2021年7月31日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2021年9月号

 『まんがタイムきららキャラット』2021年9月号、昨日の続きです。

『恋する小惑星』

桜先輩とモンロー先輩のお話。星空案内人資格認定制度、調べてみたら、これ、本当にあるんですね! 星空案内人の資格が欲しくて講座に参加しようとするモンローにつきあって、桜も一緒に参加しようというのですね。乗り気ではなさそうなモンローだけど、分厚い本には付箋がいっぱい! やるとなったらしっかりやるけど、なかなかそうしたやる気を素直に見せない。そういうところにこの人らしさが見えていい感じですよね。

星空案内人はただ天文の知識があればいいというものではないのですね。星空の楽しみ方を伝える人になるための講座。くわしいに越したことはないけれど、それだけでなく、広い知識や経験をもとに、参加者が星に触れ、楽しい、面白い、もっと知りたい、そう思えるようなお手伝いをするのが求められる役割。ああ、でもこれはモンローも、それから桜も適性があるんじゃないでしょうか。今回でいえば望遠鏡のくだり、その原理を実験で確認する時に、さっとルーペを出して接眼レンズに触れるでしょう? こういうの、さっと自分の手持ちから、なるほど! そう思わせてくれる視点を提供してくれるところ。説明を具体的な手応えとして伝えられるのは強さだって思ったのでした。

ふたりは卒業してしまったけれど、地学部の皆との交流はまだあるし、気持ちも近しくあるというのもまた嬉しいところでした。このふたりの仲よいところもとてもよかったです。

『まちカドまぞく』

展開がはげしすぎて理解がついていきません!

台風でしたね! 屋根を見にいったらそこに隠し部屋がありました! ばーっと風に飛ばされた書類はシャミ子が全回収。その解読、かなり時間がかかるかと思いきや、ウガルルがいい感じにキーワードを拾い上げてくれた! それは桃の家の住所! 台風を前にバンダ荘は危険と、一時的な避難場所と提供していた桃自宅へシャミ子とともに向かう桃。しかしその家では大変なことが起こっていた!

立て続けすぎる……。ええとえっと、なるほどね、しおん、死んじゃったん? って、マジかーっ! しかもリコから伝えられる驚愕の事実! 小倉しおんは本のまぞく!

いや、ただものではないとはわかってたけど、グシオンこそは魔族そのものでも、小倉しおんはもっと人に近いなんかかと思っとった……。そうか、ガチまぞくでしたか。その精神? 中身が桃の家の中にあった謎の扉の向こうに旅立ってしまったの?

いやもうほんと立て続け! ええ、次回には桃か誰かがいい感じに情報を整理してくれるのだろうと期待して、起こったことをそのまんま受け止めておこうと思います!

2021年7月30日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2021年9月号

 『まんがタイムきららキャラット』2021年9月号、一昨日の続きです。

『RPG不動産』

ファーを奪還すべく地下、ノームの街へと攻め込んだサトナ一行。不動産の皆は一足先に地上に戻り、ただ待つばかりの身となっていたのですが、そんな彼女らにサトナの部下を通じてもたらされた有給休暇。島に作られた宮殿と見紛うばかりの大邸宅への逗留を許されて、こんなところで、こんな大きなベッド寝られるなんて! 喜ぶ不動産の皆なのですが、数日を過ごしてみてここから出られなくなってることに気づく。

あ、これ、軟禁だ!

ここ最近の出来事、本当に誰がなにを目的として、思惑があってというのが見えてこなくって、それだけに疑心暗鬼が膨らんで膨らんで、いやもう誰を信じたらいいものか。アリスの姉、魔王軍の残党は、まだ続いているという対魔族の戦闘に抗いたい一心で動いていた。これは彼らにとっての真実なんだと思う。だとしたらサトナは、一般の民に語られていないそうした背景を知っているのか。知っていて行動しているのか。あるいは、そうした状況を先導しているひとりであるのか?

今回の軟禁も、サトナの命令によるものなのか、あるいは伝令の彼女のスタンドプレイなのか。いや、この子のいった気になる一言、わざわざ地下の部屋を開けないようにと言い残したその意味などなど、見えないながらも意図が少しずつ見えてきている、そんな感触もあって、ええ、これ、不動産メンバーの行動でなにか動き出しそうな予感がします。

『紡ぐ乙女と大正の月』

番外編だそうですよ! ということで、今回は女中のお嬢さん、泉夜雨の視点から末延家の様子が描かれまして、主には同僚の女中仲間、紡のことでありますね。

どんくさい紡をいろいろサポートしてくれてる? なかなかうまく仕事をできずにいる、それでいてちっとも懲りない紡のこと、見ていてくれている妹分? みたいに思っていたら、どうも年上みたいですね。紡のセーラー服にちょっと憧れ感じてみたり、それ着せられて嬉しそうな様子もいい感じで、とか思ったら、紡がえらいことしとる!

紡が見出した包容力とか、ほんとこの子いろいろやりたい放題だな! でもなんか楽しそうで? 面白くて、ほのぼのとした味わい、とてもよかったです。女中の仕事も大変そうで、でもそれでものびのびと働けている末延家は女中たちにとっても結構いい御屋敷なのかも知れませんね。

そうそう、手紙のくだり。この時代、明治大正の頃は、今よりも頻繁に手紙が届いたんだそうですね。朝出したら昼に届いてその返事が夜には返ってくるみたいな。電話とか普及してないから、手紙が伝達手段の主人公といった塩梅で……、とはいえど旭のそれは過剰すぎだ! これ、返答あってのお手紙じゃないよね? ほんと、なにか伝えたいことあったらその度に筆を取って手紙にしたためている、そんなペース。それほどに唯月のことで気持ちがいっぱいなんだなってわかる、過剰にも思われるけど、でもそんな旭の思いの深さのわかろう一コマでした。

『mono』

身延どんぶりウォーク。はたしてこういうイベント、本当にあるのだろうか。そう思って調べてみたら、身延どんぶり街道ってのがあるんだ! 14店が参加しているイベントで、スタンプラリーはやってないみたいだけど、劇中にも出てきた海鮮ゆば丼やづけ桜肉丼、これのモデルになった丼もちゃんとあるようで、ということは、蕎麦鵜丼も!?

ふー、それはありませんでした。

どこかで聞いたことのある響き、蕎麦鵜丼なんての出してきて、さらには前回の霊に効くプラズマがらみの話も出てきて、いろいろ覚えてるとおかしい、そんなネタがちりばめられてるの、油断なりません。

どんぶりもののイベントを描きながら、漫画家たちの話すこと、そこに面白みを出していくという構成。アニメ化会議に参加しても自分が話すことなかったわとか、それってあるあるなのかスズコならではなのか。いずれにしても、どんどん出不精になっていくというくだりは、なんともいえない実感を感じさせられるものありました。

そしてクロクマ先生のアシスタント話! 今回のガチ怖エピソードがこれか! いやほんと、この人、いろいろ超越しちゃっててヤバいですよね。いつか自分に返ってきたりせんのかな、因果とかなんか。いや、プラズマ空気清浄機があるから大丈夫か。

2021年7月29日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2021年9月号

 『まんがタイムオリジナル』2021年9月号、一昨日の続きです。

『カントリー少女は都会をめざす!?』

田舎のスケール感、これわかります。よくいえば自然が豊かなんですよ。なので生物たちがすくすく育って、そうかみなちゃん、カエルが苦手か。って、そんなにデカいの!? 予想外のサイズ提示されて驚く大河。続いて亜紀からも、家に大きなクモが出た。そんなにデカいの!?

ふたりともにちょっと大きく表現しすぎの感じもしますが、いや実際、遭遇した時の驚きってこんな感じですよね。自分もずいぶん前ですが、嵐山にいったとき飲み物でもと思って寄っていった自販機に、てのひらサイズの蛾がとまってるのに遭遇して、ひえー、そのまま退散したものでした。デカい生物、一瞬怯まされますよね。

さて、カエルの話はいわゆる枕であります。今回のテーマは井の中の蛙、八重がいう田舎の都会と思っていたこの町が、テレビで田舎と紹介されてたショックが語られて、そこから皆が陥る恐慌、混乱! ええっ!? そこまで!? 大河も皆のあまりの驚きようにびっくりしてますけど、ほんと、八重たちの感覚、それはまさにその土地に暮らしているものにしかわからないものかも。自分たちの常識だった、ここらは田舎だけどこのへんは結構都会、そういった了解ごとをメディアから全否定される感覚! いやもう、いつもなら八重だけが落ち込んだり騒いだりというところが、今回ばかりはみなも亜紀も一緒になってまごまごしてる!

どれほどの驚きかわかろうもの。いやもう、予想以上でありました。

『通勤通学クエスト』

マッツ、最高だ。

クラスでの交友関係が広がっていくことに戸惑いを覚える梅子。これまではマッツ、松島だけを気にしていればよかったのが、ここにきて一気に友人が増えて、竹重に柳。これ、ウメちゃんが人付き合い苦手なんじゃなくて、タケ、ヤナギのふたりが突拍子もなさすぎるのよ! かなりの高難度。ウメちゃんじゃなくても、知り合って時間かけて理解進めていかないと対応しづらい系のふたりではありませんか。だって実際、タケとヤナギふたりが会話してるの見て、どんな風に絡んでいったらいいのかさっぱりわからない!

そんなウメちゃんが、なんとかして彼女らと交流深めていきたいって話だったんですが、なんとかしよう、なにかしゃべらないと、そう思っている間はうまくいかなくて、むしろ相手の行動に身をまかせた方がうまくいったというのがよかったなあって。無理してあわせなくていい。ちゃんと受け入れられてるんだから、自分のペースで、その時の自分にできること、できる反応でもって対応していったらいいんだって、そういうことが描かれてたように思ったんですね。

ウメちゃんがクエストをクリアしながらも、それでも人との交流の難しさを忘れないのがね、この子の性格というのをよく表現していたと思います。この子はこれからもなお迷いながら、けれど自分なりの距離感で皆との仲を深めていくのでしょうね。とりあえずはタケにえらいこと懐かれてるのが微笑ましいです。

『オネェの恋のはじめかた』

火野淡子よ。時宗、桜子にえらいことご執心。いかにもグイグイいきそうな時宗の、ちょっと強引? あるいは華麗なロマンス情景を目撃し、それを演劇部の題目に生かしたい!

これ、この子の趣味と実益の綱引きですね。あるいは趣味趣向のゆきつく先が演劇。ああ、適応機制でいうところの昇華ってやつだ! しかしそれにしても時宗のキャラクターを見誤ってしまっている淡子です。というか、普段の時宗を見ていたらそりゃ誤ろうってもんだよなあ。ふだんは押せ押せオネェ様系な彼が、桜子を前にすると初心な純情少年になっちゃうんだもの。

この状況を理解している水面との温度差とか本当に見事で、それだけにひとり感情をあっちにこっちに振り回されるようにして興奮したり呆気にとられたりしている淡子がおかしい。でもって同時に、この子、なんか可愛らしいんよねえ。

時宗にぶつかった時の反応とかもね、時宗ぽかんとしてたじゃん。時宗にこんな反応させられるの、この子くらいでは!? いやほんと、面白いキャラクター。これからもガンガン突き進んで、じたばた七転八倒してほしいものです。

2021年7月28日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2021年9月号

 『まんがタイムきららキャラット』2021年9月号、発売されました。表紙は『ひだまりスケッチ』。ゆのがですね、これは海ですね、水着の上にラッシュガードを着込んだ姿で登場です。両手に持ったサンデーが、より一層に夏を感じさせて、いやこれひとりで両方食べようとかわんぱくなこと考えてるんじゃなくて、右手のをこちらに差し出して、ええ、向き合うこちらに働きかけてくるようなイラストです。背景は切手をモチーフにして、南国からの手紙、そんな雰囲気。図案のサンゴも素敵ですよ。

今月は新規ゲストが1本です。

『幼女警察24時』

新任警察官が赴任した交番には先輩がふたり。つかさとキョウ。見た目が小学生。いや、実際には20代とか!? いぶかしがる主人公だけど、とりあえず実際の年齢もろもろはずっと不明のまま。とりあえずわかっていることは、ふたり、結構てきぱき仕事をこなして、かと思ったら電話対応などもろもろ、いろいろ不備があるっぽい?

はたしてデキる先輩なのかどうなのか、そのあたりは不明です。

年齢不詳かと思ったら、キョウ、自分のこと神童だっていってますね。ということはやっぱり見た目どおり? かくして5時になったら時報のチャイムとともに帰っていくふたり! 新人ひとりが交番に残って24時間勤務というえらい状況が発生して、この子たち地域に受け入れられてるっぽいけれど、町の治安は大丈夫なのかい!?

