2023年1月31日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2023年3月号

 『まんがタイムきららキャラット』2023年3月号、昨日の続きです。

『ニチアサ以外はやってます!』

皆で作りあげた『オン・ユア・ゲイズ』。はたして観客の反応は!?

ええ、見事、好評を博したのですね。客席にまきおこった拍手と歓声に、緊張した面持ちでいた特撮研の皆の表情もほころぶ。安堵と、そして高揚のいりまじった様子に、この子たちがどれほどに気持ちを張り詰めていたか、そして今どんなにか大きな喜びを感じているか。伝わってきたのですね。

そして皆を出迎える特撮研OGたち! それはいいんだけど、祝黒兎、はっちゃけてるなあ! ともに喜んでくれて、けれど批評はかなり厳しめ! こうしたところ、しっかり先輩しているのかもなあって思いましたよ。

この上映に新入部員獲得もかかっていた。さてその結果は!? と思ったら、あまりに濃い特撮研の面々にひいちゃってるよ! 残念ながら、すぐさま新入部員をお迎えして、ということにはならなかったですけど、いずれは皆のスピリットを引き継ぐ新しいメンバーがきてくれるといいですね!

次号、最終回だそうです。そこで描かれるものはなんなのか。新しい特撮研? それとも皆で取り組む新企画? きっと彼女らの前途にはより一層の飛躍があるのだろう。そうした思いがするのは、これまでの皆の歩みに魅了されるところあったからだと思います。

『ササエルの中には誰もいない』

やったあ、ローカルアイドル青羽未萩、再登場だ! 小依を男の子だと思ってドキドキしていた未萩。女子と知ってショック受けてた未萩。けれどひとたび灯った恋の炎は、性別のどうたらこうたらなど軽く越えてしまうのですね。

小依に会いたい、その思いをつのらせて、自ら電車を乗り継いでやってきた。そして知る、小依と稲井のただれた関係! 小依を奪われてはなるまいと飛び込んだのはいいものの、稲井の意味深発言に動揺させられたり、しまいにはチョンマゲかじられたりと、好きなようにもてあそばれている! さらにはササエルの秘密を守るために小依の言動が怪しくなったりと、ほんとに地味にカオスな状況。でも一番カオスを生み出してるのは、未萩の恋心に気づかぬ小依の濃厚接触だったんじゃないでしょうか。

いや、これ自体はかまわない。もっと、もっとやってくれてもいいと思ってる。

わりかしチョロい未萩。結局、小依はじめ稲井とヤッチー4人での行動、楽しんじゃってるのはいい感じ。そんなチョロい彼女、目当ての小依を射止めることはかなうのか。その前に稲井に捕食されてしまうのか!? 小依のうとさは相当なもの。このままだと稲井に捕食されるルートに飛び込んでいってしまいそうです。

『RPG不動産』

いつぞやの迷子になっていた神様、ミモが提案する、時を遡り、争いの発端となったラスティーレとサトナの間に起こったトラブルを解決する。悲劇の大本に手を入れ、解消してしまおうという禁じ手に、リスクも省みず皆して手を染めようというのは、それだけ皆の経験した悲劇が深くつらいものだったからなのでしょう。

失敗すれば自分たちが消えるかも知れない。それでもあえて時を遡る。皆がしあわせになる未来、それがあるかどうかは神であるミモにさえ明言できない。そんな状況で、いつもは慎重あるいは臆病なルフリアでさえ迷いを見せなかった。

ここに至るまでのできごとが、それだけ心痛の極み、誰もが避けたいと願うほどつらいものであったがゆえでありましょう。

時を遡っていくPRG不動産の皆。戦争の最中、ラスティーレとサトナの対立、そしてラスティーレの死が描かれ、さらには王に取り入りラスティーレ討伐の道筋をつけようとするサトナ、さらには傷つき森の中逃走する幼ないサトナが人の姿を手に入れる場面にまで遡り、ついにはラスティーレ、サトナの幼少期にいたる。

美しい庭園にドアのみが立つ不思議な場所。ここはラスティーレとサトナの約束の場所なのか。あるいはふたりにとってのはじまりの場所なのか。ここから語られる、ことの真相。そこで琴音たちが果たす役割やいかに。これまでが苦しさ覚えるほどに過酷な展開だっただけに、闇を苦悩を切り開くような活躍の見られること、期待してしまいます。

2023年1月30日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2023年3月号

 『まんがタイムきららキャラット』2023年3月号、一昨日の続きです。

『恋する小惑星』

大学生の実態に触れるべく、桜の部屋にやってきたみらにあお。と思ったら、イノ先輩まで! 思いっきり自室のようにくつろいでるモンローまでいて、地学部としての初年度メンバー、勢揃いですよ。

大学生たちの日常。高校生よりもずっとアクティブで、自由度の高いことを知って、ちょっと驚いてるみらですよ。夜中にカラオケいってるの? こうしたところはほんとに意外で、レポートやるにもカフェにいったりする? これ、見栄はってるだけなのか、それともほんとに普段からそんな感じなのか、ちょっと気になるところですよね。

大学の時間割についても、高校生には意外な感じですよね。高校と違ってあらかじめ時間割が決められていない。自分のテーマにもとづいて、必要な単位を選択していく。人によって時間割違うし、たくさんとるのも最低限にとどめるのも自由。みらとあおには新鮮だったようですよ。

今回のエピソード、みらたちの目標、小惑星探しの新しい展開を後押しするためのきっかけづくりだったのでしょうか。新しいヒントを得るために桜とモンローがつてを辿ってくれるという。これが桜やモンローの世界をより広げるきっかけとなるかも知れないし、またみらたちの目標達成の一歩となるかも知れない。

この、テーマを定めて目標に向かうことが世界を広げるというところ、この漫画のらしさがよくよく出ていたと思いました。

『ごきげんよう、一局いかが?』

冴、思い切りましたね! 変な噂が広がってるからと、千星や乃々花との麻雀活動を自粛していた冴。まわりから変な子と思われたくない。場から浮きたくないと気持ちがあまりに強いせいだったのだけど、でもなんでそう思うようになったのか。

帰宅後、オンラインで千星たちと麻雀打っている時に、その気持ちの大本に立ち返ることができたんですね。普通でいたかったのは、友達が欲しかったから。ええ、冴にはもうこうやって一緒に遊べる、そして自分のことを心配してくれる友達がいるんですよ。思いがけず麻雀が繋いだ縁。それが冴にとってどれほどに大切なものとなっていたか。そしてその存在の確かさに触れて、今どれだけに心強いものとなっているか。

冴の心がどんどん強く、生き生きとしてくるその様に、ただ麻雀を打てたからということ以上のもの感じさせられたのでした。

そして冴はもう噂のことなんて気にしない。いや、ちょっとは気にしてるね! でも、教室でも普通に千星に話しかけて、すっかり立ち直れたみたい! そして千星はさらに前進、噂の出どころ調査をしていたっていうの!

ああ、この子、いつぞやの物陰から千星たちを見ていた子だ。どんな子かと思ったら、乃々花の妹? 妹分? 純礼という子、乃々花を冴にとられてはたまらないと噂を流すにいたった模様。頑なさ見せるその様子。打ち解けるのはいつの日か。まだまだもう少し悶着ありそうですよ。

『ひよ&びびっと!』

奇行の目立つひよ。なぜかというと、あやもりんと一緒に部活動できるから! あまりの僥倖になにをやるにも手につかず、授業中だって気もそぞろ。それはそれは日常生活も危ぶまれるレベルなのですが、それがあっさり肩透かし。あらー、あやもりん、部活にこないの!?

思いきり引っくり返ってるひよが可愛いよね。来てほしい? って聞くあやもりんに、黙ってうなづくひよ。ふたりいい関係だなあって思いましたよ。

あやもりんから相談されるんですよ。動画のネタをどうしようって。自分な好きな動画、見たいあやもりんをリクエストできる機会が舞い込んできた! ってわけですが、それで欲望に負けず自制するひよがすごい! いや、普通に自分の欲望一直線でもよかったのでは? そんなにおかしなこといわないでしょ、ひよなら。いや、ゆうのかな? ひよの欲望とはいかなるものか。そこにこそ興味もわこうというものですよ。

さて、ひよのアドバイス。あやもりん癒しのASMR! というのですが、あやもりんの偏ったASMR観が炸裂! 罵倒音声にひよがダメ出しするも、男子どもには大好評!? ここで男子を追い出す過激なひよの言動に、これはこれでと喜んでる男子ども、君ら本当に高校生か。あまりにも変態のレベルが高すぎやしないかね!? 彼らの将来を案じてしまう案件でした。

さて、ひよのさらなるアドバイスにより完成を見たあやもりん癒やしの応援ボイス。いざこれを動画に仕上げてみたら予想もしない展開に!? 動画に寄せられた最初のコメント、「どこが癒やしなんだ…」がもう端的に面白い。ほんと、きっとこれはこれであり、ってなっちゃったんでしょうね。あるいはツッコミどころが勝利の秘訣だったのかも。話題になったようで、あやもりん的には全オッケーですね。

2023年1月29日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2023年3月号

 『まんがタイムオリジナル』2023年3月号、一昨日の続きです。

『カントリー少女は都会をめざす!?』

よくよく考えたら、八重の好きなものへのアプローチ、小学生男子っぽさありますよね。好きなものがあれば、関連する品、情報をこれでもかと収集してそれをとにかく覚えるみたいなところ。もちろんすべての小学生男子がそういうわけじゃないけど、マニア傾向のある子なんかだと、やたら鉄道に詳しかったり、自動車なら自動車、エレベーターならエレベーター、信号機なら信号機みたいな、自分のテーマに基づいた情報収集して、物品収集して、知識蓄えるのが嬉しい。

今回の八重の行動、最寄り駅からお店までの距離を伝えるのに、東京ドームいくつ分、って東京ドームは面積の単位じゃなかったん!? それで伝わらなかったら、今度は東京駅の長さ。それでも伝わらなかったら、東京タワーの高さでもって伝えてくる。

この東京タワーの高さっていうのがですね、333メートル、覚えとったわ! 学習まんが経由かあるいは小学生年鑑みたいな書籍経由か、ともあれこうしたランドマーク的なものの高さ大きさ、覚えていたっけなあとなんだか懐かしくなりまして、はっ、そうか、八重のやってること、小学生の頃の自分とそんなに違ってない!

なんて思ってしまったのでした。

都会とは遠くにありて思うもの。なかなか触れる機会もなければ、憧れをどのように満足させればよいのだろう。八重にとっての解は、ありったけ情報収集してとにかく覚えるだったんだろうなあって思わされて、こうしたところになおさら八重に対する親近感覚えたりしたのでした。

『敷金礼金ヤンキー付き』

大野佳は特攻服や旗の刺繍をして稼ぎを得ている、と冒頭で紹介された矢先に引っ越しバイトしてる姿が描かれてるの、そうか、刺繍だけじゃ充分な収入にならないんだなあ。そんなに受注があるわけでもなさそうだし、頼みの通販サイトでも人気が奮わない。

ところで、佳、不登校だそうですが、いわば中卒状態で一人暮らし、ヤンキーアパートはそれなりに家賃も抑えめなんじゃないかって予想しますけど、おそらくは家賃も食費も光熱費も全部自分でまかなってるんでしょう? すごいな、立派な勤労学生じゃありませんか。いや、学校には通ってないのか。ともあれ、楽して毎日ぶらぶらしてるとかじゃない。結構な苦労人なのですね。

そんな佳が見栄を張ってしまいました。刺繍の売り上げについて七恵に聞かれて、よせばいいのに2位だなんていっちゃって、ああー、七恵もそういう傾向あるけど、ここの住人って基本こういう時に見栄張っちゃうよね。で、大抵それがトラブル引き起こすきっかけになるんですけど、普通ならバレない見栄がまさかのランク1位登場でバレるとかね! 予想外の展開に一番動揺したのは佳だろうとは思うんですが、まさかそれで暴力沙汰にまで発展! いや、これはわりと想定内の展開ではありますね!

佳にとってのプライド。なにが一番大切なのかが際立ったエピソードだったと思います。たえや七恵の手前、ちょっとかっこつけた、その見栄も佳には大切だったんだろうけど、それ以上に譲れないものがあった。自分のルーツ、先達から引き継いできたプライド、それこそが佳にとっての譲れない思いだっていうのが本当によく現れていて、そうですよね、ヤンキーって仲間とか大切にしますもんね。そういう心意気がどーんと出て、でもってそれが鬼火火粗にも通じたってわけですよ。

ああ、今風ヤンキーのこの人も、根っこには佳たちに変わらぬものを抱えてるのかもなんて思っちゃいましたよ。ぶつかって、わかりあって、根は不器用なのかな? 物騒で乱暴ではあるんですが、なんだかんだで微笑ましい関係です。

『通勤通学クエスト』

面白いキャラクター、表立ってきましたね。サカキ! 一人称がサカキ。漢字で書いたら榊? 柏木と菊池、桜井の3人でいった釣りの話を聞きつけて、自分はさそわれてないってゴネるのね。みんなと遊びたかったのにハブられてショックなのかな? と思ったら、むしろ桜井に懐いているのか。桜井と一緒に遊びたい、その一心である模様。

サカキにとって桜井は憧れの人なんですね。かっこいい桜井。なんでもできる桜井。当然釣りでも大活躍だろうと思っているサカキなんですが、実際にはまったく釣れてない。さらには料理もさっぱり。それを熱心に取り組んでましたよって、嘘はつかずに本当のところをうまくボカして伝える柏木の気づかいよ!

そうしたところを評価してくれる桜井もまた、素直ないい人だなって思いましたよ。平凡な柏木。かっこいい桜井。それぞれの個性がゆえの自然体。桜井はついついかっこつけてしまいがちだけど、柏木はかざらない。でもそれがかっこいいんだといってくれる人がいるのは、とてもよいなあって思いました。その人の持ち味、価値ってのをちゃんと評価してくれる、そんな土壌がここにはあるんですね。

2023年1月28日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2023年3月号

 『まんがタイムきららキャラット』2023年3月号、発売されています。表紙は『恋する小惑星』。みらに手を引かれるようにして走るあおとイノ先輩の3人です。冬の寒さもものともしない、そんな元気を感じさせるイラスト。ニットの帽子にイヤーマフ、ダウンジャケットと、暖かそうな格好しているそれ以上に、その浮き立つ気持ちが寒さを吹き飛ばしてると思わせてくれる溌剌さです。あおの双眼鏡からしたら、この子たちの今の興味はやっぱり星ですかね。でもたとえ寒さや雪であっても、きっと楽しんで観察して、学びそうな子たちです。

今月は新規ゲストが5本です。

『コンビ名、考え中。』

未定のつもりで書いた名前が正式になってしまった漫才コンビ、考え中。いまだ駆け出し、夢は賞レースにて勝ち上がって売れるなんですが、今は職業掛け持ちで地下ライブに出演している身。ひとり目吉崎は家庭教師、もうひとり高野は医者! 専門医まで持っている、とはいえ非常勤の不安定な身分。ならば夢を追いたい! みたいな感じなのでしょうか。

今回はふたりの顔見せ、どんなキャラクターか見ていってください、みたいな感じでした。吉崎の教え子、浪人生の青井の前で、悩みを聞きつつ自分たちの状況伝え、そしてひとネタ見てもらおうという流れ。そこで、吉崎と高野の個性やネタの方向性が見えてくるというわけです。

この漫画はキャラクター押し出しながらも、メインは漫才ネタのようですね。そこかしこにボケとツッコミが差し挟まれて、そして漫才ネタでは「きらら」の、作者の、とメタなネタまで飛び出してくる。そんなちょっとネタ方面に攻めている漫画。次回は賞レースに挑む彼女らが見られるのか、あるいはもっと攻めたネタ重視でくるのか。そうした振り幅にも期待です。

『勇者は仕事中です!』

魔王城にやってきた勇者。普通に玄関チャイム鳴らして訪れるの? と思ったら、ピザのデリバリー。勇者、デリバリーのバイトをしてるんですね。

暗黒の時代、飢餓に苦しむ民衆のもとに食料が届けられたのがデリバリーのはじまり。かくして、今や一大デリバリーブーム? 勇者のみならず、サキュバスもデリバリーのバイトをしている、そんな時代になっているんですね。というか、店長がダンピール、いわば魔物なのか。これを見る限り、魔物と人類はわりと平和に共存できているみたいですよ。

それでも勇者は魔物退治をするよう要請されているようなのですが、魔物を倒してもなんら儲からない! 勇者の仕事では食っていけない! だからバイトだ!

