『まんがタイムきららキャラット』2011年1月号、昨日の続きです。
『平成生まれ』は、扉のインパクトが素晴しいな。大きな文字、下の方、ちんまりと、なんか頑張ってるっぽい佐藤。これはいいな、すごくいい。どうもこういうの、好みであるようですよ。でもって内容は、これはもうどうにも盛り上がらない、そんな漫画なんだけれど、読んでるとじわじわと面白くなってくる、気がします。私には、中川原田組が面白くて、どうにもこうにもちょろい中川、彼女がまるめこまれている。それがなんだか面白いんですね。
『ちはやとまお』、最終回です。寒い日にアイスクリーム食べて震えてるまお。ちはやにいわれてコタツを出して、あたたかくして、アイスを食べたり、うたたねしたり。ああ、もう、仲のいい姉妹です。で、これが見納めかと思うとちょっと寂しくて、けど漫画にはそういった寂しさ、湿っぽさはなかった。それがありがたいと思ったのでした。あくまでもいつもどおり、ちはやの誕生日だからといって、なにか大きなイベントごとにしたりはしなくて、けれどちゃんとまおはちはやの喜ぶことわかってるんですね。この漫画は、ゆるくてふにゃふにゃな絵柄、それも魅力でありましたが、ところどころにある気合いの感じられる絵、ああふたりとも美人さんだなあ、そんなところも魅力でした。好きな漫画でした。ちはやが、まおが好きでした。ふたりの仲に、ずっと憧れのような思いをもって読んでいました。
『料理のまみむめも』、今回はおまんじゅう。しかし、よいですね。キャラクターにはめりはりあって、絵からも、個性づけからも、大変わかりやすくできています。でもって、わかりやすいからといって、既存のパターンどおりに作りました、みたいな感じはないんですね。独特の味があります。作者の個性といっていいんだろうと思います。絵にも見せかたにも、それぞれちょっとずつ引っ掛かってくるものがあって、その引っ掛かりが心地いい。手応えというか読み応えというか、読んだ時にしっかり残る感触があるんですね。それでいて、漫画はすごくすっきりと仕上がっていて、絵、見せかた、展開のどれも、きれいにまとまって、けど小さくなってはいない。すごくいいですよ。今回は、料理に打ち込んで集中してる友人をそっと見守ってる、あそこ。一生懸命な様子もよければ、邪魔しないように見守る様子もいい。その見守ろうという気持ちを汲む、そうしたところもとてもよかったです。
- 『まんがタイムきららキャラット』第7巻第1号(2011年1月号)