が奮わないというのでころもがバイトをやめることになりました。本人はやめたくないんだけど親の意向。お友達がやめちゃうとなって傷心のこむぎ。明るくふるまっても、その内心がじわりにじむところ、この子の愛らしさがよく出ていてじんとしましたよ。

ころもからしても、ここを去るのはつらいのですね。慕うこむぎに向ける感情。自分の後継者と指名するかのようなイベント発生させてみたり、いやスーパーバイザーのバッジの継承は店長に阻まれてイベント不発だったんですけれど、その気持ちこそが嬉しいですよね。しかもラストにころもから贈られる、手作りのバッジ。本当にしんみりとさせられつつ、ほろりと胸が温かくなる、そんなお話でした。

けれど、ころもはただ去るわけじゃない。勉強する場所としてこの店を選んで、ああまだこの子たちの関係は続くのですね。いずれ受験に成功したら、ころもも戻ってくるかもしれない。その日がちょっと楽しみになりました。

『神絵師のおしごと』

一緒に散歩をとツバキに申し出るもみじ。けれどツバキはこの神社から出ることができないという。それは力場とか御神体から離れられないとか、そういうやつ!? と思ったら、違うのか。長い石段を車イスで降りられないから! そんなのってある!?

けれどきちんと策があります。もみじに託されたお守り。そこにはツバキが宿っていて、かくしてもみじは小さな手乗りツバキと一緒に学校に通えることに! しかし残念、小ツバキの姿は他の皆には見えなくて、なのでもみじは大きな声で独り言いう変わり者に見えてしまうハメに! って、いやいや、Bluetoothイヤホンつけるだけで、その問題は解決するよ! 誰かと通話してるみたいに見えるからさ!

ツバキのお守り形態。かわいいだろうとシロからいわれて、推しの新たな可能性を実感するもみじ。それでツバキのアクリルキーホルダーを作成するにいたる! って、いったいどれくらい作ったんですか!

でもこれがきっかけで、ツバキの存在が広く知らしめられるようになればアリですね。といいたいけれど、その道はなかなか険しそう!? ほんと、もみじの他に広報力に長けた誰かを引き込まないとマズそうですよ!

『ギャルとネクラの吸血関係』

島から戻ってきたまくる。いよねとの日々よふたたび、かと思いきや、残念、いよねを眷属にすることは母から禁じられているまくるです。それはいよねを大切に思うから。とはいうけれど、いろいろ思いが交錯するいよね。それはあまりに強いまくるへの感情。眷属にならずとも、まくるとの友情は続けられる。しかし、自分ではない誰かがまくるの眷属になってしまう。知らぬ誰かが、まくるの特別になってしまう、それが許せなかった!

いやあ、きましたね、きましたよ。授業中だというのに、まくるの手を引いて教室から出ていくいよね。そしてまくるに眷属とするよう迫るのですが、心を揺らしながらも抵抗するまくるの本心あらわになって、そして成立する眷属関係。

ああ、これはどう見ようとも恋愛関係としか思えない。そんなふたりの思いの成就するまでの物語。ついにここに完結して、ああ母にはそむくことになったけれど、それでも譲ることのできなったふたりの気持ちの行方。落ち着くべきところに落ち着いて、ほっとさせられつつも、これからの日々に心踊らせるものありました。

2024年6月24日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年8月号、発売されました。表紙は『アネモネは熱を帯びる』。凪紗と茉白がてるてる坊主にお願い。ふたりでお出かけの予定でもあるのでしょうか。真剣そのものの茉白と、祈る茉白を見守る凪紗のその表情。ともにあって、ちょっとした温度差。この違い。ふたりの時間、絶対の成功を願う茉白と、そんな茉白がいてくれたらもうそれでいいとでもいわんばかりの凪紗。ふたりの違いが見えて、でもそこには互いに相手を思っているという、同じ気持ちもある。そんな情景であります。

今月は新規ゲストが1本です。

『みどりの楽園』

魔法の植物!? 道端に落ちていた植物の種を拾ってきた妹の若葉。帰宅後すぐさま種を植えてみたら、爆発的繁茂! ワイルドグロースだ……。一瞬にして若葉の部屋は緑色濃い植物の森となっていて、さらには家全体にも影響が!

これ、家が破壊されたりする勢いでなくって!? いやもう、姉緑葉が思考停止しようとする気もちょっとわかる。これもう手当てできるレベルの繁りかたじゃないですよ。

植物好きの若葉に対し、緑葉が好きなものはお風呂。今朝も朝風呂を楽しんでいたところ。植物問題に目をそむけ風呂場に戻ってみれば、そこも植物に溢れる世界に! バスタブにからみつく植物。浴槽には蓮が花をつけ、底は苔むしてふかふかと。抵抗あれどつかってみれば、それはもう楽園のような心地よさだったというのですね。

しかし、この植物問題どうしよう。一生懸命かたづけるも、両親にはとても見せられない! というところで奇跡のように姿を消してくれた植物たち。家も完全にもとどおりで、ああ、よかったねと思ったらば、若葉の部屋でふたたび芽を出そうとする植物の種!

ああ、なんでラストがそんなホラーチックな演出なのですか! これはもう一家四人で植物まみれになるしかないですね。

『スローループ』

シイラへのリベンジを誓うひよりと一花。恋先生はというと、風邪はなおったものの病み上がりということでシイラ釣りはお休み。家で過ごす恋のもとに、見事リベンジを果たしたひよりから写真が届くまでのエピソード。そこには小春の奮闘あり、そしてひよりの大活躍ありと、動きあり、見せ場あり、大盛り上がりの好エピソードとなっていました。

しかし、シイラ、奇妙な魚形ですよね。ちょっとした怪魚。そいつを見事釣り上げたというひよりですが、メートル超えのそのデカさ! 持ち上げてみせるのに、背伸びしないと尾ビレが地面についちゃう! これ、1メートル20とか30とかあるんじゃないのかな。いや、ほんと立派な釣果、リベンジ万全でしたね。

小春も幼魚とはいえ、しっかりシイラを釣り上げていて、でも小型でもそんなに引くんだ! 小春もだけど他の釣り客もバテそうになっていて、そんな元気な魚。いやもう活気あふれる素敵な画面に引き込まれました。

『球詠』

ヨミと珠姫、ふたりの対決が続きます。投げれど投げれど当ててくる珠姫。それだけヨミの球を熟知しているということでもあるのでしょうが、その食い下がる様になにかメッセージを感じとるヨミです。でも、どこか微妙に食い違っていて、ラスト1年に向けてヨミと珠姫の気持ちの行方、寄り添いながらも、この差異がいつか大きなひずみになったりしなければいいと願う気持ちであります。

この食い下がる珠姫がですよ、ヨミの本気を、そしてキャッチャー詩織の成長を引き出していくくだり、見事でした。すばらしかったと思う。交錯する気持ちと気持ち、徐々に高揚していくその流れに読者も乗せられて、興奮もじわじわ高まり、そしてそれがヨミ渾身の投球にて頂点に達する!

ああ、本当にいい話でした。でも、やっぱりここで珠姫とヨミ、ふたりの気持ちの違いが気になってしまうのでありました。

『魔法使いロゼの佐渡ライフ』

ときこ様、フランス語を勉強なさってる。

さて、そんなときこがなぜ紗菜と仲違いするにいたったかが語られた今回。その情報を引き出したのは月渚。なぜ紗菜と不仲なのか、その経緯を聞き出すのですが、情報を引き出すにあたり自分の秘密、別世界からやってきたことを明かすのですね。

驚いた、とはいえ、わりとすんなり状況を受け入れているときこ。これ、ロゼのしてきたこと、それを見てきてなるほどと納得するにいたったのかと思ったら、そうではなかった!? 今回のラスト、ときこが手にした本にはエトワールの紋章が。異世界のこと、それと知っていたのかも知れませんね。

となれば、おそらくはこれから描かれるであろうときこと紗菜の仲なおりは、ロゼにとっても大きな意味を持つターニングポイントになるかも知れない。いや、ロゼは元の世界に戻りたいとは思っていないんですけど、それはそれとしても故郷と佐渡のつながりがわかるかも知れない。ええ、大きな動きを予感させる、そんなとっかかりになるかも知れないエピソードでした。

『ウクレア!』

自分たちの演奏に足りなかったものはなんだろう。実力不足? なら練習時間を増やすとか? などなど話しあっていたときに、楓から申し出が。

うまい人の演奏を聴きにいこうというので皆で繰り出すウクレレプール。プロもアマチュアも多数参加するお祭りなのでしょうか。うまい人の演奏を聞いて、盛り上がる観客の熱気に触れて、それが無料とはバチが当たるのではないかと心配する空子。ほんとにこの子らしい発想。大好きですよ。

イベントはステージありショップあり、皆でウクレレを見てみたり。そこで出会うテナーにベース。これ、刺激的だろうなあ。絶対楽しいやつです。ええ、楽器って弾かないまでも見るだけで楽しい。わくわくさせられる。試奏すると欲しくなるから、絶対に試奏はしない! 皆の興奮、わくわくが伝わってくるようでした。

くじ引きもまた魅力的でした。1等がソプラノウクレレ! はいいとして、2等がストラップです。立って弾くのに便利! というので、空子と灯火、ふたりで狙うストラップ。そうしたら、空子が見事引き当てちゃって、すごいな。でも、それを灯火に譲ろうとするんだ!

そこで軽く悶着。でもね、それは灯火が空子を拒絶したんじゃないよというのが、じっくり丁寧に描かれて、ほんといいお話でした。ただ言葉で伝えるだけでなく、空子に自分が灯火の立場に立ってみればどう思う? と、そのときの気持ちでもって灯火への理解を導くところ。そしてふたり仲間であると実感もってともに思うところ。本当によかった。

ええ、空子も灯火も、ちょっと不器用な女の子。この日のできごとで、互いに気持ちが近づきましたね。

そして今月の曲であります。『ナヴィリヴィリ』。さあ、今夜から譜読みしますよ。

2024年6月23日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、昨日の続きです。

『ななどなどなど』

クラス替えでバラバラになってしまった仲良しグループ。2週間ほどたって、はたしてクラスに溶け込むことができたのか? なんと、るるに友達がふたりできているんですね。萌はもちろんどんな環境だろうと大丈夫でしょう。ななども特に問題なさそう。では我らが小町ちゃんはといえば? ああ、すっかりやさぐれてしまっているのでした。

今回は、クラスに溶け込めていない小町ちゃんがちょっと勇気を出して、隣の席の子に資料集を見せてあげた。それがきっかけで、少しでも人間関係が広がる、今みたいな孤立状況から抜け出せそうになっている、一歩ずつ少しずつでも踏み出せていっているということが描かれて、いやあそうした新しい展望、とてもよかったのですけれど、それと同時にこれまでの人間関係。小町ちゃんとるるの友人としてのつながり。相手を独占したいみたいな感覚、嫉妬、焼きもちなんてのが描かれて、いやほんとかわいかったのでした。

それと萌に人体改造をすすめるヒューマノイド。ななどの倫理は大丈夫なのですか!? いやもう、いろいろあやういやつだと思います。

『SAN値直葬!闇バイト』

ついに出禁になってしまったあかり。はたしてどうする、どうなる!? って、なんも気にしていません、この人!

