2016年7月31日日曜日

新しい和声 — 理論と聴感覚の統合

 ちょっと和声を学びなおそうかなと思っているところです。去年ですかね、東京芸大で使う和声の教科書がかわりますという一報が飛び込んできましてね、正直なところ申しまして、最初なにをいってるのか理解ができなかった。いえね、芸大といえばいわゆる芸大和声。島岡和声ともいいますね、これが長く使われてきて、また芸大に限らず他の音楽教育課程においても広く使われてきたものでありますから、これが今になって変わる。え? マジで? いや、まさかあ、きっと自分が読み間違えてるんだ、なにか意図を誤解してるんだ、そう思って何度も読み返して、いや、ほんとにかわるのか。やっとこさその事実を受け入れて、でもほんとにあの分厚い3冊がこれ1冊になるの? いや芸大の課程をちゃんと確認してないからまだちょっとうたがってるところがあるっぽい……。ともあれ、芸大の和声の教科書がかわるのなら、ちょっとそいつにも触れておいた方がいいんじゃないか、そう思うところがあったので、いずれ習ってみよう。そう思っていたのでした。

テキストを買ったのは、つい今月のことです。なんで今まで買わずにいたのかといいますと、新しい本には訂正がつきものでしょう。その誤りが出尽くして、訂正が反映されてから買おう、なんて思っていたんです。

先日、版元の情報を確認したんです。そうしたら4刷が出たのだそうですよ。それでお詫びと訂正を見てみたところ、第3刷で修正との記述はあれど、第4刷での修正箇所はない模様。よし3刷で当座の誤りは出切ったか、そう判断してネットで注文。運がよければ4刷、運が悪くとも3刷が届くことを期待していたところ、今私の手元にあるのは第2刷。おおー、ぬかった。面倒でも現物確認して買うべきであったかー。

芸大和声、いやさ島岡和声との違いは、島岡和声に特有の和声記号にもとづく学習ではなく、ヨーロッパの、というよりフランスの? 伝統的な学習ないし実施の場で用いられている数字付き低音に由来する学習をするところにあります。数字付き低音っていうのは、バスの声部に数字をふって和声を指示していくもので、今でいうところのコードネームみたいなものと思っていただいたらいいのですが、コードネームとは違って、バスの上に積み上がる音が何度上に位置するか、それを数字で指示します。

大学に入って私が最初に学んだのが、この数字でもって和声を示すタイプの記号だったんですね。私の学んだ大学では、作曲科以外の学生に向けた和声の授業は和音数字で学ばせた。なので数字にはある程度のなじみがあって、けれど、後に科を移って、そこでは島岡和声のやり方でもって和声を扱ったから、どっちつかずでしてね、島岡和声は結局2巻の最後までやって、第3巻は手付かず、というか教科書も買ってないんですけど、高くて……、それでもいつかはちゃんとやろうと思ったたところに、昔の馴染みの記法でやりますよー、ときたから、ああ、じゃあこっちもやってみようか。軽薄なものです。

本が届きましてね、楽譜、課題とか実施例とか見ましたらね、あ、これさっぱりわからないわ。ぱっと見た時にすーっと入ってこない。和音数字、慣れてるつもりだったんですけど、最初の2年だけの付き合いでした。その後はもうずーっと島岡和声でやってきて、そちらに馴染んでしまったんだなあ。いたく思い知らされました。

まだちゃんとははじめていません。冒頭の解説、やっぱり禁則とかあるんだなあ、限定進行音とか、これと厳しく明示されてはいないのだけど、基本は島岡和声にかわらないのだな。などなどふんふんうなづきながら読み進めているのですが、本番はまだまだこれから、実施をしてからですよね。いろいろ周囲見回してみたら、批判も多い教科書で、実際、これ事前になんらかで和声ないしに触れたことのない人には独習とか無理だな、システマティックに組み上げられてる島岡和声みたいにはいかないな、みたいな実感などもあるのですが、とりあえずは実施して音にしてみて、習っていってみたいと思います。

2016年7月30日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2016年9月号

『まんがタイムきららキャラット』2016年9月号、一昨日の続きです。

『ジューンフレンド』は調理実習。そうそうあきらめかけてるはるですが、うまい具合にその人となりを知らせることができたようで、でもそれまでがどうにも大変で、上林あみは敵対的だし、森下みさはおびえてしまってるしで、いきなり落ち込んじゃってね、はる、ほんとお気の毒です。この班で料理ができるのははるひとり。皆が難しい料理を敬遠して、結果はるがひとりぼっちにされてって、またも落ち込む。はじめて包丁を使うみさ、って、これまでの調理実習、どうやって乗り切ってきたの!? ともあれ、意外や上手で、はる、ほめまくり。うん、悪くない感じじゃん! だんだん打ち解けてきてますよ! 距離はあるけど。あみからもね、好意的な感想いただけて、ほんと、一緒に料理して、仲良くなれましたね。ええ、泣くほどの大戦果。ゆずきは残念だったけど、はる、とてもよかったです。

『アニマエール!』は宇希をチア部に引き込みますよ。そういってこはね、いろいろ頑張ってるんだけど、どうにもはかばかしくなくって、いやね、こはね、この子、説得役とか向かないタイプだ! 情熱はわかるんだけど、それが共感を引き起こさない。制服をチアのユニフォームにすりかえたりね、強引すぎて強引すぎて、ほんと、情熱の子だなあ。あ、弁当、食べちゃったの……。宇希攻略にひづめが協力してくれるのがよかったですよね。チアを宇希に見せる! っていうんですが、あの屋上にひとり待ち構えてるひづめ、確かにこれ宇希じゃなくても狼狽するなあ。しかも問答無用で開始とか、この流れ、強引というかマイペースすぎというか、ほんとおかしくって、ちょっとベクトルが違うだけでひづめもこはねに似てるのかもなあ。そして宇希、陥落。ひづめと宇希の会話がおかしかった。そして短いスカートに抵抗のある宇希。じゃあズボンにしますか。そういうひづめに無言で答える宇希がとてもよかったです。

『トモダチヅクリ』は、いきなり静が傘をひっくりかえしてくる。ああ、スイングするとそうなりますよね。って、小学生男子か、きみ! 雨の日の登校。ああー、ちょっと憂鬱ですよね。衣替えで今年最初の夏服、それがいきなりびしょ濡れになって、車にはねかけられた水を一身に受けて麻乃を守ることになった静。うん、あの表情、菩薩のようです。学校についてジャージに着替えた静。ひとりジャージで浮いてたっていってダメージ受けてるんですが、そこでのね、アイツ衣替えの意味間違ってる! とかいわれてるって想像力、負の想像力? これがこの子というべきでしょうか、実にいいですね。帰りにね、ついに傘を壊してしまった静。もう、アホやな、この子。結果的に麻乃と相合傘になって、接近しすぎてみたり、えらい顔されてみたりで落ち込んでみたり、けど最後には嬉しそうになってみたりと、この感情の右往左往。すごく微笑ましい。ちょっと不器用なふたりの関係、見ていてしみじみとよさ感じます。

『疾風ういんどみる!』、聖風女学院と練習試合することになりました。それを先生にいったら、えらい驚かれて、しかも、そんな強豪チームがあなた達を相手にするわけ無いでしょう!! ひどいいわれようです! そうかあ、なるほど、それくらいのレベル差がある相手だっていうわけですね。これから特訓しますよ。マーク目掛けて走って、折り返して戻ってくるという競技。疾天先輩から教えてもらいながら船を走らせるふうこ。まだなにもわからないふうこだけど、いろいろに感動して、じたばた頑張ってる姿、頼りないというか、初心者だから仕方ないというか、なんですが、この喜怒哀楽の豊かさがね、すごく魅力的に映る。ええ、とても画面に映えるお嬢さんだと思います。ああ、そうそう、つむじさんですよ。この子、しびれるほど辛辣! ですね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第12巻第9号(2016年9月号)

2016年7月29日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2016年9月号

『まんがタイムオリジナル』2016年9月号、一昨日の続きです。

『北斎のむすめ。』、これが美しい。扉にて、うだる夏の暑さにうんざりするように髪かきあげているお栄が実に美しく、ほんと、いつもなんか奇行が目立つお嬢さんですが、なんとまあこうも色っぽい。さて本編でも夏の暑さ。父親北斎のこと、この夏は越せないかもとかえらいこといってる娘ですけど、ああ、引っ越し。夏ならではの話、汗で絵が台無しとかね、そういった話があると思えば、歌川国芳の猫目の話あり。これ、全般に馬鹿馬鹿しいナンセンスなんですけど、そういう味わいもとてもいい。そうか、当時の油は菜種と魚油とあって、魚の方が安かった。それで猫が集まる。これでわかったんですが、化け猫が行燈油をなめるの、魚油だからなのか。目から鱗でした。歌川一門と葛飾派の対立とかも知りませんでした。そんなこと気にしてなさそうなお栄ですけど、最後の最後ね、仲間はずれになっちゃって気分害してるの、ああ、ここに栄のコンプレックスあるんですね。ええ、いい若者じゃないですか。そうそう、山東京伝のすごさを天ぷらで知る、そんなお栄もよかったです。

『ゆらゆら薬局プラリネ』も最終回。そうか、兄貴さん、池田に会うのに緊張してるんだ。前回ね、池田の姉、すなわち女装池田と会ってたでしょう。あれで決定的な進展なりあったのかな? みたいなこと思ってたんですけど、あれ、兄貴さん、気づいてないのか! ほんとに姉だと思ってたんだ。でもそこでの会話ね、池田について語る兄貴、知らず本人の前で心配していること、気にかけていること告げてしまってるっていうんですが、ほんと、あの瞬間の池田の、思いもしない言葉にふいを突かれたような姿、でもそのニュートラルな顔がほんといい表情だったなって思ったんですね。兄貴と池田の再会はすっかり皆のエンターテイメントですけど、再会したふたり、素敵な池田の笑顔に山内もまた笑顔で答えて、あー、あー、もうね、ほんと、なんでもないことが特別でありますね。いいふたりだよねえ、もう。

『おかん』、めちゃくちゃ面白いよ。夏休みにお泊まり会をしよう。サツキ、ヒカリ、佳子の三人で話してるんですけど、場所がサツキの家と決まった瞬間にお泊まり会が合宿に変わる。しかもお泊まりのメインがサツキの母になってしまってて、しかもこのおかんがよく応える応える。お泊まり会のしおりなんて作ってる。しかも七並べで娘の友達とガチ親子げんか。すげえな、おい。川の字ならぬ河の字とかね、母が私ひとりで3画とってるの気に入らないとかいってるのも地味に面白い。そして恋バナ。あー、娘はちょっと複雑か。しかしお母さん、お父さんの名前忘れてるんだね! もうほんと、キャラクターの威力といっていいのか、おかんが一番面白いのだけれど、サツキの友人ふたりも負けてないし、もちろんサツキもジュンもいい。最高におかしい連中ですよ。

『ぎんぶら』、今回は南国の楽園思わせる星にきました。日がな一日釣り糸をたれる、そんな生活。ゆったりと時間が流れ、あくせく生きるなんてことまったくない。そうした一種の理想郷みたいなの描きながらね、その都度キビしい言葉をいわせるんだからたまりません。のっけから、飽きたらつらい、でしょう。憧れとかそういうの、ことごとくぶち壊しにしていくスタイル。この星を訪れて、心と体を癒やした後にまた旅立っていく、そんな旅人に向けては、定住はイヤなんだ? すごいわ、めっちゃしびれる。この星がこんなことになってる理由っていうのも、あらゆる娯楽が成立しない、そんな逆風がすごくて、よくここの住民、そこまで進化できたなあ。今回一番面白かったのは、若竹たちが釣りをしている8コマでしょう。どんどん飽きていく。どんどんもてあましていく。そんな様子が実にリアリティたっぷり共感性たっぷりに描かれて、そしてこの星の一日。ほんとに時間ゆっくりなんだ! 12時間たっても日が暮れないんだ! 魚も果物も一種だけ。ゆえに食事も期待できなくて、ほんと、見事に徹底してますよね。そしてお決まりの権田原。最後の最後にダイナミックな落ちがきて、この予想外感! すっかりやられました。

  • 『まんがタイムオリジナル』第35巻第9号(2016年9月号)

2016年7月28日木曜日

『まんがタイムきららキャラット』2016年9月号

『まんがタイムきららキャラット』2016年9月号、発売されました。表紙は『NEW GAME!』。アニメも好調放送中でありますね。青葉とひふみがふたり、チアリーダーの格好しましてね、元気いっぱいの青葉、ちょっとはにかむひふみと、対照的なんですが、それが実に可愛らしい。ひふみもひふみで楽しそうにはしてるんですよね。しかしこの衣装、ひふみの私物だったり!? だとしたら、わりと乗り気なのもわかります。

ブレンド・S』はちょっとイメチェン? 苺香と夏帆のふたりが化粧で変身であります。といっても、別に心境の変化とかそういうのではなくて、単純に夏帆が睡眠不足でクマを作ってきたから。クマを隠すためにファンデーションとマスカラをちょいちょいと。さすがですね麻冬さん。こうした気配り、大人の女って感じ、でありますが、これで面白くなったのが苺香と夏帆で、もっとばっちり目のメイクをお願いするんですね。うん、でもあんまり変わっては見えない。もっと素朴素材でやりたい。餌食になったのは秋月なんですけど、顔だけ美少女になった彼を見て興奮してる店長がヤバい! 店長もヘンタイ、ヘンタイさんデスよ! 化粧で楽しんだ一日が終わって、今はいつもどおりでいいっていう、そのありのままを大切にしたいと夏帆がいうの、いい展開だったと思います。そしてつけまつ毛。ああ、夏帆、本当に慣れてないんだなあってわかる、そんな素朴な一面も魅力的です。

『はやしたてまつり♪』、扉でふえっふえって、なに? これなに? と思ったら、あ、手に笛を持ってる。前回、ちょっとお囃子を体験した新聞部員たち。そんな彼女らの前に現れたのは、怪しい眼鏡のお姉さん。なるほど、役所の人。ふるさと振興課の職員だっていうんですが、この人、新聞部の記事を見て、出演依頼をかけてきたというんですね。けど、先走りすぎ! 返事を聞く前に勝手にオッケーだって相手方に返事してしまってて、いや、ほんと、駄目だよお姉さん、困ったことになればいい! あの手この手でさなみ、ふーちゃんの首をたてに振らせようとするんですが、なかなかそうはいかない。少なくともふーちゃんは否定的。そんな中、さなみは自分のお囃子への興味に気づきつつある。さあ、どうなる。と、この状況で千駄ヶ谷さん、勝手に出番をとってきたとかいってるよ! うん、困ったことになればいい! いや、マジで、わりとキツめのペナルティをくらうべきだよ、お姉さん!

