『まんがタウン』2023年2月号、先日の続きです。
『ルナナナ』
突然ペットを飼いたといいだしたリコ。けど、その目的がなんかおかしい。禁止されてることをあえてやる、その危険にこそひかれているというんですが、そもそも月社会は動物の持ち込みが禁止されている。まあ、変に持ち込まれて変に増えたりしたら問題だもんね、と思ったら、荷物にまぎれてやってきたゴキブリの事例があった……。そうだった、この話、以前やってましたね。
アキが抜け道をと考えたのか、月由来の生物なら大丈夫ではないかというの、いや月面にはペットにできるような生物、いないと思うよ。虫とかバクテリアみたいなのでもいるかどうか……。でもこの過酷な環境に適応した月面ウサギがおるのか。しかも三毛別ヒグマ事件に匹敵するトラブルがあったのか。
生き物でなければいいのではないか、というのでロボットペットを導入してるのがいたり、また当局に隠れて爬虫類飼ってる金持ち連中がいたり。いや、ワニとかヤバくない? 逃げ出してそこらに潜んで人を襲ったりしそうよ?
今回のクライマックスは、リコが月面で見つけた生物と、その親がやってきた痕跡、これでしょう。この漫画の月世界は、過酷に輪をかけてなお過酷。コメディだから大丈夫なだけで、人が正気で生きいくには向かないことこの上ないです。
『食欲しか勝たん!』
こころんは、食欲のことカムアウトして本当によかったですね。ライブ後の打ち上げで、たんなる、みかみーと一緒に焼肉を食べてるのですが。どんぶりに肉のっけて、ものすごい勢いで食べてるこころん。でも、ふと我に返ると恥ずかしい。気にすることないのにってメンバーはいってくれてるけど、それで実際みかみー、たんなるも焼肉に魅了されてる姿見せてくれて、それでようやくこころんも心置きなく焼肉に向きあえる? と思ったら、やっぱり恥ずかしいのか!
それでこそこころん? 食への気持ちの入りよう、その度合いが人並みはずれてること自覚してるから、隠したいと思ってしまうのかも知れませんね。でも、これを恥ずかしいと思う気持ちはわかるけど、いずれ大人になっていくにしたがって、大丈夫、平気になっていきそうにも思います。
そう考えると、こうしたこころんを見られるのは、今のこの時期ならではかも知れません。
『猫またはごはんを。』
まさか、ここからつらい展開になろうだなんて思いもしていませんでした。
命をまっとうしたフクがネコマタとなって存命したことを喜んだサチ。ずっと一緒にいられると思ったからだけれど、逆にフクが自分を見送る立場になると理解してしまった。タコ焼き屋のおかみさんが、飼っていたロクがネコマタとなった時に感じた悲哀を、サチもリアルに、具体的に、身につまされるようにして実感してしまった。
冒頭の四コマに描かれたこと、それがサチの感情そのもので、だからこそ、自分がいなくなった後も、フクにロクというネコマタの友達が残ることを喜んだ。また、フクのいう、人間が心配しなくても勝手に生きるという、猫らしいマイペースさにも安堵した。
それで今はめでたしめでたしと思ったのに、フクがこの世に留まった理由がなくなってしまった。もうサチは自分がいなくても大丈夫と安心してしまったからか、静かに消えていくフク。これを成仏と思っていいのでしょうか。
職の決まらず、ずっと不安を抱えていたサチがタコ焼き屋を継ぐという大逆転からの新生活! と思っていたのに、まさかフクがいなくなってしまうかも知れないという展開に、驚きを覚えています。けれど、サチを心配する一心でフクが勝ち得たアディショナルタイム、それも終わりを迎えて、本来のあるべき場所に帰っていくことこそが自然なのかも知れませんね。
次回、フクが当たり前みたいにタコ焼き屋で働いてたらどうしよう! でも、そうならない可能性も考えて、覚悟しておこうと思います。
- 『まんがタウン』第24巻第2号(2023年2月号)
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