2016年8月31日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2016年10月号

『まんがタイムきららキャラット』2016年10月号、昨日の続きです。

『黒髪巫女とマリアウィッチ』、いいですよ。今回は海にいきます。クロエひとりがいきたくない、みたいなこといってるんですが、頼子、うまいことのせますよね。クロエを引っ張り出すことに成功して、そしてクロエ、海についたら見るからに楽しそう! わくわくがとまらない、もう溢れかえってる! っていうのが絵で見ても実感されるっていう、その威力。どんどんエスカレートしていくのがすごい。ええ、見ているだけで楽しい、そんな気持ちになりましたよ。クロエと頼子、岩場までの競争もおかしかった。クロエが魔法で水の上を走ってみれば、泳ぎでそれを追い越していく頼子。うおう、なんか、頼子、かっこいいんだけど。クロエのトラブルも、マリアが必死で助けて、それを頼子が引き継ぐ。ええ、いい展開。マリアの説教もね、実によかったです。トラブルもあったけど、海で楽しんで、お昼おいしくいただいて、そして増やしていく思い出。ええ、とてもいいエピソードでしたよ。

『カスタムメイド!』、最終回でしたよ。イギリスからやってきたアリス。マサキをメイドとして連れていく、なんていうんですよ。なんというわがまま! なんですが、ユウのこと、オタクだってばらすとかいって脅しちゃって、なんということでしょう! ええ、ユウ、これまで家族にも必死に隠してきたオタク趣味のこと。けれどマサキとなればかまっていられない。勇気を出して、勇気を振り絞って、家族に、母に、自分の趣味のこと、話すんですね。って、いやあ、ユウ様、さすがだ! 取り越し苦労だったのか。けど、ユウと母、その会話、互いに相手を思いやったりね、そうしたところとてもよく、というか、お母様、微妙にショックでしたか! いろいろあったけど、ドタバタも解消してもとどおり。そのユウの大切にしたい日常。それが素敵に描かれた。そんなラスト。ええ、お嬢様、いい笑顔ですよ。

『はやしたてまつり♪』。お囃子初心者なのにイベントに引っ張り出されることになって、さあ大変ですよ。とりあえず格好から入るさなみがいいですね。スモールカメラ! お客様☆大還元祭! いやいや! それ、どうだろう! お囃子についての巌の解説、なるほど、組曲みたいになっていて、最初からやると15分とかかかる。その中から、初心者のさなみ、ふうでもできそうな部分をピックアップしてみよう。ふうには笛は難しいから、できそうな楽器に変えよう。摺鉦。四助けという呼び方は知りませんでした。ちょっと嫌がってるふうのこと、四助けの意味でもってなだめる巌、いいですね。そしてお囃子のリズムを教えていく。聞いたらわかるでしょう? って、いやいや、巌さん、それきついよ。というので、唱歌、お囃子では地ごとっていうんですね、それで教えていく。ああ、楽譜によらない口伝の世界ですね。これ、伝統邦楽では重要な要素ですよ。そうかあ。お囃子の口伝、その様子魅力的で、ああ、ただただ伝える、それだけがこんなにも生き生きと描かれて、いいなあ。ほんと、先行きどうなるかはまだわからない彼女たちだけど、きっとなんとかなるんじゃない? そう思わせる練習の日々。そしてさらにひとり笛の奏者が加わる? 次へ次へと引っ張っていかれる思いですよ。

『疾風ういんどみる!』、はやてを賭けたレース、はじまります。緊張してるふうこがね、いろいろ心配させてくれますけど、はやてに緊張ほぐしてもらって、これでどうにかなるのかな? 気持ちははやる、けれどなかなか思うようには進んでいけないふうこだけれど、スタートで出遅れた、その差を少しずつ埋めていく。そこでさらに引き離しにかかるいさな。なるほど、体重移動でヒール角度を調整していく。それをね、ふうこ、はやて組もやってみせる。スッと空を指すはやての指。風をみているのか。その姿を見て、ふうこも落ち着きを取り戻して、空に目をやる、そしてついにはいさなを追い越して……。ここでトラブル発生ですね。これ、トラブルをものともせず勝ちを掴むのか、あるいは勝負に負けてもなんらかのアドバンテージを得るというのか。どちらにも向かいそうな展開。いや、相手は力量ある経験者だっていうんですから、後者になるのかな。ええ、今はまだわからない。だからこそ、これからどういう展開が描かれるのか、楽しみでありますよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第12巻第10号(2016年10月号)

2016年8月30日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2016年10月号

『まんがタイムきららキャラット』2016年10月号、一昨日の続きです。

『はるみねーしょん』、はるみの妹あるみがやってきたわけですが、転校してくる、空飛んでくる、というわけで、今回はあるみの転校話。これ、はるみと同じようなやり取りを、下級生でもっておんなじようにやってるわけですが、今後は姉、妹の二本立てでいくのかな? あるみは、高橋さん家の妹アキと同じクラスになって、アキの友達アヤコとも親しくなって、あるみ、アキ、アヤコのAチームあるいはあああを結成。この子たちはこの子たちで、また違った面白さなど出てくるかも知れませんね。しかし、はるみとあるみよく似てる。髪の向きとか睫毛とか、あと髪の色? それくらいなのかな見分けるポイント。睫毛だけでずいぶん印象が変わるものだと思いましたよ。

『トモダチヅクリ』はプールの話。静がやたらテンション高いんですが、水泳自体は苦手。冷たいシャワーも苦手。ただただ麻乃と一緒に授業受けられるというのが嬉しいっていうんですよ。ああ、なんて可愛いやつなのだろう! 麻乃の横ハネ、あれってセットしてたんだ! そういう癖毛なのかと思ってた。その横ハネがなくなっただけで、麻乃かどうか自信がなくなる静、面白くて、ほんと人間関係苦手なんだなあ。テンションあがりすぎて制服の下に水着着てきた静。案の定というべきでしょうか、下着忘れまして、これ定番、ベタな展開ですけど、静の意外な表情、反応引き出してるという点で、ただのベタを超えていると思いました。そして目薬! 誤解する先輩たち! もう、素晴しいですね。ええ、とてもいいですよ。

すわっぷ⇔すわっぷ』、こちらは誤解じゃない。ガチだよ、ガチ! 春子を狙ってあゆが攻めてきましたよ。春子は他クラスの友達とか思って喜んでるし、そして餌付けも成功。うおう、すごい笑顔だぞ、春子サン。ここでなぜか対抗してしまう夏子がおかしいですね。春子、あゆに誘われて土曜に出掛けることになります。夏子も一緒にいくんですけど、春子があゆに狙われてるってんで、警戒して家から入れ替わっておこうとかいう夏子。ほんと、これ、嫉妬ですよね。しかも化粧したりお洒落したりで、うん、あゆさん、ヒートアップしていますね。今回の最後、春子の好みからはずれてるとショック受けてるあゆが、夏子、いや中身は春子なんですけど、からハンカチ差し出されて、なんかドキドキしちゃってるっていうのね、ほんと、春子の本質見抜いてるんじゃん! とは思うんですが、あくまでも夏子と思ってるわけで、これ、両方にいっちゃう? どうなる? 面白いことになってきましたよ。

『アニマエール!』、いいですね。扉のお嬢さん、誰だろう。と思ったら、こはねか! しかし、なんでこんな憂鬱そうな顔してるのだろう。と思ったら、なるほど試験前で部活休止期間。それで勉強しましょうっていうんですが、ひづめの強引な論にさすがのこはねも困惑している。うん、おかしいですね、いいですね。でも、ひづめの強引さ、その論の強さはすごい。こはね、ぐいぐい引き込まれるように勉強させられて、英語はチアに重要、歴史は、うん、ちょっと無理よね。数学は、うん、これも無理よね。なんかチアに脱線しながらの勉強会、これおかしいんですが、勉強ははかどってないよね? ともあれ、こはね、宇希の言葉に本気を出す。でも、ちょっと鬼気迫りすぎ。いつものこはねらしさがなくて、宇希は心配、ひづめも困惑。最後にはちゃんと戻るんですけどね、ああ、宇希ならずともほっとさせられる、そんな素敵な描写でありましたね。さて、こはね、いつもの調子に戻ったら今度は、勉強したのがポロポロ落ちていく、その描かれかたがほんとおかしくって、この子、どちらに振れても心配は尽きない。テスト、どうなるんだろうって思ってしまいますよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第12巻第10号(2016年10月号)

2016年8月29日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2016年10月号

『まんがタイムオリジナル』2016年10月号、一昨日の続きです。

『かがやけ!工学女子』、今回は日陰の話? 木陰はハトに譲って自分たちは日傘を使ってみたり、そしてその傘、巨大なのを作って町全体をおおってしまったらいいなんて空想に、工学的な発想で応じていく、そのもろもろが面白くってよかったです。ホネの強度やら風によりかかる応力などなど、確かに大きくなれば普通サイズでは考える必要のなかった計算とかが必要になってきますよね。また小さなことでも遠くまで影響するなど、そうした話がされて、産業と環境の関係とかね、そうしたゆずりあいについての話。あちらを立てればこちらが立たず。その塩梅をどううまくするか、ほんと真面目に考えていかないといけません。

『北斎のむすめ。』、ほんと素晴しいですね。前回からの続きですよ。北斎の娘だからと、親の七光みたいにいわれて怒っている栄ですよ。見返してやる、江戸一番の美人画を描くと気合い充分。それで高尾花魁に会いにいって、高尾を描くのかな? そう思ったら、そういうわけではないみたいですね。相談している。そうしたら高尾が男相手に一泡吹かせる方法を教えてくれましてね、いやいや、これ、もう広重への復讐、達成しちゃってるじゃん! もう、ほんと、このやりとりおかしくて、しかし高尾も栄も魅力的。と、そこで揚巻登場してきて、誘惑されても栄はなびかないわけですよ。まあ、当たり前ですけど、そこでのやりとりがね、またうまいの。商売敵から相手にされないのは悔しいよなあ。自分の鬱屈が揚巻の鬱屈と重なる。揚巻の気持ちをさ受けてやってさ、そこで、揚巻は色っぽいがいじけてるとかわいいな、高尾とは違う魅力だよ。揚巻、陥落しちゃってるじゃん! これね、栄にとっては仕事で頭が一杯で、でも結局ここで国芳への復讐が完了してるっていうね、ほんと、多重に前後のことがからまりあって、それがもうほんと面白い、よくできている、それでいて本筋ばっちり。完璧なんじゃない!? って興奮しちゃいましたよ。ところで、揚巻陥落、猫を通じて国芳に知れるのでしょうか? おそろしい話じゃ!

『みつめるっ!上野さん』、最終回なのか。ありのままのあなたとわたし展。これとテーマを定めるでなく、博物館のありのままを展示しますよ。そんな趣旨。順路もない。これといった解説もない。ただただ、あるがままを見て、驚いてみたり、おかしがってみたり、そうしたのはまた新鮮な体験かも知れませんね。そして企画展選挙とかやってる。ほんと、こういうアグレッシブな見せ方、体験的イベントといった方がらしいでしょうか、それはなるほど面白そうで、博物館、美術館というのが身近に感じられそうに思えましたよ。そして最後にありのまま展の仕掛け。おお、GPSを使ったインスタレーション。こういうのぱっと出てくるの、魅力的ですよね。ほんと、これ、今回で最終回というの残念ですよ。というか、上野さんの影薄いな! ほんと、根津さんにすっかりやられちゃってますよね。

『花ノ森そらいろフィルム』。夏休みがもう終わり。恋愛もせずに夏が終わってしまう、っていっていたるが焦ってるんですが、それはサチも同じ。ふたり街へ繰り出して、ナンパでいいから青春しよう、みたいなこといってるんですが、うん、ふたり付き合っちゃえよ! ほんと、それがいいですよ。ふたりだけで充分楽しそうだしさ。いたる、胸の薄いこと、先輩からいわれて気分を害する。うん、そりゃ害するわ。コンプレックスだものな。でも、サチもいうように、そのまま、ありのままのいたるが魅力的なのだと思うのです。いや、マニアとかそういうのじゃなくて、普遍的な意味でさ。いたるとサチ、ちょっとけんかして、仲直りしての、その展開、悪くなかったですよ。空気読まないいたる。けどサチを心配するいたる。サチもまたいたるのことちゃんと考えてる。そういうのがね、よかったですよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第35巻第10号(2016年10月号)

2016年8月28日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2016年10月号

『まんがタイムきららキャラット』2016年10月号、発売されています。表紙は『NEW GAME!』、青葉とですね望月紅葉が並んで立っておりまして、心なしか嬉しそうな青葉。対し緊張してる? そんな雰囲気ただよわせる紅葉。え? 紅葉って誰かって? 矢印つきで新人さん☆とありますよ。ええ、インターンでもって今回からイーグルジャンプで働くことになった新人さんだっていうんですね。なぜこの人が青葉に対してこんな雰囲気か、それは本編読めばわかります。ええ、鼻息荒いですね。でも、これも若者の特権かと思いますよ。

『NEW GAME!』、表紙の紅葉さん、登場でありますよ。雑誌を見ましてね、新作『PECO』のデザイン、キービジュアルこそは八神コウであるけれど、なにか違うと感じとっている。すごいな。やっぱファン、さらには志望者ともなるとわかるもんなんだな。望月紅葉と鳴海ツバメ、ふたりともにゲーム専門学校からインターンシップでやってきた。ツバメはプログラム、紅葉はグラフィック志望。紅葉と青葉のからみは多くなること予想されますよね。紅葉と青葉、同い年。はじめての後輩にちょっと浮かれてる青葉がいい感じ。親切心を大開放しましてね、と、ここまでは紅葉も友好的? でも、紅葉が『PECO』に感じた違和感。その正体が判明した。そうか、デザインは青葉によるもの。同い年の青葉がキャラクターデザイナー。もうね、見事にライバル視しちゃって、ああ、これが若さか! でも、険悪にはならない感じ。こういうのはよいですね。

まちカドまぞく』は、シャミ子、桃に果たし状を出すの巻、であります。藁半紙に筆文字。いや、今も高校って藁半紙使ってるの? その様子見まして、アドバイスしていく先生がめちゃくちゃ面白い。結構な理解者ですよね。というか、魔族とかご先祖とか、まったく意に介さず、普通に、当たり前みたいに接してるのが本当にすごくて、今回も果たし状を添削したりして、そして決闘なんて許しません。書き直させたら、なんかラブレターみたいじゃん! 内容も、意図がわかりにくくなったせいで、桃は遊びに誘う手紙と勘違い。その勘違いのまま進行するふたりの行動、ほんと面白かったです。というか、桃が可愛い! もももーん! 永春拳とか、ブルース・リー好きなの? 桃のお散歩コースがいいですよね。猫と会える公園。たまさくらちゃんガチャ。ダブりはプレゼント。ほんと見事なお散歩デートになって、その勘違いしてること気づいてからは、シャミ子の方がむしろ桃に気を使っちゃってね、ああ、いい友達だ。髪留めのプレゼント。ほんと素敵な一日でした。

『ぶんぐのくにのおひめさま』、ゲストです。漫画家志望の青年のもとに現れた不思議な女の子。何者? 宗教? 一旦は接触を拒否するんですが、強引さに負けて部屋に入れることに。この女の子、モコモコ星とやらから地球にきたんだそうです。かつては付喪神と呼ばれていた、そんな種族? 今回やってきたこの子、シアラは、ふせんを操るのだそうです。というか、ふせんを爆弾に変えるの? シエラ、文具の国の第一王位継承者。お姫様なのだそうで、そうした肩書にどんどんやられていく青年、最初は非協力的だったのに、どんどん攻め入られて、しかし可愛い女の子との同居かと色気を出したら、いきなり夢が断たれるとかね、こういう夢も希望もないところ、よかったですよ。

『レトロゲーム・オンライン』、ゲストです。父から譲り受けたレトロゲーム。『ヒストリア』の電池が切れてしまった。バッテリーバックアップですね。なんとかしてデータを救えないか、そう思っていろいろ頑張るのだけど、まあ、無理ですよね。電力が断たれた時点でパーですわ。この点、パスワードは優しいですね。この子、まつり、今まで友達に恵まれてこなかったようなんですが、ゲームがきっかけになってクラスメイトに友達ができた。スマートフォンで遊べるゲーム。そのメンバー探してる子につかまった。めりあと花火。ふたりはスマートフォンで遊んでいる。対しまつりはフィチャーフォンを使ってるので、同じゲームは遊べない。新しいゲームとレトロゲーム、そのギャップ、互いに珍しく思いながらも、埋めていくような交流の情景、よかったです。これ、まつりに友達のできたことを喜ぶお母さん、電話先のお父さんもですね、娘にスマートフォン買ってくれるんじゃないかな、みたいに思っていたら、ああ、それだけじゃないのか。まつりお気に入りのフィギュアそっくりな子が仲間にいるのか。このあたりの展開、どうなるか楽しみですね。