『黒髪巫女とマリアウィッチ』。夏休み到来ではしゃぐ頼子です。一緒に海水浴! っていうんですが、マリアは夏期講習? なるほど、魔法の授業を受けてるんですね。授業中はクロエが教師、マリアが生徒。呼び方も、ミズマリア、魔導師ノーザンライトと普段とは違っていて、おお、これもけじめか。厳しいクロエ、とてもよいですよね。マリア、頼子の前だと魔法の成績がいい。見栄っぱりって、そんな理由でいいのんか? みたいにも思うんですけど、ここからが実におかしい。ふたりがそれぞれ作った魔法の杖。期待通りってありますけど、マリアの、まがまがしすぎるよ! 頼子の杖を手にしただけで溢れてくるマリアの魔力! けどそれが全然魔法に変化しないとかね、これマリアのせいなのか頼子の杖のせいなのか、さっぱりなんですが、もうおかしくて、いかがわしいとかね、これ、ぜひカラーで見たかった! そしてここからラストに向けての展開も、頼子がかけてくれたカーディガン! それでマリアが限界突破! 今回はこの漫画の核のひとつである魔法に焦点あたって、見応えも充分。また次回への期待も持たせる終わり方して、見事充実してました。

まちカドまぞく』は、桃を追うシャミ子ですよ。のっけから犬にかじられてるご先祖! いや、違った、あの地面に突き刺さってるのがご先祖か。いや、ほんと、めちゃくちゃ面白かったです。シリアスな回でしたよ。落ち込む桃をシャミ子がはげます。探し出して、そして桃に自分と一緒に目的を果たそうと。挑発まじえて、桃に条件出したりしながら、かたくなな彼女の気持ちをほぐしていく。戸惑いながらもね、だんだんシャミ子の気持ちを受け入れていく桃の変化が丁寧で、そしてシャミ子とずっと一緒と誓いあうふたりですよ! って、えーっ、ふたりは結婚しちゃうの!? って、待て、桃、そこでネガティブになるのん!? シャミ子の真摯な頑張りと、ちょっと騙したご先祖の投擲と、そして素直になってシャミ子との仲を深めた桃。そのどれもに面白さ、よさ、魅力が見られるエピソードでありました。ふたり、一歩前進ですよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第12巻第9号(2016年9月号)

2016年7月27日水曜日

『まんがタイムオリジナル』2016年9月号

『まんがタイムオリジナル』2016年9月号、発売されました。『ラディカル・ホスピタル』榊医師がどーんと大きく表紙を飾っていまして、お、やっぱり榊先生なのかー。いやあ、山下ナースかドクター榊か、どちらになるかなあ、いつのも表紙の顔なら山下さんだろう、けれどこの漫画の顔となれば榊先生だろう、そう思っていたら榊先生。おお、見事おっさん表紙であります。しかし、いい表情なさってますよ。

『コスプレ先生の絵画教室』は、花を題材にしましょう。夏だからひまわりにしましょう。花屋で買うと高いからと、知り合いのひまわり畑に貰いにいったら、もっと高くついたという。うん、これ、よくある話だと思います。しかしこの花の題材、教室では評判よろしくなく、要望聞いてみれば黒髪ロング、白いワンピース、麦わら帽子。これ、おっさん趣味なのか! 女子受け悪いな! というか、女子のそのイメージ、井戸から出てきてテレビから這い出るあの人ですがな。ワンピースの裾をひらひらさせるために扇風機導入。動きのあるものを描く、これも練習といった風になって、さて出来上がりはというと、ああ、かんばしくないのか。このね、理想というか希望というか、それが叶えられても、本来望んでたとおりではないっぽいっていう、そういう流れは笑ってしまいますよ。

『スズちゃんでしょ!』は怖い話。スズちゃん、怖い話、好きなのか。ついついテレビで見ちゃうのか。そうしたら怖くなっちゃって、なに見るのも怖い、お風呂なんかしこたま怖いっていうの、ああー、あるよねー、とは思うのだけど、シンクにたまった洗いもので正気に戻るのとかは面白かったなあ。幽霊、おばけよりも現実の生活ですよ。あんまり怖いから祭に電話したらシンガポール。あー、携帯電話時代だとそういうこともあるのか。その人がどこにいるかなんてわからんものな。電話じゃなくてメッセージアプリだったら電話料金気にせず通話できるのにね。今回スズちゃんは、お化けが怖い、クモが怖い、それを祭にちょっと馬鹿にされて? でもこりてないのがスズちゃんのらしさだと思います。

『かでん屋さんの基礎知識』、おおう、最終回なのか。園宮一花が社員になりました。それで草薙が、社員園宮についていろんな人に聞いてまわりますという今回。ああ、主要人物に登場してもらって、コメントもらう、その人となりを再度確認するっていうの、いわばお別れの挨拶だったのですね。みんなね、ちょっといい表情で登場してきますよね。それが素敵。園宮が主役なら、裏の主役草薙といったこの漫画、裏の主役も大活躍してくれて、最後までにぎやか、元気、気持ちのいい漫画であったと思います。しかし、そうかあ、終わってしまうのか。好きだった、それだけにちょっと寂しくなりますよ。

『みつめるっ!上野さん』は皆で遊園地にいきます。なんで? 根津の意図は、皆に子供の頃や学生時代、昔のことを思い出してもらって初心に、子供の心に戻ってもらおうというものだったんですね。否定的意見を浴びながらも、頑として譲らず反論していく根津はかっこいいな。そしてできたのは、アートルーム。置いてる絵、アクリルカバーで保護してはいるものの、本物なのか! お絵描き道具や衣装を置くことで、模写してみたり真似してみたり、体験的にアートを楽しむことができるという、そんな企画なんですね。しかし次の企画、根津は自分のクビを賭けている。これ、まさか最終回じゃないよね! なんかおびえてしまってますが、現実にもありそうな、そんな美術まわりのいろいろを見せてくれるのが面白くって、次に根津がなにを見せてくれるか、それが楽しみですよ。

『放課後すずなり倶楽部!』、最終回だ! 高校生になった美亜。新しい友達もできて、そんな美亜、昔はもっと内気だったりしたんですよって、でも今の美亜を見てると、全然そんな風には思えませんよね。変わったんだって、そのきっかけはねこら部だったんだって、そうしたことを話している彼女の様子が美しい。部長にさそわれるようにして入った部で、またいろいろ経験したことが、知り合った人たちが、いい思い出になってるんだなってすごくよく伝わるそんな描写。ああ、今度、今の友達を連れていきますよ。聴こえる部長の鈴の音。美亜と部長の関係の、なんだか不思議で、なんだかそれが当たり前みたいに自然な様が素敵な漫画でありました。

  • 『まんがタイムオリジナル』第35巻第9号(2016年9月号)

2016年7月26日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2016年9月号

『まんがタイムきららフォワード』2016年9月号、一昨日の続きです。

『なでしこドレミソラ』、メンバー探しの途上です。美弥からの情報で箏の弾けるという兎川香乃を引き込もうっていうんですが、香乃にはかつて失敗したステージ、緊張のあまり震えのとまらなかったという過去が今も後をひいていて、陽夜の勧誘からも逃げて逃げて逃げるんですね。けど、今回のエピソード群、これは香乃が自分の問題を克服する、そんなきっかけになりそうで、そしてそれは和楽器の生演奏が聴けるというカフェ、そこに急遽美弥たちが出演することになったことで果たされそうなんですね。うつむきがちな香乃。件のカフェは香乃の母の店らしく、そこで初心者ながらも頑張ってみる、そういった美弥の表情が香乃になにか思わせるものあった模様。おそらくは次回にはそのステージが描かれるのだろう。そのステージに香乃はなにを思うのか、あるいはなんらかの関わりを持つことになるのか。なにがしかの活躍、それを期待してしまいますよね。

ゆるキャン△』、なでしこと一緒にいくはずだったキャンプだけど、なでしこ発熱! なので今回もリンのソロキャンプであります。目的地は長野。へー、山梨長野間は南アルプスがあるから、道が限定されるのか。なんとか近道してみたい、そう思ってるリンだけど、情報を探しきらない状態で出発を決断。行き当たりばったりも楽しみ方といって、体当たりバイク行を敢行するんですね。しかしその途上が面白い。暴走族の皆さんと一緒に走ってる時のあの顔! そして魅力的な景色の続く一連のシーン。すごく魅力的で、超広角で撮ったような絵がね面白い。結果的に行き止まりだったこの行程も、そこで知り合う人もある。こののんびり感、この漫画のよさであると実に思わされましたよ。そして最後の完全に一致。ああ、これはおかしいわ。ほんと、絵で笑わせにきますよね。

夢喰いメリー』、えらいことなってますよ。夢魔エルダーの結界にとらわれてしまっている夢路。リトルチェイサーたちもふたりの戦いに介入することかなわず、頼りのメリーも倒れてしまっているという状況。ああ、夢路、ピンチですよ。腕の痛みはいよいよ耐え難いほどに酷くなって、対しエルダーはといえば余裕の表情。夢路は切り札ともいえる双月花、エンギの剣さえも抜いたというのに、有効打を与えるにはいたらなかった。はたしてどうなる。夢路のあの酷く傷ついた様に、不安感じさせられながらも読み進めていけば、ああ、やっぱりここでくるのか。いつだって、最大のピンチと思った時には追跡者ジョン・ドゥが転換点になっていた。借りた! ついに借りた! 以前のように武器だけではなく、その姿までもを写して、ああ、これは見せてくれますよ。リトルチェイサーもぞろり揃って、ここから大逆転!? ところでレガレクス。こちらも気になります!

『鬼が出るか蛇が出るか』、温泉のアクシデントが引き起こした霞の大告白。それが呼び水となりましたか、優争奪がいよいよ本格的になってきた。誰もが優に対し思い切りよく踏み込んで、悠理がそうなら、美来も駄目押しかけてきて、さてしかし、ここで優が気になるのは鈴なのでしょうか? 女の子たちからのアタックに戸惑い、どうするべきか、どうしたいのか自問自答している優なのですが、そんな優の心のうちには、やっぱり鈴が大きく、大きく存在するような気がするんですよね。このところ我慢している、自分の気持ちを押し殺してる? そんな風にも見える鈴。この子もこの子で、自分の変化に戸惑ってるんでしょうね。そんな自分の気持ちをうまくつかめていないふたり、そこに物語の焦点がありそうに思わせるんですね。

そこテストにでます!』、最終回でした。髪をうしろにひとつに結んでるもみじ、可愛いですね。もみじの心境、ひとまずは深く考えず、中間考査で結果を出すことに専念する。そうした様子に、年下組が相談ですよ。ああー、もみじはまだ諦めていない。というか、年少組も諦めてないんじゃん。むしろ、かえでのこと出し抜くつもりでいたのだね。したたかだわー。塾での居残り、自分の立場、状況を最大限に使いますよというもみじ、健気でね、一旦壁にぶつかって、それでいろいろがきれいに整理された、気持ちも思いも整った、そんな感じがあるんですね。素直な言葉が数馬に届いて、そして屈託のないあの笑顔! そしてかえでサイドの状況ももみじに知らされて、ああ、ここにあって彼女らはいよいよイーブンなのでしょうか。果たして数馬が本当に好きになるのは誰なのか。恋を自覚した女の子たちが同じラインに立つ、そこまでの過程に焦点当てられた、そんな物語でありました。

2016年7月25日月曜日

『まんがタイムスペシャル』2016年9月号

『まんがタイムスペシャル』2016年9月号、一昨日の続きです。

『まちがいだらけの恋愛道場』、芝ちゃんがピンチですよ。同僚に頼まれて人数合わせで合コンに出たらですよ、けったいな兄さんにロックオンされたのか、なんとも返答に困るメッセージが送られてくるようになったっていうんですね。で、それを恋愛ダメダメの三人組で話し合う。しかし、それが酷い。最近参加の圭介、この人の提唱するオウム返しテクニック。これ、かなりいけてるんじゃない? そう思って期待してたら、次のページではスマホ投げてるし! 男代表として意見を出したマサスケも最終的にスマホを投げるにいたる。ほんと、今回は芝ちゃん、踏んだり蹴ったりだな。しかし、こういうメッセージの対処法、正解はなんなのだろう。そう思うのだけど、この漫画においては明らかに誤った方向に話が展開していって、いきついた先がブロック! いかす。いかすわ。ほんと、あのウン○3連発からのメッセージ群は荒らし、嫌がらせの類いだものな。でも、この対応で正解だったんじゃない? なんて思いますよ。

なり×ゆきリビング』は最終回目前にして、ついにふたりが対立!? 佐藤さんが篠峰にいうのよ。私を倒すか部屋の掃除をするか選んで!! え? どういう選択!? いきなりの剣幕に篠峰混乱しちゃって、ああ、自分の部屋だけは掃除をしない、それを責められているのかい? 篠峰、やるとなったら徹底的っていうの、ほんとこの子らしいなって思います。そのスイッチのどーんと入るところ、なんだかニヤリとさせられる? うん、気持ちがわかるというか、私も似てるのだと思う。そうしたところに共感してさ、そして干される、天日にね? 干されるのね? 篠峰の姿に笑っちゃってね、けど今回、なんで佐藤さんはあんなにキビしく? ああー、篠峰が埃アレルギーだから! 世話焼いてくれて、いい人です佐藤さん。でもお母さんっていわれると泣いちゃうんだ! うん、泣いてる佐藤さん、すごく可愛いですよ。

『うぶコメ!』、おお、なんと、進展ですよ。どんどんだらしなくなっていくかなでさん。部屋はベッドに寝たままあらゆるものに手が届く、そんな最適化レイアウトがなされていて、いや、それ、散らかってるっていうんだ! 突然の母来訪に焦ったかなでが、片付けてあげようかとの力斗の提案に乗るんですよ。力斗側の思惑やかなでの葛藤なんか描かれたところ、実に面白い。力斗の雄叫び! そして力斗のセンスが光る! すごいな、この人。彼女力高いとかなでからも驚かれて、プロの彼女とかいいだすものだから、力斗もすっかり困惑しとりますがな。そしてここから同棲にまで話が進んで、進展するふたりの関係! ああ! って、そこまでかーっ! ええ、このふたりらしい進展。ナイスでした。

『アテナの初恋』、今回はオリンピックの話題。アスリートとの恋愛に憧れるアテナなんだけれど、友人ヴィーナスはというと、命を賭けてまで争われる、その重さに苦しんでいた……。レベルが……、レベルが違うな……。女性だけの競技会、ヘーライアっていうのがあったんですね。アテナ、アルテミスの活躍が期待されて、しかしアテナ様はネガティブだなあ。イノシシみたいとかいわれるって、自分から悪い風に悪い風に考えて落ち込んじゃって、けどヴィーナスにはげまされて参加してみる気になるんですね。って、この競技会、超人運動会だ! 先頭集団は姿さえ視認されることなく走りさる。そしてアテナが転びそうに! となっても、受け身をとってなにごともなく走り続けて、その後ろで青くなってるアルテミス様がおかしかったです。しかし、アテナ様、恋愛面ではむくわれませんでした。ああ、ほんと、こうであってこそのアテナ様ですね。

メェ〜探偵フワロ』、別荘へいきますよ! のどかな話になるのかな? そう思った矢先に、鬼気迫るラウールの乱入ですよ。っていうか、これラウールか。最初、誰かと思った。人相が違いすぎるんやもん! 締め切りから逃げてるんですね。別荘は断崖の上の一軒家。ヴィヴィアン、リリアンまでやってきて、うん、いつもの面々。きっとなんか酷いことになる。事件の予感がしますよ。さて、ここで意外? リリアンがラウールのこと気にかけてる!? そう思ったら、あれ、次のコマではもうアーサーにからんでるじゃん! そして続いて事件発生! 殺人事件とかかと思ったら霊かよ! そうだよ、この漫画では霊ネタは鉄板だった! ほんと、霊の鬱屈、その詫びしさ極めつきといった様相で、ひがみまくってますよね。その霊への対処、岩塩投げ付けるミスレモン、コバーン少年組に、謎の技で浄化させるヴィヴィ、フワロ組。おかしくておかしくて、もう、たまらんかったです。そしてラウール。ああ、おそろしい。ラウールの闇が漏れ出してましたね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第25巻第9号(2016年9月号)

2016年7月24日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2016年9月号

 『まんがタイムきららフォワード』2016年9月号、発売されています。表紙は『ハナヤマタ』。セカンドジェネレーション? ラン、わ子下級生組がメイン、水着姿でプールサイドに集まっているというイラストであります。水着といっても競泳水着? スクール水着でよいのかな? なので、学校のプールかも知れません。向こうからはハナが着物を脱ぎながらかけてきて、ええ、部活の合間、プールにゴー! なのかも知れませんね。

