2024年7月26日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2024年9月号

 『まんがタイムオリジナル』2024年9月号、発売されました。表紙は『可愛い上司を困らせたい』。大団円の最終回、との惹句が背後に踊るイラストは、恵と青木、ふたりが密接、いちゃついている様子ですよ。これまで、なんと9年間の連載。紆余曲折ありのずっと秘密の関係を続けてきたふたり、それがこうして皆から祝福されてのラストに漕ぎつけることができたのですね。表紙を開いた巻頭には、同じくカラーでふたりからのお別れのごあいさつ。ええ、長い旅路でありましたね!

『ムクカノ:無垢で無口な職人彼女と、静かでにぎやかなふたり暮らし』

今回は椎奈と賢太、ふたりの出会いの頃が描かれて、その記憶を思い出させたのは賢太が自宅に導入したマッサージベッドでありました。凝った体をほぐしてくれる。その発端は、痛みのとまらない右腕。整体にいこうと思うも、どう説明したものか。事前に想定問答組み立てて臨んだ椎奈だったけれど、ひょっこり出てきた賢太に驚いてしまいしどろもどろに。

でも、そんな椎奈を受け入れて、どうしたら緊張なくやりとりできるか、工夫してくれた賢太のホスピタリティに感心する椎奈。ここからも丁寧に応対し、説明もわかりやすく、そして肝心の整体もソフトでやさしい。

こうしたことのすべてが、椎奈の気持ちもほぐしてくれて、つきあうまでに至ったというわけなんですね。

って、どっちからいったんだろ。職業としてお客に接する賢太からではないだろう。ということは椎奈から!? だとしたらちょっと意外な積極性。いや、賢太にしてもそういう積極性見せそうな感じではないから、このふたりの関係はちょっとした奇跡が関わってるような気がするんです。

『となりのフィギュア原型師』

アクリルフィギュア、はやってますよね。私もいくつか持ってますよ。持ってるだけで飾ってないのでありますが……。

さておこめ代表がいつになくシリアスです。アクリルフィギュアはフィギュアなのか。疑問を呈しましてね、というのも商売敵だからなのかな? いずれにしても、ここに半藤がうまいこと説明しようとしてくれて、あんまりうまいこと説明はできてない気もするんですが、推し活の入門を担うのがアクリルフィギュア、すなわちアクリルスタンドだっていうんですね。

なるほどー! って、アクスタはゲートウェイドラッグなんじゃん! 危険な世界にいざなう甘い罠なんだよ。ほら、半藤の説明にも、そこかしこに底無し沼が結構な広さで点在しておる!

後半に入ってからのはぐちゃん、その飛ばしっぷりがしびれますよね。わけのわからんフィギュアのアクリル封じ込めシリーズがどんどん出てくるのもわけわからんのだけど、そこから輪切りにしていくとか、ゴア表現だーっ! そうか、アクスタはゴアへのゲートウェイドラッグともなりうるのかーっ! って、ならんよね。こんなのはぐちゃんだけだ。

そしてラストにアクスタと融和してみせた代表。なんだかんだで遊んだら楽しい。楽しければそれでオーケー、みたいなこの人のわかりやすさ。実にすばらしかったです。

『かつては最強無敵の勇者様~姫には内緒のレベルダウン生活~』

勇者としてのチートパワーに溺れているジュローをわからせる系女子の出現ですか!?

いやね、ジュローはいま必死でしょう。レベルが下がってしまった後の生活をどうしよう。なんとしても自分の価値を示しつつ、レベルダウンの秘密を守って、自分の暮らしを守りたい。この保守的でかたくなな態度の根っこにある社会への不信感。ああ、ジュローのステラとともに歩む旅路は、心を開き自分のありのままをさらけだせるようになることをゴールとするのかもしれませんね。

実際、これまでステラがジュローを評価したのは、チートパワーに頼らずに、手ずから苦労してなにかをなしとげたときでした。けれど、ジュローはそのことにまだ気づけていない。このわかっていないジュローがわかる機会を与えてくれるのが、今回登場した素朴系女子、ミル=カルアーなのでしょうね。

しかしジュローはミルがなそうとしていることを理解できるのか。ステラの気持ちに近づくことができるのか。まだその旅ははじまったばかりではありますが、今のジュローには、スーパーチートパワーを持つ勇者としての驕りがある。その驕りを捨ててこそ、ミルにわからされてこそ、ジュローの最初の一歩が踏み出されることとなるのでしょうが、それまでどのような経験を経る必要があるのでしょうね。

2024年7月25日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年9月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年9月号、昨日の続きです。

『魔法使いロゼの佐渡ライフ』

ときこを訪れた紗菜。とんでもなく緊張してしまっているのですが、ときこの用を聞かされてそれどころではなくなってしまった? ロゼについて聞かれたんですね。この世界の人間じゃないでしょう。必死でごまかそうとする紗菜ですが、まったくといっていいほどごまかせてない。

月渚から聞かされているという秘密も明かされて、紗菜も観念してロゼが異世界からきたことを白状したのですが、ここにさらなるときこからの情報曝露です。佐渡と異世界の関係が示唆される本の存在。かつて流刑地であった佐渡は、異世界からの流刑地でもあった。同じ言葉を使いながらも、現代日本についてまるでしらない月渚との出会いで、異世界の存在を確信するときこと、そしてふたりの来歴に対する疑い。

これは、今の佐渡が流刑地ではないように、ロゼも月渚も罪人ではないということが判明するんじゃないかと予想するのですけれど、それ以上に気になるのが、紗菜の不調と肩にあらわれた痣。ああ、これまでそこまで深刻なことのなかったこの漫画。これからは深刻の度合いを高めていくという予告なのでありましょうか。

『しゅがー・みーつ・がーる!』

美都の妹、幸町が本格的に登場してきましたよ。姉、美都の様子に不審を抱く幸町。忙しそうにしているのに、楽しそうだし疲れてる感じでもないし。はたしてなにを隠しているのだろう!

ここで本格的に幸町が美都の周辺をかぎまわるのかと思ったら、そういうはしたないことはなさらないのですね。むしろ姉の労を軽減しようとしているようにも思われて、中等部高等部の合同交流会では、中等部の実行委員長を買って出て、それは姉の力になろうとして!? だとしたら、いい妹さんだなあ。

しかし幸町さん、いろいろ張り切ってらっしゃる。その雰囲気から怖れられるカンナにも物怖じすることなくいろいろ申し出て、いやここは幸町の勇み足だったんですけどね。でもこうして迷惑かけた幸町のこと、その金髪の先輩は助けてくれた! ああ、これときめきポイントですか? 王子様ポイント獲得ですか、カンナさん?

さらにはカンナ、空腹の美都をも救って、さらなる王子様ポイントゲット。しかし、そこからの接近を幸町に見られて、さあ大変。これ、幸町に誤解されたのでは!? ふたりはつきあってる!? 姉様が私の恋敵!?

なのかどうかはわかりませんが、ちょいと面白くなってきそうな展開です。

『ウクレア!』

これまでずっと描かれてきた空子の素直な性格、誘われたり促されたりしたら断らず受け入れちゃう定番展開は、今日のこの日のために積み重ねられてきたものだったのですね。

ウクレレライブ、次こそはお客さんを楽しませるんだと、練習にも余念のない空子です。少しずつステップアップしていく舞帆の演奏を活かすために、自分と空子が歌えばいい。灯火の発案に空子も新たな境地に踏み出していくのです。

より魅せるステージにするために、アレンジにも余念がない。こうした皆の努力、がんばりがさあ実を結ぶかと思われたそのとき、空子が発熱。なんと38度を超える熱を出してしまって、でもこれ本人は気づいてないよね? あまりにもいつもどおりの空子の異変を即座に見抜いた姉の愛。実際、姉、空美は妹大好きお姉さんだったわけですが、言葉少なの空子のちょっとした振る舞い応答の変化から、その気持ちを深く知る。

それを深く知ることのできる姉だからこそ、なにを置いても譲れない妹の思いに応えようと思ったのでしょう。空子の身代りとして家に残り、妹をウクレレ部の皆のもとへと送り出したのですね。

空子の寝室には、空子を見舞った皆のお見舞い。それが律儀に、全部口がつけられていて、ああ皆の気持ちに応えたい空子の思いと、皆の心遣いを受け取ろうとしたこの子のいじらしさがあらわれているようで、小さいコマながら染み入るものありました。

しかしお姉さんは心配ですね。かわいい妹になにかあったらどうしよう。でもなんでも肯定する妹の、めずらしく自分の我を通そうとしたこの局面。ないがしろにはできなかった。そうした姉の思いにもまた揺さぶられるのでした。

2024年7月24日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年9月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年9月号、発売されました。表紙は『花唄メモワール』。ぽっぺんを手にした浴衣姿の藤野であります。藤野の後ろでまわる屋台の風車が、夏に涼をはこんでくれる風の存在を感じさせてくれる、夏らしくも涼しげな表紙にしあがっています。しかしぽっぺん、赤青黄色の意匠もかわいいそのガラスの風合いが、きらきらとしてまた涼やかで、暑い日の続く令和の日本にも涼を届けてくれますね。

『花唄メモワール』

イセの口から語られるイネの母、斉藤ハツナの物語であります。

花瀧屋の女将となるべく、長男連に嫁ぐハツと義妹イセの若き日々。天真爛漫ほがらかに、未来の夢を語るハツのまぶしさ。しとやか、おだやか、柔和なこの子が、しいたげられていたイセのいとこ、チル、後の椿を守り通したそのときのエピソードが鮮烈で、男にまじって武芸をふるうイセが感じたハツの強さ。凛々しくも毅然とした態度、物言い、普段の姿とはまるで違ったその様子にこそ、イセは憧れを感じたのかもしれない。

そんな描写があったからこそ、この思い出語りは悲しいのでしょうね。

重い病に身をむしばまれたハツは、イネを産んですぐに亡くなってしまった。女将として守り立てようした花瀧屋の未来を見ることもかなわず、幼子の育つ日々に添うこともできず、けれど命だけは繋ぐことができたと、そのいじらしくも切ない夢を代わって背負おうとした女将イセの決意と、いずれその夢を継ぐイネの未来と。

イセは知ることのない未来の花瀧屋を、女将のその後を梅は知っている。その梅に託された、ハツナの髪留め、そして名の意味。そのどれもが胸に迫るものあって、涙を絞る物語でした。

『球詠』

斉藤小町は面白いなあ。先輩相手となっても、なんら臆することのない小町。この子にとっては先輩後輩とか関係なく、勝負したくなる相手かどうかだけが大事とわかるエピソード。対照的なのが、球威に自信がないからこそのテンポでもって打者を翻弄しようという東條蘭々。対照的な一年生投手を軸に展開していく試合の模様。そこには小町の、ララの、思いや意地が宿って、そしてそれが先輩たちにも波及する。

ああ、この話、面白かったなあ。前回描かれたヨミと珠姫の対話を深めるかのような勝負。それを引き受け、さらにその先へと歩を進ませるような展開が見えたのもまたよかった。

本当、あちらに、こちらに、ドラマやその芽をちりばめ、魅せるのがうまい作者と思わされました。

『スローループ』

風邪にふせっていた恋先生、すっかり回復なさいました。ということで、恋の希望にそったシイラ料理。ガッツリしたのを作るため、ひより、小春が恋のもとへとやってきました。

大歓迎する弟たちが面白いですよね。最初はニッコニコだったのに、釣れたシイラがもう捌かれちゃったと知ってがっかり。そして肝心のシイラ料理。なにができるのかと思ったらハンバーガー! それ知って恋もがっかり。

それほど!? それほどなの!? バーガーなら肉がいい? 釣り好き一家の子供は魚食べ飽きてるっていうんですが、でも小春の腕の確かさですよね。できあがったシイラのバーガー、マヒマヒバーガーを食べた恋の、虹虎兄弟の表情! これがもう抜群で、兄弟からもプロみたいとすこぶる好評だったのが、もうなんだか見てて嬉しくなるほどだったんですね。

このいっときのしあわせと、そしてリアリスト恋に対する楽観主義者小春の未来予測が心地よかった今回。ああ、こうして皆のつながり、今後も変わらず続けば、それはそれは素敵なことだと思います。

2024年7月23日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年9月号、昨日の続きです。

『ばーがー・ふぉー・ゆー!』

ころもロスから脱出できずにいるこむぎ。なんとかして元気づけたいと思うも、なかなか簡単にはいかない。そんなこむぎをすくいあげたのは、来店してくれたクラスの子たち! ひやかしなのかと思いきや、忙しくしているこむぎを見兼ねて急遽突発でバイトにはいってくれた。

いや、しかし、未経験の子たちが増えてもそうそう楽にはならんでしょう? と思ったもののさにあらず、警戒する零を攻略し、接客調理においても見事活躍してみせて、なんだなんだ有能じゃありませんか! からの、まさかの零とこむぎふたりの名前呼びイベントをプロデュースするにいたるっていうんですから、ああ本当に有能でありました。

しかし零とこむぎのイチャイチャ。すばらしかった。そして店の皆との仲間意識を再確認するにいたって、ああこむぎ、ひとつ悲しみを乗り越えましたね。

『コンビニ夜勤のあくまちゃん』

険しい顔で店内を見まわすアルール。なにごとかと思ったら、MSチェックがあるのだという。MSチェック? MSというのはミステリーショッパー。客を装ったスタッフが接客その他をチェックするというのですが、なんせ覆面調査だから誰が審査してるのかわからない。わからないなら、いつものように気負わず気取らず、真摯に取り組めばいいんじゃないかと思うのだけど、どうしても意識してしまうアルール他が緊張したり無理してみたりと、そうしたわたわたした感じが面白い。というか、あのおにぎりびっしり積みは駄目じゃない!? 本部ももうちょい店のキャパを考えるべきなのでは!? って思わされた案件でした。

しかし、MSとやらは本当に来店していたのか? という話でもありましたよね。というか、それどころではない話が持ち上がって、まさかのアルール引き抜き!? 近場にできたライバル店舗から、店長自らクルーの引き抜きにやってきた。白羽の矢が立ったのがアルールというわけなのですが、アルールってバイトよね!? そこをあえて引き抜きって!?

もしや時給があがるのか。どうするどうなるアルール。その判断やいかに! というところで次号最終回。アルールの判断いかんで最終回の雰囲気が決まってしまいます!

『追放令嬢は技能実習生になりました。~アーシャさまは野菜畑から逃げ出したい~』

今回は海で親睦会! はじめて見る実際の海に、テレビで見たやつほど綺麗じゃないと不満をあらわにするアーシャ。慣れない水着を恥ずかしがって、けれどクロエに褒められて機嫌よくするところ。アーシャが素直なのかチョロいのか、いずれにしても不機嫌が持続しないのは長所でありますよ。

ここからの海での遊び。なんだかんだいってアーシャたち、エンジョイしているのがとてもよかったです。そして定番のスイカ割り。一番手のアーシャなんですが、嘘情報に惑わされることなく、スイカの青臭さを頼りに一撃必殺。と、ここまではよかったのだけど、いざ食べたスイカがおいしくない! ぬるいしあんまり甘くないっていうのですが、これ、そだちがいってた出来がよくないスイカだから? だったらせめて海のあとには、冷たく甘い、よくできたスイカも味わってもらいたいところですよね。

一日遊んで、すっかり日焼けしてしまったアーシャ。痛くて風呂にもつかれないというのですが、まさかここでクロエの治癒魔法が役にたつとか!

日焼けのダメージからすっかり脱したアーシャですが、明日はまた早起きして野良仕事。遊びでくたびれて、仕事でもくたびれて。ほんと、毎日が大変ですね。充実です。

2024年7月22日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年9月号、昨日の続きです。

『ななどなどなど』

小町ちゃん、美容室にいきます! って、そんなにも!? 涙目で震えるほど!? しかもここにるるが火に油を注ぐような発言をして、ああ、本当にこれ大丈夫なのか。萌のいきつけのお店を紹介してもらうも、ひとりではいけない、つきそい3人で来店。ほんと、美容室ってここまで危険な場所でしたっけ!?

しかし美容室でのやりとりで、小町ちゃんの基礎力の高さ、いやこれもお金持ちパワーなのか? が判明しましたね。超美麗なキューティクル。黒髪の美しい小町ちゃんですが、それはもう本当に本当の上質な髪質だったんですね。でも本人は特に気にしていない。お屋敷そなえつけの威力でありました。

髪質のよさが判明するも、コミュニケーション力の弱さは健在。いわんでいい嘘なんてつくから、さらにコミュニケーションに困ることになるんですよ! 普通に、わからないことはわからないと、できないことはできないと、知らないことは知らないと、素直な応対したらいいんですよ。でもそれが小町ちゃんには難しいんだろうなあ。いろいろとハードモードなお嬢さんです。

『ラスボスは逃げ出した▽』

金欠の魔王様。邪龍からバイトを勧められ、しかたなしにパン屋で働くことになりました。って、この漫画らしいといえばいいのか、とにかく個性的、とにかく変わった店長さんが面接。とりあえず採用されたはいいけれど、訪れるお客も変わった人ばかりで、本当、魔王に魔王城に魔族たちどころか、この世界レベルで大丈夫なのかと不安になってくるのですよ。

さて、いきなりの接客ピンチを持ち前のかわいさ、いじらしさでもってクリアした魔王様。ここからが本領なのでしょうか、来店するお客を次々と愛らしさで攻略していって、いや魔王様、チャームかなんか常備されてるの? ともあれ、この人気を利用して荒稼ぎを画策する店主。でもまさか魔王城に魔王がいないと魔物たちが暴走すると判明して、バイトは断念、城に戻ることになりました。

ですが、この露出が新たな展開を招いた? 魔王の写真を見てポップルと呼ぶお姉さん。さあ、魔王の秘密が判明することに!? ちょっとした急展開ですよ。

『スポチャン!』

ももの弱点克服回じゃありませんか! どうしても攻撃を当てることのできないもも。その理由は目をつむってしまってるからなのですが、どうしたら目を開けていられるようになるのか。落ち込むももがアメリアに連れていかれた場所はバッティングセンター。ここでボールに向きあったことで、よく見て引きつけて打つ! 大切な一歩を踏み出すことができたというのですね。

しかしこれびっくりですよね。ももは自分が目をつむってしまってること、気づいていなかったんだ! この簡単な事実に気づくまで、これだけかかった。でも今こうして気づきさえすれば、新たな一歩を踏み出せる。まだまだ微力ながらも、しっかり相手を見据えて打ち込んでいくもも。その真骨頂は、受けならぬ受け流しからのカウンター。

薪との勝負でひらめいた技をこうして自分のものとして、さあ迎えるは大会です。って、明日!? 急だなあ! でも、この技を活かせれば勝ち目もあるかもしれない。ももの活躍に超期待です。

『わからせろ!ナマイキツネ様』

桜子の母が経営する保育園の手伝いに駆り出される壱与です。桜子は凝りてないなあ、壱与が関与して無事なわけないじゃん! と思ったのですが、申し訳ありませんでした壱与様。今回ばかりはわたくしが間違っておりました。平に、平にお詫び申しあげます!

しかし、冒頭のまっちゃアイスを食べる壱与、めちゃくちゃかわいいですよね。と思ったら、もっとかわいい壱与様が! ジャージに上履き、エプロン装備の壱与、ものすごいかわいさ。桜子が喜ぶのもわかります。

で、ここからが問題なのですが、保育園児たちを前にして同レベルでやりあう壱与! ああー、やっぱり駄目じゃないですかー! と思ったのはここまでで、七夕の夜、天の川を見るために神社の裏山に登る途中、蛍に気をとられてはぐれてしまった男の子を見事見つけてみせた壱与でありますよ。

ああ、やればできるんじゃありませんか。かくして今回、しっかりばっちりお役目はたして、桜子、壱与ふたりで見上げる夜空、天の川の美しさも格別。いやあ本当に、めずらしい、素敵な回でありました。

2024年7月21日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年9月号、昨日の続きです。

『神絵師のおしごと』

金欠にあえぐもみじに届いたダイレクトメッセージ。イラストの依頼だというのですが、成功報酬という極めて依頼側に都合のいい申し出に、さすがに頭にくるもみじです。ですが、指定された打ちあわせ場所が神社というのが気になって、思いきって会ってみた。

そうしたら、依頼主はなんと神様、美美霹靂だったというのですね。しかし読めん。ビビヘキレキかと思ったら、ビビシハタタと読むのだそう。神様の名は難しい。

雷の神様。電気をあやつるので、電子機器にも干渉し、インターネットにも接続できる。しかしツバキと同様に信仰不足にあえいでおり、そこで目をつけたのがもみじの活動。アバターのデザインを依頼し、Vチューバーとしてデビュー。信仰を集め、ついでに収益もゲットしてもみじへの支払いにあてようというのですね。

しかし、この活動、今はまだ皮算用の域を出ない。はたして成功するのかどうなのか。とりあえず成功を見ないことには困る。それに成功したら、コラボやらなんやらでツバキの信仰集めにも弾みがつくやもしれません。

『魔法柴犬★はなまる』

愛犬はなまるの魔法少女活動、面白いな。なんせもとが犬だけに、非常にいろいろ難儀するのですが、気ままというか自由というか、マーキングしそうになったりと、人の姿じゃマズいことがいっぱい! 実際、敵ニャンダーズを前にしてもちっともじっとしていなくて、これちゃんと戦いになるのかな!? と思いきや、さすが犬というか、闘争本能お持ちでいらっしゃる? 噛みつき、ひっかき、なんでもありのバイオレンス。いやあ、日曜朝にはちょっと流せない戦いかたしてらっしゃいます。

はなまるの活躍。敵の攻撃を遊びと思ってエンジョイしつつ受けとめたりと、実際優秀だったのですが、じゃあいざ戦うとなるとどうしたらいいのか。というところで、魔法のおて、おかわりが炸裂するというこの流れ! ええ、ちょっとファンタジックでファンシーな、これなら日曜朝にもおじゃまできそうな感じのバトルになって、いや、そうかな、ちょっと鬼気迫っとるよね……?

ともあれ、こうした見せ場。見せ場に辿りつくまでが紆余曲折うろうろですからね、だからこそ決まったときには締まるのだと思いました。

『性別不明な殺し屋さんがカワイすぎる。』

メイメイ、カワイすぎる……。と、それはいいとして、つくしが単発バイトで、メイメイたちの働くメイド喫茶にやってきましたよ。つくしさん、メイドになりますの!? と思ったらさにあらず、なるほど裏方、事務でありますか。

しかし今回の仕事、つくしにとっては大きな意味がある、そんな経験得られたように感じます。聖誕祝いの特別衣装を破ってしまった。そんなピンチに、自分ならなんとかできる。メイメイの後押しを得て、前に出ることのできたつくしの活躍。その修繕のできばえは皆からも大好評で、褒められて嬉しい、そんなつくしの意外な一面。いやもう、こうした方面で才能を伸ばしていくのもアリかもよ!

