2013年5月31日金曜日

アイドライジング! / オリンライジング!

  本来なら私は『アイドライジング!』とはほぼ接点を持たなかった、そういってもいいくらいに想定されているだろうターゲット層からは離れていて、戦うヒロインの物語、いや、そういうのも見ます、読みますけれど、でも女子プロレス的なものとなるとちょっと自分の興味からは外れてしまうかな。そんな感じ。実際、私は『アイドライジング!』の存在にまったく気付いていなくて、じゃあなんで知ることになったのか? それは外伝、スピンオフですね、『オリンライジング!』があったからです。『アットホーム・ロマンス』でガツンとやられて以来、贔屓にしている作家、風華チルヲがコミカライジング! ラノベ原作、その外伝を描くというからには、やっぱり読むわけですよ。そうしたらこれが面白い。そうなったら当然スピンオフだけじゃなく本編、こちらも同時に漫画化、連載されていまして、読むわけですよ。そしたらこれも面白い。ええ、こいつはいい。ただ女の子が戦うアイドルになってリングに登るだけじゃない。アイドルとして自分はどのように歩んでいこうというのか。その姿がしっかり描かれて、その気持ちも意思も、ピシッと伝わってくるのです。

本編『アイドライジング!』ヒロインのアイザワ・モモは、自分の大切にしているものを守りたくて、戦うアイドル — アイドライジングの扉を叩いた。天性の才能とちょっとのラッキーでアイドルの道を進んでいく。対し、外伝『オリンライジング!』のヒロイン、ハセガワ・オリンは努力の人。アンラッキーに見舞われながらも、不屈の意思でアイドルの座を勝ち取る。

実に対照的だと思うんですね。モモはまさしくシンデレラガール、運命に見初められたヒロインであり、幸運と出会いが彼女をアイドルに変えた。けれど彼女にとってアイドライジングは当初手段でしかなくて、それが、戦っていく中で新しい感情を知り、そしてプロデューサー、オウダ・サイの思いを知ることで、アイドルとして戦うことの意味が変わっていく。モモとサイが、リング上とリングサイド、場所は違えど共に戦っていく、友情ものとしての色も帯びていくんですね。

オリンはというと、この子、とにかくうまくいかないよなあ。『アイドライジング!』におけるオリンのポジション、それはもう衝撃的で、モモとの因縁、あれはすごい役割りだったよな。生意気でいけ好かない女の子。勝気で利かん気で、他人のこと見下してるみたいなところがあって、こうしたところが描かれてたからこそ、あの仕打ちも、まあこの子だったらしゃーなしだよね。そんな感じで受け止められる。だけれど、そんなオリンの印象が『オリンライジング!』を読むと一気に違ってしまって、ああ、オリン、頑張れ。確かにオリンにも問題があって、口をついて出る言葉、その悪さ。けど、内心は全然違っている。置かれた状況を理解し、与えられたチャンスを最大に生かそうと頑張れるのがオリン。どんなに厳しい状況に置かれても、目の前でやっと掴んだと思えたチャンス、それを目の前で掻っ攫われるような目にあっても、前に進もう、夢に向かって進もう、持ち前の利かん気でもって気持ちを奮い立たせて歩み続けられるのがオリン。ああ、そしてこちらも友情ものなのですよ。わがままとわかっている自分の夢、それを応援してくれる仲間がいる、ファンがいる。

そうなんですね。『アイドライジング!』も『オリンライジング!』も、戦う自分と、その自分を応援してくれる誰か、支えてくれる友情が軸になっている。一度は潰えたあなたの夢を、ふたりで一緒に叶えよう。そうした友情のかたちがあれば、きっと日本一になれる、そうと信じて応援してくれる仲間が遠くから背を押し支えてくれる。思えば、モモやオリンだけでなく、他のアイドルたちにもそうした夢があり、背景があり、ドラマがあるのでしょう。夢を支え応援してくれる友達や仲間、ファンがあるのでしょう。ただひとりでリングに立ち、一対一、ライバルと戦う、そう見えるアイドライジング。けれど、彼女たちは決してひとりで戦ってるんじゃないんだ。そうしたことが、『アイドライジング!』、読み進めていけばわかる。『オリンライジング!』も読めば、より一層にわかる、実感できるんですね。

私はまだ『アイドライジング!』は、漫画版1巻と少しを読んだところで、今後オリンはモモの因縁のライバルになっていくんじゃないかな、そう思ってるくらいの理解でしかないんですが、って、いや? やっぱりライバルはマツリザキ・エリーなのかな? ともあれ、一種噛ませ犬、当て馬として活躍してるオリン。けど、『オリンライジング!』で見せた彼女の決意、彼女が戦うと決めたステージ、そして意地。それらは、モモのアイドライジングをより深めるものでもあり、そしてオリン、彼女の見せ場、狙いをより鋭いものにする。

同じ場所で戦いながらも、ひとりひとりが背負ったものも、求めるものも、戦う理由も、目指す勝利のかたちも、すべて違っているのかも知れない。けれど確実なのは、誰もが自分のうちに大切に守っている夢、その実現を思い、手を伸ばし、駆け出していく。その真っ直ぐさ、眩しさ。モモのサイと共に追っていく夢、オリンの心の奥に秘めた決意と高揚。それらが見事に相乗して、より一層に魅力を増していく。彼女らの夢の実現、その降り立つ場所、最後に手にする勝利はどうしたものになるのか。見守りたくなる、応援したくなる、そうした気持ちを自然と起こさせるところ、それが彼女らのアイドルたる所以なのでしょうね。

  • 広沢サカキ『アイドライジング!』第1巻 CUTEGイラスト (電撃文庫) 東京:アスキーメディアワークス,2011年。
  • 広沢サカキ『アイドライジング!』第2巻 CUTEGイラスト (電撃文庫) 東京:アスキーメディアワークス,2011年。
  • 広沢サカキ『アイドライジング!』第3巻 CUTEGイラスト (電撃文庫) 東京:アスキーメディアワークス,2011年。
  • 広沢サカキ『アイドライジング!』第4巻 CUTEGイラスト (電撃文庫) 東京:アスキーメディアワークス,2012年。
  • 以下続刊
  • 藤島真ノ介『アイドライジング!』第1巻 広沢サカキ原作 CUTEGキャラクターデザイン (電撃コミックスNEXT) 東京:アスキーメディアワークス,2013年。
  • 以下続刊

2013年5月30日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2013年7月号

『まんがタイムオリジナル』2013年7月号、先日の続きです。

『かでん屋さんの基礎知識』は、いい扉絵だなあ。執事なのかな、執事だね。いつもの家電屋さんの制服、あれもいいですけど、自分はこういうかっちりしたものの方が俄然好きなのだなあ、そう再確認させられる素敵なイラストでした。で、これ、ちゃんと内容に即してるんですね。今回は新商品の勉強会、メーカーから営業さんがやってきて、新商品の説明をしてくれる。五十六電子の仁井原、えらい困った兄さんだけど、有能なのは間違いないっぽい。ドライヤーの説明、使い方、デモンストレーション、そのやりとりが面白い。風速計! そして売り場へ。相性はあるけど、売上はなかなかのもの。それに対抗する園宮。売り場を横断しての大活躍。それを認められて、コンシェルジュという役職ができるっていうんですね。なるほど、扉の執事姿、ここに繋がるのか。これ、今後、園宮たちの活躍、さらに期待できますね。うん、彼女は家電というカテゴリだけにとどまることなく、もっと輝けるスーパーヒロインなんだな。ええ、大期待でありますよ。

『ヒミツの家光』、春日局の画策、ついに判明しましたね。しかし、その前に、信綱ですよ。どういう種類の変態なのだろう、この人は。俺も混ぜろ!! 笑わないではおられませんでした。さてさて、十兵衛は家光のこと本当に心配して、家光によくなるように、そう思いながら仕えているんだなあ。そろそろ世継を考えないといけない。勝手に進められる縁談話。対し十兵衛は、おキヌとのことを考えて、その動きに抵抗する。さて、どうする? どうなる? いや、もう急展開ですよ。おキヌの汁粉屋に現れたふたり。姫様とその御付き。鷹司孝子だというんですね。って、史実が! 正室がきてもうたよ! おキヌ、どうなる!? というか、もうあかんのちゃうん!? ええ、当然こういう展開はあってもおかしくないんだけど、なんとなく、こういうのはないものと思い込んでいました。やられましたよ。

『ひよスタ!』、よいではないですか。マネージャーやってる兄貴、頑張ってる。テレビドラマの仕事、1名だけ、誰が出るのか、こんな役なら私が、あんな役なら自分が、いろいろ想像して話して、つっこんで、こうしたところだけでも面白かったんですが、兄貴、なんと3人全員に出演の機会を作ろうと担当者とかけあったっていうんですね。しかしこのエピソードで、妹大好きの兄貴というだけでなく、兄貴をしっかり応援する妹、双方支えあってることが示されて、こういうところもよかった。そして兄貴の台詞、端役という言葉に対していったこと、きれいごとっぽく響いたりもする言葉だけど、エキストラだからとがっかりする、端役だからと軽く思う、そうじゃないんだっていう気持ち奮い起こさせて、また自分自身を主役とするべくよりよく生きようと思わせる。ええ、いい台詞だったなって思ったんですね。ええ、いいマネージャー、頑張ってますよ、兄貴。

『鈴木くんさん』、この漫画、ものすごく気にいっています。同じクラスにふたりの鈴木リン。男鈴木も女鈴木もすごく可愛いんですよね。同じ名前で同じクラス、運命だね、付き合ったら!? みたいに盛り上がってる友人に乗せられて、面白そう便利かも! と思うのが女鈴木なら、結婚でもしたら通販の梱包間違ってとかれて最低呼ばわりされるかも! って、どんな想像力! 男鈴木くん、なに買ってるの、いつも!? 実に面白いのです。あの、身体測定の性別取り違え。男子の更衣室に踏み込んでしまった女鈴木に悲鳴をあげる男子たち。いかす! それに男鈴木、彼もまた素直で、もうほんとふたりともとてもキュート、チャーミングです。名前同じだからと、からかわれてもね、全然動じないふたりもいい。あのラストの展開ですね、もうほんと最高でした。大好きです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第32巻第7号(2013年7月号)

2013年5月29日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2013年7月号

『まんがタイムきららキャラット』2013年7月号、昨日の続きです。

『フレラジ☆』、面白いなあ。扉絵は墨田さん。スケッチブックで会話する彼女、鞄に画用紙入れてるところ、とても可愛くて、そうかと思えば、本編、いきなり大変なことになってる。スケッチブック使い切ったのか。めちゃくちゃ可愛いなあ。さて、今回はついにラジオ本番ですよ。いろいろ大変だったリハーサル、その反省を生かして本番は無事乗り切れるか? リハとはまた違った失敗するんじゃないかなあ、みたいな期待をしていたら、おお、割といい感じではないですか。墨田さん用マニュアルが遅れてしまった。茜、やっぱり噛んでしまった。けど、結果オーライ。放送初回の出来は大変いい感じ、そう思わせてくれる見せ方は大変よかったです。墨田さんがね、マニュアル届く前と届いてからで、全然違うのね。バックに花なんて散らしちゃって! そして茜と葵、ふたりはいい友達ですよね。手を繋いで帰る。緊張して震えていた、その震えがとまらない。ええ、みんな精一杯頑張ってる。それが伝わるのがいいですよ。

『ハレルヤハレルヤ!』、雨で部活ができません。まあ、雨だから水やりしなくてもいい、そういう風にもいえるのですが、暇なことにはかわりない。それで遊ぼうっていうんですね。読書に没頭してるところを邪魔されて向かっ腹の泉。けどお菓子には負けてしまうんですね。トランプで遊ぶ、散々遊んだようで、飽きたら落書き。皐月は絵が苦手なのか。そんな皐月をからかうしな乃、いいですよ。あの雷に怯えながら、しな乃に対し怒ってる皐月。うん、いい感じです。さてさて、旧校舎はボロなので、床が一部弱かったり、雨漏りしたりするですか。本にとって水は敵、慌てる泉、水に沈むみずほの携帯電話。どんどん最悪な方向に突き進む状況、もう、めちゃくちゃ面白かったです。そして帰り道、いきなり壊れるみずほの傘。先輩たちに守ってもらって帰る、いや、残念なことになってるんですけど、ほのぼのだなあ。大好きですよ。

ネガ→ポジ』、綾乃がやたら可愛いなあ。朝の占い、どうせ自分の運勢なんてよくないに決まってる、そう思っていたらまさかの1位。でも、興味なんてないの、そんな風に装いながらばっちりラッキーアイテムのヘアゴムをつけてくるとか、ほんと、可愛い子ですよ。続く綾乃のラッキー。風に揺れる黒瀬先輩のスカートにガッツポーズとか、綾乃さんは順調に駄目な方向に進んでらっしゃいます。授業でもラッキー、テストでもラッキー。先輩の部屋にもお邪魔できて、ほんと、いろいろ嬉しそうな綾乃の様子、見ていてとてもよかったです。けどさ、ラッキーが続くと落ち着かないんだ。難儀な性格。あの、シュシュが髪にからまり、腰ひねり、足がつって、けどこれが落ち着くという。ほんと、難儀な性格です。

『あまゆる。』、よいなあ。今日から夏服。いつもと違う制服を着たアヤを見て、転校するの? って、大丈夫なのか、ハルさん! アヤの方が似合ってる、ハルの方がかわいい、そういいあってるふたりは、なんだろう、ちょっとくすぐったくて、とてもいい。ユウとマオの夏服も誉めるハルの様子に、誰でもいいのねとがっかりするアヤ、この子にとってハルは誰でもいい相手じゃないってことなのかな。いいですね。いいですよ。マオの髪で天気予報。雨の放課後、ハルの置き傘。ふたりずつ1本の傘を使って、マオとユウのやりとり、ユウはマオが大事なんだね。ハルとアヤの触れる手と手、それが照れくさい。バス停での雨宿り、怖がるマオとアヤ、なんら動じるところのないハル。けど、怖がってるアヤを助けるために怖がってる振りして寄り添ったりとね、ハル、いい子じゃん。ユウに、ハルに抱き付いていたマオとアヤ。ふたりの最後のモノローグ。衣替えの度にあの雷を思い出すんだろうなぁ。今の季節、今の時間を過ごしながら、将来に思いを馳せる、こうした感覚、とてもいいなって思ったんですよ。

『ぷらいまりィずむ!』は、ココ、はじめてのおつかいですね。小学1年生ひとりでおつかいは、お父さんならずともちょっと心配してしまいますよね。というわけで、ニコが後をつけるんですね。しずのんが合流して、もうこの子、最高だな。ほんと、ひとり大興奮。最高ですよ。ココの側には、レオーネが合流。レオーネの友達の猫も合流、鳥も合流、って、ブレーメンの音楽隊みたいだ。いや、鶏じゃなくて小鳥なんですけどね。それでもって、パンダですよ。最初、なんじゃこりゃ! と思った。スーパーマーケットで店員さんに風船を渡そうとしたところで、ああ! と気付いた。これ、父ちゃんだよ。心配性の父ちゃんだよ。ニコの恋の予感に涙を流す父ちゃんだよ。もう、めちゃくちゃ面白い。ニコにもしっかりばれてる。力いっぱい娘のことを誉める父パンダ、照れる娘。最高だな。ニコのはじめてのおつかいを収めたフォトブック、天使の記録イベント編って! 娘にボコボコにされて、それで檻の中に帰る……。帰る? いやもう、このお父さんが強烈に面白かったです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第7号(2013年7月号)

2013年5月28日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2013年7月号

『まんがタイムきららキャラット』2013年7月号、発売されました。表紙は『Aチャンネル』。トオルとナギなんですが、ナギがなんかいつもと感じ違うよ! 普段、見ることのない笑顔! なんだろう、すごく可愛いぞ。それに眼鏡もちょっと違う。すごく可愛いぞ! 制服の上に、ボーダーのカーディガン? トオルがオレンジ、ナギはグリーンとパープル、ふたりともに似合ってる、そう思います。また髪に花など飾られて、こうしたところも普段とちょっと違うと思わせて、けれどとても可愛いと思います。ハートのかたちのバルーン、ポップな色合い、雰囲気、可愛く楽しい表紙に仕上がっています。

『セカイ魔王』。一体魔王というのはどういう存在なのか。魔物とはなんなのか。そして勇者とは。そうしたことを記録係とともに整理してきた魔王。ついに神というところまで辿りついて、それであの魔王様の態度。いや、まあ、そりゃそう思うわなあ。状況を変えたいと思ってきた。いろいろ調べたり、それでもわからないことはまだまだ多くて、今の魔王の復活、それに300年もかかったのがなぜか、それさえもわかっていない。記録係には先代の最期の記録がないんですね。それは忘れたのではなく、先代魔王に石化されたから。ああ、先代はこいつのことを守りたかったんだな。今回は、記録係による先代についての情報が語られて、いや、思い出だよな。今も生存している魔物たちの記録があれば、先代についての思い出だってたくさん。先代もいろいろ考えていた。いたずらに魔物の命を失わせたくない。いつも側にいた記録係とも別れ、単身勇者に出会って、そして……。記録係が、なんということだろう、なにごとにもひょうひょうと、一種ふざけているかのようであった記録係が、大切な人のことを思って、あんなにもつらそうにしている。今の魔王についての思い、それと変わらぬ思いを先代に対しても抱いていた。自分は、記録係の心に触れるかのような、この瞬間、これに立ち会うために、これまでこの漫画を読んできたんだ、そういってしまってもかまわないと思うほどに感じ入って、素晴しい、けれど切ない。彼にとって先代魔王がどれほどに大切で、別れがどれほどにつらく悲しいものであったのか、それが胸苦しいほどに伝わってきて、私もすごく悲しかった。本当、彼のためにも、今回の魔王の旅は、どうかしあわせな結末にたどりついて欲しい。そう願わないではおられないほどに、彼の気持ちは深く豊かであったのです。

