2016年8月25日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2016年10月号

『まんがタイムきららフォワード』2016年10月号、昨日の続きです。

『球詠』、実に鮮烈です。野球に打ち込む女の子たち。練習に精をだして、疲れはてながらも、さらに練習しようとする、そんな様子は過酷ながらも、どことなく充実を感じさせるんですね。と、そんな中、タマの元気がない。気になっているヨミ、夜、川べりの公園? に呼び出されまして、タマと一対一。これ、ヨミはなにを想像したんでしょう! ヨミの想像ははずれたようですが、ある意味、ヨミの気持ちを確かめよう、真摯なタマの問い掛けは一種告白のようでありまして、答えるヨミもまたその気持ちをまっすぐに伝えて、ああ、これは青春か。たまたま通りかかったチームメイト、彼女らが思わず隠れてしまったのもわかる雰囲気でありましたよ。しかし、こうして野球に本気であることを確認しあったふたり。そして同じく気持ちを新たにした仲間たち。意気揚々として伸びやかな彼女たちの様子も素晴しければ、顧問の藤井先生が持ってきた練習試合の話など、期待をかきたてます。しかし、この先生、なんか見た目と全然違うもの抱えてそう。ページめくった時にがらりとシリアスな顔をして見せる。ほんと、おそろしいなあ。

『なでしこドレミソラ』は美弥と陽夜、ふたりのステージです。週に一度の邦楽のひととき。津軽三味線の子ははじめて三週間。なるほど、こう紹介してもらえれば、お客さんもそう思って聞いてくれる。美弥も自分の技量不足を気に病むことなく、のびのび演奏できそうで、そしてつたなくも一生懸命の演奏が、すごく楽しそうと映るんですよ。まだまだ駄目だって、本人もちゃんとわかってる。陽夜の尺八に比べても、ずっとずっと劣る。それでも楽しい。あの表情、素晴しかった。そしてその楽しさが、気持ちが、香乃に届いた。切れた絃、それを張りなおして、そこでの香乃と美弥の会話。ああ、好きということとはどういうことか、それが描かれていた。ついには香乃の気持ちも変えて、それがこの子の演奏も、音すらも変えて、ああ、成長した、開かれた。そう思わせる描写、大変に素敵でありました。

ゆるキャン△』、ひとり長野へと向かうバイク行。風邪で寝ているなでしこと、旅の空の下、リンのメッセージの交換が楽しくて、マイペースなリンに、私がナビをするよって、なでしこ。こういう楽しみ方もあるのですなあ。って、ナビの実権、大垣千明に奪われてるやん! あの写真、たすけてリンちゃん!! ほんと、楽しそう! 気づいたようだなの顔文字の禍々しさも素晴しい。たまらんですね。しかし、今回の山場は、まさかの甲州名物ほうとうでした。あきちゃんの作るほうとうが食べたいなあ。最初はなでしこひとりのために作る予定だったのが、なでしこ母合流。期待もぐんぐんあがり、ともない要求のハードルもあがる。そのあがりようがおかしくって、ほんと、もう、今さら、自分で作るのはじめてですとかいえないですよ。と、父参加。その上、姉まで加わります。めちゃくちゃ面白かった。リンの旅、光前寺でのいろいろ、犬ね、犬のおみくじね、ほんと、こういう旅の情景も面白い。自分もいってみたくなる。それと同時に、今回はほうとう食べたくなる回でありました。

2016年8月24日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2016年10月号

 『まんがタイムきららフォワード』2016年10月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』。これ、面白いですね。表紙誌面、この四角が限られたスペース、とでもいった感じになっておりまして、ゆきさん、箱に入ったみたいに、右背表紙側に背をもたせかけて、そして反対側も足を持ち上げて、ちょっと窮屈そうにしてるんですね。こうしてみると、ゆき、意外といってもいいものか、ちんちくりんみたいな印象はなくって、ほんと、素敵なお姉さんですよね。

『ヨツコト』、新連載です。女性ふたり、旅の途上。魔法の師匠が姿を消した。師匠の言い付けにもとづいて、師匠の友人を訊ねていこうというのですね。かくして最初の探し人、ヒルムヘイトを探してこの町にきたという。主人公はヨツキ? その先輩がコトワリさん。ヨツキとコトワリで、タイトルがヨツコトなのでしょう。今回はふたりの少しマイペース? のほほんとした人柄が紹介された。そして迷子の女の子のお母さん探しに魔法を使ってみせた。なるほど、この世界における魔法、どういうものか、その雰囲気がわかったように思います。気持ち、感情、心情、そうしたものが優位と思わされたこの漫画。ヒルムヘイト氏との出会いがなにを彼女らにもたらすのか、旅の行方に興味津々です。

『春よ、ふたたび』、ゲストです。なんともいえない読後感がありますね。朝、汚ない部屋で目覚めた、うだつのあがらなそうな中年男性。もともとは妻も子もいたようだけど、今は別れて、気持ちはすっかりネガティブになってしまって、SNSにもそのネガティブをどしどし出していくスタイルです。と、そんなポストを評価してくれる人がいる。どうせ出会い系だろう、そう判断する主人公、正しい判断だと思います! 自分だってそう思う。コミックマーケットに出展。島中にて同人誌を頒布していると、さっき出会い系業者認定した女の子がやってきた。これ、主人公が警戒心丸出しで応答するのはいいんだけど、結構ヤバめの言動にまるでひかないこの女の子、すごいな! 強いよ! これね、最後までハラハラがとまらなかった。正直いって、到底まともにコミュニケーションとれてるとはいえない主人公に、なぜか理由がわからない好意を抱いて、いろいろ親切にしてくれて、と、これ、最後の最後にひっくり返すやつじゃないの? 実は主人公以上にヤバい、そんな子なんじゃないの!? みたいに警戒して警戒して読んでしまいました。いやあ、ほんと、どうもこの子、普通にいい子だったみたいなんですが、ほんと、ハラハラしっぱなしでした。別れた妻と一緒に出ていった娘とか、そういうのかなあとも思ったのですが、ええ、最後まで謎の女の子でありました。あ、そうか。これ、妻に捨てられたと勝手に思い込んでたけど、死に別れの可能性もあるんだ。となると、パパ、次は殺さないでね、パターンかも知れない! いや、考えすぎですか。

『はるかなレシーブ』、はるかかなた組と愛衣舞組の決着ですよ。愛衣舞には負けられない理由がある。あの時の自分の言葉、それを証明したい。一緒に戦っている相手のためにも負けられないんだ。そうした思いがあれば、はるかな組にも同じく負けられない、後ろ向かず前へ前へと進んでいくんだ、そういう意気込みがある。だからこそ、はるかなには負けて欲しくない。なんだけど、愛衣舞が負けるのも嫌だ。こうして、双方に思い入れ持って読めるのは、キャラクターをうまく際立たせて、読者すなわち私にとって感情移入できる、好感持って応援できる、それだけの存在にふくらませるのに成功しているってことですよね。ほんと、うまいわ。してやられてます。前回はかなたに見せ場がありました。彼女のポーキー。妙に拾いやすい、そんなかなたのポーキーがゆっくりとダメージを与えつづけていた。そして今回ははるかに見せ場がまわってきて、ああ、攻めていきます。これまで受けて、守ってきた、そんなはるかのブロック。それを攻めのブロックに変えて、マッチポイントからの攻防を制する。勝てた。そのことを喜ぶはるかなの姿があれば、負けを悔しく思う愛衣舞の姿も描かれて、けれど愛衣舞はこの負けもまた前に進む力に変えるんですね。ほんと、はるか、かなたも、愛衣、舞も、皆、まぶしいですよ。

2016年8月23日火曜日

『まんがタイムスペシャル』2016年10月号

『まんがタイムスペシャル』2016年10月号、昨日の続きです。

『ちんまり経理のヒメ先輩』、これ面白いですよ。親戚の会社で働くことになったら、そこでは中学生のお嬢さんが経理をしていましたという話。仕事ぶりはしっかりと、お金まわりには厳しくて、今回は若林青年のパンツが経費で落ちるかどうか。落とせません! しっかり拒否するんだけど、社長、すなわち父親が若林青年の宿泊を研修名目にしてしまったから、経費にしてくれたんですね。ほー、科目はどうするんだろうと思ったら、福利厚生費。今日のことは今日のうちにかたづけますというヒメの姿勢は実によくて、ほんと、ためないって大切よ? しかし、ヒメちゃん、仕事はしっかりだけど学校の宿題にはちょっと手がまわらないみたいで、まあ、そうだよなあ、優先度考えたら仕事の方が優勢されるようなあ。ヒメ、会社では若林の先輩。けれど仕事を離れれば若林いやさ秀ちゃんはヒメの兄のようで、こうして状況によって立場がかわる関係っていうのも悪くないって思っています。

『BONSAIガール!』は、就活に悩むももこですよ。はたしてなにを目指せばいいのか。そうしたことから悩んでいて、いや、でも、そうだよなあ。そうだよ。わかんないよ。それで秀一に相談したら、好きなことと向いてることは違うこともあるという、なんとも切ないお話が聞けました。盆栽の皐月先生に誘われていった創作盆栽展、そこでの話が素敵でした。いろんな盆栽の可能性といったらいいでしょうか、それを見て楽しむももこ。そしてここから。皐月の言葉がももこの不安をきれいさっぱり洗い流してくれたんですね。ちゃんと世話してあげればそれぞれの美しさになる。そのちゃんと世話する。個性を見て、その木の伸びようという気持ちをよくよくのばしてやれば、美しい木になる。ええ、ほんと、これ、素敵な話になった。そう思わされましたよ。

