2024年9月7日土曜日

『まんがホーム』2024年10月号

 『まんがホーム』2024年10月号、先日の続きです。

『座敷童子あんこ』

太ってやせたあんこ。そのご褒美に高級アイスを買ったというんですが、なるほどこれでリバウンドするわけだな、と思ったらさにあらず。むしろ今回はあんこは悪くなかった! むしろ被害者的ポジション。とはいえ、停電というアクシデントを台風接近してるのに想定してなかったのは甘かったとしかいいようがない。とはいえ、庫内にストックされた冷凍食品はあんこがどうこうしたわけじゃないもんなあ!

なんてこと思わされた今回。台風コロッケ大量に食べてたのはあんこの落ち度とはいえ、停電してアイスが溶けるとパニックになって、次々アイスを完食していかねばならないシチュエーション。涙目のあんこに正直同情を禁じえませんでした。そして続くやけくそ冷食処理。このわかっててそうせねばならないという、あんこの心情、察するにあまりあるものありました。

そして見事に巨大化したあんこ。その目の悲しみ、ほんと今回ばかりは気の毒なあんこでした。

『歌詠みもみじ』

この漫画、群馬栃木が舞台なの? と、それはいいのだけど、カフェレーニアがやってきた。都会で人気のカフェ。さっそくまりなにもみじが店にいったら、そこには長蛇の列。あきらめざるをえなかった。

それからのカフェレーニアをめぐるいろいろ。土曜朝一で並んだら、出迎えた店員が千恵。バイト大好き千恵さんなのか。たしかにこれまでも、あちらこちらでバイトなさってました。けど今回ばかりはこれまでと違う。憧れのレーニアで働ける。もうキラキラしちゃってて、そんな千恵に試練を与えるまりな。そんなまりなに温情で接する千恵。そして千恵の憧れが砕け散る瞬間!

ほんと、ひとくちにチェーン店といっても立地で全然違ってくるという、その悲喜交々描いて面白いエピソードでした。

2024年9月6日金曜日

『まんがタイム』2024年10月号

 『まんがタイム』2024年10月号、発売されました。表紙は『ローカル女子の遠吠え』。実りの秋、収穫の秋。大きなサツマイモを力強く土から抜いたりん子の凛々しい姿が、堂々表紙を飾ります。そして他には、ブドウを食べる『おとぼけ部長代理』に柿でいっぱいのカゴを抱えた『まほろば小町ハルヒノさん』、リンゴ娘になってしまった『秘密のお姉さん養成ノート』のカットがございます。

『跳べないウサギと神の島』

天啓祭を間近に控え、浮きたつ島内です。皆、祭の準備に余念がない。よほどこの神事に入れ込んでいるのだなあ。これも信仰心のあらわれか、といえばさにあらず、むしろここ一番の書き入れ時。今年も天啓祭で一儲けと、悪い笑いを見せる大人たちなんですね。

空を飛ぶ巫女、これは島内のみの秘密なのかと思ったら、今やすっかりオープンにして、入場料をとって、グッズも売ってと、誰も彼もが打算的。リンコの祖母織子もお金に目がくらんで、ものすごく乗り気になってる。ええ、島をあげての盛り上がりを見せているのです。

そんな中、学生はテストが被って、そちらでもがんばらないといけません。でもリンコは嫌がりますよね。なんとかリンコに勉強させようとがんばるレオだけど、その目論見ははかなくも散ってしまうのです。

そのかわり、月兎村の郷土史を発見。そこに母の、そしてリンコにそっくりな理沙子の姿を認めて、ああひとつ核心に迫ろうとしている!? いや、どこまで核心なのかわからないけど。いずれにしても、リンコの秘密には近づいてる。そんな感じがしますよね。

『となりのフィギュア原型師』

手がなくなったと涙目の代表です! なにごとかと思ったら、磨き作業中に原型の手を落っことしてしまった。こうなったら選択肢はふたつ。捜すか作り直すかどっちかだというのですが、原型師の机周りは散らかってるから、そうそう捜して見つかるもんじゃない。

この局面でぐずぐずと決断を先延ばしする代表に、謎の代表リスペクトを見せる半藤。手を貸してやろうかと、これまでの原型、クリーチャーの手を山ほど取り出してくるはぐちゃん。個性的な面々を前に、もっとも個性的な人が、どうしようーとなおも決断をしぶった代表。ああ、その優柔不断、ぐずぐずの甘えたそぶりが災いしましたね! 椅子のキャスターで原型の手を踏み潰しちゃった!

ちょっとした一幕、けどそれが面白い。小粒にして気の利いた掌編でありました。

『良倉先生の承認欲求』

今回もめちゃくちゃおもしろいなあ。

一美から相談された良倉です。自分の中の承認欲求が抑えられない。そういう一美に共感しちゃう良倉ですが、それをあらわにできないのが良倉。でも頼られるのは悪くない。気持ちよく一美の相談に乗るものの、話を聞くほどに少しずつ自分と一美の違いが際立っていくというんですね。

ここで上枝が的確に解説いれてくるの、一美のは自己承認欲求、良倉は他者承認欲求、良倉の方が低次の欲求だっていうの、もう本当に面白くって、いやもうこういうポジションに立ったときほど良倉は光りますよね。

そしてここからの水鉄砲大会。おお、なんという青春。クールな彼も真面目な彼も、皆一緒に水をかけ、浴びて、笑顔を見せる。そこに新たな表現の可能性、自分に足りなかったものに気づくという一美。その悩みの解消されるところ。本当、いい展開だったと思ったのですね。

生徒の悩みに乗る。良倉と上枝、ふたりでしっかり導く。そうした教師と生徒の関係も素敵です。

  • まんがタイム』第44巻第10号(2024年10月号)

2024年9月5日木曜日

『押しかけギャルの中村さん』

『押しかけギャルの中村さん』、今月分を読みました。

『押しかけギャルの中村さん』

第50と51話

ゆきだるま作りたさから、後藤氏からのおさそいを受け、スノーボードをすべくゲレンデにいくことになりました。

というわけで、まずは必要物資の買い出しです。手袋やら帽子やら、雪山に必要なもの買い出すというのですが、そこで榎本からのチェックが入ります。

正月に中村家を訪れた秋山。中村の言い分、そして秋山の言い分を聞いてみて、秋山の言動に以前からの変化を感じとった榎本です。ということで、ゲレンデでも榎本、動いちゃいますか!?