『とりあえず居合でも。』、ゲストです。女子高生が日本刀を持ってる、そういう漫画やラノベ、アニメはわりとありますけど、居合とはなかなか珍しかったりするんじゃないでしょうか。ヒロイン、桃枝花枝に突如おとずれた人生の転機ですよ。ささやかな生き甲斐、夕方のアニメ再放送の視聴。それが、そのテレビ録画機能ついてるよ、妹の一言によってがらりと色を変えた。うん、必死になって学校から帰ってこなくてよくなったんですね。高校2年生。これから部活をはじめよう。ところがなかなか自分に向きそうなのがない、そう思ったところで出会ったのが、居合をやっている雪浦小花。かっこいい、やってみたい。単純だけど、いい導入だと思います。部活ではないんですね。居合やってるのは小花だけ。なんかいいかげんなこといってかきまわす龍川美羽、この子はお菓子持って遊びにきてるだけ。お菓子目当てにやってくる小金井陽菜、この人は2年生で、居合経験者で剣道部のエース。ひとり真面目な小花、まぜっかえす美羽に怒ったり大変そうですが、居合はなにぶん危険なだけに、小花の態度、かっちりしてるところはよかったと思います。とりあえずまだ居合がよくわからん花枝、あぶなっかしいんですが、彼女が居合に向きあう、次回ですよね、どんな風になるんだろう。楽しみですよ。

『それでも私は耕したい。』、ゲストです。お金持ちのお嬢様、西園寺姫子。野菜が好きだっていうんですね。休み時間に種を磨いている。それくらい好き。そんな彼女の友達、かなみは発明大好き、発明部に入ろうと姫子を誘いにくるんですが、絶対嫌、園芸部に入るととりつく島もない。そんな姫子が園芸部に失望していく様! 園芸部部長は園児のコスプレ。畑にいったらフィギュアが植わってる。かなみの発明品でえんどうまめも暴走。そいつを止めるために姫子、大事な種ジョンソンを発芽、強化してえんどうまめを撃退! って、愛情注いできたカボチャなのに、容赦なく姫子張り倒されて、なんて落ちだろう! 扉絵は、いかにも収穫の喜び! みたいな感じだったのに! いやしかし、もう、悲惨な入部初日。姫子の運命には笑ってしまいましたよ。

『すくーる・くえすと!』、ゲストです。扉には、剣を装備した女の子。なるほど、異世界からやってきたとか、そういう日常プラスファンタジー、みたいな感じの漫画かな? 全然違いました。ヒロイン田中栄子、平凡な女の子なんだそうですが、彼女が昇降口で見掛けたのが、くだんの剣を装備した女の子。ファーストコンタクトは失敗。その剣装備の女の子、栄子と同じクラス、転校生だったんですね。小龍川勇美。魔王が数千年の眠りから蘇ろうとしている、勇者の末裔として世界を救わねばならない、って演説ぶつんですが、ああ、いってるだけの子なのか。剣もおもちゃなのね。栄子、村人Aと認定される。栄子の友達、城崎姫乃は姫と認定されて、しかしつくづくめんどくさそうなお嬢さんです、イサミ。でも、なんか面白い。剣を返してもらいに職員室にいくところ、栄子に手を引かれるイサミがなんか可愛い。ほうきの剣をかまえてるところはちょっとかっこいい? クエスト受領して嬉しそうなところなんかもとてもよく、ええ、見てるとなんだか楽しくなってくる。そんなところがありましたよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第7号(2013年7月号)

2013年5月27日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2013年7月号

『まんがタイムオリジナル』2013年7月号、発売されました。表紙のテーマは旅行? 青空? なんなのだろう。キャビンアテンダントになった山下ナース。あの髪形、いつもと全然違っていて、けどこういうのも可愛いなあ。落ち着いた風になるんじゃなく、これでもなんだか元気そう、そう思わせるところがこの人のらしさなんだと思います。紙飛行機に乗った榊機長がいいですよね。あと、自力で飛んでる師長! この他に『小森さんは断れない!』、『ちまりエンプティ』、『らいか・デイズ』のカットもございます。

『満開!Sister』、武士がかっこいいよ! けど侍かぶれな高校生という紹介が台無しにしてて、いやもう、いい感じ。いや、でも、かっこいいよ。さて、そんな侍かぶれに優しい姉が差し出した侍グッズ。なんと、ちょんまげのかつら。宴会グッズ! しかし、ここからカンナのターンなんですね。髪伸ばそうかな。いろいろ髪をいじって見せて、そしたらたけしが姉の色香に惑う惑う。うなじに魅せられ、ウィッグでもってロングにしたら、みごとにときめいてしまって。ああ、たけしはロングヘアのお姉さんが好きなのね。そういや、サツキもそうでしたね。ストレートロングに動揺し、ウェーブにドキドキし、姫カットにやられる。脱ぐな! はしたない! じゃなくて、台無しだ! なんだ。いやもう、そろそろたけしさん、素直になったらよいのにね。いいお姉さんでよかったなあ、たけしよ。

『小森さんは断れない!』。わお、すごく色っぽいよ、小森さん。まさ子のうちのお風呂が壊れてしまった。なのでみんなで銭湯にいくんですね。なるほど、さすがにお風呂借りるのは躊躇するのね。コイントスで市場近くの銭湯に決定。他人に裸を見られてしまうことに思うところあり、というのは、やっぱり内風呂時代の子供たちでありますね。って、自分もなんですけどね。めぐみがやたら恥ずかしがっていて、なんだか意外というか、それでもやっぱりというか、でした。小森家で銭湯がブームになるとか、面白い。アミューズメント空間としての銭湯、ちょっといつもと違う、そうした感じがよく出ていて、たまには銭湯も面白そうだなあ。そんなことを思わされたのでした。って、うちの近所には銭湯とかないな? もうそういう時代です。そして大森くん。小森さんのこと意識して、ええ、色を知る年頃でありますね。彼、いいアクセントになってますよね。

『ゆらゆら薬局プラリネ』。前回の池田発熱。そして新事実ですよ。あー、そういうことか。池田と社長が同棲!? いや、同性なのだそうですよ。池田の可愛いもの好き、フリルとかヒラヒラが好きなの、なるほどそういうことかと納得。いえね、てっきりね、池田のこと、少女趣味、女の子になりたい系のお兄さんだと思ってて、いつか山内兄との間にゲイ的展開が繰り広げられるのではとわくわくしてたんですが、その芽が完全につまれてしまった。おおう、残念だ! けど、これは、今後池田と兄貴が接近して、ついには妹ばなれ! とかそういう展開があるのでしょうか。あるんだろうなあ。ということで、今後はこの方面に期待を繋げていきたいと思います。しかし、池田、好青年だなあ。山内もいいやつだなあ。

『よゆう酌々』は、大女将が帰国ですよ。ずいぶん久しぶりと感じるんですが、女将、もうほんとつい最近も会ったことがあったかのようで、この感触はリアルな母娘っぽさを出してますよね。そして語られる、先達ての食い逃げのこと。ああ、そうだった、大女将の時にもそういう話があったっけ。置いていかれた封筒、そのエピソードから繋っていたんだ。はっとさせられて、ほんと、細やかだなあ。感心したのでした。しかし、みもりの大女将、いいですよ。自由闊達、娘の昼食を奪う。って、粧子さんもか。そして戸田くんが帰宅、彼がスカウトされるにいたった話が語られて、いや、これはいいよ。大女将、やり手だわ。ほんと、やたらとシビア。ずっと帰国しなかった理由、それもほんと見事。やられました。

  • 『まんがタイムオリジナル』第32巻第7号(2013年7月号)

2013年5月26日日曜日

Eから弾きな。

 ギターを弾く女の子が出てくる漫画、『けいおん!』が当たったことで企画が通しやすくなったとかもあるんでしょうか、結構たくさんありますよね。ぱっと思い付くものだけでも、『PLAY!』、『ちゃりこちんぷい』、『乙女たる』、そして『Eから弾きな。』。まだまだありそうですが、とりあえず思い出したのがこれくらい。ラノベだと『天使の3P!』、あと2冊ほど見付けたんだけど買えてなくて、今からでも買おうかなって思ってたり。ええ、なんか買っちゃうんですよ。この漫画も、ああ、また新しいバンドものの漫画が出たのか。と、この時点では女の子がギター弾いてるとか全然気付いてなくて、けどそれでも買ったのは、帯の惹句ですよ。まずは牛骨を削ろう! え? ナット作りからはじめるの? もう、これは読んでみたいといかん、そう思わされたんですね。

この漫画、初めてシリーズ エレキギター編とのこと。ということは、ギター以外にも展開されてたりするのかな。全然わからないんですが、読んでみてわかったことは、表紙のやんちゃそうなギタリスト、この人、女だったのか! しかし、とにかく無茶な人。自分のバンドのギターが不埒なことをしたからと、とりあえずクビにして、主人公を新ギタリストとして抜擢。自分の父親が経営する会社に入社したところの社員。彼の履歴書、趣味の蘭にギターとあったのを見て連れ出したというのです。しかし、問題の彼、神谷三蔵、ギターなんて弾いたことがない。寂しい履歴書、空欄を埋めるために適当に書いた。なのにバンドの穴を埋めるために駆り出されて、ライブは1ヶ月後、それまでに弾けるようになれという無茶な使命を背負わされて、いうこと聞かなければ不利な情報流して、会社から追い出してやるから。いやもう、理不尽なのであります。

まあ、このあたりは実に漫画らしい展開、そう思ったら気にはなりません。むしろ、本当に三蔵はギターを弾けるようになるのか、そちらの方が重大で、実際、1ヶ月は無理だろう。ただ音を出すだけならともかく、バンドとして成立させないといけない。さらにはお嬢、武藤史子、フミのバンドはスリーピースバンド、ということはギターは一人だけ。これはきついなあ。しかもそのライブ、結構なレベルが要求されるもので、自分なら尻込みして撤退すべく策を講じるな。と、そんなことしたら話が続かないので三蔵はギターに挑戦することになるんですが、順番、おかしいでしょう。左利きの三蔵、けどレフティのギターはないので、今あるののナットを作りなおして、一本レフティ仕様をでっちあげるところからスタートする。初めてシリーズの初めてやることが牛骨を削るって、そんなの聞いたことないですよ。この意味わからなさ! けど、掴みとしてはよかったのだと思います。とりあえず一筋縄ではいかんだろう、そうしたことをしっかり伝えて、とにかくなにがなんでもやらんといかんのだ、そういった雰囲気もしっかり作り出されてた。ええ、ほんまにちゃんとできるんかいな、気になるんですね。

なんか間違ってる気もするけど、ギターの入門書も兼ねた漫画なのかな? そういうわけでもないんですよね。第2話は特に新しいことをやったわけでもなく、フミのバイト先のスタジオにて、がつんと一発弾いてみたというだけ。いや、展開的に重要なところもあったんですけどね。フミが三蔵のこと、仲間として大事にしようと思ってるとか、後、ギター的には、スタジオで弾くと気持ちいいよってところでしょうか。あの、三蔵の最初のストローク、あれはかっこよかったよ。なるほど、技術だけではないんだな。スタジオやライブ、それがどういうものか、バンド周辺のことも描いていくわけだ。技術に関しては、細かく説明していくのではなく、あのFコードの習得、Em7の次に簡単なコードだとか酷い嘘をつかれたものですが、押弦のコツを三蔵が気付いていく過程を描くことで、どう気を配ればいいかを解説する。また、バレーを使うのではなくて、簡易Fとかウエスタングリップといわれる押さえ方ですね、そこに決着させる。三蔵の習得していくこと、それは確かに簡単ではないんだけど、一般に難しいと思われる、そういうところに持っていくのではなく、できる範囲のことにとどめている。とにかく、難しく弾くんじゃなくて、簡単にしてでもいいから弾いて鳴らしてみなよ、そうしたメッセージを感じさせる構成になっていると感じたのでした。

しかし、問題は1ヶ月後のライブ、ええと、Fが弾けるようになって、そのフォームをスライドさせることで、メジャーコードなら大丈夫という状態になった時点で残り20日とちょっと。本当になんとかなるのか? 可能性があるとしたらジャンルだよなあ。カート・コバーンとかグランジ系とか、そういうこといってるから、がーっと歪ませてノイズで押し切っちゃうとかなのかなあ。ちょっとこのジャンルはよく知らないので、なんともいえないんだけど。

ともあれ、まだ第1巻、はじまったばかり。どうなるものかわからない、そんな状況でありますけど、1ヶ月という期限を切って、だからその期間で、ある程度のリアリティを持って決着させられるような落としどころを考えてあるはず。それがどのようなものになるのか、それが楽しみですよ。

あ、そうそう。出てくるエフェクターとかアンプとか、全部本当にあるものなんですね。あの薙刀のエフェクター、本当にあるんだ! びっくりしました。かっこいい! けど、踏むの躊躇するな!

  • 佐々木拓丸『Eから弾きな。』第1巻 (イブニングKC) 東京:講談社,2013年。
  • 以下続刊

引用

  • 佐々木拓丸『Eから弾きな。』第1巻 (東京:講談社,2013年),帯。

2013年5月25日土曜日

Rokkun Plaza, taken with GR DIGITAL IV

Rokkun Plaza, KyotoGR BLOGのトラックバック企画、今月のテーマはお散歩なんだそうですよ。これ、やった、得意ジャンルだ! というべきか、あるいは、ええと、どうしよう、困ってしまうというべきか。私は、GR DIGITALを普段から首に下げていて、特にこれと気負うわけでもなく、適当に写真を撮っている。すなわち、私の写真はそのほぼすべてがお散歩写真というようなもので、ああ、まいったな。この中からなにか散歩っぽいのを探そうか。そうして見付けたのが、このあいだ京都にいった時の写真。ああ、これならお散歩っぽい。というわけで、トラックバック企画「お散歩」に参加します。

京都は新京極ですね。京都にいって散歩? いや、うちから京都市内まで電車で20分も乗ればいけるので、特に京都っていっても、気負うようなもんじゃないんですよ。実際、京都にいった目的も、漫画買いにいっただけですしね。

ということで、新京極。

Shinkyogoku Kyoto

少しあがると、有名な錦天満宮の鳥居があります。これ、鳥居の左右、先端がビルの中に入ってる。鳥居がもとからあったところにビルを建てたんですが、鳥居を壊すわけにもいかない、よってビルが鳥居の分、少しだけ避けてる、そんな感じなんですね。自分は直接見たことはないんですが、建物の中に入ると、ちゃんと鳥居の先があるそうです。

Torii, Kyoto

そして散歩らしい場所、六角通、ろっくんプラザであります。ちょっとした公園みたいになってて、くつろぐ人がいて、そして鳩も歩きまわっていたりする場所。京都散策の休憩にはちょうどいい、そんな場所なんですね。

Rokkun Plaza, Kyoto

Rokkun Plaza, Kyoto

2013年5月24日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2013年7月号

 『まんがタイムきららフォワード』2013年7月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』であります。四人そろって記念撮影? みーくんの仮入部祝いなのかな? 包帯や絆創膏、それが痛ましいと感じさせるかも知れない、そんな彼女たちですが、あの笑顔、それを見てると、あんな過酷な状況に彼女らが置かれていること、忘れてしまいそうです。

はぢがーる』は、夏休み、男子女子ふたりずつ、計4名で海に旅行でありますよ。女子は紗江と菊花、男子は本田君と、ええと、すまん、君の名前知らないわ。とにかく4人で旅行です。いやしかし、まいりました。今回、やっぱりらぶりんたちもついてきて、やっぱり恋愛の追加課題も出るわけですが、秘密を打ち明けよというんです。秘密!? らぶりんのこと、恋愛課題のことか!? と思ったら、違いました。意外な事実ですよ。なんと、神楽さん、伊達眼鏡! って、なんでーっ!? 視力が2.0あるんだって! 驚きの発言に、腰砕ける本田君に、衝撃で眩暈がきた私。ほんと、びっくりでした。けど、本当に紗江が伝えたかった秘密はこれじゃない。本当のこと、旅行の間に打ち明けられるのかな。さて、追加の課題はまだ続く、夜の男子部屋。みんな浴衣で、意外な魅力にどきどきですよ。で、あの罰ゲーム。考えたなあ紗江ちゃん! っていっていいのか。しかし本来の課題、男子の服を着るよりもずっとレベルがあがってるのがいいですよ。っていうか、紗江さん、欲望がちょっと漏れ出してる……。いやもう、あのいもむしもさぞや満足されたことでしょう。

『がっこうぐらし!』は、直樹美紀、ショッピングモールから助けだされた彼女がいよいよ学園生活部に加わる、そんな回ですね。なるほど、違う学校の子かと思ってたけど、よく見たら制服が一緒だ。同じ学校、2年生。由紀の態度に困惑しながらも、少しずつ状況を知っていく。その過程で、今彼女らが置かれている状況、だんだんとはっきりと、確定してきて、由紀にだけ見えている景色、めぐねえ、その背景も含めて、ああ、なんだろうこの絶望感。彼女らの楽しく暮らしている、そう見せているのは、今の状況を紛らわせているだけのものなのか。そもそも、この話の着地地点というのがまったくもって予想できないんですよね。まだ明かされてないところに彼女らの未来があるのか、それとも既に明かされているのか。ほんと、やきもきさせてくれますよ。

夢喰いメリー』、ひとつの大きな戦いを終えて、ちょっと小休止ですね。勇魚さん、ものすごく久しぶりに感じますよ。夢路の帰りを待つ、その姿はもう祈らんばかりですよね。そして夢路帰還。ああ、やっぱり夢路は勇魚ルートに乗っていると考えてもよいものか? あの、帰ってきちゃったメリーさんのあの表情、めちゃくちゃ可愛かったです。夕食はトマトカレー様。食卓をかこむあの雰囲気、あのわいわいした感じ、やっぱりよいなあと思いましたよ。というか、おやっさん、微妙に黙殺されてるし。けど、こうした和やかな時間、風景のかげに、シリアスも少なからず混じっていて、夢路の右腕の痛み。メリーの表情。そしてジョンの悔い。反省会ですね。夢路と夢魔との関係など、これまでのことが整理されて、しかし皆の前向きさ、これは特筆するものがあるなあ。夢路の前向きパワーだなんて勇魚はいいますが、実際、この漫画のキャラクター、持ち味、魅力にその前向きパワーがあるのは確かだと思いますよ。そして次の展開への布石もばっちりですね。って、あれは彼か? クラスメイトの彼か? って、すまぬ、名前を度忘れしてしもうた! (白儀響です、今はおにぎりにはまってるのね?)

