2024年2月29日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2024年4月号

 『まんがタイムオリジナル』2024年4月号、一昨日の続きです。

『となりのフィギュア原型師』

今回の話、めちゃくちゃいいですね。仕事に悩む倉田と、それをはげます同志桐山のお話。あるいは、世代の違いが引き起こす不和とでもいったらいいのでしょうか。商品であるフィギュアのクオリティを重視し厳しいリテイクを繰り出す倉田に対し、あからさまに抵抗してくる若手原型師。

ここにきて、桐山がいった、まともに全部やるの自分くらいという言葉が効いてくるのですね。桐山の工房メンバーは素直に聞いてくれても、皆が皆そうではない。とりわけ、まだ鼻っ柱を折られていないプライド高い若手ともなると特に。という話。

ここで悩んだ倉田に、同期桐山がこれまた見事に的確なアドバイスをして見せて、ここすごいですよね、さすがに独り立ちして工房切り盛りしてるだけあるわという視野の広さ、確かな視座を見せつけて、今の自分のことも、昔の自分たちのことも、ずっと冷静に見通している。

いやもう、今回は工房リーダーの頼りになる様、これでもかと思い知りました。また桐山と倉田、ふたりのともに歩み深めてきた絆ともいえる関係も、また知ることができたと思いました。

『アイドルはお忍びCHU♡』

雑誌の撮影に臨む一花と芙蓉。一花は慣れたものなのですが、芙蓉はもう緊張しちゃってまして、というかまだ大勢に取り囲まれる状況というのが不安な模様。もし襲撃などあったら! とか思っちゃうあたり、この時代に適応してきているようでいて、まだまだ戦のあった時代の空気をまとわせているんですね。

しかし笑顔ふりまく一花と、かたい表情見せる芙蓉のコントラスト。これ、見ようによればやわらかにほころぶ一花と、クールに感情おさえる芙蓉といったように、ユニットとしての演出のようにも見えてきますよね。

こうして終えた写真撮影。すっかりくたびれ果てた芙蓉ですけど、おみやげに持たされた羊羹に興奮してみたりね、こうしたところ面白くって、そして東京からの帰りに寄った弁当売り場での驚き。この現代日本を知っていく芙蓉の様子。驚いたりほっとしたりが、本当にチャーミングなんですね。

『おだまき君の道草ごはん』

どうしても苧環には勝てないと思い知る小麦。あまりのことに発熱しちゃったというのですが、お見舞いにきてくれた苧環とのやり取りが本当に素敵でしてね、小麦の体調を気づかう苧環の差し入れあれば、またどうしても勝たせてくれない苧環に対する小麦の素直な感謝の気持ち。

ああ、小麦、いい子だなあ。自分の先に立ち続ける苧環を、邪魔だとか、不愉快だとか、そんなこと思いやしない。自分を高め、引き上げてくれる、そんな存在と認識していて、そしてその感謝の言葉を聞かされた苧環の胸中に思い出される過去の悲しいできごと。

ああ、小麦がついに苧環の心に触れたんですね。苧環を知り、理解することができた、そんな小麦に苧環が告げようとしたのはなにか!?

いやあ、小麦のパパさんに邪魔されてしまいましたけど、本当、このふたりの関係に、今こそ決定的な進展の瞬間が迫ってきている、そんな局面であります。

2024年2月28日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年4月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年4月号、発売されました。表紙は『ひだまりスケッチ』。ゆのと宮子が桜の下で一緒にピース。このふたりの寄り添う姿。仲のよさ、それ以上にも感じさせる心を許した関係を思わせてくれる、実にいい表紙であります。そしてそこに祝連載20周年の文字! そうかあ、そんなにもなるんですね。ふたりがピースをしているの、ただ写真に映る時の定番ポーズだからってわけじゃなく、20周年を意味する2だったりするわけですね。

今月は新規ゲストが1本です。

『はるか咲きそふ、刻どきの』

東京から尾道に居を移した朝日奈悠季。親類の家にお世話になって、尾道で高校生活を送るというのですが、なぜ東京を出て尾道へ? というと、オートマトンが普通になったこの時代、どこか窮屈さを感じるようになった都会を出て、人間味のある社会、田舎で暮らしたいと思うにいたったというのです。

しかし尾道にもオートマトンが存在する。駅まで出迎えにきてくれていた金髪美少女。ずっと一緒に歩いてきて、そして言葉もかわしてきて、それでも気づかなかった。この子こそが最新のオートマトン。

従妹の朝海とオートマトンと一緒の尾道での暮らしがはじまります。この町で悠季が出会い知っていくこと。その広がりが楽しみです。

『恋する小惑星』

堂平天文台での小惑星探し。いよいよスタートすることとなったのですが、サポートしてくれる大学生組の手厚さ、光りますよね! からの、石垣とはまた違う機材ゆえ生じる予期しなかったトラブルに、いろいろ考え再度チャレンジしていくトライ&エラーの様子など、まさしく実地で経験し試して結果に向かっていく、そうした空気が感じとれて、本当にわくわくさせられるものありました。

石垣島よりも暗い望遠鏡のため、露光時間を伸ばしてみたものの、それでは小惑星が伸びて写ってしまう。はたしてそれでよいものか、正解がわからず悩みはじめるみらにあおなのですが、そこに頼もしいゲストが登場。日本スペースガード協会の浦沢さん! この新しいチャレンジに興味を持って、見学にきてくださったというのですね。

かくして観測に頼もしい助っ人が得られて、この方から得られる助言ははたしていかなる結果に繋がるか!? 本当、このチャレンジ、わくわくさせられっぱなしなのであります。

『ごきげんよう、一局いかが?』

千星と冴、ふたりが主役の演劇、いよいよ開幕です。

その登場から歓声を浴びる千星はさすがの一言なのですが、千星演じるお嬢様ティセが出会う目の見えない青年。ふたりの交流と深まってゆく思いが、現実の千星をも釣り込んでしまうというまさかの展開に、ああ、この演劇こそは冴×千星の具現ですのね!? と色めき立つものあったりなんぞしまして、そして劇も終わり、満場の拍手歓声の中、ふたたび現れるは抱きあう冴と千星でありますよ!

いやもう、劇もさることながら、現実のこのふたりの様子もまた素晴しいのではないでしょうか。劇でよし、劇をはなれたふたりがまたよし。ダブルでよしといえる、そんな一幕でありました。

午後の部も無事に終えて気楽になった冴。肩の荷もおりた、これでまた麻雀もできると、気持ち緩めたところに、まさかの純礼からかっこよかったのにとの言葉がぽつりと! そして冴自身の人気も爆上がりして、サウザンドスタースタンプラリーに加えノースプリンススタンプラリーの企画まで!?

いやもう、なぜ冴さんお受けなさらなかったの!? ともあれ千星と冴は、ナイスカップルとして学園でも語り継がれることになるのでしょうね。

2024年2月27日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2024年4月号

 『まんがタイムオリジナル』2024年4月号、発売されました。表紙は『小森さんは断れない!』。溌剌と登場してきたしゅりですよ。またここに、掲載12周年の文字も踊って、ああ、もうそんな長期連載に! 干支が一周してますね。本当、すごいことだと思います。他には『年下の酒先輩が可愛い』美山が先輩という名の日本酒持ってる様子に、『アイドルはお忍びCHU♡』一花と芙蓉のステージ、いや芙蓉、鎖鎌とか持ってませんか!? のカットもございます。

今月は新連載が3本です。

『ムクカノ:無垢で無口な職人彼女と、静かでにぎやかなふたり暮らし』

細海賢太と清森椎奈の、ほのぼの同棲生活を描いたこの漫画。彼女さん、椎奈のとにかく無口で素朴な感じが好印象。彼氏の賢太も、もの静かで、中性的で、こちらも好感持てるタイプ。このふたりの、多く言葉に頼らない交流と、そして椎奈のちょっと不思議な感じ。たまらん人にはたまらん感じの漫画でしょう。ええ、これ、たまらんものありますね。

初回は、椎奈作なの? 不思議な面が登場して、賢太からのお返しの小さなブロック人形キーホルダー。それを気に入った椎奈の表情、抜群で、そこからの攻防の果てに生じたこと!

ええ、無垢で無口なのは彼氏さんもまた同じ模様。このふたりのほのぼの生活、ちょっと癖になりそうですね。

『沖浪荘202号の漫研部』

実家住まいから社宅へと引っ越しした稲敷甲。なんらかの理由で実家を出たらしいのだけど、現時点ではそれは秘密。ただわかっていることは、この社宅にて女性に囲まれ漫画を描くことになるという未来。

はたしていったいなにがあったというのでしょう。この女性だらけの漫画生活におちいるまで、1週間だっていうんですよ? まずは出会いなのでしょう。隣室の霞ヶ浦つくしと出会い、少々交流を深めたその先に、かつて漫画を描いていた秘密を知られてしまう。これが、これが実家を出た理由なのか、稲敷さん。

ともあれ、どうやらこれが稲敷の運の尽き? なぜかはわからないものの、霞ヶ浦の求めに応じて漫画を描くことに? はたしてその漫画のジャンルやいかなるものなのでしょうか。とりあえずはこの先待ちですね。いったいなにが起こるのか。楽しみにしていますよ。

『かつては最強無敵の勇者様~姫には内緒のレベルダウン生活~』

この人の描くヒロインは可愛いなあ。見開き扉に見るだけでも、気になるキャラクターが幾人もあって、今後、十郎太ならぬジュロータにどんな関わりを持ってくるのだろう。

しかし面白い趣向です。はやりといっていいものか、異世界転生してきた勇者が魔王を倒すべくチート能力持たされて、そしてついにその本懐を遂げたところから本編がはじまります。で、魔王を倒すために持たされた各種能力が、魔王を倒したから返却されていくというんですね。

この返却される、レベルがじわ下がりしていくというのが肝ですよ。勇者として名を成してしまったからこそ、衰えがはじまってると悟られるわけにはいかない。またこれからが人生の本番、得られる栄誉も優雅な暮らしも、まさにこれからだというのに、衰えつつあることを知られてはならない、ましてや王家の第2王女、婚約者のステラには!

婚約期間は3年間。この3年をいかに乗り切るか。徐々に下がるレベルは、今やすでにレベル99から96に。涼しい顔して本音は必死。ボロを出さずに王女ステラを懐柔できるか。その試みにタイムリミットついてるっていうのがより面白くしてくれています。

それはそうとステラ王女、めちゃくちゃ可愛いですね。

2024年2月26日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年4月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年4月号、昨日の続きです。

『魔法使いロゼの佐渡ライフ』

アース・セレブレーションが開催されているハーバーマーケットにやってきたロゼたち。昼間は飲み物、食べ物、いろいろを楽しむんですが、そこで出会うこれまでお世話になった人たち。サザエ祭りの時のおじさんの、ロゼの気に入りようがすごくって、いやほんと愛されロゼさん、素晴しいです。

そして夜には、紗菜たちの出番です。ナイトクルーズ。はんぎりを夜の海に漕ぎ出すのですが、そこにバズの可能性を嗅ぎとっていってみたいという月渚。これがね、ちょっとした奇跡のような瞬間を作り出すというんですから、本当に目が離せないエピソードでした。

ロゼを船頭に漕ぎ出した月渚。ロゼにいわれるままに、竹竿を海にいれてかき混ぜると、なんとそこから光りだす。夜光虫なんだ。月渚も、他の観光客もすごく喜んでいて、でも月が出ると弱い光は見えなくなって……。と、そこでロゼが魔法を内緒で使ってみせるという流れ。これ、ただ月渚を、観光客のこどもたちを喜ばせようとした、いい思い出を持って帰ってほしかった、その一心だったというのですが、月渚が故郷で聞かされていたロゼのことを思い出し、全然違うって、自ら確信するのもまたよかったと思ったのでした。

月渚の目にうつるロゼの笑顔が、また素敵でしたよ。

『え?結婚って3次元でもできるんですか?』

ラウンジでお見合いをすることになりました。それはいいとして、担当から思いっきり注意されまくるヒカリに笑っていいものか微妙に悩みました。そしてちゃんとしたアドバイス。どんな服をと聞かれて、検索で出たものをとの答。そうか、こういうやり方があるんですね、参考になります。

妹と一緒に出掛けるヒカリ。お見合い用の服を見繕ってもらい、そしてカフェでごちそう。それがやたら高いというヒカリなんですけど、ほんと今回はこの高いカフェってのがテーマなんですかいな。そのたびにノベルティもついてないとか、コースターもついてないとか、判断するポイントがそこ!? いや、まあ気持ちはわからんでもない。

そしてヒカリのお見合い、ちょっと悪印象? 写真と印象が違うからスタートしたのもそうなら、ごちそうしてもらえると聞いてガンガン注文しはじめるとか、このへんはヒカリの経験値のなさ、相手にどう働きかけるか、好印象を演出するか、そういう手管の弱さが露呈している感じですよね。でも難ありなのはヒカリだけでなく男性側も同様で、緊張なさってるのかな、あるいは話題をふくらませるのが苦手なのか。いずれにしても、コミュニケーション強者でないふたりがこうしてあいまみえると、こんなにもいたたまれない状況が出現するんだ!

ほんと、なかなかに見てられないシチュエーション。とりあえず今回は失敗かなー。向こうから断わってくるのかなー。なんだかつらくなってくる状況です。

『オールドヨコハマラジオアワー』

ミサキが苦手や嫌いを通り越して、憎んでいる、恨んでいるといっていいほどに嫌っているオールドヨコハマラジオアワー。いったいなにがそこまで彼女をかりたてるのかという背景情報が語られたわけですが、ああー、なんだ、これとばっちりってやつじゃんよ。

ルールーが所属していたグループの解散。その原因になったわけでもないラジオ番組に、こいつが原因だと勝手に因縁見出して、それで番組つぶしを敢行するっていうんですから、うわーヤバいわー、これは説得とかが通じる相手ではない。なんせミサキはこの番組こそが悪いと盲信している。この番組を潰せばすべてがよくなると、根拠のない確信を持っている。

あかん、この人に必要なのは適切なカウンセリングだと思う。あまりにショックだった解散から心の平穏を見出すために、適当に目の前にあったラジオ番組をスケープゴートとした。そんな具合のとばっちり。ある種の逆恨みともいえる行動原理に、はたしてなぎさはどう立ち向かおうというのか。

無理じゃない? ラジオ番組終了活動はじめる前のミサキにはコンタクトできるのかな? それとも、活動はじめてからのミサキになんらかの働き掛けをする?

いやもうほんと、ここからどう逆転してみせるのか、なぎさのアクションに期待です。

2024年2月25日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年4月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年4月号、昨日の続きです。

『しゅがー・みーつ・がーる!』

タピオカとはなんか懐かしい。一時期ブームになったりしてましたが、はじめて知った時にも、ブームの時にも、その後にも、飲みたい食べたいと思いながらあれやこれやで縁のなかったカンナが、ついにタピオカを体験するというのですよ。

もちろんいつもの委員長美都との食事交換。学校帰りにカンナはタピオカ、美都は台湾からあげ、それぞれの希望をかなえるべく、ちょっと遠出してみるというのです。

しかし今回はいつものようにがっつりではなく、というのもテイクアウトの食べ歩きだからですね。これも美都にとっては新鮮な経験で、ふたり一緒に連れだって歩きながらの時間を惜しむように、ちょっとずつからあげを食べる姿が愛らしい。

そしてそんな彼女にこれから先の展望を伝えたカンナの言葉。ええ、ただ食事交換だけでない、ふたりの時間が愛おしい、そんなふたりの気持ちがうかがえ、さらにはより一層に深まらんとするかのような描写。素敵だったんですね。

『スローループ』

従姉の結婚式に出席した小春たち。投げられたブーケはひよりがキャッチしまして、扉にはブーケを一緒に持つひよりと小春の素敵なツーショットが! いやもう、素敵な情景でありますよ。

そして翌日は釣りですよ。ふたりで川に繰り出してヤマメを狙うのですが、警戒心の強い魚です。一度でもしくじるともうフライには食いつかない。そんな手強い相手を求めて、釣り上がっていくふたりの前に広がる景観の素晴しさ! 釣りの魅力とともに、こうした景色の美しさもこの漫画の売りだなあと思わされずにはおられないのでした。

そしてついにはヤマメを釣り上げるにいたる小春です。アワセのタイミングをはかるのに、ひより独特のアドバイス、ピシッ! が功を奏しましたね。見事にアワセるその瞬間の小春が本当にかっこよくてですね、そしてひよりとともにキャッチにいたる、そのくだり、はらはらとさせて、ダイナミックで、本当にいい釣り情景でした。

で、この後にまさかのお父さんからのお叱り。釣りに夢中になりすぎて、帰りが遅くなりすぎちゃったんですね。で、とりなすお母さんにお父さんひがんじゃった! いやほんと、まさかの父実家に帰る発言からの、小春わくわくの表情。いやもう、なんだかんだいって楽しい家だなって思います。

『球詠』

小町、なんかよくなりましたね。味方になってくれた子が気持ちの支えになったか、ずいぶん落ち着いたように思える。また試合でも、希との対決をへて、またヨミのアドバイスもあって、望む勝負に伸び伸び全力かけて投げられるようになったからか、その表情も晴れ晴れとしてる。すごくいい感じ。ヨミから伝授された強直球も、この子にはあっているようで、というかあの伝授の場面、ふたりともえらい顔してるじゃないですか! ほんと、このコンビネーション、このシナジー。誰にとっても納得の好投でありました。

そして新越谷野球部は合宿に入ります。というところで、今回のテーマが見えてきましたね。馴染みつつある一年生と、部の輪に入り込めない一年生と、その差が見えてきてしまった。実力が評価されつつある。積極的に入り込んでいける。そんな子ばかりではない。ついていけない、先輩たちとの差を強く意識して、また距離も埋められていない。

その代表格が美咲なのでしょう。

ちょっとひねた態度をとる美咲を心配そうに見守る怜たち。これ、ちょっとした問題になりますかね。このままやめてしまうようなことないよう、なにかしらの対処がなされるのでしょうか。これからの数話、どうなるかハラハラですね。

2024年2月24日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2024年4月号

 『まんがタイムきららフォワード』2024年4月号、発売されました。表紙は『しゅがー・みーつ・がーる!』。カンナと美都、ふたりで食べ歩き? それぞれに好きなもの、カンナはイチゴのクレープ、美都はというと肉串を手にしまして、ふたりともにいい表情なんですね。好物というのは、こんなにも人をしあわせにするものなんだ。そうしたこと思わせてくれるイラスト。この嬉しそう、楽しそうな様子がまた人にしあわせをふりまいている、そんな風にも思わされるんですね。しかしこのふたり、一緒に食べ歩くというそのことがまた互いをしあわせにしてる。みたいな感じさせてくれて、そこもまたよいんですね。

今月は新連載が1本、新規ゲストが3本です。

『ウクレア!』

実は期待の新連載でした。『ウクレア!』、ウクレレ部にて青春を燃焼させる少女たちの物語! という感じではちょっとないのかな? なんせ、ウクレレ部の演奏に楽しさ見出して、合格したら絶対ウクレレ部! と意気込んで入学したのに、なんとウクレレ部は廃部の憂き目に!

なぜ!? それは実績がないから。酷い! 学校の部活なんて実績なしでいいじゃん! そうやって活動することに意義があるんじゃん! なんて思いながら読み進めた第1話。この子たちの実績を得るためのゲリラライブかつゲリラ嘆願のゆくえ。ウクレレ部にすべてを賭ける主人公、水霧空子の頑張りとはじめてのステージでの失敗。でも、その失敗を見事にカバーした機転。その機転が観客にはたらきかけて、広がっていく音楽の輪。こうした描写もまた、すごくよかったなって思ったんですね。

しかしなぜウクレレ部に期待していたのかといいますと、私自身、ウクレレを持って、ちょっと弾いたりなんぞしてるからなんですね。ただ最近はあまり身が入っていなかった。だものですから、この連載がまたウクレレ熱を高めてくれること、空子たちと一緒にウクレレ頑張る! そんな気持ちになれることを楽しみにしているんですね。

しかし空子、いいキャラづけです。絶対人気出るやつです。

『まおてん~魔王様が現代に転生したらオタクくんと同居することになった話。~』

これ、魔王の大失敗じゃありませんか。肉体が滅びようとしている状況から離脱、別世界に逃亡をはかったら、なんとオタク青年がかつて想像した美少女中二キャラとして顕現。というか、これ、事故ったんじゃなくてあえて選んだのがこのキャラっていうんだから、完全に魔王自身のミスじゃん。

しかも悪いことに兄貴がかなりヤバい! いや、兄貴ってのはその美少女キャラが義妹設定だからっていうんですが、一見角生やした人外の義妹、ところがそういうの身につけて演じてる設定だから、はずせばまんま普通の人。で、義妹っていうんだから兄貴と微妙な距離感あったりなんかする? かと思ったら、完全に事故じゃん! 兄貴、義妹に手を出す気満々の、かなりヤバいやつです。

その兄貴のヤバさ、かなりの説得力で迫ってきて、いやいや、あかんあかん、ほんと、全力でキモい。もう頼れるのはお義母さんだけか!? いやほんと、魔王の無事を願うばかり、そんなヤバいゲスト作でした。

『パイタッチ・ミー・ドント』

学園最強? 番長でさえも手を触れさせることなしに倒してしまう。そんな主人公、鎧塚カンナ。風紀委員長をつとめる彼女の次のターゲットは、校則違反常習者、鴻上ウルフ。今度も楽勝、そう思っていたら、ウルフのキックがきれいにヒット! かくして倒されたカンナに迫る危機! そう、ウルフは女子の胸に魅かれてやまない、スレンダー乙女であったというのです。

そもそもこの人が学園に馴染めないのって、女子という女子の胸を揉もうとしたがために皆から警戒されてしまったのが原因。自業自得じゃん! そこはこうもっとうまくさりげなくやりなよ! というんだけど、小学生の頃から手つきがヤバいと友達から拒否られてきた猛者。ゆえに遠ざけられてきた悲しみがモンスターを生み出すこととなったのか。

胸と登校をかけてのカンナ、ウルフの銭湯対決。どちらがより長風呂できるかっていうんだけど、カンナ、弱いな! それでもなんでも意地でも無理矢理にでもウルフに勝とうと迫った最終戦。そこでカンナの抱える悲哀がウルフのそれとともに氷解するくだりは、ふたりそれぞれのベクトルのあわさる見事さあったと思います。

かくして学園に戻ったウルフと、皆とうちとけることのできたカンナ。これ、まごうことなくめでたしめでたしですね。

『さんかくフレネミーズ』

めちゃくちゃ面白いよね。友達に見せ掛けた敵。それがフレネミー。自分の幼なじみふたりが、まさしくそのフレネミーとして、私をかけて争うというシチュエーション。ひとりは生徒会長にして学園の星、もうひとりは耳目を集める帰国子女。タイプの違う美少女ふたりが、小春の幼なじみにして、小春をひそかに狙う下心あり。小春をあいだに挟んで一歩も譲らない、火花バチバチの関係が成立するんだけど、この対立状況がすごくおいしいんですね。ええ、これかなり面白かったです。

自分としては小春の取りあい小競りあいがかなりきたんですが、小春はただ挟まれてるだけじゃなく、彼女自身の趣味嗜好に開眼して、ふたりの幼なじみに無理強いしてなかよし写真撮らせるとかね、こうした流れも面白くって、関係性のベクトルが、主人公挟み込みの三角関係のみならず、主人公をポジティブに転じさせることでの無理矢理カップル成立までいくのが斬新。ええ、個別の要素だけ取り出すとわりとありがちかも知れないけれど、それを掛け合わせることで、主人公のポジションをネガティブとポジティブに分化、受けにも攻めにも転じさせることができるのがよかったと感じました。

それとやっぱりいいのはキャラクターでしょう。皆がそれぞれに愛らしい。ええ、なにか好感ある子が揃っているのもよいところでした。

2024年2月23日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年4月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年4月号、昨日の続きです。

『てくてくっ!秘密リサーチ』

古地図を持って浅草にいきます。江戸時代に明治時代と古地図も2種類とりそろえて、万全の浅草見物。まずはお参り、というんですが、大根をおそなえするの!? これ、きっと有名なんでしょうけど、はじめて知りました。しかし大根が山と積まれてる様子、まさか寺社とは思えない。それこそこれは八百屋の見映えでありますよ。

浅草の日本一短いモノレール。これがまさかの災いのもとになってしまうとは予想もしませんでした。小さい、狭い、というのでひぐれとすかいふたりで乗ることとなったのですが、揺れたその時、ふたりが急接近! これでふたりの気持ちも近づいちゃったりしちゃうんですか!? と思ったら、意識しあったその果てにまさかの仲違い!? いやもうまったく予想もしない展開に驚かされてしまいました。

ちょっとふたり、意識しすぎたんでしょうね。天保8年創業の天ぷら屋でお昼を食べて、浅草十二階跡を探してと、こうしたところは別に普通のてくてくリサーチだったはずなのに、そこでもボタンの掛け違いみたいなやりとり見られて、本当、この顛末どうなるのでしょう。なんとか普通に仲直りしてほしい。そう思わずにはおられない展開だったんですね。

『ラスボスは逃げ出した▽』

パン屋にて買い物している魔王に、勇者から逃げろとの助言が! いったいなにごと!? と思ったら、外遊から姫が帰ってくるという。ということは、反魔王ガチ勢の姫が魔王に仇なしたりするわけですか!? と思ったのに、全然違うじゃんよ!

いやもうびっくりしました。ほんと、まともな人が出てこないよね。姫様、愛らしい魔王に一目惚れしちゃいましてね、速攻執事に結婚式の準備をさせようとする。この国を将来的に一妻多妻制に移行させ、技術革新によって女性同士での交配を可能にするなど、意欲はすごいがその方向性はどうなのか。いや、悪いことじゃないと思いますよ。現実にこちらの世界でも研究されてますし。しかしこの姫を見てると、優先順位のつけかた、なんか間違ってそうな気配がするんですよね!?

かくして姫様、魔王にご執心。きっと攫いにきたのだわと、自ら縛られて攫われ待ちしたかと思えば、今度は自分から魔王を攫うと鬼の形相で魔王を追う! ほんと、魔王、強くないな! いや、だからこそ平穏な世界でいられるんでしょうけど、それにしてもまわりの連中が強すぎる!

ええ、姫様、ちょっとしたラスボスの風格。さらなる活躍に期待せざるを得ない存在感でありました。

『SAN値直葬!闇バイト』

ま、まさかこんな日がこようとは!?

あかり、殉職!

南極大陸に住む星形頭の暗黒ぬいに迫るあかりが、さすがに油断しましたね、相手のことをなめてかかって、ショゴスのおっさんが危機察知して逃げにはいったというのに余裕かましてたら、相手が力を取り戻し、そのまま鉈でもってざっくりですか!?

この漫画、わりと残酷な描写あるけれど、ここまでダイレクトな、いや描写はされてませんでしたけど、でも考えれば考えるほど相当な退場シーンがあろうとは予想してなくて、しかもあかりよ? 主人公よ? それが退場。あかりの危機にこよとなごみが駆けつければ、そこは血の海。さすがのあかりももう駄目か! と思ったら、店長の助け、いや呪い? でもって、きれいなあかりとして存続していて多少は安心できたというのですが、こよもいうとおり、見れば見るほど、知れば知るほど、あかりらしさが感じられないときたもんです。

日本にて店を切り盛りしている店長のコメントもまあ薄情で、そうですか、あかりさんは少しカワイクないと感じてたところでございましたか! 本当、これは大変なことですよ!

きれいなあかりは、こよになごみを引き連れて、古のもの暗黒ぬい確保に邁進するわけですが、きたないあかりが最後の一匹だとは思えない。きっと読者の、パインアメの予想を超えて逆襲してくるに違いないと信じてこの先読み進めることになるわけです。ええ、きたないあかりよ、はたしてどんな復活を果たすのか!?

って、そこまできたらいよいよ人としての領域を逸脱しちゃいますよね、あかりさん。

2024年2月22日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年4月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年4月号、昨日の続きです。

『コンビニ夜勤のあくまちゃん』

アルール、まだ風邪なおってなかったんですね。って、まるで一ヶ月ずっと風邪ひいてるみたいな受け取り方してますが、そういうわけではないですよね。ともあれ、弱気になってるアルールが本当に健気で、風邪ひいて気持ちがくじけるのもわかるし、こうして面倒見たくなるイレイナはじめ皆の気持ちもわかるというもの。

でも、それでちょっと調子にのっちゃうアルールですよ! イレイナもいってましたけど、あの調子にのりはじめたのが風邪の治りはじめですね!

しかしメロンパンの購入を依頼してみたら、いつも仲良くしてるコンビニクルーが次々やってくるの、それがアルールの人望をうかがわせてくれて、本当にいいですよ。そして最後にイレイナのことを気遣う、そうしたところ! 調子にはのっちゃってますけどね、それでも誰かのことを思いやる、そんか性格がアルールの皆から愛される所以なんだなあって思わされたのでした。

しかし悪魔が愛されキャラでいいのか? って思いますけど、アルールならそれもありだなさもありなん、納得なのです。

『白魔導士はゾンビの夢を見るか?』

東京行きを決めたアヤたち一行。まずは港に向かうというのですが、車は壊れてもう使えない。さあどうしようかというところに現れたのが、サキ兄妹の車。まさしく渡りに船というやつではありませんか!

リルーの魔法、レサナを薬に応用しようというアイデアを聞いたサキたち。リルーの頼みに東京への同行を快諾。旅の仲間が増えるんですね。

今回の見どころは港での立ち回りでした。港に集まるゾンビたち。やつらをかいくぐらないことには、船に辿り着けないという窮地において、やたら自信満々なのがアヤですよ。ゾンビ打開の考えがある。クラクションで車にゾンビを引きつけておいて、キキリーで身を隠したアヤにリルーが先行、ゾンビたちの通り道にレサナをかけて範囲攻撃ですよ!

見事な作戦、見事な連携。まさしく見どころだったわけですが、ここにきてリルーのレベルアップ! 新しい魔法!? こそは増えなかったけれど、頼もしい味方、アクセサリー「リボン」の覚醒。確実に強くなっていくリルーたちの出港。さあ、いよいよ新しい旅がはじまりますよ。

『ギャルとネクラの吸血関係』

今後について考えなければならない。まくるにとっての正念場がきてしまいました。

このところ不調がみられたいよね。身体がいうことをきかない。なぜか? その理由が明らかになると同時に、まくるに選択が迫られることに。

まくるの母、千翠ますよがやってきたのですよ。なにか強行に成果ないしを求めるのかと思ったら、むしろそうではなかった。いや、まくるに強く帰還を求めると同時に、このままでは危ないいよねの今後についての助けとなろうとしてくれている。

いよねの不調の理由。それは彼女を守っていたネックレスの力が弱まっているため。ネックレスにより保たれていたいよねの自我がいよいよ失われ、これまでのまくるとの関係も決定的に変わってしまう。その予言に、いよいよ眷属解消の時来たる!?

ここにきて選択を迫られるまくる、彼女の出す結論やいかに!? なのですが、たとえいよねが眷属でなくなったとしても、ふたりの仲が割かれるのでないのなら、また新たな関係性をこれまでの関係性の上に築いていけばいいのではないのかな、なんて思ってしまうのですが、この考えは浅はかでしょうか。いずれにせよ、今はまくるの選択待ちのターン。読者としてはここは待ちの一手であります。

2024年2月21日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年4月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年4月号、昨日の続きです。

『ばーがー・ふぉー・ゆー!』

悩める店長。いったいなにかと思ったら、ラッキーセット、おもちゃのおまけでお悩みです。

人気のキャラクター、コネッコちゃん。100周年記念ということもあるのか、大人に子供に大人気。おもちゃ欲しさに、あっちのこっちのモグモグバーガーに長蛇の列ができるほどだというんですね。

お客さんいっぱいきて、たくさん売れるんだったらいいことづくめじゃないですか。と思ったら、店長はネガティブ。トラブルやクレームを心配してプレッシャーにつぶれそうになっているっていうのでした。

そんなぬいぐるみをめぐるいろいろ。もいが速攻でふたつ個人的に入手していたり、ころももひとつ確保していたりと、ルールのギリギリを突いて入手をはかるスタッフふたり! で、我らがこむぎはというと、ラッキーセットばかりで同じバーガーばかりだからつまらんと、退屈そうにしているという。

他にも、宅配やってるあいすがわがまま客に振り回されたりと、あちらでこちらでいつもと違う苦労抱えちゃうところがね、ほんと大変そう! いやもう、こういう争奪戦、むしろこの漫画に描かれたことはマイルドなくらいなのかも知れません。笑えないレベルの話もごろごろあるはず! きっと店長が処理してるんでしょうね。

そして最後にちょっといい話。ちびっ子に自分のコネッコを譲ったお客さんのために、自分の確保分を譲るころも。この優しさの連鎖! いい話だー、と思わせて、最後の最後にドライなころもと、明日を思って魂抜けるこむぎ。ああ、この大変な日々はまだまだ続くんですね。

『追放令嬢は技能実習生になりました。~アーシャさまは野菜畑から逃げ出したい~』

早起き苦手なアーシャ様。クロエに起こされて畑にいくのですが、本当に嫌そう! そんなアーシャ様、手ずから収穫したきゅうりを口にしてまずいとのご感想。断固として、野菜嫌いを曲げないんですね。