いやもう、そうだろうなあ。これまで見てきたかぎり、出禁の張り紙くらいでしょげたり怯んだりするような人格じゃあなかった。速攻で張り紙ひっちゃぶいて、堂々入場する! はいいとして、その頭! 頭! まだショゴスと同居しとるのか。おっさんショゴスとの同居は御免こうむる、さっさと追い出したい、みたいになってるのかと思いきや、便利だからとショゴスをむしろ引き留めているという。しかもショゴスの自我まで奪いつつある……。

あかり、この漫画における最強生物だったりする? いやそうでもないか、たびたび負けてはいるものなあ。そのあとの復帰力が尋常じゃないんだな。

今回はめずらしく、アメンパイン店長からのねぎらいが描かれて、暗黒スパ、入浴施設ですね、用意したりして、でもなんもいろっぽくないな、どころか、こんな風呂いやだな! で、なんでこんな歓待してるのかと思ったら、あかりをリラックスさせてショゴスをつなぎとめていたあかりの精神力を弱めようとしていた!

いずれアメンパインへの謀反を考えているあかりから、ショゴスの力を奪い去ろうという作戦だった。ほんと、この漫画、なんで暗黒ぬい捕獲をめぐる争いのほかに、店舗内スタッフ間でも軋轢あるというのか。って、まああかりだよなあ。この子のパーソナリティ、それがこの店舗に、ひいては漫画全体に影響及ぼしています。

『コンビニ夜勤のあくまちゃん』

すごい、沖縄観光、6月中にいけたのですか! いつもの面々で飛行機乗って沖縄に向かいます。はじめての旅行、はじめての飛行機に浮かれるアルールですが、実際に乗ってみたらえらいこと揺れる、えらいこと怖い。さらに着陸のプロセスがもっと怖い! と、まったく落ち着かない往復の行程。これ、アルールの旅の大変さ、そのプロローグだったわけですね。

ここからも怖いことが続きます! ペーパードライバーの店長がハンドルを握ります。最初は自信なさげだった店長が、だんだん気が大きくなっていくくだり、なるほど運転すると人格変わるタイプの人なんだな、と思ったら、天使! エリエルの仕業か! ほんとろくなことしないな! これ、ちょっと間違うと大事故になるやつだよ!?

そして海ではバナナボート。これは光野の趣味なのか!? 人が振り落とされるのを見るのが好き! それで、何度でも何度でも繰り返しバナナボートに乗る。でもアルールが何度も乗らされたわけじゃないから、その点まだましかな? と思ったら、もう一回乗る機会が! からのシュノーケリングで溺れたり、からみ酒のイレイナにまたまたしこたま叱られたりと、とにかく散々な目にあいまくってるんですね。

これでアルールが旅行を嫌いにならなかったらいいんだけどな、と思ったら、ちゃんと楽しかったことは楽しかったようで、ひとまずは安心。でも今回のいろんな大変な体験。これはメンバーの個性が大きいよなあ。アルールが悪魔であるということを受け入れて当たり前みたいに共存しているみんな。それだけ、ひとりひとりの個性も際立っているのかも知れませんね。

2024年6月22日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、昨日の続きです。

『わからせろ!ナマイキツネ様』

うわー、ポンポコ姉妹だー! 扉絵を見て色めきたっていたらですよ、肝心の刑部姉妹は困窮に瀕していました。そうか、動画配信のアカウントがBAN。これ、壱与がからんでましたっけ?

ともあれ、窮状にある刑部姉妹にメイド喫茶のクラマ店長からオファーが。コンセプトカフェ、タヌキカフェで働いてほしい。ああ、確かにタヌキは日本独特の動物で、海外では珍獣扱い、結構なレア度だとかいいますね。かくして狙うはインバウンド。と、ここまではいいのだけど、ソフトドリンクで万単位はさすがに無理では!? いやほんと、いくら円が安くなってるとはいえ、強気すぎる値付けではありませんこと!?

しかし今回は桜子も悪い。目を離したら無茶なことしでかすに決まってる壱与をですよ、収入に目がくらんでタヌキに偽装、無理矢理参加させたんですから。しかしキツネタヌキ壱与、なんか仮面の怪盗みたいでかわいいな。はいいとして、どうしても人気が出るのは刑部姉妹。やっぱりヘソまげる壱与ですよ。隙を見て結局暴走してしまって、壱与にわからせ、神社にもわからせ。ええ、でも桜子も悪いのですよ。桜子もコスプレして働くべき案件だったと思いますですよ。

『性別不明な殺し屋さんがカワイすぎる。』

たぁ子とこごみ。どちらがつくしの妹かを賭けての対決がはじまります! って、いやそりゃ実妹のこごみでは!? といった常識的なつっこみは通用しない世界です。とにかくふたり対決して、ジャッジはつくし! って、あの人、こういう勝ち負けとかにびしっと線引きできそうな感じしないんですけど!

しかしこの勝負、想像以上にカオスです。なんてったって、たぁ子にユーリもまるで競技を理解していない! そこに倫がいらん情報横からまぜこんできて、さらなるカオスです! その状況を面白がってる倫がやたら可愛くて、たしかにこういうわあわあしたお祭り感、面白く感じられていいですよ。

今回のイベント、わいわいと盛り上がって、なんかいろいろうやむやのままに進行しちゃった感じですが、そこで倫とこごみが友情育んだりしまして大変よい感じ。あの、変を変と受け入れて、それでもわかりあって、認めあえる、そんな関係。ええ、きっといいお友達になれますよね。

そして最後に勝負の行方。やっぱりつくしさん、全員勝者にしちゃいました! からの、ユーリのキスですよ。おおお、これはまさしく名場面。ゲームならイベントスチルってやつですか!? ほんと、やるときには自分からいくユーリさん。つくし姉さんもびっくりの展開。読者も大満足ですね。

『ラスボスは逃げ出した▽』

この漫画、魔王が無害で姫が有害なの、どうした転倒でありましょうね!? 今回も姫がヤバい魔法を開発。相反する存在を結びつける愛の魔法、なんていうんですが、なんでその掛け声が死ねーですの!?

あまりにあまりなビジュアルも手伝って、いろいろ危険な予感なのですが、この死ね魔法がですよ、街歩きしている魔王と勇者を襲う! いや、ほんと見た目がただ襲ってるだけにしか見えない! 通り魔的というか、突然現れて攻撃しかけてくるヤバい展開にしか見えず、これ姫様でなければお縄なのでは!?

からの魔法が結びつけたふたりが、姫と魔王ではなく勇者と魔王。ああー、より相反する存在としては、姫よりも勇者が魔王には適任でしたか。思いもしないカップリング発生して、姫様お怒りに? と思ったら、ネトラレに開眼!? やっぱりダメだ、この姫様! からのさらにマズい、ヤバげな展開はさんで、結局みんなで酷い目にあうというこの顛末。

なんというか、こういうおしおき的展開はやらかした当人が負うべきものだと思いきや、等しくみんなで食らうというの、これもまた姫の横暴なのでありましょうか。暴走というか災厄そのものともいうべき姫様。誰よりも本来の意味での魔王に近いのがこの人かも。ということは、やっぱり姫様の魔法では姫と魔王は結ばれない運命だったんですよ。

2024年6月21日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、昨日の続きです。

『エイティエイトを2でわって』

すごいというか、さすがというか、美弦、すばらしいですね。もうすぐ定期試験。赤点とったら文化祭どころじゃない。でも来夢は余裕そうで、と思ったら、この人、成績上位。すばらしい! で、ゆずが中の中、奏が残念で、そして我らが美弦ですよ。成績上位!

こういうなんかすごいの、あると思ってたんだ。ピアノはずんどこ、おっちょこちょいでいろいろ困った言動が目立ったりする美弦さん。このままだったら残念しごくだけれど、ところが勉強できちゃう子ですのん!? ああー、がぜん好きになっちゃうパターンですわー。ああ、ほんとう、美弦大好きですね。

そんな美弦たちの勉強会。というとうそになるな。肝心の美弦は、もうテスト範囲の見直し終えていてやることない。勉強する必要があるのはゆずと奏なんだけど、奏は美弦の指導を断固拒否。ほんと、今回の美弦はなにもやることなくって、来夢と一緒にくつろぐばかりなのですが、そのときの会話に将来のピアノ活動の展望がちょっと見えてきたりね、ええ、こういうところ悪くないんですよね。

で、肝心のテストです。ゆずと奏は赤点回避。よかった! で、美弦はというと、満点満点ちょっと惜しかった満点満点! いやもう、ほんとものすごい。すばらしいです、美弦さん。

『さうのあっ!』

こかげ、めちゃくちゃかわいいですね。いつの間にか過ぎていたこかげの誕生日を皆で祝います。こかげの母とホットライン開設している芹香さん、速攻で許可をもらって、こかげ本人の意向はかまわず、誕生日パーティーが開催されるはこびとなりました。

そこでのやりとり。娘に友達ができたとお母さんが感涙したり、こかげが料理に挑戦するはめになったり、そして誕生会当日、こかげの心を掴んだプレゼントでありますよ! いやほんと、こかげ、そんなに動揺しちゃうほど嬉しかったんだ。その喜びよう、それは欲しかったものが貰えたからということもあるんだろうけど、それ以上に、自分のことを考えて、思って、プレゼントを選んでくれる誰かがいることへの喜びが大きいんだろうなあ。

