2020年7月4日土曜日

『まんがタウン』2020年8月号

 『まんがタウン』2020年8月号、発売されました。表紙は『新婚のいろはさん』。夏! 海! 水着! 夏の熱気と気持ちの盛り上がり感じさせる躍動感あるイラスト、実に素敵でありますよ。ビーチボールを頭上に掲げて伸びやかないろはの肢体は実に眩しく、その奥にいるはじめくんはというと、浮き輪片手に前のめりに駆けている。その気持ちの前へ前へと向かうような感じがね、まさに表紙の惹句、ワクワクだー!! を体現するかのようで、いい躍動感! でしたよ。はじめの視線の向かう先、それを想像させるのがね、なんかいいんですよね。

『新婚のいろはさん』

新型コロナによるステイホームも手伝って、全世界的に大ヒットしたゲームがモチーフですね。しかし作家にそのゲームで漫画を描かせるために、ゲーム機本体送りつけるみたいなこともあるんですか。これ、フィクションだから! ってわけじゃないですよね。こりゃあちょっとした投資ってやつですか。

ゲームというのにはじめがあんまり乗り気でないのが意外でしたよ。それこそ、こんだけ話題のゲーム、はじめが興味持たない、それ以前によくわかってないというのも意外で、相当に興味、嗜好の範囲外だったんだな。対していろはが興味持ってて、なるほど早倉母から教えられましたか。

最初は乗り気でなかったはじめが、いろはのプレイを横から見ているうちにだんだんと興味持っていくくだり面白かった。知ることで興味も出る。そうなれば、ちゃんとプレイしてみようということになって、ここでいろはとちょっとすれ違い? 家庭内別居とかいわれてますけどね、おかげで手紙のやりとりできるのがまた嬉しいじゃありませんか。

なんだかんだで楽しんでしまう。ふたりのそんな姿勢がよく出てた今回。ええ、このゲームはそういう楽しみ方がいいだろうなっていうの、よくよく思わせてくれるようなエピソードでした。

『私たち同じ人を好きになりました』

いやもう、まさかこんな段階で出会っちゃうの!? いや、そうだよな、同じ会社、同じ建屋で仕事してるんだものな。一緒の演劇見にいくの、仕事を終えて約束の時間に最寄り駅に向かうとなったら、そりゃ鉢合わせしちゃうよな! と思わせてのあのニアミス回避。これは見事にやられました。だって、同じページの四コマの右と左で時系列あわせての展開して見せるでしょう? 3コマ目でエレベーターが止まって、4コマ目でふたり一緒に「あ」でしょう? いやあ、バレたわ、これバレたわ、と思ったら、なんだよ! 出会ってないのかあ!

ほんと、見事にスリル味わわせてくれました。

待ちに待った芝居の当日、その高揚感や落ち着かない感覚、さらにはいつも以上にテンションもやる気も高まるその感触はよくわかる。ええ、こういう気持ちになったことのない人って、そうそういないと思うんですね。それだけに共感もするし、ふたりのこと近しくも感じられたりね、ほんと、楽しみに待ったその日のついにきた気分、こちらも一緒になってわくわくとした気持ち味わっていましたよ。

2020年7月3日金曜日

『まんがホーム』2020年8月号

 『まんがホーム』2020年8月号、昨日の続きです。

『座敷童子あんこ』

海にきた幸太たち。雪女の目撃情報に踊らされた父親に連れられてっていうんですが、これきっと雪女、本当にいるんだろうなと思ったら、まさかのアイスキャンディー売りやってるというね。しかもわりと能力を隠す気がない? 居候して働く必要もないあんこに、すごい嫌そうな顔しながら嫌味いったりするのもおかしくて、しかし服に金かけすぎてピンチなんですね。この俗というか人間くさいというか、こうしたナンセンス妖怪たちがおかしくてたまらんです。

雪女、幸太の父に見つかったら確保、解剖、ホルマリン漬けの未来が待ってるというの。まさか、あんこが似顔絵を父に渡していたりね、のっけから詰んだ状態にあるわけですが、きっとあんこの絵が下手すぎて助かるなんだろうなあ、そんな予測してたらですよ、はるかに上回る展開がきてもう見事にやられました。

豚足。いや、それを信じるなよ幸太の父よ。あまりのことにプライドが傷ついた雪女の血迷った行動、これもまた涙です。

『甘党映画看板絵師』

大作の依頼が入りました。大きな看板描くことになるっていうんですが、その大きさ、ベニヤ板換算! というか、実際にベニヤに描いていくわけだから、換算どころかそのままズバリのサイズなわけですね。

通常はベニヤ4枚に描くところを今回はさらに4倍の16枚。相当な大きさですね。元絵を分割して、それをベニヤに拡大しながら写しとって、そして描いていく。

外国人と違って日本人は描き分けが難しいとか、力の入れどころとか、こういうの、作者のおじいさまからの聞き取りにもとづく話なんでしょうか。また主人公和菓子の師匠、この人の業界入りのくだり。速攻採用からの、住み込みで休みなし、給料もなし、食事はタダという条件。今の常識からするととんでもないブラックですけど、当時ならわりと普通だったりしたのかなあ。とりわけボーナスは映画というところ、これが殺し文句になったりもしたのかも知れませんね。

こうした話、ただ情報を絵にして伝えるというだけでなく、ノスタルジーとともになにか慈しみのようなもの感じさせてくれる。映画が時代の憧れだった時代の空気感。この作家の持ち味が感じられるように思うのですね。

『歌詠みもみじ』

なんか珍妙なのが登場してきましたよ! 学校帰りに目があってしまった捨て犬。犬? もみじたち、子グマではないかとかといってますけど、ウーフウーフと唸ってる怪しげなやつ。今後の生活がかかってるからとにかく必死で、可能性のありそうな相手、もみじですね? こいつと見込んで、箱ひきずりながらついてくる。

おそろしいな。こいつ大丈夫か。相当知能が高いというか、人間が入ってるんじゃないか?

もみじと母ちゃんの攻防よかったですよ。目があうと情がうつる。なので頑として目をあわせない母ちゃんですよ。そしてついには母ちゃんも折れる。あの、子供時分を思い出すくだり、ああ、なんだろう、いいですね。ぐっとくる、そんな郷愁じみた感覚ありました。

かくして山城家に家族が増えました。名はマックと決まって……、それはいいんだけど、やっぱりあやしいよね。二足歩行してるし、バレそうになったらしれっとごまかしてるしで、怪しい。ほんと、これ、幸太のパパ上案件ではないのか? それくらい怪しいです。

『うちの秘書さま』

はじめ、七瀬を上回ってきたぞ! 夏祭りに誘うのだけど、七瀬の難癖を先回りして全クリアしてるっていうんですよ。やればできるんだな、はじめ様! でも、これをいつもやらないからこんななんだぞ? みたいなことも思ったりしてしまいました。

七瀬の発案で田中と山田も誘います。人混みが苦手という田中は食べ物に見事に釣られて、そして山田ははじめを神、ゴッドと呼び出す始末。それはいいんだけど、山田の悪行が次々明かされていくのね、はじめ、ちょい怒りながらも絶交しないのだから、こいついいやつだよなあ!

今回の可愛いは、はじめの甚平、そして田中の浴衣でありましょう。ほんと、田中、めちゃくちゃ可愛い。で、山田、変態の度合いがどんどん上がる。ヒモをつけて犬扱いみたいなの、想像するの自分が犬サイドなのか! レベル高いな! でも、田中を犬扱いしないところは大変にグッド。素晴しい紳士ぶりだと感嘆いたしました。

ラストの型抜きのくだり、これもすごくよかった。山田が型抜きを頑張ってた理由。ああー、田中にいいところ見せたかったんだね! でもここからが田中のターン。型抜き、めちゃくちゃ得意なんだ! ゲットした激ムズぬいぐるみを山田に贈って、おおお、いい雰囲気! と思ってからのあの大落ち。的屋のおっちゃん泣きが入るレベルですか!? ほんと、これ、最高の最高でした。大好き。

2020年7月2日木曜日

『まんがホーム』2020年8月号

 『まんがホーム』2020年8月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかがメイン。夏の情景、水着姿で登場。これは学校のプールの授業ですね。頭の上にはビート板。これ、ただ運んでるだけなのか、あるいは日傘がわりにしてるのか。ちょっとしたところに表情、感情みたいのが生じるものと感じます。『孔明のヨメ。』月英は白いワンピース。手持ちのカゴには桃でしょうか。夏の装い。しかし、普段のこの人とは全然違う雰囲気。面白いです。『天国のススメ!』は太一、麦、ふたりで昆虫採集? 『2年B組オネェ先生』は、ええと、これ、プールの授業とかじゃないな。なんというか、なにやってもやたらゴージャスに見える、そんな宗次郎、フルパワーですね。