榎本さん、スノーボードに苦戦する中村をサポートするつもりか、腰を引かず進行方向を見る、それを徹底させるべく秋山に甘えてみせたりしちゃうというんですか! この甘え榎本、破壊力が強いな! 秋山も赤面しちゃって、となれば中村カリンが黙っちゃあいない。他の女になびくなんて許さないと、これまでまるで滑れなかった中村がついに滑りはじめて、榎本、秋山のもとに迫ってくるというこのド迫力!

いやもう、追いついたらどうなるのか。まあ怒られるのは秋山なんでしょうけど、自分以外を見ちゃダメ、なびいちゃダメ、心動かしちゃダメと素直にいえたらその関係性は一歩進みそう。

ええ、もうふたりの関係はどう進むのか、どう深まるか、そのフェイズに入っていると感じられる次第でありました。

ところで雪うさぎ工場長の榎本さん、丁寧に全員に雪うさぎを見舞ってましたが、せっかく作った雪うさぎつぶしちゃってよかったんですか!? と、ここに榎本の怒り、ないしはドストレートな感情見てとれて、なんかいつもクールな人でしょう? それだけに嬉しかったんですね。

2024年9月4日水曜日

『まんがホーム』2024年10月号

 『まんがホーム』2024年10月号、昨日の続きです。

『ガチ恋カウント2.9』

夢見がちなリコと、リコに立ち塞がる現実ですよ。

夢の中で、メイデン様と勝者挙式マッチなる謎の試合やっていたリコ。ところが起きてから、まだ女性同士の結婚はできないと聞かされて心底ショックを受ける。いや、それがわかった上でいってるのかと思ってた。かと思ったら、さらなる夢想を繰り広げて、よほどメイデンそして芽生子が好きなんだなあ。

と、夢想の話はここまでで、いよいよ現実に向きあうときです。キラキラアイドル系のえれめんつとユニット練をすることとなったのですが、見目キラキラ、かわいいこの子たちが、ハードな練習をこなすというんだからものすごい。リコはそうそうに気絶脱落してしまっていて、その後の走り込みでも地獄の苦しみを味わうというんですね。

こんな有り様でプロテスト通るのか? と不安がよぎったところに、えれめんつの雷音ルルがはげましてくれて、ああ、いい先輩だなあ! と思ったところに、リコ、大失言!

いやもうほんと、お怒りの雷音さん、顔見えないだけにその威圧感、すさまじかったです!

『うちの秘書さま』

はじめの学校の文化祭がはじまりました。もちろん七瀬やメイドさんたちもやってくるのですが、七瀬は駄菓子に夢中! で、なにが面白いって担任と七瀬が共謀するかたちで成立した突発三者面談。いやもう最高だったと思います。

田中さん大好き山田にも注意がはいって、それも先生から! ああ、先生もつらい恋をなさっているのでしょうか!? でもほんと、味のあるいい先生だなあ。この漫画、いいキャラが揃っていますよね。

そしてついに田中さんの連絡先を聞き出すことに成功した山田! やったじゃん! と思ったら、はじめの家の電話番号! いやそら住み込みだもんな。この一気にぬか喜びが判明するのも最高におもしろかったです。

『はなまるゲーセン飯』

お祭りの日がやってきました。箸に巻いたくるくるお好み焼きをはじめ、あがいん屋台の目玉があれこれ用意されて、それがカズの大きな声が呼び声になって売れていくという、好スタートをきりました。

そこからもプリントシール機やメダルゲームにリズムゲーム、いろんなゲームがお客さんとあがいんの皆をつないだり、昔の思い出を呼び起こしてみたりと、素敵な空間が広がっていくとこ描かれて、ああこうした場は楽しいだろうなあって思わされるのでした。

そしてラストには、姫の役を演じる園香です。その美しさにひきこまれる田貫。ああ、これは恋を自覚してしまったのでしょうか! これからのあがいんは、ちょっと目が離せないかもしれませんね。

2024年9月3日火曜日

『まんがホーム』2024年10月号

 『まんがホーム』2024年10月号、昨日の続きです。

『カワイイだけでは飼えません ~さくらば動物病院カルテ~』

くまちゃん、びっくりの不審者スタイル! 日射しから身を守ろうとしたらここまで防護が必要なのかあ。驚くほどであるのですが、実際驚くほど暑いわけですから、こうした対策も必要になってくるのでしょうね。

ということで、今回は熱中症の話題です。開院前に戸を叩くものあり。対応すれば、エマージェンシー、熱中症でダウンした犬、小次郎が担ぎ込まれてきたのです。暑さに弱い短頭種、それを暑い日に散歩させるだなんて、あおいは震えるほどに怒りをあらわにして、けれど飼い主にも理由があったんだって、そうしてバックグラウンドが語られることで感想もまた違ってくるものだと思いました。

しかし、犬の熱中症って怖いんですね。そのまま死に直結しかねない。それは飼い主さんもパニックになります。小型犬だからなのかなと思ったら大型犬も危険なの!? いやもう今回は知らないことが立て続けで、人も暮らしにくい昨今の夏、犬はより以上に危険なんだなあって、ため息つく思いでした。

『魔界の愛されCEOは元勇者』

ついに勇者が魔王のもとに辿りつきました。とはいえ、あんまシリアスな展開にならねえなあ! うろたえる魔王側近。なんだか他人事みたいな魔王。そして戸惑いを隠せない勇者。ほんと、これ、どういうシチュエーション!?

