2018年3月31日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2018年5月号

『まんがタイムきららキャラット』2018年5月号、昨日の続きです。

『はやしたてまつり♪』。緊急合宿! え? 緊急? 普通の合宿じゃないのん? と思ったら、これ、前日合宿なのか。いやほんと、緊急すぎない? 演奏は明日、なのにまだ音が合わない。るなが焦っちゃって焦っちゃって、けれどさなみが能天気にお泊まりとかいってはしゃぐもんだから、怒る、怒る。なんとかなる、大丈夫。そういってたさなみの大丈夫が大丈夫じゃなかった。そら、るな、怒るわなあ。自分、るなのタイプだわ。きっと、めちゃくちゃ怒る。けど、詰め込みで練習してもあわない。すずめも煮詰まちゃって、うん、こういう気持ちもわかるよ。今回の合宿の、夕食をふたりで作ってみたり、片付けも、お風呂も、そして練習も、いろいろやることで、皆のこと、それぞれにいろいろわかってきた。この知るっていうことが大事なんじゃないかっていうの、ああ、確かにそういうことってあるかも知れない。よく知った相手の、その気持ちにそうようにあわせる。音楽、合奏っていうのはそういうものかも知れません。ええ、この合宿。きっといい結果をもたらしてくれそうですね。

『まちカドまぞく』。夏休みが終わって、ミカンが学校デビューですね。しかし、この学校すごいですよね。魔法少女とかね、呪いとかね、普通に受け入れてくれる。そうだよなあ、シャミ子のことも、魔族だってのあんま気にしてないみたいだものなあ。ミカンへの質問も、なんら普通の当たり前のこと聞いちゃってね、ほんと、この懐の深さよ。理想郷かよ。素晴しすぎるよ。ミカン、体育祭の実行委員にも参加して、桃、シャミ子とともに活躍して、もうなんら問題もなく、心配もなく、溶け込んでいけそうですね。今回の話ね、シャミ子たちの日常、学校生活にミカンも参加していく、日常に受け入れられるミカン、みたいな話なんだと思っていたんです。けど、違った。これ、序盤だ、新展開への導入だ。そうか、ミカンの呪い、それをなんとかしようとシャミ子、そして桃が奮闘する! この、シャミ子が自分の無力を実感しながらも、自分にできることを頑張ろうと奮起する流れ、素晴しいと思った。その気持ちの移り変わっていく様、丁寧に描かれていて、実によかったです。

『アニマエール!』。一山超えましたね。いよいよ大会当日。興奮してるこはねの様子、おかしくて、しかしなにがいいって、こはねの扱い心得てる宇希のあれこれですよ。興奮してるこはねを抱き留めて、私が犠牲になってる間に! って、ほんと、宇希、揺らぎがない。更衣室でのこはねもおかしかったです。服の下にユニフォーム着て、着ていてよかった! 自慢気なのに、スカートがシワシワ! 急いで正座で押してるのね、めちゃくちゃ面白かったわ。しかし今回、そんなこはねが大ピンチ。ひづめのこと、昔のチームメイトにもう大丈夫なんだって、いい演技見せて安心してもらうんだって、そうしたら、こんなにもカチコチになってしまうんだ! 動きがぎこちないだけじゃなく、笑顔もそうなるのか! これがもう意外で意外で、けど、そんなこはねがいつもの自分を取り戻すのがね、とてもよかった。チームの皆が、ひとりひとりが、自分の気持ちを話して、こはねの気持ちほぐしていってね、このくだり、相手のことよく理解しているってこと、それぞれが、それぞれのやりかたで、相手のことを思ってるんだってよくわかる、いいシーンだったと思います。そして会場に響く、客席からのエール! ああ、この漫画が描こうとしてきたこと、そのひとつの帰結を見たように思いましたよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第5号(2018年5月号)

2018年3月30日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2018年5月号

『まんがタイムきららキャラット』2018年5月号、一昨日の続きです。

『花降り宿のやどかり乙女』。六花の実家、民宿ちとせに皆で宿泊、里帰り。ところがいくら呼んでも返事はなく、入り口も鍵がかかってて……。ここで、六花、まさか本当に潰れたって心配するのね。そうか、娘ならではの辛辣さ? そして実子ならではの強行手段。この黒りっつん、好みですよ。六花の幼なじみ、橘紗千が母親と間違われたり、しかもサチ、のりのりで、いやほんと、それでいいんですか? そして六花の母、蓮子。皆の感想で、わかめじゃないってのがおかしくって、そうだよな、なんか似てないなって思ったんだよ。わかめだ。わかめ分がないんだ。今回描かれたいろいろ、蓮子の性格をよく伝えてましたね。娘から聞いてた帰ってくる日、一日間違えてるとか、雪たちの母、月子からの年賀状、こちらからは返してないとかね、こういう大雑把というか豪快な人なんだなってのがよくわかる。けど、ちょっと六花は似てないね、そう思ってたら、あー、そうでもないんだ。最後の最後、怒った六花と雪のタッグ。いやもう、この母に対抗すべく身につけたのが、この黒りっつんなわけですね。

『ふじょ子とユリ子』。ユリ子と一緒の帰宅を断わるふじょ子。なにか用事があるのかと思えば、三神と一緒に帰っているの見ちゃって、ユリ子、穏かじゃない。と思ったら、岡本さんに確保されとるがな。岡本さん、ふじょ子、三神のもとにユリ子を向かわせたくない理由がある模様。あの手この手でユリ子の足止めはかるんだけど、お宝写真で釣るとかね、結果的にユリ子、得してるよね。決して損ばかりさせないというの、なんだかフェアでいい感じでありました。いや、交渉材料に写真使われてるふじょ子にとってフェアかどうかはわからんのですが。ふじょ子たち、ユリ子の誕生日プレゼントを買いにいってたんですね。こうした話は実に定番ではあるんですけど、ふじょ子のチョイスが、ユリ子の好み優先とかじゃまったくないっていうのがふじょ子らしいというか、けどそれでもユリ子は嬉しそうだからいいのか? さすがに気の毒そうにしてる岡本さんがおかしかったですよ。

すわっぷ⇔すわっぷ』。前回のあゆとのキス、後を引いてしまっていたんですか。夏子に嫌われたんじゃないかって落ち込んでる春子。もちろんそんなことは全然ないんだけど、むしろ春子の体であゆとキスしてしまったことを申し訳なく思ってる。この気持ちのすれ違い。ええ、ただの友人とか、そういうのじゃもうなくなっちゃってますよね。今回、悩み落ち込む夏子の相談に乗る先生見ましてね、なるほど、年長者で、入れ替わりの理解者がいるということ、こういう展開にも持ち込めるわけだなって、うんうんうなずきながら読みましたよ。この先生との対話の中で、春子の体でよかった、夏子のままでするよりよかったと先生がいうのね、これどうも最初、解釈を間違えていて、もしかしてふたりの入れ替わり、夏子の体に秘密があるっていうことなのかなって、春子でのキスじゃ入れ替わらないんじゃないかなって、そう思ったんですね。でも、そうじゃないみたい? むしろ春子の気持ちを問題にしていたみたいです。そうそう、あゆとは入れ替わらなかったこと知らされた春子がね、夏子を独占できるって、すごくいい笑顔見せるんですね。あれ、ほんと、びっくりするほどのいい笑顔でしたよ。

『先パイがお呼びです!』。なんだか穏かな普通の日常とでもいえばいいんでしょうか。会長きなこが、塩田と佐藤、3人で一緒にカフェでお茶。呼び方がどうとか、わりと他愛もないことおしゃべりしている。そういうなんでもない状況と、そこにただようゆったりとした空気の感触、これはなんだかとてもよかったなあって思いまして、このスローであたたかみあるチャーミングな時間、狙って描いてるのならすごいよなあって、感心しきりです。今回、会長たちの優雅なお茶会と、それを眺めるマヨ、おぐのふたり。おぐちゃんが、塩田先輩、佐藤先輩のこと、素敵だって、しっかりばっちり語ってくれて、そして会長は完璧! これでね、もしかしたら自分の知ってる会長の姿、あれは本当に自分だけが知ってることなんじゃないかって、マヨが意識しだすのね。なんか、すごく特別なのかもって思いはじめるのね。すごいと思った。これ、じわっと人の気持ちの機微をうがって、マヨの心の瑞々しくわきたつ様、静かで、けれど浮き立つそんなこの子の心の様子。ささやかかも知れないけれど、とても美しかったと思います。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第5号(2018年5月号)

2018年3月29日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2018年5月号

『まんがタイムオリジナル』2018年5月号、一昨日の続きです。

『カントリー少女は都会をめざす!?』。のっけから八重と大河が全力疾走。なにから逃げてるの!? って思ったら、違うのか。バス乗ろうとしてるのか。けど乗り遅れてしまって、次のバスは1時間後。大変だな! という気持ちと、わりと本数あるなという感情、同時に沸いて難しい。うん、そこまで絶望的に田舎ではないんですよね。というか、絶望的な田舎を知ってるのはみなちゃんか。今回は、亜紀の特技でいいのかな? あれ、面白かったですね。なにもないところで空想するのが得意だっていうんですけど、それ、空想!? なんかトリップっていいくらいの飛びっぷりじゃない!? 徒歩移動中の大河と八重のやりとりも面白い。ふたり、いいコンビやないですか。大河がぱっと振った言葉に即応してみせる八重。見事なコンビネーションでした。しかし、このバスの本数はじめ、不便に鍛えられるのか、みなちゃんのあの我慢強さ? あるいは鷹揚さ? 見事なものがありますよ。

『スズちゃんでしょ!』。おとなりさんから白菜もらったスズちゃん。なんと、声が出ない! どうしたの!? って思ったら、あー、一週間くらい誰とも口をきいてないからって、すごいな、よっぽどだ。ひとり暮らしってそんな感じなのかな。大変だなあ。隣の奥さんも面白いですよね。ウチのコうるさくない!? って聞いてくれるんだけど、どうも一番うるさ、いや、にぎやかなの、奥さんっぽいな。奥さんと姑の対話、というかケンカ? んー、なんか大変そうですな。今回は、元気、にぎやか、活気と、あまりにひっそり静かすぎる生活の対比って感じですね。どちらもほどほどがいいんですね。スズちゃんの、幽霊に間違われるくだりとか、面白かった。というか、廃屋扱いされてるんだ!

『部屋にマッチョの霊がいます』。おお、木葉、頑張ったよ。例の困ったお客ですよ。おそらくはこの店で買ってない本を、返品させろとゴネてくる。大声で木葉のこと恫喝して、ああ、木葉、一番与し易そうだからと、ナメられてしまってる。けど今回の木葉、すごくよかったよ。うっすら涙目になりながらも、毅然とした対応して、声も大きく、ハキハキと、返品の規定、きっちり説明してみせたよ。木葉、強くなったなあ。強くなるという決意にあふれたあの眼差し、凛々しくて、立派でした。しかし、この子がこうして頑張るとアッコの存在感が薄くなる? どうなんだろう。木葉の状況にリンクしてるのか、あるいは本編で推測されてるように、ポルターガイストの練習で消耗したから? わからんのだけど、こうして消えそうになるっていうの、不安になりますよね。そして涼さんにトラブル? 弟さん、容態悪いの!? なんか大変なこと、心配にさせること、立て続けで、いやもう気持ちが休まらない引きですよ、これ。

巻末に掲載されている5タイトル、『あかるい夫婦生活』、『ぎんぶら』、『歌詠みもみじ』、『脳内フェスタ』、『まんしゅう』が最終回を迎えました。あー、これちょっとした転換点だ。とりわけ『まんしゅう』の終わるということに、時代の変化を感じずにはおられません。『まんしゅう』、この漫画、連載されてから30年以上になりますよね。私が四コマを読み始めた時にはすでにベテランの風格感じさせていて、オリジナル、ファミリーと2誌にまたがって連載されていた人気作。ファミリーでは長く表紙もつとめてましたよね。自分がファミリーを買いはじめた頃は、『まんしゅう』表紙だったんじゃなかったかなあ。

長期連載という点では『あかるい夫婦生活』も同様で、これは20年弱といったところでしょうか。私が四コマを読みはじめてしばらくしてからはじまってるんですよね。ずいぶんフレッシュな、新進の四コマという印象だったのですが、今ではもうすっかり長期連載。でも、私の中ではずっとフレッシュだったんだよなあ。かつては高校生編とかもあって、だいすけ、はなこの結婚前、学生時代が描かれてたの、あれもどこかほのぼのとしてよかったんだよな。

思い出話はなつかしさとともに、なにか切なさも感じさせて、いずれはくるだろう変化、それがまさに今きたのだということを意識させられて、ああ時は過ぎた。時代も変わりゆくのでありますね。

  • 『まんがタイムオリジナル』第37巻第5号(2018年5月号)

2018年3月28日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2018年5月号

『まんがタイムきららキャラット』2018年5月号、発売されました。表紙は『NEW GAME!』。ああ、これはパリの街角、カフェの情景ですね。いや、国内かも。日本でもオープンカフェ、はやってましたもんね。でも、こういうの見せられるとどうしてもパリを思ってしまって、そしてコーヒーとケーキでくつろぐ青葉にねね、ほたるの三人、その服装なんかも、なんかね、フランス思わせてくれて、いやあ、悪くないですよ。ちょっとおしゃれ、くつろいだ風に大人っぽさも加わって、雰囲気のあるいいイラストでありますよ。

『恋する小惑星』。今回はちょっと部活を離れて、バイトでありますね。みら曰く、金欠戦隊オカネナインジャー。それですずの家、パン屋さんで働かせてもらうことになったんですね。仕事の前に、前回のミネラルショーで買ってきたお土産。あおにはラピスラズリ、すずには錫石。どう使うのか聞かれて、わかんないって答えてるみらが面白いですね。確かに、これ、なにかに使ったりするのかな? 標本だから、観賞用ですよね? 今回、パン屋の制服姿、カラーに映えてとてもきれい。でもって、パン屋バイト、初心者ふたりに付いていてくれるっていってたすずが、開店早々にふたり見捨てちゃってるの、これ、おかしいわ。でも、よくある情景だと思う。今回の面白かったの、四角いパンを積み出すみらとか、でもって、クロワッサン=三日月と聞いて、月齢7くらいって天文つっこみいれるふたり、いやいやとてもよかったです。すずの妹、芽も登場して、ああ、お姉ちゃんはキレイ可愛い系だけど、妹さんは凛々しいかっこいい系なんだ。今回、すずが生き生きのびのびしてて面白かった。ほんと、女のコ大好きなんですね。あやまる芽に、慣れてるというあお。さすがにちょっとひいてるみら。面白い回でした。

『ゆず35歳@中学生やってます』。ゆず、書店でバイトしてた過去の自分を覚えられていたことに、とっさの嘘で対応してしまった。それで今回は、嘘の後始末をするゆずです。ゆずであってゆずでない、架空の姉を演じてみせるっていうんですが、いやあ、見た目はゆずだものなあ。隠しとおせるものなのかなあ。ところが、すごいな、なずな、匂いで同定しようとしてるよ。ナツミならぬゆず、香水つけてきてセーフなんていってますが、これ、この危険を予測して!? だとしたら、変態は変態を知るってやつなのやも知れませんな。今回は、うしろめたいことがあると疑心暗鬼に陥る、そんな話でしたね。うめことのBL談義で、ふとした一言がなずなのつっこみを招いてしまった。さらに食い下がるうめこに身バレの危機を感じるゆずだけど、うめこはBL話を掘り下げたいだけ、なずなもBL話に興味ないから話の腰を折りたかっただけ。それぞれの真意が誤解されているという状況の面白さ、実によかったです。

『mono』。聖地巡礼編、おかしなテンションで3回目に突入ですよ。車中泊2時間睡眠。つらい……。でっかいあくびがこだまして返ってきてるの、おかしかった。というか、立ったまま寝てるし! 『ゆるキャン△』でロケハンした時と今で、すでに変わってしまってる建物とかあるんですね。早太郎のいーっとか、高ボッチの名前の由来とか、『ゆるキャン△』とは違うテイスト、情報が盛られるの面白くって、そう思ってたところにどーんと見せられる鉢伏山からの眺望! うわー、この威力、そしてその情緒。自然に、情景に圧倒されて、魅入られる人の気持ちが、これでもかって伝わってきて、ほんと、これ、たまんないですね。そして最後に、霧ケ峰のカメラですよ。怖っ!! って、情緒に笑い、この幅広く揺さぶってくれる感じが最高でしたね。

『相浦さんは出席番号1番』、ゲストです。名前のせいで、いつも出席番号が1番になってしまう相浦さん。自分も出席番号はやかったけど、1番の記憶ってないんですよね。だいたい3番くらい。名簿で先頭に必ずくる名前ってどんなのだろう、そんなこと考えたことが私にもあって、アイカワとかかなあて思ってたんですが、ああ、アイウラか、アイウラははやいわ。逆にこれよりはやくなりそうな名前というのが思いつかない。さて、この漫画の主人公相浦さんは、名前も愛なので、なおさらはやい。新しいクラス、春のこの時期は憂鬱で、クラスでの自己紹介、たいていが出席番号順。きっと自分からだという予想は見事にあたって、ホームルームでは自分から自己紹介。2限目、3限目も同様で、緊張のあまり胃を痛くしてるっていうんですね。この漫画、そういう学校生活のちょっとしたあるあるをピックアップしていくみたいな感じですね。相浦がなんでも1番なのが嫌といえば、佐藤文代は、その名前の特性で、たいてい教壇の前あたりにされてしまうっていうんです。対し、元気な渡辺若菜、この子の場合は名前が有利に働いて、そうか、たいてい一番後ろになりますか。そう思ってたら、4限目は後ろから自己紹介か。先生、パターンはずしてくる人なんだな。いたいた、そういう先生いましたね。名前で決められた席がきっかけになって友達ができた。そして、後ろの席のマイペースな飯塚まひるさんも、席順がきっかけで近しくなったケースといえましょうか。この漫画、初回のテーマを自己紹介にしたことで、登場人物それぞれを、フルネームも含めてね、スムーズに紹介できてるの、いい感じだったのではないでしょうか。そして愛の言動見てるとね、新学期やクラス替えの後に感じる不安や期待、そういったもの思い出させてくれて、懐かしいというか、いや、今でも異動とかあるとおんなじか、共感があるのも悪くないって思ったんですね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第5号(2018年5月号)

