2024年7月26日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2024年9月号

 『まんがタイムオリジナル』2024年9月号、発売されました。表紙は『可愛い上司を困らせたい』。大団円の最終回、との惹句が背後に踊るイラストは、恵と青木、ふたりが密接、いちゃついている様子ですよ。これまで、なんと9年間の連載。紆余曲折ありのずっと秘密の関係を続けてきたふたり、それがこうして皆から祝福されてのラストに漕ぎつけることができたのですね。表紙を開いた巻頭には、同じくカラーでふたりからのお別れのごあいさつ。ええ、長い旅路でありましたね!

『ムクカノ:無垢で無口な職人彼女と、静かでにぎやかなふたり暮らし』

今回は椎奈と賢太、ふたりの出会いの頃が描かれて、その記憶を思い出させたのは賢太が自宅に導入したマッサージベッドでありました。凝った体をほぐしてくれる。その発端は、痛みのとまらない右腕。整体にいこうと思うも、どう説明したものか。事前に想定問答組み立てて臨んだ椎奈だったけれど、ひょっこり出てきた賢太に驚いてしまいしどろもどろに。

でも、そんな椎奈を受け入れて、どうしたら緊張なくやりとりできるか、工夫してくれた賢太のホスピタリティに感心する椎奈。ここからも丁寧に応対し、説明もわかりやすく、そして肝心の整体もソフトでやさしい。

こうしたことのすべてが、椎奈の気持ちもほぐしてくれて、つきあうまでに至ったというわけなんですね。

って、どっちからいったんだろ。職業としてお客に接する賢太からではないだろう。ということは椎奈から!? だとしたらちょっと意外な積極性。いや、賢太にしてもそういう積極性見せそうな感じではないから、このふたりの関係はちょっとした奇跡が関わってるような気がするんです。

『となりのフィギュア原型師』

アクリルフィギュア、はやってますよね。私もいくつか持ってますよ。持ってるだけで飾ってないのでありますが……。

さておこめ代表がいつになくシリアスです。アクリルフィギュアはフィギュアなのか。疑問を呈しましてね、というのも商売敵だからなのかな? いずれにしても、ここに半藤がうまいこと説明しようとしてくれて、あんまりうまいこと説明はできてない気もするんですが、推し活の入門を担うのがアクリルフィギュア、すなわちアクリルスタンドだっていうんですね。

なるほどー! って、アクスタはゲートウェイドラッグなんじゃん! 危険な世界にいざなう甘い罠なんだよ。ほら、半藤の説明にも、そこかしこに底無し沼が結構な広さで点在しておる!

後半に入ってからのはぐちゃん、その飛ばしっぷりがしびれますよね。わけのわからんフィギュアのアクリル封じ込めシリーズがどんどん出てくるのもわけわからんのだけど、そこから輪切りにしていくとか、ゴア表現だーっ! そうか、アクスタはゴアへのゲートウェイドラッグともなりうるのかーっ! って、ならんよね。こんなのはぐちゃんだけだ。

そしてラストにアクスタと融和してみせた代表。なんだかんだで遊んだら楽しい。楽しければそれでオーケー、みたいなこの人のわかりやすさ。実にすばらしかったです。

『かつては最強無敵の勇者様~姫には内緒のレベルダウン生活~』

勇者としてのチートパワーに溺れているジュローをわからせる系女子の出現ですか!?

いやね、ジュローはいま必死でしょう。レベルが下がってしまった後の生活をどうしよう。なんとしても自分の価値を示しつつ、レベルダウンの秘密を守って、自分の暮らしを守りたい。この保守的でかたくなな態度の根っこにある社会への不信感。ああ、ジュローのステラとともに歩む旅路は、心を開き自分のありのままをさらけだせるようになることをゴールとするのかもしれませんね。

実際、これまでステラがジュローを評価したのは、チートパワーに頼らずに、手ずから苦労してなにかをなしとげたときでした。けれど、ジュローはそのことにまだ気づけていない。このわかっていないジュローがわかる機会を与えてくれるのが、今回登場した素朴系女子、ミル=カルアーなのでしょうね。

しかしジュローはミルがなそうとしていることを理解できるのか。ステラの気持ちに近づくことができるのか。まだその旅ははじまったばかりではありますが、今のジュローには、スーパーチートパワーを持つ勇者としての驕りがある。その驕りを捨ててこそ、ミルにわからされてこそ、ジュローの最初の一歩が踏み出されることとなるのでしょうが、それまでどのような経験を経る必要があるのでしょうね。

2024年7月25日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年9月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年9月号、昨日の続きです。

『魔法使いロゼの佐渡ライフ』

ときこを訪れた紗菜。とんでもなく緊張してしまっているのですが、ときこの用を聞かされてそれどころではなくなってしまった? ロゼについて聞かれたんですね。この世界の人間じゃないでしょう。必死でごまかそうとする紗菜ですが、まったくといっていいほどごまかせてない。

月渚から聞かされているという秘密も明かされて、紗菜も観念してロゼが異世界からきたことを白状したのですが、ここにさらなるときこからの情報曝露です。佐渡と異世界の関係が示唆される本の存在。かつて流刑地であった佐渡は、異世界からの流刑地でもあった。同じ言葉を使いながらも、現代日本についてまるでしらない月渚との出会いで、異世界の存在を確信するときこと、そしてふたりの来歴に対する疑い。

これは、今の佐渡が流刑地ではないように、ロゼも月渚も罪人ではないということが判明するんじゃないかと予想するのですけれど、それ以上に気になるのが、紗菜の不調と肩にあらわれた痣。ああ、これまでそこまで深刻なことのなかったこの漫画。これからは深刻の度合いを高めていくという予告なのでありましょうか。

『しゅがー・みーつ・がーる!』

美都の妹、幸町が本格的に登場してきましたよ。姉、美都の様子に不審を抱く幸町。忙しそうにしているのに、楽しそうだし疲れてる感じでもないし。はたしてなにを隠しているのだろう!