『課長と私のおかず道』。保志君と南条課長の間になにかあったの!? あ、オフィスのエアカンが故障したんですか。いや、でも、これ、きついな。髪をアップにしたり、扇風機導入したりでしのぐんですが、どうしても限界がある。保志がね、食欲なくしちゃって、元気もなくしちゃったその様子に課長、いろいろ思うところあったのかな。業後の食事探求の時間。あっさりさっぱり涼しげなメニューがいい。ご飯を冷やそう。極力火も使わないようにしよう。それで冷製スープご飯ができてくるんですが、これは素敵なメニューだな! そして保志君、元気とりもどしたみたいで、いい笑顔。ほんと、課長、よかったですなあ。そんなこと思っちゃいましたよ。いや、課長はそういうつもりじゃないのかも知れませんけどね。

『まちがいだらけの恋愛道場』、めちゃくちゃ面白いわ。今回は元カノと再会したマサスケですよ。すっかりヨリを戻したつもりでいるマサスケですが、女子ふたり、あ、ひとりは男子か、ともあれ、ふたりともに美人局だネズミ講だといいたい放題ですが、私は宗教だと思います。女子の本音といったらいいんでしょうか、それがどしどし語られるところがもう最高でした。これね、こういう女子の本音をあますことなく、あからさまにしてくれる女友達って大切よ? ほんと、マサスケはいい友達持った。いい経験させてもらってると思いますよ。しかし、今回は芝ちゃんが極まってる。途中から薄い本トークになって、おい、おい、圭介、ホラー漫画みたいになってるよ? そして終盤、マサスケが芝の滾る萌えトークを真っ向から受ける! ああ、最高や、芝ちゃん、最高や。ほんと、今回は芝ちゃんの魅力が炸裂していた、そんな回だったと思います。

『アテナの初恋』は、ギリシャにおけるアテナとオリーブの伝説。へー、オリーブは女神アテナの贈り物なんだ。アテナ、ヴィーナスと一緒に人の世界に降りましてね、オリーブ畑を見学します。そこでの出会いね、ちょっと頑なだった男性と、話して、そして打ち解けて、ああ、アテナ様はこうした真摯な様子、それがとても素敵だなって思ったのです。そして後半。人間の世界を襲う日照り、これをなんとかしたいと奔走するアテナ様。本当だったら、こういうのはいけないことなのかも知れませんね。けれど知ってる人の、努力してる人のその思いに応えたい。こうした人に寄り添おうとしてくれるところが、本当に魅力的だと思うのでした。そしてやっぱり恋に破れるアテナ様。ああ、それでも最後に素敵な笑顔ですね。ほんと、いい方です。

メェ〜探偵フワロ』、アーサーとミス・レモンが、ふたり夏の小島で忘れ得ぬバカンスですってよ! いや、これ、遭難だー! って、これ、小島じゃないよ、岩礁じゃん。なるほど、別荘にあったヨット、こいつでふたりちょっと漕ぎ出そう、そう思ったら遭難しちゃったのか。魔が差した。アーサーにはアーサーの、レモンさんにはレモンさんの思惑があって、それ、同じ方向むいてるんですけどね。しかし、遭難先でのふたりの様子。なにをやらせても卒なく優秀で、火から真水から、他にもいろいろ、必要になるものが次から次から用意されていくし、食事もばっちり。あれ、うつぼか。今回、結構なターニングポイントになりそうな回ですよね。ふたり、アダム、イブと呼びあったりさ、それにアーサー、試されちゃったりさ! さらにその上、アダム、イブのこと抱き締めちゃったりして、ああ、あなた、アーサーじゃないみたいよ! 本当にアダムになっちゃったの!? 終盤のアーサーの行動、与えられた情報から状況の推移を読み取り、そして生存の可能性に賭ける! その発想、勢い、決断力、ほんとアーサーって優秀だな! そして最後もね、ちゃんと助かった、よかった、リリアンまで泣いちゃって、ほんと、いい仲間たちだよなあ。なんだけど、最後の最後、いつものアーサーらしからぬ行動にどしどし疑問が寄せられる。ほんと、素直には答えられそうにないよね。ほんと、本人たちもいうように、魔が差したってやつですよね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第25巻第10号(2016年10月号)

2016年8月22日月曜日

『まんがタイムスペシャル』2016年10月号

『まんがタイムスペシャル』2016年10月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、リコがかき氷を食べておりますよ。しかし、ちょっと見下ろすこの構図。なかなかない感じですね。テーマは夏の食べ物なのでしょうか。リコが練乳がけ氷イチゴなら、『課長と私のおかず道』保志くんはアイスクリーム食べて、頭痛に悩まされています。そして『ローカル女子の遠吠え』りん子さんは、ええとこれ、ざるそば? 茶そばか! きっとこれ、バリバリ食べてるんですよ。

光れ!メシスタント』は原稿終わって晴れ晴れとした表情の早月さんが、晴れ晴れどころではない夏の日射しに負けてひきこもる話。そしてちょっとやる気を出します。久々に料理作ろう! あー、光の料理作ってるところ見たりしてるし、ちょっと教えてもらったりしてましたよね。そう思ったんだけど、あー、駄目か、駄目なのかー。手料理食べにきてと連絡もらったアシスタント3人がすごい顔! それで相談しあってる、その様子もおかしくて、ああ、早月さん、めんどくさい人。そして悪い予感はあたって、あー、酷いオブジェの登場に、誰か助けて!! めちゃくちゃ面白いです。料理では光が先生です。自己流はやめましょう。あの助け船、そしてはっと素直な表情見せる先生の美しさ。ふたりで頑張って料理作ってね、おいしいのできてね、ほめられるの光ばっかりか! 料理をめぐるドタバタは、いつもとはちょっと趣旨を違えた面白さ伝えて、そしてやっぱりこの漫画の根底にあるテーマ、それを感じさせてくれたのでした。ほんと、この漫画優れてます。

『ざしきわらしと僕』、裕貴の家でお泊り会。パジャマ新調してドキドキしてる理緒が可愛い、そう思ってたら、おや、見知らぬ子が。みうちゃん。東京の学校で一緒だった、自称親友。家族に嘘をついて裕貴に会いにきたっていうんですね。これ、理緒のライバルってことかい? と思ったのだけど、どうもそうではないのかな? 今回はこの子の田舎体験カルチャーギャップが語られて、そしてざわ子のことちょっと見えるっぽいみたいな話。さらには裕貴とみうの過去のエピソード。ああ、裕貴いいやつだね。やっぱりただの友達ってのじゃないんじゃない? みたいなこと思ったり、あるいはこの子の裕貴に会いにきたそのわけが知りないなどと思ったり、そんなところもあるお泊り会。ですが、今は田舎のカルチャーだけでなくネイチャーにもショックうけてるみうが見どころですよ。

なり×ゆきリビング』はふたり家飲みですよ。昼間からっていう。同居して一年と一ヶ月、ということは、別になにかの記念とかそういうわけでなく、飲みたいから飲む、そんな感じっぽいですね。篠峰の佐藤になにかをあげたいと、その気持ちがごますり器に落着するのおかしくて、佐藤さん、なんでそんなにも嬉しそう? ふたりハイボール飲む、そのシーンもとても素敵で、ゆったりとした時間、ふたりで過ごすその時間のくつろいで近しい、そうした感じが本当に魅力的でした。しかし、ほんと、最後の最後にふたりの魅力、これでもかと押し出してくる。ちょーんと座ってる篠峰、やたらおかしくて可愛ければ、駄目押しのイケメン佐藤さん! いやもう、最高でしたね。もう、終わっちまうの、もったいないよー!