『はるかなレシーブ』、巻頭カラーを飾りまして、おお、漫画はカラーになると破壊力が違います。もう、ほんと、すごくアピールしてきますよね。ページをめくれば、そこには見開きで主要人物6人のイラスト。トス、サーブ、スパイク、ポーキー、レシーブ、ブロックとそれぞれにアクションきめている、そんなイラストなのですが、右に有象、左に無象? というのはいいとして、本編ですよ。今回は愛衣舞のバックグラウンド描かれまして、バレーボール経験者のふたり、そのふたりがただ気まぐれ、遊びとしてビーチバレーやってるんじゃない。愛衣にとっては、そして舞にとっても、かつてふたりが出会った時の言葉を本当にするための戦いであるというのですね。だから後にはひけない。そうした気迫がこもっていて、その気持ちは絵からもびしびし伝わってくるようです。対し押されているはるかな。彼女らだって負けられないって思ってる。だけどどうにも情勢厳しいようで、かなたの武器であるポーキー、それが拾われてしまう。その理由、打点の低いというのがね、前ページにエミリの打点の高いポーキーを描いておいて、その後にかなたのポーキー、ボールが描く山なりの軌跡を描くことで、その違いというのが目にもわかりやすく説明される。ああ、うまいなって思いました。そして、かなたがずっと落ち着いていたその理由、最後に明かされて、ああこれからはるかなのターンなのでしょうか。ピンチと見せてその状況がくつがえる、そこにはちょっとしたカタルシスありますね。

『いつか私は、君を裏切る』、新連載です。え、またなんかおどろおどろしい漫画? 人が死んだりなんかするのかな? そう思っていたら、そこまでではないみたいですね。高校にて繰り広げられる推理ものといった風情。第1回は、女生徒の鞄にいつのまにか入っているカードの謎だっていうんですね。最初、教室の席次かなにか? と思ったんですけれど、読み進めていけば、なるほど探偵役がいるのか。ウイウイ、初恋初恋と書いてういれんういこと読ませる。この、いろいろ屈折しているっぽい彼女がカードを一瞥するなり、簡単だと、日本人ならわかるといってのけたんですね。ほう、日本人ならわかる。ヒントの提示ですね。と、カードを見返して、ああ、五十音表! そこまでわかれば後は簡単。カードの模様見ながら読み解いて、ふんふん、オトコガスキ、男が好き!? なんて破廉恥な! と、そうじゃなくて、そのカードを受け取っていた女の子の名前が音子なんですね。この漫画、こうした謎を解かせながら、その背後にある動機、そこに焦点をあてようとしているようで、ウイウイの目的もその動機、人がなぜそれをしようと思ったかを知ろうというところにあるんですね。しかし色々と屈折した人たちの出てくる漫画です。画面も黒が主体で重く、え、ほんとにこれで人死にとかないの? わかんないんですけどね、これからどんな謎で楽しませてくれるのだろうって楽しみに思いましたよ。

『まんてんあんこ』、ゲストです。伝統の和菓子部が生徒会長の横暴で廃部になりそうです。なぜか? そこには会長の心の傷があって、亡くなった祖母の思い出にまつわる和菓子との因縁。祖母の教えてくれた和菓子の世界が日本にはなく、ゆえにもう和菓子なんて見たくないって思った……。って、会長! ちょっと待って! これ、結局うまいこと決着したからいいけど、逆恨みとか八つ当たりとかいわれる類いの行動ですよ! きれいな絵、可愛いキャラクターが、自分たちの居場所、大切な部の存続を願ってお菓子作りを頑張る。生徒会長の思い出のお菓子につながる、その縁が描かれた漫画でありました。残されたおばあさまのレシピ。会長がうまいこと焚き付けて彼女らに思い出のお菓子を作らせる、そんな漫画に発展できそうですよね。

『2DKのビタースイート』、ゲストです。会社では有能なOL。そんな瀬川さんには同棲の噂があって、その相手というのは同級生で漫画家のハル子。家から出ずに漫画ばかり描いてる、のは仕事だから仕方ないのだけど、瀬川桃はハル子の前では気も抜けて、ゆるゆるで、だるだるで、いろいろ駄目で、すっかり気を許しちゃっているっていうんです。そんな彼女に甘えられるハル子は、漫画の仕事もあるのにいろいろ突き合わなくっちゃいけなくて、けどそれはそれでしあわせそう? さて、桃の忘れ物を届けにいったハル子です。桃のハイテンションにすっかり気後れしちゃって、そしたらその態度をハル子が勘違いしちゃってという、ちょっとしたすれ違いコメディ。けど、ふたりともに相手のことが大好きで、それがなんだか可愛らしくって、みたいに思わせてくれるところありました。しかし、ハル子さん、漫画とかでは漫画家はたいていだらしなかったりすることが多いですけど、この人は家事とか生活とかきっちりっぽいですね。もちろんそういう漫画家さんもいらっしゃるんでしょうけど、この定番はずしてきたの、よかったと思います。

2016年7月23日土曜日

『まんがタイムスペシャル』2016年9月号

『まんがタイムスペシャル』2016年9月号、発売されています。なぜ一日遅れかというと、昨日、うっかりして本屋にいくの忘れてて、慌てて向かったのだけどもう閉まってしまってたと。さて、表紙は『恋愛ラボ』マキですよ。おお、これは美しい。穏やかな笑みを浮かべて、この女神かあわやという表情。まさかの表の顔ってやつでありますよ。ええ、裏の顔は本編見ればいきなり発動しています。しかしマキさん、胸元に組まれた指と指。これがまた美しいなと思います。素敵な表紙ですよ。

『ローカル女子の遠吠え』は会社の若手が集まってバーベキューだそうですよ。けど、これ、リン子さんにいわせると求愛行動。そうか、そうなのか、自分には駄目だー。これ、私、間違いなく雲春タイプだと思うんですけど、雲春は参加してるだけ偉いよね。ほんと、自分ならそもそも参加しない。ええ、駄目なやつなのです。さて、本編、東京のバーベキュー事情、それ焼肉屋でよくないすかは面白かったなあ。そうか、手間とかかけたくないんだったら、まんま焼き肉だよな。雰囲気だけでも味わいたい、ってやつなんでしょうね。そして小畑さん、脱ぐとスゴい! というか、桐島さん、すげえ食い付きだな、おい。秋津さん、家庭的といわれてちょっと喜ぶ。あの口元、可愛いな。これ、女だから家庭的、そんな性役割みたいな褒め言葉をさけて、男女どちらにも等価に響くもの選べれば、好感度もあがりそう? ほんと、秋津さん、素敵な人ですよ。今回は伊豆の話。ああー、伊豆は独自のポジション獲得してるのか。その解説がおかしくて、というか、ある意味同県の地域と思われてないっぽい? 特別編もありました。本編でもあったんですけど、特別編ではより一層濃厚に富士山の話。ああ、世界遺産登録にいたるまでの話。これ、静岡県民の余裕って、富士山なんだからそりゃいずれ世界遺産になるでしょ、みたいな気持ちがあったりした? ええ、ある種、京都人の驕りみたいなものが富士山人にはあるのかも知れませんね。

『だけど温田さんはひとりでデキない』、最終回でした。富崎、ついに年貢のおさめどきか! 温田さんに呼び出されて公園に。ひとりでデキない、そんなだった温田さんが自分の成長した様を富崎さんに披露する。いろいろができるようになってる、それを認めたら温田さんの告白を受け入れる、そんな約束? になってるそうですが、いや、もう、あきらめたまえよ。というか、代われるものなら代わりたい……。今日の温田さんは、自分で選んだ服だそうですよ。おお、ひとりでデキるもん! 目的地の猫カフェにはいけなかったものの、お弁当もそれなりに食べられるまでに上達してるし、そして公園の猫たちとふたりで昼寝。もう、これ、富崎、なにがどう不満なのか、なにがどう納得いかないのか。もう、ふたりの様子、一枚の絵じゃないですか! ほんと、この漫画、温田さんは富崎とデキました、って話なんですか! ねえ。もう、素敵カップルですよ。