ここで本格的に幸町が美都の周辺をかぎまわるのかと思ったら、そういうはしたないことはなさらないのですね。むしろ姉の労を軽減しようとしているようにも思われて、中等部高等部の合同交流会では、中等部の実行委員長を買って出て、それは姉の力になろうとして!? だとしたら、いい妹さんだなあ。

しかし幸町さん、いろいろ張り切ってらっしゃる。その雰囲気から怖れられるカンナにも物怖じすることなくいろいろ申し出て、いやここは幸町の勇み足だったんですけどね。でもこうして迷惑かけた幸町のこと、その金髪の先輩は助けてくれた! ああ、これときめきポイントですか? 王子様ポイント獲得ですか、カンナさん?

さらにはカンナ、空腹の美都をも救って、さらなる王子様ポイントゲット。しかし、そこからの接近を幸町に見られて、さあ大変。これ、幸町に誤解されたのでは!? ふたりはつきあってる!? 姉様が私の恋敵!?

なのかどうかはわかりませんが、ちょいと面白くなってきそうな展開です。

『ウクレア!』

これまでずっと描かれてきた空子の素直な性格、誘われたり促されたりしたら断らず受け入れちゃう定番展開は、今日のこの日のために積み重ねられてきたものだったのですね。

ウクレレライブ、次こそはお客さんを楽しませるんだと、練習にも余念のない空子です。少しずつステップアップしていく舞帆の演奏を活かすために、自分と空子が歌えばいい。灯火の発案に空子も新たな境地に踏み出していくのです。

より魅せるステージにするために、アレンジにも余念がない。こうした皆の努力、がんばりがさあ実を結ぶかと思われたそのとき、空子が発熱。なんと38度を超える熱を出してしまって、でもこれ本人は気づいてないよね? あまりにもいつもどおりの空子の異変を即座に見抜いた姉の愛。実際、姉、空美は妹大好きお姉さんだったわけですが、言葉少なの空子のちょっとした振る舞い応答の変化から、その気持ちを深く知る。

それを深く知ることのできる姉だからこそ、なにを置いても譲れない妹の思いに応えようと思ったのでしょう。空子の身代りとして家に残り、妹をウクレレ部の皆のもとへと送り出したのですね。

空子の寝室には、空子を見舞った皆のお見舞い。それが律儀に、全部口がつけられていて、ああ皆の気持ちに応えたい空子の思いと、皆の心遣いを受け取ろうとしたこの子のいじらしさがあらわれているようで、小さいコマながら染み入るものありました。

しかしお姉さんは心配ですね。かわいい妹になにかあったらどうしよう。でもなんでも肯定する妹の、めずらしく自分の我を通そうとしたこの局面。ないがしろにはできなかった。そうした姉の思いにもまた揺さぶられるのでした。

2024年7月24日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年9月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年9月号、発売されました。表紙は『花唄メモワール』。ぽっぺんを手にした浴衣姿の藤野であります。藤野の後ろでまわる屋台の風車が、夏に涼をはこんでくれる風の存在を感じさせてくれる、夏らしくも涼しげな表紙にしあがっています。しかしぽっぺん、赤青黄色の意匠もかわいいそのガラスの風合いが、きらきらとしてまた涼やかで、暑い日の続く令和の日本にも涼を届けてくれますね。

『花唄メモワール』

イセの口から語られるイネの母、斉藤ハツナの物語であります。

花瀧屋の女将となるべく、長男連に嫁ぐハツと義妹イセの若き日々。天真爛漫ほがらかに、未来の夢を語るハツのまぶしさ。しとやか、おだやか、柔和なこの子が、しいたげられていたイセのいとこ、チル、後の椿を守り通したそのときのエピソードが鮮烈で、男にまじって武芸をふるうイセが感じたハツの強さ。凛々しくも毅然とした態度、物言い、普段の姿とはまるで違ったその様子にこそ、イセは憧れを感じたのかもしれない。

そんな描写があったからこそ、この思い出語りは悲しいのでしょうね。

重い病に身をむしばまれたハツは、イネを産んですぐに亡くなってしまった。女将として守り立てようした花瀧屋の未来を見ることもかなわず、幼子の育つ日々に添うこともできず、けれど命だけは繋ぐことができたと、そのいじらしくも切ない夢を代わって背負おうとした女将イセの決意と、いずれその夢を継ぐイネの未来と。

イセは知ることのない未来の花瀧屋を、女将のその後を梅は知っている。その梅に託された、ハツナの髪留め、そして名の意味。そのどれもが胸に迫るものあって、涙を絞る物語でした。

『球詠』

斉藤小町は面白いなあ。先輩相手となっても、なんら臆することのない小町。この子にとっては先輩後輩とか関係なく、勝負したくなる相手かどうかだけが大事とわかるエピソード。対照的なのが、球威に自信がないからこそのテンポでもって打者を翻弄しようという東條蘭々。対照的な一年生投手を軸に展開していく試合の模様。そこには小町の、ララの、思いや意地が宿って、そしてそれが先輩たちにも波及する。

ああ、この話、面白かったなあ。前回描かれたヨミと珠姫の対話を深めるかのような勝負。それを引き受け、さらにその先へと歩を進ませるような展開が見えたのもまたよかった。

