2023年1月27日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2023年3月号

 『まんがタイムオリジナル』2023年3月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。榊医師の雪像を作っている山下ナースと柚月ですよ。ど真ん中に山下さんがこない、ちょっと珍しいパターン。榊先生の存在感が無視させません。そして『おしかけツインテール』花梨は猫耳帽子に俊郎雪だるま。『小森さんは断れない!』しゅりは大谷雪像を手にのせています。今回のテーマは雪だるまなんですね。『らいか・デイズ』らいかは、スタンダードな雪だるまを作っていますよ。

今月は新連載? が1本です。

『かむろの異国料理帖~すずは出島のくずねりさん~』

舞台は江戸時代の長崎。丸山遊廓の禿、すずらんを主人公に、この時代の洋食事情? を描いていく漫画であるようですよ。ついている太夫が出島に出入りしていることで、異国の風物に触れる機会のあるすずらん。見たことのない食べ物、調理道具に興味津々。今日もオランダ商館の料理人、フォンス・クラーセンとともに、異国風の、そして日本風でもある料理に挑戦するというのです。

挑戦するという料理は、もどき料理。肉の入手が困難だった時代、なんとか故郷の味を再現したいというクラーセンの望みに応じ、高野豆腐をベースにした肉料理もどき。オランダの肉団子、ヘハクトバレンを作ります。

作り方も、材料手順が丁寧に描かれているから、真似するだけでそれっぽいのを再現できそう! こういうところも嬉しい漫画。

和洋折衷で、足りないものでも工夫で乗り切る。そうした要素もまた魅力となりそうな一本です。

『おしかけツインテール』

割引券を無駄にしちゃった花梨。でもずいぶんと余裕ができたようで、過去のように悔やんだりはしません! 花梨も大人になったんですねえ。

花梨が成長するということは、この家を出ていく日が近づいているということでもあって、そうしたところは物悲しい。今回の割引券やポイントカードの話題も、この街を離れれば無用になってしまう。ならばこれをこの街の思い出として、スクラップブックにまとめよう。

ええ、いずれきたる別れの準備が進んでいるのです。

ポイントカードに割引券、そしてショップカード。通ったお店、利用したお店を思い出させるものがあれば、なにを買ったか、それを記憶するためのレシートも。この、なにを買ったかというのが、一緒に暮らした俊郎との思い出というのがね、花梨の大切にしたいものがうかがえるようで、切ないやら、微笑ましいやら。

ええ、別れが近づいていますね。その時に去来する思いやいかに。その準備を、花梨だけでなく、我々読者もしていく段階なのかもなんて思わせてくれるエピソードでした。

『となりのフィギュア原型師』

晴着の代表、可愛いね! と思ったら、即新年会突入ですよ。

こたつに料理。いつものメンバーで気兼ねなく楽しもうというところに、倉田がきた! いや、倉田いいじゃん。倉田可愛いじゃん! と思ったら、健気なふりしてババンバーンだよ! なんだよそのしてやったり、計画どおりって顔! ほんと策士なのかなんなのか、食えない人だよ倉田さん。

大人が集まれば酒! というのはいいんだけど、せっちゃんは危ない! 去年の大惨事からの注意喚起がなされたのに、今年もやっぱり大惨事だよ! からの、代表も酔ってるね!? 半藤におんぶをねだったよ!? で、こういう時にハッスルするのが羽喰さん、と思ったら、寝ちゃってる! 惜しいことしましたね!

半藤に、代表との関係をいろいろ聞くの、倉田の役だったんですね。代表の好意に気づいてないわけじゃないんだろう? からの、半藤の受け答え。ここにこの男の誠実さというか、生真面目さが見えていいですね。で、これ、倉田は友人桐山のために半藤の背を押そうとしたのかと思いきや、違うっぽいな!? 仕事に支障が出るのを怖れたか! ああ、やっぱり取引先の社員だけはありました。

そして半藤、思わぬ濡れ衣。これ、続くのか? それともこの落ちだけで終わるのか? わからん。なんか、代表がより一層に半藤のこと意識する、そんな布石が打たれたのかも知れない。ええ、なにかしら動いたとしても不思議ではない展開になってきましたよ。

『おひとり好きの富士宮さん』

面白くなってきましたよ!

これまでは内山しか知らなかったオフの富士宮さん。そのくだけてさばけた様子、ついに内山以外の同僚にも知られてしまった! それは胡桃。同窓会という戦場からの帰り道、なにも食べられなかったという胡桃が入った焼肉店。そこでひとり焼肉を楽しんでいた女性客、それが富士宮さん!

あまりにいつもの姿と違うから、胡桃、富士宮と気づいていないんだ。思わず入店してしまったものの、ひとり焼肉というハードルをともに超える同志がいてくれた。その安心感から、どんどん自由になっていく姿が実に素晴しくって、食べ方、順序にバランスもろもろ、こうしないといけないといった枠、決まりごと、不自由をとっぱらって、自分の好きに邁進していく様子は、胡桃をずっと魅力的にしてくれていたと思いました。

オンでは完璧、オフでは自由。憧れの完璧女子、富士宮に加え、謎の自由人、眼鏡のお姉さんへの憧れも知った胡桃の新たな目標。まあ、そのどちらも富士宮さんなんだけど。ともあれ胡桃の新たな世界に踏み出す一歩となったエピソード。いやもう、これから絶対面白くなるやつじゃないですか!

内山と胡桃がかちあったりもするのかな? などなど、いろいろ興味もふくらむっていうものです。

0 件のコメント: