『まんがホーム』2010年12月号は今日発売です。表紙は、焼き芋がテーマみたいですね。『らいか・デイズ』、『東京!』&『学園カラーズ』、『夫婦な生活』、そして『椿さん』、みな焼き芋を食べているんですね。よく見れば雑誌の左肩にも焼き芋の意匠があって、なるほどそうした季節であるのか。まさに風物詩、とりわけ漫画に見られる風物詩ってやつだと思います。
『センセイあのね?』、実にいい感じです。ドキドキゲスト第3回。いやほんと、石沢先生に胸きゅんのつぐみさん、見ているこちらがドキドキ。これは実によいですよ。先生を意識しながら、これまでそれを恋愛的感情と意識していなかった。そんなつぐみが、自分の胸の痛みを思い、そして先生のことにむきになり、ついには気付いてしまうっていうんですね。その、気付くまでのつぐみの表情のいろいろ、面白く、可愛く、つぐみの友人真理さんじゃありませんが、これは非常によいものでありました。いや実際、すごい威力でした。
『ミライカナイ』もいい感じ。この漫画、すごく安定してきたなと思うのは、私が馴染んだから? いや、漫画自体がよくなってるっていうのもあるのだと思うのです。フェイを意識してしまうヒロシ。薄着はドキドキしちゃうから、もっと服を着せよう、無理に理由つけて、そして買い物いってという、この展開は面白い。買い物においては、定番の展開ありまして、男と女の買い物観の違い。長い買い物に付き合いきれないという、ヒロシの気持ちはよくわかる。でも、それじゃ駄目なんだろうな、きっと。ご近所さんに溶け込んでいるムー、このへんもすごくいい。で、着せ替えムー、私は1番目がよいかなって思います。
『学園カラーズ』ってlivedoorデイリー4コマに掲載されてたんですね。ノリ、感触としては『東京!』に似てますね。女の子たちの日常情景。ちょっと変わってる? そしてつっこみ。ひとつテーマを決めて、それを巡る言説、なかなかに面白かったと思うのは『東京!』のノリに慣れてるから? いや、それだけではなかったと思います。『東京!』は、今回なんかは特にそんな感じでしたが、たまこが心配性というか内気でちょっとネガティブだったりすることもあってか、しんみりとしたり、またそこからの復帰、なんだかしっとりとした心情描いたりすることもありますけれど、『学園カラーズ』はもっとドライって感じがしました。それは、メグミやちよの性格、残るふたりもそうなのかな? それが関係してたりするのかなって感想です。
『あなたなんか大嫌い』、非常によいです。女として女子高に通っているちきり。その秘密を知っているのは、もも、ひとりだけ。ちきりに振り回されるもも、ちょっと困って、いろいろな表情を見せてくれる、そうした様子を楽しむのがきっとよい漫画です。いえね、ちきりはちょっと意地悪、その意地悪っていうのが、好きな女の子の気を引きたいっていうようなのではなくって、もっとこう、手玉にとってるっていうような感じなんですね。実際なぜこの学校にくることとなったのか。性別まで偽って? どこまで本当のことなのか。それがわからない。ちきり優位の状況を前に、ももと一緒にサスペンドされる感覚。それがたまりません。
- 『まんがホーム』第24巻第12号(2010年12月号)
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