本当、あちらに、こちらに、ドラマやその芽をちりばめ、魅せるのがうまい作者と思わされました。

『スローループ』

風邪にふせっていた恋先生、すっかり回復なさいました。ということで、恋の希望にそったシイラ料理。ガッツリしたのを作るため、ひより、小春が恋のもとへとやってきました。

大歓迎する弟たちが面白いですよね。最初はニッコニコだったのに、釣れたシイラがもう捌かれちゃったと知ってがっかり。そして肝心のシイラ料理。なにができるのかと思ったらハンバーガー! それ知って恋もがっかり。

それほど!? それほどなの!? バーガーなら肉がいい? 釣り好き一家の子供は魚食べ飽きてるっていうんですが、でも小春の腕の確かさですよね。できあがったシイラのバーガー、マヒマヒバーガーを食べた恋の、虹虎兄弟の表情! これがもう抜群で、兄弟からもプロみたいとすこぶる好評だったのが、もうなんだか見てて嬉しくなるほどだったんですね。

このいっときのしあわせと、そしてリアリスト恋に対する楽観主義者小春の未来予測が心地よかった今回。ああ、こうして皆のつながり、今後も変わらず続けば、それはそれは素敵なことだと思います。

2024年7月23日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年9月号、昨日の続きです。

『ばーがー・ふぉー・ゆー!』

ころもロスから脱出できずにいるこむぎ。なんとかして元気づけたいと思うも、なかなか簡単にはいかない。そんなこむぎをすくいあげたのは、来店してくれたクラスの子たち! ひやかしなのかと思いきや、忙しくしているこむぎを見兼ねて急遽突発でバイトにはいってくれた。

いや、しかし、未経験の子たちが増えてもそうそう楽にはならんでしょう? と思ったもののさにあらず、警戒する零を攻略し、接客調理においても見事活躍してみせて、なんだなんだ有能じゃありませんか! からの、まさかの零とこむぎふたりの名前呼びイベントをプロデュースするにいたるっていうんですから、ああ本当に有能でありました。

しかし零とこむぎのイチャイチャ。すばらしかった。そして店の皆との仲間意識を再確認するにいたって、ああこむぎ、ひとつ悲しみを乗り越えましたね。

『コンビニ夜勤のあくまちゃん』

険しい顔で店内を見まわすアルール。なにごとかと思ったら、MSチェックがあるのだという。MSチェック? MSというのはミステリーショッパー。客を装ったスタッフが接客その他をチェックするというのですが、なんせ覆面調査だから誰が審査してるのかわからない。わからないなら、いつものように気負わず気取らず、真摯に取り組めばいいんじゃないかと思うのだけど、どうしても意識してしまうアルール他が緊張したり無理してみたりと、そうしたわたわたした感じが面白い。というか、あのおにぎりびっしり積みは駄目じゃない!? 本部ももうちょい店のキャパを考えるべきなのでは!? って思わされた案件でした。

しかし、MSとやらは本当に来店していたのか? という話でもありましたよね。というか、それどころではない話が持ち上がって、まさかのアルール引き抜き!? 近場にできたライバル店舗から、店長自らクルーの引き抜きにやってきた。白羽の矢が立ったのがアルールというわけなのですが、アルールってバイトよね!? そこをあえて引き抜きって!?

もしや時給があがるのか。どうするどうなるアルール。その判断やいかに! というところで次号最終回。アルールの判断いかんで最終回の雰囲気が決まってしまいます!

『追放令嬢は技能実習生になりました。~アーシャさまは野菜畑から逃げ出したい~』

今回は海で親睦会! はじめて見る実際の海に、テレビで見たやつほど綺麗じゃないと不満をあらわにするアーシャ。慣れない水着を恥ずかしがって、けれどクロエに褒められて機嫌よくするところ。アーシャが素直なのかチョロいのか、いずれにしても不機嫌が持続しないのは長所でありますよ。

ここからの海での遊び。なんだかんだいってアーシャたち、エンジョイしているのがとてもよかったです。そして定番のスイカ割り。一番手のアーシャなんですが、嘘情報に惑わされることなく、スイカの青臭さを頼りに一撃必殺。と、ここまではよかったのだけど、いざ食べたスイカがおいしくない! ぬるいしあんまり甘くないっていうのですが、これ、そだちがいってた出来がよくないスイカだから? だったらせめて海のあとには、冷たく甘い、よくできたスイカも味わってもらいたいところですよね。

一日遊んで、すっかり日焼けしてしまったアーシャ。痛くて風呂にもつかれないというのですが、まさかここでクロエの治癒魔法が役にたつとか!

日焼けのダメージからすっかり脱したアーシャですが、明日はまた早起きして野良仕事。遊びでくたびれて、仕事でもくたびれて。ほんと、毎日が大変ですね。充実です。

2024年7月22日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年9月号、昨日の続きです。

『ななどなどなど』

小町ちゃん、美容室にいきます! って、そんなにも!? 涙目で震えるほど!? しかもここにるるが火に油を注ぐような発言をして、ああ、本当にこれ大丈夫なのか。萌のいきつけのお店を紹介してもらうも、ひとりではいけない、つきそい3人で来店。ほんと、美容室ってここまで危険な場所でしたっけ!?