ほんと、異世界でもといっていいのかなんなのか、どこも世知辛いですなあ!

今回はドジなサキュバス、アンフィーのアンラッキーに巻き込まれながらも結果オーライ。バイト代も入って嬉しい勇者。アンフィーのおごりで酒場で楽しい時間を過ごして、本当に勇者業そっちのけ! でも、これでうまく運ぶなら、この方がずっと楽しそうでよさそうです。

『ワンダーメイツユートピア』

一見普通に見えるけど、どこか不穏な要素の見え隠れするこの世界。そういえば、蜂を退治しに飛び出していきそうになったアルをとめる時、あゆみが笑顔で結構な握力見せていましたね。この握力、普通に力が強いとかかなと思っていたら、そうじゃなかった。実は……、という裏側が徐々に明かされていくのですが、なんとあゆみは魔法少女をやっている。変身しなくてもかなりの怪力発揮して、学校の机くらいなら普通に軽く破壊できてしまう!

こ、こんな力でアルの手を握りしめていたの!? よくバキバキにならなかったね!

と思っていたら、この世界に攻め込んでくるエイリアンが出現!? 物理では攻撃が通らない、変身して魔法を使わないといけない! となってようやく渋ってた変身するんですが、恥ずかしいといっていたその衣装、別に特段露出が多いとか、そういうこともない、普通にきれいめの衣装ですよね。

さあここから戦闘かと思ったら、エイリアンは姿を消して変身し損! そしてまたも明かされたもうひとつの秘密。アルが地球に攻め込んできているエイリアンのひとりでありました!

アルの手がバキバキにならなかったのは、あゆみが加減していたからじゃなく、アルがエイリアンだったから!? はとりあえず置いておいて、このふたり、戦うことになりますのん!? いやもう、まさかの友達同士での戦闘とか、避けるのかやりあうのか、少なくともあゆみは戦闘避けたいみたい。ほんと、これ、どう転んでいくんでしょうね。

『現実逃避さりげなく』

突然山にいこうといいだしたほたる。アクティブな性格なのかな? と思ったら、これが現実逃避。大量の宿題から逃げたいばかりに、山行きを提案したというんですね。友人のユキはほたるの性格よくわかってるから、基本取りあわず課題やるよう進言するんですが、ほたるの逃避に向ける情熱はおさまることなく、次から次へとリフレッシュ案を出してくる。

ユキ、取りあわないのはいいんだけど、無理にほたるを制止したりもしないから、なんだかんだ宿題は滞りっぱなしですね!

結局、ほたるに押し切られるかたちで山にいくんですが、タクシー貸し切り!? お金がすごくかからない!? からの、景色見るだけ見て即帰宅? でもその前にとほぼ無理にバンジーやらせて、おしおきがわりに反省させるつもりが、バンジー筋肉痛のせいで結局宿題は進まない!

このなんだかんだつきあうユキの面倒見と、ほたるのユキと一緒になにかしらしたいという気持ちのマッチング。ラストのあのやりとりにふたりの関係が凝縮されていたように感じました。

『ゆびとつち』

陶芸教室で講師のバイトをやっている及部由生。陶芸体験にきた紡地依央にレクチャーするも、どうも会話がはずまない。というか、どことなく噛みあわない……。素っ気ない性格なのかな? と思ったら、それ以前にコミュニケーションが大の苦手である模様。話があわない、あわせられないとかだけじゃなく、自分のやってることでキラキラされると気持ちが後ろ向きになってしまうらしい。

うん、なんだろう、ちょっとわかるからつらいな。そうか、自分も生きづらい組だったのか。

陶芸体験中、紡地が及部に話しかけるも一言返事が帰ってくるだけで、まるでやり取りが続かない。その気まずさ、いたたまれなさ、ひしひしと伝わってくるリアル感あってすごかった。その後も基本やりとりは最小限なんですが、いざ土をろくろにセットしてみると及部の雰囲気も少し違ってきて、土に向きあうときは気持ちが自然に上向きになるんですね。

温度差のある紡地と及部のテンションだけど、それでも一緒に湯呑みを作り上げて、これにて陶芸体験は終了。及部の陶芸への真摯な向きあいと、紡地の触れた陶芸の楽しさ、それが今回のメインとなる軸で、そこに及部の困った性格が一味添えるといった塩梅です。

そしてこれ限りかと思われた及部と紡地の関係だけど、まさか紡地の話していた高校の陶芸部。そこで再び出会うとか! そうでした、及部が次のバイト先に言及してた、それがこの高校陶芸部の講師だったんですね。

ままならないのか、縁なのか。でも一度は知りあった仲、事情も性格もすでに少しは知れているわけで、若干でも楽だったりしないかな? しないかも知れんなあ……。及部、本当に難儀な性格です。

2023年1月27日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2023年3月号

 『まんがタイムオリジナル』2023年3月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。榊医師の雪像を作っている山下ナースと柚月ですよ。ど真ん中に山下さんがこない、ちょっと珍しいパターン。榊先生の存在感が無視させません。そして『おしかけツインテール』花梨は猫耳帽子に俊郎雪だるま。『小森さんは断れない!』しゅりは大谷雪像を手にのせています。今回のテーマは雪だるまなんですね。『らいか・デイズ』らいかは、スタンダードな雪だるまを作っていますよ。

今月は新連載? が1本です。

『かむろの異国料理帖~すずは出島のくずねりさん~』

舞台は江戸時代の長崎。丸山遊廓の禿、すずらんを主人公に、この時代の洋食事情? を描いていく漫画であるようですよ。ついている太夫が出島に出入りしていることで、異国の風物に触れる機会のあるすずらん。見たことのない食べ物、調理道具に興味津々。今日もオランダ商館の料理人、フォンス・クラーセンとともに、異国風の、そして日本風でもある料理に挑戦するというのです。

挑戦するという料理は、もどき料理。肉の入手が困難だった時代、なんとか故郷の味を再現したいというクラーセンの望みに応じ、高野豆腐をベースにした肉料理もどき。オランダの肉団子、ヘハクトバレンを作ります。

作り方も、材料手順が丁寧に描かれているから、真似するだけでそれっぽいのを再現できそう! こういうところも嬉しい漫画。

和洋折衷で、足りないものでも工夫で乗り切る。そうした要素もまた魅力となりそうな一本です。

『おしかけツインテール』

割引券を無駄にしちゃった花梨。でもずいぶんと余裕ができたようで、過去のように悔やんだりはしません! 花梨も大人になったんですねえ。

花梨が成長するということは、この家を出ていく日が近づいているということでもあって、そうしたところは物悲しい。今回の割引券やポイントカードの話題も、この街を離れれば無用になってしまう。ならばこれをこの街の思い出として、スクラップブックにまとめよう。

ええ、いずれきたる別れの準備が進んでいるのです。

ポイントカードに割引券、そしてショップカード。通ったお店、利用したお店を思い出させるものがあれば、なにを買ったか、それを記憶するためのレシートも。この、なにを買ったかというのが、一緒に暮らした俊郎との思い出というのがね、花梨の大切にしたいものがうかがえるようで、切ないやら、微笑ましいやら。

ええ、別れが近づいていますね。その時に去来する思いやいかに。その準備を、花梨だけでなく、我々読者もしていく段階なのかもなんて思わせてくれるエピソードでした。

『となりのフィギュア原型師』

晴着の代表、可愛いね! と思ったら、即新年会突入ですよ。

こたつに料理。いつものメンバーで気兼ねなく楽しもうというところに、倉田がきた! いや、倉田いいじゃん。倉田可愛いじゃん! と思ったら、健気なふりしてババンバーンだよ! なんだよそのしてやったり、計画どおりって顔! ほんと策士なのかなんなのか、食えない人だよ倉田さん。

大人が集まれば酒! というのはいいんだけど、せっちゃんは危ない! 去年の大惨事からの注意喚起がなされたのに、今年もやっぱり大惨事だよ! からの、代表も酔ってるね!? 半藤におんぶをねだったよ!? で、こういう時にハッスルするのが羽喰さん、と思ったら、寝ちゃってる! 惜しいことしましたね!

半藤に、代表との関係をいろいろ聞くの、倉田の役だったんですね。代表の好意に気づいてないわけじゃないんだろう? からの、半藤の受け答え。ここにこの男の誠実さというか、生真面目さが見えていいですね。で、これ、倉田は友人桐山のために半藤の背を押そうとしたのかと思いきや、違うっぽいな!? 仕事に支障が出るのを怖れたか! ああ、やっぱり取引先の社員だけはありました。

そして半藤、思わぬ濡れ衣。これ、続くのか? それともこの落ちだけで終わるのか? わからん。なんか、代表がより一層に半藤のこと意識する、そんな布石が打たれたのかも知れない。ええ、なにかしら動いたとしても不思議ではない展開になってきましたよ。

『おひとり好きの富士宮さん』

面白くなってきましたよ!

これまでは内山しか知らなかったオフの富士宮さん。そのくだけてさばけた様子、ついに内山以外の同僚にも知られてしまった! それは胡桃。同窓会という戦場からの帰り道、なにも食べられなかったという胡桃が入った焼肉店。そこでひとり焼肉を楽しんでいた女性客、それが富士宮さん!

あまりにいつもの姿と違うから、胡桃、富士宮と気づいていないんだ。思わず入店してしまったものの、ひとり焼肉というハードルをともに超える同志がいてくれた。その安心感から、どんどん自由になっていく姿が実に素晴しくって、食べ方、順序にバランスもろもろ、こうしないといけないといった枠、決まりごと、不自由をとっぱらって、自分の好きに邁進していく様子は、胡桃をずっと魅力的にしてくれていたと思いました。

オンでは完璧、オフでは自由。憧れの完璧女子、富士宮に加え、謎の自由人、眼鏡のお姉さんへの憧れも知った胡桃の新たな目標。まあ、そのどちらも富士宮さんなんだけど。ともあれ胡桃の新たな世界に踏み出す一歩となったエピソード。いやもう、これから絶対面白くなるやつじゃないですか!

内山と胡桃がかちあったりもするのかな? などなど、いろいろ興味もふくらむっていうものです。

2023年1月26日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2023年3月号

 『まんがタイムきららフォワード』2023年3月号、昨日の続きです。

『ちょっといっぱい!』

懐かしい顔、というにはまだそこまで時を経てないようにも思いますが、ちゆりが連絡をくれました。大学のオープンキャンパスにやってきた。不安に思うちゆりを元気づけようと、ますみん発案でリモート応援? タブレットを使ったビデオ通話で、ちゆりと一緒にこはる屋の皆が大学探訪。食堂にカフェに書店にと、見るもの見るもの驚かされる、その新鮮なちゆりの感想が素晴しい。

これは、まだ大学というものを具体的にイメージできていないだろうもみじたちにとってもいい刺激になったかも知れませんね。

そして店長の申し出で、ちゆりがこはる屋にお客としてやってきました。突然いわれて戸惑っていたちゆりが、店の皆の歓迎する言葉に嬉しそうな顔をするでしょう。あれがよかったなあって思いました。バイトをやめてから会えていなかった。けど、ちっとも疎遠になっていないどころか、むしろより一層に気持ちの近くなっている、そんな感じさえあって、この皆の距離感。嬉しい気持ちが、よくよく現れてとてもいい情景でした。

このところ落ち込んでいたというちゆり。その表情に若干まじる憂いと、そしてほっとした様子。わだかまりを素直に口にして、気持ちを切り替えた時の笑顔と、ささやかな表情の違いにうかがえるちゆりの思いの揺れ動き、それもまた素晴しかったと思います。

『花唄メモワール』

滝に身を投げた!? 大正時代の業務日誌に挟まれていた新聞記事で、藤野のその後を知った梅。いったい藤野の身になにがあったのか。かつて時を隔て出会ったのは大正12年。それから1年の後に命を断つことになる!?

あまりの唐突な藤野の死に動揺を隠せない梅。図書館で過去の新聞を閲覧するも詳細はわからず。巴枝のいうように、その時代の空気、世相に触れないことにはわからないのかも知れない。

それで藤野を助けたい一心で、大正12年に戻ろうとする梅ですよ。軽率に温泉に身投げしてみるも、大正への道は開かず、ただスマートフォンが水没死しただけに終わる。どうすれば藤野のもとにゆけるのか。わずかでも繋がりのあるかも知れない、藤野が身を投げた滝に向かったその先で、一心に祈る藤野の姿を見た梅が、もう二度と藤野のもとにゆけるチャンスはないかも知れないと、決死の思いで身を滝のその向こうに投じる姿に、この人の藤野を案じる思いの強さが溢れていたように感じました。

かくしてふたたび大正12年の暮れに降り立った梅。ここで彼女が見聞きすること、そして藤野の運命やいかに。これからも梅は、かくのごとく大正の世と令和の今を行き来しては、時をともに過ごした誰かを助けることとなるのでしょうか。

『魔法使いロゼの佐渡ライフ』

銭湯でであった紗菜の旧友。市野原ときことは、かつてのいざこざが原因で疎遠となっていた仲。そんな彼女たちが、思いもかけず同じ神社で茅の輪づくりを手伝うことになってしまった。

紗菜はときこのこと、悪くは思っていないどころか、あえて嬉しい、これからも仲よくしたいと思っているのに、ときこは紗菜を許していない。かつて紗菜が横取りした手柄とはなんだったのか。ときこを出し抜いた? いったいなにがあったのかはいまだわからないものの、まずは今のふたりの関係が、これ以上悪化しないとよいなと思います。

さて、参拝者に頒布する茅の輪を作ろうとした紗菜とロゼ。ところが、あったはずの茅がなくなってしまっていて、これまさかときこが!? とか思ってしまった私はさすがにときこを悪く思いすぎですね。しかし、なくなってしまった茅をなんとかしないといけない。時間が限られた中、非常手段とロゼは残された一束の茅を魔法で大量に増やします!

これ、ときこが、あるいはときこの思いを察した月渚が隠したのだとしたら、その目論見ははずれるわけで、しかし同時にロゼの魔法がバレてしまう。月渚は元の世界のロゼを知っていたわけで、だとしたらただ茅が増えました、茅の輪づくりも間にあいました、ではすまなさそう。ここからも、またなにか事件といえるようなものがあるかも知れませんね。

願わくば、そうしたトラブルの先に、ときことの仲直りが果たされればいいなと思います。

2023年1月25日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2023年3月号

 『まんがタイムきららフォワード』2023年3月号、昨日の続きです。

『異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~』

熱波師のスキルを高めるべく、ランパーのもとで修行に励むスラー。しかしなかなか思うように成果を出せずにいたところ、流奈が悩めるお客さんとともにサウナを通じてわかりあい、悩みを解消するのを見て、停滞から抜け出す道筋を見つけることができたようなんですね。

今回はいろんな人の転機となった回だと思います。自分の元いた世界で見出すことのできなかった自分の可能性に気づきかけている流奈。この異世界サウナで、自分の向かう先を見出せそうだというのです。

スポーツに打ち込むも、スランプに陥っていたお客さんも、サウナを楽しむことで初心を取り戻すことができた。こうした、自分自身に迷っていた人たちが、サウナというひとつのテーマをきっかけに、ふたたび自分らしさに立ち返り、歩き出せるようになるという、ここにこの漫画のコアとなる要素があるのだと思わされたエピソード。

多分、結構な重要回なのだと、後に振り返られるようになりそうです。

『スローループ』

イソメが苦手なひより、ぷるぷる手をふるわせながらも頑張っていますよ。そんなひよりを見て、世話をしたいという欲求に突き動かされている二葉。ほんと、この関係面白い。とはいえ、前回よりも描かれ方がコミカルと感じられたからか、深刻さよりも二葉の業のようなものが感じられる面白い回となっていました。

なかなかアタリのこない小春の竿に、アナゴがかかりました! その釣り上げようとする姿を描いた絵が本当に素晴しくて、小春、釣りを楽しんでいますね! と思ったら、アナゴに噛まれてさあ大変! サポートにかけつけ、応急処置する二葉さん。お世話ができたね、生き生きしていますね!

今回は二葉と一花の関係にも光があたって、仕事ではしっかりしてるけど家ではだらしない姉。そういう二葉の言葉にとばっちり食う恋の父は災難でしたが、その時のひよりの言葉に二葉の気持ちの根っこにあるものが浮かび上がってきましたね。

まいったな。藍子さん、あなたのライバルはひよりかも知れないよ!

そして釣りを終えたらば、向かうは一花の家。キスとアナゴを調理するという、そこでもまたなにか楽しそうな情景が見られそう。調理となれば、小春の出番かも知れませんね。

『球詠』

冬の合宿について考える時期がやってきました。というのでプランを練る芳乃なのですが、できあがってきたのがどえらいキツいメニューだというのですよ。

ここまで厳しいトレーニングをする必要ってあるのかい? 芳乃いわく、日本一の合宿。その意味するところは?

皆の成長を鑑みるに、そこまで過酷なフィジカル強化メニューは必要ない。その言葉に続いて明かされた芳乃の真意。ただ話して聞かせるだけでなく、自分たちが決勝戦の最終回、抑えれば勝利して全国行き、打たれれば逆転され負けを喫するというシチュエーションでどういう気持ちになるか、想像させてみるっていうんです。

垣間見えるそれぞれの性格が本当に面白い。先生と菫が、自分のところに飛んできませんようにって同じこと考えてるの、本当におかしくって、ひととおり皆の反応に楽しさ覚えたところで、ぐっと芳乃が踏み込んでくるこの構成。見事だったと思いました。

この合宿でのテーマは、過酷なトレーニングをやりきることによって得られる自信。それだっていうんですね。日本一の合宿、その言葉の意図もすとんと腑に落ちて、そしてひとつになる皆の意識ですよ。

これはすごくいい、期待できる! より粘り強く、しぶとくなるだろう皆の野球が、今から想像できるようです。

『高瀬さんはドル活に夢中です』

今回は江田飛躍の回でしたね。

かつて自分のメイクして委託販売したドールのその後を気にしていた江田に朗報です。高瀬が、執念の追跡で現オーナーのSNSアカウントを発見してきたというんですよ。自分の手元にあった時より、一層に可愛さを増したドールにときめきを覚える江田。そして、江田、すなわちPOP製作のカスタムヘッドをなんとしても手に入れたいという高瀬。

ここで江田と高瀬の、POP作品についての認識の差が明確になるのも面白かったです。イベントではいつも売れ残っていたから、たいして苦労しなくても入手できるのではないかと思っていた江田。対して高瀬は、委託販売では出遅れる。完売告知がないからいけると思ったらヘッドも、仕事が終わって駆けつけるも時はすでに遅しでソールドアウトしていた。

江田はまだ自分がどれだけ注目されているかわかっていない。委託でも即売れたわけじゃない。なら通販にすれば普通に高瀬に届けられるのではないか? そう考えて、高瀬のために思いを込めて作り上げたヘッド。いざその販売開始という局面を高瀬とともに迎えた江田が、秒を待たずに売れるという現実を直視させられた。

ええ、自分が注目を集めているとわからされた、そんなエピソードだったわけです。

今はまだ、どうすればPOPとバレずに高瀬に自作のヘッドを引き渡すことができるか。そちらに意識が向かっている江田ですけど、もうそろそろ自己認識を改める頃合いかも知れませんよね。そして江田への注目度とともに、高瀬の執念を再確認させられた今回ラスト。ほんと、なんとかうまく引き渡す手段思いつかないと、思い詰めた高瀬がなにをしでかすことやら!

ちょっとした緊迫の引きでありました。

2023年1月24日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2023年3月号

 『まんがタイムきららフォワード』2023年3月号、発売されました。表紙は『ほうかご再テンセイ』。これはカッコよさに思いきり振ってみたって感じの表紙ですよ。一瞬モノクロームを思わせる色調。いつになくクール、シリアスな詩星は、きれいというよりも怖さ、抜き身の切れ味が立っています。そして詩星の剣に映り込んだ4人の表情。こちらもまたシリアス感じさせるもので、色がついていながらも抑えられたトーンがまた緊迫感を演出して、いよいよ物語も核心に向かおうとしている、そうした雰囲気に溢れています。

今月は新連載が1本、新規ゲストが1本です。

『サキュバスイッチ』

恋人がほしい犬飼あんず君。今日も女性に告白してはふられているのですが、これが記念すべき千人目の告白。しかしなぜあんず君はこうも女性に受け入れられないのか? 小柄で可愛い女顔だから? それともふられて臆面もなく泣いちゃう弱さが見透かされて?

いや、違うと思うんだ。20歳にして千人に告白している軽薄さが原因だと思う。だってね、10歳から告白活動を開始したとしても10年で1000人。1年あたり100人。ってことは、3日に1度は誰かしらに告白して玉砕しているって計算になる。20年でも週一ペース。これは絶対に女子の間で、女だったら誰でもいいあんず君とかいって情報共有されとるやつだ。今週は誰と誰が告白されたとか周知されてて、やばいわー、ひくわー、とかいわれちゃってるやつだ。

うん、あんず君。惚れっぽいとかじゃなく、男友達でもひく告白リスト帳。あの手当たり次第感があかんのだと思う。

さて、そのあんず君のもとに現れた謎の牛乳配達。その子が可愛いからと牛乳飲むようになってから、いろいろ体がおかしい。なんとその牛乳はサキュバスの母乳でした! と後に明かされるんですが、だったらそれを牛乳として売ったらあかん! ってのはまあ置いておくとして、サキュバスのメル子に目をつけられたあんず君。その旺盛な性への欲求をメル子に収穫されてしまうのか!?

ってところで、まさかメル子と入れ替わりするんだ! なんという欲張り仕様!

かくして女、しかもサキュバスになってしまったあんずと、図らずも男子になってしまったメル子。ふたりのドタバタラブコメがはじまる……のかな? ともあれ、男の身体に慣れてないっぽいメル子。サキュバスなんぞといいながら意外や進展しない、そんな流れになるかもですね。

『王国衣装仕立のファンタジア』

とある街にやってきた、大荷物担いだお嬢さん。その目的は、ダサいこの国を変えること。仕立屋としての技能をもって、この国にかつてなかった多彩なオシャレを広めたい。そんな望みを持ったティファニアにとって、ひとり自分にとってのオシャレを追求しているユニとの出会いは僥倖というべきものだったのでしょう。

他国のきらびやかな衣装、文化に憧れて、自分もそうしたものを身につけたいと考えては絵にしてきた。しかし憧れの衣装を現実のものとする技術も才覚もない、夢見たものを諦め続けてきたユニにとっても、ティファニアとの出会いは幸運というべきものであったのでしょう。

夢や憧れを積み重ね続けてきたユニのデザイン。それをかたちにできる力がティファニアにはある! 信じられないほどの大荷物は、生地をはじめとした裁縫に必要な素材。ユニが望んでいたもの、ユニに足りなかったものが、向こうからやってきたというのですから、これはまさしくユニの一大転機というべき瞬間で、それまでの、工夫すれど惨めと笑われてきた衣服から、ユニデザインの、そしてティファニア仕立ての一着に変わったその時に、それまでの鬱屈していたユニは過去のものとなり、新しい世界にユニは足を踏み入れることになったのかも知れませんね。

そして、ティファニア。この人、裁縫の技術は抜群なのに、デザインはからっきしなのか! このふたり、デザインのユニ、縫製のティファニアの二人三脚、どうあっても一緒になるべき運命だったようですよ。

2023年1月23日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2023年3月号

 『まんがタイムきららMAX』2023年3月号、昨日の続きです。

『ニブンノハチジュウハチ』

かつてピアノのライバルだった? 美弦と奏が寮で同室に。海外での経験からピアノに触れなくなったしまった奏にピアノを弾くよう、あーだこーだとそそのかす美弦の手管が面白く、まさか第2回目にしてその目論見を成功させようとはまったくもっての予想外!

びっくりしましたよ。まさかの奏さんが、あ!? って!

まんまとしてやられすぎではありませんか?

自分にも他人にも厳しい奏がいいですよね。さらっと褒めたかと思うと、難をいうならを皮切りに、流れるような指摘が続々出てくる。でもそれが決して腐してるだけじゃないってわかるのはさすがでした。

ピアノに二ヶ月触れてないせいで、怖くてピアノを弾けない奏をその気にさせた美弦の策もいいですよね。タイトルにいう、88鍵をふたりで分けるってやつですよ。連弾四手で躊躇していた奏を引き込み、そしてともに演奏を楽しんでいく。この様子とてもよかった。と思ったら、またも難をいうならがはじまったよ! 奏は本当に厳しいなあ!

そしてついつい規定の時刻をオーバーしてしまい、隣室から苦情が!? ピアニスト小林奏を知る人物が現れて、ああ、このふたり、きっとなにかしらの関係者になってくるな! エレガント感じさせるお嬢さん。この人のこと気になります!

『ななどなどなど』

将来の進路についてくどくど叱られている小町ちゃんですよ。ろくに真面目に考えてないことまるわかりの進路調査票に、まずは成績がよろしくないからといわれてしまって、ほんと、小町ちゃん、友達からも進級を危ぶまれてますよ? いつになくシリアスな表情を見せる高山萌のその様子に、小町ちゃんもちょっと焦り出した模様。ええ、ほんとのほんとに真面目に考えた方がいいと思うですよ。

今回はいろいろと心配して世話を焼いてくれる萌の好感度上がる回でしたね。小町ちゃんに留年の危機を伝え、さらにそれを担任に確認。単位が足りてないと卒業できないと確認した上で、小町ちゃんの勉強も見てくれる。

聖人なのか。高山萌は菩薩なのか。どこまでも真面目にやらない小町ちゃんのこと、半ばあきれながらも見捨てない。テストの最中も、消しゴム落としたこと申告できず、しまいにはグズり出す小町ちゃんをアシスト。ほんと、今回ばかりは小町ちゃんにいいとこなし! 反面、萌のよさがこれでもかと現れたエピソードでした。

『ぬるめた』

ホラー映画の話! ええと、ちあきのいうジャンプスケアってなんだろう。集英社の漫画雑誌? いや、あれか、ホラー映画とかでよくある、突然バーンッってデカい音鳴らしたり、画面いっぱいにお化け写し出したりするみたいな手法のことか。

あれ、ちあきじゃないけど、駄目な手法よね。少し前のことですが、自分にはホラー感受性がないのではないかと思って、いろいろホラーを見てみたことがあったんです。そん時に、突然デカい音とかでびっくりさせるのは、ただ驚かせているだけで怖いとは違うよな。また、こちらはさきなのいうグロですけど、虫やら皮膚炎、ただれみたいなの見せつけてくるのも違う。これはただ気持ち悪いだけで、怖いじゃない。だってどっちも全然ホリブルじゃないもんな。

なんてこと考えてた自分にとっては、今回のちあきたちのホラー映画探訪は共感もあり、実に面白かった。あとマジギレしゆきが可愛かった。

しかし今回、こうやってホラー映画についてくだくだ話すだけにしなかったところ、あのこっくりさんの顛末ね、一味深まって、実によかった。ちあきという人を育てた人。ちあきという人が求めている人。そうしたちあきに対する理解も深まったように思います。

しかし、幼ちあきは可愛いな。そしてちあき母も可愛いな。

そして今回、横長コマのページがなかった!? なにげにはじめてでは!? もしかしたら歴史的な瞬間に立ちあっていたのかもしれません。

『桔香ちゃんは悪役令嬢になりたい!』

クリスマスの誤解以来、桔香とイトちゃん、ずっと会ってないんだ! 強がる桔香だけど、いろいろあちこちにダメージあるみたい。どこか集中を欠いていたり、初詣でも、ついついイトちゃんの分まで絵馬を買ってきてしまったり。桔香の心はイトちゃんを求めているんですよ。

そんな桔香に、イトが残した絵馬の願いはどれほどに強いメッセージとなったのか。仲直りしたい。その言葉は桔香にどれほどに訴えたのか。

ここからのくだり、素晴しかったと思います。イトの家を訪ねた桔香に、妹がクリスマスの日、イトになにがあったかを話したんです。それを知った桔香が、イトちゃんと話そうと必死になって、そしてイトちゃんが語る、あの時なにを思っていたのか。その心情。

クリスマスの夜の誤解が描かれた時、最後には仲直りするのだろうということは当然予想できました。だから、この顛末こそは想定のものであったのですが、描かれ方が、その辿った道筋が、そして表された桔香とイトの心情が、強く、深く、心に浸透して、豊かだった。

素晴しかったです。

2023年1月22日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2023年3月号

 『まんがタイムきららMAX』2023年3月号、昨日の続きです。

『ギャルとネクラの吸血関係』

人に仇なす吸血鬼がいれば、当然のようにそれを退治する者もいるわけで、かくしてバンパイア・ハンターの登場です。しかし、この世界の吸血鬼はセンサーで検知できるのか。電波かなんか出しとるのかな? あるいは、まくると一緒にいたいよねがひっかかったところからして、特有の匂いかなんかがあるのかも。

ともあれ、まくるの身に迫る危機。姉から情報提供もなされているのに、まくる、まるで聞いちゃあいない。これはきっと遭遇するな。それで本当に本当の危機的状況に陥らなければいいけれど、と思ったら、まずはいよねが遭遇。バンパイア・ハンターが迫ってることが事前に判明したのはよかったですよね。

でも、バンパイア・ハンター、僕っ娘アクア・ユール・センと連れ立って歩いているいよねを見て、まくる、自分以外に友達ができちゃった? 自分からいよねが離れていっちゃう? とか誤解しちゃう流れなのかい!? だとしたら、自分から介入しちゃうよね! いやはやこれはちょっとマズい状況。飛んで火に入る夏の虫みたいにならなければいいのですが!

でもきっとまくるならやらかしてくれる! そんな信頼があるから、こいつはちょっとヤバいですね。

『SAN値直葬!闇バイト』

クトゥルフの娘に捕われたこよを助けるべく、夢の世界に送り込まれたあかり。しかし切迫した状況とは裏腹に、あかりは目の前の札束に執着し続ける。これでこそ! という気もしないでもないけど、こよがピンチよ! 急いで! って気もしますよね。ええ、どうもあかりにはシリアスさが足りない。緊迫感が持続しない傾向がある。

星の並びの関係で、クトゥルフが体を保てなかったのは幸運でした。おかげであかりが対処するのは、クトゥルフの娘ひとりだけ。もしあかりがクトゥルフそのものに遭遇してたらどうなってたんだろう。あかりならなんとかできたんだろうか。できたかも知れないな……。あかりだもんな……。

ともあれ、こよを捕えるツインテール触手を札束弾にて撃退したあかりですよ。そうしたら、見事ショートカット女子になって、こっちの方が可愛いな。この子も暗黒ぬいにされる運命にあるのかと思っていたら、みすみす逃がすんですね。この展開は意外。というか、捕獲はそもそも無理だったんだ。

めでたくこよの救出に成功したあかりだけど、夢の中の大金に執着して帰ってこないし! ほんと、あかり、一筋縄ではいかん。金を前にすると、すべての恐怖も怪異も後景に押し遣られてしまうようですよ。

『コンビニ夜勤あくまちゃん』

店長の多田が夏期休暇に入ります! でも多田は店舗が心配。毎日電話が入るし、クレームがあると面倒だしと、気苦労多くて休むに休めない。むしろ店舗にいた方が楽とかいってますが、本来人生の一部であるはずの仕事が、ひとりの女性の人生を蝕む図ではありませんか! さらには傘松のヤバい生活も垣間見えて、あかん、これは労働による人間性の疎外だ! いやほんと、これがコンビニ業界の当たり前だというのなら、あの便利さは社会悪なんじゃないのかな!?

アルールはいいやつですね。多田がきちんと休めるよう、ベテランバイトの皆に頼んで店長不在のピンチをカバーしようというんですよ。おかげで店長の心配も無用となって、よかった、人間らしい生活、充実した休日を過ごせているようですよ! って、4日でやることなくなるんか! いやほんと、なんで!? いやほんと、なんで!? 休みなんて20日あろうが半年あろうが、なんら困らないよ!? 休日というものが多田の人生から失われてしまって久しいのだなあ!

泣ける話でした。

そして最後にはやっぱり頼りになる店長。というか、理不尽客、嫌だな……。そして休暇で多田が得たもの。食っちゃ寝で太った!? いやいや、やつれていたのが回復しただけですって! といいたいけど、体動かしてなかったのは事実。いや、労働でやせようとするよりも、休みであっても、なにかしら体動かす習慣身につけた方がいいですよ。絶対、よろしくない順応しています。

『白魔導士はゾンビの夢を見るか?』

望月製薬の研究所に到着したアヤたち。望月製薬といえばアヤの母が関係している会社。なにかしら母と連絡する手段などあるのではないか? 気のはやるアヤは向こう見ずにも研究所に突入しようとして、いやいや、こういう真っ直ぐな気持ちは長所でもあるけど短所でもあるな。落ち着いて、アヤさん。落ち着いていきましょう。

この研究所訪問は、この物語における大きなターニングポイントになりそうですね。謎だったことの答に繋がりそうなものがちらほら見えて、ラボに残されていたXENOMEと書かれた培養槽はなんだったのか。後に描かれたアヤの母のそばにもあったXENOMEの培養槽。これはゾンビアポカリプスの原因を作ったものなのか、あるいはゾンビアポカリプスを収束させる希望であるのか。どちらとも思えるから、ほんとわかんないですよね。

黒魔導士を自称するサキの兄が、ジジから聞いた死者蘇生の条件? あるいはリスクについても気になりますよね。この情報がサキにとって朗報となるのか、あるいは厳しい選択を強いるものとなるのか。こうしたところもまだわからないだけに、今後が気になるところです。

そして確実な朗報。アヤの母の生存が確定です! またアヤの送った不完全なメールを見て、母もアヤの生存を確信する。でも、この時アヤの母は、夫も我が子と一緒にいると思ってるんですよね。この母の安心、希望と事実がうらはらであること、たいへんに痛ましく、胸が空白になるような思いがしました。

アヤ一行とサキ一行、ここで別れることになるんですね。ここに残るミツハとアユムともお別れ。一緒に危機を乗り越えた皆が、またふたたび会えるといいですね。そしてアヤの母の頑張りがむくわれて、世界から危機が取り除かれるといいですね。

2023年1月21日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2023年3月号

 『まんがタイムきららMAX』2023年3月号、昨日の続きです。

『瑠東さんには敵いません!』

すごい……、これが今どきのパジャマパーティー……。

ひとり主賓を決めたら、これが似合う、あれも似合うと着せ替え状態! というか、瑠東がこんなにたくさんとお泊まりってめずらしいなと思ったら、なんと今回は和村妹百々発案でありましたか。

オトナでオシャレなパジャマパーティーがしたいと駄々をこねる百々に、自分で頼んでよねとスマートフォン渡したら、送り先を間違えて文美の参加が確定! からの、高永まで参加することになってまあ大変。みんな個性が強いなあ。瑠東とのお泊まりにテンションめちゃ高の文美に百々。ふたり暴走しとるなあと思ったら、瑠東は瑠東で和村濃度の高さに正気を失いかけており、と、その反応を受けて和村が昏倒。

大変だ。中毒者ばっかりだよ、このパーティー!

結果的に高永がひとり冷静という、ちょっと普通じゃない状況ができあがっています。

パジャマパーティーといったらなにをする? ここは定番の……? と思わせて、人生ゲームか! あんなに嬉しそうにしてる瑠東を見ちゃあ、誰も断れないよな。でもってどんだけ人生ゲームが楽しかったのか。連戦しようとするの、これ、夜を徹するペースか!? と思ったら、ここでも高永がぴしゃっとつっこみ入れてくれて無事就寝とあいなりました。

夜の雑魚寝の風景。いつもと違う和村(眼鏡オフ)に興奮する瑠東。今日は楽しかったという瑠東に焼きもち、独占欲駆り立てられている和村といい、ふたりともにいつもよりも感情の発露が過剰と感じられて、それだけに最後の手繋ぎとその落着。ほんと、意味深な会話かと思ったら、なんだその落ち! なかなかに進展しない、いやしないでも、このまんまでもいいと思うんですが、そんなふたりが愛おしいです。

『ばーがー・ふぉー・ゆー!』

正式にバーガーショップでバイトすることになったこむぎ。研修を受けるというのですが、教えてくれるのは外西。零じゃないのかと思ったら、この人も研修受ける側なのか! 店長とかかと思ってたよ!

思いもしない展開に、若干の混乱からスタート。この時点で、こむぎと同じ感覚でいますよね、読者。素直に思ったこと口にするこむぎに、ダメージ受けてる零は面白かった。もっとなにか超越したお嬢さんなのかと思ってたから、意外や普通の感性に、そうか、こういう子だったんだなってギャップ感じて面白かったです。

バーガーを作る以外はポンコツだったこむぎ。対して、バーガー作りからポテト作りから、尋常じゃないポンコツさ見せつける零。いや、火事はまずい! 兄貴さんもフォロー大変、というか、これはさすがに必死にならんといかんシチュエーションですね。

研修をどうしてもクリアできない零。その原因が、兄に気をとられているからというの。それを聞いて策を講じたこむぎです。店内に兄の姿がない!? おかげで落ち着いて試験をクリアできた零。なるほど、調理もろもろ裏方をこむぎが引き受けるかわりに、客引きの着ぐるみには兄に入っていてもらっていたんですね。

レジ業務で不合格出してしまったこむぎだけど、友達、仲間のために身を張ってサポートできるところなど、いい子だなあ。こうした信頼できる同僚がいる職場は、きっと働きやすそうですよ。

『リリカお嬢様に振り回される!』

うっかりリリカを叩いてしまった永野! クビ? それとも虐待、暴行でより大変なことに!? すっかり狼狽しちゃってるわけですが、よかった! 心の広いリリカお嬢様は寛大にもお許しくださいましたよ!

まあ、叩き返された上に頭突きまでされちゃうわけですが、自分も悪かったからと反省して、永野が手をあげてしまった気持ちもちゃんと理解して、その上ですっきり手打ちできるようにしてくださった。今回はリリカ、大人でしたね。それだけ永野に叩かれたこと、それ以上に自分のしてしまったことがショックだったのでしょう。

でも、こうして反省して謝りにいけるリリカは偉いですよ。大人でもこういうのできずにこじれること多いですからね。ほんと、リリカ、立派でした。

からの、ワイルドマイちゃんですよ! 扉絵で野苺つんで食べてるの、これイメージ映像じゃなくまさに普段のマイそのものなのか。いや、自分も昔食べたよ。あれ、ちゃんと割って中に虫がいないか確認しないと酷い目にあうよね、とか思ってたら、マイちゃんのおやつ、バッタなの!

うわー、ワイルドー! いやいや、そっちがメインじゃない! ちゃんと謝ったリリカのこと、気にしてないよって笑顔で許してくれて、この鷹揚さ。マイは大人物になる、じゃなくて、リリカにとってのいい友達になってくれそうですね。マイはマイで、めったに食べられない豪華なケーキに喜んで、いや、この子ならケーキとかなんとか見返りなくても絶対大丈夫。

今後のリリカとマイの関係がどのように育まれていくのか、それが楽しみ。いつか大人になったふたりの姿、関係なんかも見てみたいと思えるのです。

2023年1月20日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2023年3月号

 『まんがタイムきららMAX』2023年3月号、昨日の続きです。

『ご注文はうさぎですか?』

すっかりしてやられましたよ!

コーヒー酔いに悩むシャロに青山さんから催眠術で改善しようという申し出が! どう考えてもうさんくさいのだけど、ココアには見事に効いた。でも、これ本当に効いてるの? からの、リゼがまさかの幼児化!? マジか! これは、これは本物だ!

と思わせてですよ、これが最後に演技だったと明かされるのがですね、そうか、それであんなにリゼと青山さん揉めてたんか。できれば避けたい幼児化を指定されて、やりたくないと、でもやらないととふたりの間で悶着があった模様。しかし、それでもやるとなったらきっちりやりきるのがリゼという人なんですね。

でもこれ、シャロが催眠術にかかりやすくなるようにする前提づくりだったわけですが、周囲に被害甚大ですよ。チノは苦手なセロリを素面で食べてたってわけか! ほんと、苦手なこと、やりたくないことでも、友達のためにはしっかり演じてみせるその気持ちが嬉しいエピソードでしたよ。というか、終盤のカオス状況、あれほとんどヤケクソだったのでは?

最後の千夜の種明かしと、シャロへの冗談めかしたメッセージ。あれもまた素敵でした。ふたりはずっと仲よしですね。

『ぼっち・ざ・ろっく!』

オオツキン、無茶すぎる。

結束バンドのクリスマス企画ライブへの参加者を募るべく、長谷川経由で大槻を頼ったぼっち。新宿FOLTのオーチューブチャンネルを使わせてもらうことになったのですが、その企画がまあ酷い! 自分たちの持ちネタ、バンドとしての魅力押し出していきゃあいいのに、身内からもそういわれてたのに、あえて二番煎じ三番煎じで勝負するというの、非常にあかん感じがして、もうね、ぼっちのみならず大槻の自分の見えてなさってやつですよ。この見ていていたたまれさに悶える展開。ちょっとした大事故になるところですよ。

最終的に落ち着いたギター演奏動画。大槻の曲のフレーズ、ぼっちには無理じゃないのと煽ったら、一回聴けばいけると逆にやり返されるかたちになってる大槻がつらい! で実際弾けるんだからぼっちはすごいよなあ。そのすごさがなかなか発揮されないだけで。でも、あの大槻と一緒にギターを弾いている様子、あれはとてもよかった。ふたりより一層に仲を深めることになったのでは? といいたいけれど、ぼっちはつれないなあ!

かくして目的の参加者獲得に漕ぎ着けたわけですけど、まさかあの大事故動画、全部律儀に公開したんだ! 避けられる事故にあえて突っ込むそのスタイル。いやもう、心底いたたまれない気持ちになる落ちに、ほんと、苦笑が精一杯でありました。

『こみっくがーるず』

好事魔多し!? 両親が大変との連絡を受けたかおすが帰郷。するとそこには、仲よく腕を骨折した両親の姿が!

って、なんでそんなことに……。ああ、かおすの連載を祝ってたらちょっと限度を超えてしまいましたか。このおっちょこちょいなふたり。でもこうでこそのふたりという気もしますよね。

家のことも大変、お店も大変な状況、そこで頑張ってみせたかおすが見事でした。いつも以上に気迫に満ちたその姿。めっちゃ声出てる! からの、掃除洗濯さらには炊事まで。怖ろしい音をたてながら作っていたのはカレー。それを食べたご両親の嬉しそうな顔! からの、かおすが漫画家の道に進むことになった瞬間の思い出がよみがえってくるの、あれはちょっと泣けましたよ。

そうか、このご両親があって、このご両親に育てられて、かおすは大きくなったんだ。ふたりの子としても、また漫画家としても、大きくなっていくんだな。そうした気持ちに胸がいっぱいになって、ご両親が我が子の成長をどれほどに嬉しく思ったか、ハメをはずすほどにはしゃいじゃったその気持ちをも実感したように思えます。

そしてこの帰省は、かおすにとってもよいきっかけとなったのかも知れませんね。ここで初心にかえることができた。もう迷うことなく漫画に向きあえるようになるかな? と思わせてからの、漫画道具持ってきてない問題発覚! 一筋縄じゃいかないな! からの、かおすのピンチに駆けつけてくれた友達のありがたみという、最終回目前にしてかおすをとりまく素敵なものを全開にしてくれた、そんなよさありました。

次回、最終回なんですね。長かったのか短かったのか。まだ見ていたい、そんな気持ちも当然あって、けれどだからこそ漫画家としてのかおすの成長。最後に描かれる彼女の足取りを見届けたいと思います。

2023年1月19日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2023年3月号

 『まんがタイムきららMAX』2023年3月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。バレンタインデーですね。ココアにチノ、リゼの3人が、ハートのチョコレートを食べているところ。なのですが、いつになく真顔? むしろ無表情ともいえる、感情を見せない様子でこちらをうかがっているのが印象的なイラストです。衣装は3人お揃いで、リボンやなんかがちょっとずつ違う。そこに現れる個性? けれどいつもの彼女たちではない、そんな独特な質感、わずかにハードでビターなものを感じさせてくれています。

今月は新規ゲストが2本です。

『ハードコア★マジック』

タイトルから手品師の漫画? と思ったら、いやなんか違うぞ。なるほど、マジックはマジックでも手品ではなく魔法。人知れず、魔法少女として謎の怪物と戦っている深見レメ。知っちゃいけない、知られちゃいけない、ってわけでもないのか? 友達に自分が魔法少女活動をしていることを話すかどうかで迷っているというのですが、いやしかし、この魔法少女、一般にテレビや漫画で見るのとはなんか違うぞ!? へ、変身はしないんだね! というか、着替え? しかも往来で制服脱いじゃうの!? 制服の下に魔法少女衣装を着込んでるんだ。体育のある日とかどうしてるんだろう。

ともあれ、スーパーパワーを持ちながらも、どことなくしまらない魔法少女。なんかこう、パーッと光り輝きながら変身したり、なんかマジカルな必殺技使って敵を倒したりはしないらしい。あれだな。古典的ヒーローのスーパーなあの人が、変身じゃなく電話ボックス内で目にもとまらぬ早着替えしていたみたいな、そんな世界観なんだな。

妙なところに現実味あるのが笑えます。

レメの友達、薄井いとめ。レメの挙動、そして持ち物その他から、魔法少女なのではないかと疑っている。傍証はたくさんあって、ネットの動画の戦う魔法少女、どう見てもレメっぽいコスプレ少女。っていうんですが、変身したら身バレしない効果とか、そういうのないんだ! というか、その魔法少女衣装はなにか意味があるのか? 制服脱ぎさるのは汚したくない一心?