でも、これ、普通の魔王討伐ではないんですよね。むしろ勇者は魔王を助けようとしている。魔王を討てば勇者も呪われる。そういわれた勇者は、討ちにきたわけではない、呪いを解きにきたのだと。そして解呪の剣でもって魔王の胸を貫く!

さあ、これ、どうなるのか。魔王、呪いがなくなり、もとの姿に戻れるのか。ちょっとした正念場。でもこの見た目、やっぱり物騒が過ぎますね!

『スナックあけみでしかられて』

あるていどの年齢になれば話題になること。そのひとつに視力があるわけですが、このところPCの画面がよく見えないというあけみです。老眼なんだろうか、あるいは近視か。近づくか遠ざけるかで見分けがつく、というので、どうやら近視らしいと見当をつけて眼科にいくのですが、この眼科での検査、眼圧とか眼底は経験あるんですけど、最初の気球を見るやつ、あれ知らないんですよね!

そしてめでたくあけみは近視と判明。そこからの近視と老眼の違い、こういうメカニズムなんですね。なるほど、勉強になりました。

で、ここからが本番だ! あけみさん、眼鏡装備ですよ。これ、うわかわいいって思わず声が出てしまいましたよね。ほんとかわいい。めちゃくちゃかわいい。いやほんと、最高かわいかったです。

2024年9月2日月曜日

『まんがホーム』2024年10月号

 『まんがホーム』2024年10月号、発売されました。表紙は『孔明のヨメ。』。孔明、月英のふたりが日本式? で中秋の名月をお祝いですよ。お盆に月見だんごとうさぎのお菓子。孔明はススキを手にして、月では劉備に関羽、張飛がウサギに扮して餅つきです。この他に、たくさんのだんごをこさえる『サレ妻お江戸リコカツ録』、ウサギのマスクの『ガチ恋カウント2.9』のカットもございます。

今月は新規ゲストが1本です。

『彼女たちのツモる話』

一見すると猫カフェの雀荘にて、居合わせれば卓を囲む女子4人のお話ですよ。ショップ店員、事務職、漫画家、ファッション誌編集長と、年齢職業もバラバラな彼女らが、麻雀を縁にこうして知りあうこととなった。いや、麻雀がきっかけじゃないな。だって編集長尾身彩子は、ここが雀荘と思わず猫目当てに入店したのがきっかけだった。

働く環境も違えば価値観も違う、そんな彼女たちだからこそ話題は自在にひろがって、他の誰にも話さないようなことを打ち明けられる。この雀荘らしくない雀荘は、そんな不思議な場所となっているのですね。

友達が欲しい、友達という距離感がよくわからない漫画家市原しずも、この関係に戸惑いながらも、友達? 知りあい? どちらともいえない関係性? に心を動かされていく?

ええ、なんだか不思議。だからこその関係ってのがあると描いてみせる、そんな漫画なんですね。

『孔明のヨメ。』

長沙を平定すべく黄忠との一騎討ちを連日繰り広げる関羽です。互いにリスペクトしあう両将軍。しかし黄忠は、関羽を射殺せよと命令を下した太守韓玄の命令に背いたために捕えられ、処刑を待つ身に。と、ここからあれよあれよと話が進んで、民衆が太守韓玄に叛逆、そのまま打ち取られてしまうというのでした。

この展開が関羽、黄忠に向けられた民からの信頼の厚さ、人気の高さを感じさせ、それゆえにふたりの徳の高さをも物語る。戦いも最小限の犠牲ですみ、長く時間をかけることもなかった。めでたしめでたし、万事よしかといえばさにあらず、主君に謀反をくわだて、民衆を先導したものをどう評価したものか、これをよしとすれば将来に禍根を残すかもしれない。

それで孔明がひと芝居打つこととなるのですね。

問題の男というのが魏延。魏延か! そうか、これを悶着の種がまかれたと思っていいのか、いやそれもずいぶん先の話だからなあ云々。いろいろ思わせてくれる男の登場ですね。

『へなちょこお嬢さん世話焼きオネェさん』

うずちゃん、まだ高校生だったんだ! てっきり順当で社会人、若くて大学生くらいかと思っていたから驚きました。しかしうずちゃんかわいいです。

務めている文具メーカー、その直営店の応援に店頭に出ていたら、偶然来店のうずちゃんに遭遇したスミレ。藍生高校の制服、ボレロがかわいいそのシルエット、最高ですよね! と私の感想はいいとして、そんなうずちゃんの初々しい姿に、スミレ、なぜうずのことが気にかかるのか、その理由を導き出すんですね。

て、本当に!? 本当にうずちゃんが子供だったから気にかけていたのかい!?

今のスミレにはそれが最大限に攻めた解なのかもしれませんね。けれど今回うずちゃんを危機から救って、その時のこと、言葉少なに急ぎ退散したうずちゃんの心中やいかに!

