2021年5月18日火曜日

Plague Inc.

感染症を変異させながら人類根絶を目指すとんでもないゲーム『Plague Inc.』について書いてからほぼ1年が過ぎました。正直、こういう悪趣味な楽しみは世の中がある程度健全であったからこそみたいなところがありまして、いえね、今みたくガチ感染症で世界が世界が大騒ぎ! みたいな状況で楽しむのはいかがなものだろう……。いや、やってみたらやっぱり面白いんですけど……。さて、このゲームに感染症に立ち向かうThe Cureモードが追加されて半年くらいたちました。よかったですね、これで後ろめたさなく『Plague Inc.』を楽しむことができますよ!

The Cureモードが追加されていることには、随分前に気づいていたものの、遊ばないまま今まで放置してました。いえね、なかなか時間がとれなくてですね。でも今になって遊んでみたのはなぜかというと、Twitter上に、ウイルスは人間との共生を図るため、変異しながら弱毒化していくものだ、みたいな意見を言い募る人が結構いることを知ったからなんです。

いやいや、進化はそんな都合よく意図的に方向性が決められるもんじゃないですよー。宿主を速攻死に至らせるようなヤバい病原体は、次の宿主に感染するよりはやく自身の運び屋である今の宿主を殺してしまうため、自身のコピーを増やすことに失敗しやすく、結果的にマイルドなやつに遅れをとってしまうってだけで、そこに意図とか選択性とかありませんから。

みたいなことを話していた時に、『Plague Inc.』遊んでみたらわかりやすかったりしないかな? いや、でもこのゲームは意図的に変化の方向性を決められるからな。そうだ、Tue Cureモード遊んでなかったな。

こんな具合で遊んでみる気になったのでした。

The Cureモード。これ、感染症広げるよりも難しくないですかね!? 一番最初の病原体タイプ、バクテリアでしたっけ? をハードまでクリアしてみたんですが、これがもうぎりっぎり。

感染症の広がってる地域に検査官を派遣して、新規感染症の発現を確認すればゲームスタート。じわじわと広がる感染症に対応すべく、ロックダウンや国境封鎖を指示。他地域への伝播を抑制しながら手洗いの奨励や医療資源の確保をしていくのですが、これら行動にはそれぞれ予算が必要になるんですね。

このゲームのよくできてるのは、やみくもにロックダウンや国境封鎖を行うと住民間に反感が広がっていって、指示を聞かなくなっていくんです。そうなるといくらロックダウンかけようと感染拡大を止めるのは困難になるので、ほどほどでロックダウンを切り上げたり、経済支援等を実施することで反感を抑える必要があるんです。

これ見ましてね、あー、日本で緊急事態宣言やら蔓延防止やら、いろいろやっても効果が薄かったわけだよ。全然人出が減らないとかいわれるの、反感が広がっちゃってるんだよ。

とか思ったんですが、残念ながら政府はどーんと給付金を大盤振る舞いしたりはしてくれません。

ぐぬぬぬ。うまくはいかんもんだな……。

The Cureモードは、最終的にワクチン開発がはやいか感染症蔓延がはやいかのスピードレースになります。なので可能なかぎりワクチン開発にリソースを投入したいのですが、そうなると感染症対策がおろそかになる。すると感染症が広がる。死者も増える。死者が増えると当局の権威がごりごり減っていって、いよいよ市民はいうことを聞かなくなってしまう。

このジレンマ!

だよなあ、現実世界でも専門家とかへの攻撃、めちゃくちゃ増えとるけど、こういうことかよ! いやもう、社会動向のシミュレーションとして、シンプルながらも気の利いた、あと皮肉も利いた、妙にリアリティあるゲームでありますよ。

面白いので、興味おありのかたは遊んでみられるといいのではないかと。短時間で一戦終えられるのも悪くない感じですよ。

2021年5月17日月曜日

2021年5月16日日曜日

Good Job!

 Nintendo Switch Onlineの加入者特典にいっせいトライアルというのがあります。期間中、対象ソフトを遊びたおせるという心の踊るサービス。まあ、私の場合、他にやりたいものがあるとかそもそも時間がないとかでほぼ利用できずにいたんですが、まあ、それは置いておいて、『Good Job!』ですよ、2021年4月のいっせいトライアルにピックアップされたこのソフト、いっぺん遊んでみたいと思っていた! ええ、これを機会にちょいと試してみたというわけです。

『Good Job!』は、カテゴリーとしてはパズルになるのかな? 会社での仕事を効率的にこなすとGood Job! 高ポイントが得られるというゲーム。たとえばプロジェクターをプレゼン会場まで持っていくとか荷物をトラックに積み込むというように、ステージごとに設定されたミッションをこなしていくことになるのですが、普通に運んでもいいし、勢いよく窓や壁をぶち抜いて最短距離を狙ってもいいという、解き方の自由さとはちゃめちゃさが売りで話題になったゲームです。

これはプレイ前から知っていたのですが、備品や施設を破壊すると損害が発生するものの、評価されるポイントは主にタイムなので、時間かけて丁寧に運ぶより派手にぶっ壊しながら迅速にやっつけた方が高得点を得られます。いったいどういう社風なのか、いくらなんでも乱暴すぎる。でもプレイ動画を見ると、自分も一度社屋をぶっ壊してみたい……。

ええ、遊んでみたかったゲームなのです。

実際に遊んでみたところ、はちゃめちゃにやるにも、それなりの才能が必要なんだなということがよくわかりました。

意外と効果的にぶっ壊すのって難しいんですよ。破壊のスイートスポットみたいなのがあるのかな。電気のケーブルを使い、パチンコみたいにして機材をすっとばし、壁をぶち抜いてやるのですが、思ったように壊せないし、距離も出ないんですね。他にもフォークリフトの操縦、こいつがなかなか難しくて、思った場所に運ぶだけでも結構手間がかかる……。慣れの問題だろうとは思うのですが、単純に大暴れすればいいゲームじゃないな。通れる場所、通せる場所、それらを把握して、うまいこと動線を組み立ててやってはじめて理想のぶっ壊しが可能になる。そんな感触。むしろ、ここうまいこと通れない! 挟まって詰まって抜け出せない! みたいな感じでやきもきすることの方が多かったです。

そしてこれはゲームの本質から外れたところへの感想なのですが、プレイヤーキャラ、普通の新入社員じゃなくて社長の息子とか孫とかそういうやつなんか! 最初に流れるムービーでそうしたバックグラウンドがさらっと示されるのですが、これはちょっと興醒めだなあ!

いや、だってね? 普通のなんでもない社員が、時間効率一辺倒で損害かまわずむちゃくちゃやってもOKなイカれた会社! みたいなゲームだと思ったら、社長の身内が権威を笠に着てむちゃくちゃやってるだけなんですよ。意味合いが全然違ってくるじゃないですか。前者だったら、効率重視すぎ社会の異常さを楽しむみたいな風刺的悪趣味さが味わいになるけれど、後者だとアンタッチャブルなやつがめちゃくちゃやるのを社内の誰も止められない、そういう抑圧の匂いが出てきてしまう。

この設定はない方が楽しかったと思うなー。

なんてところがちょっと惜しいゲームでした。

2021年5月15日土曜日

あん

 久しぶりに映画『あん』を見ました。つい先日、5月11日ですね、NHKで紹介されていたのに触れて、見たいという気持ちが無性に高まってしまったのでした。NHKで取り上げられたのは、らい予防法の国家賠償訴訟勝訴から20年がたったことを受けてでした。現在も講演活動をなさっている上野正子さんとともに、彼女をモデルとした登場人物の出てくる映画、『あん』について語られて、ああ、いい映画だったな、映画館に見にいって、またテレビでやっていたのも見たなと、しみじみ思い出した。ええ、時に思い出しては見たくなる映画、それが『あん』です。

以前、この映画についての感想を書いたのは2015年、もう6年になるんですね。読み返してみれば当時はまだソフト化されておらず、見たければ劇場にかかるのを待って足を運ぶしかなかった。ですが今は動画配信サイトがあります。入っててよかったNetflix、好きなタイミングで自宅に居ながら視聴することができる。本当にありがたいことだと思います。

この映画は、たとえどんな時、どんな状況で見たとしても名作であることに違いはないと思いますが、今、新型コロナによって社会とともに人々が疲弊している状況で見れば、また違った感慨もあって、見てよかった、今だからこそ見てよかった、そんな思いでいっぱいになっています。

移動の自由が制限されている。それは緊急事態宣言といった外部からの抑制だけでなく、自身外出を避けようと思う内面からの抑圧もある、そんな不自由を感じる状況。またあるいは、コロナ対策のしわよせを受け生活が変わってしまった、悪く、より厳しい状況に追いやられてしまった人もあろうかと思います。よりマシな場に移りたい、そう思ってもそうそういい場所なんてものはない。つらいと、しんどいと鬱屈しながらも、今の状況に足踏みし続けている今、生きるということはなんなのだろう。こんな思いをしながら生きなければならない自分の生とはいったいなんなのか。そうした疑問を飲み込みながらあくせくと日々を過ごしている時に、この物語は共感をともに触れてくるのではないか、そう思うのです。

ただ、なにもなくとも生きてるだけでいいんだよ、そうした優しげで空虚ななぐさめを与える物語ではないということは肝に銘じておきたいところです。この物語は、もっと強い、前へと向かおうとする思いが描かれている。思いこそは強くとも、それが閉じ込められてしまっている、不自由にされている時に、いかにその思いに向きあえばよいのか。いつも望みがかなうわけではない、むしろ逆風の吹きすさぶことさえままある人生に、それでも生きよう、生きた、生きねばならなかったということの意味こそが照射されている、そのように思うのです。

久しぶりに樹木希林さん、市原悦子さんにお会いした、そんな気持ちになれたのはすこし嬉しかった。そしてこのことがはからずも命の、世の無常と、映画のうちに生き続ける永遠というものを思わせて、時間あるいは見るものの思いにより、映画の描き出すものは変化、深化していくのだと、あらためて感じさせられたのでした。

  • ドリアン助川『あん』(ポプラ文庫) 東京:ポプラ社,2015年。
  • ドリアン助川『あん』東京:ポプラ社,2013年。

2021年5月14日金曜日

『まんがタイムきらら』2021年6月号

 『まんがタイムきらら』2021年6月号、昨日の続きです。

『しゅーしゅーまにあ』

クールビューティー朝霧さんが、実はシリカゲル収集家であったと知った牧野。しかし、なんでまたシリカゲルなん? そう思ったら、やっぱり牧野もそう思ったか。なんでシリカゲルなんだ? おお、よくぞ聞いてくださった。疑問に思うよねえ!

この漫画、こんな具合に話題が、会話が展開していくときに、やっぱそこ気になるよね! みたいなしっくりとくる納得感があるのがよかったのですよ。例えば、なんでシリカゲル? 特異なキャラクターを演出するためにシリカゲルなのかい? と思ったら、多くの子供が好きで集めたりするビーズ。透明でキラキラして綺麗なもの。それが朝霧にとってはシリカゲルだったというの、おお、これ、なるほど納得ですよ。一気にこの漫画の地盤がしっかりと固まってきた、そんな感触得たのでした。

きれいだったから集めはじめたシリカゲル。でも好きで集めてるだけあってその用法、機能についても詳しくなってる朝霧がまたいい。でもってこうして朝霧の好きの理由がわかれば、次は牧野の番。なぜシールを集めるようになったかのきっかけが妙に物悲しいのも面白いんだけど、最初はただパンについてくるおまけ、いわば余分でしかなかったものが、アルバムに整理してみたら世界が一気に変わったっていうのがね、ちょっと感動的といいましょうか、すごく印象的でよかったんですよ。

なんでもなかったものが、一気に価値あるものになった瞬間。この子の価値観が引っくり返った、それも見るも鮮かに! いやもう見事だったと思ったのでした。

かくも納得感にあふれたこの漫画。登場人物の感情がわかる、共感性があるというのは、それだけでもう随分なアドバンテージだと思います。それに加えて、好きなものを語る、その感情の高ぶりもいい味出していて、いやもうキラキラだ! 心ひかれてやまない、そんな魅力がありますよ。

『ウサうさ! —Rabbit To Bunny—』

急に外の世界が怖くなってしまった!? 脱走を諦めてしまったミスターR。いったいなにがあったのか。その原因の描かれるくだり、すごく面白かった。

いつもは小屋の中で暮らしているうさぎたち。けれど昨日は小屋から少し外に出ることができて、でもそれがRにとっての恐怖体験になってしまったっていうんです。

そうか、道徳の授業で動物との触れ合い学習みたいなのあるんだ。うさぎは抱っこがあまり好きではありません。抱っこができても立ち上がらないように。などなどうさぎの扱いについて先生から注意があったんだけど、子供たち、まるで頓着してないですね! 我先にと手を伸ばしてくるからうさぎたちには恐怖そのもので、しかもRときたらやんちゃな男子に追いかけられてね、ほんとみんな先生の説明、聞いちゃあいないな! でもってR、囲い飛び越えていよいよ脱走成功か! と思いきや、えらい表情の先生にとっつかまってしまってね、いよいよ恐怖が限界に達してしまうんですね。

今回の面白さ、先生の注意したやってはいけないこと、それを子供たちが次々やっちゃう様子がテンポよくって、まるでドミノ倒しみたい! ほんと、このあかん行動の連鎖。見事でした。

My Private D☆V

『ゆめぐりっ!』のいしいゆかです。

D☆Vポイント、いい感じにちりばめられていますね。うるうるな瞳で見つめる女の子、それがメインにありまして、そこにロングヘアーのツインテールとかやわらかいふとももや女の子の身体のラインといった細かいポイントが付加されて、具体性が高まっていく、そんなスタイル。そうして描かれた女の子は、『ゆめぐりっ!』の印象とはちょっと違って、あの漫画は時々メランコリック、けれどいきつく先はいつも晴天! みたいな晴れやかさがあるでしょう。対してこちらはちょっとしんみり? 悲しすぎたり痛ましかったりはしないですよ。ちょっと気持ちが揺れ動いて、涙も浮かんでしまいました。そんな感じがあるんです。

今回のD☆Vポイント、そのメインであるうるうるな瞳でっていうの、ただうるんだ目が綺麗とか可愛いとかだけじゃなく、その瞳の向こうに見え隠れするこの子の感情、そこに魅力があるのだと思いました。この子は今なにを思って、なにを感じて、それがどうしてこの表情にゆきついたのだろう。そうしたことを思わせてくれるところがあって、なるほどこれが魅力です。うるうる瞳はただの要素ではなく、この子のうちにあるものに思いをいたらせ、その奥行を広げる、そんな入り口になるのだと思わされました。

2021年5月13日木曜日

『まんがタイムきらら』2021年6月号

 『まんがタイムきらら』2021年6月号、昨日の続きです。

『そらコミュニケーション』

お正月の情景、いいですよね。のっけからお餅。焼き餅はおいしいよね、と思ったらカレー&プリン餅とか混入してるのか。予告なしでいきなり地雷を口にしてしまったテンペスタ、お気の毒でした。はっ、おみくじの凶とはすなわちこのことだったのでは!?

璃野と那由多、朔の晴着姿もとてもいい。素直に朔のことを褒めないテンペスタが見事ツンデレ認定されてるのもいい感じ。ええ、この子についてはこの評価で間違いなしですね。

初詣でのお願い、せんりのそれは両親との再会だったのですが、ソラがかなうっていうんです。神様の伝言だっていうんですが、これ、きっとかなう、そんな気持ちにさせられますね。そして家に帰れば千十星が酔い潰れている! 夢の中であかりと再会している、これははたして夢なのか、それともつい先ほどまでの現実なのか、みたいなこと思ったりもしまして、ええ、これが正夢となればいいなって思える、そんないいお正月でした。

『トールさんの通り道』

トールのそばにいた彼が魔王だった。アーティの祖母の魔法によって、ブリから離れた魂が魔王の姿を取り戻して、向かうはサイドのもと。魔王の責任としてサイドを止めるという彼に、なおもブリちゃんと呼び続けるトールの寂しげな笑顔が忘れられません。

しかし魔王復活から急転直下ですよ。サイドの粛清。命の危機に直面していたライムも生存を確定させ、さらにはサイドを人間に戻した上で魔族としての記憶を封印、誰も死ぬことなく解決したというんですね。

そうそう、誰もが皆無事。これ、ブリちゃんにとってもそうだっていうんです。人形から再び離れた魔王の魂はブリに戻り、ああ、目を覚ましたブリを見るトールの嬉しそうな様! トールと一緒に暮らしていた時間が、ブリに、魔王にとっても心地よく、楽しいものだったんだろうなあ。そう思わされた場面でした。ええ、ブリちゃんもすごくいい表情見せてくれましたよ。

かくして漫画は終わりを迎え、人と魔族の共生も視野に入ってきて一件落着ではないですか。サイドの目指したものとは違う、多くのものがしあわせになれる世界平和への道筋がつきつつある、そんなラストは優しげで、この漫画に似合ったものだと思いました。

『ゆえに、アイドル革命!』

こちらも最終回。そうか、CHU♥IN GAMの目標、ファン100万人の達成も目前というところまできたのですね。かくして異世界でのラストライブとあいなって、見事CHU♥IN GAMの皆は目標達成、日本への帰還もかなうことになったのですね。

これでお別れとなれば悲しいのはユメですよね。地下アイドル時代からの熱心なファンですよ。それがこうして推しの成長に関わることになり、夢の達成にまで立ち会うことができた。ファンとしては満願成就といっていいのでは? いや、ファンとしての立場を超えた越権とでもいうべき過ぎた場所にまできてしまったのかな。ええ、ユメの思い、気持ち、それをもっと知りたいなあ。そう思うのは、一番近く感じた人物、それがユメだったからなのかも知れません。

これでお別れ。CHU♥IN GAMの3人は日本での再出発。けど以前とは違い、異世界での経験、それが彼女らを支えてくれることでしょう。でもってまさかのユメ、リリノアとの再会ですよ。不思議なサイリウムの力でもって、異世界との行き来が可能なんだ! ええ、これは大盤振る舞い。ユメ、よかったよなあ!

これ、すなわちCHU♥IN GAMの異世界&日本の同時制覇みたいな展開がこの先あったりするのかもですね。けれどそれはまた別のお話。彼女らの躍進に立ち会えないのが残念でならない。そんな思いの残って寂しい最終回でした。

2021年5月12日水曜日

『まんがタイムきらら』2021年6月号

 『まんがタイムきらら』2021年6月号、昨日の続きです。

『むすんで、つないで。』

七色、どんどん可愛くなる。今回はつなぐからじっと見つめられて、私を美しくする気ですか!? いやいや、より以上に美しくなってしまいますよ、七色さん。ほんと、この子、普段は伏し目がちで、なんかテンパっててぐるぐる目で、その正体、真価を隠してしまっているけど、実は目なんてきらきらで、ちょっとぽっちゃりかも知れないけど、はっとさせる美しさがあるじゃありませんか。今回はその美しさ、あちらこちらで発揮されて素晴しかった。

でも、この子、自信がないから、美しさを押し出してくるの、自分の妄想内だけなんですよね。今…、私のこと見てたでしょう?

ぎゃーっ! めちゃくちゃ美しいじゃん! 七色、最高じゃん。

この構図、つなぐも一緒ですよね。自己評価が低い。学校でもみんなから疎遠にされてる、人づきあいもうまくないって思ってるけど、あー、後者は決して嘘ではないか。でも皆が遠巻きにするの、あまりにつなぐの輝きが眩しすぎるから! 皆の憧れるきらきらつなぐさん。その輝き今回も健在で、でもつなぐは自分で気づいちゃいないんだよなあ。もったいないなあ。

そんなつなぐから七色へのアプローチ。ななと、もっと仲良くなれたらなって思って。

うわーっ! なんだこれ、少女漫画の一シーンみたいだーっ!

七色はぽかんとしてしまってますけど、ほんと、素晴しい。さあどう受ける七色。ライフで、ライフで受けろ!

『推しごとびより』

ライブの成功を受けての打ち上げの情景、これがライブ後とは思えないのが彼女ららしいと思えておかしかったです。だってさ、即売会の戦利品交換とかね、待って待って、これってイベント後のサークル打ち上げじゃないよね? ってな具合になってるのがほんといい感じにマイペースさ、自分の好きを追求してる様子を見せてくれていたのです。

さて、そんな現場に現れたふたり組。カラフルリウムのファン? ではないなこの感じ。あまりに可愛いと心町がえらいテンションになっていますが、この子たち、動画サイトメインで活動するアイドルユニット、ロゼだというんですね。

ダンスに優れる鶴川茜。音楽の才に長ける生田ましろ。このふたりから、練習もせず遊んでばかりと叱られて、さらには近々開かれるライブイベントの出演枠、それをかけての対決を挑まれたものだからもう大変。カラフルリウムの皆も、その勝負受けたんですね。いやもう、一気に緊迫の度合いも増す、そんな展開じゃありませんか!

と思ったところが、あまり緊迫しないのがこの子たちなんですよね。ほんとマイペースで、筋肉痛で動けないのもあるんだけど、ついつい動画をはしごしちゃったり、いや、これはトレンドの調査、対決相手のリサーチだからセーフですよね!? でも明らかに実力に勝る相手にどう向き合うか。さすがに緊張感、出てきましたよ。

好きの追求を通して輝きを増してきた、そんな彼女らのこれまでと、ライバル出現を受けて走り込みなどする彼女らのシリアスな活動と、どういう差が出てくるのか、楽しみですよ。

『ぎんしお少々』

一瞬、違う漫画かと思いましたよ。塩原さんに会えると、カフェへと駆けていく高校二年生。ところが彼女を迎えた塩原さんは、塩原は塩原でも塩原違い。もゆる、妹の方だったっていうんですが、ボヤっとしてるって酷いよお姉さん!

この押し出しの強い子、まほろファンの子、若葉谷セツナ。以前、しろの塾での先輩、風花かなめって子がいましたが、この子のクラスメイトなんですね。セツナに追いついてきたかなめがもゆるのこと霊感少女ゆうてみたり、でもってまほろのこと口にしたことから、しろとの関わりが明らかになってきたりと、これ、人間関係がいろいろ錯綜してきましたよ。まほろとの繋りを確保せんともゆる攻略に舵をきったセツナとかね、さらにはもゆるに伴われたしろとかなめの再会? 池を眺めながら親交を深めるの巻?

新たな個性が加わってきて、なにが起こるんだろう。きっとなにか面白くなりそう、そんな風に思わせてくれる。というか、セツナがなにかやらかしてくれそう。一種、もゆるを超える逸材のように思います。

2021年5月11日火曜日

『まんがタイムきらら』2021年6月号

 『まんがタイムきらら』2021年6月号、先日の続きです。

『星屑テレパス』

ユウを訪ねて灯台を訪れた海果。しかしそこはもぬけの空で、夜になっても戻ってこない。灯台に入ってみれば電気もつかず、ランタンも航海日誌もなくなって、まるで最初から誰もいなかった、なにもなかったみたいになってしまって……。

ぽつり灯台にひとり座り込んでいる海果の姿、そのものがなしさ。自分が酷いことをいってしまったからユウはいなくなってしまった。その悲しみを絞るかのように泣く様は胸苦しくなるほどに痛切で、それだけにこの子の心の底から願ったこと、その言葉のほとばしりにはたまらないものがありました。

しかし、ユウという子は、本当にこの世界に存在するのでしょうか。海果にだけ見えているわけじゃない。他の皆とも交流をしているユウだけれど、もしかしたら宇宙に居場所を求めた海果の生み出したイマジナリーな存在なのではないか。そんなことさえ考えてしまった。

帰ってきたユウ。海果との対話、その切々と思いと思いをやりとりする姿はいじらしく、そして少しずつ強くなっていく海果。その思いがつのるほどに、この子は前へと進んでいくのだと思わされたのでした。

ユウの思い出したという故郷の歌。これも前進でしょうか。ふたりの結びつき、そのしっとりと強くしなやかなる姿。見つめあう目と目、その向きあう先にあるもの、その確かさが素敵でした。

『しあわせ鳥見んぐ』

遠征、翼とすずだけじゃないのか! ひなに岬も加わってのにぎやかな出立。最初はそのテンションについていけてなかったっぽい岬も、オジロワシトークをきっかけに普通に馴染んだっぽいですね。うん、やっぱりオタクの類は好きなこと語らせたら一発だ。

今回の目的地は宮城の伊豆沼。マガンのねぐら入りを狙おうっていう、その理由、早起きできない人もいるからなのですか……。山形から宮城への移動、隣県ですけど、日本海側から太平洋側に出ることになるから、結構大変だったりするのかな? 今回はトンネル通ってますけど、京都でいえば京都市から舞鶴にいくみたいな感覚? 正直隣府県の大阪や滋賀に向かう方が近いと感じる……。もし夜明けを狙って移動するとなると深夜発どころか前日から夜にかけての移動みたいになるのかもですね。

今回描かれた鳥はノスリと、そしてマガンでした。人の手が加えられた環境を好むというノスリ。人の姿が見えないよう、ゆっくり車で近づくとわりと大丈夫だというそうした翼の説明。人と野鳥との距離に悩みを覚えていたすずには、大きく響いたみたいですね。そしてマガンはというと、狙われる側だからかな? ノスリ以上に警戒を見せて、少し距離をとってみよう。こうやってちょうどいい距離感をさぐっていくところ、これもすずにはいい経験となったみたいですね。

目的地の伊豆沼は次回ですね。ねぐら入り、そこで出会うこと、もの、それがなにか、すごく楽しみ。すずに、そして皆にとっていい思い出になればいいなって思います。

『一畳間まんきつ暮らし!』

今回は猫視点でみちかを追うという趣向。はぐれものの鮭吉。見た目も凛々しい、いや厳つい? そんな渋い猫の旦那が、頼りない下僕の身を案じて猫カフェを抜け出してはみちかの監視をしているっていうんですね。

これ、みちかからしたら鮭吉は世話しているお店の猫ちゃんで、でも鮭吉からしたらみちかは放っておけない子分なんですな。鮭吉がみちかの頼りなさを回想するところ、みちかはひとりで餌もとれないっていってますけど、違うよね! あの、ぎゃーっ! って叫んでる顔、いい表情してました。

下校時にみちかの向かった先、そこには知らない猫の縄張りで、なんだよ浮気しやがって……、傷心の鮭吉のひとり場を去るその背中の悲しさよ! でも、こうして一度は失った信頼がその後回復するところ。鮭吉の思い出と、そして新しい仲間を迎え入れるそのくだりはほっとさせられるようなよさありました。

こうしたあたたかみ。これこそは、猫カフェ猫夢庵の空気で、そしてみちかと猫たちの信頼感なのだろうなあ。ええ、いいお話でした。

2021年5月10日月曜日

『まんがタイム』2021年6月号

 『まんがタイム』2021年6月号、先日の続きです。

『お天気おねえさんの晴れ舞台』

朝のお天気コーナー。出番が終わった琴音に声をかけると、ごめんなさい! すごい勢いで謝ってくるんです。そうか、真由のこと、牧と勘違いした。というか、牧さんいないんだった! 怒られない! って、ぴかぴかの晴天笑顔になる琴音もすごいですね。牧さん、どれだけプレッシャーになってるんだろう。まあ、なにかしら失敗しがちな琴音が怒られる原因作ってたりもするんですけど、でもプレッシャー感じながらも、どーんといっちゃう琴音の勢い、こいつがいいんですよねえ。

とはいえ、牧の存在感ですよ。一週間不在というのだけど、ちゃんと放送はチェックしてるからとおしかり、いやさ励ましの電話がかかってきます。牧の表情険しいけれど、なんだかんだで琴音のこと気を配ってくれていますよね。そんな牧のこと琴音もちゃんと頼りにしてて、最初は牧がいないから怒られない! っていってたのが、電話がこないって落ち込んじゃって、この離れてわかる大切さみたいなの、よかったなって思ったのでした。

そんな牧も、今回は琴音からおしかりですよ。最初は心配から、牧さんも寝てください、その言葉に心安らいでる牧もいい感じ。そう思ったら、琴音がメッセージで駄目押ししてくるっていうね! この互いに心配しあってるところもまた素敵でしたよ。

『テレパス皆葉と読めない彼女』

皆葉くん、気もそぞろ! 澄花と一緒にマフラーのお礼の買い物にいきます。それであんなに緊張しまくって、澄花も怪訝そう? 一緒に寄り道はじめてじゃないよね? 夕飯買うのとは訳が違う。このやりとりに、笹本と桐谷が心の中でそろってつっこみいれてるの、おかしかったです。

しかし、皆葉、澄花のこと気にしてますよね。他の男子と話して笑ってる澄花を見て気持ちが落ちつかない。自分の心も読めないんだな皆葉くん。そしてふたり買い物にいった先で、なにを贈ったら澄花は喜ぶだろう、考えて迷って、その末に選んだのがリボン。プレゼントして、それを澄花が髪に飾る、その場面。丁寧に皆葉の心の動きを描いてみせて、素晴しかった。澄花が喜んでくれるだろうか、気にいってくれるだろうかと不安に思って、緊張して、安堵して、本当、皆葉は今この澄花との関係を通じて、これまで知らずにきた、不安をともに探りさぐり相手の気持ちをおもんぱかって、正解に辿りつこうとする行為、人づきあいというものを知っていっているんですね。

自分の感じている不安を口にした時に、澄花も同じだったと告げられて、これ、皆葉には意外だったりしたのかな。自分だけが気持ちを揺らしているわけじゃないんだよ。と、そこでまさかの皆葉不調? 思考のノイズに屈み込んでしまって、皆葉の身に起こったこと、これがいったいなにをもたらすのか、今後の展開の予想しえなさに私もドキドキしますよ。

『おちゃんぴぃ ちゃ美』

いいな、この漫画。ちょっと昔風っていったら申し訳ないんだけど、猫のちゃ美の心の台詞がね、書き文字で表現されてるの、その文字の雰囲気に描き慣れてるなってベテラン感を感じましてね、加えていえば扉絵背景の壁に貼られたポスターなんかの雰囲気ね、ああ、なんだろう、懐かしさがある。かつての少女誌や、そこからもう少し年長向けの雑誌に載ってたりしそうなんて思ったのですよ。

キャラクターの描きようもすごくうまいですよね。猫のちゃ美の表情、すごく豊かで、しかも顔だけじゃなく全身でその気持ち、感情を表してくる。これは猫だけでなく人においても同様で、飼い主の徳川課長、この人の職場の同僚、部下たちも、すごくのびやかに動く。まあ、一番に動くのはちゃ美ですけどね。ほんと、嬉しい顔、お怒り顔、不満顔からおすまし顔。魅力的だと思いました。

2021年5月9日日曜日

『まんがタウン』2021年6月号

 『まんがタウン』2021年6月号、先日の続きです。

『君と銀木犀に』

これは、葉介と泉、ふたりがなにものかに出会い、知り、世界を広げていく話なんだなあということを、あらためて実感させてくれるようなエピソードでした。

葉介の参加したイングリッシュキャンプ。学校の行事なんだそうですが、葉介はいきたくない。シナリオコンクールに応募するお話を書き上げたい、そう思ってるんだけど、大人ってこういうのを尊重してくれないでしょう? そんなこといっていた葉介が、夜、キャンプから泉に電話をかけてくるんですよ。いったいなにごと!? 書いてたお話、原稿用紙、捨てられるとかしたの!?

違ったんですね。お話を書いてたら集合時間に遅れて怒られちゃった。でも、キャンプにインストラクターとして参加していた大学生が、脚本のことを聞いてくれて、舞台になったら見たいから教えてほしいって、そういってくれたことが葉介にはどんなにか嬉しかったか、という話。

これは、葉介、泉の暮らしている世界の外部にいる大人の存在、それを知る、そういう話でもあったのかも知れません。大人って、そういってふたりは大人のことを決めつけがちであるけれど、そうじゃない大人だっているんだ。あるいは、まだ大学生だから? いや、そうではあるまい。自分たちの知らない大人がいるということを知ったふたり、それは世界の広さや、あるいはいずれ自分たちも大人になる、そのロールモデルとなりうる人に出会えたと思ってもいいのでしょうか。

このふたりが大人になった時、子供のやってることを興味持って受け入れて、それを評価してくれる、そんな大人になれるのか。それはわからないけれど、そうなれる可能性に彼らが開かれた、そんな気がしたのでした。

『立ち呑み布袋でもう一杯』

めっちゃ怖い話。

私は記憶が飛ぶほど飲んだことはないんですが、飲んだせいでやらかしてしまったことはまああるわけです。でも覚えているから後からいくらでも反省もできる、お詫びもできようものだけど、そうか、白瀬さん、やらかした上に忘れてしまった。やらかしたことさえ覚えておらず、布袋の店長さんから、あれから大丈夫でした? 聞かれてなおなんのことだかわからない。

こわー。ほんと、なにをしでかした? 常連たちと盛り上がった、そこまでしか覚えてない。店長と舘の様子を見るに、結構なやらかしですかい? 龍泉寺の言葉、いつでもいーよ、気長に待ってるってのも意味深で、いったいなにをやらかしちゃったの?

ほんと、怖ろしい話でした。

しかしなにが一番怖ろしいといっても、龍泉寺と布袋スタッフふたり、気を利かせてね、なんでもない話にしてくれた。白瀬が気に病まないようにっていうんですけど、つまり……、いったいなにやらかしたの!? それが最後まで明かされないまま終わっちまうっていうんですが、ほんと、白瀬さん、なにやらかしたの!? このわからないまま安心してしまう白瀬に、人間関係に恵まれましたね! そうした気持ちになりながらも、ほんとなにがあったのかと落ち着かない気持ちのぞわっと残る落ち。これを見事といわずして、なにを見事といおうか。すっかりしてやられた気分です。

『食欲しか勝たん!』

水着での写真撮影があるので体を絞らないといけない。なのについつい食べてしまったピザですよ。そうか、フラフープがマルゲリータに見えてしまいましたか、こころん。でもマルゲリータってそんなにカロリー高いの? ピザ生地は薄めで、カロリー高いものといったらモッツァレラチーズくらいでは? と思って軽く調べてみたら1枚で340キロカロリーくらいから。ああ、こころん、ラッキーだった。そこまでヤバいカロリーじゃなかった。

と思ったら、宅配ピザだとMサイズで1000キロカロリー超えてきたりするのか! やべえ。Sサイズでも750とかだよ。

フラフープの輪っか→丸い→ピザと連想しちゃうのはまだいいとして、うっかり頼んじゃってるっていうのがすごいよね。食べたいとなるともうとまらないのがこころん。しかも生地を厚めのものにしちゃった!? それをひとりでペロリ? いやもうこれ大変。というか、こんなの見せられたらピザ食べたくなるから、こちらもやばい。おそろしい漫画ですよ。とりわけ夜読むと危ないやつです。

今回、体を絞るといっていたこころん。結果はどうだったかというと……、おおちゃんと体形整えられたんですね。おおお、これが若さか、これが基礎代謝の力か。

2021年5月8日土曜日

『まんがタイムきらら』2021年6月号

 『まんがタイムきらら』2021年6月号、発売されました。表紙は『星屑テレパス』。これ、本当に美しい表紙ですね。寄り添うように隣り合って座る海果とユウ。ふたり揃いのドレス。ユウのドレスにはラベンダー、海果のはスズランの柄があしらわれていて、若干の色違い、けれどそれがすごくマッチしてきれい。肩にかけたレースのショールも素晴しく美しい。ユウが見るのは、夜空の向こうに輝く星でしょうか。そして自分の脚を抱き込むようにして身を丸めた海果が見せたその表情。こちらに視線をくれて、微笑みを浮かべているのがこの上もなく印象的で、ああ、とてもいい、とてもいいです。本当に美しい、この子のこの笑顔の向こうに広がる気持ちが見えるかのよう。その目に引き込まれるように感じます。

今月は新作ゲストが3本です。

『黒百合クロニクル』

女の子同士の絆を察知し、その記憶を奪いにくる危険な生命体、クロユリ。姿こそは植物のそれだけど、大きさが違う、いきなり地面から伸びてきて、雄蕊に似た器官でもって記憶を奪いにくる。かくして記憶を奪われてしまったヒダカ。普通は記憶の断片が失われる程度なのに人格まるごとやられちゃってるっていうの、ほぼすべての記憶がお相手、幼なじみのさららにまつわるものだったからっていうんですね。やべえな。この子の人生、ほぼ幼なじみでできとるんか。

幼なじみカップルの危機に駆け付けたのが、初瀬イザサ。ユリ神から力を託されてクロユリ退治をしている子なんですが、さららとヒダカの関係に若干ひいてます。そしてユリ神も登場。人格を奪われて空っぽになったヒダカに憑依してるんですが、ユリ神とさららのファーストコンタクトですよ、さららがやばいの。なんとまあ、やばいのはヒダカだけじゃなかったんだ。ふたりともに充分にやばい、ある意味お似合いのカップルだったんですな。

かくしてクロユリ退治の力を得たさらら。バケツを武器にクロユリを殴打しまくるんですが、この絵面が妙に面白いですね。とりあえずやばい。さららのやばさの前にユリ神も圧倒されて、これ、さらら最強ですね。きっと誰もこの子には勝てないやつです。

『バス停のお姫様』

帰りのバス停でいつも見かける女の子。お姫様のようにキレイなその子に心惹かれて、仲良くなりたい……。でも、そういってる小蜜は人見知りなのか。クラスの自己紹介で自分の名前をかみまくるレベルで緊張してしまう。そんな小蜜の頑張りですよね。

同じクラスで幼なじみ? 中学時分からの友人、茜に相談。一緒にバス停までついてきてもらって、しかしこれからどうしよう。まったく動けない小蜜に発した茜のせりふ、小蜜より先にバスが来ちゃうぞ! これ、すごくいい。声に出して読みたい日本語ってやつだ。こういう気の利いた台詞回し、好きですよ。

そしてビビりの小蜜が思い切って、バス停のお姫様に声をかけるところ。ああ、突然降り出した雨が小蜜の背を押しましたね。茜は傘を持ってる、自分も持ってる、でも例の子は傘を持ってなくって、これは大変と考えるより先に体が動いてしまった。そこに、この子の、困ってる人を放っておけない性格が垣間見えたように思えまして、いい子なんだなあって、勇気がわく瞬間、この子の場合、それは誰かを助けたい時なんだなって思えたのでした。

かくしてふたり知りあうことがかないました。これからふたりの関係、どのように進展してゆくのでしょうね。ここから始まってもいい、でもここで終わってもいい。そんな広がりとまとまりの感じられた一本でした。

『サカナフライ!』

扉絵、可愛いですね。クラスで飼っている魚に餌をやるのも日直の仕事。というので、宇見人手と卯未入歌、ヒトデとイルカのふたりが一緒に魚の世話をやります。

といっても、餌やってるのはヒトデで、イルカは横で魚のせりふをアテレコしたりして面白がってるだけかな? でもこの一連の描写で、真面目でピュアなヒトデ、お調子者で楽しいことが大好きなイルカ、ふたりの個性がよく見えていたと思います。

飼われている魚、名前はないんですね。それでふたりで名前をつけようというんですけど、いろいろ考えた結果、あさっての方向にいっちゃって、それでいつかお話できたらなあ、とかいってたら、なんと空中に飛び出してそのまま空を泳いじゃってる!

なるほど、それでサカナフライ。これ、ここからどんな展開があるのだろう。最後の最後に事件が起こって、まさにこれからどうなるの!? そんな飢餓感をかきたててくれました。

2021年5月7日金曜日

『まんがタイム』2021年6月号

 『まんがタイム』2021年6月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』。『まんがタイム』創刊40周年。これを受けて部長代理が大きなメダル首から下げまして、ええまさにあんたが主役! であります。これ、前身の『おとぼけ課長』、タイム創刊とともに連載開始してましたよね。となりますと、連載40周年ということでもありますか。これはすごいことですよ。ということで、『花丸町の花むすび』花子と『秘密のお姉さん養成ノート』蛍が花を持ってお祝い、でありますよ。

『良倉先生の承認欲求』

今回は良倉、上枝回でありますよ。良倉宅を訪問する上枝。良倉がパンケーキアートに挑戦するとかいってる、その手伝いなんだそうですが、手伝うのパンケーキ焼くのでも撮影するのでもなく、作ったパンケーキの片づけ、すなわち食べる係として呼ばれたっていうんです。

ほんと、この扱われ様といいましょうか。でも上枝に対して良倉が見せる遠慮のなさ、これ、不思議と距離の近さ? 良倉が上枝のこと親しく感じてるから、みたいにも見えるんですよね。それだけに今回も実によかった。ほんと仲のいいふたりに見えましたよ。

しかし今回めちゃくちゃ面白かったの、上枝の挑戦したパンケーキアート。擬人化良倉だーっ! いや、擬人化じゃないか。このパンケーキの写真をSNSに公開しようとする上枝を良倉が必死にとめる理由。同棲匂わせ投稿と思われたらどうするのかと、すごい剣幕! めちゃくちゃ面白い。ほんと、炎上要素全部良倉側と指摘する上枝の冷静さも面白さに輪をかけていました。

でも、このSNS投稿を制止しようとしたもうひとつの理由、その本心が最後に描かれるの、もうたまらんかったですね。承認欲求モンスター、良倉には上枝のポテンシャルがわかってる! これ悔しいだろうなあ。でもなんだかんだで認めてるんだから、屈折はしてますけどね、こういう点は立派ですよ、良倉先生。

『茨城ってどこにあるんですか?』

千葉代表、染谷アカリン、めっちゃ元気ですよね。多恵のストーカー、いやさファン、加藤さんのこと好きになってしまったこの子。次いつくるだろうか、ウキウキしながら仕事してたんだけど、加藤ったら横浜住まいだもんなあ、そうそうこないよなあ。かくしてアカリン、一週間もたてばモチベーションも落ちてしまって、どころかまともに稼動できなくなっちゃってるよ!

気分屋といってもいいのかなあ。あるいは自分の思いに素直。後者のような感じがしますね。基本陽気でいい子。それだけに落ち込んでる? 調子落としてるの見ると、なんとかしてあげたいと思う。多恵もそんな感じだったんかな? それで、たまたま仕事でこちらにくる加藤にあわせてあげよう。そんな話になるんですね。

鈴子の作戦、めちゃくちゃ笑いましたよ。加藤を呼ぶにしても、その習性を利用する。霞ヶ浦総合公園の風車を自撮りの背景にいれて、それで呼び出そうっていうんですね。いや、この作戦、多恵の発想か。でも見事に加藤、多恵の策に応えてくれて、かくしてアカリン、加藤と感動の再会! 気を利かせたか多恵と森戸は姿を消すんですが、ほんと、このノリノリ加減。絶対楽しんでるよね。

みたいに思っていたら、多恵のアカリンに対する心情、これがね切実さ感じさせてくれまして、それだけに加藤が多恵のこと大好きだってアカリンにバレてからの落ち込み。もう本当に深くて、なんてったって、罵ってくれ森戸ですよ。これだけでもいい子だってわかる。とことん策略とか向かない子です。

でも、アカリン、めっちゃタフです。その翌日にもう別の人が気になってしまってる。ええ、恋多き女。罪な子でありますよ。

『瀬戸際女優!白石さん』

白石、恋の予感!? 出演したCM、その製薬会社の社長から食事に誘われた白石に、社長が聞くんですよ。恋人はいるんですか? 慣れた感じの口説き文句、そう思ったら、途端に赤面して、またお誘いしたくてなんていう。その垣間見せた純朴さ? 一気に白石の気持ち持っていっちゃってね、これ、今度こそつきあうまでいけるのかな?