しかし美容室でのやりとりで、小町ちゃんの基礎力の高さ、いやこれもお金持ちパワーなのか? が判明しましたね。超美麗なキューティクル。黒髪の美しい小町ちゃんですが、それはもう本当に本当の上質な髪質だったんですね。でも本人は特に気にしていない。お屋敷そなえつけの威力でありました。

髪質のよさが判明するも、コミュニケーション力の弱さは健在。いわんでいい嘘なんてつくから、さらにコミュニケーションに困ることになるんですよ! 普通に、わからないことはわからないと、できないことはできないと、知らないことは知らないと、素直な応対したらいいんですよ。でもそれが小町ちゃんには難しいんだろうなあ。いろいろとハードモードなお嬢さんです。

『ラスボスは逃げ出した▽』

金欠の魔王様。邪龍からバイトを勧められ、しかたなしにパン屋で働くことになりました。って、この漫画らしいといえばいいのか、とにかく個性的、とにかく変わった店長さんが面接。とりあえず採用されたはいいけれど、訪れるお客も変わった人ばかりで、本当、魔王に魔王城に魔族たちどころか、この世界レベルで大丈夫なのかと不安になってくるのですよ。

さて、いきなりの接客ピンチを持ち前のかわいさ、いじらしさでもってクリアした魔王様。ここからが本領なのでしょうか、来店するお客を次々と愛らしさで攻略していって、いや魔王様、チャームかなんか常備されてるの? ともあれ、この人気を利用して荒稼ぎを画策する店主。でもまさか魔王城に魔王がいないと魔物たちが暴走すると判明して、バイトは断念、城に戻ることになりました。

ですが、この露出が新たな展開を招いた? 魔王の写真を見てポップルと呼ぶお姉さん。さあ、魔王の秘密が判明することに!? ちょっとした急展開ですよ。

『スポチャン!』

ももの弱点克服回じゃありませんか! どうしても攻撃を当てることのできないもも。その理由は目をつむってしまってるからなのですが、どうしたら目を開けていられるようになるのか。落ち込むももがアメリアに連れていかれた場所はバッティングセンター。ここでボールに向きあったことで、よく見て引きつけて打つ! 大切な一歩を踏み出すことができたというのですね。

しかしこれびっくりですよね。ももは自分が目をつむってしまってること、気づいていなかったんだ! この簡単な事実に気づくまで、これだけかかった。でも今こうして気づきさえすれば、新たな一歩を踏み出せる。まだまだ微力ながらも、しっかり相手を見据えて打ち込んでいくもも。その真骨頂は、受けならぬ受け流しからのカウンター。

薪との勝負でひらめいた技をこうして自分のものとして、さあ迎えるは大会です。って、明日!? 急だなあ! でも、この技を活かせれば勝ち目もあるかもしれない。ももの活躍に超期待です。

『わからせろ!ナマイキツネ様』

桜子の母が経営する保育園の手伝いに駆り出される壱与です。桜子は凝りてないなあ、壱与が関与して無事なわけないじゃん! と思ったのですが、申し訳ありませんでした壱与様。今回ばかりはわたくしが間違っておりました。平に、平にお詫び申しあげます!

しかし、冒頭のまっちゃアイスを食べる壱与、めちゃくちゃかわいいですよね。と思ったら、もっとかわいい壱与様が! ジャージに上履き、エプロン装備の壱与、ものすごいかわいさ。桜子が喜ぶのもわかります。

で、ここからが問題なのですが、保育園児たちを前にして同レベルでやりあう壱与! ああー、やっぱり駄目じゃないですかー! と思ったのはここまでで、七夕の夜、天の川を見るために神社の裏山に登る途中、蛍に気をとられてはぐれてしまった男の子を見事見つけてみせた壱与でありますよ。

ああ、やればできるんじゃありませんか。かくして今回、しっかりばっちりお役目はたして、桜子、壱与ふたりで見上げる夜空、天の川の美しさも格別。いやあ本当に、めずらしい、素敵な回でありました。

2024年7月21日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年9月号、昨日の続きです。

『神絵師のおしごと』

金欠にあえぐもみじに届いたダイレクトメッセージ。イラストの依頼だというのですが、成功報酬という極めて依頼側に都合のいい申し出に、さすがに頭にくるもみじです。ですが、指定された打ちあわせ場所が神社というのが気になって、思いきって会ってみた。

そうしたら、依頼主はなんと神様、美美霹靂だったというのですね。しかし読めん。ビビヘキレキかと思ったら、ビビシハタタと読むのだそう。神様の名は難しい。

雷の神様。電気をあやつるので、電子機器にも干渉し、インターネットにも接続できる。しかしツバキと同様に信仰不足にあえいでおり、そこで目をつけたのがもみじの活動。アバターのデザインを依頼し、Vチューバーとしてデビュー。信仰を集め、ついでに収益もゲットしてもみじへの支払いにあてようというのですね。

しかし、この活動、今はまだ皮算用の域を出ない。はたして成功するのかどうなのか。とりあえず成功を見ないことには困る。それに成功したら、コラボやらなんやらでツバキの信仰集めにも弾みがつくやもしれません。

『魔法柴犬★はなまる』

愛犬はなまるの魔法少女活動、面白いな。なんせもとが犬だけに、非常にいろいろ難儀するのですが、気ままというか自由というか、マーキングしそうになったりと、人の姿じゃマズいことがいっぱい! 実際、敵ニャンダーズを前にしてもちっともじっとしていなくて、これちゃんと戦いになるのかな!? と思いきや、さすが犬というか、闘争本能お持ちでいらっしゃる? 噛みつき、ひっかき、なんでもありのバイオレンス。いやあ、日曜朝にはちょっと流せない戦いかたしてらっしゃいます。

はなまるの活躍。敵の攻撃を遊びと思ってエンジョイしつつ受けとめたりと、実際優秀だったのですが、じゃあいざ戦うとなるとどうしたらいいのか。というところで、魔法のおて、おかわりが炸裂するというこの流れ! ええ、ちょっとファンタジックでファンシーな、これなら日曜朝にもおじゃまできそうな感じのバトルになって、いや、そうかな、ちょっと鬼気迫っとるよね……?