こうして少しずつ打ち解けていくこかげ。本当にかわいい子だと思います。なんだろう、ちやほやしたい系かわいさです。

『追放令嬢は技能実習生になりました。~アーシャさまは野菜畑から逃げ出したい~』

技能実習生となったアーシャたち。そのための講習を受けることになるのですが、アーシャとクロエ、ふたりでとことこ現地へと向かいます。これ、ふたりの日常生活の理解度を試す意味合いもあるんですね。ふたりの後をつけて監視するそだちと蒼。トラブルないよう見守ってるのかと思いきや、むしろ面白がっているふしがある。このあたり、ちょっとしたイベント感ありますね。

無事講習に参加できたアーシャたち。途中、アーシャが洋菓子店に吸い込まれたりしましたが、やるべきことはきちんとできる。優秀ですね、ふたりとも。そして講習においては担当者がちょっと癖ありお姉さんで、なるほど異世界大好き、しかも貴族のお嬢様なんて! と内心そうとう浮かれている。それでも気持ちを押さえて、ふたりの習熟度を聞き取りしていく。お姉さんもしっかりだけど、アーシャたちの順応度合いが高いことがばっちり描かれた、そんなエピソードでありましたね。

しかし担当のお姉さん。今回はあまり異世界愛を満足させることできなかったですが、もしかしたら今後も登場して、アーシャたちに関わってくる!? そんな予感させてくれるくだり、ええ、期待させてくれる描写でした。

2024年6月20日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、昨日の続きです。

『てくてくっ!秘密リサーチ』

今回の目的地は水道橋。というわけで、まずはその地名の由来なのですが、なるほど! 神田上水! 自分はてっきり東京都水道局あたりが関係しているものかとばかり……。

懸樋、いわゆる水道橋が神田川にかかっていたのが由来というのですが、これですいどーきょーならぬすいどーばしになるというの、なるほど納得。それだけ江戸の民にとって重要な施設で、意識にのぼるものだったのかもしれませんね。

さて、その水道橋で出会った少女。すかいを知るその子は自身動画配信もしていて、その名もおさんぽ系動画投稿者西風ふう。ひぐれと同ジャンル。もちろんひぐれのことを知っていて、でもひぐれっておじさんだと思われてたんだ。

知識浅めのふうと、細かいところまでばっちり把握しているひぐれと、こうしたところに出てくる差異。じわじわと追い込まれる、いやひぐれはそんなつもりはないのですけど、ともあれひぐれに悔しい思いを抱くふうがですよ、なんと同じ学校の後輩と判明! ああ、これは今後も関わってきますね。なんか面白くなってきそうですね。

『スポチャン!』

すごいな、ももが開眼しそうな雰囲気です。

先日、昇級試験を受けにいった道場におじゃましますよ。合同練習に招かれたというのですが、そこで出会ったのが道場唯一の高校生、薪ほむら。この人、名の知れた選手で、灼熱の台風と異名をとる長剣フリーの使い手。もうももが興奮しちゃって、さっそくほむらと決闘させられることに。

いうまでもなく試合なんですけれど、長剣で力強く打ち込んでくるほむらの太刀筋をかわして、棒ならではのオートカウンターで攻めていくもも。しかしその打ち込みもかわされて、しかもほむらに対策されてしまう。

ここからの描写が実に熱くてよかったのです。猛烈なほむらの攻めをすべてかわすもものすごさあり、けれど最後には打ち取られてしまうももが、そのやられる直前に考えた対ほむらの技とはいかなるものなのか!

これは面白い。いずれ大会で出会うだろう相手をここまで意識し、次こそはと気持ちをかためていくももの様子に引き込まれましたよ。ええ、いい展開、いい描写です。スポーツものとしてのよさ、ぐいっと押し出してきましたね。

『ぬるめた』

そうか、ちあきさん、ビッグになりつつあるのか。主食食べすぎ、間食しすぎで、運動しない。まっしぐらなのですが、その服着てたらわからない程度のラージさを、なぜさきなさんは把握されているのか! それが、それが問題です!

さて、友達ばかりかくるみからも食べ過ぎをとがめられるちあきですよ。ああ、これはあきませんね。この中で一番非常識みたいな扱い受けて、というか過去一番にくるみがしっかりしていた気がする! ともあれ、くるみをダイエットロボに改造する前に普段の生活を見直すべき。楽してダイエットとかいうのもそもそもおかしい。食事と運動のメニューはくるみが作るよ、って、なんだ改造しなくてもしっかりダイエットロボなんじゃないか! 頼りになるなあ、くるみさんは!

と思ったんですが、ちあきは結局運動しないし、巻き込まれたさきなも運動しないし、ダイエットロボが優秀でも本人にその気がなければなんの意味もないという話。きっとダイエットアプリを導入しても同じ結果だったんでしょう。ええ、楽して体を作る道はないんですね。

2024年6月19日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、昨日の続きです。

今月は新規ゲストが2本です。

『プロジェクト・ユリフォーミング!』

干渉することで成就する恋があれば、干渉することでうまくいかない恋もある。イオリとルナ、このふたりの恋ははたしてどちらのタイプなのか!? というのが問題ですよね。

地球産の百合にハマって、ついに実力行使に出ようとする傍迷惑な宇宙人リリー。生真面目なイオリと奔放なルナ、ふたりの関係に喧嘩百合的なものを察知したか干渉を開始。まずはルナとの関係回復を願うイオリにコンタクトして、ふたりを拉致、キスしないと出られない部屋に監禁してしまったというんですね。

しかしまだ行動がマイルドでよかった……。とはいえ、キスするのもハードルが高いふたりです。イオリからはやりすぎだ、逆効果だと抗議され、ルナはというと徹底的に反抗すると公言されてしまう始末。はたしてこの状況から、なんらかの打開ができるのか。

というところからの、ふたりが幼なじみであるからこそ成立するやりとり。ルナの食の好み、それを熟知するイオリだからできた心配りと、それが偶発的に成立させた間接キスによりかなった脱出。結果オーライながらも、その経過に見えるふたりの関係性、その見せ場の多様さは、ただ右往左往というにはもったいない、まさしく見どころとして機能していたと感じました。

しかし、このふたり、いわゆる両片思いというやつですね。いつかお互いに素直になれるのか。それまでリリーの干渉は続くのか。続くとしたら、それは有効なのか逆効果なのか。いや、どうもふたりは干渉あってこそ進展するタイプっぽい。リリーの干渉は無駄にはならなさそうですね。

『魔法柴犬★はなまる』

魔法少女に憧れる春芝愛莉。ついにその機会が訪れた、という好機にマニア特有のめんどくささが災いしてしまいましたね。気持ちだけは速攻即決してたのに、うっとり夢想にふけってしまったのが失敗だった。その一瞬の隙をついて、飼い犬の柴犬はなまるが変身アイテムを奪取! 見事契約を果たしてしまったというのです。

かくして魔法少女となったはなまる。オス犬なのに。でも見た目は見事に美少女になって、というか露出多過ぎ!? やっぱりわあわあ大騒ぎする愛莉。もし愛莉本人が変身していたらどうだったんだろう。同じようなコスチュームなのか、あるいは本人の趣味嗜好特性もろもろによって違ってくるのか。このへんはなってみないとわからないところかも知れませんね。

さて、見事変身なったはなまるですが、悪の組織ニャンダーズに対抗すべく出動するかというと、なかなかぜんぜんそこまで話が進まず、あくまでも中身は犬のはなまるです。人の姿、しかも女の子だというのに、アウトな行動とりそうになってみたりして、愛莉はなかなか気の休まるところがないというんですね。

魔法少女としての活躍は、おやつで釣ればなんとかなりそう。けれどそれ以外の、人としての振る舞いいろいろはなかなか一筋縄ではいかなそうで、これからの愛莉の心労、しのばれる第1話でした。

ところで、愛莉が追加戦士になったりはしないんですかね? もしなったら、愛莉、今度こそ満願成就ですね。

2024年6月18日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、発売されました。今月は19日じゃなく18日発売だったのですね。気づいていませんでした。表紙は『ななどなどなど』。まさかの組みあわせ! るると一緒に外出している萌でありますよ! いったいどういう策を弄したのか。初夏の陽気に誘われるままにるるとお出かけ。一緒のドリンク飲みまして、なんてこった、ガールズ・サマー・デートとか書いてある! やりましたね、萌。ついに満願成就でありますか!? クールな笑みとともに、ふたり一緒に自撮りしようとする萌ですが、その内心ではどんな狂喜乱舞が繰り広げられているのでしょうか。いずれにせよ、萌、最高の一日! やりましたね。おめでたいですね。

冒頭に書きましたように、今日が発売日と気づいていなかったので買えていません。

2024年6月17日月曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2024年6月16日日曜日

1670

てっきりドキュメンタリーと思い込んで見始めたシリーズでした。『1670』。中世ポーランドの一地方で地主をしているヨハネ・パウロとその一家を主人公として展開するコメディドラマ。ヨーロッパ中世、それも都市ではない農村を描いて、そうかこんな感じだったんだ! と思わせる描写が魅力的なドラマだったのですが、同時に現代人を皮肉るような描写もあるからおかしい。スマートフォンに夢中の息子とかね、あるいは気候変動や平等パレードなど、社会意識が高い娘など、中世の体裁で現代を描いたりしているんですね。だから歴史物として見るよりもあくまでもコメディ、肩の力抜いて楽しむドラマ。とはいえ、やっぱり舞台や小物に見る中世ってのもまた魅力でありました。

しかしこのドラマのインパクトったら、やっぱり主役のヨハネ・パウロでありましょう。村の半分を所有している世襲貴族なのですが、貴族ゆうたらノブレス・オブリージュうんたらかんたら、人徳なんかも求められ、また貴族らしく学もある—、なんてことはまるでない無学で傲慢で、やることなすこと無茶苦茶のいきあたりばったり、身近にいると困るタイプのおっさんなんですね。それで人間的な魅力があれば、といえばさにあらず。なにやっても台無し、どうやってもめちゃくちゃ、あっちもこっちもダメダメな、本当に困ったおっさんで、なにしろものがわかってないから、しっちゃかめっちゃかに状況をかきまわすだけかきまわして、あとは雰囲気まかせの結果オーライ、みたいな感じでやっている。

正直、自分はこういう人は苦手なので、ライバルにあたる村のもう半分を所有する実力者アンジェイを応援していました!