この後、真島とあって話した時もね、その社長さん、紳士なうえに金離れも悪くない。真島視点から見てもいい男っぷりで、まあ真島は面白くないから絶対褒めたりしないんですけどね。でも白石が社長とつきあったら、こうして一緒に話す時間がなくなるなって、そんなこといっちゃう真島もズルいよなあ。これまでもこうやって意味深なこといって、白石の気持ち惑わせてきたじゃん。真島は白石のことどう思ってるんだろう。ただ気のあう友達なのか。それともそれ以上のなにかがあるのか。

ちょっと白石のためにもはっきりしてほしいなあ、みたいに今回ばかりは思っちゃいましたよ。

2021年5月6日木曜日

『まんがタウン』2021年6月号

 『まんがタウン』2021年6月号、発売されました。表紙は『SUPER SHIRO』がメイン。どーんとでっかく、スーパーシロが描かれていまして、このシンプルな造形、逆に存在感感じさせるのがすごいですよね。ちょっと離れた点目が、表情をこれと伝えてこないことで奥深い? そうした感情をもよおさせるように感じます。この他には『部長と2LDK』、最終回の告知カットがございます。さらには『ルナナナ』、小坂俊史の新連載告知カットもございます。

今月は新連載が1本です。

『ルナナナ』

表紙のカットを見て、どんな漫画だろうと思った、その意表を突くような設定、展開。なんだこれ、SFだ!

アポロが月探査を終えて以降、その試みが継続していたらどうであったかを描こうというかのような、ありえたかも知れない月の情景。地球から見えないのをいいことに、各国が極秘に月の裏側にコロニーを建設、開発を続けていた。開発開始は当然昭和の昔。かくして主人公たちが住み込むことになったアパートいやさドミトリーは、月面コロニーといった近未来感など微塵も感じさせない昭和の建物そのもの。しかも主人公たち3人は、高収入バイトに応募したらまさかの月世界行き。この舞台と設定と登場人物、それぞれに見えるちぐはぐさ。おお、小坂俊史だ、小坂俊史テイストだ。

もうこれだけで楽しくなってきますよね。

勤務地が月だなんて聞いてないとかね、そういって求人広告見返してみたら「月で働ける」の文言、これひと月契約でなくて勤務地のことか! みたいなのがねしびれますよね。また時給3千円も、まさかの月円、重力6分の1だからお金の重みも6分の1。やってくれる。人が悪い。契約破棄のペナルティもヤバくて、月地球間の往復交通費が自腹になりますとかね、ほんとこの発想よ。もうめちゃくちゃ面白かったです。

初回の一番は「5メートル」でしたよね。あれ、ほんと面白い。言葉少なに伝えてくる面白さ。最高でした。しびれます。

『部長と2LDK』

最終回でしたよ。部長、感情大暴走ではないですか! 風呂で聞いた女子トーク、菜々に気のある男の影ですよ。もう、部長、見事に落ち着きなくして、西さんにはまだはやい。さらに加えて、菜々がちょっと意味深な反応してみせたせいで、おお、本格的にショック受けてますよ。

温泉出てからの宴会の席で、部長が問題の男子、青山を問い詰める問い詰める。好きな人いるの? にはじまって、もっと褒めろだの、それ以上は駄目だの、結構な無理難題では!? それもこれも酒のせい? 自分を失ってますよね。これ、酒のせいかな? 嫉妬が発端かな? いずれにしても酒にやられて、菜々は自分のもの宣言、さらに加えて大大大大大好き宣言までやらかしちゃって、最高でしたね。もう、こんなの見られる日がくるだなんて、感無量も感無量でした。

自分の失態に落ち込みながらも、菜々との同居生活の終わりを考えたら寂しいって、自分の気持ちを菜々に吐露してね、そこからのふたりの様子、素直な部長! 菜々の包容力! ほんとよかった。

部長にとってはとんでもない大曝露になってしまった、そんな旅行でしたけど、結果的にふたりの距離、さらにさらにぐっと近くなった。ラストに見せたふたりのやりとりなんてね、ほんと素敵だったじゃないですか。ちょっといたずらっぽく笑う菜々に、照れもなく真面目そのものに受ける部長、その様子。ええ、ふたりの暮らし、これこそが今のふたりのホームであるのですね。

『新婚のいろはさん』

早倉哲子ってソクラテスだったのか! いや、劇中ではたまたまですよってことになってたけど、作者の命名はソクラテスからだったのか! いや、偶然たまたま後から気づいてネタにした、とかだったらどうしよう。いや、別にどうもしなくていいですね。

早倉さんの名前の秘密、これ、小学生の頃には気づいていたけど、誰からも指摘されないまま今まできてしまった。親しい友人がずっといなかったからだ、そういっていた彼女に立て続けに、ソクラテス由来なのかと聞く人が出てきて、ひとりはいろはから、そしてもうひとりは、夏に一緒に海にいく約束している友達から。ああ、このことだけで早倉の身に起こっている変化というのがわかります。

小学生、中学生の早倉哲子にはいなかったという親しい友人、それがもう今の哲子にはいるんですよ! 学外にも、そして同級生にも、親しく話せる、そんな友人がいるんですよ。ああ、早倉哲子はもう一人で自在に泳げるのだ。

今回、早倉哲子の魅力もまた濃密でしたね。この子の魅力、それは内省的であるところだと思うんですよ。自分になにが足りないか、それを思って自ら課すトレーニングミッションとか、さらにはついつい見栄? を張ってしまう自分に対する外部的視点を持ってるところなどなど、こうしたところが、面白みでもあるのかも知れない、けれど同時に誰しも経験する、したことのある、そうした心の動きに、早倉哲子という人物を親しく感じることのできる、そんな描写になっていたと思うのですね。

内省的な哲子さん。けどそれがほどほどで、それゆえに人間的で、可愛いと思える。ええ、人はかわいい、かわいいものなのです。

2021年5月5日水曜日

2021年5月4日火曜日

2021年5月3日月曜日

『まんがホーム』2021年6月号

 『まんがホーム』2021年6月号、昨日の続きです。

『歌詠みもみじ』

ママさんの5月の憂鬱。そうか、母の日ってこんなに大変なのか。うちでは誰も気にしてないイベントだけど、最近のお家だとそうもいかないのかな。それこそ、今回のエピソードで触れられたみたいに、夫の母に対する妻の気づかい、この苦悩! これが毎年恒例のイベントになってるのなら、こうなるのもわかります。

これ、大変なのは、実母ではないってところなんでしょうね。今回描かれたのは母の日だったけど、人によっては誕生日だったりするのでしょう。なにかしら贈り物をしないといけない。変なもの送れない、しかも一番の当事者であるはずの夫が全然協力的でない。いやほんと、夫のこの態度は妻激おこでもしかたないシチュエーションだと思いました。

今回のとりわけ面白かったの、実母に贈った日傘、同じものにしたらかちあった時に大悲劇じゃんよっていう指摘。ああー、ここまで考えないといかんかあ。こうしたところにリアリティ感じさせられて、すごく面白かった。ママさんのこだわる理由、最初の贈り物が好評でどんどんハードルをあげていくことになったというのもまたリアルさ感じさせてよかったです。

