2023年10月31日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2023年12月号

 『まんがタイムきららキャラット』2023年12月号、先日の続きです。

『ごきげんよう、一局いかが?』

二学期といえば文化祭! 高等部にあがってはじめての文化祭、ということで文香さん、張り切ってます! 千星主役で演劇をやりたい! 脚本は私が書きます。

えらい張り切りようだ。はいいとして、配役をここでいきなり決めてきて大丈夫なの? と思ったら、さすがの千星さま。皆の信頼厚く、かくして無事主役は千星と決定。で、ここからが本題ですよ。千星さま、冴さんに無理難題!

一緒に劇に出よう。ダブル主演だと、どんどんお願いがエスカレートするんですが、それを決めるのに麻雀で勝負します。ダブル主演だなんてとんでもないと、なんとしても勝つつもりでいる冴なんですが、勝負に絡まないはずの乃々花がいい配牌前にして和了りたい欲に支配されてしまったりと、初っ端からものすごいカオスなんですね。

で肝心の勝負はというと、タンヤオ! リーチのみ! しょ、ショボい……。でもってよくわからないまま三色同順で和了る冴。もう、このふわふわ麻雀、見てるともどかしかったりほほえましかったりで、ほんと面白い。

そしてオーラス。どういう結果に終わるのか。と、ここで当事者ふたりを前にして、また別なる当事者が介入して、結果を確定させるのがですね、ほんと、この感情、思いのほとばしる様。素晴しかった。

で、なにがおかしいって、脚本の彼女、どうせ冴だから千星に口説き落とされるだろうと、最初っから冴が相手役想定で脚本進めてたっていうの! ほんと、最初からですけど、そして実際そうだったわけですけど、冴、見事に千星に弱いこと皆にバレちゃってますね!

『ずんだもんTV!』

東北ずん子は長女じゃなかった! ふたつ上の姉、東北イタコが出張から帰ってくる。って、タコねえって呼ばれてるの!?

いやほんと、この漫画読みはじめて、いかに東北ずん子さんのこと、ふわっとしか知らなかったんだなあってこと実感させられていますよ。イタコ、ずん子、きりたん。そしてずんだもん。それぞれに個性的で、というか割りとアクが強いよね!? そんな子たちのにぎやかなやりとり。きらら系列誌に掲載されながら、きららっぽくないフィールというのも新鮮でとてもいいと思っています。

さて、今回登場のイタコ姉様です。動画はすでに見ていたということで、ずんだもんのことはご存じ。でも一緒に住んでるまでは把握してなくて、そしてここからずんだもんの口車に乗せられて、どんどんずん子ときりたんのことを誤解していく!? ああ、このままずんだもんのいいように、東北家は乗っ取られてしまうのか!?

と思ったら、イタコ姉様、一番ヤバい人でいらっしゃる!? ほんと、一転してのずんだもん大ピンチ。まさかこのまま亡き者に!? と思ったら、ずん子ときりたんのおかげで命ばかりは助かりました。これでめでたしめでたしかと思ったら、まさかの血判状! ほんと、予想外の展開から、宇宙人要因の家屋損壊で保険が下りるのか悩んでいるイタコ姉様でおしまい。このシュールな悩み、なんとも面白かったです。

『恋する小惑星』

みらの成長を実感させられるエピソード。妹の誕生日を祝いに姉が帰ってきてくれました。とはいえ、これちょっとした勘違いなのかな? 誕生日とクリスマスは女子にとって特別な日と聞かされたからなんだそうですが、それ姉妹とか家族というよりも恋人のそれだって、すずから訂正受けてるみさがなんか可愛かったです。

子供の頃から星が好きだったみら。しかし、まさか小惑星を本気で見つけようとしているとまでは知らなかった。そんなみさ姉が知る妹の成長。かつてベランダで星を観察していたみら。自分と同じ名前の変光星ミラを見つけられずに泣きべそかいてたあの子が、今はもう見えない星の存在をありありと感じとれるまでになっている。その驚きをまた改めて感じさせられたこのエピソード。本当に素敵で、最後のみさ姉の言葉にこもる実感もまた素晴しいと思ったのでした。

『ひよ&びびっと!』

あやもりん動画に映り込む謎の少女に対抗心燃やす謎の女、プリン! 動画に感情まかせの苛烈なコメント残すも、すぐさま冷静に反駁されてるのが余計におかしくって、いや、でも、これ真顔ガールひよのピンチ到来ですよ!

身近な人に一緒に踊ろうと誘いまくるあやもりん。先生との動画、あれよかったよね! からの、カチコチひよダンス、これも微妙に好評で。いや面白いな。扉絵ののびのびひよダンスも可愛かったけど、カチコチもこの子らしくて実にいい。この飾らない感じ? 無理しない、いや無理はしてるのかな? でもこういうらしさがとてもいいって思ったんですよ。

さて、そんなひよに迫る影。あまりのあやしさにのっけから通報しようかなんていわれてますけど、それ、正しい判断だと思う! 謎の女、猫耳悪魔系セクシー仮面美少女女子高生ウーチューバー、プリティーシアン、略してプリン! 長いよ! ほんと、この属性盛りすぎてわけわからなくなってる人。途中合流してきたあやもりんからもやりすぎと指摘されて、というかその前に通報検討されとるがな。

で、どこがセクシーなのかと問われて見せるはジャージの下の水着姿! って、通報だ! 通報案件だ! ただの露出魔。咲から特別ナイスバディな訳でなしなんていわれてますけど、それはそれでいいのでは?

で、変にひよに絡んでたのが裏目に出ましたね。普通に知りあって、普通に交流してたら、あやもりんからのショート動画の申し出にひよが介入、ストップさせようだなんて思いもしなかったに違いない。からの、予想外の展開! ひよとプリン、まさかの対決になるんですか!?

いつになく意固地なひよです。さすが、あやもりんが絡むと違いますね、この子。はたしてこの対決の行方は。というか、これは動画にしないの? プリンさん。

2023年10月30日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2023年12月号

 『まんがタイムオリジナル』2023年12月号、先日の続きです。

カントリー少女は都会をめざす!?

今回も語られた八重のスタンス。都会を知らないことで楽しめることがあると思うから、都会を知りたくないという屈折した愛情! これ、よく考えたらタイトルと相反してるよね? イベントやらなんやらで普通に都会に出てる亜紀と見事な対照なしていて、ほんと八重の、都会とは遠くにありて思うもの。知ってしまうことで当たり前になったり幻滅したり、そういうことをおそれていたりするのかな。

さて、変化する都会と変化しない田舎の話といっていいんでしょうか。田舎だって進んでいってる! といいながら、有名な店がひとつ増えたら、有名な店がふたつなくなる……。1増2減で微後退……。このげんなりした八重が実にいい味出していました。

みなの以前に住んでたところは見事に変わらない。対して都会は駅やらなんやらどんどん変わっていく。これは新陳代謝といっていいのか、ずっと残っていてほしいものが失われていると思えばいいのか、痛し痒しといいましょうか、よいところもある、そうじゃないかもってところもある。ええ、難しいところですよね。

大阪に出た時に、以前から利用していた店がなくなっていたりとかね、そういう経験はいっぱいあります。でも店がなくなった後、そのままシャッターってこともまたない。こういうところはやっぱり新陳代謝なんでしょうね。

『我、持てざるを得ず』

女子に避けられる伊吹充。これ、見た目がいかついとか威圧的とか、そういうこともあろうけれど、それ以上に奇行が問題なんじゃないのかなあ。唐突なうしろ受け身には笑ったけど、なにがおかしいって、これが特になんの意味もないっていうのね。そしてその奇行をなんら気にしない青井雪春。こいつはこいつでデカい男なのかも知れませんね。

今回は伊吹から青井に頼みごと。浅尾さんとの仲を取り持ってほしい。しかし、伊吹が浅尾さんに恋する理由。身長が好み。髪型が好み。足の細さが好み。中身はよく知らない。

浅尾がどんなでも受け入れる覚悟という伊吹に対し意味深な返しをした青井。ええ? っということは、浅尾さんて結構な変わりもの? いや、この漫画に出てくるネームドキャラは全員そうだと思うのですが、この青井にして持て余すようなキャラなのかい!? なんてこともまた先の楽しみとなるのでしょう。本当、伊吹と浅尾が知りあって、そしてなにがどうなるか。いよいよ本番はこれからなのかも知れません。

『敷金礼金ヤンキー付き』

ヤンキーは意外と信心深い。朝のテレビ番組の星座占い。まんまと最下位、香織里ちゃん。それですっかり荒れちゃって、アパートの手下、いや違った、店子に自分の周囲を警戒するよう命じてみたりと、実際かなり気にしちゃってるんですね。

ここからが面白かった。アパートを出ていろんな人と出会っていくんですけど、こういう広がりが見えるのはいいですね。

まずは前回登場のコンビニ前にたむろしてるヤンキーふたり。そのうちのひとり、不動院ゆうこが陰陽師の家族で占いもできるとかいうので、大家のラッキーアイテムを聞きにきたんです。しかし、ゆうこさん、可愛いな。で、詳しく聞けば陰陽師やってるの血縁じゃないっていうの! このあたりガバガバなのもまた面白かった。細かいことは気にしない彼女らの見せる大らかさ。こいつは悪くないなあ。

そしてゆうこが検索してくれたラッキーアイテム。危険な動物なんだそうですが、そこであえて危険な動物に手を出そうとしなかった大家は常識人ですよ。けど名前だけでもいいからと、隣町の暴走族、スネークにかち込みをかけることに。うん、酷い! 常識人じゃなかった!

でもまさかスネークの頭が大家とおなじ星座で、占い最下位に凹みまくってる。そこに共感覚えて、ああ、よかった。なにごともなく落着しましたよ。

で、これ、占いとかラッキーアイテムとか当てにならないって話なのかな? って思ったら、おお、そうじゃなかった。たえの名字が猪熊。おお、なるほど、こういう落着。最後にすっきりする落ちがきて、なんかふっと笑える気の利いたエンディング。こういうのもまたいいですね。見送るふたりの背中に、親しげな仲が感じられます。

2023年10月29日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2023年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』2023年12月号、先日の続きです。

『ネコかぶりアンコール!』

学校でうっかり素を出して、怒鳴りまくってるところを多数目撃されてしまった音子。ずっとネコをかぶってきたのに、台無しになってしまった! ちょっとしたピンチ到来だったわけですが、そこを演劇部に付け込まれて舞台に立つことに。

その舞台の日がやってきたんですね。

演目はアレンジシンデレラ。先輩が継母、兄が義姉。人数少ないからミニマム構成ですね。そして主役のシンデレラ音子はというと、めちゃくちゃ緊張していて……、ぷるぷるしてるところ正直めちゃくちゃ可愛いな。

ともあれ、継母と義姉にこきつかわれるシンデレラ。しかし従順なふりをするのもすべては生活保障のため。ふたりがいなくなれば灰かぶりならぬネコかぶりの本領発揮。素の自分を丸出しにして、毒舌粗暴なその口調。まさしく皆に目撃された音子の真実そのものなのですが、こうすることですべては演技であると誤解させる寸法! そしてそれはうまくいっているようなのですね。

けど今回の一連の劇中劇。なにがよかったかって、きっちり落ちまでついて、観客が意表を突かれたように、読者である自分も同じく意表突かれたところでした。もっとこう、劇は当たり障りなく終了して、みたいな展開を予想していたものだから、きれいに落ちがついたところ、まさしく好感でありました。

『しゅがー・みーつ・がーる!』

美都とカンナ、ホテルビュッフェの帰りに語りあう時間を持ったの、これいい方向に進みそうでいいですね。カンナがいうんです。委員長のことをもっと知りたい。その言葉に美都、相当な喜び覚えたようで、ああ、美都にとってカンナは、ただ秘密の会食のお相手というだけでない、なにか特別な人であるのだな。そう思わせるところありました。

こうして一緒に会食を重ねることで、より互いに知っていくこともあるだろう。食の好みだけでなく、食事以外に好きなこと、どんなことを考えているか、そして自分のことをどう思っていてくれるのだろう、などなど、そうした積み重ねがふたりの仲をより深めることになったら素敵だなあと思います。

さて、ちょっとしたピンチですよ。美都のお世話係、星宮が迎えにくる。図書館に勉強にいっているはずが、嘘をついて違う目的で外出していたとなると、問題になりかねない。バレないよう図書館まで急がねば! 走り出す美都に、荷物を持つと申し出るカンナ。いいですね、ふたりのイベント、盛り上がってまいりましたよ!

そうしてピンチは回避。美都とカンナが一緒にいるところを星宮に目撃されはしたものの、勉強を教えてもらっていたと丁寧に釈明したカンナのナイスプレイで、再びピンチを回避! しかもその丁寧な振る舞いに好感持たれたようで、ああ、よかったですね。美都とカンナのつきあい、禁止されるといったようなことはなさそう。むしろ、星宮からは美都にとってのいいお友達なのだろうと思ってもらえた模様。ええ、これらもまたいい傾向でありました。なにか、星宮の思惑なんかもありそうな感じがまたよいですね。

『高瀬さんはドル活に夢中です』

高瀬に、自分がPOPであることを告白しようと考えた江田。高瀬に連絡をいれたら、即そちらにいくと返答。あの高瀬が走ってやってきたというから、よっぽどのことでありますよ。

いったい何事なのか。焦る江田に共感。いや、そうですよ。なんかネガティブ思考ってありますよね。わかるわあ。でも高瀬の走ってまで急いだ理由は明らかでした。すぐにでも謝りたかった。このところの態度、大人気なかった、悪かったと謝罪して、そして嫉妬していたと。江田をとられたように感じて嫌だったと、ずっと心の奥でわだかまっていた気持ちを、すべて洗いざらい江田に打ち明けたのですね。

この謝罪のおかげでタイミングを逃がした江田の告白は空振りに終わり、江田がPOPであることは未だ秘密のまま。けれど高瀬が江田をどう思っているかがあっきりして、そして江田自身、高瀬のことをどう思っているか明白になって、ああいよいよふたりの関係は一歩恋の局面に向けて進んだと感じさせられるエピソードでありました。

そして今回、もうひとつ判明。高瀬の誕生日、11月28日! その日までにPOPのドールをお迎えしたい。そう話す高瀬を前に江田はなにを思ったのだろう。ここで江田がどう動くか。こいつは乞うご期待ってやつでありますよ。

『オールドヨコハマラジオアワー』

推しのラジオ番組が終了して傷心のなぎさ。あまりのことに、タイムリープ能力を身につけて、番組終了を回避すべく暗躍しようというのですが、なにをどうしようと番組終了の未来に辿り着いてしまう!