2018年3月27日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2018年5月号

『まんがタイムオリジナル』2018年5月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。テーマは笑いでしょうか。山下ナースに吉田ナース、ふたり、なんだか楽しそうに談笑してる? この感じ、ぱっと明るくて、素敵でありますね。『らいか・デイズ』は、らいかと悠美、でいいんだよね? なんか、髪の色違うよね? アイドルなのかな、マイク持ってふたりで踊ってるんだけど、らいかがすごいがにまたで、うん、この子らしい不器用さといえるかもですね。『小森さんは断れない!!』はめぐみとまさ子。ええと、ストリートダンスかい? めぐみはともかく、こんなにアグレッシブなまさ子って! なにか珍しいもの見た気がします。

『北斎のむすめ。』。次回で最終回なんですね。火事で焼け出された遊女たち。もっぱら市井の話題は、花魁高尾のなまりで、けど栄はそんなことちっとも気にしちゃいない。むしろ、その方が気楽といった風にしているの、すごくいいなって思いましたよ。そして高尾も、教養ある気位の高い女、そう思わせてきたわけだけど、そうかあ、ほんとはおしゃべり好きなのか! 死んだ遊女のために髪を切り、自分のコンプレックスも栄に告げて、それで楽になったのか、さっぱりしたいい表情じゃないですか。これまでよりずっと好きかも知れません。吉野は無事。揚巻も無事。けど、あの火をつけたという子は高尾、揚巻をかばって亡くなってしまったんですね。なんとも切ない話があって、かと思えばバイタリティあふれる姿見せてくれたりもして、この情感に元気、活気、いやあ、いい漫画でありますよ。そして活気取り戻した色町の情景に、ああ、栄、代表作一歩手前にいるのかい。光の強さ、闇の濃さ。その絵に栄の込めようという思い、垣間見えたかと思えて、ええ、ついにここまで達したのかあ。なんだか感慨深いですよ。

『コスプレ先生の絵画教室』。今回は高校の制服をきます。でも、ななみは20代もなかばだからと遠慮して、こないだまで高校生だったまなに依頼。それはそうと、恥ずかしいって、いつも半裸とか平気そうなのに! 人間というのは複雑なものなのだなあ……。今回は、おっさんたちやる気出しすぎじゃないですか!? そんなに、そんなに、制服見たいですか!? あかん、ほんまあかんでおっさんら、そら通報されてもしゃーなしやで。まなの通ってた学校の制服、ブレザーなんですね。いやいや、元気元気、とても可愛いですよ。でもリクエストはセーラー服。なんかね、情緒感じさせる思い出語りあれば、もうおっさん、そら通報されるのもやむなしやでってのも語られて、ほんま、おっさんら、あかんで! そんなおっさんらの夢を砕くまなのポーズ、よかったですね。今回は、情緒と最低やでおっさん! のギャップが目白押しだったわけですけど、最後の最後、情緒担当だったはずのおっさんも、あかんでおっさん! ほんま、駄目サイドに踏み込んで、こういう業というかなんというか、実に面白かったです。

『ゆとりの町長』。本当に面白い。いよいよ選挙戦本番。ポスターも貼り出されて、いよいよ選挙活動、本格的にはじめることになるわけですが、そうか、選挙カーってシートベルトしなくてもいいんだ。でもって、氏名の連呼、あれって自動車や船での移動中は可、自転車だと違反って、なんだろう、よくわからんなあ! なんなら自動車でも不可にしてくれよ。名前だけ連呼されても意味ないってねえ。さてさて、今回の選挙戦、現職と新人みつ氏の泥の投げ合い、めちゃくちゃ面白いな。もう、揺れる揺れる。これ、本来なら勝ち目なんてまるでなかったゆとりにも、もしかしたら!? があるかもって思わせてくれる。ほんと、面白い。でもって、ゆとりのアピール、ろくなのなかったんだけど、ひとつね、日本一若い首長が誕生したらメディアで話題になる。それをチャンスとして、町のアピールに繋げたい。すごいな、前向きじゃないですか。なんか、本当にゆとりの当選、ありかもって思わせてくれます。そして現職。ああ、息子がアドバイスしてしまった。ゆとりの当選可能性、皆が面白いことが起こりそうと思ってる、そこを崩そうっていうのか。で、最後の最後、大落ちにみつ氏。ほんと、面白い。なんだろう、空気読まないって感じ、バリバリですよ。

『少女Switch』、ゲストです。面白かった! 背も高く、目付きも鋭い、それが原因で人が寄付かないという女子高生、土肥麗。この子のもとに届いた、うさんくさい入れ替わりアプリ。まさかこいつが本物で、出会い頭に隣のクラスの久美浜マコと入れ替わってしまったっていうんですね。あの入れ替わった時のね、胸が無い…、お腹もちょっと出てる…、足が短い…、細くない…。うららさん、どこで確認しとるの! というか、マコさんに謝って! 全体にテンポよく、動きも、セリフも、ハキハキ、活発に動いてるのがいい感じ。キャラクターも魅力的で、初回にシチュエーションとキャラクターを紹介しつつ、きちんと面白い展開盛り込んでくるのは好感持てました。男子との距離が近いマコ。うららの体で、胸押し付けちゃったりして、それ、うらら in マコが気にして涙目になってるの、そうか、身体の発達だけじゃなく、気持ちの面でもずいぶん違いがあるぞっての見えて、面白かった。というか、マコ、これまで胸があたるとか、全然気にしたこともなかったし、あるいは気にする必要もなかったのかも知れんな。全体に距離の近いマコ、距離をとろうとするうらら。成績が残念なマコ、優秀なうららといった具合に、対照的にキャラクター描きつつ、極端すぎないのもいい感じ。シチュエーションこそは非常識なのに、うららが思ったり感じたりしてること、そこに常識の尺度が感じられて、突飛な状況に当たり前の感情、うまくバランスがとれていたことで、置き去りにされることなく楽しく読めた。まとまりある、いい漫画だったと思います。

  • 『まんがタイムオリジナル』第37巻第5号(2018年5月号)

2018年3月26日月曜日

まんがタイムファミリー

正直なところをいうと、『まんがタイムファミリー』の休刊はまったくの予想外でした。

まんがタイム系列誌、2月に入ってから次号最終回の文字が目立つようになって、それでも最初は休刊とまでは思わなかったんですね。恒例といっていいものかわからないけれど、まれにある誌面刷新。人気作を残して、残りを一気に入れ替えるみたいなことは、タイム系に限らずきらら系でもわりとあって、その度に好きな連載がなくなる、好きな作家がいなくなるというので、落ち込んでみたり、荒れてみたりと、かつてはいろいろ気持ちを忙しくしていたわけですが、最近ではすっかり慣れっこになってしまって、さみしさに天を仰ぐ程度ですませられるようにはなっています。

どうも今回はいつもの刷新とは感じが違うな。そう思ったのはジャンボ3月号を読んだ時でした。いくらなんでも終わるのが多すぎやしないか? これは休刊あるな。内心そう思いながらタイム系列誌の発売日を迎えるたびに休刊を確信していったのですが、それがまさかの2誌というのは予想のほかで、一気に2誌! 道理でバタバタとあれだけの数、畳んでいったわけだ。

さすがにこたえましたね。マジかー! 天を仰ぎましたよ。

『まんがタイムファミリー』を講読することになったきっかけは、正直いうとはっきり覚えていません。そもそもいつごろ読みはじめたのかさえさだかではなく、Wikipediaあたりでざっと過去の掲載作を眺めてみたところ、ああ、2000年ごろだなとおぼろげながら思い出されてくる。2004年はじまりの『おこしやす』の初回には間に合っていたな。2000年はじまりの『ユーアーマイサン』初回は雑誌では読んでいない。『+1サプライズ』の初回は読んでたんじゃないかな? 

ラディカル・ホスピタル』がきっかけですね。今は亡き『まんがタイムラブリー』に、2000年4月号から掲載されるようになったこの漫画に魅せられて、掲載誌を次々講読していくことになったんだった。

ファミリーを読むようになった時期は2000年末から2001年初頭にかけて、これで間違いなさそうです。

そうか、2001年か。中途からの読者ではあるけれど、それでもファミリーの付き合い、15年を超えていたんだなあ。

まんがタイムファミリーの休刊を受けて天を仰いだというのは、15年講読してきた雑誌が終わったことのショックもありますが、ジャンボ、ファミリーという四コマ漫画のプラットフォームが失われる、そのショックがより大きかったからです。

先日、twitterに少し書いたものを引用します。

多い多いといわれがちな四コマ誌ですが、多いこと自体は決して悪いことではなかったのですよ。雑誌の数が多いということは、それだけ多くの漫画を掲載することができるということで、それだけの裾野の広さを持つことができます。雑誌ごとに少しずつ異なるカラー、異なる読者層も手伝って、多様、多彩な漫画が育まれる土壌となる。この裾野をどれだけ広げることができるか。その大切さは、雑誌を作ってる人たちが、一番よくわかってることだったんじゃないかなとも思うのです。

私が四コマ誌を読んできて、おそらく一番に大切と思ってきたものは多様性です。いろんな漫画がある。一冊の雑誌だけでも、いろんなタイプの漫画が載っている。ぱっと派手で人気のあるものがあれば、地味ながらも地力のある面白いものもある。とにかく明るくて楽しいものから、時にしみじみと情に訴えるものまで、多様に広がる個性の違い、タッチの差異に触れるのが、なにより楽しかった。

これはいっていいことなのかわからないけれど、私が好きで好きでしかたのない漫画、あんまり売れないんですかね、単行本にならないのもたくさんありました。でも、そういった漫画に魅かれてやまない私には、たとえ単行本にはならないのだとしても、読める環境があるということがありがたかった。毎月の掲載を楽しみにして、今月はどんなの読ませてくれるのだろう。私は、雑誌は極力頭から読んでいくようにしてるから、どうしても楽しみは後回しみたいになってしまうんだけど、我慢できなくて途中から読んでしまうこともあったりして。

けれど、この度の2誌休刊にともなう再編で、好きだった漫画がたくさん終わってしまいました。ジャンボ、ファミリーにとどまらず、本誌、スペシャル、オリジナルにおいてもたくさん終わって、ああ、時代が過ぎ去っていくと虚無を感じつつ天を仰がないではおられませんでした。

今後、四コマ誌がどうなっていくのかは、一読者にすぎない私にはわかりません。私の予想したように売れる漫画に注力していくことになるのか、あるいは、今回の再編にも残った新作たちが、今後の多様性を支えていってくれることになるのか。

後者だったいいなと思います。そして、将来のヒット作がその多様性の土壌から生まれてくれること、願ってやみません。

  • まんがタイムファミリー

2018年3月25日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2018年5月号

『まんがタイムきららフォワード』2018年5月号、昨日の続きです。

『ライター×ライター』。いや、もう、やられました。アニメの現場で起こること。突発的な出来事に翻弄される人達を描く漫画であるわけですが、そうか、アニメは分業で作るもの。どこかひとつを担う部署、すなわち会社なりスタジオなりが突然倒産することもあるのか。今回はCGを担当する会社の倒産が降り掛かって、代わりの会社は見つけたものの、スケジュールは大幅にくるってしまう。具体的には、第3話の見せ場が間に合わなくなってしまい、ゆえにそれを脚本でカバーする必要が生じてしまった。脚本というのは最初にできて、それに従って作っていくものだ、そういう考えでいたのですが、そう簡単ではないのだということ知らされた思いがします。まれに、破綻とまではいわずとも、ほつれが見え隠れすることってあるじゃないですか。ああ、これは作ってる人達、悔しいだろうなあ。そう思ったりするんだけど、表向きには問題なく見えても薄氷を踏む思いで乗り越えてるケースがあるのかも。そして、いわゆる原作改変、自分は、面白ければ改変OK派なのですが、それがやむない事情でそうせざるを得なかった、作り手にとっても不本意な改変であった可能性もあるんだな、そうしたこと思わされました。いやしかし、この漫画においては、原作者が改変で酷い目にあった経験のある。そうしたハードル置いてみせて、そのやむなく改変をクリアさせてみせるというのがね、アイデア出そうと頑張って、そして閃くその様子。ああ、いい物語になってるなあって思わされて、大変よかったです。最後にはすがすがしい思いで読み終えられましたよ。

夢喰いメリー』。これ、大丈夫なんでしょうか。まさしくDデイである文化祭当日。学外からは銘無しが押し寄せてくる。当初はうまく退けられるのかな、そう思っていたのだけど、まさか見えるだけの一般生徒、モブと思わせられていたそれが、ヤエなの? じゃあ中庭にいたのは誰!? どういうこと!? 何度読み返してもわからない。ええと、ヤエ、ふたりいたっけ? あるいはなんか仕掛けあったっけ? 既刊遡らないと駄目か!? いや、もう、この混乱。まさしく、初動を白儀に完全におさえられてしまった。ほんと、ここからどう挽回の目があるんだろう。校内の混乱もそうですが、読者である自分自身も右往左往するかのようでありますよ。しかし、ヤエ、中庭のが偽物ということでいいんでしょうね。ともあれ、ずっと眼鏡でいたこの子、眼鏡なくても可愛いな。えらいことですよ。ほんと。イチマちゃんに続くニューヒロインの誕生かも知れませんよ、これ。もう、動揺しっぱなしですよ。

『江波くんは生きるのがつらい』。えらいことになっとるな。江波くん、なんで座禅なんかやっとるの。座禅部にて、煩悩を滅するといって座禅体験をやってるわけですが、その煩悩っていうの、なんとまあダイレクトに即物的! いや、これでこそ江波くんなのかも知れん。この体験座禅会、竹松も参加してみるんだけど、いやまあ、あきませんね! 寝る、BL妄想がはかどる、よだれまでたらす。いいな、この子。すごくいい。どうせ男のことでも考えてるんでしょ、そういわれて、まさかの回答、男と男のことです!!! いいきっちゃったよ! いいキャラクターになったなあ。竹松の言葉、煩悩があるから生きてて楽しい。いいですね。江波にもなにか届いたようで、なによりじゃないですか。と、その前に、座禅部会長、すごいキャラだな! 嗜虐性が見えてきたのはわかったけど、僧衣の下がそんなことになってるたあ思わなかった。ほんとね、新興なんたらみたいなのかな? みたいにも思ったんだけど、そこまで重い展開しないの、これはいいところだと思います。しかし、竹松のおかげで、江波、いい刺激、あるいは頑なになってる心が自由になりそうで、今後も目が離せないですな、これ。

『まんが家cherry!』。いい話でしたよ。この漫画、ところどころにキャラの奇行があったりしますけど、今回はその奇行の理由などが明らかになって、そしてその以上のもの見せてくれました。とっとこぴょん太郎から助けを求められた春香。そうか、とこぴょん、本名は菜の花っていうんだ。原稿がピンチ。それで助けてほしいというのですが、ここで連載の大変さが語られて、この分析が追い付かないという叫び。人によってネックになるところは違うのだろうけれど、多かれ少なかれ誰もがこうした叫びを飲み込んで、必死に描いていたりするのだろうなあ。今回は、こうした作家の苦しみをただ語るだけでなく、親の七光、そういわれることを嫌がって、人前に素顔をさらさなかった菜の花の心情も乗せてきて、ああ、このつっぱってきたというのが、この子の強みで、けれど今は弱みになっているんですね。今回のエピソードは、謝恩会からの長いパスがあって、だからこそより強くうったえるものがあるのだと思う。あの、障子を開けたそこにポツンと置かれたインク瓶。父、大文字燃が菜の花のことに気づいたのはいつだったんだろう。あの謝恩会、表彰式での壇上、菜の花が表彰状をひったくるようにして受け取った、あの時だったんだろうか。わからないのだけれど、漫画家の先達としてだけではない、父としての思いみたいなものが、見せぬ姿に感ぜられましたね。

2018年3月24日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2018年5月号

 『まんがタイムきららフォワード』2018年5月号、発売されました。表紙は『ゆるキャン△』。これはダッチオーブンってやつ? もう、料理上手のなでしこ、面目躍如ですよね。手にした鍋の中は、蒸した、いや焼いたのかな!? 鶏が丸ごと! 野菜もジャガイモ、ブロッコリーがゴロゴロ入って、これはまたおいしそうなキャンプご飯でありますよ。なでしこ、満面の笑み、素晴しい。そしてしまりんは鍋の中に興味津々? なんだかふたりの会話の聞こえてきそうなイラストです。あちこちにちりばめられた、ちんまいアキ、あおい、斉藤さんもまた可愛くていいですよね。でもってチクワ! チワワ、ええなあ。

ゆるキャン△』。先生、すごいな。こないだのキャンプ、アキたちを救出しにいったときのね記憶が、もう酒しかない。食べた鍋、具がなにかだったかさえさだかじゃないって、すごい、尋常じゃない。けど、この先生から次のキャンプ地の候補が出てくる。野クルのメンバー、先生も含めて、それぞれが独立して考えて動いている感があるの、ほんといいって思いますよ。さて、なでしこ、ソロキャンに挑戦っていうんですが、いやいや、心配、すごく心配よ。そりゃお父さんお母さん、それにお姉さんも、ソロとか反対しますって。実際になでしこのソロキャンプがどうなるかは別として、りんに聞くソロキャン事前準備、これはいいですね。この漫画やアニメに触れて、自分もキャンプやってみたい、そう思った人には、うってつけの初心者向けアドバイスになってるんじゃないかって思いました。移動手段についてとか、水道トイレといった設備のチェック、天気予報も気温までちゃんと確認しようといったようなところ、ええ、とても参考になる情報でした。しかし、私に関しては、なんらそのアドバイスを活かすことはないんですけどね! 

『ちょっといっぱい!』。なんか賑やかな回でしたね。お客さんのこない日、なにもすることないとダレはじめたところに、凛々しいお姉さんが来店。やたら店内チェックしたり、料理に使われてる素材の産地を聞いてきたりと、なにやら普通の人じゃないっぽい? 同業者なのかあるいはグルメ情報のライターなのか。偵察目的の客だろうとあたりをつけて接客してたのが、いつしかお姉さんの愚痴大会になっていくくだり、面白かったです。というか、このお姉さん、めちゃくちゃたくさん食べてるし、飲んでるな。真澄とも意気投合して乾杯乾杯って、いや、でも、アットホームな飲み屋だとこんな感じだったりするよな。自分も、学生のころよくいってたおでん屋で、大将にビール! みたいなことやってたわ。懐かしい。今回は、元気なお姉さんの発散? 見て、もみじが大人に絶望しちゃったりしてるのね、ほんとおかしい。凪も、テンションが次々変化する様に戸惑ったりしてね、酔っ払いとその対応について知る、イージーモードみたいな感触、大変よかったと思います。で、このお姉さん、チェーン居酒屋の社員か! 花園ももか。きっとまた出てきそうだなあ。

『幼ななじみがちょっと変』、ゲストです。幼ななじみの七瀬ひめ。この子、いろいろ言葉が足りないのか。して欲しいこと、希望もろもろを、ストレートに伝えずに、なんかまわりくどい? 奇行? でもって、主人公、夏樹に伝えるっていうんですね。5歳のころから、延々こういうの続けてるのか。もう仕事とかいっちゃってる夏樹だけど、いやいや付き合ってるとかではなく、なにか推理系のゲームみたいな感じになってるのは面白かったです。でも、夏樹、あんまりに七瀬が身近だからなのか、その真意、いろいろわからなくなってる? あんまりにわからなくって、追い詰められたみたいになっちゃって、それで七瀬のことちょっと泣かせちゃったりもしたけれど、結果オーライ? いや、当座の問題は解消しても、七瀬の要求はわかってないよね! この、夏樹はちっともわかってないけど、クラスの皆からしたらバレバレだっていうシチュエーション。言葉でもって説明するとかでなく、絵で、表現で、雰囲気でもって伝えてくれたの、ポイント高かったですよ。

『らららぞく』。え? 裸族ですって!? 目次見て瞬間思ったんですが、まさか本当に裸族とは。お姉ちゃんが裸族。小説家やってて、家から外に出る必要がないからって、どんどん服装がいいかげんになっていって、行き着いたところが全裸。うおお、これ、妹が家事はじめもろもろやってくれてるから可能なのか、あるいは妹がいなくてもこれでちゃんと生活送れるのか? 宅配とかきたらどうするのん? 担当編集者と会う時は妹の制服を借りたのか。自分の服はすでに全部処分済み、って、本当に極端だな。今回、妹の友達がテスト勉強しにくるっていうんですが、この姉が問題になる。お願いだから服を着てくれるよう頼んでも、嫌だ、無理だって、ほんと、かなわんお姉さんだな……。服着ると気持ち悪くなるんだ。うん、毛布でも被っとけ! ともあれ、裸にコート、一歩間違えば変質者、胸もとがばっと開けて、よそゆきの顔で妹の友達に挨拶しても、もうあかんから! この姉の奇行、友人たちにはなんとか理解してはもらえたみたいだけど、このお姉さん、いずれ立ち行かなくなりそうですよね。

2018年3月23日金曜日

『まんがタイムスペシャル』2018年5月号

『まんがタイムスペシャル』2018年5月号、昨日の続きです。

『ちんまり経理のヒメ先輩』。ヒメ、強いなあ! 学校でのこと、家業のもろもろがいろいろ気になる月末です。クラスの、ほらいつぞやの修繕で仕事してるヒメを見て、それから気になっちゃってる男子、石田がですね、仕事のこと聞くんだけど、大口入金、滞留債券、ヒメの話してることさっぱりわからないっていうのがね、いや、まあ、しゃあないよ、中学生だもん。若林のこと悪くいわれてムッとしてるヒメがいいですね。なんだか普段は見せない表情、ちょっとブサくて、なんだか色っぽかったです。さて、教科書販売の書店さん、売掛金の回収にきたっていうんですけど、来月でいいかな、そういったの聞いてヒメが黙ってられないっていうのがね、いや、面白いわ。人の仕事なのに、それでもほうってはおけないんだなあ。売り掛け云々、商売の機微ってのを身に染みてわかってるからこそなんだろうなあ。そこからの奔走、石田、役にたってるじゃん! でもって、武道場で、すごんでくる先輩相手にもひるまないヒメですよ。かっこいい! そりゃそうだよなあ、ヒメ、こう見えてもう社会人だもんな。しっかりしてるヒメのこと、石田はよりいっそうに憧れ深めたっぽいけど、ヒメからはさっぱりってのがいいですよね。ほんと、仲良くないですからって、悪気がないのがわかってるだけ、石田よ、ダメージ深いよね。

『君のパンツに一目惚れ』、最終回です。小桜に隠れて刺繍の特訓してる絹森。スベツヤの練習するんだっていうけど、全然うまくいかない。まあ、初心者だもんなあ。糸が荒れないようにするにはどうしたらいいかアドバイスもらえて、こういうちゃんと学べる環境作ってもらえてるのはよかったよなあ、絹森。そして、特訓してるところ、小桜に見つかっちゃった! でも、小桜、すごいよね。なんに対してもポジティブというか素直というか、疑うことを知らないというか、いいように解釈してくれてね、ああ、よかったじゃん、絹森。小桜との関係もおかしくならなかった。しかも頑張ってること、ちゃんと好きだって評価してくれたよ。絹森はポジティブに押し潰されそうっていってますけど、でもこうして刺繍に前向きに取り組んでいけそうというラスト。よかった。ひとつの区切りではあるけれど、このまま小桜や先輩たちと刺繍に取り組む絹森を思うことのできるラストでよかったと思います。

『お役所忍務のススメ』、最終回です。しのぶが忍者を好きになった理由、じゃないよな、物心ついたときには、もう忍者大好きだったんじゃんか、しのぶ。将来の夢も忍者一筋。ままごとにも忍者を導入する。忍者禁止されても、唐突に忍者をぶちこむサプライズままごと。まさかの産業スパイとか! ほんと、ありとあらゆる手段講じたわけですね。あんまりに忍者を押すせいで、友達から嫌がられちゃってって、そんなしのぶのこと元気づけたの、昔の課長だったんだ。うん、そんな流れだと思った。期待をまっこうから拾ってくれて、ええ、こいつは王道ってやつですね。今、その時のこと明かされて、焦ってるしのぶが可愛かったです。好きなことを仕事にしてるしのぶの話。この子のこの生き生きとした様、輝いてました。好きだったー。

『アテナの初恋』、最終回です。父ゼウスが力を失いつつあると思っているアテナの決断。自分がアポロンと結ばれることで、天界の危機をなんとかするんだって、これを自己犠牲といっていいのか、あるいは思いつめすぎといっていいものか。後者だよなあ、とは思うけれど、こうしてしごく真面目に物事を受け取るのがアテナ様という方だというのは、ずっとこの連載を追っていたものには、もうわかりきったことですよね。アテナからの依頼、これ、やっぱりやばいのか。エロスが尻込みしてるのがおかしかった。ヴィーナスの介入があった時も、エロス、必死だもの。ヴィーナスはじめ、アテナのことを思ってくれている人が、いや神様なんだけど、アテナのまわりにたくさんいるのが本当にいい漫画でした。時に危ういアテナだけど、こうした友達の存在があったからこそ、こうして安心して読めたんだろうなあ。そうしたこと、最終話にして改めて思わされたように思います。ところで、ヘスティアもアルテミスも、それぞれ状況に動きがあるのに、アテナだけまるで変化がないっていうのがねおかしかった。ほんと、父ゼウス、娘のことかまいすぎですよ。

メェ〜探偵フワロ』、最終回でした。ああ、笑顔で別れの挨拶ですか、フワロ氏。ほんと、この漫画好きだった。まさしくフワロ氏最後の事件といった塩梅。フワロ商会の使っていた新しい運送業者。こいつらにまんまと騙されて、盗品、密輸、さらには麻薬と、ヤバい物件の隠れ蓑にされていたっていうんですね。ハネムーン中のアーサーにミスレモン。本社から親書を託されてきたコバーン少年と、あちらこちらから、今のまずい状況をものがたる情報もろもろが集まってくる。そしてフワロ氏の推理がばっちり当たっていたと判明した瞬間ね、ああ、フワロ氏、今回ばかりははずれてくれって思っていたんだろうなあ。フワロ氏、鬼の形相! そうか、怒ったフワロ氏、報復は自身の財産失ってでも完遂したわけか。自爆攻撃だけど、フワロ氏自身はきれいな身だな。こういうところ、うまいよねえ。フワロ氏、愛と事業を天秤にかけて、事業をとった人だったわけだけれど、こうして事業を手放して、はじめて素直になれたのかも知れないんですね。フワロ氏、ヒマラヤの新天地。ああ、おっさん、頑張れ。きっとこの人なら、いや羊だけど、うまくいくんじゃないかなって思えるんですよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第27巻第5号(2018年5月号)

2018年3月22日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2018年5月号

『まんがタイムスペシャル』2018年5月号、発売されました。表紙は、ええと、朝ご飯か。腰に手をやって、ダイナミックにビンの牛乳一気に飲んでる『恋愛ラボ』リコさんでありますよ。最初、下がトランクスかと思っておののいたのだけど、これ、パジャマか。パジャマですよね? 『可愛い上司を困らせたい』めぐみはコーヒー片手に新聞読んで、『穂積くんは猫に勝てない』倉木は、猫に邪魔されそうになりながらも、ベーコンエッグにトーストの朝食です。『渚は太陽をひとりじめ』渚はパジャマ? でサンドイッチですね。皆、それぞれの朝の情景。個性が見え隠れして面白いですね。

『課長と私のおかず道』。今回の展開、さらに一捻りといいましょうか、南条課長と保志が取り組んでる趣味のおかず探求。これがふたりの間だけのことでなく、部長の結婚記念日の贈り物に活かされるっていうのがよかったですよ。ミニハンバーグのデミグラ煮込み。これ、部長におすすめするってことは、わりと作りやすいのかな。デミグラスソースも缶のを使うわけだから、肉ダネのしたごしらえさえちゃんとできれば、うまくいけそうね。と、まあ、ちょっと自分でも作ってみたいかもなって思わせてくれる魅力と、そして部長夫婦の思い出刺激するそのメニュー。ああ、いい話でした。でもって、この結婚というのが保志の妄想にも作用してみたりね、そして謎めいた東條さんの登場。ひと波乱ありですか? うまくまとめて、さらに広げていきそうなところ、いいですね。進展など見られそうじゃないですか?

『ちっちゃい先輩が可愛すぎる。』。移籍前のゲスト掲載なんですが、これ、野見山凛子の視点から、これまでの駒井紗和、高瀬初、ふたりの様子を見てみましたといった風で、駒井先輩のキャラクターとかね、高瀬との関係、なれなれしすぎる感じとかね、わりとしっかり厳しめ視点で説明されるのが面白かったです。というか、誤解含みっていうのもね、なるほど、高瀬は気をつけないといけませんな。というか、野見山チーフからしたら、駒井のこと危うくて心配でしかたないんでしょうね。個室の飲み屋っていうのもね、そうそう、そんな話ありました、ありました。っていうんですが、チーフの心配、これはあるよね。ええ、可能ならチーフも同席するのがいいんでしょうが、そうそううまくはいかんもんなあ。指摘されてようやく気づいた駒井が大変。今後もチーフにはふたりのこと、失敗、間違いなどないよう、お願いしたいところです。

『年上の物理女子は可愛いと思いませんか?』。妹千佳からおうちデートといわれて、ちょっと意識しかけてる朝永。けど、湯川部長との勉強会、少なくとも部長にはなんらの他意も意識もないって感じですね。意外だったのが、部長の部屋、わりと可愛くしあがっていて、正直もっと殺風景な感じなんじゃないかって思ってたんですけど、可愛い綺麗とサイエンス趣味を共存させていて、実にレベルが高かった。けど、部長、インテリアではこういう共存共生させられるのに、勉強となるとそうはいかんのですね。いや、違うか、古典、英語にもサイエンスを共存しないではおられないのか。矛盾の故事に科学的アプローチで取り組む部長。英語の例文も、具体的状況を思い浮かべないではおられない。部長、なんぎな性格ですなあ! でも、ちょっとわかる。むしろ、こういうのが面白いとも思っちゃいますよね。今回、部長のよさ、よく出てましたね。素直であること、褒める言葉も憧れる気持ちも、飾らずそのまま伝えてくれる。朝永はそんな部長のこと、またなんか意識しちゃったようですけど、同時にまた部長とは違う素直さ見せてくれてますよね。ええ、千佳が心配するほどですよ?

『さめてる少女と夢見る叔父さん』、ゲストです。学校サボってること母親から見咎められた里莉。それで特にしかられるとかでなく、代わりになのかな? 叔父の、つまり母の弟? のやってる喫茶店にお手伝いとして送り込まれてしまうっていうんですね。そうか、里莉の生命線はスマートフォンか。ネット見て、暇潰して、やるべき最低限はこなすけれど、それ以上は求めない、タイトルにあるとおり、冷めちゃってる、それが里莉。けど、こうして冷めた素振り見せてるの、人見知りだったり、気が小さい? そういうのを隠したいからかも知れないですね。叔父さん、昔は小説家を目指してて、今でも書いてる、ネットに公開してるんだって、本業の合間、カウンターでも書いちゃうってくらいなんですが、この夢を隠さず、けれど影ではもっと頑張ってるっていうの、冷めてる里莉にもなんか伝わっちゃったんですかね。叔父さん、いろいろ荒っぽかったり、雑だったりするみたいだけど、こういう青くささってのが、この姪にはいいのかも知れませんね。

『となりにこしてきた妹です』、ゲストです。自分もひとり暮らしする、そういう妹は中学生。なんと、ひとり暮らししている兄の隣室に住むっていうんだ。同居という選択はしなかったんだ。家賃、倍! 親御さん、頑張ってるなあ。自分のこと、自立した大人だっていう妹だけど、引っ越しの荷物、たくさんありすぎて運べない。大きな荷物も家具の組み立ても兄に頼って、それでずいぶん助かってるんだけど、ひとりでできるんだーって駄々こねてしまう。これ、兄は自分で家賃出してるのか。なるほど、社会人か。学生だと思ってた。妹の家賃は父が、水道、ガス、電気代は兄が持つ。妹の自立心を父、兄ふたりで支援といった具合なのでしょうか。ともあれ、おとなのつもりで、まだまだおとなにはなれていない、そんな背伸びの様子、それを愛でようといった感じの漫画でありますね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第27巻第5号(2018年5月号)

2018年3月21日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2018年5月号

『まんがタイムきららMAX』2018年5月号、昨日の続きです。

『ぼっち・ざ・ろっく!』。思った以上に地に足ついた展開見せて驚きました。初っ端のバイトいきたくなさに風邪ひこうとしてるひとり、いやさぼっちはもうしょうがないとしても、バイトにいってからのいろいろ、ライブハウスの仕事いろいろが紹介されたり、それからドリンク強制の理由なんかも語られるところがですね、へー、そういうことだったんだ。普通にライブハウスの取り分を大きくするためなのかと思ってました。カウンターで接客がんばってるぼっちの様子、面白かったです。カウンター下に隠れてる。出てきたと思ったら、目があやしい。でも、こうやってちょっとずつでも進んでるっていうのが描かれるの、悪くないなって思ったのでした。それと今回、ドリンク覚えるためにギター弾きだしたのね、あれ、コミカルな描写ではあるんですが、店長にギタリストとしてのぼっちを意識させるきっかけになってますよね。これはなにかきそう、そう思わせるフックでありますね。

『のけもの少女同盟』。今回はニカのエピソードですね。クラスで浮いてる、というか、日本語しゃべれない設定にすることで、あえて関係を断ってるって感じですよね。でも、一部クラスメイトにはバレていて、松里まこもそのひとり。というか、この子だけかな、気づいてるの。趣味がニカちゃん鑑賞というちょっとヤバめの子だけど、眼鏡とゆるくウェーブがかった髪がキュートだから許します。ニカとどうすれば仲良くなれるか、作戦たてて、小道具も準備してといろいろ余念がないんですが、その前段としてスマホの壁紙覗き見てるその様子があやしくてあやしくて、いや、ほんと、この子とニカ、近づけていいのか!? 心配になるレベルです。クラスのヒエラルキー高めの女子、井川由香のこと苦々しく見ているニカのため? 弱みを握ろうと後をつけるとか、ほんと、いろいろアウトなんだけど、おなじ女児向けアイドルアニメのファンってわかって、めでたしめでたし? なのか、ほんと、これ。距離は近くなった。確執もなくなった。けど、弱み握りあってみたいにもなってるよ!? でも、同好の仲間としてかばってくれたりね、ニカのクラスでの友達作り、いい具合にスタート切れそうです。