いや、大丈夫な地域だからこその彼女らなのかも知れませんね。

2021年7月27日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2021年9月号

 『まんがタイムオリジナル』2021年9月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、プールにて、流れるプールなのかな? エンジョイしている山下さんが表紙です。夏まっさかり、『ラディホス』山下さんが水着なら、『小森さんは断れない!』しゅりたちも水着、『らいか・デイズ』らいかも水着、『おしかけツインテール』八重、花梨も水着です。そしてドクター榊も水着。水着だよね? 水着といってください。お願いします。

『ネコがOLに見えて困ります』

おお、久しぶりの掲載です。ということで、新たに家族が増えました、ネコの社長さんの紹介からはじまって、可愛いと遊んでいるミコトが可愛い。

今回は猫の爪切りの話なんですね。猫の爪には血管が通ってるから、先だけ切って深く切らないよう注意しないといけない。兄ちゃんがそういって教えてくれるのだけど、動物が人の姿に見えるミコトにはツメだかなんだかわからない。その悩み! 見えないのに、たとえ見えても人の手にしか見えないのに、切りすぎないよう爪を整えないといけない!

この焦燥するミコトの顔。もう本当にヤバくって、面白いといったら気の毒ですけど、面白かったです。

ミコトの秘密、家族にも内緒なんですね。おかげでいろいろ大変。OLさんの爪切りでのミコトのドギマギも、兄ちゃんには理解してもらえない! だよなあ。いやほんと、ミコト、大変です。

『となりのフィギュア原型師』

工房のクーラーが壊れました。なにかしたんだろう、疑われる代表がさすがにちょっとかわいそう。

フィギュアの原型づくりは、粘土でかたちつくって、それをゴリゴリ削ってみたいにして整えていくから、集塵機がない環境だと作業できないのか。でもそれで近所の喫茶店にそいつを持ち込もうとか、さすがにヤバい! あまりの代表の無茶な発言に、やたら辛辣なツッコミがはいりまくるの、これも面白かったです。

暑い室内での仕事、その大変さ! そうか、パテがすぐ固まっちゃうのか。汗も不快、扇風機もまわせない。いやもう、これ、ほんとに仕事にならんですな。

暑さ対策で鼠蹊部あたりを冷してる代表。半藤に見られそうになってあわてて足とじてましたけど、いつもあぐらかいたりして、そんな感じでぱかーんってやってますよね? と思ったら、いつもは腿は見えてないのか。そうかあ、代表にもこういう羞恥心があったんだなって、意外な発見でした。

暑さに音をあげるはぐちゃん。ビニールプールで遊ぶふたり。あのはぐちゃんのエグい水着とか、ほんとこの人も意外性の人だと思います。そして半藤、いろいろ考えて動いてくれている。ええ、本気で喫茶店で作業するんですか!? いや、ともあれちゃんとこうして代表のこと考えてくれてるの、いいですよね。水着でプールにつかってるところ見られてちょっと照れてる代表もキュートでした。

『おしかけツインテール』

花梨の家で勉強会。受験生なので海にもいけない。それで浴衣で勉強会だっていうんですが、ひとりなにか罪悪感にさいなまれてる花梨がおかしかったですよ。いやいや、別に受験生だって遊びにいっていいんですよ? 羽目さえはずさなければ、ほどほどであれば、海にいってもお祭りにいっても、花火を見にいってもいいんですよ?

さて勉強会ですよ。途中息抜きに怪談をしよう。杏夏が提案するんだけど、由利がえらいことビビってる。怖い話が苦手なんだね。ってそれもあるけど、美代、この子の持ちネタが半端じゃないのか。ニコニコしながらえらい怖い話をする。あー、由利がビビり倒す様に喜びを感じるまでになってらっしゃるのか……。ああ、美代、罪な子です。でも、いいよね、美代。見事成就してほしい。

そんな由利が遭遇した怪異。たまたま家に帰ってきた俊郎が、そうと知らず駄目押ししちゃった系なんだけど、これ、ただ由利がビビりたおすだけじゃなく、お経がわりに持たされて英単語帳、これを延々唱え続けるシュールさが面白ければ、しまいにこれがテストの結果として返ってくるのがおかしくって、よかった、いい話? ほんと、こんな流れ、よく発想なさったものだ!

最高だったと思います。

『敷金礼金ヤンキー付き』

扉の浴衣たえ、めちゃくちゃ可愛いですね。でも本編は欠席です。

たえがいないと、もうノンストップですよね。やることがないと大家が七恵の部屋にやってきて、なにやらかすかと思えば、部屋の中でロケット花火! あの七恵の叫び。めちゃくちゃ面白いんだけど、いや、ほんと、これ、たまったもんじゃないな。

基本やっちゃいけないことして楽しむ大家。ロケット花火、一度に大量に打ち上げようぜ。花火の調達は福引の景品に期待。ヤンキー仲間に声をかけて花火を集めようというんですが、ここで佳がめっちゃ乗り気なんですよね。ちょっとなんか意外? いや、自分がこの人のこと見誤ってるのだと思う。反面、えらいことつっこみ入れまくってる七恵。大家たちの行動、よっぽどなんだろうな。つっこまないではおられない、そんな七恵の様子に、この子がまだなんとか常識寄りの立ち位置というのが見えて、それだけに気苦労あるよな、大変だな、なんて思ったわけです。

ロケット花火祭り、まさかの調達不調で方向性が変わってしまったんですが、これ、ロケット花火ある分だけ集めきっちゃったんじゃないかな。ともあれ、ロケット花火祭りのはずが地味な線香花火祭りになってしまって……、と思ったら、これもまたヤバいことになってて、あの絵面! めっちゃヤバい! ほんと、ラストの大家、姫子にしかられてるわけですが、さすがに今回はヤバすぎたみたいで、自分でもマズかったと思ってるっぽいですね。

いやもうしかし面白かった。普通ならできないこと、思いついてもやらないこと、やれないこと、それをやってみて、やらかして、最後には案の定しかられるかも知れないけど、その思いっきりやっちゃうっていうのがわくわくさせられる、そんな気持ちよさあるんですよね。

2021年7月26日月曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2021年7月25日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2021年9月号

 『まんがタイムきららフォワード』2021年9月号、一昨日の続きです。

『ちょっといっぱい!』

店長がもみじの家にやってきました。瑞樹も一緒、ということで店長がちょっと緊張していますね。もみじはやたら瑞樹のこと心配していて、なんでだろう? 酒癖とか悪かったっけ?

ああー、料理でした。

うん、料理が苦手とか下手とか、そういう人はなにかを火にかけてる時に台所から離れちゃいけない! 下手とか苦手とかそれ以前! ということで、それ以前の瑞樹でした。あー、フライパン焦げ焦げ。これ、擦って磨いてじゃ駄目なのかな? コーティングとかされてるやつなのかな?

今回、ちょっと箸休め的な番外エピソードかと思ってました。こはる屋を離れての日常編といいましょうか。でも違ったんですね。瑞樹と皐月、ふたりの交流。皐月にとって瑞樹は特別で、瑞樹にとっても同様だったみたいですね。かつて一緒のお店で働いていたふたり。その時にまだ学生だった皐月が卒業していくのを見送った瑞樹が、その時のことを思い出して語ってくれた。

ああ、繋がっていたんだ。今、卒業するちゆりを見送った皐月。かつて瑞樹の抱いた思いに同じものをこうして感じて、巣立っていくちゆりの未来に希望を見出していく。

ちゆりの卒業がこうしてすくいあげられてくるとは予想も予測もしていなかっただけに、どーんと胸に響きました。ええ、とてもいい話。しみじみと感じ入ります。

『さよなら幽霊ちゃん』

学校にきていないとーこ。メッセージを送っても返事がこない。めぐがやたら心配しているのですが、けれど実際どうしたのだろう、とーこ。漫研との確執もすっきり解決したし、もうなんの憂いもなく登校できるようになったのでは? と思っていた自分は、まだまだいろいろ楽観的だったんだなっていうの、心底思い知らされた思いがします。

だって、あのとーこの思い悩みよう。そこまで!? いや、そこまでだよなあ。当事者性とはこういうことだろう。当事者であるからこそ楽観的にものごとを見られないことなんていくらでもあるものなあ。でもとーこの筋金入りのネガティブに対し、めぐはわりとポジティブにいろいろ捉えて、でもってそれをとーこにいってくれたところ。これ、とてもよかった。とーこもちょっと気持ちが楽になっていたじゃん。ええ、漫研がらみのいろいろ、もう解決と思ってもいいのかも知れませんね。

そしてとーこがいろいろ仕入れてきた情報。野球部からってのヤバいな! バレない部費の抜き方マニュアル! これをもとにして記事を書こう、いずれは学内の不正がなくなっていったらいいと、こうした考えが出てくるのも健全な感じがしてとてもよかったです。

でも、このマニュアルが部外の人間に見られてしまった! 誤解! 誤解されてしまう! そこに幽霊ちゃんの介入あって、とりあえずピンチは回避? でも部屋の片隅に落ちていた遺書、それを持ち帰られてしまって、ああ、幽霊ちゃんの過去に関わる情報なのかな? 部のみんなが辿り着くべき情報はこれなのかな。それを持ち帰られてしまって、はたしてどうなるのか。

ひとつなにかが解決したと思ったら、次へ次へと続いていきますね。この先に続く未来がいいものだといいですね。

2021年7月24日土曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2021年7月23日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2021年9月号

 『まんがタイムきららフォワード』2021年9月号、一昨日の続きです。

『スローループ』

寝起きの恋さんがえらいこと可愛くてびっくりしました。

それはそうと、お正月の続きですね。大晦日はフライを巻いて蕎麦を作って、それでいろいろ夜更かししちゃって、見たかった初日の出までに起きられませんでした。

今回はお正月の情景。皆で初詣にいって、揃いのお守り買って、というんですが、この神社、釣りのお守りとかあるんだ! ちょっとハイテンションになってる小春。そして帰る前に海に沈む太陽を皆で見てというのね、ここでのやりとりも大変よかったと思うんですよ。

今回面白かったの、管理釣り堀での釣りの様子ですよ。まるで釣れない。小春が釣れないのはいつものこととしても、ひよりに恋の父もまた釣れなくて、あまりのことに空気まで沈んでいる。そんな中、小春が自分で巻いたフライでもって一匹目を釣り上げましてね、そうしたら恋父もひよりもぐいっと寄ってきて、何色のフライ? えらい食いついてくるってのがほんと面白くって、小春渾身のトリコハル、魚だけじゃなく釣り人まで入れ食いですね! いやあ、ほんと面白かったです。

『球詠』

前回ラストに描かれたヨミのこと。人が変わってしまったかのような鬼気迫る投球に、いったいなにがあったのか。これまでのびのびと楽しみながら野球に向きあっていた、そんな彼女にいったいなにがあったのか。

その理由が判明する今回、もうハラハラしながら読み進めたんですが、ああ、過去のトラウマやなにかに着火したのではない。むしろその逆といえばいいのか、対戦相手校咲桜にいる新越谷出身の生徒。その彼女が口にしたこと、それがあまりに酷い中傷じみたものだったがために、圧倒して勝たねばならない、そんな気持ちになってしまったというのですね。

自分たち、新越谷野球部に向けられる無理解や偏見の目。本当の自分たちではなく、勝手に作り上げられたイメージでもって語られることへの悔しさ。それらが、元新越の彼女の言葉をきっかけに噴出してしまったのでしょうなあ。

初回から飛ばしていくヨミ。その気迫こそは、自分たちの、ともに野球に向きあってきた仲間への思い、譲れない気持ち、そのものであるのでしょう。この投球の様子には心配もあるのだけれど、ほんと優しい子だと思う。ほんと真っ直ぐで、それだけに危うさを抱える、そんな子だと思わされました。

2021年7月22日木曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2021年7月21日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2021年9月号

 『まんがタイムきららフォワード』2021年9月号、発売されました。表紙は『追風のジン』からヒロインのココロが、新連載開始の告知とともに堂々登場です。明るく伸びやか、元気いっぱいのその笑顔に、ついつい釣り込まれて嬉しくなってしまう、そんな魅力のあるキャラクターでありますね。勢いよく掲げられた右手は誌面から飛び出さんばかりに溌剌と。その左手には、これ、天むすか! あんまりに大きいからぬいぐるみかなんかかと思ったよ! と、こうしたところにこの子の健啖家としての側面も見えてきて、なるほど実にチャーミング。興味をかきたててくれますね。

今月は新連載が1本、新規ゲストが2本です。

『追風のジン』

牛木義隆の新連載。『夢喰いメリー』の次ははたしてどういうのでいくのだろう。情報いれずに待ってたら、なんと、忍者もの!

物語は冒頭からクライマックス!? いや、ここで重要な過去のピースを読者に提示しておくことで、続く本編での展開、過去の英雄に対する風説が誤っているということに読者が気づけるようになっている。しかしなぜそんな誤解が? いやあるいはこの悪党たちが自分たちに都合のいいよう、彼の行動を捻じ曲げて流布しているってことなのか?