ほんと、スミレの思い。うずちゃんの気持ち。いろいろがまだわからないままに提示されたまま。これがどう深く掘り下げられることとなるのか。そこでなにが明らかとなっていくのか。気になってしまうのです。

2024年9月1日日曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2024年8月31日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年10月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年10月号、昨日の続きです。

『魔法少女は羞恥心で強くなる』

機器の故障で見知らぬ島に飛ばされてしまった真侑たち。いったいどこの島なのかと思ったら、真侑たちがもといた世界ですらない模様!? なんといっても出てきた生物が双頭の蛇! あやうくチラ太郎が食べられそうになって、すんでで帰還不能になってしまうところでした。

今回は、この無人島という危機をともに乗り越えることで、敵であるノクタンとも交流がはかれて、これはもしかしたら和解エンドもありえるのでは!? なんて思えたりもする展開でありました。一緒に遊んでみたり、またチラ太郎の作業場所を作ってみたりと、わけありとはいえ協力的でわりかし友好的はありませんか。

やっぱり見た目にかわいくて無害そうというのも大きいのかな。で、真侑の羞恥パワーをみんなして引き出して、というかやっぱり零との絡みが重要だったわけですが、無事に帰ることができました。

やっぱりこれ、ノクタンとの交流イベント、今後に影響したりするんじゃないかな。なんて思うのは、私のそうなってほしい願望が大きいのだと思います。

『おちこぼれフルーツタルト』

今回はクリームあんみつ回。とはいえ、一番リリが目立ってるのがさすがといいますか、この10年の世相の変化など盛り込みつつ、自分の需要を押し込んでくるところ、さすがでした。

といいたいのだけど、ママキャラ制服の需要は知ってたんですが、スク水人気がすたれてるっぽい発言が出てたの、これには驚きました。いえね、そっち方面に全然アンテナ張ってないこともあって、そうした傾向露知らず、このあたりリリフォロワー同様の感度なのかも知れません。

結構ショック。

しかし文化祭のチケット争奪、どうなるというんでしょう。劇中においても結果はつづく。ということは、リリがBANされた経緯も次回!? となりそうなところですが、なにもフォローされないままに流されてしまう可能性もありますよね! ということは次回、文化祭!? 誰がくることになるのか、割と重要な分岐点だったりしますか?

2024年8月30日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年10月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年10月号、一昨日の続きです。

『ずんだもんTV!』

大江戸ちゃんこの異能力によってコントロールされてしまったずんだもん。心配してGPSを頼りにずんこが追ったその先で出会ったのは、いつもとはまるで違ったずんだもん。自我をなくして、けれどちゃんこの征服の力にかろうじて抵抗を見せている、そんな状況下でずんだもんがずん子に呼びかけるんですね。

ずんこの弓矢でずんだもんを射るのダ、ってそれはあまりにあぶなくない!?

矢の先にずんだもちをつけて射った、その矢が、ずんだもちがちゃんこの異能力を無効化した。この浄化の力はずんだもんか、はたしてずん子の力なのかと、ここに新たな局面に踏み込んだこと予感させる展開見せてきたというのです。

ずん子に、あるいはずんだもんに異能力があるとすれば、きりたんやめたんたちにもなにかしらの能力があるというのでしょうか。そうした能力を駆使し、なんらかのトラブルを解決していく、みたいな流れになったりするのかな。いずれにしても、これまでとは違う展開を見せるかもしれない可能性が提示されて、さあどんな世界が広がることやら。であります。

『このままモブじゃ終われない!』

友人知人が幸運に恵まれるなか、ひとり不運に見舞われるピコ。見るからにボロボロになっているというのですが、駄目押しの胸公開、これ天下の往来でとかじゃなくてよかったじゃないですか。運が悪いにしても、最悪は回避できてる! 少しでも、わずかでも、いいように考えていきましょう!

さて、何度目でしょうか、漫画家になる夢が揺らぐピコであります。自分には向いてないのではないか。帰ってきてというファンクラブのラブコールに応え、地元に帰ったほうがいいのではないだろうか。ピコの迷いを前に、躊躇なく自分の欲得全開で引きとめ工作を行うコモナよ! おお、君は最高だ。このままいきつくところまでいってほしい! と思うのだけど、そのときにはピコはどんなことになっているのだろう。

この漫画は、夢を追うピコに焦点をあわせるべきか、歪んだコモナの恋情に注目すべきなのか。自分はどうも後者寄りなのですが、それでもやっぱりピコには成功してほしいと思います。もしそうなったら、コモナはどんな感情を見せるのでしょうね。

『ごきげんよう、一局いかが?』

新聞部から取材を申し込まれた千星と冴。文化祭の演劇が刺激となって、いまやペアが大人気。新生ペアの千星、冴ふたりに熱い注目が集まっているという、その学内のニーズに応えるべく新聞部が動いたというのですね!

といいたいが、取材におとずれた鷲尾由さん、この人も相当な千星、冴ペア推し強硬派では!? ふたりの関係性になにかを嗅ぎとり、そして気持ちが昂れば思わずシャッターを切ってしまう! 見た目おとなしそうに見えて、鼻息荒く千星、冴を追う。いやあ、いいキャラですよね。めちゃくちゃかわいいし。

と、それはいいのですが、冴には秘密がある。麻雀のことは誰にも知られたくない。秘密を守ろうとすれば、あちらこちらで口ごもらざるを得ない。千星との出会いは麻雀、普段やってることも麻雀、なにをやっても麻雀がついてまわる冴は黙らざるを得なくなって、と、そうした苦しい冴の立場と、ひとり防波堤となって冴を守ろうとした千星の気持ちが交錯するクライマックス。冴を思う千星と、千星を思う冴、ふたりの思いと思いが結ばれたかのようなあの一連のシーケンスと、辿りついた末の昂りワンショット! ああ、これは確かに昂りますわー!