はんどすたんど!』。めちゃくちゃ面白い……。今回は床から段違い平行棒までが描かれるんですが、ななみ、いちご、ひなた3人ともに、床はそうでもない。あの畳み掛ける「床はそうでもない」のフレーズ。そこからのフリーズ。のっけから最高じゃないですか。演技に入ってからもいい感じ。なにがいいって、いちごガールのかたい表情とかで面白がらせてくれる反面、演技自体はずいぶんよくなってるよってちゃんと描いてくれてるところ、すごく好感持てる。最後の技に入るいちごの気負いと、そしてひょいっとハードル越えちゃった! ってところ。あー、もうね、ぐっとくるわ。いい雰囲気の会とかいって、またなんかおかしなテンションになってるんですけど、皆それぞれに課題を克服して、一緒にうまくなっていっているんだよっていう描写、大好き。ななみとかね、まだ、だばだば走ってるんだけど、それでもなんとか破綻なく終わらせたじゃありませんか。そうでもない床でこうなら、それぞれの得意、持ち味の発揮される競技となればどんな描写がくるのか!? もうすごく期待しちゃいますね。第一段のひなた、段違い平行棒の演技も、ちょっと失敗もあったけど、全体にうまく乗り切った。ななみ、いちごからも、先生からもよかったっていってもらって、ええ、これ、ほんとによかったよ。自分で思ってるほど悪くはなかったよってひなたが気づくことができたのなら、本当にこれはさいわいです。

『TCGirls』。この漫画、こういう方向にぶっちぎってもなんら問題ないっていうの、実際強みだよなあ。自室にいたはずが目覚めたらAsterのスタッフルームにいたというアン。とまどいながら店に出ようとしたら、なんとシオンが倒されてボロボロになってるっていうんですよ。なぬ、闇の決闘者が光のカードを奪いにきたというのですか! とまあ、つっこみどころ満載の展開に、アンが、頭を打ったんだね!! ストレートに常識を叩き込む。けど、基本常識で動いてたこの子が、デュエルと聞くとがらりとかわる。その上、これ、自分の夢だってちゃんと自覚しちゃうんですね。それからのエンジョイっぷり、最高におかしかったです。アニメさながらのデュエルができる! ってんで大興奮。生き生きとしてニイナを倒し、そうしたら次はラスボス、闇の決闘者登場。って、店の外で待っててくれたんだ! このナンセンス! けど、アンの夢だからしょうがない。そう思ってただただ面白がってたら、アンの逆転フラグですよ。シオンから光のカードを渡されたアンの、デュエル中に人からカードを受け取るのは駄目だっていうのね、たとえ夢でもポリシーをつらぬこうっていうんだ! いや、結局ルール破っちゃうんですけどさ、そのくだりのアンのつっこみももうほんとおっしゃるとおりで、なんだろうなあこの直球の気持ちよさ。今回の、夢と完全に割り切っての悪ノリっぽいおかしみに、すっきりと夢オチで幕引きする。もう期待されるものをしっかりばっちり見せてくれた感がありました。

  • 『まんがタイムきららMAX』第15巻第5号(2018年5月号)

2018年3月20日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2018年5月号

『まんがタイムきららMAX』2018年5月号、昨日の続きです。

『私を球場に連れてって!』。あれ? なんで扉絵、狭山茶? と思ってたら、なるほど、タマがバイトで狭山茶を売ることになったんですね。夏休み、遊びすぎてお金が足りなくなりました。そういうタマに、ファル子が球場での売り子のバイトを紹介してくれたんですね。球場の売り子バイト。試合をじっくり見るわけにはいかないけど、球場に入れる、試合も見られる、野球ファンにはいい仕事なんじゃないのかなあ。と思ってしまうんですが、甘い考えでしょうか。しかし、タマのバイト、てっきりファル子と同じビールの売り子だと思ってましたよ。狭山茶を売ります。着物きます。ああ、これ、似合ってて可愛いじゃん。レオナが余計なこというたびに5本買わされる流れ、ありゃあ面白かったですね。容赦ないっすよ、タマさん。でもって、猫子がお茶買ってくれてるの見て、さみしがってるファル子。いや、そりゃまあ子供なんですからビールを買えるわけないっすよね。ここの猫子ファル子、すごくよかったですよ。今回、球場ならではの危険と、それをどう察知するかとかね、それから重い荷物担いでの階段昇り降り、大変だっていうのちゃんと語られて、どう対処しよう、どういう心構えで乗り切ろうってね、工夫いろいろ、頑張りいろいろを見せてくれたの、とてもよかった。タマにとっても、いい経験になったっぽいのがいいですね。

『どうして私が美術科に!?』。授業で絵の具を作ったりするんだ。面白いなあ。卵使ってテンペラとかやるのかな? でも、あれ、日持ちしないっていうしなあ、って思ってたら、おお、アラビアゴムで水彩絵の具! へー、ハチミツとか使うんだ。これは知りませんでした。生徒たち皆がざわざわするの、わかる気がしましたよ。顔料使って好きな色の絵の具を作ろうっていうのね、ブレンドしてもいいんだ。しかし、顔料ってものによっては高価だったり有毒だったりするっていいますけど、きっとそのへんは配慮されたのが用意されてるんだろうなあ。面白いなあ。美術を学んでいるこの子たち、今でこそチューブに入った絵の具を使って描いてはいても、もしかしたら将来、こうやって顔料から絵の具作って描くような子もあるかも知れない。そう思うと、ただ楽しいだけでなく、いつかの可能性につながる、そんな体験であるのかも知れませんね。そして桃音の失敗、いや、不運といった方がいいか、これを皆でサポート? してくれる。いろんな色が混ざりあって、そりゃ全然きれいな色にはならないんですけど、その結果の残念さと過程の美しさの対比! ほんと面白いなあって。この、過程を知らなければなぜそんな色にしたのかわからないオリジナル絵の具、愛情色。きっと皆のいい思い出になっていくんでしょうね。

『魔法少女のカレイなる余生』。シンプルでめっちゃ面白い。フルカの世話を焼くしじまを見て、嫉妬に身を焼かれるリラ。それはそれはもうわかりやすくって、けどしじまはあんまりわかってくれてないんだ! リラときたら、めっちゃわかりやすく駄々をこねて、しじまと遊びにいきたいっていったのに、しじまったら、みんなで遊びにいきましょう! まあ、そうなるな……。これね、フルカがね、リラの気持ちちゃんとおもんぱかるのね、びっくりした。いや、そこまでわかりやすかったってことか。でもって、ななほし、はいりの介入。リラに入れ知恵したら、もう効果てきめん、って、はやい! めっちゃ展開はやいよ! でもね、おかげでちゃんとリラの素直な気持ち、伝えられたんだからよかったのではないでしょうか。察しの悪いしじまにもちゃんと伝わって、ああ、リラったらしじまに甘えちゃって、よかったのではないでしょうか! このふたりの様子見てね、同居人他に伝染していくのも面白かったですよ。

『ももいろジャンキー』。美耶、ももの写真、友達に見せびらかしてるんだ! どんだけ嬉しかったんだろう。で、突然現れる卯月(5歳)の衝撃写真。いやもう、たまらんな。竜子さんもびっくりだ。今回ね、クラスのちょっと荒れてる感じとか、さりげなく見せてくるのがうまかった。そうか、こういう感じだから、はなも居場所が見つけられないんだな。そんなはなと美耶が一緒にお昼を食べる。でも、まさかの便所メシ疑惑とかね、さすがに……、それはさすがに……、つらすぎるよ……。ピロティで一緒にご飯食べる、その時に見せた美耶の素直な笑顔にやられるはなとかね、でもってもも大好きすぎる美耶の様子に、あれ、はなさん、ちょっとがっかりした? 美耶に語るももエピソードあり、意外や家庭的、美耶のギャップがこれでもかと披露されたりと、今回も見どころいっぱい、楽しみどころいっぱい。でもって、最後には一時は陰ったはなの気持ちの満たされるってのがね、とてつもなくよかったっていうんですね。ああ、ももに感謝だ。嬉しいっていうの、全身で表現するはな。これ、素晴しかった。

  • 『まんがタイムきららMAX』第15巻第5号(2018年5月号)

2018年3月19日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2018年5月号

『まんがタイムきららMAX』2018年5月号、発売されました。表紙は『こみっくがーるず』。どーんと大きくかおすちゃんが登場しまして、座布団の上、正座、手を前につきまして、「TVアニメ4月5日より放送開始です! ど、どうぞよろしくお願いしますっ!」。おお、面白い趣向です。かおすちゃんによる、ダイレクトお願い。これは聞かないわけにはいきませんね! 一生懸命なかおすちゃんに、一緒にお願いしてくれているにゃおす。なんか伸びしてるだけにも見えますけど、あの緩んだ表情、いいお顔でありますなあ。

今月は新規ゲストが3本です。

『ばーど☆わーくす』。文鳥が社長の会社? これはどういう仕掛けなんだろう。鳥の擬人化もの? 鳥たちの世界が舞台なのかな? などいろいろ思いながら読み進めてみれば、ああ、アイドルあかりに飼われている鳥たちが、あかりの留守の間は人の姿をとって仕事をしているというのですか。先に飼われていた文鳥、チーコが社長。新しく飼われることになったコザクラインコのミキのことを、異動してきた課長と勘違いして、人になれるということを明かしてしまった。ペット用品扱う会社を表向きに、夢を持っているペットたちを人に変身させその夢を応援する、そんな事業をやっているんですね。あかりはこの会社については気づいてないのかな? いや、違うかも。あかりももとは動物だったんじゃないかな! なんて思わされてりしましてね、次にどんな展開見せてくれるか、期待しますね。会社ものとしてのリアルを追求するのではなく、人の暮らしに、仕事に不慣れなミキの、夢に向けて頑張る、いやチーコに夢をダシにうまく使われてる? そんな姿を描こうといった趣向。元気で明るいキャラクターがいいですね。チーコは正直、好みです。

『魔王よ、我が母となれ!』。魔王との決戦のさなか、転移の魔法に巻き込まれてしまった勇者。そうか、日本にきてしまったんだ。食べるものもろくに得られず、空腹を抱えさまよった末に辿り着いたコンビニで、再会したは宿敵魔王! って、待って、まおうさん、日常に溶け込んでますね。普通にレジで仕事してて、そうか日本にきてから、必死でここでの暮らしに適応したんだ。それはいいんだけど、勇者がいうには一週間以上さまよった。ということは、十日前後で、そこまで適応したの!? すごいわ、まおうさん。優秀すぎる。言葉がわからない間はジェスチャーで乗り切ったっていうけど、じゃあ日本語習得したのって何日目!? ゆるふわ愛されモテかわガールにクラスチェンジしたのは何日目!? いや、時空の歪みに巻き込まれたっていうから、勇者よりもずっと前に日本についてたのかも知れないなあ。空腹の勇者に食事を提供し、風呂にも入れて、さらにはぼっちの勇者を見兼ねて、ここでの暮らしをサポートするぞって、なんとまあ親身のまおうさん。しかし面白い疑似家族ものですね。しかも、17歳という勇者を、見た目がちんまいからと勘違いして、小学校に通わせちゃうんだ。これ、ぼっち勇者と魔王の対決じゃあなくて、ぼっち勇者の、日本で友達100人できるかな、ですよね。想像もしない展開見せてくれました。

『こをり堂ロマンチカ』。あやかしたちが暮らすという夕縁峡。そこで氷菓を提供している甘味屋、こをり堂の情景。ここの職人をしているみぞれ、雪女ではないのか。つらら女っていうのがあるんですね。有名な雪女に対し、知名度の低いつらら女。それがコンプレックスなのか。雪女といわれると、ふらっと倒れるほどなのか。あやかしたちが普通に暮らす、この場所に紛れ込んできた人間の退魔士。熱を出して倒れたこの人を、自分たちの天敵と認識しつつも助けるみぞれたち。もののけは悪さをするものだと決めつけて、退治しようとしていた赤威れんだけど、看病してもらって、おいしいかき氷も食べさせてもらって、険しいその関係も雪解けを迎えそうですね。しかし、人の世界に戻りそこなってるれん。これ、今後もこをり堂でお世話になるってことなのでしょうか。人とあやかし、種族? を越えた友情? が描かれることになりそうな雰囲気ですよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第15巻第5号(2018年5月号)

2018年3月18日日曜日

『まんがタイムファミリー』2018年5月号

『まんがタイムファミリー』2018年5月号、昨日の続きです。

『感染!ウイちゃん』、最終回でした。いい終わりを見せてくれましたよ。あつしの留守を狙って、個人情報を探るウイです。免許証を入手してみれば、おっと、今日があつしの誕生日。お祝いしなくっちゃ。ウイちゃん、君、どんだけいい子やねん。ウイにとっての敵味方の判断、あれおかしかったです。確かにセキュリティーソフトは敵ですよね。でもあつしは敵じゃないんだ。そうか、被害者か……。正しい判断だ、これ。手の届く範囲ではあるけれど、あつしの誕生日祝うために、いろいろ用意するこの子たちの様子が本当にほのぼのとして楽しそうで、けれどだからこそ事故で、ついに、あつしのPCを停止させたウイの、念願かなったはずなのに、泣いちゃってっていうのね、そうかあ、あつしと、それからセキュリティーとの暮らし、楽しかったんだなあってわかって、ええ、いいラストでしたよ。しかし、あつしですよ。ウイのお父さんみたいになってる。いや、むしろおじいちゃん!? あのウイに甘々なあつし、ふたりの様子、本当、大好きです。

『いにしえや浪漫堂』、最終回です。いにしえ屋での最後の日、潤が時代をさかのぼって出会った少年。そうか、昭和の時代、先代店長の商ういにしえ屋に、習字道具を探してる子供を連れていって、なるほど、この子が後の店長になるというのかあ。最後の最後に、この店長と潤のもうひとつの出会いの情景描いてみせてくれた。先代との会話にて、道具というものの価値や意味を知ることとなった店長少年が、古道具に興味を持って、後にこの店で働くきっかけとなったのですね。昭和という時代を生きて、それを平成の潤に伝えたという店長。潤は平成の時代を次の時代に伝えればいいという、その言葉。ああ、もう平成も終わりを迎える、そんな時期にばっちりハマっていますよね。店を去る潤を見送る店長と、かけるその言葉のあたたかさ。ええ、いずれ潤はこの店に戻ってくるのかも知れませんね。多くを感じさせてくれる、広く開かれたラスト。さすがの一言です。

『パパとあそぼう!』。これも最終回です。いい最終回だったじゃありませんか。娘のさくらとのコミュニケーションに悩むパパさんです。けど、今回はちょっと状況が変わりまして、ああ、お母さん、おめでた。突然おねえちゃんといわれるようになったさくら。なんかもやってしちゃって、これまでよりも我慢しないといけなくなったりね、ああ、こうして立場の変化に悩んだり、整理しきれなかったり、するんだろうなあ。困惑するさくらに声をかけたパパさん、すごくかっこよかったですよ。娘の気持ちを丁寧にくみとって、諭すでもなく、誤魔化すでもなく、パパも一緒だったんだって、今もまだ勉強中なんだって、さくらと同じ目の高さで話をして、だからなんだろうなあ、気持ちが通じたんだってすごく伝わってきたのでした。この時の対話がきっかけなのか、あるいはさくらも少しおねえさんになったからなのか、パパと一緒に元気に公園におでかけするさくらの姿、ふたりの関係、もうね、全然これまでと違うんだよって、ほんと、素敵な父娘の姿がそこにあったんですね。

『かしこみかしこみ』。最終回でした。ああ、もう十年たったのかあ、って思ったら、たってないよ! すごいフェイクだな! すっかりやられたよ。将来の自分を思い浮かべるムクと山椒、ふたりの様子。なんかね、すごくキラキラしていて、ふたりいいコンビだなあ。目を細める思いでしたよ。そうかあ、タイムカプセルにいれる作文書いてたんですね。それで大人になった自分たちの姿に思いを馳せていた。と思ったら、タイムカプセルをしまいにいった先で、ムクがかつて入っていたという桃缶を見つけて、ああ、奏衣様からふたりの神社にきた時の様子教えてもらうことになったんですね。この、未来を語り、そしてかつてを思い出すという、時間の流れ感じさせてくれた最終回。ふたりはこうして育ってきたんだよ。同じく育っていくんだよって、しみじみ思わせてくれた。そして、ふたりのいい関係、それはもう出会いの時からそうだったんだなあって、この仲良く、助け合いながら、一緒にやってきて、これからもやっていくんだろうなっていうこと、しっかり伝えてくれた。すごく嬉しかったです。今も、これからも、初葉神社にいけば、ムクと山椒に会えるんだよって、そういってもらえた気がするんですよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第36巻第5号(2018年5月号)

2018年3月17日土曜日

『まんがタイムファミリー』2018年5月号

『まんがタイムファミリー』2018年5月号、発売されました。表紙は卒業テーマにしましてね、『大家さんは思春期!』チエちゃんも手に一輪の花。『この恋は深見くんのプランにはない。』深見も、胸に花、卒業証書の筒を手に、ちょっと走ってるその様子も描かれてます。『おしかけツインテール』花梨の、卒業ではないのかも知れないけれど、手を振る姿に別れを予感させまして、ああ、今号で『まんがタイムファミリー』は休刊です。「卒業しても、ずっと忘れない」。添えられた言葉に、切なさ覚える春ですね。

『ちっちゃい先輩が可愛すぎる。』。試験範囲について話してる学生を横目に、自分にはもう関係ない、そう思ってた高瀬のうかつさよ! ええ、社会人でも試験はあります。10月の宅建、勉強はじめてるかと野見山先輩からいわれて、さっと顔を青くする。難しそう、そう思ってた高瀬が、野見山も受けるって聞いて、でもって一緒に頑張りませんかっていわれて、一気にやる気を出すのね、ほんと野見山のこと好きなのね。今回は中野に対する課長の信頼とかね、さらっと示されてて、ちょっとこれ好き。高瀬、野見山ふたりでいった書店。それぞれが選ぶ参考書に、それぞれの個性が出るのがいい感じ。高瀬はマンガで学ぼうとするし、野見山は可愛いキャライラストに魅かれる。でも、そうか。恥ずかしいのか。そんなふたりのこそこそ購入からバレてしまう顛末、シンプルながらも面白かったです。

『妹のおシゴトは時給2000円』。母さんに正体のバレた父さん。それ以来、グイグイ迫られてしまって、それで憔悴しきってるのか。家庭内恋愛ありかなしかで対立が発生するのかおかしいですよね。というか、普通、そんな発想出てこない。この家ならではですなあ。ずっこい!! 2本続けての落ち繰り返し、面白かった。でもって花火大会での顛末、浴衣はだけて母さん逮捕寸前か! 父の条件がおかしかったですね。みっつの条件をクリアしたら結婚してもいいっていうの、毎朝8時起床とか、朝からお酒は飲まないとか、裸で家の中をうろつかないとか、これ、どれが一番難しかったんだろう……。お酒っぽいな……。やっぱり酒か。でもこの条件、結構重要かもですよ、という私は、休日早起きできないので、条件クリアできません。

『僕しか知らないあやの先輩』。会社と自宅で全然雰囲気の違うあやの先輩。職場での姿、キツくて皆から敬遠されてる、そうしたあやの先輩いやさ加藤先輩のことが好きだっていうやつがいるんですね。うん、でも、ちょっとわかる。朝は柳田に、友達だから連絡先教えろとノリノリだったあやのの、昼、職場の人間相手をしたらば全然同じように振舞えないのがおかしくって、ありゃー、連絡先を教えてほしいっていわれて、仕事で使ってる名刺渡しちゃったよ! というか、社内のメール、メッセージなら、普通に共有されてない!? と思いながらも、それでも嬉しかったみたいだから、これはこれでよかったんだろうなあ。むしろ今回は、あやの先輩のこと気になってるやつがいるってことにモヤモヤして、ついつい意地悪なこといってしまった柳田晴太、こちらの心情こそがメインですよね。

『役職名はお嫁さん』。あらら、獅子本、退職しちゃうのか。卯月と結婚して、それからも働いていたけれど、妊娠したから退職することになりました。って、これ、会社としたらすごい損失じゃないのん!? 獅子本辞める。それ以前に美如が辞めてるわけで、うん、やっぱり結婚しても働きやすい職場、妊娠しても産休とるなりして、仕事継続できる環境が整えられること重要なのかもなあ。いや、うちの職場で寿退社とかおめでた退社とか聞いたことないものですから、そんなこと思っちまいましてね。ともあれ、これまでの男運の不運? それが重くのしかかってる獅子本だけど、それはそれで今はしあわせそうだっていう様子、悪くないですよ。また鹿沼の昇進、ああ、この人も成長していったんです。今も硬いところあるんですけど、とっつきにくいって感じじゃもうないですよね。美如とも仕事脳仲間というべきか、企画の資料作りに関して生き生き話してるのね、いやあ、素敵な情景でしたよ。さて、この鹿沼の名ゼリフです。「奥さんを安心させるのは旦那さんの仕事では?」。おお、陽大、やられましたな! 実はですね、今回、最終回は美如の妊娠だと想像してたんです。でも全然違った。けど、そうした未来の可能性をふたり思いながらのあの会話ね、新婚、仲良いふたりの様子がとても素敵で、ああ、とても似合いのいい夫婦なんだなあって思わされたんですね。

  • 『まんがタイムファミリー』第36巻第5号(2018年5月号)

2018年3月16日金曜日

iPhone 8 Plus

iPhone 8 Plusにアップグレードしています。この前に使っていたiPhone 6 Plusは、性能的にはそこまで不満はなかったのですが、容量がですねもういっぱいいっぱいで、主に遊んでいたゲーム、『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』、これがですね、ほぼすべてのストレージを使ってしまうために、写真は撮らない、撮ったらすぐにiMac送り、他のアプリも極力消して、それでも足りないから基本選ばない曲は消しておく。機種変更直前の数ヶ月はもうギリギリの状態でしたね。もしこれ以上容量要求されたら、離脱するほかないよなあ。それくらい思っていたものですから、iPhone 8 Plusへの移行は私にとって必然でありました。

iPhone 8 Plusのいいところ、まあいろいろあるんでしょうが、私が普段使ってる分にはiPhone 6 Plusとそう違う感じではなくて、ですが、ええと、まず最初にストレージ、最小のモデルでも64GB載せてきてるっていうのは驚愕でした。たしか7だと32GBでしたよね。だから当然8でも32GBでくると思ってて、ともあれそれだけあればデレステの要求にも充分応えられるだろうって思ってたのが大誤算。嬉しい誤算ってやつですね。やっぱり容量に余裕があるっていうのはいいなあ……。GarageBandとかKorg Gadgetとか、ストレージ消費しやすいアプリも入れっぱなしにしておけるぜ! って、まあ、ほとんど使ってなくて、これちょっとあかんのですけどさ……。

バッテリーが改善しましたね。iPhone 6 Plusはほぼ1日くらいでバッテリーを使いきってたんですが、でもってそれで普通なんだと思ってたんですが、8にしたら余裕で2日くらいいけるじゃん! デレステで遊んで、アズレンも遊んで、まだ使いきらない! すごい! というか、6 Plusのバッテリー消費の激しさ、あれなんかの間違いだったのかも知れない。修理案件だったりしたのかなあ。そう思うくらい違います。

ホームボタンが物理ボタンじゃなくなったんですね。iPhone Xみたいにホームボタンがなくなったんじゃなくて、ホームボタンはあるんですが、それが押し込むタイプのボタンじゃなくなってるんですよ。ホームボタンの位置がちょっとへこんでて、いかにもこれまで同様にボタンがあるって思わせるんですが、これ、ボタンはなくなってて、ただへこんでるだけ。押したらクリック感はあるんだけど、それ、3Dタッチで実現してる疑似クリック感なんだっていうんだから驚きです。実際に試してみたらわかるんですが、iPhone 8の電源を切ったら、ホームボタン押してもクリック感が得られません。ただ硬いガラスを押してるだけ。けれどこれが電源入れると、物理ホームボタンを押してるような感触に変わる。すごい!

このホームボタンの仕様は私にはとてもありがたい。だって、こういうデバイスって物理ボタンから壊れるでしょう? 中でも一番押す機会の多いホームボタンですよ。けれどiPhone 8はもうボタンが壊れる心配がないっていうんです。ほんと、素晴しいわ。これまでは極力ホームボタンを使わないようにしてきたんですが、8になってからは普通に使うようになりました。ええ、ありがたいかぎりです。

iPhone 8 Plusになってから、こちらのカメラを使うことが多くなりました。使ってるフィールはこれまでのと変わらないんだけど、なんかカメラがふたつついてるの? 広角と望遠の2種類がついてて、そのふたつのカメラから得られる画像を合成して近距離、遠距離のズームを実現しているの? 広角はf/1.8、望遠はf/2.8っていうんですか、ずいぶん明るいですよね。でもって写りもこれで充分かなって思わせるものあって、手軽さからも、こちらでちゃっちゃと撮ってしまうことが増えてしまって、あかん……、GR IVの出番がどんどん減っていく……。

写りとか考えたら、そりゃGR Digitalの方がいいんだとは思ってるんですが、手軽に撮る、でもってSNSにあげる、みたいな用途を考えるとiPhoneのカメラ、めちゃくちゃ便利やわ……。そらコンパクトカメラが絶滅危惧種みたいになるわけだよなあ、と、iPhone 8の時代になってようやく心底実感することになって、いやもう、これまではわかっていながらも抵抗していたんだろうなあ。でもその抵抗もそろそろ限界みたいですよ。

  • iPhone 8 Plus

2018年3月15日木曜日

ネプテューヌシリーズ 超次元ビジュアルクロニクル

 届きました、『ネプテューヌシリーズ 超次元ビジュアルクロニクル』。そうなんだよ、買ったんだよ。抗えなかった……。以前にもいいましたとおり、私は『超次元ゲイム ネプテューヌ』は名前を知ってる程度。もとがゲームであることさえ知らないレベルであったのですが、『アズールレーン』ですね、コラボをきっかけにしましてね、興味やらなんやらが、こうぐーっと盛り上がったところに、こんなの発売するよ? ってメールが……。買いましたよ、買いましたね。

コラボイベントも終わり、アニメも見終えて、はやひと月ほどがたとうとしているわけですが、このタイミングで本が届いて、あっちゃー、あの時は盛り上がってたけど、今はもうそんなことないんだよー、なんでこんなの買っちゃったかなー、みたいになったりしないかな? とか思ってたんですが、もうね、全然そんなことない。わーお、ネプテューヌ本届いたよ! もうこりゃ嬉しいなあ! 正直、こんなに興味が持続するとか、自分のことながら予想外でした。

この本がカバーするのは、基本ゲーム関係です。キャラクターの基本ビジュアルがあり、立ち絵でいいのかな? があり、それが主役級からサブキャラから、敵からモブから、網羅的に集められてる? さすがにイラストの大きさは違うんですけどね、あまさず収録しようという意識は感じられて、ああ、これ、ファンの人たちは嬉しいだろうなあって思いましたよ。

立ち絵があれば、もちろんイベントグラフィックもありますよ。これもおそらくは全収録なんでしょうね。そして嬉しいのが、特典絵もきっちり収録されていたこと、どのショップがどの特典だったかというのも表にまとめられていて、熱心な人は全部揃えたりするんでしょうけど、なかなか全員が全員、そういうことできるわけじゃないでしょう。欲しいけれど優先順位的にあきらめざるを得なかったみたいなのものをこうして手にすることができる機会ができた。自分みたいに後から知ったものにとってはなおさらですよね。ありがたいことだと思います。

雑誌などメディアに収録されたイラストも載ってますよ。カウントダウンイラストもありますよ。そして驚いたのが、他のゲームやなんかとやったコラボ、そのイラストも収録ですよ! 『学園ハンサム』とコラボとかやってたの……。これ、もしかしたら、『アズールレーン』のキャラ絵とかも載ってたりするかなって思ったんですが、さすがに直近すぎましたね、それはなかったんですが、トレーディングカードなのかな? 小さいながらもそのイラストがずらーっと掲載されていたの、本当に可能なものは全部収録するんだなあ。そう感じさせられるものあって、信頼度高い一冊でありました。

本のタイトルがそうであるように、基本的にビジュアルメイン、ゲームについての説明とかは冒頭に数ページあるだけで、後はずーっとイラストが続きます。イラストレーターへのインタビューや声優のコメントが巻末に数ページあって、作画環境とかにも触れられてたのは面白かったです。そして最後に用語集があるんですが、これは本当に基本的なところだけを押さえましたって感じかな? ええ、基本、絵です、ビジュアルの本です。ゲームについてとかは、お前らもう知ってるよな! そんな感じがする。いや、私、知らないんですけどね、でもそれでも眺めていてとても楽しい。魅力的な画集に仕上がっています。

2018年3月14日水曜日

まんがタイムジャンボ

『まんがタイムジャンボ』の思い出などつらつらと。

これはまたずいぶんと毛色の違う雑誌だなというのが当初の印象でした。

まだ『きらら』誌がなかった頃。タイム系列誌の中では最も挑戦的で実験的といったらいいのでしょうか、それが『まんがタイムジャンボ』でした。カワイイ系のキャラクター、オタク向けといってもよさそうな漫画も多く、他の四コマ誌では読めない漫画を求める読者は『ジャンボ』か『ラブリー』を買っていたんじゃないかな。勝ち抜きの新人育成企画をしながら、新しい四コマの需要を探っている — 、そうした感触がなにより独特で、オーソドックスなテイスト持った四コマやちょっと突飛なストーリーものと、今まさに成長過程と感じさせる新規の漫画が混在している。ちょっとしたカオス感もありました。他の系列誌がホチキスどめの中綴じだったのに対し、ジャンボだけは平綴じで、ページ数も多かった? ゆえにまさしくジャンボ、であったのでした。

突飛なストーリーものっていうのはなにかというと、当時『若女将・夏菜』ってのが連載されてましてね、これ、旅館の若女将である夏菜が絶対味覚なる能力を駆使して、料理対決を勝ち抜く、そんな話だったと思うんですが、いったいなにがどうしたものか、私のはじめて買った『ジャンボ』に掲載してた回では、その若女将が特訓なのかな? カンフー修行をしていた……。

な、なんだこりゃ。すごい雑誌を買ったな……。

これが偽らざる当時の感想でしたね。

『まんがタイムジャンボ』は挑戦的といってましたが、そこは芳文社らしいといいましょうか、あまりにとんがったギャグとか破壊的、前衛的な過激さはなく、あくまで抑えめ、穏やかな表現が多く、安心して読めました。私が当時、四コマ誌に求めていたのは、表現、マーケティングともに苛烈でないことだったので、そういう点においても芳文社はマッチしていたのだと思います。

好きだった漫画、いろいろあるんだけど、印象深いものといったら、やっぱり『おねがい朝倉さん』とかになるだろうかなあ。朝倉さんは今も続いてますけど、最初の頃は今と随分テイストが違っていて、あれは本当に鮮烈な登場でした。そうか、当時の私はこの漫画読みたさにジャンボの講読を開始したのだなあ。もう昔のことすぎて、いろいろ忘れちゃってたわ。

その後朝倉さんは、世間での癒し系ブームに接近してキャラクターや雰囲気を違えていって、またそのブームのすたれたのに伴って今に至るという感じなのですが、こうして時の流行り廃りにのって変化していくのも雑誌の面白さだったりするのでしょうね。後から振り返ったのではわからない。そうした空気というものは確実にあって、中でも時流に沿って変わっていく感度といっていいのかな、それが高かったのがジャンボだったようにも思います。

この頃は四コマ漫画全体に変化していこうとする気運があって、それぞれの雑誌がそれぞれに違えた魅力を持って面白かった。今みたいに、連載されてる漫画がテレビアニメになって、大ヒットして、みたいなことはなかったけれど、四コマというジャンルが変化し育っていく最中にあって、雑誌という媒体を舞台に文字通り拡大をしていった時代でもありました。この当時、四コマ漫画の面白さに魅了された人たちが、講読する雑誌を次々と増やしていく現象も見られて、そういったコアな読者が自分たちの行動を揶揄して、四コマスパイラルにハマる、なんていったりもしましたっけね。

ええ、これも当時の世相、流行語を反映しています。デフレスパイラルという言葉があったんです。

社会はすでにデフレ下にあり、その澱みに沈み込みながらも、まだどこか楽天的な空気もあった時代でした。そうした頃に四コマは育ち、広がり、新たな表現の可能性を求めて、きらら誌を生み出し、そして社会、情勢の変化にともない経営指針も都度変えていかざるを得なかった。そのとどのつまりが、この度の『まんがタイムジャンボ』の休刊であったのだと思います。

『まんがタイムラブリー』が休刊した時にはそこまで感じることのなかった時代の変化。『まんがタイムジャンボ』の休刊においては、それを痛く感じさせられます。2018年は、四コマというジャンルにおいてまぎれもない時代の節目、あるいは漫画雑誌という媒体においても大きな転換点として思い出される年になるのかも知れませんね。

  • まんがタイムジャンボ

2018年3月13日火曜日

『まんがタイムジャンボ』2018年4月号

『まんがタイムジャンボ』2018年4月号、昨日の続きです。

『おにいちゃんと呼ばないで』。マンションにプールがあるんだ。ということで、今回はプール回。でも、お色気とか、そういうのじゃないよ? 心の通う学校のプールは屋内温水プールだから、夏前でも普通に水泳授業があるっていうんですね。そうか、温水プールか。じゃあプールで体温奪われて、青い顔、青いくちびるでガチガチ歯を鳴らしたりしないでいいんだ! 恵まれてる! これがセレブってやつなのか。心、泳げないんですね。それでちょっと憂鬱。同様に妹尾も泳げないっていうんですが、兄にプールに連れていってもらって練習だ、ってな話になりましてね、心も勇気を出して兄に相談してみたっていうんです。これ、プールメインではないですね。プールをきっかけに、兄に相談する、そして兄がそれに応えて練習につきあってくれる。この過程で理解を深め、ふたりの距離が近づく。助けあったり、頼ったり、そうしたことが自然にできるようになって、どんどん兄妹としての関係、いいものになっていく。心と悟の関係の変化にこそ、この漫画の魅力がありますね。

『あの日の海と16歳の夏休み』。海岸に流れついたガラスの欠片、シーグラスっていうのがあるんですね。なるほど、破片が波に洗われ、角がとれて、まるみをおびたその様子がインテリアにも丁度いいっていうのですね。ここでは海にいけば普通に拾えるけど、そうか、都会では売ってるのか。うん、ビジネスチャンスだったりしない? シーグラスがきっかけになって話題が広がることもある。お客さんが、この色はビン玉だねって、そうか、あの丸い浮きに使うやつ、ビン玉っていうんだ。このお客さんのお家、スナックをやってるっていうんですが、田舎といっていいのかな? この町でのスナックの役割が語られるの、面白かったです。そうか、町のちょっとした寄合所みたいになってるんですね。お葬式でスナックの宴会にいったことがある。そういうさきの、ショック受けてる様、ちょっと面白かったです。スナックのお姉さんの苦労話。立ちっぱなしで大変とか、いろいろあるけれど、東京で雇われ店長をしていた時はもっと大変だったっていうのね、店長も共感したりしてね、ああ、夢を追うにしても簡単ではないんだなあ。というか、過酷すぎない? 結局体を壊して帰ってきたっていうんですが、けどこうして帰ってきたところに、また違ったあり方で夢の実現を考えられるっていうのはいいことなのかも知れないなあ。これ、きっと店長もそんな感じなんだろうな。夢の甘さと苦さの混じりあったお話。だけど、どこか優しく慰撫してくれるところがよいですね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第24巻第4号(2018年4月号)

2018年3月12日月曜日

『まんがタイムジャンボ』2018年4月号

『まんがタイムジャンボ』2018年4月号、発売されました。テーマは、これ、リレーなんですね。『レーカン!』天海さんがクラウチングスタート姿勢。手にバトン、上げた顔が晴れやかで、ああ、別れにおいても沈むばかりではないんですね。ええ、ジャンボ、休刊です。こうして雑誌としては終わったけれど、ジャンボの気持ちは続いていく! とのキャプションどおり、次へ次へとバトンを繋いでいこうというのですね。『偏食女子は恋でおなかを満たしたい』アキから『おにいちゃんと呼ばないで』心へとバトンを繋ごうとするカットもありますよ。そして目次カットにては、バトンを手に走る天海さん。新たなスタート!! ここから続くもの、受け継がれるものがあること、期待したいです。

『人気マンガ家になるための15の法則』。ついに15個めの法則にまで辿り着きましたね。先日、皆で相沢の原稿を手伝った件を受けて、人の使い方を学ばせよう。喜多村のはからいで、綺羅星のアシスタントをしてみることになったんですね。そしたら綺羅星大喜びで、というか、喜多村? 相沢のこと好きすぎるのはいいとして、綺羅星のことも大切にしてあげて? 綺羅星のところのアシスタント、玉木がどうも辛辣で、相沢にも酷いこといってね、でも相沢、すんなり受け入れちゃうんだ! そうか……、喜多村のおかげで打たれ強くなっとるのか……。喜多村、もうちょっと優しくしてさしあげて……。綺羅星、ほんとに面白い。相沢がきたの、嬉しいっての丸出しで、アシスタントも困惑するレベル。で、アシスタントたちがだんだん相沢に魅了されていくのがおかしい。そうだった、相沢、王子様だった。相沢につらく当たる玉木だけど、この子の攻撃が相沢飛び越して綺羅星に着弾するのとか面白くって、これ玉木にとってもとばっちりだな。で、しまいには玉木も相沢にすっかりまいっちゃうんだ。そりゃ、喜多村、警戒してもうアシスタントやらせないわ。面白い顛末でした。15番目の法則。描かない上手な人より描く下手な人。これ、本当にそのとおりだと思います。自分も反省せんといけません。

『江戸の蔦屋さん』。2本立てでしっかり終わらせてきましたよ。山東京伝の戯作がお上ににらまれて、蔦屋は身代を半分にされるし京伝は手鎖50日ときた。ひでえ時代だなあ。今も多少それに似たことあるけどさ、この時代の弾圧はあからさまにダイレクトだわ。ここからの京伝の活躍、これ戯作のあらすじが絵でもって面白おかしく紹介されるの、まさかこれを京伝の想像、創作とせず、お隣さんのことそのまま描写しただけとか、なるほど捻りをきかせてきましたね。そして2本目、これで完全に決着。ついに写楽の登場です。身代半分を受けて苦境にある蔦重のために、伽羅が一肌脱いでくれたんですね。10ヶ月のみ、素性も隠してとの約束で筆をとるという。しかしこれで、かつて出会ったキツネ面。これ、商売と芸能の神、稲荷なのか。再びやってきた稲荷から、伽羅の絵を売り出すと3年後に死ぬとの予言を改めて告げられて、しかしそれでもかまわないといいきる蔦重、すごいですよ。これ、写楽を世に送り出して、それで蔦重は死んでしまうエンドなのか。もの寂しいが、これもまたひとつの終わり方であるなあ。そう思って葬儀のシーン、しみじみ読んでたら、そういうことか! やられましたよ! いやあ、このラストこそは粋ってやつだな。思わずニヤリとさせられましたよ。

『ご先祖様はちっちゃくてかわいい。』、最終回です。子孫の体を借りて、今の世の中を満喫するご先祖様。今回は現代の味覚、チーズクリームパンを食べたいと、美冬の体にとりついて購買に向かうのですが、ああ、ご先祖でも駄目ですか。まあ駄目そうだなあ。この人の海を左右に分けて見せる小野浦の存在感? カリスマ? ものすごい。小野浦、美冬の中に入ってるのがご先祖だって、気づいてくれたんですね。そしてここからのやりとり、美冬の友達を探している件で小野浦が私が友達にって申し出てくれて、しかもこの申し出を美冬がダイレクトに受けてしまうっていうハプニングが嬉しかったではありませんか。たしかに駆け足だったかも知れない展開だったけれど、きっちりとテーマを完遂して、しっかりと締めてくれたこと、とてもよかったと思います。美冬と小野浦の今後の関係も、描かれこそはしないけれど、きっと面白かったり初々しかったりと、楽しいものになるんだろうな。そんな予感をさせてくれるところも大変よかったと思います。

『偏食女子は恋でおなかを満たしたい』。前回のバレンタインフェアでの藤井とのやりとり受けて、アキがもう骨抜きってやつですよ。そうか、もらったチョコレートはちゃんと食べたんだ。って、そのちゅっちゅって! あまりの様子に、今野が母親気分になってますよ。チョコレートをもらったけど、あげるの忘れてたアキです。なのでホワイトデーにお返しすることになるんですが、面白いですね、男女逆転バレンタイン。バレンタインと違って選択肢の多いホワイトデーとかね、非情なお返しランキングとかね、次から次へとおかしい。最高でした。欲しいお返しの1位、いらないなんだ。アキの心の叫び、胸に響きましたよ。オーソドックスといっていいのかな、アキはマシュマロを選んだんですけど、そうか、この子、マシュマロが好きなんだ。意外! そして、ここからがとてもよかったと思います。藤井、まさかのマシュマロ嫌い! これも意外だった。だって、藤井って嫌いなものなさそうじゃん。一瞬の顔色の変化を見逃がさないアキがよかったですね。そして、苦手のマシュマロを食べやすくアレンジしてみせたアキね。ここにきて、ふたりの関係、負い目も嘘も無理もなく、すごくフラットに、イーブンになったなあって、いい感じじゃないかねってね、思ったんですね。ほら、後ろでお母さんも嬉しそうに見守ってくれてますよ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第24巻第4号(2018年4月号)

2018年3月11日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2018年4月号

『まんがタイムきららキャラット』2018年4月号、先日の続きです。

『はやしたてまつり♪』。学校は文化祭にてお囃子をやろうという企画。実行委員会におうかがいをたててみたら、これが意外な好評で、というか、反応おかしくない? なんか、委員の人たち、洗脳とかされてない? これ、千駄ヶ谷さんの画策の結果なのか。なるほど、予算やら助成やらで校長と事前交渉してくれてたのか。しかし、ありのままの姿で大人のお付き合いとか意味深なこといっちゃって、ふうも大変な想像しちゃってね、いやもう罪作り罪作りです。企画は通った。なのであとはいかに実現するかだけ。そこで課題がポンポンと提示されるのがいいですね。設営について考えないといけない。衣装も大変。そして一番の問題が演奏。これ、本当に問題だな。他はなくともこれだけは死守しないといけないやつじゃないですか。ともあれ、こうして課題が示されて、それをクリアすべく協力求めたりして、ええ、これまでの活動いろいろがここに結集して、結果に繋がりそう。かくしてあとは演奏だけ、となったのはいいけれど、ちっともまとまらない面々。これ、あと2週間でなんとかなるのか!? なにか、越えるべき山がありそうですね。

『エクソシストと首輪の悪魔』。監視されているアルマ。その管理の実態があばかれる今回、っていうんですが、シュリエル、マメに報告書作成して提出してるんだ。プライベートもおかまいなし。寝顔の写真まで撮られて……。ん? これって盗撮? 秀翔も関わったりしてる? いや、やつはこちらサイドには非協力的かな? さて、監視されてる当人だっていうのに、やたら乗り気のアルマがおかしいですよ。どうせ撮られるならちゃんとした写真がいい。それで自ら撮られにいく。この状況を面白がってるシュリエルもまたおかしいんですが、ここからの描写、ウィンクが下手なアルマとかね、セクシー路線を狙うシュリエルが自ら罠にハマるとかね、この展開の推移、面白かったです。焦るシュリエルがいい。鈍感なアルマもいい。実に楽しいエピソードでした。

『異なる次元の管理人さん』。驚きの展開見せましたよ。なにが驚きって、まさかの転送装置に、その転送された先ですよ。と、その前に、いったいそれがなんなのかわからないうちに中に入ってしまうのね、フェイエルはわりと軽はずみにやってしまいそうなんですが、スズキまでやってしまうとか! かくしてふたりして転送されて、いった先が宇宙。人工衛星なのかあるいは宇宙ステーションなのか、惑星Polarisを宇宙から監視してる人たちのもとにやってきてしまって、ああ、この人たちが、連絡とろうとしていたCODなんですね。しかし事態は急転直下ってやつなんじゃないですか? この世界の謎、状況もろもろが一気に判明に向かって、後は残る問題をCODとともに解決するだけ! と思ったら、最大の謎、それ、ポラリスさんがそうなのか! CODが任命した管理者なのかと思ったら、全然違った。そもそもCODからして、ポラリスが何者かわかっていない。一体、ポラリスとは……!? 影の怪物、次元の歪み、状況急を告げて、これ、CODとポラリスと、協調しないことには解決しないよね。ああ、スズキの存在、それが鍵になるのだな。というか、これ、なって欲しいって願望込みの予想ですよ。

『ふじょ子とユリ子』。面白かった。同人大手の神作家。ふじょ子がすっかり魅入られてしまって、それが面白くないユリ子。なんとかふじょ子を取り戻すぞ! そうは思うのだけど、むしろ今回は神と仲良くなる、そんなイベントでありましたよ。美術の授業。ペアを組んで人物デッサンをします。それで神とユリ子、組むことになって、ああ、神ちゃん、いい子じゃん。ふたり見事に打ち解けましたよね。楽しそうにお話して、あ、そうしたら今度はふじょ子がちょっと複雑な様子。これ、ユリ子にとっては重要な情報だけど、きっと岡本さんは教えてあげないんだろうなあ。なんかひとり楽しみそうな感じがしますね。さて、できあがった絵ですよ。ユリ子の絵、いいねえ! そして残る3人がおかしくて、神ちゃんの絵はキャラクターデザインの設定画。岡本さんはファンシータッチで、そしてふじょ子は、おおう、過酷な減量した力石みたいだ……。でも授業の趣旨としては、ユリ子、ふじょ子はいいけれど、神ちゃん、岡本さんはダメじゃない!? 今回のイベントで、神ちゃん、この子とも仲良くなって、ええ、気さくでいい子ですよ。本名も三神と判明。でも岡本さんはずっと間違って呼ばれ続けるんだ。三神ちゃんは、ちゃんと岡本さんの名前知ってるけど、きっと伝える機会、訪れないんだろうなあ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第4号(2018年4月号)

2018年3月10日土曜日

『まんがタイムきらら』2018年4月号

『まんがタイムきらら』2018年4月号、昨日の続きです。

『奥さまは新妻ちゃん』。引っ越しの挨拶しようとお隣にうかがった新妻さん。そうしたら出てきたのが小さな女の子で、かわいい、やたら癒されてしまってるわけですが、あら、この子、子供じゃないのか。見た目の小ささから、子供のふりしてセールス他をやりすごしてるんだ。こんな見た目だけど大人という神崎なごみさん。小さな見た目、けれどどこかクールさただよわせるところ、いいですね。こういうの嫌いじゃない。昼間、家にいると暇なんですね。新妻さんをおまねきしてお話することになるんですが、冗談キツめのなごみさんに、いちいち真に受けちゃう新妻さんのやりとり、面白かった。いいキャラクターが揃っていきますね。こいつは今後が楽しみです。

三者三葉』。お嬢会談、というか元お嬢会談? 終わりましたね。今回こそが葉子様の正念場というべきでしょうか。聖からバイトの話を持ち出されて、これが葉子様のウィークポイント。隠したかった。落ちぶれた自分を知られてしまう……。きっとそう思ってたんだろうなあ。でも、そんなのまったくもって杞憂ってやつで、聖からしてバイトしてみたいなんていう始末。心配していたようなことはなくって、ほっとした葉子様の様子。なんてことなかったわね…。雰囲気も柔らいで、これはじんと胸が熱くなりましたよ。今通ってる学校の話題もとどこおりなく、部活とかね、委員長が演劇部。ええ、この子も変わっていったのでしたね。でも、ほんと、葉子様も聖も悪気なく酷いな! そして友達の話題。なんて呼ばれてるのかっていうの、わたくしは葉子…様…ですわ…。めちゃくちゃ面白かった。ふたり、引いちゃったよ! でもね、これでふたりともに心から、屈託ない笑顔見せてくれてね、ああ、今この三人は本当に本当の友達になったんじゃないのかな。そう思わせてくれるものあった。薗部はせちがらい大人の常識を口にするけど、彼女たちの友情はそういう世事に関わることなく、続いていってほしいなって思いました。

『ぽんこつヒーローアイリーン』。もう最高ですね。アイリーンが風邪をひいてしまって、頼る先はラブリーメロンしかないという状況。それ、嬉しかったんだ、メロン。思わずニヤニヤ笑っちゃう。メロンにとって、アイリーンは本当の本当に特別なんだなあ。アイリーンの看病に必要なもの買い出しにいった先で、メロン、マリーヌに遭遇する。あのマリーヌの様子、めちゃくちゃ面白い。そうだよ、ラブリーメロンの本物だと思ってるんだもんなあ。憧れのヒーローに向けるあの視線、あの敬愛の情、すごい。対してプルプル震えてるメロンの様子も。ほんと、皆、いろいろ極端すぎるんですよ! マリーヌのアイリーンの扱い、酷い! と思ったら、首にネギをまいてくれてたり、あとちゃんと布団に落としてくれてたり、キツいんだか優しいんだか。これ、根っこは優しいってやつだろうなあ。人が集まってくれたのが嬉しくてちょっとハイになってるメロンが可愛い。この子、以前もタコパにこだわってたっけなあ。やりたいこといっぱいあって、けどできてなかったこと。アイリーンと知り合ったことで、いろいろかなっていってるんだな。そしてアイリーンの悪夢。じわじわと焦りに苦しめられている、そうしたのが本当につらい。かつて夢見た自分になれていない。現実を突き付けられて、いたたまれなかったのかな。ほんと、アイリーンの苦しさ、わかる気がします。ツーシャについてもそうだけど、しみじみつらくて、泣けてくるんですよね。

『おとめサキュバス』。涼香とキスして以来、どうもこうもなく意識しちゃって、逃げ続けてるキュリア。ほんと、可愛い人だな! とは思うんだけど、サキュバスとしてこれでいいものか。ルナとみちるの争い、これも可愛くっていいなあ。ほんと、皆が可愛い。見てるだけでなんか気持ちのやわらかくなるような感触ありますなあ。婉曲にキュリアに伝えよう、そのアイデア出た時に、パペット使おうっていいだす涼香、この人もまた可愛い。素晴しいわ。さて、平常心を失ってしまったキュリア。校内でコウモリに変身したりと、もうなりふりかまってられない様子で、そしてここに介入してくるのがヴェロルいやさ遠藤だったんですね。キスをしたんです。キュリアの告白に動揺を隠せないヴェロルがおかしかった。そうか、先をいかれたと思ったんだろうなあ。相手は彼氏か? 演劇部部長の問に答えて、女の子です。ヴェロルの顔! 部長が妙に乗り気なのがいいですね。そしてヴェロルがナイスアドバイス。いい感じなのではなくて! そしてキュリア、涼香にちゃんと謝って、ああこれでふたりの関係も元通りかと思ったら! 今度は涼香か! ものすごい全力疾走! ええ、やっぱりキュリアさんは女性専門のサキュバスになるべきなのだと思うのですよ。

My Private D☆V、『プリフリ番長!』のす甘です。制服×カーディガンが好きデス! わかるー! イラストに描かれた女の子ふたり、違った傾向の女の子が揃いまして、明るい髪色、ゆるくふたつにリボンで髪をゆわえて、ノリよく可愛くポーズきめてる子があれば、そのかたわらには、黒髪ロング、おとなしめ、手を、指先を胸元でそっと揃えてつつましい子の姿。この対照もまた不思議と調和して、制服もセーラーとブレザー、両方描いていますよね。ええ、愛らしいわ、素敵だわ。たまたま出会ったふたりなのかな? あるいは、趣味、好みが違うけど友達だったりするのかな? なんか後者っぽいよね、実はすごく仲がよさそう、そんなイメージ、想像のふくらむいいイラストであると思います。

  • 『まんがタイムきらら』第16巻第4号(2018年4月号)

2018年3月9日金曜日

『まんがタイムきらら』2018年4月号

『まんがタイムきらら』2018年4月号、発売されました。表紙は『スロウスタート』。メインの四人が、ええと、これ、なんのポーズなんだ? 夏服もさわやかに、片手をこう、手の平ひろげてちょいっと上げて、TVアニメ絶賛放送中、それから、みんないっしょが素敵な時間♥、そうしたキャプションを紹介しようとしてるのかな? って思ったら、後ろにいる栄依子と冠の手の位置、これ、わからんなあ! とくにこれといった意味はないのかも知れないけど、なんか気になっちゃうポーズなんですね。

『うらら迷路帖』。マツコさん沈黙! くったりとして目を閉じて、人形だからそれで普通なんでしょうけど、いつもがいつもですからね、その不在感ったらないっていう。そして加えて、ノノがパニックになっちゃって、もともとの人見知りをより一層悪化させてしまってという。でも、今回はノノのちょっとの成長と、皆との関係の再確認。そうした様子が描かれて、ええ、ノノはもっとしっかり、大人になっていきたかったんだなあ。けれどいきなり投げ出されたようになってしまって、それで不安になってしまったんだなあ。今回のノノの皆の妹感の強く出てるところ、面白可愛くて、そして焦ることなくゆっくりでも育っていこうという結論、それがまたよかったと思ったのでした。ところでマツコさん。動いてないと美少女っぷりが全開になって素晴しいな。でもって紺の才能! ああ、人形占いの人形って、腹話術みたいなのじゃなくて、本当に制御不能なんですね!