『トモダチログイン』は、あやめさん、絶好調ですね。夏休みが終わり、学校にも通わなければならない。って、宿題、遅れながらも全部提出できたんですな。よかった。真面目だな、あやめさん。ていうか、読書感想文に恐怖とかいう文字が見えるぞ。さて、あやめはさんごと一緒に下校。書店に寄って、お家に寄ることになって、あやめさん、今日はラッキーだな。さんごの家、すごい大豪邸。お姉さまも美人。目当てはアルバムなんですね。小学校の頃から、写真でさんごと、それから友達の皆の成長を追っていく。これは、後から友達になったあやめにとっては、皆のことをよく知る、いい機会になったなあ。よかったなあ、あやめ。と、なんだか保護者視点です。しかし驚きのもえぎちゃん。いや、もう、あやめじゃないけど、もとの方がいいじゃんか。前回の会話を過去もえぎで再現とか、あやめさん、素晴しい方です。しかし、これ、もえぎの過去を知ったこと、今後も内緒でいくのかな? なんか面白そうなんですが、ここでストップなのかな? 続けてくださってもいいのですよ?

2013年5月23日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2013年7月号

『まんがタイムスペシャル』2013年7月号、昨日の続きです。

『ピンポン☆ブー』は、離反したと思われた万里穴、なんのかんのいってまだまだからんでくるんですね。問題、早押し機、得点板、しっかり揃えて、やる気も充分。足りないのは仲間だけだ! しかし、万里穴も楽しそうでなによりですよ。佐原が相変わらず嫌なやつですが、反面景二がクイズといわれればひょいひょい誘いに乗っちまうちょろいボーイなので、バランスがとれてグッドです。正解1点、不正解1点減点、10点先取の勝負とあいなったわけですが、いやもうこれがもう非情に駄目で、あややもみうも佐原も、ろくに問い読みできない。ちっとも進まない状況に景二が問い読み買って出れば、いよいよ状況は進まず、ああ、そうか、10点先取しないと終われないのか……。続くそうだけど、これ、ちょっと終わる気がしません。

『兄妹のスキマ』。妹大好きの兄と、兄に対して素気ない妹、そのちぐはぐな関係を描いた漫画でありますが、今回、従妹がやってくる。ミカ。ほのかよりも年下なのか。まだ小学生。ほのかは中学生ですね。さて、兄に懐くミカ。それを見て面白くないのがほのか。表立ってはいわないけれど、ほのかも兄のことが好きなんですね。いわゆるツンデレなんでしょう。ベタといえばベタ。最初のうちは、こういうところあまり出してなかったですけど、それだとただの嫌な妹様になってしまう。だから最近はよりわかりやすく隠れ兄大好きという側面を見せている。そう思います。わかりやすい、それはなによりだと思います。実際、ほのか、可愛げがあると思いますよ。

『アテナの初恋』、アテナさん、ゲームにはまる。疑似恋愛するゲーム。実際、携帯電話で遊べる恋愛ゲーム、結構人気があったりしたって聞きますよ。どうも、そういう類のゲームっぽい。ただ、さすが神様のゲームというべきでしょうか、3D、スマートフォンの画面からキャラクターが飛び出してくる。すごいな。鈴木さん。真面目そうなサラリーマン。こういう人がタイプなのか? ヴィーナスには否定してみせてますけど、なるほど、こういう人がタイプなんだな。しかし面白い。他人の視線を怖れる。アレスに対し無理矢理の逃げを打ってみせる。けれど、このゲーム、確実にアテナにとっての癒しになってて、ほんと、可愛い人だな。ピクニックデート。いい笑顔ではないですか。ところが、ばれた。アレスにばれた。酷いこといわれて、わかってないわけじゃなかった、だからこそ傷ついて、心をわずかでも動かしてたまるものかと、頑なになって、机に突っ伏しているアテナ。あれは、本当に切ないなあ。けど、この落ち込みがあったからこそ、ラスト、よいものになったって思うんですね。友達の気遣い、優しさを知った。それで穏やかにゲームにも、自分自身にも向き合えるようになった。ほんと、いい変化の兆し、そんなこと思わせてくれるラストだったと思います。

『メェ〜探偵フワロ』、めちゃくちゃ面白かったです。事件なんておこりようのない、そんな小さな村。って、フワロ氏がこの村にきたの、アーサーの策略だったのか。看守の自爆って、なるほど、アーサーはフワロ氏を穏かな余生に縛り付けようと、この村を選んでやってきたというんですね。さて、こんな静かな村に都会からやってきたという若者。学者だっていうんですが、フワロ氏、早速目をつける。レモンさんを養女、アーサーを使用人に仕立て上げ、学者先生を誘き寄せる。コバーン少年もピンときてるんですね。都会を荒らしてる詐欺師に背格好が似てる。フワロ氏なんて、もうはなから決めつけている。あーあ、いつものパターンかなあ。フワロ氏、大げさに騒ぎ立てて、けど大したことなかった、みたいなことかな? 事件は事件でも、ささやかな身近な事件だったりするのかな? そう思ってたら、いや、すごいよ、フワロ氏。見直した。私も名探偵だと思ってますから。いや、面白かったですよ。

レモンさん、しくじりましたね。いや、そうした本を目につきやすいところに並べてたフワロ氏のミスというべきか。いや、ほんと、コバーン少年の見立てが正しかった。すなわち、フワロ氏、もう少し、あと一歩というところまで、本当の詐欺師を追い詰めていたんですね。いやはや、追い詰める過程、フワロ氏の余裕。どれもが見事。ほんと、いろいろ問題あるおっさんですけど、実力者であることは間違いないんですなあ。あと、今回の詐欺師の青年、再登場あるんでしょうか。ええ、ここでもコバーン少年の勘が的中しています。

  • 『まんがタイムスペシャル』第22巻第7号(2013年7月号)

2013年5月22日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2013年7月号

『まんがタイムスペシャル』2013年7月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、リコが放課後帰り道? アイスクリームを手にしているんですが、いや、やっぱりこの人大変な美少女です。この構図、斜め上から見下ろしているのは、一緒に帰っている彼氏視点だったりするのでしょうか。上気した頬、ええ、魅力的なお嬢さんです。『ピンポン☆ブー』のカットもあって、みうがアイスをあややに奪われています。って、なるほど、アイスがテーマか! と思ったら、『乙女ほるもん』、ミミが持ってるの、植物の栄養剤だ!

『スーパーメイドちるみさん』は、扉のちゆり、お嬢様を哀れんでアドバイスする、その表情が大変に素敵でありました。今度の舞台、成功したら大樹に告白するというんですよ、麗子さまが。なるほど面白いコメディになりそうだぞ、そう思わせる導入、面白がって読んでいたら、ああ、違うのか。麗子さまは踏み出したがっている。人もなにもかも変化していく、その中で、立ち止まってはいられないと、自分を奮い立たせて、一歩前へと進もうとしている。大樹は、ちるみがものを壊すもんだから、その都度修繕、おかげで物作りの技術があがってきた。長く続いてきた漫画、もしかしてここらで大きな状況の変化が描かれるのだろうか。ああ、変化といえば、ちおりもそうだったっけ。そう思っていたところに、ちふゆですよ。詩歌さまが隠している秘密。もう話せるようになっているのに、ちふゆと別れたくなくて、それを隠している。ちづる部長は知っている。詩歌もちゃんとわかっている。そして、ちふゆも気付いていたんですね。詩歌が選択した。自分が大丈夫になったことを、ちふゆに告げた。ああ、これはどうなるのだろう。いつまでも続くように思われた優しく暖かな暮らし、それも日々の変化をうけて過ぎようとする。これは、ひとつの山場なのだろうと思います。皆の決断の時なのだろうと思います。

『どろんきゅー』はプール掃除。ひとりスクール水着の佐倉。喜んでるストーカー幽霊が可愛かったです。というか、ストーカー幽霊、いつも可愛くしてたらいいのに。さてさて、プールにつきものの怪談。この学校にもあるんですね。って、酷いのがあるな。10年前に出た不法侵入。その犯人も事件後すぐに死んでいて、な、なにがあった!? って、老衰か! 老いてなお盛んだな。女子高生を撮影したかった。よって不法侵入。その彼が再び出没して、死んでなお盛んだな! しかし、なんだかいろいろ困った幽霊だけど、あんまり憎めない。アキにカメラ壊されて、可哀そうに! と思ったら、執着がなくなった、成仏できたっていうんですね。フィルムの供給が断たれて、とかじゃないのね。そして、もともとの地縛霊が復帰。縄張りとかあるんだ! いや、撮影されるのが嫌だったのか? ほんと、なんだか清々しい幽霊たちが面白いです。

『趣味じゃない園芸』は、蘭々体調を崩すの巻です。『ショー○ャンクの空に』ごっこが効いたのかなあ。雨の季節は憂鬱だけど、そんな中に楽しみを見付けるのも悪くない。で、その楽しみが、くだんのごっこだったっていうんですね。くしゃみのとまらない蘭々、風邪? いや噂? いや花粉症? 蘭々がブタクサは嫌だっていうの、名前の印象のせいなのかなあ。ともあれ、ここからいろいろ推測されるくしゃみの原因。喘息じゃないか? 鉢の土の最近やダニじゃないか? って、いろいろ怖いなあ。寝室に観葉植物は危険って話ですが、ワンルームマンションで観葉植物育ててる人とか、危ないのか。しかし、結局は夏風邪で決着っぽいですね。よかったじゃないですか。アレルギーとか喘息とか、大変ですよ。しかし、蘭々があんまり心配してもらえなかったの、日頃の行いっていわれてますけど、いつも元気で心配いらなそうだからですよ。ええ、元気が一番です。

『美味しいタノミゴト』、面白い。よかったですよ。咲月、美琴に連れられてスーパーマーケットにいくんですが、そしたらそれが超高級。って、こんなのあるかー! みたいな話だけど、なんだか面白い。すごいサービス、すごい品質、当然すごい価格。咲月にはついていけなくて、それでいつもの商店街に誘うんですね。美琴には新鮮。大きな声で挨拶したり、そしてはじめての試食。なかなか楽しそうです。しかし、自分で買い物をしたことがないから消費税の存在を知らないって、いや、でも、実際に電車の改札を知らない人とかいたそうだから、こういうことがあっても不思議じゃないのかも。そして最後にふたりで食事。一緒に食べるともっと美味しくなる。それは確かに素敵な話。けれど、メイドさんからすると、いろいろ気掛り。さらには、なにか美琴には秘密がある? あるいはなにかの制限? あの方々はどう見るか、種元咲月、厄介な存在なるかも知れない。メイド嬢の不穏なモノローグ、気になりますね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第22巻第7号(2013年7月号)

2013年5月21日火曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年7月号

『まんがタイムきららミラク』2013年7月号、先日の続きです。

『夜森の国のソラニ』は、王子と狼人の対決、なんとか勝ってみせようと、あの手この手で挑んだすえに、料理対決になったんですね。王子・ソラニ組と狼人・赤衣組の対決とあいなって、審査員は夜森。ああ、ソラニがいる方が有利とか、そういうことになるのかな? そう思っていたら、なるほど、そうでもなかったのか。王子はソラニに手出しをさせず、赤衣は失敗しない料理、カレーを選択して、そして勝利の鍵は量。ついに狼人が勝てたというんですが、ああ、王子との勝負、勝てて気がすんだ、これでもう起きるっていうんですね。夜森に暮らす住人たち。いわば現実から逃げてきた人たちだけど、そんな中から最初に現実に戻ろうと決めたのが狼人だったというんですね。そりゃあ、こういう展開もいつかあるだろう、それは最初から思ってたわけだけれど、このタイミングで帰っていく人が出るとは思わなかった。ああ、これはひとつの転機なんですね。なにか動きがありそうです。

城下町のダンデライオン』は光のエピソード。なんとかして支持を集めたい、そんな光が選んだ方法というのが、アイドルデビューだっていうんですね。アイドルになる、人気が出る、国王選挙でも有利になる。というんですが、小学生だと保護者同伴しないといけない。ああなるほど、ここで自分を成長させるのか! そう思ったら、違いました。普通にサバを読むんですね。中学生のふりをして受ける。遥を協力者にして、それでいける、と思ったらいかなかった。身分証、そりゃいりますわなあ。あ、やっぱりちょっと成長させてるんですね。遥と同じくらいの背丈になってる。あと眼鏡可愛い。王族でありながら、どこかで見たことがある、そう思わせながら、王族と気付かれないのは、この成長のためなんですね。しかし、あのスカウト、もしかして詐欺? ということは事件!? とか思ったら、おや、ちゃんとしたとこなんだ。しかし、光の身分がばれてからが面白かった。ああ、やたらフレンドリーで気さくな王家だから、そんなに国民と距離がなかったりするのかな。そう思ってたら、おおう、土下座だ。しかし、王様はほんと普通のパパにしか見えない。これ、今後、光の熱いアイドル活動が描かれたりするんでしょうかね。

幸腹グラフィティ』、新制服だー。学食を利用する、その稽古とかしてるっていうんですね。おままごととか思われてしまってますけど。学食は一般的には高校からですか。確かに、学食とか、ちょっとなんか高校生になった、みたいな気分にさせてくれますよね。そりゃきりんも嬉しいわけです。そして学食。椎名だけじゃなくユキ先生も誘って、4人で学食。意外と乗り気な椎名が可愛い。それで、食事の風景、四者四様の食べっぷり、先生が感動してるのが面白いです。今後は4人で食事ですね。ただ食べるだけではすまないでしょう。どんな食のドラマがくりひろげられるのか。その展開の幅も広がるだろう、楽しみなのであります。

『寄り道ファミリ』は、史夏の家族以外にも関係が広がっていっていますね。書店で彩音を見掛けた史夏。あ、お父さんだ、そう思って声をかけたら、後ろ姿が似てるだけのまったく違う人だった! お父さん呼ばわりされて困惑する女子高生。いや、そりゃそうだよ。どこがどうしたらお父さんになるんだ。あの慌てっぷりが面白かったです。南条さん。これがきっかけになって、史夏と知り合いになる。家族ごっこをやってることに興味を持たれて、一緒にお茶して、それでお父さんがお父さんに決まった過程とか語られて — 。いつものメンバー、家族以外の誰かとごっこの家族について話したことで、今の史夏の家族、それが史夏たちにとってどういう存在であるのかが、あらためて浮かび上がってきたように感じました。しかし扉絵のお父さんとさな子、あれはいいなあ。家族であると同時に友達なんですね。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第7号(2013年7月号)

2013年5月20日月曜日

『まんがタイムファミリー』2013年7月号

『まんがタイムファミリー』2013年7月号、先日の続きです。

エッセイ企画は「雨音は楽しいメロディー」。雨にまつわる思い出ですね。参加者は310、G3井田、幌倉さと、コナリミサトであります。雨のあがった夕方、道が池になっていたとか、走ろうとどうしようと濡れる時は濡れるっていう、いやまあ実際そのとおりらしいんですが、いやまあ、そのとおりですよね。で、ここからの展開ですよ。G3井田友人のいう、ビニール傘は楽だけど楽しくないからちゃんとしたカワイイ傘を持ったらいい。幌倉さとのいう、ビニール傘は運気を下げると聞き、奮発。それからは雨の日の外出も楽になった。うん、お気に入りのものを持つというものはいいものですよね。そう思ってページをめくったらですよ、コナリミサト、ちょっと高めのカワイイ傘を電車にて紛失! ああー。おそろしい落ちがついてしまいました。けど、安いビニール傘でも工夫次第で可愛く楽しくできる。雨は嫌なものですが、だからこそ、雨を楽しむ、そういう工夫をするのはよさそうですね。

『純情小町』、めちゃくちゃ面白いですよ。前回の、お菓子に部費をつぎ込んだためにお茶がない。その続きですよね。ゆっきーは、なんとしてもいいお茶を使いたい。だから私の持ち歩いてるのを提供します! って、ほんとゆっきーはお茶が好きで、そして郁にもお茶を好きになってもらいたいんだな。しかしお茶はお茶でも、茶葉。抹茶じゃないの。だから臼で挽かないといけない。って、すごいな! 石臼でもって、ゴリゴリ挽くんですが、ゆっきーの説明も面白ければ、お茶にかける情熱も素晴しく、って、40gに1時間かかるのか。つらいな。でも、そうやって頑張って、いよいよお茶をたてよう、そう思ったところで先輩にかっさらわれる。バニラアイスに抹茶、いいお茶ならさぞやおいしいだろうなあ。けど到底許される所業ではない。郁も穏やかではない。ゆっきーとふたりで、先輩に40g挽かせるっていう、あのお仕置き、実によかった。面白いですよ。

『宅飲み残念乙女ズ』、面白い。夢追いのプー、てつ子に招かれて家にいったら、なんか雑誌でできたカウンター。それでやっぱり飲むんですけど、わびしい! 恋愛の不調、仕事の不調、愚痴が連発、いつものことだ! そう思ったら、てつ子にもいろいろあるんだな。陰々滅々たるてつ子の話。いやあ、まあでもわかるよなあ。でも、最後の重大報告、あれがほんとおかしくて、そのフリで! その前提からザーサイの味! もうめちゃくちゃ意表つかれました。

『ギュっとして!よねちゃん』、最終回かあ。きみちゃんが引っ越していってしまう。って、ダーツで決めたのか。ダーツの縁でここにきて、出会って、仲良くなって、そしてダーツでまた去っていくんですね。写真家になるというきみちゃん。その別れの場面、ひとりおにぎりを売るよねちゃんが、いや、もう、そうなるよね。そして4年後、ああ、ただでさえ可愛かったきみちゃんがより可愛くなって帰ってきた。カメラがミラーレス一眼だ。公子の口から語られる、皆の、友達のその後。そう思ったら、あらら、よねちゃん、アイドルになってたんだ。それが引退、普通のおにぎり屋に戻る。ちゃんとふたり夢を叶えていってるっていうんですね。あの最後のページ、あの笑顔。見事でした。楽しい漫画、いいラストでありました。