『ちくちく推して』

アイドル好きのお嬢さん? ライブに揃いの参戦服で臨むというのですが、そうか、こういうの参戦服っていうんですね。友人たちと揃いの服を仕立てて、というんですが、生地から作ったですって!? これ、特注品なのか。だとしたらえらいこと張り込んだんじゃないのかな。

主人公は新人漫画家で、なかなかネームも通らない、そんな苦境にあるわけですが、服作る才能の方があるんじゃないかと妹にいわれて、でも漫画家の方を否定されたからヘコんでる。まあ、そうだよね。

姉はファッションオタってやつなんでしょうか。自分のこれという一着を無造作に妹に着られるわ、その上汚されるわと散々な目にあってて、これ、胸が痛むな。妹が天真爛漫とかじゃなく無神経に見えるので、より姉が可哀そうに見える。で、この時の喧嘩が原因で家出、転がりこんだ友人の家でアイドルにハマって今にいたる。

これ、つまるところ、姉、アイドルにハマり、服づくりに開眼する、そんな話になるってことなんでしょうか。タイトルに「ちくちく」とあるところからしても、針仕事メインになっていく話なんですよね。実際、この姉のいろいろ見るに、服飾に精出す方がしあわせになりそうに見えました。

『孔明のヨメ。』

樊城を出て南下する劉備軍。その後には新野や樊城の民が続いて、大変なことに。さすがの劉備も困ってるわけですが、さあこうなったらとにかく落ち着く場所を得ないことにははじまらない。孔明は襄陽をとれといいますが、劉備は首を縦にふらない。それどころか、途中民を受け入れてほしいと寄った襄陽城でのいざこざ。よほど蔡瑁と蔡夫人に人望がないのか、民どころか劉琮の側近までも劉備の一向に加わって、なおさらすごい大群に。これ、どう収拾つくというのだろう。

というか、曹操軍の追撃に民も随分な被害を受けたと思うんですけど、そのあたりがどう描かれるかが気になります。それと阿斗のくだりなどもどうなるのか。などなど、ここからの展開、見せ場でもありピンチでもあり、描かれようによっては相当なことになるので、この漫画での解釈、どのエピソードがどのように拾われるかなど、興味が尽きないです。

『恋はリベンジのあとで』

石田の恋人、佐倉。石田が浮気をしてるのではないかと不審に思っていて、それとなくうかがったら石田が不機嫌になった……。ああ、こないだの専務の覚えめでたからずの接待話だね。泉ばっかり専務にウケて、自分はさっぱりふるわなかった。でも、それがいくらショックだったとしても、恋人に不機嫌ぶつけちゃうんだ石田くん。うーん、佐倉さんよ、悪いことはいわんからその男はやめた方がいいんじゃないかな。婚前でそうなら結婚してからはもっと悪くなると思うよ? パートナーの不安をろくに受け止められない、すぐに感情的になる、うん、器が小さいよ。その男はやめた方がいいと思うんだ?

バリバリ石田の株が下がってしまいました。

専務からの吾亦紅、泉へのお礼の品だっていうんですが、使い走りといやあそうかも知れないけど、専務のお気に入りとのパイプになってると思えばそれでいいじゃあありませんか。ともあれ、これがきっかけで話しがちゃんとできて石田と佐倉、仲なおりできたみたいでなによりですけど、でも感情的に怒鳴る男は嫌だなあ!

うん、やっぱり石田の株は下がるのでした。

2020年7月1日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2020年8月号

 『まんがタイムきららキャラット』2020年8月号、昨日の続きです。

『かぐらまいまい』

神社にて舞の練習をする舞姫部の面々。神社のアピールのための演目に紅葉伝説はどうだろう。神楽の動画を参考に見て、自分たちでもできるかといろいろ試してみるくだりが、ちょっと遊んでる風でもあって、でもいいかげんにやってるわけでもないという様子。どんな状況でもまずは楽しもう、そんな雰囲気があっていいなって思ったのですね。

そしてそこへ例のお姉さんが登場ですよ。おお、こふくと美夜の前にしか現れなかったこの人が、部のメンバー全員がいるところに出てきて、ちょっと状況が違ってきた感じしますね。一緒にお菓子を食べたりね、なんだか和気あいあい。そして舞の手本になってくれて……。と、このお姉さんの存在、やっぱり謎のままではあるんですね。神様? こふくがそう聞こうとしたら内緒にっていうんだけど、それってやっぱり? ええ、とてもミステリアス。これ、最後の最後まで明らかにならないのかも知れませんね。

『アニマエール!』

手術の日にも応援にきて欲しい。そう頼まれたチア部の皆。花和の機転で回答を先延ばしすることはできたけれど、はたしてあこの手術の応援と大会の出場、どちらをとるのか。どちらもとることはできないということはしっかりばっちり釘を刺されて、ああ、きっとなにか時刻表トリックめいたやり方であこの応援も大会の出場も両立させていくものだと思っていたものですから、これは意外な展開でした。

今回、皆の葛藤が描かれるんですが、いつもなら真っ先に誰かの応援をしたいとなりそうなこはねが立ち止まったりね、みんな少しずつ変化していってる、いろいろ考えるようになってきているというのが明確になってきています。ひとりだとついついネガティブ寄りになってしまうひづめには花和が寄り添うようにサポートしてくれて、そして兎和には虎徹といった具合に、皆それぞれに支えあう誰かができたのはとてもいいことだと思ったのですね。

今回はこうして一対一の関係ですけど、こうして一緒に話して考えることで得られるなにかもあろうと思うのです。そしていよいよ結論を出そうということになって、応援派、出場派、中立派、って、虎徹が逃げた! いやまあ、話し合いはこれからですよね。どちらも選びたい、それが皆の本音でしょう。はたしてここからどんな結論が導かれるのか。これは大変な見物でありますよ。

『精霊さまの難儀な日常』

人の世界に生じている異常気象。異変を感じて海へとやってきたノムとルカですが、その異変というの、精霊力の異変だというのですね。水の一族の領域である海なのに、炎の力が猛威を奮っている。その力にあてられそうになりながらも、ノムに背を押され、海中に原因を探りにいくルカ。

そしてその頃、サラは精霊力の衰えに直面していて、このふたつの現象につながりはあるのだろうか。

なかなかにシリアスなことになってきてますね。ルカが探ってきたこと。海底火山の存在と光の神の影響。この問題に対し乗り気でないように見えるサラだけれど、この状況がこれまでの自分の行動によって引き起こされたのではないか。そしてこの先に、自分が消滅する未来があるのではないか。そうした予想の果てに、ひとり動き出そうとしている。ええ、これがサラの思い過ごし、考えすぎならいいのですが、こうしてひとり思い詰めたままだと、なにか大変なことになりそうな気がします。

2020年6月30日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2020年8月号

 『まんがタイムきららキャラット』2020年8月号、一昨日の続きです。

『mono』

戸隠といえば忍者! って、そうなの? ともあれ、忍者屋敷に挑戦する面々。最初は子供向けだとかいって侮ってたのに、入ってみれば見事に翻弄されまくって、いやこれはこれで満喫してますよね。うおー、これ、楽しそーっ! 心の底から思わせてくれる描写の連続。これはすごいわ、ちょっと経験してみたい。

桜子がすごいですよね。見事にギミックに振り回されているさつきとアンを尻目に、まるで最初から仕掛けを知ってるんじゃないかって勢いで、次々出口を見つけていく。床の間を開く時のドヤ顔桐山、可愛かった。そして平衡感覚蝕まれながら遠くに見える出口に向かうさつき、アンの苦労が無駄になる、出口ここにあったよー。めちゃくちゃ面白い。ここに、完全に遭難してしまってる大人組が加わるのが面白くて、見事ですよ。最高です。

今回、自分の未来をどう描こう、そんな話になるのも悪くなかった。受験、進路、やりたいこと。ハルはどうだったかとかね、いろいろ先達の話も聞いておきたい。そんな中、自由に人生満喫している華子の姿が眩しく映る。ええ、なんかいい先輩たちなんじゃないですか? なんて思ったんですね。

『恋する小惑星』

里帰り、でいいのかな? 父母のもとに向かったあおがメインの今回。行き先は秋田県。あおの父が久しぶりに会う娘のために旅のしおりを作ってくれてるっていうの、ほんとどれだけ楽しみだったのか! けど、あお、ちゃんといきたいところがあるっていうんですね。

日本ロケット発祥記念之碑! へー、ペンシルロケットってここで打ち上げられたんだ。23cmからはじまった日本のロケット開発の歴史は、今や数十メートルサイズにまでなって! 熱心に語るあおを見て、小さかったあおの成長を実感する父がいい。続いて鉱業の博物館。天文班のあおも、すっかり地質に興味を持つまでになってるんです。そしてここで得られた情報にもとづいて、大学の観望会にも参加。天文台にテンションあがるあおがいい。個人への貸し出しはしていないかと聞くところ、小惑星発見の夢、それが常にこの子の心のうちにあること感じさせてくれて、大学からの回答の、本学の学生になれば使える機会もあるかもしれない。ええ、これ、見事な殺し文句ですよね。ぐいぐい押し込んでいく大学側の反応が実にいい。地学に興味のある子、離してなるものか! みたいな勢い。大学もまた情熱持って動いているんですね。

そして、あお、ふたつのただいま。父母の住む家で、そしてみらと暮らす家で。そのちょっと温度? 色合いの違うただいまがまた素敵だったと思います。娘であるあおと、友人であるあおと、ちょっと違った顔があるんですね。

『あやしびと』

判明したアヤの正体。人間と思っていたけれど、もうすでにヒトではなく、死霊の妖人であったと知らされたアヤの胸中やいかに。元気づけようとするけれど大失敗するみぞれ。でもその駄洒落があながち外れておらず、アヤ死人=妖人。言ノ葉姓も手伝って、死したアヤの妖人としての生がはじまるにいたったのではないか。

サトリの推測を聞くアヤの表情が見る見る曇っていくのがいたましくて、さらにとどめを刺したこの言葉。妖人の世界で言ノ葉以外の人間と会ったことがない……。孤独と絶望に暮れたアヤ。けれど、このアヤの寂しさを癒すのがみぞれたち友人だというのですね。

あまりのショックに泣くこともできずにいるのか、感情をあらわさないアヤの変わりに泣くみぞれのくだりは、本当に感動的だったと思います。アヤは孤独じゃないって、言葉以上のもので伝えていた、そんな思いがしたのでした。そしてアヤの、これまでどこか感じさせていた壁もすっかり取り払われて、ええ、アヤの門出ですよね。妖人の世界で生きていく、アヤの決意をうかがえた、そんなエピソード。これまでの、どこか怯えながら暮らしていたのとは違う、新しい妖人のアヤとしての日々。それが描かれることがどこか嬉しくも思えてきます。

2020年6月29日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2020年8月号

 『まんがタイムオリジナル』2020年8月号、一昨日の続きです。

『ローカル女子の遠吠え』

今の世情を取り入れて、富士山に登れない水馬の悲哀描かれた今回。富士山ぬいぐるみを抱きながらバランスボールに座って富士山を眺めるその姿。月を見つめるかぐや姫みたいって、油野さん、それはマジ感想ですか!? 対照的に心配してるのが天道で、この人、水馬を元気づけようといろいろやるの。その気持ちが嬉しいという水馬、いい笑顔でした。ほんと、このふたり、いい関係だと思うのですよ。メモの富士山、あれもまた可愛かった。

浜松まつりサイド、小畑の状況なんですが、ねりねり知育菓子で練りの代用? わからん! でも、地元の人にはわかるのか? それは嘘だろう。でもこちらでも小畑を元気づけようとしてくれる人がいて、でも深夜のテンションと翌朝の冷静さ、その狭間よ。これ、天道さんならそのまま名前入りでいっちゃいますよね。なるほど、相手が異性、大人としての分別もろもろで、いろいろ難しいものが増えていくのですね。

今回のテーマ、代償行動だったんですね。りん子のはそれかも知れないけれど、だとしたら雲春にとっての代償とはなのだろう。この人にはそんなに必要ないのかな。ないのかも知れませんね。

『カントリー少女は都会をめざす!?』

八重の探し物。1巻だけ見つからない漫画っていうんですが、ああー、そういうことありますよね、といいたいけれど、自分と八重では状況が大きく違う。だってなあ、八重の部屋は自分のみたいに本の野積みが乱立してるとかそんな魔境じゃないのだもの。見つからないのが当たり前の魔窟と、普通に整理されてる八重の部屋では状況がまるで違う。なのに見つからないとはこれいかに……。

といいながら、メインの話題はその漫画を原作にしたドラマなんですね。当時流行った。でもドラマは見てなくて、漫画だけ買ってもらった、などなど。基本、どうでもいいことばっかりしゃべってる八重。でもこのどうでもいいのが面白い。というか、これあまりに1巻が見つからないせいで、逃避してますよね。でもって最後に明かされる1巻の真相!

これ、1巻は電子で買うんですかね、八重ちゃん。この人気で売り切れて買えないというの、今は電子という手段があるから、冊子派でないかぎり、こういうことは起こらない。便利だけど、面白ハプニングの機会は少なくなってるのかも、ですね。

そうそう、今気づいたんですけど、再放送でドラマの人気リバイバルっていうの、これも昨今の世相を反映させてますよね。将来読み返した時には、八重たちの置かれた状況、はっとすぐには気づけないかも知れないです。

『大奥より愛をこめて』

歴史的事件が発生ですよ。北海道は根室にて、漂流していた日本人を救出したロシア船。引き渡しに江戸までいきますといってくれてるの、上様は親切と素直に受け取ってますけど、鎖国下にある日本にねじこむための一手ですよね。というか、その漂流民、いわば人質でもあるわけで、見捨てるわけにもいかず、かといってうかうか江戸に迎え入れるわけにもいかない。この緊迫感。とりわけ松平定信のシリアスさが効果的でしたね。

このロシアの動きは蒔乃とは無関係なんですよね? この子、ロシアというよりアメリカ寄り? ほら、犬のふさ姫を懐かせた時、英語使ってましたよね。故郷の松前に帰りたいというのも、この船の動向に関与してるからというよりも、むしろその様子をうかがいたいから? すっかり蒔乃のこと、スパイなりなんなり、どこか怪しむようになってしまって、悪いことしようとしてるわけじゃないとは思うんですけどね、得体が知れない? 真意が見えない? ええ、蒔乃が一番ミステリアスなんですよね。

対し定信公の動向ですよ。海防の強化のために出張った伊豆にて大崎と再会。ああー、この人もミステリアスでした。焦りを見せる定信にやんわりアドバイスする大崎、これがなにか定信の判断に影響したりするんでしょうかね。ここもまた見せ場でありますね。

2020年6月28日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2020年8月号

 『まんがタイムきららキャラット』2020年8月号、発売されました。表紙は『Aチャンネル』、トオルを中心に上級生3人がギュッと集まりましてね、トオルが表向きに迷惑顔してみせてるの、ちょっと素直じゃない、クールぶりたいこの子らしさありますよね。けど紅潮した頬、きっとこれ嬉しいんだろうなあって思うんですよ。上級生は対照的に屈託なく笑顔を見せてくれて、3人ともにちょっとずつ違う、それぞれの魅力感じさせるその表情が実に素敵。ほんと、実に愛らしい表紙です。

今月は新規ゲストが1本です。

『より撮りみどり』

写真部ものでありますね。幼馴染みの湊と同じ高校に入学したみどり。部活に入らず一緒の時間を過ごそうと思っていたのに、湊、陸上部に入っちゃったというので、ひとり残されたみどりもなにか部活動をという話になったんですね。それで選んだのが写真部。湊の応援、撮影ですな、もできそうだし、それに楽そう。基本この子はやる気に欠けるタイプなのだね? でもわかるわ。一口に写真といっても、そういう緩い感じで取り組んでもいいと思うんだよ。

でも、ここの写真部、めちゃくちゃアグレッシブですね。写真撮りに山にも登ろうというのだけど、ああー、自分には無理。と思ったら、みどりを加えての最初の活動は、近所のおばあちゃん家のツバメを撮りにいく。普通に近所でも撮るんですね。でもなんでそんな道なき道みたいなところを通るのん!? みどり、なかなか前途多難そうです。

しかし、皆の使ってるカメラ、未来は祖父のおさがり? 一眼レフを使ってて、美鈴はコンパクトカメラなんだけど高級機だねこれ。GRに見えるな。そしてみどりはというとスマートフォン。でも最新機。こうなると、ちょっとしたコンパクトカメラを凌駕してくるんですよね。写真部所属でスマートフォン。それでなにもおかしくない時代になってるんだろうなって思ったりしたんですよ。

まちカドまぞく

唐突に勃発したケーキの食べ放題イベント。女子合コンなんていってますけど、いや、確かにそんな感じなんですね。参加者それぞれに目当ての子がいるんだ! おっちとみなみは桃のファン。にゃがはシャミ子を引きつけ牽制する役割担ってるのかと思ったら、違った! こちらはこちらでシャミ子のファンなんだ!