と、つくしの照れてみせたりしちゃった表情。こいつでもってさっそくユーリを煽っていくメイメイ。この必死なユーリもまたカワイイ。ええ、ほんと、この漫画に出てくる人たちはみんなカワイイなあ! そう思わせてくれた一編でした。

『エイティエイトを2でわって』

自信を持って美弦が紹介するのは、奏さんの怖ろしげなるお姿! 血糊にまみれた白ワンピース女子が扉のむこうから這って出てくる! いやもう、それはもう迫真で、でも文化祭のお化け屋敷でそこまでやらんでいいのでは!? いや、奏が乗り気なのか。この人、怖いの大好きなのか。そして怖がらせるのも好きなのか。ほんと、どこまでヤバくなっていくのか、ちょっと楽しみになる奏さんです。

来夢、ゆずたちのクラスは喫茶店をやるのだそうですよ。いわゆるコンセプトカフェ、というのですが、それぞれやりたいことがあるだろうからと縛りがめちゃ緩い。コンセプトあってなきがごとしという、自由仮装喫茶であります。なんせ裸じゃなければなんでもいいって、縛りゼロといっていいくらいの自由さです。

来夢は男装するのだそうです。楽しみですね、きっと似合いますよ! そしてゆずはといいますと、まだ決まっていない。ああ、これはまた文化祭当日が楽しみですね。どんな格好をなさるのか。すごく気になるやつであります。

2024年7月20日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年9月号、昨日の続きです。

『SAN値直葬!闇バイト』

太陽に灼かれるあかり! ついに日の光のもとで活動できない、身も心も闇のものとなったのか! と思ったけれど、普通にここ数年問題になっている酷暑の話題でした。

こよもへとへと。闇バイトに向かう途中、合流したなごみは大量のセミにまとわりつかれていて、3人それぞれの基本のところを再度確認するような流れができてしまっているのですが、ええと、これ3巻冒頭にくる回なのかい!? だとしたらとても親切です。

先日のあかりとアメンパイン店長の命のやりとり含めた抗争。ちゃんと和解できたんですね。とはいっても、あかりには暗黒ぬい33匹、いや100匹のノルマが課されているのか。ということは、これだけの数を狩るまではお話は続きます! いや、どうなのだろう!? しかしあかりならきっとやりとげてくれる。そんな信頼もまたありますよね。ただの人間にしておくには惜しい人です。

『てくてくっ!秘密リサーチ』

今回の舞台は代々木公園。暴風西風ふうからの挑戦状を受けて、ひぐれはじめすかい、マリンの3人で公園は日本航空発祥之地へと向かうのですが、ここですかいが驚きの活躍です。日本の航空史、その来歴についてやたら詳しいすかいさん。なぜかと思えば、なるほどすかいは航空一家の娘。曾祖父につれられて、この場所によくきていたというのですね。

こうしていつもは聞き手にまわりがちなすかいに出番があったかと思えば、続いてはマリンにも出番が! ポトマック河畔の桜から100年、アメリカから贈られたハナミズキについてマリンが語る。すかいが、マリンが、そしてもちろんひぐれが、それぞれ知識を持ち寄って披露しあうというのが本当に素敵な回であったと思いました。

そしていずれはふうもこうした仲間になれるといいですね! というか、もう半分くらい仲間になりかけてるって思うんですけどね!

『さうのあっ!』

期末テストに向けて勉強会をします! 場所はホットパラティーゾ。なぜなら、集中力を高め勉強の効率を上げるサウナがあるから! って、なんでもかんでもサウナに結びつける芹香です。我らがヒロイン、こかげが果敢にツッコミを入れるも、またもというべきか、いつもどおりというべきか、多勢に無勢で押し切られてしまう。サウナで勉強もしかり。サウナの時間が余計なのでは? もしかり。こうしたつねにサウナアウェイなひかげの様子が、また面白いところなんだと思うのでした。

しかし実際、サウナってどれほど効果をあげるのでしょう。単純に疲れない? リラックスしちゃったりしたら、勉強どころでなくない? 実際にこの子たち、サウナ室の中で英語の勉強なんてしちゃって、必死のこかげ! けれどすっかりくたびれて、と思ったら、槇もくたくたやありませんの。やっぱりサウナと勉強はわけたほうがよいのかもしれません。

リューディアから聞くフィンランドの学生事情も面白い。職業訓練校は結構たくさんの国にありますよね。ドイツとか、フランスもそうだったかな? 高校受験のテストがないというのもまた面白い。でも内申点のみでとなると、こかげみたく苦境に陥る人もいそうですね。ええ、こればかりはこかげに共感でありました。

そしてテストの結果は良好。さすがはサウナ効果! といいたいけど、ただ単純に勉強会効果なのでは? ともあれ、結果良好はめでたしめでたしです。みなさん、お疲れさまでした。

2024年7月19日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年9月号、発売されました。表紙は『ぼっち・ざ・ろっく!』。虹夏と喜多ちゃん、ふたりでナイトプール。さすがにこの場に後藤ひとりは参加できなかったのか……。きらびやかな光の中、虹夏と喜多ちゃんの笑顔がまぶしい。はねる水、魅せるべく飾られた装い、プールを、そしてその雰囲気を楽しんでいるふたりが、これでもかとかわいい表紙です。

今月は新規ゲストが3本です。

『セーラー服と関西弁』

河内長野とか、そのへんはよう知らんのです。なんせ河内と聞いて思い出すのが、一番に『河内のオッサンの唄』。オー良う来たのワレの歌い出しで有名な名曲ですが、次に出てくるのが河内音頭のえんやこらせーどっこいせー。これくらいで、もう後はなにも出てこない。遠いもんな。箕面もそれなりに遠いけど、乗り換え2回の阪急のみでいける場所。対して河内はいきかたがそもそもわからない。

そんないまだ知らぬ地である河内長野から一時間半かけて箕面の高校に通うことになった女子ふたりのお話。中学時代は不良に揉まれてきた彼女らの、箕面の学舎にて味わうカルチャーギャップ。ふたりの柄が悪いのか、あるいは箕面がおとなしすぎるだけなのか。一口に大阪といっても、地域地域でまるで違ってくるカルチャー。そいつを描いてくれようとする漫画のようですよ。

でも実際、河内のふたりは今後箕面に馴染んで、落ち着いた風になっていくのか、あるいはなかなか地元の個性は抜けきらんのか。なんだか後者じゃないかなと思われる初回。

ところでふたりは通学に1時間半かけてるの? それはきついよ。ほんと、大変だと思います。

『もぱがうらっ!』

当たり前みたいに魔法を使いまくっている先輩。この子がメインで話がまわっていくのかと思ったら、魔法は単なるフリだったんだ。いうならばコントの舞台を用意するための装置でしかなかった! メインはあくまでも後輩の女の子。妙なテンションで角やら尻尾やら生やしてもらったり、そして魔法で出したコンビニで体験バイトさせてもらったりと。いや、ほんと、これ体験でよかったね。これ、実店舗でやってたら、店にも客にも迷惑かかってたやつだ。

ほんと、それくらい無茶なことしでかすんですね。

基本的にはコントのノリ、勢いですよね。次から次にボケでもって畳み掛けていく、そんな感覚は、息つく暇なく次へ次へと進行する前向きのエネルギーに満ちていて、この流れに逆らわず一緒になって転がっていく、その疾走感が面白いと思える漫画でした。

でも、体験用コンビニに客としておとずれた後輩。いつもこんな風に生活してるの? 魔法で便利に暮らす先輩も特異と思いましたが、後輩のほうがもっと変。日々の暮らし、ちょっと心配になるほどでした。いや、普通の店だと普通にやってるのかな?

『まめこ★COMIC!』

よくいえば中二病ということでいいのかな? 漫画家をめざしているまめこが、あっちでこっちでしくじる話でありますよ。

持ち込みにいけば誌風と違うといわれるまめこ。絵の専門学校に通うも真面目にやってるというより、好き勝手にやりたいことだけやってる感じ。この自分が見えてない感にイタさとつらみを感じるのが正しい読み方なのかな? いやね、誰しも若いころっていうのは自分を客観視できていないところがあって、そうした記憶がうずうずと目を覚ましそうになる描写が続く。ああ、これは人によっては共感性羞恥ってのを発動させてしまうかもしれない。

そんな危険な匂いのする漫画なのであります。

まめこの好き勝手が個人の範疇でおさまればまあ無害だけど、いろいろ騒がしくて周囲の生徒に迷惑かけたらそりゃあいけません。まめこの隣に座ってた子とのちょっとしたやりとりで、うずくはまめこの嫉妬心? あるいは敵愾心なのかもしれないけれど、いくつも先にいっているその子に対し、いろいろ思うところはあれど、また手厳しくも的確な批評に対して感じるところはあれど、それでも自分の気持ちは曲げない。いや、曲げたほうがいいと思うんだけどな……、はいいとして、そんなまめこの今後はどうなる。

いやあ、少なくとも授業の課題はちゃんといわれたとおりにやるのがいいと思うよ、といいながらも、どこか胸に昔のイタミを覚えてしまうのであります。

2024年7月18日木曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2024年7月17日水曜日

今日は休みます

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2024年7月16日火曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2024年7月15日月曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2024年7月14日日曜日

『まんがタイムきらら』2024年8月号

 『まんがタイムきらら』2024年8月号、昨日の続きです。

『こもれびシュトラーセ』

人と人をつなぐ街道。そのつながりはあたかも糸が布に織られるように広がりを見せて、今回は、第1話での市場を中止せしめたクースの市長にまでおよびます。といっても、我らが主人公ニコルが関わりを得るのは、市長の奥方、マルガレーテ。問題を抱える市長のために祈るマルガレーテの時祷書が、破損してしまった。困ったマルガレーテは時祷書をモニカのもとに持ち込み、モニカが修道院に修復を依頼し、という流れでニコルも時祷書をめぐる物語の一端に触れるにいたった。そして私たち読者も、ニコルとともに、時祷書、この時代における書物について知る機会を得るというのですね。

破れたページを修繕する。今だと補修テープで破れをとめて、といったところでしょうが、この時代の本は違います。破れたページを新たな羊皮紙に書き写し、差し替える。そっくりそのまま写すこともあれば、書写した人の個性が出たりすることもあるのがこの時代の本ですが、今回はあくまでも修繕が目的なので、丁寧にもとどおりにします。

こうした修繕の工程見れば、この時代の本というのは手工芸品であったとわかる。いや、大量生産時代を迎えるまでは、本に限らずあらゆるものが手工芸だった。本もまたしかり、であったのでしょうね。

ヒルデとモモの手による写本、そのクライマックスは、彩色工程における色でした。もとのページのような鮮やかな青が出ない。私たちが使ったのはアズライト。もとの本はラピスラズリが使われているのではないか。この青を再現するために、もとの絵から青の顔料を削りとるという手段をとる。これもまたこの時代の、あるいは後の時代においても、容易に入手できない画材が必要となったときの手法だったのでしょう。

かくしてなった本の修復。依頼主のマルガレーテの喜びようもまた鮮やか。こうした人と人の関わりが生み出す物語は、さらなる遠く、見知らぬ人、土地、風物、文化をつないで、時に助けあい、理解を得て、深まりゆくのですね。

『スミレとリリィ』

スミレに恋するリリィは、美術の授業、その課題にて、スミレを題材に選びます。課題とは「世界で一番好きな物」。となると、一も二もなくスミレ。そこに迷いはないのですが、スミレはというと躊躇なくラーメンの出前をとって、そいつのスケッチを開始する。

って、のびちゃわない? ってのは置いておいて、くやしいのはリリィですよ。ラーメンに負けてしまった。最初はスミレがなにを画題に選ぼうがかまわない。そう思っていたのに、自分だけがスミレを思っている、一方通行の気持ちに耐えがたさを覚えて、スミレではない、別のものをえがこうか。

この気持ちの揺れ、惑いと、教師の言葉にふたたび自分の好きという気持ちを確かなものに変えていくリリィの姿。精緻にして繊細な描写にて伝える心の機微が美しくて、これは本当にすばらしいなと、言葉を飲むほどの感慨に打たれたのでした。

そして最後に描かれた一幕。リリィの気持ちに対するスミレの意図せぬ返歌ともいえるその絵の楽しさ、明るさに、ああ、リリィ、初志貫徹してよかったねと、心の底から思われて、ええこの感慨もまたリリィの思いをめぐる描写の華やかにして清冽、それでいて確かに跡を残す切実な様あってのものだったのだと思われたのでした。

My Private D☆V

『しゅがー・みーつ・がーる!』の白野アキヒロ。です。

D☆Vポイントは、「制服のデザインを考えるのも見るのも大好きです!!」。特にセーラーベースが好みという、その制服を『しゅがー・みーつ・がーる!』の美都とカンナで描いてみせて、ああスタジャンなしでのカンナの制服姿、ちょっとの照れもあって非常にかわいらしい。それでもこうしたイラストだから、がんばってポーズを意識しているのがなおいいですよね。

となりの美都はといいますた、夏服を召しまして、その表情、照れというよりも高揚に見えます。カンナと一緒に登場する、それが嬉しいと思われるようなうきうきとした感情が、そのポーズもあってか感じられて、こうした気持ちの機微もまた彩りであり楽しさ面白さであると感じさせてくれる、いいイラストでした。

思うんですけど、MPD☆Vのイラスト。ここだけじゃもったいない。なんかどこかに収録、再見できるような仕組みなどないものでしょうか。

2024年7月13日土曜日

『まんがタイムきらら』2024年8月号

 『まんがタイムきらら』2024年8月号、昨日の続きです。

『ばくちぬぎ!』

運に優れるミクルは賭博においては相手なし! かと思いきや、そうでもないのですね。今回のシチュエーションは、漫画でよくある体育用具倉庫に閉じこめられるというやつ! 紅音が部室の鍵を落としたというので、倉庫に入って探していたら、うっかり? 紅音とともにミクル、氷央が閉じこめられて、さあピンチ、どうするか、というシチュエーションだというのに、脱出そっちのけで脱衣ギャンブルで勝負するっていうんです。

こういう目的を見失うところ、これこそが賭博部の部員らしさと思っていいのでしょうか。ともあれ勝負はスマホで対戦する7ならべ。運が絡むなら負けないと思いきや、紅音と氷央が結託してミクルひとりを狙い撃ちしてる!

ああ、こうなるとミクルの運も形無しというわけですね。なるほど、といっていいのかわからんけど、とりあえずミクル、脱衣のピンチです。

と、ここで勝負の方向性が変わったの、ミクルにとってはよかったのではないでしょうか。尿意に襲われる3人、ということで急遽オムツ装備のおしっこ我慢勝負に変更。ああ、全裸にむかれて男子とバレるミクルはいなかったんだ……。はいいけれど、勝負どころではない用具倉庫内。どんな手を使っても漏らさせれば勝ちなのだと取っ組みあいがはじまったかと思ったら、ここでもまたミクルひとり狙いが発生して! というピンチで介入、妹幻は救いの神となるのか!? と思わせて、ミクルに土をつけさせるにいたるという。ええ、思わぬミクル一敗に、こうした勝負の行方もあるのかと感心したのでありました。

『異世界魔王ごっこ~魔王は姫を倒したくない!~』

魔王にもたらされた悲報です。なんと、敵国の姫が近々結婚式をあげるという。これ、姫が結婚と理解していいのですか? ともあれ、ショックを受ける乃々であります。最推しのシエルが結婚してしまうだなんて! 魔王軍においては対応策を考えるべき局面かも知れないと、敵国の意図や今後の展望睨みつつ、まずは式に介入するかどうするか。いろいろ考えるというのですね。

でも乃々は消極的です。なんだかんだ理由をつけて、式に武力介入はしない。でも結婚は妨害したい。なら参列者に変装して潜り込んでしまうのはどうかしらと、乃々をはじめ、皆のドレスアップ作戦が提案されて、いや、いいですね、こういうフォーマルな御姿、アヴァじゃないですけれども、盛り上がるものありますね。

そして敵情視察する魔王軍幹部たち。毎回乃々が参加してるの、責任感からなのか、幹部を放置できないからなのか。いずれにしても、毎度毎度自ら存在をバラしてゆくスタイル。ああ、確かに放ってはおけないかもしれませんね。けれどジェロは一味違う? きちんと潜伏して、そしてシエルの結婚相手というエルフの情報も魔王に報せて、ええ、有能なんですね。

しかしこのエルフさん、女性ですよね? ということは、女性同士の結婚か! そういうこともあると思います。魔王を動揺させる作戦とかでなかったら、このままいっちゃうのもアリだと思います!

『ふるえるアイドル』

ミュージカル部に入部したかっただけなのに、まさかのアイドル事務所に通された赤坂サチカ。アイドルなんてと戸惑うも、あの手この手で説得されて、その気になって契約書にサインしてしまいました。

この子、緊張しい(関西ではそういう)だというのに、結構調子にのってやらかしちゃうタイプなんですね。とはいえ、いきなりアイドルだなんてのは荷が重い。明日のライブには、とりあえず参加するだけ参加して、手拍子だけやってくれればいいからと。さらには、お客さんを前にして緊張しないようにと紙袋かぶせられる始末。

いや、これでいいのんか? どう見ても不審人物ですよ?

ライブの目的は、耳掛けマイクの宣伝なのだそうですよ。入場も無料。だから紙袋の手拍子要員が立ってても、お客さんは怒らないだろう。ちゃんと算段があるんですね、と思ったら、広告の依頼主が怒るかも知れない。そのときには土下座で対応だ! って、いやもうなんだ、こういう修羅場には慣れてるのかな? 頼もしいのだか心配なのか、ちょっとわからないやりとりでしたよ。

紙袋のサチカに対するお客さんの反応はかんばしくなくて、いやそりゃそうだろうなあ。不審だし、なにものかわからないし。というところで、カリンがアドリブで、次のライブで発表予定の新メンバー。だから今回は存在をほのめかしてるだけ、紙袋もそのためだよと、うまいこと丸めこもうとするの、なかなかの巧みさで、やるじゃん! と感心しました。

でも、うまくまわらないステージに居合せておいて、なにもしない自分が許せなかったサチカ、皆のピンチに紙袋脱ぎ捨てて、見事トラブル回避からの、ステージに参加。しかも確かな実力を感じさせるパフォーマンスしてみせるというんですね。

いや、この展開、してやられました。ええ、この瞬間に立ちあったお客のみならず、読者である私もサチカの今後に期待をしてしまう。印象的なデビューでした。

2024年7月12日金曜日

『まんがタイムきらら』2024年8月号

 『まんがタイムきらら』2024年8月号、昨日の続きです。

『キミはあくまでも。』

風邪をひいてしまったヴェネル様。それを見舞うエクールカなのですが、どうも風邪がどういうものかをよくわかっていない? 悪魔は体調不良にならないし、そもそも死ぬということがない。だもんで氷嚢がわりにタコを捕まえてくるなど、病床のヴェネルにツッコミ連発させる奇行を繰り広げて、でもちゃんとヴェネルのことを心配はしているんですよね。

ヴェネルに寄り添い、その手を握るエクールカ。陽気に振る舞うエクールカの、けれどその胸の奥に渦巻く思いやいかに。自分よりも先に老い、旅立ってゆくヴェネルの生を思うエクールカの振る舞い、それはヴェネルへの思いやりであるのか。あるいは愛だったのか。

自分には愛である、そう見えてしまったのですね。

そしてエクールカの身におこる不調。これはなんなのか。人に思いを寄せたがゆえか。心配の兆す展開に、エクールカの、そしてヴェネルの今後を思わずにはおられませんでした。

『ほうかごバスケット』

ついに同好会立ち上げにいたりました。体育館も使えるようになる。部室ももらえるといいことづくめなのですが、やるべきこと? 守らなければならない決まりもたくさんある? いや、それはいいんです。それより会の発足、それがめでたいではありませんか。

体育館の使用は明日から。今日はもらった部室を開けてみて、その散らかり具合に驚き。そして掃除とあいなりました。

今回はバスケをするにはいたらなかったのですけれど、掃除の過程で見える各人の個性。あかりがことのほかまじめで、るりはがんばりやだけどちょっとお調子者? こうしてそれぞれの顔が見えてくるとより魅力が増しますよね。あの、セーター着る時にお団子がひっかかってるるりとか、かなりくるものがありました。

続く見どころは、屋内バスケ初体験とバッシュ買い物。これは2回にわけられますかね。どちらもまた楽しそうですね。

『魔女まじょS-WITCH』

夜、公園にて落ちあったまなとこよる。これからのことを話す予定だったけど、急遽町魔女の仕事がはいってしまった。かくして、まなはこよるに同行し、町魔女の仕事を見学することに。

現地へと向かう途中のふたりの会話。日常のこよるをまなが守るという約束、それを断わろうとするこよるの頑なさがここでこれだけ描かれたからこそ、町魔女の仕事を知り、この町の秘密を知り、そしてこよるを守る町魔女になるといったまなの言葉とそれをついに受け入れたこよるの横顔、それが際立ったと思うのですね。

町魔女の活躍というのも、予想以上に重要そう。いえね、普通に町の人の困りごとを解決するとかだと思っていたんです。ところが、そんなどころではなかった。町のちょっとした山に沸く溶岩を鎮める! 魔女でないと、魔法でないと対処できない、町の不思議を追うことになるこよるとまな。ああ、これこそが町魔女としての仕事なのであるのですね。

2024年7月11日木曜日

『まんがタイムきらら』2024年8月号

 『まんがタイムきらら』2024年8月号、昨日の続きです。

『妄想アカデミズム』

東大受験を決意したゆう。すでに東大合格に向け準備をはじめている未春たちに追いつくことはできるのか!? と思ったら、予想以上に大丈夫そうですね。自己流? マイペースに勉強している未春たちとは違い、得点計画を掲げるゆう。時間あたりの、労力あたりの得点を効率化させるべく、重点を置く科目を見極めていく。こうしたリサーチ、まるで以前から東大受験を志していたかのよう!

いや、実際そうなんでしょうね。はっきりと自分の気持ちを見極められなかったゆうに目覚めをうながした一葉、ナイスアシストでしたね。

と、勉強の話はここまで。ここから露天風呂タイムとかいうのですが、妄想にふける未春! 未春の妄想に飲まれる莉子! いやもうカオスとでもいうべき状況発生して、そして未春は目隠しして入浴するの!? 妄想でカオス、現実でカオス。と、こうもカオスが続いてみれば、夜もやっぱりカオスなの!?

