『まんがホーム』2023年2月号、一昨日の続きです。
『スナックあけみでしかられて』
あけみさんはお疲れの様子。早起きして、着付けの手伝いにいっていたというんですね。成人式に着物で臨む新成人たち。その子たちも早朝から美容院でヘアセット、メイク、そして着付けと大変な頑張りをしているっていうんですね。
今回はそこから広がる着物の話題。振り袖となるといろいろ大変、あれもできないこれもできない、みたいになってしまうというのに、それでも着るのは晴着だから。ここぞという特別の時に、気持ちの張りとともに着る、そんな特別な衣装であるのです。
対して普段から着物を着ている長谷さん。それはもう身に馴染んでいるわけですが、あけみさんも着てみた着物、首筋が寒いとうちに一枚タートルネックを着てみたら、長谷さんもいろいろアレンジ試みて、こうした着物アレンジは、着物が普段着だからこそできるオシャレであったり工夫であったりするんだろうなあって思わされるものありました。
着物が普通に着られていた昔は、帽子やステッキをあわせたり、下にメリヤスを着たり、女学生は袴にブーツをあわせたりしたわけでしょう。特別ではないからこそできる、そんな広がりがあったんだなって思わせるエピソードでもありました。
『座敷童子あんこ』
初夢で見ると縁起がいいといわれるもの。一富士二鷹三茄子ってやつですが、なんで三番目は茄子なのっていうあんこの疑問。うん、これ自分もなんでなんだろうって思ってた。そうしたら、ここに答が出てきまして、ありがたいなあ! 疑問がとけました。そうかあ、成すにかけての縁起ものだったんだ。
今回はあんこが無理難題を申しまして、初夢を見たい、縁起ものを見たいといって幸太にゴネるわけですよ。枕元に置けばいい。じゃあ富士山と鷹を持ってきてくれ、って、百歩譲って鷹はなんとかなるとしても、さすがに富士山は無理だよ! こっちから枕を富士山まで持ってかないと!
あまりの理不尽を前にしても、決して怒らない幸太は人間ができてますよね。おそらくは、あんことのつきあいがこの人間性を醸成したのだろうなあ。
からの父が介入して途端に初夢の縁起ものがあやしくなってくる。あの鷹と呼ばれてる剥製。すさまじいうさんくささ! いやもう、変化球というか危険球というか、夢見云々以前に、これが家にあるという時点でなにか危険なにおいがします。
『うちの秘書さま』
はじめの年越しです。年賀状をサボっていたことで七瀬にしっかりしかられているはじめですが、このへんの挨拶をないがしろにしないのは、いずれ東條の家を継ぐことになる御曹司には必要な心構えだからだったりするのかも知れませんね。
はじめが年賀状に苦しんでるところにやってきた山田。一緒に年を越すというのですが、ここで語られる田中さんへの重すぎる愛! 年賀状を単行本なみのぶ厚さにするんじゃない! かつては普通代表みたいだった山田が、田中さんの登場以来、誰も追いつけないほどのアレな人物になっていってるの、ほんとすごい変化であると思います。
年末年始にも帰省しない七瀬にメイドさんたち。七瀬は家が近いからといっていますが、実家で過ごすよりもこちらの方が逆にのびのび羽が伸ばせるとかありそう。メイドたちは、はじめと一緒に過ごしたいからですよね。これはもう絶対間違いないです。
山田の持ってきたボードゲーム。人生ゲームでは七瀬の結婚イベントに心痛めるはじめがおかしい。そしてツイスター。体と体が触れあってどっきり!? かと思いきや、七瀬ったら初手からリタイア! そうかあ、意外や運動不足なんですね。
おそるべき回避力を見せる田中も面白かったです。そんなにもすいすい逃げていけるもんなの!? という、意外な? 不思議な才能に、ハシゴを普段から使っている庭師ならではのバランス感覚? いや、なんかそういうのでは説明つかない感じがします。
そして翌朝の情景。七瀬と田中、ふたり夜中に遊んでそのまま寝入ってしまっている姿を眼福と拝むはじめに山田ですが、そのふたりを後ろから見ている布団抱えたメイドさんがいい味出していました。
- 『まんがホーム』第37巻第2号(2023年2月号)
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