ドラマや映画で見る中世というのは力のある王族や貴族だったり、平民でも都市生活者であったりすることが多かった、そんな印象があるものですから、貴族にしても地方領主、平民というとほぼ農民というこのドラマはそれだけで興味深く見ることができました。舗装なんてされてないぬかるみ道! 敵対的な異邦人! 家畜、脱走、宗教家。雑然とした中世とそこに生きる人たちの、どこまでリアルなんかはわからないけれど、まことらしさには結構やられてしまいました。

さて、このドラマ、もう完結してしまったものと思っていたのですが、どうも新シリーズが作られている模様です。これは楽しみですね。絶対見てしまうやつですね。

2024年6月15日土曜日

TC Electronic UNITUNE CLIP

 このあいだ、ちょっと話していた±0.02セントの精度で測れるチューナーというの、これです。TC ElectronicのUNITUNE CLIP。もともとは複数弦のチューニングを一度に確認できるPOLYTUNEというペダルチューナーがあって、それがPOLYTUNE CLIPというクリップ式チューナーになって、その後UNITUNE CLIPという単音のみに対応するモデルが出た、という流れのようです。

で、これが高い! ちょっと調べてみると、数年前は3千円台で買えたみたいなんですが、このところ円が安いですからね、このチューナーも輸入品値上がりの例にもれず値上がりしたようで、5千円以上するようになっていました。

ああ、もうちょっとはやく知っていれば! いや、知ってはいたんですけど、チューナーで3千いくらってちょっと躊躇する価格じゃないですか。チューニングなら手持ちのクロマチックチューナーでもできるし……、みたいに思っているうちにいつの間にか値上がりしていて、欲しいなと思ったときにはもう5千円。

ああ、これは手痛い判断の遅さでありました。

でもそれでもこれを選んだのには理由がありまして、それはストロボチューナーモードがすごいらしい、という情報。±0.02セントの驚異的なピッチ精度を実現とか謳われておりまして、正直そこまでの精度ってギターに必要なのかい!? とか思ったりもしたのですが、まあ正確であるにこしたことはないわけです。

かくして値段に怯みながらも購入を決断して、購入以来、毎回のチューニングに活躍してもらっています。

とはいえ、ギターっていうのはどこで音をあわせたものかわかりにくいところがあって、基本は弾いた直後の出音であわせるのですが、その後下がるんですよね。というか、強く弾くほどに高くなる。なのでほどほどの音量で弾いてあわせて、隣りの弦と一緒に鳴らして確認する、みたいな使いかたをしています。このあたりのノウハウというかは、もう使いながら身につけていくしかないなあ、といった感じで、結局は耳で、音で確認するようにしないといけない。

これは今後、どんなに便利で高精度な道具が出てきても変わらないところなのだろうなと思っています。

2024年6月14日金曜日

『まんがタイムきらら』2024年7月号

 『まんがタイムきらら』2024年7月号、昨日の続きです。

『そよかぜアニマート』

街に向かうグイーとララ。途中、木になっていたリンゴをいくつか失敬してみたら、どうもそれらは誰かが育てていたものみたい! ああ、トラブル発生!? かと思いきや、リンゴを育てているネズミのフォージとナピスは寛大で、なんら問題にしないどころか、村にふたりを招き入れてくれたというのですね。

フォージは鍛冶屋をしているみたいですよ。鋼でもっていろいろ作る。かつては剣やなんかも作っていた模様。けれど今は自由奔放に作り散らかしているようで、その中に気になるものが! それは鉄琴。ララが気にいって持ってくるのですが、荷物になるから持ってはいかない。ただこの村で、グイーとフォージ、ふたりが演奏した音を覚えていくからというララなのですね。

今夜はこの村で一夜の宿を得たグイーたち。フォージはというと、ララにとっておきの工作をと意気込んでいるのですが、これはつまりなにかの楽器ができあがる!? どうかはまだわからないのだけど、もしかしたらフォージにナピスがグイー一行に加わったりするのかい!? なんてことまで想像してしまいました。

『魔女まじょS-WITCH』

魔女の力に目覚めた春野歌まなの前に現れたのは、町魔女をしているという月町小夜。魔法の力の使いかたを教えてくれると申し出てくれた小夜が、まさかの同級生だったというから驚きです。あの魔法の夜に出会ったときの小夜とはまた違った表情を見せられて戸惑うまな。小夜はなんと、学校の皆との交流を避けるため、魔法の道具を使って存在感を消しているという。

なぜ? その理由が語られた今回。そこに、まながただ助けられ、守られるだけの存在ではなく、時には小夜を助け、守る、いわば対等の間柄となれる、そんな機微があったというのでした。

しかしこの対等というの、大切なことかもしれません。もし小夜がなんでもできて、コミュニケーションにも長けていたとしたらどうでしょう。まなの先輩として導く、そんな一歩先をゆく存在になっていたかもしれません。ですが今回語られたように、魔法にのみ打ち込んできた日々がため人との交流が苦手というウィークポイントがあるために、まなと同じ歩調で歩ける仲間、すなわちひいては友達となれるのかもしれない。

夜、魔法の時間にはまなを導き助ける小夜が、昼のあいだはまなに助けられ守られる。この互いに守り守られることでできあがる対等感。一緒にいられるという感じがとてもよいと思ったのでした。

My Private D☆V

『仮想世界のテミス』のさくたつ。です。

D☆Vポイントは、「ビキニとかで胸のあいだにできるトライアングルゾーン とてもスキ!」とのこと。ああ、またピンポイントに攻めたポイントが提示されてきたものであります。

そしてもちろんイラストも、ビキニを身につけたお嬢さんが描かれて、ビーチボールを頭の上にかかげたポーズ。それが胸元を協調して見せる結果となりまして、そしてそのトライアングルゾーンにココスキ! の矢印が!

ええ、すごくシンプルに、ここ一点を強調しようというイラスト。でもそのポイントだけでなく、全体もいい雰囲気なんですね。全体がよいからこその、ここ一点! なのかもしれませんね。

2024年6月13日木曜日

『まんがタイムきらら』2024年7月号

 『まんがタイムきらら』2024年7月号、昨日の続きです。

『ほうかごバスケット』

動きはクイック、機敏であるのに、シュートが決まらずそれがためにバスケットボールをあきらめようとしたあかり。ところがけいがいうんです、一時間でレイアップシュートを決められるようにする。そのための特訓というのが、ハンバーグとチャーハンづくり! あかりの期待が瞬時にしぼむ!

いや、ハンバーグもチャーハンももののたとえで、いわんとするはボールの扱いかた。右と左でボールをやりとりするのがハンバーグづくり。指先でボールをコントロールしながら回転加えつつ手首で投げ上げるのがチャーハンづくり。バスケ用語ではハンドリングといって、レイアップにも使う大切な技術がたくさん詰まっている。

その基礎的な動作を、あかり含め皆でやろうというんですね。

へこたれそうになる初心者組にうまくアドバイスしていくあかり。あかりはこのへんの技術はしっかり身につけているようですね。そしてひととおり練習してみてから、この技術をレイアップにつなげていくけい。ああ、ここにあかりは自分との違いを見てとって、そして実践してみれば、あっさりとゴールを、それも連続で決めることができるようになっていた!

この描写、ちゃんとした指導者がいると結果が、結果にいたるまでの経過も、まるで違うということなんだ! と心底思わされるものがありました。動作を分解し技術の連続にまで落とし込む理解力と、それを伝えるコミュニケーション力。さらには、目の前の選手がどこに問題を抱えているかを見抜く目! それらが重層的に関わりあって、問題を解決させ、できるという実感にまで導く。

いわば、中学生時分のあかりは指導者に恵まれていなかったのだろう。それが、ここにきてあかりという慧眼の持ち主と出会ったことで、すべてが変わってしまった!

そのダイナミズム。あかりのこれまでが報われ、そして未来の拓かれるその様。素晴しいものあったと思います。揺さぶられるものありました。

『ばくちぬぎ』

ちゃんと顧問がいるのか、賭博部! いや、そりゃいるか。いるのはわかったけど、なら脱衣ギャンブルなんていういかがわしい活動やめさせましょうよ。なのに実際は、個性の強い賭博部部員に振り回されるように、賭博ギャンブルに引き込まれてしまっている。どうも顧問が制御できるのは、部長の鳥羽くらいで、氷央相手となればそりゃもう分が悪い。今回もそれで、あれよあれよと脱衣ルーレットのディーラーとして引き込まれてしまうのでした。

はいいとして、先生があまりに不利なのではと指摘するミクル、正しかったんじゃん! 提示されたルールだと、ディーラーに必ず勝てるハメ技があるの、事前にちゃんと指摘してその抜け道を塞いどかないといけなかったんじゃん! ああ、氷央のいうように、先生、やっぱりどんくさいのかもしれない。あるいは、ルーレットのディーラーとして腕に覚えがある、その自信が油断を誘い、ルールの不利に気づかせなかったのかも。いずれにしても、この罠にハメられっぱなしだった先生と、脱衣を迫る部員たち。あまりに危険な関係といわざるをえない!

ミクルひとりが味方といえるも、残念ながらミクルは状況は引っくり返せないというこの悲劇的展開に、本当気の毒というほかない先生でした。

というか、そもそも脱衣ギャンブルなんてのやめさせるべきなのでは、先生!?

2024年6月12日水曜日

『まんがタイムきらら』2024年7月号

 『まんがタイムきらら』2024年7月号、昨日の続きです。

『異世界魔王ごっこ』

ジェロ、ちゃんと魔王軍のこと考えてたんだ! 乃々がまるで姫軍に戦いをしかけない。なぜかという理由に気がついてしまったジェロ。自分が楽したい、ぐーたらしたいから、その状況を看過するのかと思いきやさにあらず、乃々がシエル姫に幻滅し、戦いをしかけるようにと、いろいろ画策したりするんですね。正直、ジェロが思ったよりも勤勉で驚きました。いや、ほんと、ジェロさん、誤解していてすみません。

しかしジェロがどれだけ策を弄しようとも、姫の振る舞いに影響を与え、尊大な態度をとらせようとしても、民衆の支持が揺るがないどころか、乃々の気持ちも微動だにしない。これが姫のカリスマ!? いや、乃々に関しては推しを全肯定するタイプだからとの分析が出てますけど、ほんとなにがあろうとついていくってな勢いですよね。

ですが、姫の側にいたエルフ。姫の側近と思いきや、意外や乃々の恋敵!? こうとなればはたして乃々はどう出るか。ちょっとした波乱? それともこれも肯定しちゃう? ちょっとした試練となるかもしれない展開ですよ。

『こもれびシュトラーセ』

ヘビに噛まれてしまった商人の娘、モニカ。我らが主人公ニコルに発見されて一命をとりとめる!? と思いきや、その役割はあくまでも修道院なんですね。この時代の修道院は地域の研究機関としての機能も持ちあわせていて、知を集積し、新たな試みを実践する、そういう役割りを担っていた。ということが描かれた今回。第1話でシュネーバルを販売していた修道院の皆が今回も登場して、毒に苦しむモニカを助けようというのですね。

といいたいが、ヒルデの大失敗でちょっと遠回りしちゃうんですけどね!