この謎状況。なんともいえないおかしみでした。

『ほぐして、癒衣さん。』

新入社員、熊谷さん。就職フェアでマニィちゃん、いやさ夏鈴に射止められたあの人ですねが入社してきましたよ。

その実力は確かなもの。様子見に夏鈴から渡された仕事をきっちりこなしてみせて、頼りになる新人じゃないですか、といいたいけれど、緊張感がものすごい。なんとかリラックスさせてあげたいと、夏鈴が、そして癒衣が、いろいろアプローチするも失敗。あの自信たっぷりだった癒衣が消沈するところ、おかしかった!

と思ったら、ここでマニィちゃん、いやさ白岡副社長が登場! わあ、副社長大好き。めちゃくちゃかわいいですよね。で、副社長の仕切りで熊谷も緊張をわずかにやわらげることができて、頼りになるなあ副社長! と思ったら、ここは笑うべきところでしたの? あの赤面しちゃう副社長、本当にかわいかったです。副社長大好き。

さて、一緒にお昼にいった3人。マニィちゃんの生みの親が夏鈴と知ってヒートアップする熊谷。ほんと、この情報ひとつで一気に打ち解け、関係性も決まった! いやあ、いい展開、いい描写だったと思います。

しかし好きのベクトルを一身に集める夏鈴ですよ。ここに熊谷というライバルも加わって、どうなる癒衣の恋心!

『しあわせ鳥見んぐ』

岬のもとに、妹四季がやってきました! 勉強を迫る親から逃げてやってきたというのですが、姉は姉で友達づきあいがあるからと、妹の遊びにつきあってくれない! 四季、ピンチ、と思ったら、姉のお友達、四季の心もとらえて、ああ、実に楽しい鳥見になりましたね。

遠く干潟からシギ・チドリ類の映像を送ってくれる翼。一目で興味をひかれた四季の感想が面白い。猛禽専門の岬の写真と違い、ふわふわまんまるでかわいい。すっかりとりこになって、このリモート鳥見、さらに盛り上がるのがすばらかった。

同時に、シギとチドリの行動の違いなども解説されて、こうした鳥の知識も四季には面白かったのかな? 遠くの鳥から、近づいてきた鳥、いろんな見方、いろんな魅力に触れた四季。楽しそうでなにより。また姉妹仲もよろしくて、なによりでした。

2024年7月10日水曜日

『まんがタイムきらら』2024年8月号

 『まんがタイムきらら』2024年8月号、昨日の続きです。

『星屑テレパス』

モデルロケットで空撮! そのためにはお金が必要と、バイトをはじめることになりました。

そのバイト先、まさかの魚介販売。みんなやる気に満ち満ちて、でもまさかそのやる気が空回りになったりするまいな! 心配したのですが、よかった、杞憂に終わりましたよ。

市場での販売は陽気なユウには向いてる模様です。ニコニコ元気に呼び込みをして、市場のお姉さんからも好評。では我らが海果はというと、ああ、大活躍だ。観光のお客さんの素朴な疑問に、静かにけれど確かな口調で応対、しっかり受け止め答えていくのですね。こうした海果の様子、この子の成長が見てとれて感動的。自身の成長を実感する海果もまたすばらしかったです。

そして遥乃と瞬組の様子です。ふたりは食堂での給仕なんですね! とはいえ、表紙みたいな格好じゃありませんよ? もっと地味なかっこうで、でも瞬ちゃんはかわいいなあ!

向かいあって食事しながら、語りあう海果とユウが素敵でした。空を見上げ、宙への愛を口にする海果と、そこにユウのオデコパシー。ああ、ふたりの世界ですよ。なんてすばらしいのでしょう! ええ、瞬のやっかみに負けず、もっと頻繁にするとよいのです。

『かみねぐしまい』

ほこちゃんのお願いで、ツギノさん、大変なことになってしまった! いったいなにをイジられたのか、自我が抑制されてしまったツギノ。ほこちゃんの、足の裏見せてほしいという願いを叶えるべく色気も素っ気もなく足裏向けるツギノのヤバさ。

ええ、明らかに正気ではない。そんな姉を目撃して、まるで心配しないまえなも大変な子だなあ!

調子に乗っていろいろ命令するまえなだけど、思考力を失ってるツギノには難しすぎた模様。今ツギノにできるのは、秘密をしゃべることだけなのかも。ということでいろいろしゃべらせるのですが、なんだこれ、好感度しかあがらない! リーダーとか苦手だけどがんばってる、まえなのオヤツ食べちゃった。そして極めつけは、まえなのことほんとはかわいいっておもってる。

!!!!!

すごいこと聞きました。かわいい。ほんとにふたごでよかった。

すさまじい秘密に狼狽するまえなとほこちゃん。まさかここで記憶を消してほしいとかいいだすとか思わなかった。

しかし今回は、神様の尋常でなさ、人を人とも思わぬ振る舞いや、世界の理を凌駕する御力がこれでもかと描かれて、むしろ恐怖感が出てきてしまいました。この神様を前にして平然としてるまえなにほこちゃん、この子たちもまたただものではないのかもしれません。

ところでですよ、柱の人物紹介。ツギノは愚かなひとを可愛いと思うのだそうです。まえなは頑張っているひとに好感を持つのだそうです。そうです! そうですか!?

ちょっとまえなの素直なところも聞いてみたくなってきましたね。きましたよ。

『スロウスタート』

よかった、大会さん、元気を取り戻しました。憂鬱のもとである雪も、前向きパワーで次々排除。でも、この勢いを見て花名さん、自分なんてなんの力にもなれなかったなって気落ちしちゃって、ああ、あっちが元気になればこっちが元気なくなる。バランスをとるのは難しいのだなあ。

しかし溝端つっくんからはげまされて、たまて冠からも、いちのせ全肯定シスターズ(?)からも評価をされて、それで一気に立ち直る花名。しかも見事に調子にのっちゃって、なんてかわいいのだろう。そんな花名を見る栄依子たちの目が光を失ってるのが気にはなりますけれども!

でも万年を元気づけることができた、そこに花名のがんばりがあったのはまちがいないですよね。万年が花名のこと、実家の弟、未就学児を思い出すといっているのがちょっと気になるのですが、花名がきっかけとなって皆があつまり、そして万年が前を向けるようにまでなった。ええ、花名はほこっていいのだと思います。

2024年7月9日火曜日

『まんがタイムきらら』2024年8月号

 『まんがタイムきらら』2024年8月号、発売されました。表紙は『星屑テレパス』。ポップでカラフルなイラスト、遥乃の笑顔が印象的でインパクト! 与えてくれる表紙です。パステルカラーの支配下にて、レトロSF感あるウェイトレス衣装着て宇宙人かたどったアイスフロートを配膳するその姿。ポップでキュートで、あんまりに無垢な笑顔がパワー大! そしてその背後にいる瞬! おお、瞬! ポップでキュート! かわいい、すごくかわいいよ瞬ちゃん! これは瞬ちゃん前面バージョンも欲しくなる表紙です!

今月は新規ゲストが2本です。

『おともだちドール』

おともだちドール。唯一のお友達は命の宿ったおにんぎょう、っていうからさぞやファンタジックなお話しなのかと思ったら、なんだろうこのひねたおにんぎょう! 寝転がってアニメ見まくってるその姿、あたかも休日のお父さんのごとし。いや仕事もしない、家から出ないから、毎日が休日、まさしく名実ともにニートなのか。

趣味は配信で見るアニメ。あと、それからソシャゲ、というのだけど、ソシャゲは楽しみというよりむしろ義務感でやっとるのか。この感覚、残念だけどわかるわあ……。はじめてしまった以上、やめるにやめられずなんだかずるずるだらだら続けてる。そんなゲームとのつきあい方は不健全でしかないんだけど、わかる、ものすごくわかるのですね。

でもこのおにんぎょう、シロはコミュニケーション強者じゃありませんか。SNSでは万のフォロワーを誇り、さらに持ち主結衣のカバンに潜り込んでいった先、学校では早速友達を獲得。おおお、人づきあいに関しては間違いなく持ち主超えだ。

そんなシロと新しい友達、葵陽菜、ふたりと結衣との交流がはじまります、と思ったら、陽菜も命の宿った人形、ノワールの所持者だったのか。ああ、なんだか一筋縄ではいかない、そんな展開が待っていそうな予感です。

というか、ノワールはニートではないのん?

『べんりやしがれっと』

お嬢、とりあえずシェアハウス契約を破棄して一人暮らし、あるいは新たなシェア相手を探した方がよいのでは? というのも、ギャンブルに、酒に、タバコに生活費の大半を浪費する同居人、先輩との生活が苦しい。あまりに不都合あるものだから、先輩の必需品、タバコを報酬に便利屋を立ち上げたというのですね。

初回の仕事は、誰かに見られている気がするという竹内さん。視線の主は誰なのか、そもそもストーカー事案であるのか。

やる気を見せない、本気に取り組んでるとは思えない、そんな先輩の挙動が目立った漫画でしたが、その途中途中の奇行にちゃんと意味があるところ。よくよく見れば、先輩がなにをチェックしているか、コマの中にヒントがあるところ。すごく誠実な漫画だなあ! という印象。しかし先輩も、ちょっとはまじめなそぶりをしたら、お嬢からあんなにおしおきされることもなかったのに!

お嬢が先輩と離れられない理由もちゃんと描かれていましたね。先輩がタバコとギャンブルに依存しているように、お嬢は先輩に依存しているんですね! ゆえにこうした策を弄しても、先輩との同居をやめられないってわけなんですね。

2024年7月8日月曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2024年7月7日日曜日

『押しかけギャルの中村さん』

『押しかけギャルの中村さん』、今月分を読みました。第46話は半月ほど前に読んでいたのですけど、いやもう相当な大進展回だったのでは!? という盛り上がりを見せて、いやあこれからどうなるんだろうと思ったら、第47話がまた大きな動きを見せまして、ここにきてふたりの関係、どんどん進展しちゃうのだなあ! 驚くほどだったのでありました。

『押しかけギャルの中村さん』

第46と47話

あれ? 後秋消滅……?

と、その前に46話ですよ、46話。恋人ということにして、カリンの帰省に付き添った秋山です。いろいろ騒動あった大晦日も暮れたその夜のこと、カリンの部屋に通されて、そこで一晩を過ごすことになるんですね。

って、お家の方々、もう秋山氏のこと、まあ娘が彼氏といってるんだからそうなんだろうけど、すっかり受け入れちゃってるんですね! カリンも秋山と同室、布団も隣りどうしなの、ちょっと気にはするけど、拒否することもなく、このあたりはずっと一緒に暮らしてきたからこその信頼があるのでしょう。

それで漫画について盛り上がり、高校時代の話題なども飛び出して、このあたりの和気あいあいとした感じ、いいですねえ。とか思ってたら、夜がとんでもないことになった!

まさか、ふたり抱きあって眠るのですか! いや、恋愛的なイベントではなく、心霊的なイベントなんですけど。

その前日にはカリンのお父様から抱きしめられ、そして次には娘からとなると、続くはお母様!? いや、それともおばあ様!?

色めきたってしまったのですが、その翌日の正月元旦ですよ。家族を前にして、カリンに対する気持ちをきっぱりしっかり言葉にして告げた秋山、女性陣から大人気に! 右におばあさん、左にお母さんと、両手に花じゃないか! からのお父さんとの関係も悪くなくて、いやもうフランクでつきあいやすさ感じさせるご家族だなあ! ええ、もう秋山くん、このままこの家に住んじゃいなさい!

からの、カリン秋山の着物でデート。初詣にいった先でたまたま出会った後藤弟に、秋山、カリンへの気持ちを告白! と思ったら、後藤氏、知ってたのーっ!?

ああ、ここに後秋の終幕描かれてしまって、いやでもライバルに宣言、ご実家にはご挨拶済み、カリン秋山の恋愛イベント、もうこのままエンディングにまでいってしまうんじゃ? という進展具合。あとは秋山、カリンのふたりの間がクリアされたら完璧ですよね。

2024年7月6日土曜日

『まんがタイム』2024年8月号

『まんがタイム』2024年8月号、昨日の続きです。

『ローカル女子の遠吠え』

マジか、りん子さん、ついに富士山に登るのか。ずっと水馬から誘われていた、ちょっとずつ外堀埋められてきた。その苦労がついに花ひらき、こうしてともに富士を望むまでに!

装備もばっちり、事前確認もばっちり。準備運動までして、なお不安の拭えないりん子。これ、この人の基本の性質なんだろうなあ。ハッチからも学生時分のことバラされて、ほんと心配性だなりん子さん。

しかし今回、ハッチのトラウマ話多くって、大丈夫なのか、山登り。山がいけないじゃなくてブラック企業が悪いのはわかってるんだけど、このブラック企業と山との親和性!? まずい。ほんとまずいです。

りん子の初富士山は無理しない方向でいきましょう。頼りになる、なりすぎる? ガイドもいるから、本当に安心して登れますね、とか思ったらガセネタぶちこんでくるのか。手強いな。そしてベテランクライマーが感じる天候の変化? これ、今日は快晴だけど一夜明けたら雨とかあるのかな。それにりん子の体調の変化も気になる。

もしや、これ、頭頂断念も念頭に置いたほうがいい展開かも知れません。

『良倉先生の承認欲求』

雨に濡れる良倉、めっちゃ色男! こら上枝も惚れるわけだよ。

さて、今回のテーマはアジサイですよ。花言葉が、高慢、移り気、冷酷、嘘つき。上枝から、OLを自称してる良倉にピッタリだとかいわれちゃってますけど、SNSのフォロワーにわずかでもネガティブな印象を与えたくないと気をつかう良倉です。すべてはいいねを減らさないためとはいえ、こうした気づかいは大切なことかもしれませんね。

アジサイとその花言葉に翻弄される良倉と、上枝とのトークは続きます。そこに現れる明戸。もうほんとこの人大好き。アジサイそして花言葉というキーワードをもとに良倉のSNSアカ特定を目論むも失敗。さらに良倉の失言から得られたヒント、妙齢の女性??? と疑問を抱きはじめるの。ほんと、これ、どう結びつけたらいいものかさえわからぬ、謎謎謎のキーワードでしたね。

そして最後の星畑との対話です。贈られたアジサイに喜びを感じる良倉。ああ、やっぱりこの人、色男ですよ。上枝も惚れるわけです。

『黒曜ちゃんと白玉くんの変わった関係』

いよいよ佳境なのでありましょう。神様、アコヤ様に会いにいった小太郎。夢の中では女に戻っており、そして目の前にはアコヤ様。アコヤ様に女に戻りたいと懇願するもにべもない答。もう駄目かと思ったら、そこに黒曜が参入。アコヤ様も予想外だった黒曜の闖入でしたが、ここでの会話がもとでいろいろとわかりはじめるのですね。

アコヤ様が小太郎を女子に変化させることができたのは、黒曜の千日参りが与えた力ゆえ。じゃあその力があったら小太郎でなしに黒曜を女子に変えることもこともできたのでは!? と思ったら、今のアコヤ様にはそれだけの力はもうないというのかあ。

黒曜にさんざん文句をいわれて、そして今の自分の立場をもって自己嫌悪におちいったりと、このへんいろいろ神様も大変なわけですが、それでもここにいる3人、わかりあうことができて、そして小太郎からの感謝の言葉ももらえて、ああ、とりあえず今の世代においてはアコヤ様、信頼に信仰を集めることができたようでなによりでした。

そして目覚める黒曜と小太郎。小太郎は女の姿になっていて、ああ、これであとはエピローグ? いよいよラストが近いと感じさせられたのでありました。

2024年7月5日金曜日

『まんがタイム』2024年8月号

『まんがタイム』2024年8月号、発売されました。表紙は『レーカン!』。浴衣姿で見返りの美人。手にはうちわ、夏のお祭りに繰り出したにしては、あまりにあでやかな姿に表情であります。他に『ローカル女子の遠吠え』、イカ焼き食べてるりん子さん。手元のスーパーボール、ひとつ富士山がありますね。そして『ギャルはキンツリ男児が好き』。こちらはお祭りデートですね。テレ隠しでしょうか、ココが先輩にブルーハワイを食らわせています。

『秘密のお姉さん養成ノート』

今回はお化粧の話題! なんと、熱い日射しのもと、ばっちりメイクのひまわりさんに遭遇。あまりにかわいい、あまりにきれいと、自分の惨状比較して焦ってしまうくらいにかわいい。でも、あの下乳にまきこまれる布っていうの、あれはあえてそうやってるのではないのですか? 誤解? そのまま布をストンと落とすと太ってみえるから、立体に作り上げるものなんだと思っていました。

ここからはじまるお化粧話。このがっかりお嬢さん蛍も、化粧となるとなかなかやる口なのか! 朝ゴミ出しのときも薄く化粧するという蛍。がっつりメイクだってお手の物だぜ! というの、予想を超えた! すまぬ蛍さん、侮っておりました! 思わず謝ってしまうほどでした。

さて今回のだりあちゃん。七五三のおめかしをほたるお姉様にも見てもらいたい! これ、ちゃんと蛍に届くのか! 届いてほしいなあ。それで蛍の絶賛がだりあちゃんに届いてほしい。ええ、喜ぶだりあちゃんが見たいのです。

『跳べないウサギと神の島』

島から出たら死んでしまうリンコ。あまりにあまりな運命を背負わされているというのに、学校では明るくふるまって、その笑顔にリンコの本心がわからなくなってしまうレオなのでありました。

てっきりですね、今のこの学校生活を愛おしむようにリンコは楽しんでいるのだと思っていました。そしてレオはそのあまりに短いリンコの青春に、忘れ得ぬかけがえのない思い出を添える、そんな役割りを担うものと思っていました。

ですが、雨宿りする不跳兎神のバス停でのこと、理不尽な運命を受け入れるリンコに、レオ、敢然と宣言するのですね。いつか自分がリンコを月兎島から出してみせる。

どれほどの苦難があるのか。そもそもが神懸かりの超自然的な事象が相手です。どこから取り掛かればいいのかさえわからぬ現状。レオはどう出るのか、なにをなしうるのか。けれどそれほどの難事だからこそ、レオの宣言にはしたたか打たれました。

『スーパー恋愛タイム~現場でドSな彼女は自宅でデレる~』

ワリィナ様、いやさリナさん、ちょっとしたピンチです。

お隣の敷島さん。そのお子さん、壮太くんが鍵をなくして玄関前に座り込んでいるのを見兼ねて、自分の家に通したのですね。もしやこれでバレてはいけないものがバレてしまったりするのでは!? そう思ったら、まさしくそのとおり。壮太がさっそく見つけてしまった、リナのDVD? いや、それは別に問題ない。むしろもっとささやかで、壮太にはそれがなにかの秘密に絡むとは気づけなかったようなもの。

ああ、敷島さん、リナとアツシの同棲に感づいたかもしれない。壮太がリナの部屋で見かけたTシャツ、それと同じものを公式ブログのタダシが着ていた。その情報から、もしやと思いはじめた敷島の、これから打つ手やいかなるものか!

いや、この人が演者の迷惑になるようなことをするわけがない。そういう点では安心なんですよね。あるいはこの秘密の共有者となって、今後、なにかしらの共闘、手助け、キーパーソンになったりしたりなんかする? しない?

もしそうなったら、意外性あって面白い展開も期待できるかも! なんせ今回の壮太とリナのごっこ遊び、そこでかわされた会話など、大変よかったものですから、この母子とのからみが増えるのは、ちょっと歓迎したいくらいなのであります。

2024年7月4日木曜日

『まんがホーム』2024年8月号

 『まんがホーム』2024年8月号、昨日の続きです。

『ガチ恋カウント2.9』

職場で倒れたリコ。傷だらけ、アザだらけ、ケガだらけのとどめに転倒。心配しまくる職場の同僚たちなのですが、ここでプロレスラーを目指し特訓中とリコから語られて、ようやく安心できた模様です。しかも早退まですすめてくれて、これ、よほどリコの状態がよれよれだったからなんでしょうね。

自宅で休んでいるリコを訊ねてくれたのがメイデン芽生子です。リコのことを心配してくれて、そんな芽生子に自分の気持ちをぶつけるリコ。はたしてどうなるのかとハラハラさせられたのですが、ここから語られる芽生子の本心。そしてその言葉を受けて深まるふたりの絆!