ええ、最高に素敵な千星、冴。ありがとうございました。

2024年8月29日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2024年10月号

 『まんがタイムオリジナル』2024年10月号、一昨日の続きです。

『アイドルはお忍びchu♡』

妹、木槿のレゼル入りをテレビで知った芙蓉。その見た目、声だけでなく足運びも特定情報にするのか! そうした忍びの特異性。はさておいても、なぜ、どうやって木槿はこの時代にきたのだろう。けれど、遠く江戸に残してきたと思っていた妹が、こうして元気な姿を見せてくれた。思わず涙の芙蓉に、妹を思う肉親の情を見て、ええいああ思わずもらい泣きなのでありました。

そして翌日はアイドルフェス。木槿のことが気になって、また一花との共寝の影響で眠るに眠れなかった芙蓉。ああ、これはステージで大きな失敗をしてしまうのではないか、心配してしまうのですが、よかった、一花から教わったじゃがいもの例え、は無理っぽかったけど、木槿のがんばりを思い出し、負けじとやりとげたステージ。いやもう立派でしたよ、芙蓉さん!

今回はこれ以上に木槿との関わりは描かれず、けれどいずれは出会うこともある? その時にはどうした展開が見られるのか。今からもう楽しみです。

『お憑かれですね杏子さん』

黒服でキメた杏子にアンブローズ、めちゃくちゃかっこいいですね! はいいとして、アンブローズの成仏をと、アンブローズとともに暮らしていた静音に会いすべてを伝えた杏子です。突拍子もない話だけれど、語る内容が内容なだけに信じてくれた静音です。そしてこのときの対話が、杏子に静音の思いを知らせるのですね。かつてはビビッドな色ものを多く着ていた静音が黒い服を選ぶようになったその理由。そこにアンブローズの死が影響していたと気づかされるのですね。

そして静音から語られるアンブローズの死の真相。って、そういうことでしたん!? まさかの餅! ああ、餅は危険! 思いもしない死因に驚く杏子ですが、ほんとこれ、誰にとっても驚きだったと思います。英国紳士に餅のとりあわせ。ミスマッチ? いや、意外とマッチするのかもしれません。

『ムクカノ:無垢で無口な職人彼女と、静かでにぎやかなふたり暮らし』

突如として賢太にキスをした椎奈。これ、ふたりにとっての日常なのかな? と思ったら、そうではなかった模様。動揺する賢太と、うつむいて照れを見せる椎奈。なんと初々しいふたりだろう。しかし、椎奈さんはなぜ唐突にこんなことを?

その理由が本編にて語られるのですね。

箒づくりの師匠さんに作品を見てもらいにいっていたのですね。椎奈が寡黙なら師匠も寡黙。言葉少などころか、まったく言葉を介していないのでは? と思うほどに言葉のないふたりのやりとりです。

でもこうしたスタイル、娘さんには思うところがあるようで、いわく母に甘えている。母の優しさにあぐらをかいているんだって、いたくお怒りなんですね。

でもここで母から知らされる、両親の仲の秘密。そうか、毎日キスとかなさってるのか! 親子とは違い親ふたりは、家族であり恋人同士でもあるという、そうした話を聞かされて、さらには昔のケンカの話なんかも耳にして、その夫婦仲の秘訣を今まさに賢太に対して実施してみんと行動してみせたのが冒頭の椎奈さんだったんですね。

いやしかし、一緒に暮らすことでだんだん恋人から家族になっていくのではなく、恋人でもあり続けるというそうした関係。このふたりに関しては、なんだかずっと大丈夫って感じもしますよね。

2024年8月28日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年10月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年10月号、発売されました。表紙は『ばっどがーる』。亜鳥と涼が笑顔で登場です! といいたいけど、これはカメラのファインダー、笑顔を検知する機能がついていて、亜鳥は98%の笑顔だけれど、涼は45%に?までついているという、この謎表情! ああ、これは笑顔なのかなんなのか。涼にはアトリニウムが効かない!? ゆえにこの表情? いや、効いたらこうじゃすまないんじゃないか!? ともあれ、ふたり一緒の自撮り。背景にはたくさんの風鈴があって、亜鳥、満面の笑顔。涼、ちょっと緊張ぎみ。ええ、この関係の答のヒントは、表紙をめくったそこにあります。

今月は新規ゲストが3本です。

『ココロ幼女』

これはさすがに即バレコースなのでは!? 二条みのりは高校生になったというのに児童向けおもちゃが大好き。トイマニアってわけじゃない。ただただ子供の心を持ち続けている、そんな女の子というのですね。お人形で遊び、変身グッズで遊び、振り返れば恥ずかしいけれど、遊んでいるときにはそんな意識はまるでなし。まさしく女児そのものであるというのですね。

でもいろいろと不注意です。スマートウォッチと間違えておもちゃの時計をつけてきたかと思ったら、スマートフォンもおもちゃスマホ。うっかり間違えたってんなら隠し通せばいいんじゃない? と思うも、がまんできずに遊んじゃう。そこを小学生にからまれて、と、もう本当に高校生らしくない子なんですね。

けれどこうした子供っぽさ、人には知られたくない。ピンチを救ってくれたくるみにはバレバレでしたけど、でも本人は隠したいと思ってはいる。ということは、みのりの秘密を隠すべく、くるみがいろいろフォローしてくれるって段取りでしょうか。

大人っぽい見た目に子供の心のみのりと、まったく逆のくるみ。くるみのがんばりに期待です。

『兄のカノジョが生意気だ』

兄へのラブを隠さない妹だりあが、兄の男女交際を阻止しようという話!? と思ったら、兄の恋人、るなも相当なクセモノなのか! 兄と一緒に、裸でいるところを妹に目撃されたるな。けれどまるで気にかけることなく、裸のままご挨拶。聞けばもうつきあって2年になるという。というけどこれが嘘! なんと、つきあって2日でしたか。スピード進展ですね!