このわからないこといっぱいの状況。けれどわからない中にこれという物語の筋道がぴしっと通してあるから、決して迷子になるようなことはない。開示されていく情報と、うずうずと動き始める物語、その両者がともに手を取り合うかのようにバランスよく塩梅されているから、手探りするように読み進めていたはずが、気づけばすっかり引き込まれて、軽快、痛快、活劇の面白さにすっかりしてやられていて、かと思えば別れの場面のものすごさよ。

これは語る力の強さだろうと思う。まだ第1回、さほどなにか描かれたといえるほど物語が深堀りされたわけじゃないのに、しかも初読で与えられた情報を整理しながらの仕分けもすまない状況だというのに、思わず心突き動かされ、ほろりほろりと涙をこぼす。ほんと、漫画の力の強さ、そこに息衝く人たちを確かと感じさせる、そんな語り、見せ方にすっかり舌を巻く思いでありました。

1話に触れた感じ、痛快路線でいくっぽいですね。はたしてこれからどのような物語がつむぎだされるのか、本当、わくわくと楽しみにさせられます。

『赤ずきんとオオカミ少女』

童話の赤頭巾をベースにしたお話です。森に出るオオカミ。人とは相容れない存在であるオオカミを人は怖れ、住処としている森に近づくことも避けている。そんな状況で、本当にオオカミは悪い生き物なのか? 疑問を抱いた赤ずきん。そしてその子が出会うことになるのは、猟師に追われ傷ついたオオカミの少女。人とも言葉を交わすことのできる、わかりあえることもできる、言い伝えに聞くオオカミとはまるで違う存在だったというのですね。

読み終えるまで心配が常にそこにある、そんなお話でしたよ。だってね、好奇心が災いするって話はそれこそいくらでもあるじゃないですか。禁忌とされているものに、本当だろうかって興味を持って、うかうかと触れてしまったが運の尽きみたいな話。これもその系統だったりするんじゃないか。このオオカミの子との交流も、いずれ均衡が破られて、オオカミあるいは赤ずきんが……、みたいな展開だってあるかも知れない。そんな緊張感をともに読んでいたのです。

けれどこの漫画はそうした展開を作らず、優しさでもって物語を閉じました。その分印象は弱まりましたが、物語は苛烈さとか刺激とかだけではないでしょうから、これはこれでよかったのだと思います。

『ゾンギャル』

交通事故で死んだ親友をそのままにできなくて、自作のゾンビパウダーでもって延命、いや生き返ってはいないから、なんていったらいいんだろうなこれ、ゾンビとしてながらえさせてしまった主人公。ゾンビとなった友人は記憶を失って、と思ったら、そういうわけではないのか! 主人公に思いを寄せていた友人の、その思いを遂げたいがために記憶喪失を装い、主人公に可愛がられるチャレンジをこっそり続けているという状況。わりとカオスなシチュエーションがそこにありました。

しかしこのゾンビ、腐敗や破損が抑えられているのか、意識も明晰、言葉によるコミュニケーションも問題なくできて、そういう点では死者と暮らすことで生じる悩みみたいなのは薄い感じですよ。ほら、よかれと思って死者を蘇えらせたら後に大変なことに、みたいな話も多いでしょう。でもこれはそんな話じゃない。友人は死んでゾンビになったものの、主人公からの愛情を受ける毎日をエンジョイ。けど、それはいいんだけど、可愛がられると尊さが爆発して火を吹くのか。うん、ちょっと物騒。セルフ火葬からの鎮火みたいな流れはコミカルで、面白おかしく読みましたよ。

時にシリアスさを帯びる主人公の感情と、主人公に大切にされて嬉しさMAXの友人の感情、そのギャップも面白みを出していました。いやほんと、自分の嬉しく思ってるところを主人公に伝えて、その気持ちを楽にしてあげようよ! みたいなツッコミいれたくなるようなそんな関係に、コミカルさと情感の共存するもの感じました。

それと最後のセルフ土葬。ほんと危うい! 油断すると死が確定してしまうんですね、この子。

2021年7月20日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年9月号、一昨日の続きです。

『のむラリアット!』

前回、みるくと星が自分たちを省みてふたりチームとしてのスタートを切った、そんなエピソードが描かれたわけですけれど、今回はいよいよ星、みるくペア、初の活躍が描かれるかと思えばさにあらず、海音、桃ペアのお話。しかも試合だーっ! って、このふたりはちゃんとチームになれたのか? 課題をクリアできているのか!? 冒頭からめっちゃ不安になったわけですが、あれ? 桃、いい感じに海音になついてる。このふたりはふたりで、ちゃんとコミュニケーションとって、チームとしてともに戦える、そんな状態にまで持ってこれたのかも知れませんね!

と好感触を持ったところで、なんとまあ、対戦相手がこちらのメンバー順を予測して、海音、桃ペアに強豪選手をぶつけてきましたよ。予想外の展開に腰が引ける海音に桃! いやいや、ここでタッグの絆は瓦解するんですか!? ひとりリングに置き去りにされる桃。でも、ここで海音にいいたいことを、それらしくオブラートに包んだ上でいえるようになってる桃。うん、やっぱりふたりはちょっと変わってきてるんだと思うんですよ。

しかしここからの試合の情景、桃の攻撃、まるで効かないのな! でも、ここでちゃんと海音が動いてくれる! ただ桃を前線に送り出しただけじゃなかった。戦いの場はリング外に移って、いやもう海音大暴れ! とはいえ、パイプイスで殴打はいいんですか!? いや、やっぱりあかんのか。でも、この大騒ぎの果てに、卑怯とはいえ、ギリギリでも勝てたかも知れないところまで持っていけたの、いやほんと、頑張ったなあ!

と、なんか終わったみたいな書き方してますけど、試合はまだまだ続きます。対戦相手のルイーザ選手、激怒してますけどね!? ほんと、ビビりたおす海音と桃。これ、ちゃんと試合が成立するのか!? あるいはここからでもなにか対抗できる可能性あるのかな。その可能性に期待したいところです。

『いのち短し善せよ乙女』

いい話じゃったなあ。乙女に頼られたい夏芽ですよ。今日の善行アイテムはなんだろう、乙女のこと気にしてくれて、乙女のためになにかしたいと思い悩んでいるんです。この乙女に対する気持ちが本当にいじらしくって、ほんといい子だなあって思う。驚くと豹変しちゃってさあ大変なんだけどさ、凶暴化を欠点としてもそれを帳消しにできるほどの善意の人だと思うんですね。

そんな夏芽に対する乙女の気持ちが嬉しい回でもありました。手伝いたい気持ちのあふれかえる夏芽にちょっと距離をとる乙女なんだけれど、それにも理由があった。その理由というのが、夏芽のこと喜ばせたい、その一心だったっていうのがね、しかもただ喜ばせたいだけだったものが、迷ったり悩んだりしてた夏芽の気持ちを救うことにもなってね、ええ、善です! まぎれもない善行です! いい話でした。

悩む夏芽にちえがかけた言葉、これもよかったですね。信じる気持ち、それを大切に。このくだりがあったから、夏芽の信じた気持ちのむくわれるくだりがあんなにも嬉しく思えるものになったのだと思う。ほんと素敵なエピソード。でもそれだけにちえちゃんの余計な一言が! こうしていい話だけでは終わらせないところ、やるべきことをやりきってる感ありますね。

『桔香ちゃんは悪役令嬢になりたい』

桔香たち、今回は皆で海にいきます。帽子かぶってる桔香、可愛いよな。電車に乗って海へと向かう、その途上で起きる事件! ったって、桔香とツナギが電車に乗り遅れちゃうだけなんですけど、落ち込むツナギと桔香ふたりの関係性、それがとてもよかったなって。だって、ツナギのこと全然責めないでしょう? ほんとやっぱり桔香は優しい子なんですよね。今回もみんなのためにってお弁当持ってきたでしょう? まあ、残念なデキだったわけですけど、それを無下にしないツナギもやっぱりいい子だと思うんですね。

今回のいいところは、皆が皆、それぞれに舞い上がちゃってるところですよね。アオイなんて旅のしおりとか作ってきちゃうし、桔香はお弁当、ツナギは駅で浮き輪をふくらませちゃってみたいなの、ええ、ちょっとウキウキがすぎちゃいましたね。でもそれもまたひとつの思い出だと思うんです。

そんな中、ひとりクールだったイトもよかった。思いがけず先行することになったアオイとイトの間がもたない感。これ、アオイがひとり困っちゃってるのかと思ったら、イトはイトでもてあましてますよね。こうした子たちを楽しくまとめちゃう。桔香にはそうした人を楽しく仲間にしちゃう才能があるのかも知れませんね。

『初恋*れ〜るとりっぷ』

おお、プリシオンちゃんだ。突如そらの前に現れた彼女。偶然ではないらしい。待ち伏せだーっ! きゅっと目隠しして、今日はデートだと電車に乗って向かうは亘理駅。

思いっきり不安に陥ってるそらですよ。しかしここで記念写真といって撮った写真で、皆に自分のいる場所を通知する。この機転! とても見事だったと思います。

プリシオンはいろいろ重くて、いろいろ歯止めの利かない、そんな危うさがある子ですが、それでも基本は大好きなそらのこと思っているんですね。今回の突然デートも、そらの好きないちごを一緒に食べようと、いちご狩りに誘ってくれていた。ええ、焦り? 思い込み? そうした気持ちを抑えて、すこしずつそらとの関係を再構築していけたらもっと違った未来も描けたりするのかなあ、とか思ったけど、先生の存在があるからなあ。

今回の突発デートと、先生、みかげの合流がきっかけとなって、そらの思い人、それが誰かプリシオンにもわかってしまいましたね。ここからプリシオンはなにか動きを見せるのか。どうか思い詰めたようなことはしないでおくれ、と思うのですが、同時にむくわれないかも知れない思いを抱えるつらさ思えば、この子の不憫さに心揺れ動きます。

2021年7月19日月曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2021年7月18日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年9月号、昨日の続きです。

『今日の授業は恋愛です!』

今回はコミカルとシリアスをバランスよく塩梅して、楽しく読んで、そして気持ちをぐっと動かされて、いい充実感あるお話だったと思います。

前半がですね、さがりの家に集まって皆で試験勉強するっていうんですが、りっかがやたら舞い上がちゃってるとか、なとせもどっきりしちゃうとか、なかなかなるほどいい感じ。さがりのベッドに飛び込むの、特に意識してないこみねは思いっきりいくのに、下心あるりっかはなかなか踏み切れないとかね、面白み山盛りでした。

さて、ここで気になる写真? さがりの昔の友達の写真。全部捨てたはずなのにというその理由は? 写真を見るかぎり仲良くしていた、その子となにがあったのか、絶交するような事件ないしできごとなどあったのでしょうか。

さて後半はこみねのエピソード。このところ、こみねの周辺が掘り下げられていますよね。この子の気持ちや家族、母に向けた気持ちなどなど。その母が倒れました。試験中に知らされて、どうするべきか迷って一瞬頭の中が真っ白になったこみねの手をとり病院へとともに向かうさがり。

やっぱさがりかっこいいよね。なにがこみねにとって大切か、それを判断するや即座に動く。勢いでやっちゃったっていってるけど、それだけこみねのこと我がことのように思ったんだろうな。その思いの深さゆえに、躊躇なんか吹っ飛んじゃったんだろうなあ。

病院でのこみねにかけるさがりの言葉、これもたいへんによかったです。ずっと自分ひとりでなんとかしないと、そう思って肩肘はってたこみねにとって、どれほど力になったことだろう。しみじみと感じるさがりの情の厚さ。というか、ここまでいってもらったら、そりゃこうなる。ええ今回のできごとは、こみねにとって大きなステップ、ひとつどころでない節目になったみたいですね。

ところでちょっと気になるんですが、今のこみね、さがりのベッドに思いっきり飛び込んでいけるかな? いや、この子は意外と思いっきり飛び込んでいけそうな気もします!

『ななどなどなど』

萌が眼鏡です! 眼鏡です!

普段はかけてない眼鏡にギャップ萌えと好評。こうした状況下で嫉妬を隠さないのが小町ちゃんですね。小町ちゃんにギャップないですか? わりと普段から思ったまんま、どストレートにいったりやったりしがちだからかな。うん、よくいえば裏表がない。裏も表に出しちゃってるのが問題といえば問題のような気もしますけど、こうしたわかりやすいところはこの子の魅力だと思いますよ。だから元気出して小町ちゃん。

思ったまんまどストレートに行動する、そんな小町の今回のチャレンジは、高山萌を困らせる。大失態の現場を見てやろうっていうんだけど、完全に見透かされていて、だよなあ、どうしたって不自然だもの。いつもはやらんようなことやってくる。ん? なんかおかしいぞ? これ、萌じゃなくっても警戒しますよね。でもそのわかりやすさ、チョロさも魅力ですよ、小町ちゃん。だから元気出して。

るるが踏み出しましたね。そうか、るるに対してヤバめの感情抱いてる萌。その内心をがっちり隠してるから、るるからしたら、ちょっと距離があるみたいな感じしてたんだ。その距離を縮めたい。その行動がね、るるにとっても、萌にとっても、すごくいい結果を生み出したでしょう? るるにしたら気を張らない自然体の萌に触れることができた。萌からしたら、るるからぐいっと距離詰めてきてくれた。

おお、Win-Winっていうのはこういうことですかい!? さらにはこの萌の大照れ状態、小町も目撃することができて、おお、さらに勝者が!? とはいうけど、このへんの事情、既知ではあるから、はたして小町にアドバンテージがあったかというと微妙、ではありますね。ええ、今回はるると萌、ふたりの世界。るるの笑顔、達成感がすごく印象的で魅力的でした。

『ぬるめた』

エッチアニメって、えらいサブタイトルがついてますね。夜中にやってるアニメ、その中でもちょっとエッチなのくるみが見てて、でもってそれがちあきにバレちゃった! なんとか隠そうと頑張るんだけど、ああー、ちあきは数枚も上手。でも、見てたアニメをバカにされて黙ってられるくるみさんではありませんでした!

ここからの展開がめちゃくちゃ面白かったです。ストーリーも面白いってくるみ必死に抗弁して、そのまんまふたりで一気見しちゃったんだ! でもって学校でさきなとしゆきに面白かったんだ! って熱く語ってたら、普段しゃべらない男子が、それから女子もやってきて思いもしないアニメトークが広がっていくの!

いやほんと、この展開、めちゃくちゃ面白い。昔の内気でコミュニケーション苦手系のアニメファンだったらこの展開はなかったな。でも今はそんな時代じゃないんだ! とか思ってたら、ちあき、あんたはそのタイプか。と思ったら、さきな、あんたもそのタイプか! いや、だろうなあ、わかるよ、君らはそのタイプだ。

くるみの影響力なのかな、気持ち、思い入れいっぱいにしゃべるから、その話聞いてただけのクラスメイトも興味持っちゃって、ちょっとしたブームになっとるじゃん! こんな時、やっぱサブスク時代はいいよなあ! 興味持ったら自分ちの加入してるサブスクで見られるか確認、見られたらすぐに一気見! 昔なら、誰かビデオに録ってない? って聞いてまわって借りてきてみたいなプロセスが必要だったんだよ!? いやあ、いい時代になりましたわあ。

そして皆がそのアニメを見てる時の反応がちょこっと描かれたの、すごく面白くってですね、受けるものあり飽きるものあり、他にも人それぞれに引っ掛かる箇所違ったり、そもそも引っ掛からなかったりみたいなのね、面白かった。この反応の違いにも個性は現れますね。登場人物もたくさんでわいわいと、それもほんと面白かったです。

2021年7月17日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年9月号、昨日の続きです。

『瑠東さんには敵いません!』

できる妹、百々の失敗。姉のカバンにこっそり忍ばせたはずの折り畳み傘が、なんと自分のカバンから出てきちゃった! かくして姉は雨を前にただただ立ち尽して、というか、百々が雨が降ると警告してくれてたのに聞いてなかった姉がいかんな。でもって姉、カバンの中に漫画があるから濡れて帰るわけにはいかない!

わかる……。わかるわ、それ……。

今回の瑠東さん、和村を強引に自分の傘に引き込んで、相合傘帰宅ですよ。女子同士なんだから気にしないでいいじゃん。なんならもっと身を寄せあうくらいいっちゃいなよ、なんて思ったけれど、さすがにそこまではいきませんでした。でも雨が降ったら和村と一緒に帰宅できるから雨が好きとかいっちゃう瑠東。なんとまあ、歌のフレーズみたいよ!

今回はいつにないロマンチックな雰囲気あって、だってさ、和村ちゃんまであんなこといっちゃうのよ? さらには雨があがってなお相合傘継続とかさ、本当にいつになくロマンチック。大変に素晴しかったと思います。

『妖こそ怪異戸籍課へ』

山本睦子の秘密。なにか睦子には秘密があるような口振りで課長と夏生が話していた。その秘密の一端が語られましたよ。

このところ睦子につきまとっていたカラス。いざ面と向かって話してみれば、敵対するものではない模様。それどころか、なんとまあ睦子の遠い先祖。その名も山ン本五郎左衛門。って、聞いたことあるな。なんだっけ、漫画とかそういうので知った名前だ。ええと、ええと、おそらく『うしおととら』だな。

児童公園で睦子と山ン本がコンタクトをとった、ただそれだけのことでこの周囲の妖怪たちにその存在を感じさせるほどの気配を発する。まさしく大物中の大物で、その大物がなにしにきたかというと、睦子のスカウト? 自分の領分に睦子を引き入れようとしている山ン本に対して、頑として断わる睦子。それはいいとして、逆に自分たち、人の領分に山ン本を加えることを明言してみせた睦子の真意。そこには人と妖怪を橋渡しするということ以上に、なにか人と妖怪の間で引き合う思惑などあったりするのかな。ちょっと意味深なやり取りだったように感じました。

自分の素性を隠していることを負い目に感じている睦子。その負い目の奥底に山ン本の指摘するような気持ちなど隠れているのか、あるいはただ自認する属性が人というだけで他意などないのか、そこを自分でも仕分けしきれていない、そんな感じにも見えますね。人間の、妖怪のというとフィクショナルとも感じますが、人と人とを区分しうる属性やそこに潜在する差別性など、その構造に目を向けるとただ虚構ともいいきれず、それだけに睦子の葛藤は誰しもが時に直面しうる問題意識そのものであるのだと実感や共感をともに読みましたよ。

しかしそんな睦子を励まそうとした夏生の行動。心意気は買うけど、ただ暴言投げつけただけになっちゃってるよ! ほんと、こういう真っ直ぐだけど不器用なところ、これが夏生だなあ、なんて思いました。いい人なのに、損するタイプですなあ。

『こみっくがーるず』

この瞬間を待っていた!

修学旅行にいきました。その夜のこと、生徒たちは恋バナしたい、ミステリアス琉姫の秘密を知りたい! テンション高く、夜ふかし、消灯時間を過ぎても気持ちがおさまらない、ずっとおしゃべりしていたい。

そうした気持ちを理解しつつも、はやく寝なさいと叱りつけていく虹野先生ですよ! めちゃくちゃ面白い。巡視して説教して、その忙しさ、大変さにへとへとになってるの、いやほんと修学旅行の引率って大変らしいですよね。まだ生徒たちが夜中旅館を抜け出して繁華街に繰り出して、みたいなことしたりはないみたいだからマシなのかな? あるいはベテランの先生は外を巡視している!? いやもう大変です。

そんなこんなでくたびれ果てた先生のささやかな楽しみ。電池の買い出しを自ら買って出てまでコンビニに走るそのわけですよ。目的は今日発売の月刊少年サイダー。翼の漫画が目当てなのですが、そこには先生絶対驚くサプライズが待っていて、くるぞくるぞ、いったいどんな反応なさるのかな!?

そう思って、にやにやしながら待ち構えていたら、ああーっ、膝ついちゃったよ! もう最高! その翌日のキラキラも! もうめちゃくちゃ面白かったです。

2021年7月16日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年9月号、発売されました。表紙は『ぼっち・ざ・ろっく!』。背景にビビッドなピンクを背負って、結束バンドの4人、見事に勢揃い、一緒にジャンプですよ! でも後藤ひとりだけ転げ落ちるみたいになっていて、この子、自分の役割、見事に果たしてくれています。大きなリボンを蝶ネクタイっぽくつけた虹夏、ズボンにサスペンダーもマッチして、なんか可愛らしいですね。リョウの控えめジャンプも可愛いです。

今月は新規ゲストが5本です。

『お姉様のVな事情』

酒クズ系Vチューバーとかいうジャンルがあるのん!? 昨今人気の神酒シズク、酒にギャンブル、あまりの振舞いに中身はおっさんと噂されているVチューバーなんだけど、その正体は主人公逆瀬川マリナだけが知っている。お隣のお姉さん、苦楽園ミユキ、ん? 阪急今津線から甲陽線? ええと、まあいいや、文武両道容姿端麗、憧れのミユキお姉さんがその酒クズ系Vチューバーの中身だというんですね。

今回初回は、シズクの正体をマリナが知ってしまうところが描かれて、まさか接点などあるまいと思っていたシズクとミユキ、この両者がなんと同一人物だった。佃煮届けにうかがったお隣の開いた窓から見えたのは、安酒かっ食らいながら配信しているミユキお姉さん。えらいこっちゃ。なんで窓を開けたままに……。いや、放送前から飲んでたといってたなこの人。酔って失敗するタイプだなこの人……。

完璧で通っているミユキ。それだけに気が抜けない。たいていのことは思いどおりにいくせいで、確率に翻弄されるガチャやギャンブルに心動かされてしまって……。ほんと、これだけ聞くとなんかそういうこともあるんかなって感じだけど、同じ飲むならいい酒飲んでというマリナの叫びもよくわかる。こうした思いのミスマッチ? ついていくだけで精一杯って感じになってるマリナのツッコミ? サポート? それが面白いことになりそうですね。

『オウルデイズ』

半人半鳥なのかな? 人鳥と呼ばれる存在の通う学校に入学した鳥好き少女、小鳥遊蛍。あまりに鳥が好きすぎるせいで、人鳥を前に奇行が目立って友達作れないでいたのだけど、そんな彼女がこのたび知りあうことになったのは、シマフクロウの神威チカ。初対面でいきなり求婚とか、やっぱり奇行の目立つ蛍であります。

蛍とチカ、ちょっとベクトルは違うっぽいけど、コミュニケーションに苦手があって、いまだ友達を作れていない、そんなふたりがそれぞれに不器用ながら距離を詰めていこうというこの関係。なんとしても友達に、そう思うものの蛍の奇行にチカ、ちょっと引いてますやんか! ともあれそれでもちゃんと友達になれた。これ、チカの度量ゆえかい!? いや、それだけ友達欲しかったんだな。

合間合間に鳥の生態もろもろをもとにしたトピック差し挟みながらの不器用なふたりのガール・ミーツ・ガール。不器用ながら頑張ってコミュニケーションとろうとする姿、これは確かに魅力的。チカ、ほんとチャーミングだったと思います。

『コンビニ夜勤のあくまちゃん』

悪魔の娘、アルール。悪魔としては結構高位の存在のようだけれど、魔王復活に必要な陰エナジーを集めるために人間の世界にやってくるも、人間を侮って準備不足のまま来訪してしまったのが大失敗のはじまりで、楽勝と思っていたはずがまるで思うようにいかず、路頭に迷い、そしてついにはコンビニバイトで食い繋ぐまでおちぶれるはめに。

というか、駄目だった時は出直そう! しもべのカラス、イレイナのアドバイス、的確だからちゃんと聞こう! でも高位であるがゆえに侮り、高位であるがゆえに下位の意見を聞き入れることもできなくて、でもついには人間風情に土下座してしまったのか……。アルール様、それができるのなら、ちゃんとご家族に助けを求めましょう……。

コンビニ勤務はたまたまだけど、陰エナジー収集には打ってつけの場所というの、結果オーライ? しかしあまりにコンビニ勤務の闇っぽい話が描かれて、いやもう大変な職場ですよまったく! 陰エナジーたれこめる店内、それをばっちり収集すれば、店内はすっかり清められて、対してアルールは体がちんまりしてしまうんか!

これ、結構な超常現象だと思うんですが、バイトの先輩、光野天子は当たり前みたいに受け入れてる……。ただものではないなこの人……。うん、この人にもきっとアレなバックグラウンドがありますよ、そんな雰囲気漂わせて、ええ、そのあたりは次回以降になんかいろいろありそうな予感でありますね。

『乙女よ我に返れ』

花葉とあやめは幼馴染み。けれどここ数年、なぜかあやめに距離をとられていて、仲直りしたいと思い悩む花葉。そんなふたりに訪れた思いもしない展開。なんと、百合作家の楓のモデルをするあやめを目撃したのがきっかけで、花葉も百合漫画のモデルになることとなってしまった。

そこからのふたりの描写、確かにとてもよかったと思います。美少女と名高い花葉の影に隠れるかのような扱いにコンプレックスを深めてしまっていたあやめ。その冒頭に見せた様子から真面目一徹キャラと思われたあやめの意外な側面からが面白く、でもってそんなあやめにぐいっと踏み込んでいく花葉のセリフ、さらには見つめるその目の強さよ!

