2013年5月20日月曜日

『まんがタイムファミリー』2013年7月号

『まんがタイムファミリー』2013年7月号、先日の続きです。

エッセイ企画は「雨音は楽しいメロディー」。雨にまつわる思い出ですね。参加者は310、G3井田、幌倉さと、コナリミサトであります。雨のあがった夕方、道が池になっていたとか、走ろうとどうしようと濡れる時は濡れるっていう、いやまあ実際そのとおりらしいんですが、いやまあ、そのとおりですよね。で、ここからの展開ですよ。G3井田友人のいう、ビニール傘は楽だけど楽しくないからちゃんとしたカワイイ傘を持ったらいい。幌倉さとのいう、ビニール傘は運気を下げると聞き、奮発。それからは雨の日の外出も楽になった。うん、お気に入りのものを持つというものはいいものですよね。そう思ってページをめくったらですよ、コナリミサト、ちょっと高めのカワイイ傘を電車にて紛失! ああー。おそろしい落ちがついてしまいました。けど、安いビニール傘でも工夫次第で可愛く楽しくできる。雨は嫌なものですが、だからこそ、雨を楽しむ、そういう工夫をするのはよさそうですね。

『純情小町』、めちゃくちゃ面白いですよ。前回の、お菓子に部費をつぎ込んだためにお茶がない。その続きですよね。ゆっきーは、なんとしてもいいお茶を使いたい。だから私の持ち歩いてるのを提供します! って、ほんとゆっきーはお茶が好きで、そして郁にもお茶を好きになってもらいたいんだな。しかしお茶はお茶でも、茶葉。抹茶じゃないの。だから臼で挽かないといけない。って、すごいな! 石臼でもって、ゴリゴリ挽くんですが、ゆっきーの説明も面白ければ、お茶にかける情熱も素晴しく、って、40gに1時間かかるのか。つらいな。でも、そうやって頑張って、いよいよお茶をたてよう、そう思ったところで先輩にかっさらわれる。バニラアイスに抹茶、いいお茶ならさぞやおいしいだろうなあ。けど到底許される所業ではない。郁も穏やかではない。ゆっきーとふたりで、先輩に40g挽かせるっていう、あのお仕置き、実によかった。面白いですよ。

『宅飲み残念乙女ズ』、面白い。夢追いのプー、てつ子に招かれて家にいったら、なんか雑誌でできたカウンター。それでやっぱり飲むんですけど、わびしい! 恋愛の不調、仕事の不調、愚痴が連発、いつものことだ! そう思ったら、てつ子にもいろいろあるんだな。陰々滅々たるてつ子の話。いやあ、まあでもわかるよなあ。でも、最後の重大報告、あれがほんとおかしくて、そのフリで! その前提からザーサイの味! もうめちゃくちゃ意表つかれました。

『ギュっとして!よねちゃん』、最終回かあ。きみちゃんが引っ越していってしまう。って、ダーツで決めたのか。ダーツの縁でここにきて、出会って、仲良くなって、そしてダーツでまた去っていくんですね。写真家になるというきみちゃん。その別れの場面、ひとりおにぎりを売るよねちゃんが、いや、もう、そうなるよね。そして4年後、ああ、ただでさえ可愛かったきみちゃんがより可愛くなって帰ってきた。カメラがミラーレス一眼だ。公子の口から語られる、皆の、友達のその後。そう思ったら、あらら、よねちゃん、アイドルになってたんだ。それが引退、普通のおにぎり屋に戻る。ちゃんとふたり夢を叶えていってるっていうんですね。あの最後のページ、あの笑顔。見事でした。楽しい漫画、いいラストでありました。

『地味なコ、派手なコ』は体育祭。西條サンはブルマ装備、って、この人はなにをやっても派手になるようになってるみたいですね。千草の出る地味な競技、キャタピラ。これは面白かった。というか、千草、いい笑顔だな。初芽もいい感じに参加してきて、西條サンの地味活を阻止する! っていうんだけど、杞憂だと思うわ……。初芽の疑問もめちゃくちゃ面白かったです。そして千草のモノローグ、これがよかったんですよ。運動苦手だから、皆に迷惑かけてしまうから、体育祭はあまり好きじゃなかった。けど、西條サンと一緒の体育祭は楽しくて、その様子。じんとしたよ。また、西條サンのこと。地味活なんていいながら、一向に地味になる気配さえ見えない西條サン。自分が見えてない子なのかな? そう思わせて、実は違う。自分のこと、こうも静かに見つめているんですね。本当にカッコ悪いのは私の中身だわ。そういって、卑下するんですね。そこに千草がかけた言葉、その暖かなこと。ほんと、このふたりは素晴しい。西條サンも千草も、苦手意識やうまくいかないこと、自信を持てなくなること、いろいろあるんだけど、時にはげましあって、応援しあって、その関係がとてもいいなって思わされる。どちらかが光で、どちらかが陰、そういった関係じゃないんですね。対等に向き合っている、そういう友達なんですね。

『かしこみかしこみ』、本当に素晴しい。今回はやきいも? じゃないんだ。そういう名前の猫を探すんですね。ムクに山椒だけでなく、奏衣さまも一緒に探してくださっている。橘のマイペース、そう思ってたらもっとマイペースの桜。神社で留守番してた桜のもとに、やきいもが通ってて、だから別に探す必要なかったんですね。けど、やきいもが二匹? そっくりの猫がいて、けど飼い主には見分けがつくんだ。ほんと、ほのぼの。ほんと、読んでいるとだんだん頬がゆるむ。この漫画、大好きですよ。そして最後のやきいもが売れるようになったというところも、しみじみよかった。あのおいしそうにやきいも食べてる奏衣さまとムク山椒が実にいいんですね。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第7号(2013年7月号)

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