『屋根裏のイチコさん』、ゲストです。学生寮に入寮することになったお嬢さんたち。201、202、203と入室していくのですが、そこで出会ったのがちんまりした子。口調はきびしく、偉そうで、さてこの人は誰なのか。この一期寮の精霊、イチコだっていうんですね。でも、まあ、そりゃ普通は信じない。それを変身でもって信じさせる。新しい寮生はナナ、キリ、リオの三人。この子らにイチコが伝授しようとしているのは、モテ技術だというんです。寮を訪れたその実例。この寮のOGで、大学学生課に勤務しているエリ。その出で立ち、立ち居振る舞いは女子学生でさえも魅了して、これがイチコの授けたものなのでしょうか。エリの言葉からは、そうとばかりいえないなにかもありそうですけどね。さて、こうしてはじまる寮生活。イチコの存在がどういう影響与えるのか。なんか一筋縄ではいかなそうですよね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第12巻第10号(2016年10月号)

2016年8月27日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2016年10月号

『まんがタイムオリジナル』2016年10月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』メインに、浴衣? 山下さんですね、浴衣着まして、いや、テーマはそれだけじゃないな。縁日だ。山下さんは手に金魚掬いのポイを持ってまして、あの髪留め、可愛いです。ぱっと雰囲気変わって魅力的です。『らいか・デイズ』らいかは浴衣姿で手には綿菓子。『小森さんは断れない!』小森さんも浴衣、はいいとして、射的ですね、スナイパーみたいな目で気合い入れてやってますよ。あれとってって頼まれたんですかね。

『スズちゃんでしょ!』、新しい振袖のカタログ表紙見て、この着物いいですね、軽くいったら怖い話に。なんとしてでも売りたいと、なんせ一着150万。売るわ私が。営業の志水さん、頼もしいお言葉です。しかし、このカタログ、来年のかと思ったら再来年なんですね。ああ、長い時間かけて計画してるんだなあ。振袖売るのに、数えの19の厄除けって話をするというの、これ驚きました。こんな売り方するんですね。ほんと、あらゆるものを利用するってわけですね。さて、スズちゃん、家に帰ると、梨乃ちゃんのことでさあ大変。弟の夏休みがなくなっちゃって、旅行の予定もなくなっちゃって、それで梨乃ちゃん泣いちゃって、スズちゃんちにいくってなっちゃってね、いや、でも、弟よ、姉に頼りすぎじゃないかね? スズちゃんの、子供の頃の楽しみ、あれがおかしかった。きせかえ、わかる。ひなたぼっこ、わかる。段ボールこもり、猫ですか、あなたは。おかしかった。祭への電話も、ほんと、微妙に失礼で、実にいい。アスレチックにいってからも、梨乃ちゃんが楽しそうなのはなにより。でも、絶対スズちゃん、体力もたないよね。そう思ってたら、実際そのとおりだったみたいで、休憩!! 一秒でも長く!! ほんと、こういうの実によかったです。米を切らした。ほんと、最高でした。

『ぎんぶら』、めちゃくちゃ面白いな。音楽祭惑星フェスフェス。4年に1度のスーパーフェスをやっている、けど昨日まで、と、微妙な出だし。して、ここからどんな展開見せるんだろう、そう思ってたら、コギがですね、白目になって嘔吐ですよ、濁点つきでオロロロロ、って! コギ、人が、というか、犬が変わってるんだけど! アイドルいやさゴッド級の歌手がきてたんだそう。一日到着がはやかったら見られた。もう、ほんと、それで本気を出したコギがやばくて、あの目! そして呼び出されるモフリシャス四天王。全員そろってオロロロロロって、テンションがおかしい。ほんと、おかしい。歌姫レディ・プー。いかにして探すかみたいな話してる時に、コンビニ袋さげて通りかかる絵面もおかしければ、それ見てまた嘔吐する面々もおかしくて、ほんと、今回のこのテンション、なんなのか。そしてあの落ち! もうね、しびれる話でした。

『学食の花子さん』、ゲストです。『かでん屋さんの基礎知識』の作者さんですね。人混みの苦手な女の子、七海がお弁当忘れちゃって、それで学食にいくんです。でも人酔いしちゃってさあ大変。人のいないスペース、屋外の階段下ですね、そこで休んでいたら、おや、幽霊? これが花子さん? その後出会った女の子は先輩なのかな? どこまで本気でしゃべってるかわからないんですが、学食2階が部室棟になってる。普通の人には見えないみたいにいってるの、これは冗談なんだよね。どこまで信じていいのかわからんよ! なんの部室なのかわからないけど、とりあえず通された部屋で食べたカレーライス。これがおいしくて、大感動。食器はエレベーターで食堂に戻せます。なるほど、昔、この部屋も学食の一部だったわけだね。さて、こうしてカレーに感動して、人混みにまかれなくとも食事できる場所も確保できて、ただここに幽霊っぽい人がいる。花子さん? どんな関わりかたしてくるの? わかんないんだけど、友好的、いい人っぽいなあ。

『眠らないアイラ』、ゲストです。会社員、米原実は夢を見ればそこに出てくる女の子、アイラが気になっています。恋人と別れてかららしいんですが、頻繁に夢に現れるようになった。夢を夢と認識している状況。アイラ、結構辛辣なつっこみする人。でも、こういうアイラ、ミノル自身が作り出したんじゃないの? ということは、私はミノルの理想の女性像? と、そういうわけではないのかな。夢の中で昼寝して、そこでかつての自分と恋人の関係思い返して、それで回復して現実へと帰っていく。ああ、これでアイラの役目は終わったのかな? とか思ったら、そういうわけでもないみたいですね。

  • 『まんがタイムオリジナル』第35巻第10号(2016年10月号)

2016年8月26日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2016年10月号

『まんがタイムきららフォワード』2016年10月号、昨日の続きです。

『45分間の魔法使い』。授業で魔法を習っている中学生たち。ただ学校で習うだけでなく、実地で使っていこうっていうんですね。ああ、別に魔法を隠す必要とかないんだった。魔法を使って島のみんなの役に立とう! 魔法ボランティアですね。皆の使えるようになった魔法、それをちょっとずつでも有効活用していこうという試み。なかなかうまくはいかないみたいなんですけどね。だって、釣りをしている熊畑先生の手助けしようと、クーラーボックスに水を張ってみせた戌亥。でもさ、考えたらよ、目の前が海なんだからさ、直接くめばいいよね? まあ、真水が出せるというのはすごく有利ではあるんだけどさ、今回は、残念、あんまり役には立たなかった。柚木は繊月先生のお姉さんと出会って、お姉さん、魔法グッズのセールスとかしてるんだ。魔法がどういう風に見られてるか、活用されているかみたいなのがうかがえるのは面白いなあ。この島に魔法が実験的にでも導入された理由なんかも説明されてね、ええ、とてもいいと思いました。そして茅子ですよ。風の魔法。千尋がやってみせてくれていること、ちょっとしたコツ教えてもらいまして、自分でもできるようになる。そのコツを伝える手段、ちょっとドキドキしますよね。また、ふたりこうして仲良くなって、そうしたところもとてもよかったです。

夢喰いメリー』、えらいことになりましたね。夢路がジョンとまた合体してみせました。エルダーの結界内にリトルチェイサーを呼び出すことにも成功し、さあ、これからいよいよ戦いは本格化しますよ。しかし、これ、危機の打開、状況の打破につながると思うじゃありませんか。実際、合体が解けるまでの限られた時間、それを最大限に活用し、リトルチェイサーとも見事に連携して、エルダーを圧倒する、追い詰め、ついには打ち破った! って、思うやん! エルダー、まだまだ余裕、というか、全然やられた感じがしない。ほんと、夢路、とことん追い詰められて、危機の危機、絶体絶命の状況に追い込まれて、ほんと、これどうなるのか。とりあえずエルダーとジェイスの対立が夢路をながらえさせた。って、待って? これ、ながらえさせた、っていっちゃっていい状況? いずれにしてもここで夢路が死んじゃったりしたら話にならんのでながらえるんでしょうけど、それにはなんらの状況打開の策なり介入なりがないといけない。しかし、そんな可能性、どこにあるというのだろう。ほんと、ちっとも安心させてくれません!

『鬼が出るか蛇が出るか』、美来に聞かされたアナタハンの女王という言葉。それを調べている優です。これ、結構有名な逸話ですが、冗談ではすまないような悲惨な事件で、いわば優がその女王の立場にあるということなのでしょう。村の女たちの間で軋轢なり対立なりあるのか。これまで描かれてきた以上のなにかがあるのか。それを心配する優は、やっぱり優しいやつだと思います。ネットでの検索、学校のコンピュータを使わせてもらってたんですね。古いコンピュータ。今どきCRTやもんな。でも、それも理由がある。情報から隔絶されたこの村の、そうせざるをえなかった理由など含め、先生の口から語られるんですね。優が聞いたのは、優以前に村にいたという男性のこと。先生いわく種馬。先生は関係持ったことがないっていうんだけど、そういうの生々しく聞かされるの、優にはいろいろショックがありそうね。ともあれ先生の語る昔の話。村唯一の男性の暴走が村を二分する争いを引き起こすにいたったという、その歴史が優になにを伝えるのか。それはわからない、というか、優の参考にはならなかったみたいですが、少なくとも先生はここ最近の優の変化を感じとっていたようで、ええ、最初は頑なだった優、ずいぶん変わったと思わせられますよね。

2016年8月25日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2016年10月号

『まんがタイムきららフォワード』2016年10月号、昨日の続きです。

『球詠』、実に鮮烈です。野球に打ち込む女の子たち。練習に精をだして、疲れはてながらも、さらに練習しようとする、そんな様子は過酷ながらも、どことなく充実を感じさせるんですね。と、そんな中、タマの元気がない。気になっているヨミ、夜、川べりの公園? に呼び出されまして、タマと一対一。これ、ヨミはなにを想像したんでしょう! ヨミの想像ははずれたようですが、ある意味、ヨミの気持ちを確かめよう、真摯なタマの問い掛けは一種告白のようでありまして、答えるヨミもまたその気持ちをまっすぐに伝えて、ああ、これは青春か。たまたま通りかかったチームメイト、彼女らが思わず隠れてしまったのもわかる雰囲気でありましたよ。しかし、こうして野球に本気であることを確認しあったふたり。そして同じく気持ちを新たにした仲間たち。意気揚々として伸びやかな彼女たちの様子も素晴しければ、顧問の藤井先生が持ってきた練習試合の話など、期待をかきたてます。しかし、この先生、なんか見た目と全然違うもの抱えてそう。ページめくった時にがらりとシリアスな顔をして見せる。ほんと、おそろしいなあ。

『なでしこドレミソラ』は美弥と陽夜、ふたりのステージです。週に一度の邦楽のひととき。津軽三味線の子ははじめて三週間。なるほど、こう紹介してもらえれば、お客さんもそう思って聞いてくれる。美弥も自分の技量不足を気に病むことなく、のびのび演奏できそうで、そしてつたなくも一生懸命の演奏が、すごく楽しそうと映るんですよ。まだまだ駄目だって、本人もちゃんとわかってる。陽夜の尺八に比べても、ずっとずっと劣る。それでも楽しい。あの表情、素晴しかった。そしてその楽しさが、気持ちが、香乃に届いた。切れた絃、それを張りなおして、そこでの香乃と美弥の会話。ああ、好きということとはどういうことか、それが描かれていた。ついには香乃の気持ちも変えて、それがこの子の演奏も、音すらも変えて、ああ、成長した、開かれた。そう思わせる描写、大変に素敵でありました。

ゆるキャン△』、ひとり長野へと向かうバイク行。風邪で寝ているなでしこと、旅の空の下、リンのメッセージの交換が楽しくて、マイペースなリンに、私がナビをするよって、なでしこ。こういう楽しみ方もあるのですなあ。って、ナビの実権、大垣千明に奪われてるやん! あの写真、たすけてリンちゃん!! ほんと、楽しそう! 気づいたようだなの顔文字の禍々しさも素晴しい。たまらんですね。しかし、今回の山場は、まさかの甲州名物ほうとうでした。あきちゃんの作るほうとうが食べたいなあ。最初はなでしこひとりのために作る予定だったのが、なでしこ母合流。期待もぐんぐんあがり、ともない要求のハードルもあがる。そのあがりようがおかしくって、ほんと、もう、今さら、自分で作るのはじめてですとかいえないですよ。と、父参加。その上、姉まで加わります。めちゃくちゃ面白かった。リンの旅、光前寺でのいろいろ、犬ね、犬のおみくじね、ほんと、こういう旅の情景も面白い。自分もいってみたくなる。それと同時に、今回はほうとう食べたくなる回でありました。

2016年8月24日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2016年10月号

 『まんがタイムきららフォワード』2016年10月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』。これ、面白いですね。表紙誌面、この四角が限られたスペース、とでもいった感じになっておりまして、ゆきさん、箱に入ったみたいに、右背表紙側に背をもたせかけて、そして反対側も足を持ち上げて、ちょっと窮屈そうにしてるんですね。こうしてみると、ゆき、意外といってもいいものか、ちんちくりんみたいな印象はなくって、ほんと、素敵なお姉さんですよね。

『ヨツコト』、新連載です。女性ふたり、旅の途上。魔法の師匠が姿を消した。師匠の言い付けにもとづいて、師匠の友人を訊ねていこうというのですね。かくして最初の探し人、ヒルムヘイトを探してこの町にきたという。主人公はヨツキ? その先輩がコトワリさん。ヨツキとコトワリで、タイトルがヨツコトなのでしょう。今回はふたりの少しマイペース? のほほんとした人柄が紹介された。そして迷子の女の子のお母さん探しに魔法を使ってみせた。なるほど、この世界における魔法、どういうものか、その雰囲気がわかったように思います。気持ち、感情、心情、そうしたものが優位と思わされたこの漫画。ヒルムヘイト氏との出会いがなにを彼女らにもたらすのか、旅の行方に興味津々です。

『春よ、ふたたび』、ゲストです。なんともいえない読後感がありますね。朝、汚ない部屋で目覚めた、うだつのあがらなそうな中年男性。もともとは妻も子もいたようだけど、今は別れて、気持ちはすっかりネガティブになってしまって、SNSにもそのネガティブをどしどし出していくスタイルです。と、そんなポストを評価してくれる人がいる。どうせ出会い系だろう、そう判断する主人公、正しい判断だと思います! 自分だってそう思う。コミックマーケットに出展。島中にて同人誌を頒布していると、さっき出会い系業者認定した女の子がやってきた。これ、主人公が警戒心丸出しで応答するのはいいんだけど、結構ヤバめの言動にまるでひかないこの女の子、すごいな! 強いよ! これね、最後までハラハラがとまらなかった。正直いって、到底まともにコミュニケーションとれてるとはいえない主人公に、なぜか理由がわからない好意を抱いて、いろいろ親切にしてくれて、と、これ、最後の最後にひっくり返すやつじゃないの? 実は主人公以上にヤバい、そんな子なんじゃないの!? みたいに警戒して警戒して読んでしまいました。いやあ、ほんと、どうもこの子、普通にいい子だったみたいなんですが、ほんと、ハラハラしっぱなしでした。別れた妻と一緒に出ていった娘とか、そういうのかなあとも思ったのですが、ええ、最後まで謎の女の子でありました。あ、そうか。これ、妻に捨てられたと勝手に思い込んでたけど、死に別れの可能性もあるんだ。となると、パパ、次は殺さないでね、パターンかも知れない! いや、考えすぎですか。

『はるかなレシーブ』、はるかかなた組と愛衣舞組の決着ですよ。愛衣舞には負けられない理由がある。あの時の自分の言葉、それを証明したい。一緒に戦っている相手のためにも負けられないんだ。そうした思いがあれば、はるかな組にも同じく負けられない、後ろ向かず前へ前へと進んでいくんだ、そういう意気込みがある。だからこそ、はるかなには負けて欲しくない。なんだけど、愛衣舞が負けるのも嫌だ。こうして、双方に思い入れ持って読めるのは、キャラクターをうまく際立たせて、読者すなわち私にとって感情移入できる、好感持って応援できる、それだけの存在にふくらませるのに成功しているってことですよね。ほんと、うまいわ。してやられてます。前回はかなたに見せ場がありました。彼女のポーキー。妙に拾いやすい、そんなかなたのポーキーがゆっくりとダメージを与えつづけていた。そして今回ははるかに見せ場がまわってきて、ああ、攻めていきます。これまで受けて、守ってきた、そんなはるかのブロック。それを攻めのブロックに変えて、マッチポイントからの攻防を制する。勝てた。そのことを喜ぶはるかなの姿があれば、負けを悔しく思う愛衣舞の姿も描かれて、けれど愛衣舞はこの負けもまた前に進む力に変えるんですね。ほんと、はるか、かなたも、愛衣、舞も、皆、まぶしいですよ。

2016年8月23日火曜日

『まんがタイムスペシャル』2016年10月号

『まんがタイムスペシャル』2016年10月号、昨日の続きです。

『ちんまり経理のヒメ先輩』、これ面白いですよ。親戚の会社で働くことになったら、そこでは中学生のお嬢さんが経理をしていましたという話。仕事ぶりはしっかりと、お金まわりには厳しくて、今回は若林青年のパンツが経費で落ちるかどうか。落とせません! しっかり拒否するんだけど、社長、すなわち父親が若林青年の宿泊を研修名目にしてしまったから、経費にしてくれたんですね。ほー、科目はどうするんだろうと思ったら、福利厚生費。今日のことは今日のうちにかたづけますというヒメの姿勢は実によくて、ほんと、ためないって大切よ? しかし、ヒメちゃん、仕事はしっかりだけど学校の宿題にはちょっと手がまわらないみたいで、まあ、そうだよなあ、優先度考えたら仕事の方が優勢されるようなあ。ヒメ、会社では若林の先輩。けれど仕事を離れれば若林いやさ秀ちゃんはヒメの兄のようで、こうして状況によって立場がかわる関係っていうのも悪くないって思っています。

『BONSAIガール!』は、就活に悩むももこですよ。はたしてなにを目指せばいいのか。そうしたことから悩んでいて、いや、でも、そうだよなあ。そうだよ。わかんないよ。それで秀一に相談したら、好きなことと向いてることは違うこともあるという、なんとも切ないお話が聞けました。盆栽の皐月先生に誘われていった創作盆栽展、そこでの話が素敵でした。いろんな盆栽の可能性といったらいいでしょうか、それを見て楽しむももこ。そしてここから。皐月の言葉がももこの不安をきれいさっぱり洗い流してくれたんですね。ちゃんと世話してあげればそれぞれの美しさになる。そのちゃんと世話する。個性を見て、その木の伸びようという気持ちをよくよくのばしてやれば、美しい木になる。ええ、ほんと、これ、素敵な話になった。そう思わされましたよ。

『課長と私のおかず道』。保志君と南条課長の間になにかあったの!? あ、オフィスのエアカンが故障したんですか。いや、でも、これ、きついな。髪をアップにしたり、扇風機導入したりでしのぐんですが、どうしても限界がある。保志がね、食欲なくしちゃって、元気もなくしちゃったその様子に課長、いろいろ思うところあったのかな。業後の食事探求の時間。あっさりさっぱり涼しげなメニューがいい。ご飯を冷やそう。極力火も使わないようにしよう。それで冷製スープご飯ができてくるんですが、これは素敵なメニューだな! そして保志君、元気とりもどしたみたいで、いい笑顔。ほんと、課長、よかったですなあ。そんなこと思っちゃいましたよ。いや、課長はそういうつもりじゃないのかも知れませんけどね。

『まちがいだらけの恋愛道場』、めちゃくちゃ面白いわ。今回は元カノと再会したマサスケですよ。すっかりヨリを戻したつもりでいるマサスケですが、女子ふたり、あ、ひとりは男子か、ともあれ、ふたりともに美人局だネズミ講だといいたい放題ですが、私は宗教だと思います。女子の本音といったらいいんでしょうか、それがどしどし語られるところがもう最高でした。これね、こういう女子の本音をあますことなく、あからさまにしてくれる女友達って大切よ? ほんと、マサスケはいい友達持った。いい経験させてもらってると思いますよ。しかし、今回は芝ちゃんが極まってる。途中から薄い本トークになって、おい、おい、圭介、ホラー漫画みたいになってるよ? そして終盤、マサスケが芝の滾る萌えトークを真っ向から受ける! ああ、最高や、芝ちゃん、最高や。ほんと、今回は芝ちゃんの魅力が炸裂していた、そんな回だったと思います。

『アテナの初恋』は、ギリシャにおけるアテナとオリーブの伝説。へー、オリーブは女神アテナの贈り物なんだ。アテナ、ヴィーナスと一緒に人の世界に降りましてね、オリーブ畑を見学します。そこでの出会いね、ちょっと頑なだった男性と、話して、そして打ち解けて、ああ、アテナ様はこうした真摯な様子、それがとても素敵だなって思ったのです。そして後半。人間の世界を襲う日照り、これをなんとかしたいと奔走するアテナ様。本当だったら、こういうのはいけないことなのかも知れませんね。けれど知ってる人の、努力してる人のその思いに応えたい。こうした人に寄り添おうとしてくれるところが、本当に魅力的だと思うのでした。そしてやっぱり恋に破れるアテナ様。ああ、それでも最後に素敵な笑顔ですね。ほんと、いい方です。

メェ〜探偵フワロ』、アーサーとミス・レモンが、ふたり夏の小島で忘れ得ぬバカンスですってよ! いや、これ、遭難だー! って、これ、小島じゃないよ、岩礁じゃん。なるほど、別荘にあったヨット、こいつでふたりちょっと漕ぎ出そう、そう思ったら遭難しちゃったのか。魔が差した。アーサーにはアーサーの、レモンさんにはレモンさんの思惑があって、それ、同じ方向むいてるんですけどね。しかし、遭難先でのふたりの様子。なにをやらせても卒なく優秀で、火から真水から、他にもいろいろ、必要になるものが次から次から用意されていくし、食事もばっちり。あれ、うつぼか。今回、結構なターニングポイントになりそうな回ですよね。ふたり、アダム、イブと呼びあったりさ、それにアーサー、試されちゃったりさ! さらにその上、アダム、イブのこと抱き締めちゃったりして、ああ、あなた、アーサーじゃないみたいよ! 本当にアダムになっちゃったの!? 終盤のアーサーの行動、与えられた情報から状況の推移を読み取り、そして生存の可能性に賭ける! その発想、勢い、決断力、ほんとアーサーって優秀だな! そして最後もね、ちゃんと助かった、よかった、リリアンまで泣いちゃって、ほんと、いい仲間たちだよなあ。なんだけど、最後の最後、いつものアーサーらしからぬ行動にどしどし疑問が寄せられる。ほんと、素直には答えられそうにないよね。ほんと、本人たちもいうように、魔が差したってやつですよね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第25巻第10号(2016年10月号)

2016年8月22日月曜日

『まんがタイムスペシャル』2016年10月号

『まんがタイムスペシャル』2016年10月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、リコがかき氷を食べておりますよ。しかし、ちょっと見下ろすこの構図。なかなかない感じですね。テーマは夏の食べ物なのでしょうか。リコが練乳がけ氷イチゴなら、『課長と私のおかず道』保志くんはアイスクリーム食べて、頭痛に悩まされています。そして『ローカル女子の遠吠え』りん子さんは、ええとこれ、ざるそば? 茶そばか! きっとこれ、バリバリ食べてるんですよ。

光れ!メシスタント』は原稿終わって晴れ晴れとした表情の早月さんが、晴れ晴れどころではない夏の日射しに負けてひきこもる話。そしてちょっとやる気を出します。久々に料理作ろう! あー、光の料理作ってるところ見たりしてるし、ちょっと教えてもらったりしてましたよね。そう思ったんだけど、あー、駄目か、駄目なのかー。手料理食べにきてと連絡もらったアシスタント3人がすごい顔! それで相談しあってる、その様子もおかしくて、ああ、早月さん、めんどくさい人。そして悪い予感はあたって、あー、酷いオブジェの登場に、誰か助けて!! めちゃくちゃ面白いです。料理では光が先生です。自己流はやめましょう。あの助け船、そしてはっと素直な表情見せる先生の美しさ。ふたりで頑張って料理作ってね、おいしいのできてね、ほめられるの光ばっかりか! 料理をめぐるドタバタは、いつもとはちょっと趣旨を違えた面白さ伝えて、そしてやっぱりこの漫画の根底にあるテーマ、それを感じさせてくれたのでした。ほんと、この漫画優れてます。

『ざしきわらしと僕』、裕貴の家でお泊り会。パジャマ新調してドキドキしてる理緒が可愛い、そう思ってたら、おや、見知らぬ子が。みうちゃん。東京の学校で一緒だった、自称親友。家族に嘘をついて裕貴に会いにきたっていうんですね。これ、理緒のライバルってことかい? と思ったのだけど、どうもそうではないのかな? 今回はこの子の田舎体験カルチャーギャップが語られて、そしてざわ子のことちょっと見えるっぽいみたいな話。さらには裕貴とみうの過去のエピソード。ああ、裕貴いいやつだね。やっぱりただの友達ってのじゃないんじゃない? みたいなこと思ったり、あるいはこの子の裕貴に会いにきたそのわけが知りないなどと思ったり、そんなところもあるお泊り会。ですが、今は田舎のカルチャーだけでなくネイチャーにもショックうけてるみうが見どころですよ。

なり×ゆきリビング』はふたり家飲みですよ。昼間からっていう。同居して一年と一ヶ月、ということは、別になにかの記念とかそういうわけでなく、飲みたいから飲む、そんな感じっぽいですね。篠峰の佐藤になにかをあげたいと、その気持ちがごますり器に落着するのおかしくて、佐藤さん、なんでそんなにも嬉しそう? ふたりハイボール飲む、そのシーンもとても素敵で、ゆったりとした時間、ふたりで過ごすその時間のくつろいで近しい、そうした感じが本当に魅力的でした。しかし、ほんと、最後の最後にふたりの魅力、これでもかと押し出してくる。ちょーんと座ってる篠峰、やたらおかしくて可愛ければ、駄目押しのイケメン佐藤さん! いやもう、最高でしたね。もう、終わっちまうの、もったいないよー!

『渚は太陽をひとりじめ』。池谷渚なる女の子。太陽くんはこの子のことが好きで、できることならつきあいたい、みたいに思っているのだけど、友達の関係から先に進めずにいる。渚はオタク。太陽にはよくわからない趣味で、いろいろ話してくれることもいまいちピンとこなくて、でも一緒に出掛けたりするくらいには親しいというんですね。でも、なんとか距離を詰めたい。でも、わかっててもそれができない。それが太陽くんだというんです。じゃあまったく望みがないのかといえばそうではなく、渚は渚で太陽のことが好きで、でもキモオタの自分のこと好きになってくれるとかあるわけないって思ってる。これ、ふたりの友達、それぞれ、ふたりの気持ちのあれこれ、わかってるのかな? どうなんだろ。少なくとも、このままにしとくと成立しないカップル。そのもどかしさ楽しむのがよさそうでありますね。

『お役所忍務のススメ』、ゲストです。これ意外やいい感じ。ずっと忍者に憧れてきた女の子、百地しのぶは、今役所の忍者課で頑張ってるっていうんですね。忍者課? なにそれ? と思ったら、なるほど納得、ここ甲伊賀市は忍者で有名。対外的にも忍者をアピールしている。忍者課というのも、観光商工課がその名前を変えたもの。だから業務は普通、黙々と事務仕事しているというのがね、インパクトある忍者という要素に対し地味で実によかったです。だってね、役所で忍者が働いてるっていうから、ギャグとか不条理とか、そういうの思ったんですよ。それが結構ありそう感ある設定とわかって、いわばこちらの世界の常識の延長線上にある漫画。忍者がこんなに自然に登場して、でもってしのぶ、この子が忍者の存在をかなり具体的に信じてしまってる、そのガチっぽさがおかしい。ええ、この漫画、楽しくていいですよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第25巻第10号(2016年10月号)

2016年8月21日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2016年10月号

『まんがタイムきららMAX』2016年10月号、一昨日の続きです。

『ペンにまします神サマの』は、ほんと予想外とでもいいましょうか、思いもしないもの見せてくれて、その都度驚かされます。今回は昔の神谷寿実の話。あるいは委員長がなぜ寿実にここまで執着するようになったのか、それが語られて、いや、ほんと、これ、なんだ、すごいよ。7年前、まだ御厨が今みたいな子でなく、引っ込み思案で泣き虫だった頃の話。その時に出会った神谷寿実。悪い噂があって、手にしてるスケッチブックには死んだ動物や虫の絵がいっぱいでという、その理由を御厨が知るまでのちょっとした交流。そして御厨に知らされた理由が広げる世界。なんだろう、この、豊かといえばいいのか、世界を見つめる目が違うという感覚。寿実のとらえる世界の像はこんなにも多面性を持って、広く、愛着に満ちているんだ。ええ、すごいなって圧倒された瞬間でした。でも、その寿実、今はあんなだよ……? さて、委員長、この子がここまで変われたのも寿実のおかげだという。寿実に与えられた物語を今も大切にしているという、それが本当に素敵だったなって。いろいろツッコミどころもあって、笑わせてはくれるんですけど、それを超えて魅力的なエピソードでありました。

『魔法少女のカレイなる余生』、しじまの転寮の話、続きですよ。たまたま知ってしまったリラ。彼女にとって、しじまがいなくなるのはなににも増して一大事。ゲームよりも! といってみんな驚く。ほんと、リラ、どんだけしじまに懐いちゃったのか!? というか、他のふたりも同様か。しじま引き留め大作戦発動させましてね、心を入れ替えて真人間になります。魔法だって見せてあげます。いろいろやってくれるんですけどね、そのどれもいろいろ間違ってる感じがしまして、ほんと、残念な先輩たち。そしてリラ、しじまに自分の気持ちを告げ、しっかりした自分を見せようと奮闘する! って、外に出るだけか。え? それ、そんなに無茶? いや、無茶か! ひとり外に走り出して、そして崩れおちる。エリアス3等軍曹ー! いや、いや、ちょっと。え? 単行本が出たら、表紙はくずおれるリラかい!? ほんと、このシーン。見事にやられましたよ。さて、しじま転寮を断ってました。ああ、大団円! しかしこうして喉元すぎると、かつての誓いも全部反故にされてしまう。こういうところ、まさしく期待どおりでありますね。

『すくりぞ!』、ホテル経営について真面目に考えはじめた寝子? ホテルっぽい食事とはなにか。意識高くいこう! なんていうんだけど、ああ、今夜の晩ご飯をなんとかしたかったのか。両親不在で自分でご飯を用意しないといけない。それを友達巻き込んでなんとかしようというんですが、なんだかなあ、心配ですよね。ええ、期待は裏切りませんよ。メニューはカレーときまりました。コスト面でも現実的。カレーを名物にしてるホテルもあるし。と、結構いい感じに話は転がっているんだけど、ああ、誰もちゃんと作れないのか。うん、レトルトでよかったよね? 正直、頼りになりそうな蒼が頼りにならず、迷走しそうなところをにゅうがなんとか抑えているといった次第。ええ、にゅうがいなくなったら、この子ら、ほんと、大失敗しそう。って、いても駄目じゃん! たいてい、カレーは失敗がないよね、そんな話になろうというのに、この漫画ではそのカレーでも救えませんでした。けど、そんなカレーをなんとかした先生はすごいですね。というか、ヤバいカレー口にしたトリップ感の描写とか、ちゃんとしたカレーを食べた時の帰ってきた感とか、尋常じゃなくて、ほんと、とても駄目な感じがひしひしと押し寄せてくる、そんなエピソードでした。うん、レトルトにしよう。

『TCGirls』、店のバックグラウンド、あるいは店長の背景、描かれましたよ。というか、これ、最初からこういう設定だったの? それとも、連載続けながらどんどん設定をかためていってる? いやあ、いろいろあった疑問が解消して、とてもいい感じ。なぜ女子高生がトレーディングカード専門店の店長やってるのかとか、専門店の店長がカードに詳しくないっぽいのはなぜなのかとか、そういうのがすぱっと解消しました。あー、なるほど、お父さん、TCG扱ってる会社の社長さん。それで娘に店をプレゼントしちゃったと。おそろしいバックグラウンド築かれちゃったわけですが、いやあ、でも、これですごくすっきりした。ほんと、とてもいい。そしてこうした状況が、小柴アンの葉波シオンに対する働き掛け、TCGをもっと知ってもらって、好きになってもらってというモチベーション、気持ちのベースになるというのですから、ほんと、今回、結構な重要回。足元、土台がしっかりしましたよ。

『どうして私が美術科に!?』、皆で勉強会ですよ。パジャマは皆に似合うと思ったものを、すいにゃん先輩が選んでくれました。黄奈子はすいにゃんチョイスが不満みたいですが、いや、可愛いですよね。うん、いけてますよ。ともあれ、テスト勉強しないといけません。テストは明日。蒼は日程さえも把握していなくて、あ、あかん、これはあかん予感や。皆、美術一本に打ち込んでるせいで学科は散々なんですね。得意科目なし、苦手科目はありありといった面々。初日の数学は誰もが駄目で? と思ったら、桃音はなんとかできるのか。さすが普通科志望してただけはある。皆の先生になって、あるいは皆の希望か。でもすぐに脱線して雑談になったりするのが、この子たちらしいと思います。そしてよかったのがすいにゃん先輩のあの目! ああ、期待できません。すいにゃんのお母さん、この方もマイペースみたいですね。常識ある人。おっとりとして、けど夜食がしっかり食事で、食べたら眠くなる、寝たら寝坊する……。うん、期待を裏切らないこの子たち。追試は一度で抜けられるといいですね!

  • 『まんがタイムきららMAX』第13巻第10号(2016年10月号)

2016年8月20日土曜日

『まんがタイムファミリー』2016年10月号

『まんがタイムファミリー』2016年10月号、一昨日の続きです。

『牧場OL』は婚活だそうですよ。町が主催するのかな? 町コンに野花が動員されて、まあいわゆるサクラ。当日には全員道連れ、スアンさんもハルカも舎熊も駆り出されて、あ、スアンさんが出るってことはあいつも出るな。イタドリ食品の虎杖浜。ええ、案の定出ましたよ。でもそれよりも重要なことありまして、鶴沼さん。ああ、もう最高だ。鶴沼さん、最高だ。めちゃくちゃ可愛い。完璧です。フリータイムの情景がおかしくって、なにしろ別に結婚だなんだ興味のない人たちですから、野花は肉山盛りにして食べてるし、鶴沼さんは市場調査の様相を呈してる。ハルカ、舎熊のふたりはそれなりにやる気もあるっぽいんですが、ハルカは農家の一人娘というのが災いして、舎熊は直腸検査についての情熱が人を遠ざけてるというんですね。そして虎杖浜とスアンさん、なんとカップル成立か! と思ったら、スアンさん、ルールわかってない! ええ、虎杖浜のぬか喜びでありますよ。

『レオタードって、恥ずかしくないですか?』、これ、いいですね。新人教師、萩原豊が新体操部の顧問となって、実地にいろいろ知っていく。このなにもわかっていない人がいるからこそ、新体操の基礎から少しずつ、だんだんとでも知ることができて、それが面白いと思うのですね。今回はトレーニング、音楽にあわせてのランニングだっていうんですが、一年生がフラフラしてる。爪先立ちで走るっていうんですが、これがやってみると難しい。まったく知らない先生が試してみることで、そうしたいろいろについて自然と知ることができる。その仕組みはとてもよいと思います。これ、先生が好奇心持って新体操に素直な目を向けてるのがいいのだろうな。知ることの面白さ、それがあるのだろうなと思いました。あと生徒の皆が、すくすく伸びやかなのも素敵ですよ。

『あまてる!』、これも面白い。天照に誘われて、舞、椛のカフェにいくんです。そこで出会った優さん。大学生かな? 都会に出ているというのですが、ええ、つまり舞とは逆のコースをたどっているわけですね。この人の都会にいって気づいたこと、わかったこと、それが面白い。田舎は基本的に車移動だから歩かない。ちょっとの距離でも車出しちゃうって聞いたことありますけど、そういう話が語られましてね、それ語る時の様子がすごく面白い。熱意! そして逆に都会にいったからこそ気づいた田舎の、この町のよいところ。海の音、静かな海、豊かな時間。そうしたいろいろが私にも実感伝えてくれるようで、とても魅力的でした。ええ、この町の魅力、それが活かされることになるといいなって思わされましたよ。

『かしこみかしこみ』は山椒がお兄ちゃんになる話。しかし兄とはいかなるものだろう。山椒らしいですよね、考えちゃって、それで参考にするのは原生様。奏衣様の兄だっていうんです。まず格好から入るのも山椒らしいですよ。原生様に兄とはいかなるものであるか、直に聞きにいきます。そこで語られる兄バカエピソードの数々。ああ、神様だけあってスケールがでかい。そして弟妹のエピソードをばらすと絶交されるっていうの、ほんと面白い。原生様、奏衣様に嫌われたくないんだ! 兄というならムクも参考にすれば? というのですが、ムク、もはや兄どころでなく大おじさんにまでなっている。そしてムクも山椒を手伝って、町の人に兄について聞きにいってくれる。全部の問に、はいって答える時期、これ、面白かったなあ。そして山椒、どんな兄になるかの前に、ただ楽しんで待てばいいんだって気づく。それがねほんとよかったなって。ええ、後一ヶ月。って、はやいよね! そうか、狐って二ヶ月なんだ。

  • 『まんがタイムファミリー』第34巻第10号(2016年10月号)

2016年8月19日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2016年10月号

『まんがタイムきららMAX』2016年10月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。チマメ隊の三人が、海賊に扮しておりますよ。チノが船長でありますね。いつもよりもえらそうで凛々しい、そんな表情が新鮮です。マヤとメグは銃や小さな宝箱手にしましてね、チノ船長のうしろに控えていますよ。ふたりそれぞれ違った微笑み、それがとても素敵です。

きんいろモザイク』はカレンが陽子に果たし状。いったいどういうこと? と思ったら、なるほど、漫画に影響された。ほう、陽子が漫画のキャラに似ていたと。それで決闘申し込まれるっていうのも大変だな! これ、結果的にカレンの家に陽子がお招きされて、ふたり楽しくゲームする、みたいになってしまうのがね、この漫画らしいほのぼのでよかったです。一緒にゲームして、カレン、圧倒的に負けちゃうんだけど、最後に勝たせてもらって、そうしたら罰ゲームっていって陽子で着せ替えしてしまう。ええ、仕上がった頃にやってきた綾が喜んじゃって、ほんと、綾は陽子大好きですね。でもって、しの、ナーススタイルで、ああ、決闘だから! でも平和な決闘。誰もケガとかしませんよ。

いちごの入ったソーダ水』は前回の続き。風紀委員長が文芸部のサンタパーティに踏み込んできましたよ。しかしこの委員長。内心と言葉がまるで逆。月の格好見て、そんな安っぽいの着て! もっといいの着て欲しいのに! もうまるっきりファンだっていうのに、それがどうしても怒ってる、否定してる、そんな言葉になってしまう。ほんと、損な性分だ! もうね、素直にね、好きだって、一緒にお風呂で洗いあおう、今日の下着どんなの、っていっちゃいなさい! さて、そうしたバタバタした時間もあったけど、その根底にはこひめの文芸部、部の皆に対する愛着などがある、その様子が実にほのぼので、暖かみあって、これだなあ、クリスマスは親しい人とこうして友情やらを暖めるのがよさそうだなあ、そう思わされる、いいエピソードでした。忘年会後のエピソードも、皆、なんかそれぞれにいいことありそうで、それもよかったですよね。

『こみっくがーるず』は翼と小夢が一緒に出かけますよ。そこで小夢のリクエスト。髪の長い翼になって欲しいっていうんですが、これがまた可愛くて、普段は見せない表情、雰囲気がもうたまりません。そりゃもう小夢ならずともテンションあがろうものです。しかし今回は小夢優勢で進みます。どんどんおしゃれな服を着せて、いわば翼の女性的な面を開花させていきます。これ、漫画の展開、そのヒント、発想を得ようって話だったんですけどね、それだけでない、普段はかっこいい友達の可愛い面に触れてみたり、またいつもは可愛い系女子の友達の強引な面垣間見てみたり。そんなところが実に面白かったです。

『はんどすたんど!』は、ななみがハーブティなどたしなみまして、これはちょっとした優雅な時間? って、絶対こんなの嘘、嘘。そう思ったら、案の定でしたよ。1ページもたないんだもの。ゆかちーが持ち込んだ情報、っていうか、普通に連絡事項ですよね。文化祭で体操部もなにか出展しないといけないんだそうですって。運動部も文化祭でなにかしないといけないって、めずらしいですね。ともあれ、なにをするにしても、なにかできるほどレベルが高いわけじゃない。できるとしたらゆかちーくらいだけど、ゆかちーは目立ちたくないから、って、死にたいってまでいっちゃうの! ステージが駄目なら展示でもいい。っていうんだけど、なにを展示したものか。いろいろアイデア出しあうんですけどさ、ななみがまたいろいろ酷い。記念撮影コーナーで、あのポスターにした微妙な写真ね、そいつをアレンジする案ばかり出すし、器具の展示では皆のレオタードとかいうし、けどこの子の場合、あきらかに実現可能な案と思ってない、いや、むしろそれだからこそたちが悪いのか。今回のエピソード、中盤までは体操部の出し物の話でしたけど、終盤でななみのクラスの焼きハマグリ屋の話になっちゃって、しかもそれがすごく引きが強いときた。おかげで読後感がすっかり焼きハマグリになってしまいましたよ。

『ふでもじ!』、ゲストです。タイトルが語っていますよね。書道、習字の漫画です。高校新入生、望月カチューシャをとらえたのは、大書されたWelcame 書道部の筆文字。これ、comeのスペルまちがってるって、すみにある変な動物の絵もなんだろう、不思議に思わされるところあるものの、書字の魅力、これがカチューシャに届いたっていうのです。書道部の先輩は部長の半田さおりに星野めぐみ。めぐみは趣味が写真ということで、なんだろう、ちょっと親近感覚えるな。部員募集のポスターを書いたの、めぐみだったんですね。試しにカチューシャも書いてみなよ。というわけで書いてみれば、半紙に小さく文字がふたつ並んで、ああ、この子、思い切りが弱いんだ。対してめぐみは、一文字で半紙のほとんどを使っちゃう。元気にいこう、ダイナミックにいこう。型にとらわれず、のびのびいこうがこの書道部の持ち味みたいですよ。さて、常識人っぽく見えたさおり先輩。この人は字を書かないんだ! あの変な動物、あれ、この人が描いたのか! というわけで、結構な非常識人。おおう、めぐみの方がよっぽど常識人でした。

『都会少女のまきばデイズ』、ゲストです。ホームステイでスイスにわたった女子高生、小野坂ちえが主人公。やたら元気な女の子、サラと出会って、民族衣装着せてもらったりして、さっそくスイスを楽しんでいる模様です。ハイジの物語に憧れてるんですね、ちえは。それで、ワラのベッドとかいったらね、サラに家畜体験がしたかったんだね! って誤解されて、これ、意外なところつかれて面白かったです。まきばデイズというだけありまして、牧場いって、羊と触れあったり牛と接してみたり、そうしたところを押し出していくのかな? そう思ったら、サラの友人、ふたつ年上のクロエと出会って、そこからはクロエの胸にクローズアップです! いや、ほんと、えらい方向に舵きっちゃいましたよ!

  • 『まんがタイムきららMAX』第13巻第10号(2016年10月号)

2016年8月18日木曜日

『まんがタイムきららミラク』2016年10月号

『まんがタイムきららミラク』2016年10月号、一昨日の続きです。

カラフル・マキアート! — 魔法少女は戦わない。』、会長だ、会長ですよ。カラフル・マキアートに勝負をしかけたいとおっしゃる。理由は、暇だし、なんだそうですが、仕事はそれなりにたまってるんじゃん。ちよさんに怒られて、でも、会長、怒られることも楽しんでるふしありますよね。甘えてるんですよね。会長、可愛いわ。ちよもまた、会長に厳しくなりきれない。果たし状出しにいくの、容認しちゃうんですね。会長、50分かけて変身。ほんと、嬉しそう。めちゃくちゃ可愛い。でもって会長ならぬプラムブロッサム、カラフル・マキアートの根城にいけば、掃除の人と認識されてしまってる。しかもあだ名がプラさんになってしまって、どうにもしまらない。コーヒーごちそうになったりして、なかなか思うようにいかないこの人、打たれ弱いしさ、ほんと、めちゃくちゃ魅力的です。果たし状、ちゃんと渡せました。次の月曜日、掃除対決を申し込む。掃除の人だ! 掃除の人だわ! しかし、ここでまさか会長病欠。会長のお願いに弱いちよにカラフル・マキアートとの対決が託されてしまった! どうなる!? どうする!? わーお、ふくかいちょも変身か!

『ラストピア』、ホテルに居着いている幽霊、ユーが見えないオーナーさん。ものすごく怖がっちゃって、今回はそれを克服しましょう。肝試ししましょう。って、絶対面白がってるよね! オーナーさんもものすごい声出して抵抗して、でも楽しいことしたいなんていうユーの言葉にその気になっちゃって、オーナーさん、おかしいなあ。それにユーとも仲良くなりたい。ええ、それはとてもよいことです。夜の墓地にいきますよ。花冠をとってきてくださいね。それはいいんだけど、みんなすごくその気になっちゃって、準備は万端、マノちゃんがそりゃもう怖い怖い。オーナーさん、恐怖のあまり人が違っちゃって、もうこの場はユーがおさめるしかないよ! 消極的なユーに諦めてどうするのか、リッタがはげましてね、そしてユーとオーナーさん、ああ、気持ちが通じたよ。ほんと、目には見えないのだけど触れあうことがかなった。ああ、これでふたり、もうなにごともなく近しくあることができますね!

ビビッド・モンスターズ・クロニクル』、行方不明になった赤音ですよ。千絵理ちゃん、どうする!? すっかり青くなっちゃって、携帯電話は!? 以前、学校にお母さんの電話借りてきてた! かけてみよう! って、お母さん出ちゃった! もう千絵理ちゃん、余裕なくしちゃって、うん、でもすごく気持ちわかるよ。よそのお嬢さんお預りして、迷子にさせちゃったってんですから、そりゃもう死んだ目になってもおかしくない。光理もね泣いちゃって、自分がいけなかったんだって、うん、そのとおりなんだけど、今回は皆がそれぞれに悪かったね。でもちゃんとその悪かったところ自覚して、反省して、謝って、その様子ほんとよかった。で、赤音が無事みつかるのだけど、あれ、おかしかったわ。路上ライブに一瞬イラっとした千絵理光理姉妹がさ、まさかの展開、聞いてください…『千絵理と光理』。な、なにそれ! そりゃもう、意味わからんよね。わからんながらもそのミュージシャンのステージ見にいけば、なんと赤音がタンバリン叩いてる! な、なんだこの展開! すごい、すごいよ、ほんと、予想外だ。再びめぐりあった赤音、千絵理、光理の三人。これもまた歌になって、ほんと、おかしいんだけど、変に感動的だ! そしてアニメショップ。赤音のお目当てがビビモンのグッズというの、千絵理がちょっと驚いたみたいでしてね、カエルプリンスのキーホルダー。ああ、ボンとあんこと出会って仲良くなるきっかけになったモンスター。その時のこと説明する赤音の笑顔がほんと素敵で、千絵理にも通じるところあったみたいで、ああ、ふたり急速に仲良くなったよ。素敵! 赤音のお泊り、今度一緒にビビモンやろうなんていいまして、光理の心配、とりこし苦労で、あー、千絵理も赤音も、もうすでに出会ってるってこと、気づいてないんだなー。これ、どうなるんだろう。その日がくるの、楽しみでしかたないじゃないですか! しかし、年の離れた友達って、なんかいいなあ。

『お願い!ロイヤルニート』、さらにひとりロイヤルニートが増えますよ。金剛桜花のところに遊びにいく田中ほたる、この子を監視してるんですね。一体誰なんだろう。機械にかこまれた部屋のなか、ひとりモニターに映るほたるを見ている。見極めるとかいってるんですね。さて、金剛さん、すごくちょろい。ほたるをしりぞけようとするも、負けず嫌いな性格が災いして、じゃんけんひとつでほたるを招き入れることに。でも、なんだかちょっとずつ仲良くはなっていきそうですよね。ニート生活している、そんな風に描かれてる彼女らが、普段なにをしているのか、ちょっと語られましたね。怠惰珊瑚はブログを書いてるのか。源瑠璃子はというとゲーマーなのだそう。勝つことに集中したいから学校にはいかない。すごい割り切りですが、なるほどe-スポーツっていうやつなのかな? そう思ってたら、あ、なんか違うぞ? なんかかなりあかん感じがする! 瑠璃子さん、最近廊下に変なものが落ちてるという。なにこれ? ほたるのせい? と、そこまで疑われたところで冒頭の少女が登場。早乙女スイ、人見知りで恥ずかしがりやで、それが原因で学校に通えない。でも、この子、特許収入があるそうで、じゃあ、ニートじゃないじゃん! と思ったら、ほたるも同じこといってて、よかった、疑問が晴れました。こうしてニートのお嬢さんたち出揃って、それぞれ個性的な子たち。ほたると出会ってどう変わっていくのかと思うと、いろいろが楽しみです。

『広がる地図とホウキ星』、これ、やっぱりいいですよ。魔法使いの女の子。今回は列車の旅となりまして、のんびりしたローカル線では親切そうなお爺さん、そして妖精と出会ったり、乗り換えのホームでは、同じ学校の制服を着た女の子と出会ったり、ええ、主人公リンと同じく新入生だっていうんですね。ゼルダさん。なんかずっと眠そうにしてる子です。この子と一緒に首都行きの列車に乗るんですが、ゼルダさん、ベンチで寝入って、乗りすごしそうになったところ、リンに助けてもらったりね、いわゆるドジっこさんなのかな? なんて思ったら、魔法の腕はけっこうなものみたいじゃないですか。列車がですね、トラブルで先に進めなくなっちゃったんです。グリフォンが進路上に巣を作ってしまった。見にいけば枕木を根こそぎとられちゃってたり、復旧はさすがに無理そうな状況になっていて、そして出会ったグリフォン。そこでゼルダが魔法を見せる。氷の魔法で魔物の氷像を作ってみせて、それはグリフォンが怖れるほど! なるほど、魔法を使うとリンのお腹が減るように、ゼルダは眠くなってしまうんだ。人それぞれで違うんですね。ゼルダの使う検索魔法、これも面白かった。いろんな魔法のある世界。私たちの世界でいうICTみたいに活用されてるんですね。ここで列車を降りて、リンとゼルダのふたり旅。ほんと、次はどんな世界が見られるのか、わくわくさせられる漫画です。

  • 『まんがタイムきららミラク』第5巻第10号(2016年10月号)

2016年8月17日水曜日

『まんがタイムファミリー』2016年10月号

『まんがタイムファミリー』2016年10月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』チエちゃんがメイン。花火の夜、浴衣でおめかし、りんご飴を食べながらのこの子の様子が色気ありまして、ほんと、いつもの素朴な彼女とはまた違った魅力であります。他には『かなみ育成中!』かなみが、夏ですね、買い物帰り? アイスキャンディー食べてるんですが、これまた見事に日焼けしてます。『わさんぼん』牡丹のカットもありますよ。

『おしかけツインテール』はバレンタインデーの話ですよ。あれ? 一瞬ちょっと今が2月かと勘違いしてしまいましたが、夏、夏だよ! あれもうすぐ2月だっけ? じゃありませんよ。さて、俊郎のゲットしたというチョコレート。これがまたおかしくて、それ、ソシャゲか! 10連ガチャをひいて、目当てのキャラのチョコレートを入手して、それはそれは嬉しいんですが、花梨に冷静に問い直されるとちょっと冷静になっちゃう。さらに、一発で引けたなんてすごい、みたいな話になってるけど、いや、そりゃ、もちろん、一回で出るわけないですよねー。って、どんだけ引いたの! まあ、この人、お金持ちだからいいか。花梨のチョコレート、バレンタインデーについて思ういろいろ。これまでいってきたことと、ちょっとその考えが変化している今。どうしたものかという葛藤なんかが見えて面白い。友達にもサポートてもらって、チョコレートの手作りにチャレンジしてみたりして? 最終的にホットチョコレートに落ち着いたのはよかったかも知れませんね。ちょっとした楽しいイベントです。

『寺島さんは悟っている』、今回のエピソード、すごくいいわ。寺島さんの父、あのいろいろあかんっぽい坊さんですが、夜間高校で講師もしています。その授業の様子を見にこないか、伊霧を誘いましてね、ああ、ちょっとした見学? 娘の見聞を広げよう、そんな気持ちがあるみたいですね。父、伊霧を学校に呼ぶことに成功。授業も見学してもらって、ああ、夜間高校となるといろんなバックグラウンド持った生徒さんいますよね。若い頃に学べなかった人があれば、海外からきた人だっている。昼では経験できないこと、出会うこともなさそうな人たちの話を聞いて、知って、そして父にあって自分にないものを知る。伊霧は奢ったり、父を侮ったり馬鹿にしたりするような子ではないのですが、それでも自分というもののまだいたらない部分を知った。それがすごくねよかったんですね。伊霧のまだ子供であるということがちゃんと描かれた。それがよかったように思うんですね。

『役職名はお嫁さん』はいつぞやのお姉ちゃんがやってきました。と思ったら、今月3回目、ちょくちょく顔を出すんだ。実家でいろいろいわれるたびにやってくるのかな? きっと妹にあいたいのだろうなあ。そんな妹大好きお姉さん。今回はそんな姉妹の昔の話語られまして、昔から真面目だった妹。けれどなにかしら失敗したりして、そうした時にいろいろ世話やいてくれた。ええ、いいお姉さんだなって思ったんですね。不器用な姉が一生懸命に、脱水症状におちいった妹のためにスイカを切ってくれた。そうした思い出。ほんと、他にもいろいろ自分のことを支えてくれていた。そういっている妹、美如の笑顔。それを受ける姉の表情。とても素敵でした。

『シロクマはシェーカーを振れません』、ゲストです。BARウルス・ブラン、フランス語で白い熊ですね。その店のバーテンダーは本当に白熊で、ただ、この熊、まともにカクテル作れないらしい。当然お客さんもこなくって、この店の命運は女性バーテンダーの花に託されるというんですね。見た目ちんまりしてる。この子が結構しっかりとカクテル作って、今回はジントニック。ジントニックを作るに際し、どういうテクニックがあるのかとか、またジンとはどういうお酒であるのか、そうしたこと語られて、なるほどちょっとした蘊蓄ですね。こういうの読むのは楽しいです。ただこの店のオーナー、白熊の弟みたいですが、こいつが見事にいけ好かなくて、この店に客がこないの、正直、このオーナーのせいだと思うよ。ギスギスしたやりとりは苦手。使用者が被用者に対し発する汚ない言葉の数々。これ、パワハラじゃん、ほんと、安らがんよな、こういうの。みたいにお客が思っちゃってるんじゃないのかな。だとしたら客足も遠のくよね、みたいなこと思ったのでした。

  • 『まんがタイムファミリー』第34巻第10号(2016年10月号)

2016年8月16日火曜日

『まんがタイムきららミラク』2016年10月号

『まんがタイムきららミラク』2016年10月号、発売されました。表紙は『うらら迷路帖』。夏の装いですね。千矢とノノが、夏らしい、ゆったりとして涼しげな格好しまして、青空の下、じゃれあうみたいにしてるのがとても可愛らしいんですね。はつらつとした千矢の笑顔。それに答えてはにかむようなノノの笑顔。実に素敵な表紙にしあがっています。

うらら迷路帖』は皆で写真を撮りますよ。趣味とか遊びではなくて、学生名簿に載せるための写真。そしてこれ、別名があって、うらら黒歴史帖。なんだ、黒歴史とか穏やかじゃないね。これ、黒歴史といわれる理由がおかしかった。たとえば椿、たとえばニナの九番占時代の写真が残されていて、これがまた見事なコスプレ写真。いや、でも、可愛いよね。いや、でも、生徒や妹、娘に見られたくないだろうなあっていうのはわかる。うん、後から見返したくない、それもわかるわ……。こんな面白写真を撮る理由もちゃんとあって、なるほど、うららは人気商売。うまくアピールできる、そんな写真を撮りましょう。と力説する事務員くるみですけど、いや、これ、けど、そんなじゃないよなあ。絶対こじつけだよ、これ。写真を撮る時、皆のコスプレが面白かったですよ。脱ぎたがる千矢。母と同じセンスだった紺。これ、もしかしたら千矢の母の手掛かり見つかったりするのかな? そう思ったら、黒塗りのページがある。ああ、これなんなのか。なにを隠そうとしているのだろう。千矢の感じる違和感、嫌な感じ。確信にまでは至らなかったのだけど、この黒塗り、なにか後々にまたかかわってきそうですね。

城下町のダンデライオン』は、櫻田茜さんがまたも高校に通いあそばされることとなりましたよ。え? 大学いったんじゃ? あれ? 落第? アンジェリカが茜がいないとなにもできないからと、学校に付き添ってくれるよう頼んだというのですね。しかし茜様、大人気。憧れの茜様とこうして出会って、こうしてお話までできることに喜ぶ生徒たちが可愛くて、ほんと、さすがは茜様です。そんな茜様に大ピンチ。校庭で出会った野良猫、こいつをアンジェが教室に連れてきてしまった。それを隠そうとにゃあにゃあいってる必死の茜様がほんと、なんか鬼気迫っていて、先生こわいです!! 実際、突然生徒がこんな行動に出たらビビるよなあ。綾瀬さんがうまいこととりなしてくれました。これ、綾瀬さんの底知れなさと、そしてアンジェ思いの茜様、さらには怪我した猫を放っておけなかったアンジェの優しさ、そうしたことがよくうかがえるエピソードでした。あと、遥、いい落ちを演出してくださいました。

『しましまライオン』は夏がきた、プールだ! 海だ! というので水着を買いにいく話。やっぱり水となるとワニの新菜がいきいきとして、そんな彼女の様子にしりごみしてるいおんにえりな。このふたりの沈みようがおかしくておかしくて、ほんと、どれだけワニが苦手だったのか、この子ら。皆の通ってる学校にはプールがないんだそうですよ。だから夏休みには海にいきましょう。まだ人の世界のいろいろがわかってない凛奈がいいですね。質問責めでまこのこと困らせる。でも凛奈、人懐っこさが抜群で、試着コーナー、誰よりも適応しちゃってたのおかしかったです。あと、首の長さについてのあれ。ほんと、あれ、長かったら困りますよ? 皆、結局、好みの水着を買えなかったのは残念でしたね。神様の御仕着せになっちゃって、でも、これで、水から、水着から逃げたかったネコ目ふたりの水着も用意されたわけで、ああ、これ、ふたりにとってよかったのか悪かったのか? 少なくとも、読者にとってはいいことですよね。

『ななつ神オンリー!』、ゲストです。信仰心の薄れてゆく今という時代。その影響は神様にとっては深刻なものとなって、どんどん神様が減っていっているというのです。ああ、フロッピーディスクの神様も体調不良とのこと。これ、信仰心もだろうけど、他にも理由がありそうだな……。主人公、七福神なんですね。なるほど、だからななつ神。アマテラスにそそのかされてアイドルになるという。商品的偶像としてのアイドル活動で、信仰をがばっとかき集めてこい、ってなわけですね。しかし、七福神、全員女の子になってるぽいですね。布袋が女の子。顔出しなしでネットアイドルしてるっていうんですが、SNSのアカウント間違いでアマテラスにばれてた。さらには弁財天にも当たり前みたいにばれてて、ああ、弁財天、芸能の神様じゃん。いける、これはいける! みたいに思ったんですが、そうか、琵琶かあ。いけないかもしれません……。北欧の女神ノルンはアイドルとして大人気。そんな彼女らに続けと布袋も頑張る。さて、これ、残る5人も加わってくるのでしょうか。きっとそうなるんでしょうけど、どんな姿で神様たち描かれるのか、ちょっと楽しみですね。

『拝啓、かしこ』、ゲストです。これ、いいですね。お婆ちゃんと一緒に暮らしている女の子、なおと。この子、ぜんそくとかあるんだ。そうした理由で、どうにもひきこもりがちであるみたく、それをお婆ちゃん、心配してくれてるのかな? いろんな手でもって、なおとの世界を広げようとしてくれているみたいなんです。目が悪くなってよく見えないから、新聞を読んでおくれ、手紙も読んでおくれ、そして返事を代筆しておくれ。お婆ちゃんに頼まれたら断われないなおとはいい子ですね。手紙なんて慣れてない、そんななおとが、お婆ちゃんに教えてもらいながら手紙を書く。えんぴつはダメ、油性のペンでね。かるくあいさつして……、代筆のおわび、そして季節のあいさつ。このゆったりとした時間、なんて素敵なんだろう。手紙のやりとりに、なおとの気持ちの浮き立つ、そうした様子が静かながらも伝わってくる。大きな声では語らない。静かに、やさしく、そっとふれて、凪ぐ。お婆ちゃんの孫娘に向けた視線のあたたかみも嬉しければ、孫のお婆ちゃんに向けるやさしさもとても素敵。本当に、こういう漫画が読めるとは思わなかった。本当、豊かさ感じさせる漫画です。

  • 『まんがタイムきららミラク』第5巻第10号(2016年10月号)

2016年8月15日月曜日

光れ!メシスタント

 『光れ!メシスタント』、この漫画は面白い。漫画の現場ものといいましょうか、それともこのごろはやりのご飯もの? 最初はですね、後者なのかなって思ってた。漫画家志望の青年、遠野光。彼が漫画修行をしたいと思い応募してみたアシスタントの仕事。はじめてのプロの漫画の現場にて、自分自身思いもしなかったご飯づくりの才能を見いだされることになってしまった彼が、飯スタントしてその能力を発揮していく漫画なのです。それほど凝った料理は出てこない。けれど、肉好き、野菜好き、両極端な同僚のリクエストに答える光。その時その時のアレンジなど、なるほどこれは参考になる。面白くてタメになる、そんな料理の漫画です。

『光れ!メシスタント』は『まんがタイムスペシャル』に連載されている漫画です。四コマ誌ですね。この四コマ誌というの、意外かも知れませんがターゲット層に女性が含まれていたりしましてね、もともと伝統的に料理もの枠というのがあるんです。毎日のご飯づくりに役立つ漫画、献立のヒントになるような漫画。具体的なレシピものっていて、ご飯寄りのもの、おつまみ寄りのものなど、それぞれ漫画によって傾向を違えて、これらが結構面白い。こういった雑誌の傾向考えると、最近はやりのご飯もの、これは食べる側メインかな? そういうものと四コマ漫画は相性がいいのかも知れません。昔からのノウハウ活かせますもんね。

さて、この漫画ですよ。そうしたご飯もののよさというもの、ばっちり備えています。今日はこんなの食べたい、やる気出したい時、疲れてる日の夜食、暑くてバテ気味だから、そうした多彩なシチュエーションに応じた献立が、肉が好き、野菜が好きという好みに応じたアレンジつきで紹介される。できた料理をみんなで食べるシーンも、食べる皆の表情が魅力的。どういうところがおいしいかという感想もついて、ああ、これ食べてみたいなと思わせてくれる。

けれど、これだけじゃないのが、この漫画のよさであるのですよ。遠野光は飯スタントとして重宝されてはいますけれど、あくまでも作家志望。いずれは漫画家になりたいと思ってる。そんな彼が、料理にしか期待されていないんじゃないか? このままここでご飯作ってていいんだろうか、迷ったりするんです。その迷いや悩みは漫画家の先生もちゃんと理解してくれていて、そして同僚のアシスタントふたりも、そんな彼のことよく見てくれている。3人が3人、それぞれ違った視点から光のこと指摘したりはげましたりしてくれて、光もそうした場で、料理の腕をぐんぐん伸ばしつつ、漫画の腕もあげ、気持ちをだんだん固めていく。そうした光の成長ものとしての面白さがしっかりしているから、読んでいてとても気持ちがいいんですね。伸びゆく人の物語、それは見ている私をも高揚させて、ついつい目が離せなくなってしまいます。

キャラクターも魅力的です。漫画家の先生、近藤早月。にこにこして、優しくて、さみしがりやで打たれ弱くて、たまにちょっとわがままいったりするのも可愛くて、けれど漫画となるとぴしっと厳しくなる。先輩アシスタントの檜山陽。この人はしっかりと現場をまとめて、いわゆるチーフアシってやつなのかな? この人が肉好きなんですね。と、ここまでがすでにデビューしてる組で、残るひとり、中辻杏、光同様、デビュー前の漫画家志望。この人の存在が大きいと思っています。負けず嫌いで、檜山にもどんどんつっかかっていく、そんな彼女がデビューにこぎつけられない。そうした境遇を光と分かち合ったりなぐさめあったりするのではなく、むしろ光は甘いと、そして自分もいたらないと、きびしくきびしく取り組んで、その悔しさも焦りも時にあらわにする。光にとって同じ立場の中辻がいることで、デビュー前の自分の立場、まだプロではないということに甘えてはいけないと、光は強く意識することになるのだし、自分よりはるかにうまい中辻がまだデビューにいたらないというそのことが、光の歩む道のきびしさを、より一層に際立たせることにつながっていると思ったのですね。

でも、光はくじけない。むしろ最初よりもずっとずっと前向きになって、これは近藤早月の現場の暖かさや、先輩ふたりのよい影響あってのことだろう。それがすごくよくわかるんですね。料理ものとしての面白さがまず表立つこの漫画。そこに職場もの、そして夢に挑戦する若者の成長ものとしての魅力が加わって、それらが互いに互いのよさを引き出し、どれもの面白さを強めている。このどれもがおざなりでないところ、どれもがしっかりとした面白みを持って読者をひきつけてやまないというところ、それがこの漫画の魅力であります。

2016年8月14日日曜日

ダンジョン飯

 ダンジョン飯』3巻、発売されましたね。前巻発売時には、オークとの関係やマルシルとセンシ、またセンシとケルピーのエピソードなどを通じて描かれた、わかりあえないと思っていても、その確執を乗り越えていける可能性はあるよということ、あるいは心が通じあっていると思っていたのに軽々と裏切られてしまう、これは人と人の関係というより、人と自然のそれといった方がよりらしいかな? 理解や共感、相容れぬ関係、そうしたことごとが実に鮮やかで、心を強くうがった、なんてこと感じたものでした。さて今回、3巻はといいますと、これもまたぐっとくる描写が多くてですね、いやもう、すごい漫画だと思わされます。

なにがすごいといっても、ダンジョンに棲む魔物、こいつらをおいしく食べてみようという、そのナンセンスな試みと、そのファンタジーそのものである思いつきを、いきいきとしてかつ実感もったリアルなものとして読ませる描写力。もう、うなるほどにすごいのですが、それと同時に、ダンジョンにてくりひろげられる人と人の物語、これもまたすごい。これはさっきもいいました、センシとマルシル、ふたりの関係にも描かれたものでした。今回だと、ライオスたちの以前の仲間、といってもついこないだ別れたばっかりですが、ナマリもそうですね。皆にそれぞれ思うところがある。その思惑の違い、価値観の違いともいえるわけですが、それが真摯に描かれているものだから、ファリンの危機に際してパーティを離れたナマリについても、決してただ利己的な嫌なやつというわけではないのだなあ、そう思わされて、ええ、それだけ登場人物が豊かに、ぶ厚く描かれているということなのだと思う。読めば、知れば、ただその人が薄情でと、そうした簡単な評価なんてできないと思わされる。それは読者においてもそうであるし、またこの漫画の登場人物たち、彼らの感じていることにおいても同様であります。

