2022年7月31日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2022年9月号

 『まんがタイムきららキャラット』2022年9月号、昨日の続きです。

『恋する小惑星』

チカの姉との関係、うちにもどかしく思い悩んでいたこと、解消できたみたいですね。姉からの自立を望んでいる? いやむしろこの子の悩みは自分自身に対するもので、姉の影響で石が好きになった、地学部に入ったのも姉の影響だった。もしかしたら自分が好きなのは地学ではなく、姉が喜ぶのが嬉しかったから、それで後を追っていたんじゃないか。

自分の気持ちに対する疑いを抱いてしまっていたというのですね。

今回の地学オリンピック参加は、姉の影響から外れた場所で自分を見つめなおしたかったから。その成果、あったみたいですね。夜の自主的非公式ミネラルショーに高揚したチカ。そこで見せた表情は、自身思いもしない笑顔だったということ。好きなことに浮き立つ気持ち、それはまぎれもないチカの好きなことにまっすぐな姿勢ですよね。

ナナをはじめ、ユイやリオからもいろいろ言葉をかけてもらったチカ。ええ、しっかり前を向いて、好きなものに向きあえる、そんな気持ちを取り戻せたようなんですね。

こうして自分を振り返って、悩みを超えることができたから、姉に対しても好きという気持ちをまっすぐに向けることができた。ええ、この数日の経験はチカにとって実りのあるものだったようですね。本当にいいお話でした。

『ササエルの中には誰もいない』

ビーチのPRと聞いていたのに、海に出てみればゴミ袋を手に浜辺の清掃。清掃活動してる人、たくさんいるんだけど、ササエルの格好はさすがにちょっと浮いてますよね。というかさすがに仏頂面。そりゃまあ、気持ちはよくわかります。

そんなササエルを一発で満面の笑みに変えてしまうのは、我らが稲井茅。ああ、ササエル、身バレを本気で嫌がっている! しかし、ここから描かれる好意の錯綜。ササエルをダシにして茅の意識を自分に向ける千鈴、ほんといびつな感情だなあ! いや、まあ、茅からすれば千鈴は幼なじみでしかないんだもんな。クジベェくんやササエルにしか興味が向かないんだもんな。

さて、今回も身バレの危機を回避しながらササエルとしての活動もまっとうしなければならない小依。茅や千鈴への対応で、小依になったりササエルになったり、思わぬ早着替えするはめになってもう大変。でも、なんといわれようと小依は不在ですで通した方が身バレリスク低かったのでは? だって、どうやっても同時には存在できないんだからさ、不自然さが増すだけですよ、小依さん。いや、そうしてリスクを賢明に避けられると、今回みたいな面白さはなくなっちゃうんですけどね。

その後、ササエル、テレビのインタビューに応えたり、子供たちと交流してみたりと、PR活動もばっちり頑張って、マスコットキャラとしての使命、しっかり果たしていましたね。実はこうしたマスコットキャラとして頑張ってるササエル、結構好きなんですよ。

そんなササエル最大のピンチ。車内での着替え中、千鈴と茅にバレそうになった! からの、あの対応!? いやいや、無茶するなあ! いやほんと、なんかササエル、こういう展開多い気がする。小依、体張ってるなあって思いますよ。

『ニチアサ以外はやってます!』

特撮研が人手不足に陥った原因、それが判明しましたよ!

特撮研の皆で先代部長に会いにいくことになりました。祝黒兎。なんでもできる自称天才。自他ともに認めるとかいってますが、実際その才能は本物のよう。監督、脚本、音楽、造形、アクターなどすべてをやってのけていたらしい。と、それはいいんだけど、結局なんでもかんでも自分ひとりでこなしてしまって、部員は見事に置いてきぼり。ついていけないと、大量退部を発生させてしまった……。

でも、なんでもひとりでできる祝だけど、決して集団での製作を否定したりはしていないんですね。なんでも自分でというのはあくまでも自分のスタイルで、異なるスタイルも尊重している。とはいえ、自分が参加するとなれば他のもの全部押し退けてでもあれこれなんでもやってしまう。

ううーん、難儀な人だなあ。それでいて後輩から頼られるのは嬉しい。協力も惜しまない。いろんな感情、性質もろもろが、一緒くたに織り込まれてる、そんな感じの人なんだなってのが、素直な感想でありました。

博見が祝に協力を求めたの、あかねの気持ちを高めるために巨大セットを作りたい。ただいろいろ制約がある、その中で現実的な案として祝が出してきたのが強遠近。そのメリット、デメリットもともに提示しつつ、そしてきちんと勉強して理解することを皆に求めてくるんですね。

おお、すごいや、この人、相当な正統派。なんとなく生わかりで事を成すことを許さない。勉強を、努力を求め、そしてそれを自分自身にも課している。そうか、ただ才能がありますってだけじゃなく、そのベースとなる知識、理論の習得、習熟にも余念がなかったのだなあ。

いや、本当に強烈な人が出てきたものだと思います。特撮研メンバーはえらいこと振り回されていますけど、でもこれはきっといい勉強になってるのだと思う。今回必要となった強遠近だけでなく、学び、作る、その姿勢においても学ぶところあったろうなあ、なんてこと思わされる強烈な回でした。

0 件のコメント: