『まんがタイムきららキャラット』2018年8月号、一昨日の続きです。
『RPG不動産』、次回から連載とのこと。ああ、面白いものなあ。今回はルフリア憧れの人、サトナ様からの依頼。魔王城周辺の街に住民を呼びたい、っていうんですが、この魔王城の扱いが面白くって、エンカウントしたモンスターたち! この人たちが実に礼儀正しいんですよ。なにかと思ったら、そうか、ここはテーマパークになってて、亜人たちがアトラクションのキャストをつとめているんですね。おお、見事な再雇用策。確かに、これは天職ですなあ。魔王城周辺にある空き部屋、案内されて見てみるも、どれもこれも住まいとしては欠陥あるようにしか見えなくて……、というその問題を解決していくくだりがメインとなるのですが、これが面白くって、ええ、この世界ならではの状況、うまく魅力的に見せてくれるところがこの漫画の持ち味ということをしっかり実感させてくれるよさがありました。
『恋する小惑星』。あ、扉が不思議の国のアリスだ、って、あれ? クリケットじゃなくてボーリングだね? 面白かったですよ。ボーリングのアイデア、実現させたんだ。校庭の隅でボーリングコア採取をしている地質班ふたり。重石を滑車で釣り上げてパイプを打ち込んでるんですが、頭に石が当たったりしたら大事でしょう? ヘルメット装備の上、机の下に潜り込んでるイノが実にい感じでした。今回は学術的な云々はおいておいて、簡易なもの。ボーリングコアってこんなのですよ、地層がこんな風に出ますよっていうのを展示するのが目的であります。しかし、これ、パイプ打ち込むのも一苦労で、工夫に工夫を重ねて今のかたちに至ったっていう、そのプロセス、推移をうかがわせてくれるところ、最高に面白かったです。そしてここからがさらによかった。新聞部のふたりが運動部の部員たちを動員してくれての作業再開。この作業を通じて、桜のやってること、また桜自身のこと、それをクラスメイトが知っていくところなんて、本当によかった。この交流、それ自体にも意味があるんだ、そう思わされるよさありました。さらに桜のモノローグ。これもほんと素晴しい。感動的でさえありました。天文部との合流、その時はどうなるものか、不安まじりだったろう彼女らが、知り合い、互いに影響およぼしあうことで、今はこんなにも雰囲気を違えて、その可能性も広がって……、ええ、いい出会いであったのですね。
『アニマエール!』。体育祭が間近です。出場競技をどうするか決めていくのですが、無謀なこはね、安定の虎徹。そして、応援合戦のテーマがチアというので、興奮がとまらないこはねです。そうか、いつものチア部のメンバーにとどまらず、その活動を広げていくかのようなイベント。クラスごとに組み分けされるせいで、赤組のこはね、宇希、虎徹に、白組のひづめ、はなわと、わかれるところも面白い。最初はチア部全員で振り付け考えて、それぞれの組ごとにチアダンスに取り組むことになったはずが、あっちのチームはバク転やるらしい。じゃあうちではどうしよう。鈴をつけてみよう! アイデア出し合いながらどんどん変化させていく、エスカレートしていくところも実に面白かったです。これ、どんどんレベルアップ? していくわけだけど、それで破綻するまでいかないように抑える人間がいるから安心できて、いい感じですね。というか、虎徹さんのバッサリ、素晴しいよね。しかし、勝ち負けに大きく影響するっていうチア対決に、負けたチームの子が悔しい気持ちだけで終わるのは……、こはねがもやもやしてまして、ああ、なんて優しい子! で、ひづめ、なにかアイデアを出すみたい。ええ、期待させられますね。勝ち負けを超える、なにかそんなチア合戦になるってことなのかな!?
『Aチャンネル』。トオル、お母さんとお出かけです。おお、今回は母の心情、よくよく描かれて、いいなあ、面白い。娘から拒否されたらショック! とか、自立しようとする娘に対し、どうにも子離れできないっぽい母とかね、ええ、このクールに見せて意外やそうではないトオル母、すごくチャーミングで大好きです。そしてふたり、るんちゃん母娘と出会う。ショック受けるトオル母! そうか、るんちゃん母が若く見えるからか! どっちが母で娘かわからんと驚いてる母の横で、冷静なツッコミいれてるトオルが最高です。でもって、家での自分のこと話されると恥ずかしいトオル。いいなあ。定番の展開ではあるんですけど、それでもいいものはいいですよ。トオル母、るんちゃん母の交流もいい。娘たちとはまたちょっと違って、けどなんか似たような感じもある関係がおかしくていい感じ。でもってまたショックなトオル母! いや、いや、そこまでですか!? 今回は、トオル母、メインヒロインでした。素晴しくチャーミング。実にいいエピソードでした。
- 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第8号(2018年8月号)