『渚は太陽をひとりじめ』。池谷渚なる女の子。太陽くんはこの子のことが好きで、できることならつきあいたい、みたいに思っているのだけど、友達の関係から先に進めずにいる。渚はオタク。太陽にはよくわからない趣味で、いろいろ話してくれることもいまいちピンとこなくて、でも一緒に出掛けたりするくらいには親しいというんですね。でも、なんとか距離を詰めたい。でも、わかっててもそれができない。それが太陽くんだというんです。じゃあまったく望みがないのかといえばそうではなく、渚は渚で太陽のことが好きで、でもキモオタの自分のこと好きになってくれるとかあるわけないって思ってる。これ、ふたりの友達、それぞれ、ふたりの気持ちのあれこれ、わかってるのかな? どうなんだろ。少なくとも、このままにしとくと成立しないカップル。そのもどかしさ楽しむのがよさそうでありますね。

『お役所忍務のススメ』、ゲストです。これ意外やいい感じ。ずっと忍者に憧れてきた女の子、百地しのぶは、今役所の忍者課で頑張ってるっていうんですね。忍者課? なにそれ? と思ったら、なるほど納得、ここ甲伊賀市は忍者で有名。対外的にも忍者をアピールしている。忍者課というのも、観光商工課がその名前を変えたもの。だから業務は普通、黙々と事務仕事しているというのがね、インパクトある忍者という要素に対し地味で実によかったです。だってね、役所で忍者が働いてるっていうから、ギャグとか不条理とか、そういうの思ったんですよ。それが結構ありそう感ある設定とわかって、いわばこちらの世界の常識の延長線上にある漫画。忍者がこんなに自然に登場して、でもってしのぶ、この子が忍者の存在をかなり具体的に信じてしまってる、そのガチっぽさがおかしい。ええ、この漫画、楽しくていいですよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第25巻第10号(2016年10月号)

2016年8月21日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2016年10月号

『まんがタイムきららMAX』2016年10月号、一昨日の続きです。

『ペンにまします神サマの』は、ほんと予想外とでもいいましょうか、思いもしないもの見せてくれて、その都度驚かされます。今回は昔の神谷寿実の話。あるいは委員長がなぜ寿実にここまで執着するようになったのか、それが語られて、いや、ほんと、これ、なんだ、すごいよ。7年前、まだ御厨が今みたいな子でなく、引っ込み思案で泣き虫だった頃の話。その時に出会った神谷寿実。悪い噂があって、手にしてるスケッチブックには死んだ動物や虫の絵がいっぱいでという、その理由を御厨が知るまでのちょっとした交流。そして御厨に知らされた理由が広げる世界。なんだろう、この、豊かといえばいいのか、世界を見つめる目が違うという感覚。寿実のとらえる世界の像はこんなにも多面性を持って、広く、愛着に満ちているんだ。ええ、すごいなって圧倒された瞬間でした。でも、その寿実、今はあんなだよ……? さて、委員長、この子がここまで変われたのも寿実のおかげだという。寿実に与えられた物語を今も大切にしているという、それが本当に素敵だったなって。いろいろツッコミどころもあって、笑わせてはくれるんですけど、それを超えて魅力的なエピソードでありました。

『魔法少女のカレイなる余生』、しじまの転寮の話、続きですよ。たまたま知ってしまったリラ。彼女にとって、しじまがいなくなるのはなににも増して一大事。ゲームよりも! といってみんな驚く。ほんと、リラ、どんだけしじまに懐いちゃったのか!? というか、他のふたりも同様か。しじま引き留め大作戦発動させましてね、心を入れ替えて真人間になります。魔法だって見せてあげます。いろいろやってくれるんですけどね、そのどれもいろいろ間違ってる感じがしまして、ほんと、残念な先輩たち。そしてリラ、しじまに自分の気持ちを告げ、しっかりした自分を見せようと奮闘する! って、外に出るだけか。え? それ、そんなに無茶? いや、無茶か! ひとり外に走り出して、そして崩れおちる。エリアス3等軍曹ー! いや、いや、ちょっと。え? 単行本が出たら、表紙はくずおれるリラかい!? ほんと、このシーン。見事にやられましたよ。さて、しじま転寮を断ってました。ああ、大団円! しかしこうして喉元すぎると、かつての誓いも全部反故にされてしまう。こういうところ、まさしく期待どおりでありますね。

『すくりぞ!』、ホテル経営について真面目に考えはじめた寝子? ホテルっぽい食事とはなにか。意識高くいこう! なんていうんだけど、ああ、今夜の晩ご飯をなんとかしたかったのか。両親不在で自分でご飯を用意しないといけない。それを友達巻き込んでなんとかしようというんですが、なんだかなあ、心配ですよね。ええ、期待は裏切りませんよ。メニューはカレーときまりました。コスト面でも現実的。カレーを名物にしてるホテルもあるし。と、結構いい感じに話は転がっているんだけど、ああ、誰もちゃんと作れないのか。うん、レトルトでよかったよね? 正直、頼りになりそうな蒼が頼りにならず、迷走しそうなところをにゅうがなんとか抑えているといった次第。ええ、にゅうがいなくなったら、この子ら、ほんと、大失敗しそう。って、いても駄目じゃん! たいてい、カレーは失敗がないよね、そんな話になろうというのに、この漫画ではそのカレーでも救えませんでした。けど、そんなカレーをなんとかした先生はすごいですね。というか、ヤバいカレー口にしたトリップ感の描写とか、ちゃんとしたカレーを食べた時の帰ってきた感とか、尋常じゃなくて、ほんと、とても駄目な感じがひしひしと押し寄せてくる、そんなエピソードでした。うん、レトルトにしよう。

『TCGirls』、店のバックグラウンド、あるいは店長の背景、描かれましたよ。というか、これ、最初からこういう設定だったの? それとも、連載続けながらどんどん設定をかためていってる? いやあ、いろいろあった疑問が解消して、とてもいい感じ。なぜ女子高生がトレーディングカード専門店の店長やってるのかとか、専門店の店長がカードに詳しくないっぽいのはなぜなのかとか、そういうのがすぱっと解消しました。あー、なるほど、お父さん、TCG扱ってる会社の社長さん。それで娘に店をプレゼントしちゃったと。おそろしいバックグラウンド築かれちゃったわけですが、いやあ、でも、これですごくすっきりした。ほんと、とてもいい。そしてこうした状況が、小柴アンの葉波シオンに対する働き掛け、TCGをもっと知ってもらって、好きになってもらってというモチベーション、気持ちのベースになるというのですから、ほんと、今回、結構な重要回。足元、土台がしっかりしましたよ。

『どうして私が美術科に!?』、皆で勉強会ですよ。パジャマは皆に似合うと思ったものを、すいにゃん先輩が選んでくれました。黄奈子はすいにゃんチョイスが不満みたいですが、いや、可愛いですよね。うん、いけてますよ。ともあれ、テスト勉強しないといけません。テストは明日。蒼は日程さえも把握していなくて、あ、あかん、これはあかん予感や。皆、美術一本に打ち込んでるせいで学科は散々なんですね。得意科目なし、苦手科目はありありといった面々。初日の数学は誰もが駄目で? と思ったら、桃音はなんとかできるのか。さすが普通科志望してただけはある。皆の先生になって、あるいは皆の希望か。でもすぐに脱線して雑談になったりするのが、この子たちらしいと思います。そしてよかったのがすいにゃん先輩のあの目! ああ、期待できません。すいにゃんのお母さん、この方もマイペースみたいですね。常識ある人。おっとりとして、けど夜食がしっかり食事で、食べたら眠くなる、寝たら寝坊する……。うん、期待を裏切らないこの子たち。追試は一度で抜けられるといいですね!

  • 『まんがタイムきららMAX』第13巻第10号(2016年10月号)

2016年8月20日土曜日

『まんがタイムファミリー』2016年10月号

『まんがタイムファミリー』2016年10月号、一昨日の続きです。

『牧場OL』は婚活だそうですよ。町が主催するのかな? 町コンに野花が動員されて、まあいわゆるサクラ。当日には全員道連れ、スアンさんもハルカも舎熊も駆り出されて、あ、スアンさんが出るってことはあいつも出るな。イタドリ食品の虎杖浜。ええ、案の定出ましたよ。でもそれよりも重要なことありまして、鶴沼さん。ああ、もう最高だ。鶴沼さん、最高だ。めちゃくちゃ可愛い。完璧です。フリータイムの情景がおかしくって、なにしろ別に結婚だなんだ興味のない人たちですから、野花は肉山盛りにして食べてるし、鶴沼さんは市場調査の様相を呈してる。ハルカ、舎熊のふたりはそれなりにやる気もあるっぽいんですが、ハルカは農家の一人娘というのが災いして、舎熊は直腸検査についての情熱が人を遠ざけてるというんですね。そして虎杖浜とスアンさん、なんとカップル成立か! と思ったら、スアンさん、ルールわかってない! ええ、虎杖浜のぬか喜びでありますよ。

『レオタードって、恥ずかしくないですか?』、これ、いいですね。新人教師、萩原豊が新体操部の顧問となって、実地にいろいろ知っていく。このなにもわかっていない人がいるからこそ、新体操の基礎から少しずつ、だんだんとでも知ることができて、それが面白いと思うのですね。今回はトレーニング、音楽にあわせてのランニングだっていうんですが、一年生がフラフラしてる。爪先立ちで走るっていうんですが、これがやってみると難しい。まったく知らない先生が試してみることで、そうしたいろいろについて自然と知ることができる。その仕組みはとてもよいと思います。これ、先生が好奇心持って新体操に素直な目を向けてるのがいいのだろうな。知ることの面白さ、それがあるのだろうなと思いました。あと生徒の皆が、すくすく伸びやかなのも素敵ですよ。

『あまてる!』、これも面白い。天照に誘われて、舞、椛のカフェにいくんです。そこで出会った優さん。大学生かな? 都会に出ているというのですが、ええ、つまり舞とは逆のコースをたどっているわけですね。この人の都会にいって気づいたこと、わかったこと、それが面白い。田舎は基本的に車移動だから歩かない。ちょっとの距離でも車出しちゃうって聞いたことありますけど、そういう話が語られましてね、それ語る時の様子がすごく面白い。熱意! そして逆に都会にいったからこそ気づいた田舎の、この町のよいところ。海の音、静かな海、豊かな時間。そうしたいろいろが私にも実感伝えてくれるようで、とても魅力的でした。ええ、この町の魅力、それが活かされることになるといいなって思わされましたよ。