妙なところに現実味あるのがおかしいんです。

いとめの危機に駆けつけたレメ。見事に大活躍するんですが、情緒もなにもない鉄拳制裁だな! ここからのふたりのやりとり、実に盛り上がらなくて、でもこのもう話はついている感。ごたごたしないのはなによりだったのでは? からの、いとめも魔法少女になったりするのかな? 期待もしたりして、次回後編にここからどう続いていくのか、どんな発展を見せるのか、楽しみになっています。

『てくてくっ!秘密リサーチ』

春の小川っていうの、一般名じゃなくて固有の名前なんだ! いや、違うのか。有名な唱歌『春の小川』に歌われている川がこうして案内板に記されていたりするんだ。調べてみるに、河骨川でいいのかな? 渋谷川の支川で、歌碑もたてられているのだけど、これが2ページ目冒頭に描かれていたやつなのか。

実際に調べていろいろ確認してみると、この漫画で日出ひぐれが、たまたま出会った女の子、航路すかいと一緒に訪ねた場所がより具体的に想像されて、面白みも増すように感じます。

しかしこの河骨川は今や地面の下。暗渠となっていて、実際に水の流れを目にすることはできません。その見えない川を見ようとして、古地図をたよりに辿っていくひぐれの活動。これ、NHKでやってる街やなんかをブラブラする番組なんかでも、かつてはここは暗渠で、道の曲がりぐあいにその痕跡が感じとれるなどなど、話されたりしますよね。残念ながら私は道の雰囲気、その佇まいからかつてそこが川だったとか気づくことはできないのですが、ここはかつて古い街道であったとか、そうした昔を知ることの面白さというのはわかるように思います。

なのでこの漫画でも、今も残るかつて川があった痕跡を辿りながら、想像でかつて流れていた春の小川を思い浮かべてみたりするところ、その面白さ、楽しさは伝わってきたように感じています。というか、読んでいる自分がまず面白かった。知らないことを知る楽しみを描いていく、そうした可能性に魅力を感じているのだと思います。

2023年1月18日水曜日

アズールレーン

アズールレーン、どんどん楽に、快適になっていきます。今日1月18日は中国の一大行事、春節あわせのイベント開始日でした。昼の2時にメンテがはじまり夜8時には終わる予定だったのが、不具合の発覚とかで2時間ほどの延長。ということは、時間どおりの夜10時にメンテが開けたら2時間でひととおりまわらないといけないのか。ちょっと骨だな、とか思っていたのですが、今日実装された新機能、共闘イベント自動連戦があまりに便利すぎて、適当に他のことやりながらもうイベント出撃が終わろうとしています。いいのか? こんなに楽に周回できて。

実質35出撃に1時間かかってない。最初の1戦だけは自動連戦できなかったものの、残る14戦は完全オート。連戦数を指定して、あとは放置しておくだけで終わってる、というかまさに今、今日のノルマ分が終了しました。すごいな。これは革命だ。こんな時代がくるだなんて思っていなかった。これまでも望まれていた機能だったのですが、こうして実際に目の当たりにすると、ここまで快適便利になるものなのか。まったくもって心底驚かされています。

思えばどんどん快適の度合いがあがってきたゲームです。おそらく、今の状況を知ってしまったプレイヤーが初期アズレンを遊ぶと、いろいろゆきとどかないところに引っ掛かってしまって、もう耐えられないと思う。ハードが1日6回だったり、ボス直行設定がなかったり、また資金繰りも困難で万年金欠。戦闘こそはオートでいけても、マップ内の移動は手動。さらにいえば、ボスまでのルートが塞がれるような敵配置も多く、それが今や海域攻略まるごとオートで大丈夫。さらにドン、資金ボーナスも大量に!

建造に関してはURこそ天井はあるものの、他レアリティは変更なし。けれど資金繰りの改善で入手にかかる困難はずいぶん改善されました。いや、もちろん大変な不運に見舞われる可能性もあるから、SSR、SRにも天井がついてくれたらありがたいんですけどね。

もちろん今のアズールレーンにも不満に感じるところ、不便と思うところはちらほらあって、そのあたりも改善してもらえればどんなにか嬉しいか。そうした気持ちはあるものの、確実に遊びやすく、負荷も少なくなっていっているのは事実。この調子でよりプレイヤーに快適な環境を整備してくれることを願っています。

2023年1月17日火曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2023年1月16日月曜日

Splatoon 3

 Splatoon 3』、継続しています。昨年11月に、カタログ期限まで頑張って潜らないと、みたいなこといっていましたが、無事カタログは完遂できずに終わってしまいました。さて、現シーズンでは前シーズンの反省をもとに1日1勝目標に頑張っているのですが、プロコンが壊れて買い替えなければならなくなったりと、いろいろトラブルに見舞われながらも、なんとかカタログ完走の目処がたちました。

さて今回の話題はバンカラマッチです。

ブキチのゴールドライセンスとやらが妙に気にくわなくて、プレイヤーランクがあがるまで高ランクブキは交換しないしばりをしてしまったせいで、前作ガチマッチで愛用していたクラッシュブラスターの入手が遅れてしまいました。前作では、パラシェルターでエリア、残り3ルールはクラッシュブラスターでそれぞれS+に到達していたので、今回もできればS+くらいまでにはいきたいなあと思っていたのですが、当初は普通に勝てたスプラシューターではA帯くらいからしんどくなってきて、クラッシュブラスター入手まではナワバリメインになっていました。

それが昨年末くらいについにランク22に到達。クラッシュブラスターを入手してバンカラマッチに参戦。前シーズンからのリセットでB帯からの再スタートですが、Bは問題なくスムーズに、AもBよりは手間取りましたが特に問題もなく突破。しかし、大変なのはここからでした。

なにが大変って、回線エラーですよ! Sデビュー戦はチャレンジ3戦エラー落ちの170ポイント全損スタートですからね。いったいどうなってる? 昨日までは特に問題がなかったのに。ケーブルかハブ、ルータが故障したのか? いろいろチェックしてみても原因がわからない。

ONUを再起動してみる。一度無線LANで繋いでみる。有線で繋いでいるけど無線LANアクセスポイントも再起動してみるなど、なかばおまじないに近い対策までしても駄目な時は駄目。チャレンジでエラーが出たら、ナワバリかオープンに参加してみて、エラーが出ないようならチャレンジに戻るようにしてみても駄目な時は駄目。あまりに駄目な時は、もう諦めて『アソビ大全』の6ボールパズルでオンライン対戦やってました。

Splatoon 3の通信エラーは、体感上、チャレンジか昇格戦で出やすいように感じます。これらでは連続でエラーが出ることもしばしば、対してオープンやナワバリでは執拗にエラー落ちするようなこともなく、というかエラー落ちした経験もほぼなくて、これはなぜだろう、たまたまなのかと思いながらプレイしていました。

Splatoonのオンライン対戦はクライアントサーバ型ではなくP2Pと聞いているので、一度マッチングしてしまえば混雑などは関係ないと思っていたのですが、先日のフェスでは混雑に起因すると思われるエラー落ちが多発したみたいですね。もちろん私もエラー落ちしまくって、ペナルティまで食らって、ついにはロビーでのインターネット接続さえもできなくなって、しかたないので6ボールパズルでオン対戦していたわけですが、この事例からすると、P2Pだからといって混雑無関係ってわけじゃないのかも知れないという疑惑がどうしても出てきてしまって、もうそれからは開き直って、エラーが出ても気にしない、のは無理だけど、以前ほど心理的ダメージを受けることは少なくなりました。

さて、肝心のバンカラマッチですが、つい先日3勝3敗で昇格戦を突破し、S+にあがれました。これ、2勝2敗で迎えた第5戦で味方のエラー落ちがあったせいなんですが、以前なら切断するなんて! と思ったかも知れないところが、今ではもう、きっとエラーで落とされて負けをつけられてしまったんだ、かわいそうに、と気の毒に思うようになってしまいました。

だって、わりと拮抗していた試合でしたからね。なんとかして勝ちたいと、エラー落ちした味方も思っていたはず。ええ、あれはきっと切断ではなかった。そう信じています。

その思いは参加プレイヤー全員が同じだったのかも知れません。エラー落ちしたマッチで組んでいた残り3人が全員継続を選択しての第6戦。エリアをとったりとられたりしながらも、無事ノックアウト勝ちを収めることができ、S+への昇格なったのでした。

本当に味方の皆には感謝ばかりです。自分ひとりじゃ活躍できないですからね。ここまで勝ち上がってこられたのも、みんな味方のおかげです。

2023年1月15日日曜日

ニコリのパズルS へやわけ

二日連続で『ニコリのパズルS へやわけ』。パズルについては昨日書いたので、今日はBGMについて書きたいと思います。本当は昨日音楽についても触れておきたかったのだけど、書いてるうちにすっかり忘れてしまった。いえね、このゲーム、BGMがとても効果的に使われているんです。パズルを解いている時に、背景にかかっている音楽ですよ。パズルゲームだと、それこそわりと静かめの集中を邪魔しない音楽がさらっとかかってるという印象が強いのですが、『ニコリのパズル』はちょっと違う。パズルに取り組んでいる、プレイヤーの気持ちをぐっと盛り上げてくる、そんな要素があって、これうまいなあって思ったのです。

パズルを解いていくと、音楽が変化するんです。おそらくは盤面が一定量埋められると、それをトリガーとして要素が追加されるようになっている。

最初は静かにギターでも爪弾くかのように、短いフレーズがいくつか鳴らされているだけだったのが、ある程度マス目を埋めるとより持続性のあるフレーズが加わって音楽としてのまとまりを感じさせるようになり、そしてドラムのリズムとベースのビートが加わればいよいよ終盤! 詰みは目前と、自然プレイヤーの気持ちも後押しされてアガってくる。

この音楽を効果的に使った演出は素晴しいなと思います。

昔はゲームのBGMというと、ステージやフィールド、登場キャラクター固有のテーマがループでずっと鳴っているのが定番でしたが、最近だとフィールドBGMは抑えぎみ、あるいは環境音だけにして、特別な場所に踏み入ったり、ボスとの戦闘が開始されるのをきっかけとしてBGMが再生されるような、状況に即した演出がなされることが増えていると聞きます。フレーズが組み合わされることで自動生成されるBGMなんかもあったりして、ゲームというインタラクティブなメディアならではの使われ方がいろいろ模索されています。

このゲームにおけるBGMも、そうしたユーザーの操作に即して変化し、相互に影響しあう、そうした今の流れの中にあるのでしょうね。

こうした試みは、『ニコリのパズル』現行作だけなのか、あるいは3DSやそれ以前のものからあったのか。ちょっと興味が出てきました。いやしかし、このBGMの使い方はとてもいい。変化のタイミングが抜群で、すごく気持ちがいいのですよ。

2023年1月14日土曜日

ニコリのパズルS へやわけ

ヤバいゲームを買ってしまった。やめ時がわからず、延々遊んでしまう系。うっかりはじめてしまうと、ひととおり遊んでしまわないと気がすまない系。最初は、ひとつだけクリアしたら終わろうと思ってるのに、もうひとつ、今日はみっつだけ、みたいな感じでどんどんプレイ数が増えていく。結果初日は難易度らくらくをすべてやっつけるまで遊んでしまって、なんと怖ろしいゲームなのでしょう。一度クリアしたくらいじゃ問題の解き方把握できないから、何度でも遊べる。これがたったの500円っていうんですから、本当、他のシリーズにも手を出してしまいそうです。

へやわけのルールは簡単です。

  1. 太線で区切られた部屋に書かれた数字の数だけマスをぬりつぶす
  2. 白マスは縦横それぞれまっすぐに3部屋にわたって連続してはいけない
  3. ぬりつぶした黒マスは縦横に隣接してはいけない
  4. 斜めに連続した黒マスで閉鎖区域を作ってはいけない

これくらいですかね。

このルールのおかげで、角にある黒マスふたつの2×2部屋とか外壁に隣接する黒マス3の2×3部屋は初手でぬりつぶすマスが確定します。黒マス5の3×3部屋はどこにあっても確定。同時に、部屋に隣接する白マスも確定するので、こうした初手で答のわかる部屋を探してそこからじわじわと塗るマス、塗らないマスを見つけていくというのがこのゲームの面白さです。

こうした確定する黒マス、白マスは、遊び方に記されたコツだけじゃなく、やっているうちにだんだんわかってきて増えていくのが面白い。例えば黒マス3の2×3部屋は、3の辺の隣接ひとマスが白で確定するとか、2の辺が外壁に接していたらさらに左右ひとマスずつ白が確定するとか、そいういうのがわかってくる。

最初のうちは、これ、手掛かりが少なすぎない!? とか思って戸惑うんですが、よく見ているうちにわかってくる、慣れることで見えなかった手掛かりも増えていく。なかなかに奥が深いゲームだと思います。

このゲームのよくできているのは、ルールに従って解いていく道筋に迷いがないということでしょう。どっちのマスを塗ったらいいかわからないから、適当にこっち! みたいな局面がないんです。あるマスを試しに塗ってみたら、白マス3部屋連続禁止のルールにもとづいて発生した黒マスが閉鎖領域を作ってしまうからここは絶対に白マスと判明する。そういう理路整然とした気持ちよさがあるんですね。

ぱっと見、大きな領域に空白があると思っても、黒マス3の2×3部屋を右配置に塗ると、隣接する黒マス4の2×4部屋の塗りが確定し、さらに隣接するマスが確定し、結果閉鎖領域ができてしまったり黒マスの隣接が生じてしまったりで、正解は左配置だったことがわかるなど、ひとつの部屋だけ見ていてもわからないことが、連鎖の必然を追うことで明確になっていく。

ひとしきり遊んでみて、こうした理詰めで解けるパズルの面白さはきっちりと割り切れることなんだろうなと感じています。数独なんかもそうですよね。ルールの束縛にしたがって解き進めることで、次々ヒントが出現していって最終解決にたどりつく。結果にいたる流れは何通りかあったとしても、真実はいつもひとつ。最初は少ないヒントからおぼろげに道筋が見えてきて、最後にはもう一直線!

そのきっちりとハマる感覚に魅了されるタイプの人間には、ニコリのパズルのシリーズは大ご馳走であろうと思います。

しかしこうなると、3DS向けのシリーズも欲しくなっちゃいますね。ダウンロードソフトの販売終了まであと2ヶ月ちょっと。駆け込みで買っちゃってもいいかも知れませんね。

2023年1月13日金曜日

『まんがタイムきらら』2023年2月号

 『まんがタイムきらら』2023年2月号、昨日の続きです。

『蜂も刺さずばうたれまい』

ひったくり犯逮捕に尽力したすずめ。目立ちたくない一心で犯人が勝手に自爆したと証言したのに、まさか犯人の口からすずめの犯行、いや善行が発覚してしまうとは! それですずめはめでたく警察沙汰、犯人逮捕の協力に対する感謝状を贈られることとなり、さらには新聞沙汰! このことが実名、顔写真つきで報道されてしまって、大変だ……。

ちょっと学校で話題になったりしましてね、さらには元ヤンキー仲間の朱音からもからかいのメッセージが届いたりして、目立ちたくなかったのにすずめも思うようにはいきません。

しかしこうして目立ってしまった以上、なんとかしないといけない。というので、この状況を逆手にとってみてはどうかと蛍が立案、より一層に善行を積むことになるのですが、これ、すずめの気質にあってるみたいですよね。率先して動くことを苦にしない。さらにはその延長で、学級委員にまで立候補。やるとなったらノンストップですよね、すずめさん。でも、これが原因でまさかの元ヤンバレ!? なんで? そんなことってある!?

と思ったら、漫画のシチュエーションに酷似してたっていうんだ! なんというレアケース。まったくもって取り越し苦労だったわけですけど、あの安心して魂の抜けてるすずめの姿が面白く、ほんとよっぽどのショックだったみたいですね。でもなにごともなくすんでよかったです。

『えるくえすと! ~勇者エルヴィーラは現実世界に転移しました~』

エルたちの元いた世界について詳しかった榎本衣良。よほど熱心なファンだったのかなと思っていたら、違った! ついに衣良についての詳細が明かされた今回。なんと、衣良はゲームの制作者だったんですか!

道理で詳しいわけだ。逆にいうと、広く販売されていたゲームなら、衣良の他にもエルたちを知ってる人間がいないと不自然なわけで、つまりここまでゲームショップであんなにもゲーム内での姿を見せて衣良以外に反応がなかった理由も少しわかってきたように思います。

さて、衣良から自分たちの世界の真実を聞かされていたアレッタとエルの意見が衝突。帰った世界には未来がないというアレッタの言葉が意味すること。さらには、突然動き出した事態、エルたちの出てきたゲームソフトから漏れ出してくる黒い霧と、それが隕石落下の予兆という衣良。

ゲーム世界の未来は、この隕石の落下によって消滅する運命にあったというのでしょうか。そしてエルたちがこの世界にきたことで、あるいはエルたちがこちらの世界にきたのと同じ理由で、隕石落下という災厄がこの街、世界にふりかかろうとしている!? 風雲急を告げる事態です。詳細を知る衣良と、勇者たちの活躍、それが状況の打破に繋がってくれれば! あるいは魔女の存在も気になりますよね。

いよいよ、これまで語られてきたこと、もの、すべてがひとつの点に集約されていきそうな予感がしています。

My Private D☆V

『ひよ&びびっと!』のゆとりーぬです。

D☆Vポイントは「でこだしショートのいやいや赤面!」。

なんか、すごい意外なの出てきましたよ!? いやね、だって、『ひよ&びびっと!』でこんな要素出てきたためしがないじゃないですか。ひよはいつだって真顔だし、あやもりんはあやもりんで、表情豊かでもこうしたいやいや赤面は見せたことなかった!

