『まんがタウン』2021年6月号、先日の続きです。
『君と銀木犀に』
これは、葉介と泉、ふたりがなにものかに出会い、知り、世界を広げていく話なんだなあということを、あらためて実感させてくれるようなエピソードでした。
葉介の参加したイングリッシュキャンプ。学校の行事なんだそうですが、葉介はいきたくない。シナリオコンクールに応募するお話を書き上げたい、そう思ってるんだけど、大人ってこういうのを尊重してくれないでしょう? そんなこといっていた葉介が、夜、キャンプから泉に電話をかけてくるんですよ。いったいなにごと!? 書いてたお話、原稿用紙、捨てられるとかしたの!?
違ったんですね。お話を書いてたら集合時間に遅れて怒られちゃった。でも、キャンプにインストラクターとして参加していた大学生が、脚本のことを聞いてくれて、舞台になったら見たいから教えてほしいって、そういってくれたことが葉介にはどんなにか嬉しかったか、という話。
これは、葉介、泉の暮らしている世界の外部にいる大人の存在、それを知る、そういう話でもあったのかも知れません。大人って、そういってふたりは大人のことを決めつけがちであるけれど、そうじゃない大人だっているんだ。あるいは、まだ大学生だから? いや、そうではあるまい。自分たちの知らない大人がいるということを知ったふたり、それは世界の広さや、あるいはいずれ自分たちも大人になる、そのロールモデルとなりうる人に出会えたと思ってもいいのでしょうか。
このふたりが大人になった時、子供のやってることを興味持って受け入れて、それを評価してくれる、そんな大人になれるのか。それはわからないけれど、そうなれる可能性に彼らが開かれた、そんな気がしたのでした。
『立ち呑み布袋でもう一杯』
めっちゃ怖い話。
私は記憶が飛ぶほど飲んだことはないんですが、飲んだせいでやらかしてしまったことはまああるわけです。でも覚えているから後からいくらでも反省もできる、お詫びもできようものだけど、そうか、白瀬さん、やらかした上に忘れてしまった。やらかしたことさえ覚えておらず、布袋の店長さんから、あれから大丈夫でした? 聞かれてなおなんのことだかわからない。
こわー。ほんと、なにをしでかした? 常連たちと盛り上がった、そこまでしか覚えてない。店長と舘の様子を見るに、結構なやらかしですかい? 龍泉寺の言葉、いつでもいーよ、気長に待ってるってのも意味深で、いったいなにをやらかしちゃったの?
ほんと、怖ろしい話でした。
しかしなにが一番怖ろしいといっても、龍泉寺と布袋スタッフふたり、気を利かせてね、なんでもない話にしてくれた。白瀬が気に病まないようにっていうんですけど、つまり……、いったいなにやらかしたの!? それが最後まで明かされないまま終わっちまうっていうんですが、ほんと、白瀬さん、なにやらかしたの!? このわからないまま安心してしまう白瀬に、人間関係に恵まれましたね! そうした気持ちになりながらも、ほんとなにがあったのかと落ち着かない気持ちのぞわっと残る落ち。これを見事といわずして、なにを見事といおうか。すっかりしてやられた気分です。
『食欲しか勝たん!』
水着での写真撮影があるので体を絞らないといけない。なのについつい食べてしまったピザですよ。そうか、フラフープがマルゲリータに見えてしまいましたか、こころん。でもマルゲリータってそんなにカロリー高いの? ピザ生地は薄めで、カロリー高いものといったらモッツァレラチーズくらいでは? と思って軽く調べてみたら1枚で340キロカロリーくらいから。ああ、こころん、ラッキーだった。そこまでヤバいカロリーじゃなかった。
と思ったら、宅配ピザだとMサイズで1000キロカロリー超えてきたりするのか! やべえ。Sサイズでも750とかだよ。
フラフープの輪っか→丸い→ピザと連想しちゃうのはまだいいとして、うっかり頼んじゃってるっていうのがすごいよね。食べたいとなるともうとまらないのがこころん。しかも生地を厚めのものにしちゃった!? それをひとりでペロリ? いやもうこれ大変。というか、こんなの見せられたらピザ食べたくなるから、こちらもやばい。おそろしい漫画ですよ。とりわけ夜読むと危ないやつです。
今回、体を絞るといっていたこころん。結果はどうだったかというと……、おおちゃんと体形整えられたんですね。おおお、これが若さか、これが基礎代謝の力か。
- 『まんがタウン』第22巻第6号(2021年6月号)
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