ああ、これ、本当によかった。再テストの現場でも、リコと芽生子の絆パワーが宙返りの成功を後押しして、さあ、このテストの結果やいかに! 本当、ここで見事に合格して、リコ、芽生子のさらなる進展期待の展開ですよ。

『カワイイだけでは飼えません ~さくらば動物病院カルテ~』

ぎりぎり出勤のキョウスケにきびしい言葉をかけるあおいです。でも、着替える前にタイムカード押すのは別に大丈夫よ? というのは置いておいても、しっかりもののあおいにどんどん追いつかれ、一部は負けはじめているっぽいキョウスケですよ。立つ瀬がないとはこのことか。と思いきや、本人はまだ負けていないと気を張っておりますよ。

そんなキョウスケが、ついつい野鳥を保護してしまったあおいに、先輩としての助言です。野生の鳥獣のいとなみに、極力人は関わるべきではない。その原則を説明されて、ショック受けるあおい。でも、こういうときに助けたくなる気持ちに共感してくれて、自分がこのことを知ったときのこと教えてくれるキョウスケ、いい先輩だと思います。これがいい感じにあおいをフォローしてくれていますよね。

一晩、羽根を休めて飛び立っていったハト。その後はどういう生をまっとうするのか。それはわからないけれど、この出会いが学ばせてくれたこと、きっとあおいもキョウスケも、大切にして今後も活かしていってくれることかと思います。

『歌詠みもみじ』

高校でも家庭訪問ある地域があるんだ。ということで、先生、張り切って生徒の家庭をまわります。で、もみじの家、山城家はといえば、なぜか家庭教師の咲子がやたら張り切っている。なにごと!? と思ったら、もみじの交友関係、とりわけ異性関係を心配していたのか。あまりに熱心すぎるものだから、先生も戸惑ってらっしゃいますがな。

この先生のこれからですよ。まりなの家で、えらいこと歩かされてタイムアップしたかと思ったら、バーベキューありオタトークあり、さらには親公認カップルにアテられたりと、大変な目にあいまくり。それで千恵に安らぎを見出すんですけど、平凡呼ばわりで失礼働いたりと、先生どうも頭が煮えている模様です。

家庭訪問は大変、そうした一幕。プチ打ち上げのお菓子会。先生たちにとっての安らぎになるといいですね。

2024年7月3日水曜日

『まんがホーム』2024年8月号

 『まんがホーム』2024年8月号、昨日の続きです。

『はなまるゲーセン飯!!』

ひとつのことに熱中したら、他はみんなすっ飛んでしまう園香。今日も授業中にあがいんのメニューを考えていて大失敗。今度のお祭りでなにを出すかなんですが、授業中失敗しながらもしっかり結果を出していて、それはなにかといいますと、くるくるお好み焼き。この名前、園香のオリジナルかと思ったら違うんですね。箸に巻きつけたお好み焼きのことなんですが、東北ではそう呼ばれてる。私ははしまきで覚えていました。こういうのもまた地域性でありますね。

片手で持って食べ歩きできるからか屋台でも人気なんですね。スナック感覚で7本いけちゃう、ってのは園香くらいかも知れませんが、実際これ主食ですよね。けれど、しょうゆ味にソース味、あがいんオリジナルの味噌味と、バリエーションもたせて展開されたら、1本ならず2本3本といきたくなる気持ちはわかります。

ゲームセンターの話題としてプリントシール機、食事はくるくるお好み焼きと、しっかり定番展開をこなしつつ、この土地に注がれる園香の愛情に触れた田貫のドキドキなどもまた一味添えていましたよ。樺恋のジェラシー、パ宮の可憐さと、微笑ましくも楽しい交流もまたよかったです。

『天国のススメ!』

驚きました、終わるのですね。

ハニワに入ってしまった尾上さんをキャッチした太一。成仏することに怖れを感じ、逃げ続けていたという尾上さんの悩みに触れて、まずは尾上さんへの心配とそして成仏することへの明るい展望をアドバイスするくだり。これは太一の優しさだなあと感じ、そして私も含むすべての人がいずれ迎えることに対する灯火のような言葉だなと思ったのでした。

生前の尾上さん暮らしぶりと、亡くなろうとする時の感情と、その時々で違ってくるその思いを受けて、ああ自分もそうなるのだろうか、あるいは自分の身近にあった人もそう思ったのだろうか、いろいろと思うことある場面だったと思います。だからこそ、怖れや後悔なく、しあわせだったときの思いや、大切で愛しい人とともにあの世へ旅立ってくれているといい。そうした思いがあらばこそ、この漫画に描かれた尾上さんの道行。その様子に、かくあってほしい、思いを寄り添わせたいと思わせるものあったのでした。

そして十子の思いのゆくえ。これ、太一は無自覚でしたが、決していいかげんにいったわけじゃない。それが十子の望む将来に導く約束になるのかどうかはわからないとはいえ、少なくとも十子はこれからも太一に大切にされること間違いない。そしていつかは、十子の望むしあわせにたどりつけるとよいですね。

『うちの秘書さま』

夏バテして食欲がないはじめ。七瀬は、田中さんも、夏バテ知らずの健啖家っぷり見せてますけど、このへんはじめは繊細なのですなあ。なので食事はさっぱりして食べやすいものにしましょう。そうめんとか。

となったら、すぐに流しそうめんに発展していくのはこのお屋敷ならではですよね。めずらしいもの好きの七瀬に、本格派の田中さん。どんどんスケールアップしていって、ついには待てども流れてこない長距離流しそうめんができあがってしまうのでした。

でもこのイベント、庭の木陰とかでやったら暑気もはらえて楽しそうですよね。はじめの減退した食欲も回復したようで、メイドさんたちもお喜び。そこからちょっと方向性見失ってしまうのもこのお屋敷っぽくあるのですが、そこにメイドさんたちのはじめを大切に思う気持ちが感じられて、ああはじめ様よかったですね。こうした慈しみをうけて育まれてきたのが、この甘えんぼうでけれど優しくもあるはじめという子なのですね。

2024年7月2日火曜日

『まんがホーム』2024年8月号

 『まんがホーム』2024年8月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』。まとうは野球のユニフォーム。バットを手に、ヘルメットかぶっていざバッターに対峙しようというシチュエーションです。この他の面々は、グラウンドのらいかを応援するのですね。『天国のススメ!』太一がラッパを吹き鳴らし、『独りじゃない一人暮らし』からはチアリーダーが参戦です。そして『孔明のヨメ。』は学ラン姿の応援団。これからはじまる夏を思わせる、そんな表紙であります。

今月は新連載が1本、新規ゲストが1本です。

『かわいいユミくんとオドオド尾堂くん』

冒頭の妄想、てっきりクラスの女子に対するものかと思いましたよ。

ボーイッシュ女子が好みという尾堂。夢見るのは、ボーイッシュ美少女に言い寄られ迫られるシチュエーション。もちろんそんなシチュ、現実にあるはずもなく、と思ったら、そもそもの話として美少女にあてがあるわけでもないのか。

と思ったら、放課後の教室、居眠りしていた尾堂を起こしたのが、まさに夢に見たキミ。これは夢かと思いきや現実で、まさかここから尾堂に春がくるというのですか!?

とはならないんですね。尾堂の前にいるのは、弓野龍之介と名乗る美少年。けれどあくまでも女子だ、そうに違いないと決めつけている尾堂と弓野の噛みあわぬ会話。それどころか、無礼をはたらき、そのせいでぶたれて、でもそれで開眼しちゃうのか、尾堂氏!

ここからはじまるのか、弓野と尾堂のラブストーリー。もちろん弓野にその気はないわけだけれど、勘違い尾堂の勘違いラブが性別の壁も超えていくがいい。そう思わないではおられない導入でした。

『へなちょこお嬢さん世話焼きオネェさん』

まいったな、へなちょこお嬢さん、めちゃくちゃかわいいな。

都会に出てきたオネェのお兄さん、角田英樹。アパートに暮らす彼女のお隣りさんは、いろいろ抜けてて心配なお嬢さん、伊東うず、なのですが、このうずちゃんがかわいい。素敵な笑顔、でもその頭はものすごい寝癖で、袖はほつれてる。しかも角田という名前をなかなか覚えてくれなくて、スミノだスミヤマ、スミヨシだと、会うたび違う名前で呼ぶ。

普通だったら失礼な話ですよね。でも角田にはそれがむしろ心地よいという。過去、田舎に暮らした少年時代、そこでつねに感じた周囲の視線と、そして同性愛者に対する興味と嫌悪。そうした重苦しさを忘れさせてくれる、うずの呼び間違い。角田の心情を描くタッチが丁寧で軽やかで、それが素敵だと思われたのでした。

そしてうずの世話を焼かずにはおられない角田。彼女にうずが贈ったかたちになった、スミレという呼び間違い。それをキレイと気にいって、ああ、これから彼女はスミタではなくスミレとして暮らしていくことになるのですね。

これ、思い違いだったらアレなんですけど、スミタがミスターのアナグラムで、そこから抜け出してスミレになる、そうした流れだったらそれも素敵だなと思った第1話でした。

『孔明のヨメ。』

趙雲が桂陽を攻略。その活躍に続くは猛将張飛であります。

しかしあんまり凝った策はとれない張飛です。なので、戦いは勇ましく、戦い終われば優しく、その一点だけ覚えてもらうことにしたのですが、本人はそのつもりでもなかなか思うようにはいかないっていうのが面白かったです。

また戦にしても、まったくもって張飛の思うようにはいかない。怒号のような名乗りを受けて、一発で崩れる武陵の軍勢。泡を食って逃げ出し、張飛が追えばその目前で射ころされる太守! もうまったくの不完全燃焼からの、笑顔見せたら死ぬほど怖がられるというダブルパンチ。ほんと、張飛にとってはがっかりしどおしだったことでしょう。

次は関羽の出番ですよ。長沙に向けて出立するのですが、迎えるは曹操がその実力を買った男、黄忠。ああ、弓の名手として知られる! これは大きな動きがありそうですよ。期待が持てますね。

2024年7月1日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年8月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年8月号、昨日の続きです。

『ひよ&びびっと!』

だから、ひよはちゃんとあやもりんと話をするんだ! 今回は、校庭で男子生徒と話をするあやもりんを見て、告白と勘違い。言葉のやりとり、その断片を遠くから聞いて、告白を受け入れたとひとり合点してしまってさあ大変! とはいうけど、今回は咲も一緒にいたものな。ひよだけの問題じゃあなかったね。

とはいえ、あやもりんのセンシティブ情報をよりによってプリンの耳にいれたのはマズかった! 結果的に今回のあやもりん交際疑惑はひよたちの勘違い。問題の男子生徒はあやもりんの動画のファンだったし、あやもりんの新パートナーというのも飼いはじめた子犬だった。

かくして疑惑は晴れ、あやもりんとひよの関係もまた元通り、かと思いきや、プリンがこの疑惑をすでにリークしてた! あわや、これは炎上か!? からのひよ出動。

というところで次号最終回なんですけど、この交際疑惑の顛末がラストにきたりするの!? もしそうなら、プリンは生きのびることはできるか! まさに危機的状況迫る、です。

『ずんだもんTV!』

ずんだもんのポテンシャル、花開いちゃってますか!? いえね、寝惚けてきりたんの制服を着てしまったずんだもん。かわいさが再発見されてしまいましてね、着せ替え動画なぞを配信してみましたらね、そのかわいさが周知されてしまいましてね、ああー、ずんだもんかわいいなあ!

いえね、自分はずっと戸惑っていたのです。きららキャラットではじめて知ったずんだもん。連載当初の言動見て、小学生男子っぽいわんぱく、いたずらっ子と認識していたのですが、ネットやなんかでちらほら見聞きするずんだもん評と自分の印象に食い違いがある気がする。ずんだもん、かわいい。そんな声が少なくなくて、ちょっと待って? きららキャラットの外ではずんだもんはかわいい枠なの? 愛されキュートキャラなの? 疑問に思っていたのですが、今回のエピソードで確信しました。

ずんだもん、かわいい枠の愛されキュートキャラだった!

かわいいずんだもんが話題になって再生数も急上昇。それで収益化やらなんやでやらかしてしまうのかな? と思ったら、そうじゃなかった! ずんだもん、ちゃんと配信の目的、忘れていなかったんだ。自分の過去を知る人が現れないかコメントを追うずんだもん、いつにない不安さ感じさせてくれていじらしい。からの、ちょっと方向性がズレていくのがこの子のらしさなんでしょうけど、気ぐるみマスコットもかわいかったよ、ずんだもん!

そして最後に描かれた謎の人物。プロジェクトの誰か? あるいは、ずんだもんの過去を知る重要人物!? 気になるのはアイコンの藁苞納豆でありますね。

『のけもののまち』

慰安旅行で温泉にいきました。ですが、皆ににんげんと知られてはならないるいは、ひとり風呂にはいることに。そこにせんちゃんが一緒にはいりたいとお願いしてきて、はてさてそれからどうなりますことか。

というのが今回だったのですが、よかった、るいの正体がバレる心配は回避されましたね。けれど秘密があるのではと思われていて、ずばり聞かれたるいの決断ですよ。隠し事があると認めたうえで、それでも皆のことが好きだからと、心苦しいよりももっと好きな気持ちが上まわってるからと、自分の心のうちを言葉にして、秘密を無理にあかす必要はない、それで嫌ったりするヒトはあの店にはいない、信頼できる人たちだって伝えるのですね。

ここからはもう不安も心配も消えさって、皆で一緒に枕投げ! まさかここでるいに枕があたって、耳が吹っ飛んだりはしないよね!? そうした心配も杞憂。皆、こうして打ち解けて、でもるいは胸のうちに違和感感じて、それは自分は違うという思いゆえか。いずれにしても、せんちゃんの問題はひとまずは解決。完全解消までは長い時間が必要そうですけどね。

『うさパン焼いて悪いかよ!』

ヤヤとネムの中学時代を描いた番外編。なんと、まったくのマイペースで人目気にせずいたネムは、目をつけられてイジめられてたのか! イジめっ子たちの顔色うかがいながらも、そんなネムのことを気にしていたヤヤ。たびたび気にかけていたのだけど、それがついにイジめっ子の不興を買って、ヤヤもイジめられることに!

この悲しい過去があって、けれどだからこその結びつきができてのヤヤとネム。ふたりの仲はこうして育まれたというのですね。

度が過ぎるヤヤへのイジメに、自分への仕打ちにはまったく抵抗を見せなかったネムが矢面に立って抗議する。そのくだりは圧巻で、切なさと悔しさとふがいなさが一緒くたになったヤヤの心情、胸に迫ってたまらなくなる。

この日のできごとがきっかけになって平穏を取り戻したふたりの日常のかけがえのなさ。そして高校受験の日、ヤヤとネムに暗い怨念をぶつけるイジメっ子にふりかかった悲劇! 暗澹たる未来の予感を一気に粉砕してみせた鉄拳の持ち主、チリミ・ヤツフサ降臨にはもう拍手喝采。いや抱腹絶倒? でした。

この日出会った3人が高校で仲間となるの、わかる気がする。ボス猿の顔色うかがって思ったこと口にできなかった中学時分のヤヤが、何度ぶっとばされてもちりみ相手には思ってることそのまんまいい続けていたの、それはこの子のちりみに向ける信頼があったからこそだっんだなと理解させられたエピソード。ラストといい、ヤヤ、ネムの心情といい、本当にすかっとさせられる掌編でした。

それはそうと、このエピソードは単行本に入りますよね? それでもって、中学時代のヤヤ、めちゃくちゃかわいかったです。

2024年6月30日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年8月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年8月号、一昨日の続きです。

『このままモブじゃ終われない!』

ピュアなトキメキが足りない、ピコの漫画はエロ。担当編集者から指摘をされてしまうピコなのですが、これ、前歴を生かしてそっち方面を探求、でもって持ち込む雑誌をかえたほうがいいのでは!? とは思ったのだけど、絵も内容もふるわないピコです。そっち方面の雑誌でもキビしいかも知れない。なのでとにかく内容面で成長を果たして、原作者としてのデビューを目指そう! とか思ってしまうのですが、はたしてピコの将来やいかに。この編集者さんも、見込みはないといってますけど、それでもピコにつきあっているの、どこかになにかしらの可能性ないしを見込んでいたりするんでしょうか。

しかし今回の、トキメキ探訪面白かった。ドキドキするシチュエーションといえば壁ドンに肩ズン。でもどうしてもときめく方向にはいかず、ズンっとぶつかられてドキッ方面ばかりはかどってたの、大丈夫なのかな、本当に。ですが、ここでのこの難航が描かれたからこそ、トキメキをピコに実感させた担当氏のあの手管、すばらしかったと感じさせられて、いやもう、あのままいきつくところまでいってしまわれてよろしかったのよ!? なんてことまで思ってしまったほどでした。

しかし、サキュバスをときめかせる編集者さん。かなりのやり手なのでは? この人の前歴なんかも気になっちゃいますよね。

『ごきげんよう、一局いかが?』

冴までもが憧れの君になってしまったがために目立ちすぎて、もう学内では麻雀が打てない! というので放課後、街に出ることになった4人です。そこで出会ったかわいい雑貨店。素敵なリボンに、冴に似合う、いや似合わない、こういうのが似合うのは千星だと、やいやいいいあっちゃったふたりです。

けど、こうなったときに、円満に解決する方法を千星は知っています。そう、アレです。麻雀で勝負を決するのです!

というので、リボンを賭けた麻雀勝負がはじまるんですね。千星が勝ったら冴にリボンをプレゼントする。この勝負、負けられないと俄然張り切る千星ですが、負けられないのは冴も同じ。ふたり、それぞれに成長したところを見せながらも、一進一退がんばって見せて、そんな様子に戸惑う純礼とときめきっぱなしの乃々花です。ええ、今回一番楽しんでいたのは、間違いなく乃々花でしょう。ラストなんかも、まさに乃々花の望むがままのストーリー! いや、それ以上をいっちゃってたって感じでしたよね。

今回、勝負の行方はまあいいとして、千星が冴にリボンをプレゼント。かと思いきや冴も千星のために同じリボンを買っていた。期せずしてふたりお揃いになりましたという、乃々花いうところの最適解! ええ、とてもよかったと思います。ですので、今度また、ふたり一緒のリボンをおつけあそばしたところ、見せていただけないことかしら。なんて欲張ってしまうのでありました。

『魔法少女は羞恥心で強くなる』

恥ずかしがりやの真侑。でもそんな彼女がもうビキニを身につけるまでになっているというのですか!? 羞恥心パワーで一撃必殺。はいいのだけれど、この子なら恥ずかしさゲージ、もっと温存できるものかと思ってた。これは、真侑が貝殻ビキニに到達するの、予想よりもはやいかも知れない! となれば、次なる魔法少女探しも待ったなしだったりするのでは!?

いや、真侑はまだまだいけそうですね。恥ずかしさが限界突破して逃げ出してしまっていますし、しかももう戦いたくない。そうした思いのただなかには、零先輩への憧れと、その憧れの人に恥ずかしい格好を見られたくないという気持ちがあって、でも前より恥ずかしくなってきているというのは、チラ太郎にとってはよいことなのでは!? なんてこと思ったけど、変身してくれないんじゃ、そのポテンシャルの活かしようもないから難しいところですよね。

さて、休日に友達と出掛ける真侑であります。あっちでこっちで恥ずかしイベントが発生していますが、これ、魔法少女の恩恵が薄れてるからなのか。からの敵出現、力を失った先輩ヒーロー奮戦からの押し負けようとする熱い展開をへての、真侑、ヒーローとして開眼!

この展開は定番的でもある盛り上がりシチュエーションでありましたが、真侑の力を引き出すために友達ふたりで真侑を恥ずかしがらせてほしい! という流れはもう本当にコミカルで、どこまでもシリアスにはなりきられないこの漫画の、主人公真侑の宿命と哀しみを感じないではおられないところでした。

とはいっても、零と真侑の心の触れあうようなあの描写は、コミカルの中にあってなお心に触れるかのようなよさありました。ええ、ふたりはもっと近しくなるがよい。そして真侑は零のこともっともっと好きになるがよい。強く強く願わされるものありました。

2024年6月29日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2024年8月号

 『まんがタイムオリジナル』2024年8月号、一昨日の続きです。

『かつては最強無敵の勇者様~姫には内緒のレベルダウン生活~』

今回はジュローの活躍というよりか、ステラとジュローの関係、住むことになった村での暮らしぶりなどなど、ちょっとインターバルみたいな展開を見せまして、と思ったけど、この漫画、ジュローに対するステラの好感度の上がり下がり、それからステラの反応もろもろ眺めて楽しむのがテーマでもあるではありませんか。というわけで、ステラサイドといってもいいのかな? ステラの日常に光を当てようとするかのような見せ方に、ああこれも本道、そしてやっぱりかわいい人だなあ! と、気持ちを新たにしたのでありました。

ステラさん、しっかりした人なんですよね。誠実で、潔癖で、それゆえに嘘八百並べるジュローに不審の目を向けたりしちゃったステラ嬢でしたが、村に受け入れられて、そして頑なと思われた御老人から温かな言葉、贈り物までいただいて、ああ、こうしてこの村に馴染んでいくのかな、いやいずれジュローの人となりがわかれば元の身分、生活に戻っていくよな! なんてこと思わされて、ほのぼのと心地よく、また楽しく思われたエピソードでした。

しかしそれにしても純情なステラ殿です。御老人の気配り? おせっかい? にドギマギしたり、そしてそこにジュローからの追い討ちでしょう? ああ、もう、ほんとにかわいい。今回のこと、ジュローのポイント下がりっぱなしじゃないんですかね? ジュロー、大丈夫ですかね? いや、でもまあいいか。かわいいステラ様が見られたので、ジュローが今後苦労することになっても、私は大丈夫です。

『となりのフィギュア原型師』

原型師交流会に誘われた半藤。しかしいろいろ屈折しとるなあ、この男。代表直々のおさそいにも誘われてないとぐずぐずいっちゃって、こういう内気なところ、損をするタイプですよね。人づきあいが苦手なんだな。工房の皆やせっちゃんもろもろで、いろいろ鍛えられたりはしてると思うんだけどな。

交流会にやってきました! ここで早々に代表が連行されて、半藤ひとりきりに! 大ピンチだ。壁の花になるのかい!? と思ったら、熱い男鷹村と遭遇。さらには柳沢ヨシタツとも合流できて、よかったじゃん、同期3人組ができたじゃん、と思ったら、ここで半藤の人間関係下手っぴ発言が飛び出して、いやもういろいろ大変だよ、半藤くん。

しかしヨシタツも屈折してます。交流会への目的が出会い!? モテが目的なの!? だとしたら、ここはむしろ不向きな場じゃない!? びっくりするのだけど、ヨシタツの策略、当たりよるやん! いやもうほんと、予想外の展開見せたわけですが、同期3人で盛り上がって、さらには出会いという目的も果たして、ヨシタツ、やるな! 見直したといっていいのか、ともあれ、ヨシタツに幸あれ! 応援したくなるのでありました。

『アイドルはお忍びchu♡』

この展開、すごくいい。

作曲をしていた一花殿。一曲できあがって、芙蓉にも聞いてもらうのですね。そうしたら好評。あの、芙蓉の素直な一花賞賛がですよ、すごく好きなんです。この子の自然体でおもねることなく、いいもの、いいことには言葉を尽くして評価することを惜しまないその態度。心が清らかになる思いがする……。ほんと、芙蓉殿、いい子ですよね。

さて、一花から芙蓉に質問です。芙蓉はなにか楽器ができるのか? 残念ながらできる楽器はないのだそうですが、そんな芙蓉にはキーボードがいいのではないか。試しに触ってもらったら、綺麗な音色と気にいってもらえたようで、そこからいろいろ試し弾きしているニコニコ芙蓉がまたかわいくて、それでできたという一曲。それは邦楽の調べ!?

ここからの展開がいいんです。芙蓉の江戸の感性と、一花の現在令和の感性と、そのふたつを持ち寄って曲を作ってみないかというの! ベースとなる音楽のスタイルが違うからこそ、その違いが出会ったときに面白い反応が見られるかも! 江戸が令和に色づけるのか、令和が江戸を飾るのか、あるいはそのどちらでもない、新たな道が拓けるのか!?

ふたりの試み、新たなチャレンジにはわくわくさせられずにはおられない。いやもう面白いことになってくれればいい! 楽しみになってくるわけです。

2024年6月28日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年8月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年8月号、発売されました。表紙は『ばっどがーる』。なんと「TVアニメ化決定したんですか!?」との大報告! って、いや、なんでそんなに微妙に及び腰なんですか。居並ぶ優たち4人も驚きの表情で、いやもうなんでそんな驚きが先にきちゃうんですか! でもこうしたところが面白くてこの子たちらしいと感じる。そしてアニメ化ということは、こひゅっをこの耳で聞くことができる!? 面白くなってきましたね。

今月は新規ゲストが1本です。

『保健室の鍵閉めてっ』

優秀でありつつ癖をこじらせると、ここまでやらかしてしまうというのですか! とあるきっかけで、女子の下着に興味を持つようになった主人公、能登川撫子。保健委員長の肩書をフルに活用し、さらには校内にあらぬ噂を流布してまで、女子生徒の下着を鑑賞しようとするのですが、そんな委員長撫子の毒牙、いや違った、撫子との親交を深めたのが転校生の愛知川郁。病気がちで、これまで友達を作れずにきた。そんな郁と撫子の交流、それは下着を見ること、見せること。

いや、郁さん、ちょっと警戒心持ったほうがいい!