あ、いや、そうか、ひよがでこだしショート要素か。と思ったけど、この子、まとめてる髪をほどいたら、そこそこ長かったりするのかな。と思うと、今回のD☆Vイラストは、普段見せない好き要素をここに全開にしてみせたものなのかも知れませんね!

しかし、このいやいや赤面少女。別に露出が多いわけでもないのに、媚びた表情しているわけでもないのに、妙に色気があるのが面白いですね。なんでだろう。こうしたところも普段『ひよ&びびっと!』では見せていない側面なのかも知れません。

2023年1月12日木曜日

『まんがタイムきらら』2023年2月号

 『まんがタイムきらら』2023年2月号、先日の続きです。

『ゆらめきラグーン』

エリーに気持ちを伝えたいゆら。この旅行中にと気合い入れてるのですが、どうしても素直に気持ちを口にできずにいて、照れちゃう、思いとはうらはらにそっけない言葉が出てしまって、先が思いやられるなあと思ったところに、千帆からのジャッジですよ。

それじゃ不正解と指摘され、その後はエリーとゆらを近づけるためのアシストに徹してくれる千帆。いい子だなあ! というか、エリーとゆらの関係、しっかり理解してくれているっていうのがちょっとすごい。そして千帆が作ってくれたチャンス、ふたりきりになれる夜のデッキ。一緒に空を見ながらの会話、そこで語られるエリーの思いの丈がしみじみと胸に迫って、これは本当に素晴しかった。

一瞬も無駄にできない、したくない、そうした思いが伝わってくる。そしてついにはゆらも気持ちを開こうとして!

ええ、続きこそは次号ですが、このゆらに思いきらせるきっかけを作ったのがエリーであるというのがとてもよかったです。素直な思いが素直な思いの呼び水になる。そのつながっていく気持ちの流れ、素晴しかったです。

『それでは、ステキなセッションを。』

ロノの仕組んだ機材トラブルを、咄嗟の飛び込み演奏でもってしのいだ是沢と加島。しかしその代償は大きく、イベント運営から呼び出しを食らってしまうハメに! って、いやいやピンチを救ったことに対するお礼じゃないのん? もう完全にネガティブに陥っているふたりですが、よかった! やっぱりお礼でしたよ、どころか、ふたりともに新たな演奏のステージに駈け登るチャンスを掴んだというのですか!?

元トーキングインネオンのヴォーカル、シギー様のバックバンドに参加してみないかとの申し出です。鴫野あまね。実力者なのだけれど、あまりに厳しい要求にメンバーが定着しない。そこで是沢、加島の活躍を見て、これならとお声がかかった模様。トーキングインネオンといえばベーシスト徳庵がかつて在籍したバンド。是沢にとっては、憧れの徳庵に近づくチャンスでもあるわけだ。

まずはオーディションからという話ですが、悪いお話ではないでしょう。ふたり、チャンスを掴むべく動き出しそうな気がします。

とその時てんちゃんはというと、是沢加島とはぐれてしまっていた。そんな彼女に声をかけて、お菓子までくれた女性。あ、これ、鴫野あまねだ。ということは、この人もかつてお助け妖精のアイテムに実力を伸ばしてもらったっていうことか!?

かつてのお助け妖精関係者と、今のお助け妖精関係者。この出会いがどういう結果を生むか、気になる展開になってきましたよ。

『ほぐして、癒衣さん。』

素敵女子登場だ! ちんまりデコっぱち眼鏡女子。コンビニで夏鈴の裾を掴んだ彼女に、うっかり迷子? といいかけた夏鈴。でもその実態は、夏鈴の勤める会社の副社長。忘年会で進行役つとめてたそうですが、だったっけ? 忘れたなあ! でも、この苦労性で若干潔癖な素敵女子の参戦は、なかなかに今後を面白く彩ってくれそうで大変喜ばしいことです。

副社長、白岡さん。気まぐれな社長に振り回されて、えらいこと苦労している模様。ストレスも溜ってるのかな? そんな彼女が心配しているのは夏鈴と癒衣の関係。夜のフロアに響く変な声。なんらかのハラスメントがあるのでは? みたいに心配されてたんか。実際はマッサージ受けてるだけなんですけど、その実態を聞き取ることができて、白岡の心配も少しは軽減されたかも知れませんね。

からの、夏鈴のマッサージ講座。白岡は人に触れられるのが駄目、というのでセルフマッサージを教えることになるんですが、しっかり凛々しい系に見えた白岡がちょっとゆるむのね。そうしたところ、大変よかったなあ。

そして白岡から見ればポーカーフェイスで感情を読み取りづらい癒衣の感情にも触れることができて、ああ、ちょっと新しい世界、興味が開いたようではありませんか。ということは、また出てくるな! これはこれは期待です。というか、癒衣と白岡の身長差、けっこうすごいですね! ぐっときます。

2023年1月11日水曜日

『まんがタイムきらら』2023年2月号

 『まんがタイムきらら』2023年2月号、先日の続きです。

『星屑テレパス』

灯台のてっぺんから故郷の歌が聞こえたというユウ。その音を頼りに上へ上へと向かった先のレンズ室、天井を開けて入ることになるのですが、とにかく気が逸ってしかたのないユウですよ。もう本当に落ち着きがない。そんなにも故郷の歌が気になるのかな。やっぱり懐かしさとかあるのかな。

そんなことを思っていたのですが、ユウにとってこの歌はもっと切実なものであったと知らされることになるのですね。

見つかったのは古いラジオ。隕石を磁石がわりに使ってる? 電源不要の鉱石ラジオ。これがどこかしらの電波を拾ったのだろう。冷静に状況を仕分けていく瞬に対し、なんかに憑かれたように故郷の歌に執着するユウ。いったいなにがそこまで彼女を? ええ、思い出せない自分の過去。自分が誰であるかもわからない、その寄る辺もない状況がユウの心をここまで追い詰めてしまってた。

憔悴したユウの姿。それはあまりにも痛ましく、だからこそ続いてラジオから聞こえてきた宇宙語の挨拶! 嬉々として答えるユウに、謎の名前、アキカズとは遥乃の祖父? この不思議な交信が、いまだわからぬユウの背景を知るきっかけとなるのか、あるいはより一層の謎に踏み込むこととなるのか。これまでの普通がいよいよ変わりゆきそうな予感がします。

『しあわせ鳥見んぐ』

すずが見つけたスズメのヒナ。翼とひなに連絡して、双眼鏡にスマホのカメラくっつけてデジスコっぽくヒナの様子を見せるくだり。これ、まさに今の時代のコミュニケーションだなあと思わされて、すごく便利で面白い。わくわくさせられるギミックだなって思いました。

スズメのヒナは巣立ちをしようとしているのだろう。おそらくは近くで親が見守っている。人は手を出さず、ただ様子を見るしかできないという状況に、通りかかる猫! 空にはカラス! 動揺しまくるすずにまさしく共感ってやつでしたよ。いえね、見守ってたら目の前でカラスがパクリみたいなことになったらどうしよう!? って思ってたんですよ。だから、ヒナが必死に羽ばたいて、親のもとへと飛んでいったときには、ああよかった! ここでもやっぱりすずに共感を覚えたのでした。

そして皆でひなの家に向かいます。鳥のヒナがいるというんですが、でっかいお屋敷のでっかい門をくぐった家の軒先、ツバメが巣をかけているんですね。巣で待つヒナのためにエサを運ぶ親鳥、大きく口をあけてエサをねだるヒナ鳥。ああ、春の情景です。

『スロウスタート』

面白い見せ方した回でした。

花名の家に招かれた果実。ふたりアワアワしながらの対面ですが、だんだんにゆったりくつろいで落ち着いて打ち解けていく様が、実にふたりらしくてほのぼのと素晴しいものありました。

でなにが面白いって、この花名と果実のほのぼのやり取りの合間合間に、冠の家で棚をこさえる栄依子のコマがたびたび差し挟まれるのですよ。ほのぼのとアグレッシブDIYのギャップ? コントラスト? それがなんともいえない味わい出してました。なんか、こう突然工具持った栄依子が出てくるのが、な、なんだこれ!? みたいな、で、だんだんその突然の登場が楽しみになってくるというか、そんなおかしさがありました。

今回は果実がホットケーキのクッションに溺れそうになったり、そういう面白いコマもあったのですが、やっぱりいいなと思ったのは、花名の部屋が友達と過ごすことで変わっていったというくだりでしょう。部屋だけじゃなく、花名の気持ちも一緒に変わっていったんだなってわかる。よかったな、花名。そう思えたエピソード。不安に押し潰されそうだったこの子が、今やその不安だったころを振り返れるまでになったんだって、そうした変化、強くなったこともまた嬉しかったのです。

そしてたまちゃん! 花名と果実がふたり一緒にいるの見てそんなにもショック!? お邪魔と思った? なんかネガティブなこと考えてる!? いやほんと、こういうたまての反応。この子もこの子で大変だ! ええ、気になさらないでよろしいのにね。

2023年1月10日火曜日

『まんがタイム』2023年2月号

 『まんがタイム』2023年2月号、先日の続きです。

『瀬戸際女優!白石さん』

白石、本当に紗矢に懐かれてしまいましたね。映画の撮影が終わっても、まだまだこの子との関係は続きそうで、大量に届くメッセージに圧倒されながらも決して邪険にはしないだろう、白石に対するこのあたりの信頼感は確かなものがあります。

そして爽太との関係も続きます。紗矢とともに白石を慕っている若手アイドル。忙しく様々な仕事に挑戦し続けているふたりの姿を見て、自分自身を振り返ってみた白石が決断したこと。これまでNGだった仕事でもやると決めたというんですね。

慣れない濡れ場に挑もうとする白石の動揺と、ひとり稽古にはげむ相手が大五郎。絵面が焼酎の4Lペットボトル抱いてる中毒者にしか見えないの、女優としてまずいのでは!? からの、白石のもとに駆けつける爽太の頑張り。ここぞという時に一気に踏み込んでみせた爽太の逸る気持ちの行方やいかに。

これ、白石がどう応えるのか。その対応しだいでは大きく状況が動きそうに思います! とかいいながら、きっと大きな進展はしないんだろうなあ、白石さんだもんなあ。

『秘密のお姉さん養成ノート』

今回の蛍のテーマは筋トレですか! 筋肉つけようと思います! で、思い立ったら即行動は素晴しいと思うんだけど、いきなりいろんな器具揃えちゃうのはおすすめできないよ! バランスボールくらいなら大丈夫かな。とか思ってたら、腹筋ローラーってそんな事故り方するんだ! 予想外の展開に、これ、ほんと笑っていいのか驚いていいのか、なんともいえない不思議気分になりました。

スポーツショップでおすすめされた厚めのヨガマット、これいいですね! 自分が使ってたのは安さで選んだ薄いのだったので、尾骶骨とかが痛かった。しかたないので座布団しいたりしてましたよ。

蛍が買ったのはヨガマットだけ。こういうの、古くなるとクッション効果が薄れそうだから、新調するのは正解だったのでは? からの、次から次に出てくる母のコレクション。さらには祖母のも出てきて、すごいな、この家、収納どんななってるんだ。

いきなり7キロのダンベルとかどっか痛めそうなので、まずは自重でトレーニングしましょうよ、蛍さん。からの、買って満足、なにもできてない主任。うん、気持ちはすごくよくわかる。だから、うまいこと日常生活の中にビルトインできるといいですね。今回は蛍の存在が継続の刺激になってくれるかな? と思ったら、蛍の継続があやうい!

これ、ふたりともに三日坊主になりそうな予感ですね。

『お天気おねえさんの晴れ舞台』

今年は卯年、というので奥田から琴音にうさぎコスチュームのリクエストがあったと伝えられました。琴音は着ぐるみかなんかだと思ったんですが、なんとバニーガール! 朝の情報番組でそれ着せるんですか!? いくら部長のリクエストだからって、奥田のところでとめましょうよ!

とはいうものの、いろいろ意見を聞いてみてやると決めた琴音です。そうとなったらもう完全に前向きに動き出して、朝の番組にバニーガールという異色なコスチューム放り込んでも違和感ないよう、セクシー路線じゃなく手品の定番衣装に丸めてきたんだ!

このために特訓したという手品。見事に成功させて、その上落ちまでつけて、元気でほがらか、明るさとのびやか、健全さを押し出した琴音、その魅力が見事に花開いていたと感じます。

2023年1月9日月曜日

『まんがタウン』2023年2月号

 『まんがタウン』2023年2月号、先日の続きです。

『ルナナナ』

突然ペットを飼いたといいだしたリコ。けど、その目的がなんかおかしい。禁止されてることをあえてやる、その危険にこそひかれているというんですが、そもそも月社会は動物の持ち込みが禁止されている。まあ、変に持ち込まれて変に増えたりしたら問題だもんね、と思ったら、荷物にまぎれてやってきたゴキブリの事例があった……。そうだった、この話、以前やってましたね。

アキが抜け道をと考えたのか、月由来の生物なら大丈夫ではないかというの、いや月面にはペットにできるような生物、いないと思うよ。虫とかバクテリアみたいなのでもいるかどうか……。でもこの過酷な環境に適応した月面ウサギがおるのか。しかも三毛別ヒグマ事件に匹敵するトラブルがあったのか。

生き物でなければいいのではないか、というのでロボットペットを導入してるのがいたり、また当局に隠れて爬虫類飼ってる金持ち連中がいたり。いや、ワニとかヤバくない? 逃げ出してそこらに潜んで人を襲ったりしそうよ?

今回のクライマックスは、リコが月面で見つけた生物と、その親がやってきた痕跡、これでしょう。この漫画の月世界は、過酷に輪をかけてなお過酷。コメディだから大丈夫なだけで、人が正気で生きいくには向かないことこの上ないです。

『食欲しか勝たん!』

こころんは、食欲のことカムアウトして本当によかったですね。ライブ後の打ち上げで、たんなる、みかみーと一緒に焼肉を食べてるのですが。どんぶりに肉のっけて、ものすごい勢いで食べてるこころん。でも、ふと我に返ると恥ずかしい。気にすることないのにってメンバーはいってくれてるけど、それで実際みかみー、たんなるも焼肉に魅了されてる姿見せてくれて、それでようやくこころんも心置きなく焼肉に向きあえる? と思ったら、やっぱり恥ずかしいのか!