いやまあ、ラジオ番組なんて複数の人間、組織が関わるもんなんだから、そうそうリスナーひとりの頑張りでどうにかなるってこたあないんじゃないかなあ。というのは前回からも思っていたんですが、まさかここで番組スタッフ内にひとり協力者を得ることになろうとは!

しかし連絡つけた手段というのが、番組公式サイトからのお便りはいいとして、文面! めっちゃ電波! 書いたなぎさ当人が怖いとビビるレベルのしあがりを見せて、ほんと、普通こんなので連絡つくなんてありえない! ありえない、のだけど、番組終了を嘆く番組関係者になぎさの電波メールが着弾! かくして出会ったなぎさとハラス、ふたりは番組が終了しない未来を勝ち取れるのだろうか!

いやしかし、このループが失敗に終わった場合、次のリープでハラスに連絡とるのどうやるんだろう。そうしたところがどう処理されるかも、またまた楽しみにさせてくれますね。いや、もしかしたら、このループで決着する!?

2023年10月28日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2023年12月号

 『まんがタイムきららキャラット』2023年12月号、発売されました。表紙は『RPG不動産』。RPG不動産の皆が、ぎゅっと身をよりあわせるにしているその姿が、本当に親しそうで、仲よさそうで、ほのぼのとあたたかく、素晴しいと思えるイラストでした。琴音の手には花束があって、ああグランドフィナーレ。添えられた英字のタイトルとGrand Finaleの金文字もまた今号の特別感を強く感じさせてくれるのでした。しかしこうしてひとつタイトルが終わりを見せて、ハッピーエンドこそは嬉しくとも、わかれはやっぱり切ないのでした。

今月は新規ゲストが2本です。

『このままモブじゃ終われない!』

一癖ある作家が帰ってきた! 前作は『死神ドットコム』、借金まみれのOLと死神のラブストーリーだったわけですが、今作は漫画家ものでありますか。しかしやっぱりちょっと一捻りありまして、なんと主人公はサキュバス。魔界にてエリートコースを歩むも、漫画の夢を諦められなくて、人間界にて漫画家になるべく担当編集者に絞られる日々を送っている。

いや、担当編集者がついてるだけすごいのでは? 結果が出せずに切られそうになっちゃってますけど、それなりの頑張りが評価されている? いや、もしかしたらサキュバスフェロモンなるあやしげな術でもってなんとかしたのかもしれませんが、ほら、今回もなんとかしたように!

結果が出せない佐藤ピコ。へこたれてもう魔界に帰ろうかと思ったところに学生時代の同期、コモナから連絡がきて、頼みがある。Hなことを教えてほしい。意味深な依頼であるんですが、漫画の資料として必要なのだと。学生時代、一緒に漫画を描いてたコモナは、ここ人間界で漫画家として大成しているんですね。

しかしコモナ、可愛いよな。はいいとして、また!? やっぱり!? 歪んだコモナの愛情がピコを襲う!? いやほんと、コモナがピコを呼び出したの、どうもその言動もろもろ見るに、なにか別に目的があるな? と思ったら、ほんと、やっぱり! でしたよ。コモナ、ピコを囲い込んでどうするつもり!?

いやはや、ほんと、これはまた一癖あるラブストーリーが期待されそうですよ。

『ズルいよみのりちゃん!』

みのりちゃん、本当にズルかった!

冒頭、友達のいとちゃんと指相撲するみのりちゃん。それはいいのだけど、負けそうになると微妙にルールやぶってきたり、さらにその上いいがかりつけてきたりして、負けをなかったことにしようと必死! ズルいよ、みのりちゃん! まさしくそのズルさ、一目瞭然。はいいんだけど、いいお嬢さんなんですから教室の床に寝転がってジタバタはやめましょう! 幼児じゃないんだからさ。

3本先取で勝ったらなんでもいうこと聞かせられるというんですが、よっぽど勝ちたいのかみのり、いとに不利な勝負を持ち掛けてはイーブンにつめられて、またいいがかりからの別の勝負に変更するという横暴! よくいとはみのりの遊びにつきあうなあ! と思ったら、なるほどいとには戦う理由がある! 勝ってみのりとつきあいたいんだ!

この気迫! というか、いとの本音聞かされたみのりの必死の逃げ! ほんと、この子、年甲斐もない子供っぽさですけれど、これがいいというんですから、いとの気持ちは尊重しなければですね。からの、無事にいとが勝利して、さすがいとさん大人というべきか、みのりの望みもかなえつつ、そして自分の望みをついにかなえんとする!? と思ったら、みのりさん、拒否!?

ええ、やっぱりズルいよみのりちゃんでありました。観念したまえ。

『RPG不動産』

グランドフィナーレです。戦争という悲惨な歴史を書き換えるべく、過去の世界に飛んだ琴音たち。サトナとラスティーレの間に起きた悲劇こそは回避させられたけれど、変わってしまった歴史の先に琴音たちの関係はどうなるの?

その問への答が示された最終回。王都に仕事を求めてやってきた琴音が出会ったのが、王城に呼び出されたルフリアとラキラ。呼び出したのは女王ラスティーレと領地を管理するサトナ。ええ、今もふたり、ともにこの城に健在。間違いなく不幸な歴史は辿らずにすんだのですね。

さらに琴音の出会うアリス。アリスの姉、セレニアも健在。セレニアは以前の歴史に見た姿とはまるで違って、優秀さ発揮しつつも天真爛漫に暮らしていて、ああ、一番印象が違ったのはこの人であるかも知れません。

そして、忘れてはならない人。ファー。あの、かつてラスティーレとサトナが出会い秘密の友情を育んだ庭にて、琴音と再会。互いにはじめてとなる出会いなれど、きっと仲よくなれるという確信のあるふたり。その関係に縁を思うのです。

ここに琴音たちが呼ばれ、おそらくは不動産の仕事につくことになる理由を知るのは、ラスティーレとサトナ、そして神様だけ。その持ち越されなかった記憶、かつての関係こそは残念にも思うけれど、きっとこれから育まれるだろうもの、それを思うと、ああ、いよいよこれからなんだ。なんてことを思えた最終回。ほっとさせられる思いもしたのでした。

『mono』

やけに気取って、パンのうまさを語る霧山アン。なにやってんの? と思ったら、山梨冬のパン祭りなる食レポコンテストに応募するためのリハーサルだっていうんですよ。なるほど、なんか動画を撮るわけだ。でも再生数の多寡で勝敗が決まるというのは、微妙に不公平感が出てしまったりしないの? と思ったら、やっぱりそのへんもちょっと話題になっていましたね。いや、そりゃ思うよね。レギュレーションこそはあるけれど、とは思ったけど、結果的に動画が出揃って、それぞれが少しずつでも再生数伸ばして山梨甲府のパン屋の認知度があがれば万事よしではありますか。なるほど、面白い取り組みです。

というか、本当にこういう事例ってあるのかな?

豪華賞品がもらえます。で、読み上げられる商品のラインナップなんですが、VRゴーグルと聞いて嫌な予感がよぎったんですけど、おお、取り越し苦労じゃった。でもホットドッグデザインなの? VRゴーグル。無闇に凝ってんな。ほんと、他の商品もこの企画のためにデザインしたにしては凝りすぎといったところ。でもメロンパンヘッドホン、これはなんかイケそうな気がしますよ!?

シネフォト研究部に猪俣が加わって、食レポ動画に挑戦。その模様はまた次回。ほんと、どんだけ凝るのか、あるいは脱線するのか。なんとかして勝てる動画、見てもらえる動画ができあがったらいいですね!

2023年10月27日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2023年12月号

 『まんがタイムオリジナル』2023年12月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。これは食欲の秋!? 板前姿で桂剥きする山下さんの表紙です。『小森さんは断れない!』しゅりは着物姿で仲居さん。『かむろの異国料理帖』すずは、栗ご飯かな? おひつでたっぷり準備して、けどこれ、すず、ちょっとつまみ食いしてますね? そして『らいか・デイズ』らいかは七輪でサンマを焼いて、ああ、秋はらいかにとってメインシーズンでありますね。

『となりのフィギュア原型師』

イスカ来襲。3Dスキャナーでもっておこめ代表のモデルデータを取得しようというのですが、そうかあ、こんなに小さいんだ。スマートフォンに装着して撮影するタイプ。これ、データを取りたい対象のまわり、ぐるりとまわるだけでできあがったりするのかな? と思ったら、違うのかあ。やっぱり難しいんですね。

写真を解析して3Dモデルを生成するのに挑戦してみたおこめ。おお、フォトグラメトリーだ。でもそれでできたモデルがえらいこと残念なやつで、イスカ名づけてこるりミュータント。なかなかうまくいかんもんですね。

最近のスマートフォンはすごいですよね。LiDARとか搭載されてたりする。3Dスキャナもハンディなのがあるから、はぐちゃんが警戒するように造形イベントでデータを撮ってくやつがいるとかなんとかかんとか。でも、さっきのこるりミュータントみたくなったりせんのかな。よっぽど腕がいい、ノウハウがあったりするのかな。なんか世の中、がんがん進んでいって、積極的に情報集めないとわからないこといっぱいですよ。

今回の人物スキャン。ターンテーブルがあると楽というの、やっぱりそういうのあるんですね。からの、三々沢男子スタイルみみが登場、はぐちゃんが我を失ってみたり、でもって半藤がみみを守るために脱いでみたりと、渾沌を極めた終盤。でも、それだけの成果があったといっていいのかな? ずらりと並んだ3D出力フィギュアたち。はぐちゃんだけ、なんかゾンビみたいになってますよ?

『おだまき君の道草ごはん』

小麦さん、あなたどうしてそう気弱なの! あなたは苧環が好き! だから気後れせずガンガン会って、どんどん好感度上げていったらいいの! なのに、この子ったら苧環のこと意識しすぎて、全然会おうとしないどころかむしろ積極的に避けちゃって、そんな時に飛び込んできたニュースというのが、苧環彼女連れ疑惑。小麦ったらすっかり気にしちゃって、本当、この子、後になってから気づいて悔いるタイプですよ。

そんな小麦の前に現れた謎の美女です。公園でもしゃもしゃ草を食んでいる謎の人。すごい美人、苧環の彼女ももしかしたらこんな人? ともやもやしている小麦を見て、恋の悩みを打ち明けたまえと迫ってくる。それからの小麦、なんだかんだで苧環のこと意識してるの自ら言葉にしちゃってね、それが本当に可愛くて、そうだよ小麦、素直になればいいんだよ!

みたいなこと思っていたら、このお姉さんが苧環の従姉と判明! 苧環を意識してることがバレた上に、彼女疑惑も解消して、一挙両得? なんか2歩くらい前に進んだ感じがしますよね。あとは小麦が自分に素直になるだけですよ。

『アイドルはお忍びchu♡』

かつてアイドルグループレゼルに所属していた一花。彼女が抜けた後は、宮本紗鳥がセンターをつとめているというのですが、この紗鳥さんが一花を訊ねて富山まで! しかしこの人、すごい美人でいらっしゃる。おしのびスタイルは帽子に眼鏡。めちゃくちゃ可愛いな! あまりに可愛いせいで、おしのびなのに全然しのべてないじゃないですか。

と、こんな時は忍びの本職の出番です。一花を見つけた紗鳥。完全に本人とバレてしまって、人がわあっと押し寄せてくるところを、我らが芙蓉、煙幕一発で一網打尽! じゃないや、華麗に逃走してみせるっていうんですね。

さすが! この子も余裕が出てきたのか、物騒な忍者ジョークを挟んでみたりして、ほんと面白いな。そしてここからの紗鳥と芙蓉の攻防。いや、むしろ芙蓉は紗鳥のことよくよく見て、理解して、それこそ一花よりもその心の模様、よく把握しているくらいです。

紗鳥は一花が好き。でも素直になれない。芙蓉に嫉妬。一花はそのあたり、きちんと理解してるのかな?

一花は一花で紗鳥が好きなんですね。でもって、紗鳥が自分のこと好きということもちゃんと理解している。そのぎこちなかったり不器用だったりする好きという気持ちが、あっちにこっちにぶつかりながらでも、なんだかうまいこと受け止めてもらえてるってところが本当に愛らしい。ええ、紗鳥、不器用ながらも愛嬌の人なんですね。

今後もたびたびからんでくるのでしょうか。本当、これは楽しみですよ。

2023年10月26日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2023年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』2023年12月号、一昨日の続きです。

『球詠』

一年生を前面に押し出しての対村神学園戦。慣れない一年生たちが奮戦するも、なかなか試合を我が物にすることかなわず、むしろじわじわ押されている。未熟さゆえか、持ち味発揮することができず、パスボール、失点、エラーと、いいとこなしの展開です。

しかし詩織、妙な迫力ある子ですよね。ヨミの強直球を逸らせてしまった。それで落ち込むかと思ったら、むしろ逆に次は顔面に当ててでも捕ると強気な決意を見せているんですね。さすがのヨミもおののいてる!? ほんと、今年の一年生はといっていいのか、癖の強いのが揃いましたね!

試合が進むにつれ経験不足を露呈させる一年生たち。そんな中、奮闘してみせる詩織だけれど、ヨミが詩織の配球になかなか首を縦に振らない局面が見られ、はたしてヨミの真意はいかなるものなのか。詩織に対する不信ではないだろう。ならばなにかを詩織に伝えようとしているのだろうか。

チェンジのタイミングでヨミに話があると切り出した詩織。それを受けたヨミ、笑顔を見せつつこちらからも話があるという。おそらく同じ話だと思うという、それはいったいなんなのか。ヨミが詩織に見たいもの? 期待するもの。それがわかるかも知れませんね。

『魔法使いロゼの佐渡ライフ』

民俗博物館を訪れた紗菜とロゼ。博物館の入り口には千石船展示館との看板もあって、その偉容はなかなかのもの。故郷エトワールとの関わりを探りにきたロゼなれど感心し、圧倒されるそれは、かつて佐渡の交易に用いられた北前船。復元に1億4千万かけたといいますが、この絵の見せる圧倒するような存在感、実物を前にしたらどれほどのものだろう! 博物館の資料としても、またスペクタクル感じさせるオブジェとしても、耳目を集め人を呼ぶ、かけた額、かけられた労力に相応しいものありそうです。

さて、小学校をもとにしたこの博物館。所蔵された佐渡にまつわる資料のみならず、その建物自体も佐渡を物語るようでありますね。そんな博物館で、ロゼ、エトワールに関わるかも知れない花瓶を見つけるのですが、結局それ以上のことはわからず、むしろ佐渡について深く知る、その機会を得たといった具合になっていました。

今回は大きな収穫はなしかなと思った帰り道。なにかを撮影している月渚を発見。これはなにかのおぼしめし!? どうもやはりこの博物館詣では、エトワールと佐渡の関係について知る、そのきっかけになりそうです。

『花唄メモワール』

大正の世、街へと出た梅が出会ったのは、まさかの巴枝!? あまりの懐かしさに駆け寄っていく梅ですが、当の巴枝はきょとんとした顔。いや、それもそのはず、大正時代に巴枝がいるはずはないのです。いったい誰かと問うてみれば、吉野竹子、おそらくは巴枝に連なる関係筋であろう。

竹子、ロベールの知りあいだったんですね。かつてアイリスの家庭教師をつとめていた。再会したアイリスからいきなり変人呼ばわりされてますけど、ほんとどんな人なの竹子さん!?