桃の熱心なファンはおっちなんですね。そうか、床になりたいのか。でも、まさか天井ならもういるとかいう意味不明な反応が返ってくるとか予想もしなかったでしょうね。なんだよ天井って、って話ですよ。

今回の面白いの、桃が人気を集めるとシャミ子が闇堕ちする。対しシャミ子がファンにちやほやされると魔法少女が闇堕ちする。よっぽどか! 双方、どれだけ相手のこと好きなん!? って話ですが、ほんと、嫉妬にかられて闇堕ち変身する桃とか尋常じゃない。いやもう、知りたくても聞けなかったこととか、今回、あっさり聞き出されちゃってるの見て穏やかでいられなくなったりね、今の桃も昔の桃もこれからの桃も全部自分のものにしてしまいたいとか、ほんと、ガチ恋じゃん! ちょっと重いぞ、シャミ子! と思ったら、桃も桃で同じようなこと思っていたようで、ほんと、このふたり、どんだけ思いあってるんでしょう。ええ、もっと素直に歩みよったらいいんですよ、なんて思ったりしたんですが、今は相手を思いながらうどんを差し入れする、そんなくらいが逆にいいのかもですね。

『魔王の娘からは逃れられない』

新たな局面に入りましたか? ルルに頼まれて街に出てきたショーコ。買い物しにきたんだけど、魔物のせいで材料確保できず品切れしてるっていうんです。なので、勇者のユーシアと一緒に魔物の退治にいきます。パーティは勇者、魔法使い、僧侶にショーコ。ショーコは商人扱いなの? あんまり戦力になりそうにないのを自覚してるっぽいドット絵ショーコが可愛かったです。

今回のショーコの活躍。まさか魔王の配下にいない魔物がいるとか、ショーコにとっても予想外。危なかったですね。でも洞窟探索では懐中電灯が大活躍。さらには魔物の排除にも懐中電灯が活かされて、ええ、ちょっとショーコにとっても悪くない冒険になったっぽいですよね。

今回はいつもとは随分違ったパターン、味わいのあるエピソードで新鮮でした。けどこれ、ルルのもとにいるだけではない、この世界でのショーコのまた違うあり方、その可能性の開ける、そんな出来事だったと思うのです。そして魔法使いのメイが知ってたショーコの名前。これ、きっとなにかありますよね。この人たち、また今後、ショーコになのかルルなのか、関わってきそうな予感がします。

『紡ぐ乙女と大正の月』

すごいな唯月さん! 紡から家族といってもらえたのがどんだけ嬉しかったのか、寝床に忍び込んでくるほどに懐いちゃって、甘えちゃって、しかもこれがバレると紡がおしおきされるのか! 大変だ紡。だって唯月のこと、とめようにもとまらない。うん、アンストッパブル唯月。ほんと、なにかふっきれて自由な感じになりましたね。とてもいいと思います。

唯月の変化は旭や初野に対しても見られまして、よりフレンドリーに、より近しくふるまうようになってるんですね。唯月もとても楽しそう。よかったねえ、唯月。しみじみ思いますよ。

そして今回、皆で軽井沢の別荘にいくという約束かわしまして、旭も大感激。唯月から誘うというのが大きいですよね。ほんと、この子、これまでどれほどに我慢し続けていたんだろう。それが今や自分の欲求を気負わず口にするようになって、許可がもらえたら屈託ない素直な笑顔見せる。この唯月の喜びに溢れた様には、ただただよかったなあって思わないではおられないのですね。

しかし唯月、紡のこと本当に好きですよね。あの手この手、紡のこといいくるめて、今回は着せ替えしてみたりね、しかも紡の着物、手ずから脱がせてみたりね、ほんとやりたい放題じゃありませんか! ほんと、唯月、アンストッパブル。しばらくは誰もこの子のこと、とめられそうにないですね。

2020年6月27日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2020年8月号

 『まんがタイムオリジナル』2020年8月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。夏の定番メニュー? 暑さを乗り切るにはウナギでスタミナだ! といいたいけれど、むしろヌルヌルすべるウナギに翻弄されてる山下ナース。こういう漫画的表現、ずっと長く親しんでいられればいいなあって思いましたよ。そして『小森さんは断れない!』しゅりは激辛カレーに挑戦中。『わさんぼん』の牡丹は夏らしく宇治金時。浴衣も涼しげです。

『おしかけツインテール』

町なかでふと匂った花の香に、思い出す昔のこと。ちょっと詩的な導入にいつもと違った雰囲気感じて、切なくも懐かしい郷愁に似た思い。花梨にとっては、母とともにあった日々の情景がそれなんですね。

その母はいまやすっかりがっかり母さんになってしまってて、鉢植え枯らしたり、娘と俊郎がふたり盛り上がってたら寂しく疎外感覚えたり、さらにはどてらで究極のぐーたら生物になってみたりと散々で、けれどこういう今があるからこそ、昔の思い出はまぶしいのかも知れない。ああ、公園のひだまりで眠る花梨が夢に見たかつての暮らし。夜なべする母のかたわらに咲いた沈丁花の花。母の好きだというその花を探して、町の中探してまわった幼い花梨。その気持ちこそは母に向けた愛そのものであるのだろうなあ。なんだか胸の中、ほっと暖かさ感じて鼻の奥がつんとする、そんな感情に、ええ、こういう話もたまにはいいものですね。なんて思ったりしたのでした。

したのでした。

油断しましたよね。最後に追加で思い出した花梨ですよ。ああー、やっぱり残念ママさんなのかい!? いえね、ママさん、俊郎と一緒に暮らすことになって、生活の余裕ができて、それで安心して気を抜けるようになったのかな。みたいなこと思って、だとしたらこの残念さってママさんの俊郎に向けた気安さ、安心のあらわれってことじゃないですか! とかいってまとめるつもりだったんだ! だったんですよ。

いやもう、ほんと、しっかり落ちをつけてくれました。ほんとみごとにしてやられましたよね。

『ネコがOLに見えて困ります』

動物が人間に見えてしまうミコト。これってもしかしたらお爺ちゃんからの隔世遺伝!? 母方の祖父の家にいったミコトたち。一緒に連れていったネコのOLさん。久しぶりにあった父、母ともに普通のネコに見えている。なのにじいちゃんだけは会社員みたいな格好とかね、気になるこというんですよ。

その真実やいかに! 気にしながらも聞くに聞けないミコトの気恥ずかしさ。ちょこちょこじいちゃんに鎌をかけてみたりして、そうしたらまたよけいにわからなくなってというこのやり取りの絶妙さ加減! いや、じいちゃんは動物が人に見える人なんだと思うんだよ! というのは私の予想なんですが、実際それがどうなのかはわからずじまい。あの気になってしかたないミコトのもどかしさ。これがなんだか可愛く感じられてよかったです。

『僕は女心なんて知りたくない』

独身女性限定で心の声が聞こえてしまう春喜。今回はバイト先の喫茶店での七夕イベントが描かれて、笹に願い事を書いた短冊を飾るんですけどね、夢もなにもあったもんじゃないっていうんですよ。常連さんたちの発想がこれっていうの、さらには同居してる望美たちに書いてもらってもやっぱり夢も希望もないっていうの。望美なのに希望がないとはこれいかに!? これ、この店の客層というか、店主の個性反映させて似たもの同士が集まってるんですよ、きっと。

春喜の学校の友達を呼ぼうってことになって、ここでの攻防がまた! 世界平和を願うその真意。世界って君の世界か! 自身の平穏を願うばかりに恋敵を追い落とそうと必死さ見せる女子ふたり。いやはや剣呑であります。

しかし今回、望美がね奈加ちゃんと春喜の関係を疑ったりしてね、いや、あなた、春喜×佐藤やないんですか! いやもう柔軟な嗜好ですね。と、それはいいんですが、まさか望美、春喜の秘密に気づきましたか? もし踏み込んできたりしたらそれはそれで面白くなりそうですね。

『となりのフィギュア原型師』

季節は夏、ということで怪談話をやってるんですが、レジンA液にA液を混ぜてしまう話とか、それがどれくらい怖いことなのかピンとこない私はせっちゃん同様一般人なのでしょう。しかし怪談といっておきながら霊とかそっち側には向かわない話。がっかり怖い話なのかな? いや、全般にそんな感じではあったんですけど、むしろそれでもちゃんと怖がってくれる代表、その可愛さが際だった、そんなエピソードでした。

羽喰の霊感とやらがうさんくさくて最高でしたよ。最近の霊はアクションフィギュアに憑くとか。強そうなのが人気とか、そのくだり、つっこみが気持ちよさ感じさせるテンポ感あって実によかったです。

しかし代表の発想ですよ。怖いの紛らわしたい一心で、すべてのことを忍者のしわざにする。いや、それはそれで怖いっていわれてますけど、室内に忍者がこっそり潜んで人形動かしてたり風呂場覗いてたりって、それはそれで割と最悪じゃないですか!

