『まんがホーム』2025年1月号、発売されました。表紙は『孔明のヨメ。』。時も文化も越えてサンタクロースになった孔明です。プレゼントを贈るのは、ツリーの飾られた室内、燭台の灯りに照らされた月英。その手には桶にはいったパンダと赤兎馬。このちっこいお馬さん、かわいいですよね。そして、サンタにトナカイにツリー、コスプレというか着ぐるみにまで発展してる園香たち3人の『はなまるゲーセン飯』。豪華なクリスマスディナーを楽しむ『ごちそうさまは二丁目で』のカットもございます。
『孔明のヨメ。』
孔明のもとに合流した、月英の父、黄承彦と孔明の弟、均とその妻、林。再会を喜び、そしてこれからの劉備陣営を支える才能として、均が事務方としてスカウトされる! 新体制が発足してよほど忙しい。とりわけ孔明にいたっては、軍権を持ったことから、軍事の勉強を開始。これまで以上の激務となっているのですね。
そして話は曹操配下の曹仁相手に戦を続ける周瑜に移ります。矢を受け倒れた周瑜が、自身の状況を策に折り込み、死んだとの情報を敵方に流す。周瑜の死に、今こそが好機と打って出た曹仁の軍勢を、自らの姿を見せることで動揺させ、敗走させることに成功したのですが、このときの傷が原因で今後の運命が大きく動いていくことになる!
この歴史のダイナミズム。これまで以上に厳しい状況に置かれることになるだろう登場人物を思わば、本当に時代の流れというものは人の思惑を超えて、おおいに巻き込み振り回す怒涛であるのだなと思わずにはおられませんでした。
『ガチ恋カウント2.9』
うわあ、すばらしいな、これ。虹光リズムに迫るリコを見て、山田がいながらリズムと関係を持とうだなんて! メイデン芽生子が叱ったことから、山田がただのオタ友と判明し、さらにはリズムとの誤解も即座に解かれて、よかった! これでおかしな勘違いもなく、ふたり一直線に結びついたりするんじゃないかな! とか思ったら、待って、待って、ほんとに一直線がすぎる! リコがメイデン大好きといってきたのはこれまでもこれからも同じ。メイデン様はかっこよくて美しくて、そして芽生子はかわいくてと、つまりこの世の全てがあり最高です!
なんだそれ、思いっきり崇めまくってるな! でもこの言葉が芽生子を救ったりしたのかな? そしてこれまでの誤解に振り回されていた自身を省みた芽生子。自分のリコに向ける思いの正体に気づいちゃったりしましたか! ああ、大変なことになった。これはあれか、両思いか、あるいは両片思いか、ええと、よくわからんがすごいことになったことだけはわかるよ! ええ、このままふたり、タッグパートナーとして、リングでも、私生活でもゴールインするといいよ!
それはそれとして、リズムの発案、リコ争奪のメイデン逆指名! これ、実現するの? リコにとってはちょっとしたチャンスでは? とも思うんだけど、まあお客さんはデビュー前の新人を争奪されても、なにがどうなってるの!? ではありますよね。でもそれが面白い。ええ、なんかよくわからんけど、どうぞ突き進んでほしいところです。
『へなちょこお嬢さん世話焼きオネェさん』
疲れ果てるスミレ。それほど仕事が忙しいのかと思ったら、それに加えて車社会の田舎から離れた都会暮らし。てくてく歩かねばならない状況も疲弊に拍車をかけていたのですね。
生活から潤いを失っていくスミレ。そんな彼女が潤いを、健康を取り戻すまでの展開がおかしくて、というのもそのきっかけが、アパートの階段てすりにつかまってぶらさがってるうずちゃんっていうのですから。
うずをどうしても放っておけなかったスミレ。話を聞けば、身体測定に向けて身長を伸ばしたかったという。その時々の、微妙におかしなことを真面目そのものに語るうずがおかしくって、でもいい表情してますよね。とはいえ迷信は迷信。ちゃんと有意な行動が必要と、栄養面の心配をしたり、となれば夕食の差し入れしたりまで、そんなスミレの世話焼き行動がですね、うずのみならずスミレの生活をも改善させるというの、いやもういい話だと思ったんですよ。
自分のためだけに家事するのは面倒でも、誰かのためならがんばれる? そんな感じのお話でしょうか。だとしたらスミレの世話焼き、ふたりのためになっていますね。
- 『まんがホーム』第39巻第1号(2025年1月号)