聞けば小説家なのだそうですよ。実際のところは、雑誌に小説が掲載されたことのある小説家志望といったところみたいなんですが、梅たちを前に大それたことをいってしまった分、なにはなくとも文筆にはげもうと必死の様相。しかしそれは筆がのるというよりも、結果を出さねばと焦る気持ちに後押しされてのものであるのですね。

その竹子から梅が頼まれたのが、執筆中に食べられる夜食。とりわけ噂に聞く梅のハイカラ料理をということなのですが、これ実は無理難題のつもりで苦し紛れに捻り出された依頼で、でも梅は本当に素直ですね! やる気もやる気で、しかも桐喜も同じくやる気で豚バラ肉など用意して待っていたっていうんです。

ここで作られるのが、長崎の料理という豚の角煮。へー! 豚の角煮って長崎の料理だったんだ。梅同様に驚いたわけですけれど、かくして作られる豚の角煮。見事にできたその角煮を、竹子のリクエストにあわせて梅がアレンジ。おにぎりに結んでしまうのです。

竹子が口にした梅のおもてなし。ただ夜食として食べるのではなく、窓から望む夜景。星にあふれ三日月の光る景色をともにというのですね。

こうしたことが竹子に働きかけて、肩の力が抜けたのか、そして頑なだった目も開いたか、長く抱えてきた課題を克服、一歩進むことができた。梅との関わりを得ることで、またひとりその人生によい変化がもたらされたというのですね。

しばらく竹子は花瀧屋に逗留するようですよ。ということは、この宿でまたいろいろな経験をして、それを執筆に活かしていくということになるのでしょう。彼女がここで見、知ること、体験することがどのようなかたちで結実するのか。そうして書かれたものが後の世にもたらされたりするのか。ということは、もしや歴史に影響を及ぼしたりも!? なんて可能性に、ちょっと興奮してしまいます。

2023年10月25日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2023年12月号

 『まんがタイムきららMAX』2023年12月号、一昨日の続きです。

『白魔導士はゾンビの夢を見るか?』

尾つきの巨大ゾンビを皆のコンビネーションで撃退したアヤたち。頭部をレサナで吹き飛ばされ、海へと落下していく巨大ゾンビ。ああ、やっつけた、もう終わった、そう思った矢先、尾つきゾンビの尻尾がアヤを襲う!

海に引きずり込まれるアヤ。どうする、どうなる、このままではレサナがかけられない万事休すの一大事! と思ったら、なんとまあ、たくさん魚をつかまえながら崖を登ってきたっていうんだ! このアヤの不思議な体質。ゾンビ感染に対しなにかしらの耐性があるの? おしりのところがむぅーんってなって、スーパーパワーが出る。本当に不思議なんですね。

かくして一旦の解決を見せた尾つきゾンビ騒動。トモリンとともに今夜この灯台で過ごすことになるのですが、トモリン、尾つきのことを、ひいてはゾンビのことをなにか知っているのか? と、ここで今回は終了。まずは落ち着いて、それからいろいろ聞くということになりそうですね。

『アイドルビーバック!』

複数の事務所から声をかけられている慈雨。女優系、モデル系、これまでとは違った路線に転換していくことになりそうなのですが、慈雨本人はどこともまだ決めかねている。ならば、アイドルや歌手という選択肢はなかったのか。あんじゅに問われて答えた慈雨。

アイドルはもうやりたくない。

その真意とはいったいどういうものなのか。それがだんだんと明らかにされていくくだり、とてもよかったと思う。ただ慈雨が自分の思っていたことを話すというだけでなく、椿が変えてくれた雰囲気、そして椿に気づかせてもらったというあんじゅ。朝子と慈雨が歩み出そうとしている新しい道、それを応援すべきだった!

そこからのあんじゅのステージ。そこで見せた表情が、がっかりダンスが、慈雨の心に訴えるんですね。あの時、慈雨がアイドルのスカウトに応じた理由。ずっと謎だったことがここではっきりとする。どうしてアイドルはもうやりたくなかったか、その理由もはっきりする。

全部のことにすっきり理由がついて、そしてここにまたあんじゅと一緒にアイドルをやろうと思う、そこにもしっかり得心がいくという流れ。素晴しかったと思ったのでした。

しかしこうして慈雨が戻ってきてくれて、残るはトモコ様!? 朝子にとっては大きな決断になるかも知れないけれど、これがひとつの思いきり。これと決めた転換点になってくれるといい。そんなこと思ってしまうんですね。ええ、この3人、そして椿含めた4人がひとつとなって取り組む、そんなアイドル活動に期待してしまうのですね。

『瑠東さんには敵いません!』

小学生の頃の瑠東の秘密。それを知ることとなった和村と文美。イタズラ好きだった和村と、実はそれを嫌がっていた友達グループ。いじわるばっかりするって、嫌いだったらそういってっていわれて、それが瑠東に本当の自分を隠させることとなってしまったというのですね。

かくしてできあがった優等生の瑠東。イタズラ好きの性格を隠してきた、なのにそれを和村にだけは明かせたの、なぜだったのか。その理由もはっきりとさせられた。ああ、それは和村が相手が誰でも、友達でも、やめて欲しいことははっきりやめてといえる子だったからだったのか。自分が求めていることをいってくれる人、それが和村だった。瑠東にとっての特別だったのですね。

ひとりカーテンの中、泣いている瑠東を迎えにきた和村。まるでお姫様を救いにきたヒーローじゃんか。そして特別な相手を抱擁する瑠東。この本当に特別なふたりが、自分でも持て余している感情を、はっきりと言葉にして伝えあう。そしてここにわだかまりや不安は消えさって、本当に本当の友達になれたのだ。なんてこと思わせてくれる最終回であったのです。

というか、友達以上でもいいんだと思う。あの繋ぎあった手と手。突然の頬への口づけ。本当に相手のことが大好きで大切な、そんな関係。最後の最後まで素晴しかったと思います。伝え伝わって、より素晴しくなった、そんなこと思います。

2023年10月24日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2023年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』2023年12月号、発売されました。表紙は『ももいろモンタージュ』。紅葉散る季節、温泉につかるヒナであります。やっとこさ涼しくなってきて、温泉もいよいよこれから。こうした露天、半露天の温泉など、さぞや気持ちいいことだろうと思えてくる表紙であります。と、そんなこと思っていたら、本編でも温泉に!? 今月はお誘いだけでしたが、我らがたまもんが断れるわけもなく。ということで、表紙の温泉情景はひと月先取りといった風情であります。

今月は新規ゲストが2本です。

『桐歌様は騎士になりたい』

騎士になりたいと夢見ている鳳桐歌。いったいどうしたことかと思ったら、思い人、松比良美鶴の好きなタイプが騎士みたいな人と知ってしまったから! というんですが、これ、どう見てもナンパをあしらうために適当なこといってますよね。

しかしそれを真に受けてしまうのが桐歌という人。鳳家の令嬢として、日々欠かさぬトレーニングがため、素養は抜群。とはいえ、どう見ても騎士というより姫の方がふさわしいのが桐歌。お友達に相談するも困らせるばかりで、結果なんとかひねり出されたのが、かっこいい人物を目指せばいいのでは、という妥協案(?)。

かくして桐歌のカッコイイポイント、KPを高める日々がはじまろうというのですね。

でも美鶴を前にするとなかなか思うようにいかない桐歌です。得意のスポーツでも勉強でも失敗。美鶴を誘うのもしどろもどろになって失敗。いいとこのない桐歌ですが、不埒な輩を前にして発揮された騎士たる桐歌の真価!? 大男を相手に毅然と立ち向かうばかりか、得意のジークンドーで軽くいなしてしまった!

かくして得られたKP!? と思いきや、なかなか思う答の得られない桐歌。いや、最後まで聞いたら望む結末に辿り着けたかも知れないのに! ええ、なかなかうまくいかない桐歌であります。

『お茶漬けびより』

お茶漬けを楽しみに日々を頑張る築山瀬名。朝ご飯はお茶漬けの素に溶き卵をイン。そして昼には麦茶で作った冷やし茶漬けと、とにかくお茶漬け三昧の日々を送っているというのですね。でもそれって栄養偏っちゃわない? と思ったら、お昼のお茶漬けはけっこうな具沢山。あっさりさっぱり食べられて、栄養バランスにも配慮できる。お茶漬け三昧もなかなかに悪くないのではないか、なんて思わされたのでした。

瀬名がお茶漬けにハマったのはなぜなのか。瀬名がスーパーからの帰り道、一緒になったお隣の女の子、基ちゃん。この子の話、母が忙しくてひとりで夕食を食べるというのを聞いて、夕食に誘うのですね。

それで一緒にアレンジだし茶漬けを作って食べる。その食事の風景は、素朴ながらも楽しそうで、笑顔あって、にぎやかで、そんな時に語られた瀬名のお茶漬けとの出会い、疲れてても手軽に作れるというところがよかった。そしてひとりでも、ふたりでも、作って食べて頑張れる。

そんな瀬名と基との関係、今後も一緒の時間過ごす機会、ありそうでとてもよかったです。

『異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~』

サウナのあとはサウナ飯。異世界でも人気というのですが、なんか尋常じゃないメニューがあるな! スラーの食べる地獄タンメン。一口食べると口から火を吹くというのですが、これ、比喩でも漫画的誇張でもなく、実際に吹いてるのか。しかもスラーでなくともルナでも吹ける。ファイアーペッパーなるスパイスの効用だというのですが、いやはや、なかなかに過激な物品がある世界です。

今回は新メニューを開拓するというのですが、ルナがこちらの世界でよく飲んでいたオ、いやいや、ポロポというドリンク。へー、こういうのが好まれてるんだ。それを久しぶりに飲んでみたい、というも、もとになるポロナミーSもポポリンウォーターもない世界、説明しても伝わらないのはしかたないのかも知れません。けれどそれでもなんとかしたいと張り切る料理長さん。そして一緒に試しに作ってみたファイアブレスカレー。体の中から熱く熱される感覚に、続いていただくポロポ風ドリンク。

こうして皆で一緒に新しい味を、名物を開発していくのも楽しそう。今回はあちらの世界、こちらの世界、それぞれの味わいが一緒になってととのった、そうしたコラボ感、異世界交流感もまた素敵でありました。

『スローループ』

二葉とひより、ふたりでお祭りの縁日です。これは七夕のお祭りなんですね。年に一度、織姫と彦星が会うことの許された日。そのロマンティックな物語を、自分自身とひよりに重ねる二葉が健気です。

さて、一緒にめぐる屋台です。食べ歩いて、遊んでと、楽しい時間を過ごしていますが、そんな時、二葉が見つけたのが金魚すくいならぬ金魚釣り。大きなプールに泳ぐ金魚を、練り餌でもって釣り上げる。珍しいと見にいったふたり。そこで二葉が、3色の金魚がかっこいいと興味を示したんですね。

釣れたら持って帰れる。そこで一肌脱いだのがひよりお姉さん。というか、釣りとなったらやってみたい、そんな気持ちもあるっぽく見えますね。かくしてはじめての金魚釣り。どんな風に餌をつけたら狙いの金魚を釣れるのか。試行錯誤しながらアタックしていくんですが、ここぞというチャンスでちびっ子が大きな声出しちゃって魚が逃げちゃった!

ここで火がつくひよりの釣り人魂。ほんとこの子、負けず嫌いですよね。

さて、この後のこと、ひよりと話す二葉がしんみりと、ひよりと一緒に同じ学校には通えないというんですね。ちょっと沈んじゃって、けれどそんな二葉を元気づけたひよりの言葉。ふたりの心の通いあう、そんな情景はとても素敵で、ああ、これは小春には見せられません!

2023年10月23日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2023年12月号

 『まんがタイムきららMAX』2023年12月号、昨日の続きです。

『ギャルとネクラの吸血関係』

いよねとまくる、このふたりの意思疎通。今なお万全とはいかないみたいですね。読者モデルイベントのチケットを2枚ゲットしたいよね。まくると一緒にいくんだと浮かれているんですが、肝心のまくるが、なんで私なのかとピンときていない。この朴念仁吸血鬼。でも逆に察しの悪いそこがチャームポイントになってると思う。手練とか手管とかでなく、その気持ちの素直なところでいよねとつきあっている、そんな感じさせてくれるんですよね。

さて、いよねのお目当て、木羅きらりという読モさん。どこか覚えがあるというまくる。それは姉に見せられた手配写真だったというのですが、ここでも察しの悪いまくるさん。なかなかそれと気づかぬままイベントに参加、そこでようやく、自分と同じ匂いを感じたというのです。

時すでに遅し!? 木羅きらりならぬ鬼良らら。島を出奔した吸血鬼。この世界に紛れて暮らしてきた彼女の次のターゲットはいよね!? さあ、どうなる。いよねはららの毒牙にかかってしまうのでしょうか。もしそうなろうものなら、まくるがどう出るか。注目してもいいのかな? 気になる展開きそうです。

『リリカお嬢様に振り回される』

リリカの父が娘に持ってきた話。それはなんなのか。なんと、再生医療の情報だったのですね。脊髄に障害を持つリリカ。かつては治す手立てはなかったものの、今、医療の進歩で回復の可能性が見えてきた。いくら金がかかろうともかまわない。父の覚悟は、娘に対する負い目、ないしはすまないと思う気持ちのあらわれ。

一度はつっぱねようとしたリリカだけれど、永野の言葉を思い出して、その話、承諾した。ここにリリカと永野、ふたりのこれまで重ねてきた時間、育ててきた関係がうかがえて、胸に迫るものありました。そしていつになく穏やかな永野。その内心は、リリカとの別れに千々に乱れ、別れの寂しさ悲しさをずっとこらえていたことがわかるくだり。ああ、これもまた胸に迫るものあって、だからこそでしょう、永野のもとに届いた手紙。そこからの流れに、心しっかとつかまれたのだと思います。

永野を待っていたもの、それですよ。ああー、リリカお嬢様が! そうか、そうか、本当によかった。というか、めちゃくちゃ可愛いな。この立ち姿に、そうかリリカはこんなに小さかったのかって思わされて、それだけにこの子のずっと頑張ってきた気持ち、時にこじらせて反発してきた、そうした思いのいろいろがひしと押し寄せてくるようでした。

しかし最終回は本当に永野の視点に重ねて読んでいました。それだけにあのラストにはぐっときました。ふたり、ずっとこうして仲がよいといいなって、そう思えるラストでした。

『さうのあっ!』

リューディア、コーヒーにやる気ですね。花の湯で提供するフィンランドコーヒー。今はサービスだけど、お礼を大量にもらっちゃうのがすまなくて、定価を定めたいというのですね。

なので、きちんと商売としてやりたい。となると保健所の許可が必要となって、そうなるといろいろ設備やら整備しないといけない。それで不動産賃貸業に従事している花の湯オーナーのお孫さん、花城瞳に相談を持ち掛けて、それで出てきた見積もりが大サービスで100万円! リューディアに到底払える額でなく、なので工夫で乗り越えます!

