『まんがホーム』2024年11月号、昨日の続きです。
『カワイイだけでは飼えません ~さくらば動物病院カルテ~』
花火を楽しんだ夜。けれどそのときに先生が不吉なことをいっていました。花火に驚いた動物が脱走したりしてないか。その心配があたってしまってさあ大変。さくらば病院がかかりつけの黒田さんちのルルちゃんが、花火の音におびえて逃げてしまった。パニックになって、網戸を倒してそのまま逃走。それで、猫探していますとポスター作って、あちこちに貼らせてもらっているんですね。
こうなるとひとごとじゃないキョウスケです。さっと帰宅したかと思ったら、その後、ルルを探すという。めておを見つけた公園で、猫集会ひらいている野良たちにも聞き込み。そこに現れた田中と名乗る男性と一緒になって猫探しを続けるキョウスケ。まさかの徹夜作業で、見事にルルちゃんを発見! ああ、めでたしめでたしですね!
と思ったら、ここからが切ない。田中さん。猫探しの話を見かけたら探すようにしている。以前、愛猫を脱走させてしまったことがある。それで気持ちがわかるからというのですが、この話の決着が、田中さんのねこちゃん、2年たってまだ帰ってきてないっていうんですか。
この一抹の悲しさ。胸にずどんときますね。
『座敷童子あんこ』
下駄箱の手紙に呼び出されるまま放課後の体育館裏に向かった幸太。朝の占いで恋愛運がいいといわれていた。これは期待できるか!? と思わせておいて、実際出会ってみれば、霊感があるという女子に霊が取り憑いていると指摘される。もちろんこれはあんこのことなんですけど、放課後に除霊にくるという。これ、ここから恋愛に発展するの!? いや、さすがにその期待は無理筋ですよね。
しかし、あんこもいろいろうかつです。幸太の帰宅に、首だけ伸ばしてお出迎え。これ、霊感女子寺岡さんにバレるのも問題だけど、それ以上に幸太の父ちゃんに見られたらどうするの!? 寺岡さん相手には幸太渾身のかばいだても有効そうだけど、父ちゃん相手だとそうはいかないぞ!?
とか思ってたら、本当に父ちゃん出てくるんだもの。しかもしこたまヤバい格好で! いやもうほんと、寺岡さんがどうこうゆうてるレベルじゃない危険度でした。
そして寺岡さんからプレゼント。よかったね、幸太! と思ったら、父ちゃんにあげるのかい! ほんと、幸太は女心がわからない男子ですねえ。
『歌詠みもみじ』
もみじたちの小学校時代のお友達、小南さんが現れた。シャーロック・ホームズ思わせる出で立ちで、まさしく探偵趣味に耽溺している。そんな女の子。
さて、彼女がいうのです。小学校卒業の記念に埋めたタイムカプセルがなくなった。埋め場所はというと、まりなの家が手掛けるジムの建築現場。まりなの家の土地じゃないかと、ここから小南とまりなが丁々発止。小南がなにをいおうとま負けないまりなの迫力ですよ。おお、伊達にご令嬢をやってるわけではないのだなあ。箱入り娘とかじゃない、そんなまりなの気迫が光ります。
さて、タイムカプセルは施工会社のはからいで、当時の担任の先生のもとに届けられていて、無事もみじたちの手に渡りました。カプセルから出てきた手紙やらなんやら、それをわくわくしながら手にする彼女たちが面白くて、千恵の手紙からはこの子が昔からしっかりしてたということうかがえてほのぼの。
そして小南はというと、隠蔽したかった過去! はやすぎた中二病が発掘されて、いやまあ今も似たり寄ったりですよ! さらにそんな小南に恋する長野くん。この恋心は今は昔なのか、あるいは今も変わらずなのか。
時を経て変わるものあれば変わらぬものもある。表向きには変わっても、その根っこは意外やそのままってのもありそうですね。
- 『まんがホーム』第38巻第11号(2024年11月号)