きましたね、きましたわ! ええ、大変よかったと思います。これ、さらなる発展、それを見ないことには収まらない感ありますね。

『おにこむそう!』

鬼の娘のオニ子と虚無僧やってるミロク。弱さを克服すべく上京してきたオニ子と、ありあまる法力でもって悪霊退治をなりわいとしているミロク。まるで違った背景背負ったふたりが、ニチ朝アニメを縁としてその仲を深めていこうというストーリー。

修行はいいんだけど、はたして今の東京に出てきて強くなれるのだろうか? という疑問はさて置いて、鬼の姿が秋葉原の風俗に溶け込んで、なにかのイベント? とかいわれてるのは面白かったです。

たまたま出会った虚無僧のミロクだけど、オニ子の姿を見て、オニレッド推しかと問うてくる。いやまさか、オニ子の格好、オニの集落に伝わる由緒正しい鬼装束とかじゃなく、好きなアニメに寄せたものだったりしたの! しかしここでちゃんとオニレッドにオニピンク、オニキュアトークがきちんと成立するのね、そうかあ、鬼の集落、テレビの電波届いてるんだ! 鬼の社会も意外や我々人の社会に近いのかも、なんて思っちゃいましたよ。

気弱な鬼と滅法強くて豪快おおらか大雑把な人との交流。どうにも弱気で、働くことにネガティブな印象持ってるオニ子を、半ば脅しでもって引き込もうとするミロクの強引さ! どっちが悪辣なんだかわかりゃしない関係、その転倒感が魅力です。

2021年7月15日木曜日

今日は休みます

今日はこの漫画を読みました。

  • 宇城はやひろ『切れぬ牌などあんまりない!』第1巻 東方Project原作,堀慎吾監修 (東方Project二次創作シリーズ:電撃コミックスEX) KADOKAWA,2021年。

2021年7月14日水曜日

今日は休みます

今日は以下の漫画を読みました。

2021年7月13日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2021年8月号

 『まんがタイムきららキャラット』2021年8月号、先日の続きです。

『しずねちゃんは今日も眠れない』

お泊まり会をやると決定して以来、やけにやる気に満ちているしずねですよ。いつにない不遜な笑み。オーラにゴゴゴゴという擬音までまとわせて、よほどのパワーアップだ。今ならなんでもできる気がする……。微妙にフラグ立ててる気もするんですが……、ともあれ気持ちの高揚と行動の積極性、なかなかリンクしていかないところ、もどかしくもあり面白くもあり、そしてちょっとおかしくなってる言動、ほんとに素晴しいと思う。

なかなかアイアイサーっていわないよ!?

ともあれ、浮かれると失敗しがちですという話。ええ、見事に失敗しました。いやほんと、うきうき浮かれて他のこと考えながら階段あがっていたら転げましたか! くじきましたか!

ここからの落ち込みの深さ、浮かれ状態とのギャップがさすがの鮮やかさで、ほんとまあ、どんだけ楽しみにしていたんだろう。そんなこと思っちゃうだけに、こうしてねねに癒されて、気持ちを落ち着かせて回復させていくのがね、よかったなあって、ひとりでいたらずっと落ち込んだままだったかも、なかなか気持ちも戻せなかったかも。しずねにはねねといういいお友達がいて本当によかったなあと思ったのでした。

しかし、お泊まり会って来週でしたか! 随分先の話だった! でも、ほんと、そんだけ楽しみだったんですね。で、浮かれて机に足ぶっつけるねね! ほんと、笑っちゃ可哀そうだけど、めちゃくちゃ面白かったです。

『みちくさステップ』

部活をサボっての帰り道、同じく道草していた珠音に呼び掛けられて、バスケ部から園芸部に転部することに決めました。そんな一花の園芸部での活動がはじまる今日というこの日。ベランダの小さな植物園に気持ち動かされてる一花の表情がいいですよね。山桃みのるは、あんまりちんまりした活動だからって恥ずかしがってるんですけど、そんなことないよ、よさがちゃんとあるよというの、一花の感情の動き、そこからの見せる一連の行動、全部がしっかり伝えてくれていたの、大変によかったです。

一花、ミニトマトの鉢を任されましたね。初心者でも簡単とのことですが、一花、植物育てるのに苦手意識あるのか。実をつけなかったトウモロコシの話をしたら珠音がすごい勢いでサポート表明してくれるでしょう。いいわあ、すごくいい。こうしてちょっとずつでも慣れていって、できるようになっていって、ひとつずつ達成感得ていけるといいですね。ステップアップですよー。

そしてもうひとりの部員。蓮華咲季。やたら偉そうな一年生! いいななんか、この子。すごく尊大なのに、ときたま礼儀正しくなる。面白いなあ。

個性的な部員たち。ささやかな部活動。大切に育てられる植物。咲季のわくわくお花摘みランド! 楽しみにさせる要素、いっきにたくさん提示されてわくわくってやつですよ。

『あやしびと』

牛鬼登場。上級生のふぶきが撃退すべく動いたものの、その攻撃はまるで通らず、むしろ牛鬼の能力に膝をついてしまう。ああ、駄目じゃん、めっちゃ劣勢じゃん。で、ここでアヤの妖怪知識が役に立つのね。すごいな、かっこいいぞ。ここからの、ひとりひとりが自分の能力をもって脅威に立ち向かおうとする姿、とてもよかった。でも、アヤを守ろうとしてカバネは腕を損傷。もうすごいピンチ。みぞれどころかふぶきの力でもまるで敵わない強敵相手を前にして、どのように切り抜けようというのか。

ああ、アヤ、頼りになるよ! ちゃんと助けを呼んでいたんですね。牛鬼出現時点でユユに連絡をとっていた。ナイス判断やわ。これという能力がないアヤだけに、頼るべき時にはしっかり頼る、なんでもかんでも自分でなんとかしようとしない、そうした考えが身についているのかも知れませんね。

ここからのふぶき回復の流れもめちゃくちゃ面白かったです。獏ってそんな伝説があるのん! 知らんかったわー。ほんと、妖怪マニアの面目躍如たる活躍でしたね、アヤ。そしてふぶきもみぞれの抱擁で回復……、いや違うな、これ負傷でいいのか?

ともあれ、最初あんなに険悪だったふぶきとアヤの関係、もう見事に立派なパートナーじゃないですか。なんか互いに信頼しあう仲間になってますよ!

2021年7月12日月曜日

『まんがタイムきらら』2021年8月号

 『まんがタイムきらら』2021年8月号、一昨日の続きです。

『そらコミュニケーション』

そらが猫を拾ってきました。捨て猫だろうか、いやきたないからノラだろう。ウチでは飼えないとしっかり釘を刺す千十星の気持ちがよくわかる。自分の領域を侵されるの嫌そうだもんな、この人。

とりあえずは三日間と期限を切って、面倒みつつ貰い手を探すことになりました。けど誰も猫飼ったことないのね、この家。それどころか地球のことをまずよくわかってないメンバーが過半数。やばい。地球の人間でも知識がないとやっちゃいけないことやらかしちゃうのに、気持ちのままに動いてしまうソラとか、本当にヤバい。さっそく鯖缶を与えていますが、猫に鯖缶って大丈夫なの!? 人間がおいしいと感じるものは動物にはよくない可能性が高いよね。ふー、ほんと、ヒヤヒヤさせられますぜ……。

世話はアトリアに押しつけるつもりが、すっかり千十星が主軸になって動いていますね。とっつかまえてお風呂に入れてと、先頭に立って世話焼いてるの、これきっとアトリアが役にたたなかったからだな……。

猫もその献身をわかってくれたのか、千十星にも懐いて、そうしたら千十星もすっかり情が移ってしまって、ああ、千十星が最初に猫を飼うことに反対したの、だからかも知れませんね。きっと情が移ってしまう、そうなれば別れもつらくなるだろう。だからこそ、最初からしっかりきっぱり距離を置いていこうとしていたのかも。

思えば、ソラのことにしても、面倒見よく受け入れてくれている千十星です。ええ、実は情に厚い人なんですよね。今回の猫の顛末にしても、ああ頑張りがわかるからこそ気の毒に思われて、ええ、千十星、お疲れ様でした。

My Private D☆V

『しずねちゃんは今日も眠れない』の逸見です。

D☆Vポイントは「ぼんやりした雰囲気の女の子が好きです…。」。

おお、それわかる気がする。『しずねちゃん〜』見てればよくわかるといえばいいでしょうか。しずねちゃん自体が夜よく眠れなくってぼーっとしてますし、抱き枕のねねもわりとぼんやりさんじゃないですか。黒うさ抱き枕のののもそんな感じですよね。

今回のイラストに描かれた女の子、ぽつねんと木陰に腰掛けたこの子の見せるアンニュイな表情。それにどこか見覚えありと感じるのは、これまで『しずねちゃん〜』の連載で幾度と見てきた、そんな表情だから、そしてあるいはそれら表情に印象的に記憶に残る、はっとさせるようなものあったから、かも知れませんね。

2021年7月11日日曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2021年7月10日土曜日

『まんがタイムきらら』2021年8月号

 『まんがタイムきらら』2021年8月号、昨日の続きです。

『推しごとびより』

夏ですよ、ということで海です! かくして皆で海に繰り出して、いや繰り出していないな……。海の家にこもってインドア活動するところなど、実にこの子たちらしいと感じます。

海にきたのは遊びではなく合宿です。アイドルとしてのステップアップをはかろうとしている、のですけど、あんまりシビアでないのもまた彼女たちらしさですよね。さらには、ただの水着回では? なんてメタな発言飛び出してるけど、ゆず湯先生や空なら実際にいいそう! そんな感じめっちゃしますよね。その後の空によるアイドルアニメの夏合宿定番展開解説も、なるほどにやりとしてしまう、そんな面白さありました。

この子たちの場合、合宿だというのに遊んでばかり! みたいな展開にはなりにくいのもおかしくて、そもそも海に出ようとしない。遠泳、走り込みするもすぐにバテて、そこでようやく遊ぼうとなるの、腰が重い、基本的に真面目、課題のスタミナ不足がまさにここに露呈、などなど、面白さにそれだけでない情報の乗ってくるところ、とてもよかったです。

今回の海での合宿、心町の姉発案だそうですが、ロゼとの対決で負けたこと、この子たちひきずってたんですね。そうした空気を変えたかった、この子たちの本来のよさを取り戻させたかった、そしてなにより気づかせたかったんだなというのがね、心町の姉の立ち位置、マネージャーであり保護者でもあるというところをよくよく見せてくれました。こうしてちゃんと見守ってくれてるの、安心しますよね。いいお姉さんです。

『ぎんしお少々』

今回は2本立て。1本目は鈴銀姉妹が風呂につかりながら遠隔でおしゃべりしています。たわいのない話から、互いに相手の近しい人、まほろにもゆるのこと、印象とか情報とか、その人となりとかいろいろ話す様子がですね、いろいろ気になるのかな? これもたわいのない話かも知れないけれど、親しくなった人への興味、その姉妹への興味、さらには自分の姉妹へ向ける意識など、いろいろ動く気持ち、思いがうかがえるようで興味深く読みました。

そして前回提示されたフィルムに添えられた謎の数字、それが解決しましたよ! もゆるとまほろ、遠隔通話でコミュニケーション。なんと、その数字、フィルムの使用期限だそうです。西暦二桁と月二桁。でもフィルムってパッケージに乳剤番号とかと一緒に使用期限打たれてなかったっけ? いや、それって外箱だけだった? もう覚えてないわー。

でもってやっぱり、あえて使用期限オーバーさせたりしてるんだ。味のある写真を撮るため、あえて寝かしたりする。そうかあ。なんか輪郭がボヤけるというか、ボワんとした眠い絵になったりするよね。自分の場合はあえて寝かせたんじゃなくて、使わないまま置きっぱになってたの使っただけなんですけど。

などなど、こうしていろいろ工夫? 試行錯誤? して撮ってみるのは楽しいですよね。あの、ねかしばこにフィルムをしまっておく姉の表情がなんか面白くって、ちょっと期待もまじって見えるの、いい味でした。

今回、もゆる、姉との記念写真撮るのにスマートフォンを使っていましたが、便利な写真、楽しみの写真、いろいろ使いわけてるんですね。こうしたシチュエーションや目的で使う機材を違えるのもまた写真の楽しみなんだろうな。なんて思ったりもしましたよ。

そしてセツナについて。姉のこと、一方的に友達と騙っていたわけですが、ああよかった、ちゃんとまほろに覚えてもらっていましたね。そんな姉からのセツナの印象。語る言葉に見守る気持ちの感じられるように思われて、これもよかったなあ。妹もゆると重なったんか。うん、セツナとの関係も今後いろいろ広がっていきそうですね。

『しあわせ鳥見んぐ』

鳥との、自然との関わり方、その距離に悩み迷っていたすずですが、翼との遠征がひとつ答を与えてくれた、ひいては自分がなにをどのように表現していきたいかの方向性を見出すことにも繋がったみたいですね。

伊豆沼で見た見事な雁のねぐら入り。今では伊豆沼のような特別な場所でしか見られない光景だけれども、それこそ昔は日本のあちらこちらで見ることができたという。この、かつては当たり前だったものが今はもうそうではないという現実を出発点にして、今の当たり前に思ってることの中にも当たり前でない特別があるのかも知れないというところまで視野を押し広げていくところ、ここに芸術の目的とするもののひとつがあったなと思わされて、少し興奮したのでした。