『がんくつ荘の不夜城さん』。不夜城さんのところにやってきた眠。理由が酷い。眠じゃなくて不夜城さん側の理由ですね。まったく連絡とれなくなってたんだ。電話以外にスマートフォンを使わない人なんだ。意外! 今回、不夜城さんとめざめの初対面なんですね。めざめの落ち着いて見せて内心いろいろ思ってるところ。シビアな観察あればフェティシズムたぎらせてるところなど、ほんと、この漫画の登場人物らしいですなあ。姉と不夜城さんのことをよく知らない妹がふたりの様子見ることで、このふたりの関係があらためて整理されたような気がしますね。不夜城さんにとって眠がどういう人であるか。そしてその逆も。頼りにしている、感謝している。あるいはストレートに好きという気持ちまでね、いろいろが言葉にされて、照れたりもしているけれど、すっきりとした、そういうところもありそうに感じたのですね。でもってめざめが姉のこと好きすぎるってことも、ほんとよくよく出ていたと思います。ああそうそう。眠さん、足広げて座るの、危ないです。

『田舎に京あり!』、ゲストです。田舎暮らししている女の子たちの日常、でありますね。昔の歌にあったほどの田舎ではないけれど、いろいろないのは実際そのとおり、ってな感じ。それはいいんだけど、女子高生が虫というかムカデやら捕まえて学校に持ってくるというのか……。今日の獲物はミヤマクワガタ。それもどうかと思うけど、ザトウムシとかに比べるとはるかにマトモに感じるなあ……。この子たち、田舎とか関係なしに、ただの変わりものなのではないか? ページめくるごとにそうした実感強まってきて、3色ボールペンの早組み立てして遊んだり、というか表情が酷いよ? この過程で、唯一まともかと思われたつぐみもたいがいと判明したり、ええ、そんなたいがいな子たちのシュールなやりとり、それがこの漫画の核であるようです。パンの袋の口をとめてるアレにたとえられたクワガタで、パンの袋の口とじてるの、あれにはちょっとやられた思いがしましたよ。

『初春が咲く』、ゲストです。こちらも高校生たちの日常を描いて、けれどシュールさとかギャグ、コメディとかに寄るのではなく、むしろリアルさ感じさせるタッチが印象的。内容に関しても、日常スケッチとでもいったらよいでしょうか、うん、好みのタイプの漫画です。高校2年生になりました。それで柚子、姉からもう大人だから部屋を分けようとかいわれて、からかわれて、ああ、この子、姉のこと大好きなんだ。でもって、甘えんぼうで、ちょっと落ちつきがなくって、冒頭のやりとりだけで、そうした個性がもううかがえる。学校にいって、友達のかおちゃんとの会話、やりとりでも、この子のおっちょこちょいで調子にのっちゃう? そういったファニーな感じ、よく感じられて、ああ、この子、可愛いわ。柚子にかおちゃん。その関係に男子の新庄や、新しい友達、妹尾みどりも加わって、ちょっと動きが出始めるみたいな感触。なんだか面白くなりそうだって思わせてくれて、ええ、期待したいと思います。扉絵では新庄のこと、ちょっと気になる男子みたいな風に描かれてる柚子だけど、本編だとむしろ敵視してる? 苦手なんだって。なんかね、こういうの面白いなって。なんか、にやりとさせられる感じなんですね。

  • 『まんがタイムきらら』第16巻第4号(2018年4月号)

2018年3月8日木曜日

『まんがタイム』2018年4月号

『まんがタイム』2018年4月号、昨日の続きです。

『ボンジュール!仲居さん』、最終回でした。ぐーっと時間を進めてきましたね。サラのその後が語られて、名字が関になってたり、そして若女将って呼ばれてたりで、ええ、そうか康弘と……。皆のその後もいろいろ伺えて、いい最終回だったと思います。朋香は旅館の手伝いしながら漫画家としてプロデビュー。絵描くの好きだったものなあ。宮原さんは後輩もできて、そして常連の福田さん、今も通ってきてくれてるんだあ。変わらぬ付き合いがあって、変わらぬ関係があって、けれど変わっていることもあって。その変わらぬもの、変わったものの塩梅がですね、とてもいい。そうですね、変わったというよりも、深まった、そういった方がいいのかも、そんな雰囲気がとてもいい。この漫画のこれまで描いてきたこと、その延長上に当然あるだろう、あるいはあって欲しいときっと誰もが願った、そんな最終話。元気なサラも見られて、本当によかったです。

『瀬戸際女優!白石さん』。白石さん、めっちゃたくさん食べてる! ああ、そうか、役作りで太ろうとしてるんだ。あまりの様子にせいちゃんが心配してるんですが、これくらい余裕といいながら食べられない。そうか、昔ならいけたんだ……。監督、真島の気づかいがおかしかったですよ。効率よく太れるメニュー。けど、それどころじゃない。ぽっちゃりさん専門誌にモデルの推薦しておいてくれたんだ! って、それ嬉しいのかどうなのか。監督とふたりでの打ち合わせ。白石さんはなんかちょっと意識してるんだけど、監督がみじんもそんな風じゃないのがいいですね。基本デリカシーに欠ける監督。いいこといってもすぐに台無し。優しげな笑顔見せて、やっぱり台無し。これわざとなのか!? わざとでも素でも、どちらでも面白いからいいですよね。

『おかわり自転車』、最終回です。おお、ミトのデザインで、オリジナルジャージ作ったんですね。そして大ニュース。ミトっち、転職決定。ああ、デザイナーになる夢、叶えるべく転職したんだ。ジャージのデザインに込められたミトの気持ち。コトコやレイをイメージした意匠が盛り込まれて、もちろんミトの部分もある。そうか、このジャージはミトのこれまでの総決算で、三人の友情、そのものであるのだなあ。転職活動に行き詰まっていた時、ジャージのデザイン考えることで気持ちを切り替えることができた。ミト、そう語ったのちに、この地を離れると告げる。広島にいくのか! ずっと一緒にいたこの三人、別れちゃうんだ。でもこのジャージがあったら遠く離れていても大丈夫だって、ああ、なんだろうなあ、切ないねえ……。そう思ってたら、待って! 待って! 半年なの!? いや、もう、コトコ、レイと気持ちがぴったりあわさった瞬間でしたよ。自転車との出会いが、友人との出会いを導いて、新たな自分の道にまで進んでいくことができた。そんなミトの実感が嬉しい最終回でした。

『友ちゃん!』、最終回です。うわー、最後の最後にイメージチェンジだ! 修の言葉にグラグラきちゃう友ちゃん。ポスターの女の子見て、可愛いよね。そんなこというもんだから、友ちゃん、ふくれるわ、髪形、そのタレントさんと同じにしようとするわで、もう大変ですよ。これ、変えるところまでいくのかな。その直前で、今の友ちゃんがいいみたいな話になったりするのかな。ちょっと危うい友ちゃん、若干ハラハラしながら見守ってたら、ああー、髪形変えちゃった! いや、うん、でも、可愛いな。しかも好評。修はいろいろと言葉が足りなくて、友ちゃんをやきもきさせちゃうんですけど、基本素直なやつなんですよね。そうか自分の気持ちとか、まだはっきりとかたちになってないんだ。でもそう遠くないうちに、なんらかの進展がありそう、なのかも知れませんね。

  • 『まんがタイム』第38巻第4号(2018年4月号)

2018年3月7日水曜日

『まんがタイム』2018年4月号

『まんがタイム』2018年4月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』がメイン。部長代理が大きなタケノコ掘り出していい笑顔見せています。テーマはタケノコ? 『さわらせてっ!あみかさん』あみかは、タケノコ掘りをしているところ。『瀬戸際女優!白石さん』白石も大きなタケノコ抱いてましてね、そして『竹田・デイズ』竹田はこれからタケノコをゆでようとするところですよ。掘る人、調理する人、いい具合に役割分担されてて、あとは食べる人だけですね。

『コスプレ先生の絵画教室』。今回はまなちゃんがやる気ですね。そうか、やせたいのか。気になるところ、見られると意識することで自然と引き締まるっていうんですが、本当? ともあれ、まなのモデルチャレンジ。あ、コスプレはしないのか。かわりに難しいポーズ、ヨガのポーズをやることになったんですが、その表情! つらい、がまんに始まり、やせると期待しつつ終了後のご褒美アイスに気持ちを移していくっていうのがね、表情豊かでいいんですけど、生徒さんにはちょっと不評で、ところでご褒美アイス、あかんのじゃ? やせたいんじゃなかった? 今回のヨガのポーズ。どうなってるか理解するため生徒さんたちも一緒になってポーズをするの、なんだかいいですよね。こういう参加型なところ、皆の距離の近さ感じさせて、とてもよいと思います。

『ウレ漫とガケ漫』。アシスタントの白井さん、結構いっぱいいっぱいだ! 今回のアシスタント仕事は、女子高生のモブを描いてくれというもの。そうか、人物描かせると作風違いすぎて浮いちゃうのか。おじさんっていわれちゃうのか。どれほどに違いすぎるのだろうか逆に気になりますね。さて、資料として渡された制服にドキドキしてみたり、そのへん見透かされちゃったか、担当編集の瀬戸明菜、空手師範代から釘刺されちゃうとか、白井の心情表現しつつ印象的な新登場人物を紹介するという流れ、よかったです。そして神木はというと、ファンレターを喜んだり、重版決定、色紙プレゼントへの応募が集まってることなど聞かされてテンション上がって、その様子。ええ、クールに見えたこの子のホットな一面、魅力的ですよ。そして白井。神木と自分を比較して落ち込み気味だったわけだけど、神木の友人春日から自分の漫画のこと読んだらハマったっていってもらえて、ああ、よかったなあ。この白井の姿、なんかほっとさせられました。

『見上げればいつも妹が。』今回は兄の回でしたね。仕事が忙しい。それでちょっと頑張りすぎちゃって、残業に加え、持ち帰った仕事で夜更かし。さらにはインフルエンザで休んだ同僚の分もひとりで支えようと無理しちゃって、どんどん疲弊していって……、そんなツブテのこと、心配して休ませる遥、ああ、これいいシーンですね。いくらなんでも限度超えちゃってるツブテにストップをかけて、そして優しく声をかけてくれる遥のその姿。慈愛を感じさせるその眼差しもとりわけ魅力的で、ああ、これは兄妹の情愛なのか。兄ぶりたいツブテだけど、そうした背伸び? 頑張りも含めて全部受け止めてくれたかのような遥。本当にいい子だなって思わされましたよ。

『さわらせてっ!あみかさん』。前回の続きですよ。まひろのお泊まり。ニコニコしながら呼び鈴鳴らしたら、まさか出てきたのが沙織。あああ、この人、ゴリ押しで泊まりにきちゃったんだ。かがりにまで呆れられるほどなんだけど、シフォン先生の大人の対応見せられて、遠回しに嫌味いわれてもまるで堪えない沙織。ほんと、この人、難儀な人だなあ。今回はかがりの難儀な面も垣間見えましたね。いつもいい子、今日もいろいろ手伝ってくれて、そう思ってたら、妹の座は譲らない! あの目、あの顔、どれほどなのか。そして沙織のまともな面も描かれて、いや、沙織さん、普段からそういう面を見せてたら、いくらでも皆からの評価違ってきちゃったりするんじゃなくって!? いや、学校ではこうなのか。あみかが沙織を狂わせてしまうのか……。罪な女、あみか……。連泊からのくだりもすごい。沙織、本当にかがりから面倒がられてるなあ。合鍵の件もおかしくって、テンションあがりまくるまひろに、合鍵ねだる沙織。バス子、君の発想もおおよそ普通じゃないよ! ほんと、罪な女、あみか……。皆があみかに夢中です。

  • 『まんがタイム』第38巻第4号(2018年4月号)

2018年3月6日火曜日

『まんがタウン』2018年4月号

『まんがタウン』2018年4月号、昨日の続きです。

『みんな猫に恋してる』。面白いよ。猫の島田課長に振り回される鹿目が本当に面白くて、今回はなぜそんなことになるのか、その理由が語られて、ええ、猫目線での鹿目の姿。うおお、これは怖ろしげ! そうか、スリラーな鹿目、これが猫を威圧して嫌われる要因でありますか。猫の扱いに関しては新入社員にも圧倒的に負けてるとか、いろいろショックを受けていた鹿目ですけど、よかったじゃないですか、今回は課長にかまってもらえてね。会社の窓から見えた桜の木。そこまでの道を課長が教えてくれた。猫の通り道を辿るその様子など、もうファンタジーみたいでわくわくしますよね。そして満開の桜。ああー、いい話やん。鹿目さんもよかったやん。そう思ってたら、まさかの落ち!? ってあのヤロウ、帰りも案内してくれなきゃ戻れないじゃないのよッ。これ、不意打ちだったから笑っちゃいましたよ。というか、鹿目さん、凄みすぎっす!

『ようこそ!スマイリーバーガーへ』。バレンタインデーの情景ですよ。ああ、りんかが可愛い……。っていうのはいいとして、盛り上がる女子たちを尻目に、たまこたち三人はどこか他人事で、そうか、あげる相手おりませんか。くれくれオーラを出すもまるで視野に入ってない男子ども。まあ、オーラじゃあ伝わらんですわね。女子たちの色気よりも食い気、でも和気あいあいとして楽しい情景が過ぎたら、後半はお店の様子ですよ。こちらも面白いな。無茶なこといわれても、うまいことかわしなねって教えてくれる常連さん、いいですなあ。それでもって、南町田さん、大快挙。おおう、この人がチョコレートもらっちゃったよ。って、待って? 待って? この子、冒頭の「告白しちゃう?」の彼女だったりしてない!? ともあれ、南町田さん、嬉しそうでよかったなあ。店長も粋なはからい。ええ、恋のなんのはないけれど、楽しく嬉しいバレンタインでした。

『小春さんずれてない?』。小春、今回は料理にチャレンジなのか。それで、冬樹に鍋を借りにくる、って、あ、あかん系か、料理あかん系か。そう思って覚悟したら、いやいや、ちゃんとしてるじゃん。肉ジャガは自信あるんだー、っていうんですが、しかもとてもうまいんだそうですが、この地味さ、モテ系じゃないよって、ねえ、でも、これいいんじゃないかなあ。肉ジャガはモテ料理というの、いったい誰がいいだしたの? とか自分も思ってたんですが、今回、ふたりが真っ向からその言説否定してくれていて、すごくすっきりしましたよ。俺は肉ジャガより空揚げが好きだ。冬樹がいえば、私も! 小春が応える。いいねえ、ふたり、いいコンビだ。で、いきついたのが牛丼。いやあ、この手のモテるために料理って話だと酷いのが出てくるのが定番じゃないですか。それを見事にハズして、けどそこに微妙さを盛り込んでくる手腕ね。実にいいと思いました。結果的に、やっぱりというか小春はモテなかったんですけど、でもなんだかふたりいい雰囲気よね。小春自体が、モテないとはいえ愛らしい? そんなキャラクターしてるのがとてもいいですわ。

  • 『まんがタウン』第19巻第4号(2018年4月号)

2018年3月5日月曜日

『まんがタウン』2018年4月号

『まんがタウン』2018年4月号、発売されました。表紙のメインは『新婚のいろはさん』。桜の花びら舞い散るなか、洗濯物を干そうとしてる、いや逆か、シーツを取り込んでるところ? そんないろはさんが大変に健やかでまぶしいイラストです。この他に『新クレヨンしんちゃん』、『野原ひろし昼メシの流儀』、『恋するヤンキーガール』、『ひなたの総務メイト』のカットもございます。

『新婚のいろはさん』。これ、ほんと、すごいですよ。始くん、昼夜逆転生活に陥ってしまったっていうんですが、このせいでほぼ始のモノローグで進行する、いわばいろは不在回みたいになってるっていうのに、いろはが夜食に作ってくれているサンドイッチ、なにをどう工夫してくれてるとかね、そういうのがあるために、いつも以上に大きな存在感を感じさせるっていうんですよ。お隣の早倉さんとの会話でもそう。いろはがいない場所で語られることすべてがいろはをかたちづくるっていうんですね。この漫画らしい、どことなく外れた感覚、メインストリームからあえてずらした感性は健在で、そうした面白さが届いたと思ったら、続いて人の情の機微が豊かに描かれて、その魅力といったら、もうただごとではないのです。今回は2本立て。どちらもすごくミニマルに、それぞれに傾向を違えながら、始といろはの暮らしを見せてくれて、なんだろう、この確かな存在感。始、いろはの人となり、その愛らしさが、もうたまらんですよ。

『ちこはゲーセン一番星!』。今回はエアホッケーやりますよ。マシンのメンテをするっていうんですが、結構乱暴にガツンガツン遊ぶゲームだから、どうしても傷みがち。新しい台はあんまり流行ってないうちの店にはこないから……、メンテ、補修をしてこつこつコンディション整えてやらんといかんわけですね。ちこの、チーフへのリベンジマッチ、あれ、面白かった。ちこ、あんた初心者か! まったくもってパックの動きが見えてないどころか、跳ね返ってきたパックが自分のゴールに飛び込む始末。いや、これ、エアホッケーあるあるですよね。そして河合さんが見事でした。そうか、この人、結構やるんだ! あまりの強さ見せつけたもんだから、子供たちのヒーロー? あるいはラスボス? になっちゃって、チャレンジメニューができちゃう始末っていう、この顛末、最高に面白かったです。やっぱりゲームは、うまい人がいいプレイ見せてくれると、俄然盛り上がりますよね。

『恋するヤンキーガール』。ぼたんがなんだか気もそぞろです。ユズキに告白されたこと、一度は断ってみたけれど、アヤメからもう一度ちゃんと考えてみたらどうか、そういわれて、いろいろ思い悩んでいるっていうんですね。ぼたんがナギとの会話で、自分のことを語る、そのくだりとてもよくてですね、皆より大人と思われがちだけれど、本当はそうじゃないんだって。こうした自分の思ってること、素直な本音をしゃべってくれるほどに、ナギとの距離は縮まっているんだなあ。ほんと、思い悩んでいること、それを相談する、相談できるということ。それだけ気を許しているっていうことだものなあ。そんなぼたんにナギのかけた言葉、キレイよりかわいいって感じだっていうのね、ぼたんの琴線に触れちゃった!? かと思ったら、特にそういうわけじゃありませんでした。背後からナギに迫るアヤメちゃんとユズキの気迫、あれ、すごかったなあ。この子たち、最初は誤解されたりいろいろだったけど、もう随分と打ち解けた、仲を深められる仲間が増えた。そうした様子。なによりでした。