ともあれ、こうした見せ場。見せ場に辿りつくまでが紆余曲折うろうろですからね、だからこそ決まったときには締まるのだと思いました。

『性別不明な殺し屋さんがカワイすぎる。』

メイメイ、カワイすぎる……。と、それはいいとして、つくしが単発バイトで、メイメイたちの働くメイド喫茶にやってきましたよ。つくしさん、メイドになりますの!? と思ったらさにあらず、なるほど裏方、事務でありますか。

しかし今回の仕事、つくしにとっては大きな意味がある、そんな経験得られたように感じます。聖誕祝いの特別衣装を破ってしまった。そんなピンチに、自分ならなんとかできる。メイメイの後押しを得て、前に出ることのできたつくしの活躍。その修繕のできばえは皆からも大好評で、褒められて嬉しい、そんなつくしの意外な一面。いやもう、こうした方面で才能を伸ばしていくのもアリかもよ!

と、つくしの照れてみせたりしちゃった表情。こいつでもってさっそくユーリを煽っていくメイメイ。この必死なユーリもまたカワイイ。ええ、ほんと、この漫画に出てくる人たちはみんなカワイイなあ! そう思わせてくれた一編でした。

『エイティエイトを2でわって』

自信を持って美弦が紹介するのは、奏さんの怖ろしげなるお姿! 血糊にまみれた白ワンピース女子が扉のむこうから這って出てくる! いやもう、それはもう迫真で、でも文化祭のお化け屋敷でそこまでやらんでいいのでは!? いや、奏が乗り気なのか。この人、怖いの大好きなのか。そして怖がらせるのも好きなのか。ほんと、どこまでヤバくなっていくのか、ちょっと楽しみになる奏さんです。

来夢、ゆずたちのクラスは喫茶店をやるのだそうですよ。いわゆるコンセプトカフェ、というのですが、それぞれやりたいことがあるだろうからと縛りがめちゃ緩い。コンセプトあってなきがごとしという、自由仮装喫茶であります。なんせ裸じゃなければなんでもいいって、縛りゼロといっていいくらいの自由さです。

来夢は男装するのだそうです。楽しみですね、きっと似合いますよ! そしてゆずはといいますと、まだ決まっていない。ああ、これはまた文化祭当日が楽しみですね。どんな格好をなさるのか。すごく気になるやつであります。

2024年7月20日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年9月号、昨日の続きです。

『SAN値直葬!闇バイト』

太陽に灼かれるあかり! ついに日の光のもとで活動できない、身も心も闇のものとなったのか! と思ったけれど、普通にここ数年問題になっている酷暑の話題でした。

こよもへとへと。闇バイトに向かう途中、合流したなごみは大量のセミにまとわりつかれていて、3人それぞれの基本のところを再度確認するような流れができてしまっているのですが、ええと、これ3巻冒頭にくる回なのかい!? だとしたらとても親切です。

先日のあかりとアメンパイン店長の命のやりとり含めた抗争。ちゃんと和解できたんですね。とはいっても、あかりには暗黒ぬい33匹、いや100匹のノルマが課されているのか。ということは、これだけの数を狩るまではお話は続きます! いや、どうなのだろう!? しかしあかりならきっとやりとげてくれる。そんな信頼もまたありますよね。ただの人間にしておくには惜しい人です。

『てくてくっ!秘密リサーチ』

今回の舞台は代々木公園。暴風西風ふうからの挑戦状を受けて、ひぐれはじめすかい、マリンの3人で公園は日本航空発祥之地へと向かうのですが、ここですかいが驚きの活躍です。日本の航空史、その来歴についてやたら詳しいすかいさん。なぜかと思えば、なるほどすかいは航空一家の娘。曾祖父につれられて、この場所によくきていたというのですね。

こうしていつもは聞き手にまわりがちなすかいに出番があったかと思えば、続いてはマリンにも出番が! ポトマック河畔の桜から100年、アメリカから贈られたハナミズキについてマリンが語る。すかいが、マリンが、そしてもちろんひぐれが、それぞれ知識を持ち寄って披露しあうというのが本当に素敵な回であったと思いました。

そしていずれはふうもこうした仲間になれるといいですね! というか、もう半分くらい仲間になりかけてるって思うんですけどね!

『さうのあっ!』

期末テストに向けて勉強会をします! 場所はホットパラティーゾ。なぜなら、集中力を高め勉強の効率を上げるサウナがあるから! って、なんでもかんでもサウナに結びつける芹香です。我らがヒロイン、こかげが果敢にツッコミを入れるも、またもというべきか、いつもどおりというべきか、多勢に無勢で押し切られてしまう。サウナで勉強もしかり。サウナの時間が余計なのでは? もしかり。こうしたつねにサウナアウェイなひかげの様子が、また面白いところなんだと思うのでした。

しかし実際、サウナってどれほど効果をあげるのでしょう。単純に疲れない? リラックスしちゃったりしたら、勉強どころでなくない? 実際にこの子たち、サウナ室の中で英語の勉強なんてしちゃって、必死のこかげ! けれどすっかりくたびれて、と思ったら、槇もくたくたやありませんの。やっぱりサウナと勉強はわけたほうがよいのかもしれません。

リューディアから聞くフィンランドの学生事情も面白い。職業訓練校は結構たくさんの国にありますよね。ドイツとか、フランスもそうだったかな? 高校受験のテストがないというのもまた面白い。でも内申点のみでとなると、こかげみたく苦境に陥る人もいそうですね。ええ、こればかりはこかげに共感でありました。

そしてテストの結果は良好。さすがはサウナ効果! といいたいけど、ただ単純に勉強会効果なのでは? ともあれ、結果良好はめでたしめでたしです。みなさん、お疲れさまでした。