この見た目完璧女子るなが、兄貴を攻略しただけでなく妹も攻略しようという話? 第1回は妹に兄離れを迫ったるなだったけれど、第2回では妹に急接近。というか、るな、脱ぎたがりなの!? 兄にも裸で迫っていたし、2話目も妹に裸で迫って、あらあら、これはどこまで突き進もうというのか。

重要なメインキャラのはずなのに、なんだか影の薄い兄貴です。兄貴はまったく蚊帳の外で、彼女と妹、ふたりメインのコメディになっていきそうな感じでありますよ。

『三姉妹が海に行く話』

彼氏を作りたい、その一心で妹ふたりを伴って海にきた姉高二。妹ふたりは典型的なインドアなんだけど、姉はちょっと傾向が違うみたい。いや、アウトドア派というのではなく、ミーハー? 彼氏というのも、いわゆるホスト的なイメージ抱いてる。

この姉ですが、妹と違いずいぶんミニマルでスレンダー。海へといってみれば、妹には声がかかるものの姉にはまったく。ようやく話しかけてくれる人が! と思えば、迷子と間違えられてという体たらくなんですね。

妹ふたりに出し抜かれたお姉さん。とはいうものの、妹たちは男どうこうに興味はない。結局姉妹で一緒の時間を過ごしてという、姉妹仲良しのお話でした。

2024年8月27日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2024年10月号

 『まんがタイムオリジナル』2024年10月号、発売されました。表紙は『となりのフィギュア原型師』。作業着姿のおこめ代表でありますね。ベンチ、いや縁側か? に座ってこちらを見上げているその姿に、なにかやりとげたような高揚感と、そしてこちらに向ける親密さがあるという、なんか特別な雰囲気あるイラストにしあがっています。他に『ムクカノ』、『アイドルはお忍びchu♡』のカットもございます。

今月は新規ゲストが1本です。

『木桑夫婦はいつも仲良し』

なんだろう、かわいい夫婦がいたもんだ! 小学校からの幼なじみ。負けず嫌いであれやこれやと競いあってきたふたりが、ここにこうして夫婦となってなお続く競争意識ってやつですか。朝起き競争にはじまり、朝食準備競争、さらにはキスでも対決しますの!? ほんと、あらゆるところに争いの起点があって、でも喧嘩にはならない。相手の先手を打って、相手のやりたいこと、好みどおりのことをなす。

その根本に、相手のためになにかをやってあげたい、ひいては喜ばせたい、そうしたホスピタリティの気持ちがあるのが、ふたりの親密さ、仲のよさ、そしてかわいさを引き立てることになっているのだと思います。

しかし本当に仲良し夫婦。それに、どことなく似ている。お似合いのふたりってことなんだと思います。

『となりのフィギュア原型師』

うわあ、イスカって羞恥することあったんだ! というのもあんまりないいようですけれど、おこめ代表のもとにやってきたイスカの頼み、自分のフィギュアの原型師になってほしいという申し出を受けて、ここぞとやりたいほうだい好きほうだいやりまくるおこめ代表。ってことは、ダブ蹲やらせたんだ……。この場に男性陣は立入禁止! あまりのことに、あのはぐちゃんがあきれる、戸惑う。めったにないシリアスなお叱りがはいって、そうか、イスカがかわいそうだったか……。でもあのコミカルタッチ羞恥イスカはかわいかったですよ。

おこめ代表が反省してからは、ふたりのコミュニケーションレベルもぐっとあがって、まさしくひとつの仕事に取り組む仲間になっていきましたね。そしてできあがった原型は一級品! はいいのだけど、イスカ主導になるとおこめ代表はこんなに太っちゃうの!? いやほんと、どんなモチベーション管理なのか。成人病の危険ありです!

『かつては最強無敵の勇者様~姫には内緒のレベルダウン生活~』

チートパワーでもって、見事にやりとげたはずの整地。しかし依頼人であるミルにはいろいろ不足があるようで、シャベルを持ち出し手直しをしている。その様子を見たジュローは、いったいなにが悪かったのかと気になって、直接ミルに問うたらば、家畜のメエ、それぞれの個体に応じた工夫をしてやらないといけない。それも今晩中に、という言葉を聞かされることとなって、ジュロー、気づくんですね。自分がひよりよがりの仕事をしてしまっていたことに。ミルの要望を聞くこともなく、自分勝手にコトを成して、それでいいと思っていた。

ああ、このことに気づくことにできたジュロー、立派ではないですか。ここにいたってまだ気づかないなんて人はごまんといます。なのにジュローは気づいて、反省して、頼りのチートパワーを封じてまでも、ミルの力になろうとする。その真摯な姿、これは実に立派のものだったと思いましたよ。加えて夜中勝手に家を抜け出したことを、依頼人に添わぬ仕事をしたことをステラに詫びて、こうして頭を下げられるところ、本当にジュローの新しい人生に向けての第一歩が踏み出されたのだなと思わされる瞬間でありました。

これからジュローはいよいよレベルダウンに直面していくことになるのでしょう。そんな中、どんな活動を通し、どんな姿をステラに見せていくこととなるのか。不安もありましょうが、きっとジュローなら大丈夫だろう。そんな信頼が芽生えたエピソードでした。

で、どうでもいいことなんですが、ばんばんステラさん、めちゃくちゃかわいいですね。

2024年8月26日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年10月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年10月号、昨日の続きです。

『しゅがー・みーつ・がーる!』

美都の妹、幸町が、カンナと姉との秘密のやりとりを目撃してしまいました。ああ、これは大変。一目惚れの王子様が姉と恋仲!? 幸町のあこがれは露と消えてしまいますの!? と思ったら、全然そんな展開にはならなかった。

そうかあ、幸町にとっては姉様が一番。姉様大好きで、でもその姉様は自分よりよく知らない先輩のことが大事なの!? すっかり取り乱してしまって、このやりとりは美都にとってもショックだったようです。

幸町の乱れた気持ち。姉との溝、どうしずめ、どう埋めようか。そのチャンスがオリエンテーション? カンナと幸町が期せず一緒に行動することになったことで到来。そこでのカンナとの交流が幸町に姉の知らない側面、同時に姉が自分のことを大切にしていると確認させる。一旦は気落ちした幸町も、カンナからのはげましに元気を取り戻し、そしてついには姉のピンチに助けにはいる!

