2010年11月22日月曜日

『まんがタイムスペシャル』2011年1月号

『まんがタイムスペシャル』2011年1月号、発売されました。表紙は見事にクリスマス。サンタクロースではなくて、トナカイメインというのがいかしますね。マキ、リコともにトナカイの衣装着ましてね、その表情がすごく魅力的。うしろにはソリに乗るサンタ三人。エノ、サヨ、スズであります。右手には新作『洋食ヨツバ』のヒロインと、そして連載再開『たまのこしかけ』たまこさんのカットもあって、ああ、連載再開、嬉しいです。

『洋食ヨツバ』、ゲストです。第1話は非常に悪い状況描いて、店主でありシェフでもあった父が亡くなって一時閉じていた洋食ヨツバ。いよいよ再開というのですが、ちゃんとしたメニューがないときた。いや、ちょっと待てよ。作れるようになってからオープンしようよ。というか、まともに作れるものないんだったら、外から料理人を呼ぶとかしようよ、などなど突っ込みどころはたくさんあるのだけれど、このへんの突っ込みどころが全部整理されたら漫画的危機状況が成立しないわけで、でもこの第1回には乗れないって人もあるんじゃないかなとは思います。なんせ世の中厳しさ増してるだけに、読み手にも余裕がなくなってるわけで。第1回、まさしく序盤。店の危機的状況描かれて、そして最後に意外な申し出、ボク…が作りましょうか? この漫画の本当のはじまりは次回と見て、よし、第2回を楽しみに待ちますよ。

『シュガービーチ』、いよいよ試合ですよ。まだまだ初心者の1年生連中、彼女らにもやる気が出てきたか。部長もそのやる気に応えるべく、市民大会への参加をすすめて、いえね、なかなかに穏当で、けれど高望みしないその目標に破れるっていうのね。本当にまだまだなんだ。落ち込む部長、いや、ほんと、この人のキャラクター、面白いです。試合にいたるまでの状況、ペアの決定とかね、そこでの部長の扱いにも面白みあふれていて、クールに見えてそうでもない。ほんと、いいキャラクターだと思います。最後、1年生がやる気になっている。そうした流れもとてもよく、そして落ち。ああ、やっぱり部長はいいキャラクターだと思います。

『おーがちゃん』、ゲストです。鬼の女の子、おーがちゃんがやってきた。鬼の娘、こわさとかはまったくなく、むしろ可愛いといった感じ。たまたま出会った鬼殺山みゆきのうちに住むことになったのか? おーがちゃんのエキセントリックさ。恐がらそうとしてもこわくなく、むしろみゆきに可愛がられる。そんなふたりの様子を見て、間接的に愛でるとでもいったらいいのかな、楽しむのがよさそうな漫画です。

『早乙女寮別館ものがたり』、たいそう面白いです。文化祭目前の風景。部活をやってないために大忙しになってしまった松子の、忙しくて、けれどその頼りにされるということ、人の役にたてるということ、あるいは充実しているそのことが、なによりの喜びになっているようで、私もなんだか喜ばしい気分になって、いえね、ちょっとかげのある女の子です。その子がこんなにも嬉しそうっていうのがいいのです。そして、ピンチ。ああ、これは面白い。自らその危機を引き受ける松子。ミシンを借りて、けど使えない! ちかに泣き付いて、その共同作業のおかしさ。足踏みミシンは、手と足が同調せんことにはあかんでしょう。そして手縫い。ちかは頼りになるなあ。最後の最後、落ちまで面白かったです。

ところで、来月はお休みだそうで、けれどもしかしたら文化祭当日になにかあるかも、っていう振りがあったんですが、文化祭当日のことは描かれる? 描かれない? 描かれたらいいなあって思ったのですが、もしかしたらないかも知れませんね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第20巻第1号(2011年1月号)

引用

  • なかはら★ももた「洋食ヨツバ」,『まんがタイムスペシャル』第20巻第1号(2011年1月号),42頁。

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