3巻は前半においては、ダンジョンの怖ろしさというものが濃厚に押し出されていた、そのように感じます。だいたいが、ドラゴンに飲まれてしまった仲間の救出行という、わりかしハードなスタートをしとるわけです。ダンジョンには行き倒れた冒険者が転がってるし、仲間にしても死にかけた経験が語られたり、また目の前で死にそうになってる、その様が活写されたりしてきた。今回はその印象がより濃厚と思われたのは、のっけから他パーティがちょっとの油断で全滅にいたったり、さらにはそうしたピンチがマルシルにも及んだりと、ほんと、心底ハラハラさせられて、まさか死にゃせんだろう。実際死にはしなかったんですが、ほんと死と隣りあわせの死地に彼らはあるのだと思わないではおられなかった。実際、盾にされて死んでる人もいたし、というか、この世界の常識では、あれはまだ死亡状態ではないんでしょうか。ほんと、センシじゃないけど、抵抗あるわー。

後半になると、人や種族それぞれの価値観の違い、そしてその相互理解という、この漫画のテーマに関わるところが増えてきて、ああ、この漫画とはそうなのだな、あらためて思わされる。知らないものでも、知っていくことで、忌避感なく接することができるようになる。魔物についてがそう。魔物を知れば対応も可能になり、さらにはおいしく食べられるまでになる。人についてもそう。この記事においても何度も書いてきたように相互理解が確執を超えさせる。ええ、このことはマルシルとファリンの出会いの頃のエピソードにも明確に描かれて、ほんと、ふたりは互いを知り、自分にないものを相手に認め、そして友人になったのだな。

実は、私、この先の展開、少し知ってます。あまりにショッキングだったからか、掲示板にその話題が乗ってきて、『ダンジョン飯』に関係ないテーマの掲示板だったからさ、油断して、そのまま読んでしまった。それは一部なのかも知れない。あるいは全部なのかも知れない。けれど、この先の重要な展開に触れていて、ああ、そうなのかあ、ちょっと気落ちさせられるところあって、だからこそ、マルシルとファリンのエピソード。マルシルにとってファリンがどれだけ大切な友達であったのか。そうしたことを知って、切なさに、泣けてしかたなかった。

『ダンジョン飯』は魔物食という側面が話題になりやすく、そうしたところが楽しまれている漫画です。もちろん、その楽しみ方はこの漫画のメインストリームであります。でも、同時に、この漫画において描かれる人、彼らの気持ち、それらもまた絶品であるのだと実感させられる第3巻でした。

  • 九井諒子『ダンジョン飯』第1巻 (ビームコミックス) 東京:KADOKAWA/エンターブレイン,2015年。
  • 九井諒子『ダンジョン飯』第2巻 (ビームコミックス) 東京:KADOKAWA/エンターブレイン,2015年。
  • 九井諒子『ダンジョン飯』第3巻 (ビームコミックス) 東京:KADOKAWA/エンターブレイン,2016年。
  • 以下続刊

2016年8月13日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2016年9月号

『まんがタイムジャンボ』2016年9月号、昨日の続きです。

『終活女子高生』、沙羅がひきとったみよっちの飼い猫エクスカリバー。その子のためにキャットタワーを買おうかとか沙羅が考えてるのを察して、律がペットショップに誘う。そこでの会話。律が自分の飼い猫を連れてきたのを見て、ペット葬、自分の終活だけでなくペットの終活もしているのかと聞くんですね。そうしたら律逃げだしちゃって、話せばついには泣いちゃって、自分のことならまだしも、この子の死ぬことを想像するだけで泣けてしまって、なんていう。そうした律に共感覚える沙羅と、その気持ちを察してくれない律。ほんと、沙羅は律のこと大切に思って、だからつらいんだろう。その気持ち、あらわにしない沙羅だけど、今回はそれがよくよく伝わってきたと感じました。

『シコふんじゃえば?』は舞が不調。6月は相撲中継がないから、なんだそうですよ。本場所がない時は巡業に出たりしていますよ。そうしたこと語られまして、これをファン感謝祭と表現するのは、なるほど、ですね。そして舞、杏子の母とバイト先のお店で出会って、母は家が相撲部屋であること隠しませんからね、ついついばれそうになる。それを必死にごまかそうとする杏子がおかしかったです。そして家に帰った杏子、その姿を舞が目撃して、ついにばれたか! と思ったら、あ、同類と思われてる! 盗撮女子と思われてる! これ、ほんと、予想外の動きでした。でも、ここでさらに予想外。杏子にピンチが訪れて、ああ! 杏子が相撲部屋の娘であることを隠すようになったきっかけの男子ふたり! これ、どうなる。舞が助けにきてくれる!? いずれにせよ、これが杏子の雪解けになればいいですね。

『寄席ばいいのに』、今回は千両みかんが題材。銀子が新橋の誕生日にケーキを作って贈るんだっていうんです。しかしイチゴが売ってない。夏だから、さすがに季節はずれと見えて、そしてこれが千両みかんの話につながるんですね。なんとか買うことのできたイチゴは、千両みかんほどではないものの結構な値段で、値切りつつもなんとか買ってケーキ作って贈るんですね。これ、銀子の新橋攻略の話、そう思わせて、それだけでないのがよかったです。銀子、新橋と近しくなれそうなお誘い、打ち上げの参加を断わって、なぜかといえば小路のため。今日は小路の誕生日でもあるからって、ええ、あのイチゴは小路のためでもあったんですね。しかしなんで誕生日知ってたの? と思ったら、あー、メールアドレス! これ、違ったらどうするの!? とはいえ、誤解だったですませりゃいいんだからオッケーか。この赤面から驚きにいたるこみちんの表情の揺れ幅がとても魅力でした。

『大漁ガールズ』はハルキ、雪子のバス釣り勝負の続きであります。それはいいんですが、雪子、ハルキと同い年とか同級生とか、そういうのだと思ってたら違うんですね。出会いは栄子に似たものがあって、2年前、釣りをしていたハルキに無理矢理引き込まれたっていうんです。あ、別にこれで雪子が年下かはわからないのか。ともあれ、雪子、めちゃくちゃ面白いな。いい性格してるというか、端的にいうと性格が悪いというか、ハルキの記録を抜いた時の感想がざまぁでしょう? いかすわ、めっちゃ面白い。今回は興味がなくてバスの大物リリースしちゃった栄子だけど、その引きの強さは雪子にも伝わったようで、ああ、ハルキという人は魚は大物釣れないけれど、人の才能見出す方向に長けているわけですね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第22巻第9号(2016年9月号)

2016年8月12日金曜日

『まんがタイムジャンボ』2016年9月号

『まんがタイムジャンボ』2016年9月号、発売されました。表紙は『レーカン!』天海さん。浴衣姿、手にしたうちわは花火模様。そして背景に花火の大輪。夏の一夜の情景描いて美しい、そんな表紙に仕上がっています。『けいさつのおにーさん』穂苅くん、手塚さんのふたりは警察のエンブレム入りの法被を着まして、『それでもヒナは魔術師になりたい!』ヒナに『シコふんじゃえば?』杏子、舞たちは浴衣。目にもはなやか、素敵な表紙です。

『ナデシコ!』、最終回ですよ。海外進出を賭けた新商品が炎上。悪目立ちした、好意的な声もネガティブな意見にかき消されてしまった、などなど、こうした逆境に投入されるのがエミ、そしてイチカちゃん。ああ、このところずっとPCに向かっていたミス百井。なにをしていたのか、それが今明かされて、いずれくるだろう事態に備えていた。エミとイチカ、ふたりアメリカに赴き、そして残されるふたり、ミス小盛と小田木のふたりも、混乱する苦情処理の現場に駆り出されて、こうして出した成果がお客様相談室の存続に繋がるのか!? 結果は、ああ、やっぱりこうなるよねと思えるもので、全部が全部もとどおりとはならないものの、エミたちの存在感押し出しての最終回となりました。これはハッピーエンドといってよいものでありますね。

『おやすみモーニング』はエリカさんがなんかときめいてますよ。ばぁちゃん食堂店主のばぁちゃんによると、男性とふたりでいるところを目撃したとかなんとかで、ああ、これは恋の予感。そう考えて、美容効果引き出せる、そんなメニューを用意してくれたんですが、エリカの気になってる人というの、その男性じゃないんだ。おにぎり柄のスカートの女性。そのスカートに見事に一目惚れしてしまってるっていうんですね。しかし、この女性、誰なのか。まさか、最初のばぁちゃんによるエリカ目撃、これが伏線になってるとは予想外。ああ、いつもと全然違う服装、雰囲気。おお、街中だとこんな感じなんだー。ちょっと驚きで、そして最後にそれっぽく答をエリカに提示。あわてるエリカ、ナイスです。

『ヒゲとセーラー』、ああ、ついに初が3年生。時のたつのははやいです。クラス替えを心配する初がなんか可愛いです。なんかムクれちゃって、味わい深い表情です。3年生になって、いよいよ進路をどうするか、具体的に決めていかないといけなくなる。それで鞠、初と、まだまだ夢や憧れみたいな話ですけど、自分の希望を語りあったりしてね、重要なのが可愛い制服。なるほどなあ。男の発想ではなかなかこういうの出てこないです。初の、家計を心配しての配慮とか、この子らしさ感じさせられます。そして市井くんの兄の話! うおお、筋肉ムキムキ。母が泣くほど。それで弟には筋トレ禁止令が出て、とまあ、趣味性高い市井母がなかなかのインパクトでした。

『ペンタブと戦車』、まだまだノモンハンにはいたりません。まずは師団司令部に到着。そこで、なんとか作戦を有利に運ぶよう介入したい、すなわち歴史を有利に書き換えたい、その試みを続ける里見曾祖父とのせめぎあいなどあって、そして反面、自分の運命を受け入れているかのような武田大尉。里見曾祖父、武田、ふたりの語らいなど、しみじみとよいシーンで、そしてこの場面を記録した写真を思い出し、武田大尉の運命を知ることとなった里見青年。ほんと、これ、これまでのひとり運命を受け入れていた武田大尉、そういう構図が崩れてしまった。自分に親切にしてくれた大尉に対し、里見青年はなんらかのアクションをおこすのか。あるいは、里見曾祖父のいうとおり、里見青年の介入そのものが歴史の進行に影響をおよぼしているのか。ほんと、簡単で甘い展開になればよい、そう思うものの、簡単にそうことは運ばない、そんな予感もするんですよね。心配つのるばかりですよ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第22巻第9号(2016年9月号)

2016年8月11日木曜日

『まんがタイムきらら』2016年9月号

『まんがタイムきらら』2016年9月号、昨日の続きです。

『サクランボッチ』は百合が困ってます。生徒会の仕事で、体育祭のポスター案を考えないといけない。それでできたのが非常口呼ばわりされてしまうようなデザインで、いや、でも、そういうシンプルなのいいと思うよ? 生徒会に出たがらない百合がなんだかおかしくも切実なんですね。なんだか生徒会の人間関係、うまくいってないみたい? 生徒会にいってみれば、お互いの案に対して盛んにやり合っていて、ああ、こういうのが苦手なんだろうなあ。気を使いすぎるのかな。気を使われるのも嫌なのだろうなあ。と、ここで文芸部が生徒会に介入ですよ。八乙女百合の処遇を賭けて決闘を申し込む! なんていってるんですが、なにそれ! 意味わかんないよ! って、生徒会もそれに乗っちゃうんだ。ほんと、これ、なにがどうなるかさっぱりわかんないね。

『オトメロック』、保健室にこもってるマリアさん。フルネームはロリ・マリア・リーリャなのか。ロリという名前にコンプレックスがある。そんな彼女を言葉巧みに引き込んだ軽音楽部。冬香先輩んちのラーメン屋で会議するんですが、ここの店員、冬香先輩がわりとやりたい放題で、レンゲマシマシ、そしてオーダーが勝手に決められるとか、このマイペース感、傍若無人感、嫌いじゃないですよ。楽器屋にいってパート決め。これ、希望とか全然聞いちゃいないな。勝手にどんどん決めて、ろくに演奏できないというのに車庫スタジオを賭けた審査に挑む! って、これ、一発で不合格なのか。さっそく練習場所を失ったわけだけど、これ、どうするんだろう。ほんと、いきなりの迷走じゃないですか。

『ひなまるすまいる』は水着回ですよ。海にいきます。うらら様もいつになく気合い入っているようで、と思ったら、突然の大雨。しかたがないので、屋敷の中で楽しみます。って、地下にプールがあるんだ! これ、プールというより人工海浜ってなレベルだよ! すごい。シーツの海どころではなかった。皆集まってきて人工ながら海を楽しむ。まうさん、のっけから砂に埋められたり、って、この人、最後まで埋まったままだ! 景色が壁に投影されてるの忘れて遠泳勝負してみたり、それなりのピンチあったり、カトレアがやっぱり過保護だったり、そしてかき氷をふりかけで食べる! 塩味なんだ……。本当の海とは違う、それでも楽しかったうらら様が、うみはもっと楽しいのだろうか、そう思っているラスト。ええ、ちょっとずつでも外に気持ちが向かっている。これはよいなあ、そう思ったのでした。

『君の瞳に首ったけ!』、皆で図書室にいきます。めぐりが本を返しにいきたいから、なんですが、小町にいたっては図書館の存在すら知らなかった。これだけで、小町の人となり、わかっちゃいますよね。図書館にいけば戸塚先生が本にまみれてぶったおれてて、エイミは本を布団代わりにして寝てるに違いないみたいなこというんだけど、まさかそんなことあるまい。トラブルの予感!? 本の整理を皆で手伝います。自由にサボるエイミ。力仕事苦手なエイミ。うん、この子、いいですよ。見れば先生も、好きな漫画蔵書させてるとか、自由な感じでありまして、ほんと、こういうマイペース、素敵です。小町がね、めぐりのこと心配して、先生に仕事押し付けないでと、いいように使わないでと抗議するんですね。ああ、小町さん、とてもいい人。ちょっと悪ぶって見える、そんな小町だけど、そんなことないんだよって重ねてわかるエピソード。実によかったです。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第9号(2016年9月号)

2016年8月10日水曜日

『まんがタイムきらら』2016年9月号

『まんがタイムきらら』2016年9月号、昨日の続きです。

スロウスタート』、水着ですね。プールですか? 海ですか? と思ったら、おや、なんだ、自宅ですよ、しかも布団の上! これ、海いく予定が、雨で流れちゃったのか。そりゃショックだわなあ、たまちゃん。あの、ほとほと泣いちゃうところとか、ほんと、花名ならずとも涙を誘わるところありましたよ。たまちゃん、どんだけ楽しみにしていたんだろう。しかし、それで部屋で水着大会になるのが面白いですよね。たまちゃんをなぐさめるためとはいえ、なんだろうこの非日常感。たまちゃんの水着も胸元リボンで可愛くて、ほんと、可愛さ前面です。面白かったの、えーこの水着、紐をひっぱったら、紐だけとれるのか。実際、こういう感じらしいですよね。ほんと、そうじゃないと事故がこわすぎる。そしてあきらかになるかむりの才能! なんだ、なんなんだこれは! 謎です。

『オリーブ! — Believe, “Olive”?』、なんだか踏み込んできた、そんな感じありますよ。スズは魔法なんて信じない、そんな封印がほどこされている。愛で解ける、っていうんだけど、まだまだ解ける様子もなくて、ということは私たちの愛がたりないのだろうか。先輩たちがそんなこといってますけど、スズは魔法や魔法使いのこといろいろ思うようになってるようで、ええ、愛がだんだん伝わっているんですよ。そしてスズがコニー先輩の家に。相談がある。好きな人との距離がわからない。先輩たちのことが好きなんだって、それからのスズ、コニーの対話、マニキュアのおまじない、もうね、見ていてたまらん気持ちになる。青春なのでしょうか? 友情なのでしょうか? それ以上のなにかなのでしょうか。もう、ほんと、距離がゼロになったらどうなっちゃうのでしょう。

『こはる日和。』、今回は面白い組み合わせ。さおりが水着を買おう、そう思ってるのだけど、アーニャと選ぶとえらいのすすめられそうだからと、みやまさんを誘います。ふたりきり! みやまさん、もう舞い上がちゃって、方向性間違えたファッションに行き着いちゃう。姉のサポートで可愛い格好に方向修正されるんですけど、ああ、さおりもみやまさんも両方妹なんだなあって、そんなこと意識させられた今回。さおりが姉にされたことを自然にみやまさんにしたりね、それでなんだかみやまさんドギマギしたりね、そして水着の選定が、実際に試着してるわけでもないのにね、この破壊力。すごいね、すごいわ。明日は友達とプールにいきます。そんなさおりの予定ですが、アーニャが脱落。これ、次回はふたりでプール回ですか?

『神様とクインテット』は雪の日ですよ。雪!? 季節大逆転だ! さて、あかね、どえらい喜んでしまって、犬か、君。うららの部屋を強襲してさ、一緒に遊ぼうと。室内で暖かくしていたい、そういううららを無理矢理引っ張り出そうっていうんですが、このときのうららの顔! 見事にアパシーな目をしています。面倒くさい、みたいにいってるトーコの張り切り様、これも面白かった。そしてりん。やべえ、これは死ぬ。ほんと、死ぬ。喜び校庭かけまわるあかねが犬っぽい、みたいにいってましたが、本物の犬、おすしはというとすっかり凍えてしまってて、あかんか、犬、寒いのあかんか。ほんと、今回の雪に喜ぶ人と嫌がる人の落差の大きさ、最後の最後に極まるうららの表情。ガツンときましたね。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第9号(2016年9月号)

2016年8月9日火曜日

『まんがタイムきらら』2016年9月号

『まんがタイムきらら』2016年9月号、発売されました。表紙は『スロウスタート』。花名、たまて、冠の三人が、水着で、って、なんだ、おい、すごくマニアックなのではなくて? 下にはスクール水着、いわゆる旧型? その上にセーラーの上だけ着ましてね、フェティッシュな欲望、ここに充実させました、そうした趣向であるようですよ。左に花名、その手にそっと触れて寄り添うみたいなかむり。わっと元気にジャンプしてるたまてと、それぞれの個性、というかたまて以外、なんかちょっと緊張してるのか沈んでて、これもこの子ららしいなって思えますよね。

今日は新規ゲストと変則気味にMy Private D☆Vについて書きますよ。

『ゲーフロ!』、主人公は大学生なんですね。本月あい。書店でバイトすることになって、本が好きというこの子、すごく楽しみにしていたんですが、配属先がゲームフロアとなりまして、ああ、なかなか思うようにいかないのが人生ですよ、あいさん。思わぬゲームフロア配属に、ゲームなんかに興味はない、えらいこといっちゃってますけど、それを受けて全然こたえない先輩が見事ですね。フロアリーダー、里井田ともえ。専門はギャルゲー。そして、米沢ちまき。この人は歴史好き。偏見かもわかりませんが、ゲーム好きで、歴史好きで、となると、なんかBL趣味をお持ちなのではないかとか思っちゃいます。はじめてのバイトというだけあるのでしょうか、いろいろ失敗してしまうあい。いきなり防犯スイッチを押してしまったり、商品を落とす、店頭で転ぶ。落ち込んでしまうんですが、先輩ふたりがちゃんと見守っていてくれる。こうした優しさにふれて、ゲームに対する考え方改めようというこの子の反省、よかったと思います。さて、ゲームですが、好きな本にもよりますでしょうけど、きっとこの子が気にいる、そんなものがありそうに思います。なのですが、リーダー、ギャルゲーを勧めますよね、きっと。

『あるじのいぬまに!』、これは犬の擬人化、ではなくてこっそり人に化けてます、というやつですね。なるほど、人のいない時には、主の居ぬ間に、こっそり人の姿をとっている。タイトルの「いぬまに」というの、これも意図的なのかな? などなど思いました。シンプルな話です。柴犬のよつばとラブラドール・レトリバーのマナ。人の姿になりまして、ついつい自分の欲望に流されそうになりながらも、自制自制、ちゃんとご主人のためになること考えて行動するというんですね。主人の幸運を思って、マグカップをきれいにしようとする。そしたら割っちゃって、ああー、でも、経験が少ないからしかたないのかな。なんとかリカバーしたいと思うものの、テープで補修も無理。接着剤はちょっと怖い。ご近所のボーダーコリー、リコに相談してみれば、隠滅をすすめられる。よつばにマナ、ちゃんと謝ろうと考えて、謝る稽古しましてね、それでご主人の帰り待ってたら、ああ、ご主人のあみさんもいい人ですね。責めない、ちゃんと犬たちのこと心配して、という描写、暖かみがあって、とてもよかったと思います。犬好きの人が犬に思う、そうした気持ちと、犬たちがこうであってくれたら嬉しいなという夢が混ざりあってできた、そんな漫画と思えました。

『ぽんこつヒーローアイリーン』。舞台は火星? 街を襲う怪獣相手に戦う変身ヒロインたち? と思ったら、主人公のアイリーン、のっけから遅刻してくる。よそ見して必殺技を暴発させる。結果、この人、地球に長期出張することになって、ああ、左遷。というか、ヒーロー会社に所属してるのかあ。敵を倒したら得られるストーン、そいつを必要数集めたら火星に帰れる。というのだけど、地球に怪物なんて出てこない。実際、これ、怪物が出てくるようになるんだろうか。と思ったら、やっぱり平和路線でいくみたいですね。変身ヒロインに憧れてコスプレして街中うろうろしてるラブリーメロン(自称)との出会い、これが面白かったです。互いに勘違いしてる。アイリーンはメロンのこと、地球にいるヒーローだと思ってるし、メロンはアイリーンのこと、コスプレの同志だと思ってる。非常にあかん感じなんですが、けんかして仲違いしてる子供を仲裁してみたりね、そうした小さな活動してるメロン、不審者ではあるんですけど、いい子だなあ、リアル・ライフ・スーパーヒーローズ活動みたいなもんだなって思いました。アイリーンは力に訴える、そんな物騒なヒーロー志望みたいですけど、そんなの発揮できるシチュエーションはそうそうなさそうなこの漫画。メロンと一緒に小さな活動して、ストーンを集めていくことになりそうですね。

My Private D☆Vは昆布わかめであります。『夢見るプリマ・ガール!』の人。ということで、今回のイラスト、ベリーダンスの彼女を思わせますよね。ポイントは褐色+黒髪。健康的でエスニック、おなかの周りの肉付き、そこに萌えを感じるとのことなのです。なのでイラストも褐色黒髪のお嬢さん。グラマラスなお嬢さんに、ちょっと小柄な子と、ふたつの系統用意されまして、双方ともに魅力的。ビキニのお嬢さんの、おなか周り、見ましたら、しっかりと筋肉のついて引き締まった、そうした感触ありまして、腿なんかもそうでしょうか、こうした表現、とてもよいと思いました。ワンピース着用の小柄なお嬢さん、設定としては妹さん? この子の太く三つ編みに編んだ黒髪もまた魅力的でありますね。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第9号(2016年9月号)

2016年8月8日月曜日

『まんがタイム』2016年9月号

『まんがタイム』2016年9月号、一昨日の続きです。

『ゲンバ女子のおしごと!』はちょっと怪談めいたお話で、お化け屋敷思わせる古い家。社長も怖がらせようとして、でも仕事がはじまってしまえば怖いなんてふっとんでしまう。みたいな話かと思ってたから、ラスト周辺の展開、意外でした。こういうのあるかと警戒はしたんだけど、基本、怖いことありそう、でもなんでもありませんでした、その繰り返しでいくものだと思ってしまってたんです。序盤の見せ方、これにやられましたね。ひんやりしてる、寒気がする、なんていってたのに、仕事がはじまると、やっぱり暑い! あれ、絵面も手伝って、大好きですよ。今回は夏らしく怖い話と暑さ対策がメインになっていて、空調服! ほんと、こういうの必要だと思います。ともあれ、バランスよくトピック展開させ、仕掛けもよく配置して、よくできた一本でした。

『ひとみ見つめないで!』、今回は舐めるように見る人が登場。希島ユリネ、新聞部部長。生徒会長人見ヒカリを邪な目で見てる、たちの悪いパパラッチ。この人が、ヒカリと一緒に水泳の補習受けることになってて、ああ、ヒカリのピンチを感じる……。ヒカリの視線対策、ウェットスーツが素敵でした。それを無理矢理セクシー水着に着替えさせようというんですが、ユリネの策略、穴だらけだと思うんですけど、ああ、ヒカリ、ちょろいんだ……。ユリネの盗撮、ふたりのおっかけっこ、そこに介入してすべて決着させる副会長の冷たい視線がクールで素敵でした。

『おひとり食堂』、ついに誠一郎、彼女ができちゃうのか!? 彼氏にフラれたという女性を元気づけようと声をかけたら、やさしい、つきあおうって抱きつかれちゃって、けど、こうなると誠一郎、ちょっと腰がひけちゃうのだな。面白いな、誠一郎。ぐいぐいこられるとあかんっぽい。さて、このお姉さんからデートしようと誘われて、ちょっとその気になってしまう誠一郎のチョロさ、とてもよいのですが、このお姉さん、あら、男性なのか。それを知った誠一郎が、なんといったらよいものか迷う、傷つけないためにはどういえばいいのだろう。その葛藤に、彼の優しさ、誠実さが感じられてとてもよかったです。このお客さんにいろいろサービスしてあげる、そこにも彼の優しさ感じられて、ほんと、いい男。さて、素敵な女性だったお客さんが、3時間の仮眠後にイケメンになって登場して、この落差。そして誠一郎との再会も面白い。そうか、タクシードライバーなんだ。タクシードライバーとお姉さん、ふたつの顔を持ってるお客さんと、定食屋店主とロックギタリストのふたつの顔を持つ誠一郎。こうしたところ、いい対比。そしてちょっと恋しそう? そんな誠一郎が落胆するという展開! ほんと、サクマさん、モテモテですよ。

『ボンジュール!仲居さん』は康弘が風邪をひいてしまいました。そんな康弘に厳しい女将さんなんですが、ちゃんと裏では心くだいていて、こういうところいいですね。そして、抜けた康弘の分をカバーすべく頑張ろう。サラと朋香、テンション高めていくんですけど、これでね、いつもは影が薄く感じられる康弘の存在感。いなくなってわかるというやつですよね、一層に意識されるというのがですね、よかったんです。シーツの準備、康弘がしてくれていた。重いビールケースも康弘が運んでくれていた。部屋のお花も康弘が準備してくれていた。そうしたことを知り、また花の心遣いがお客さんに通じる、そのことで旅館の仕事について思いいたるサラもとてもよかったです。そして康弘の看病。これ、ちょっとふたりの距離縮まる? 康弘が一方的に好きな気持ちふくらませちゃう? なんかそんな風にも思われて、ええ、今回は康弘のためのエピソードだと思わされました。

  • 『まんがタイム』第36巻第9号(2016年9月号)

2016年8月7日日曜日

『まんがタウン』2016年9月号

『まんがタウン』2016年9月号、一昨日の続きです。

『2年2組のスタジアムガール』。今回はチアリーダーの皆で集まって街にいきます。おお、私服だ。スズさんの、あまり飾らないスタイル、可愛いですね。けどトップはユイだと思う。ジャージ。待ち時間もトレーニング。ストイックというか飾り気がないというか、この人を皆でいろいろ着せ替える。その時の表情がね、照れてるのかなんなのか、いや、照れてるんだろうな、めちゃくちゃ可愛くて、いや、いいですよ、ユイさん。目立ちたがりのイオリ、この人の目立つための手段とかね、ほんと、なんでもやる勢い! この三人を思えば、マコト、カナメのふたりは普通ですよね。いや、スズも普通なのかな? 今回の集まりは、スズの歓迎会でもあったんですね。いや、それがメインか。スズのコメントがヒーローインタビューみたいっての、彼女ららしいと思えて、面白かったです。

『ほぼほぼ商店』。あまりに趣味の違いすぎる妻と夫の商店舞台のこの漫画。店頭でけんかはしないが共存もできない、まさに並列とでもいったものか、そうした品揃えが実におかしいのですが、今回は夫、太郎サイドの状況描きましてね、宣伝してもお客さんこない、知り合い、同好の士は全国にいるんだけど、それがあまりにワールドワイドすぎて、そうそう来店してくれそうにないという、ほんと、ネットは現実の生活を上回って広大なのですなあ。今回、新しいお客さん、中学生くらいの男の子が来店してくれて、どうも太郎の側の客みたいなんだけど、あんまりに夫妻がワアワアかまいすぎるから居辛そうで、けど、これ、よっぽどそんだけ普段から人がきてないんだろうなあ。最終的にはスマートフォン使ってコミュニケーション。うん、これ、悪くないね。しかし、打ち解けてくれたこの子の友達も見事にワールドワイドで、ええ、ほんと、世界は広いです。

『照子ちゃんは恥ずかしがり屋』は夏季補習。前髪切りすぎて誰ともあいたくない照子は、サングラスかけて、つばひろの帽子かぶって、そうしたら女優だスターだっていわれて、ほんと、なんだろう、このナンセンス。余計目立ってます。グラサンを注意しにきた風紀委員の言い分がおかしくて、え、呼び方の問題なのか。そして帰り道で出会ったアイドル。同じような格好で、また照子と似ていて、そのやりとりのナンセンスさもおかしければ、さらに加わる光雅の言い分のおかしさ。照子が光雅にも、アイドルシアンにも失礼で、ほんと、この子、このたいがいさが最高です。

『あいたま』。ひよこが仕事で料理コーナーのホストをすることになったというんですが、なるほど、本人、料理はできない。けど、そんな彼女を、ゲストの茨木美夕香、ほんと生意気な小学生なんですけど、この子が面倒見てくれて、おかしい。口は悪いのに、お菓子くれたり、レシピ教えてくれたり、ほんとすごくいい子なんですね。このギャップというか、素直じゃない様子のおかしさ、最高だったと思います。ひよこ、あいと一緒に料理の練習するんだけど、乱入してきたカリンちゃん、なんとミズダコさん連れてきて、って、あれは違う漫画か。生きたタコのっけてるケーキとか、ほんと、ごかんべんなんですけど、あいはとまちゃんが食べさせられるものと思ったらわくわくしちゃってて、ほんと、とまちゃん、酷い扱い。しかも最後にほんとに酷いことになってます。ひよことみゆかの共演も、見事みゆかの実はいい子キャラ、アピールされて、これ、よかったんじゃないのかな。それとも、みゆかは生意気キャラで押していきたいのかな? みゆかの狙いが謎であります。

  • 『まんがタウン』第17巻第9号(2016年9月号)

2016年8月6日土曜日

『まんがタイム』2016年9月号

『まんがタイム』2016年9月号、発売されました。表紙は『おとぼけ課長』をメインにしまして、サンパのリズム? 『らいか・デイズ』らいかは太鼓を叩いて楽しそうで、そして見事な踊り、というか衣装を披露している『秘書の仕事じゃありません』スリット秘書中田さんに『さわらせてっ!あみかさん』あみかさんですよ。スレンダー中田にグラマラスあみか。ええ、見事な対照でありますよ。

『秘書の仕事じゃありません』は水着回。って、なんで!? オフィスものなのに!? 社長がさぼりたがってるんですね。で、主任がプールをあてがった。ビニールプールね。それで博士が水着を用意してきて、って、これ、ビジュアル的にまずいぞ! なんだろう、めちゃくちゃくるんだけど! やばいわ。新しい扉が開いたかも知れん。いつもの営業部の彼女も登場、今回も見事社長室を怖れてくれて、そしてスリット会合。続いてるんだ! あの、業後にひとりプールを楽しんでる主任がちょっと可愛かったです。

らいか・デイズ』、今回は漫画の祭典、マンガカーニバルを扱って、テレビのニュースで見て興味を持ったらいかが、漫画を描く漆野にどんななのかと聞いてみたらば、なんだかいろいろ興味深い。それでいつものメンバーで参加するんですが、それぞれで違う興味の方向、それが見事いきいきと描かれて、会場での出会い、感情、気持ちのやりとりなど、その描かれ方に、モデルとなったコミケに対する著者の視線、どこに魅力や可能性を感じているかなど感じとれる、またそれが漫画としてばっちり表現されている、そうしたエピソード。面白かったです。激論の末に共感が生まれるとか、そういうところ、評論ジャンルの醍醐味のひとつなのでありましょうなあ。

天子様が来る!』、物理で戦う魔法少女にやられました。いやね、プリキュアとか、わりと物理ですけどさ、この漫画の美少女ヒーロー、ダーティすぎるよ! パイプイスで殴打とか、ヒールレスラーじゃないんですから。しかもあのがに股! けど、こういうのが面白いんですよね。素晴しい。この他も、独特な悪魔と天使像とかリアルに怖い話、歯科医にあちらのお客様。ほんと、どれも面白い。飽きさせない漫画です。

『さわらせてっ!あみかさん』。変態をこじらせた沙織ちゃん。でも、今回はちゃんとあみかのこと考えて、ああ、きれいな沙織ちゃん、素敵なお友達! と思ったら、ここからより一層ディープになる沙織の変態性! きれいな沙織ちゃんとか、続く展開のギャップをより大きくして、変態沙織のすさまじさ煽るための前準備じゃんよ! ほんと、あまりの沙織ちゃんの熱量に圧倒されてしまいましたよ。でも、その溢れる熱量の合間に、一瞬素に戻る血圧測るアレっていうの、すごい真空地帯で、笑わないではおられなかった。というか、次のページで変態性加速させてるんだもの。沙織ちゃん、ずるいわ。変態性といえばバス子もすごい。もう、ほんと、いきつくとこまでいったというか、これ、妹や沙織ちゃんにバレたら、あみかさん、3人膝枕しないといけなかったところですよ。

  • 『まんがタイム』第36巻第9号(2016年9月号)