いつか野菜をおいしく食べられる日がくるのかなあ、と思ったらここですかさずそだちの父の話題が出て、なんと、今でも嫌々、トマトときゅうりは頑として食べないとの情報が。こうした話を聞かされると、アーシャが野菜を望んで口にする日はこないのでは? とも思えるし、今のアーシャにとっても野菜嫌いでい続ける免罪符得たような気分になったりしたのでは? なんて思ったのでした。

さて、おばあちゃんから聞かされる話。まさかそだちの幼少期についても情報もたらされて、かわいい話かと思ったら、野菜への執念? 心配されるほどだったんですか。からの、下剋上を誓うアーシャに、プライドなんてかなぐり捨てて、しれっとアーシャの手を確保しようとするそだちなどなど、関係性のベクトルが微妙に揺れるところ、今後の面白さを予感させてくれるところあってよかったですよ。

『わからせろ!ナマイキツネ様』

刑部ほのかは大人気。テレビにも出るほどの人気なんだ。これもひとえに動画配信で人気を博したがため。妹のまほをたぬきの姿で一芸披露させて、それでもって人気を集めているというんですね。

これ、最初は自分でやってるんだと思った。でもよく見たら、最初に子狸抱いてますよね。そうか、あれが妹でしたか。妹ちゃん、もちろん人の姿にもなれて、それがまあ可愛い。とか思ったら、桜子経由で壱与様からヘンタイといわれてしまいました。

しかしまほの一芸。ねーねの役に立てるって喜んでやってるまほだけど、いざ芸を披露するとなったら汗だらだらでぷるぷるしてるのが微妙におかしい。そうか、まほ、必死なんだな。しょぼいと壱与はいいますが、けっこうな綱渡りなのかも知れませんね。

ほのかに対抗すべくまほの力を搾取しようと画策した壱与。今回はどんな具合におしおきされるんかなと思ったら、まほ手ずからのおしおき! これはまったくの予想外で、いやもう、まほさん、お強いのね? でも壱与さんは、まずは自分自身の価値で打って出て欲しいところ。そのビジュアル、そのキャラ性、うまく売り出したら絶対当たる! 他人の力を借りるとかではなく、自分自身の価値を信じて、真っ向勝負していただきたい所存です。

2024年2月20日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年4月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年4月号、昨日の続きです。

『スポチャン!』

級位をとりに、ももがかつて通っていた道場へと向かいます。やたらやる気のあるレイですが、この人は試験受けないのね。しかし、無闇に脱ぎたがるこの人がきちんと道着着ていて、ああやっぱり学外ともなるとちゃんとするのね? と安心していたら、最後に! 最後に! いやもう、実力者なのに非常識が災いしている。ほんとアンバランスな人ですよ。

さて、四つ葉スポチャンクラブのよつは先生。ノリのいいお姉さんなんですが、この人、ひととおりの基本動作見て、最後に私との試合に勝てたら合格にしてあげようなんていうの、いやいや、ハードル高すぎない? それとも手加減してくれるのかな? とか思ったら、ガチの手合わせじゃないですか!

これ、級位与える意思あるのかな? と思ったら、よかったちゃんとあった。アメリア、小太刀の基本動作5級に二刀1級長剣両手2級! って、すごいな好成績じゃないですか! からのももも棒で3級認定されて、いやもう思った以上にやりました。これは本当に快挙といっていいんじゃないでしょうか。

からのレイですよ。めちゃくちゃ強いんだな! ほんと、それだけに非常識が惜しいのであります。

『ぬるめた』

千秋のお母さん、レイ視点でのお話。

もうお亡くなりになってるレイさん。お墓まいりにくる皆の様子を見守り、そして絡みたいと身悶えする。そんなお母さんの様子がですね、時にかわいく、そして面白い。いや実際、かわいいお母さんだと思います。千明は見た目は母、その性格は父に似たのでしょうか。母よりもずっとクール、ないしはそっけない感じがありますね。

でも、そんな千明も母を亡くした直後はひどく落ち込んでいたというの。そうか、寂しかったんだなあ千明。それだけにくるみはじめさきなはじめ、彼女のまわりにいる皆の存在が心強い。娘を支え、元気づけてくれてる、そんな友人たちのこと、暖かく見守っているんですね。

そしてそんな母を前に、他の誰にも話さない気持ちをうちあけていくくるみもとてもよかったです。レイのことをうっかりお母さんと呼んじゃう。そんなくるみ。自分のうちにわだかまる気持ちを告白したりして、本当だったらこの相談にアドバイスしたりするところなんだけど、この漫画じゃあ霊は生きてる人に関与できない。そのもどかしさも含め、故人に話すことで自身を見つめなおすくるみとの、成立してない、けれどどこか通じあってるようにも感じられる対話がよかったんですね。

『性別不明な殺し屋さんがカワイすぎる。』

扉絵のメイメイがいいなあ。

さて、今回は皆でお花見です。この日に先立つこと数日、メイメイから相談を受けたんです。倫の様子がおかしい。聞けばいつも以上に真面目で普通だっていうんですが、本調子なら変わったところが目立つはずなのに! って、それで心配される倫もちょっと不憫といえば不憫? でもとにかく倫の様子がおかしいからと、皆にも見ておいてほしいって話があったんですね。

その理由がお花見で判明です。倫の口から出てきた、つくしの妹こごみの話。同じクラスになったっていうんですけど、あれ? なんかおかしいぞ? 倫は去年から高校生。こごみは今年から高校生。なのになぜ同じクラスに? ああ、それは倫が留年したからです!

って、大変だ!

学校に全然いってなかったという倫です。自分は学校に向いてない。それでもって自分も殺し屋になろうかなんていっちゃって、その言葉がメイメイを本気にさせたところ。メイメイの、倫のことを大切に思っていること、普通の道から外れてほしくないこと、そうした気持ちがよくよく感じとれて、ああ、ふたりはいい関係を築いているんだなあって感じいったのでありました。

そしてメイメイが宣言、倫の面倒を見る! うわあ、メイメイ、めちゃくちゃ可愛いな! はいいとして、ほんとに倫と同居して面倒見るんだ。そのお母さんぶり? いやもう頼もしくて、メイメイの魅力爆発でありました。

2024年2月19日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2024年4月号

 『まんがタイムきららMAX』2024年4月号、発売されました。表紙は『アイドルビーバック!』。黒基調の衣装を着たあんじゅが、マイク片手にジャンプしてアピールでありますよ。黒のおかげで、ふわふわとした甘いイメージあるあんじゅもちょっとビターな雰囲気帯びて、この異なるベクトルのマッチング。ギャップを超えたビジュアルがバックに背負ったショッキングピンクも味方につけて、強烈な押し出し、強いインパクト持って迫ってくるんですね。そしてこのイメージを表紙に置いているからこそ、本編のあんじゅの甘さも光る。ええ、この魅力、多方面にうったえますよ。

『アイドルビーバック!』

活動開始したアイビバ。それぞれが割り振られた仕事を着実にこなしていく一方、肝心のあの人がスランプです! それはブラックカメリアいやさ黒川椿。曲を3曲作らねばならないのだけど、それがまったく進んでいない。どんな曲調でいくべきか。方向性すらもつかめておらず、それどころか考えれば考えるほどに迷走してしまうという悪循環。

あの七転八倒する様。なにもなせぬまま迎える朝に恐怖するところなど、本当に鬼気迫るものあって、この子、大丈夫かな。つぶれちゃったりしないかな。心配になっちゃったんですね。

そんな彼女を元気づけるアイビバの皆ですよ。焼肉屋におさそいして、謎の歌でもりあげながらの食事会。あの仕事っぽい話になるとえずく椿がすさまじい。でも焼肉と歌と、そして皆と会って話したことが椿に元気を与えてくれて、そしてスランプを脱するどころか、パワーいっぱいで3曲一気に作ってしまうという!

ほんと、このメンバー4人の相互関係。とてもいい。デモ曲の仮歌がにくをたべろなのも最高でした。

『エイティエイトを2でわって』

自宅でピアノを弾く奏。美しいですね。そんな彼女に忍びよる影。いや、美弦なんですけど、さっそく奏にスパルタ練習課せられて、そして連弾で弾く曲の提案が! こちらのふたりはなんだか順調そうですよね。なんだかんだで互いの距離感わかってるみたいなよさがあります。

そして距離感が事故ってるふたりですよ! ゆずの家に逗留している母の友人。その娘さん、上原咲雪がですよ、いきなり泣いている。なにごとかと思ったらトイレがわからず、人としての尊厳を失いそうになってしまったのか。音高に通っている咲雪さん。ゆずがなんとか話を繋ごうと四苦八苦するものの、どうにもこうにもうまくいかない。

ところが、そんな咲雪とゆずの思わぬ共通点が示される終盤。いきなり雰囲気変えてくる咲雪に、ゆず、気圧されてますけれど、ほんとこちらのふたりはどんな関係に着地することになるんでしょう!

そして咲雪のお目当てであるところの奏! ああ、奏の今後やいかに! ほんと、こちらはあちらこちらに飛び火する勢いです。

『さうのあっ!』

さあ、いよいよキャンプにいきますよ。盛り上がってる3人に対し、ひとり早起きがつらいこかげさん。と思ったら、運転手の瞳も朝に弱いんだ。さっそく不安な出だしでありますが、なんとかかんとか無事に到着。すがすがしさ感じさせる芹香の表情がまぶしくて、と思ったら、いきなりどんよりのこかげさん。この対象、さすがです。

テントサウナはじめ、キャンプに必要なものはしっかりレンタル、設営も完了している模様。なので到着即サウノアを堪能するというんですけど、サウナで暖まって、川の清水にダイブしてと、このめりはりがいいですね。

サウナを楽しんだ後は、夕食の用意です。材料はいかにもカレーといった感じなんですけど、いや、メニューは決めてなかったの? からの誰もちゃんとした作り方を知らない! あのあぶなっかしい調理風景。具材を切りもしないのか!? ほんと、大丈夫なんだろうかね、からのネットが使えて危機回避! いろいろアラはあっても、ちゃんとおいしいカレーができあがりました!

リューディアがカレーにカシスジャムを投入したことでざわめく皆。これ、フィンランドではそうなんだ。あの文化衝突からのおいしくいただきましたという展開。そして親密さを深めての今後に向けて広がっていく展望などなど。こうした瞬間瞬間が本当に素敵な本作。そりゃもう、こかげも釣り込まれてしまうわけです。

2024年2月18日日曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2024年2月17日土曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2024年2月16日金曜日

『まんがタイムきらら』2024年3月号

 『まんがタイムきらら』2024年3月号、一昨日の続きです。

『のうのうヌォ〜』

能楽部に入ると決めた紅葉。授業がはけて早速部室に向かえば、そこにいたのは見知らぬ部員。と思ったら、昨日能面つけてた人! さらにもう一人見知らぬ人がきたかと思えば、やっぱり昨日能面つけてた人! あの、言葉でなく表情で能面を表すしぐさが面白くて、成功する人しない人、その差がまた面白く感じられました。

今回は能の基本姿勢を稽古します。あのちょっと中腰になって摺り足で動く動作。なかなかうまくいかなくて速攻ですねる紅葉と、それをなだめる愛。ほんとに紅葉は愛が好きなんだねえってのがわかる描写。そして後に語られる愛の秘密。いや、特に秘密にしてないな。なんと2留! なので年齢は3つ上。それを聞かされて特に衝撃受けるわけでなく、むしろ留年してくれたおかげで出会えたと感謝される始末。ほんと、紅葉は愛のことが好きなんだなあ。

愛の留年の理由は勉強だそうです。ということは、来年は紅葉と同学年!? だとしたらフルで3年間一緒に過ごせますね! はいいとして、さらに3年4年と留年していったら最後には退学待ったなしじゃないですか! ほんと、ここからはなんとかスムーズに進級、卒業してくださいよ、愛先輩!