『地味なコ、派手なコ』は体育祭。西條サンはブルマ装備、って、この人はなにをやっても派手になるようになってるみたいですね。千草の出る地味な競技、キャタピラ。これは面白かった。というか、千草、いい笑顔だな。初芽もいい感じに参加してきて、西條サンの地味活を阻止する! っていうんだけど、杞憂だと思うわ……。初芽の疑問もめちゃくちゃ面白かったです。そして千草のモノローグ、これがよかったんですよ。運動苦手だから、皆に迷惑かけてしまうから、体育祭はあまり好きじゃなかった。けど、西條サンと一緒の体育祭は楽しくて、その様子。じんとしたよ。また、西條サンのこと。地味活なんていいながら、一向に地味になる気配さえ見えない西條サン。自分が見えてない子なのかな? そう思わせて、実は違う。自分のこと、こうも静かに見つめているんですね。本当にカッコ悪いのは私の中身だわ。そういって、卑下するんですね。そこに千草がかけた言葉、その暖かなこと。ほんと、このふたりは素晴しい。西條サンも千草も、苦手意識やうまくいかないこと、自信を持てなくなること、いろいろあるんだけど、時にはげましあって、応援しあって、その関係がとてもいいなって思わされる。どちらかが光で、どちらかが陰、そういった関係じゃないんですね。対等に向き合っている、そういう友達なんですね。

『かしこみかしこみ』、本当に素晴しい。今回はやきいも? じゃないんだ。そういう名前の猫を探すんですね。ムクに山椒だけでなく、奏衣さまも一緒に探してくださっている。橘のマイペース、そう思ってたらもっとマイペースの桜。神社で留守番してた桜のもとに、やきいもが通ってて、だから別に探す必要なかったんですね。けど、やきいもが二匹? そっくりの猫がいて、けど飼い主には見分けがつくんだ。ほんと、ほのぼの。ほんと、読んでいるとだんだん頬がゆるむ。この漫画、大好きですよ。そして最後のやきいもが売れるようになったというところも、しみじみよかった。あのおいしそうにやきいも食べてる奏衣さまとムク山椒が実にいいんですね。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第7号(2013年7月号)

2013年5月19日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年7月号

『まんがタイムきららMAX』2013年7月号、昨日の続きです。

『アリノス☆ワンダーランド』、いいですよ。なんとかルリを更生させたい。そのために、あの手この手画策するみかなんですが、今回はアリの観察キットなんですね。きっとルリなら興味示すはず。そう思ったのに、どうも反応が鈍い。と、そこで終わらず、ちゃんと観察してるんですね。実は興味あったルリ。その瞬間を現認されて、でもなんとか誤魔化した? いや、それでもみかの研究に思うところあり。みかのこと、いろいろ心配なんですね。あのみかとルリが、それぞれに思ってること、ちょっとずつ違ってて、けど結果オーライなところ面白い。そしてスイッチの入ったルリの有能なこと。不眠不休で連日の徹夜。みかがついていけないっていうの、あれはもうほんと面白い。しまいには、みか、なんかよくわからないこといってるし、それでまた暴走状態に入って、ほんと、スイッチオンオフでぐうたらと有能の切り替わるルリと、普段は大人しく常識的なのに、暴走すると大変なことになるみかの攻防、立場の入れ替わりなどなど、ほんとに面白いです。

ああ、そうそう。みかは立って寝る技を覚えたそうですが、私は歩きながら寝ますよ。正直、やばい。いつか事故でも起こしかねない。見につけてはいけない禁断の技です。

ご注文はうさぎですか?』、青空の下で洗濯物を干してるココア、シャロ、チノの3人。さわやかさ感じさせて気持ちのいい扉絵です。というわけで、本編は制服の洗濯。洗濯機が壊れているので、仕事の後コインランドリーで、とチノがいってるのに、ココアは率先して手洗い。行動力ある、いい子だなあ、そう思います。たまには手洗いもイベントですよね。シャロが頑張ってるのもいい感じ。ほんと、楽しそうです。制服を洗う、カーテンも洗う。って、カーテン被ってるココアをおばけと思って怖がるチノが可愛い。最初の頃だと、こんな風に怖がったりとか、思わなかったなあ。ぬいぐるみも洗う。制服の傷みを見て、リニューアルしたらどうか、そういう話が出るものの、この制服、チノのお母さんが作ってくれたものなんですね。思いのこめられた制服、それをふたり直すチノとココア、針仕事してるその姿、一目一目を大切にしてる、そんな風にも思えたものですから、あの結果、面白かったんですね。プチリニューアルもイベントですよね。照れるリゼ、興奮するシャロ、やる気出す千夜。ほんと、面白く、可愛いお嬢さんたちです。

スイーツどんぶり』、なんか、のっけから、なんかおかしい! 体育祭終了と同時に開始されるLIFEとの対決。校舎に爆弾が仕掛けられた! 学校を守るためには、料理マシーンフライパンダーに打ち勝つしかない! って、のっけから負けるタイプとか! しかし今回のテンションはすごかった。これまで、酒井やジャッカルに関わってきた連中が、仲間として手助けしてくれる! なんだ、この展開、もしかして最終回か! どんだけ、突然の最終回に怯えてるんでしょうね、私は。しかし、これまでの総決算とも思われる展開に、あんなこともあった、こんなこともあった、いろいろエピソード思い出しながら、やっぱり気持ちは盛り上るんですね。けど、あの終わりには驚いた。まさかの爆発落ち! さらには放校落ち! ちょ、ちょっと待って! ノドのところになんか書いてある! え、ああ、グランドフィナーレではないのか……。どんだけ怯えてるかって話ですよ。

しかし、この展開はまったく予想も予感もしませんでした。ほんと、これ、次回から新展開、新局面ですよね。いったいなにがどういう方向に進んだり進まなかったりするのか、さっぱりですけど、とにかくついていかないではおられない。ええ、これはもうどうしようもないですよ。酒井さんについていくしかないっすよ。

『R18!』は販促グッズの話。具体的には抱き枕、ええと、カバーだけなのかな? とにかく、抱き枕の話で、うちにある抱き枕カバーってメリーさんだけじゃないかな? 正直、もったいなくって使えない。そういう場合は二個以上買うんですか。ああ、自分の場合ならBDを2セット揃えればいいってことですね。さて、布ものグッズ。私は手を出したことないんですけど、いろいろ見たり聞いたりしてると、生地の質を重視してる人、多いんですよね。最近見たケースだと、抱き枕出すという話が出た時点で、生地はどんなだと気にしてる人がいた。受注数が多かったから生地をよりよいものに変更しますとかいうアナウンスが出たと思ったら、もう拍手喝采といった勢いで喜ぶ声多数。なるほど、生地って重要なんだ。そう思ってた矢先にこのエピソードですから、またまたなるほど、納得したんですよ。しかし1万円するというの、なかなか手を出しにくい価格です。サントラとかは買ったりしたけど、最近は初回特典としてサントラが同梱されること多くて、つまり後から買えない。好きな作曲家が参加してたりすると、もう初回版買うしかないじゃない! ですよね。ええ、この場合は販促グッズとしてサントラが機能してるってことなんでしょうね。しかし、奥が深い、というか、底知れぬ沼ですよね、販促グッズって。どこまで買う、どこまで手を出す、そのラインを決めておかないと、あっという間に溺れそう。ええ、グッズ、危険な響き。抱き枕やブランケット、タオルにはちょっと手を出せそうにありません。

『モノ×モノコミュニケーション』、5月号以来ですね。人づきあいの苦手な茂野今日子のルームメイト、千財百乃はエスパーだった。人の心を読み、心の声を届けることができる。そんな百乃なんですけど、助けて茂野、って、この人も人付き合いが苦手なんか! テレパシーなんてあるはずがない、せっかくそう思えてきたところなのに、真っ向から否定される今日子がおかしい。テレパシーが本当にあるならと、今日子が百乃に送った指示がよりによってコマネチとか、いきなりのコマネチに引いてしまうクラスメイトとか、もういちいちが面白い。また今日子の百乃へのサポート、それがことごとく裏目に出るとか、あの可愛い子、泣かせちゃってね、そしたら友達ルカちゃんが怒っちゃって、そんなにっちもさっちもいかなくなった場から、今日子、百乃の手を引いて連れ出すんですね。かっこいいわ。もちろん、そんなつもりじゃなかったんだろうけど、かっこいいわ。あの、ちょっと泣いちゃってた子にもなにか感じるところあったみたいで、それは連れ出された百乃に? それとも連れ出した今日子に? ひと味加わった感がありますね。ほんと、百乃もいう、茂野、かっこよかったわ。うん、これはちょっとどきどきしますね。それでもって、わくわくしますね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第7号(2013年7月号)

2013年5月18日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年7月号

『まんがタイムきららMAX』2013年7月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』、カレンがソロで登場ですよ。ヘッドホンを耳に、音楽を聴いているんですね。その表情はいつものものとはちょっと違って、やわらいだ中に高揚も感じられる。また流れる髪、その姿勢からも動き、その音楽の雰囲気が感じられて、ええ、美しい表紙、美しいカレンであると思います。

『ホームメイドヒーローズ』は、これまで描かれてきたヒーローサイドのエピソードに加え、ついに悪役登場。麻凛の悩み、正義ってなんだろう。授業で習った人と戦争の歴史。なぜ戦争はやまないのか。それに対して話を聞き、アドバイスしてくれた先生。なんとこの人が悪の手先だっていうんですよ。なんてこった、眼鏡だよ! しかし正義の味方が妙に小市民的で、こじんまりとして、正義の執行と平和との合間に揺れるジレンマを吐露したり、そうしたおかしみ抱えてると思えば、悪は悪でやっぱりやたら小市民的。いつか一発あてる日まで目立ってはならぬと、ひっそり平和に暮らしている。しかも悪といっても悪人じゃない。悪の組織、その幹部として振舞いたいだけで、犯罪に手を染めたいわけじゃないんですね。いや、悪の幹部の活動が犯罪になるのかならないのか、それはわからんのですけど、純粋に無目的な悪を働くというのは不思議な響きであります。

さて、こうして正義サイドと悪サイドが揃ったわけですが、つい最近もいったんですけど、これは状況次第ではかなりのインパクトをもたらすのではないか、私に。というのは、私、ご町内ウォーズといった感じの漫画、アニメがかなりくるのです。例えば『元気爆発ガンバルガー』。世界の滅亡をかけて戦っている2勢力が、同じ町内に拠点を構え、普段はなんだか顔見知り。わきあいあいと仲良く喧嘩してる、そういうコメディものが好きなんですね。この点『ホームメイドヒーローズ』は、なおさらぐっとポイントを絞ってきていて、町内どころか校内ですよ。次女麻凛の通う学校の先生、この人こそが悪の幹部。名前だって菅部阿久乃ときた。このご近所どころじゃないミニマム感、これは展開次第ではがつんときそうだな、そう思わされたんですね。

なので、是非ともがつんといっていただきたい。秘密のヒーローと秘密の悪の幹部の激突!? ええ、期待してしまいますよね。

こずみっしょん!』は幽霊屋敷の話題で持ち切りですって! 火の玉を見るとか変な悪寒に襲われるとか、穏やかでない噂がたっていて、じゃあみんなで幽霊屋敷の調査にいこう。って、まさかの? やっぱり? 部長の家だっていうんですよ。そこで知る部長の過去。憂いのある美少女。それが黒瀬ハナと出会うことで明るくなった。いや、いい話ですよ。自分の霊感が人を傷つけてしまう。そうした憂いからハナが解き放ってくれたんですね。ああ、なんていい話。って、あのこちょこちょはそれでいいのんか? なんか違わないか? ハナと奈央の関係、それが再確認されて、ふたりともに大切に思いあっているんだなあ。ほんと、いいエピソードでした。で、あの落ち! これは鈴子とハナの関係に新たな一ページが追加される、その布石なのか!? いやはや、もう、楽しみですよ。

LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』は100m走五〇本! あの垂れ幕、半切、よいなあ。勢いのあって素敵な字。ブタのワンポイントもキュートです。さてさて、前回柘植ちゃんがいってたこと、椿と晶が一緒に練習メニューを考えるっていうの、それが描かれて、なるほど、椿、負荷の高いメニューが好きなのか、って、これ以前も指摘されてましたよね。それを冷静に指摘していく晶、この子、真面目なだけじゃなくて、そうしたところ、きっちり評価していくことができたりするんですね。ハイスペックだなあ。部員からのメニューの評価、それも面白い。なるほど晶のメニューは、部員から見てもバランスがいい。けど、バランスのいいメニューが常に好まれるわけじゃないっていうの、なるほど面白いなあ。ジャンクフードみたいなの? ちょっとアンバランスでも、がつんとボリュームあったり、わーっとお祭りみたいだったりするのも目先が変わったりして面白い。私らのジャンルだと初見大会みたいなものかな。ストイックばかりじゃつまらない、ってことですね。

しかしそれで100m五〇本。無茶するな、って、ロックなのか! ロックなのか椿さん! かっこいいな! 短距離からも志願者が出て、いやもう面白いなあ。インターバルトレーニングの亜種、ハード版、みたいなものと考えてもいいのかな? 走るのは3人一緒に、ということで晶は短距離の友人ふたり、恵と崇子と競うかたちになって、上級生組の表情も楽しそうですごくいい! 晶たちも、勝って嬉しい花いちもんめ、喜ぶ恵、崇子と、悔しい悔しいつまらない、晶との対比。それがあるから、トレーニング後半の逆転展開の爽快さが生まれるわけで、いやもうめちゃくちゃ面白かった。晶の感情の高ぶり、これランナーズハイもあるんだろうけど、それだけじゃないよね。めちゃくちゃいい笑顔! 足ぷるぷるで、あの笑顔! 最高ですよ。君、どんだけハイやねん! しかし本当に楽しそう。これも競って勝つだけがすべてじゃない陸上の一側面なのかな。まあ、晶は勝って嬉しいってところもありそうですけど、でもね、もう、ほんと、あの笑顔。最高だな、素晴しいな、面白かったですよ。

さてさて、長距離はMっぽいというの、じゃないや、ええと、校外LSDのこと、アスファルトは負荷が大きい、これはまずいかも知れない。というのは、自分はたまに軽く走ってるんですが、薄いトレーニング用シューズ(NIKEのFree 3.0)でアスファルト。まずいかも知れないなあ。膝を壊してしまうかも知れない。晶ちゃんの指摘じゃないけど、ちょっと考えないといけないかも知れません。

『みことの一手!』、ゲストです。囲碁が大好き、そんな女の子たちの話です。天才の蛍ちゃんと、凡、いや努力の天才のみことのふたり。幼稚園のころから一緒に碁を打ってきたライバルで、って、幼稚園のころに囲碁をやってたかどうかは描かれてないな。ともあれ、ふたりはライバル。けど、みことは蛍に勝てないでいるんですね。負けてくやしい花いちもんめ。それでみこと逃げ出してしまって、でも囲碁からは離れられない。囲碁は、その用語や形とか、なかなか一般的とはいいがたく、実際私もさっぱりだったりするんですが、今回だったら大斜定石、それがどういうものであるか、みことのモノローグにて自然に説明されていた。受ければ乱戦必至、ツいで逃げれば無難、どうする? それに対するみことの評価、その変化でもって彼女の気持ちの変化を描いたっていうんですね。簡単には勝たせてもらえない。けれど逃げではなく、挑戦することで違って見えた囲碁の景色。その変化を一歩にして、変化していくみことの囲碁、あるいはみこと自身が描かれていったりするのかなあ。囲碁ものは割と珍しいテーマだと思います。それを真面目に描こうとしている、ひとつのことに打ち込む、そうした姿勢や勝負の場に生じるコミュニケーション、新たな気付き、それがどのような広がりを生むのか、楽しみに思います。

『らぶ・おーる!』、連続ゲストの一回目です。卓球ものの漫画ですね。珠華と綾はずっとおんなじクラス。中学に入っても同じクラスになれて、ここまで一緒なんだから部活も同じのをやらない? そういう綾は卓球部に入りたいっていうんですね。そこからですよ、珠華の酷いこと、酷いこと。一般に卓球は暗いとか派手じゃないとか、そういういわれ方しますけど、珠華はまさにそれを代弁するかのようで、それを同じクラスの津川さんに咎められてという、なるほどなかなかの導入です。しかし、綾ちゃん、よいなあ。大人しい女の子、そんな印象だったのに、つっこみはやたら厳しいな。あはは、つまんねー、って! しかし徹頭徹尾卓球を馬鹿にしてる珠華、彼女が津川さんと試合するようになる流れ、これはナイスでした。どんだけ舐めてるんだ、ですが、思いっきりのハンデ、1点取れれば勝ちとします。いや、これ、無理だよな。未経験者が経験者、それもかなりの実力者にポイントとるって、よほどの運でもないと無理じゃない? で、実際珠華駄目そうで、ラリーさえ続かない。あれ、綾、明らかに手加減してくれてる。返しやすい玉を送ってくれてる。なのに無理。いきなりの絶望的状況ですけど、卓球のスポーツとしての難しさ、それをちゃんと描いて、今後も卓球のこと、いろいろ紹介してくれる、そういう漫画になりそうだなあ。

単純に、知らない世界、というほどではないんだけど(実は、弱いながらも卓球やってたことがある)、いろいろを知ることができるのは嬉しいことだと思います。また、そうしたことが、ただ知るだけにとどまらず、取り組むこと、その面白さを描くものであったらより嬉しい、そう思います。加えて、漫画としての面白みが加わったら、もうほんとによいだろうなあ。そう思って期待するんですね。

今回初ゲストの両漫画、囲碁と卓球、違ったものを描きつつ、取り組むということ、それを描こうというものに思います。よくよく考えれば、『MAX』はそういう漫画が多いような気がする。ひとつのテーマ、ひとつのモチーフがあって、それをめぐるいろいろが、コメディタッチであったり、あるいは時にシリアスに描かれて、そこに生じるキャラクターの気持ちや感情。好きなんですね、こういうのが。だから双方にその持ち味を発揮して、『MAX』を彩るタイトルになってくれたらいいなあ、そう思います。

ああ、今回はなんだか改めてこんなこと書いちゃいましたけど、基本、自分はいつもそう思ってます。ほんとですよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第7号(2013年7月号)

2013年5月17日金曜日

『まんがタイムファミリー』2013年7月号

『まんがタイムファミリー』2013年7月号、発売されました。表紙は、『ぽちゃぽちゃ水泳部』の面々による『不思議の国のアリス』をメインにして、『椿さん』の赤頭巾、『ひかり!出発進行』の桃太郎、児童文学や昔話、そうしたものをテーマにしているわけせすね。しかし、アリス、定番ながらもよいですね。カツ代がアリス、はっつー先輩が白ウサギをやっていて、あゆたんがチェシャ猫、かじりん先輩はトランプの女王です。首をはねよ、ですね。クールで素敵であります。

『教壇のポラリス』、これ好きですよ。いっつも元気な杏、けど傷ついたりもするんですね。熊彦がミラーボール持ってきた杏にちくりといっちゃったものですから、売り言葉に買い言葉ですね、杏もけっこうきつくいい返しちゃって、喧嘩みたいになるんですね。って、新しい顔ってのは笑ったなあ。きついことをいったことで、一番傷ついてるのは杏自身っていうのが、なんだか切ないですね。途中途中に、そこまで言ってたっけとか44星座とか、こまかこまかな笑いどころがちりばめられて、それがただ湿っぽいばかりじゃない、そうした雰囲気を作ってくれてるものいい。けど、それでも杏が引け目感じてたりするところ、そうした感情がちゃんと伝わってきてたから、日曜の夜、月夜のお花見、そこでの会話、それがしみじみと胸にしみて、よかったなって思ったんですね。先生、いい先生ですよね。ほんと、いいエピソードでした。あと、私服の杏、やたら可愛いです。

『統計少女×道徳少年』、ゲストです。高校の新聞部。消極的選択でもって、新聞部の扉を叩くことになった千代ヶ原猛雄。名前はゴツいけど、繊細そうな男の子。早速あだ名がついて、ちよちゃん。彼が出会ったのは、新聞部は新聞部でも、統計班。アンケートとって、統計とって、記事にする。けれど、その内容は失礼なもの、ちよちゃんいわく、正論だけど人権無視なのだそうです。内容のまずさに部長からリテイクをくらうのだけど、そいつにちよちゃんが手を入れたら、見事な記事に。統計班の面々、数字だけを重視して、人の気持ちなど全然考慮しないっていうんですね。統計班長の三条いちこ、製図担当の統道まどか、計算担当の比文かづさ。統計担当の彼女らと、常識モラル担当のちよちゃん。なんだか大変そうな部活動になりそう? けど、なんか女の子いっぱいで楽しそうなことにもなるの? わかんないけど、とにかくこれからこれから、描かれるもの、それがなにか、楽しみに思います。

博士の白衣女子攻略論』は、セールス電話の断り方がテーマですよ。実は私も苦手です。あのまくしたててくる営業電話。ああもう、めんどうくさいなあ。なので最近は最初から電話をとらない。消極的対応です。最初、浄水器のセールス電話というから、いわゆるニセ科学的水商売のことかと思って、えらいことチャレンジなさった!? いや、違いました。普通の浄水器です。波動とかクラスターとか、関係ないです。

赤星さん、セールスを断るの、苦手なんですね。意外、というかいろいろ相手のこと考えてしまうんですね。対して須藤さんの見事なこと。容赦ないっていうけど、いやもう、素敵だと思いますよ。見習いたい。今度、機会があったらやってみよう。途中、論文とか学会のこととか出てきて、理系作文について説明する赤星さん、よろしいなあ。なにか達観? 諦念? が感じられる。しかし、学会が開催されるから発表しようと、ええとこれは要旨かなんかなのかな? なんだか残念男子みたいにどんどんなっていく白銀くんですが、頑張ってますよね。自分は、この頑張りができんかった。もっとちゃんと学会誌に文章書いて送るべきだった。私は学会はひとつしか所属してなかったんだけど、例会とかちっともいってなくって、そういうのもちゃんとやっとくべきだったんかもなあ。なんてこと思いましたよ。そして最後にセールスの話に戻ってくる。主任の華麗な断り方、それ見て感心する丹沢さん、対してタチ悪いと眉ひそめる赤星さんと須藤さん。この対照が面白かったです。最後の失敗などは、もういわずもがなですよね。

『春夏秋冬こよみの献立』、たてつづけに営業ばなしでびっくりしました。今度は水じゃなくて珈琲豆のセールス。セールスマンが苦手というこよみ。ただでさえ人が苦手なこよみ、それがなおさらに苦手にする理由、それがびしびし前に押し出されてたの、面白かったですよ。秋津さん、珈琲メーカー営業。こよみのことが好きなんですな。で、チャラチャラ、へらへら。あー、好かれなさそう。っていうか、こよみが結構酷いんですね。見下した表情、って、本当に見下してるのかはわからないんですけど、って、ああ、本当に見下してるっぽい! あの、プッて笑ってるの、実にいい。けど、それが秋津さんにとっては快感なんだそうです。しかしこの喫茶店、店主が失礼なら店員も失礼で、あの花言葉で責めるところなど、実にナイスでした。そして最後の落ち、それはないですっていうの、やっぱり店長は最高です。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第7号(2013年7月号)

2013年5月16日木曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年7月号

『まんがタイムきららミラク』2013年7月号、発売されました。表紙は『夜森の国のソラニ』、見返りソラニであります。奇麗。なにかいつもと印象が違う、そう思ったら、ああ、ソラニの向こうに青空が広がってる。青空、積乱雲、そしてソラニはどこにいるのだろう。鳥籠なのか、それともなにか展望台のような場所なのか。白い手すりがぐるり、円になってまわりを囲んでいる。小さな天井を支える構造、それも籠のようであり、いやそうじゃないんじゃないかとも、いろいろ思わせてくれるんですね。着ているのは、いつものドレス? 黒いマントを脱いだだけ、そう思うのですが、いつもとは随分違う、そう思わせるのは、やはり昼の光のもとだから、なのかも知れませんね。

今日は初登場ゲストについて!

『ラスボス兄貴!!』、これ、面白いな。転多木兄貴、朝から穏かじゃない。妹あづみがいうのです。彼氏ができたんだそうですよー。兄貴ショック、妹大事で妹大好きで、中学まで一緒に風呂に入ってたというほどの男、まさにシスコン。そんな兄貴から彼を守らねばならない! みたいな展開なんですが、その彼の存在ですよ。描かれない! 妹あづみの口から語られるのは、彼、彼氏、そうした呼び名、それだけで、具体的にどういう男なのかとか、さっぱり示されない。なにこれ、面白いな。妹の友達たち、キューちゃんに絢芽もあづみの彼氏発言に盛り上がって、兄貴は兄貴で友人昼帯と一緒に作戦会議。いや、昼帯はつきあわされてるだけか。

面白いですよ。妹たち女子3人組、それぞれにキャラクターが明確で、からかってみたり、じゃれあってみたり、けれど、あづみのこと本当に応援してるのね。兄貴は兄貴で、彼女なんかいたためしがない。けれどモテないわけでもなくて、トツガヤなる暗可愛い女の子、密かに思いを寄せられてたりもする。トツガヤのネガティブ、これも面白いんだけど、その友達のオーちゃん含め、妹組、兄貴組とはまた違う極が用意されてるんですね。この妹組、兄貴組、トツガヤ組、ひとりひとりがしっかりどういう人なのか描かれた上で、それぞれにどういう方向を向いている、どういう関わり方をしようとしているか、それが第1話時点でもわかる。よくよく整理されてるんだと思います。それに、皆、いきいきして、可愛くて、そうしたところも実にいい。いや、トツガヤはあんまりいきいきって感じじゃないですけどさ、でもとてもグッドですよ。これは期待できる! そう思わされた、しっかり見事な第1回の導入であったと思います。

ああ、絢芽ちゃん、めちゃくちゃ可愛いよね。そんで、めちゃくちゃいい子よね。

『こばとスマイル』、これも悪くないですよ。この春、高校2年生になった綾川りこ。父ひとり娘ひとりの父子家庭なんですが、そこにやってきたのがこばとちゃん。父の同僚の娘さん、今日から預ることになりました、っていうんですが、事前に知らされてなくて、しかもお父さん出張中で留守。そりゃ困るよなあ。大谷こばと、大人しい子。素直で、喜びとかもろもろ表情によく表れて可愛い。りこがそう思ってるのもよく伝わってくる。いいですよ。りこにしたら、突然妹ができたようなもの。お姉ちゃんって呼ばれてちょっと嬉しい。スーパーマーケットで試食もプリンも、ちゃんとりこの分を考えてくれていて、それが嬉しい。ええ、このふたりの関係、ほのぼのとして、見ているこちらもなんだか嬉しい。最初は驚いて戸惑ったりこだけど、夜にはもう仲良くなってて、あの手をつないであげるとかすごくいい。あれ、こばとが暗いのを怖がるの、普通に子供だから? それともやっぱりなにかある? みたいなこと思ったりもしたんですけど、まあ、なにかあるならおいおい語られますよね。しかしこばと、洗濯物に埋もれてるとことか、うとうとしてるとことか、ものすごく可愛いです。眠くてたまらないっていうの、うん、しっかり見事にお子様でグッドです。

『Lスイッチ』、大輝の前に突然現れた二人の少女には秘密が、というの、ええと、嗜虐だったり被虐だったりなんでしょうか。従姉妹のふたご、さくらさんとミドリさん。さくらさんは縛られたり叩かれたりが好きで、ミドリさんは縛ったり叩いたりが好き。大輝は、寝坊するとミドリさんに縛られて足を舐めるよう命令されるんですね。ふたりとも大輝のことが好きな模様。まだ小さな妹桔梗もお兄ちゃんのことが大好きで、きーちゃん、さくらミドリに比べてずいぶん幼い。これは実際年が下なのか、あるいはさくらミドリがませてるだけなのか? ミドリが可愛いなあ。いや、縛られたり叩かれたりしたいわけじゃないです。学校いく時の普通の格好ね、あれが可愛かったのです。タイトルの『Lスイッチ』というの、ラージ、ミドル、スモールのLなのかな。で、サディスト、マゾヒストのS、Mも含めてるのかな。ともあれ美少女から求婚される大輝。ただ好かれてるってだけじゃないのかもなあ、みたいな雰囲気も感じるんだけど、それはまあおいおい。さくらもミドリも可愛い、それがもうなによりだなって思いました。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第7号(2013年7月号)

2013年5月15日水曜日

ラジ・コンバット USB 戦車RC

Toy tanksお家で楽しく独ソ戦! なんかね、てのひらサイズのラジコン戦車があるっていうわけですよ。ドイツのティーガーI、ソ連のT-34の2モデルあって、対戦もできるなんていうもんで、こりゃあ面白そうだなあ。そう思ったら、買ってしまってました。これ、リモコンは付属しておらず、iPhoneやiPad、あとAndroidに対応(サポート外らしいけど)。赤外線送信機をとりつけて、そいつでもって操作するっていうんですね。って、赤外線か! ラジオ使ってないんだったら、ラジ・コンバットじゃなくて、リモ・コンバットじゃないか!

思ったよりも箱が大きくてびっくりしました。クルスクの戦いセットなるティーガーIとT-34がセットにされたのを買ったんですけど、これがなかなかの合理性。ティーガーIとT-34を一箱に収めたとかじゃなく、それぞれ別箱のまま、輸送用ダンボールに梱包されてきて、なるほど、これふたつ買ったら割引みたいな感じですね。いいです、いいです、気にしません。あと、ついでにとT-34/76 第1装甲旅団モデルというのも買いまして、これ、T-34にそれっぽく迷彩をほどこしただけのもので、なんか限定版らしいというので買ってみた。ちょろい! ちょろすぎる! ええ、私はそういう人間です。

開梱一番、まずは充電かと思って試しにスイッチを入れてみたら、充電済み、ランプが点灯したので、すぐに遊ぶことができました。iPadにアプリを入れるのも特に手間はなく、赤外線送信機、これも充電済み、とりあえず試してみるには充分、いたれりつくせりであります。赤外線送信機の接続はイヤホン端子を使うようになっていて、これは商品写真を見て予想していたとおり。音声でもって操作してるってわけですね。

戦車は、思っていた以上に速く走ります。クイック、機敏、そのせいでうまく操作できない! なぜか自分の場合、直進よりも後退の方が思ったとおりに動かせて、けどなあ、後退だと主砲撃てないからなあ。要練習であります。

履帯はゴム製で、結構ペラペラな感じ。もうちょっと厚いのかと思ってた。モールドはついてるんだけど、あんまりしっかり地面は掴まないようで、つるつるの床だと滑ってうまく動かない? 畳とか毛足の短い絨毯、マットの上で遊ぶのがよさそうです。主砲を撃つと後退するギミックがあるんですが、砲撃音とかは予想どおりなく、けどまあ、そのへんまで期待するのは望みすぎってところでしょう。

リモートコントロールはAチャンネルとBチャンネルがあって、つまり同時に2台まで動かせます。チャンネルの切り替えはうまくできていて、変更はアプリ側でする。戦車側の変更は、電源を入れた後、最初に受信したチャンネルにセットされるという仕様です。よく考えられてる。ティーガーIがA、T-34がBとかなのかと思ってたんですが、任意に決められるわけですから、自分の好きな戦車に印をつけるなり塗り替えるなりして、持ち寄り対戦が可能そうです。いや、そこまでするようなもんでもないと思いますけど。

さて、砲撃ですが、赤外線を発射してるんですね。ということは……、ええ、テレビのリモコンみたいなもんで、壁で反射して当たるし、そもそも射角が広いから、ちょっと離れて適当に撃ったらもう当たる。こりゃあ、可能なかぎり快速に動かして、行進間射撃でがんがん撃破していくのがよさそう。というか、そうしないとあっという間に負けそうです。

ああ、そうそう。4回命中すると撃破されるんですが、そうなるとランプが消えちゃって、再始動に電源のオンオフが必要になるんですよね。この仕様はちょっとめんどくさいなあって思います。

Toy tanks

見よ! 快速のティーガーI (間違ってシャッター切っちゃっただけです)

2013年5月14日火曜日

Slate Digital FG-X Virtual Mastering Processor

 昨日買ったといっていたiLok 2。使いたいソフトウェアがあったから買ったんだっていっていましたけど、それはなにかといいますとFG-X、マキシマイザといわれる類のソフトであります。マキシマイザというのは、音楽制作でマスタリングをする時、音圧をぐーっと持ち上げるためのエフェクタ。なにも考えないで作ると、音量がすごく小さい、市販のCDに比べるまでもなくがっかり、そうした感じのファイルができてしまうんですが、それをせめて市販のCDなみにしてくれる。いや、もちろんちゃんと作ったら、ばっちりちゃんとしたファイルができあがるんですが、いやはや、ノウハウや経験がないと難しい、というのはとりあえずFG-Xを使ってみた感想、素直なところであります。

音圧競争とか音圧戦争といわれるような状況が続いていた、なんていわれます。とにかく大きな音になるように、大きく聞こえるように、全体をぐしゃっと潰して、だーっと均して、音圧を最大に持っていく。そうすると聞き映えのする音楽になるんですが、反面、音量の幅、ダイナミクスが小さくなるとか、音がべたっと前に出てきてしまって広がりの感じられない音像になるとか、ヘッドホンで聞いてると耳がキーンと鳴るとか、いろいろいわれてたんですね。今はそういう状況から、ちょっと揺り戻してるというか、あんまり音圧ばかり追求する時代ではなくなってるみたい? です。多分。

音圧追求の時代は過ぎた、みたいなことをいっても、ある程度は音圧を確保できてないと、それはそれでよろしくない。大きすぎるのはよくない、けど小さすぎたらもっと駄目。ええ、自分はちょっとくらい小さくてもいいや、そう思っていたんですけど、実際に作ってみたら、考え方ががらりとかわった。いえね、やっぱり音圧は必要だぜー! ひゃっはー! って思ったとかじゃなくて、あんまりにも小さすぎるよこれは! だったんです。一応、『音を大きくする本』なんていう、身も蓋もないタイトルの本を買って、参考にしたりはしたんです。けど、やりすぎたらまずいよな、そう思いながらおそるおそるやったこともあるんでしょうなあ、全然大きくならなくて、うわー、さっぱりだー。いくらなんでも駄目だろう。そう思ったんです。

なので、マキシマイザを買うと決めた。で、選んだのがFG-X。最初は、WAVES L3-16 Multimaximizerというのがいいと聞いてたので、これにしようと思ってたんですが、L3-16だと音がバキバキになるよ。自然な音が欲しいならFG-Xだよ、そう教えてくれた人がありまして、そうかあ、すっかりL3-16を買うつもりでいたよ。それからFG-Xのこといろいろ調べてみて、なるほど評判がとてもいい。これにするかあ、と思ったのはずいぶん前、もう一年くらい前のことになるんじゃないのかな?

FG-X、使い方は簡単だっていいます。ただ奥が深い。そんなに多くないつまみだけど、その調整でいろいろ変わってくるよ、なんていわれて、いやあ難しいなあ、困ったなあ。そう思いながらも、とにかく使ってみないことにはわからないままです。ピークをつぶして、それからゲインを上げたらいいのかな? そう思って、前段のコンプレッサでちょっと強めにつぶして、それでゲインを上げていったら、なんかノイズが出る? まいったな。うまくないな。すごく困りながら、いろいろパラメータを動かしてみたところ、おや? コンプレッサはあまり効かせない方がいい感じ? 軽く、若干効かせる程度にとどめてやると、なんだかべったりして精彩を欠いて聞こえていたのが、ずいぶんましになった。ノイズも消えて、ほっとした。ええ、いろいろ試して、いろいろ工夫、トライ&エラーで学んでいくことが必要だと思いました。

というわけで、とりあえずできました。疲れました。

2013年5月13日月曜日

PACE Anti-Piracy, iLok 2

 iLok買いました。いわゆるドングルっていうやつ。今どきドングルっていっても、なにそれ? って感じかも知れませんけど、ソフトウェアが不正にコピーされないようにするためのハードウェアであります。コンピュータにドングルが接続されてないと、ソフトが動かない。そういうタイプのコピープロテクトですね。iLokが必要なソフトウェアを使いたい、それゆえiLokを購入せざるを得ない。単純な話であります。

しかし、なんで、購入せざるを得ない、なのか。これもまた単純な話でして、できれば使いたくないなあ、そう思ってたんですね。いやはや、iLokで検索してみたらわかるんですけど、やたら壊れたとか認識されなくなったとかいってる人が目立って、いえね、問題なく使えてる人はわざわざ問題ないとか書き込まないから、壊れただ不具合だ、そういう情報ばかりがネットに目立つようになるっていうのは、当たり前といえば当たり前なんですけど、できればそういう不安要素を抱えたくないなあ。そうした気持ちから、iLokは避けたい、そう思っていたんです。

でも、しかたないじゃないですか。このソフトウェアが必要、そうなったら、好きの嫌いのじゃなく、導入せざるを得ない。ええ、ゆえに購入したってわけなのです。

でも、このドングル、便利なところもあるんですよね。iLokは単一の製品、あるいは単一のメーカーにのみ対応するドングルじゃなく、複数メーカー、複数ソフトウェアに採用されているんですね。だから、今回必要になったソフトウェア、それ以外にも必要になる可能性がある、いいかえると、iLokをひとつ持っておくと、このメーカー、あのメーカーのライセンス管理が一括でできるようになるっていうことです。もしソフトウェアごとに、メーカーごとに違うドングルが必要だったら、USBポートがいくらあっても足りゃしない、そんなことになりかねないところですが、iLokだと、これひとつですむわけです。現行製品であるiLok 2は500ライセンスを保存管理できるんだそうですよ。って、そんなに必要なの!? って、人によっては100ライセンス保存できた旧iLokを複数使ってたりしたらしいですから、500くらい管理できないと困るって状況もあるんですね。って、すごいなあ。ちょっとした財産ですよ。

iLokの便利なところ、もうひとつは、複数のコンピュータにソフトウェアをインストールして使えるってこともあります。これは実際コンピュータの更新とかしてみると実感するんですけど、アクティベーションされているソフトウェア、あるいはライセンス管理ソフトウェアがインストールされているような場合、どうやってデアクティベーションしよう、ライセンスの移行はどうしよう、いろいろ悩んだりすることもあったりしたんですよ。その点、iLokみたいなドングルだと、ドングルを差し替えるだけで使える。複数の環境間で同じソフトウェアを使うということも簡単になります。ハードウェアをケアしないといけないという面倒は増えますが、反面、柔軟にライセンスを運用できるというメリットもあるってことですね。

このあたりは、実際iLokのメリットとして宣伝されているところでもあります。実際、管理したい側のメリットもあるし、使う側にしてもメリットがある、そういうことなんだと思うんですね。

さて、iLokはただ買っただけでは使えません。iLok.comでアカウントを作り、ドライバやサポートソフトウェアをインストール、管理サイトでiLokを登録して、そしてそこでライセンスの管理も行うといった具合です。このあたりも面倒くさそうだなあ、そう思っていたので敬遠していたんですが、実際やってみると、そんなに大変じゃなかった。むしろ簡単、拍子抜けするほどでした。

さて、目当てのソフトウェアは、オンライン販売でダウンロード版があるから、即座に使用開始できる、そう思ってたんですが、あてがはずれて、今日は作業おやすみです。まさかまさかの予想もしない事態でした。

2013年5月12日日曜日

『まんがタイムジャンボ』2013年6月号

『まんがタイムジャンボ』2013年6月号、昨日の続きです。

エッセイ企画は「あなたの最後の晩餐メニューは?」。もしこれが最後の食事となるなら、なにが食べたいか。定番といえば定番の問。けれど、食にはその人の大切にしてるもの、それが表れてくるようにも思うんですよね。参加者は瀬田ヒナコ、あろひろし、トイシキ、とく村長、春夏アキト、天然鰤。食べたいものは、おかん飯、嫁の手作り水餃子、天下一品の中華そば、とりあえずビール、カツ丼? そしてビーフウェリントンです。って、それ知らない! イギリス料理、けどそんなにおいしいんだ? ちょっと興味が出てきました。機会があったら食べてみたいです。さて、最後の食事となると、ただ好物、高級なものというのではなく、普通のものでもいい、自分にとって大切なもの、そういう答が出てくるのは、ああわかるよ、そういう気分になりまして、おかん飯とか手作り水餃子とかはその典型ですよね。ああ、自分もそういうのだったら、母の作ったうどんが食べたい。うどんは市販、だからつゆですね。しかし、最後のメニュー、それを考えるに際して、自分の死の直前と考えるか、あるいは世界が滅びる前と考えるか、そういうところにも人柄は出るんだな、そう思いました。私なら、自分の死を思ってしまいますね。さて、とく村長、最後の晩餐がそのどちらのケースであっても、とりあえずビール。この揺らがない決意、ナイスでした。

『テイクアウト!』、よいですね。今回は卵かけご飯。楓の前でこのみがやって見せたら、さすがお嬢様というべきか、見たこともなかったっていうんですね。そこへすかさず、卵かけご飯の奥深さを説明するこのみ。食べてみたくなったという楓なのだけれど、中々期待どおりにはいかない。使用人たちときたら、なぜお嬢様がそんなものをと不審がって、大々的な視察団を学校に送り込む。なかなか自由にあれない楓であるわけですが、そんな彼女に同情して手をとるこのみ。一緒に逃げよう、その誘いは魅力で、ほんと、このみは楓の王子様なのかも知れない、そう思わされたんですよ。けれど、お嬢様にも責任がある。お嬢様を見失って慌てる使用人の姿を見て、自ら戻るというんですね。楓はこのみに、知らない世界を見せてくれる人として魅力を感じ、対しこのみは、楓を自分の責任を知る大人としての魅力を思っている。この互いに憧れを持ったりするところ、また助けあったり思いやったりするところ、それがよく描かれてよかったです。

『炊飯器少女コメコ』、最終回でした。コメコをリセットするかどうかという問題に答が出たんですね。たけるの一番になりたい。その気持ちを捨て、炊飯器としての生をまっとうしたい、そういうんですね。しかし、怖れていた展開、実はたけるは、自分が名付けた炊飯器だったんだ。「炊ける」なんだ、とおじさんが告白したり、そういうことはありませんでした。よかった。コメコはたけるのもとに戻り、そしてアユはたけるの隣に。よねちゃんは相変らずアクティブですが、たけるとアユに関しては、穏やかながらもその関係を深めていって、そしてコメコはコメコとして、ずっと側にいるんですね。もうコメコは、おいしくご飯を炊けるのでしょうか。そうだったらいいなって思います。

『ひなこの恋の咲かせかた!』、終わってしまいましたよ。びっくり。最終回は荒川翔が見ている世界ですね。植物が好き、盆栽にはまっている、そんな彼は、人との付き合いをおろそかにしていたせいか、誰も彼もが土筆に見えるようになってしまった。って、つくしがやたらリアルで、なんか怖いよ! これ、いずれ少しずつ明らかにしていこうとしていたところを、最終回というので一気に出したのかなあ。なんだかシュールな風景、映画『マタンゴ』思い出したり、また手塚治虫の『火の鳥・復活編』みたいと思ったり、ええ、インパクトのある最終回でした。しかし面白いのは、ひなこのこと、つくしから人の姿に変わったのかな? そう思っていたら、違った。植物は植物、花のつぼみに見えるようになってきて、なるほど、恋の咲かせかたという所以でありますね。いずれ咲く日がくるのだろうか。そうした予感をさせるラストは、なかなかによかったなって思ったんですね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第19巻第6号(2013年6月号)

2013年5月11日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2013年6月号

『まんがタイムジャンボ』2013年6月号、発売されました。表紙のテーマは部活スポーツ! いやね、最近知ったんですが、『ジャンボ』の表紙テーマって目次にちゃんと書かれてるのね。親切! というわけで、『レーカン!』をメインにスポーツしているヒロインたち。天海さんはラクロスですね。『じょしもん』美々はバレーボール、『乙女ほるもん』ミミはジョギングしてますね。他に『でり研』の特別編告知カットもございます。

『乙女ほるもん』は巻頭カラーですよ。ああ、やっぱりこの人のカラーはきれいだな。風波さんの服、チェックがすごく可愛いです。胸の下でしぼってるところ、チェックが斜めになってて、ちょっとしたアクセント、印象の違いになってるのがとてもいい。さてさて、今回は地球の安全のパトロール、遊園地にいくというんですが、怪人といえば遊園地、戦隊物からの連想なんだそうです。けどハナ、お化け屋敷がこわい。きっぱり断わる、あの表情がいいですよ。いつもはなんかふわふわしてるのにさ。お化け屋敷は二人一組でとのこと。じゃあ誰と誰がペアになろう、そう思ったら、ハナと女子力を残して皆いなくなってしまってた。しかたないからふたりで入るんですが、意識してるハナちゃんが可愛いんですね。ハナは良介のことを意識してる。ミミはミミで、手をつないでいるふたりを見て、心中穏かでない。いい感じに気持ちが育っていますよ。しかし、なにが面白いといっても、ミミのタマキへの対応でしょう。すごく冷たいの。容赦ねーべな。いやもう、ほんと報われないボーイです。

そして特別編、ミミが良介のところにきた理由です。って、たまたまか! いや、でも、地上に出ようと思った理由はちゃんと語られます。婚約がかかわってたんですね。地底人の婚約、それは絶対なのだけれど、ひとつだけ例外があるという。それは地上人と子をなすこと。しかもはじめて出会った地上人に限るっていうんですが、なるほど、それで地上に出て、良介に出会うこととなった。もし良介が女子力どころか、女子だったらどうなったんだ? ミミの親友、リンも可愛いですね。で、ミミ、この時点で既にタマキのこと避けてたんですね。ああー、タマキ、脈がないのな。もう徹底的に脈がないのなー。ほんと、容赦ないミミが面白かったです。

『おとぎのシソン』、順調に仲間が増えていきますね。早く人間になり隊、略してはんなり隊の部室をゲットするんだ。そういって、たまたま拾った演劇部の鍵、こいつを使って、演劇部部室に侵入する。けど、すぐとりあげられるよね。ネガティブになって、ウサギに戻ったところを目撃されるっていうんですが、それが猿カニ合戦の猿を先祖に持つ猿木柿音。そして舌切り雀の雀、雀野小箱。ふたりともに先祖返りしてしまう、樹美と日和の仲間だったんですね。しかし、小箱、酷い。舌を噛むと雀に戻る。そうしたらドSになる。柿音はドMになる。まあ、双方うまく支え合ってるようで、よろしいんじゃないでしょうか。雀の小箱、戻った時の記憶が残らないタイプなんだそうですが、なるほど、鶴の日和もそう。鳥類だから忘れやすい、そういうことなのね。これで4人。はんなり隊に入って、けどあんまり進展はしそうにないなあ。そのもたもた具合、その過程におこるごたごた、それが面白そうな漫画です。

『かみおとめ』は、めしあの洋装、可愛いなあ。淡いピンクのワンピース。やたら可愛いです。さて、和夏たちが自動車の免許をとるので教習所に通ってるそうです。そうしたら、めしあ、車に乗ったことがあるという。助手席に乗せてもらったという。それで落ち着かないのが和夏。いいですね、とてもいいですね。で、聞いてみたら、乗ったのって田植え機だった。あれ、助手席とかあるのか!? しかしこれでデートに誘う、そういう流れに持っていく森村は結構なやり手なのかも知れません。免許とれたらドライブしよう。森村の目当ては、和夏とめしあ、ふたりのこともあるのでしょうけど、えみねさんでしょうね。めしあもお出かけを楽しみにしてて、きんちゃくポシェットを作りたい。そしたらえみねが洋服買いにいこうと誘う。それが冒頭のワンピースですね。ほんと、和夏とめしあ、ほのぼのカップル。だんだんに意識していく。そうしたところとてもよく、また動物園を目一杯楽しんでるめしあもとてもよかったです。

『桜乃さん迷走中!』、大江さんがお見合いを頼まれたといって、いいかと問われいいんじゃないかと答える桜乃さん。って、桜乃さんがお見合いするのか! ひどいひっかけだな! ほんと、なんで私がお見合いの許可を桜乃さんに貰うのか、そういう大江さんの言い分、たしかにそのとおりなんですけど、いや、でもあの流れで桜乃さんの見合い話とか、さすがにわからんかったです。やられた。大江さんが桜乃さんに見合いを勧めた理由、って、あれもまた酷いな。押し付けあって、ふたり同時にいくことになって、って、そういうのも珍しいな。しかしその見合い相手ってのがなかなかに失礼なやつで、って、そりゃ友人のこと悪くいったら駄目ですよ。ずっと押されてた大江さん、桜乃さんのことを悪くいう見合い相手に怒って、いやもう、その気持ちはよくわかる。桜乃さん、すごくちゃんとした人で、すごくいい人だものなあ。その肝心の桜乃さん、大江さんを待ってロビーのソファでぐてっとしてる、あの雰囲気が実に桜乃さんっぽくてよかったです。最初はなんだか拾った拾われた、そんな関係のふたりでしたけど、一緒に暮らすうちに、しっかり友情を育んでるんですね。そうしたこと、あらためて意識させられて、すごくよかったです。

  • 『まんがタイムジャンボ』第19巻第6号(2013年6月号)

2013年5月10日金曜日

『まんがタイムきらら』2013年6月号

『まんがタイムきらら』2013年6月号、昨日の続きです。

『女子大生生活様式』、いいですよ。前回、同じアパートに住んでることが判明した一年生のゆず。彼女の歓迎会をやろうっていうんですね。ふわふわした感じの可愛い女の子。けど中身は結構しっかりしてるというか、シビア? そういうところがいい。今回も、ことね、こよ、ねね皆が同じ教科書をあげるという。誰のを選ぶ? そういうことねのいじわる? 興味? だったんですが、全部引き受けるという。ああ、気を使った? 一番角の立たない選択をしたんですね。お菓子とお茶。晩ご飯誰が作るかをかけてババ抜き。あのババ抜きの様子、おかしかったです。こよ、いきなりの勝ち抜け。けど、なんだかひとり蚊帳の外で寂しい。ことねはことねで、ジョーカー持ってないのに、いかにも持ってるようなふりで駆け引きするとか、ほんと、楽しそうでした。それで、ことねがご飯係に決定。けど、信用ないんだなあ。ゆずが仲良いなあとかいってますけど、ほんと、いい雰囲気なんですよね。

『すいまさんといっしょ』、カラー! 扉のふみんさんが、なんだか色っぽくて素敵よ! すいまさんのところにやってきたふみんさん。ふたりきり? そう思ってわくわくしてたら、なんということ、いじめっこあくむさんがいたっていうんですね。そうか、あくむ、いじめっこなのか。泣き虫ふみん。あくむの大声に涙ぐんだりして、ふみんさんはほんと可愛いです。あくむは、しかしほんとに素直じゃないんですね。すいまがいないと退屈、そういってたのに、すいまさん前にするとそんなこと絶対いわない。長さまにすっかり面白がられてる? すいまを探すのも、ほんとは探す必要なんてなかったろうのに、なんかそれらしい理由をつけて、すいまさん探索のミッションをさせていたっていうんですね。しかし、すいま、ふみん、あくむ、皆それなりに仲がよさそうで、いやふみんさん泣いてますけど、でもこれからが楽しみですよ。そういえば、長さま、あくむちゃん用の衣装は作ってらっしゃらないのでしょうか。

プレフレ』、先生にスポットライトがあたりましたね。暑苦しい小林先生のPump Pumpは、どうもこうもなく笑えて、しかたなかったですよ。Pump Pump。楓たち三人、樹が風邪かも知れないというので保健室にいったら、御国先生、小谷先生がどうもさぼっているっぽい。仲のいい三人、楓、樹、椿が生徒サイドなら、教師サイドは御国、小谷、それと保健の先生はなんておっしゃるのだろう、この三人になるのかも知れませんね。昔、高校時分からの友人で、そのまま教師になって、そのままずっと仲よくしてる。そんな関係に、楓たちの将来もなにか重なるようで、友達は一生ものなのかもなあ。そういう関係っていいなあ。なんて思わされたんですね。いい雰囲気でしたよ。残る余韻が素敵でした。

JOB&JOY』は、扉の舞花と優也の顔! もうおかしくって。綾奈がね、放課後一緒にあんみつ食べにいこうという舞花の誘いを断わったんですよ。それで舞花、優也が大変なことになって、どう見てもマジゲンカって。それをとめたのがいっちゃん。もう面白いなあ。知らぬうちに綾奈と仲を深めてる。それで舞花、優也が大変なことになって! あとゆっち! よくわかんないのに泣くなゆっちはとか、ほんと、面白かったなあ。今回のテンション、アベックか! って、アベックって最近確かにいわんよなあ。とにかく、舞花優也がおかしくって、ああストレンジの意味でおかしくって、がつんがつんと畳み込んでくる面白さ。それで最後には綾奈のおしおき。いやもう、最高でした。何度見ても笑えて、もうたまりません。

My Private D☆V、榛名まおですよ。D☆Vはよくないよね、って、バイオレンスの方ですか。けど、確かに続きを読めば、この人の漫画は、女の子同士のじゃれあいがなんだかだんだん過剰になっていって、ついには暴力沙汰! 未理がそうでした。今の宇宙人の漫画も、確かにちょっといきすぎたスキンシップ的なもの描いてますよね。なるほどなあ、一貫した志向であったんだなあ。けど、確かにおっしゃってること、わかる気がするんですね。ただ自分はというと、そういうちょっといきすぎな、普通の関係だったら許されないことも許されるふたり。そのぎりぎりまで踏み込んでいく、そういう感覚に魅力を感じているみたいなんですよ。しかし、イラスト、これ、完全に首、決まってますよね。なるほど、こういう感じか!