それでこそこころん? 食への気持ちの入りよう、その度合いが人並みはずれてること自覚してるから、隠したいと思ってしまうのかも知れませんね。でも、これを恥ずかしいと思う気持ちはわかるけど、いずれ大人になっていくにしたがって、大丈夫、平気になっていきそうにも思います。

そう考えると、こうしたこころんを見られるのは、今のこの時期ならではかも知れません。

『猫またはごはんを。』

まさか、ここからつらい展開になろうだなんて思いもしていませんでした。

命をまっとうしたフクがネコマタとなって存命したことを喜んだサチ。ずっと一緒にいられると思ったからだけれど、逆にフクが自分を見送る立場になると理解してしまった。タコ焼き屋のおかみさんが、飼っていたロクがネコマタとなった時に感じた悲哀を、サチもリアルに、具体的に、身につまされるようにして実感してしまった。

冒頭の四コマに描かれたこと、それがサチの感情そのもので、だからこそ、自分がいなくなった後も、フクにロクというネコマタの友達が残ることを喜んだ。また、フクのいう、人間が心配しなくても勝手に生きるという、猫らしいマイペースさにも安堵した。

それで今はめでたしめでたしと思ったのに、フクがこの世に留まった理由がなくなってしまった。もうサチは自分がいなくても大丈夫と安心してしまったからか、静かに消えていくフク。これを成仏と思っていいのでしょうか。

職の決まらず、ずっと不安を抱えていたサチがタコ焼き屋を継ぐという大逆転からの新生活! と思っていたのに、まさかフクがいなくなってしまうかも知れないという展開に、驚きを覚えています。けれど、サチを心配する一心でフクが勝ち得たアディショナルタイム、それも終わりを迎えて、本来のあるべき場所に帰っていくことこそが自然なのかも知れませんね。

次回、フクが当たり前みたいにタコ焼き屋で働いてたらどうしよう! でも、そうならない可能性も考えて、覚悟しておこうと思います。

2023年1月8日日曜日

『まんがタイムきらら』2023年2月号

 『まんがタイムきらら』2023年2月号、発売されました。表紙は『星屑テレパス』。お正月らしく振り袖着た海果と瞬が華やか艶やかな表紙。ふたり、羽根つきしてるんですね。海果の羽子板には宇宙人が、瞬のには電? なんか金色のビカビカしてるのがあしらわれていて、今まさに海果が額に☆を墨にて書かれているところ。瞬の頬には稲妻マークが描かれて、このふたり頬赤くしてる様、高揚感もあるいい表紙です。

今月は新規ゲストが3本です。

『神様たちのおてつだい』

神社の手伝いをすることになった矢代木みこ。境内の掃除をしたりお守りやおみくじ販売したりが主だけれど、その他に神様のお世話というのがあって、人の姿をしている神、ヒノコの身の回りの世話をする。それだけだったら、神社の手伝いの延長といったところでしょうが、ちょっと違うのは、子守りの要素が出てきました。

ヒノコの娘、小さくて元気なキバの世話をするようおおせつかりました。これは、いろいろ手のかかるキバをみこに任せて、自分は神としての仕事を頑張るということなのかな? そう思っていたら、ヒノコは引退を考えている模様です。いまだ未熟なキバの成長を待っているというのですね。

ということは、見習い神様キバの修行? OJTにみこもつきあうことになるのかな? なんだか思ってたよりも大変なことになっていきそうですよ、みこさん。

『しんぶんぶ』

新入生、白木朔が興味を持ったもの。それは入学式の様子を撮影する女子ふたり。ひとりはカメラ担当、もうひとりは踏み台担当!? 踏み台を持って押さえてるとかじゃなく、自身が踏み台になっている。そのあまりにおかしな振る舞いに、ばっちり心つかまれてしまった朔。友人の友と一緒に、その正体を探るべく校内を探すというんですよ。

まずは写真部と当たりをつけるも違った。じゃあ他にカメラを使いそうな部……、ということで新聞部を訪ねてみたら大正解。カメラ持ってたちびっ子先輩は二年の中村美奈、踏み台になってたのは同じく二年の瀬野秋希。ふたりにロックオンされるも、決してひるまない朔よ。その個性、変わり者のオーラは新聞部のふたりに勝るとも劣らない。この部に入っても充分対応していけそうです。

かくして新聞部に、新聞とは無関係に興味を持った朔の入部は決まりました。なにをするかもわかっていない、自分が新聞作り、取材や記事を書くのに向いてるかどうかもわからない。そんな闇雲な出だしが描かれて、はたしてどうなることやら。波乱というか騒動というか、大丈夫? いろいろ心配になりそうな状況です。

『すきあり・すけありー』

突然の金縛りに見舞われた堤東ユリが見たものは、どこからどう見ても怪奇現象。身に覚えのないマイクにクラッカーが落ちてきたかと思えば、不可解な存在がトランプタワーを築いている。さらにそれ以降体が重いというので、友人のあいに相談したらば、霊現象ではないかとのアドバイス。紹介してもらった霊媒のすすめで、取り憑いている三人を成仏させるべく、その望みをかなえてやることとなりました。

はいいんですが、まずは見えるようになるところからスタート。霊媒師オリジナルの視え〜るお茶とやらの力で、修行やら霊能力やら関係なく霊が見えるようになります! って、すごいな。この霊媒師、本物かも知れん。

こうして自分に憑く霊と対面したユリ。女子高生くらいの三人組に戸惑いながらもその願いをかなえてあげると申し出たら、この世で遊びたりない彼女らから、満足するまで遊びたいといわれてしまった。

うつぎ、つつじ、しおんの三人。長期間、霊に取り憑かれていると心身が蝕まれて死ぬという。ユリは自分の命が尽きるまでに、女子高生霊三人を満足させ、成仏させることができるのか? タイムリミットあるのは大変! ユリの企画力、盛り上げ力が試されます。

2023年1月7日土曜日

『まんがタイム』2023年2月号

 『まんがタイム』2023年2月号、発売されました。表紙は『レーカン!』。寒い季節には温泉、ということで入浴している天海さんがメインです。『花丸町の花むすび』は彗ちゃんが湯上り浴衣姿で手には瓶牛乳。『この契約は恋まで届きますか?』八千代さんも湯上り浴衣姿です。『秘密のお姉さん養成ノート』蛍は檜かな? 木の湯船にどかっと足を投げ出すようにして入って、これ、セクシーよりもやんちゃっぽさが表に立つの、実に蛍らしい素敵なお姉さんへの程遠さでした。

『まほろば小町ハルヒノさん』

夏休みも部活に頑張るちあき。ハルヒノさんと一緒に天川村へといきまして、あちこち見てまわるのですが、ハルヒノさんにとっては懐かしくもあり、同時に変化を感じさせる新しい場所でもあった模様。あのトロッコ列車にはしゃぐ姿とか、ライトアップされた鍾乳洞、そこで出会ったお社に驚いたりと、本当に忙しそう。このいろんなこと、ものに感情を動かす姿、これが神使としての彼女にとってのギャップ、チャームポイントになっていると感じさせられました。

しかし、天川村、見どころたくさんあるんですね。川に洞窟に吊り橋にと、自然ありそして温泉宿の景観ありと、人の暮らしと歴史の感じられる場所ということを実感させられたレポート仕立ての今回。見ていて飽きない、どころか、天川村への興味がわいてくる、そんな一本でありました。

そしてふたりの天川村紀行はまだ続きます。旅館にふたりで泊まることに? 来月は休載! ということで、この状況で二ヶ月待ちでありますよ!

『良倉先生の承認欲求』

良倉に進路の相談しにきた星畑。先生、慕われていますね。親しみやすいとかお菓子がもらえるとか、いろいろいいとこ微妙なとこあるみたいですけど、OLさんバレしてることもあってか、星畑にとっては素直になんでも話してくれるみたいな感じもあって、この距離感は確かにいい感じ。教師としての節度は忘れないけれど、教師と生徒の親密な信頼みたいなも築きあげてるなあと思わされるふたりです。

星畑が聞いてまわった写真部関係者の進路や将来の夢。一美が結構大きなこと考えていたり、氷高がいよいよOLさんの正体に迫りそうなこといい出したりと、本当面白い。かと思ったら、水元は良倉のもといろいろやった活動に刺激を受けていたりして、こういうところ、すごくいいなあと思ったのでした。良倉もちょっと調子にのってますけど、その嬉しさはわかる気がします。

そして良倉の過去の話。なんで先生になったのか。ちょっと不純なところからスタートした回想でしたけど、でもこういうかっこわるいとこもちゃんと星畑には話すんですよね。これが星畑から信頼される所以ですよ、きっと。でも、ちゃんといい話もあって、それでいて駄目っぽいとこもあって、そのバランスで考えすぎることないよって星畑の気持ちを楽にできたのだったら、これはアリだったのでは?

ええ、やっぱり良倉、いい教師だと思うんですよ。真摯な人だと思うんですね。

『この契約は恋まで届きますか?』

突然の豪雨に強風。交通機関もとまってしまい、徒歩でと思うも傘が一発でおちょこになってしまうこの状況。野田の家で雨がおさまるのを待つも時間ばかりが過ぎ、もう夜の9時になってしまった。

ここで八千代の身を案じた野田が、泊まることをすすめるのですね。一瞬動揺したのかな八千代さん。けれど考えなおして泊まっていってくれることになりました。

ここからの様子、いい雰囲気でしたよね。家にあるものでさっと作ってくれた夕食。野田にとっては念願の味噌汁。感動のあまり泣くほどなんだ! そして八千代のパジャマは野田のお手製。そうだった! 以前にも野田の作った服を提供したことありましたね。ほんと野田の手芸力、裁縫力、ただものではありません。

どちらが廊下で寝るかのジャンケン対決を経て、野田が廊下で寝ることになりました。けどまさかの野田が寝ぼけて、いつもの行動が出ちゃったか! 八千代の寝ているベッドに入ってきてしまった、最初はちょっと緊迫の瞬間でしたよね。でもそれからは味噌汁の唐揚げのオムレツのと、よっぽど嬉しかったのか、八千代の作った夕食のメニューを寝言で繰り返していたというんです。

よかったなあ、野田、寝言に出たのが食べ物ばかりで!

しかしこの一夜のできごと。八千代にとっても大きなものだったみたいですね。雨の音にかき消されたのは胸の鼓動? そして会社の廊下で野田とすれ違った八千代の反応。これ見るかぎり、この契約は恋まで届きそうでありますよ。

2023年1月6日金曜日

『まんがホーム』2023年2月号

 『まんがホーム』2023年2月号、一昨日の続きです。

『スナックあけみでしかられて』

あけみさんはお疲れの様子。早起きして、着付けの手伝いにいっていたというんですね。成人式に着物で臨む新成人たち。その子たちも早朝から美容院でヘアセット、メイク、そして着付けと大変な頑張りをしているっていうんですね。

今回はそこから広がる着物の話題。振り袖となるといろいろ大変、あれもできないこれもできない、みたいになってしまうというのに、それでも着るのは晴着だから。ここぞという特別の時に、気持ちの張りとともに着る、そんな特別な衣装であるのです。

対して普段から着物を着ている長谷さん。それはもう身に馴染んでいるわけですが、あけみさんも着てみた着物、首筋が寒いとうちに一枚タートルネックを着てみたら、長谷さんもいろいろアレンジ試みて、こうした着物アレンジは、着物が普段着だからこそできるオシャレであったり工夫であったりするんだろうなあって思わされるものありました。

着物が普通に着られていた昔は、帽子やステッキをあわせたり、下にメリヤスを着たり、女学生は袴にブーツをあわせたりしたわけでしょう。特別ではないからこそできる、そんな広がりがあったんだなって思わせるエピソードでもありました。

『座敷童子あんこ』

初夢で見ると縁起がいいといわれるもの。一富士二鷹三茄子ってやつですが、なんで三番目は茄子なのっていうあんこの疑問。うん、これ自分もなんでなんだろうって思ってた。そうしたら、ここに答が出てきまして、ありがたいなあ! 疑問がとけました。そうかあ、成すにかけての縁起ものだったんだ。

今回はあんこが無理難題を申しまして、初夢を見たい、縁起ものを見たいといって幸太にゴネるわけですよ。枕元に置けばいい。じゃあ富士山と鷹を持ってきてくれ、って、百歩譲って鷹はなんとかなるとしても、さすがに富士山は無理だよ! こっちから枕を富士山まで持ってかないと!

あまりの理不尽を前にしても、決して怒らない幸太は人間ができてますよね。おそらくは、あんことのつきあいがこの人間性を醸成したのだろうなあ。

からの父が介入して途端に初夢の縁起ものがあやしくなってくる。あの鷹と呼ばれてる剥製。すさまじいうさんくささ! いやもう、変化球というか危険球というか、夢見云々以前に、これが家にあるという時点でなにか危険なにおいがします。

『うちの秘書さま』

はじめの年越しです。年賀状をサボっていたことで七瀬にしっかりしかられているはじめですが、このへんの挨拶をないがしろにしないのは、いずれ東條の家を継ぐことになる御曹司には必要な心構えだからだったりするのかも知れませんね。

はじめが年賀状に苦しんでるところにやってきた山田。一緒に年を越すというのですが、ここで語られる田中さんへの重すぎる愛! 年賀状を単行本なみのぶ厚さにするんじゃない! かつては普通代表みたいだった山田が、田中さんの登場以来、誰も追いつけないほどのアレな人物になっていってるの、ほんとすごい変化であると思います。

年末年始にも帰省しない七瀬にメイドさんたち。七瀬は家が近いからといっていますが、実家で過ごすよりもこちらの方が逆にのびのび羽が伸ばせるとかありそう。メイドたちは、はじめと一緒に過ごしたいからですよね。これはもう絶対間違いないです。

山田の持ってきたボードゲーム。人生ゲームでは七瀬の結婚イベントに心痛めるはじめがおかしい。そしてツイスター。体と体が触れあってどっきり!? かと思いきや、七瀬ったら初手からリタイア! そうかあ、意外や運動不足なんですね。

おそるべき回避力を見せる田中も面白かったです。そんなにもすいすい逃げていけるもんなの!? という、意外な? 不思議な才能に、ハシゴを普段から使っている庭師ならではのバランス感覚? いや、なんかそういうのでは説明つかない感じがします。

そして翌朝の情景。七瀬と田中、ふたり夜中に遊んでそのまま寝入ってしまっている姿を眼福と拝むはじめに山田ですが、そのふたりを後ろから見ている布団抱えたメイドさんがいい味出していました。

2023年1月5日木曜日

『まんがタウン』2023年2月号

 『まんがタウン』2023年2月号、発売されました。表紙は『カリアゲくん』のテレビドラマ化を押し出して、実写かりあげ正太が漫画かりあげ正太と共演でありますよ。しかしこのタイミングでドラマ化とは、正直驚きました。放送するのはBS松竹東急。あわせてかつてテレビアニメ化された『かりあげクン』もやるみたいですよ。このドラマ、ヨーロッパ企画が参加しているんですね。これはちょっと期待していいのかも、なんて思わせる布陣です。

『押しかけギャルの中村さん』

今回はすごかった……。

お化けが怖いからと嘘をついて肝試しを辞退しようとする秋山に、じゃあ俺がふたりでここに残ると、すかさずふたりきりシチュエーション作りにかかる後藤氏の積極アタックが炸裂! 夏の海、男と男ふたりきりの夜、なにも起きないはずが……。とか思っていたら、終盤まさかの秋山半脱ぎセクシーショットですよ。うわ、なんだこれ、火力強すぎないですか!? いつかほんとに死人が出ますよ!?

秋山の嘘はお化けが苦手な中村を守るためだったんですね。中村のメンツを守るため、情けない役を自ら買って出た秋山。こうしたさりげない優しさを見せるところに中村はひかれたりしているのかなと思ったりしたのですが、なんせなかなか気持ちを言葉にしない中村に、基本自信に欠けている秋山でしょう? 全然進展しないのね! でも秋山は秋山で、自分が中村をどう思っているか、自身の気持ちに気づきかけてるしで、まるで変化がないわけでもないんですよね。

そしてこの停滞を打ち破るか、帰りの遅い皆を心配しての洞窟探索。そこでのアクシデントが女友達に誤解されたりしたんですか!? これ、こうしてふたりは外堀を埋められていくみたいな感じになるのでしょうか。だとしたら、さすがになにかしらの変化、進展があるかも知れませんね!

いや、それでもなんら動かない可能性も高そうなんだけど。

『兎なりのウサギさん』

レポートに、木をかじるのに、いつも以上のやる気を見せているひとりと一匹。まずは見事に目標達成した一匹が、その成果を見てもらおうとアピールしているというのに、当のひとりはレポート作成に夢中。面白くない一匹が、そろりそろりとひとりの背中に忍び寄る。

いやあ、この展開、PCに嫉妬したみたらしがケーブルとかかじったらどうしよう! ちょっと心配したのですが、よかった、みたらしはだるまさんがころんだ、スリリングな忍び寄り遊びに没頭。危険なことはなにひとつありませんでした。

みたらしの遊びに気づいた紅詩と青枝、ふたりの反応が面白かったですよ。普通に楽しい紅詩。対して、尋常ではないオーラ発する青枝。なんかバトルものの強敵みたいになってるよ!? 殺気とか闘気とかじゃなく、紅詩に対する好き好きエナジーだったんですが、あの頬をさわられて、顔寄せられての最大出力! みたらしがふっとんでるじゃん!