今あるリソースを活用し、不要な資材を提供してもらって、あとはDIY! 皆で一緒に頑張るくだり、あれ、見てて楽しかったなあ! 芹香がいつも以上に可愛く見える。からの、こかげが精一杯頑張ってる姿も好感で、いやもうこうした時間が皆の仲を深める、そんな感じさせてくれて大変によかったのでした。

そして最後に、リューディアズカフェオープンです。しかし、定価を定める目的だったはずなのに、やっぱり大量にご祝儀、御布施が集まるの。これもリューディアの人徳!? よっぽど愛されているのですね。

2023年10月22日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2023年12月号

 『まんがタイムきららMAX』2023年12月号、昨日の続きです。

『ぬるめた』

デカくなったくるみちゃん。おお、これはダヨーさんの系譜だ。子供体形のままサイズだけデカくすると、こんなにも威圧的になるんだと見せつけてからの、ほのぼの着ぐるみ展開。そして続いてお姉さん化するというんですが、182cmはデカすぎない!? 背が高い、胸が大きい。それで解釈違いというのですが、いやいやちあきよ、あんたが大きくしたんやんよ。巨乳不可というのなら、そういう風に調整して大きくしませんと。

というのですが、大きな胸が不評なのはちあきとゆうかくらいなもので、あまりのデカさ、腕の長さにおののいていたしゆきなどは、ぎゅっと抱き締められて圧倒的に陥落しているし、カジに至っては人生狂うレベルでドツボにハマっておいでだ。本当、今回の大きなくるみ、ちあきの仕事で過去一なのでは? ってくらいにハマっていましたよ。ほんと、たまにはこうして大きくなるがよい。そのギャップで落ちる人、読者にもきっといると思うですよ。

『マグロちゃんは食べられたい!』

なぎさのもとから去ったカジキ。いったいどこにいったのだろうと皆で探すのですが、なぎさはというとみさきを相棒に魚釣り。ふたたびカジキがかかることを期待してというのですが、これ、はたして海に戻ってるんだろうか。案外、さしみとクロが陸で探し当てちゃったりするんじゃないかと思っていたのですが、ああ、さすがなぎさの見立てです。まさしく海にて、なぎさの竿にかかったカジキ。かくしてふたたびふたり、ひとりと一尾は再会するにいたったのです。

釣り上げるまでのくだりでですよ、ギャフで引き揚げないといけないかも知れない、手元くるうと死んじゃうかもって、それはさすがに嫌だなあ! って描写があったりと、この期に及んでこのシュールなやりとり! からの、食べまくりみさきに神経締めの構え。えらい物騒だな、みさきさん。で、ここでついにかかったのがカジキ。引き揚げに際して、まぐろが一役買うの、これはいい展開だったなと思ったのでした。

人と魚、異種の存在が互いに気持ちを通わす様の描かれた今回。離れてはじめてわかったなぎさの気持ちに、やっと素直に思いを伝えられたカジキの様子、ここに大きな山場となる感情の盛り上がりを感じて、ああ、よかったとそう思っていたら、ついには次回、まぐろとみさきの番がやってくるというのですね。

ふたりは、ひとりと一尾はどんな答を出すのだろう。最終回、ふたりの今後はどうなっていくのだろう。気になるラスト。まぐろの胸中に渦巻くもの、それがなにか、気になってなりません。

『エイティエイトを2でわって』

ついに音楽祭。いろんなステージ、いろんな出演者。バラエティに富んだそれぞれのパフォーマンス。見ていてほのぼのさせられたり、珍しいものがあったりと、ほんと最高ですね、この描写! と思っていたら、我らが主人公美弦はというと、ひとりもりもり食べまくり! おまつりということで、たくさんきているキッチンカー。あっちで買い、こっちで買い、常になにか食べているといったその様子。元気でよろしい! というべきか、それ、食べすぎでパフォーマンスに影響したりしない? 不安に感じるところもあったりと、いやもう、ほのぼのはらはらいりまじる情景でありました。

ピアノの発表の前に合唱部のステージを見にいきます。大島先生大好きのすずながめちゃくちゃ可愛いね! それに歌唱も楽しかった模様。ああ、この子はほのぼの枠だな。見ていてなんだかいやされる? ほっとさせるような小動物的愛らしさです。

そして我らが四人のステージですよ。年齢順に発表、ということで皆は最後に出ることになりました。まずは来夢とゆずのふたり。見つめあってからのせーのっ。弾くごとに気持ちはほぐれ、楽しくなっていくというの、見ているだけでも伝わってくる! ええ、これ素晴しいですね。緊張しすぎてとかあるのかな、と思ったけど、そんな心配いりませんでした。音楽を奏でる、その楽しさがストレートに現れて、ああ、いいなあ、そんな一時味わうことができましたよ。

最後に奏と美弦の演奏は、これまでで一番いいパフォーマンスを見せる美弦! 周囲の皆も感心したり感動したりと、本当素晴しいな。美弦のいい表情! 奏のまなざしもまた素敵で、ふたり、気持ちが通いあってるよ! ああ、誰かと合奏するって楽しいよね。なんて気持ちを呼びさましてくれちゃったわけですよ。

かくして連弾は好評のうちに終了して、最後に美弦のソロ。と思ったら、なんと腱鞘炎疑惑!? 腕が、腕が痛むのかい!? これまでの美弦の行動、その言動もろもろが一気にフラッシュバックしてきて、あれは、あれは腱鞘炎の予兆だったのでは!?

これ、どうなる、どうする? 思い過ごしであったればよいけれど、そうでなければ、ステージの穴は奏が埋める? どうなる? どうするんだろう。本当、ここにきてこの緊迫感。食べすぎの心配は杞憂だったけど、思わぬことにはらはらさせられてしまっています。

2023年10月21日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2023年12月号

 『まんがタイムきららMAX』2023年12月号、昨日の続きです。

『コンビニ夜勤のあくまちゃん』

天使と悪魔、ついに和解!? と思ったら、誰かに頼りたいエリエルが最後の頼みの綱としてアルールに泣きついた的なやつでした。目的は門音弟に贈るためのバレンタインチョコづくり。コンビニに大量入荷するやつを買えばいいじゃないかと、ドライな対応するアルールだけど、なにをどういっても聞かないエリエル。エリエル、天使だからなのか頑固ですよね。これと決めつけたことあったら決して曲げない、そういうところ、実に天使であると前から思っていました。

で、このふたりが一緒に作ると、ただのチョコレートも生命を持つにいたるのか!? 魔界の毒沼から一転誕生したのがギョロ目に手がついた謎の生命体。おお、小刻みに震えて、殺して殺して的なやつじゃないのか!? と思ったら、なんかお茶目で楽しいやつだな。コミュニケーション可能そうなとこ見るに、なんか今後もちょこちょこ出てきそうな予感がしますよ、チョコだけに。

この一件、最終的に門音に御鉢がまわって、チョコづくり指南がはじまるのですが、まさかというか安定のエリエル出禁! ほぼ門音姉製チョコが弟に贈られることになるの、なんというかあんまりイベント感ないな! チョコを渡すエリエルとかはすごくいい雰囲気だったんですけどね、受け取る側がその気持ちに気づかないとかで、結局はさっぱりなにも進展しない。ええ、新しい登場人物(?)が生成されたエピソードになっちゃったっぽいですよ。

『SAN値直葬!闇バイト』

なごみさん、あいかわらず自己評価低いですね。自分のことは生ゴミとお呼びください……。あまりに卑下するその態度。さすがに気の毒というか、こよが気を使っちゃって使っちゃって、いやでもほんとわかるよ。もうちょっとだけでも自信持って? そこまで卑下しないで? って思いますよね。

そんななごみが自分自身をさらけだす、そんな回でしたよ。いえね、最初からあやしいと思ってたんです。あからさまに描かれた不気味な香炉。立ちこめる煙。これ、なんかあるなと思っていたら、パインアメが仕掛けた己の欲望に正直になれるお香とな! これ、こよがいつもより思ってること話せてたの、先輩風吹かせてたからとかじゃないのか! さらにはあかり、いつもどおりなんも変わらなかったの、欲望まみれドストレートなの普段どおりだからか!

ひとり泥をかぶったのがなごみ。まさか幼児退行してしまった上に、こよに母乳をねだるとか! しかも悪いことに、この記憶まるまる残るんだ! 本当、このイベントを通して素直になって、ちょっと自分を見つめなおせたとかじゃなく、自己嫌悪倍率ドンさらに倍! ってやつじゃありませんか。ほんと、ラストのなごみの精神荒廃。こうなるのもいたしかたなしというか、ほんと、アメンパイン店長も手加減してください。でないとなごみ、この店にこれなくなっちゃいますよ!

『わからせろ!ナマイキツネ様』

いいですね、壱与の友達、ともよちゃん。ハロウィンを目前として、可愛い仮装で壱与を迎えにやってきた。あのもじもじしてるのがなお可愛いですよね。壱与を誘いにきたのは、ともよの家で仮装の衣装あわせをするためというのですが、それを聞いて黙ってられないのが桜子。そうでした、人物紹介にもありますけど、ケモミミフェチなのでした。一眼レフ持ち出して、ついていくっていうんですね。

今回は桜子が目立ってましたよね。ともよの制服を見て、名門校の生徒と判断。お家も名家? あわよくばうちの氏子にと目論むのですが、残念、母の神社に先におさえられていました。

で、桜子のお母さんのキャラが濃い! というか、娘の秘密、知られたくない情報をドバドバ提供するのはよしてさしあげてっ! ええ、ともよが人見知りなのこの母の影響あってのことなんじゃないかって、ちょっと思っちゃいましたよ。

さて仮装の試着ですよ。桜子、のっけからコスプレショーとかいっちゃってますが、大量に出てくる衣装! 着せ替えされまくる壱与! うーん、自分は定番☆魔女がいいですね。露出少なめが好き。ええ、桜子とは好みが正反対の模様でありますよ。

からの、桜子もコスプレさせられる。うん、宗教違いコスプレでストップでしたが、せっかくだからもっと他のも見たかったなあとか思ったら、なんでそんないかがわしいのしかないのん!? ほんと、お父様の嗜好、ちょっとヤバい感じでありますよ。

その後は3人で一緒にカボチャのランタン作ったり、さらには壱与が呪いの鎧を暴走させて無事おしおきのノルマ完了させたりと、ちょっとした騒ぎがありまして、で、今回の最大やらかしはやっぱり桜子では!? なんでそんなに大量のランタンを!? いやね、お屋敷が大きいから、そんだけ飾る必要あったのかなとか思ったんですが、ただ黙々と作りすぎただけって感じみたいですね。それで最後に皆でおしおきされるというの。ええ、珍しくといっていいのか、今回は桜子もわからされる側だったようですよ。

2023年10月20日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2023年12月号

 『まんがタイムきららMAX』2023年12月号、昨日の続きです。

『ばーがー・ふぉー・ゆー!』

なんとまあ、新局面! こむぎがピ・来栖様の中身が透だったと知っていろいろ挙動不審! まではいいとして、新たな局面っていうのはバーガー・イーツ。デリバリーサービスの導入でありまして、人づきあいを苦手とする小麦がですよ、男の人とか苦手だなって思っていたら現れたのは可憐な女の子。しかもかなり有能で、信じられないほどのはやさで届けて戻ってくる。

あまりの速度にライバル配達員たちはほぞを噛み、追い立てられるようにバーガーを作り続ける小麦はどんどん憔悴していく。

ほんと、完全にピ・来栖様が霞んでしまったのでありました。

この子、あいすちゃんっていうんだそうです。かつてモグモグバーガーで働いていたこともある人、というので店員とも馴染みがあるんですね。辞めたのは店長がらみのあれこれで、というんですが、ふと冷静になったらしいあいすの諦念滲む口振り、その面白さ。もともとそうだったのかも知れませんけど、こうした経験があいすをしてより辛辣にさせる遠因になっているのかも知れませんね。

人を見る目のあるっぽいあいす。小麦にアドバイスなんかして、それがまた的確でっていうんですが、小麦は小麦であいすに対して微妙に辛辣。この辛辣を辛辣で返す関係性。新しいコミュニケーションだと思いましたよ。

そして最後に明かされるあいすのフルネーム。あいすうめ。おお、うめちゃん! 可愛いのに。ねえ、ほんと可愛いのに。うめちゃん、いい名前だと思いますよ。

『性別不明な殺し屋さんがカワイすぎる。』

つくしが発熱。それでちょっと動揺するユーリ。最初はいい調子だったんですけどね、卵も焼けない、なにしたらいいかもわからない。自分の現状を把握してからのこの子のふるまい。普段なら決してしないだろうことを躊躇せずやってみせて、ああ、よほどつくしが大切なんですよ。

ちょっと思ったんです。倫って面白枠だと思ってたんですけど、玄関に登場したところ、この人、めちゃくちゃな美形だな! 全然意識してなかった。意識してなかっただけに、この衝撃、かなり大きくて、ああ、これからはちょっと倫さんのこと直視できない! いや、まあ普通に見ますけどさ、でもこれまでとはちょっと感じ方が変わってしまうのは間違いないっぽいですよ。

ユーリ、倫に助けを求め、メイメイならぬサツキにいろいろいわれながらも自分一人で頑張りたいというくだりとかね、本当、いい子ですねえ! よほどつくしのことが大切なんでしょう。買い物上手にできて得意気なその様子もすごく可愛らしい! ええ、ほんと、今回はつくし、ユーリのその関係、心と心の通いあう、そうした様にあたたかなもの感じさせられました。

『てくてくっ!秘密リサーチ』

5歳児時代のひぐれ、面白いなあ。鉄道のおもちゃで遊んでいた子たちから借りた列車を連結させて長大な編成を作って遊んでる。いったい、どれくらい連結させたかったんだろう。思ったように長大編成作れなかったのがショックで泣いちゃったりして、そんなひぐれに先生が鉄道唱歌を歌ってくださったのですね。

そんな思い出がよみがえる新橋探索。鉄道の日に新橋を訪れて、ありし日の鉄道を偲ぶというんですね。

新橋がかつての起点というのは私も知っていましたが、いろんなものが残されてるんですね。プラットホーム跡に0哩標識。銀座に残された踏切などなど、そうした鉄道にまつわるエピソードが紹介されていく中で、突如現れたトロッコ問題、そのトンチキな解決方法! いや、そのドリフトは脱線しない!? アクロバティックすぎる力技に、変な笑いが出てしまいました。

今回ラストに歌われたのが鉄道唱歌。鉄道唱歌の碑を見て、歌いはじめるすかい。歌がうまいのはいいんだけど、66番までそらで歌えるの!? しかも神戸まで歌い切ったその跡に、山陽・九州編にまだ続くというの、よほどのガチ勢と見えますね! ほんと、すかいにマリン、ふたりノリノリでの鉄道唱歌。この楽しげな様、皆が喜ぶのもわかります。

2023年10月19日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2023年12月号

 『まんがタイムきららMAX』2023年12月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。フユ、エル、ナツメの3人。小悪魔風? あるいは不思議の国を思わせる小道具なんかも手伝って、どこか蠱惑的で一筋縄ではいかない、そんな雰囲気が魅力的な表紙となっています。これ、ハロウィン衣装ですよね。きらびやかで、豪奢な装い。そこにシックな風あいも加わって、実に素敵な空間が出現しましたよ。

今月は新規ゲストが4本です。

『スポチャン!』

おお、扉絵見まして理解しました。スポチャン、それはスポーツチャンバラ! エアーソフト剣を使って戦う、新しいスポーツ。剣とはいうけどかなりの自由さ。刀だけでも今回描かれたように小太刀があれば短刀もあり、そして長い方では槍やら長刀やらと、もう本当に自由。シンプルに打ちあって、当てれば一本。楽しそうなスポーツなんです。

この漫画の主人公は、才能を見込まれつつ(?)結果が出せなくて挫折(?)した鬼頭もも。これ、サービストークに釣られちゃったパターンなのでは!? なのですが、どうも実際ある種の才能はあるのかも! そう思わせた第一回。実力者、朝比奈レイを相手にその打ち込みをかわし続ける、それは間違いなく才能で、けれど攻撃はからっきし!?

この奇行が目立つ残念姫に、どうにも打ち込めない主人公と、やたら癖の強いのが揃ってるのがおかしいんですね。

お話を主導するのは時代劇に憧れるアメリカ人、アメリア。この人も決行な変わりもの、と思ったけれど、1話を読み終える頃には、この人、わりと常識人寄りだ……、となってしまうところ。かなりの飛んだ展開でした。

『#神絵師になりたい!』

意外と狭いSNSの世界? ともあれ、神絵師になりたい、イラストでもって成り上がり、フォロワー数を増やしたい。なんてこといってる神谷さな。二週間でフォロワー6人、わりと順調では?

さな、かなりの自信家でめげない性格なのはわりと悪くない。とは思っていたのだけど、実際どれくらい描けるのだろう。このへん一番知りたかったところでした。

漫画、アニメの感想イラストやもろもろの活動で地道にフォロワー増やしていった綾路いやさ鳴海綾にフォロワー増やす方法云々聞いてみたりしましてね、ここからさなも地道に頑張っていくのかな? とか思ったらあの炎上落ち! 炎上も糧にしていくんだよ、とか思ったら、とりあえず5人増えたとな。さなじゃないけど、もうちょっと伸びが欲しいところですよね。

さなの自信の根源、それが甘やかしがちの友達、白河もも。この子の正体というか、SNSでの活動、それがじわりさなにも影響していたり、そうした登場人物には明かされない秘密みたいなのあるの、悪くなかったですよ。いつか正体明かす日がきたらどうなるんだろう、なんてこと思ってしまいました。

『theバーニングお嬢様!!』

漫研にやってきたお嬢様、炎上院花火! って、待って、なんか危なげな響きの名字だね!? それはそれは見事に炎上してみせたりするのかな? と思ったら、そういうわけではないみたい。むしろ、その心が熱く燃えている? 熱い漫画「熱血根性列伝おれのV」を信奉し、その普及につとめる。そんな熱いお嬢様だったというのですね。

漫画の普及をはかっている花火本人は絵を描いたり漫画描いたりはしてないな。と思ったけど、漫研だからって漫画を描く人ばかりじゃないだろうし、これはこれでおかしくはないんでしょう。漫画で人を元気にしたいというそのモットーも、自分の描いた漫画でとは一言もいってないもんな! ええ、これは見事なトリック(?)でありましたよ。

落選が続いてくじけかけている2年生、紺野風。この子に元気を与えようとおれVでもって働きかける花火の情熱。その情熱が風の心に火をつけたりする日もきたりするのだろうか。なんて思ったけれど、少なくともこの読み切りの範囲では着火するまでは至りませんでしたね。でも、いつか風の心に火がついて、自分の描きたい漫画というものを見つけだせればいいですね。そんな気持ちにさせられましたよ。

『あこがれエフェメール』

日常系漫画に憧れを抱く水無月なずな。不登校をなんとか克服し、高校から学校に復帰。けれどブランクがためか学校への苦手意識のためか、学校での定番イベントもろもろでじわじわ削られていく心のヒットポイント。そんな時、なずなに声をかけてくれたのが春風きらら。

距離の近さに戸惑ってそれからも話しかけてくれることに感謝を通り越した感情抱いたりもして、なにかと慣れないことに大変ななずなの感情の浮き沈み。けれど、きららをはじめとした個性的な女の子たち。そこにはなずなが憧れてきた日常系の世界への入り口が広がっているかのように思われて……。

はじめは目立たず空気のように過ごそうと思っていた学校が、目の前でどんどんその色あいを変えてゆく。ともに変わっていくなずなの気持ち、感情もまた魅力と感じられた掌編でした。願わくば、長く読みたい、そんなこと思わせてくれるのは、感じられた日常系の雰囲気がためかも知れません。

2023年10月18日水曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2023年10月17日火曜日

今日は休みます

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2023年10月16日月曜日

今日は休みます

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2023年10月15日日曜日

今日は休みます

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2023年10月14日土曜日

『まんがタイムきらら』2023年11月号

 『まんがタイムきらら』2023年11月号、一昨日の続きです。

『おねロリキャバクラ』

おおおお、まさかの穂乃果がキャバクラ通いすることになったりする!? と思ってしまった今回。だって、ノエル登場から続いて穂乃果でしょう? ということは、楓や美波の変化に触発されて、私も変われるチャンスがあるのではと、真面目ならではの理由で来店。ノエルに入れ込むことになるなんて、いかにもありそうじゃありませんか!

会社のストレスチェック、その設問に答えていく際に、思うのは会社の同僚上司、楓や美波のこと。ふたりともに変わった。いいように変わった。楓はしっかりして頼れる先輩になったし、美波も明るく話しやすくなった。いいことづくめじゃないか、となったら、やっぱり穂乃果もあの店に通っちゃうのでは!? と思うのもいたしかたないじゃないですか。

本当、最後の最後のセリフを聞くまで、絶対ご来店の流れだと思っていました。そしてまた、このセリフを聞いてもなお、穂乃果陥落の可能性、捨てきれないんですよ! ええ、穂乃果さん、ノエルさんが待っていましてよ!

My Private D☆V

『うさパン焼いて悪いかよ!』の山本アヒルです。

D☆Vポイントは「ポニーテールが好きです」。わかりやすい! シンプル! なんですけど、イラストがすごい! ポニーテールであるのは間違いないとして、他にもいろんな要素がどっさり盛られていて、ええと、メカ? サイボーグ? 額からメカニカルな一角獣っぽい角が生えていたり、スタイリッシュなミニTから見えるは、バッキバキの腹筋。腿もすごい筋肉質!

一般にポニーテールといわれたら、セーラー服の、女子高生の、みたいなイメージが先行してしまうところが、手にタバコ、明らかに大人の女、可愛さよりもカッコよさ! みたいな方面に全振りしてくるところ、なかなかのインパクトでした。

連載を見ているだけじゃわからない、この方向性。この企画の面目躍如たる、そんな見せ場になりました。

2023年10月13日金曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2023年10月12日木曜日

『まんがタイムきらら』2023年11月号

 『まんがタイムきらら』2023年11月号、昨日の続きです。

『キミはあくまでも。』

地獄に落とされた人間の魂や時に悪魔を裁いてきた地獄の執行者サラロット。これまではただ淡々とこなしてきたこの仕事が、コーエンティール家に接触したことでほつれを見せる? 内部から堕とそうと接近したコーエンティール家の子供たち。意図せず出会い言葉を交わした相手、マーシャのいたいけさ、素直さに魅かれるものがあったのか、そこでなにかが変わってしまったのですね。

そんなサラロットと対面するエクールカ。悪魔の定めを破ろうともヴェネルに尽くさんとするエクールカの覚悟を前にして、剛毅果断に対処するサラロット。ヴェネルを人質にとり、徹底的に処断しようとしてみせるその行動の裏には、マーシャと出会ったことで生じたなにかに対する決着、自分自身を戒めようとする、そんな意図などあったりするのでしょうか。

いずれにしてもヴェネル、万事休す。エクールカの打つ手など、どこかにあるのでしょうか。

『えるくえすと! ~勇者エルヴィーラは現実世界に転移しました~』

ゲームの世界へと帰っていったエルヴィーラたち。残されたましろたちは、この世界でこれまでどおりにできることをできるように、ごくごく普通にこなして過ごしているというのですが、大学に復学してきた衣良とばったり出会ったり、そして衣良がレトロゲーム同好会を復活させようと頑張っていたりと、皆それぞれに少しずつ前に向けて進んでいるのもまた事実だったりしたのですね。

エルヴィーラと魔女、真夜をめぐる一連のできごと。それはなんだったのかと皆それぞれに思うところあったりして、懐かしんでみたり、先へ進む力に変えたり、その向きあい方もまた人それぞれ。ましろは、遠い世界にいる友人の活躍を信じ、そして自分のできることを頑張ろうとして、と、そんなましろの前に、なんとまあ、エルヴィーラたちが一緒にまとまって戻ってきたというのですね!

またこの世界で一緒にいられる、その喜びと、エルヴィーラたちの世界に現れたという邪悪な敵! その姿はましろの絵にそっくりで……、って、つまるところそういうこと!? こちらの世界でのましろや衣良たちの活動が、こうして再びエルヴィーラたちの世界に繋がりを持たせるにいたった? かどうはさておくとしても、また新たな冒険と日常の日々。かくあれかしと願った結末。実際になってみれば安心に似た感情があって、ええ、ましろたちのあの賑やかな日常が帰ってきた。それはすごく嬉しいことだったと思ったのでした。

2023年10月11日水曜日

『まんがタイムきらら』2023年11月号

 『まんがタイムきらら』2023年11月号、昨日の続きです。

『しあわせ鳥見んぐ』

ひなの別荘に向かう面々。本当なら初日から鳥見の予定が、急遽服を買う必要が生じたために鳥見は二日目からとなりました。なのでまずは腹ごしらえ。蔵王といったらジンギスカン! って、そうなの!? まったく知りませんでしたよ。

食事を終えて、ゆったりくつろいでいるその時、翼がヨタカを見つけるんですね。大きな口で虫を捕食する。蛾でしょうかを追っている姿が描かれて、これ、こんなにくっきり見られるとさぞや見事でしょうね。実際、飛んでいる虫をこうして捕食できる運動性、猛禽類はすごいと思いましたよ。

そしてここからの鵺の声。鵺の鳴く夜は恐ろしい。といいますが、この声、実はトラツグミだというのですね。トラに似た模様を持ったツグミ。その声はかつて鵺のものだと思われていた。そうした伝説も含めて語られたその先に、実際の姿ではなく幻ばかりが取り沙汰される。その苦しみをぽつりともらすひなの悲しさ。ええ、なおも物語はひなの心情に添おうとするのですね。

『ほぐして、癒衣さん。』

なんと、この職場で仕事がなくなるってことがあるのですか! 載せる広告が少なくて定時退社。あまりのことに頬をつねる夏鈴に癒衣。よほどの喜びなのでしょうね。

まだ癒衣の家でお世話になってる夏鈴。一緒にスーパーで買い物する帰り道。夏鈴がちょっと浮かれてるみたいに見えるのが可愛いですよね。そしてお家で一緒に料理。癒衣さん密着シチュエーション発生したりして、かなりいい雰囲気なんですが、夏鈴の家、もう帰っても大丈夫になったみたいなんですね。

でも泊まりたいならもうしばらく泊まってもいいよ、から、転がり込む流れになっちゃって、まさかここで再び頬をつねる展開になるとは! ナイス伏線回収でありました。

しかしシェアハウスすることになったはいいけど、夏鈴の思い描いているものと癒衣のそれが違いすぎてすごい! というか、富美子はどうなるのでしょう。この同棲を知って穏やかでいられるだろうか! いやほんと、彼女のその後に期待、いやいや、心配してしまいます。

『かみねぐしまい』

ツギノとまえな、突然の母帰宅ですっかりテンションあがっちゃって、本当にふたりとも母のこと好きなんですね。いい子なところ見せたいと、ごはんは自分が作るとツギノ。そうしたらまえなも参戦、途端にキナくさくなるところを、お母さん、まえなのホットケーキ、ツギノのオニオンスープが食べたいなあと、うまくまとめるんですね。

さすがふたりのお母さん。こうしたことには慣れっこなんでしょうね。

そして夜、神様と一緒に寝ることになったお母さん。神様はこのお母さんの願いを叶えることで、悩みを聞いてくれたお礼と、そして帰宅を同時に達成できたらなんて思ってる。でも、大人になるとなかなかに簡単に願いごとなんていえなくなるというのがね、その人の人生の積み重ねといえばいいのか、重みや深み感じさせてくれたように思ったのでした。

最後にね、条件つきでお母さんが願ったこと。その時の神様の反応になにか物語の動きそうな予感がしたかと思ったら、お母さんの願い事、その秘密とはいったい!? 思いがけない展開がまたツギノとまえなの物語に奥行を与えそうで、これ、ふたりのどちらに、あるいはふたりともに関係する秘密なんでしょうか。すごく気になる展開でした。

2023年10月10日火曜日

『まんがタイムきらら』2023年11月号

 『まんがタイムきらら』2023年11月号、先日の続きです。

『星屑テレパス』

文化祭、はじまりました! ロケット研究同好会は、これまでの歩み、作ってきたロケットの展示だというのですが、初日の午前は海果がひとりで応対します。引っ込み思案の海果、はたしてうまくいくのかと心配していたのですが、おお、すごいちゃんとできてるじゃん! ちょうどアニメの第1話、ユウに出会った頃の海果を懐かしんだところ。あの頃の海果を思えば、比較にならないほど成長してるよ! ええ、挨拶して、声かけて、しっかりロケットについて説明して、立派! ええ、とても立派でしたよ、海果さん!