今回のママさんの憂鬱。なんとかうまく乗り切って、でもさらにハードルあがってと、簡単にめでたしめでたしとはいかんのが難しいところ。この苦労をなかなか理解してもらえないところも、ママさんの受難といった感じでしたね。

『うちの秘書さま』

どうも調子のよくないメイドさん。派手に食器を引っくり返しちゃって、それ見たはじめが七瀬の仕業と勘違いするのね。メイドさんは平伏、七瀬はお怒り。はじめ、見事にしくじっちゃいましたね。

メイドさんが不調というの、屋敷の皆がそれぞれの視点から指摘するそのポイントが面白かったです。メイド連からは仕事の内容にもとづく指摘、うん、これはすごく納得できる。はじめからは自分の失敗をフォローしてくれない、庭師の田中さんからはおやつが出ない。だんだんなんか面白くなっていくんですね。

メイドさん、この屋敷を離れることになるというのですかい!? この漫画の登場人物で一推しなのがこのメイドさんなんですよ! やめて! はじめ様、お父様にかけあって! そう思っていたものだから、あの、だっと駆け出すはじめを見てね、ああご両親にかけあうのね! すっかり早合点しちゃって、そうかあ、ただ逃げただけなのかあ。はじめ様にはがっかりですよ!

でも、ここまではじめに惜しまれるメイドさん。はじめにとっては母のような姉のような存在なんですかね。というか、ずっと老いないメイドさん、すごいよね。この人のはじめ愛と、はじめからの思慕、それが見えたところは好ましく、それだけにラストの派遣期間が3週間と判明するところ、安定のメイドさん! 最高だったと思います。あの反応見るにメイド連は3週間って知ってましたよね。

2021年5月2日日曜日

『まんがホーム』2021年6月号

 『まんがホーム』2021年6月号、昨日の続きです。

『天国のススメ!』

またも太一に相談です。住宅関係? なんでまた、と思ったら、そうなんですよ、幽霊物件。本気で嫌がる太一がですね、霊感あったってこわいもんはこわい、切実さ感じさせてくれて、だよなあ、わかるわ。いや、霊のことでわかるわけじゃないよ? 対照的にわくわくしてしまう草間とのギャップも定番の面白さ。でも今回は草間の出番、ここで終わりです。

今回は橘案件でした。不動産やってる叔父に頼まれたとのこと。霊障? を疑われる現象のせいで入居者が居着かない物件を成約前にお祓いしておきたい。それで天狗の柘榴さんまで同行させるの、太一にしても家に憑いた霊はよほど手強いのかもなって思わせてくれて、そして出会った霊が、また違ったパターンで相当な祓いにくさ!

家族に会いたい一心でここに居憑いている女の子なんかーっ!

みんながみんなその子のいじらしさに打たれて祓えないっていってるのがお人好しなのかなんなのか。でもってこの子の来歴聞いてみて、さらに泣いちゃう。

この家を買いたいといっていたお客さんが、この子の兄だったんですね。お祓いをしようとしている、そう聞いて血相を変えたその理由。妹がこの家で待ってるかも知れないとの思いから、この家を買おうとしてたんですね。草間みたいなオカルトマニアなのでは? とか思ってごめんなさい。でもこの兄妹の再会、本当によかった。いやもう、太一じゃないけど泣いちゃいますよね。こういう人の情の機微をうがつ描写のうまさですよ。見事に、見事にやられてしまいました。

『ちくちく推して』

ラメ入りブルゾン、ついに完成したんですね。裏地が裂けて裏地レスになっちゃったとかトラブルもあったけれど、見た目は結構しっかりしたものができました。ポケットは飾りで使えませんっていうんですけど、見た目重視、デザイン優先の衣装の場合、使えない飾りポケットも当たり前にあるから問題ないですよね。しかし頑張りました。冒頭のえりかの表情も、達成感! やりました! って感じがして、ほんと魅力的でした。

えりかとゆみち、アイドルショップに寄ってから、カラオケ店で鑑賞会やることに決めました。ここから本当に面白くって、アイドルショップで写真を選んでたら、いつのまにかえりかがいなくなってて、知らず自分の生徒、増沢愛菜に話しかけてしまっていたゆみち。

愛菜さん、いいですよね。なんか変にクールで。かと思ったら、ラメ衣装で外出してるえりかのことね、度胸がすごいとかいってるの、本当に感心してたんだ! こんなキラキラの着て恥ずかしくないですか。愛菜の素朴な問に対するえりかの答がですよ、好きなもの着てしあわせ、気分もあがるっていうの、もう見事ですよね。カッコいいって、愛菜の尊敬獲得しちゃったよ!

ゆみちは自分の生徒との学外交流に冷や冷やしてますけど、えりかはまるで頓着しないで、鑑賞会にこない? とかいっちゃって、愛菜に三沢マイ、ほんとにカラオケ店まできちゃう? 何度か穏便にこの流れを阻止できそうなポイントあったのに、絶妙なえりかのアシストがそのチャンスを潰していくのね!

これ、ゆみちとしては困るよな。特定の生徒と一緒にカラオケ店とかね、なんか問題になったらどうしよう。すごく気を揉んでるのが伝わってくる。なにごともありませんように! そう願わないではおられません。

2021年5月1日土曜日

『まんがホーム』2021年6月号

 『まんがホーム』2021年6月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』をメインに、野球がテーマでありますね、ユニフォーム姿で右手にバット、左手にドリンク持ったらいかが振り向いて笑みを見せてくれていますよ。『キャバ嬢とヒモ猫』はボンちゃんがボールになって投げ上げられていますね。『ヲトメは義母に恋してる』寿々と鈴が揃いのユニフォーム。『孔明のヨメ。』は夫妻が野球の特訓中? 月英がバットを持って、その後ろからコーチしてるのが孔明? なんだか面白い図になっています。

『孔明のヨメ。』

孫権との同盟を得るために柴桑にやってきた孔明。さっそく街に出て、市場など散策してるのがらしいといいましょうか。でもこれ、ただの散策ではない、重要な調査なんですよね。市場にていろいろお店をめぐりながら店主と話す、その内容は普通の世話話や扱ってる品についての質問もろもろにしか聞こえないのに、そこからもばっちりこの土地、この国の情勢を読み取っていくんですね。

今回は月英も同道しているのですが、月英も相当なやり手だというのに、孔明はなおも上回ってくる。月英には読めなかった戦支度の動き、それを説明されて驚くその様。いやもう読者も同様ですよね。まったくもって見事の一言。またこの調査、魯粛から得た情報の裏付けも兼ねてたんか。いやもう、この一連の描写。充実でした。

宿舎に帰ってきてからも充実ですよ。見知らぬ人物がいる! すわ刺客か、一気に緊張が高まるものの、おお、ここにいたのは孔明の兄、諸葛瑾。兄弟の再会から今は孫家に仕える兄からも情報、情勢を聞き取る機会となりまして、ああ、魯粛が劉備のもとに向かい帰ってくるまでの間にここまで切羽詰まった状況にまで追い込まれていたというんですね。

いよいよ曹操のもとにくだるのか。しかし孔明には、この状況から開戦に結びつけるべく説得しうる案がいくつかあるという。いくつか!? ほんとにこの状況への対応力、驚かされます。その案とはいかなるものなのか、それは次回を待つしかない。いやもう、なにを見せてくれるのか。これ、見せ場間違いなしですよ。