ほんと、あの絵面だけでも面白い。その後の燃え尽き青枝にタッチ成功して達成感得ているみたらしもまたいい表情でありました。

『あの世で猫になる』

幽霊ならではのすりぬけスキルを活用して、扉を開かずクローゼットの中を探るタマ。しっかり朝倉さんの助けとなって、タマもまた嬉しそうです。冷蔵庫の中もしっかり確認。省エネ、節電に貢献する、素晴しい技能じゃありませんか。

からの、ちょっとやりすぎてしまうタマ。下階の吉井さん家を覗いてみたりと、結構なやりたい放題。天井裏を覗けば、こっちはこっちでやりたい放題のネズミの住処が見つかるという、このやりたい放題コンビのやりとり、いつもながらいい関係だと思います。

そしてタマさんの失敗。内見にきたお客さんに見られて逃げられちゃった! あー、大家の大島に弱味握られちゃったじゃん。それで開かずの金庫の中身を確認するはめになって、ひどい悪辣なやり口に加担せねばならなくなった!

タマが金庫の中で見たもの。古い人形とかおもちゃというのですが、アンティークトイとかだったりせんのかな? と思ったら、まさしくそのとおり! でもそれで大島にちょこっと恨まれるタマ。いや、これに関しては古い人形、おもちゃというキーワードからアンティークの可能性を読めなかった大島が悪いよ!

そして最後にちょっと釘を刺されるタマ。ええ、便利だからといって、やっぱりちょっとやりすぎちゃったようですよ。

『まあみさんとレトロ遊び』

今回はプラモデルの話。おもちゃのトイダでは、プラモデルの販促も兼ねてプラモコンテストを開催。古いキットも売りたいというのですが、昭和のプラモデルとかものによってはレアで高値になってたりせんものなの?

プラモデルの在庫、かにとかあるんですね。これ、売れたのかな。あるいは、今でも欲しがる人いるのかな。1/4ならぬ4/1、4倍スケールのプラモデルというのがなんか逆に面白かったです。

鹿のうんこのプラモデル、これ、実際にあったんだ……。鹿のフンが歌詞に入った歌が、おかしい、面白いとバカ受けして大流行したことがありましたが、そん時にでたものでしょうか。実際、あのはやりっぷりからしたら、それなりに売れた可能性がありますね。

えーこが作っている、昔のプラモデル。ちょっと無骨なロボットを組んでるというのですが、墨入れをしてみたり、さらにはウェザリングをしてみたり。今は昔と違って、手軽な墨入れペンがあったり、ウェザリングも便利なペンやら粉があったりと、作りやすくなりました。で、漫画でこうした道具を使って上手に作るノウハウが紹介されるのはなんか不思議と懐かしい。そうですよ。昔は、こういうの紹介する記事とかが漫画雑誌に載ってたりして、漫画仕立てで解説されてたりして、というのがよくありました。

懐かしのプラモデルを懐古しつつ、懐かしのノウハウ漫画の雰囲気も感じられる。その感触、実によかったです。

2023年1月4日水曜日

『まんがホーム』2023年2月号

 『まんがホーム』2023年2月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかがメインで、これは受験生っぽいですね。わたいりはんてん、頭にははちまきしめて、やる気見せているらいかですが、この子なら普段どおりで普通に合格できそうですよね。『こんなにカワイイ音瀬くんが女の子のはずがない』は、音瀬とのデートを勝ち取るべく試験に臨む橘。『俺と式神の主従契約』は学生服姿の祐一に合格の祈願? 書き初めっぽいの持ってる六合。そして『孔明のヨメ。』孔明と月英は、一意専心の横断幕を持って、これは受験生へのエールでしょうか。しかしふたりの制服姿、ちょっと珍しい雰囲気ですね。

今月は新規ゲストが1本です。

『独りじゃない一人暮らし』

安さで選んだ引越し先。ついてみれば、見るからにボロい家。あちこち継ぎ接ぎ、壁も窓も入り口も樋もおそらくは屋根も天井も、あっちもこっちも傷んでる。とりあえず入ってみようとするも入り口が開かない。窓も開かない。なんとか中に入れても、部屋に、風呂にトイレに続くドアが開かない。どうにもこうにも住みづらそうな家だっていうんですね。

これ、家についた霊とかの仕業なのかな? と思ったらどうも違うみたい。家自体が意思を持っていて、新しい入居者を拒んでいる。だもんだから、廊下を掃除してピカピカにしたらドアがひとりでに開いて、ここもここもと迎え入れてくれるようになるというんですね。

それでもなかなか受け入れてくれないこの家。尽くせば心を開いてくれるのかな? その一心で家中きれいにしていくのだけど、押し入れの中の子供の絵、これだけは消してほしくない模様。この家が大切にしているもの、かつてこの家に暮らしていた家族との思い出だというのですね。

家の気持ちが見えてきた。この家のことを知り、また家に自分を知ってもらうことで、この不思議な家でもつつがなく暮らせるようになるかも知れない。いろいろ大変そうですが、家との仲を深めていくというのは、なかなかに面白いお話になりそうです。

『孔明のヨメ。』

曹操の陣に近づいてから矢の調達について知らされる魯粛。もうすっかり肝を冷やしてしまうのですが、ここからの孔明の策の当たる様はまさしく見どころも見どころ。名場面の連続でありました。

月英は後方に待機し、気象観測。この策は霧が出ることが肝心、霧が晴れてしまえば失敗どころか命も危ない。そんな危険な策だけど、なんでもないかのように落ち着きはらっている孔明のすさまじさ。実際、これをおとり作戦と見た曹操の即断で射掛けられる大量の矢、その物量に晒されながらも動揺ひとつしない孔明。船が傾いても、じゃあ旋回させて反対側で矢を受けよう。本当に余裕なんですね。

かくして回収なった十万本の矢。それは周瑜をもうならせ、そして孔明の目的に気づいた曹操に歯噛みをさせる。このものすごさ。期待していた場面でしたが、期待以上のものを見ることができた。もう満足なんてものじゃありませんでしたよ!

『カワイイだけでは飼えません ~さくらば動物病院カルテ~』

さくらば動物病院に新しいスタッフが増えますよ!

マスクに帽子、サングラス。一言も口をきかず、じっとこちらを伺う様子。いったいなにごと? いったいなにもの? おびえるキョースケですが、連れてきたネコちゃんをしっかり押さえ込んで、採血しやすいよう駆血までしてくれる。同業者!? と思ったら、この病院でかつて働いていた人なんだ。

熊倉花。10年くらい前、先代院長、はじめの父の時代に看護師として働いていた。経験者、この病院にも慣れている。スタッフを募集しているさくらば動物病院にはこれ以上ない人材ですよね。

こうして熊倉さん、キョースケの指導役も兼ねてやとわれることになりました。ちょっと変わったところあるけど、さっぱりとして気持ちのいいお姉さんって感じ。はじめとキョースケだけじゃどことなく不安だったこの病院も、熊倉さんが入ってくれればなんとかなりそうで安心できそうです。

そして幸運の白猫ちゃんにも名前がつきました。命名、めてお。星に似た柄、そして出会った時の流れ星にちなんでついたこの名前。めておも気にいってそうですよ。

2023年1月3日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2023年2月号

 『まんがタイムきららキャラット』2023年2月号、昨日の続きです。

『魔法少女はやめさせない!』

悪の組織、アーク・Mのメンバー、最後のひとりが登場しましたよ。と、その前に、魔法少女の職探し問題! 陽が無職なの、なにかしら世の中に失望してとか出不精が祟ってとかそういうのかと思ったら、いつでも出動できるよう定職につかせてもらえないのか! 大変だな、魔法少女。働く意欲はある、せめてバイトでもと思っても妖精が許してくれない。

なのでアーク・Mの戦闘サイボーグ、パピコも巻き込んで、魔法少女活動に支障がでないことを条件にバイト認めさせるっていうんだから、ほんと、魔法少女とアーク・M、なんで戦う必要があるんだろう。実は仲いいし、普通に交流もしてるよね、君たち。

ここで登場してくるのがアーク・M所属の博士、マッド・ムーン。うわー! 小柄眼鏡お嬢さんだ。口が悪い、やたら好戦的で威圧的。かと思ったら、パピコがいないと急に弱気になるんだ。黒神れおな。天才ゆえに孤立し、世を、人を恨むようになったというんですけど、これ、なにかしらの理由で社会と和解できたら、いろいろ解決しそう。というか、陽とも普通に交流できるようになったらそれだけでもれおなの世界は広がりそうな気がしますよね。

しかし、このれおな24歳、小学生の瑠奈に頭があがらない? 瑠奈、やっぱ組織のボスなんだなあと実感させられた描写ですけど、いやほんと、れおなが強く出られる相手ってパピコだけなんかな。だとしたら、パピコはれおなの母ちゃんみたいな感じなのかも知れませんね。作ったのはれおなですけど。

『ふたばコミュニケーション』

ふたばが一緒に帰ってきたのは、クラスの友達知里ちゃん。はじめて会う子、知里とふたり残された鈴花の動揺。どうしたらいいのか、なにを話せばいいのか。それがわからず押し黙っている鈴花に知里、ふたりのすごくいたたまれない様子がスリリング! ふたばがいうように、ふたりはその人づきあいの苦手なところがよく似ていて、それだけになかよくなれそうというんですけど、ええ、ふたばの慧眼でしたね。

はじめは互いにおずおずと。けれどちょっとずつ打ち解けていったその先は、あんなに親しげに話せるように! ええ、これが鈴花の、そして知里にとっても、いい成功体験、自信につながるといいですね! なんて思えたエピソードでした。

そして知里を迎えにきたお姉さんというのが、鈴花と同じクラスの子。おお、これをきっかけにクラスの人間関係広がるのかな!? そう期待したら、まさかの口は災いのもと! 鈴花の強がりを知里が真に受けちゃって、そのままお姉さんに話しちゃったかあ!

でも、少しでも話せそうな相手はできましたよね。状況を打破する可能性は、やっぱり知里の姉にあるのかも知れませんよ。

2023年1月2日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2023年2月号

 『まんがタイムきららキャラット』2023年2月号、先日の続きです。

『うさパン焼いて悪いかよ!』

学校への犬乱入! たまにありましたよね! で、学校中大騒ぎのお祭りみたいになるんだけど、今回ハチたちの学校にきたのは、見るからにデカい! ゆえに怖い! 学校中大騒ぎで逃げ惑う生徒たち。しかもハチのクラスにやってきて、パニック寸前! といった状況で、犬用のパンを取り出し手懐けてしまうというんですから、ハチさん、すごいですよ。

デカくて威圧感ある犬だけど、ハチはほんとに可愛がってて、その気持ちの高揚が見てとれるのもいい感じ。でも人前ではクールを気取ってるから、なかなか可愛がれなくて、その不器用さ! でも犬は自分に好意持ってくれてること、ちゃんとわかってたんでしょうね。もうほんと、なすがままじゃないですか。

実は犬がこわいクマ。迷い犬にも近づけなくて、でもハチに諭されて勇気出して触れてみた! この犬との和解の流れ、いい話じゃん! と思ってたら、まさかの記憶よりゴワゴワって素直な気持ちが出てきて、もうおかしくてしかたなかったです。

このわんちゃん、ハチはジャンボと名づけてましたけど、ほんとの名前はチョコちゃんだったんですね。別れの場面ではハチもクマも涙にくれて、これほどに愛されてチョコも嬉しかったのでしょうね。再開した時の嬉しそうな様! ふたり、いやひとりと一匹、ともに本当に喜びにあふれていました。

『ニチアサ以外はやってます!』

特撮研の作った動画、『オン・ユア・ゲイズ』でありますよ! これ、劇中でも映画を撮ろうとしているんですね。地球を狙う異星人たちに見せるべく、地球にヒーローアカリありとアピールする映画を撮るっていうんですよ。

ちょっとモキュメンタリーっぽい出だしから、ヒーローになるアカリと特捜研部長ロミィとの友情ものニュアンスに視点が移ってきた、そう思わせた矢先に日常を打ち破ってくる巨大怪獣!

この見せ方。一気に日常が非日常となり、そして我らのヒーローが出現。ここからは巨大怪獣とヒーローの大立ち回り。ああ、皆で作った強遠近セットで撮った場面がこれだ。

この映像ができあがるまでの一連のできごと。あかねとたすくの関係もそうならば、あかねを信じ大掛かりなセットを作りあげた部の皆の頑張りも、すべてがこの瞬間に結実したんだ。そう思えば、語られたストーリー以上にぐっとくるものがありました。まさに皆で作り上げた映像、世界。こうして上映され、皆に受け入れられることで、より以上の広がりを獲得するのではないか。そんな思いもまたしたのですね。

映画に対する反響は次号を待つしかない。ええ、この上映がもたらす結果、それを見るのが楽しみでなりません。

2023年1月1日日曜日

ダイソーボードゲーム『カードストライカー』

正月でちょっと人が集まったので、買うだけ買って遊べてなかったボードゲームを試す機会にめぐまれました。遊んだのはダイソーボードゲーム『カードストライカー』。ちょうどワールドカップで盛り上がってた頃くらいに店頭に並んでいた、タイミングばっちりのゲームです。とはいえ、ゲーム内容はパッケージだけじゃいまいちわからない。とりあえず軽くインストを見て全体の流れをざっと押さえて、細かいところはやりながら確認していこうということに。こうして遊びはじめたサッカーですが、これ、わりと地味だぞ! プレイヤーの資質の問題かも知れませんが、淡々と進んでいく、そんな感触に、地味だな、地味だ、そういいあいながらの戦いとなりました。

基本はジャンケンのアレンジです。ざっと詳細は公式YouTubeで確認してほしい。

8枚ずつ持った手札から1枚ずつせーので出しあい、ボールを敵陣奥まで押し込んでシュートを決めれば1点取得。行動はドリブル、パス、フェイントの3種あり、オフェンスはディフェンスと違うカードを出すことでその行動を成功させ、ボールを進めることができる。対しディフェンスはオフェンスと同じカードを出すことで相手の行動を妨害、攻守交代します。

サッカーフィールドをかたどったボードには、ドリブルのルート、パスのルートがそれぞれ記されていて、オフェンスはここでドリブルを出し前に出ようとするのではないか、あるいはパスで繋ぐか? など、相手の心理を読んで行動を阻止、あるいは裏をかいてディフェンスをかいくぐっていく。そんなゲームとなっています。

オフェンスはあいこを避け、ディフェンスはあいこに持ち込む。それが基本はジャンケンといった理由です。カードはドリブル2、2マスドリブル1、パス2、2マスパス1、フェイント2の8枚。出したカードはすぐには戻せないので、これまでの行動から相手の手札が読める、あるいは相手に特定の行動札を出しつくさせて行動をしばるなど、ここにもかけひきを面白くする要素があります。

このゲームでわりと重要なのがフェイントカードです。フェイントを成功させることで、相手のキーパーの枚数を減らすことができるんです。シュートマスに辿り着いてシュートを打つ際に、レフト、センター、ライトの3種のコースを選ぶこととなるのですが、キーパーが2枚ある状態だと成功確率が低い。なのでフェイントを2回成功させることでキーパーを1枚に減らし、シュート成功率を上げておくというのが重要になってくるという印象です。

相手陣に攻め込む際に、どのタイミングでフェイントを出してくるか。これがあるために、相手の出方が読みにくくなる。シュートポイントに辿り着く前にフェイントを決めておきたい。初手でくるか、あるいはシュートポイント近くになってからフェイントしかけてくるか。いや、フェイントを使わずシュートに持ち込んでくるかも。相手の性格からすれば……、などなど、これは相手の傾向をわかってるほどに面白くなるゲームであると感じました。

今日のゲームは初回でルールがいまいちわからずもたついたこともあって、前半45分で1時間ほどかけてしまいました。長くなりすぎないよう後半にはいかず終了すると決めて、同点からのPKで勝敗を決しました。

箱にはプレイ時間15分とあるのですが、慣れたらそれくらいで前半後半1ゲームを終えられるのでしょうか。ほんとかなあ? という気もするのですが、慣れたらさくさく進めていけるのかも知れませんね。1ゲーム15分なら手軽に遊べそう。ちょっとした隙間時間でも楽しめそうです。