My Private D☆V

『異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~』のはづきです。

D☆Vポイントは、「北国の駅のベンチにてちょっと寒そうな格好で電車を待っている無表情な無口でマフラー女子」、って長いな! 端的にいえば、マフラー女子ですね。そこにいろんな背景情報やらもろもろがついてくる。その姿がイラストに描かれるわけですが、いや確かにいいんですね。

口もとにけぶる白い息。コートを着るわけでもなく、防寒はマフラーひとつというこの若さこそが可能にする服装に、こたえるでもなく、ただただ静かに寒さの中、遠くを見やるようなその目がいいなあと思ったのでした。

ちょっと素っ気なさそうなクールなスタイル。その凛々しくてかっこよくて、そこに可憐な雰囲気もまじるところが、またよいのだと思いました。

2024年2月15日木曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2024年2月14日水曜日

『まんがタイムきらら』2024年3月号

 『まんがタイムきらら』2024年3月号、昨日の続きです。

『妄想アカデミズム』

一葉の入学おめでとうパーティでありますよ。ゆうがすっかり感じ入っちゃって、一葉のこと本当に心配していたんですね。で、このパーティがですよ、途中から次の受験に向けての対策検討会に変わっていくのが本当に面白くて、新たな浪人生に新3年生が揃えばそうもなっちゃいますよね。

でも未春の妄想を知った莉子がですよ、暴走の果てに頭突きくらわしちゃうとかね、それがもう奇行も奇行でおかしくて、未春の頭から単語がこぼれおちてますやん! でもってここでしっかり発覚する未春の強み。莉子のいったことはなんでも覚えるんだ! それすごいな。ふたりで勉強すると、未春、めちゃくちゃ伸びるんじゃない!?

これで次の受験への方向性も明確になって、その代償として冷めるチキン! いやもう、忘れさられる一葉の不憫さったらなかったですよ。

『はじまりの剣は抜けない』

この漫画、本当にいいですね。今回は記憶を失ったヒスイが、咲をガイドに自らの意思でこの街をまわるというのですが、その先々で出会う観光のギミックがまあ素敵。あの音楽で送り出してくれるとか、合言葉で伝説っぽい衣装が借りられるとか、本当、これ、町おこしとして、観光施策として本当に優れてるのでは!? いや、だって、いわば街中がテーマパーク。年がら年中ハロウィンみたいな場所なんですよ?

で、この世界観を作ったのがかつてのヒスイだったというわけなんですね。

かつての中二的振る舞いを思い返してはダメージ受けるヒスイだけど、こうして自ら街をめぐってみて体感したこと。訪れている皆がどれほどに楽しそうであるかを知って、自分のかつてのいろいろはただ恥ずかしいばかりではないんだって思い至る流れは大変に美しく、そしてやわらかに愛おしいものでありました。

街めぐりの終着点が、ヒスイの起こした伝説の創作同好会の部室というのもまたよかった。本当に本当のはじまりの場所。そこで咲とふたり語らうその時間もまた素敵で、なにかキラキラとした、そんな魔法が感じられたのでした。

2024年2月13日火曜日

『まんがタイムきらら』2024年3月号

 『まんがタイムきらら』2024年3月号、昨日の続きです。

『かみねぐしまい』

すっごいシリアス! ツギノが神様に願うこと。帰ってほしい。その理由は自分の出自がかかわっていて、私だけがお母さんの子じゃない。それをまえなに知られたくない。お母さんから神様に託された願いもそれでしょう? 神様に踏み込んで話してみれば、神様パニックになっちゃって飛び出していっちゃった!

ここからの展開、ツギノの回想があって、母子手帳を見て確信してというくだり、ちょっと引っ掛かったんですよね。確信? なんで? そこに本当の母のことが書かれていたのなら、確信というのは変では? でも神様の行動がお母さんの神様へのお願い、すなわちツギノの確信を裏打ちしているし……、と思っていたら、あの終盤の描写。神様が疑問に思いはじめたことで、ツギノの確信、その信憑性も揺らぎはじめる!?

ああ、本当にわからない。この漫画の向かう先。相当に揺さぶられて、それは神様も、読者も双方が同様で、それゆえにこの先に提示されていくだろうことに意識が向かわずにおられないのです。

『ほぐして、癒衣さん。』

癒衣と夏鈴の所属する制作部に新人がくるかも知れない。今日はその面接。癒衣と副社長が面接官をつとめるのですが、その新人というのが夏鈴が企業説明会で出会ったあの人だったんですね。

しかし、この面接大丈夫なのかな。新人、熊谷美咲が緊張してるのはわかる。それで思ったことを上手に伝えられないのもわかる。わからないのは、あまりにあけすけに面接慣れしてないことをオープンにする副社長ですよ! いやいや、そんなフレンドリーに! でもこういうのが通用する会社は悪くない気がする、と思ったけど、夏鈴たちはブラック労働にむしばまれていたっけな……。なにがよくて悪いのか、わからなくなってきましたよ。

癒衣さんのナイスフォローが光りましたね。制作部のフロア、覗いていきませんか? その申し出が、美咲と夏鈴の再会を導いた。そして美咲はあの着ぐるみとも再会して、しかも試しに着てみることに! それが美咲の求めるもふもふ感を提供し、見事緊張もほぐれ、思っていたこと、気持ちをすべて伝えることができました!

ああ、この万事うまくいった感。そして美咲のマニィちゃん愛! ああ、これは美咲から夏鈴へのベクトル、できあがっちゃうかもですね!

2024年2月12日月曜日

『まんがタイムきらら』2024年3月号

 『まんがタイムきらら』2024年3月号、昨日の続きです。

『キミはあくまでも。』

ああ、エクールカ、執行猶予つきとはいえ放免ですね。ヴェネルを守るためには悪魔の正体をさらすことも厭わなかったエクールカ。その姿を見てヴェネルはどう行動しようというのか。ここで、悪魔としてのエクールカに怖れを抱きながらも、それでもそばにいて一緒にいろいろ見て聞いてエクールカを知っていったヴェネル。その彼女のことを信じようとする気持ちをサラロットに告げるのですね。

エクールカを受け入れたヴェネルを見て、サラロット、おそらくは感じ入るところがあったのでしょうね。マーシャに対し、エクールカに似た思いを抱いているのだろうサラロット。エクールカの判断が、行動がどのような結果を導くのか、サラロットはその結果に自身の希望なども見出したく思っているのか。思いの様々にゆきかい、交錯する、その様子に強くひかれるものあったのでした。

しかし、エクールカの回想に見えたヴェネルとの出会いの情景。そこから今にいたるまで、彼女はどれだけの思いを育ててきたのだろう。そして今、ヴェネルとの間に満ちる思い。ああ、これはしあわせな情景ですね。それだけにサラロットのマーシャに向ける思いの成就することにも期待してしまいます。

『ほうかごバスケット』

バスケ部を創設しようと動き始めたつばさ。でも、こんなにスムーズにいかないとは、まったくもって予想外でありました。教師は生徒会に丸投げ。生徒会長は無理と一蹴。でも同好会からステップアップするルートを教えてくれて、ああこれでなんとかスタートは切れるかな、と思ったら、あれまあ、まるで反応がないのね? いきなり前途多難なつばさとけいであります。

そんな彼女らの次の活動は、人の集まるコートにいく。しかしそこは不良に占拠されていて……、というのですが、そこまで悪いやつらではなさそう? でも、つばさ、のっけから勝負を持ち掛けて、そこに加わる飛び込みのバスケ少女も加えての3 on 3の開始です。

しかし、これ、飛び入りバスケ少女のシュート力につばさの3ポイントシュートで5点をもぎとる好スタート。そこまではいいんだけど、素人同然のけいがいるでしょう? 相手がこちらの状況見れば、けいを狙ってくるのはまず間違いなくない?

と、これから苦戦の予感もするこの勝負。さあ、どうなりますか。そして飛び入り少女の今後にも期待です。

『ばくちぬぎ!』

賭博部、過疎ってます。延々腹筋してる部長がおかしいなあ。しかし、過疎るのもしゃあないような気がします。だって、ただでさえ賭博、さらには脱衣ギャンブルという人を選びすぎる部活でしょう? 普通の人は近寄らないよ!

さて今回は6人目の部員が紹介されます。山崎氷央。部室には来ず、ゲームセンターを根城にしている女の子。氷央、副部長なのか。ニコニコとあたりのやわらかい人、と思わせて、脱衣ギャンブルとなったら様子ががらりと変わる。

競うはゲームセンターのゲーム。ええっ、こんなところで脱衣ギャンブル!? 逮捕されたりしない!? と思ったら、店を貸切にしてもらうとか! どんだけのVIPなのか。そしてはじまる脱衣ギャンブル。とりあえず部長が一敗、続いて奇跡も一敗を喫して、ああなんとこの人が負けるのか! と思ったら、競ったのは格闘ゲーム。運の介在する部分が少ないと、こういうこともあるんですね。

どうしても氷央に勝てず、じりじりと薄着になっていくふたり。もう駄目かという時、氷央が申し出たメダルゲーム。ああ、奇跡タイムがきた! すごいはやさでメダルを増やしていく氷央に金の力で対抗するかと部長が思案。しかしそんな必要もなく、雪崩のようにメダルを出している奇跡ですよ。

これで氷央が奇跡の価値を理解。部に、そして脱衣ギャンブルにも復帰というのですが、そもそも部から離れてたのって、脱衣ギャンブルに負けたせいだったのですね。

奇跡の妹、幻も襲われた脱衣ギャンブル魔。氷央を負かしたのもそれだったのでしょうか。だとしたら、奇跡のリベンジ、待ったなしですね。

2024年2月11日日曜日

『まんがタイムきらら』2024年3月号

 『まんがタイムきらら』2024年3月号、一昨日の続きです。

『スロウスタート』

光希が大会から返信がこないと心配しています。いつもならすぐに返事があるのに……。と、大会はというとひとり真っ暗な部屋をいったりきたり。雪を見て受験の失敗を思い出し、それ以来調子を崩している模様。しかしそれにしたって返事がない。聞けば予備校にもきていないという。

はたしてどうしたのか。病気? なにかのトラブル!? それぞれに想像してることが違いすぎて、ちょっとおかしかった。いやだって、さすまた持っていくという花名に、たまてったら大会が押さえつけられる様子想像しちゃって、あんまりだぁ! いや、さいわいそういう展開にはならなかったんですけどね。

いや、それよりももっと酷かったといえる。

明かりもつけない部屋のなか、くらがりに座り込んでいる大会。あらゆることに気持ちが向かわない。完全にふさぎこんでいて、雪が怖い、眠ることもできないと、それで不調に沈んでいるのですね。そんな大会に寄り添う花名。ああ、大会にとって花名が、そして他の皆も、救いになるのなら、どんなにか素敵なことだろう。ええ、大会のそばにいるという花名、その切実な思いが大会の助けになること、期待してやみません。

『異世界魔王ごっこ~魔王は姫を倒したくない!~』

どうしても勝てない魔王軍。統率するものがいないため、てんでばらばらに動いて撃破されているのが敗因と見抜いた乃々。ゲームの要領で部隊編成、配置やなんかを考えて、そうしたら部下から大絶賛! さっそくこれを実践しようといわれて、困ったのが乃々。いや、だって、姫と敵対したくない。

なので理由をつけて、単独潜入を図ろうというのですが、そこに欲望の悪魔アヴァリティアがついてくるという。邪魔に思ってる魔王の本音がいい感じ。で、アヴァの能力でうまく潜入できはしたのだけど、やっぱり邪魔だったっていうの。ああ、アヴァの横槍で乃々の思いは誤解され、むしろ警戒を強めてしまってる。いや、人間サイドからしたら来訪の目的がよくわからないし、でも魔王は呪いだかで自分の状況、要望を説明できないもんなあ。つらいよね。

しかし今回、城内に魔王と側近が潜入、姫の喉元まで迫るという緊迫のシチュエーション。人間サイドからしたら危機的としかいえない状況。まさか推しを愛でんがための行動とは思わんでしょう。で、なんだかんだで打たれ強い魔王様。ええ、乃々、不屈の精神、おそるべし前向きなお嬢さんですね。

『しあわせ鳥見んぐ』

翼、リフトが怖いんだ! 下を見るのもまわりを見るのも怖くて、ずっと目をつむっている翼。いや、それ逆にあぶなくない!? でも鳥となると目をあけることができる。と思ったら、ちらっと見ただけで、解説は目をつむったままなんだ。うん、あぶない! そのまま下までくだっちゃうよ!?

今回出てきた鳥は、ウソとイワヒバリ。メインはイワヒバリですね。森林限界を越えた土地に暮らす鳥。餌もなにも豊富ではない、そんな場所で生き繋いでいる。そのたくましさ、環境への適応について語られて、そしてそれがひなの生存戦略に結びつくというのですね。

今泉の名前しか自分にはない。そう思い込んでいるひなに、そうじゃないと、これまでひなに救われてきた、そう伝える岬、そして翼。これがひなの内向きになっていた気持ちを開かせることとなった。その流れが、長く悩み苦しんできたひなを見てきただけに、胸にしみて、本当にこの子たちのともにあって、時に支えあい助けあう、そうした気持ちの向かう様が素敵だと思わされたのでありました。

2024年2月10日土曜日

『まんがタイム』2024年3月号

 『まんがタイム』2024年3月号、一昨日の続きです。

『午前0時のおねだりごはん』

退職を決意した牛喰。家業を継ぐというのですが、誰にも相談しなかったものだから米沢がちょっとすねちゃって、でもおねだりしてと頼まれたら断れないのもまた米沢。かくして、米沢をメインとした知りあいだけの送別会が開かれる運びとなるのですね。

参加するのは米沢の兄、小説家と、そして米沢の同期、松阪。ええっ、大阪からはるばる!? と思ったら、出張のついででありますか。ともあれ、米沢のおねだりの秘密を知る面々が集まっての送別会。送別会というか、牛喰を囲む夕べ感ありますよね。

今回のおねだりは鶏料理。それが米沢からのはなむけのメッセージだというの、それを受けて南蛮で応えた牛喰。ここにふたりの気持ちの通いあう様描かれて、ああ、これからもずっとこうした関係続いたらいいなって、そしていつかは牛喰の望むエンディングに辿りつけたら! なんてこと夢見させてくれる最終回でした。

『校長フライハイト』

型破りな校長。今回はなにをやらかすのかと思ったら、ドレスアップして写真撮影。校長室に飾られる肖像写真だっていうんですが、それをそんな格好で!? と咎めるのはまあ教頭の役目になっちゃってますよね。

しかし可愛い。この校長の目にすっかりまいっちゃってるわけですが、それにこの髪型、この衣装。完璧では? で、なんとも人を食ったようなことばかりいってるこの人。でも、こうした型破り、あるいは変わり者っぷり、教頭にはいなさそうなタイプだけど、校長にはわりかしいそうな気もします。いや、校長室の肖像写真を盛る人はいないかもだけど、でも校長は結構個性的な人いますよね。

この校長の振る舞い、生徒に対して悪影響? いや、むしろその逆というのがいい。型にハマってあくせく窮屈な学校生活を打破してくれる、そんな信頼感もあるように感じられて、生徒にとっては変な校長でありながら、ちょっと自由な風を送ってくれる、そんな存在でもあるんじゃないかって思ったりするのですね。

とはいえ、こういう真面目な受け取りは漫画の傾向からしてもあんまりふさわしくない気がします。校長、変な人! でも可愛い! それが一番いい受け取りかたかもですね。

『良倉先生の承認欲求』

良倉の秘密を探る明戸。鼻息荒く、良倉のアカウントを当てるんだと意気込んでいますが、このピンチに良倉をサポートしようというものがいないというんですね。星畑も上枝も、即バレを予想してる。ほんと、このふたりには普通にバレてますもんね。もうひとりくらいは増えてもおかしくはない、そう考えるのも自然な気がします。

でも、さすがですよ明戸先生。良倉に質問投げかけて、そうしたら良倉、素直にそのまま答えちゃうんですね! 喫茶店巡りが趣味。さらには良倉をずっと見ている明戸。それを見て勘違いするのが水元。ほんとこれ、混乱がさらに深まる展開なのでは!? でしたよ。

どうにも真相に近づけそうにない明戸に、まさかの氷高からのキラーパスですよ。ぶんちょー紳士の存在を明戸に話しちゃった! 布教のつもりだったんだそうだけど、まさかそこで良倉もファンだっていっちゃって、やばい、答と接点ができちゃった! さあ、どうなる、どうする、明戸は正解にたどりつけるのか!?

からの残念不正解だったの、さすがの明戸先生でした。

でもまあ普通はわかりませんよね。で、水元の疑問に答える明戸がしびれましたね。まったく脈なし! そしてわけもわからぬままにフラれる良倉。ほんと、なんだこの展開! 明戸先生、想像以上に愉快な人です。

2024年2月9日金曜日

『まんがタイムきらら』2024年3月号

 『まんがタイムきらら』2024年3月号、発売されました。表紙は『スロウスタート』。バレンタインデーですね。ラッピングされたハートをそれぞれ手にした4人のお嬢さん。それぞれにフリルたくさんの衣装着ましてね、それが本当にかわいらしいんですね。それぞれ違った表情も、またラッピングに現れる個性も、その気持ちもろもろを感じさせてくれるもので、本当、すみからすみまで愛らしい表紙であります。

今月は新規ゲストが2本です。

『クラッシュ オン セブン!』

タイトルにいうセブンとはなんなのだろう。と思ったら、主人公と憧れのお姉さんの年齢差! 

転勤する親から離れてひとり暮らしをすることを決めた田平このみ。その理由は憧れのお姉さん、幼なじみの芹澤文音と離れがたかったがため。いや、今の学校のお友達と離れたくなかったってのもあるんですが、まず第一はやっぱり芹澤文音、あやねぇなのでは?

地元に残ることをあやねぇに報告、これから通う高校について話したら、教師になったあやねぇが赴任する学校だという。かくしてはじまる、教師生徒の同居生活。学校の皆には秘密だというのですが、ということはこの関係がバレないように振る舞う、年の差百合的展開になっていくのかな?

と、そんなこと感じさせた導入だったのですが、今回ラストにあやねぇが抱える秘密が発覚! 部屋に入っては駄目というの、教師として生徒に見せられないものがあるからかな? と思わせておいて、そうではなかったというのですね。憧れの素敵なお姉さんと思っていたあやねぇが、実際には片づけられない人だった!? 荒れた部屋に度肝抜かれるこのみ。いやはや、これでこの子の憧れの気持ちはどうなるのか。その展開やいかに! といったシーンでした。

『マチクマ』

立夏が引っ越した先、正直田舎の熊乃江での生活はいろいろ大変です。と、そんな田舎町で出会ったマチクマの女の子。人と共存して生活している熊、それがマチクマ。見た目は小さな人の子で、頭にクマ耳つけてるのが違い。人の言葉を理解して、ちゃんとコミュニケーションとれる。転んだ立夏のこと心配してくれて、絆創膏貼るためにおじいの家まで案内してくれた。

このマチクマちゃんの名前はルナ。ツキノワグマ? 親切に絆創膏貼ってくれて、一緒に遊んでと、見た目も行動も普通のこどもなんだけど、そのパワーは段違い。食らえば悶絶するようなボールを投げ、鬼ごっこでタッチされたら軽く吹っ飛ばされるほどの大ダメージ。でも一緒に遊ぶのは立夏にとっても楽しかったのではないでしょうか。

遊び疲れたルナが眠っている間に、おじいから頼まれました。若いものがいないこの町では、ルナと一緒に遊んでやれるものがいない。なので仲良くしてやってくれないか。その言葉はしみじみとして暖かで、そして立夏にも届いたのでしょう。ルナとの去り際、別れ際に、また会う約束、遊ぶ約束をするのですね。

しかしこの別れの場面で、ルナが立夏に抱きつくでしょう? まさかここでベアハッグ!? と緊張走ったんですが、よかったちゃんとかげんしてくれるいい子でした! けれど次に会った時は、立夏の来訪がよほど嬉しかったのでしょう、思いっきり飛びついてきてくれて、そのダメージや悶絶もの! でもそれでもふたりで一緒にいるのは楽しい。そんな様子がおさめられた写真が撮れて、こいつはふたりにとっての宝物になりそうです。

2024年2月8日木曜日

『まんがタイム』2024年3月号

 『まんがタイム』2024年3月号、昨日の続きです。

『瀬戸際女優!白石さん』

白石の大ピンチ! 助けを求めるメールを受信した爽太は、はたして白石のもとに駆けつけることができるのか!?

ここでまずは電話をかけるというの、おお爽太くん、機転が利くではないですか。しかも電話越しに高村の悪辣なたくらみを知ることとなり、これでひとつのアドバンテージを得るにいたった!? と思ったら、白石は自分の力で危機を脱して、しかもこのことは黙っているようにと釘を刺す。あくまでもドラマの仕事を大切にしたい。無事つとめあげたい、その一心でこのできごとをうやむやのうちに葬ろうというのですね。

なおも白石に手を出そうとする高村を、白石は白石でうまくいなして、こちらはもう大丈夫そう。となれば、問題は爽太でありますよ。白石大事な爽太に対し、その気持ちを知りつつも、恋人としてつきあうことはできないと告げる白石。ああ、爽太はさぞやショックでしょう!

この気持ちの行く先、その不明瞭なるところ。気にならないなんてもんじゃありません。

『スーパー恋愛タイム~現場でドSな彼女は自宅でデレる~』

夏、だからというわけでもないのですが戦隊ものにはありがちなカオス回。脚本のあがりが遅れてるという事情もあいまって、メイン脚本以外の脚本家に頼んで差し込まれた入れ替わり回。敵の攻撃を受けて、メインの3人とワリィナ様の心と身体がシャッフルされる。

よくあるといえばよくある展開なんですが、これ、定番というくくりではなく性癖のくくりなの!? いやもう、業が深い。ここでは関のということになっていますが、もちろんファンの業というべきなのでしょうな。

今回の入れ替わり、キャラを入れ替えるだけでなく衣装まで入れ替えるというのですからポイントが高い。これ、実際の番組だとキャストにサイズをあわせて仕立ててるでしょうから、男男の入れ替えならともかく、男女入れ替えなんて実現不可能な演出なんじゃないかと思うんですけど、しかし漫画となるとそうした制約なんて無視できる!