異化効果という言葉があるのです。日頃当たり前と思ってるものが、その作品に触れたことで異質なもの、特別なものに変わってしまうような体験みたいに受け取ってもらうといいのですが、とりわけ近代以降の芸術を語る際に重要になってくるキーワード。翼にとっての鳥見とは、まさにその日常を異化していく実践なのかもな。あるいは誰にとっても、なにかを知り、深く関わることは、自分自身もその日常をも変えていく行為そのものであるのだな。そんな当たり前のことを当たり前じゃないと再確認させてくれたのは、まさにすずの言葉のおかげであったなあ、なんて思わされたのでした。

この漫画は第一にバードウォッチング、鳥をメインのテーマにしていますが、そして同時にすずの関わる絵画を通じ、芸術を、あるいは日常や自分の世界を変えていく試みをもテーマにしているのだな。なんてこと考えながら読みました。いいですね、しびれますね、ちょっと感動ですよ。

2021年7月9日金曜日

『まんがタイムきらら』2021年8月号

 『まんがタイムきらら』2021年8月号、発売されました。表紙は『推しごとびより』と『ぎんしお少々』がダブルで登場。『推しごとびより』はケミカルライト持った心町とキャラクターソングCD持った空が皆を代表して登場。ふたりともに、自分の好きなもの、しっかり推してきていますよ。『ぎんしお少々』はもゆると銀。カメラを手に笑み浮かべているもゆると、その背後でなにか遠くに目をやっている銀。それぞれに自分の世界、興味をその胸のうちに大切にしている、そんな感じが出ています。

『スロウスタート』

文化祭のエピソード、続きます。今回は栄依子と冠、ふたりにスポットライトが当たって、ああ、冠が栄依子のために内部進学せずこの学校を選んだというそのこと。その意味するところがより強く押し出されてきて、それだけよっぽど栄依子を大切に思っていたのだなあ。じんわりと胸に沁みる、そんなよさのあるエピソードでありました。

栄依子が人気あるのはもういつものことですよね。中学時代の友人知人、部活や委員会の知り合い、さらには知らない人まで、栄依子のもとに次から次へとやってくる。そんな様を見守る冠と花名だけど、その冠にも中学時代の友人が会いにきてくれて、ああ、冠、大切にされていたんだなって、あらためて実感する栄依子。その内心の複雑さが描かれて、自分を選んでくれたことへの嬉しさと、友人たちと離れ離れにさせてしまったことへの罪悪感? いや、でもこれが冠の選択。その意味するところ、栄依子もよくわかっていて、ああ、本当にいい話だったと思います。

『けいおん!Shuffle』

新入生歓迎会でライブをやることになった真帆たち3人。皆それぞれに先輩から特訓受けてたはずなんだけど、いまいち成果は得られなかった模様。はたしてこんな状況でライブなんてできるんだろうか。めちゃくちゃテンション落ちてる下級生組が妙におかしくて、可愛かったです。

しかし、本番、緊張の最中放り出されるみたいにはじまった演奏が思いの他うまくいって、ああ、意味がないと思ってた練習、それちゃんと効果あったんだってわかるんですね。同じことを延々とやらされた。コード練習ばかり延々。でもそのおかげで、頭真っ白になっても演奏継続できた。しかも余裕を持って紫、楓の演奏を聞くこともできて、ええ、下級生組、一歩前進しましたね!

そして新入生ふたりが体験入部しにきましたよ。ボーカル志望の川辺リサ。バンドはよくわからないけどリサに連れてこられた大竹蘭花。リサ、当方ボーカルってやつなのかい!? なんか一癖ありそうな、いい性格してそうな子がやってきて、こりゃ面白くなりそう。リサがなにか旋風まきおこしそうですよね。

『むすんで、つないで。』

花ノ子、すごいポジティブパワー。苺と一緒に話している時のことなんですが、高スペック、とんでもない純粋さでぐいぐい引き込んでいく、とてつもない人たらし。夜、虫が明かりに集まるかのようにとか苺からいわれてて、でもそれだと苺、君が虫ポジションやで!? いやもう、神隠しにあったふたり、それぞれ個性もなにも違うけど、こうしてコミュニケーションとって、影響したりされたり? そうした様、ちょっとよくって、あのどこかヒネてる苺が花ノ子の発する紫外線で表街道を歩けるよう変わっていくというんですかい!?

全然違いました!

いや、わりと期待したんですよ。だって、いくら苺が薗部だといっても、人生二度目だといっても、まだまだ(見た目は)いたいけな子供じゃないですか。未来もあれば夢もある、希望だって可能性だってあるかも知れない。そんな苺の、自分も思いもしていなかった一面が開かれていって、みたいな話だと思ったんだ、思ったんですよ!

なのに、ほんと、えらい落ちで決着。作曲したら人気爆発どころか都市伝説化しとるやんけ! ほんと、この結末は予想もしない落っこちかたでした。

『星屑テレパス』

二学期がはじまりましたね。登校してきた海果。緊張をともに教室にはいろうとしたら、ああ、ユウが飛び出してきて大歓迎ですよ。ああ、よかった、海果はもう大丈夫そう。遥乃も安心したようで、ええ、とりあえずこの三人は大丈夫そうです。

結果としては残念だったロケット大会。けれど遥乃の撮影した動画、これがクラスで大反響。270メートル飛んだ! そうなんだ、この大会で誰よりも高く飛ばしたんだ。ちょっとクラスの皆には誤解があるんですけどね、高く飛ばしゃいいってわけじゃないって懸命に打ち消そうとするんだけど、すごいことはすごい、大興奮だって、もう学級委員長の鏡紗也。よっぽど感動したんだなあ。

この場所にひとり足りないんですね。瞬が登校してこない。強い思い入れを持って打ち込んでいただけに、挫折の苦しみは深い。その瞬の気持ちを共有できるのは他でもない海果なのではないか。そうして先生から瞬のことを託されて、しかし、そうか、こうして登校してきて、次へと気持ちを向かわせることのできた海果は、瞬の一歩前に出たんだな。

ここから海果はどういう行動に出るんでしょうね。遥乃の呼び掛けにも応じない、笑原先生の連絡にも応えない、そんな瞬に対してどういう手でもって対応していこうというのだろう。手掛りは遥乃の撮った動画。自分のダメだったスピーチを泣きながら見る海果のその姿、もう痛ましいなあ! やること極端にも見えるけど、まずは駄目だったところを受け止めて、その先に進もうとするその意気。この子、本当に強くなりました。この強さが瞬にも響くのだろうか。

今度こそ、この子たちが様々な齟齬を乗り越えて、一丸、ひとつのチームとなる、そんな動きがあればいい。心からそう思います。

2021年7月8日木曜日

『まんがタイム』2021年8月号

 『まんがタイム』2021年8月号、昨日の続きです。

『良倉先生の承認欲求』

SNS映えを意識した写真部の文化祭ブース、いよいよ完成したようですね。しかし今回は良倉のぶんちょー紳士活動は封印。さすがに星畑、上枝ふたりにバレたのを反省して、リスクはとらず自重することを覚えたか! と思ったら、SNS映えこそは断念したものの、学内での栄誉、そこに承認欲求の充足を求めようとは! いやあ、さすがですよ、さすがです、先生。

今回のMVPは古岩だったと思います。前回の良倉からのアドバイス、それをどんな感じに解釈したのだろう、さわやか笑顔で星畑、水元のこと歯の浮くようなセリフでもって褒めまくる! いや、でもいいよ、すごくいいよ、古岩部長、かっこいいよ、超素敵。いやもう、見事だったのではなくて? 実際マジ最高でした。

今回のエピソード、古岩のポテンシャル感じさせてくれて実によかったです。この実力、文化祭でも発揮されたら面白いな! なんて思って、ほんと学内にファンが溢れるくらいやらかしていただきたいところですよ。

『テレパス皆葉と読めない彼女』

皆葉が不調から回復して、ああ、この雰囲気久しぶりかも知れませんね。皆葉に澄花、笹本、桐谷の4人が能力駆使しながら和気あいあいと話をしている。

今後の方向性も明確になってきましたね。皆葉が澄花のこと好きと自覚した。笹本、桐谷はなにを今さら! みたいになってますが、いやそれでも自覚したこと、自覚していることを自身認識するにいたったこと、それがデカい! いやほんと、まだまだ恋愛の機微といえばいいのか、澄花の思うところにまで気持ちがゆきとどいたりはしていないのですが、だからこそといえばいいのかな、少しずつでも知ること理解すること、そうしようと心を砕くこと、そこに期待したいって思えてくるのですね。

きっとこの経験を通じて皆葉は成長するんだろうな。多くを学んでいくんだろうな。そうした伸びゆく様に期待をするのだと思うのです。

『秘密のお姉さん養成ノート』

蛍、やっぱりヤバいなこの子! 主任が懸賞で当てた加湿器を貰い受けるはこびとなりました。そこはいいんだけど、主任の部屋にお邪魔して、いい匂いだーっ! ってスーハースーハーするのかい!? それもそんなあからさまに、ふすふすふすふす、細かに吸気するのかい!?

今回は素敵お姉さんのお部屋探訪でしたね。主任の部屋、素敵だった。自分の部屋も素敵にしたい! でも、よくいえば生活感というか、これまで蛍を育んできた歴史がよく見える部屋ですよね! 悪くいえばごちゃごちゃゴミゴミしてる……。うん、そんなもんだよ。おしゃれ部屋作ろうとしたら、非おしゃれアイテムは完全排除、家具やら調度やら、トータルで一から揃えるくらいじゃないとちゃんとした感じにはならんですよ……。

主任の部屋だけでなく藤先生にもどんな部屋か聞き取りしてと、蛍、いつになくやる気なんですが、藤先生、さすがやな! トータルコーディネートのトータルする方向性、そっちなんだ。でも、ひとつのテーマ、コンセプトにしたがって空間を作る。その重要性はよくわかりますよね。

で、藤先生から聞いて学んだことを生かそうとする蛍。いや、そうじゃない、そうじゃないんだ……。ほんと、この子の残念感よ! 具体的に誰かから、ここはこうしてこうしてこうやで、って教えてもらわないことにはあかんっぽいですよね。

いや、それでもあかんかも知れないのが蛍という子のようにも思います……。

2021年7月7日水曜日

『まんがタイム』2021年8月号

 『まんがタイム』2021年8月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』。今回のテーマは夏目前にしてスイカ、なんですが、部長代理、ただ普通にスイカを食べるのではなくスイカをあしらったフルーツパフェでありますね! 実際、こういうのあるのかな。『冷めないふたりのひとりご飯』武蔵は、もうひたすらシンプルに切ったスイカを食べようと、『花丸町の花むすび』花子もシンプルに切ったスイカなんですが、なんですか、そのスイカのかぶりもの! そして『茨城ってどこにあるんですか?』多恵はといいますと、丸のままのスイカを掲げるみたいに持ちまして、あ、もしかしたらスイカ、茨城の名産ですか!?

『瀬戸際女優!白石さん』

ああ、最初に謝っておかなければなりません。白石が気持ちを寄せつつある薬丸社長。真島から届いたメールにあった意味深な文言、まだ社長と付き合ってないよな? というの見て、もしやなにか問題のある人なのか!? みたいなことを先月いっていましたけど、どうやらこれ、ものの見事に誤解であったようでして、ええ、薬丸社長、悪い人とかあかん人ではないっぽいです。いやはや、社長、申し訳ありませんでした。

真島のメールの真意、これってキャバクラに白石を呼び出すのに支障がないか確認したかったんですか。キャバクラのあいりちゃんが恋愛で悩んでいる。その相談に乗ってくれっていうんですけど、白石で、白石でええんですか!? いやほんとむしろ白石が相談に乗ってもらう側じゃないのかい? とか思ったんですが、あいりの置かれている状況、まさに白石のそれにそっくりで、ということはこの相談を通じて、白石に自分の状況を冷静に判断させようという腹なの真島監督!?