『かしこみかしこみ』は山椒がお兄ちゃんになる話。しかし兄とはいかなるものだろう。山椒らしいですよね、考えちゃって、それで参考にするのは原生様。奏衣様の兄だっていうんです。まず格好から入るのも山椒らしいですよ。原生様に兄とはいかなるものであるか、直に聞きにいきます。そこで語られる兄バカエピソードの数々。ああ、神様だけあってスケールがでかい。そして弟妹のエピソードをばらすと絶交されるっていうの、ほんと面白い。原生様、奏衣様に嫌われたくないんだ! 兄というならムクも参考にすれば? というのですが、ムク、もはや兄どころでなく大おじさんにまでなっている。そしてムクも山椒を手伝って、町の人に兄について聞きにいってくれる。全部の問に、はいって答える時期、これ、面白かったなあ。そして山椒、どんな兄になるかの前に、ただ楽しんで待てばいいんだって気づく。それがねほんとよかったなって。ええ、後一ヶ月。って、はやいよね! そうか、狐って二ヶ月なんだ。

  • 『まんがタイムファミリー』第34巻第10号(2016年10月号)

2016年8月19日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2016年10月号

『まんがタイムきららMAX』2016年10月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。チマメ隊の三人が、海賊に扮しておりますよ。チノが船長でありますね。いつもよりもえらそうで凛々しい、そんな表情が新鮮です。マヤとメグは銃や小さな宝箱手にしましてね、チノ船長のうしろに控えていますよ。ふたりそれぞれ違った微笑み、それがとても素敵です。

きんいろモザイク』はカレンが陽子に果たし状。いったいどういうこと? と思ったら、なるほど、漫画に影響された。ほう、陽子が漫画のキャラに似ていたと。それで決闘申し込まれるっていうのも大変だな! これ、結果的にカレンの家に陽子がお招きされて、ふたり楽しくゲームする、みたいになってしまうのがね、この漫画らしいほのぼのでよかったです。一緒にゲームして、カレン、圧倒的に負けちゃうんだけど、最後に勝たせてもらって、そうしたら罰ゲームっていって陽子で着せ替えしてしまう。ええ、仕上がった頃にやってきた綾が喜んじゃって、ほんと、綾は陽子大好きですね。でもって、しの、ナーススタイルで、ああ、決闘だから! でも平和な決闘。誰もケガとかしませんよ。

いちごの入ったソーダ水』は前回の続き。風紀委員長が文芸部のサンタパーティに踏み込んできましたよ。しかしこの委員長。内心と言葉がまるで逆。月の格好見て、そんな安っぽいの着て! もっといいの着て欲しいのに! もうまるっきりファンだっていうのに、それがどうしても怒ってる、否定してる、そんな言葉になってしまう。ほんと、損な性分だ! もうね、素直にね、好きだって、一緒にお風呂で洗いあおう、今日の下着どんなの、っていっちゃいなさい! さて、そうしたバタバタした時間もあったけど、その根底にはこひめの文芸部、部の皆に対する愛着などがある、その様子が実にほのぼので、暖かみあって、これだなあ、クリスマスは親しい人とこうして友情やらを暖めるのがよさそうだなあ、そう思わされる、いいエピソードでした。忘年会後のエピソードも、皆、なんかそれぞれにいいことありそうで、それもよかったですよね。

『こみっくがーるず』は翼と小夢が一緒に出かけますよ。そこで小夢のリクエスト。髪の長い翼になって欲しいっていうんですが、これがまた可愛くて、普段は見せない表情、雰囲気がもうたまりません。そりゃもう小夢ならずともテンションあがろうものです。しかし今回は小夢優勢で進みます。どんどんおしゃれな服を着せて、いわば翼の女性的な面を開花させていきます。これ、漫画の展開、そのヒント、発想を得ようって話だったんですけどね、それだけでない、普段はかっこいい友達の可愛い面に触れてみたり、またいつもは可愛い系女子の友達の強引な面垣間見てみたり。そんなところが実に面白かったです。

『はんどすたんど!』は、ななみがハーブティなどたしなみまして、これはちょっとした優雅な時間? って、絶対こんなの嘘、嘘。そう思ったら、案の定でしたよ。1ページもたないんだもの。ゆかちーが持ち込んだ情報、っていうか、普通に連絡事項ですよね。文化祭で体操部もなにか出展しないといけないんだそうですって。運動部も文化祭でなにかしないといけないって、めずらしいですね。ともあれ、なにをするにしても、なにかできるほどレベルが高いわけじゃない。できるとしたらゆかちーくらいだけど、ゆかちーは目立ちたくないから、って、死にたいってまでいっちゃうの! ステージが駄目なら展示でもいい。っていうんだけど、なにを展示したものか。いろいろアイデア出しあうんですけどさ、ななみがまたいろいろ酷い。記念撮影コーナーで、あのポスターにした微妙な写真ね、そいつをアレンジする案ばかり出すし、器具の展示では皆のレオタードとかいうし、けどこの子の場合、あきらかに実現可能な案と思ってない、いや、むしろそれだからこそたちが悪いのか。今回のエピソード、中盤までは体操部の出し物の話でしたけど、終盤でななみのクラスの焼きハマグリ屋の話になっちゃって、しかもそれがすごく引きが強いときた。おかげで読後感がすっかり焼きハマグリになってしまいましたよ。

『ふでもじ!』、ゲストです。タイトルが語っていますよね。書道、習字の漫画です。高校新入生、望月カチューシャをとらえたのは、大書されたWelcame 書道部の筆文字。これ、comeのスペルまちがってるって、すみにある変な動物の絵もなんだろう、不思議に思わされるところあるものの、書字の魅力、これがカチューシャに届いたっていうのです。書道部の先輩は部長の半田さおりに星野めぐみ。めぐみは趣味が写真ということで、なんだろう、ちょっと親近感覚えるな。部員募集のポスターを書いたの、めぐみだったんですね。試しにカチューシャも書いてみなよ。というわけで書いてみれば、半紙に小さく文字がふたつ並んで、ああ、この子、思い切りが弱いんだ。対してめぐみは、一文字で半紙のほとんどを使っちゃう。元気にいこう、ダイナミックにいこう。型にとらわれず、のびのびいこうがこの書道部の持ち味みたいですよ。さて、常識人っぽく見えたさおり先輩。この人は字を書かないんだ! あの変な動物、あれ、この人が描いたのか! というわけで、結構な非常識人。おおう、めぐみの方がよっぽど常識人でした。

『都会少女のまきばデイズ』、ゲストです。ホームステイでスイスにわたった女子高生、小野坂ちえが主人公。やたら元気な女の子、サラと出会って、民族衣装着せてもらったりして、さっそくスイスを楽しんでいる模様です。ハイジの物語に憧れてるんですね、ちえは。それで、ワラのベッドとかいったらね、サラに家畜体験がしたかったんだね! って誤解されて、これ、意外なところつかれて面白かったです。まきばデイズというだけありまして、牧場いって、羊と触れあったり牛と接してみたり、そうしたところを押し出していくのかな? そう思ったら、サラの友人、ふたつ年上のクロエと出会って、そこからはクロエの胸にクローズアップです! いや、ほんと、えらい方向に舵きっちゃいましたよ!

  • 『まんがタイムきららMAX』第13巻第10号(2016年10月号)

2016年8月18日木曜日

『まんがタイムきららミラク』2016年10月号

『まんがタイムきららミラク』2016年10月号、一昨日の続きです。

カラフル・マキアート! — 魔法少女は戦わない。』、会長だ、会長ですよ。カラフル・マキアートに勝負をしかけたいとおっしゃる。理由は、暇だし、なんだそうですが、仕事はそれなりにたまってるんじゃん。ちよさんに怒られて、でも、会長、怒られることも楽しんでるふしありますよね。甘えてるんですよね。会長、可愛いわ。ちよもまた、会長に厳しくなりきれない。果たし状出しにいくの、容認しちゃうんですね。会長、50分かけて変身。ほんと、嬉しそう。めちゃくちゃ可愛い。でもって会長ならぬプラムブロッサム、カラフル・マキアートの根城にいけば、掃除の人と認識されてしまってる。しかもあだ名がプラさんになってしまって、どうにもしまらない。コーヒーごちそうになったりして、なかなか思うようにいかないこの人、打たれ弱いしさ、ほんと、めちゃくちゃ魅力的です。果たし状、ちゃんと渡せました。次の月曜日、掃除対決を申し込む。掃除の人だ! 掃除の人だわ! しかし、ここでまさか会長病欠。会長のお願いに弱いちよにカラフル・マキアートとの対決が託されてしまった! どうなる!? どうする!? わーお、ふくかいちょも変身か!

『ラストピア』、ホテルに居着いている幽霊、ユーが見えないオーナーさん。ものすごく怖がっちゃって、今回はそれを克服しましょう。肝試ししましょう。って、絶対面白がってるよね! オーナーさんもものすごい声出して抵抗して、でも楽しいことしたいなんていうユーの言葉にその気になっちゃって、オーナーさん、おかしいなあ。それにユーとも仲良くなりたい。ええ、それはとてもよいことです。夜の墓地にいきますよ。花冠をとってきてくださいね。それはいいんだけど、みんなすごくその気になっちゃって、準備は万端、マノちゃんがそりゃもう怖い怖い。オーナーさん、恐怖のあまり人が違っちゃって、もうこの場はユーがおさめるしかないよ! 消極的なユーに諦めてどうするのか、リッタがはげましてね、そしてユーとオーナーさん、ああ、気持ちが通じたよ。ほんと、目には見えないのだけど触れあうことがかなった。ああ、これでふたり、もうなにごともなく近しくあることができますね!