でもこの遠回りによって、この時代の修道院、知を集積するという機関としての側面が描かれる。収集される図書。写本室に薬草園。商人の娘、モニカにしても、宿帳に使われていた再利用品の羊皮紙で知った本の魅力に導かれ、書籍商の夢を抱くにいたった。

そんなモニカが治療のお礼に申し出るでかい仕事とは!? ほんと、時代の匂い、雰囲気を感じさせてくれるこの漫画。ちょっとドキドキさせられますよね。ええ、この時代において本とは、我々が思うよりももっと特別で価値あるものだったんですよね。モニカの申し出も本にまつわるものなのか。書籍商ということは、活版印刷発明以後? ニコルたちの暮らすドイツについて、知りたいことがいっぱいです。

『妄想アカデミズム』

ゆうの人生、ここにきてその向かう先が決まったというのでしょうか。未春に感化されたか、憧れる一葉にほだされたか、東大受験が脳裏によぎるゆうであります。

そんなゆうをデートに誘う一葉。その行き先は東大!? と思わせて、違いました、東京ムードシティ。30分でTMCAのCMで有名な、東京ムードシティに連れてこられたというのですね。

いくつものアトラクションを楽しみ、そして夜には観覧車。ゴンドラから見下ろす東京の情景、そこには東大の姿もあって、あの東大もこんなにもちっぽけという一葉の言葉に、東大を諦めろいうメッセージを読み取ったゆう。しかし一葉の本心はまったくの逆という、ここからの流れ。かつての約束を盾に、ゆうに東大を受験するよう迫るのですね。

ああ、ここにきてゆうの進路が決まってしまいましたね。ここからどんながんばりを見せることになるのかどうなのか。わからないけれど、未春といい、ゆうといい、ふわふわした夢がこれと進路を定めることでかちりとかたまる。そうした様、ぐっとくるものありますね。

2024年6月11日火曜日

『まんがタイムきらら』2024年7月号

 『まんがタイムきらら』2024年7月号、昨日の続きです。

『星屑テレパス』

竜岡科学技術高等学校を訪れた海果たち。空撮についていろいろ教えてもらいたい、というのですが、それで惜しむことなくなんでもかんでも教えてくれる竜岡陣営が太っ腹! こうしたところ、同じ目標に向かう技術家たちのコミュニティ感あっていいですよね。競いあうこともある。けれどその本質においては仲間であり、技術を情報を共有しあう仲間である。そうしたところ。学校であるとか、そういう境界を越えるフレンドシップが感じられて、本当にいいエピソードでした。

空撮ロケットの工夫の数々、これを見るのも面白かった。空気抵抗を減らそうとしてみたり、鏡を利用してみたり、そしてやっぱり最後にはパワー! ほんと面白い。でも、そのたびたびに差し挟まる失敗エピソード。失敗につきもののカメラ破損や紛失っていうのもまた怖ろしい話で、だいたいもともとお金のかかるロケットに、さらにお金がかかるという恐怖!

ダメージ受ける海果たちがかわいくてほんとよかった。いや、心から応援しますよ!

彗と瞬が話しているところもよかった。一歩引いている瞬を見て、けれど大丈夫だよって、もう外部から見てもそんな風に思える関係になってるのか。と、瞬もそうだったと思うのですが、なんだか一安心できる、そんな情景でありました。

そして皆で次に進みます。って、ハイパワーエンジンでの打ち上げだけかと思ったら、ライセンス昇級とかいろいろたくさん課題が出てきたな! あるいはバイトなんかもあるかもだぞ。いやほんと、これから大変になりそうです。

『けいおん!Shuffle』

音叉を見つけたリサ。知らないふりして先輩に質問したら、真帆が、しなのが同じボケで返してくれて、地味にダメージ受ける真帆がおかしい。でも今どき音叉でチューニングしたりしてるんですね。しなのがいうには、チューナー使うと延々チューニングしてしまう。だから音叉であわせるんだ、っていうのですが、自分は±0.02セントの精度で測れるチューナー買ってからは、目で見てあわせる派にころりと鞍替えしてしまいました。

いや、だって、はやいんだもの。音叉も持ってますけどさ、はやい、精度高い、確実ってのはやっぱり大きい。ざっとあわせて、耳でも確認して、終わり、さあ弾く!

しなのとはまったく逆の選択しているのであります。

さて今回はしなのと紫の対話が光りました。しなのたち、先輩の練習を後輩たちに内緒にしていた。その気配りに感謝されて、そして代替わりすれば紫が部長かなと。そうした対話に、過ぎゆく時間というもの感じさせられて、ああ、ちょっと切なくなりますね。

『キミはあくまでも。』

マーシャとサラロットが帰って、寂しさ感じるヴェネルです。自分では、静かに読書できるだなんて思っていたのだけど、ところが全然集中できない。あまりの静かさにむしろ気もそぞろ。どうにも身がはいらないものだから、なにかと理由をつけてエクールカの様子を見にいくことにしました。

ここからのエクールカの振る舞いがですよ、ほんと愛らしい。ヴェネルが見ていることに気づいているんですよ。だからあえて触手を使ってみたりして、はらはらするヴェネルの様子を楽しんでいる。気をつかうヴェネルを捕まえてみたりもして、そしてそこからのふたりの世界。

ヴェネルの気づいていなかった自身の気持ち、寂しさに言及してみれば、ヴェネルったらかまってほしいみたいなこといっちゃって、それがエクールカにクリティカルヒット! 本当、このふたりの関係。メイドと主人というには特殊で、そして特別な、そんな様子にぐっと気持ちつかまれてしまうのでありました。

2024年6月10日月曜日

『まんがタイムきらら』2024年7月号

 『まんがタイムきらら』2024年7月号、昨日の続きです。

『かみねぐしまい』

うわあ、神様、ヤバいな。思ったよりもヤバいなこの子。ほんとに身近に置いておいていいのかなって、はじめて、心の底から思いましたよ。

もともと人に通じる感覚とか持ってなかったですよね。それこそ、人がさほど興味のない動物の個体を区別しないように、一緒に暮らしてるツギノとまえなの区別もしないまま接していた。あくまで人は下等な存在で、どうにでもできる存在で、以前ほどではないといえ、尊重しなければならない存在として今なお認識されていない!

そのことが改めて描かれた今回。ツギノに施された精神操作? さすがのほこちゃんも恐慌に陥って、いやもうその前段に語られていたほこのツギノに対する気持ちの変化やらなんやら、もろもろ、きれいさっぱりふきとんでしまいましたがな。

いやほんと、この神様、身近に置いておいていい存在なのかな。一刻もはやくリリース、ないしはリターンさせるべき存在なのでは? ほんと、危険度が高すぎる。SAN値直葬に限りなく同一ですよ、この子。

『しあわせ鳥見んぐ』

フォールドスコープを手にいれた翼。スコープにスマートフォンを取り付けて、スマスコ! でもってすずに鳥見の生中継っていうんですが、ほんと、これいいですね。ずっと以前ですけど、ボーグにデジカメ接続するキットが欲しくていろいろ調べてたときのこと思い出しましたよ。自分は予算や手持ちのカメラの問題で計画頓挫したのですが、ここには写真専攻岬がいます!

ああ、天体望遠鏡、あるいはフィールドスコープにカメラを接続して、デジスコ! 高精細野鳥写真とかも興奮しますよね。

さて、今回、干潟にてシギ・チドリ類を観測します。様々なシギ、チドリを追うのですが、遠くにいる小さな鳥、チドリのチドリ足を追うのに重なって、小さな子のトコトコ歩きがインサートされてくる。

その子、岬を訊ねてきたんですね。岬をみさ姉と呼ぶその子は妹!? 姉を訊ねたその理由とは。次回に続きますよ!

『スロウスタート』

今回は短編集! いいですね、ええいいですよ。こういうの好きなんですよ。他の漫画もやるといいですよ。

なにがいいといっても、とりとめもない日常の一コマ語りであることが、自由なネタ出し、自由な展開を可能として、思いがけない個性やなんかを見せてくれる。今回だったら、体が一緒に動いちゃうたまてのアクションゲーム! いやいやいやいや、窓から飛び出しちゃうとか、ちょっと尋常じゃない! うん、おとなしくADVやってるのが正解だと実感させられました。

そして面白かったのが、たまてのハイジャック発言。ずっと普通に、たまてらしい発言だなあと思って読み進んでて、それがだいぶあとになってから、ヒッチハイクっていいたかったんじゃ!? 花名が気づくの、ほんとめちゃくちゃ面白かったです。

そして花名、志温組と、栄依子、光希組のお姉ちゃん関係。ああ、これもいいものでした。とてもいいものでした。それぞれに違う感覚あるのがまたいいんですね。

2024年6月9日日曜日

『まんがタイムきらら』2024年7月号

 『まんがタイムきらら』2024年7月号、発売されました。表紙は『星屑テレパス』。いつにない雰囲気、といってよいものでしょうか。ふたり揃いの白ワンピースを着た海果とユウ。花咲く野に横たわり寄り添うふたりのかもしだす空気たるや、過去ここまでのものはなかったのでは!? そう思わざるをえないほどに親密濃密静謐で、見つめあう瞳と瞳。近づきつつあるふたりのその顔は、今まさにこれからオデコパシーをせんとしているところでしょうか!? 穏やかさ見せる海果に、不安? ドキドキを隠したかのようなユウの表情。これが恋に似たもの感じさせて、鮮烈でした。

今月は新規ゲストが3本です。

『スミレとリリィ』

とてもよいのではないでしょうか。幼なじみにして友達同士のスミレとリリィ。スミレは、リリィが困ったときにはいつだって助けてくれる、そんな素敵なお友達。王子様みたいと思ってきたけれど、このところはそれだけではすまないほどに気持ちが強くなっていて、まさしく特別。

リリィはスミレに恋をしているのですね。

そんなリリィのがんばりです。幼なじみの壁を乗り越え、名実ともに特別な関係になろうと思うリリィ。学院に流布される密かなゲーム、勝者は敗者に告白し、つきあうことができるようになるという。って、こんなのゲームを持ち掛けた時点で告白してるも同じじゃん!