  • 『まんがタイムきらら』第11巻第6号(2013年6月号)

2013年5月9日木曜日

『まんがタイムきらら』2013年6月号

『まんがタイムきらら』2013年6月号、発売されました。表紙は『ゆゆ式』、ゆずこと唯でありますよ。ふたり背中合わせに並び立って、ふたりともに眼鏡、素敵! けど、雰囲気は全然違うのね。ゆずこの、えんじ色、赤いフレーム、こういうの好きなんですよ。いや、メタルフレームらしい、櫟さんの眼鏡も素敵だと思います。フレームのない、レンズの縁の描写、あのラインがいいですよね。ゆずこさん、あのうきうきとした、そう表現したい表情、姿勢、すごく可愛いです。唯は、眼鏡があるとつらいから、レンズから瞳孔をはずしてるのかな? そうしたところ、慣れない感じ? それもまたよいものだと思います。

チェリーブロッサム!』は夏も近づく八十八夜、水着回でありますよ。華麗にジャージをパージ、脱衣する先輩たち。あと、三葉も妹様も。あの、脱衣時の先輩ふたりのポーズ、いいなあ。それぞれに自分らしさを表現している。そうとしか思えないポージング。個性です。見事。しかし今回は、まさしく大咲の順番でしたね。気になる誰か、知らず膨らむ恋心、その核心に迫る、踏み込む大倉山の兄。三葉のカットは素晴しいなあ。花を飾りたいくらい。女の子四人、それぞれの魅力を再確認させられて、そして溺れた大咲と人工呼吸。これは大倉山先輩なのか? 兄貴に知れると大咲が危ない! いや、その兄貴が医者だよ! ということは、まさかの新丸子先生の流れもありうる? いや、娘っていってたぞ。などなど少々混乱しながら、しかし、これまで恋愛感情に距離を置いてきた? 自分だけはその埒外と思ってきた? そうしたふたりの急接近思わせる展開、これは新たな局面が開かれる? いやもうおおいに楽しみでありますよ。あと、ささのん、可愛いっす。

『コドクの中のワタシ』、面白かったです。ゴールデンウィークの出来事。あれしてこれして、最終日はアイドルのコンサート、連休を楽しみにしてる真由のところに先生がやってきて、家庭訪問なんだそうですよ。家族との面談とかはいらないんだ。あっという間に真由の番は終わり。その後、春日野麗華、天内優、リズと、家庭訪問を続けるんですが、その度に同行者が増えていくっていうのが面白い。神原瑞歩、ミィの訪問もありますね。しかし、ぐれ子が出ないなあ。そう思っていたところ、やっぱり最後にきましたね。自分の家に着て欲しい。宇宙船に真由を乗せて、自分の星に向かおうとする。結局ぐれ子の星にまではいかなかったんですが、宇宙に出て、ああ、なんだろう、いい感じじゃないか、そう思ってたら、しっかり落ちがついて、なるほどこれはSFなのかと思わされる展開。これがなによりの決め手になりました。やられた! そう思って、にやりとした。面白み、キャラクターの可愛さ、そこに一味盛ってくる。いいですよ。ほんと、よかったです。

『リリウムあんさんぶる』は、なるほど、うるかさんは普段コンタクト。花粉症だからと、コンタクトはやめ、教室の中だけ眼鏡にするっていうんですね。あの花粉症の人を冗談でもからかうなというの、よかったなあ。そして、うるか眼鏡、まな眼鏡、カリンも眼鏡、うるかの眼鏡を試しにかけてみて、この普段とちょっと違う魅力、もうただただシンプルな話なんですけどね、なんだかよかったなと思ったのでした。なんでもない日常の中におこる、なんでもないこと。それが普通の一日にちょっと違った音を響かせる。変わらないこと、新たに気付かされること、そうしたいろいろに皆の個性、人となりが伺えて、またそれも面白い、そう思わされたのですね。にこにこ厳しいいとなさんが素晴しかったです。

『みらくるえじそん?』、ゲストです。北の牧工業高等専門学校。高専か! 工業について学ぶ生徒たち。そんな中、主人公飯沼拓海は、彼女のことでいろいろ怒られる。って、彼女じゃないのか。で、いろいろ濡れ衣着せられてるのか。彼女と思われてる問題児は相川美咲、機械工学科の3年。拓海は環境都市工学科1年ですね。そして、美咲の友人、影山葵は情報工学科2年。発明部なる部にて、いろいろ作ってる。今はレーザー検知式のロケットパンチを作ってて、人体模型も一撃だ! 過激発明が問題視されてたりするわけですね。葵は美咲のことが好きなのか。拓海も部員ではあるのか。ともあれ、活動停止にならないよう、部活動の是正を行う。発明による人助けをする。ハードウェアは美咲がソフトウェアは葵が担当して、受付その他が拓海。はたして部は更生するのか? しませんでした。けれど、勢いあるところなどよかったなあ。なかなか見ない高専もの。これはという特色押し出してくださると面白そうかも、そう思いますよ。

『ふぉりぼら』、地味に面白いなあ。くぬぎの従妹がやってくる。その案内を、幽霊のときわさんにまかせる。お隣、たかねさんとのやりとりがおかしくてですね、まるっきり人まかせだったりするくぬぎの姿勢、ときわさんの赤テープとか友人証明とか、いろいろ変で、面白い。またくぬぎの従妹、みのりもやたら柔軟で、微妙に浮いてるときわのこと、驚きもしない。いや、一応は驚いてるのかな? しかしときわさん、すっかりご近所に受け入れられてるんですね。新参発見器って、その発想もおかしくてよかったです。くぬぎの外出できない、やむにやまれぬ事情。って、あれ? それじゃ駄目なの? 下着じゃないよね? 女心とかそういうのん? むう、難しいな。さてさて、みのり、くぬぎの部屋に着て、これは次回も登場なさるのかね。となるとナルシアノとの対面も期待できそうですね。

  • 『まんがタイムきらら』第11巻第6号(2013年6月号)

2013年5月8日水曜日

『まんがタイム』2013年6月号

『まんがタイム』2013年6月号、昨日の続きです。

『ノコひけ!工業娘。』、面白いですよ。隅の効果っていうのがあるんですね。で、いつも隅っこにいるI科男子ふたり。追い立てられてるとか、ほんとI科男子、面白いです。左回りの法則、これは聞いたことがあります。ほう、お化け屋敷は逆にするんだ。なるほどなあ、確かに意識してみると、左回りに歩くと店舗をぐるりとまわれるようになってますね。すごいな。いろいろ考えられてるんですね。工業生の目とか、こういうのが面白いです。チコのポケコン検定も、調べたら本当にあるんですね。知りませんでした。面白そう。工業高校ならではのネタがあり、工業がらみの、コーキングのバックアップ材のたとえとかですね、そういうのあり、そして普通の学校ものっぽいのもあり、このバリエーション、幅があっていいなって思うのですよ。コーキング材といえば、扉の絵、あれも面白いですよね。コーキングの充填器具、へー、コーキングガンっていうんだ、それ見てこういう発想した人は多いと思います。というか、私がそう。ほんと、いい味わいのある漫画。最後までしっかり面白かったです。

『鉄仮面のイブキさん』、こちらも面白い。鏡を見ながら笑顔の練習かと思ったら、困った顔だったという。それほどに見分けがつかないのか。困った表情は喜多くんが得意。だから参考にして真似てみたっていうのに、さっぱりっていうの、いやあの表情素敵。ほんと、伊吹さん、素晴しい。困った表情つくりたいというのは、いつも大丈夫そうに見えるから助けてもらえない、損をしているからっていうんですね。いや、可愛い人だと思います。それで打開策が汗のサイン。紙で汗のマークを作って、顔に貼る。頬に貼れば困ってる風に、目の下に貼ると泣き顔に、さらにはよだれ、鼻水とかなり有能なツール。と思いきや、先生には通じないのね。まあ、通じないよね。伊吹さんと喜多くんのやりとり、それがおかしくて忘れがちだけど、ちゃんと常識の基盤が存在している。だからこそ、ふたりのやりとりはおかしみを増すのでしょうね。そして最後の伊吹さん。なるほど。これはよかった。ばっちり伝えてきましたね。

『通りぬけできます。』、気にいってます。アパートがぼろくて、壁が抜けてしまった。おかげで両隣と繋がって、それじゃ困るからとイオリの部屋の前に本棚置いて遮蔽した。そしたら、木造、向こう隣のスミカとは楽しくやっちゃってるっていうの。なにそれ、えこひいき!? そうした冒頭の流れ、面白かった。しかしスミカのぬいぐるみ、いいなあ。これ、売れるよ、絶対。アノマロカリスとかフラットウッズ・モンスターとか、あと、バクテリオファージもあるのん? バクテリオファージぬいぐるみ、あったら欲しいなあ。絶対売れると思う。さて、目隠しのなんのといわれるまで、自分が見られることに気付いてなかったイオリ、大物ですね。漫画を与えられておとなしくなる。スミカ、いまいち思ってることがわからない。でも、パンツを見たいわけじゃない、それはしっかりわかりました。あのパンダぬいぐるみがすっとんでいったラストコマ。いきおいもあって、いい感じ、悪くないですよ。

巻末に第7回新人4コマまんが大賞から、まんがタイム賞、奨励賞の4作が紹介されています。おっと、これが最後の4コマまんが大賞になるのか。植田まさし賞は該当なしとのことですが、まんがタイム賞に輝いた『パパと遊ぼう!』、絵がこなれていない、そんなきらいはありますが、いやいや、確かに面白い。また選評も的確だなあ、そう思わされて、いやほんと、奨励賞3作も含め、きっちりしっかり読んでみたい。そう思わされます。今後、ゲスト掲載されたりもするのかなあ。だったらいいなあ。楽しみですよ。

  • 『まんがタイム』第33巻第6号(2013年6月号)

2013年5月7日火曜日

『まんがタイム』2013年6月号

『まんがタイム』2013年6月号、発売されました。表紙はカーネーション、母の日がテーマでありますね。ちょっと照れくさそうに妻に花束を贈る『おとぼけ課長』をメインに、カーネーションを手にした『ほめよめ』かのん、『パパロバ』ナゴ、そして『恋愛ラボ』リコのカットもございます。

『大家さんは思春期!』、いかしますね。靴箱に手紙。どう考えてもラブレター。しかしそれを大家さんは、不審物として職員室に届け出るんですね。いかす、いかします。宛先不明、差出人も不明。ああ、確かに不審な手紙かも知れません。少なくとも受け取る側からしたら、不気味、そうなんでしょうね。誰やねん、お前。うん、わかる。しかし、先生、ちょっと差出人の気持ち、わかっちゃってるんだなあ。顔、ほんのりと赤らめて、あんたが可愛くなってどうするですよ。で、手紙は晒しものになるっていうんですね。いかしました。この現実的対処にしびれました。そして新しい登場人物。104号室の熊川さん。ヒゲのおっさん、小太り、あつかましい。職業、少女小説家だそうでして、いい感じに酷いギャップ。で、このおっさんもチエちゃんの対応にショック受けてるってんですね。いや、もう、チエちゃん、素敵でした。非情、万歳です。

『絵本とママ』、ゲストです。母ひとり娘ひとりの物語。お母さん、岬透子は美人の絵本作家。けど私生活はいろいろだらしなくて、おかげで娘のひめは、17にしてしっかりものに育ってしまって、学校でのあだ名は王子なのだそう。女性誌に載ってそうな雰囲気。美人で人気の絵本作家というのが、どうもありにくそうではあるんですが、まあそんなことはどうでもいい。奇行の母と、面倒見のいい娘。その娘の真面目そうで、けれど娘っぽくもあるところ、その幅はいいなって思いましたよ。

『もえグラ』、燃えろ!! グラフィッカーズなのだそうです。ゲームメーカー、グリッドカンパニーの中途採用面接を受けにきた八田やえ。レトロゲームが好きで、そのノリでキャラクターを考えてきたのに、最近のゲームときたらやたらのリアル志向。派手なキャラクター、緻密なイラスト、そうした昨今のゲームの状況を前に気後れする。それで既にこの会社で働いている友人、三橋トーコのもとに駆け込んで、なるほど、この人の推薦なんですね。トーコにいろいろ助けてもらって、そして資料室で出会ったのが宍戸さん。レゲーで対戦して、やっこにぼろくそにやられて、なるほどここからの落書き大会。そこでのやりとり。これがやっこ採用の決め手になったのかな。しかし、ちょっといただけない。昔のゲームのリメイク。登場人物が全部女の子に変わって云々、このくだりは納得いきません。ネット中心にとにかくウケのいいレゲーリメイクというのは、ただいたずらにキャラクターを今風にしたり、可愛く、あるいはエロエロにしたり、そういうのではなく、いかにレゲー、その当時の雰囲気、魅力を再現したか、その本気度、入れ込み具合によるものなのではないか。『3D スペースハリアー』しかり、『みんなでスペランカー』しかり、当時を知り、また当時そのゲームを愛していた顧客がいるからこそ、その再現度や、そのゲーム性の根幹に肉薄するリメイクが評価され、話題になるのじゃないのか。そして作り手もそれを理解してる、そう思っているからこそ、あのリメイクものについてのくだりには違和感を覚えました。

現実にはそういう現場もあるのかも知れないですけど、もし面白い面白くないが無関係で、萌えキャラ、エロキャラ投入で話題獲得するなら、レゲーをわざわざリメイクする必要なんてないでしょう? 炎上必至、話題になること第一なら確かにこういう戦略もありだろうけど、それが購買に結び付かないと駄目でしょう? だからわからんのです。『海腹川背Portable』とかクソゲー認定ですよ? Amazonの評価、星ひとつ半ですよ? 悪名馳せた『カルドセプトサーガ』。ファンがついているゲームで舐めた真似すると、その怨嗟の声は四方八方に轟いて、実際私はこれらゲームにかかわったソフトハウスは忌避するようになりました。

というわけで、続き期待してます。ゲーム作りの面白さ、そいつをがつんとぶちかましていただきたい。皮肉とかではなしに、本当にそう思っているんですよ。

『フリーランスなあさみさん』、ゲストです。快適自宅ライフ、フリーでイラストレーターやってる深沢あさみは自宅が仕事場。って、羨ましいなあ。外出しないこと、家にこもることが苦にならない、そういう人にとって自宅職場は夢の環境ですよね。自分もかくありたい。そういえば、友人が自宅職場の夢を追って、手に職つけるため事務仕事を退職してました。ええ、夢の実現者、あさみさんはまさに憧れです。しかし、フリーランスという言葉の誤解、フリーターと思われてたり、これ実際あるらしいって聞きますね。洗濯物は部屋着のスウェットばかり。スウェット姿も似合っていて素敵。なんだろう、ひとり語り風、ちょっとスローな感じ、それがあさみさんのペースなのかも知れないけれど、悪くないなあ、そう思っています。

  • 『まんがタイム』第33巻第6号(2013年6月号)

2013年5月6日月曜日

九七式中戦車[新砲塔チハ]

 ガールズ&パンツァー』人気で、戦車のプラモデルが売れてるんだそうですね。って、今さらの話ではあるのですが、確かにあのアニメを見てると、模型も作ってみたいなあ、そういう気持ちになるのはわかるんですよ。私だって、高校生の頃などは学校帰りに模型専門店に寄って、ぽつぽつ買っては組んで塗ったりしてたわけで、その頃のことを思い出すといいますか、ああ、なんか作ってみたいなあ。ずっとそんなこと思っているんですね。けど、戦車は興味あっても作ったことないからなあ、そう思っていたら、続々模型誌がアニメに出てくる戦車の特集組んだりしてまして、ああこりゃ買っとこう、読むとさらに作りたくなって、ええと、模型誌は模型専門店で買ってるんですが、しっかり覚えられてしまいました。そうしたこともあって、いつか作らんとなあ、そういう気持ちがずっとくすぶっているのです。

けど、作るとひとことでいっても、なにを作るか、それが問題なのですよ。IV号D型 でいいじゃん。なんなら最終回仕様でも。そういう気持ちもあるんだけど、なんだかちょっと違うような気がして、キットの出来とかじゃないですよ、自分の気持ちの問題。同じ作るなら、これと提示されたものじゃなくて、好きなもの作りたいなあ。そんなこと思ってるみたいなんですね。

あれがいいか、これがいいかなあ、みたいなこと思って、いろいろメーカーサイトを巡ったりして、よしこれだ! と思っても、もう生産されてなかったりと結構な逆境で、そんな中、普通に買うことができて、作ってみたいなあ、そう思えるのがあった。チハですよ、チハ。旧日本軍の誇る中戦車。なんか散々な話ばっかり聞かされますが、実際のところは、わりかし優秀な車輌だったらしいですね。で、新砲塔ってのがいい。そう思って調べたら、ファインモールド のキットがあったのでした。タミヤのもあるんだけど、こっちはスポット生産とかで、普段は流通してないみたい。というわけで、ファインモールド一択ですね。

自分には、同じ作るならちゃんと作りたい、そういう欲求があるようで、初心者、というか入門者のくせにそんな不遜なこと考えるから、いつまでたっても作りはじめられないんですが、まあ性分だから仕方ない。新砲塔チハ、車台も後期なら、迷彩も後期の三色迷彩でいける。となると、GSIクレオスから後期迷彩色のセットが出てる。塗装については『アーマーモデリング』3月号で三色迷彩の解説があったから、それを参考にできる。必要な知識、情報だけは集めに集めたり! あとはやる気だけだ!