2016年8月5日金曜日

『まんがタウン』2016年9月号

『まんがタウン』2016年9月号、発売されました。表紙は『ひなたの総務メイト』がメインですよ。美しいお姉さん三人がどーんと揃い踏みです。他には『新クレヨンしんちゃん』、『恋するヤンキーガール』、『鎌倉ものがたり』のカットが、そして『新婚のいろはさん』連載告知のカットもございます。

『ちはるさんの娘』、ちなつのもとにミカが持ち込んだ子猫。なかば無理矢理なんですけど、責任感ですかね? ちなつ、結構ちゃんと面倒みようとしていた模様で、しかし今回の面白み、ちはるさんとちなつの猫に対する常識の違い、ここにありました。ちはるさんは、猫には人のご飯の残り物で充分と思ってる。ちなつからしたら、そんなとんでもない! ってなるんですが、ほんと、猫を飼う時はちはるさんみたいに緩くのびのびやった方がいいのか、あるいはちなつみたくきっちりしっかりやるべきなのか。まあ、今だというまでもなくちなつスタイルですよね。しかしこの今回の、子猫に振り回されて、けれどちょっと懐かれて、情も移って、そして別れて。ミカ、勝手だなあ、そんな気もするんだけど、取り残されたちはる、ちなつ、ふたりの話していること。代えなんてきかないもんなんだよ。しみじみきたんですよ。

『恋するヤンキーガール』はぼたんの話! アイドルに似てる、そういって男子から大人気。柚木が好き、斉木も好きと、ほんと大人気なんですが、ああ、スタイルいいから? 大人びてるから? というか、この子ら中学生か! 忘れてたよ。今回はぼたんの謎めいた雰囲気、それがどーんと出てまして、いや、確かにこの人、魅力的だ。それでアヤメちゃんが、ナギもぼたんになびくんじゃないか? えらい危機感持って、そしたらあんずが怖がっちゃって、もう、ほんと、おかしい。アヤメがぼたんの真似をしようとしてみたりね、そうしたらぼたんがアヤメの真似をしてるんだって、憧れてるんだってそんな話になったりね、この子らの友情? 関係? それがなんだかとてもいい。また今回はぼたんがどんだけいろいろ見抜いているのか。そうしたね様子もね、とてもよかったですよ。

『新婚のいろはさん』、新連載です。新しい町、新しいマンション、新しい奥さん。あー、再婚なさったの。って、誤解ですかー! 彩葉と書いていろはさんと始君の新婚生活描いた漫画。なるほど、いろはにはじめと、ふたりともにはじまり、これからという印象与えてくれますね。マイペース? ちょっとおっちょこちょい? そんな新妻ぶりが可愛い彩葉さんに、なるほど漫画家、それにしてもバンダナとかちょっと昔風な雰囲気! ふたりともにマイペースで、新婚特有の浮かれた感と、どことなく神妙な雰囲気、そしてナンセンス、それらがうまいこと混ざりあって、この作者独特の雰囲気、そしてなんだかむずがゆいみたいな初々しさが発揮されてますよ。

『ようこそ!スマイリーバーガーへ』。愛想の悪い、笑顔の少ない、そんなバーガー屋にやってきた、笑顔の素敵なたまこさん。この子、確かに可愛くて、笑顔など輝くよう。でも、まだ新人でいろいろいたらず、仕事の面は愛想悪い店長がうまいことフォローしてくれたりするんですね。この子の、なんとかうまいことできるようになろう、そう思って頑張ってる様子、それが見ていて気持ちいい。愛想悪い先輩も、たまこのこと、見守ってくれてますよね。悪い人たちじゃないんだって、そういう様子もとてもよくって、この店よくなる? でも店長とすずさんはずっと愛想悪くいて欲しいなあ。

  • 『まんがタウン』第17巻第9号(2016年9月号)

2016年8月4日木曜日

CHERRY TEACHER 佐倉直生

 なんかね、アホな画像を見たんですよ、ネットで。高校生くらいの女子3人が、おっぱいの優劣について激論かわしていまして、バランス、大きさ、小振りな胸こそ完成形! そういって、教師にその結論を委ねるというんです。はたして教師はいかなる答を出すというのか。と、そこまでは画像が流れてきませんで、さて、結論はなんなのか、気になるじゃありませんか。調べてみたら、ジャンプコミックス? え? 最近はこういう漫画扱ってるの、少年ジャンプ。あ、あれだ、月刊ジャンプか。って、月ジャン、もうないよね!? と混乱、は別にしてないんですが、買いました。電子って便利ですね!

先生ね、あきませんわ。教師本人は巨乳派なんだそうですよー! えーっ! なんだってー! えー! 結論は最初の時点で出てるやん! 完成形ってゆうたはるやん! それでまあ読み進めていけば、先生、角の立たない答でやりすごそうとして大失敗するんですけど、なるほど、この漫画の基本は、個性的な女子にいろいろ性的ななんたらかんたらで追い込まれたこの教師が空回り? まあ、ともあれ、酷い目にあったり白眼視されたりと、そんな扱い受けるというのがパターンみたいですよ。

ヒロイン3人のうち、一番小柄で一番元気な陽本実、この子がやっぱり一番よいよな。そう思うんですよね。元気なのがいい。ショートヘアが可愛い。さらには空手の実力者。屈託のない表情、明るい笑顔、やっぱりこの子が一番いいよな、そう思います。

メインは女子3人。対立してるように見えて、なにかと意見を違えたりして、ぶつかったりして、時にそんな風に見えるこの子らが、本当は仲がよくて、ひとつこれと目的を定めて結託、共闘したり、いや先生を陥れたりするんですけど、なんだかんだでわあわあやって楽しそうなのがいいと思っています。

しかし、それにしても実が素晴しいです。2巻冒頭の一本など実によかった。ほんと、主人公、佐倉直生と意見あわないことったらないですよ。

2016年8月3日水曜日

『まんがホーム』2016年9月号

『まんがホーム』2016年9月号、昨日の続きです。

『マツ係長は女ヲタ』。扉の私服係長、素敵だなあ。さて、すっきりさっぱりデキる女のマツ係長はアイドル大好き、カラフル☆ワンダーのしろたんに入れ込んでるっていうんですが、あんまりにしろたんのこと心配しすぎるもんだから、家族から自分の心配せよとの苦言があったとか。でも、これ、ウメ君がいるから、いずれは大丈夫なんじゃないの? うん、ウメ君に嫉妬するよ、私は。しろたんの健康志向にならってどんどん健康になるウメ君がおかしい。肌の調子って、マツ係長じゃなくウメ君のか。しろたんグッズ買いまくって、これ、買い支えってやつか。マニアはオタクはしゃーないなあ。うん、でも、気持ちはわかるんだ。困った。男オタクはつきあいたいとか結婚したいとか、そんな野望、妄想があるけれど、女オタだと養いたいというのになるのか。なんかわかるといってよいものか。でも、うん、これはこれで業ですよね。深い業です。

『うちの秘書さま』、はじめ様の夏休みが終わります。落ち込むはじめとは対照的に、嬉しそうな七瀬がいいですね。七瀬とは違ってメイド連はものすごい落ち込みよう。ああ、この人たちのはじめ様好き、ものすごいですよね。親心みたいなものなのでしょうか。読書感想文に苦労するはじめ。いいかげんだったりゆるかったりするはじめも悪いんだけど、うん、まあ、そんなもんよ。でも、本に熱中してみたりと、悪い経験ではないようでよかったです。はじめ、ピーマンにニンジンがダメだっていうんですが、さすがやな。子供の味覚だ! 最後に七瀬といい雰囲気になったっぽいはじめと、その様子を見つめる目、目、目! いやもう、はじめ様にプライバシーはありませんな!

『マチ姉さんの妄想アワー』。料理研究家ヒナの虫ふんだん料理を兄に押し付けようとするトシ。いったい兄の感想やいかに! と思ったら、食べるまでいかなかったーっ! ツルの恩返し、続きますね! しかもめちゃくちゃ面白い。屋根裏に住んでる協力者がいた! 勝手に家の設備使うばかりか、ご飯まで失敬していて、すごい! しびれる! しかもこの一連の8コマ、ツッコミのテンポがすごくて、二コマ漫画、一コマ漫画みたいなレベルで落ちがついていくみたいなスピード感。これが8コマ続く。すごい、なんという密度であろうか。「まんじゅう怖い」もものすごかった。よせ!! コイツのはガチなんだ、って、ほんと発想がすごいよ。さらに重ねてカチカチ山が描かれて、これももうほんと面白い。苦笑させられるネタもあって、俺ら100%CGだなコレ、ってなかなかないセリフだよ、これ。またビクニさんも健在で、いやもう、これら、単体でも充分に面白いんだけど、過去からの積み重ねがあれば、さらに何倍も面白い。素晴しいですよ。

『歌詠みもみじ』はもみじが虫歯? ですよ。自分は歯医者平気なんですけど、苦手な人はとことこん駄目みたいですよね。もみじもその類のようで、なんとかして通院を避けたい。また父に対する娘の怒り。これ、二重にきてるな。ほんと、娘の怒りはよくわかる。歯科医で標語に対抗するもみじ、これ、面白かったなあ。子供を勇気づけるために演技してみせるもみじも立派です。そして治療、なんと親知らず。私も抜きました! あっという間に終わって、運がよかったんですかね、ほんと、これ、はやめに処理した方がいい。ほんと、酷い虫歯になったんだよ。もみじは両方抜いたみたいですけど、その決め手が小顔とかね、ああ、もみじも年頃のお嬢さんなんですなあ。でも、beforeも可愛いと思うんだ。

  • 『まんがホーム』第30巻第9号(2016年9月号)

2016年8月2日火曜日

『まんがホーム』2016年9月号

『まんがホーム』2016年9月号、発売されました。表紙は『らいか・デイス』らいかをメインにしましてね、フレーフレー! 応援でありますよ。らいかはチアリーダーの格好しましてね、元気に応援してくれています。『天国のススメ!』十子さんは詰襟学生服を着込みまして、おお、応援団。凛々しい娘さんです。『孔明のヨメ。』月英さんは中華風チアガール。これ、なんかありそうでなさそうで、なさそうでありそう、みたいなところを突いて、魅力あるデザインでありますね。うん、ありそうです。

敗者復活戦!』は、シスコンブラコン兄妹のコミカルな話? ニーナってどんだけ生活能力がないと思われてるの!? とか、この兄貴、どんだけ妹に甘々なの!? とか、そして妹もそんな兄貴のこと大好きでさ! みたいに思ってたら、ちょっと心にひっかりを残す、そんな話でありまして、ああ、兄さん、あの彼女さんと別れちゃったのか。傷心のあまりやせちゃって、そんな兄貴にいろいろショック受けてるニーナ。この子の葛藤がね、なんだか可愛いといいますか、この年齢くらいじゃない? こんなに心揺れ動かせるって、みたいなこと思ってね、ほんと、ニーナは兄大好き妹なんだなあ。そう思ってたら、最後に次回への布石が打たれて、ああ、なんだ、このしみじみとさせる終わり方、あるいは次の展開への不安! ほんと、この漫画、コミカルと思わせて、しみじみ人の情を描きます。

『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』、思った以上にシリアス!? れあが宿題で悩んでる。なるほど、作文、将来なりたい職業について、なにを書いたものかと悩んでる。いや、国家公務員か大企業の社長かで迷ってるの? それでパトラの提案をもろ子供じゃんとかいって却下しちゃうの? 安心して! れあの発想も充分子供よ! なんか、姉ちゃんがふっきれてますよね。アイドルになりたい。神のように崇められたい。すげえな、この子。ニコニコ、えらいこといってる。こうして将来の自分を思い描くのあ、れあ姉妹とは対照的に、パトラちゃん、自分は将来は選べない、女王になることが決まっているのだという、その発言がね、それで続く笑顔がね、なんてこった、そうか、えらいことなってるな、なんか胸にぐさりときましてね、いや、なんかよかったですよ、これ。最後にのあれあの母から揺さぶられてますけど、そんな様子、母星の両親に面白がられてますけど、でもほんと、今回はパトラちゃんの意外や大人びた側面にやられました。

『孔明のヨメ。』は、劉備のもとで働くこととなった徐兄のその後と、孔明たちに徐兄の選択が残したいろいろ。別れがもたらす悲しさ、寂しさがあれば、彼がそうであったように、今はまだ活躍の場を見つけていない才能のはばたくその日のこと思わせる言葉などなど、本当、普通にしあわせに、小さくとも、ささやかでも、今のこの生活を守っていく、それだけではすまないという彼らの運命を思うと気持ちを揺らさないではおられない。ええ、ほんと、物語は進んでいきますよ。そして徐兄、この人の置かれた状況がすごい! ほんと、きたばかりだというのに、もうなんでも好きに動いて好きに見て、自由放題、やりたいようにやらせてもらってる。どうなってんだ、この劉備って人のところは! なんですが、ああ、それだけ徐兄のことを買っている。軍師なんていう役職も与えられて! ここからの徐兄の活躍、ほんと楽しみです。

『スナックあけみでしかられて』は、小さな常連乃里ちゃんのお母さん、菜々が来店しましてね、あけみママのお友達。今頃はどこにいるのかしら。って、流れ者なの!? と思ったら、ああ、ツアーコンダクター。帰る前には絵ハガキが届く。でも字読めないのか。達筆、というわけではなさそうね……。スナックあけみにやってきて、明るく元気に振る舞う、その様子はほんと灯りがともったようにまぶしくて、お客さんからもあけみママ、菜々とふたり美人と大好評。娘は悪くいうんですけどね、こういうの、娘らしいなあって思いましたよ。娘を帰して大人の時間。その穏かな表情に魅入れば、すぐさまあけみの歌に繋げるのか! ほんと、この漫画、あけみの歌の威力、がんがん押し出してきますね!

  • 『まんがホーム』第30巻第9号(2016年9月号)

2016年8月1日月曜日

カラフル・マキアート! — 魔法少女は戦わない。

 緑谷先輩が一番可愛い! じゃなくて、『カラフル・マキアート!』、めちゃくちゃ面白い! いや、緑谷先輩が可愛いのは本当ですよ。ちょっとしっかりしてる? そんな風なんだけどどことなくゆるくて、愛らしい。と、そんな具合に可愛く魅力的な女の子が5人、いや6人、7人と出てきて、なんだか面白いコメディというかコントというかを繰り広げている漫画であります。『まんがタイムきららミラク』連載。会話主体で進行する、その会話がとにかく面白い。読んでいて、ぶふふっ、と笑わせてくれる、そんな瞬間が幾度もあって、そしてそれは単行本で一気に読み返してみればなお顕著。ほんと、これ、よくできてる! 感心させられましたよ。

この漫画、ついつい忘れがちなんですけど、魔法少女ものなんですよ。高校生の女の子、桃瀬みのりが突然魔法少女に変身してしまったことからはじまる物語。けど、タイトルにもありますけれど、特段なにかと戦ったりするわけじゃなく、同じく魔法少女の先輩、同級生と一緒の部活でコスプレボランティアに汗を流します。うん、地味だ! すごい地味! でも、それがなんでこんなにおかしいのか、面白いのか。

テンションの差、温度差、とかのためなんでしょうか。魔法少女!? 変身!? スゴイ!! みたいになりそうなところが、周囲からはコスプレとしか見られてないし、なにかと戦う!? 平和を守る!? いや、そんなこと全然しませんよ? むしろ地域清掃とかしてる。魔法少女だ変身だと、かなり突飛な要素をぶちこんでおきながら、描かれるのは常識的で穏当な普通のことばかり。ほんと、一部常識から逸脱しかけてる人いますけど、そういう人も常に常識側に引き戻されて、無茶なこと常識はずれなことは許されない! そんなところがほんと面白い。

いや、だって、漫画とかライトノベルとかだと、生徒会が特権みたいなの振りかざしたりするじゃないですか。なのに、この漫画だと、見事に普通でまともで当たり前なんですよ。うおお、マジかー。こんだけ地味で当たり前な生徒会とか、なかなか珍しいぞ。けど、その当たり前であることがこんなにも面白さを引き出してくれるなんて!

素晴しい。素晴しいですよ。あと、生徒会長、めちゃくちゃ可愛い。

魔法少女のナンセンスあり、日常の会話、そのやり取りにあらわれるおかしみあり、そしてキャラクターのからみのキュートでおかしくてチャーミングなところ。まさしく見どころたっぷりで、コミカルな漫画を求めてる人、可愛いキャラクターの活躍を見たい人、そうした人ならきっと彼女らカラフル・マキアートのことを気に入る、好きになれるポイントをいくつも見つけられることだろうと思います。

ああ、そうだ。連載で読んでる時にはそれと意識してなかったのだけど、ひとつの事象を違う面から描いてみせるというの、あれ凝ってましたね! ああ、あのできごとの裏にそんなことがあったの! みたいに思うんだけど、やっぱりそれがおかしくておかしくて、もう好きにならずにいられない。こちらサイドもあちらサイドも、等しく見事に好きになってしまう、そんな組み立て、見せ方。控え目にいいましても、大変ですよこれは!