2024年7月19日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年9月号、発売されました。表紙は『ぼっち・ざ・ろっく!』。虹夏と喜多ちゃん、ふたりでナイトプール。さすがにこの場に後藤ひとりは参加できなかったのか……。きらびやかな光の中、虹夏と喜多ちゃんの笑顔がまぶしい。はねる水、魅せるべく飾られた装い、プールを、そしてその雰囲気を楽しんでいるふたりが、これでもかとかわいい表紙です。

今月は新規ゲストが3本です。

『セーラー服と関西弁』

河内長野とか、そのへんはよう知らんのです。なんせ河内と聞いて思い出すのが、一番に『河内のオッサンの唄』。オー良う来たのワレの歌い出しで有名な名曲ですが、次に出てくるのが河内音頭のえんやこらせーどっこいせー。これくらいで、もう後はなにも出てこない。遠いもんな。箕面もそれなりに遠いけど、乗り換え2回の阪急のみでいける場所。対して河内はいきかたがそもそもわからない。

そんないまだ知らぬ地である河内長野から一時間半かけて箕面の高校に通うことになった女子ふたりのお話。中学時代は不良に揉まれてきた彼女らの、箕面の学舎にて味わうカルチャーギャップ。ふたりの柄が悪いのか、あるいは箕面がおとなしすぎるだけなのか。一口に大阪といっても、地域地域でまるで違ってくるカルチャー。そいつを描いてくれようとする漫画のようですよ。

でも実際、河内のふたりは今後箕面に馴染んで、落ち着いた風になっていくのか、あるいはなかなか地元の個性は抜けきらんのか。なんだか後者じゃないかなと思われる初回。

ところでふたりは通学に1時間半かけてるの? それはきついよ。ほんと、大変だと思います。

『もぱがうらっ!』

当たり前みたいに魔法を使いまくっている先輩。この子がメインで話がまわっていくのかと思ったら、魔法は単なるフリだったんだ。いうならばコントの舞台を用意するための装置でしかなかった! メインはあくまでも後輩の女の子。妙なテンションで角やら尻尾やら生やしてもらったり、そして魔法で出したコンビニで体験バイトさせてもらったりと。いや、ほんと、これ体験でよかったね。これ、実店舗でやってたら、店にも客にも迷惑かかってたやつだ。

ほんと、それくらい無茶なことしでかすんですね。

基本的にはコントのノリ、勢いですよね。次から次にボケでもって畳み掛けていく、そんな感覚は、息つく暇なく次へ次へと進行する前向きのエネルギーに満ちていて、この流れに逆らわず一緒になって転がっていく、その疾走感が面白いと思える漫画でした。

でも、体験用コンビニに客としておとずれた後輩。いつもこんな風に生活してるの? 魔法で便利に暮らす先輩も特異と思いましたが、後輩のほうがもっと変。日々の暮らし、ちょっと心配になるほどでした。いや、普通の店だと普通にやってるのかな?

『まめこ★COMIC!』

よくいえば中二病ということでいいのかな? 漫画家をめざしているまめこが、あっちでこっちでしくじる話でありますよ。

持ち込みにいけば誌風と違うといわれるまめこ。絵の専門学校に通うも真面目にやってるというより、好き勝手にやりたいことだけやってる感じ。この自分が見えてない感にイタさとつらみを感じるのが正しい読み方なのかな? いやね、誰しも若いころっていうのは自分を客観視できていないところがあって、そうした記憶がうずうずと目を覚ましそうになる描写が続く。ああ、これは人によっては共感性羞恥ってのを発動させてしまうかもしれない。

そんな危険な匂いのする漫画なのであります。

まめこの好き勝手が個人の範疇でおさまればまあ無害だけど、いろいろ騒がしくて周囲の生徒に迷惑かけたらそりゃあいけません。まめこの隣に座ってた子とのちょっとしたやりとりで、うずくはまめこの嫉妬心? あるいは敵愾心なのかもしれないけれど、いくつも先にいっているその子に対し、いろいろ思うところはあれど、また手厳しくも的確な批評に対して感じるところはあれど、それでも自分の気持ちは曲げない。いや、曲げたほうがいいと思うんだけどな……、はいいとして、そんなまめこの今後はどうなる。

いやあ、少なくとも授業の課題はちゃんといわれたとおりにやるのがいいと思うよ、といいながらも、どこか胸に昔のイタミを覚えてしまうのであります。

2024年7月18日木曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2024年7月17日水曜日

今日は休みます

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2024年7月16日火曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2024年7月15日月曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2024年7月14日日曜日

『まんがタイムきらら』2024年8月号

 『まんがタイムきらら』2024年8月号、昨日の続きです。

『こもれびシュトラーセ』

人と人をつなぐ街道。そのつながりはあたかも糸が布に織られるように広がりを見せて、今回は、第1話での市場を中止せしめたクースの市長にまでおよびます。といっても、我らが主人公ニコルが関わりを得るのは、市長の奥方、マルガレーテ。問題を抱える市長のために祈るマルガレーテの時祷書が、破損してしまった。困ったマルガレーテは時祷書をモニカのもとに持ち込み、モニカが修道院に修復を依頼し、という流れでニコルも時祷書をめぐる物語の一端に触れるにいたった。そして私たち読者も、ニコルとともに、時祷書、この時代における書物について知る機会を得るというのですね。

破れたページを修繕する。今だと補修テープで破れをとめて、といったところでしょうが、この時代の本は違います。破れたページを新たな羊皮紙に書き写し、差し替える。そっくりそのまま写すこともあれば、書写した人の個性が出たりすることもあるのがこの時代の本ですが、今回はあくまでも修繕が目的なので、丁寧にもとどおりにします。

