2018年6月23日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2018年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2018年8月号、発売されました。表紙は『はるかなレシーブ』。今回はビーチバレーからちょっと離れて、遥、かなた、ふたりのオフといった感じですね。けど、格好はいつもと同じ水着。ただ違うのは、浮き輪に乗って、海に、いやプールかな? 出ているんですね。かなた、手に飲み物持ってるんですけど、ひとつのグラスにストローが2本ですよ。ああ、遥と分け合っているんですね。ふたりの楽しそうなひととき。笑顔もまたくったくなく、実に魅力的。涼を感じさせる、いいイラストです。

『はるかなレシーブ』。アニメ放送開始を目前にして、2本立てできましたよ。なるあや、成美と彩紗、ふたりのバックグラウンドを、2年前に遡って描いた今回。かなたとのペアを解消した成美のもとに、屋内バレーの世界から飛び込んできた彩紗。バレーの能力を買われ特待生として入学してきた彼女だけれど、本気で打ち込みたいと思ったのは、本来続けてきたバレーボールではなく成美とのビーチバレーだったというのですね。彩紗がビーチバレーに見たものとはなんなのだろうか。優勝できなければ学校を辞める。自身の進退を賭けての挑戦、その努力の果てに彼女らの今はあるのだと描いて、ああ、それぞれのチームの立場、背負っているものをこうして明らかにすることで、簡単にはるかなだけを応援していればいいというわけではない、そうした気持ちを読者のうちに育てようというわけですね。三連覇を狙うなるあや。対し、注目されはじめるはるかな。いかにも目の離せない、そんな戦いがいよいよ始まろうというのですね。

『あんハピ♪』。めちゃくちゃ面白い。校外学習ですよ。行き先は動物園ですよ。そしたらはなこがもう喜んじゃって、震えるほどか! しかもその下調べの充実! 手製のどうぶつノートにしっかりばっちり動物の情報まとめて持ってきていて、ああー、この子、どれほどに動物が好きか、そして動物園が楽しみだったのかというの、ひしひしと伝わってきようってものですよ。だからこそ、不幸不運のこの子の動物園体験がよいものになってほしい。そう願うばかりなんですが、いやいや、大丈夫なのかな……。いく先々で動物たちから威嚇されるはなこ。なのにずっと嬉しそうな、無垢な表情のままでいて、いい子だよなあ。しかし当然なにごともおこらないってわけにはいかないのがこの漫画です。方向音痴の響には迷子札。可愛い。虚弱体質のぼたんにはチモシーがつきそってくれて、さあでは我らがはなこさんは? というと、いきなり行方不明か! ほんと、なにがおこるっていうんだろう。きっとまったく予想もつかないもの見せられるのでありましょうね。

『球詠』。本当に面白い。梁幽館4番を敬遠し歩かせたその直後ですよ。際どく落ちる球、はたして審判がストライクととってくれるか、それを確かめてからの3球目。対応できないだろうと踏んだのに、しっかりとヒットで返してくるバッターの技量の確かさ見せてくれるっていうんですね。今戦ってる相手は格上も格上。実力者だっていうこと、どうしようもなく意識させられる展開が続いて、そしてそれは新越谷の攻撃においても同様。なかなかに自由にさせてはくれない。けれど、それでもボールを見極めての出塁からのバント策。浮いた球、確実にキャッチしてくるんだ。これ、見るからに新越谷が苦しいんですが、それでも梁幽館ベンチでは主導権を握れないことに焦りを感じている? 強さが評価されているっていうんですね。しかし、この先、新越谷はどう攻めるんだろう。梁幽館においては油断もなければたるみもない。真っ向正面から新越谷を叩きにきているわけですが、そんな相手が思いどおりにいかない状況を制しようとさらに圧力強めてくるとなったら、どこに勝ち目が見出せるというのか。息づまるというのはこういうことなのだと思います。

『プリンセスの裏側』、ゲストです。フォワードには久しぶりの四コマですね。声優志望だったのに、バレエの経験が評価されて、役者として活動することになりました。白鳥くるみ。『魔法少女プリンセス・リーナ』の主役として元気に頑張っているんだけど、決め台詞がまだ恥ずかしいっていうのが面白い。この漫画、主役のくるみと、かたき役のブラックスワンを演じる黒羽ゆりとの交流がメインなんですね。くるみと同様、ゆりもいろいろ恥ずかしがってたりね、まだまだ初々しいふたりだけれど、ふわふわと危なっかしそうなくるみのこと、ゆりが面倒見てくれたりね、また借金があるというの、身の上を心配してくれたりねという、このやりとりいろいろ。だんだん仲を深めていく様子とか、面白く読みました。いいのではないでしょうか。ほのぼのと愛らしく楽しい。素直さ、優しさ、のびやかで、大変よいのではないでしょうか。

0 件のコメント: