『まんがタイムきららキャラット』2022年10月号、昨日の続きです。
『うさパン焼いて悪いかよ!』
これまでタイトルを見ては、ハチがパンを焼くみたいだなあ。実際に焼いてるのはクマなのにな。なんてこと思っていたのですが、おおお、タイトルに偽りなしだ! まさかハチがパンを焼くことになろうとは! いやもう予想もしない展開、というか、ただの客からパンのデザイン案提供にステップアップしたかと思ったら、もう成形にまで関与することに!
厨房にてハチデザインを実際に作ってみようとなってから、クマの母に認められ、というかバイトとして引き込まれるまでのはやいこと! しかも試しに作ってみなよといわれてやってみたらば、クマよりも成形の技術が優れてる!
で、今回は試作だけで終わるのかな、みたいに思ったら臨時開店! 形成して焼いて陳列して販売してと、ものすごい勢いで店の都合に、というかクマ母の思いつきに巻き込まれ翻弄されていくハチ! いやもう、ちょっとした災難だよなあ。でもって、ハチ、客商売に向かん! まだ慣れてないだけといえばそうなんですけど、客の行動を待てない! でもって友達がきたら身バレを怖れて奇行に走る!
いや、まあ、その気持ちはわかるんですよ。バイト中の姿とか、友人にはあんま見られたくないよね。家族にもかな? 心の準備もできていないのにこんな局面に追い込まれただけに、その気持ちはひとしおでしょう。
なんとか突発のバイトを乗り切ったハチ。しかしクマ母の口車、わざとらしい演技に乗せられ、つっぱねてもよかったのにバイトの継続を決めてしまう。でもその決定に、自分の作ったパンが褒められたことがかかわってるの、よかったよなあ。やりがい搾取みたいになったらかわいそうだけど、自分の仕事が認められる喜び、憧れていた仕事を経験できる嬉しさが見えるところ、よかったなあハチちゃん! そう思わないでおられませんでした。
でも、クマの母、おそろしい人だな! 翌朝からまたえらいこと働かされる! ほんと、ハチはクマ母の攻略、打倒をなんとしてもすべきですよ。
『ばっどがーる』
林間学校の移動中、サービスエリアに置き去りにされた優。大変なことになってるわけですけど、バスに乗る時に点呼とかしなかったの!? 連絡しても通じない。というか、バスに乗ってるみんな、優が不在なの気づいていない!? 亜鳥の妹が姉の不在に気づいてないのは、まあ、そんなもんかなとは思う!
この逆境。亜鳥が一緒だから優にとってはラッキーともいえるのかな、と思いきや、そんな余裕ぶっこんでる場合じゃなくなっていく。最初はちょっとうきうき気分もあったのに、亜鳥のあまりのマイペースっぷり? そのあまりの飛びっぷりにドキドキよりもツッコミが増えて、さらにはハラハラ、羞恥も加わってくる? でもそんなシチュエーションにおいても優のゆきすぎた亜鳥愛のおかげで状況打破がなったこと。これ、あまりのミラクルだけど、ほんと亜鳥は御釈迦様かなんかなの!? ともあれ結果オーライ、よかったなあといわざるを得ない顛末でした。
そしてやっぱりのお叱り。いや、まあ、そらそうよね。でも亜鳥と一緒ならこの困難も楽しい青春の思い出に? からの一緒にお風呂ボーナス!? これ、次回に描かれるのか、あるいは感極まって優昇天にて終了なのか。ええ、優の精神がいろんな意味でもたないかもですね。
『ごきげんよう一局いかが?』
千星との仲を深めていく冴? いや、クラスメイトの前だとどうしても自然に振る舞えないのか。それで変な顔して逃げてったと千星から責められる始末。うん、冴はまずは無理せず普通に学友と接する、そこから頑張るのがいいのかも知れません。
さて冴と千星の昼活動。麻雀やってることを秘密にしたい冴と、そのあたり頓着しない千星の温度差ですよ。麻雀というとおっさんがやる遊び。そういうイメージ持ってる冴と持たない千星の違いですよね。
今回ふたりで麻雀を打ちます。ただ独特なルールが付与されて、お淑やか口調で打ちましょう。お嬢さ麻雀だそうですが、これが冴に結構なハンデ負わせることに繋がって、そうか、恥ずかしくってお嬢様口調できない! そのせいでポンにせよなんにせよ、口にできないから鳴けないっていうんですよ。
いや、待って? 冴さん、それだとロンですわ、ツモですわも無理だから、あなたアガれませんことよ?
しかし今回の対戦見てるだけで、ふたりの性格見えてくるのが面白いです。目標のためには挑発も辞さない千星に、どうしようもなく負けず嫌いな冴。このへんは以前も描かれてましたよね。加えて考えなしに不用意に鳴いていく千星。すぐさま問題に気づいてしおれるとかね。勢いまかせで打たれ弱い。このしおれるところなど、ここでくじけちゃうの! 驚きと面白さが一気にきましたよ。
対戦中も結構煽ってくる千星。あまりに悔しいからと、ついにお淑やか口調でのチー宣言する冴。ここで見せたやっとこさの思い切りと続くバレバレの手に涙目強がりとか、ほんと勝負事には性格が出るとはいいますが、ここまであからさまっていうのがおかしくてたまりませんでした。
そしてふたりの勝負の行方! ここにまた意外な展開があって、というか、ふたりとも初心者だから手が遅くてCPUに打ち負けるんだな!
点数で見れば冴の負けなんですけど、この対戦でふたり随分打ち解けたと思う。勝ち負けをこえたいい勝負だったんじゃないかな、そんなこと思わされたのでした。
- 『まんがタイムきららキャラット』第18巻第10号(2022年10月号)