というのは外野の意見でありますが、ホワイトボードに下着を見せにきた生徒数をカウントしている委員長です。この行為、わりと大っぴらにやらかしとるの!? ほんと、若干の渾沌がにじむ漫画でありました。

最初はですね、毎回ゲストキャラが変わっていくのかな、なんて思ったのですが、やっとこさできた友達、撫子の浮気が許せなくて、独占すべく振る舞おうとする郁の様子見て、たくさん見たい撫子と、撫子を独占したい郁と、このふたつの相反する思いのぶつかる様など見られるのでは!? なんて具合に期待が高まる初回エピソードでした。

『恋する小惑星』

桜先輩が教師をつとめる星咲高校にて復活を遂げた地学部。そこに集まろうとするのがかつての地学部の面々。海外から駆けつけてきたあおとみら。かつて皆で一緒に見つけた小惑星の名前が承認された、というのですが、その名というのがホシザキ。小惑星を見つけようと、一丸となって取り組んだ星咲高校地学部を記念するかのような名前に驚きを隠さないのが新聞部なのですが、地学部の皆はもう知っていました。

思い出の星は、皆で見つけた皆の星となったわけです。

ということはみらとあおの約束は、ここからさらに続く未来への約束になるのかと思ったら、なんと、大学生時分に小惑星見つけているんだ。しかもくじら座の近く。それをアオと申請する予定。かくして変光星ミラと小惑星アオが夜空に寄り添う、みたいなこと思ったら、なんとどんどん離れていってますのん! ここでのすずさんの発言、読者にとっては思ったことを代弁してくれているようでありがたかったです。

そして話題はなおも続き、その後の皆の様子など知ることができて、これは本当に嬉しかった。すずとみさの関係が進展していたり、他の皆も夢をかなえつつあったりと、こうして先に進む姿が見られるのは本当によかった。現役生の天文との出会いも、みらとあおあってのことだったと語られるところもまた!

ラストに語りあうみらとあおには感慨覚えるものありました。これまでずっと見てきたふたり。時に悩み、そして力をあわせてともに歩いてきたふたりの今。そしてこれからも続くだろうふたりの時間、関係。ええ、感慨覚えるのでありました。

『mono』

迷走に迷走を極めるのだなあ!

ねぶたもん動画に再生数を持っていかれたシネフォト部が挽回のために打ち出した生Vチューバー企画。妙に小道具が凝ってたり、また変なこだわりに溢れていたりと、それはそれで面白そうではあるのですが、残念、数字はまったく伸びません!

そこからの奮闘がおかしくって、残す時間をフルに使うぞと、生Vチューバーの人数を増やし、バリエーションも増やし、さらには謎のデニッシュモンスターなる哀しきクリーチャーまで生み出して、それで再生数は増えたのかというと、残念! いうほど伸びないのでありました。

とかゆうてたところで、ふと我に返る面々。そうだ、そうだった、はじまりだけは軽いノリだったのに、知らないうちに熱くなって、自身を見失っての大迷走。ああ、いっつもこんな感じだったから、これが通常営業と思い込んでしまっていました!

それで、数字伸びなくて残念で終わるのかと思いきや、思わぬ他人の炎上からデニッシュモンスターが焼けぶとりするにいたるというラスト。ほんと、なにが話題になるかわからんとこあるからな、ネットは! この微妙な落としかたに、この作者の面目躍如たるものがあると思いましたよ。

2024年6月27日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2024年8月号

 『まんがタイムオリジナル』2024年8月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。榊医師を前面に、山下ナースがタッグを組んで、堂々表紙を飾ります。しかし、榊先生のポーズは頼もしさ感じさせてくれるものですが、山下さんはなんというか、ひとっ走りつきあえよ、な感じがする! さて、この他に、『はらぺこ母娘と元カレ家主』、『かつては最強無敵の勇者様』のカットもございます。こちらのふたつはデザート、ティータイムあたりがテーマっぽいですよ。

『ムクカノ:無垢で無口な職人彼女と、静かでにぎやかなふたり暮らし』

整体師の賢太と職人の椎奈。ふたりの職の違いもあるからか、あるいはもともとの性格の違いもあるでしょう、人をよく見て観察するのが得意な賢太です。椎奈の普段の振る舞いをよく見て、気づいて、好きなものはとっておく方でしょう? わかってくれるというんです。

そのことに助けられながらも、ちょっとくやしい椎奈。ここからはじまる賢太観察がめちゃくちゃ面白くって、いや、観察するのはいいけどいくらなんでもガン見しすぎではありませんか!? なぜそんなに見つめられるのか、賢太はうれしく思うもわけがわからずにいるのですが、この観察の結果が出るまでの椎奈がとにかく面白くて、これはあれだな、あの、視線をこれでもかこれでもか、じっと見つめる目を、真剣な表情を、これでもかこれでもかと重ねてくる、そのおかしみがあるんだな。

そしてわかって嬉しい椎奈です。やっぱり職人だから!? 観察眼は確かなのかな!? はっとわかって、満足感じて、めでたしめでたしかと思ったらそうはならなかったというのがまたおかしくて。ええ、椎奈は無口かもしれませんが、賢太の前ではわりと雄弁ですよね。その感情の発露。それがおかしくて、かわいいのだと思います。

『元アイドルのハロー!ワーク』

ああ、あかりん、失敗してしまった! 出張先でのこと。向こうの担当者から、アイドルやってた子でしょう、知ってるよ、長続きしないんじゃない? なんて出端をくじかれそうになって、ここでなんとかしっかりしてみせないと、気持ちを引き締めた矢先に資料の入れ忘れが発覚。まさかの大ミスに消沈してしまうあかり。ほんと、うまくやれていると思っていたのに、ここにきて意地悪な顧客を前に、よりにもよってしくじって、このショック、ちょっとやそっとのものではないでしょう。

この後もずっと落ち込んでいるあかり。とりなす雪村なんだけれど、あかりの気持ちは沈んだままで、けれどこうした失敗を失敗として受け止めるところはとてもいいと思う。ただそれを引きずらないことが大事で、そして雪村もいうように今は経験値を貯めるための時期なんだ。このはげまし! ああ、雪村も苦し紛れの果てだったのかも知れないけれど、この局面にしっかりあかりをはげまし、導く言葉を選べたこと、本当によかったと思いました。

けど、その後がまさかこう!? 酔って寝ちゃったあかりを前に、いやもう、どうなるの、どうするの!? 雪村、ちょっとした試練ですよ!?

『沖浪荘202号の漫研部』

寮が漫研になる布石、どんどん打たれていきますね。会社の怖い先輩、久慈川が、自室では少年向け特撮玩具で必殺技の決めポーズ!

ああ、大変なところを見てしまった。なんとかこの局面を切り抜けようとするも、相方霞ヶ浦が酔ってえらいこと口走って、久慈川に大ダメージ!? かと思ったら、久慈川には久慈川の美意識があった。それを滔々と語る久慈川は、この人も酔っている? いや、どうもそうではないな。ちょっとヤケなのかも知れないけれど、自分自身の好きという気持ちに嘘をつくことなく、真っ正直に正面勝負なんだ。

そうした好きを語りあった、いや一方的に語られたのか? そうでもないな、稲敷もいろいろ聞き取り受けてたもんな。ともあれ、語りあった時間が功を奏して知ることができた、久慈川の真実! 睨みつけてくる怖い先輩と思われていたけど、まったくの誤解だった。むしろ、自分の好き妄想に耽溺していただけだった!

と、こうして一癖ある寮生との親睦を深めていく稲敷ですが、これってつまり久慈川もメンバーになっていくってことですよね。ということは、ストーリー担当かあるいは設定担当なのか。いずれにしても、なかなか面白い人が加わった。期待感が膨らみます。

2024年6月26日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年8月号、一昨日の続きです。

『花唄メモワール』

妹の死を機に、芸妓をやめ故郷へ帰ることに決めた菊野。妹の死は不幸なことではあったけれど、さらなる不幸を避けることができた。そしてこの別れがあってからの梅と藤野、それまで以上に仕事に身がはいっているのですね。

そんな彼女たちに今後をうらなわせるようなできごとがいくつか。藤野に見請け話が。今はまだ藤野本人にはふせられているけれど、話を持ち掛けられた女将には迷いがあるようです。そして迷う女将が問い掛けてみた梅、その返事に驚きを見せる。それは、梅の言葉が、イネの母、イセのそれに重なったからというのですね。

ここからはじまる、イセの思い出話。すなわち梅の高祖母について語られようという。梅も知らぬ高祖母の人柄。これを知ることが梅の今後になんら影響を及ぼすのか。思いもしなかった展開でありました。

『ネコかぶりアンコール!』

音子を主演に撮られた映画。それも無事完成を見て、さあ次はといいますと演劇部の次の公演についてです。

とはいえ、なにをするかと時に決まっているわけではない。ということで、イメージを膨らませようといろいろ衣装を試着中? 大正浪漫にはじまって、ファンタジー、SFと多様に広がりを見せて、そしてついには魔法少女!?

せっかくだから、いろんな世界観とりまぜてやりましょう。しかしそうなれば大道具どうする? というところから、映研部の素材を投影しようというところに話が落ち着いて、どんどん話が、人間関係が広がりを見せて面白いね! と思ったら、ここからさらにサプライズ。

映研部の面々も演劇の舞台に立ちますよ! まずは有理栖部長。そして無理矢理浦垣も!

演劇部こそはいまだこじんまりとしているけれど、協力関係にある映研部も前に出て、演劇部の個性と映研部のそれとが共鳴。これはいいと思います。とりわけ両部長のコンビネーション。牧奈部長は有理栖部長を苦手にしてませんでしたっけ? と思ったところが、同じ方向を向くとこんなにもふたり一緒に悪ノリしてしまう。ええ、ほんと、いい個性が出会って相乗であります。

『異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~』

サウナストーン、炎魔法石を自ら取りに火山帯へと赴いたルナたちです。ここは炎魔法石の産地、ゆえに他所では味わえない洞窟サウナを堪能することもできるという、この贅沢。サウナの後の湖も、ハンモックを使った外気浴も、これまでに経験したことのない体験をすることができて、リフレッシュするとともに異世界サウナの新たなアイデアにつながっていくのです。

しかしそこで気になる声が。ルナの耳に届いた助けを求める声。探してみれば、炎魔法石を届けてくれていたミニドラゴンが倒れていて、不調によりドラゴンとしての姿を保つことができない。飛ぶこともできず、炎魔法石も運べなくなって、これが異世界サウナに炎魔法石が届かなくなった理由だったのですね。

だからといって無理をさせるわけにもいかない。ミニドラゴンの姿に過去の自分を重ねあわせたルナが提案するリフレッシュ。洞窟サウナをおすすめして、そして体を休めましょう。

無理することなく、がんばりすぎることもなく、自分のペースでいきましょう。これが許されということ。自分らしく、のびのびといられる。そうした環境が大切にされること、本当に夢のように素敵な世界だと思いました。

2024年6月25日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、一昨日の続きです。

『ばーがー・ふぉー・ゆー!』

青天の霹靂、成績が奮わないというのでころもがバイトをやめることになりました。本人はやめたくないんだけど親の意向。お友達がやめちゃうとなって傷心のこむぎ。明るくふるまっても、その内心がじわりにじむところ、この子の愛らしさがよく出ていてじんとしましたよ。

ころもからしても、ここを去るのはつらいのですね。慕うこむぎに向ける感情。自分の後継者と指名するかのようなイベント発生させてみたり、いやスーパーバイザーのバッジの継承は店長に阻まれてイベント不発だったんですけれど、その気持ちこそが嬉しいですよね。しかもラストにころもから贈られる、手作りのバッジ。本当にしんみりとさせられつつ、ほろりと胸が温かくなる、そんなお話でした。

けれど、ころもはただ去るわけじゃない。勉強する場所としてこの店を選んで、ああまだこの子たちの関係は続くのですね。いずれ受験に成功したら、ころもも戻ってくるかもしれない。その日がちょっと楽しみになりました。

『神絵師のおしごと』

一緒に散歩をとツバキに申し出るもみじ。けれどツバキはこの神社から出ることができないという。それは力場とか御神体から離れられないとか、そういうやつ!? と思ったら、違うのか。長い石段を車イスで降りられないから! そんなのってある!?

けれどきちんと策があります。もみじに託されたお守り。そこにはツバキが宿っていて、かくしてもみじは小さな手乗りツバキと一緒に学校に通えることに! しかし残念、小ツバキの姿は他の皆には見えなくて、なのでもみじは大きな声で独り言いう変わり者に見えてしまうハメに! って、いやいや、Bluetoothイヤホンつけるだけで、その問題は解決するよ! 誰かと通話してるみたいに見えるからさ!

ツバキのお守り形態。かわいいだろうとシロからいわれて、推しの新たな可能性を実感するもみじ。それでツバキのアクリルキーホルダーを作成するにいたる! って、いったいどれくらい作ったんですか!

でもこれがきっかけで、ツバキの存在が広く知らしめられるようになればアリですね。といいたいけれど、その道はなかなか険しそう!? ほんと、もみじの他に広報力に長けた誰かを引き込まないとマズそうですよ!

『ギャルとネクラの吸血関係』

島から戻ってきたまくる。いよねとの日々よふたたび、かと思いきや、残念、いよねを眷属にすることは母から禁じられているまくるです。それはいよねを大切に思うから。とはいうけれど、いろいろ思いが交錯するいよね。それはあまりに強いまくるへの感情。眷属にならずとも、まくるとの友情は続けられる。しかし、自分ではない誰かがまくるの眷属になってしまう。知らぬ誰かが、まくるの特別になってしまう、それが許せなかった!

いやあ、きましたね、きましたよ。授業中だというのに、まくるの手を引いて教室から出ていくいよね。そしてまくるに眷属とするよう迫るのですが、心を揺らしながらも抵抗するまくるの本心あらわになって、そして成立する眷属関係。

ああ、これはどう見ようとも恋愛関係としか思えない。そんなふたりの思いの成就するまでの物語。ついにここに完結して、ああ母にはそむくことになったけれど、それでも譲ることのできなったふたりの気持ちの行方。落ち着くべきところに落ち着いて、ほっとさせられつつも、これからの日々に心踊らせるものありました。

2024年6月24日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年8月号、発売されました。表紙は『アネモネは熱を帯びる』。凪紗と茉白がてるてる坊主にお願い。ふたりでお出かけの予定でもあるのでしょうか。真剣そのものの茉白と、祈る茉白を見守る凪紗のその表情。ともにあって、ちょっとした温度差。この違い。ふたりの時間、絶対の成功を願う茉白と、そんな茉白がいてくれたらもうそれでいいとでもいわんばかりの凪紗。ふたりの違いが見えて、でもそこには互いに相手を思っているという、同じ気持ちもある。そんな情景であります。

今月は新規ゲストが1本です。

『みどりの楽園』

魔法の植物!? 道端に落ちていた植物の種を拾ってきた妹の若葉。帰宅後すぐさま種を植えてみたら、爆発的繁茂! ワイルドグロースだ……。一瞬にして若葉の部屋は緑色濃い植物の森となっていて、さらには家全体にも影響が!

これ、家が破壊されたりする勢いでなくって!? いやもう、姉緑葉が思考停止しようとする気もちょっとわかる。これもう手当てできるレベルの繁りかたじゃないですよ。

植物好きの若葉に対し、緑葉が好きなものはお風呂。今朝も朝風呂を楽しんでいたところ。植物問題に目をそむけ風呂場に戻ってみれば、そこも植物に溢れる世界に! バスタブにからみつく植物。浴槽には蓮が花をつけ、底は苔むしてふかふかと。抵抗あれどつかってみれば、それはもう楽園のような心地よさだったというのですね。

しかし、この植物問題どうしよう。一生懸命かたづけるも、両親にはとても見せられない! というところで奇跡のように姿を消してくれた植物たち。家も完全にもとどおりで、ああ、よかったねと思ったらば、若葉の部屋でふたたび芽を出そうとする植物の種!

ああ、なんでラストがそんなホラーチックな演出なのですか! これはもう一家四人で植物まみれになるしかないですね。

『スローループ』

シイラへのリベンジを誓うひよりと一花。恋先生はというと、風邪はなおったものの病み上がりということでシイラ釣りはお休み。家で過ごす恋のもとに、見事リベンジを果たしたひよりから写真が届くまでのエピソード。そこには小春の奮闘あり、そしてひよりの大活躍ありと、動きあり、見せ場あり、大盛り上がりの好エピソードとなっていました。

しかし、シイラ、奇妙な魚形ですよね。ちょっとした怪魚。そいつを見事釣り上げたというひよりですが、メートル超えのそのデカさ! 持ち上げてみせるのに、背伸びしないと尾ビレが地面についちゃう! これ、1メートル20とか30とかあるんじゃないのかな。いや、ほんと立派な釣果、リベンジ万全でしたね。

小春も幼魚とはいえ、しっかりシイラを釣り上げていて、でも小型でもそんなに引くんだ! 小春もだけど他の釣り客もバテそうになっていて、そんな元気な魚。いやもう活気あふれる素敵な画面に引き込まれました。

『球詠』

ヨミと珠姫、ふたりの対決が続きます。投げれど投げれど当ててくる珠姫。それだけヨミの球を熟知しているということでもあるのでしょうが、その食い下がる様になにかメッセージを感じとるヨミです。でも、どこか微妙に食い違っていて、ラスト1年に向けてヨミと珠姫の気持ちの行方、寄り添いながらも、この差異がいつか大きなひずみになったりしなければいいと願う気持ちであります。

この食い下がる珠姫がですよ、ヨミの本気を、そしてキャッチャー詩織の成長を引き出していくくだり、見事でした。すばらしかったと思う。交錯する気持ちと気持ち、徐々に高揚していくその流れに読者も乗せられて、興奮もじわじわ高まり、そしてそれがヨミ渾身の投球にて頂点に達する!

ああ、本当にいい話でした。でも、やっぱりここで珠姫とヨミ、ふたりの気持ちの違いが気になってしまうのでありました。

『魔法使いロゼの佐渡ライフ』

ときこ様、フランス語を勉強なさってる。

さて、そんなときこがなぜ紗菜と仲違いするにいたったかが語られた今回。その情報を引き出したのは月渚。なぜ紗菜と不仲なのか、その経緯を聞き出すのですが、情報を引き出すにあたり自分の秘密、別世界からやってきたことを明かすのですね。

驚いた、とはいえ、わりとすんなり状況を受け入れているときこ。これ、ロゼのしてきたこと、それを見てきてなるほどと納得するにいたったのかと思ったら、そうではなかった!? 今回のラスト、ときこが手にした本にはエトワールの紋章が。異世界のこと、それと知っていたのかも知れませんね。

となれば、おそらくはこれから描かれるであろうときこと紗菜の仲なおりは、ロゼにとっても大きな意味を持つターニングポイントになるかも知れない。いや、ロゼは元の世界に戻りたいとは思っていないんですけど、それはそれとしても故郷と佐渡のつながりがわかるかも知れない。ええ、大きな動きを予感させる、そんなとっかかりになるかも知れないエピソードでした。

『ウクレア!』

自分たちの演奏に足りなかったものはなんだろう。実力不足? なら練習時間を増やすとか? などなど話しあっていたときに、楓から申し出が。

うまい人の演奏を聴きにいこうというので皆で繰り出すウクレレプール。プロもアマチュアも多数参加するお祭りなのでしょうか。うまい人の演奏を聞いて、盛り上がる観客の熱気に触れて、それが無料とはバチが当たるのではないかと心配する空子。ほんとにこの子らしい発想。大好きですよ。

イベントはステージありショップあり、皆でウクレレを見てみたり。そこで出会うテナーにベース。これ、刺激的だろうなあ。絶対楽しいやつです。ええ、楽器って弾かないまでも見るだけで楽しい。わくわくさせられる。試奏すると欲しくなるから、絶対に試奏はしない! 皆の興奮、わくわくが伝わってくるようでした。

くじ引きもまた魅力的でした。1等がソプラノウクレレ! はいいとして、2等がストラップです。立って弾くのに便利! というので、空子と灯火、ふたりで狙うストラップ。そうしたら、空子が見事引き当てちゃって、すごいな。でも、それを灯火に譲ろうとするんだ!

そこで軽く悶着。でもね、それは灯火が空子を拒絶したんじゃないよというのが、じっくり丁寧に描かれて、ほんといいお話でした。ただ言葉で伝えるだけでなく、空子に自分が灯火の立場に立ってみればどう思う? と、そのときの気持ちでもって灯火への理解を導くところ。そしてふたり仲間であると実感もってともに思うところ。本当によかった。

ええ、空子も灯火も、ちょっと不器用な女の子。この日のできごとで、互いに気持ちが近づきましたね。

そして今月の曲であります。『ナヴィリヴィリ』。さあ、今夜から譜読みしますよ。

2024年6月23日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、昨日の続きです。

『ななどなどなど』

クラス替えでバラバラになってしまった仲良しグループ。2週間ほどたって、はたしてクラスに溶け込むことができたのか? なんと、るるに友達がふたりできているんですね。萌はもちろんどんな環境だろうと大丈夫でしょう。ななども特に問題なさそう。では我らが小町ちゃんはといえば? ああ、すっかりやさぐれてしまっているのでした。

今回は、クラスに溶け込めていない小町ちゃんがちょっと勇気を出して、隣の席の子に資料集を見せてあげた。それがきっかけで、少しでも人間関係が広がる、今みたいな孤立状況から抜け出せそうになっている、一歩ずつ少しずつでも踏み出せていっているということが描かれて、いやあそうした新しい展望、とてもよかったのですけれど、それと同時にこれまでの人間関係。小町ちゃんとるるの友人としてのつながり。相手を独占したいみたいな感覚、嫉妬、焼きもちなんてのが描かれて、いやほんとかわいかったのでした。

それと萌に人体改造をすすめるヒューマノイド。ななどの倫理は大丈夫なのですか!? いやもう、いろいろあやういやつだと思います。

『SAN値直葬!闇バイト』

ついに出禁になってしまったあかり。はたしてどうする、どうなる!? って、なんも気にしていません、この人!