ビビッド・モンスターズ・クロニクル』、行方不明になった赤音ですよ。千絵理ちゃん、どうする!? すっかり青くなっちゃって、携帯電話は!? 以前、学校にお母さんの電話借りてきてた! かけてみよう! って、お母さん出ちゃった! もう千絵理ちゃん、余裕なくしちゃって、うん、でもすごく気持ちわかるよ。よそのお嬢さんお預りして、迷子にさせちゃったってんですから、そりゃもう死んだ目になってもおかしくない。光理もね泣いちゃって、自分がいけなかったんだって、うん、そのとおりなんだけど、今回は皆がそれぞれに悪かったね。でもちゃんとその悪かったところ自覚して、反省して、謝って、その様子ほんとよかった。で、赤音が無事みつかるのだけど、あれ、おかしかったわ。路上ライブに一瞬イラっとした千絵理光理姉妹がさ、まさかの展開、聞いてください…『千絵理と光理』。な、なにそれ! そりゃもう、意味わからんよね。わからんながらもそのミュージシャンのステージ見にいけば、なんと赤音がタンバリン叩いてる! な、なんだこの展開! すごい、すごいよ、ほんと、予想外だ。再びめぐりあった赤音、千絵理、光理の三人。これもまた歌になって、ほんと、おかしいんだけど、変に感動的だ! そしてアニメショップ。赤音のお目当てがビビモンのグッズというの、千絵理がちょっと驚いたみたいでしてね、カエルプリンスのキーホルダー。ああ、ボンとあんこと出会って仲良くなるきっかけになったモンスター。その時のこと説明する赤音の笑顔がほんと素敵で、千絵理にも通じるところあったみたいで、ああ、ふたり急速に仲良くなったよ。素敵! 赤音のお泊り、今度一緒にビビモンやろうなんていいまして、光理の心配、とりこし苦労で、あー、千絵理も赤音も、もうすでに出会ってるってこと、気づいてないんだなー。これ、どうなるんだろう。その日がくるの、楽しみでしかたないじゃないですか! しかし、年の離れた友達って、なんかいいなあ。

『お願い!ロイヤルニート』、さらにひとりロイヤルニートが増えますよ。金剛桜花のところに遊びにいく田中ほたる、この子を監視してるんですね。一体誰なんだろう。機械にかこまれた部屋のなか、ひとりモニターに映るほたるを見ている。見極めるとかいってるんですね。さて、金剛さん、すごくちょろい。ほたるをしりぞけようとするも、負けず嫌いな性格が災いして、じゃんけんひとつでほたるを招き入れることに。でも、なんだかちょっとずつ仲良くはなっていきそうですよね。ニート生活している、そんな風に描かれてる彼女らが、普段なにをしているのか、ちょっと語られましたね。怠惰珊瑚はブログを書いてるのか。源瑠璃子はというとゲーマーなのだそう。勝つことに集中したいから学校にはいかない。すごい割り切りですが、なるほどe-スポーツっていうやつなのかな? そう思ってたら、あ、なんか違うぞ? なんかかなりあかん感じがする! 瑠璃子さん、最近廊下に変なものが落ちてるという。なにこれ? ほたるのせい? と、そこまで疑われたところで冒頭の少女が登場。早乙女スイ、人見知りで恥ずかしがりやで、それが原因で学校に通えない。でも、この子、特許収入があるそうで、じゃあ、ニートじゃないじゃん! と思ったら、ほたるも同じこといってて、よかった、疑問が晴れました。こうしてニートのお嬢さんたち出揃って、それぞれ個性的な子たち。ほたると出会ってどう変わっていくのかと思うと、いろいろが楽しみです。

『広がる地図とホウキ星』、これ、やっぱりいいですよ。魔法使いの女の子。今回は列車の旅となりまして、のんびりしたローカル線では親切そうなお爺さん、そして妖精と出会ったり、乗り換えのホームでは、同じ学校の制服を着た女の子と出会ったり、ええ、主人公リンと同じく新入生だっていうんですね。ゼルダさん。なんかずっと眠そうにしてる子です。この子と一緒に首都行きの列車に乗るんですが、ゼルダさん、ベンチで寝入って、乗りすごしそうになったところ、リンに助けてもらったりね、いわゆるドジっこさんなのかな? なんて思ったら、魔法の腕はけっこうなものみたいじゃないですか。列車がですね、トラブルで先に進めなくなっちゃったんです。グリフォンが進路上に巣を作ってしまった。見にいけば枕木を根こそぎとられちゃってたり、復旧はさすがに無理そうな状況になっていて、そして出会ったグリフォン。そこでゼルダが魔法を見せる。氷の魔法で魔物の氷像を作ってみせて、それはグリフォンが怖れるほど! なるほど、魔法を使うとリンのお腹が減るように、ゼルダは眠くなってしまうんだ。人それぞれで違うんですね。ゼルダの使う検索魔法、これも面白かった。いろんな魔法のある世界。私たちの世界でいうICTみたいに活用されてるんですね。ここで列車を降りて、リンとゼルダのふたり旅。ほんと、次はどんな世界が見られるのか、わくわくさせられる漫画です。

  • 『まんがタイムきららミラク』第5巻第10号(2016年10月号)

2016年8月17日水曜日

『まんがタイムファミリー』2016年10月号

『まんがタイムファミリー』2016年10月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』チエちゃんがメイン。花火の夜、浴衣でおめかし、りんご飴を食べながらのこの子の様子が色気ありまして、ほんと、いつもの素朴な彼女とはまた違った魅力であります。他には『かなみ育成中!』かなみが、夏ですね、買い物帰り? アイスキャンディー食べてるんですが、これまた見事に日焼けしてます。『わさんぼん』牡丹のカットもありますよ。

『おしかけツインテール』はバレンタインデーの話ですよ。あれ? 一瞬ちょっと今が2月かと勘違いしてしまいましたが、夏、夏だよ! あれもうすぐ2月だっけ? じゃありませんよ。さて、俊郎のゲットしたというチョコレート。これがまたおかしくて、それ、ソシャゲか! 10連ガチャをひいて、目当てのキャラのチョコレートを入手して、それはそれは嬉しいんですが、花梨に冷静に問い直されるとちょっと冷静になっちゃう。さらに、一発で引けたなんてすごい、みたいな話になってるけど、いや、そりゃ、もちろん、一回で出るわけないですよねー。って、どんだけ引いたの! まあ、この人、お金持ちだからいいか。花梨のチョコレート、バレンタインデーについて思ういろいろ。これまでいってきたことと、ちょっとその考えが変化している今。どうしたものかという葛藤なんかが見えて面白い。友達にもサポートてもらって、チョコレートの手作りにチャレンジしてみたりして? 最終的にホットチョコレートに落ち着いたのはよかったかも知れませんね。ちょっとした楽しいイベントです。

『寺島さんは悟っている』、今回のエピソード、すごくいいわ。寺島さんの父、あのいろいろあかんっぽい坊さんですが、夜間高校で講師もしています。その授業の様子を見にこないか、伊霧を誘いましてね、ああ、ちょっとした見学? 娘の見聞を広げよう、そんな気持ちがあるみたいですね。父、伊霧を学校に呼ぶことに成功。授業も見学してもらって、ああ、夜間高校となるといろんなバックグラウンド持った生徒さんいますよね。若い頃に学べなかった人があれば、海外からきた人だっている。昼では経験できないこと、出会うこともなさそうな人たちの話を聞いて、知って、そして父にあって自分にないものを知る。伊霧は奢ったり、父を侮ったり馬鹿にしたりするような子ではないのですが、それでも自分というもののまだいたらない部分を知った。それがすごくねよかったんですね。伊霧のまだ子供であるということがちゃんと描かれた。それがよかったように思うんですね。

『役職名はお嫁さん』はいつぞやのお姉ちゃんがやってきました。と思ったら、今月3回目、ちょくちょく顔を出すんだ。実家でいろいろいわれるたびにやってくるのかな? きっと妹にあいたいのだろうなあ。そんな妹大好きお姉さん。今回はそんな姉妹の昔の話語られまして、昔から真面目だった妹。けれどなにかしら失敗したりして、そうした時にいろいろ世話やいてくれた。ええ、いいお姉さんだなって思ったんですね。不器用な姉が一生懸命に、脱水症状におちいった妹のためにスイカを切ってくれた。そうした思い出。ほんと、他にもいろいろ自分のことを支えてくれていた。そういっている妹、美如の笑顔。それを受ける姉の表情。とても素敵でした。