姉妹の仲の危機はこうして一件落着。美都は家族に秘密を知って守ってくれる人物が得られてよかったですね。この秘密の関係。美都、カンナのそれとはまた違う、そんなよさがありました。

『ネコかぶりアンコール!』

映研部の協力を得て上演された新作演劇『異世界ドア』。舞台の中央にあるドアを潜るたびに、世界が次々と切り替わる。このギミックはスクリーンへの投影と、そして各世界での自分を演ずる印たちによって実現されているのですが、次はどこへいくのだろう、そして早着替えの面白さが観客のわくわく感を高めそうな仕掛け。実際読んでいる自分も楽しく音子の経験するあれこれを追うことができました。

そしてこのエピソード、この漫画において結構な重要回ではありませんか。最後に異世界の自分と向きあることになる音子。世界ごとに性格を違える友人たちを見てどう思ったか。その答は脚本にはなく、音子が自分で考えることとなった。その音子が自ら導き出した答、それこそが、本当の自分と学校で皆に見せている演じられた自分、分かたれた自分という存在に対するひとつの解であった。そう思わせる描写となっていたのですね。

今後、音子がどういう戦略をとっていくことになるのか。それはまだ現状維持ではありそうなのだけれど、音子のいずれ自身に向けることになる視線、そこになにかしらの影響をもたらすターニングポイントとなる回なのかもなあ、なんてこと思わせられたのでした。

『異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~』

異世界への転生装置を修理する目処がついにつきました! かくしてルナの帰還を目指し皆が動いていくことになるのだけれど、いざ元の世界に帰るとなるとルナの気持ちに陰りが見えはじめる。あの暗く重かった日々に帰るのか。その実感がルナを苦しめて、ならいっそヌシさん、転生者である太田さんがそうしたように異世界定住するという手もあると、思い悩む日々が続いていたのですね。

そんなルナに転機がおとずれます。異世界からやってきた人がいる。突然の異世界に戸惑っているその人の助けになろうと飛び出したルナが出会ったのは、かつての友人? 岬であった。岬にここが異世界であると説明し、けれどすぐにも帰れるという状況において、まだ帰りたくないという気持ちを言葉にしてしまう。

離れがたいこの世界の友人たち。暮らしやすく充実したここでの毎日。それがルナをして帰国したくないと思わせるなら、同じく自分を待つ家族や岬の存在はルナにどう働きかけることとなるのか。今日のルナの心情が明日のルナの決断にどう影響し決定づけていくのか。まさしく山場直前といった局面にあると感じさせるシーンでした。

2024年8月25日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年10月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年10月号、一昨日の続きです。

『ウクレア!』

姉に身代わりを頼み、ライブ会場へと急いだ空子。ウクレレ部の皆といっしょに喜びを感じていたい、そう申し出る空子と、そんな空子を迎え入れる部員の皆であります。その時の表情、言葉を重ねずとも通ずるものがある。誰も欠けることなく、一緒に、皆で。その思いをともに立つステージ。切実で、けれどそれよりも気持ちの浮きたつ、高揚感ある空間が広がっていくのでした。

今回、ステージに出る前に皆がやった掛け声、レッツ! レアレア!! これの意味するところ。ハワイ語で、レアもしくはレアレアは「しあわせ」や「喜び」なのだそうです。すなわち、空子がいっしょに感じたいといっていた「喜び」。さらにいえば、この漫画のタイトル、ウクレアも、そこに喜びがあることを意味している。

ええ、この漫画のテーマである「喜び」が、こうして描かれた今回。歌う喜び、演奏する喜び、それは仲間がいればなおいっそうに強く大きくなって、そして聞くものも引き込んでさらなる広がりを見る。ステージの上の笑顔。客席にも笑顔が広がって、このしあわせの伝播しそして貝殻となって返ってくる。喜びが喜びを生む、その連鎖に胸の熱くなる思いのしたのでした。

しかしいいライブになりましたね。これが会長にも届いていてくれればいい。本当、かたくなな音羽の心を溶かす、そんな日のくることを願います。

ところで、PaloloとPua Carnation、すぐに楽譜が入手できなさそうなので、どうも聞き書きしないといけない模様……。聞き取りは苦手……。

『スローループ』

ヤバい子、藍子の登場だ! いや、最高ですよね、この子。二葉のこと好きすぎるあまり、自首しそうな勢い。いや、自首はしないですけど。でも二葉はひよりに、釣りに夢中で、自分のことなんて見てくれていないのかもしれない。千々に乱れる藍子の思いよ。二葉においてはひよりに敵わず、気を利かせてサンドイッチを作るもこちらは小春に先んじられと、なかなかいいところのないこの子をそっとサポートする恋先生が本当にすばらしい。ええ、恋先生、素敵なお姉さんぶりでありましたよ!