かくして見事に成立する、ワリィナ衣装のタダシに女子制服のケイですよ! この恥ずかしがるふたりはまさしく見どころで、いけない! いけませんなあ、関さん! これもすべてこの人の性癖が悪いというべき展開なんでしょうね!

けれどここからの撮影となると、おふざけや悪ノリといった要素はすっぱり消え去って、真剣そのもの、演技にも熱が入ろうものです。普段着なれない衣装に適した演技、動きになってないと指摘が入れば、ワリィナになりきれてないとアツシは苦戦。けれどそこからアドバイスを得て、心機一転、見事に演じきる。それこそが彼の成長のひとつの段階を越えた瞬間だったのでしょうね。

いやもう、撮影されてるのはトンチキ回だったかも知れませんが、描かれたのは熱く真摯な撮影風景。こうした裏話込みもネットやなんかで公開される昨今。おとなりの特撮母子が、本編と裏話、どんな風に受け取るのか、それもまた見たいと思える回でした。

2024年2月7日水曜日

『まんがタイム』2024年3月号

 『まんがタイム』2024年3月号、発売されました。表紙は『レーカン!』。猫の手? ネコ耳をつけた天海さんがドーンと表紙を飾ります。これ、なんでかと思ったら、2月22日は猫の日だからというのですね。『跳べないウサギと神の島』リンコは、大きなネコヘッド? そういうぬいぐるみ? 手にして笑顔。『スーパー恋愛タイム!』ワリィナ様は、妖艶な女豹の? いや、猫のポーズでありますよ。

『秘密のお姉さん養成ノート』

今回は器用さの話題。紀ノ川さんがつけてるイヤリングが、自分でアレンジしたものだと聞いて蛍が例のごとく発奮。主任や他のみなに器用さエピソードを聞いてまわるっていうんですけど、その初っ端からボタンちぎってしまうアクシデント。蛍のそこつ、蛍のがさつが目立つ導入だったわけですが、ほんと、でもその欠点を補ってあまりあるほがらかさが好感高めますよね。実際、主任にしても可愛い部下なんじゃないでしょうか。

今回の器用さ、まさかすずらんちゃんが相当なもので、びっくり。あの年で、あのレベルのサンドアート作っちゃうの!? ほんと、こだわり派で、これとなったら突き詰めるタイプっぽい。そしてすずらんちゃんの母も器用さ発揮してみせて、ああ、今回の素敵なお姉さん計画は、それを見せたいすずらんちゃんに一歩及ばずでありました。

そしてだりあちゃんですよ! まさかの引っ越し、蛍のために!? いやもう、さすがに無理ではあったんですけど、よっぽどな入れ込みよう。わくわくさせられますよね、この子には!

『お天気おねえさんの晴れ舞台』

うわーっ! ついに琴音の念願かなった! ついに合格、気象予報士になりました、琴音さんが! ああああ、これは最終回かどうなのか、確認したけど連載は続きます。よっしゃ、やったーっ! このままよい気象予報士目指して邁進してください! いやもう、冒頭からにっこにこの琴音さん、素晴しかったですよ。

でも、気象予報士となると責任も重くなる。これからは自分の言葉で天気を伝えられる。そのことに喜んだのも束の間、二日連続で予報ははずしてしまって、気落ちする琴音です。あまりの落胆に自信も失ってしまって、お天気の時間にいつもの元気が見られない。

でもね、そんな琴音のことを沖友さんがねぎらってくれたり、そして自信なげに伝えた天気が見事に当たって、そして届く感謝の言葉。ほんと、琴音のやりがい、それが実った一瞬に手応えありの実感得たのでありました。

そんな琴音の今後にちょっとした波乱? 沖友さんが引き抜きを図る!? どういうことなのでしょう。ええ、ちょっとまたなにかしらの動きがありそうですよ。

『ローカル女子の遠吠え』

りん子の天敵、五樹のキャラクターがすごい。地方創生とでもいえば聞こえはいいのに、あえて悪い響きで話す男。りん子がすごい顔して怒ってて、ほんと、これはそういうキャラづくりしてるのか、あるいは本当にただの無神経な男なのか。

この男のやってること。すべての人間を見下してるような態度に、りん子はいらつきを覚えるのでしょうが、りん子自身が己を振り返って、自分自身そうだったと語るラストのくだりなど、しみじみと感じいるものありました。

りん子が自身を省みたように、誰もが悔いや恥ずかしさをともに半生を振り返ることがある。その機会が五樹にも訪れるのかどうなのか。それは今後のこの漫画のちょっとしたテーマを彩るエピソードになっていくのかも知れませんね。

そして今回は信州が話題になって、って、静岡ってど真ん中に南アルプスがあって東西二分しとるの!? って、今さらなことで驚いてますけど、そうか京都や兵庫が南北に山で二分されてるみたいな感じですね。ほんと、文化が違うというのもうなづけます。

2024年2月6日火曜日

『押しかけギャルの中村さん』と『その運命は占えない!』

出遅れてしまいました。習慣というのはおそろしいもので、それまで雑誌で読んでいたものがwebに移りましたといわれても、はいわかりましたとなかなか移行できないもの。いったいいつからだっけ、みたいなこと思っているうちにすっかり時間は過ぎてしまっていて、気づいたらこんなに時間がたっていた! マジかよ、はやく読まなきゃ雑誌の続き回が読めなくなってしまうじゃん! いやはや、もうあぶないところでした。

『押しかけギャルの中村さん』

なんとなく意識はしてたんですよ。ついこのあいだ、入浴中に受けとか攻めとか考えてた時に、ん? なんか忘れてるぞ……。秋山だ! 思い出しまして、そうだよ、温泉で中村さんと裸で鉢合わせしたんだよ、その続き読まなくちゃ! ってなったんでした。

さて、その続きと、さらにその続きです。

温泉で鉢合わせした秋山、中村のふたり。はたしてどうなるのか、ちょっとした修羅場的な展開になったりするのかなと思ったら、もう全然そんなことなくって逆にびっくりでした。ある意味、ふたりともに相手の存在に慣れてきているのかも知れませんね。しかも、ちょっとの時間だけど一緒に入浴して、で、まさかのUFO発見でふたりして逃げるようにして風呂からあがるのね。

ほんと、裸だっていうのになんかそういう雰囲気にならなかったところに、ふたりの関係の対等感あって、よかった。

で、その後の突発交流会ですよ。まさかね、秋山が中村に対しあんな独占欲見せつけるとか! いやもう、秋山さんは素直になるべきだと思います。で、温泉回のラストがふたり合作でUMAになるっていうの、ほんとどんなミラクルなんだろう。それまでちょっといい雰囲気だったのにそんな落ちになっちゃうところも、やっぱりふたりの関係性あってのことなんだと思いました。

で、その続き!

秋山宅に中村母来訪! って、思ってたようなイメージじゃなかった! いや、これは秋山の感想ですけど、読者にしても同様で、あんなにかっちりした感じの人だったんだ。なのに、突然娘の同棲相手として名乗り出ることになった秋山。うわあ、試練だこれ。と思っていたら、ああ、お母さま、なにもかもお見通しなんですね。

しかし、今回の一連のできごと、デカいですよ。秋山、母に御目通り。からの、母から交際の公認いただけたようなもの。むしろ気に入られてますよね。見た目はかっちりだったけど、実際のところはかなりサバけたお母さん。そのノリのよさ、勢いもまた抜群で、まさかのペアルック成立!?

ほんと、これ、中村さんも、秋山も、外堀埋められる感じでつきあうみたいなことになっちゃうのでは!? なんて思ってしまう展開でありました。

『その運命は占えない!』

仲との関係は終わったものと思っていたマヤ。恋愛の相談に来店した仲に対しても、きっと街で見かけたあの子のことだろう、まるで自分のことを相談されてるとは思わず親身に対応! で、占いの結果にしたがって、水族館とかいかがでしょう? 水族館デートをすすめることになるんですね。

マヤは仲の相手はあの同僚の女の子と思ってるけど、仲からしたら誘いたい相手はマヤなわけです。それで当然一緒に水族館いきましょうということになって、マヤが予行演習ですよねと確認してるのに、仲、その意図に気づかずに普通に対応している。

マヤは本命とのデートの前の予行と思ってるけど、仲は本格的にマヤとつきあう前の予行と理解してるんだろうな。こういうちょっとした意識の違いによるすれちがいが、地味に効いてきますよね!

そしていよいよデートに向けて動き出すふたり。マヤはもう暗いとはいわせないと服の新調する勢いだし、仲は仲で同僚にマヤと一緒にいくといったものだから、ああ、きっと大改造されるぞ! ほんと、デート当日、どんな出で立ちでふたりは出会うことになるのか。その時がもう楽しみでならんですよ。

2024年2月5日月曜日

『まんがホーム』2024年3月号

 『まんがホーム』2024年3月号、昨日の続きです。

『うちの秘書さま』

今日はバレンタインデー。七瀬から贈られる巨大なプレゼントに警戒心高めるはじめです。過去の記憶が危険を告げる! とりあえず穏便にすませようとするはじめの世渡りに、七瀬が焦って生モノだからすぐ開けた方がいいと。生モノ!? 開けてみたらはじめの父が入ってて、生モノどころか生き物じゃん! 速攻で蓋を閉じて屋外放置。ほんと、こういうところ、はじめも七瀬に似てドライな対処です。

はじめ父、ここにきたのはチョコをもらうためというのですが、なんでそれで息子に贈られようとしたの!? 本当におちゃらけたお父さんで、もらえるチョコが減ったら社長なんてやめちゃおうかなとか、これなかば本気だな……?

いやほんと、この話が会社を駆け巡ったかと思ったら、まさかの七瀬チョコがはじめではなく父に贈られ、それにチャレンジする父の鬼気迫る様子! すごい気迫だ……、と思ったら一口食べて卒倒。しかしそのヤバいチョコになにかしらの薬効が!? ほんと、七瀬はチョコになにを混ぜたのか。怪我の功名なのかどうなのか、わからんけれどさすがの父でありました。

『天下分け目の小早川くん』

髪を短くした明智さん。いや、実際かわいいよね? これぞマイナスの美学! 完璧すぎて目がやられちゃう! はいいとして、これ、ただのイメチェンじゃなくてヘアドネーションなんですね。立派な志だなあ。

しかし、ほんと可愛い。「ロン毛小早川」の一コマ目とか、実際最高度のかわいさ記録して、いやもうすごいな、見事でした。

で、面白いのがここから。ヘアドネーションに興味持って、自分たちも髪を伸ばしたいという男子たち。そんな彼らに、ロングヘアーの大変さを説く明智&浅井。ほんと、この苦労知らずどもめ、と責めんがごとし圧が見事で、しかもこの苦労を3年続けないといけないよ?