『シロクマはシェーカーを振れません』、ゲストです。BARウルス・ブラン、フランス語で白い熊ですね。その店のバーテンダーは本当に白熊で、ただ、この熊、まともにカクテル作れないらしい。当然お客さんもこなくって、この店の命運は女性バーテンダーの花に託されるというんですね。見た目ちんまりしてる。この子が結構しっかりとカクテル作って、今回はジントニック。ジントニックを作るに際し、どういうテクニックがあるのかとか、またジンとはどういうお酒であるのか、そうしたこと語られて、なるほどちょっとした蘊蓄ですね。こういうの読むのは楽しいです。ただこの店のオーナー、白熊の弟みたいですが、こいつが見事にいけ好かなくて、この店に客がこないの、正直、このオーナーのせいだと思うよ。ギスギスしたやりとりは苦手。使用者が被用者に対し発する汚ない言葉の数々。これ、パワハラじゃん、ほんと、安らがんよな、こういうの。みたいにお客が思っちゃってるんじゃないのかな。だとしたら客足も遠のくよね、みたいなこと思ったのでした。

  • 『まんがタイムファミリー』第34巻第10号(2016年10月号)

2016年8月16日火曜日

『まんがタイムきららミラク』2016年10月号

『まんがタイムきららミラク』2016年10月号、発売されました。表紙は『うらら迷路帖』。夏の装いですね。千矢とノノが、夏らしい、ゆったりとして涼しげな格好しまして、青空の下、じゃれあうみたいにしてるのがとても可愛らしいんですね。はつらつとした千矢の笑顔。それに答えてはにかむようなノノの笑顔。実に素敵な表紙にしあがっています。

うらら迷路帖』は皆で写真を撮りますよ。趣味とか遊びではなくて、学生名簿に載せるための写真。そしてこれ、別名があって、うらら黒歴史帖。なんだ、黒歴史とか穏やかじゃないね。これ、黒歴史といわれる理由がおかしかった。たとえば椿、たとえばニナの九番占時代の写真が残されていて、これがまた見事なコスプレ写真。いや、でも、可愛いよね。いや、でも、生徒や妹、娘に見られたくないだろうなあっていうのはわかる。うん、後から見返したくない、それもわかるわ……。こんな面白写真を撮る理由もちゃんとあって、なるほど、うららは人気商売。うまくアピールできる、そんな写真を撮りましょう。と力説する事務員くるみですけど、いや、これ、けど、そんなじゃないよなあ。絶対こじつけだよ、これ。写真を撮る時、皆のコスプレが面白かったですよ。脱ぎたがる千矢。母と同じセンスだった紺。これ、もしかしたら千矢の母の手掛かり見つかったりするのかな? そう思ったら、黒塗りのページがある。ああ、これなんなのか。なにを隠そうとしているのだろう。千矢の感じる違和感、嫌な感じ。確信にまでは至らなかったのだけど、この黒塗り、なにか後々にまたかかわってきそうですね。

城下町のダンデライオン』は、櫻田茜さんがまたも高校に通いあそばされることとなりましたよ。え? 大学いったんじゃ? あれ? 落第? アンジェリカが茜がいないとなにもできないからと、学校に付き添ってくれるよう頼んだというのですね。しかし茜様、大人気。憧れの茜様とこうして出会って、こうしてお話までできることに喜ぶ生徒たちが可愛くて、ほんと、さすがは茜様です。そんな茜様に大ピンチ。校庭で出会った野良猫、こいつをアンジェが教室に連れてきてしまった。それを隠そうとにゃあにゃあいってる必死の茜様がほんと、なんか鬼気迫っていて、先生こわいです!! 実際、突然生徒がこんな行動に出たらビビるよなあ。綾瀬さんがうまいこととりなしてくれました。これ、綾瀬さんの底知れなさと、そしてアンジェ思いの茜様、さらには怪我した猫を放っておけなかったアンジェの優しさ、そうしたことがよくうかがえるエピソードでした。あと、遥、いい落ちを演出してくださいました。

『しましまライオン』は夏がきた、プールだ! 海だ! というので水着を買いにいく話。やっぱり水となるとワニの新菜がいきいきとして、そんな彼女の様子にしりごみしてるいおんにえりな。このふたりの沈みようがおかしくておかしくて、ほんと、どれだけワニが苦手だったのか、この子ら。皆の通ってる学校にはプールがないんだそうですよ。だから夏休みには海にいきましょう。まだ人の世界のいろいろがわかってない凛奈がいいですね。質問責めでまこのこと困らせる。でも凛奈、人懐っこさが抜群で、試着コーナー、誰よりも適応しちゃってたのおかしかったです。あと、首の長さについてのあれ。ほんと、あれ、長かったら困りますよ? 皆、結局、好みの水着を買えなかったのは残念でしたね。神様の御仕着せになっちゃって、でも、これで、水から、水着から逃げたかったネコ目ふたりの水着も用意されたわけで、ああ、これ、ふたりにとってよかったのか悪かったのか? 少なくとも、読者にとってはいいことですよね。

『ななつ神オンリー!』、ゲストです。信仰心の薄れてゆく今という時代。その影響は神様にとっては深刻なものとなって、どんどん神様が減っていっているというのです。ああ、フロッピーディスクの神様も体調不良とのこと。これ、信仰心もだろうけど、他にも理由がありそうだな……。主人公、七福神なんですね。なるほど、だからななつ神。アマテラスにそそのかされてアイドルになるという。商品的偶像としてのアイドル活動で、信仰をがばっとかき集めてこい、ってなわけですね。しかし、七福神、全員女の子になってるぽいですね。布袋が女の子。顔出しなしでネットアイドルしてるっていうんですが、SNSのアカウント間違いでアマテラスにばれてた。さらには弁財天にも当たり前みたいにばれてて、ああ、弁財天、芸能の神様じゃん。いける、これはいける! みたいに思ったんですが、そうか、琵琶かあ。いけないかもしれません……。北欧の女神ノルンはアイドルとして大人気。そんな彼女らに続けと布袋も頑張る。さて、これ、残る5人も加わってくるのでしょうか。きっとそうなるんでしょうけど、どんな姿で神様たち描かれるのか、ちょっと楽しみですね。

『背景、かしこ』、ゲストです。これ、いいですね。お婆ちゃんと一緒に暮らしている女の子、なおと。この子、ぜんそくとかあるんだ。そうした理由で、どうにもひきこもりがちであるみたく、それをお婆ちゃん、心配してくれてるのかな? いろんな手でもって、なおとの世界を広げようとしてくれているみたいなんです。目が悪くなってよく見えないから、新聞を読んでおくれ、手紙も読んでおくれ、そして返事を代筆しておくれ。お婆ちゃんに頼まれたら断われないなおとはいい子ですね。手紙なんて慣れてない、そんななおとが、お婆ちゃんに教えてもらいながら手紙を書く。えんぴつはダメ、油性のペンでね。かるくあいさつして……、代筆のおわび、そして季節のあいさつ。このゆったりとした時間、なんて素敵なんだろう。手紙のやりとりに、なおとの気持ちの浮き立つ、そうした様子が静かながらも伝わってくる。大きな声では語らない。静かに、やさしく、そっとふれて、凪ぐ。お婆ちゃんの孫娘に向けた視線のあたたかみも嬉しければ、孫のお婆ちゃんに向けるやさしさもとても素敵。本当に、こういう漫画が読めるとは思わなかった。本当、豊かさ感じさせる漫画です。

  • 『まんがタイムきららミラク』第5巻第10号(2016年10月号)

2016年8月15日月曜日

光れ!メシスタント

 『光れ!メシスタント』、この漫画は面白い。漫画の現場ものといいましょうか、それともこのごろはやりのご飯もの? 最初はですね、後者なのかなって思ってた。漫画家志望の青年、遠野光。彼が漫画修行をしたいと思い応募してみたアシスタントの仕事。はじめてのプロの漫画の現場にて、自分自身思いもしなかったご飯づくりの才能を見いだされることになってしまった彼が、飯スタントしてその能力を発揮していく漫画なのです。それほど凝った料理は出てこない。けれど、肉好き、野菜好き、両極端な同僚のリクエストに答える光。その時その時のアレンジなど、なるほどこれは参考になる。面白くてタメになる、そんな料理の漫画です。

『光れ!メシスタント』は『まんがタイムスペシャル』に連載されている漫画です。四コマ誌ですね。この四コマ誌というの、意外かも知れませんがターゲット層に女性が含まれていたりしましてね、もともと伝統的に料理もの枠というのがあるんです。毎日のご飯づくりに役立つ漫画、献立のヒントになるような漫画。具体的なレシピものっていて、ご飯寄りのもの、おつまみ寄りのものなど、それぞれ漫画によって傾向を違えて、これらが結構面白い。こういった雑誌の傾向考えると、最近はやりのご飯もの、これは食べる側メインかな? そういうものと四コマ漫画は相性がいいのかも知れません。昔からのノウハウ活かせますもんね。

さて、この漫画ですよ。そうしたご飯もののよさというもの、ばっちり備えています。今日はこんなの食べたい、やる気出したい時、疲れてる日の夜食、暑くてバテ気味だから、そうした多彩なシチュエーションに応じた献立が、肉が好き、野菜が好きという好みに応じたアレンジつきで紹介される。できた料理をみんなで食べるシーンも、食べる皆の表情が魅力的。どういうところがおいしいかという感想もついて、ああ、これ食べてみたいなと思わせてくれる。

けれど、これだけじゃないのが、この漫画のよさであるのですよ。遠野光は飯スタントとして重宝されてはいますけれど、あくまでも作家志望。いずれは漫画家になりたいと思ってる。そんな彼が、料理にしか期待されていないんじゃないか? このままここでご飯作ってていいんだろうか、迷ったりするんです。その迷いや悩みは漫画家の先生もちゃんと理解してくれていて、そして同僚のアシスタントふたりも、そんな彼のことよく見てくれている。3人が3人、それぞれ違った視点から光のこと指摘したりはげましたりしてくれて、光もそうした場で、料理の腕をぐんぐん伸ばしつつ、漫画の腕もあげ、気持ちをだんだん固めていく。そうした光の成長ものとしての面白さがしっかりしているから、読んでいてとても気持ちがいいんですね。伸びゆく人の物語、それは見ている私をも高揚させて、ついつい目が離せなくなってしまいます。

キャラクターも魅力的です。漫画家の先生、近藤早月。にこにこして、優しくて、さみしがりやで打たれ弱くて、たまにちょっとわがままいったりするのも可愛くて、けれど漫画となるとぴしっと厳しくなる。先輩アシスタントの檜山陽。この人はしっかりと現場をまとめて、いわゆるチーフアシってやつなのかな? この人が肉好きなんですね。と、ここまでがすでにデビューしてる組で、残るひとり、中辻杏、光同様、デビュー前の漫画家志望。この人の存在が大きいと思っています。負けず嫌いで、檜山にもどんどんつっかかっていく、そんな彼女がデビューにこぎつけられない。そうした境遇を光と分かち合ったりなぐさめあったりするのではなく、むしろ光は甘いと、そして自分もいたらないと、きびしくきびしく取り組んで、その悔しさも焦りも時にあらわにする。光にとって同じ立場の中辻がいることで、デビュー前の自分の立場、まだプロではないということに甘えてはいけないと、光は強く意識することになるのだし、自分よりはるかにうまい中辻がまだデビューにいたらないというそのことが、光の歩む道のきびしさを、より一層に際立たせることにつながっていると思ったのですね。

でも、光はくじけない。むしろ最初よりもずっとずっと前向きになって、これは近藤早月の現場の暖かさや、先輩ふたりのよい影響あってのことだろう。それがすごくよくわかるんですね。料理ものとしての面白さがまず表立つこの漫画。そこに職場もの、そして夢に挑戦する若者の成長ものとしての魅力が加わって、それらが互いに互いのよさを引き出し、どれもの面白さを強めている。このどれもがおざなりでないところ、どれもがしっかりとした面白みを持って読者をひきつけてやまないというところ、それがこの漫画の魅力であります。

2016年8月14日日曜日

ダンジョン飯

 ダンジョン飯』3巻、発売されましたね。前巻発売時には、オークとの関係やマルシルとセンシ、またセンシとケルピーのエピソードなどを通じて描かれた、わかりあえないと思っていても、その確執を乗り越えていける可能性はあるよということ、あるいは心が通じあっていると思っていたのに軽々と裏切られてしまう、これは人と人の関係というより、人と自然のそれといった方がよりらしいかな? 理解や共感、相容れぬ関係、そうしたことごとが実に鮮やかで、心を強くうがった、なんてこと感じたものでした。さて今回、3巻はといいますと、これもまたぐっとくる描写が多くてですね、いやもう、すごい漫画だと思わされます。

なにがすごいといっても、ダンジョンに棲む魔物、こいつらをおいしく食べてみようという、そのナンセンスな試みと、そのファンタジーそのものである思いつきを、いきいきとしてかつ実感もったリアルなものとして読ませる描写力。もう、うなるほどにすごいのですが、それと同時に、ダンジョンにてくりひろげられる人と人の物語、これもまたすごい。これはさっきもいいました、センシとマルシル、ふたりの関係にも描かれたものでした。今回だと、ライオスたちの以前の仲間、といってもついこないだ別れたばっかりですが、ナマリもそうですね。皆にそれぞれ思うところがある。その思惑の違い、価値観の違いともいえるわけですが、それが真摯に描かれているものだから、ファリンの危機に際してパーティを離れたナマリについても、決してただ利己的な嫌なやつというわけではないのだなあ、そう思わされて、ええ、それだけ登場人物が豊かに、ぶ厚く描かれているということなのだと思う。読めば、知れば、ただその人が薄情でと、そうした簡単な評価なんてできないと思わされる。それは読者においてもそうであるし、またこの漫画の登場人物たち、彼らの感じていることにおいても同様であります。

3巻は前半においては、ダンジョンの怖ろしさというものが濃厚に押し出されていた、そのように感じます。だいたいが、ドラゴンに飲まれてしまった仲間の救出行という、わりかしハードなスタートをしとるわけです。ダンジョンには行き倒れた冒険者が転がってるし、仲間にしても死にかけた経験が語られたり、また目の前で死にそうになってる、その様が活写されたりしてきた。今回はその印象がより濃厚と思われたのは、のっけから他パーティがちょっとの油断で全滅にいたったり、さらにはそうしたピンチがマルシルにも及んだりと、ほんと、心底ハラハラさせられて、まさか死にゃせんだろう。実際死にはしなかったんですが、ほんと死と隣りあわせの死地に彼らはあるのだと思わないではおられなかった。実際、盾にされて死んでる人もいたし、というか、この世界の常識では、あれはまだ死亡状態ではないんでしょうか。ほんと、センシじゃないけど、抵抗あるわー。

後半になると、人や種族それぞれの価値観の違い、そしてその相互理解という、この漫画のテーマに関わるところが増えてきて、ああ、この漫画とはそうなのだな、あらためて思わされる。知らないものでも、知っていくことで、忌避感なく接することができるようになる。魔物についてがそう。魔物を知れば対応も可能になり、さらにはおいしく食べられるまでになる。人についてもそう。この記事においても何度も書いてきたように相互理解が確執を超えさせる。ええ、このことはマルシルとファリンの出会いの頃のエピソードにも明確に描かれて、ほんと、ふたりは互いを知り、自分にないものを相手に認め、そして友人になったのだな。

実は、私、この先の展開、少し知ってます。あまりにショッキングだったからか、掲示板にその話題が乗ってきて、『ダンジョン飯』に関係ないテーマの掲示板だったからさ、油断して、そのまま読んでしまった。それは一部なのかも知れない。あるいは全部なのかも知れない。けれど、この先の重要な展開に触れていて、ああ、そうなのかあ、ちょっと気落ちさせられるところあって、だからこそ、マルシルとファリンのエピソード。マルシルにとってファリンがどれだけ大切な友達であったのか。そうしたことを知って、切なさに、泣けてしかたなかった。

『ダンジョン飯』は魔物食という側面が話題になりやすく、そうしたところが楽しまれている漫画です。もちろん、その楽しみ方はこの漫画のメインストリームであります。でも、同時に、この漫画において描かれる人、彼らの気持ち、それらもまた絶品であるのだと実感させられる第3巻でした。

  • 九井諒子『ダンジョン飯』第1巻 (ビームコミックス) 東京:KADOKAWA/エンターブレイン,2015年。
  • 九井諒子『ダンジョン飯』第2巻 (ビームコミックス) 東京:KADOKAWA/エンターブレイン,2015年。
  • 九井諒子『ダンジョン飯』第3巻 (ビームコミックス) 東京:KADOKAWA/エンターブレイン,2016年。
  • 以下続刊

2016年8月13日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2016年9月号

『まんがタイムジャンボ』2016年9月号、昨日の続きです。

『終活女子高生』、沙羅がひきとったみよっちの飼い猫エクスカリバー。その子のためにキャットタワーを買おうかとか沙羅が考えてるのを察して、律がペットショップに誘う。そこでの会話。律が自分の飼い猫を連れてきたのを見て、ペット葬、自分の終活だけでなくペットの終活もしているのかと聞くんですね。そうしたら律逃げだしちゃって、話せばついには泣いちゃって、自分のことならまだしも、この子の死ぬことを想像するだけで泣けてしまって、なんていう。そうした律に共感覚える沙羅と、その気持ちを察してくれない律。ほんと、沙羅は律のこと大切に思って、だからつらいんだろう。その気持ち、あらわにしない沙羅だけど、今回はそれがよくよく伝わってきたと感じました。

『シコふんじゃえば?』は舞が不調。6月は相撲中継がないから、なんだそうですよ。本場所がない時は巡業に出たりしていますよ。そうしたこと語られまして、これをファン感謝祭と表現するのは、なるほど、ですね。そして舞、杏子の母とバイト先のお店で出会って、母は家が相撲部屋であること隠しませんからね、ついついばれそうになる。それを必死にごまかそうとする杏子がおかしかったです。そして家に帰った杏子、その姿を舞が目撃して、ついにばれたか! と思ったら、あ、同類と思われてる! 盗撮女子と思われてる! これ、ほんと、予想外の動きでした。でも、ここでさらに予想外。杏子にピンチが訪れて、ああ! 杏子が相撲部屋の娘であることを隠すようになったきっかけの男子ふたり! これ、どうなる。舞が助けにきてくれる!? いずれにせよ、これが杏子の雪解けになればいいですね。

『寄席ばいいのに』、今回は千両みかんが題材。銀子が新橋の誕生日にケーキを作って贈るんだっていうんです。しかしイチゴが売ってない。夏だから、さすがに季節はずれと見えて、そしてこれが千両みかんの話につながるんですね。なんとか買うことのできたイチゴは、千両みかんほどではないものの結構な値段で、値切りつつもなんとか買ってケーキ作って贈るんですね。これ、銀子の新橋攻略の話、そう思わせて、それだけでないのがよかったです。銀子、新橋と近しくなれそうなお誘い、打ち上げの参加を断わって、なぜかといえば小路のため。今日は小路の誕生日でもあるからって、ええ、あのイチゴは小路のためでもあったんですね。しかしなんで誕生日知ってたの? と思ったら、あー、メールアドレス! これ、違ったらどうするの!? とはいえ、誤解だったですませりゃいいんだからオッケーか。この赤面から驚きにいたるこみちんの表情の揺れ幅がとても魅力でした。

『大漁ガールズ』はハルキ、雪子のバス釣り勝負の続きであります。それはいいんですが、雪子、ハルキと同い年とか同級生とか、そういうのだと思ってたら違うんですね。出会いは栄子に似たものがあって、2年前、釣りをしていたハルキに無理矢理引き込まれたっていうんです。あ、別にこれで雪子が年下かはわからないのか。ともあれ、雪子、めちゃくちゃ面白いな。いい性格してるというか、端的にいうと性格が悪いというか、ハルキの記録を抜いた時の感想がざまぁでしょう? いかすわ、めっちゃ面白い。今回は興味がなくてバスの大物リリースしちゃった栄子だけど、その引きの強さは雪子にも伝わったようで、ああ、ハルキという人は魚は大物釣れないけれど、人の才能見出す方向に長けているわけですね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第22巻第9号(2016年9月号)

2016年8月12日金曜日

『まんがタイムジャンボ』2016年9月号

『まんがタイムジャンボ』2016年9月号、発売されました。表紙は『レーカン!』天海さん。浴衣姿、手にしたうちわは花火模様。そして背景に花火の大輪。夏の一夜の情景描いて美しい、そんな表紙に仕上がっています。『けいさつのおにーさん』穂苅くん、手塚さんのふたりは警察のエンブレム入りの法被を着まして、『それでもヒナは魔術師になりたい!』ヒナに『シコふんじゃえば?』杏子、舞たちは浴衣。目にもはなやか、素敵な表紙です。

『ナデシコ!』、最終回ですよ。海外進出を賭けた新商品が炎上。悪目立ちした、好意的な声もネガティブな意見にかき消されてしまった、などなど、こうした逆境に投入されるのがエミ、そしてイチカちゃん。ああ、このところずっとPCに向かっていたミス百井。なにをしていたのか、それが今明かされて、いずれくるだろう事態に備えていた。エミとイチカ、ふたりアメリカに赴き、そして残されるふたり、ミス小盛と小田木のふたりも、混乱する苦情処理の現場に駆り出されて、こうして出した成果がお客様相談室の存続に繋がるのか!? 結果は、ああ、やっぱりこうなるよねと思えるもので、全部が全部もとどおりとはならないものの、エミたちの存在感押し出しての最終回となりました。これはハッピーエンドといってよいものでありますね。

『おやすみモーニング』はエリカさんがなんかときめいてますよ。ばぁちゃん食堂店主のばぁちゃんによると、男性とふたりでいるところを目撃したとかなんとかで、ああ、これは恋の予感。そう考えて、美容効果引き出せる、そんなメニューを用意してくれたんですが、エリカの気になってる人というの、その男性じゃないんだ。おにぎり柄のスカートの女性。そのスカートに見事に一目惚れしてしまってるっていうんですね。しかし、この女性、誰なのか。まさか、最初のばぁちゃんによるエリカ目撃、これが伏線になってるとは予想外。ああ、いつもと全然違う服装、雰囲気。おお、街中だとこんな感じなんだー。ちょっと驚きで、そして最後にそれっぽく答をエリカに提示。あわてるエリカ、ナイスです。

『ヒゲとセーラー』、ああ、ついに初が3年生。時のたつのははやいです。クラス替えを心配する初がなんか可愛いです。なんかムクれちゃって、味わい深い表情です。3年生になって、いよいよ進路をどうするか、具体的に決めていかないといけなくなる。それで鞠、初と、まだまだ夢や憧れみたいな話ですけど、自分の希望を語りあったりしてね、重要なのが可愛い制服。なるほどなあ。男の発想ではなかなかこういうの出てこないです。初の、家計を心配しての配慮とか、この子らしさ感じさせられます。そして市井くんの兄の話! うおお、筋肉ムキムキ。母が泣くほど。それで弟には筋トレ禁止令が出て、とまあ、趣味性高い市井母がなかなかのインパクトでした。

『ペンタブと戦車』、まだまだノモンハンにはいたりません。まずは師団司令部に到着。そこで、なんとか作戦を有利に運ぶよう介入したい、すなわち歴史を有利に書き換えたい、その試みを続ける里見曾祖父とのせめぎあいなどあって、そして反面、自分の運命を受け入れているかのような武田大尉。里見曾祖父、武田、ふたりの語らいなど、しみじみとよいシーンで、そしてこの場面を記録した写真を思い出し、武田大尉の運命を知ることとなった里見青年。ほんと、これ、これまでのひとり運命を受け入れていた武田大尉、そういう構図が崩れてしまった。自分に親切にしてくれた大尉に対し、里見青年はなんらかのアクションをおこすのか。あるいは、里見曾祖父のいうとおり、里見青年の介入そのものが歴史の進行に影響をおよぼしているのか。ほんと、簡単で甘い展開になればよい、そう思うものの、簡単にそうことは運ばない、そんな予感もするんですよね。心配つのるばかりですよ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第22巻第9号(2016年9月号)

2016年8月11日木曜日

『まんがタイムきらら』2016年9月号

『まんがタイムきらら』2016年9月号、昨日の続きです。

『サクランボッチ』は百合が困ってます。生徒会の仕事で、体育祭のポスター案を考えないといけない。それでできたのが非常口呼ばわりされてしまうようなデザインで、いや、でも、そういうシンプルなのいいと思うよ? 生徒会に出たがらない百合がなんだかおかしくも切実なんですね。なんだか生徒会の人間関係、うまくいってないみたい? 生徒会にいってみれば、お互いの案に対して盛んにやり合っていて、ああ、こういうのが苦手なんだろうなあ。気を使いすぎるのかな。気を使われるのも嫌なのだろうなあ。と、ここで文芸部が生徒会に介入ですよ。八乙女百合の処遇を賭けて決闘を申し込む! なんていってるんですが、なにそれ! 意味わかんないよ! って、生徒会もそれに乗っちゃうんだ。ほんと、これ、なにがどうなるかさっぱりわかんないね。

『オトメロック』、保健室にこもってるマリアさん。フルネームはロリ・マリア・リーリャなのか。ロリという名前にコンプレックスがある。そんな彼女を言葉巧みに引き込んだ軽音楽部。冬香先輩んちのラーメン屋で会議するんですが、ここの店員、冬香先輩がわりとやりたい放題で、レンゲマシマシ、そしてオーダーが勝手に決められるとか、このマイペース感、傍若無人感、嫌いじゃないですよ。楽器屋にいってパート決め。これ、希望とか全然聞いちゃいないな。勝手にどんどん決めて、ろくに演奏できないというのに車庫スタジオを賭けた審査に挑む! って、これ、一発で不合格なのか。さっそく練習場所を失ったわけだけど、これ、どうするんだろう。ほんと、いきなりの迷走じゃないですか。

『ひなまるすまいる』は水着回ですよ。海にいきます。うらら様もいつになく気合い入っているようで、と思ったら、突然の大雨。しかたがないので、屋敷の中で楽しみます。って、地下にプールがあるんだ! これ、プールというより人工海浜ってなレベルだよ! すごい。シーツの海どころではなかった。皆集まってきて人工ながら海を楽しむ。まうさん、のっけから砂に埋められたり、って、この人、最後まで埋まったままだ! 景色が壁に投影されてるの忘れて遠泳勝負してみたり、それなりのピンチあったり、カトレアがやっぱり過保護だったり、そしてかき氷をふりかけで食べる! 塩味なんだ……。本当の海とは違う、それでも楽しかったうらら様が、うみはもっと楽しいのだろうか、そう思っているラスト。ええ、ちょっとずつでも外に気持ちが向かっている。これはよいなあ、そう思ったのでした。

『君の瞳に首ったけ!』、皆で図書室にいきます。めぐりが本を返しにいきたいから、なんですが、小町にいたっては図書館の存在すら知らなかった。これだけで、小町の人となり、わかっちゃいますよね。図書館にいけば戸塚先生が本にまみれてぶったおれてて、エイミは本を布団代わりにして寝てるに違いないみたいなこというんだけど、まさかそんなことあるまい。トラブルの予感!? 本の整理を皆で手伝います。自由にサボるエイミ。力仕事苦手なエイミ。うん、この子、いいですよ。見れば先生も、好きな漫画蔵書させてるとか、自由な感じでありまして、ほんと、こういうマイペース、素敵です。小町がね、めぐりのこと心配して、先生に仕事押し付けないでと、いいように使わないでと抗議するんですね。ああ、小町さん、とてもいい人。ちょっと悪ぶって見える、そんな小町だけど、そんなことないんだよって重ねてわかるエピソード。実によかったです。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第9号(2016年9月号)