そして、新たな出会い。ロケットに興味を持って見てくれているお客さん。中学生! ということは、いずれロケット研究同好会に入ってくれたりするのだろうか。ふと口にした言葉を受けて、海果が積極的にアプローチ。答えて、映像見せて、そして次々ロケットを開いてみせて、ああ、お客さんも楽しそう。素敵な、素敵な時間じゃないですか!

と思ったらここでアクシデント。まさかの風にロケットが飛ばされて、パラシュート降下はじめちゃった! 急いで回収しにいく海果。その途中でメイド衣装瞬と合流して、うおお、すげえ、めっちゃ可愛いよ、瞬!

これからふたり一緒にお化け屋敷を抜けて、ベランダのロケット回収ミッションです。さあどうなる。ほんと、瞬の可愛さ認識した海果の逆襲なるか! いやもう、想像超えていろいろ動く文化祭。初回からもうわくわくの連続ですね。

『スロウスタート』

郵便局でのアルバイトに臨む花名。そんなに気負わなくてもいいとたまてはいうんですが、大会いわく面接重要。かくして面接のシミュレーションすることになるんですが、大会、まさかの圧迫面接! いきなり理不尽なお叱りで花名を涙目にし、さらには志望動機でもごりごり削る! と思ったら、スマホバッキバキでわくわくした花名。え? いったいなんで!? ほんと、なんで!? 破壊衝動隠してるのん、花名?

しかし今回の見どころ、浪人してたこと、そこに触れられるのではないか、いろいろ心配しての準備だったりもしたわけですが、いや、バイトの面接でそんなとこ聞かんだろうとは思うんだけど、この無茶な面接コメディ、これは間違いなく大会の優しさなんですよね。わかりにくいけど。花名のことを心配している、それがじわじわと伝わってきて、だからこそ実際の面接の様子。

ほぼ雑談で終わっとるやないか!

この落差に笑わされる。と思ったら、たまてがさらっと下準備しといてくれたんだ! いい子だなあ。ええ、皆から心配され、そして助けられる花名。それだけ愛されてるんだなってわかる、そんなエピソードでもありました。

『妄想アカデミズム』

受験を目前として初詣にて願をかける未春たち。微妙に不安や迷いもある、いや、受験にではなく未春に対する思いがゆえに、未春に対するすまなさ、不安を覚える莉子などなど、それぞれに思いや心配事、あるいは願望なんてのを抱えてる様が見てとれるんですね。

さて、初詣はさらりと終えて、続いては共通テストの話題。受けるのは莉子に一葉。なんですが、どうも一葉はいろいろ危なっかしい? そして未春は同日テストに挑戦するといいまして、って、そういうのあるんだ! はじめて知りました。

今回主に描かれるのは同日試験の未春です。莉子も一葉も比較的余裕がありそうに見えるのに、未春はひとり緊張していて、と思ったら試験受けないゆうがガチガチになってるの! 皆がなんでまたと思ってるのが面白い。ほんと、それぞれの試験に対する態度。わりかし余裕ある人。気になってじっとしていられない人。そして妄想に突っ走る人!

って、それは未春だけだ!

いやほんと、英語の問題文にあったキスという単語に気持ち掻き乱されて、あの日のことはなんだったんだ、からのさらなる発展の可能性!? どんどん広がっていく妄想の世界。いったいどこまでいくんだろうと思ったら、最後の最後に無事覚醒! ここから未春の巻き返しなるか! からの、試験終了……。

本当、未春、とりあえず英語は捨てて他の科目を頑張るんだ。いやほんと、これが本番でなくてよかったですよ。

2023年10月9日月曜日

『まんがタイム』2023年11月号

 『まんがタイム』2023年11月号、先日の続きです。

『お天気おねえさんの晴れ舞台』

琴音のピンチ!? 食欲の秋だからでしょうか、太ってしまってさあ大変。このままじゃお天気クビになると牧からきついお叱り受けてダイエットに取り組むことになったんですね。

とはいえ、あの振り向いた時のたぷーんのコマ。めちゃくちゃ可愛かったですよね。充分ありだと思う。きっと需要もあると思うのですよ。

ダイエットの方法は留莉から学びます。食べないダイエットは駄目。朝にランニングしなさい。よく噛んで食べなさい。そして目標を人に話しなさい。これを実践する琴音ですが、まさかランニング中に行き倒れの女子高生を見つけてしまうとは!

痩せてる人がタイプという男子に告白しようとダイエット中。それで琴音と一緒にダイエットすることになって、仲間ができると心強いですよね。ふたり一緒にやせたいTシャツ着て走る。ほんと面白い。そして、目標体重に到達した女子高生、鈴香が告白するという。そこからの浮き沈み。失恋して、そして違う男子から誘われて、これで気持ちがころころと切り替わるところ、ちょっと現金? でもまさしく秋の空ってやつでありますよね。

若い子と一緒に走ってリフレッシュした琴音。もう若くないって実感しちゃった? けど、琴音もまだまだフレッシュ。そのはつらつさ、魅力でしたよ。

『スーパー恋愛タイム~現場でドSな彼女は自宅でデレる~』

ワリィナ様のピンチ!? 食欲の秋だからでしょうか、太ってしまってさあ大変。このままじゃ衣装が入らなくなってしまうと、その危機感からダイエットに取り組むことになったんですね。

しかし大変。朝から走り込むだけでなく、食事も野菜中心? 常に空きっ腹を抱えて気もそぞろ。特撮界のレジェントともいえる俳優さんを招いてのリハーサル。そこでもなかなか本気が出せなくて、空腹のみならず衣装崩壊の危機!? いや本当、演者としてのピンチに加え、アツシにも誤解されつつあって、どうする、どうなる、どう切り抜ける!?

と思ったら、ああ、この衣装、リナのではなく、前の役者さんのだったの! かくして太ったかも問題はすっきり解決。アツシの心配も雲散霧消して、かくしてワリィナ様、本気の演技。ええ、まさしく見せ場、大ゴマでのあの表情、あのポーズ。悪役としての面目躍如。これまで我慢してた分、思いっきり発散したみたいなところもありそう。いや、本当、かっこよかったですよ。

『午前0時のおねだりごはん』

米沢先輩、課長に昇進。それ以来、一週間会えずにいるという牛喰。すっかり消沈してしまって、あまりの落ち込みに同僚たちからなぐさめられるほど。会えないし、おねだりもないし、涙ぐましいメッセージを送るはいいけど、あまりにも多すぎる! というので米沢考えて、お弁当を頼むことにした。

お揃いのお弁当を夢見る牛喰ですよ。ギャフンといわせるんだって、愛情詰め込むその意気込みでずっしりお弁当ができあがるっていうんですね。中身はピーマンの肉詰め。はいいけど、普通の肉詰めよりももっとぎゅうぎゅうに詰め込んどるのか……。相当な迫力、気迫の調理風景ですけど、これも米沢においしく食べてもらいたい一心。見た目はアレですが、これも愛情なのでしょうね。

離れた場所で食べるお弁当。肉詰めが人気で、皆からちょうだいちょうだいといわれるのを阻止する米沢に牛喰が可愛い。ほんと、今日のお弁当、ふたりにとってどれほど大切かわかる一幕でした。

『良倉先生の承認欲求』

なんだこれ、めちゃくちゃ面白いなあ。最近登場してきた明戸先生。良倉と上枝のトークに参加するのですが、そのくだり、その流れが本当に面白くって、白衣にふたりが熱視線からの、もう少しお話ししていきませんか、メイド服の魅力を教えていただきたいコンボが本当に面白い。

皆がそれぞれに話せない秘密を抱えてのメイドトーク。都度ちょっとずつ誤解する明戸が面白いんですけど、いやそりゃ良倉に上枝の秘密にしてること、ちょっと話しただけじゃあわからんで当たり前なんですけど、最初は親切、紳士的だったふたりの印象がですよ、まわりまわって、メイド服着るの? 良倉先生? 着る前提なの? 上枝先生? に落着するの、最高でした。

と思ったら、ここからまだ最高があるんかー! お二人用にメイド服を仕立てたら…着てくださいますか…? からの、え……、着ませんけど…。

なんでなのよ、もーっ!!!

永久保存版だと思う。単行本にしてほしい。単話版でもいい。本当に最高に最高を重ねて、最高を極めたエピソード。これを読めてよかった……。心からそう思います。

2023年10月8日日曜日

『まんがタウン』2023年11月号

 『まんがタウン』2023年11月号、先日の続きです。

『あの世で猫になる』

大島、ものすごいな。とても信用に足る人物ではないのだけど、こと金のこととなるとその手腕が光る。というか、北極で氷を売るを地でいくタイプですよね。心霊マンションを地縛霊ごと賃貸するとか、湧きまくる雑霊を払うことそれ自体を付加価値として自分の運営するスクールの生徒に実習させるとか、とにかく酷い。でも本来なら到底売れないもの、金にならないものを換金するそのアイデア。それ自体はすごいんですよね。なんとか平和利用、有効活用できないものかと思う才能です。

今回の雑霊退治の顛末も、途中生徒さんの手に負えないほどに育ってしまったりしちゃいましたけど、結局は生徒さんに押しつけるかたちで決着させるとか、ほんと、悪どい!? あるいは商売上手? 商売上手は人によっては悪どいと紙一重だよなあってのを実感させてくれる、それが大島だと思います。

そして最後に、もしやタマの生前の話が!? と、そこで今回は終わり。次回どうなるのか、当たりなのか空振りなのか、気になる状況で一ヶ月待ちですね。

『兎なりのウサギさん』

今回はいつもとちょっと違っていますよ。なんと、紅詩も青枝も親戚の結婚式で不在。大安吉日日曜日という好条件がために、ふたりともに一家総出で泊まりと相成りました。かくしてみたらしはペットホテルに滞在。あのウサギ専門店のクレセントに泊まることになった。

ええ、今回みたらしの世話をするのは、あのウサギ好きの凄腕店長さんなんですね。

紅詩がいなくてちょっとさみしいみたらしです。そんのみたらしにいろいろ教えてくれるのは、ペットホテル常連? 今回で5回目の宿泊となるどんすけ。さみしくて涙ぐんだりしちゃってね、まぎらわそうといろいろやるんだけど、まったく効果がないの。反面、いろいろ話を聞かされてるみたらしは、いまいちちゃんと理解できてない模様で、さみしいながらも遊ぶと楽しい、こちらはわりといろいろまぎらわせられているっていうんですね。

このウサギそれぞれの個性、傾向の違い。やっぱり面白い。みたらしは若いからか、元気で明るくて、やんちゃで、好奇心も旺盛。あんまりめげないから、見ているこちらも元気になりますよね。今回のペットホテルでもそんな感じ。ちょっとは寂しさに元気なくしたりもするけれど、紅詩に会えたらすぐにニコニコ。ええ、そんなみたらしになにか癒されるもの感じるんですね。

『恐竜とカッパのいる図書館』

あゆみの消息、もう新しいなにかを得られることはないと思っていたら、そうか、あゆみには姉妹が、すなわちカオリの母がいたんでした。お婆ちゃんから送られてきた栗の実を剥きながら、カオリと母、ふたりあゆみのことを話すんですね。昔、こうして姉妹で一緒に話しながら一緒に栗を剥いていたこと。どんな話をしたとかね、小さい頃のふたりから、だんだん大きくなっていって、話すことも少なくなっていって……。

その語る言葉に、どこか悔いを感じさせるニュアンスが乗って、読んでいて切ない気持ちになりました。そしてその先に続く、ちゃんとおはなしをしましょう。その言葉に感じられる重み。重量というのではなく、手にのこる確かさといった方がよりらしいかも知れない。それは語り手、言葉を交わすふたりの実感であるからかも知れませんね。

そして最後の香歩。めちゃくちゃ可愛かったよね。栗のジャム渡されて大興奮! めちゃくちゃ可愛かったです。……マロンマン。

2023年10月7日土曜日

『まんがタイムきらら』2023年11月号

 『まんがタイムきらら』2023年11月号、発売されました。表紙は『星屑テレパス』。宇宙人と邂逅する夢を描いたノートを手にした海果です。背にはまばゆい星空。海果もまた輝くような笑顔を見せて、ええ、素敵な表紙。引っ込み思案だった海果がここまでの表情を見せられるようになった。その笑顔を向けているのはいったい誰なのか。画面のこちらがわにユウがいるだろうと思わせる、そんな海果が本当に魅力的なのであります。

今月は新規ゲストが6本です。

『古書ヨルトコロ』

おお、ちょっと不思議なおはなし! 人に忘れられた本が集まってくる古書店、ヨルトコロ。時には人も迷い込んでくるのか、記憶をなくした少女がこの店で働いている。名前もわからない、というのでさくらなと名づけられた。そう思っていたのですが、実はそうではなかった。

さくらなと出会った店主が驚いて、ごめんなさいといったその理由とか、さくらなという名で呼ばれることとなった理由とか、それがだんだんに明かされていく。そもそもこの不思議な世界はなんなのか。古書店の体裁をとってはいるけれど、本はくれどもお客はこない。そんな場所で店番をする店主夜見と、夜見のもとで働くさくらな、その存在の理由。それが明かされたその時に、なるほどここはそういう場所だったのか。彼女らはそうした役割を担っているのか。なんだか得心がいったのでした。

短いはなし。コンパクトにまとめながらも、情報開示のタイミングをうまくコントロールして、それゆえにでしょう、なるほどと納得し、なんかちょっと切なくてそして面白かったな、そう感じさせられる掌編となっていました。

『ショコラ・スウィート』

パティシエを夢見て洋菓子店への就職を果たした主人公。しかし店は経営のピンチ!? 店を切り盛りするのは、祖父から店を任されて2年の若い女性ふたり。店長の菓子づくりの腕はどうもアレっぽいんですが、ともに働く菓子職人は確かな腕を持っている模様。

そんなふたりと新人が、3人でああでもないこうでもない、店を守り立てるためのアイデア出しあって、新たなケーキを開発していこうというお話なのですね。いや、店長は極力戦力外にされてましたけれども。

今回は、小さなカップに入るプチケーキを作ります。その過程で工房とともにケーキの材料の説明がなされて、ケーキについてはまったくといっていいほど知らない主人公に、それぞれの材料の特性もろもろ説明していくのは、読者にとっても多くを学べてよい感じ。これからもこうしてケーキづくりについて、いろいろと知ることができるようになる、そんな漫画なのかも知れませんね。

漫画で学んで知っていく、そうした学習まんが好きだった自分には、こうした構成、なかなかに訴えるものありますよ。

『キミにしてあげたいコト』

夜の学校に現れる幽霊。けれど主人公は幽霊に出会ってもまるで驚くところがなく、無表情、むしろ無感情だというのですね。その理由はペットロス。ずっと一緒に暮らしてきた愛犬を亡くしてしまった。それがために、楽しいとか嬉しいとか、怒りも悲しみも、感情というものが失われてしまって……、と、こうした話を聞かされた幽霊が同情して、その子のためになろうとするんですね。

私が生前にしたかったことを叶えてくれたら、過去に置いてきた感情を思い出させてあげる。

幽霊の望むこと、それは本当にささやかなことばかりで、もしかしたらこのふたりのやりとりに、幽霊の来し方、その秘密があるのではないかと思ったり、そしてこれからはじまる主人公と幽霊の関係。どのように深まるか、そして取り戻される感情、それがどうふたりに働きかけるか。まだ見えぬ謎やこれからのこと、そこに魅力がある、そう思わされるタイトルでした。

『ひよわなとら』

タイトルのとおり弱い虎の子が主人公。母に先立たれて天涯孤独。獲物も獲れず、タンポポばかり食べている、そんな虎の子が神様の気まぐれで、新たな境地に辿り着こうとしているのです。

十二支を決める。翌年元旦の朝、新年の挨拶に訪れた順に12人、干支として仕事と衣食住を与えるときた。

それを見て、俄然やる気を出した虎の子。けれどどうすればお天道様までいけるかわからない。と、そこでつい先達て手に入れた小さな小袋の力で、天界ならぬ上界、月の世界へとやってきた。気を失っていたところを、兎人、うさぎに助けられた虎。ここでも弱い虎は、うさぎをとって食うなんて芸当ができるはずもなく、宿ばかりか食事までお世話になってしまった。

この、気弱な虎と勝気なうさぎ、ふたりのコンビネーション。気弱な男の子と勝気な少女といってもいいかも知れない、そんなふたりの関係が刺さる! という人にはうってつけの漫画となるな、これ! そんな感触。ということで、うさぎと虎、ふたりの十二支決定までの暮らしがはじまります。

『ハルノバーチャル』

VR世界に設立された学校に通う子たち。これいいなあ。実際、オンラインで通える学校もあったりする時代。VRならまた対面ともリモートとも違う新しい体験ができそう。

なにかしら理由があって、オフラインではなくVRの学校を選んだ子たち。主人公も普通の高校に進んだものの馴染めなくて、それは主に人づきあいの問題。その問題を、VRで知りあった子たちとの関係を通じて克服していくのですね。

いつもVRでばかり会っているのもつまらない。だったらオフラインで、リアルで会ってみない!? その一言からはじまった週末のひととき。出会った子たちはVRでの姿とまったく同じ。変わらず一緒に過ごして、楽しんで、より関係を深めて、そのもっと知っていく、ささやかなことでも楽しい、そんな描写がよいなと思えた漫画でした。

『クロミちゃんがやってきた!』

まともな友達が欲しい、その一心で人間界にいくことを決めた魔王の娘、クロミ。降り立った東京にて出会ったのは、ツノのある女の子!? 人間界に住む魔族なのか? そう思って声をかけたら、コンセプトカフェの店員。店の名は異次元空間。母ひとり娘ひとりで営業しとるの? 娘は中二病的装いだけど、お母さんは普通の格好、普通の接客だな。

コンカフェ店員、カナデを魔族と思い込んでるクロミ。自分は魔王と人間の混血で云々、なにひとつ嘘はついていないのですが、お母さん、娘と話のあってる友達が! って喜んでる! 友達ができてよかったね、そういったら、そうか、カナデにも友達がいなかったのか! あまりのことにキャパオーバーしてしまって、それで一次退場するんですね。

この店、異次元空間の店主は、クロミの母と知りあいだったのですね。というか、元カノ!? かくしてクロミはこの家にお世話になることとなり、コスプレを解くと気弱な人見知りに戻ってしまうカナデとの仲を深めながら人間界を知っていくことになりそう。

これ、人間の社会を知らないクロミ視点からは異世界探訪的な面白さが期待でき、人づきあいの苦手なカナデからは突然さずかった魔法の力での自己変革の面白さが期待できる。キャラクターのまるで違うふたりの出会ったことで生じる可能性、それが持ち味になりそうと感じました。

2023年10月6日金曜日

『まんがタイム』2023年11月号

 『まんがタイム』2023年11月号、発売されました。表紙は『レーカン!』。自慢の手料理! サラダでしょうか、ボウルを手にしたエプロン天海さんが表紙であります。猫の手トングが可愛いですね。『おとぼけ部長代理』はフライパン片手にチャーハンを作って、いい笑顔。『スーパー恋愛タイム!』ワリィナ様も、いい笑顔でオムライス(?)にケチャップかけてます。『この契約は恋まで届きますか?』八千代さんのエプロン姿も。ああ、今月で八千代さんも見納めですね。

今月は新規ゲストが2本です。

『坊ちゃん、困ります!』

天使のように可愛い桜小路透。けれど男。この姿で男。その制服、女子制服では? いや、そうでもないのか。ネクタイとリボン、選べるのかも知れませんね。スカートとズボンもそうかも知れない、というか透の腰から下が描かれてるコマ、体操着と私服しかないな。

さて、こんな透くん。好きな人がいます。透の護衛を務める七実。長身で凛々しい女性。見た目にもかっこよく、そしてちょっと威圧感がすごい? でも透はそんな七実のことが大好きで、清らかな顔でえらいこと口走るくらい下心含めいろいろ思いを寄せている!?

この透くん、見た目は可愛い女子っぽさあるのに、中身は完全に思春期男子の思考なんですよね。そのへんのギャップなんかも見どころないしは面白みになっているのですね。

『校長フライハイト』

新たに海外から赴任してくる校長。すごい人と噂されるその人物は、見た目女子高生!? 女子生徒の制服着用で現れたそのインパクト。一瞬、中二病的背伸び女子の奇行かと思ったものの、実際この人が噂の校長でいいようです。真面目そのものといった教頭を、微妙に噛みあわぬ会話で翻弄する。魔性? 小悪魔的? そんな美少女校長の存在そのものがかもしだすシュールさこそが、この漫画の軸である模様です。

しかし校長、可愛い。黒ベタおかっぱいいですね。地味ながら、細かにいろいろな表情見せてくれるところもチャームポイント。

はいいとして、やっぱり奇行の目立つ校長。実際この校長のふるまいは、奇行メインとなるのか、奇行プラス実力見せつける系になっていくのか。そのあたりの振れ方にも興味出てくるゲスト回でした。

『この契約は恋まで届きますか?』

ああ、届きましたね。

関西に転勤する野田が、最後の契約日に思い切って告白した、そのことが意識の隅に残っている八千代です。ごめんなさいといってしまったものの、その本心はどうなのであろうか。それが描かれた今回。入院している妹、渚から背を押されるようにして、抑えこんでいた自分の気持ちを自由にした八千代。関西へと向かう新幹線ホームにかけつけて、野田への応援のマスコットを手渡し、そしてずっと思っていたこと、本当の気持ちを伝えるにいたったんですね。

この漫画は、主に野田の側から描写されてきて、八千代の気持ちの揺れ動く様は明確に説明されることは少なかった。けれどそれでも少しずつ気持ちが野田に向けて傾いていることは実感させられてきて、だからこそのこの最終話、この展開。明確に言葉になったその瞬間こそが集大成であると感じさせられるものありました。

新しい生活を送ることとなった野田、そして八千代。そのふたりの関係、どのようなものになるのか。それがうかがえるようなラストもまた余韻あって、とてもよかった。八千代の笑顔がとてもよかったです。

『瀬戸際女優!白石さん』

白石、揺れ動くなあ! トーク番組にて、スナック薫のママを演ずる白石。出演者とトークしているその時に、ふと思い出すのはスナックを営んでいる母のこと。長いこと会っていなかったなと、店に顔を出してみた白石の、その会話に見える思いの揺れ動き。もうそろそろ体にもガタがきていると、店を閉めようとしている、そう聞かされて思うところ、増えてしまったんですね。

しかしそれで手伝いにいこうとするの、さすがは思いきりの人というか、思いが先に立つ人というか、そんな白石のはやる気持ちが描かれたものの、社長からいろいろ諭されるんですね。芸能は片手間ではできない。スナックの仕事もそんなに甘いものじゃない。

それで少し悩んでいる白石。はたして本当に母の店を手伝うことになるのか。今のところは、白石ひとりで決めて、肝心の母にも話を通していない状況ですよね。白石の母がどんな反応を見せるのか、それこそが鍵で見どころになりそうな気がします。

2023年10月5日木曜日

『まんがタウン』2023年11月号

 『まんがタウン』2023年11月号、発売されました。表紙は『派遣戦士山田のり子』。秋の味覚、栗、柿、ぶどうに、リンゴ、さつまいもをカゴに盛って堂々登場です。秋の味覚、ということで焼き芋を半分、こちらに差し出してくれる『押しかけギャルの中村さん』中村さんも背後におわします。この他に、味噌汁のお碗を手にした『ホントはダシたい山車さん』。スポーツの秋、タオルで汗をふいている『新婚のいろはさん』。ふたりのイラストもございます。

『押しかけギャルの中村さん』

なんと罪つくりなんだろう、秋山さん。シーツのお化けの一件はとりあえず置いておくとして、中村プロデュースの可憐な仮装! 眼鏡メイドの愛らしさ、クラシカルメイドの清楚な魅力が、後藤氏のみならず一見のお客さんをも魅了する! まさに魔性! 私にしても東部長かあるいは秋山(メイドのすがた)かといったところで、なんと危険な香りでありましょう!

本当、秋山さん、罪つくりです。

さて、可愛いのは秋山さんだけではありませんよ? クラブでのハロウィンイベントにて仮装で接客します。それでいろいろ衣装を模索した中村なんですが、ナース? 婦警? それとも学生服あるいは園児コス!? と、想像広げるところでちょっとした着せ替え勃発しちゃってるというのがね、読者的には眼福でありました。けど、さすがといいましょうか、一番可愛かったのはハロウィン当日に身につけたサキュバスコスチュームでありました。黒髪の威力!? あの、秋山も中村の新たな魅力にアテられてる、そうしたところが面白く、ええ、秋山、なんだかんだで魅了されておりますよ。

今回面白かった、あるいはよかったというべきでしょうか、ポイントは、クラブで仮装でパーティーでとなったら、心配になってついてくるでしょうと中村に思いっきり見透かされてる秋山氏ですよ。ほんと、心配性がためか、あるいはなんだかんだで中村大事がためか、そうした関係性がより一層に強まった今回! ええ、秋山、頑張りました! 中村大事でクラブに付き添った、その甲斐ありましたよ!

でも、中村秋山の関係が深まると同時に、後秋に加えグリ秋まで成立させて! ほんと、秋山さん、罪な人であります。

『もくもくもくのキャン』

木野と一緒にキャンプにいった原田。二日目はいよいよ原田プロデュース、木野の知らぬスタイルでのキャンプでありますよ。

木野と違い原田のキャンプは、簡単、便利、文明とでもいいましょうか。電源があったらしっかり利用する。テントも張らない、乗っていった車で車中泊。徹底して手をかけず、けれど文明の力はすごいですよ! キャンプ場で簡単にしゃぶしゃぶ、からの、レンチンレトルトごはんというから張り切ってます。というか、レンジ持ってくるのか! よほどの気合いの入れ方でしょう。これまで原田のキャンプいろいろ描かれてきましたけど、電子レンジは今回がはじめてですよね!?

名づけてエレクトリックキャンプ。夜も焚き火でなくテーブルランプで灯りをとって、コーヒー飲むには電気ポット。この徹底ぶり、逆に清々しい。つまんなくないですかとか原田は気にしてますけど、こういうスタイルもあっていいんだと思う。その時、その場で利用できるものを利用して、誰に迷惑かけるでも、ルール破るでもなければ、各自自由に楽しめるのがキャンプのよさなんだ。前回今回かけて描かれた木野、原田のスタイル違いのキャンプ情景って、そういうことだと思ったのでした。

そしてキャンプ場で出会う新たなキャンプ仲間! まさかの店長と森山さんに遭遇だ!

ああ、そうか。今回はただの休みではなく、店舗閉鎖だから店長も皆もキャンプに同時にこられる状況だったんだ。なるほどなあ! このシチュエーションを作るために、特別な連休が必要だったんですね。

これを機会に、スーパーの皆でキャンプ話など花咲かせたりするようになったりするのでしょうか。また異なるキャンプスタイルに出会う、そんなチャンスもありそうですね。

『ホントはダシたい山車さん』

山車に告白すると決めた佐藤。さてどうして誘うか、というところで、おでんを食べにいきましょう。出汁が決め手のおでん。地域によって出汁もおでん種も全然違いますよと、いつものように山車の知識が披露されて、ええ、確かに関西じゃちくわぶは珍しい種ですね。静岡あたりじゃ黒はんぺんでしたっけ? みたいなおでん地図が小さなコマにぎっしりみっちり描かれていたところ、圧巻でした。

おでん屋さんでも、どんな種が好きと話しているところ。山車が厚揚げの好きな食べ方があるものの、恥ずかしくて外ではできないっていうの、こうしたところ面白く、でもって可愛らしく、クールに思われながらも実はそうじゃないんだよってところが端々に現れてくる、それがこの人のチャーミングなポイントであるのだよと感じさせられた一節でした。

さて、今回は二本立て。後半に入ろうというその時にアクシデント!? 山車に言い寄る男が登場!? 親しげに名前で呼ぶその男はいった何者!? おおおお、この状態で次回に続く!? と思ったら、続きは107ページ! って、ありがたい。一ヶ月やきもきせずにすみました!

ええ、大学の時の同期、元彼だっていうんですね。昔の話をちらほら聞かせてくれて、気にはなるけれどその彼と山車とは、今の佐藤とのような関係は築けていなかったのかもなと思わせる節がありまして、長話に耐えられない彼のために簡潔明瞭四字熟語ということは、すなわち佐藤のような聞き上手じゃなかった、こうしてリラックスしていろいろ知識や時には自分のことも話せるような、そんな間柄ではなかったのかも知れませんね。

別れたのは価値観の違い。だとしたら今の佐藤とはどうなのか。ええ、ふたり見事進展しましたね。おそらくは、価値観、見ているものが同じ、そんな関係になれそうという予感があったのでしょうね。

2023年10月4日水曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2023年10月3日火曜日

『まんがホーム』2023年11月号

 『まんがホーム』2023年11月号、昨日の続きです。

『座敷童子あんこ』

驚きの展開! 秋といえば芸術。なんていうあんこがストリートアートと称して似顔絵描きなんてはじめるんです。当然お客は誰もこなくて、そりゃそうだよ、どんな絵ができるかわからんのに3000円は払えませんって。それにあんこのことだもの、あんましうまくないんじゃろ?

とか思っていたら、驚いた! めちゃめちゃうまいじゃん! からの、なんと守護霊まで描いてくれるっていうの!?

この守護霊サービスが評判を呼んで、次から次へとお客がやってくる。似顔絵がうまいのに加わって、霊感商法、といったら言い方が悪いな。ええと、スピリチュアルな付加価値までついたもんだから、いやほんと、これ秋といわず年中ずっとやるべきでは!? ほんと、生活が成り立つレベルの特技ですよ。

そして幸太のまわりに描かれる人たちの謎! これは幸太の人徳がためなのか、あるいはあんこのサービスなのか。謎ながらも、悪いやつらじゃなさそうなのは安心要素でありますね。

『歌詠みもみじ』

皆でハロウィンの仮装をやるというのですが、もみじがまさかのサンタの仮装! ハロウィンのレギュレーションのうちだとは思うんだけど、さすがになんだか季節外れな気がするよ!? いや不思議不思議。ハロウィンに続くクリスマスにも流用する、二毛作だっていうんですね。

しかし今回は皆がかわいい。一番はキョンシーに扮した千恵かなあ。いやほんとによく似合ってる。どのコマ見ても全部がかわいい。そう思っていたんですが、まさかのまさかのライバルが出現! 帰宅したもみじを迎えるママさんの可愛いこと! もみじは見て見ぬふりしちゃいましたが、いやほんと、これが実の親でなかったら充分いけてる、そんな姿だったと思いましたよ。

しかしこうしてハロウィンの仮装の様子見てみますと、ハロウィンは日本においてしっかりポピュラーなイベントになったんだなって感じさせられます。ええ、楽しそうなのがいいですよね。

『うちの秘書さま』

はじめを誘う七瀬。その心は? というと、はじめを学習塾に叩き込もうというもの。うっかり落としたチラシでバレて、必死に抵抗を見せるはじめだけれど、七瀬の剛腕にメイドもろとも引きずられていくの、さすがだと思いましたよ。七瀬、どんだけ強いんだ。

しかし、この塾、飴と鞭の飴を多様するスタイルみたいですね。きれいどころを揃えて、褒めて伸ばす、甘やかして育てる、そんなスタイルに、さすがのはじめたちも呆れてる? からの、ナンバーワン講師による色仕掛けがまるで通用しないはじめに、まさかの塾からさじを投げるという超展開。

人を選びそうな塾でしたけど、客も選ぶタイプの塾だったんですね。

しかし今回の体験入塾。はじめひとりだったからまだマシだったと思う。もしここに山田がいたら、カオスの度合いは数倍数十倍にも膨れ上がったかも知れません。

2023年10月2日月曜日

『まんがホーム』2023年11月号

 『まんがホーム』2023年11月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』。時期から見て、ハロウィンですね。吸血鬼、ドラキュラ伯爵に扮したマニッシュでかっこいいらいかがメインです。他には『星乃くんのハートはモフモフに埋もれてる』、ベア吉きぐるみパジャマ着て嬉しそうな星乃くん。『孔明のヨメ。』、海賊でしょうか、時代がかった船員の衣装を身につけた孔明、月英夫妻が、またかっこいい。そして『独りじゃない一人暮らし』、化け猫? に扮して可愛いなるみさんであります。

今月は新規ゲストが2本です。

『サレ妻お江戸リコカツ録』

タイトル見るに、浮気をされた妻がお江戸で離婚活動する記録ってことかな? と思って読み始めたら、冒頭から新婚3ヶ月記念のその日に浮気をしている旦那に遭遇。動転したか、あるいは不運か、浮気相手の下着に足をとられて、そのまま階段から転落。

気づいたら、知らないお寺さんの前にいたというんですね。

なるほど、お江戸というのが気になってたんですよ。舞台は現在。ならなぜあえて東京ではなくお江戸なのだろうと思ったら、階段落ちをきっかけに時代を超えて江戸時代にいっちゃったからってわけですね。そのお寺は駆け込み寺、逃げてきたわけあり女房が身を寄せているというのですが、先客の3人はというと、借金のかたに売り飛ばされた女房に、食事を与えられなかった女房。さらには2歳の子とともに暴力を受けていた女房と、尋常でない重い背景背負った女性たち。いや、この時代だとままあったことなのでしょうか。いずれにしても、家庭に居場所がなくなった女たちの安らげる場所。そこに主人公もかくまわれることとなったのですね。

主人公、これを夢だと思っていたのですが、いつまでたっても覚めない。いったいこれはどういうことなのか!? というところで初回は終了。これ、現代とお江戸をいったりきたりとかするんでしょうか。ずっと江戸だと、離婚もなにもないって感じになっちゃいそうだから、いずれ現代の夫に向きあうこととなるのだと思います。

『はなまるゲーセン飯!!』

父の仕事の都合で宮城で暮らすこととなった田貫源。あまりにのどかな田園風景に、こんなところもあるのかと感心というか驚いているというか、なのですが、問題は自分の趣味の継続。ゲームセンターの音楽ゲームができなくなるのは困る。プレイ可能環境がなくなれば引退やむなし、と思っていたところ、食事処併設のゲームセンターを発見したのです。

入ってみれば、そこにはさやえんどうのスジを取ってるちんまい店員さんが。そして肝心のゲームはというと、たくさんのレトロなゲームに興味引かれて、かと思ったら目当てのゲームもしっかり置いてある! そのちんまい店員さんが、父に頼み込んで入れてもらったゲームだっていうんですね。かくして趣味のゲームの継続と、プレイ仲間を同時に得た田貫少年。これからの宮城暮らし、先は明るいと見ましたよ。

このお店の名前、あがいんというの、again? と思ったら、宮城の言葉で召し上がれという意味なのですか。おあがりなさいってところかな? 今回は味噌焼きおにぎりとはっと汁がふるまわれまして、ゲームを楽しむと同時に、宮城の郷土料理を知る、そんな漫画になっていきそうです。

『孔明のヨメ。』

いよいよ赤壁の戦いがはじまりましたよ。黄蓋の登降を受け、船を自陣に迎え入れようとする曹操軍。火を放つにはもっと奥に入ってからと、水門が開くまでの時間、じりじりと待つ黄蓋の胸中。この策が成功することを知っていながらも、黄蓋とともに緊張の時を過ごした、そんな描写が見事でした。

前回描かれた宴からも、曹操は浮かれていたのでしょうね。黄蓋が自軍に降ることを疑ってもいない。水門を開き、黄蓋を迎え入れてなおその心はふわふわと将来を夢想して、目の前の状況、その違和感に気づかせることをしなかったのですね。

そして事態は動きます。放たれた火。燃え上がる船。延焼を避けようにも船は鎖で繋がれており、そしていつの間にか変わっていた風向き。この緊迫感!

動き出す呉の船団に、呼応して攻撃をしかけるべく船足をはやめる孔明の乗る船。決戦の模様は次回! これは、これは、目が離せない名場面がきますよ。

『ガチ恋カウント2.9』

リコに朗報です。新人レスラー練習生の募集に応じた彼女のもとに、一次審査通過の報せが! 一気に舞い上がるリコ。うん、気持ちはよくわかる。愛しのメイデン様も練習する道場で体力テストを受けることができる。正直体力には自信がないけれど、その勢いにこそ期待すると、プロレスファン仲間の山田氏からも背を押されるリコ。ええ、虚仮の一念なる言葉もありますよ。

しかし、リコさん、持っていますよね。面接にて、メイデン様と結婚したくて! どエライことを口走っとるんですが、面接官が決闘と聞き違えてくれた! って、いやまあ、女子プロレス選手志望者が、女子プロレス選手との結婚を夢見ているとか、普通ちょっと考えない。その普通でなさがまさにリコの売りになっていますよね。

明らかに熱量のおかしいリコの行動、この後も続いて、自作のマスク持ち込み! からの、どう見ても体力不足でついていけてないながらも、鬼気迫る表情で食らいついてくるその迫力。センスもない、体力もない、けれど意欲、熱意は人並み以上。と、そこを買われて、可能性に期待されることとなるというの、これは、これはアガる展開ですなあ!

いや、ちょっと引き込まれてしまいました。リコにとって都合のよすぎる夢物語かも知れない。けれど、夢物語だからこそ魅かれる、一緒に夢を見たいと思える、そんなよさもあろうものだと思わされたのですよ。

そして最後にもうひとつの夢物語! わあ、メイデン様の正体、そういう感じだったんだ! キマしたね! ええ、キマしたよ。これはアガる展開ですなあ!

2023年10月1日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2023年11月号

 『まんがタイムきららキャラット』2023年11月号、昨日の続きです。

『ずんだもんTV!』

突然現れた謎の生物、ずんだもん。はたして彼女の素性やいかに。

これ、ずんだもんをまったく知らなかった自分にはもう本当に謎の存在で、いえね先月第1話を見た時点で、ずんだもんがこの漫画のために生み出されたキャラクターなのか既存のそれなのかさえわかってなかったものですから、ほんとに謎。今は、ずんだもんが以前からいるキャラクターだということくらいは知っているんですが、どういうキャラクターはいまだ謎。ええ、ほんと謎なんですね。

今回は東北きりたんが活躍するエピソードだったのですが、自分にとってはきりたんもまた謎の存在だった……。いえね、NEUTRINOで使えるAIきりたんをブックマークしていまして、いずれ試してみたいなとか思っていたんですが、そうか、きりたんがどういう子であるかを知らぬままチャレンジするところでした。よくいえば姉思い。ありていにいえば、ずん子推し過激派。今回もずんだもん動画にコメント工作しかけて自爆とかね、想像以上に個性の強い子でしたよ。

でも、こういう子だからこそ、同じく個性の強いずんだもんと組ませても負けない、抑えが利く、対等以上に振る舞えるのだと思います。個性と個性がぶつかることで漫画としても転がりはじめる。きりたんが監督した新作動画も、きりたんの嗜好あり、ずんだもんの主張あり、そのぶつかりあいの果てに得られたコメントが、謝罪と笑いって! これ、ふたりの個性が組みあわさって昇華して、素晴しい動画になりました、みたいになるんじゃないんだ! ほんと、このがっかり落ち。脱力しつつも笑えるエピソードでした。

『うさパン焼いて悪いかよ!』

部活で作ったパンの試食が原因で太ってしまったハチ。よっぽどなのかな? なんとか体重を減らしたい、その一心で食べる量を減らしていくというんですが、ああ、それは悪いダイエットだよ! 食べる量を過剰に減らすのは、いろんな面でおすすめできない! でも、それをやってしまったのがハチなんですね。

そもそもパンは太りやすいらしい。ものによってはバターや砂糖を大量に使う。今は食べても太らないというクマですけど、父ちゃんの事例を見るに、身長が伸びきったら次は横に増え出しそう。ええ、父ちゃんの姿は未来のクマそのものなんだろうと思わされたのでした。

ハチに話を戻しまして、パンの試食を減らすところからはじめて、結果が出ないから食事全般を減らす。それで行き着いたのが白湯だけのお弁当!? なんて極端な! 体だけでなく脳にもエネルギーがまわっていないよ!?

ずっとフラフラ、体調ヘロヘロのハチを心配したクマの対応がナイスでした。ハチを強硬に説得して、自作のサンドイッチを食べさせるんです。その時に微妙に告白まじりだったりするところに、クマの必死さがうかがえますよね。しかもそのサンドイッチも、ハチの健康を気づかい、ハチの悩みにも向きあったもので、こうしたところに見えるクマの献身、クマの愛情、素晴しいなって思ったのでした。

そしてハチの体重問題、無事に解決。そうか、身長が伸びたからなのか。兄からの指摘だったんですが、ここでやめときゃいいのに余計なこといってしまう兄の不幸よ! ほんと、今回はいつにも増して死亡者の多いエピソードでした。

『mono』

VRゴーグルに取り憑いていた猫たちの霊。クロクマ先生のアドバイスに従って、別の物品に移動させることに成功。無事VRゴーグルは除霊されたのでした。

というのが、今回の序盤。なんかものすごいあっさり除霊に成功してるのびっくりするんですが、そうでしたそうでした、あくまでもこれはガジェット紹介の漫画、VRゴーグルを使ってダイエットが本編ネタだったの忘れてしまっていました。

甲府をスタートして、目的地は春乃の実家がある伊勢。距離にして約280キロの道のりを、一日10キロのペースで進めていたんですね。約一ヶ月の行程。これでどれくらいの消費カロリーになるんでしょう。あの太っていた春乃も、すっかり健康的にやせているじゃありませんか! 心霊ダイエットは空振りでしたけど、地道な運動ダイエットには効果があるんですなあ!

しかし、このVR里帰りが予想外の落着をしたのには笑わされました。なんと、実家がない。なぜ!? といえば、答は簡単、富山に引っ越していたから! って、そういう情報、共有してないの!? 予想外の実家情報を得た春乃。じゃあ、次は目的地を富山に変更して、VRサイクリング第二弾でありましょうか。

無理しない範囲で、少しずつ刻んでいく。そんな感じで続けるにはよさそうな趣味ですよね。春乃の健闘に期待します。