ともあれ、ドミノ倒しで、プッキーゲームで勝負を挑むリリィです。しかし2度ともノーゲームとあいなって、かくして告白は棚上げに。でもスミレ、リリィの真意に気づかぬはずもない。こうして受けてくれているっていうことは、リリィの夢、決して芽がないわけでもないのでは!? と思えばまさにそのとおりで、なんだよふたり両思いなんじゃんよ!

と、そうした状況知らされながらも、なかなか進まぬふたりの恋愛状況に、やきもきさせられながらも見守る、そうした様相。これは悪くないと思いました。

悪くないといえば、このまま学校に伝わるゲームで進めていってもいいし、ゲームを離れた違うアプローチで見せていってもいいし、この展開の幅を自在に決めていけるところも、またよいところだと思いました。

『カザリドリップ』

高校生にして、コーヒーに一家言持つかざり。喫茶店を開店することになるのですが、かざりには克服すべき弱点がある。開店までに、その克服はなったのか!? というと、なってませんでした。というので、おじいちゃん、気をまわしてくれて、バイトの子を見つけてくれていたというのですね。

第1話はその子との面接情景が描かれて、緊張するバイト志望の桜舞かさねにコーヒーいれて気持ちを落ち着かせるかざりの様子。落ち着きがあって、かさねと同い年に見えない! のだけど、これだけ見事なコーヒーをいれるかざりが、料理についてはさっぱり。ひとりではこのお店を切り盛りするのは無理そうとなるところ、そしてその足りないところをかさねが補えるというところ。

これ、おじいちゃんの見立ての確かさもあるのでしょうね。かざりとかさねのこれからはじまる、喫茶店の日常。どんなものになるのか楽しみですね。

『ふるえるアイドル』

すごいな赤坂サチカ。緊張しがちな性格なのはわかったけど、それにしても説得力ありすぎだ、この描写! 新入学、クラスでの自己紹介、ひとりめでここまでの修羅場になる! 先生にとっても想定外だったでしょう。名前どころか実家の住所、さらには好きなお弁当のおかずを99位から順次発表!

緊張のあまり思わぬことを口走るということはあるにせよ、ここまで次から次に個人情報含めてずらずら出てくるというのは、とにかくものすごいのひとことでした。

赤坂サチカ。この学校を選んだ理由があったのですね。この学校のミュージカル部の顧問が、かつてサチカ憧れの女優を指導した人! 志望校決定にあたっては申し分ない理由なのですが、まさかその顧問の先生が退職、部も廃部になっちゃったとは!

どんだけ不運なのかサチカ。でも、つまり、廃部ということはふたたびミュージカル部を立ち上げるということか? サチカに声をかけた菊咲カリン、この子と一緒に部の復活に奔走する!?

と思ったら、なんかどうも違うっぽいぞ? なにしろ学外に連れ出されて、見知らぬ事務所とやらで説明を受けることに。

事務所のプロデューサーさんがいうように、カリン、さすがに説明不足でしたね。この事務所、弱小ながらアイドルをプロデュースしているのだそうです。一人卒業したところで、空席がある。そこにサチカをというのだけど、プロデューサーも認めるカリンの見る目。はたしてサチカはどう伸びるのか、化けるのか。楽しみなんてもんじゃないですね、これは!

2024年6月8日土曜日

『まんがタイム』2024年7月号

 『まんがタイム』2024年7月号、昨日の続きです。

『跳べないウサギと神の島』

うっかり境界に触れてしまったリンコ。その失敗を大目に見てほしいと、真面目に神事に取り組むのですが、たとえ夏が近いとはいえ洞窟での水垢離はさむくてつらい。それでこっそり逃げ出しちゃうっていうんですが、同じようなことを祖母もやってたとかね! 月兎島の巫女は代々こうした性格をして、したたかに生きてきたのかも知れませんね。

しかし、今回明言された月兎島の巫女の秘密。なんとまあ境界に触れて気を失ったあの事件。境界から出ると飛行能力など超常の力が使えなくなるのかな? みたいに思っていたのが大違い。もっと事態は深刻で、なんと島の外に出ると死んでしまうという。

ネットのある今は昔に比べてずっとマシとリンコはいうけれど、この巫女としての制約、なんとかする術はないのか!? 圧倒的な非現実に理不尽感じるレオだけれど、そもそもリンコが空飛んでた時点で非科学的だからなあ! ああ、このあまりに超常的な理不尽。なんなりと乗り越える方法などあるのでしょうか。

『秘密のお姉さん養成ノート』

あまりに疲れ果てたとき、ふとした瞬間に癒しを与えてくれる人。その聖母感をさして蛍いわく、ママみ! ママみとかばぶみとか、オタクの用語ですよね。まったくもって主任に通じないのが面白く、説明しようともまるで理解が得られない。

そういう意味では、人類には、いやさ普通の人にはまだまだはやい概念なのかも知れませんね、ママみ。

しかし今回もといいますか、抱擁感というと紀ノ川さんに落ち着くこの流れ。いかにぽっちゃりを愛し、ぽっちゃりを重用しようというのかこの漫画は。でもすべてをすべて紀ノ川さんに背負わすのではなく、蛍と藤先生との会話において、互いに互いが甘えあっているということが言明されたところ。ああ、相憐れむ、じゃないな、持ちつ持たれつのふたりなんだなって思わされたのでした。

そして大好きだりあちゃん。ああ、だりあちゃんの夢見るほたるお姉さまとの妄想。なんでもおねがいいって、って、もしそうなったらだりあはどこまでおねだりしてしまうのか!

これはぜひとも実現してほしい。いつか、かならず、実現されるべきことだと強く感じました。

『黒曜ちゃんと白玉くんの変わった関係』

男に戻って以来、黒曜に冷たい小太郎。まさか男に戻ったら、もう男の黒曜には価値がないみたいになったんじゃないよね!? ましてや、中学時代の彼女、もえと復縁みたいなこと、ないよね!? もしそんなことになったら、あまりに、あまりに、黒曜ちゃんがかわいそう!

なりませんでした。ああ、よかった、本当によかった。

小太郎、いろいろと戸惑っていたんですね。女性になっていたときの感情が今となっては取り戻せない。それを恋愛不感症だともえから指摘されて、そしてふたたび女に戻りたいと願うようになったのですね。

それもこれも、黒曜あってのこと。黒曜との関係を取り戻さんと、女に戻るべく黒曜を通じ神と対話しようと目論む小太郎。このふたりのチャレンジはどのような結果を生むのでしょうか。願わくば、ふたりにとってしあわせな結末につながってくれればと思う気持ちでありますよ。

『良倉先生の承認欲求』

今回はコラボの話。コラボの依頼がこようとも、応じることのできない良倉の悩みですよ。OLじゃないってバレたらすべてが終わる! 星畑いわくおじバレ。うまいこという!

でも、おじバレだけが問題じゃないのだそうです。教師は公務員、勝手な副業は禁止です! 許可を得れば可能だっていうのですが、そうなったら今度は教頭相手にOLバレしなければならない!

かくしてコラボはできないという悲喜交々のエピソード。でも良倉の性格がいろいろ妨げになってるところもあるようで、上枝から自分とコラボしてみたらどうかと打診あっても即拒否ですよ。いわく、人気男性絵師にOLが媚びてると叩かれるのが怖い!

わかるわ。いや、OLうんぬんはわからないけど、変な下心あるんじゃないかと勘ぐられたりするのは怖い! 自意識過剰なのでは? みたいにいわれるかもしれないけど、怖いものは怖い。ええ、良倉先生もいっています。がっついてるOLだとも思われたくない……。

ええ、良倉の気持ち、めちゃくちゃよくわかるのです。

で、ふと思ったのですが、この自意識過剰。承認欲求と表裏一体なのでは? 過剰な自意識に釣りあう承認を求めてしまう気持ち!? だとすれば、良倉のこのアンビバレントな感情、なかなかに根が深いかもしれません。

2024年6月7日金曜日

『まんがタイム』2024年7月号

 『まんがタイム』2024年7月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』。これはバーベキュー、トングでもって焼けた肉を紙皿に装っていくチエちゃんであります。他の面々もバーベキュー。こちらは皆、串に刺したやつですね。『おとぼけ部長代理』にはじまり『スーパー恋愛タイム!』、そして『跳べないウサギと神の島』。皆それぞれにバーベキューを楽しむ様。これからの季節の楽しみ感じさせてくれますね。

今月は新規ゲストが1本です。

『夜の缶詰』

不思議なテイストの漫画ですね。宇宙へとメッセージを送った地球人のその後。なんと地上に暮らしていた民は絶滅し、今はというと地底から地上に出てきた地下の民が狩猟採集生活をしている? いや、それでも決して原始的な生活にまで戻っているわけではなく、文化的な家があり、家具食器があり、そして缶詰なんかもある。

こうしたミニマルっぽい生活をしている地球人のもとにやってきたのが、宇宙からの来訪者。地球からのメッセージにより知った地球の食を求めてはるばる地球までやってきたのに、当の地球人は絶滅済み。目の前にいるのは、地球人であって目当ての地球人ではないという。

けれど、そんな宇宙人に地底人の食を与えてみる。真っ黒な泥のようなもの。お湯割りをすすめられて口にしてみれば、それが甘くておいしい。宇宙人の能力で、ありし日のその食にまつわる思い出が映像となって現れて、ああ、2月14日の味! それがチョコレートだとわかるのですね。

食の、というか食と結びついた思い出の物語。たしかに、こうした側面も文化としての食の一面でありますね。

『ローカル女子の遠吠え』

地元民は地元の観光地にはあまり詳しくない。そういや自分も京都タワーにのぼったことないものなあ、と思ったら、雲春は兄弟皆でスカイツリー制覇済みだそうですよ。確かに逆に、ああいう新しい名所ができたら、地元民のどうのこうのといわずに見てみたく、のぼってみたくなるものなのかもなあと思わされました。

さて、今回は変化していく東京? あるいは飛ばされる静岡の話題です。東京に母娘でいこうとなったはいいけれど、一泊なんてとうていできる状況ではなくなっている東京。そうか、そうなのか、そんなに高くなってるんだ、宿泊料。からのあっちもこっちも変化する東京のあれこれが、りん子母の友人からこれでもかと語られて、でもこうして変わるからこそ見にいこう、そう思えるものもあるのかもなんて思ったのでした。

『Flag to heart』

志賀の手旗信号が気になってちょっとずつ調べている菅。通じてないと思っていたのが、思いのほかちゃんとコミュニケーションになっていたことがわかって、なお志賀への興味がつのっていく。そんな志賀との日々。無口ながらもまったくしゃべらないわけではない彼女との時間。なぜ手旗信号をやっているのかということも知らされて、でも手旗がいくら好きとはいえ、かなり変わった子であることは確かですよね。

そんな志賀とのコミュニケーション。より知りたい、もっと知りたい、その思いで手旗信号に挑戦してみたくなった菅。ここには手旗というよりも、志賀への興味が強くあって、それが手旗という手段を選ばせた。志賀からしたら自分に、手旗に興味を持ってもらえたのが嬉しかったのだろうなあ。

かくして伝えられるアリガトウ。そしてそのアリガトウの意味するところ、知れば知るほどに志賀への興味は深まるのですね。

『スーパー恋愛タイム~現場でドSな彼女は自宅でデレる~』

新たな局面といっていいのでしょうか!? 沖縄から帰ってきたリナ先輩。撮影にも復帰することになるのですが、そこで知るのはマナの成長。高い演技力を見せるマナに驚きながらも、マナの口にするアツシの名が気になる。

と、こうしたいろいろ気持ちが揺れ動く状況にあって、なお演ずる物語は人間関係を複雑にしていって、なんと、マナ演じるベルクに対しリナ演じるワリィナが恋愛感情を抱き、ふたりは恋に落ちるですと!?

その撮影の現場でも、マナの演技に引き込まれるように気持ちを引き出されていくリナです。演技の上の関係であるとはわかっていながらも、その思いはとどまるところを知らず。現実ではリナと交際するアツシに思いを寄せるマナという、ややこしい三角関係が生じているのに、さらにこの演技でもって、その一辺が互いに魅かれることとなる!?

いやほんと、これどうなるものでしょう。というか、マナ、リナの急接近に、まりん、なにを思うか。ここもまた見どころになっていきそうです。

2024年6月6日木曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年7月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年7月号、先日の続きです。

『このままモブじゃ終われない!』

そよかぜ、ふたたび! かつてコモナに罵られることでエネルギーを溜めていたそよかぜ。それが、ピコからの賞賛で正のエネルギーを得て、これが彼女にとってよい転換点となればいいんだけど、みたいなこといっていましたね。でも、蓋あけてみたらまったくもってダメダメじゃないですか!

知らぬ間に、女児むけアーケードゲームにハマってしまっていたそよかぜ。大人のパワー、すなわち金にものをいわせて、強いカードをしこたま集めまくってた! そのせいで金欠。印税をぜんぶ溶かしてしまって、そのままゲーセンでバイトをするハメに……。って、バイトするまではいいんだけど、あまりに行状が悪すぎる! バイト中にもゲームしちゃうのか。さすがにこれは怒られてもしかたないと思う……。

でも、ここからの尊厳をかけたそよかぜとコモナのアイラブバトル。ゲームはよく知らないけどカードのパワーで戦うコモナに、ゲームの理解と姑息なステージセレクトで食い下がるそよかぜ。アゲインストな状況で、絶対強者に競り勝とうと奮戦する、といえば主人公サイドみたいだけど、そよかぜは初心者相手に自分有利ステージでハメにかかる悪役ムーブメントだもんなあ。そよかぜ勝利はめでたい。ピコと、こどもたちの賞賛を浴びるのもよかった。

でもその代償がバイトクビかあ! ほんと、人生がアゲインストだよ。でも、それも自業自得だもんなあ……。

そよかぜをクビにした店長さん。その真意にはぐっとくるものありました。それだけに賞賛のエネルギーで破滅の街道を爆走するそよかぜの姿には涙しかありません。やはり、やはり、そよかぜには負のエネルギーが必要なのかも知れません。

2024年6月5日水曜日

『押しかけギャルの中村さん』と『その運命は占えない!』

『押しかけギャルの中村さん』と『その運命は占えない!』。今月分も読みましたよ。この日とタイミングを決めておいて、それを逃がさないように読んでいく。習慣化させることが大切だなあ、みたいに思って最新話を読もうとしたら、『その運命は占えない!』、最終話!? ああ、そうでありましたか。たしかに終わらんとする、そんな雰囲気をさせていました。終わるのは残念。けれどマヤさんにしあわせが訪れたなら、それはよかったなあと思います。

『押しかけギャルの中村さん』

第44と45話

先月がクリスマスの話題、となれば今回は年末年始、お正月であります。

年の瀬に、中村さんのいる日常をかみしめるように実感していく秋山であります。たとえ冗談でも追い出すようなことを口にするのはやめよう。こういう細やかな物思いするところが、この人の価値なんだと思うんですよ。なんだかんだで繊細で、思いやりがある。そんな男が恋を自覚してみれば、中村の価値はそりゃもうより一層に高まろうもので、となればこの毎日の続くことを願いもする。けれど反面、この関係の終わりを怖れるようにもなる。

でもここで踏み込んで、本当の恋人関係になろうと思い切れるほどには自信がないんですよね。だからこそ当たりもやわらかいのかも知れない。秋山のよしあしは、ひとつの特性が持つそれぞれの一面なのかも知れません。

でもね、ただ無害だからといって男と同居しようなんて話もまたないと思うんですよ秋山さん。一緒に暮らすのもそう。お正月の帰省についてきてくれるようお願いするのもまたそう。だいたいにして、ご家族、というかお母さんだけど、も秋山のこと、受け入れてくれてるじゃん。そして今回はおばあちゃんも秋山のこと気に入ってくれた。

本当、秋山よ、踏み出してもいいんだ。きっと悪いようにはならないよ。と思うんだけど、まだ出てこないお父さんが気になるな、と思っていたら、まさかのお父さん、大虎、からの、秋山に熱い抱擁!

いけませんいけませんお父さん。あなたは妻のある身、この男の色香に惑わされてはなりませぬ! といいたいけど、思いっきりカリンって呼んでますね。いやもう、間違えるにしてもよっぽどですよ!

『その運命は占えない!』

最終話

仲からの予約。自分の結婚相手について占ってほしい。そう頼まれて、マヤが思うは、マヤの誤解するお相手、仲の後輩のこと。悪い考え、疑心暗鬼にとりつかれるマヤだけれど、占いとなると真摯でありますね。

自分の気持ちを押し殺すようにして抑え、占っていくそのお相手のこと。その性質、傾向、振る舞い、そして仲の気持ちの変化について読んでいく、その占いのゆきついた先。そこに現れているのが自分のことと気づき、さらにそこに重なる仲の告白の言葉。ああ第1話のあの瞬間にはじまったふたりの恋の物語は、ここについに完結を見たのですね。

あんなに人の気持ちの機微に疎かった仲が、マヤに向ける思い、自身の心の変化を感じ、人としての成長を果たしていた、というところも大きい最終話だったと思います。最初の仲は、この人、大丈夫なのかな!? と思わせるところあったのに、最終回の仲はまったくそんな不安がない。ああきっと、これまで変わってきたように、マヤとの交際をへてさらに変化していくのだろうなあ。

そのふたりの変わり、成長し、円熟していくだろう未来。どのようなものになるのだろうと、思いをはせずにはおられませんでした。

2024年6月4日火曜日

『まんがホーム』2024年7月号

 『まんがホーム』2024年7月号、一昨日の続きです。

『カワイイだけでは飼えません ~さくらば動物病院カルテ~』

さくらば病院に新たなバイトさんがはいりました。クーちゃんとこのお嬢さん、寅丸葵さん。色めき立つチーム「にぎやか」。熊倉の対応はいつもどおりとして、キョウスケのテンション、やっぱり高いよね。はじめての後輩だから? でも、新人に厳しいめておの真実、新人にではなくキョウスケに厳しいだけだったことが判明したり、そしてその後の保定でも、元気なワンちゃん相手にして、しっかりきっちりサポートしてみせて、おおお、有望なる新人だあ!

あまりのそつのなさに、むしろショックを受けるキョウスケであります。

先生と葵、ふたりともに寡黙なところを受けて、キョウスケが命名、チーム「静か」。ということはキョウスケたちはチーム「にぎやか」だな! って思ってたら、ラストでほんとにチーム「にぎやか」にされていて、本当に面白かった。

これからは、チーム「静か」も「にぎやか」と同じ人数、2対2になりましたね。

『歌詠みもみじ』

めちゃくちゃ面白いなあ。クリーチャーコロシアム、略してクリコロのカードが欲しい。まりながいえば、思わぬところからガチ勢がやってくる。それがまさかの委員長。なかなかのコレクションをお持ちのようで、見せたくてしかたがない。ああ、これ、話が長くなるやつだ! と思ったら、本当に長くなった模様です。

しかし委員長、いろいろ厳しい。転売ヤーに対する恨み! フリマサイトから割高カードを買い集めようと目論むまりなに、20分にわたるお説教! そしてカード入手のためのノウハウを伝授するんだけど、家族のアカウント使って複数応募するとか! そっちのモラルはいいのかとつっこまれてしどろもどろとかね、カード争奪をめぐる心情揺れ動き。委員長もなかなかに大変です。

確実性をいうと抽選よりも行列、ってなんか見たことある子がいるんだけど。と思ったら、アメリだ! 地味に頑張るファンたちの悲喜交々。欲しい人にいきわたってほしい店側の対策とかも含めて、本当に大変な世界です。

でも今回の落ち。カードがもうかると聞いて興味がなかった人までやってくるようになったら、暴落のはじまり。そう指摘されたまりながしでかす驚きのトレカ自作! って、ほんとどんなバイタリティなのか。でも、まりなにまきこまれた委員長の今後が、このトレカボックスのその後を決めるというのが、本当におかしくて面白くて、そして夢があって、なんか楽しい青春時代の風景に思われたのです。

2024年6月3日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年7月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年7月号、一昨日の続きです。

『ずんだもんTV!』

生配信を提案するきりたん。その心は!? というと、遊びたいゲームがあるから後編集の手間がいらない生配信で自分の自由時間を捻出しようという算段。策士ですね? 生配信よりも編集がちゃんとされてる方がいいというずんだもんを、あの手この手、口八丁で黙らせて生配信の場に送り込む。きりたん、策士ですね?

こういう打算に満ちたきりたんが大好きです。

さて、緊張するずん姉さまにずんだもん。けれどかわいいと好評得れば一気に態度もこなれて、いいですね、ちょっと調子に乗るくらいがいいコンディションですよね。と思ったところからの転落。ずんだもんがきりたんのスマホを触ったところからはじまるアクシデント。きりたんが写り込み、かわいいかわいいと好評博したことでずんだもん大嫉妬! 機嫌損ねてふてくされた態度とったら、ずんだもんの評価が下がって、ずん姉さまの評価があがって、またずんだもんの機嫌が悪くなる。

ここで機嫌のコントロールできないところが、ずんだもんの子供たる所以ですよね。子供としては普通なんだけど、編集不可の生配信でこれはつらい。さあどうしたもんだろうと思ったら、ずんだもち爆発? ずん子負傷? からの奇跡の大復活!?

なんなんだ、なんなんだこの奇跡の展開。なんかいい話風のシナリオ用意されてたみたいになっちゃってるんですが、きりたんによる無理矢理の幕引きから、好評受けてのアーカイブ化。ほんと、なにがさいわいするかわかりませんが、ずんだもんにとってはまさしく渡りに船。けれどきりたんは、気苦労のうえ作業も増えて、まったく貧乏くじ引いちゃいましたね。

『ひよ&びびっと!』

だいたいひよがトラブル作っちゃってる気がする。今回も、スーツ姿の男から名刺を受け取るあやもりんを見て、即スカウトと決めつける。その後も、あやもりんの話をちゃんと聞かない。どんどん想像を飛躍させて、話をややこしくしていく!

ひよ、いい子なんだけどなあ。でもあやもりんがからむと、いろんな意味で歯止めが効かなくなっちゃうんだよなあ。今回もそんな感じ。でも、あやもりんもひよにはもうちょっと親しく、普通の友達みたく接してほしいって思ってると思うよ? ええ、ひよさん、もうちょっと肩の力抜いていこうよ。

でも、あやもりん命のひよさんでも、嘘はつけないんだとわかったのも今回です。カラオケにいって判明、あやもりん歌が下手。コメント求められたひよ、感想いうのを避けるため口いっぱいにポテトを突っ込んじゃうんだ! これ、斬新だなあ! でもってここで、あやもりんの意図が判明。歌ってみたをやってみたいというのですが、このままでは難しい。

というので、ボイトレするところから公開していくところ。これ、とてもいいのではないでしょうか。むしろこれ普通に歌うより好感得られそうな気がします。

『うさパン焼いて悪いかよ!』

ハチが告白されるところを見てしまったクマ。さあ、どうする、どう出る? もう告白しちまいなよ、といいたいのですが、こういうところクマは奥手です。手持ちの手紙も告白というより感謝の手紙。でも、それ渡されて、ハチ、いろいろ思うところがあったようなんですね。

それでクマになにか告げようとしたところ、面白がったややが介入。いや、ここは遠目に見守る方が面白いんじゃないんですか!? だって、ややのおかげで決定的瞬間が失われてしまったわけで、その後の文化祭めぐり、パン部の活動もいいんだけど、一度ふいになった瞬間はもう二度と訪れないかもしれない!

と思ったら、訪れましたよ。さすがのキャンプファイヤー効果。ハチからの感謝の言葉を得られてクマ感涙! ややもネムも喜んで、そしてハチ、クマにいうのですよ。八房さんと呼ぶのはやめろと。それを受けてクマ、ハチのことをちりみさんと呼ぶ!

いいですね! ちりみいやさハチはすっかり照れちゃって大暴れですけど、ふたりともに相手のこと意識して、けれど素直にはなりきれない。でもいずれかは普通に気持ちを通わせそうなふたり。時間はかかりそうですけどね。どっちがまず素直になるか、普通に気持ちを表せるか、それが見られないのがちょっと残念です。

2024年6月2日日曜日

『まんがホーム』2024年7月号

 『まんがホーム』2024年7月号、一昨日の続きです。

『はなまるゲーセン飯』

田貫くんに春が!? 宮崎明、通称パ宮くんから熱い求愛を受けてしまった田貫くん。園香からも強く支持をされて、ああ、田貫くんはパ宮くんと、園香は樺恋と恋愛すればいいと思います!

でも残念、パ宮くんの言葉が足らなさすぎるための誤解でありました。パ宮が慕うは、サウンドビートプレイヤーとしての田貫。高校生で上位に食い込む実力に惚れ込んでいたところ、なんとあがいんにいる、学校にもいる、住んでるところまで調べた! ああ友達から始めさせてください! って、そうだね、その後、ステップアップしていったらいいね!

このパ宮くん、この漫画一のくせものなのでは!? なんと女装美少年。音ゲー好きの男子と遊べるのが嬉しいと思った田貫を、その容姿でもって惑わすというんですね。えらくかわいい休日のパ宮。田貫の神プレイに好きゲージ溜めまくって、かと思ったら普通に音ゲーについて話しあったりと、ああ、いい友人関係築けそうですね。

かくして田貫からも友人申請が出て、いいですねこのふたりの関係性! ええ、ここからさらに発展していくのもいいと思います!

『うちの秘書さま』

夏が近づくと気になるのが二の腕! でもダイエットは進まず、結果長袖を着続けている七瀬です。別にそんなに気にすることないと思うんだけどなあ、と思う私は、知らずはじめ、山田サイド、男子側思考の持ち主だったんだなあ! でもお宝発言する山田は、やっぱりちょっといろいろタガが外れた困ったボーイであります。

今回の七瀬のチャレンジが次々失敗していくところ。ダイエットメニューをおかわり。田中さんの仕事の手伝い後にまたおかわり。ウォーキングマシンは置き場所がなくて断念。と、ぜんぜんなかなかはかどらないわけですが、そんな七瀬のゆきついたのが、夜中の廊下ウォーキング!

ああ、いいじゃありませんか。しかもこのウォーキング、メイドさんも参加するんですね。仲間がたくさんいたら挫折もしにくいだろうし、よかったじゃないですか、七瀬さん。とか思ったら、まさかのそんな落ち!?

いやもうびっくりしました。ほんと、夏の風物詩描いてこんな引っくり返ししかけてくるなんて、油断していたから見事にひっかかりました。

『座敷童子あんこ』

あんこにも羞恥心があったのか!? 夏用着物がない。それで仕立てにいこうというのだけど、その時の格好、いつもの部屋着? ステテコ肌着に腹巻で外出しちゃって狼狽。そうか、その格好が恥ずかしい、人が見て笑われて恥ずかしいという感覚、あったんだ。幸太じゃないけど、あまりにも自然体だから、家でも外でも、いつもこうなんだと思うようになってしまっていました。

幸太のおさがりを着て着物の店にいったあんこ。そのおさがりでもういいのでは? と思うけど、あんこには着物に対するこだわりがあるんでしょう。いろんな生地を見せられて、最後がまさかのミミズ。で、それで迷うの?

いや、江戸時代の着物とか、骸骨柄とかあったっていうじゃありませんか。だからミミズだってオケラだって、アリといえばアリなのかも? いや、ないよね……。幸太に相談してみたら、即断でミミズはなしになって、でもそれがまさかの雪女に贈られることに! ああ、雪女よ試練じゃのう。

雪女があんこと同じ感性だったらよいけれど……。それはともかく、新しい着物をなかなかおろせないあんこ。この気持ちよくわかります。新しいものって嬉しいけれど、なんだか温存しがちですよね。すごくよくわかる気持ちでした。でも王子様待ってたら、一生着られないと思います。

2024年6月1日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年7月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年7月号、一昨日の続きです。

『mono』

無事動画公開にこぎつけたシネフォト研究部。あとは結果を待つばかり。さあどれほどに視聴数を集めることができたか、期待をともに蓋を開けてみたらまったくの予想外の様相に。なんとずんだm、じゃなくて合成音声ねぶたもんを使った動画で席巻されていたというのです。

ここから逆転するにはどうしたらいいか。今から同じことをしても、よほどのことがないかぎり追いつけるものではない。考えた末に、生Vチューバーなど企画してみるというんですね。

しかし猪俣さん、さすがといいますか、微妙に目の焦点のあわないアバターらしさを再現してみたりして、こうした工夫、こだわりがあれば耳目を集めることも可能!? しかし決まった名前が杜撰もらる。えらいことなりそうな予感がしてるんですが、ほんと大丈夫なんでしょうか。

『ばっどがーる』

亜鳥のスク水姿を見たい。いきなり意気投合する優と水花。じゃあプールか海でもいけばいい、といわれるもそれではいかんのだそうです。というのも、ふたりが求めているのは天然もの。野生のスク水! って、こんなことでわかりあうな! 変態は変態を知るというやつなのでしょうか。

しかし選んだ手段がまたヤバい。潜入!? 潜入なの? 自分たちも水着に着替えて、こっそり観察。でも、自分たちでどんどんリスクをあげていくのがこの子たち。水花、バカでかい一眼レフ持ってきちゃったの!? フラッシュはあかん。絶対バレる! 制止しようとする優だけど、結局は優も同じ穴のむじなという、まさしく痛み分けの状況。双方、相譲らずというやつでありましたね。

譲らないのはいいのだけど、先生に見つかりそうという状況で、まさかの水中にエスケープ。駄目では!? 無理では!? ええ、やっぱり無理でした!

ほんと、こういうところ期待を裏切りません。水花の評価のヤバさもまた最高でした。

『のけもののまち』

慰安旅行で温泉にいきました。温泉といえば宿に食事、皆で親睦をはかることになるんですけど、お酒飲んでないのに場の雰囲気にやられちゃってるマキちゃんが最高だったのではありませんか!? テンションあがっちゃって、いろいろ自制心もすっとんじゃって、ツンがないマキちゃん! かわいい! せんちゃんに迫るマキちゃん! 素敵! 今回はマキちゃんファン必見のエピソードでありました。

続くゲームでネルとるいが恥ずかしいエピソードをあらわにされてしまってお気の毒! だったのですが、問題はその後のお風呂。耳としっぽがにせものとバレてはいけないるいであります。なので時間を置いてひとり入浴することにしたのですが、そこで一緒にと申し出るせんちゃん。なにか理由はあるのかい!? 思わぬ接近。せんちゃんの秘密? 気にしていることが判明する? これで強まるきずななどもあるのかも知れませんね。