でもって最後、ひとり工房に残った代表を思いやる半藤とせっちゃんですよ。せっちゃんともなってるの、これも代表への気づかいですよね。ええ、代表愛されてますね。

2020年6月26日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2020年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2020年8月号、昨日の続きです。

夢喰いメリー

いよいよ最終決戦の火蓋が開いた、そう思っていいんですよね? 幻界の「本能」が到来する前に、夢路を鍛え、「本能」に対抗できるだけの強さを身につけさせようとしてきた白儀。逆らうことのできない「本能」に抗うための手段が、自身を偽ること。「本能」の目的を果たすように見せながら、実は「本能」を倒すための牙を研いでいた。それが判明しても、なお夢路との和解は果たせない? これまで白儀がしてきたこと、その結果生じた被害。それは帳消しにできるのか。

白儀を許せないといった夢路だけれど、そこであえてその気持ちを「本能」にぶつけてやる、そういう夢路はほんといつも真っ直ぐだ。そしてここであえて白儀にその本心からの言葉を語らせようとする。ああ、夢路のこうしたところ。これまでずっと見てきたものであり、だからこそ信じられるところだと思う。いよいよはじまる「幻界」の本能との決戦。なおも夢路を圧倒し続ける「幻界」ではあるけれど、ここに白儀の仕組んだ策が効いてくる。

白儀が喰ったメリー。これが「幻界」攻略の鍵となる。差し向けられた刺客。現界とは違う舞台ではじまるメリーの戦い。これが夢路のそれと呼応しようというところ。ほんと、これ、集大成だと思います。

『ねことちよ』

潮干狩りにきたねことちよ。ねこにとってははじめての海なんですね。ここでねこの着せ替えですよ。可愛い格好っていわれて期待してるねこがまた可愛らしいですよね。そして麦わら帽子、首にタオル。長靴装備の潮干狩り仕様ねこが完成して、いや、これ、可愛いですね。めちゃくちゃ写真撮りまくってるちよがまたおかしくてナイスでした。

砂を熊手ならぬ猫手で掘ってアサリをとっていくねこ。アサリの観察もしたりしてね、こうした様子はほのぼので、この子の興味がうかがえるようで、ただただ静かに淡々と描かれてるだけなのにね、魅力的と感じるのですね。

そしてバケツいっぱいのアサリ。これね、もしかしたらねこが、かわいそうだっていって食べられなかったりする!? と思ったら、普通に食べちゃうよ! しかもおいしいのか! こういうところ、実にねこらしいと思いました。昔の自分だったらどうだったかなあ。貝なら気にせず食べちゃったかなあ。

そして続いて掌編がひとつ。ねこの髪。かわいいっていわれて、それでちよの髪もきれいだっていう、そのちょっとしたやりとりが愛らしい。なんでしょうね、不思議な魅力ありますよね。

『桃ノ木家の四姉妹』

本屋の姉さん、さっそくきちゃってるんですね! しかも、人の家なのに自分の家みたくくつろいでるし! ちょっと警戒してるミツがいいですよね。そして帰ってきたニノと友達の紗月。皆で絵の勝負することになるんですけど、ニノが論外! そして紗月の絵! 劇画タッチとかいわれてますけど、苦み走った渋い猫ができあがって、いいよ、これとてもいいよ。可愛いだけじゃない、そんな猫の魅力がしっかり出てる。と思ったらミツの絵がシンプル、素朴で、けど可愛さのポイントばっちり抑えて、これまたいい絵だな。

本屋の姉さん、留美の描いた猫、これがまたうまい見せ方ですよ。俯瞰視点、構図の見せ方の工夫あり、そして背景、レンガで舗装された道でしょうか、これだけで一気に世界が広がるんだ! 絵の見せ方のうまさもそうですけど、これで留美という人の能力もばっちり知らしめる。ええ、見せ方のうまさだと思います。

最初、留美本人が漫画家だと思ってたんですね。皆を連れていった自室兼作業場。プロの現場! と思ったら、なるほど同人作家なんですね。同人誌即売会用に漫画を描くんだけど手が足りないからとミツに紗月を戦力として招き入れるんですね。

作業中のミツの様子がよかったんですよ。一心に作業に没頭して、その集中力たるや! ああこの子にとっての新しい扉が開いた感がありますね。ミツにとっての打ち込めるものが見つかった。そんな今回のエピソード。留美からのお礼に感じいるものあったようで、そしてついにはイベントデビュー? とんとん拍子でミツの可能性が動いていきますね。

『あいらいく俳句』

めちゃくちゃ面白いんだけど、ほんと一癖も二癖もあるこの漫画。いったいなにを見せられてるの!? そんな描写の連続に、だんだん感覚がおかしくなってくる? おかしくてたまらなくなるんですよね。

今回は凛花の父登場ですよ。仕事の打ち合わせ中っていうんですが、娘にいきなりコノヤロー。さらに見た目がやたらいかつくて、殺し屋!? なんて物騒なこと思われてるんだけど、実はファンシー系のキャラクターをデザインしてるっていうんだからギャップ萌えにもほどがある。さらに打ち合わせの相手が、クソが口癖の九曽先生。あいかわらずクソだクソだと口が悪いんだけど、凛花のアイデアをクソ呼ばわりしたら凛花パパからビンタを食らうんだ!

このものすごい絵面。強烈でした。このビンタのせいで、凛花にだけは気を使うようになるっていうのもおかしくて、しかしいったいなにを見せられてるというのか。でもこのインパクト。この発想のぶっとびようがおかしくて、一種狂気を感じさせるほどでした。

2020年6月25日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2020年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2020年8月号、昨日の続きです。

『球詠』

合宿ですよ! もう、のっけから面白い。バス移動にグレードアップ! で、そのバスを獲得するまでの監督の攻防。これがもう最高で、理事長室にて交渉するんですけど、いろいろあった野球部ですよ。そうそう部費も増やせない。ならばせめて現物でという、その確保に栄光の優勝盾を人質にとろうとするくだりね、割って入る理事長ね! もう、おかしくっておかしくってたまらんですよ、あの絵面。

合宿も、初日はそこそこ緩めにという話ですけど、これで緩め!? けれど皆、スキルアップ、自分の持ち味を伸ばそうと生き生き練習に取り組んでて、こうした様子、魅力的ですよ。全力大降りで勝負する光の話も面白い。小さいんだから体全体でスイングしろ! 小学生のころ、そういわれてたからっていうんですが、大きくスイングしてるちびっ子時代の光、いいよなあ。なんか伸びやかだ。

今回はヨミの投球フォーム改造、それから稜の出塁率アップ大作戦? 希にアドバイスもらいにいくんですけど、左で打てばって皆がおんなじこと考えてたのがおかしくって、本人が、送り出した宿舎の皆が、そして当たり前みたいに希が答える、左で打てば。いやもう面白い。これで稜も左打ちに転向ですかね。いけますかね。

『ちょっといっぱい!』

こはる屋に期待の新人、ギャル? の女の子、エリカが加わるというんですが、その働きぶりやいかに!? と思ったら、まだ出てこないのかーっ! というか、今回は酔っ払いはたち悪いなあ編じゃありませんか。しかもそれ、花園か! 悪い客だなあ。ギャルは認めない、オーナー気取りで、飲んで騒いで、ビールこぼして、凪をビビらせて、絡んで絡んで、やさぐれて。もう、悪い客だなあ! 出禁になるぞ!

でも、なんでか愛されてるっぽい感じがする。でもって、ずっと年下の子からも、この人大丈夫かなあって思われてる節があるの、おかしくってですね、ああほんと困ったお客さんだ! ちょっとあけすけで、わりと最低な本音でもあっけらかんとバラしちゃうから嫌味とかないんだろうな。

エリカを待つちょっとした幕間感。期待高まりますよね。花園のエリカと出会うその時、それがまた楽しみでならんですよ。

『スローループ』

小春が家出してきましたよ!

発端はキャンプを父親に反対されたこと。自分たちだけで釣りキャンプしたい。けど子供たちだけじゃ危ないからダメって、ええ、自分が父親でもそう思うだろうなあ。必死で頑張って説得しようとする小春だけど、頑として父は首を縦にふらず、それで家出。押し掛けられた恋がちょっと呆れてるのもわかりますなあ。ええ、ちょっと衝動的な小春。父への交渉態度も、説得というよりわがまま通すといった感が強くって、それをしっかりたしなめてくれる恋。この子、いい子だわあ。小春は恋を友達に持ったの、ラッキーだったと思いましたよ。

小春が反対される理由として恋がいったこと。小春が信頼できる人間じゃないからだよっていうの、これは効きますなあ。そこからの、父が心配しているだろうポイントを洗い出して、問題点を改善にしていこうとするところ。こうやって綿密に計画していく姿、これは見ていてとても瑞々しい。ええ、確かにこの子たち、少し成長する機会になった、そんな実感与えてくれたんですね。

そして小春たちの旅行を心待ちにする日々。その時間のたつ様、それもまた魅力的と思わせて、過ぎる日、待つ時間がより一層期待をふくらませる、そんな感触がなにか懐かしさ覚えさせたりもしたのでした。

そして次回はバンガロー編? どんな旅になるんでしょうね。わくわくさせられますね。

『はるかなレシーブ』

はるかと彩紗の対決感を強めてくる今回。やっと届いたものの、ここからさらに引き離しにかかるなるあやペア。ストレートかクロスか、一瞬迷いを見せたはるかにポーキーで答えた彩紗。読みの差? 経験の差? これをもって、彩紗への理解が足りないというはるかの思考が面白い。やっぱりこの子にとってビーチバレーの試合とは、相手を打ち破り、ただ勝つというだけのものではなくて、対峙する相手を知り、理解し、そして信頼にいたる、そのプロセスそのものというのですね。

途中、かなたにいったこと、彩紗を信じきれなかった。読みで上回るとかかけひきとか、そういうものを超えてきていると思わされて鮮烈。そして迷いの中にあったはるかが、かなたの呼び掛けを受けて、なにかに気がついた? ふっきれた? 試合の只中においてなお変化し、成長していく、その姿が本当にまぶしい。よいパートナーに巡り会えたこと。さらにいえば、よいライバルに恵まれたこと、そのすべての先に、はるか、かなたの新たな地平があるのだと予感させられた今回。ああ、この試合の果てにどんな世界を見せてくれるというのだろう。

ほんと、この感覚。これは読者にしてはるかなのふたり、さらにはなるあや、他の皆に対する信頼あってのものなのかも知れません。

2020年6月24日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2020年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2020年8月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!〜おたより〜』。今月からの新連載、その告知の惹句も添えられて、ええ、『がっこうぐらし!』の後日談。高校生だったかつての美紀と、大人になった今の美紀。ふたりの美紀のすれちがうように行き交うその様子。幼さ残るかつての美紀は、大人の自分をちょっと意識してるみたいな印象があって、対して大人の美紀はただただ未来へと思いをはせている、そんな雰囲気があるんですね。美紀の手には悠里からの手紙があって、そこに綴られていたこととは? ええ、本編に語られていること、それがこの手紙であるのでしょうね。

今月は新連載が1本、新作ゲストが2本です。

『ハカセのわんこ!』

愛犬わん子を人の姿にしたハカセ。マッド系サイエンティストなのかな? 見た目ちんまりの萌え袖白衣女子のハカセと、人になった副作用か万年発情期のわん子。油断するとペロペロされてしまうというんですが、この副作用、人には発情期がない、すなわち常に発情期であるってやつなのかな? と思ったら、どうもそうではないみたい。エッチなスキンシップを戒めつつも、寂しがりやで、そばにいてほしいと願うハカセ。この人の、自分のこと好きでいてほしい一心でわん子の人化薬に加えた惚れ薬、それが今の状況を作ったっぽいですね。

なんだかんだで仲のいいハカセとわん子。そこに加わる、パートタイム人化にゃん子。わん子よりちょっと大人? にゃん子のちょっと挑発的で、わん子を手玉にとったりする感覚。いい感じに状況を掻き回してくれる、そんな存在になっていました。

『がっこうぐらし!〜おたより〜』

『がっこうぐらし!』が帰ってきたんだ。あの地獄のような日々を生き抜いて、人の社会を取り戻すにいたった学園生活部の面々。最終回で描かれたその後の情景、それをより掘り下げていくというのでしょうか。

タイトルにおたよりとあるように、手紙が紡ぐ、そんな物語なのでしょうか。初回は悠里から美紀にあてた手紙の体裁で、今の社会の状況にはじまり、そして悠里自身の恋愛模様? その萌芽? に触れられて、ということは次回は美紀からの近況報告となるのでしょうか。

ただただ復興の様子を語っていく連載になるのか、あるいは話が進めばただ近況報告とはすまない、そんなのっぴきならない状況などにも踏み込んでいくことになるのか。それはまだわかりません。おたよりというサブタイトルこそは穏かさ感じさせますが、なんせ前作初回にえらいこと引っくり返されてますからね。剣呑剣呑、なにがどうなることですやら、ちょっと警戒しつつ読み進めたく思いますよ。

『おちこぼれフルーツタルト』

スペシャルゲスト。いつもは四コマだけど今回はコマ割り漫画で展開されていきますよ。大ゴマ、柔軟な見せ方、いつもよりもD☆V度も高めに進行していきます、っていうんですが、ただただイノの変態性が炸裂していただけのようにも思える……。というか、温泉回を欲するあまり、農業イベント発生させてまで入浴イベントに繋ごうとしたイノだけど、そのもくろみは見事に粉砕されて……。というか、ワイルドすぎるよ。せめて内風呂じゃないのか。まさかのホースからの放水。その上、キモいとまでいわれる主人公。油断ならないな。容赦がなさすぎます。

じきに始まるアニメに向けて、広く認知度を高めていこうといった感のあるゲスト回。ネズミ荘に住むアイドルたちの個性? 人となり? 基本的なバックグラウンド? さらっと、けれどひととおり触れてくれて、この漫画の基本的なところを知るのにはいいエピソードだったと思います。普段の四コマとはまた違ったダイナミックな見せ方、それもよかったのではないでしょうか。ええ、まずは広く知られて、アニメに、本編にと繋がっていくといいですね。

『観音寺睡蓮の苦悩』

観音寺睡蓮の苦悩というより観音寺睡蓮の奇行といった方がよさそうな展開が増えてきましたよ。今回はショッピングモールにいきます、というんですが、睡蓮はあくまでも観察者として一歩引いた位置にいようとして、いや、失敗するんですけどね? 椿と紫陽花ふたりだけをモールに向かわせて、自分は監視カメラでもってふたりの様子を観察だ! って、無茶すぎる。というか、それは監視カメラの目的外利用じゃないのか!? いいのんかそれ!?

結局3人でいくことになるんですけどね。そこでの椿、紫陽花の駆け引きがいい感じ。さらにはモールにこっそりついてきている牡丹。この人も、この人も不審者カテゴリーだ! というか、誘ってあげなよ! かわいそうだろ?

前回から牡丹が加わって、睡蓮に牡丹という対立軸が設定されたわけですが、今回発生のトラブルとその解決で、まさか椿が牡丹のアイデンティティ揺らがせるとかね、関係の軸が動くことで生じるまた違う面白さの可能性というの垣間見えたように思いました。

そうそう、ラストの睡蓮の発言、編集ソフトで私を消しましょうって、それを消すなんてとんでもない! ってやつじゃないですか。ほんと、この人、どれだけ自分の存在を壁に設定したいのか。その徹底ぶりがおかしい。あとそれとSNSアカウント。発言がやばいよ、といいたいけれど、わりと見る感じのアレですよね。ええ、うん、わりと見る感じのアレだと思いました。自信持っていこう、睡蓮さん!

2020年6月23日火曜日

2020年6月22日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2020年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2020年8月号、昨日の続きです。

『六条さんのアトリビュート』

いや、最初、なにごとかと思いました。隣室の住人を訪ねる六条さん。アパートに響きわたる悲鳴。あわてて隣室を訪ねれば、そこには奇怪な仮面が待ち構えていて、このみも思わず絶叫ですよ。もしかしたら、面に驚いた六条さんが悲鳴をあげたのか? と思ったら、全然そんなことなく、ああー、六条さん慣れっこなのね。それどころか、もっとたちが悪い。隣人が霊に、具体的にいえば六条さんに怯えてることわかってるくせに、あえて驚かすような言動するっていうの、ほんと、この人はあかん。アンズェリカとはまた違う方向性持ったあかん人だ。

お隣さん、とりあえず不運な人ではあるみたい。それを全部、霊の仕業だって思い込んでいたみたいだけど、それがことごとく無関係とわかっていくくだりね。ああ、六条さんとも和解だね! とか思ったのに、驚かすようなことするからまたもとの黙阿弥でっていうのがね、ほんと、このみさん、もっと叱ってやって!

わりといい感じに落ち着いていきそうではあるんですけどね、六条さんの人間性、いや、霊性? 霊性はちょっと意味違うな。ともあれ、六条さんの言動がなかなかそれを許さない。いつかお隣さん、落ち着いてくれますかね。はやいこと六条さんのこと足蹴にできるくらいになってほしいですね。

『みわくの魔かぞく』

このところ思い悩んでいる様子のミラ。まいが心配しましてね、最近立て続けに起こったいろいろ、そのどれかがミラの気持ちに影を落としている? 悩んで迷った末のまいの行動、こういうやり方できるっていうの面白いよなあ。ミラに急接近して吸血鬼ミラを呼び出すんですよ。なにを悩んでいるのか聞いてみて、正直、ここでミラの考えてるの、まいのことだよってなるのかと思ってたらですよ、まいの心配していたとおり、いろいろ気にかけていたっていうんです。そうか、ミラ、大変なんだな。ミラの力になれないことを、まいもちょっと気にしてる。いや、まいがそばにいるだけで、きっとミラの助けになると思うんですよね。

そして、ミラの悩みの本命、判明ですよ。吸血鬼さん、粋ですね! 自分の口で語るのではなく、その瞬間をちゃんとミラに譲ってあげる。そうか、ミラ、まいの誕生日を祝ってあげたかったんだ。日付が変わった瞬間に誰よりもはやくというの、そのために早寝するまいを寝かさないようコーヒー飲ませたりしてたんだ! いやもう一途? まいのこと大好きっていうの、ひしひし感じられるエピソード。あの、気の抜けたというミラとまいの距離。今夜はベッドで寝るというミラの、まいと同じ世界を見たいという言葉。ええ、ふたりの関係、いい感じに醸成されていきますね。もっとまいからもミラに接近していいんじゃないかしら、なんて思うほどに好意に溢れたミラでした。

『初恋*れ〜るとりっぷ』

今回は姉妹水入らずですか。姉の提案で出かけることになった宮沢姉妹。まひろの発案だから当然鉄道小旅行なんですが、新幹線に乗って北上線に乗り換えて、さて行き先はというと、お姉ちゃん、はっきり教えてくれない。しかも悪いことに、北上線といえば有名なアレだからっていわれて、みかげったら知ったかぶりしちゃったせいで着くまで教えてもらえない。

スマートフォンで部のみんなに質問してみた時の反応が面白いですよね。ちぐはぐなそらに、食べ物ばっかりのとわ、そしてやたら返信が長い琥珀ですよ。でもさすがといいますか、琥珀、正解を出しましたね。ほっとゆだ駅。駅に温泉がある。というんですが、ほっとゆだって名前なの!? 調べてみれば湯田温泉峡の最寄り駅? しかし思いきった名前ですよね。それこそ駅から出ないでも温泉楽しんで帰れるみたいなそんなスポットなんでしょうか。ちょっと他にない感じの楽しみ方できそうです。

姉が大好きなのについつい素直になれないみかげ。自分のそうした振る舞い、省みた一日でもありましたね。でも最後には素直になりすぎてっていうの、ほんと、愛情が極端に出ちゃう子でありますね。

『私を球場に連れてって!』

西武球場、いやさ、キャッツドーム、暑いんですか! でもその暑さがキャッツ有利を呼び込むというレオナ理論。これが微妙に酷くて、というか、猫子の認識もレオナと同じなのか。ということは、これこそが正しい評価といっていいのでしょうか……。いや、そんなことないよな……。

暑さでやけくそになってる面々が面白かったです。観戦してるだけで暑い。なら働いてる人はもっと暑い。ファル子が倒れそうになってますよ。と思ったら、なるほど、マスコットの着ぐるみの人はもっと暑いと。そうだよなあ。あれ、きっと中に保冷剤とかいっぱいいれてるんだろうなあ。

しかし今回、わりと酷い展開いっぱいで、いや、いつもどおりか。涼を求めて怖い話というの、今まさに投手陣が打ち込まれてますとかね、さらにビールこぼされて大変なことになってる猫子。これ、お母ちゃんか!? お母ちゃんの仕業か!? 

今回はいつにない熱気感じさせてくれる盛り上がりを見せました。キャッツ勝利に沸く若者たちの歓喜する様。それがもう青春? 熱さを感じさせてくれて、自分の匂いを気にしてる猫子の様子があって、そこにそんなの気にすんなっていうレオナがね、この子たちの情熱のほとばしり感じさせてくれて、ちょっと感動的だったって思ったんです。

と、感動があればちゃんとそれを落としてくるのがこの漫画です。あああ、大人組がえらいことに……。文句いいつつ世話するんでしょうなあ。えらいですよね。でもレオナ、この後ちゃんと宿題やるんでしょうか。きっとやらない気がします。

2020年6月21日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2020年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2020年8月号、昨日の続きです。

『ホレンテ島の魔法使い』

この漫画、なんかすごいな。島に伝わる魔法使いの伝説。それは結局伝説に過ぎなくて、なんていってるけど、実際に超能力を持ってる人はいて、ただそれは内緒みたい。と、こういう前提があって、魔法使い伝説を売りにした島おこしやっていて、と、その夢の部分をはがすと、こんなことになるんだ! っていう今回。すごいよ、驚きの光景だった。西洋風の街並み? ずっとそれ見せられてきたから、この島はもともとこういう文化風土なんだと思っていた。けど、違った。そうか、観光客に夢を見せるため、この島は装っているんだ。その装いがなくなれば、こんなにも当たり前の光景が広がって、そうか、ここは日本の一部なのか。ユシャもいうように、まさに夢の終わりの光景なのかも知れない。あまりにも当たり前の光景。一気に現実に引き戻される、その衝撃をここまで実感させるあの絵の力。見事だったというほかないです。

島西部までは鉄道も通っていない。峠道も狭いからバスも通らない。だから観光客の目には触れないようになっている。ユシャの説明どおりとすれば、今回冒頭に語られた、超能力の持ち主、亜楽かるてのこと。鉄道技術者の父とともに移住してきたという、この要素はどう繋がるの? 島民の利便のために鉄道網が整備されたら、この島の現実が観光客に知られるリスクが出てくる。それとも、ユシャのいうように、魔法を島全体に広める力、それとともに鉄道も伸ばしていくことになるのか。

ホレンテ島がやたら商売っ気が強いの、それこそ初回から一貫して描かれてきましたけれど、そうならざるをえない背景というのも見えてきたように思います。そしてここにきて、魔法の意味、それが広がって、島の伝説であり、かるてたち現代の魔法使いであり、そしてユシャのいう魔法。これにはぐっときましたね。ええ、ほんとなにを見せようとしているのか。予想もつかないからこその驚き。見事でありました。

『のむラリアット!』

今回はトレーニング、そして受け身の練習風景が描かれて、いやいや、これすごいね。ライオン式プッシュアップ。これ、無理だ。できない。さらに加えてねじりんぼう。これもすごいな。鍛えてかつ柔軟性あげないとでないのがプロレスなのかと知らされた感あります。なんせ、海音が真面目に取り組む、それくらい大切なことなんだっていうの、すごく伝わってきた。いやはや、えらい説得性ですね。

しかし、それにしてもねじりんぼうはじめ、いろんな体勢描いて見せるの、これがまたうまいですね。人体はあくまでもちんまりとデフォルメされているのに、その動きに説得力がある。受け身のシーンでも、小さなコマに一連の動作を無理なく収めて、この躍動感! すごいよ。この漫画、地味にすごいことやってると思います。

受け身は高校は柔道の授業でやらされたんですが、基本似てるんですが、若干違うんですね。前受け身とか、柔道では肘をそんなに開かなかった。しかしいずれにしても受け身の重要性がこれでもかこれでもかと語られて、ともない以前の乱入の反省も深くなるというのね。ええ、知らないことのおそろしさ、改めて思い知っているみるくの表情、雄弁でありました。

そしてありすですよ。おおう、君、そうやったんか! ただの長身女子ではなかったんか! どう見ても女の子。あの桃までもが見誤るほど! いや、ラストの目を丸くしてる一年生たち。ひとり驚きの桁が違ってる桃がまた面白いんですが、ここでまたえらいキャラクター放り込んできましたね!

『いのち短し善せよ乙女』

アンズェリカが酷い! いや、いつもどおりではあるんですけど、おおきづちから出てきたハリセン持って公園に漫才やりにいった今回。わりと調子よさそうだった乙女にさくっとプレッシャーかけていくのな、アンズェリカ! 君、乙女が困り果てるの見て楽しんどるのかい? うん、きっとそうだと思う。この人、いや天使は、全部わかりきった上でやってると思う。その過酷さ、あまりの絶望の深さに蒼白になる乙女。いやもう、すごい状況でした。

しかし、漫才に対する評価、ちびっこたちがなんかどこかで審査員やってますのん? ってくらいに的確で、さらに神様の評が驚くほどに緻密。君ら、お笑いのマニアなのか? ただたまたまそこにいただけのオーディエンスやなかったんか? いやもう、この漫画らしいっちゃあらしい展開に笑わされて、でもこうした状況からの起死回生の展開がすごいですよね。

乙女のどこになにを感じたのか、君のその感性を信用していいのかどうなのか、漫才師志望の中学生に見出されて、ツッコミすることになった乙女。絶望顔からの渾身ツッコミ。羞恥と怒りがプレッシャーを吹き飛ばしましたね。ふたりの漫才に満面の笑顔で善のプラカードを掲げるアンズェリカが印象的で、なんかいい雰囲気になってるんですが、いや、君が相方やってる時にこれだけの爆笑を提供してあげたらよかったのでは!? いやもう、なんとか命が繋がった乙女。終わりよければなんだけど、なんか楽しそうだからこれでいいや! ってなっちゃうのもこの漫画のよさだと思います。

2020年6月20日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2020年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2020年8月号、昨日の続きです。

『エンとゆかり』

皆の再出発、あるいはステップアップ編でありますね。鍵の魔物に対峙して、自分のこれからを思う面々。ゆかりは強さを求めてギルドへの所属を考える。とはいえ、なにを目指すかは模索中といった具合。対しアメは魔術師ギルドに所属して、残るチリはというと、まだはっきりとはわからないけど、やっぱり冒険者になりそうな感じがする。

この、それぞれに置かれてる状況、目指すもの、考えていることが違うのだけど、それぞれの選択の果てに同じ方向に定まっていく感じはとてもいいですね。なにかに流されているわけでもなく、なんとなく誰かに付き合って決めるのでもなく、ひとりひとりがきちんと自分のことを考えているという自立感。意思、個性、人間性、そういうものがはっきりとしてくるように感じて好感なのです。

そしてひとりちょっと状況が違うのがエン。この人は自分でなにかを決めるというのがこれまでできなかった? 今回も、雇い主であるロッソの意思でもってその行動を限定されそうになってますけど、魔王の封印の鍵が狙われているからしばらく王都を離れるというロッソに対し、明確に、いや! っていっちゃった! なるほど、ゆかりと別れたくないんだね。こういう意思表示見せてくれたこと、ちょっと嬉しく思いました。とはいえ、いつまでもこのへんブラブラしてるわけにもいかない。じゃあロッソのパーティを抜ける? あるいは別の道が? いろいろ思わせてくれる、そんな展開に気持ちがぐっとつかまれますね。

『ぬるめた』

あいかわらず面白いなあ。人造人間くるみが、その製造者であるちあきにえらいこと改造されるみたいなのが定番になってるわけですが、今回はくるみから改造をお願いする。しかも、それ、なにかというと、お腹が減った時にお腹を鳴らしたいって、なんでまたそんな特に役に立つわけでもない改造を!? と思うわけですが、そうか、可愛いからなのか。本当にそれが可愛いのかどうなのか、D☆Vなのかどうなのかはわからんけど、くるみにとってはそうだったんだな。あるいは、これ、鳴らしたのがしゆきだったから可愛かったのかも知れないぞ?

人造人間だからって人になりたいわけじゃないぞっていうくだりは面白かった、というか、なるほど結構考えさせられるものあったように思いましたよ。しゆきはなんとなく、人造人間は人間になりたいと思ってるみたいなこと前提にしてたわけだけど、くるみはなれないって割り切ってるし、そもそもなりたいとも思ってない。製造者のちあきもそんな必要ないだろうって、このドライというか、いやでも、この人間になりたいはずという発想そのものが、人間こそが優等、人造人間より上等といった傲慢な考え方そのものなのかも知れないなあと思わせてくれたんですね。

うん、このくだり、結構刺激的だったと思う。なんか、お? って思ったんですね。いいねえ、ワンダーです。

そして今回のラスト。いつも、わりとくるみのこと酷い扱いしてる感のあるちあきですよ。でも今回はなんか慈愛のようなもの感じさせてくれてね、さきないわくかわいい。ええ、あの表情、とてもよかったと思いますよ。なんか酷いことしてるって思うのも、こちらの固定観念がゆえなのかもなって。ちあき、くるみの関係において、あれらもろもろは愛着と交流のひとつのかたちなのかも知れませんね。なんて具合に思ったんですが、考えすぎですかね? でも、このくだりを見てからこれまでのいろいろを振り返ると、なにか印象も違ってきそうに思う、そんなエピソードでした。

『ななどなどなど』

よかった。小町ちゃんが早々に限界を迎えて、トイレにいってくれてよかった。小町ちゃんが皆の眼前でもらしたりすることあったりしたらどうしようって、あるいは試合の最中に切羽つまってトイレにいくみたいなことになったらどうしようって、ずっと心配してました。よかった。社会的に死んでしまう小町ちゃんはいなかったんだ。ほっとさせられましたよ。

このくだり、小町とななどがふたりで話す機会を作ってくれたんですね。せっかく頑張ったのにうまくできない。恥をかくのが怖いっていう小町ちゃんがね、ほんといじらしくって、またそんな小町のこと元気づけてくれるななどが頼もしくって、小町ちゃんは全然素直じゃあないんですけどね。でもそんな小町が可愛いじゃありませんか。

そして試合でも、ずっといいところがなかったるるに小町、ふたりに巡ってきた見せ場。ここぞという時にね、小町が理解できないっていってた個人名叫んでの応援、これが背を押す、力を貸してくれたっていうの、正直感動的だったと思います。ずっと嬉しくないあだ名で呼ばれてきた。けれどこの時ばかりは玉村と、その名を呼ばれて、意表を突かれた? それともなにか気づくものがあった? この子のなにかが変わったように思えたのです。人生初得点とかななどから酷いこといわれてますけど、小町、本当に喜んでてね、その表情、見事に晴れ渡って、素晴しい。ええ、大金星だったと思うのです。

けど最後にはね、なんかもとどおりみたいな感じになっちゃうんですけどね、でも同じ陰キャ姫って呼ばれ方でもさっきまでとはちょっと違うように思えるから不思議。やさぐれ小町と、嬉しさに舞い上がる小町と、そのバリエーションも実にいい。と思ったら、一緒のチームで戦ってた高橋さん、小町のこと玉村氏って呼んででくれて、そうでした、この人、小町の頑張りを見て、知って、応援してくれてましたよね。

小町、こうしていろいろな活動通して、理解して、認めてくれる人を増やしていければよいな。そう思えた球技大会。焦らず、少しずつでも変わって、進んで、もっと素敵になっていってくれればいいなって、その果てに小町のこと敵視してたあの子との和解もなればよいななんて思ったのです。