『まんがタイムきらら』2022年8月号、昨日の続きです。
『むすんで、つないで。』
育ちゆく子たちの物語なのだと実感させられるエピソードでした。進級を目前とした彼女たち。つなぐ、七色の高校生組は2年になって後輩を迎えることとなる。花ノ子、白百合、苺の小学生組は、クラス替えの可能性を前にいろいろ話している。主に苺が心配されてるんですけどね。
変化に不安を抱くものがあれば、さらなる可能性に期待をふくらませるものもある。その伸びやかなる様、眩しいですよね。ネガティブなつなぐですけれど、この子にしても将来への展望がある。細やかに友人たちに向けられるその思いの暖かさ。苺との対話に見えたそうした側面もまた素晴しく、ええ、この子たちの関係、ちょっと他にはないかもしれない特別なものなのだけれど、それでも当たり前に、普通に、親しみを覚え、心を砕く。互いに相手を思いやる。
その、人の心の結びつき、繋がる、そうしたテーマのよく表れた今回。これまでの出来事を受け止め、そして未来を志向する、そんな世界の開かれていくかのような感覚、明るさ。素晴しかった。すっといざなわれるように、心が彼女らの世界に引き込まれていく。素晴しかったです。
My Private D☆V
『ササエルの中には誰もいない』のこめつぶです。
D☆Vポイントは「褐色ボーイッシュ少女のスク水乗せ」。マニアックなのきた! 水着を着ているわけじゃないんですね。タンクトップにショートパンツ、夏の暑さをしのごうと薄着にしているところに、水着のサイズ大丈夫かなと確認するかのように自分の身に水着をあわせている、そんな雰囲気感じさせるイラストです。
これがね、日本間、畳の上だっていうのが味わい、あるいは趣き感じさせて、手前に見えるラムネの瓶もですよね。正確にいうと瓶じゃない、最近の、口のプラ部分をまわすと外せるペットボトルのラムネなんですが、これがすなわち昔の情景ではないということを物語って、ではこの子が手にしている現実的には絶滅した旧型スクール水着は? もしかしたら彼女のものではない、たとえば帰省した田舎の家の押し入れとかなにかから発掘された、過去の遺物なのかも知れませんね。
話に聞く? あるいははじめて見た旧型スクール水着に、昔のこんなのだったんだ……、など思いながら身にあわせてみた、そんな瞬間が描かれているのかも知れません。
- 『まんがタイムきらら』第20巻第8号(2021年8月号)
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