こうした修繕の工程見れば、この時代の本というのは手工芸品であったとわかる。いや、大量生産時代を迎えるまでは、本に限らずあらゆるものが手工芸だった。本もまたしかり、であったのでしょうね。

ヒルデとモモの手による写本、そのクライマックスは、彩色工程における色でした。もとのページのような鮮やかな青が出ない。私たちが使ったのはアズライト。もとの本はラピスラズリが使われているのではないか。この青を再現するために、もとの絵から青の顔料を削りとるという手段をとる。これもまたこの時代の、あるいは後の時代においても、容易に入手できない画材が必要となったときの手法だったのでしょう。

かくしてなった本の修復。依頼主のマルガレーテの喜びようもまた鮮やか。こうした人と人の関わりが生み出す物語は、さらなる遠く、見知らぬ人、土地、風物、文化をつないで、時に助けあい、理解を得て、深まりゆくのですね。

『スミレとリリィ』

スミレに恋するリリィは、美術の授業、その課題にて、スミレを題材に選びます。課題とは「世界で一番好きな物」。となると、一も二もなくスミレ。そこに迷いはないのですが、スミレはというと躊躇なくラーメンの出前をとって、そいつのスケッチを開始する。

って、のびちゃわない? ってのは置いておいて、くやしいのはリリィですよ。ラーメンに負けてしまった。最初はスミレがなにを画題に選ぼうがかまわない。そう思っていたのに、自分だけがスミレを思っている、一方通行の気持ちに耐えがたさを覚えて、スミレではない、別のものをえがこうか。

この気持ちの揺れ、惑いと、教師の言葉にふたたび自分の好きという気持ちを確かなものに変えていくリリィの姿。精緻にして繊細な描写にて伝える心の機微が美しくて、これは本当にすばらしいなと、言葉を飲むほどの感慨に打たれたのでした。

そして最後に描かれた一幕。リリィの気持ちに対するスミレの意図せぬ返歌ともいえるその絵の楽しさ、明るさに、ああ、リリィ、初志貫徹してよかったねと、心の底から思われて、ええこの感慨もまたリリィの思いをめぐる描写の華やかにして清冽、それでいて確かに跡を残す切実な様あってのものだったのだと思われたのでした。

My Private D☆V

『しゅがー・みーつ・がーる!』の白野アキヒロ。です。

D☆Vポイントは、「制服のデザインを考えるのも見るのも大好きです!!」。特にセーラーベースが好みという、その制服を『しゅがー・みーつ・がーる!』の美都とカンナで描いてみせて、ああスタジャンなしでのカンナの制服姿、ちょっとの照れもあって非常にかわいらしい。それでもこうしたイラストだから、がんばってポーズを意識しているのがなおいいですよね。

となりの美都はといいますた、夏服を召しまして、その表情、照れというよりも高揚に見えます。カンナと一緒に登場する、それが嬉しいと思われるようなうきうきとした感情が、そのポーズもあってか感じられて、こうした気持ちの機微もまた彩りであり楽しさ面白さであると感じさせてくれる、いいイラストでした。

思うんですけど、MPD☆Vのイラスト。ここだけじゃもったいない。なんかどこかに収録、再見できるような仕組みなどないものでしょうか。

2024年7月13日土曜日

『まんがタイムきらら』2024年8月号

 『まんがタイムきらら』2024年8月号、昨日の続きです。

『ばくちぬぎ!』

運に優れるミクルは賭博においては相手なし! かと思いきや、そうでもないのですね。今回のシチュエーションは、漫画でよくある体育用具倉庫に閉じこめられるというやつ! 紅音が部室の鍵を落としたというので、倉庫に入って探していたら、うっかり? 紅音とともにミクル、氷央が閉じこめられて、さあピンチ、どうするか、というシチュエーションだというのに、脱出そっちのけで脱衣ギャンブルで勝負するっていうんです。

こういう目的を見失うところ、これこそが賭博部の部員らしさと思っていいのでしょうか。ともあれ勝負はスマホで対戦する7ならべ。運が絡むなら負けないと思いきや、紅音と氷央が結託してミクルひとりを狙い撃ちしてる!

ああ、こうなるとミクルの運も形無しというわけですね。なるほど、といっていいのかわからんけど、とりあえずミクル、脱衣のピンチです。

と、ここで勝負の方向性が変わったの、ミクルにとってはよかったのではないでしょうか。尿意に襲われる3人、ということで急遽オムツ装備のおしっこ我慢勝負に変更。ああ、全裸にむかれて男子とバレるミクルはいなかったんだ……。はいいけれど、勝負どころではない用具倉庫内。どんな手を使っても漏らさせれば勝ちなのだと取っ組みあいがはじまったかと思ったら、ここでもまたミクルひとり狙いが発生して! というピンチで介入、妹幻は救いの神となるのか!? と思わせて、ミクルに土をつけさせるにいたるという。ええ、思わぬミクル一敗に、こうした勝負の行方もあるのかと感心したのでありました。

『異世界魔王ごっこ~魔王は姫を倒したくない!~』

魔王にもたらされた悲報です。なんと、敵国の姫が近々結婚式をあげるという。これ、姫が結婚と理解していいのですか? ともあれ、ショックを受ける乃々であります。最推しのシエルが結婚してしまうだなんて! 魔王軍においては対応策を考えるべき局面かも知れないと、敵国の意図や今後の展望睨みつつ、まずは式に介入するかどうするか。いろいろ考えるというのですね。

でも乃々は消極的です。なんだかんだ理由をつけて、式に武力介入はしない。でも結婚は妨害したい。なら参列者に変装して潜り込んでしまうのはどうかしらと、乃々をはじめ、皆のドレスアップ作戦が提案されて、いや、いいですね、こういうフォーマルな御姿、アヴァじゃないですけれども、盛り上がるものありますね。

そして敵情視察する魔王軍幹部たち。毎回乃々が参加してるの、責任感からなのか、幹部を放置できないからなのか。いずれにしても、毎度毎度自ら存在をバラしてゆくスタイル。ああ、確かに放ってはおけないかもしれませんね。けれどジェロは一味違う? きちんと潜伏して、そしてシエルの結婚相手というエルフの情報も魔王に報せて、ええ、有能なんですね。

しかしこのエルフさん、女性ですよね? ということは、女性同士の結婚か! そういうこともあると思います。魔王を動揺させる作戦とかでなかったら、このままいっちゃうのもアリだと思います!

『ふるえるアイドル』

ミュージカル部に入部したかっただけなのに、まさかのアイドル事務所に通された赤坂サチカ。アイドルなんてと戸惑うも、あの手この手で説得されて、その気になって契約書にサインしてしまいました。

この子、緊張しい(関西ではそういう)だというのに、結構調子にのってやらかしちゃうタイプなんですね。とはいえ、いきなりアイドルだなんてのは荷が重い。明日のライブには、とりあえず参加するだけ参加して、手拍子だけやってくれればいいからと。さらには、お客さんを前にして緊張しないようにと紙袋かぶせられる始末。

いや、これでいいのんか? どう見ても不審人物ですよ?

ライブの目的は、耳掛けマイクの宣伝なのだそうですよ。入場も無料。だから紙袋の手拍子要員が立ってても、お客さんは怒らないだろう。ちゃんと算段があるんですね、と思ったら、広告の依頼主が怒るかも知れない。そのときには土下座で対応だ! って、いやもうなんだ、こういう修羅場には慣れてるのかな? 頼もしいのだか心配なのか、ちょっとわからないやりとりでしたよ。

紙袋のサチカに対するお客さんの反応はかんばしくなくて、いやそりゃそうだろうなあ。不審だし、なにものかわからないし。というところで、カリンがアドリブで、次のライブで発表予定の新メンバー。だから今回は存在をほのめかしてるだけ、紙袋もそのためだよと、うまいこと丸めこもうとするの、なかなかの巧みさで、やるじゃん! と感心しました。

でも、うまくまわらないステージに居合せておいて、なにもしない自分が許せなかったサチカ、皆のピンチに紙袋脱ぎ捨てて、見事トラブル回避からの、ステージに参加。しかも確かな実力を感じさせるパフォーマンスしてみせるというんですね。

いや、この展開、してやられました。ええ、この瞬間に立ちあったお客のみならず、読者である私もサチカの今後に期待をしてしまう。印象的なデビューでした。

2024年7月12日金曜日

『まんがタイムきらら』2024年8月号

 『まんがタイムきらら』2024年8月号、昨日の続きです。

『キミはあくまでも。』

風邪をひいてしまったヴェネル様。それを見舞うエクールカなのですが、どうも風邪がどういうものかをよくわかっていない? 悪魔は体調不良にならないし、そもそも死ぬということがない。だもんで氷嚢がわりにタコを捕まえてくるなど、病床のヴェネルにツッコミ連発させる奇行を繰り広げて、でもちゃんとヴェネルのことを心配はしているんですよね。

ヴェネルに寄り添い、その手を握るエクールカ。陽気に振る舞うエクールカの、けれどその胸の奥に渦巻く思いやいかに。自分よりも先に老い、旅立ってゆくヴェネルの生を思うエクールカの振る舞い、それはヴェネルへの思いやりであるのか。あるいは愛だったのか。

自分には愛である、そう見えてしまったのですね。

そしてエクールカの身におこる不調。これはなんなのか。人に思いを寄せたがゆえか。心配の兆す展開に、エクールカの、そしてヴェネルの今後を思わずにはおられませんでした。

『ほうかごバスケット』

ついに同好会立ち上げにいたりました。体育館も使えるようになる。部室ももらえるといいことづくめなのですが、やるべきこと? 守らなければならない決まりもたくさんある? いや、それはいいんです。それより会の発足、それがめでたいではありませんか。

体育館の使用は明日から。今日はもらった部室を開けてみて、その散らかり具合に驚き。そして掃除とあいなりました。

今回はバスケをするにはいたらなかったのですけれど、掃除の過程で見える各人の個性。あかりがことのほかまじめで、るりはがんばりやだけどちょっとお調子者? こうしてそれぞれの顔が見えてくるとより魅力が増しますよね。あの、セーター着る時にお団子がひっかかってるるりとか、かなりくるものがありました。

続く見どころは、屋内バスケ初体験とバッシュ買い物。これは2回にわけられますかね。どちらもまた楽しそうですね。

『魔女まじょS-WITCH』

夜、公園にて落ちあったまなとこよる。これからのことを話す予定だったけど、急遽町魔女の仕事がはいってしまった。かくして、まなはこよるに同行し、町魔女の仕事を見学することに。

現地へと向かう途中のふたりの会話。日常のこよるをまなが守るという約束、それを断わろうとするこよるの頑なさがここでこれだけ描かれたからこそ、町魔女の仕事を知り、この町の秘密を知り、そしてこよるを守る町魔女になるといったまなの言葉とそれをついに受け入れたこよるの横顔、それが際立ったと思うのですね。

町魔女の活躍というのも、予想以上に重要そう。いえね、普通に町の人の困りごとを解決するとかだと思っていたんです。ところが、そんなどころではなかった。町のちょっとした山に沸く溶岩を鎮める! 魔女でないと、魔法でないと対処できない、町の不思議を追うことになるこよるとまな。ああ、これこそが町魔女としての仕事なのであるのですね。