2010年11月21日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2011年1月号

『まんがタイムきららMAX』2011年1月号、昨日の続きです。

『ことのは研究会』、ゲストです。タイトルにことのはとあるのを見て、言葉に関するものなのか? そう思ったら、実にそのとおり。中国語やるよ!! の第一声からスタートして、いやもう、想像以上に言葉メインでありました。中国語入門段階の基礎知識をとにかく説明したという感じで、『きららMAX』に載っている漫画というよりも、漫画で読む中国語入門みたいな具合に説明寄り。私はなにかを説明する漫画、最近ではボウリング漫画『ラッキーストライク』とかですが、気に入る傾向が強いのですが、それにしても説明が多すぎて、漫画として読ませる部分がずいぶん圧迫されてしまっている、そんな印象であります。絵はきれい、七海なんかはかなり好み、だから漫画としてこなれたらよくなるかも、そう思ったりもするのですが、これ2回ゲストとのこと。次号でどうなるか、ですね。ちょっと2回ははやいなあって思います。

『ノロイメライ』、柴田燕ウの新作、ゲストです。部活ものであります。呪術部。呪いでことをなそうとする、そんな人たちの話。独特の癖のある絵柄、今回は前作『表色89X系』以上にその個性を押し出して、目が前髪で完全に隠れてしまっている女の子、五十鈴、コスプレっぽい衣装着せられて、おおう、なんだかちょっと怖いぞ。ごめん! 目が描かれてないときは可愛いと思うんだけど、目が描かれると、目がぐりっと浮いてしまって、ちょっとおそろしげに感じられてしまうんです。しかしこの人がこの漫画において常識を担うというのですから、あいかわらず面白そう。この人の癖、個性が嫌いじゃないっていう人には、訴えるところありそうだな、そんな印象持ってます。

『ハッピーステッチ』、最終回です。被服部で服を作った。その様子、ちょっと冒頭の盛り上げには頑張りすぎと感じたけれど、後半の写真撮影。ただただひとりひとりが、その作った服と一緒に紹介される、服について講評あり、あるいは個性発揮させることで人となりを表現したり、楽しい、最後の紹介、挨拶であったと思います。私はこの漫画、気に入っていました。とりわけ、その穏やかなところが気に入っていました。穏やかすぎたのかもな、そう思うところもあります。けれど、この漫画が派手でもっと目立つものだったとしたら、その穏やかなよさは失われてたと思うんですね。だから最後までその穏やかさ、よさを保ってくれたこと、嬉しく思っています。

『はる×どり』、こちらも最終回です。試験当日の様子から、合格発表までを描いて、いやあ、花子の自由闊達さが最高ですよ。学食で突然入学思い立つ。合格発表の日、合格者装って胴上げされる。この人の、楽しいことに躊躇しないところ、明るく元気、にぎやかで、はなやかなところ、好きでしたね。そして、当の受験生ふたり。はると京子、よかったですよ。落ち着きを取り戻すための秘策。試験の後だけでなく、合格した後もずっと気にして、申し訳なく思ってるっていうのがなによりよくて、謝られたり感謝されたりの花子が理由全然わからなくて戸惑ってるのがすごくいいと思ったんですね。そして、最後のページ。素敵でした。なんだかすごく新鮮、すっきりとしてとてもきれいで、ほのぼのとして、感謝に似た気持ちがわきおこるよう。ああ、これも穏やかな漫画だった。そのよさ、最後までしっかりと感じられて、ええ、いい漫画でした。

  • 『まんがタイムきららMAX』第8巻第1号(2011年1月号)

引用

  • 閏月戈「ことのは研究会」,『まんがタイムきららMAX』第8巻第1号(2011年1月号),173頁。

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