いや、そのへんがさっぱりわからんのですよね。

しかし今回、あいりさん、仕事としての振る舞いと普段の姿、そのギャップよ! 私服の方がいいなあ。はいいとして、白石との仲が深まっていくようなところね、すごくよかったですよ。そんな中、真島が白石のこと好きなんじゃないかという話が出てきたりね、ええ、いろいろこれまではっきりしなかったことも今後見えてくるかも知れない、そんな予感もさせられる回でした。

『お天気おねえさんの晴れ舞台』

今回は牧さん試練の回ですね! 取材で保育園にいって琴音と一緒に先生やることになったんですが、琴音は見事にマッチして、子供とのコミュニケーションもばっちり。対して牧はというと、子供の行動に驚かされたり、子供の言葉を真に受けてしまったりと、ええ、子供は大変ですよね。普段、琴音を相手にしてるから園児も大丈夫なのでは? と思ったけど、そうか、やっぱり牧は子供苦手。理性的に理屈でもって動くわけではない子供たち、それを対応して、時に受け入れてっていうのが難しいんだろうなあ。

でも、エプロンつけてる牧さん、可愛かったと思いますよ。「人気なし」のぽつん、ほんといい感じ。でも、そんな牧がさとしくんの七夕のお願い、妹のぬいぐるみを見つけてほしいというのを聞いて、親身になって動いてくれるじゃないですか。ああ、牧、やっぱりすごくいい。七夕の日は降るかもといわれて、一緒にてるてる坊主作りましょう。そしてそこからも探索継続して、ええ、さとしくんとの相性もよかったのかも知れないけど、こうして数日を子供たちと過ごすことで、馴染んだり情が移ったり、いろいろ心変わりさせるものあったのかも知れませんね。

そして牧先生、お手柄! ああ、お兄ちゃんも妹ちゃんもすごく嬉しそう。ほんと、気持ちのいいお話。いいラストに嬉しさ感じながら読み終えました。

『茨城ってどこにあるんですか?』

今回の舞台は大洗サンビーチ! ああ、サーフィンのアニメの舞台になってたところだ! 千葉代表の明里を含めた三人で海に遊びにきたのですが、語られるのは6月のこと。ああ、森戸の幼馴染み、大河が潮干狩りをしたいと、森戸を訪ねて大洗にきていたんですね。

大河すなわち男子が参加していたと聞いて、恋の予感!? みたいな感じで明里が興味津々になってますけど、そういう話なのかな? 少なくとも、多恵と鈴子はふたりの仲を進展させようとしていますよね。潮干狩りもバラバラ個別にやるんじゃなくて、チーム分けして対抗戦にしよう、そうして森戸と大河を一緒に行動させよう、策をめぐらせまして、でも多恵も鈴子も潮干狩りガチ勢かよ! 栃木組ふたりを勝たせるつもりが、見事に潮干狩りハイ! ノンストップで掘りまくってますがな。

今回の潮干狩り、森戸幼少期のわがまま、それを覚えてた大河からのいわばプレゼントだったんですね。ほんと、大河、いいやつ。寡黙だけどその思いの深さ、なみなみならぬものありますね。

2021年7月6日火曜日

『まんがタウン』2021年8月号

 『まんがタウン』2021年8月号、昨日の続きです。

『相方が俺を好きすぎる』

漫才がテーマということもあってか、ボケとツッコミの応酬がメリハリよく展開されて、漫画自体にも活気を与えていると感じます。この勢い、初回よりも今回のほうがより強く感じられたのですが、これは押しかけ相方という前提がかっちりできあがって遠慮せずキャラクターを動かせるようになったからかも知れませんね。

しかしこの漫画、基本は相方志望の泰斗が重くてちょっとキモいってところがポイントだと思うのですが、だんだんといったらいいんですかね、昇が泰斗のこと受け入れていってるでしょう。そのせいで、時に昇がほだされてラブい雰囲気かもしだしたりなんかしてるのがいい感じでしてね、とか思ってたら、泰斗の方はどうも本気っぽいぞ。ええんか? そういう関係性と判断して読み進めてええんですか!?

泰斗が昇のことを大好きなのはもう確定として、その気持ちにラブはあるのか、あるいはそういうニュアンスを武器にボケを展開しようとしているだけなのか、そのあたりが気になる漫画であります。もしこれが仮に発展していって昇もその気になった時、泰斗が芸人として尊敬しているけどその気はないですよ! とかいっちゃったらどうなるんだろう!? みたいないらんこと考えてしまうのは、それだけなにか、そういう方面で、引き込まれるものを感じてしまってるからなのだと思います。

『君と銀木犀に』

学習委員の仕事をやっている葉介。同じく委員の愛子から、友達がいるのってどんな感じかと聞かれて、そうか、この子も学校に友達いないのか。葉介から友達いないのかと聞かれて、ただのひとりもいないと答える愛子。この子、強いなあ!

このふたりの会話が、遠慮がない、飾るところもない、思うところをそのままに相手に言葉にして受け渡していく、そうした感じが気持ちよくって、ふたりこの委員の活動を通じて友達になっていったらいいんじゃないかな。ちょっと変わったふたり。クラスや学校に溶け込めない、そんなところがあるようで、でもだからこそ互いに理解したり尊重したりできるところも見つけていけたりするんじゃないかな。

みたいなことを思わせてくれる今回のエピソードだったんですね。

そしてまさかの展開? 葉介が泉との関係を言葉にして、愛子に伝えていくんです。そこで愛子がえらいこというんですね。それって恋とはなにが違うの? 最初は恋とはぜんぜん違うといってた葉介が、恋についてのやりとりを愛子とかわすそのうちに、自分は泉のことが好きなのかも知れない、そんなこと思うようになっちゃって、おおう、これ、読者としてはどう受け取ったらいいのだろう。

そのまま恋として受け取る。思春期によくある恋愛感情の揺らぎと受け取る。愛子の言葉に感化された葉介の未分化な感情の発露と受け取る。いずれにしても、ちょっとした転換点。次に葉介が泉と出会う時、ええと次の日の朝かな? そこでなんらかの動きなど見られそうですね。

『立ち呑み布袋でもう一杯』

仕事が忙しくて飲みにいけない白井がですよ、布袋の焼きとんを思えば瞼に浮かぶは店長美里の表情ばかり。会いにいきたいのにそれが叶わない。そうした気持ちがつのらせるものなどありそうで、でもなんかあんまりロマンチックな雰囲気にはならんのがこの漫画です。

今回のテーマは宅飲みですね。店にいかなくてもお酒は楽しめる。けれどその質は店飲みとは全然違って、気楽で気ままだけどちょっと寂しい。多様な飲みのスタイルの、それぞれに違った楽しみに思いを馳せる白井の様子、それがこの人のお酒とのよいつきあい方してること感じさせてくれて、いや前回ちょっと失敗してましたけどさ、そしてこの人の女性との縁のなさ、その詫びしさも感じさせてくれて、実に面白かったです。

以前、リモート飲み会が描かれたこともありましたけど、今回の孤食ならぬひとり宅飲み。これもまた昨今の飲みをめぐる状況、その反映なのかもなあなんて思いながら読みました。取り寄せ、通販で各地の味を楽しんでみたりね、そうしたただ自宅にひきこもるばかりでない、ちょっと前向きな孤呑の風景。そんな今どきの飲みのドキュメントっぽく思ったりしたのでした。

2021年7月5日月曜日

『まんがタウン』2021年8月号

 『まんがタウン』2021年8月号、発売されました。表紙は『野原ひろし昼メシの流儀』から、どーんとでっかくもやしそばであります。あれ? え? そうなの? 今回のもやしそばエピソード、エースコックとのコラボで、作中のもやしそばを再現した商品が発売されてるんだ。胡椒仕立ての塩とピリ辛仕立ての味噌。たしかにどちらも今回語られていました。ひろしが食べたのは塩でしたが、コラボ商品のおかげで食べ逃がした味噌もちゃんといけますね、とうちゃん。

今月は新連載が1本です。

『押しかけギャルの中村さん』

影が薄いのかそれとも運が悪いのか、居酒屋でバイトしている秋山哲平。なにをやっても失敗続き? アンラッキーだとヘコんでいるんだけど、この哲平くん、バイト先のギャル系女子? 中村カリンが絡まれて困ってるところ、それとなく助け船出したりしていやもう気のきくやつではありませんか。

哲平氏、中村氏のこと好きなのかな? とか思ったら、むしろ逆か。自身を日陰の存在と思っている哲平にとって、中村カリンは日の光のもとに生きる別世界の住人で、むしろやっかんでいる? いや、コンプレックスが刺激されるから敬遠している、そんな感じに見えますね。

そんな、気になりつつも苦手にしている中村カリンが、なんと哲平の暮らす部屋に転がりこんでくる! そうか、アパートが取り壊しとやらで退去迫られてるとか話してた。そんなところに、哲平に大きな貸しを作ることに成功? したカリン。命の恩人という強みを盾に押しかけてきて、男の部屋に押しかけるとか危ない! 哲平にいわれてもまるで意にも介していない!?

これ、なるほどそうなのか、カリン、哲平のことが気になっているのか! だとしたらこの押しかけで好感度下げたの策略失敗では!? でもこうして転がりこむことには成功。あとは実績を積み、より知りあっていけばいいだけ? なのかな? でも、哲平の様子見てると、カリンの旅、なかなか長いものになりそうですね。

『新婚のいろはさん』

いろはの悩みに哲子が応えます! いろはの家に帰りづらいという理由を聞いてみれば、なんとまあ、ケンカとかなんかじゃないんだ。サプライズでビキニを買ったが、はじめは在宅で仕事してるから、家には置いておけないわけか。なので哲子がいったん預かりましょう。

かくしていろはとビキニ談義する哲子なんですが、えらいことビキニに詳しいのな。その種類、名称、そして特徴。次から次に情報、知識が溢れてきて、あーっ、そうだったーっ! こないだ友達とビキニ縛りで海にいくとか話しとったね! それでいろいろリサーチした結果がこの知識なのか。ビキニについて話す哲子がおかしいんですよね。経験とかがあまりともなってる感じのしない、いかにも仕入れた知識だけでしゃべってる感がものすごいするの。

でもって海での哲子と友達との会話。ここでもその仕入れた知識感がびしばし出てきてましてね、いやもうほんと面白い。この雰囲気をしっかり出してくるの、うまいなあって感心しきりでした。

早倉哲子の友達は宇佐野ちよみと北森かなで。黒髪でおとなしそうなのが宇佐野、髪に色がついてて大人びて見えるのが北森です。

『ルナナナ』

甘い言葉に騙されて月で働くことになった三人。慣れない月面暮らしにだんだん適応していっているみたいですが、基本のところはなんら変わるところがなく、すなわちろくでなし? 給料日がくれば、ぱーっとギャンブルに突っ込みたい、全額! とか、ほんと尋常でないダメさ加減。まともな生活をやり直したい、そういってふたりを止めるアキの健気さに泣きました。

と思ったら、残るふたり、アイドルオタクのアキからむしる算段立てとるぞ! ろくでなしでかつ人でなしなのか!

しかし月での生活、いろいろ買おう、QOLをあげよう、そういって街まで出るんだけど、なかなか使う先がないっぽいですね。服はまあいいとして、食べ物とか、野菜がすごく高い。テレビはあっても番組がぱっとしないとか、書店もラインナップが自分たち向けではないとかね、発展途上ゆえ? あるいは市場規模の小ささ? なかなかこれというものが見つからなくて、かといって月のお金は地球に持ち帰ると1/6の価値しかないからできればここで使っておきたい。ちょっとしたジレンマ発生しちゃってるんですね。

こういう社会背景みたいなの描かれるの好きなんですよ。ちょっとナンセンスで、けれどそこかしこに剣呑さが顔を出す、それが月社会。ほんとにやりとさせられる? その世知辛さ、ビターでシニカル、いい味出しています。

2021年7月4日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2021年8月号

 『まんがタイムきららキャラット』2021年8月号、先日の続きです。

『RPG不動産』

ファーの服についた種から育って咲いただろう星の雫。この花を手掛りにファー探索に向かう琴音一行。同道するのは当然PRG不動産の面々! のみならずサトナ様にその部下、兎月、狐白も一緒でして、ああ、ちょっと不安があるなあ。

この探索行。星の雫が最初の手掛かりになるところから面白かったのですが、かたちを変えるノームの洞窟、その構造から自然にできた古い道、新しく作られた人工的な道をルフリアが見分けていく。そうした視点も面白くってわくわくさせられるのですが、ああ、でもこうしてファーにサトナたちが近づいていけば悪いことが起こりそうな気がする! 少なくとも、サトナよりも先に琴音たちがファーに接触、亜人たちの置かれている状況について情報を得ないといけないのでは!?

でも、どうもそういう風になりそうにないんですよね。

いやもう、本当に不安。琴音の姿を一度は見たはずのファーはさっと姿を隠すし、ノームたちも攻勢に出てくるし、加えてサトナは兵を動員するに至る。ああ、どうなる。このまま戦闘になるのか、そうなれば亜人側に一方的な被害が? さらには、いまだ戦争の終わっていないという亜人たちの置かれている状況は? 人間側に隠されているその情報、真実についてサトナは知っているのか?

などなど、本当に緊迫の続く展開。ハラハラのしどおしでした。

『mono』

クロクマ先生の漫画はヤバいオカルトをモデルにしてるので、厄除けやらしとかないと関係者間に不幸が蔓延してしまう。でも、このたびのアニメ化、すっかり浮かれて失念してしまっていました。

って、ヤバいな! ヤバいよ! 実際次から語られていく不幸の数々、地盤沈下で建物が1階分減ってしまうとか、しかも一棟だけじゃないとか、わりと洒落にならないレベル。さらには七日間連続事故。でも、死んだり怪我しない程度に手加減されてるのね? このあたりはクロクマ先生の徳のおかげ?