まあ、そのやる気が常に問題なんですけどね。

あんまりハードルを高くすると、はじめるのが大変になる、それはわかってるんですが、適当に組んで適当に塗ってとか、面白くないでしょう? 史実どおりとかは望みすぎ、ある程度の揺らぎも許容されると期待して、それっぽいのを作りたい。みたいなことを思って、思うがゆえに、いまもぐずぐずしています。

もし買うとしたら、エアブラシも欲しいな。いや、エアブラシ、安くなりましたよね。信じられない。1万円しないのもあったりして、また3万円も出せば結構なものが手に入る。すごい時代になったと思って、いやもう作るとなったら、一気にエアブラシまでいくつもりですよ。かくしていろいろ情報集めながら、いつか作る日のために力をたくわえているところです。

2013年5月5日日曜日

ねぐせ

 テレビアニメーション『たまこまーけっと』、ちょっと懐かしさ感じさせるような商店街コメディアニメ。懐かしいっていうのは、商店街とかその人情、人びとが寄り合ってるその様子なんかもそうなんですが、あの鳥、デラ・モチマッヅィの存在がですね、昭和のアニメの感触思い出させるものでして、面白かったですよ。昔のアニメ、それを現代の作法、センスで作ってみました。そんな感覚があった。ある種、非常に高い趣味性を感じさせるアニメであったのですね。

『ねぐせ』は、『たまこまーけっと』のエンディングテーマであります。ゆったりとした時間の流れるアニメ、商店街にはレコード盤で音楽を聴かせてくれる、そんな名曲喫茶が存在しているような世界で、人の気持ちや情の揺れ動き、それが描かれて暖かで、毎回のエピソードをしめる語りも実にいい味を出していました。そんなアニメのエンディングを飾るのが『ねぐせ』。タイトルの面白さもありますけれど、これがまたポップな音楽でして、作中の雰囲気、それを一転させるような曲調、そのライトでキュートな音楽が、さすがですよね、すごくマッチしていて楽しく魅力的であったのでした。

オープニングの『ドラマチックマーケットライド』、そのいかにもオープニングといったはじけた雰囲気、ぱあっと広がっていく感覚もすごくよかった。けど自分が最初に手にしたのは『ねぐせ』の方で、ああ、まわるまわるレコード、その歌詞も、歌う声、その触感も、なにか私をとらえてやまない、そうした感覚に溢れていて、いやもう聴くほどに素敵。アニメの内容にそって、けれどアニメを離れても充分に魅力を保っているだろう、その音楽、歌詞にすっかり魅了されているんですね。

なので、次はオープニングかなあ。ええ、一度に買うこと、しなかったのですね。買っときゃよかった。絶対後悔しないから。なんて予感はひしひしとしてるんですけどね。

2013年5月4日土曜日

『まんがホーム』2013年6月号

『まんがホーム』2013年6月号、一昨日の続きです。

企画エッセーは「母の日の思い出」。参加者は宮成樂、おーはしるい、あさのゆきこ、木村和昭、小石川ふにであります。宮成樂、妹さんがお母さんスキスキだっていう、あの話、面白かったですよ。保育園の帰り、お母さんにおみやげを探してから帰る。カエルやらトンボやら、いや、お母さんというのは大変なもんですなあ。おーはしるい、タワシのプレゼントは、微笑ましい思い出。お母さんも、まさかそういうのとは思ってらっしゃらなかったんでしょうね。普通の思い出よりも記憶に残る、そんなプレゼントのように思います。木村和昭のいう、久しぶりに母親に会うと小さくなったと思ってしまう。そうした時の移りゆくこと、切ない、そういうことを自身感じるようになってきたのですよ。ええ、母の日とか関係なく、毎日母のことを思う、それくらいでなければならないのかも。いや、小遣いくんねーかな、ってのもあれですけど、こうしたことを冗談で書けること、それがある意味母との関係を物語ってるようにも思えて、ちょっとよかったようにも思うのですね。母の日、その思い出を過去のものとせず、重ねていく、そうありたいものだ。そういう気持ちにさせられるエッセー企画でした。

『200年の夜と孤独 — おひとりさま吸血鬼』。月夜野しのぶ、200歳の吸血鬼。履歴書、本気で書くとなると、あんなに大変なことになるのか。名前だって何種類もある。ああ、そうだろうなあ、なるほどと思わされましたよ。さて、今回はレンタルビデオ店でアルバイト。夜のビデオ店となると、アダルトビデオを借りにきた男性が困る。って、そんなものなのか。とりあえず試用を申し出て、それでしっかり活躍してみせるんだからたいしたものです。なるほど、男性をその気にさせる、みたいなことも可能なのか。200年の知恵、すさまじきだな。勉強研究にも余念がない。有能な人であります。いや、人じゃないんだけどさ。その人に似た存在でありながら人ではないということ、それが少し語られて、このちょっと寂しげなのか、あるいは人恋しさとでもいうのか、そうした雰囲気が大変よかったです。

『半熟やおよろず』、いまだゲストなんだけど、この漫画、気にいってますよ。神様になるために日々勉学にはげんでいる。そんな見習いたちの物語。鳴がですね、出来がよろしくないんですが、頑張ってて、その頑張ってることみんなわかってるっていう、そういうところが面白い。今回は、神様の免許とか、そういう話。なるほど、試験で受かって免許をとるというやり方があれば、スカウトされることもあるのか。友達がそうやって前に進んじゃって、免許は後でいいって、なるほどそういうものなのか。さて、鳴ですよ。今回もいろいろ面倒見てくれる人がいて、やっぱり人好きのするタイプなのか、あるいは才能のある子なのか。行方不明の稲田姫、いや夫婦喧嘩して家出したのか。その彼女と出会って、コーチしてもらう。中つ国、地上に降りて、願い事してる子の願いを聞き届けるよう促されて、うまくいってなによりでした。この出会い、今後、生きてきたりするのかなあ。魅力的な人、いや神様なんですけど、櫛名田比売、いいキャラクターでした。

  • 『まんがホーム』第27巻第6号(2013年6月号)

2013年5月3日金曜日

『まんがタウン』2013年6月号

『まんがタウン』2013年6月号、発売されています。ゴールデンウィーク、毎月の発売日に休みがかかって、ばたばたと前倒しになった結果、なんと2日に出たんですね。表紙はアクション仮面の人形を持った『新クレヨンしんちゃん』しんのすけ、そして『鎌倉ものがたり』、新連載『彩陽女子校食物調理科』と『サイボーグ×花ちゃん』の告知カットもございます。

『彩陽女子校食物調理科』、新連載です。食物調理科、略して食科。先輩たちの進路を見れば、見事に皆夢を叶えている? 立派な調理師となり、三つ星やらパリやらと、なかなかに絢爛です。しかし今年の一年生、三菱いろは、この子はなかなか前途多難の模様で、料理がうまいわけではない、さらにいえば学科もできない。友人たちからも心配されている次第です。料理を焦がしてしまう、炭にしてしまう、そんな子。揚げ物の温度と聞かれて五千度と答える。そんな子。友達は、お好み焼き屋の娘八千穂、小料理屋の娘那由多、そしてなにかと面倒見のいい百合菜。この子らの、調理師目指して腕を磨く、そんな学校生活。とりあえず、いろはは期待できなさそうかなあ。ともあれ、頑張っていただきたい、そう思います。

『ぼくの奥さん』、おお、しっかり展開していきますね。14年前のキャロ失踪にあたり、ステファノのことを疑いながらも、証拠がないため、今まで苦渋の日々を耐えてきた。そんな夫妻が真実に一歩近付いたことで、悪魔的な顔になりながら、次の手を考えるというんですね。城にいれない、キャロリーヌをひとりにしない。尻尾を出すのを待つというんですが、それと同時に、奴の次男坊とキャロとの縁談を円満に断わるための一案、キャロとルイの結婚を進めるというんですね。ああ、ルイ、気に入られてますよね。ご両親に、そしてキャロからも。ルイがですね、キャロとの結婚を快諾するんですけど、その時に思い浮かべたこと、それが素敵だった。キャロ、彼女のことを思い、彼女となら — 、そう思ったんですね。ええ、きっとキャロにとってもよい結婚となることでしょう。そして兄からの贈り物。ああ、ピストル。これ、今後のキーアイテムになりそうだなあ。ルイの活躍、あるのかな? いや、あるのだろうなあ。ほんと、このトラブルを乗り越える、その道のりがどうなるか、楽しみでありますよ。

『大正乙女カルテ』、今回は洋装で喫茶店にいくというのですが、ほう、この仕立ては路乃の仕事ですか。レトロモダンといってもよいものなんでしょうか。路乃、かのとともにとても可愛らしい。当世風のお嬢さんであります。しかし、喫茶店にいくだけでも大変。実際、女性がこうして喫茶店にいったりすること、これだけのことで、はすっぱだなんだといわれたりしたとかいいますよね。しかし、路乃のいちいちの驚き、感激、面白かったです。洋服に戸惑い、喫茶店の様子に感心し、慣れない洋菓子に慌てる。シベリアですか。和洋折衷、まさしく洋食文化とともにできたお菓子といった風情がありますよね。進歩的な女性に対する無理解あれば、それを積極的に評価しようという人もあり。そうした時代のなかにあって、前に進もうとする彼女らの姿、それはいきいきとしてよいものだって思わされる。というか、はつらつとして可愛いですよ。ええ、今回、コミカルだったことも含め、大変に面白かったです。

『きぐるめくるみ!』、くるみを狙ってるお面の女の子、ももちゃん。彼女がくるみに執着する理由が語られて、うわあ、くるみに依存してるのか! なにもできないくるみであって欲しい。いつでも、なんでも、自分を頼ってくる、そんなくるみでいて欲しい。だから、彼女の自立の道を阻み、着ぐるみ同好会もツブしてやると穏やかでありません。反面、着ぐるみ同好会は二宮亨、柏木楓ふたりを加えて、なるほどいい感じに動いていってるじゃありませんか。まずはなにをするか。くるみの父の案、和菓子屋で売り子、くじびきもやろう、それを即採用して、とにかく実績を作っていこう。楓の決断と判断、あれはすっきりさっぱりきびきびして、実にいいですね。先生を引き込む文句なんかも完璧で、さてここにももちゃんが妨害を企てる。どう対応していくのか。きっと悪い風にはならないだろう、くるみにとっても、ももにとっても。そうした展開を期待したいところですよ。

『サイボーグ×花ちゃん』、ゲストです。ひと月前に事故で亡くなった幼なじみ、桃乃花。彼女はサイボーグになって帰ってきた、というんですね。祖父が科学者ということで、まあ、とりあえずサイボーグになった。まだ機械の体に慣れず、いろいろ失敗してる花。そんな彼女の面倒を見たり、ふりまわされたり? 赤井鉱石、なんのかんのいって花のことが好きだったりするのでしょうか。幼なじみが死亡、えらい重い設定だけど、とりあえず暗さ、しんきくささは皆無。むしろ明るく快活、コメディとして楽しむのがよさそうな雰囲気です。花にしても、ドリル装備や他にも不思議機能満載、自分でも把握できてないそうした機能仕組みに花自身ふりまわされて、けど時には役にたったりもする? どちらかといえば自滅型。けど、鉱石がちゃんと側にいてくれるっていうんですね。そうしたラブコメ? ほのぼの系微恋愛ものであります。

  • 『まんがタウン』第14巻第6号(2013年6月号)

2013年5月2日木曜日

『まんがホーム』2013年6月号

『まんがホーム』2013年6月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかをメインに、母の日でありますね。カーネーションを手に掃除機を担いだらいか。なるほど、お手伝いをしますよ、家事をかわりますよ、ってことですね。『オトナのいろは』綾乃はお手伝い券、肩たたき券、背中流し券、『ようこそ!オーロラ百貨店』はえにちゃん水菜がカーネーションを持っています。そして異色の存在、『孔明のヨメ。』から徐庶であります。

『ただいま独身中』、楓の恋愛模様、今なお逆風が吹いているようです。姫くんとのデートがキャンセル。とはいっても、向こうは楓を攻略する気満々ですよね。姫くんに、職場では桂さん。なんだよ、モテモテじゃん。いや、だからといって決して楓側が乗り気でない? 少なくともノリノリではない、そういう噛み合わなさは、ある意味恋愛のリアルなのかも知れません。タイミングのあうあわないって大事だなあ。しかし面白かった。楓にいろいろ文句をいってくる同僚、あの人がなぜつっかかるかの理由がわかって、ああ、なるほど、傘マニアだからなのかあ。って、すごいな操、そんなつっこみはじめて見た。そして姫キャンセルの件、その背景がちょっと見えて、これは次回、いろいろありそうだなあ。面白そうです。

『いぬにほん印刷製版部』、いい感じに進んでますね。なるほど、自分が仕事で関わった本、買っちゃったんだ。これが自分の仕事なんだ、そういう気持ち、なるほど紙谷のフレッシュな感じがよく出てますね。しかし先輩安田さんは、そういう感慨からは程遠いようで、もう慣れた? ただ自分の前を通過していくだけのものになっちゃったのか? そうした温度差はなるほどいろいろ思わせてくれて、けれど安田さんが決していいかげんだとか、ぬるいとか、そういうことはないっていうんですよね。製版の仕事、その成果、それはただ嬉しいってだけじゃなくて、責任も伴うんだっていうこと。それをきっちり態度、仕事への姿勢で示してみせて、ああ、なるほど、慣れたんじゃないんだっていう、ただ喜ばしいだけじゃないっていうその向こうにあるものを提示して、これはいい仕事ものとしての見せ方だなあって思いました。そして、「あ」。最後まで面白かったです。仕事って大変だなあ。

まりかちゃん乙』、今回もやっぱりめんどくさいまりかちゃんです。扉のりの、可愛いなあ。頭がよくて頼れるしっかり者、せいらにもゆなにもいいところがあって、けれどまりかにはない。それでゆな、りの、せいらに自分のいいところを聞き出そうっていうんですね。まりかのよさって、なんのかんのいって愛されてる、その人好きするところなんじゃないかなって。ウザいのめんどくさいのいわれながらも、こんだけ友達がいるわけだよ。せいらなんかは、からかって面白がってるところもありますけど、反面えらいことまりかから攻撃されたりしてるのに、まだ友達やってる。いいじゃん、まりかちゃんのよいところは、その愛されやすいところだよ。なんて思ってしまう回でありましたよ。しかし本当に、りのの巧みなまりか扱い、それを見て自分はまだまだだ、もっと頑張らないとと決意するゆな。いや、ちょっと待ってくれ。もしかしてこの漫画で一番やばいのは、ゆななのか? なんだかわくわくしてきましたよ。

『おかあさんがいっしょ!』、おお、戻ってきたんですね。パワーアップして帰ってきた! んだそうですが、基本のテイストは以前のとおり。面白いですよ。ちょっと絵柄を変えたんですね。なんだか全体的にフレッシュな感じ、玉男もなんだか若々しくなったようで、みい子も可愛さ増した、そんな雰囲気。お母さんも、なんか凛々しくなった? そんな感じがします。絵の雰囲気もちょっと変わって、時間もずいぶんあいて、けれどこうして読むとそのブランクや違和感を感じさせませんね。面白い。最後の一本、公園で昼寝の落ちなんか、大変に面白かったです。

  • 『まんがホーム』第27巻第6号(2013年6月号)

2013年5月1日水曜日

HK 変態仮面

 せっかくのゴールデンウィーク、しかも毎月1日は映画の日。話題作もあることですし、いってきました映画館。話題作というのは、『HK 変態仮面』。もうずいぶん前のジャンプ漫画でありますね。パンツをかぶって変身、半裸で戦うヒーロー、その名も変態仮面。これがまさかの実写映画化。やたら話題になっていて、これは見ておくべきではないだろうか。また流れてくるプロモーション、その威力もすごかった。主役、いい体してるなあ! 鈴木亮平、この映画のために体重を15kg増量、一年以上の時間をかけて筋肉美を作りあげたというんですね。いや、ほんと、惚れ惚れするよな。このボディを観賞しにいくだけでも価値がある、そう思わないではおられないほどの魅惑ボディであります。

さて、映画ですよ。11時の回を選んだんですが、満員といっていいほどの入りでした。男ばっかりみたいなことはなく、女性もいれば、男女のカップルもいる。ああ、そうだろうなあ、デートにはうってつけの映画だろうからなあ。

まだ公開中の映画なので、内容には極力触れないようにしたいと思います。事前の情報から得られる範囲にとどめるとして、ええと、すがすがしいB級映画ですよ。基本、一発ぶちかまし系とでもいいましょうか、変態仮面のその姿、いちいちのポージングから、また必殺技にいたるまで、そのインパクトったらやっぱり並大抵ではなくて、その一挙手一投足に会場が沸く。いや、ちょっと違うな。たまらず笑ってしまった、そうした声があちこちから聞こえてきて、いや、私も笑ってしまってるんですけど、っていうか、あれを笑わずに見ろっていうのは無理だと思う。

もうこんなこと、いちいちいわなくてもみんなわかってると思うんですけど、馬鹿馬鹿しいことに真面目にとりくんでみました、そういったおかしさがやっぱりあるんですよ。鈴木亮平、魅惑のボディ、その本格スタイルの意味というのは大きかった。あの映画、並の体じゃ駄目だと思う。あの肉体美、均整のとれた美しさ、それが場違いどころか素晴しくマッチして、この映画の存在理由を証明している。まさしく説得力になっているんですね。

鈴木亮平、この人、30歳なのか。もうちょっと若いと思ってた。けど、さすがに学生服着て高校生役をするには無理がある感じだなあ、最初はそう思ってたんですけど、途中からどうでもよくなりました。だって、もっととんでもないのが、どかどかどんどん出てくるんだもの。細かいことはどうでもいい、面白いからどうでもいい、そういう感じに受け入れてしまうのがいい映画でしょう。人それぞれ好みというのはあろうかと思います。自分にしても全部が全部オッケー、そういえるほどにこの映画のすべてが好きなわけではないのです。けれど見ているうちに、いや、これはこれでいいんだって、そういう感じになったのでした。ええ、素直に面白い。そう思える出来でした。見にいって後悔とかはない、見にいってよかった、そういいきれる面白さでした。

そして、ちょっと感動した。いやね、よくよく考えたら、この映画、自分が好きな、正体を知られてはいけないヒーローもの、まさしくそのまんまなんですよ。誰も知らない知られちゃいけない、みたいなのって変身ヒーローもののロマンでしょ? この映画にはそうしたロマンがしっかりと盛り込まれていて、見事でしたね。もう私の弱いところに直撃して、まさかの感動の涙。いや、ほんと、見てよかった。そう思える映画でありましたよ。

ノベライズ

  • ひなたしょう『HK/変態仮面』あんど慶周原作 東京:集英社,2013年。

漫画

  • あんど慶周『HK 変態仮面』第1巻 (ジャンプコミックスDIGITAL) 東京:集英社,2013年。
  • あんど慶周『HK 変態仮面』第2巻 (ジャンプコミックスDIGITAL) 東京:集英社,2013年。
  • あんど慶周『HK 変態仮面』第3巻 (ジャンプコミックスDIGITAL) 東京:集英社,2013年。
  • あんど慶周『HK 変態仮面』第4巻 (ジャンプコミックスDIGITAL) 東京:集英社,2013年。
  • あんど慶周『HK 変態仮面』第5巻 (ジャンプコミックスDIGITAL) 東京:集英社,2013年。