  • 『まんがタウン』第19巻第4号(2018年4月号)

2018年3月4日日曜日

『まんがホーム』2018年4月号

『まんがホーム』2018年4月号、一昨日の続きです。

『マツ係長は女ヲタ』。ウメ君が見事にマツ係長に染められて、青一色のコーディネートを見れば、すなわち青晴推しと認識するほどになってしまいました。で、このたまたま見かけた人が、本当に青晴推しだったっていうのね。そうか、ツルさんと同じ学校のお友達。ロリータ系でいいのかね? リボンいっぱい、青で揃えた出で立ち、バッチリ決まって、この子、結構好みかも……。名はルリ姫。どうも少々困ったちゃんでありまして、えらくとげとげしい。とりわけしろたんに厳しい視線注いでいて、マツ係長、大ダメージやんか! 青晴としろたんが仲がいいという話。ルリ姫が否定するもんだから、ウメ君が係長の妄想なんではないかと疑いはじめたり、今回、いろいろギリギリな線まで踏み込んで、ほんと、面白いな。カラオケ店でのDVD鑑賞。ルリ姫も参加したんですが、そこでのいろいろも面白くって、ああ、この子がこの格好になったの、青晴の影響なんだ。ああ、ビビってるルリ姫も可愛いじゃんか。この子、嫉妬が強いんだ。青晴にウインクされたというウメ君に嫉妬して、そしてしろたんにキツく当たるのもそうなんだ。困った子だけど可愛いねえ。でもって、ツルさんのことも好きなのか。最後にね、マツ係長の大人の対応、優しい言葉にほだされるところも、本当に素敵でしたよ。

『歌詠みもみじ』。欲しいものできたもみじ。だけど金はない! それで親に無心するんだけど、にべもなく断わられて、ああ、このお母さん、やっぱり厳しいなあ。なにが面白いって、もみじの小遣い増やしたら、その分父の小遣いが減るという。この横移動っていうのが面白くって、ほんと、どうあってもお母さんは出資しない。どうあっても父のお金が横移動するしかないっていうのが、この家らしいんだろうなあ、面白かったです。もみじ、黙々と川柳詠んでる普段の様子からしたら、わりと落ち着いたところもあるのかな? そう思ったのだけど、いや、全然あかんのか。貯金箱せっかちすぎて貯められぬ。貯金箱ダメにした分、出資かさんだだけじゃん! つもり貯金も全然だし、この子、弱いよ! 弱すぎるよ! まりながすごかったです。この子、いいとこの子だっていうのはこれまでも語られてたけど、その提案、まったく採用できないっていうのね。カードに株にと、全然参考にならんです。しかし、もみじ、働くのも嫌なのか。あかん子だなあ。どう節約してるか、クラスの友達に聞いてみて、それで出てきた交通機関使わずに歩くとかね、こういうのはやってたなあ。時間や労力が、かかる金額より価値がない時分ならではのやり方ですよね。そして最後にコツコツ必要金額を貯めたもみじ。けど使うのもったいないって買うのやめちゃうんだ。ほんと、極端に走る子であります。

『うちの秘書さま』。敷地に迷い込んできた猫。七瀬には懐くけど、はじめには敵意剥き出しにするんだ。おびき出そうとするもまったく相手にされないとかね、ほんと、はじめ、不憫ですなあ。七瀬の対応、猫と自分で全然違うっていうのにショック受けたりね、猫にかかりっきりの七瀬を振り向かせたい一心で、宿題予習をばっちりやってみせたりねと、ほんとはじめの素直で直線的な好意の向け方、かまってもらいたさ。猫というより犬でありますね。この猫、庭師の田中さんが飼ってたんですね。自宅がペット不可だからと、この屋敷の物置でっていうんですが、一言断ろうよ! さすがのはじめも引いてるの面白かった。この子、ハチ、これから去勢にいくんだそうですが、ちょっとおとなしくなるのかな? 田中さん、引っ越したら家に連れて帰っちゃうから、もう出てこなくなるのかな? たまにはまた出てきて欲しい、猫にしてなかなかにいいキャラクターでした。

『マチ姉さんの妄想アワー』。策士シリーズ、これ面白いなあ。というか、ヘンデルが酷い! すごいキャラクター! でもって赤ずきん。メッチャ抱かれたい俳優、男女ともに得票1位というゴリ・イケメンデス、これ、レベル高いなあ! もはやレギュラーといっても過言でない、白雪姫のお妃様も絶好調で、さらには王様まで登場してきちゃったっていうのが面白くって、ガブーって噛みつくパトラッシュから見た目が怖いほぼ恐竜まで、見た目から、発想から、インパクトから、とにかくばっちり面白いのがこうもずらりと並んでいて、今月も最高に面白かったです。次号最終回とのこと、実に残念ではあるのですが、これだけ長く続いたのだものなあ。ほんと、これまでのネタ出し、大変だったろうと思います。

  • 『まんがホーム』第32巻第4号(2018年4月号)

2018年3月3日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2018年4月号

『まんがタイムきららキャラット』2018年4月号、先日の続きです。

まちカドまぞく』。シャミ子のポテンシャルを探ろうという回ですか! シャミ子が父から受け継いだ例の杖。あれをいかに使うかと、いろいろ探求してみせるのですが、だってそもそも物干し竿にしてたりするんだものなあ。棒状のものであればなんにでも変化させられるこの道具。その棒というのが曲者で、実際に棒であるかどうかが問題ではなく、ただシャミ子の認識によっているっていうんですね。最初はうちわに変化させられた。でもうちわは棒じゃないと認識してからは変化させられなくなった。これ、本当はなんにでもできるけど、棒しか無理という意識がセーブさせてるとかなんだろうなあ。ともあれ、桃さん、全長30kmの棒を作ってみてくれとか、純金のわりばしを作ってくれとか、本当にいろいろ試させる。あ、これ、やっぱりうまく変化させられないの、シャミ子が無意識にセーブしてるから、あるいは魔力の欠如によるものなんだ。ご先祖の封印空間での練習が面白かった。妹良子も参加して、いろいろアドバイスして、シャミ子も頑張ってみるんですが、実際の戦いよりゲーム — 、なんとか無双ってやつ? をイメージした方がうまくいくっていうの、こういうのなんだからしいなって思いました。だって、戦闘とかね、現実のもろもろよりゲームの方が我々には身近ですもんね。

『恋する小惑星』。桜先輩から誘われたミネラルショー。お、鉱石のイベントか。でも、それがなにかわからないままに参加すると決めるみらですよ。この子、ポジティブ、乗り気、気さくで気楽。いい性格だなあ。自分だったらぐだぐだ決めあぐねるところを、すぱっと決めちゃう。気持ちのいい子ですよ。さて、みら以外の地学部部員が皆都合つかなかったため、みらと桜、ふたりだけのミネラルショーです。そうか、みら、桜先輩が苦手なんだな。ちょっと怖い印象もあるもんなあ。そう思ってたら、桜は桜で緊張してたんだ。このふたりのこの関係、ちょっと手探りな感じ? 悪くないですよ。桜のミネラルショーにきた理由。勉強の息抜きだったんですね。フラッと見て歩くだけでも楽しいって、そういう桜だけど、すごい、ものすごい勢いで石を選んでいく。本当に鉱石が好きなんだなあってわかりますよね。鉱石初心者のみらはみらで楽しんでいて、おお、出展者、外国の方もいらっしゃるのか。英語で話しかけられて、それを桜がきっちり応対、値切りまでしちゃって、これすごいな、みらからの尊敬度アップの瞬間でした。鉱物、結晶、化石に隕石と、いろいろ目移りする出展物。みらも楽しそうで、ほんと、こういう姿は見ていてとてもいい。でもって、おこづかいで買える範囲のもの選んでいくところとかね、ほんと、数万円とかぽんっとなかなか出せないですよね。こういう身の丈等身大な感じも魅力であると思います。なにを買ったか、戦利品ですね、みらの興味面白くって、桜はどんなの買ったのかな? と思ったら、長くなりそうだからとみらが断っちゃった。でも、あの嬉しそうな桜、ほんといいなあ。今回、桜とみら、一気に距離を縮めた、そんな感触があって、とてもよかったです。喫茶店での様子、悩みを素直に口にする先輩とかね、ほんと、いいじゃありませんか。そしてケーキに地層を感じる! ああ、今回、仲良くなったふたり、素晴しい。さらに、みらからのサプライズプレゼント。もう、感無量といっていいエピソードでした。

『ゆず35歳@中学生やってます』。そうか、ゆずさん、体力云々、駄目ですか。駄目でしょうね? 歳もあるし、ずっと運動してなかった、そういった不摂生もある。そう思ってたら、ここにタバコや深酒が加わるんだ。そらあかん。でも、この環境でタバコがまずいことはわかってるんだなあ。なんとかごまかそうとしたところ、ふいのトラブルで退場。ごまかす手間がはぶけましたね! さて、保健室でのこと。保健委員のうめこが介抱してくれてたっていうんですが、ゆず、パンツを人質にとられて、いろいろ詰問されるっていうんですね。書店で働いていた? ああ、これ、知られてはまずいことなのか。充実したBLコーナーへの言及に、思わず口をすべらせたゆず。うめこはこれで、ゆずのこと腐女子の同志と認識したし、対してゆずは、自分の身元を知られたのではないか、不安が募る。すねに傷あると、いろいろ大変っすね、ゆずさん。しかし、あれは姉ですって咄嗟に嘘をついたゆずだけど、これがいろいろ傷を広げそうで、さあゆずさん、どうするのか。姉にあわせて欲しいっていわれて、ほんと、これ、乗り切れないよね? どうするんだろう。

『花降り宿のやどかり乙女』。このままだと夏休みが仕事と宿題で終わる。その危機的状況を受けて、どこかに遊びにいこうという話になるのですが、そのいきさきが六花の家に決まったっていうんですね。ゆきちがえらいこと楽しみにしてる。もう止められない。それからの皆の様子。旅行に必要なもの、買い出しにいった先のドタバタとかね、面白くって、六花、自分の家のアメニティに自信がないんだ! しかし、ほんとみんな自由にのびのびして、というか、自由すぎないか? 積極的に迷子になる勢いといったらいいか、でもまあ、それがこの子たちらしいんだろうなあ。六花の帰省にあわせようってはずが、その日程を確認するの忘れるほどに、皆、気が急いていたんですね。楽しみで楽しみで、気持ちだけが先行してた、そんな雰囲気。旅行はその準備も楽しいなんていったりしますけど、見事そうした雰囲気にあふれていましたよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第4号(2018年4月号)

2018年3月2日金曜日

『まんがホーム』2018年4月号

『まんがホーム』2018年4月号、発売されました。表紙のテーマは卒業ですね。卒業証書を胸にいだき、微笑み見せつつこちらを向くセーラー服姿の『らいか・デイズ』らいか。これは、いずれ訪れる中学、高校の卒業式といった風情でありますね。髪もいまよりずっと伸ばして、ゆるく三つ編みにしている。少し大人びた雰囲気が魅力です。そして『マツ係長は女ヲタ』マツ係長も卒業? いや、アイドルヲタを卒業とかじゃないですよ? シックな袴姿を披露するマツ係長は凛々しくて、これは大学を卒業したときの様子でしょうか。散る桜の花びらをそっとつまんで、こちらを見るその目も涼しい。ええ、単行本の表紙とは全然違って、ほんと、マツ係長? 違う人じゃない!? ってくらいの仕上りですよ。

『おんなのおしろ』、辻灯子の新作です。おんなのおしろ。築28年ながら3LDKのマンションに住む女性が主人公。なるほど。悠々自適な女ひとり暮らしですか!? そう思ったら、違った。一歩間違えたらヒモ、そういう他ない、いかにも駄目そうな男がついてきて、これ、別れた男だっていうんですが、収入がないからと転がり込んできた。居候のくせに子猫を拾ってくる。さらには冷蔵庫の中のもの勝手に食べる。あかん、もうあかん。自分、この手の人間、受け入れがたいわ。今後、この男が改心していくのか、あるいは猫だけ残して追い出されるのか。どういう展開するのか、ここはまず期待ですね。ところで、竹本楓参上! おお、どこかで聞いた名前、見た姿。元気になさってるようですよ。

『いじられ課長とギャル部下ちゃん』。今回はSNS映えってやつですか。三崎に声かけられた河原課長。出勤前からカフェでくつろぐ部下に驚いて、置いていこうとしたけれど、けどなんだかんだでいいくるめられて、席についちゃう課長がいいですね。三崎、パンケーキ目当てだったんだ。食べるというよりむしろ写真撮ってSNSにあげるのが目的。そのあたりの機微がわからない課長だけど、いわれるままに写真撮らされて、で、そこで三崎のいつもと違う表情を知るっていうんですね。そうか、三崎、そんな表情するんだ、笑うんだ、みたいな驚きですね。でもほんと、課長、三崎のわがまま、よく聞いてくれて、いい人ですね、ちょろいともいえそうですけど。こうして若者? の文化に触れて、お礼いわれたり三崎が喜んでたりしてるの見たら課長も嬉しく思っちゃう? なんだかんだでほだされて、影響受けてるの、いいですよ。

『守った世界のその中で』。元魔法少女のしじみさん。もう魔法少女ではないそうなんですが、それでも誰かの危機となれば駆けつけずにはおられないんですね。悲鳴の主はひったくりにあった女性。カバンを奪って自転車で逃走するひったくり犯を追うしじみさん、めちゃくちゃな身体能力じゃん! 高いフェンスをひと飛びに飛び越えてきて、そして疾走する自転車に追いついてくる。ほんと、この人、尋常じゃないんだなあ。しょうこはしじみのこと普通の女の子だっていうんですけど、これ、魔法の能力を失ってるってことなのかな? 身体能力はなかなかに超人的で、でもだからこそ危うい。そんなこと感じさせるエピソードでした。

『巨匠のほほえみ』、ゲストです。天国は「美」を司るというエリアにて、芸術に関わるものたちが地上の者に霊感を与えるべく思案中。というか、あまりにサボりすぎたせいで、上司、ヴィーナスから叱られたのか。かつての芸術家がここでの役目についてるんですね。クロード・モネ、オーギュスト・ルノワール、そしてエドゥアール・マネ。上司に期限まで切られて、せっつかれてやっとこさって体たらくでありますが、美大3年生、いまのところぱっとしない鈴木美香にインスピレーションを与えることになった彼ら。仕事ぶりはまだまだわからないけど、それぞれの性格見てとれて、いずれ見返してやる、そうした意識のやたら強いモネとかね、いかしますよね。美香にかつての自分を重ねつつ、いかに彼女を導こうというのか。彼らの手腕に期待であります。

  • 『まんがホーム』第32巻第4号(2018年4月号)

2018年3月1日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2018年4月号

『まんがタイムオリジナル』2018年4月号、一昨日の続きです。

『ゆとりの町長』。これ、すごいな。町長選挙まで残り一ヶ月というところにきて、ゆとりの支持率は伸び悩んでる。まあ、そうだよねえ。とりわけ中高年、保守派からの評判かんばしくなくって、さあ、この状況をどうひっくりかえす!? かなめがすごいですよ。どうもこうもパリっとしないゆとりの票を最大化するのではなく、相手の票を割る作戦に出たんだ。あんまりに駄目なゆとりの姿を、まさしく保守層に見せつけることで、煽ったのか。煽ったんだ! 保守派の候補者、増やしやがった! これ、ほんと面白いな。これでどれだけ相手の票を崩せるだろう。ゆとりが2千として、このぽっと出の候補者がゆとり程度に頑張れたとしても、現職には3千残る。現職と完全に票を二分したとしても、2千5百でゆとりは届かない。ああ、これまだかなめの打つ手残ってるな。状況動かす秘策、残ってそうですよ。

『ぎんぶら』。今回の話、めちゃくちゃ面白いな。それだけじゃない、含蓄がある。地球の鮭に似た住人がいる星、サモーン。その生態のあまりに地球人のそれとかけはなれたところなど、まさしくこれはSFなんだって実感させてくれて、しかもサモーン星人のシステム、ちゃんと理にかなってないかね!? 強い個体がより優秀な子を残せるシステムですよ。でもって、このシステムに文明が加わることによって、より安全に、より確実に子孫が残せるようになってるっていうの、ああ、これ、すごいですよ。だって、我々の世界においても、医療、技術の進歩によって救われる命は増えた。そうしたことを、コミカルなタッチで伝える。途中までおかしい、笑えるって感想だったのが、ラストで一気に、ああこれは我々も同じだと気づかされて、本当に素晴しい。見事なワンダーでした。これ、サモーンランでの再確認ってやつ、我々にも必要なこと、忘れちゃならないことですよ。

『部屋にマッチョの霊がいます』。アッコから護身術を学ぶ木葉。そうか、例の人が木葉の身の回りに現れたことを受けて、もしもに備えようっていうんだ。そしてここでの対策会議。木葉にアッコに神奈子が揃っていろいろ話しあうところでね、最初は自分が弱いせいだってうつむき加減だった木葉がですよ。怒りをあらわにするって、これ、すごくよいなあ! だって、もううつむいてばかりではいられない。この子は変わった。自尊感情が確かにあると感じられて、今の状況のもどかしさ、ひっくりかえしてくれそうだって、期待さえしてしまうほどですよ。とはいえ、あんまり危ないのは駄目ですよ、木葉さん。そして神奈子のちょっと気づいたこと? アッコについても、問題の男についても、なにかしらの動きありそうです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第37巻第3号(2018年4月号)