そして音響スタジオに響く謎の声。ああ、亡くなった母ちゃんの声……。ほんと、どの怪異も怪しいといえば怪しい、ヤバいといえばヤバい。でもどことはなしに手加減があるというか、目配せみたいなの感じさせるところね、漫画だから当たり前っちゃあ当たり前か知らんけど、霊の皆さん、ネタ優先なさってるわー。

ほんと、面白かったです。

基本、この漫画らしい胡乱な話が続いて、プラズマ! ほんまかいな! 厄除け済みPC! これはこれで好きな人とかいそうだなあ……。ほんと、最後まで人を食ったところあって面白かった。この脱力でもって締めていくみたいな味わい、いやもうさすがの一言です。

『紡ぐ乙女と大正の月』

舞踏会で唯月と雪佳が踊りました。それで紡が踏み台にされたんじゃないかとか噂が立って、かと思ったら旭はまるで噂にもならなくって! この子たちのわいわいしたところ戻ってきて、ほんと、よかったですよ。ずっとつんつんしてた雪佳も悪かったと謝ってくれて、ええ、まずは落着ですね。安心しました。

ここで新事実発覚。そうか、雪佳さん、ひとつ年下でしたか。驚く紡。唯月たちと同い年、すなわち自分よりひとつ下だと思っていたらさらに年少だったとは。現代換算すると中学二年生。それですっかり雪佳に対する見方、接し方が変わる紡、これも面白かったです。

今回をもって物語の終わりに向けてのカウントダウンが始まった、そんな風に思っていいんでしょうか。唯月が紡に対し素直な気持ち、紡がきてくれてよかった、一緒に過ごす時間が減ってさみしかった、いろいろまっすぐ話してくれたところなど、この子のあどけない様なども見られて、大変によかったです。かと思ったら、いずれいなくなるかも知れない予感などしてるじゃないですか。ええ、ほんと、これすごく不安!

そして紡の持ち込んだ写真ですよ。ついにその像が見えるまでになった。映っているのは唯月、紡、旭、初野、雪佳。この度まさに縁をはぐくんだ面々。ああ、なにか意味があるのだろう。この写真が告げようとしていることとはなんなのだろう。いずれにしてもこの謎の徐々に明らかになっていくだろうところに、やはり物語の終焉など感じとって、ああ、ほんと不安!

と思っていたらですよ、まだあるんか。唯月の父が娘に許した時間はあと2年。それが確認されたところで原首相襲撃の一報! ってことは大正10年か。ということは、あと2年じゃないですか!

いやいや、もうもう、いやいや、もう、ほんと。いやいや、もうもう、いや、ほんとですよ。

2021年7月3日土曜日

『まんがホーム』2021年8月号

 『まんがホーム』2021年8月号、昨日の続きです。

『ちくちく推して』

妹さくらはスマホでゲームに没頭しています。連絡待ちしてるその相手というのもゲーム内のキャラクターで、デートイベント発生待ち。ゲームに縁の薄そうな一般人寄りと見えた妹さんが、こうしてハマる様子。これまでゲームやアニメに深く触れる機会の少なかった人の方が、そのつきあい方の加減がわからず、とことんまでいってしまう。そういう、あるある感がありましたよ。

しかし、ゲームをあまりやってこなかったから? 音ゲー苦手とかで、ところどころにあるミッションのクリアで手を焼いているんですね。それをお姉ちゃんに手伝ってもらって、しかもミッションはたびたび出てくるからと、姉の手をひいて離さない! 頼りにしてもらっていると喜べばいいのか、あるいは心配したらいいのか。

姉、えりかは心配することにしたみたいですね。暗い部屋の中、横向きスマートフォンをずっと見つめる妹の姿に、さすがにヤバいとなったみたいで、外に追い出しちゃうのね。でもそれでも公園でゲーム続けちゃう妹。まあ、気持ちはわかる!

ゲームを完全攻略した妹の感想、これ、ちょっといろいろ思わせてくれるものありましたよ。自分を傷つける人がいないっていって嬉しそうにしている姿。公園でね元彼と出会ってましたけど、この子、過去に恋愛で痛い目を見たりしているんですかね、きっと。

この妹の様子、オタクの姉からしても心配するようなハマりようでしたが、クリア後の語りなど見ましたら、やっぱり姉妹で似てるっぽい? そんなこと思えまして、実際姉に甘える妹など、可愛いふたりだと思いました。

『歌詠みもみじ』

ちょっと思い出話ですね。かつてまりなと一緒に回転寿司を食べにいった思い出。その頃のまりな、回転寿司について知識はあっても経験はなかった。ところが、みんなでいくならまあいってみてもいいかな、そんなノリだったのに、実際にレーンを流れる寿司を見てカルチャーショック受けるところね、そうか、そんなに面白かったのか。アミューズメントパーク! ほんと、よっぽど衝撃的みたいですよ。

ここでの宇賀神の傍若無人さがおかしくってですね、流れてくる皿をとるのにまりなをじゃんじゃん使うとかさ、さらには半分こでネタだけ食べて、シャリをまりなに押しつける! いやいや、なんでそんな食べ方を!? 刺身でいいじゃん! って、回転寿司にも刺身あるんかな?

寿司マメ知識はなるほど面白かったです。あのきゅうりって醤油を流すためのもんなんだ。でもって玉子も白身だけとか、知らんかった。黄身だけ使うなにかがあって、大量に余る白身を安価で活用するみたいな話なのかな。

今回の話は寿司を食べることよりも、皆で一緒にわいわいと食べる、その体験こそが楽しい、そういう感じでしたね。まりなの昔話も、思い出として振り返るその楽しさ、掛け替えのない共有された体験、そんな感じがありました。仲のいい姿、それが今もこうして重ねられているんだな、混ざっちゃった皿もまたいずれ思い出になっていくのだろう、なんて思ったのでした。

『うちの秘書さま』

テストの結果が非常に悪くて、七瀬に軟禁されてしまったはじめです。夏休みは勉強漬け。あまりの厳しさに反抗するはじめですけど、最後には反省して自ら進んで勉強に打ち込むところなど、成長? がうかがえてとてもよかったです。

自分のわがままのせいで誰かがしかられることになる。責任をかぶる人がいる。そのことを知ったはじめは、ちょっと大人になったのかも知れませんね。いや、ただそこまでがちょっと長かったんですけどさ! でも、こうして誰かのことを思いやれるところ、それははじめのよさだと思う。たびたび優しさを見せますよね、この子。それがこうして七瀬の立場を思いやった結果、自分自身の成長に繋がるのですから、ただ優しいだけでない、芯にある生真面目さなど感じさせられました。

しかし今回はメイド連、大活躍? はじめをなんとか逃がそうと奮闘するんですけど、どれもこれも不発に終わる、というか、おまるを窓からバリーンはいけません! 危ない危ない、恐怖新聞ですか。この思いきりのよさ、いつもいつも笑わせてもらっています。

2021年7月2日金曜日

『まんがホーム』2021年8月号

 『まんがホーム』2021年8月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかがフルーツたっぷりのアイスキャンディ食べてるの、その表情がすごく落ち着いてるというか無表情で、うん、黙々といってますね。ブラウスがレモン柄、帽子、カンカン帽もよく似合ってて、こういうちょっとレトロ感あるモチーフ、この子にはよく似合って、それでいて古くさく感じさせないの、とてもいい感じです。『ちくちく推して』えりかは浴衣でソフトクリーム。ラベンダーかな? 『孔明のヨメ。』孔明、月英夫妻はトロピカルなドリンクを囲んでおります。『ちっちゃい彼女先輩と同棲します。』は、紗和さん、かき氷のシロクマをあーんとされておりますよ。

今月は新作ゲストが1本です。

『オレの愛で世界がヤバい』

いや、ヤバいのはそのオレ、万丈先輩なのでは!? 後輩の女の子、結衣からぐいぐいアプローチ受けるのですが、思いっきり避けてるの。迷惑に思っているのか、あるいはテレ隠しなのか。いずれにしてもその避けている理由がヤバい?

なんとまあ、万丈が好きになった女の子は必ず誰かと結ばれてしまうとな。そこからはじまる昔語り。中学の頃から告白する相手相手が、他の誰かとつきあってる、つきあいはじめたといって断ってくる……。って、これ、単に誰かとつきあってる、その余裕がある人を好きになる、あるいは引く手数多な強豪にチャレンジしてしまってるだけなのでは!? いやもう、ここのくだりだけ見ると、モテない理由探ししてるだけみたいに見えるよ、万丈くん!

ちゃんと説明が続くんですね。実家が縁結びで有名な神社。その影響で、万丈本人にも縁結びの力が宿っていて、万丈が好意を持つとその人の縁が誰かと結ばれる! ほんまか! 友人もまともに聞いとらんぞ。

ともあれ、この説明を影で聞いていた結衣。だとしても万丈先輩一筋とくるのかな? そう思ってたら、違うんか! 先輩の能力目当て、完全に縁結び祈願で万丈にアタックしとったんか。

この胡乱な万丈の身の上と、したたかどころではない女子、結衣の策謀。ほんと、これ、進む先がわかんねえな。いやもうラスト1ページでがらりと印象変わりましたよね。結衣、やりよるなあ。

『孔明のヨメ。』

降伏派優勢である孫権の家臣たち。その会議にて単身説得に奮闘する孔明のその姿は、むしろ余裕たっぷり、落ち着いたもので、相手の言い分を退けたかと思えば、降伏派にとって都合の悪い情報、曹操に降った劉琮のその後を語って聞かせるという念のいれよう。主君孫権の身を慮るものにとっても、ただただ自身の身を案じているものにとっても、望ましくない顛末が披露されて、ああ、これはさすがに勢いも削がれるよなあ。

この展開から孫権を怒らせるまで、本当に徹底しています。孫権相手に、まず劉備や曹操について、さらにはこの天下の情勢について、有り体に情報を提示した上で、孫権次第で降伏することまでも勧めるの。これ、ものすごい挑発だよなあ。ほんと、びっくりした。孫権は降伏してもいいよ、でも我々は義を尽くすため、たとえ敵わぬとも曹操に抗うといっちゃうの、いやもうそりゃ孫権も怒ります。

ここまでいわれたら、仮にも一国の主ですよ? 義も貫けない腰抜けと思われたままでたまるものかってなるじゃないですか。なるほど、孔明、あの手この手ですよね。ここからの展開、もうどうなるか、姫の介入とかもねあって、さらに楽しみです。

『座敷童子あんこ』

夜中にコンビニまで出掛ける幸太とあんこ。見るからに子供だけどその実およそ300歳、あんこのガードはどれほど頼りになるのだろう。と思ったら、ほんと腕っぷしだなこの人。それ、完全に事件になるやつじゃん。

そのあんこの妖怪っぷり、コンビニで惜しげもなく披露されるのがおかしくって、ろくろっ首じゃないんだから! 別に迷惑行為してるわけでもないっちゃあないんだけど、不審というか恐怖というか、立ち読み客たちに恐慌ひきおこしてるのがめちゃくちゃ面白かったです。

しかし今回面白かったの、コンビニのコーヒーですよね。そうか、雪女、サービスの利用方法、わからんかったか。空のカップ渡されて泣いて帰るとか、ほんとなにごとなのか。さらにこの後日談で、期待に胸踊らせた雪女があんことともに泣いて帰ってくるの。もう最高におかしかったです。なにがいいかって、幸太の正論ですよね。うん、わからない時は聞こう。しかしこの雪女さん、ワクワクのとことかね、めちゃくちゃ可愛いな。あんこ、ヒロインの座が揺らいでるぞ。

『恋はリベンジのあとで』

うわあ、泉の元婚約者、めちゃくちゃヤバい人なんだな。浮気で破談した元婚約者に、自分たちの結婚式に出ろという。何度も何度も連絡してくるものだから、しかたないと会ってみることにしたんだけど、その相手ふたり、男も女もまあヤバい。自分たちが不義理働いた、本来なら顔向けできないバツの悪さもあろう立場だのに、そういう素振りもまるでなくって、うわー、これ、この男と結婚せずにすんだのは泉にとってはラッキーだったのでは? というか、割れ鍋に綴じ蓋か知らないけど、この彼女もこんな男と家庭を持つんだよな。地雷とわかってて踏む、ババとわかってて引く、徹頭徹尾自分本位なこの人たちに、今の恋人の状況から夫、妻、さらには父や母に変わってゆく生活、維持できるんだろうか。

ほんと、このヤバさ、ひしひしと恐怖感じさせるものでありました。

でも諦めわるいこのふたり、とりあえず男の方、撤退を決めてくれて、ああ、よかったじゃん。近くの客が進言してくれた? あるいはあえて聞こえるように独り言? 民事で出られたら負けるっていうの、この男にとってもさすがに避けたかったんだろうなあ。

その助けてくれた男が石田。おお、今回ばかりは石田が頼もしい。ほんと、石田、すごくいいやつ。泉にとってのひとつの区切り。なんかほっとする顛末でした。

2021年7月1日木曜日

今日は休みます

今日は休みます。