この一言にまさしく心が折れた男子たち。いやもう、女子の苦労、染み入るものありました。

『歌詠みもみじ』

好物のプリンに反応見せないママさん。どうも虫歯が痛む模様? でも虫歯じゃないと頑として否定するママさん。おとなげないんですけど、そこからの駄々はちょっとかわいかった。娘には、さっさと歯医者にかかりなさいといった母が、自分のこととなるとこの体たらく。いや、でも苦手というのはそういうことなんでしょうね。

虫歯は早期治療が肝要で、というのも軽いうちだと治療も別に痛くない。すぐに終わるし。でもママさんの歯は自身絶句するほどに進行してしまっていて、ああー、ママさん、大変だ。と思ったら、マッドデンティスト!? これ、もみじにしてもママさんにしても、歯医者嫌いがこんなに揃ってるの、この人の存在が理由じゃないの!? いや、違うか、だってもみじもママさんも、前回治療で出会ったっていうんだもんな!

それはともあれ、もっとやさしい歯医者さんに移ったほうがいいよ! そう思わないではおられない、緊迫の治療風景でした。

2024年2月4日日曜日

『まんがホーム』2024年3月号

 『まんがホーム』2024年3月号、昨日の続きです。

『カワイイだけでは飼えません ~さくらば動物病院カルテ~』

動物を飼うとなると避けては通れないこと。ペットの最期を看取る、ついにその話題が描かれました。

最初に電話を受けたときから、もうどこかシリアスな雰囲気が流れていて、なにかあると予感させられました。患畜のクーちゃん。おととい退院したばかりというのですが、このクリニックに向かうタクシーの中で息をひきとってしまいました。

愛犬の死に泣きくれる飼い主さん。一番つらいのは飼い主と、スタッフだけになるまで泣くのを耐えたキョウスケ。どうしても泣いてしまうのを我慢できず、花を摘んでくるのを口実に熊倉のそばから離れたら、飼い主の娘さんに見られてしまって、でもこうして愛した犬のこと、家族でもないのにちゃんと惜しんでくれる誰かがいるというのは、飼い主さんにしてもなぐさめになったりするのではないでしょうか。

ちょっと恥ずかしいかもしれないけれど、キョウスケ、娘さんにサポートすると伝えて、かっこはつかないんですけどね、でもその真摯な言葉は通じたんじゃないかと思います。

『こんなにカワイイ音瀬くんが女の子のはずがない』

喫茶のらねこ閉店の危機を前に、存続のための策を模索する皆。まさかそこに、スタッフでもない橘が呼ばれるとかね、どんな信頼感なんだろう。

存続のために売上をあげよう。宣伝して集客すると、正攻法に出る橘なんですが、まさかの女装店員押し! ここで音瀬の秘密を曝露しちゃうのかい!? と思ったら、なにをいまさら案件でしたか。従業員も客もみな、そんなことわかりきっていて、知らなかったの音瀬だけ! いやもう、いつもながらの不憫な音瀬でありました。

不憫といえば森川もなんですよね。宣伝のために新制服を撮影しよう。で、メインは音瀬でしょう? 対し森川はというと、背景ならまだマシな方で、レフ板持ちとか、完全に戦力外扱い! 酷いよ、橘、もっと森川のこともちゃんと撮ってあげてと音瀬が抗議するも、かるく転がされて、あかんなあ、音瀬。

しかし、これで本当に喫茶店の存続はかなうのか。小池いろはが父哲明に継続を申し出るもその反応はかんばしくなく、ああ、ここからどう逆転するのだろう、と思ったら、父、男の娘好きでしたん!? まさしく音瀬のカワイさにまいって、見事に一ファンとして必要以上のサポートをするにいたるって、いやもうほんと、こんな展開になろうとは思いもしないってやつでした。

こうして閉店の危機は回避され、と思ったら、その影で泣くものがひとり。ああ、森川。さすがにかわいそう。この人、どう救われる道があるのでしょう。とりあえず橘には期待できないんだよなあ。

2024年2月3日土曜日

『まんがホーム』2024年3月号

 『まんがホーム』2024年3月号、昨日の続きです。

『ヲトメは義母に恋してる』

ああ、寿々への恋心を抱える鈴。その思いはすでに告げられ、そして家族の新たなステップとして父と寿々が結婚。この少々複雑な恋のベクトル。しかしこうなってこそ、タイトルにいうヲトメと義母の関係、それが成立するというわけなのですね。

結婚式の寿々の衣装。本人よりも娘の鈴の方がテンション高かったというのですが、その甲斐あって、すごく綺麗な花嫁さん。そのお義母さんに向ける娘、鈴の思い。その表情の美しいこと。

ちょっと不思議で独特で、特別なふたりの関係。その関係がどう続いてどう変化していくのか。その未来に思いの引かれる、そんな最終回でありました。

『天国のススメ!』

さすがだ、草間。霊がついてる、そう書かれていたいわくつきのフォトフレームを入手して喜色満面。けだるげなお姉さん幽霊も、あまりにもハイテンションな草間にあてられて、つっこみがとまらず、ええ、もの静かそうな人なのに、すっかりテンション違っています。

開かないフォトフレーム。その中にはあの人の思い人の写真が! しかしそれが私かどうかわからない。葛藤に身悶えする幽霊、マーガレットなのですが、状況から推測するに自分ではないかも知れない!? 別人の可能性を突きつけられるたびに身悶えする彼女を助けたのが太一。そしてここから、写真に写っているのが誰か、確認しようという話になるのですね。

フォトフレームが開かないの、てっきり霊とかそういう力かと思ってた。けど違うのか。なんと物理でやっつけます! 頼むは全てを物理で解決する都さん。指でピーッてやって開けるのですが、相談にいった太一自身が引いとるじゃないか。ほんと、そしていったん猫を挟んでからの、マーガレットさん。ええ、かくして成仏はかなって、また新しい恋がはじまるというのですね。

『はなまるゲーセン飯!!』

日曜日になると常連客がやってくるあがいん。バイク乗りゲーマーのカズさんが、まだ小さかったころの園香の話をしたりしましてね、この人にとってはあがいんの食事と雰囲気が大切、仙台からバイクで戻ってきては食べて遊んでいってくれるというのです。

さて、我らが田貫くんはといいますと、アルバイト先を探しています。ゲームをするにも食事をするにもお金は必要。だからなんとかバイトしてお金稼いで、というんですが、その心情に共感してくれるカズさん。こうしてだんだんとあがいんを中心とした人間関係の広がっていくというのですね。

お金が必要な田貫くんに朗報。カズさん発案で、新聞配達のバイト、新聞屋のおっちゃんに聞いてくれるという。こうして仕事にありつけた田貫。頑張って仕事するんですが、新聞配って野菜もらって、犬にもサービスしてもらって、そして最後には園香があがいんで待ってくれています。

ちょっとのどかで、人間関係が不思議と優しい、そんな田舎の情景。田貫くんもだんだん馴染んできてますね。

2024年2月2日金曜日

『まんがホーム』2024年3月号

 『まんがホーム』2024年3月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』。バレンタインデーを目前に、台所にてチョコレートを手にしているらいかです。板チョコのはじっこをちょっと折り割りまして、つまみぐいしようとしているところ。全体にポップな雰囲気ある今月の表紙。この感じ、うまくプレゼントのチョコレートができるといいですね。この他に『ヨメウラ三国志』、孔明月英夫妻をあしらったチョコレートを作る作者さん。友チョコというには気合いはいりすぎてるチョコレート贈ってる『はなまるゲーセン飯!!』、そしておだんご? 食べさせてもらってる様子が描かれた『サレ妻お江戸リコカツ録』です。

『魔界の愛されCEOは元勇者』

この世界、法治がちゃんとしてるなあ! 妖精と出会った勇者。一緒に旅しようという妖精を前に、動物を拾った時は遺失物扱いで届出が必要と説明する。いや、それって飼い主がいる動物の場合では? いや、野生動物ならまた別の問題が出てくるのか? いずれにしても、思いのほか法の整備がなされているんですなあ、この世界。

妖精を拾ったと、国に報告する勇者。そのせいでストレスでやられたと誤解されるんですが、勇者とか魔王とかがいる世界なのに、妖精は非現実的と思われちゃうの!? 幻覚扱い。実在を疑われる妖精にとってもショックな話ですが、それくらい妖精はレアってことなんでしょうか。

そういえば、こちらの世界でもゴリラが想像上の動物扱いされてた時代がありましたが、そんな感じなんかも知れませんね。

かくして勇者と同道することになった妖精。それを監視する魔王に深い感銘与えて、これからしばらくは妖精が話題の中心になったりなんかしますかね? だとしてもちょっと面白そうです。ビジュアルもゆるくてかわいいし。

『ヨメウラ三国志』

今回は『孔明のヨメ。』特別編。作者の取材日記が描かれるのですが、舞台は赤壁! おお、何箇所か候補地があるとは聞いていましたが、今はほぼ一箇所がここと見なされるまでにしぼられてるのですね。

その名も赤壁市。すごいな、これ、ずっと前から変わらず赤壁市なのかな。今ではテーマパーク然とした様相呈していて、立派な外観のホテルあり、巨大メカ関羽ありと、ええっと!? メカ関羽!? ど、どこに向かおうとしているのか。

しかしそのメカ関羽、残念なことにフィギュアとかないんですって! そりゃあ残念だなあとちょっとネットを調べてみたら作者さんのtweetを発見! すごい、これはタカラトミーあたりと提携して変形トイを作ろう。そう思うくらいの力作でした。

今回の中国紀行は、歴史を旅するというより、中国のお国柄を知るといった風が強い印象でしたが、それもまた面白く、そしてそうした体験が本作に盛り込まれていくという裏話も。ええ、本当に面白い。おかげでちょっとした旅気分です。

『ガチ恋カウント2.9』

メイデンならぬ芽生子としてリコとの関係を続けたく思っている芽生子。リコにレスラーになるより観客でいた方がしあわせなのではないかと問うてしまい、それに対してリコは、自分のしあわせは自分が決めるときっぱり!

こういうところ、気持ちのまっすぐさ、芯が一本通っていると感じさせるものがあって、ああつまりはこういう姿勢が評価され、今のチャンスを手にするにいたる要因だったんだなあと思わされた瞬間でありました。

しかし気持ちがまっすぐなのはいいとして、思い込みもまっすぐなのがリコですよね。メイデンのトークを曲解! さらにプロレスへの気持ちを決めるにいたったその理由。ええっと、ちゃんとすべきという気持ちを、はちゃめちゃでもいいんだって肯定してくれたっていうのかい!?

いや、でもほんと、これは大切なことかも知れないなあ。一種、道を誤った瞬間なのかも知れないけれど、つまらないところに落ち着こうという気持ちをふりはらって、自分のありたい自分に向けて進路を向けさせてくれた。それはそれはリコにとって意味のある出会いだったんだなあと思わされる発言で、こうした出会いに恵まれた人はしあわせだって思ったのでした。

そして今回、メイデンの後輩、ダテン選手、ケルビィ選手がリコと芽生子のいるお店にやってきて、メイデン、リコに身バレ!? と思いきや、すんでで隠れることに成功。そこからのダテン、ケルビィとのトークが芽生子に誤解を気づかせてくれて、ついに自ら名乗り出る決意がついた!?

いや、どうなるんでしょう。少なくとも芽生子のことメイデンと知っているふたりの前に現れて、これでそのままメイデンであることをリコに秘密にできるとは思えない。これはいよいよメイデン=芽生子とバレてしまうのか。そしてふたりは結婚するのか!?

風雲急を告げる展開ですよ!

2024年2月1日木曜日

今日は休みます

今日は休みます。