そして藍子さん、御乱心!? なんとひよりに釣りで勝負を挑みます! レギュレーションは!? まさかの生き餌縛り!? ともあれこの勝負が導く結果やいかに! 決して悪いことにはなるまいという、そんな予感があるのは大変いいことです。

『球詠』

天王学院との練習試合にて、やたらと気合いのはいっている新越谷の面々。夏のレギュラー枠を勝ち取るためのアピールタイムだと、一年生たちの間で話題になってる。もしかしたら自分たちもレギュラー入りがかなうかも、期待は膨らむのですが、先輩たちの勢い、パワーに気持ち負けしそうになっちゃってる。

と、こうした状況は、全部の芳乃の策略なのか! いや偶然? たまたま? いずれにせよ、この秘密は息吹だけが知っている。この状況が明かされるくだり、本当に面白かったです。

チームのしあがりがだんだん見えてきて、そしてライバル強豪校の様子もうかがう日々。夏の大会を前に、メンバーの思惑もいろいろ。ここで我らがヨミの活躍がさしはさまれて、今年こそはと期待も高まる。というところで、いよいよ主将岡田のくじ引き。くじ運が悪いと弱気を見せている岡田の、今年こそが最後であると実感させられるあの場面。いよいよ差し迫るシリアスに、緊迫感や、なおさらに高まるのです。

『魔法使いロゼの佐渡ライフ』

このところ体調を崩している紗菜。気掛かりは肩に浮かぶ謎の痣。いったいこれはなんなのか。倒れてしまった紗菜を介抱するそのときに、ロゼが目にしたそれは、魔力酔の痣。ロゼの世界の病気で、本来魔力のない人間には発病しないもの。それが今、紗菜の身にふりかかっていて、どうしよう。治療しようにも情報がない。どうすればいいのだろう。

悩んだ末に、ロゼが頼ったのが月渚。異世界を知る人物に助けを求めれば、そこにはときこもいて、痣のかたちに覚えがあるという。市野原の家に伝わる書物に、この痣に関する記述がある。この情報がロゼにもたらされ、さあこれからどうなるのか。深刻の度合いを深めるのか、あるいはこれが状況打開のきっかけとなるのか。

いずれにしても紗菜の置かれた状況。なんとか改善してほしいところであります。

2024年8月24日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年10月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年10月号、一昨日の続きです。

『わからせろ!ナマイキツネ様』

今回はプール&グランピング回! 登場するのは桜子、壱与様、そして刑部姉妹というのですが、やあかわいい子がいっぱいだ。マカロンちゃんは残念でしたが、しかたない。刑部姉がいれば自分は生きていけるので大丈夫です。

意外というべきか順当というべきか、高所が怖い壱与様がほんとに面白い。桜子と一緒にウォータースライダーに挑戦させられるのですが、途中で失神!? よっぽどなんですね。いえね、てっきり慣れたら面白かったってなるものかと思ったんですよ。

しかし今回、あのエネルギー切れで壱与、まほが背負われてる場面のこと。ほのかが姉としての苦労を語るところが実によかったです。そうかあ、お姉ちゃん、大変なんだな。確かに小さい子は、即回復、即全開ですもんね。

そして後半のグランピング。調子にのってイタズラしでかした壱与がですよ、さすがにしかられてわからされるのかと思ったら、むしろ泣きをいれられて、渾身の同情で幕を引くというの。なんともいえないわびしさが後を引く、複雑な読後感。なんかふふっと笑えてしまうのでした。

『てくてくっ!秘密リサーチ』

たからに呼び出されたひぐれ。たからとともに待っていたのは、岩戸あめ。内気そうな女の子でありました。待ちあわせの場所は柴又、帝釈天で有名な下町情緒残る町であります。有名な映画の話題が出たと思えば、矢切の渡しに舞台が移って、実際に運行されている都内唯一の渡し船。こうしたトピック、そりゃあ逃がせませんよね。

渡し船でも光るひぐれの土地知識。それを楽しそうに聞くあめ。この子、ひぐれウォークちゃんねるの視聴者で、ひきこもり気味だったのが、ひぐれの動画がきっかけで出歩いてみたくなった! ああ、ひぐれ、影響力ですよ! ひぐれの活動がファンの子の人生を変えたんですよ!

って感激してたら、なんとあめが西風ふうの幼なじみと判明。ああ、これはひぐれ、ふう、あめでのお出かけが確定でありますね!

『ラスボスは逃げ出した▽』

魔王を探すクエストを受けた勇者。楽な仕事と思っていたら、これがなにか大変な事実に触れるきっかけになってしまった!?

クエストの依頼者、前回登場したお姉さん、てっきり魔王の姉だと思っていたのですが、なんとお母さんでありましたか。けれど魔王は自分には母がいないという。と思ったら、即正気を取り戻して、母に会いたいという。

この矛盾する反応。どうしたことか!? と思わせてからの、意味深展開。魔王には秘密がある? 誕生の謎がある!? 魔王らしからぬ魔王にも理由が!?

ということで、その理由、次回にこそ語られそうですよ。少なくとも妖狐の介入がないかぎり、語られそうな気配です。

『ばーがー・ふぉー・ゆー!』

店長が異動になるかも知れません! なぜ? というと、店長が人手不足の原因になっているからというのですが、だからといって倉庫管理はつらい……。力を落とす店長のために、どうにか尽力してみようというこむぎと零なのですが、ここからのがんばりと空回り、さすがで、でもふたりの応対の様子、かわいくてよかったですよね。

ふたりのがんばりかなって、店長は倉庫管理ではなくエリアマネージャーに。この店はもいが引き継ぐことになるのですが、こうした変化のはしばしに描かれるこむぎと零の急接近! すばらしいのではなくって!? なんてこと思っていたら、もいさんも同じこと思っていらした! ああ、80pの本が出たら買いますよ、わたし!

なんてこといっていたら、なんと次号最終回! マジかー! こむぎゅ×零が好きだから結構ショックでありますよ!