いやもう、そうだろうなあ。これまで見てきたかぎり、出禁の張り紙くらいでしょげたり怯んだりするような人格じゃあなかった。速攻で張り紙ひっちゃぶいて、堂々入場する! はいいとして、その頭! 頭! まだショゴスと同居しとるのか。おっさんショゴスとの同居は御免こうむる、さっさと追い出したい、みたいになってるのかと思いきや、便利だからとショゴスをむしろ引き留めているという。しかもショゴスの自我まで奪いつつある……。

あかり、この漫画における最強生物だったりする? いやそうでもないか、たびたび負けてはいるものなあ。そのあとの復帰力が尋常じゃないんだな。

今回はめずらしく、アメンパイン店長からのねぎらいが描かれて、暗黒スパ、入浴施設ですね、用意したりして、でもなんもいろっぽくないな、どころか、こんな風呂いやだな! で、なんでこんな歓待してるのかと思ったら、あかりをリラックスさせてショゴスをつなぎとめていたあかりの精神力を弱めようとしていた!

いずれアメンパインへの謀反を考えているあかりから、ショゴスの力を奪い去ろうという作戦だった。ほんと、この漫画、なんで暗黒ぬい捕獲をめぐる争いのほかに、店舗内スタッフ間でも軋轢あるというのか。って、まああかりだよなあ。この子のパーソナリティ、それがこの店舗に、ひいては漫画全体に影響及ぼしています。

『コンビニ夜勤のあくまちゃん』

すごい、沖縄観光、6月中にいけたのですか! いつもの面々で飛行機乗って沖縄に向かいます。はじめての旅行、はじめての飛行機に浮かれるアルールですが、実際に乗ってみたらえらいこと揺れる、えらいこと怖い。さらに着陸のプロセスがもっと怖い! と、まったく落ち着かない往復の行程。これ、アルールの旅の大変さ、そのプロローグだったわけですね。

ここからも怖いことが続きます! ペーパードライバーの店長がハンドルを握ります。最初は自信なさげだった店長が、だんだん気が大きくなっていくくだり、なるほど運転すると人格変わるタイプの人なんだな、と思ったら、天使! エリエルの仕業か! ほんとろくなことしないな! これ、ちょっと間違うと大事故になるやつだよ!?

そして海ではバナナボート。これは光野の趣味なのか!? 人が振り落とされるのを見るのが好き! それで、何度でも何度でも繰り返しバナナボートに乗る。でもアルールが何度も乗らされたわけじゃないから、その点まだましかな? と思ったら、もう一回乗る機会が! からのシュノーケリングで溺れたり、からみ酒のイレイナにまたまたしこたま叱られたりと、とにかく散々な目にあいまくってるんですね。

これでアルールが旅行を嫌いにならなかったらいいんだけどな、と思ったら、ちゃんと楽しかったことは楽しかったようで、ひとまずは安心。でも今回のいろんな大変な体験。これはメンバーの個性が大きいよなあ。アルールが悪魔であるということを受け入れて当たり前みたいに共存しているみんな。それだけ、ひとりひとりの個性も際立っているのかも知れませんね。

2024年6月22日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、昨日の続きです。

『わからせろ!ナマイキツネ様』

うわー、ポンポコ姉妹だー! 扉絵を見て色めきたっていたらですよ、肝心の刑部姉妹は困窮に瀕していました。そうか、動画配信のアカウントがBAN。これ、壱与がからんでましたっけ?

ともあれ、窮状にある刑部姉妹にメイド喫茶のクラマ店長からオファーが。コンセプトカフェ、タヌキカフェで働いてほしい。ああ、確かにタヌキは日本独特の動物で、海外では珍獣扱い、結構なレア度だとかいいますね。かくして狙うはインバウンド。と、ここまではいいのだけど、ソフトドリンクで万単位はさすがに無理では!? いやほんと、いくら円が安くなってるとはいえ、強気すぎる値付けではありませんこと!?

しかし今回は桜子も悪い。目を離したら無茶なことしでかすに決まってる壱与をですよ、収入に目がくらんでタヌキに偽装、無理矢理参加させたんですから。しかしキツネタヌキ壱与、なんか仮面の怪盗みたいでかわいいな。はいいとして、どうしても人気が出るのは刑部姉妹。やっぱりヘソまげる壱与ですよ。隙を見て結局暴走してしまって、壱与にわからせ、神社にもわからせ。ええ、でも桜子も悪いのですよ。桜子もコスプレして働くべき案件だったと思いますですよ。

『性別不明な殺し屋さんがカワイすぎる。』

たぁ子とこごみ。どちらがつくしの妹かを賭けての対決がはじまります! って、いやそりゃ実妹のこごみでは!? といった常識的なつっこみは通用しない世界です。とにかくふたり対決して、ジャッジはつくし! って、あの人、こういう勝ち負けとかにびしっと線引きできそうな感じしないんですけど!

しかしこの勝負、想像以上にカオスです。なんてったって、たぁ子にユーリもまるで競技を理解していない! そこに倫がいらん情報横からまぜこんできて、さらなるカオスです! その状況を面白がってる倫がやたら可愛くて、たしかにこういうわあわあしたお祭り感、面白く感じられていいですよ。

今回のイベント、わいわいと盛り上がって、なんかいろいろうやむやのままに進行しちゃった感じですが、そこで倫とこごみが友情育んだりしまして大変よい感じ。あの、変を変と受け入れて、それでもわかりあって、認めあえる、そんな関係。ええ、きっといいお友達になれますよね。

そして最後に勝負の行方。やっぱりつくしさん、全員勝者にしちゃいました! からの、ユーリのキスですよ。おおお、これはまさしく名場面。ゲームならイベントスチルってやつですか!? ほんと、やるときには自分からいくユーリさん。つくし姉さんもびっくりの展開。読者も大満足ですね。

『ラスボスは逃げ出した▽』

この漫画、魔王が無害で姫が有害なの、どうした転倒でありましょうね!? 今回も姫がヤバい魔法を開発。相反する存在を結びつける愛の魔法、なんていうんですが、なんでその掛け声が死ねーですの!?

あまりにあまりなビジュアルも手伝って、いろいろ危険な予感なのですが、この死ね魔法がですよ、街歩きしている魔王と勇者を襲う! いや、ほんと見た目がただ襲ってるだけにしか見えない! 通り魔的というか、突然現れて攻撃しかけてくるヤバい展開にしか見えず、これ姫様でなければお縄なのでは!?

からの魔法が結びつけたふたりが、姫と魔王ではなく勇者と魔王。ああー、より相反する存在としては、姫よりも勇者が魔王には適任でしたか。思いもしないカップリング発生して、姫様お怒りに? と思ったら、ネトラレに開眼!? やっぱりダメだ、この姫様! からのさらにマズい、ヤバげな展開はさんで、結局みんなで酷い目にあうというこの顛末。

なんというか、こういうおしおき的展開はやらかした当人が負うべきものだと思いきや、等しくみんなで食らうというの、これもまた姫の横暴なのでありましょうか。暴走というか災厄そのものともいうべき姫様。誰よりも本来の意味での魔王に近いのがこの人かも。ということは、やっぱり姫様の魔法では姫と魔王は結ばれない運命だったんですよ。

2024年6月21日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、昨日の続きです。

『エイティエイトを2でわって』

すごいというか、さすがというか、美弦、すばらしいですね。もうすぐ定期試験。赤点とったら文化祭どころじゃない。でも来夢は余裕そうで、と思ったら、この人、成績上位。すばらしい! で、ゆずが中の中、奏が残念で、そして我らが美弦ですよ。成績上位!

こういうなんかすごいの、あると思ってたんだ。ピアノはずんどこ、おっちょこちょいでいろいろ困った言動が目立ったりする美弦さん。このままだったら残念しごくだけれど、ところが勉強できちゃう子ですのん!? ああー、がぜん好きになっちゃうパターンですわー。ああ、ほんとう、美弦大好きですね。

そんな美弦たちの勉強会。というとうそになるな。肝心の美弦は、もうテスト範囲の見直し終えていてやることない。勉強する必要があるのはゆずと奏なんだけど、奏は美弦の指導を断固拒否。ほんと、今回の美弦はなにもやることなくって、来夢と一緒にくつろぐばかりなのですが、そのときの会話に将来のピアノ活動の展望がちょっと見えてきたりね、ええ、こういうところ悪くないんですよね。

で、肝心のテストです。ゆずと奏は赤点回避。よかった! で、美弦はというと、満点満点ちょっと惜しかった満点満点! いやもう、ほんとものすごい。すばらしいです、美弦さん。

『さうのあっ!』

こかげ、めちゃくちゃかわいいですね。いつの間にか過ぎていたこかげの誕生日を皆で祝います。こかげの母とホットライン開設している芹香さん、速攻で許可をもらって、こかげ本人の意向はかまわず、誕生日パーティーが開催されるはこびとなりました。

そこでのやりとり。娘に友達ができたとお母さんが感涙したり、こかげが料理に挑戦するはめになったり、そして誕生会当日、こかげの心を掴んだプレゼントでありますよ! いやほんと、こかげ、そんなに動揺しちゃうほど嬉しかったんだ。その喜びよう、それは欲しかったものが貰えたからということもあるんだろうけど、それ以上に、自分のことを考えて、思って、プレゼントを選んでくれる誰かがいることへの喜びが大きいんだろうなあ。

こうして少しずつ打ち解けていくこかげ。本当にかわいい子だと思います。なんだろう、ちやほやしたい系かわいさです。

『追放令嬢は技能実習生になりました。~アーシャさまは野菜畑から逃げ出したい~』

技能実習生となったアーシャたち。そのための講習を受けることになるのですが、アーシャとクロエ、ふたりでとことこ現地へと向かいます。これ、ふたりの日常生活の理解度を試す意味合いもあるんですね。ふたりの後をつけて監視するそだちと蒼。トラブルないよう見守ってるのかと思いきや、むしろ面白がっているふしがある。このあたり、ちょっとしたイベント感ありますね。

無事講習に参加できたアーシャたち。途中、アーシャが洋菓子店に吸い込まれたりしましたが、やるべきことはきちんとできる。優秀ですね、ふたりとも。そして講習においては担当者がちょっと癖ありお姉さんで、なるほど異世界大好き、しかも貴族のお嬢様なんて! と内心そうとう浮かれている。それでも気持ちを押さえて、ふたりの習熟度を聞き取りしていく。お姉さんもしっかりだけど、アーシャたちの順応度合いが高いことがばっちり描かれた、そんなエピソードでありましたね。

しかし担当のお姉さん。今回はあまり異世界愛を満足させることできなかったですが、もしかしたら今後も登場して、アーシャたちに関わってくる!? そんな予感させてくれるくだり、ええ、期待させてくれる描写でした。

2024年6月20日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、昨日の続きです。

『てくてくっ!秘密リサーチ』

今回の目的地は水道橋。というわけで、まずはその地名の由来なのですが、なるほど! 神田上水! 自分はてっきり東京都水道局あたりが関係しているものかとばかり……。

懸樋、いわゆる水道橋が神田川にかかっていたのが由来というのですが、これですいどーきょーならぬすいどーばしになるというの、なるほど納得。それだけ江戸の民にとって重要な施設で、意識にのぼるものだったのかもしれませんね。

さて、その水道橋で出会った少女。すかいを知るその子は自身動画配信もしていて、その名もおさんぽ系動画投稿者西風ふう。ひぐれと同ジャンル。もちろんひぐれのことを知っていて、でもひぐれっておじさんだと思われてたんだ。

知識浅めのふうと、細かいところまでばっちり把握しているひぐれと、こうしたところに出てくる差異。じわじわと追い込まれる、いやひぐれはそんなつもりはないのですけど、ともあれひぐれに悔しい思いを抱くふうがですよ、なんと同じ学校の後輩と判明! ああ、これは今後も関わってきますね。なんか面白くなってきそうですね。

『スポチャン!』

すごいな、ももが開眼しそうな雰囲気です。

先日、昇級試験を受けにいった道場におじゃましますよ。合同練習に招かれたというのですが、そこで出会ったのが道場唯一の高校生、薪ほむら。この人、名の知れた選手で、灼熱の台風と異名をとる長剣フリーの使い手。もうももが興奮しちゃって、さっそくほむらと決闘させられることに。

いうまでもなく試合なんですけれど、長剣で力強く打ち込んでくるほむらの太刀筋をかわして、棒ならではのオートカウンターで攻めていくもも。しかしその打ち込みもかわされて、しかもほむらに対策されてしまう。

ここからの描写が実に熱くてよかったのです。猛烈なほむらの攻めをすべてかわすもものすごさあり、けれど最後には打ち取られてしまうももが、そのやられる直前に考えた対ほむらの技とはいかなるものなのか!

これは面白い。いずれ大会で出会うだろう相手をここまで意識し、次こそはと気持ちをかためていくももの様子に引き込まれましたよ。ええ、いい展開、いい描写です。スポーツものとしてのよさ、ぐいっと押し出してきましたね。

『ぬるめた』

そうか、ちあきさん、ビッグになりつつあるのか。主食食べすぎ、間食しすぎで、運動しない。まっしぐらなのですが、その服着てたらわからない程度のラージさを、なぜさきなさんは把握されているのか! それが、それが問題です!

さて、友達ばかりかくるみからも食べ過ぎをとがめられるちあきですよ。ああ、これはあきませんね。この中で一番非常識みたいな扱い受けて、というか過去一番にくるみがしっかりしていた気がする! ともあれ、くるみをダイエットロボに改造する前に普段の生活を見直すべき。楽してダイエットとかいうのもそもそもおかしい。食事と運動のメニューはくるみが作るよ、って、なんだ改造しなくてもしっかりダイエットロボなんじゃないか! 頼りになるなあ、くるみさんは!

と思ったんですが、ちあきは結局運動しないし、巻き込まれたさきなも運動しないし、ダイエットロボが優秀でも本人にその気がなければなんの意味もないという話。きっとダイエットアプリを導入しても同じ結果だったんでしょう。ええ、楽して体を作る道はないんですね。

2024年6月19日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、昨日の続きです。

今月は新規ゲストが2本です。

『プロジェクト・ユリフォーミング!』

干渉することで成就する恋があれば、干渉することでうまくいかない恋もある。イオリとルナ、このふたりの恋ははたしてどちらのタイプなのか!? というのが問題ですよね。

地球産の百合にハマって、ついに実力行使に出ようとする傍迷惑な宇宙人リリー。生真面目なイオリと奔放なルナ、ふたりの関係に喧嘩百合的なものを察知したか干渉を開始。まずはルナとの関係回復を願うイオリにコンタクトして、ふたりを拉致、キスしないと出られない部屋に監禁してしまったというんですね。

しかしまだ行動がマイルドでよかった……。とはいえ、キスするのもハードルが高いふたりです。イオリからはやりすぎだ、逆効果だと抗議され、ルナはというと徹底的に反抗すると公言されてしまう始末。はたしてこの状況から、なんらかの打開ができるのか。

というところからの、ふたりが幼なじみであるからこそ成立するやりとり。ルナの食の好み、それを熟知するイオリだからできた心配りと、それが偶発的に成立させた間接キスによりかなった脱出。結果オーライながらも、その経過に見えるふたりの関係性、その見せ場の多様さは、ただ右往左往というにはもったいない、まさしく見どころとして機能していたと感じました。

しかし、このふたり、いわゆる両片思いというやつですね。いつかお互いに素直になれるのか。それまでリリーの干渉は続くのか。続くとしたら、それは有効なのか逆効果なのか。いや、どうもふたりは干渉あってこそ進展するタイプっぽい。リリーの干渉は無駄にはならなさそうですね。

『魔法柴犬★はなまる』

魔法少女に憧れる春芝愛莉。ついにその機会が訪れた、という好機にマニア特有のめんどくささが災いしてしまいましたね。気持ちだけは速攻即決してたのに、うっとり夢想にふけってしまったのが失敗だった。その一瞬の隙をついて、飼い犬の柴犬はなまるが変身アイテムを奪取! 見事契約を果たしてしまったというのです。

かくして魔法少女となったはなまる。オス犬なのに。でも見た目は見事に美少女になって、というか露出多過ぎ!? やっぱりわあわあ大騒ぎする愛莉。もし愛莉本人が変身していたらどうだったんだろう。同じようなコスチュームなのか、あるいは本人の趣味嗜好特性もろもろによって違ってくるのか。このへんはなってみないとわからないところかも知れませんね。

さて、見事変身なったはなまるですが、悪の組織ニャンダーズに対抗すべく出動するかというと、なかなかぜんぜんそこまで話が進まず、あくまでも中身は犬のはなまるです。人の姿、しかも女の子だというのに、アウトな行動とりそうになってみたりして、愛莉はなかなか気の休まるところがないというんですね。

魔法少女としての活躍は、おやつで釣ればなんとかなりそう。けれどそれ以外の、人としての振る舞いいろいろはなかなか一筋縄ではいかなそうで、これからの愛莉の心労、しのばれる第1話でした。

ところで、愛莉が追加戦士になったりはしないんですかね? もしなったら、愛莉、今度こそ満願成就ですね。

2024年6月18日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年8月号、発売されました。今月は19日じゃなく18日発売だったのですね。気づいていませんでした。表紙は『ななどなどなど』。まさかの組みあわせ! るると一緒に外出している萌でありますよ! いったいどういう策を弄したのか。初夏の陽気に誘われるままにるるとお出かけ。一緒のドリンク飲みまして、なんてこった、ガールズ・サマー・デートとか書いてある! やりましたね、萌。ついに満願成就でありますか!? クールな笑みとともに、ふたり一緒に自撮りしようとする萌ですが、その内心ではどんな狂喜乱舞が繰り広げられているのでしょうか。いずれにせよ、萌、最高の一日! やりましたね。おめでたいですね。

冒頭に書きましたように、今日が発売日と気づいていなかったので買えていません。

2024年6月17日月曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2024年6月16日日曜日

1670

てっきりドキュメンタリーと思い込んで見始めたシリーズでした。『1670』。中世ポーランドの一地方で地主をしているヨハネ・パウロとその一家を主人公として展開するコメディドラマ。ヨーロッパ中世、それも都市ではない農村を描いて、そうかこんな感じだったんだ! と思わせる描写が魅力的なドラマだったのですが、同時に現代人を皮肉るような描写もあるからおかしい。スマートフォンに夢中の息子とかね、あるいは気候変動や平等パレードなど、社会意識が高い娘など、中世の体裁で現代を描いたりしているんですね。だから歴史物として見るよりもあくまでもコメディ、肩の力抜いて楽しむドラマ。とはいえ、やっぱり舞台や小物に見る中世ってのもまた魅力でありました。

しかしこのドラマのインパクトったら、やっぱり主役のヨハネ・パウロでありましょう。村の半分を所有している世襲貴族なのですが、貴族ゆうたらノブレス・オブリージュうんたらかんたら、人徳なんかも求められ、また貴族らしく学もある—、なんてことはまるでない無学で傲慢で、やることなすこと無茶苦茶のいきあたりばったり、身近にいると困るタイプのおっさんなんですね。それで人間的な魅力があれば、といえばさにあらず。なにやっても台無し、どうやってもめちゃくちゃ、あっちもこっちもダメダメな、本当に困ったおっさんで、なにしろものがわかってないから、しっちゃかめっちゃかに状況をかきまわすだけかきまわして、あとは雰囲気まかせの結果オーライ、みたいな感じでやっている。

正直、自分はこういう人は苦手なので、ライバルにあたる村のもう半分を所有する実力者アンジェイを応援していました!

ドラマや映画で見る中世というのは力のある王族や貴族だったり、平民でも都市生活者であったりすることが多かった、そんな印象があるものですから、貴族にしても地方領主、平民というとほぼ農民というこのドラマはそれだけで興味深く見ることができました。舗装なんてされてないぬかるみ道! 敵対的な異邦人! 家畜、脱走、宗教家。雑然とした中世とそこに生きる人たちの、どこまでリアルなんかはわからないけれど、まことらしさには結構やられてしまいました。

さて、このドラマ、もう完結してしまったものと思っていたのですが、どうも新シリーズが作られている模様です。これは楽しみですね。絶対見てしまうやつですね。

2024年6月15日土曜日

TC Electronic UNITUNE CLIP

 このあいだ、ちょっと話していた±0.02セントの精度で測れるチューナーというの、これです。TC ElectronicのUNITUNE CLIP。もともとは複数弦のチューニングを一度に確認できるPOLYTUNEというペダルチューナーがあって、それがPOLYTUNE CLIPというクリップ式チューナーになって、その後UNITUNE CLIPという単音のみに対応するモデルが出た、という流れのようです。

で、これが高い! ちょっと調べてみると、数年前は3千円台で買えたみたいなんですが、このところ円が安いですからね、このチューナーも輸入品値上がりの例にもれず値上がりしたようで、5千円以上するようになっていました。

ああ、もうちょっとはやく知っていれば! いや、知ってはいたんですけど、チューナーで3千いくらってちょっと躊躇する価格じゃないですか。チューニングなら手持ちのクロマチックチューナーでもできるし……、みたいに思っているうちにいつの間にか値上がりしていて、欲しいなと思ったときにはもう5千円。

ああ、これは手痛い判断の遅さでありました。

でもそれでもこれを選んだのには理由がありまして、それはストロボチューナーモードがすごいらしい、という情報。±0.02セントの驚異的なピッチ精度を実現とか謳われておりまして、正直そこまでの精度ってギターに必要なのかい!? とか思ったりもしたのですが、まあ正確であるにこしたことはないわけです。

かくして値段に怯みながらも購入を決断して、購入以来、毎回のチューニングに活躍してもらっています。

とはいえ、ギターっていうのはどこで音をあわせたものかわかりにくいところがあって、基本は弾いた直後の出音であわせるのですが、その後下がるんですよね。というか、強く弾くほどに高くなる。なのでほどほどの音量で弾いてあわせて、隣りの弦と一緒に鳴らして確認する、みたいな使いかたをしています。このあたりのノウハウというかは、もう使いながら身につけていくしかないなあ、といった感じで、結局は耳で、音で確認するようにしないといけない。

これは今後、どんなに便利で高精度な道具が出てきても変わらないところなのだろうなと思っています。

2024年6月14日金曜日

『まんがタイムきらら』2024年7月号

 『まんがタイムきらら』2024年7月号、昨日の続きです。

『そよかぜアニマート』

街に向かうグイーとララ。途中、木になっていたリンゴをいくつか失敬してみたら、どうもそれらは誰かが育てていたものみたい! ああ、トラブル発生!? かと思いきや、リンゴを育てているネズミのフォージとナピスは寛大で、なんら問題にしないどころか、村にふたりを招き入れてくれたというのですね。

フォージは鍛冶屋をしているみたいですよ。鋼でもっていろいろ作る。かつては剣やなんかも作っていた模様。けれど今は自由奔放に作り散らかしているようで、その中に気になるものが! それは鉄琴。ララが気にいって持ってくるのですが、荷物になるから持ってはいかない。ただこの村で、グイーとフォージ、ふたりが演奏した音を覚えていくからというララなのですね。

今夜はこの村で一夜の宿を得たグイーたち。フォージはというと、ララにとっておきの工作をと意気込んでいるのですが、これはつまりなにかの楽器ができあがる!? どうかはまだわからないのだけど、もしかしたらフォージにナピスがグイー一行に加わったりするのかい!? なんてことまで想像してしまいました。

『魔女まじょS-WITCH』

魔女の力に目覚めた春野歌まなの前に現れたのは、町魔女をしているという月町小夜。魔法の力の使いかたを教えてくれると申し出てくれた小夜が、まさかの同級生だったというから驚きです。あの魔法の夜に出会ったときの小夜とはまた違った表情を見せられて戸惑うまな。小夜はなんと、学校の皆との交流を避けるため、魔法の道具を使って存在感を消しているという。

なぜ? その理由が語られた今回。そこに、まながただ助けられ、守られるだけの存在ではなく、時には小夜を助け、守る、いわば対等の間柄となれる、そんな機微があったというのでした。

しかしこの対等というの、大切なことかもしれません。もし小夜がなんでもできて、コミュニケーションにも長けていたとしたらどうでしょう。まなの先輩として導く、そんな一歩先をゆく存在になっていたかもしれません。ですが今回語られたように、魔法にのみ打ち込んできた日々がため人との交流が苦手というウィークポイントがあるために、まなと同じ歩調で歩ける仲間、すなわちひいては友達となれるのかもしれない。

夜、魔法の時間にはまなを導き助ける小夜が、昼のあいだはまなに助けられ守られる。この互いに守り守られることでできあがる対等感。一緒にいられるという感じがとてもよいと思ったのでした。

My Private D☆V

『仮想世界のテミス』のさくたつ。です。

D☆Vポイントは、「ビキニとかで胸のあいだにできるトライアングルゾーン とてもスキ!」とのこと。ああ、またピンポイントに攻めたポイントが提示されてきたものであります。

そしてもちろんイラストも、ビキニを身につけたお嬢さんが描かれて、ビーチボールを頭の上にかかげたポーズ。それが胸元を協調して見せる結果となりまして、そしてそのトライアングルゾーンにココスキ! の矢印が!

ええ、すごくシンプルに、ここ一点を強調しようというイラスト。でもそのポイントだけでなく、全体もいい雰囲気なんですね。全体がよいからこその、ここ一点! なのかもしれませんね。

2024年6月13日木曜日

『まんがタイムきらら』2024年7月号

 『まんがタイムきらら』2024年7月号、昨日の続きです。

『ほうかごバスケット』

動きはクイック、機敏であるのに、シュートが決まらずそれがためにバスケットボールをあきらめようとしたあかり。ところがけいがいうんです、一時間でレイアップシュートを決められるようにする。そのための特訓というのが、ハンバーグとチャーハンづくり! あかりの期待が瞬時にしぼむ!

いや、ハンバーグもチャーハンももののたとえで、いわんとするはボールの扱いかた。右と左でボールをやりとりするのがハンバーグづくり。指先でボールをコントロールしながら回転加えつつ手首で投げ上げるのがチャーハンづくり。バスケ用語ではハンドリングといって、レイアップにも使う大切な技術がたくさん詰まっている。

その基礎的な動作を、あかり含め皆でやろうというんですね。

へこたれそうになる初心者組にうまくアドバイスしていくあかり。あかりはこのへんの技術はしっかり身につけているようですね。そしてひととおり練習してみてから、この技術をレイアップにつなげていくけい。ああ、ここにあかりは自分との違いを見てとって、そして実践してみれば、あっさりとゴールを、それも連続で決めることができるようになっていた!

この描写、ちゃんとした指導者がいると結果が、結果にいたるまでの経過も、まるで違うということなんだ! と心底思わされるものがありました。動作を分解し技術の連続にまで落とし込む理解力と、それを伝えるコミュニケーション力。さらには、目の前の選手がどこに問題を抱えているかを見抜く目! それらが重層的に関わりあって、問題を解決させ、できるという実感にまで導く。

いわば、中学生時分のあかりは指導者に恵まれていなかったのだろう。それが、ここにきてあかりという慧眼の持ち主と出会ったことで、すべてが変わってしまった!

そのダイナミズム。あかりのこれまでが報われ、そして未来の拓かれるその様。素晴しいものあったと思います。揺さぶられるものありました。

『ばくちぬぎ』

ちゃんと顧問がいるのか、賭博部! いや、そりゃいるか。いるのはわかったけど、なら脱衣ギャンブルなんていういかがわしい活動やめさせましょうよ。なのに実際は、個性の強い賭博部部員に振り回されるように、賭博ギャンブルに引き込まれてしまっている。どうも顧問が制御できるのは、部長の鳥羽くらいで、氷央相手となればそりゃもう分が悪い。今回もそれで、あれよあれよと脱衣ルーレットのディーラーとして引き込まれてしまうのでした。

はいいとして、先生があまりに不利なのではと指摘するミクル、正しかったんじゃん! 提示されたルールだと、ディーラーに必ず勝てるハメ技があるの、事前にちゃんと指摘してその抜け道を塞いどかないといけなかったんじゃん! ああ、氷央のいうように、先生、やっぱりどんくさいのかもしれない。あるいは、ルーレットのディーラーとして腕に覚えがある、その自信が油断を誘い、ルールの不利に気づかせなかったのかも。いずれにしても、この罠にハメられっぱなしだった先生と、脱衣を迫る部員たち。あまりに危険な関係といわざるをえない!

ミクルひとりが味方といえるも、残念ながらミクルは状況は引っくり返せないというこの悲劇的展開に、本当気の毒というほかない先生でした。

というか、そもそも脱衣ギャンブルなんてのやめさせるべきなのでは、先生!?

2024年6月12日水曜日

『まんがタイムきらら』2024年7月号

 『まんがタイムきらら』2024年7月号、昨日の続きです。

『異世界魔王ごっこ』

ジェロ、ちゃんと魔王軍のこと考えてたんだ! 乃々がまるで姫軍に戦いをしかけない。なぜかという理由に気がついてしまったジェロ。自分が楽したい、ぐーたらしたいから、その状況を看過するのかと思いきやさにあらず、乃々がシエル姫に幻滅し、戦いをしかけるようにと、いろいろ画策したりするんですね。正直、ジェロが思ったよりも勤勉で驚きました。いや、ほんと、ジェロさん、誤解していてすみません。

しかしジェロがどれだけ策を弄しようとも、姫の振る舞いに影響を与え、尊大な態度をとらせようとしても、民衆の支持が揺るがないどころか、乃々の気持ちも微動だにしない。これが姫のカリスマ!? いや、乃々に関しては推しを全肯定するタイプだからとの分析が出てますけど、ほんとなにがあろうとついていくってな勢いですよね。

ですが、姫の側にいたエルフ。姫の側近と思いきや、意外や乃々の恋敵!? こうとなればはたして乃々はどう出るか。ちょっとした波乱? それともこれも肯定しちゃう? ちょっとした試練となるかもしれない展開ですよ。

『こもれびシュトラーセ』

ヘビに噛まれてしまった商人の娘、モニカ。我らが主人公ニコルに発見されて一命をとりとめる!? と思いきや、その役割はあくまでも修道院なんですね。この時代の修道院は地域の研究機関としての機能も持ちあわせていて、知を集積し、新たな試みを実践する、そういう役割りを担っていた。ということが描かれた今回。第1話でシュネーバルを販売していた修道院の皆が今回も登場して、毒に苦しむモニカを助けようというのですね。

といいたいが、ヒルデの大失敗でちょっと遠回りしちゃうんですけどね!

でもこの遠回りによって、この時代の修道院、知を集積するという機関としての側面が描かれる。収集される図書。写本室に薬草園。商人の娘、モニカにしても、宿帳に使われていた再利用品の羊皮紙で知った本の魅力に導かれ、書籍商の夢を抱くにいたった。

そんなモニカが治療のお礼に申し出るでかい仕事とは!? ほんと、時代の匂い、雰囲気を感じさせてくれるこの漫画。ちょっとドキドキさせられますよね。ええ、この時代において本とは、我々が思うよりももっと特別で価値あるものだったんですよね。モニカの申し出も本にまつわるものなのか。書籍商ということは、活版印刷発明以後? ニコルたちの暮らすドイツについて、知りたいことがいっぱいです。

『妄想アカデミズム』

ゆうの人生、ここにきてその向かう先が決まったというのでしょうか。未春に感化されたか、憧れる一葉にほだされたか、東大受験が脳裏によぎるゆうであります。

そんなゆうをデートに誘う一葉。その行き先は東大!? と思わせて、違いました、東京ムードシティ。30分でTMCAのCMで有名な、東京ムードシティに連れてこられたというのですね。

いくつものアトラクションを楽しみ、そして夜には観覧車。ゴンドラから見下ろす東京の情景、そこには東大の姿もあって、あの東大もこんなにもちっぽけという一葉の言葉に、東大を諦めろいうメッセージを読み取ったゆう。しかし一葉の本心はまったくの逆という、ここからの流れ。かつての約束を盾に、ゆうに東大を受験するよう迫るのですね。

ああ、ここにきてゆうの進路が決まってしまいましたね。ここからどんながんばりを見せることになるのかどうなのか。わからないけれど、未春といい、ゆうといい、ふわふわした夢がこれと進路を定めることでかちりとかたまる。そうした様、ぐっとくるものありますね。

2024年6月11日火曜日

『まんがタイムきらら』2024年7月号

 『まんがタイムきらら』2024年7月号、昨日の続きです。

『星屑テレパス』

竜岡科学技術高等学校を訪れた海果たち。空撮についていろいろ教えてもらいたい、というのですが、それで惜しむことなくなんでもかんでも教えてくれる竜岡陣営が太っ腹! こうしたところ、同じ目標に向かう技術家たちのコミュニティ感あっていいですよね。競いあうこともある。けれどその本質においては仲間であり、技術を情報を共有しあう仲間である。そうしたところ。学校であるとか、そういう境界を越えるフレンドシップが感じられて、本当にいいエピソードでした。

空撮ロケットの工夫の数々、これを見るのも面白かった。空気抵抗を減らそうとしてみたり、鏡を利用してみたり、そしてやっぱり最後にはパワー! ほんと面白い。でも、そのたびたびに差し挟まる失敗エピソード。失敗につきもののカメラ破損や紛失っていうのもまた怖ろしい話で、だいたいもともとお金のかかるロケットに、さらにお金がかかるという恐怖!

ダメージ受ける海果たちがかわいくてほんとよかった。いや、心から応援しますよ!

彗と瞬が話しているところもよかった。一歩引いている瞬を見て、けれど大丈夫だよって、もう外部から見てもそんな風に思える関係になってるのか。と、瞬もそうだったと思うのですが、なんだか一安心できる、そんな情景でありました。

そして皆で次に進みます。って、ハイパワーエンジンでの打ち上げだけかと思ったら、ライセンス昇級とかいろいろたくさん課題が出てきたな! あるいはバイトなんかもあるかもだぞ。いやほんと、これから大変になりそうです。

『けいおん!Shuffle』

音叉を見つけたリサ。知らないふりして先輩に質問したら、真帆が、しなのが同じボケで返してくれて、地味にダメージ受ける真帆がおかしい。でも今どき音叉でチューニングしたりしてるんですね。しなのがいうには、チューナー使うと延々チューニングしてしまう。だから音叉であわせるんだ、っていうのですが、自分は±0.02セントの精度で測れるチューナー買ってからは、目で見てあわせる派にころりと鞍替えしてしまいました。

いや、だって、はやいんだもの。音叉も持ってますけどさ、はやい、精度高い、確実ってのはやっぱり大きい。ざっとあわせて、耳でも確認して、終わり、さあ弾く!

しなのとはまったく逆の選択しているのであります。

さて今回はしなのと紫の対話が光りました。しなのたち、先輩の練習を後輩たちに内緒にしていた。その気配りに感謝されて、そして代替わりすれば紫が部長かなと。そうした対話に、過ぎゆく時間というもの感じさせられて、ああ、ちょっと切なくなりますね。

『キミはあくまでも。』

マーシャとサラロットが帰って、寂しさ感じるヴェネルです。自分では、静かに読書できるだなんて思っていたのだけど、ところが全然集中できない。あまりの静かさにむしろ気もそぞろ。どうにも身がはいらないものだから、なにかと理由をつけてエクールカの様子を見にいくことにしました。

ここからのエクールカの振る舞いがですよ、ほんと愛らしい。ヴェネルが見ていることに気づいているんですよ。だからあえて触手を使ってみたりして、はらはらするヴェネルの様子を楽しんでいる。気をつかうヴェネルを捕まえてみたりもして、そしてそこからのふたりの世界。

ヴェネルの気づいていなかった自身の気持ち、寂しさに言及してみれば、ヴェネルったらかまってほしいみたいなこといっちゃって、それがエクールカにクリティカルヒット! 本当、このふたりの関係。メイドと主人というには特殊で、そして特別な、そんな様子にぐっと気持ちつかまれてしまうのでありました。

2024年6月10日月曜日

『まんがタイムきらら』2024年7月号

 『まんがタイムきらら』2024年7月号、昨日の続きです。

『かみねぐしまい』

うわあ、神様、ヤバいな。思ったよりもヤバいなこの子。ほんとに身近に置いておいていいのかなって、はじめて、心の底から思いましたよ。

もともと人に通じる感覚とか持ってなかったですよね。それこそ、人がさほど興味のない動物の個体を区別しないように、一緒に暮らしてるツギノとまえなの区別もしないまま接していた。あくまで人は下等な存在で、どうにでもできる存在で、以前ほどではないといえ、尊重しなければならない存在として今なお認識されていない!

そのことが改めて描かれた今回。ツギノに施された精神操作? さすがのほこちゃんも恐慌に陥って、いやもうその前段に語られていたほこのツギノに対する気持ちの変化やらなんやら、もろもろ、きれいさっぱりふきとんでしまいましたがな。

いやほんと、この神様、身近に置いておいていい存在なのかな。一刻もはやくリリース、ないしはリターンさせるべき存在なのでは? ほんと、危険度が高すぎる。SAN値直葬に限りなく同一ですよ、この子。

『しあわせ鳥見んぐ』

フォールドスコープを手にいれた翼。スコープにスマートフォンを取り付けて、スマスコ! でもってすずに鳥見の生中継っていうんですが、ほんと、これいいですね。ずっと以前ですけど、ボーグにデジカメ接続するキットが欲しくていろいろ調べてたときのこと思い出しましたよ。自分は予算や手持ちのカメラの問題で計画頓挫したのですが、ここには写真専攻岬がいます!

ああ、天体望遠鏡、あるいはフィールドスコープにカメラを接続して、デジスコ! 高精細野鳥写真とかも興奮しますよね。

さて、今回、干潟にてシギ・チドリ類を観測します。様々なシギ、チドリを追うのですが、遠くにいる小さな鳥、チドリのチドリ足を追うのに重なって、小さな子のトコトコ歩きがインサートされてくる。

その子、岬を訊ねてきたんですね。岬をみさ姉と呼ぶその子は妹!? 姉を訊ねたその理由とは。次回に続きますよ!

『スロウスタート』

今回は短編集! いいですね、ええいいですよ。こういうの好きなんですよ。他の漫画もやるといいですよ。

なにがいいといっても、とりとめもない日常の一コマ語りであることが、自由なネタ出し、自由な展開を可能として、思いがけない個性やなんかを見せてくれる。今回だったら、体が一緒に動いちゃうたまてのアクションゲーム! いやいやいやいや、窓から飛び出しちゃうとか、ちょっと尋常じゃない! うん、おとなしくADVやってるのが正解だと実感させられました。

そして面白かったのが、たまてのハイジャック発言。ずっと普通に、たまてらしい発言だなあと思って読み進んでて、それがだいぶあとになってから、ヒッチハイクっていいたかったんじゃ!? 花名が気づくの、ほんとめちゃくちゃ面白かったです。

そして花名、志温組と、栄依子、光希組のお姉ちゃん関係。ああ、これもいいものでした。とてもいいものでした。それぞれに違う感覚あるのがまたいいんですね。

2024年6月9日日曜日

『まんがタイムきらら』2024年7月号

 『まんがタイムきらら』2024年7月号、発売されました。表紙は『星屑テレパス』。いつにない雰囲気、といってよいものでしょうか。ふたり揃いの白ワンピースを着た海果とユウ。花咲く野に横たわり寄り添うふたりのかもしだす空気たるや、過去ここまでのものはなかったのでは!? そう思わざるをえないほどに親密濃密静謐で、見つめあう瞳と瞳。近づきつつあるふたりのその顔は、今まさにこれからオデコパシーをせんとしているところでしょうか!? 穏やかさ見せる海果に、不安? ドキドキを隠したかのようなユウの表情。これが恋に似たもの感じさせて、鮮烈でした。

今月は新規ゲストが3本です。

『スミレとリリィ』

とてもよいのではないでしょうか。幼なじみにして友達同士のスミレとリリィ。スミレは、リリィが困ったときにはいつだって助けてくれる、そんな素敵なお友達。王子様みたいと思ってきたけれど、このところはそれだけではすまないほどに気持ちが強くなっていて、まさしく特別。

リリィはスミレに恋をしているのですね。

そんなリリィのがんばりです。幼なじみの壁を乗り越え、名実ともに特別な関係になろうと思うリリィ。学院に流布される密かなゲーム、勝者は敗者に告白し、つきあうことができるようになるという。って、こんなのゲームを持ち掛けた時点で告白してるも同じじゃん!

ともあれ、ドミノ倒しで、プッキーゲームで勝負を挑むリリィです。しかし2度ともノーゲームとあいなって、かくして告白は棚上げに。でもスミレ、リリィの真意に気づかぬはずもない。こうして受けてくれているっていうことは、リリィの夢、決して芽がないわけでもないのでは!? と思えばまさにそのとおりで、なんだよふたり両思いなんじゃんよ!

と、そうした状況知らされながらも、なかなか進まぬふたりの恋愛状況に、やきもきさせられながらも見守る、そうした様相。これは悪くないと思いました。

悪くないといえば、このまま学校に伝わるゲームで進めていってもいいし、ゲームを離れた違うアプローチで見せていってもいいし、この展開の幅を自在に決めていけるところも、またよいところだと思いました。

『カザリドリップ』

高校生にして、コーヒーに一家言持つかざり。喫茶店を開店することになるのですが、かざりには克服すべき弱点がある。開店までに、その克服はなったのか!? というと、なってませんでした。というので、おじいちゃん、気をまわしてくれて、バイトの子を見つけてくれていたというのですね。

第1話はその子との面接情景が描かれて、緊張するバイト志望の桜舞かさねにコーヒーいれて気持ちを落ち着かせるかざりの様子。落ち着きがあって、かさねと同い年に見えない! のだけど、これだけ見事なコーヒーをいれるかざりが、料理についてはさっぱり。ひとりではこのお店を切り盛りするのは無理そうとなるところ、そしてその足りないところをかさねが補えるというところ。

これ、おじいちゃんの見立ての確かさもあるのでしょうね。かざりとかさねのこれからはじまる、喫茶店の日常。どんなものになるのか楽しみですね。

『ふるえるアイドル』

すごいな赤坂サチカ。緊張しがちな性格なのはわかったけど、それにしても説得力ありすぎだ、この描写! 新入学、クラスでの自己紹介、ひとりめでここまでの修羅場になる! 先生にとっても想定外だったでしょう。名前どころか実家の住所、さらには好きなお弁当のおかずを99位から順次発表!

緊張のあまり思わぬことを口走るということはあるにせよ、ここまで次から次に個人情報含めてずらずら出てくるというのは、とにかくものすごいのひとことでした。

赤坂サチカ。この学校を選んだ理由があったのですね。この学校のミュージカル部の顧問が、かつてサチカ憧れの女優を指導した人! 志望校決定にあたっては申し分ない理由なのですが、まさかその顧問の先生が退職、部も廃部になっちゃったとは!

どんだけ不運なのかサチカ。でも、つまり、廃部ということはふたたびミュージカル部を立ち上げるということか? サチカに声をかけた菊咲カリン、この子と一緒に部の復活に奔走する!?

と思ったら、なんかどうも違うっぽいぞ? なにしろ学外に連れ出されて、見知らぬ事務所とやらで説明を受けることに。

事務所のプロデューサーさんがいうように、カリン、さすがに説明不足でしたね。この事務所、弱小ながらアイドルをプロデュースしているのだそうです。一人卒業したところで、空席がある。そこにサチカをというのだけど、プロデューサーも認めるカリンの見る目。はたしてサチカはどう伸びるのか、化けるのか。楽しみなんてもんじゃないですね、これは!

2024年6月8日土曜日

『まんがタイム』2024年7月号

 『まんがタイム』2024年7月号、昨日の続きです。

『跳べないウサギと神の島』

うっかり境界に触れてしまったリンコ。その失敗を大目に見てほしいと、真面目に神事に取り組むのですが、たとえ夏が近いとはいえ洞窟での水垢離はさむくてつらい。それでこっそり逃げ出しちゃうっていうんですが、同じようなことを祖母もやってたとかね! 月兎島の巫女は代々こうした性格をして、したたかに生きてきたのかも知れませんね。

しかし、今回明言された月兎島の巫女の秘密。なんとまあ境界に触れて気を失ったあの事件。境界から出ると飛行能力など超常の力が使えなくなるのかな? みたいに思っていたのが大違い。もっと事態は深刻で、なんと島の外に出ると死んでしまうという。

ネットのある今は昔に比べてずっとマシとリンコはいうけれど、この巫女としての制約、なんとかする術はないのか!? 圧倒的な非現実に理不尽感じるレオだけれど、そもそもリンコが空飛んでた時点で非科学的だからなあ! ああ、このあまりに超常的な理不尽。なんなりと乗り越える方法などあるのでしょうか。

『秘密のお姉さん養成ノート』

あまりに疲れ果てたとき、ふとした瞬間に癒しを与えてくれる人。その聖母感をさして蛍いわく、ママみ! ママみとかばぶみとか、オタクの用語ですよね。まったくもって主任に通じないのが面白く、説明しようともまるで理解が得られない。

そういう意味では、人類には、いやさ普通の人にはまだまだはやい概念なのかも知れませんね、ママみ。

しかし今回もといいますか、抱擁感というと紀ノ川さんに落ち着くこの流れ。いかにぽっちゃりを愛し、ぽっちゃりを重用しようというのかこの漫画は。でもすべてをすべて紀ノ川さんに背負わすのではなく、蛍と藤先生との会話において、互いに互いが甘えあっているということが言明されたところ。ああ、相憐れむ、じゃないな、持ちつ持たれつのふたりなんだなって思わされたのでした。

そして大好きだりあちゃん。ああ、だりあちゃんの夢見るほたるお姉さまとの妄想。なんでもおねがいいって、って、もしそうなったらだりあはどこまでおねだりしてしまうのか!

これはぜひとも実現してほしい。いつか、かならず、実現されるべきことだと強く感じました。

『黒曜ちゃんと白玉くんの変わった関係』

男に戻って以来、黒曜に冷たい小太郎。まさか男に戻ったら、もう男の黒曜には価値がないみたいになったんじゃないよね!? ましてや、中学時代の彼女、もえと復縁みたいなこと、ないよね!? もしそんなことになったら、あまりに、あまりに、黒曜ちゃんがかわいそう!

なりませんでした。ああ、よかった、本当によかった。

小太郎、いろいろと戸惑っていたんですね。女性になっていたときの感情が今となっては取り戻せない。それを恋愛不感症だともえから指摘されて、そしてふたたび女に戻りたいと願うようになったのですね。

それもこれも、黒曜あってのこと。黒曜との関係を取り戻さんと、女に戻るべく黒曜を通じ神と対話しようと目論む小太郎。このふたりのチャレンジはどのような結果を生むのでしょうか。願わくば、ふたりにとってしあわせな結末につながってくれればと思う気持ちでありますよ。

『良倉先生の承認欲求』

今回はコラボの話。コラボの依頼がこようとも、応じることのできない良倉の悩みですよ。OLじゃないってバレたらすべてが終わる! 星畑いわくおじバレ。うまいこという!

でも、おじバレだけが問題じゃないのだそうです。教師は公務員、勝手な副業は禁止です! 許可を得れば可能だっていうのですが、そうなったら今度は教頭相手にOLバレしなければならない!

かくしてコラボはできないという悲喜交々のエピソード。でも良倉の性格がいろいろ妨げになってるところもあるようで、上枝から自分とコラボしてみたらどうかと打診あっても即拒否ですよ。いわく、人気男性絵師にOLが媚びてると叩かれるのが怖い!

わかるわ。いや、OLうんぬんはわからないけど、変な下心あるんじゃないかと勘ぐられたりするのは怖い! 自意識過剰なのでは? みたいにいわれるかもしれないけど、怖いものは怖い。ええ、良倉先生もいっています。がっついてるOLだとも思われたくない……。

ええ、良倉の気持ち、めちゃくちゃよくわかるのです。

で、ふと思ったのですが、この自意識過剰。承認欲求と表裏一体なのでは? 過剰な自意識に釣りあう承認を求めてしまう気持ち!? だとすれば、良倉のこのアンビバレントな感情、なかなかに根が深いかもしれません。

2024年6月7日金曜日

『まんがタイム』2024年7月号

 『まんがタイム』2024年7月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』。これはバーベキュー、トングでもって焼けた肉を紙皿に装っていくチエちゃんであります。他の面々もバーベキュー。こちらは皆、串に刺したやつですね。『おとぼけ部長代理』にはじまり『スーパー恋愛タイム!』、そして『跳べないウサギと神の島』。皆それぞれにバーベキューを楽しむ様。これからの季節の楽しみ感じさせてくれますね。

今月は新規ゲストが1本です。

『夜の缶詰』

不思議なテイストの漫画ですね。宇宙へとメッセージを送った地球人のその後。なんと地上に暮らしていた民は絶滅し、今はというと地底から地上に出てきた地下の民が狩猟採集生活をしている? いや、それでも決して原始的な生活にまで戻っているわけではなく、文化的な家があり、家具食器があり、そして缶詰なんかもある。

こうしたミニマルっぽい生活をしている地球人のもとにやってきたのが、宇宙からの来訪者。地球からのメッセージにより知った地球の食を求めてはるばる地球までやってきたのに、当の地球人は絶滅済み。目の前にいるのは、地球人であって目当ての地球人ではないという。

けれど、そんな宇宙人に地底人の食を与えてみる。真っ黒な泥のようなもの。お湯割りをすすめられて口にしてみれば、それが甘くておいしい。宇宙人の能力で、ありし日のその食にまつわる思い出が映像となって現れて、ああ、2月14日の味! それがチョコレートだとわかるのですね。

食の、というか食と結びついた思い出の物語。たしかに、こうした側面も文化としての食の一面でありますね。

『ローカル女子の遠吠え』

地元民は地元の観光地にはあまり詳しくない。そういや自分も京都タワーにのぼったことないものなあ、と思ったら、雲春は兄弟皆でスカイツリー制覇済みだそうですよ。確かに逆に、ああいう新しい名所ができたら、地元民のどうのこうのといわずに見てみたく、のぼってみたくなるものなのかもなあと思わされました。

さて、今回は変化していく東京? あるいは飛ばされる静岡の話題です。東京に母娘でいこうとなったはいいけれど、一泊なんてとうていできる状況ではなくなっている東京。そうか、そうなのか、そんなに高くなってるんだ、宿泊料。からのあっちもこっちも変化する東京のあれこれが、りん子母の友人からこれでもかと語られて、でもこうして変わるからこそ見にいこう、そう思えるものもあるのかもなんて思ったのでした。

『Flag to heart』

志賀の手旗信号が気になってちょっとずつ調べている菅。通じてないと思っていたのが、思いのほかちゃんとコミュニケーションになっていたことがわかって、なお志賀への興味がつのっていく。そんな志賀との日々。無口ながらもまったくしゃべらないわけではない彼女との時間。なぜ手旗信号をやっているのかということも知らされて、でも手旗がいくら好きとはいえ、かなり変わった子であることは確かですよね。

そんな志賀とのコミュニケーション。より知りたい、もっと知りたい、その思いで手旗信号に挑戦してみたくなった菅。ここには手旗というよりも、志賀への興味が強くあって、それが手旗という手段を選ばせた。志賀からしたら自分に、手旗に興味を持ってもらえたのが嬉しかったのだろうなあ。

かくして伝えられるアリガトウ。そしてそのアリガトウの意味するところ、知れば知るほどに志賀への興味は深まるのですね。

『スーパー恋愛タイム~現場でドSな彼女は自宅でデレる~』

新たな局面といっていいのでしょうか!? 沖縄から帰ってきたリナ先輩。撮影にも復帰することになるのですが、そこで知るのはマナの成長。高い演技力を見せるマナに驚きながらも、マナの口にするアツシの名が気になる。

と、こうしたいろいろ気持ちが揺れ動く状況にあって、なお演ずる物語は人間関係を複雑にしていって、なんと、マナ演じるベルクに対しリナ演じるワリィナが恋愛感情を抱き、ふたりは恋に落ちるですと!?

その撮影の現場でも、マナの演技に引き込まれるように気持ちを引き出されていくリナです。演技の上の関係であるとはわかっていながらも、その思いはとどまるところを知らず。現実ではリナと交際するアツシに思いを寄せるマナという、ややこしい三角関係が生じているのに、さらにこの演技でもって、その一辺が互いに魅かれることとなる!?

いやほんと、これどうなるものでしょう。というか、マナ、リナの急接近に、まりん、なにを思うか。ここもまた見どころになっていきそうです。

2024年6月6日木曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年7月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年7月号、先日の続きです。

『このままモブじゃ終われない!』

そよかぜ、ふたたび! かつてコモナに罵られることでエネルギーを溜めていたそよかぜ。それが、ピコからの賞賛で正のエネルギーを得て、これが彼女にとってよい転換点となればいいんだけど、みたいなこといっていましたね。でも、蓋あけてみたらまったくもってダメダメじゃないですか!

知らぬ間に、女児むけアーケードゲームにハマってしまっていたそよかぜ。大人のパワー、すなわち金にものをいわせて、強いカードをしこたま集めまくってた! そのせいで金欠。印税をぜんぶ溶かしてしまって、そのままゲーセンでバイトをするハメに……。って、バイトするまではいいんだけど、あまりに行状が悪すぎる! バイト中にもゲームしちゃうのか。さすがにこれは怒られてもしかたないと思う……。

でも、ここからの尊厳をかけたそよかぜとコモナのアイラブバトル。ゲームはよく知らないけどカードのパワーで戦うコモナに、ゲームの理解と姑息なステージセレクトで食い下がるそよかぜ。アゲインストな状況で、絶対強者に競り勝とうと奮戦する、といえば主人公サイドみたいだけど、そよかぜは初心者相手に自分有利ステージでハメにかかる悪役ムーブメントだもんなあ。そよかぜ勝利はめでたい。ピコと、こどもたちの賞賛を浴びるのもよかった。

でもその代償がバイトクビかあ! ほんと、人生がアゲインストだよ。でも、それも自業自得だもんなあ……。

そよかぜをクビにした店長さん。その真意にはぐっとくるものありました。それだけに賞賛のエネルギーで破滅の街道を爆走するそよかぜの姿には涙しかありません。やはり、やはり、そよかぜには負のエネルギーが必要なのかも知れません。

2024年6月5日水曜日

『押しかけギャルの中村さん』と『その運命は占えない!』

『押しかけギャルの中村さん』と『その運命は占えない!』。今月分も読みましたよ。この日とタイミングを決めておいて、それを逃がさないように読んでいく。習慣化させることが大切だなあ、みたいに思って最新話を読もうとしたら、『その運命は占えない!』、最終話!? ああ、そうでありましたか。たしかに終わらんとする、そんな雰囲気をさせていました。終わるのは残念。けれどマヤさんにしあわせが訪れたなら、それはよかったなあと思います。

『押しかけギャルの中村さん』

第44と45話

先月がクリスマスの話題、となれば今回は年末年始、お正月であります。

年の瀬に、中村さんのいる日常をかみしめるように実感していく秋山であります。たとえ冗談でも追い出すようなことを口にするのはやめよう。こういう細やかな物思いするところが、この人の価値なんだと思うんですよ。なんだかんだで繊細で、思いやりがある。そんな男が恋を自覚してみれば、中村の価値はそりゃもうより一層に高まろうもので、となればこの毎日の続くことを願いもする。けれど反面、この関係の終わりを怖れるようにもなる。

でもここで踏み込んで、本当の恋人関係になろうと思い切れるほどには自信がないんですよね。だからこそ当たりもやわらかいのかも知れない。秋山のよしあしは、ひとつの特性が持つそれぞれの一面なのかも知れません。

でもね、ただ無害だからといって男と同居しようなんて話もまたないと思うんですよ秋山さん。一緒に暮らすのもそう。お正月の帰省についてきてくれるようお願いするのもまたそう。だいたいにして、ご家族、というかお母さんだけど、も秋山のこと、受け入れてくれてるじゃん。そして今回はおばあちゃんも秋山のこと気に入ってくれた。

本当、秋山よ、踏み出してもいいんだ。きっと悪いようにはならないよ。と思うんだけど、まだ出てこないお父さんが気になるな、と思っていたら、まさかのお父さん、大虎、からの、秋山に熱い抱擁!

いけませんいけませんお父さん。あなたは妻のある身、この男の色香に惑わされてはなりませぬ! といいたいけど、思いっきりカリンって呼んでますね。いやもう、間違えるにしてもよっぽどですよ!

『その運命は占えない!』

最終話

仲からの予約。自分の結婚相手について占ってほしい。そう頼まれて、マヤが思うは、マヤの誤解するお相手、仲の後輩のこと。悪い考え、疑心暗鬼にとりつかれるマヤだけれど、占いとなると真摯でありますね。

自分の気持ちを押し殺すようにして抑え、占っていくそのお相手のこと。その性質、傾向、振る舞い、そして仲の気持ちの変化について読んでいく、その占いのゆきついた先。そこに現れているのが自分のことと気づき、さらにそこに重なる仲の告白の言葉。ああ第1話のあの瞬間にはじまったふたりの恋の物語は、ここについに完結を見たのですね。

あんなに人の気持ちの機微に疎かった仲が、マヤに向ける思い、自身の心の変化を感じ、人としての成長を果たしていた、というところも大きい最終話だったと思います。最初の仲は、この人、大丈夫なのかな!? と思わせるところあったのに、最終回の仲はまったくそんな不安がない。ああきっと、これまで変わってきたように、マヤとの交際をへてさらに変化していくのだろうなあ。

そのふたりの変わり、成長し、円熟していくだろう未来。どのようなものになるのだろうと、思いをはせずにはおられませんでした。

2024年6月4日火曜日

『まんがホーム』2024年7月号

 『まんがホーム』2024年7月号、一昨日の続きです。

『カワイイだけでは飼えません ~さくらば動物病院カルテ~』

さくらば病院に新たなバイトさんがはいりました。クーちゃんとこのお嬢さん、寅丸葵さん。色めき立つチーム「にぎやか」。熊倉の対応はいつもどおりとして、キョウスケのテンション、やっぱり高いよね。はじめての後輩だから? でも、新人に厳しいめておの真実、新人にではなくキョウスケに厳しいだけだったことが判明したり、そしてその後の保定でも、元気なワンちゃん相手にして、しっかりきっちりサポートしてみせて、おおお、有望なる新人だあ!

あまりのそつのなさに、むしろショックを受けるキョウスケであります。

先生と葵、ふたりともに寡黙なところを受けて、キョウスケが命名、チーム「静か」。ということはキョウスケたちはチーム「にぎやか」だな! って思ってたら、ラストでほんとにチーム「にぎやか」にされていて、本当に面白かった。

これからは、チーム「静か」も「にぎやか」と同じ人数、2対2になりましたね。

『歌詠みもみじ』

めちゃくちゃ面白いなあ。クリーチャーコロシアム、略してクリコロのカードが欲しい。まりながいえば、思わぬところからガチ勢がやってくる。それがまさかの委員長。なかなかのコレクションをお持ちのようで、見せたくてしかたがない。ああ、これ、話が長くなるやつだ! と思ったら、本当に長くなった模様です。

しかし委員長、いろいろ厳しい。転売ヤーに対する恨み! フリマサイトから割高カードを買い集めようと目論むまりなに、20分にわたるお説教! そしてカード入手のためのノウハウを伝授するんだけど、家族のアカウント使って複数応募するとか! そっちのモラルはいいのかとつっこまれてしどろもどろとかね、カード争奪をめぐる心情揺れ動き。委員長もなかなかに大変です。

確実性をいうと抽選よりも行列、ってなんか見たことある子がいるんだけど。と思ったら、アメリだ! 地味に頑張るファンたちの悲喜交々。欲しい人にいきわたってほしい店側の対策とかも含めて、本当に大変な世界です。

でも今回の落ち。カードがもうかると聞いて興味がなかった人までやってくるようになったら、暴落のはじまり。そう指摘されたまりながしでかす驚きのトレカ自作! って、ほんとどんなバイタリティなのか。でも、まりなにまきこまれた委員長の今後が、このトレカボックスのその後を決めるというのが、本当におかしくて面白くて、そして夢があって、なんか楽しい青春時代の風景に思われたのです。

2024年6月3日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年7月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年7月号、一昨日の続きです。

『ずんだもんTV!』

生配信を提案するきりたん。その心は!? というと、遊びたいゲームがあるから後編集の手間がいらない生配信で自分の自由時間を捻出しようという算段。策士ですね? 生配信よりも編集がちゃんとされてる方がいいというずんだもんを、あの手この手、口八丁で黙らせて生配信の場に送り込む。きりたん、策士ですね?

こういう打算に満ちたきりたんが大好きです。

さて、緊張するずん姉さまにずんだもん。けれどかわいいと好評得れば一気に態度もこなれて、いいですね、ちょっと調子に乗るくらいがいいコンディションですよね。と思ったところからの転落。ずんだもんがきりたんのスマホを触ったところからはじまるアクシデント。きりたんが写り込み、かわいいかわいいと好評博したことでずんだもん大嫉妬! 機嫌損ねてふてくされた態度とったら、ずんだもんの評価が下がって、ずん姉さまの評価があがって、またずんだもんの機嫌が悪くなる。

ここで機嫌のコントロールできないところが、ずんだもんの子供たる所以ですよね。子供としては普通なんだけど、編集不可の生配信でこれはつらい。さあどうしたもんだろうと思ったら、ずんだもち爆発? ずん子負傷? からの奇跡の大復活!?

なんなんだ、なんなんだこの奇跡の展開。なんかいい話風のシナリオ用意されてたみたいになっちゃってるんですが、きりたんによる無理矢理の幕引きから、好評受けてのアーカイブ化。ほんと、なにがさいわいするかわかりませんが、ずんだもんにとってはまさしく渡りに船。けれどきりたんは、気苦労のうえ作業も増えて、まったく貧乏くじ引いちゃいましたね。

『ひよ&びびっと!』

だいたいひよがトラブル作っちゃってる気がする。今回も、スーツ姿の男から名刺を受け取るあやもりんを見て、即スカウトと決めつける。その後も、あやもりんの話をちゃんと聞かない。どんどん想像を飛躍させて、話をややこしくしていく!

ひよ、いい子なんだけどなあ。でもあやもりんがからむと、いろんな意味で歯止めが効かなくなっちゃうんだよなあ。今回もそんな感じ。でも、あやもりんもひよにはもうちょっと親しく、普通の友達みたく接してほしいって思ってると思うよ? ええ、ひよさん、もうちょっと肩の力抜いていこうよ。

でも、あやもりん命のひよさんでも、嘘はつけないんだとわかったのも今回です。カラオケにいって判明、あやもりん歌が下手。コメント求められたひよ、感想いうのを避けるため口いっぱいにポテトを突っ込んじゃうんだ! これ、斬新だなあ! でもってここで、あやもりんの意図が判明。歌ってみたをやってみたいというのですが、このままでは難しい。

というので、ボイトレするところから公開していくところ。これ、とてもいいのではないでしょうか。むしろこれ普通に歌うより好感得られそうな気がします。

『うさパン焼いて悪いかよ!』

ハチが告白されるところを見てしまったクマ。さあ、どうする、どう出る? もう告白しちまいなよ、といいたいのですが、こういうところクマは奥手です。手持ちの手紙も告白というより感謝の手紙。でも、それ渡されて、ハチ、いろいろ思うところがあったようなんですね。

それでクマになにか告げようとしたところ、面白がったややが介入。いや、ここは遠目に見守る方が面白いんじゃないんですか!? だって、ややのおかげで決定的瞬間が失われてしまったわけで、その後の文化祭めぐり、パン部の活動もいいんだけど、一度ふいになった瞬間はもう二度と訪れないかもしれない!

と思ったら、訪れましたよ。さすがのキャンプファイヤー効果。ハチからの感謝の言葉を得られてクマ感涙! ややもネムも喜んで、そしてハチ、クマにいうのですよ。八房さんと呼ぶのはやめろと。それを受けてクマ、ハチのことをちりみさんと呼ぶ!

いいですね! ちりみいやさハチはすっかり照れちゃって大暴れですけど、ふたりともに相手のこと意識して、けれど素直にはなりきれない。でもいずれかは普通に気持ちを通わせそうなふたり。時間はかかりそうですけどね。どっちがまず素直になるか、普通に気持ちを表せるか、それが見られないのがちょっと残念です。

2024年6月2日日曜日

『まんがホーム』2024年7月号

 『まんがホーム』2024年7月号、一昨日の続きです。

『はなまるゲーセン飯』

田貫くんに春が!? 宮崎明、通称パ宮くんから熱い求愛を受けてしまった田貫くん。園香からも強く支持をされて、ああ、田貫くんはパ宮くんと、園香は樺恋と恋愛すればいいと思います!

でも残念、パ宮くんの言葉が足らなさすぎるための誤解でありました。パ宮が慕うは、サウンドビートプレイヤーとしての田貫。高校生で上位に食い込む実力に惚れ込んでいたところ、なんとあがいんにいる、学校にもいる、住んでるところまで調べた! ああ友達から始めさせてください! って、そうだね、その後、ステップアップしていったらいいね!

このパ宮くん、この漫画一のくせものなのでは!? なんと女装美少年。音ゲー好きの男子と遊べるのが嬉しいと思った田貫を、その容姿でもって惑わすというんですね。えらくかわいい休日のパ宮。田貫の神プレイに好きゲージ溜めまくって、かと思ったら普通に音ゲーについて話しあったりと、ああ、いい友人関係築けそうですね。

かくして田貫からも友人申請が出て、いいですねこのふたりの関係性! ええ、ここからさらに発展していくのもいいと思います!

『うちの秘書さま』

夏が近づくと気になるのが二の腕! でもダイエットは進まず、結果長袖を着続けている七瀬です。別にそんなに気にすることないと思うんだけどなあ、と思う私は、知らずはじめ、山田サイド、男子側思考の持ち主だったんだなあ! でもお宝発言する山田は、やっぱりちょっといろいろタガが外れた困ったボーイであります。

今回の七瀬のチャレンジが次々失敗していくところ。ダイエットメニューをおかわり。田中さんの仕事の手伝い後にまたおかわり。ウォーキングマシンは置き場所がなくて断念。と、ぜんぜんなかなかはかどらないわけですが、そんな七瀬のゆきついたのが、夜中の廊下ウォーキング!

ああ、いいじゃありませんか。しかもこのウォーキング、メイドさんも参加するんですね。仲間がたくさんいたら挫折もしにくいだろうし、よかったじゃないですか、七瀬さん。とか思ったら、まさかのそんな落ち!?

いやもうびっくりしました。ほんと、夏の風物詩描いてこんな引っくり返ししかけてくるなんて、油断していたから見事にひっかかりました。

『座敷童子あんこ』

あんこにも羞恥心があったのか!? 夏用着物がない。それで仕立てにいこうというのだけど、その時の格好、いつもの部屋着? ステテコ肌着に腹巻で外出しちゃって狼狽。そうか、その格好が恥ずかしい、人が見て笑われて恥ずかしいという感覚、あったんだ。幸太じゃないけど、あまりにも自然体だから、家でも外でも、いつもこうなんだと思うようになってしまっていました。

幸太のおさがりを着て着物の店にいったあんこ。そのおさがりでもういいのでは? と思うけど、あんこには着物に対するこだわりがあるんでしょう。いろんな生地を見せられて、最後がまさかのミミズ。で、それで迷うの?

いや、江戸時代の着物とか、骸骨柄とかあったっていうじゃありませんか。だからミミズだってオケラだって、アリといえばアリなのかも? いや、ないよね……。幸太に相談してみたら、即断でミミズはなしになって、でもそれがまさかの雪女に贈られることに! ああ、雪女よ試練じゃのう。

雪女があんこと同じ感性だったらよいけれど……。それはともかく、新しい着物をなかなかおろせないあんこ。この気持ちよくわかります。新しいものって嬉しいけれど、なんだか温存しがちですよね。すごくよくわかる気持ちでした。でも王子様待ってたら、一生着られないと思います。