『課長と私のおかず道』。面白かった。社内の話題は風間さんの結婚について。その話聞いて南条課長が目玉焼きに思いを馳せている。彼のその思いについて、知るのはただ保志ひとりですよ! そして今回の扉、めちゃくちゃ素敵なんですけど! 橘由依さん、課長のいとこ、この人の家庭での話、結婚についてのプレッシャーは増す、っていうのね、あの表情が橘さんの内心よくよくあらわしていて、ああ、ご苦労様です。そして南条課長。結婚には興味ない。そこに橘からズケズケいわれてちょっとむっとして口喧嘩になってるのが、ああ、いとこ同士の気安さを感じさせますよね。橘さんの過去の残念話があって、そして課長と保志の思わぬ好みの対立。目玉焼きにマヨネーズとは……。課長がそういって、続く言葉はありえない? いや、違うんですよ。面白い、なんですよ。おお、課長、素晴しい。この柔軟さ! 自分とは違う味の好みに、排除ではなく興味で応える。おお、いいよ、なんて素敵なんだろう。私もかくありたい! 目玉焼き実践でもですよ、保志が失敗するかも、そういうのを、悪くいうのではなく、卵焼きに切り替えられるようフォローする、そんな姿勢も見せる。ほんと、いいふたりですよ。もう、なんて素晴しいんだろう。そして前回出た保志に目をつけたっぽい男です。椎名さん。この人が、ええーっ! いくらなんでも可愛い天使さんって! ともあれ、保志に声をかけて、いろいろ思わせぶりなことをいうんだけど、植物を買うのはどうでしょう!? 保志さん、素晴しいよ、まったく相手にしてないよ! そして続く保志の言葉。その可能性を知るのは橘ひとり。ほんと、彼女の上機嫌、その気持ち伝わりますよ。

『光れ!メシスタント』。早月さん、ほんといいな。アシスタントの皆に焼き鳥をご馳走しましてね、明らかにご機嫌とってる、これからなにがあるのかと、ばっちり警戒モードにはいってますよ。お盆進行なのだそうです。しかもネームが難航してるそうです。それで今月は遠野くんもご飯作ってる余裕ないかも知れない。これ、遠野くんにはチャンスなのか、それとも才能が発揮できない逆境であるのか。彼にとっては嬉しい展開であるみたいですね。さて、アシスタントがきたのにネームができてない。先に背景だけでもと提案しても、どんな背景が必要かさえわかってない。あおざめる檜山さんの様子に、これがどれだけヤバい状況か、漫画の現場を知らない自分にもよく理解できましたよ。檜山さんはじめ、そんな先生に文句いうでもなく、ネーム作りの苦しさを皆で思う、そのシーンの切実さ。ああ、ほんと、迫るものありました。そして先生、遠野くんにご飯をねだる。この人は、このあかんところがチャームポイントだと思う。遠野くんのハンバーガーで元気になったと思った矢先、ネガティブを払拭できてなくて、ほんと、最後までおかしかったです。死屍累々の現場に踏み込む編集さんも、ほんとおかしかったです。

  • 『まんがタイムスペシャル』第25巻第9号(2016年9月号)

2016年7月22日金曜日

Splatoon(スプラトゥーン)

  Splatoon、ついにラストフェス、だそうですよ。いやあ、ラストと聞いた時は、マサカ!? でしたよ。いや、そりゃいつかは終わるだろうとは思ってましたよ? でも、シオカラーズのamiiboが出たりね、発売から1年が過ぎてまだまだ盛り上がるSplatoon! みたいに思ってたから、まさかここでラストかあ。とりあえずの一区切りですね。発売当初のように毎日遊ぶということもなくなってはいましたが、それでものんびり一年継続してプレイできたゲーム。ちょっと感慨深くあります。

で、平日だからなんでしょうか、今回全然勝てないんだけど、ほんと、どうして!? と頭抱えるレベルで勝てず、まいりましたよ。いつもだったら2時間とか3時間でえいえんにまでいけるのに、今回は4時間くらいかかってしまって、フェスパワーも1400スタートで1300まで落ちた。一番落ちた時は1290で、ああ駄目だと思ったものの、ここで明らかにプレイヤーのレベルが下がって、撃ちまくり、あてまくり、倒しまくりで、圧倒できたので、なんとか1300台にまで戻ってこられました。ほんと、あきませんよ、これは。

最後のフェスのテーマはアオリ派? ホタル派? でありまして、私はホタルを選んだんですが、これ、ホタルの方が人気なんですかね、マッチングするのはホタルホタルホタルで対戦相手もホタル。ホタル派相手に負けるのは、くやしいなあ、ですむからいいんですが、アオリ派に負けると最後の勝敗に影響するわけだから、くやしさが倍。ああ、こうやって追い込まれた気持ちで戦ってるからあかんのかな。

使ってるブキは、いつものようにスクイックリンγではじめて、途中あんまり勝てないものだからヒッセンに乗り換え。カリスマにあがって、初心にかえったのでしょうか、スクイックリンαに持ち替えました。それでも勝てないのだから、ああ、自分は強くないのだなあ。

さて、フェスがこれで最後となって、今後ゲーム上でのイベントは開催されなくなるのかな? あるいはなにかのサプライズがあるのかな? それはわからないのですが、シオカラーズのamiiboを使うとシオカラーズライブが見られるというギミックから考えれば、フェスのステージはamiiboで楽しんでねということなのでしょうね。

今回のフェスは期間が長く、日曜の12時までやっています。明日もまたプレイして、1400までフェスパワーを戻すかどうか。いや、もっとさげるかも知れませんけど、ともあれ、これまでは勝ち越しないしはイーブンでこれたのだから、最後こそ勝ち越し、せめてイーブンで終えたい、そんな気持ちがあるんですね。でも、まあ、無理しない方がいいかなあ。

2016年7月21日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2016年9月号

『まんがタイムきららMAX』2016年9月号、一昨日の続きです。

『すくりぞ!』、ほんとおかしいなあ。前回、スクールリゾート部の存在をアピールしてみたら、実際に泊まりたいという声が寄せられるまでになりました。やっぱ、宣伝って大事なんだなあ。しかしそれで浮き足立つ面々。支配人にコンシェルジュに女将だっていうんですが、いやいや、いやいや。この宣伝に先生も加担して、どんどん増える宿泊希望者。この状況に危機感覚えているの、にゅうだけっぱいですよね。このままじゃダメ。なので、クジで宿泊客役を決めて予行練習してみましょう。そしたら、いろいろ駄目で、ずっとにゅうが困り顔。この困り顔のバリエーションがナイスでした。お風呂とかもね、ボディシート出してきて、わたくしが拭いてさしあげますわ。駄目で駄目で、ツバキヤマがにゅうに文句ばっかりって怒ってますけど、いや、これは文句出ますよ。むしろ出ない方がおかしい。お風呂は体育館のシャワーで代用します。って、シャワー浴びてるにゅう様、なんかちょっと大人びてますね。意外な感じ。しかし、ほんと、今回はにゅうがどんどん弱っていく。しまいには泣いて帰還を乞う。ほんと、このにゅうの絶望感、見事でした。

『ななかさんの印税生活入門』。まいがななかの家にいきます。本の山! けものみち? なにするにも手狭な部屋で、結局みきの家に移動します。ななか、みきの家族からの愛されっぷり! 大変なもので、みきもうらやむレベル。今回は、まいのペンタブレット入門ですね。これまではスケッチブックに描いてた。そんな彼女がペンタブで、PCで絵を描くことに挑戦して、慣れない、感覚が違う、とまどいながらも、描くことの面白さにね、すっかり引き込まれて、夜もひとりPCに向かう。あの目ですよ、表情ですよ、楽しんでる、好きという気持ちが溢れている、そんな感覚がもう見事にあらわされて、素敵だった、見事だった、そりゃななかもやる気かきたてられようってもの。ふたりの夜中の創作タイム、気持ち浮き立つものありました。

『はんどすたんど!』はあやちゃんの美しさにななみがやる気出しまして、けど、あやの備える可憐さがななみにはない。まあ、なにやってもおかしくなる子だものなあ。で、その可憐さについていちごガールに問う。ああ、いちごガールもすっかりななみ側です。先生の姉、いいこといいますね。それぞれの演技の個性を見つけて伸ばしていく時なんじゃないかな。自分でいいこといった? とかいってますけど、ええ、指導者がちゃんとしてるのはいいポイントだと思います。ななみが元気いっぱい。ゆかは真面目、丁寧、軽やか。ひなたは儚げで、そしていちごガールは力いっぱい。これ、いちごガールってのがすっかり定着してて、微妙におかしいです。普段の練習で気をつけること。どんな風に練習したらいいかちゃんと考えて、案出して、少しずつ環境をととのえていくというのもいい。なんだろう、部がどんどんちゃんとできあがっていく、成長する? そういう感覚が目で見てわかるっていうのがいいと思います。部がととのったら、次は部員の番ですね。いちごガールもそうだけど、ななみが一番心配ですよ!

『裏庭には…!』、最終回でしたよ。ハロウィンです。お客さんいっぱい呼びますよー。裏庭部のみんな、とりわけすみれがというべきかな? すっかり緊張しちゃってて、それでお客さん到着してみたら、これまだ見事な狼男にミイラ男で、え? これ仮装とかいうレベル? その後もファンタジー世界の住民じみた人たちが続々やってきて、すっかりすみれが怯えちゃってるんですが、これ、町内会の皆さんも怯えてて、おかしいなあ、ほんと、これ、この漫画の核になる部分なんだろうなあ。裏庭部がもてなしてきた人たち、その総決算といった感じがしますよね。一生懸命働く裏庭部の面々。ほかにもあちこちで友情? の花開いて、また最後に、寮長にトリックオアトリートとしかける皆の笑顔、あれは本当によかった。この漫画の楽しさ、このラストにもぎゅうっとつまってましたね。

『スタンドびより!』、面白かった。球場で出会った女の子、丸地猫子なる女の子。8歳にしてキャッツドーム歴は7年というベテランで、ファンの間でも知られているというんですね。その子の勇気に向ける視線ですよ。というか、勇気さん、大股開きで座るの、おやめなさい。猫子はボールが勇気のところに飛んでくること期待してるんですね。で、今回もボール飛んできて、食べてるカレーに直撃。これ、絵面も絵面、めちゃくちゃおかしかったです。面白いのはファル子と猫子の関係も同様で、すごく仲がいいんですが、ファルコンズファンと知らされて友情が揺らぐ! ああ! 汚ないファンだわ! 今回は勇気、利奈の汚ないファンコンビと、猫子、春子のきれいなふたりの対比がよかったのだと思います。あの福岡の縁とかね、ふたりの妙にコアでついていかれない距離感とかもね、しみじみおかしかったです。そしてラスト。春子さん、利奈、勇気のふたりにやたら厳しいよね!

  • 『まんがタイムきららMAX』第13巻第9号(2016年9月号)

2016年7月20日水曜日

『まんがタイムファミリー』2016年9月号

『まんがタイムファミリー』2016年9月号、先日の続きです。

ダ・ヴィンチ系女子高生』、最終回でした。終わっちまったー。さて、クロナカさん、これまで時空を旅してルネサンスイタリアをめぐってきたわけですが、今回は意外や自分の将来を垣間見たりしましてね、おお、大人になった黒仲みどり。司書教諭におなりですか。タイムスリップ生活が彼女に図書館学への道を選ばせて、あ、ダ・ヴィンチには憧れがないのか……。しかしどっしりとした素敵女性におなりだなあ。でも、これはまだ可能性のひとつに過ぎないよ。そういって消える大人みどり。かと思えば過去にて自分の娘やさらに孫たちと出会って? いや、ほんと、これどこまでが夢でどこまでが事実なのか。でも、普通に考えれば全部が夢よな! クロナカの旅はこれで終わり。楽しく読んで、この漫画で得た知識、というかクロナカと一緒に旅して経験してきたかのようないろいろが、美術館でダ・ヴィンチのもろもろ見る時に役立ったりと、ただ面白いだけじゃない、そんなところも魅力でした。この漫画、ダ・ヴィンチ展のミュージアムショップに置いたらどうだったんだろう。みたいなこと思いましたよ。うん、夢です。夢見たんです。

『夕暮れ茶房紺色堂』は、お店に出没した巨大な男性。先生、すっかり怯えちゃって、と、コンちゃん、強いな。掌底一発で自分よりずっと大きな男性をぶっとばしてる。さて、この男性、大福屋さん。隣町の和菓子屋さんで、コンちゃんの店のお菓子は大福屋さんから仕入れてるっていうんですね。この男性が先生にデレデレしちゃったりして、そのたびにコンちゃんがえらい顔で見るのがおかしくて、そしてしまいには、抹茶は苦くて駄目っていうの。もうコンちゃん怒っちゃって、お菓子もおいしく、お茶もおいしくいただく先生にはあんなに甘々なのに、抹茶を愛さぬこの人には厳しい! ほんと、コンちゃん、あの怒り顔、見事でした。

『あまてる!』は夏休みの情景。宿題合宿? お泊まり会をやるっていうんですが、ひまわりがですね猫を導入しまして、耳が黒くてリボンに見えるからと、りぼんちゃんと命名。ひまわりもリボンだから、ふたりよく似てとてもいい。名前決定の時の、皆のテンションアップ! 猫もいい表情してますよ。しかし今回、この猫、りぼんの可愛さ、それにめろめろになるひまわりたちの愛らしさ、見事に表現されて、もうほんと、ひまわり、りぼんを膝にのせて、猫可愛がって、皆からちやほやされて、どんどんりぼんだけじゃなく自分を甘やかす方向に転がっていって、そしてついには撃沈。ああー、りぼん猫可愛がりのひまわりとさくらを待ち受ける夏の終わり。もう、楽しみでならないですね。

『きみちゃんの味じまん』、これよいなあ。時期はクリスマス。うるまちゃんがトナカイになってやってきて、でもおじさんはなにこれ、鹿? とかいっちゃう。そのときのふたりのしぶい顔、見事ですね。うるまちゃんの家は鳥好というお店。クリスマスはめちゃくちゃ忙しくって、ほんとうるまちゃんの見てきた最前線の情景。どんだけ厳しかったというのでしょう。きみちゃんのお父さん含め、クリスマス周辺の皆の動き、それに対するきみちゃんのシビアな反応面白く、毎月の振り込みのとかね、それからクリスマスがなくってもいいって、その理由。お年玉にキャリーオーバーすればいいと思う。したたかやわ、それがいいわ、ほんと、きみちゃん、しっかりものです。さて、きみちゃんがうるまちゃん家に遊びにいって留守の間にやってきたお客さん。クリスマスツリーを忘れていった? いや、違うよ! これ、きみちゃんへのプレゼントだよ! ほんと、お父さんよね? カードくらい添えてあげて!

『かしこみかしこみ』、山椒のお父さんがやってきましたよ。お母さんの具合が悪い? 心配する山椒に、母さんは元気だ、安心させたと思ったら、ワシ…家出してきてな。えー! なにがありましたの! なるほど、ケンカしたわけじゃないのか。あの、山椒を安心させてくれと頼みにいく奏衣様、とてもよかった。細やかなご配慮であります。山椒父、料理の腕前あがったそうです。素晴しい。どうじゃって、自分の格好、エプロン姿を自慢したりと、こういうところ愛らしい。そして父の十八番、カルビ丼ができあがって、けれど父は腹痛を覚えて……、ああ、父の家出の理由はこれ。なるほど、医者にかかりたくない。病気といわれるのが怖い。ああ、気持ちわかる。わかるけど、なんでも早期発見が大切ですよ! お母さんがですね、お医者つれてきてくれて、ほんと、このきっぱりしっかりお母さん、素敵です。で、お父さん、便秘! 大事なくてよかった。いや、毎晩カルビ丼で、野菜が足らんかったせいか! そうした生活の改善に夫婦で散歩、その情景もまたよいですね。トンボ、飛んでますよ。最後のページの、お母さんの不調、それを見て反省する父、ほんと、妻のこと大切なんだなあってわかる。で、その不調、決して悪いことじゃないよっていうこの落着。ええ、ほんと、最後まで思いやりあるいい話でした。

  • 『まんがタイムファミリー』第34巻第9号(2016年9月号)

2016年7月19日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2016年9月号

『まんがタイムきららMAX』2016年9月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』。アリスとカレンが南国リゾート? 思わせる格好していましてね、夏らしく肩出しのワンピース着たアリス。カレンは水着にシャツを重ねているんですね。服の柄も南国の花あしらわれて、そして背景にハイビスカス。散る水玉に涼の感じられる表紙であります。

『こみっくがーるず』は眼鏡の話。かおすちゃんは眼鏡が好きで、るきさん素敵、寮母さんも素敵、バレー部部長さんも素敵、けど編沢さんはちょっと違う、って、それなんですか! 編沢さん、可愛いですよ。めちゃくちゃ可愛いですよ。あ、眼鏡屋の店員さん、素敵……。かおすちゃんも目が悪くなっているんじゃないか。それで眼鏡を作ってみようって話になるんですけど、自分のこととなるとかおすちゃん、ほんと、からっきしなんですね。どの眼鏡も似合わないっていっちゃって、いや、そんなことないよ、可愛いよ! ダメです私って泣いてる眼鏡姿、最高だと思いますよ。小夢も眼鏡試してみて、自分にはあわないといってますけど、これって見慣れてないだけだと思いますよ。ほんと素敵。かおすちゃんのアドバイスも抜群ですよね。って、なぜそれを自分にはやらないの、かおすちゃん。虹野先生も眼鏡。ああ、素敵……。こだわりの編沢氏も認めるキュートさでした。というか、編沢さん、絶対可愛いですよ。ほんと、強烈に可愛いですよ。しかし、この編沢さんの体験談がかおすちゃんの眼鏡導入を後押しすることになって、ああー、そう、眼鏡かけると世界の解像度が変わりますよね。ほんと、映画とかいくときに眼鏡はかかせませんよ。でも、粗も見えてくる。うん、かおすちゃん、打たれ弱さが魅力です。

いちごの入ったソーダ水』はクリスマスパーティをしましょう。雛菊発案で、お店予約する? コースでいい? とのっけからすごい勢いで、ああ、そうか、雛菊、庶民っぽい雰囲気ただよわせてるけど、違うんだ。焦ってる月の気持ち、わかりますよ。ほんと、金銭感覚崩壊JKが集う地……。ああ、おそろしい……。高校生の発想じゃないっすよ。結局部室でやることになるんですが、反省会という名目でやる。けど皆サンタクロースの衣装着て、って、待って、月だけ露出が多いよ? そのあまりの格好に、風紀委員長がうろたえちゃって、これ、この子は結局目の当たりにはしなかったわけですけど、もし露出多めの月を間近にしたりしたら、どうなっちゃってたんでしょうか。そして厳しく注意する先生。ああ、この先生も素敵だなあ。そして見事に懐柔されて、ほんと、可愛い先生だなあ。その先生のクリスマスの情景、これがまた素晴しくて、いい笑顔なのがまたなんともいえないわびしさを……。うう……。しかしこれ、ちゃんと扇屋先輩のことごまかせたんでしょうか。次回に続いたらどうしましょう。わくわくがとまらないですよ。

『どうして私が美術科に!?』、これ、すごくよかった。居残りすることになった桃音。友達皆は用事があるとかいろいろで付き合ってくれなくて、ゆえにひとり居残り。滑石の彫刻ってのがあるんだ。これ、ノミ? で削ってますけど、失敗したら取り戻せなさそうだから、大変そうだなあ。彫刻の課題は明日が提出期限。それで玄恵先生のはからいで学校に泊まらせてもらえることになって、あ、これ、先生の都合か、そしてそこで出会ったのが夜の翠玉先輩。ああー、昼間と全然違う。猫耳もだぶだぶの袖も全部機能性無視したアピールポイントだったのか。夜のすいにゃんは、ジャージですっきりまとめて、腕もまくって機能性重視。髪もまとめて、そして眼鏡。ああ、素敵だ……。学校に泊まって漫画の投稿作、描いてたんですね。夜だからなのか、ちょっと翠玉先輩も素直というか本音で話して、ああ、漫画の投稿に迷いがある。投稿作が返されるたびに自信が揺らぐ。本当、そうした気持ちは私もわかる。でも、実際に漫画でもなんでも、かたちにして、発表して、評価を受ける、そうしたチャレンジを続けてる人だと、こうした気持ちはもっと伝わる、共感できるものがあるんだろうな。そう思ったのでした。すいにゃん先輩は戦う人なんだろうなって思いました。そして、そうしたチャレンジャーは現実にもたくさんいますね。私にはまぶしくうつりますよ。

『魔法少女のカレイなる余生』、しじまとお別れです。連休で帰省するっていうんですが、すっかりしじまさん、この寮と寮生たちに情をうつしちゃって、ほんと、心配性というのか情が厚いというのか、いい子であります。リラがですね、おかしいですよ。しじまがいなくて羽をのばせる、みたいなこというのに、実際にはすっかりしじまに依存していて、ああー、あの発言は強がりでしたか。そして心配は他にもあって、食事ですね、ミミが酷い! それ、生活力っていわない! 羊がめちゃくちゃツッコミいれてるんですが、元魔法少女たちには通じない。見事に転がり落ちるように駄目になっていく。しじまに頼まれて、彼女らの様子見にいくななほしも、すっかり見事に駄目メンバーに引き込まれてしまって、彼女らの怠け力の感染力、どれほどのものなのか。もうほんと、しじま帰還でがんがんしかられてますけど、ほんとしじまがいないと駄目。つっこみ受けてこそ輝く? そんな彼女ら、いろいろヤバくて、でも、これ、しじまのツッコミとかじゃなくて、むしろしじまはみんなのお母さんですよね? さて、しじまがいないとやっぱり駄目だとあらためて確認された三人です。ここでしじまの寮の移動が知らされて、さあどうする、どうなる。しじまの選択? あるいは元魔法少女の彼女らがいかなアクションをとろうというのか。こいつは注目。いい展開ですね。

『らくらくらくご!』、ゲストです。日本の文化研究部に入部したいというお嬢さん。部室を探しているんですけど、なかなか辿りつけなくて、それで一旦辿り着いたのが、落語研究部。最初気づいてなくてですね、和室に喜んで、すっかりここが日研と思い込んでしまってる、そんな彼女はアリシア。アメリカからやってきた日本に憧れを持つ女の子。大和撫子になるのが目的。なんだけど、なにしろ部が違いますからね、ここにいても江戸っ子にしかなれないような? この部に案内してくれたコハルにいわれちゃうんですね。部にはもうひとり部員がいて、イヅナっていうんですが、この子は緊張すると秋田弁が出るのか。落語についてよくわかっていないアリシアに、謎かけや小噺、そして落語も演じて見せて、すっかりアリシアをとりこにしてしまう。これからはじまる彼女らの落語ライフ。ちゃんとアリシアも江戸っ子になれるか、楽しみですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第13巻第9号(2016年9月号)

2016年7月18日月曜日

『まんがタイムきららミラク』2016年9月号

『まんがタイムきららミラク』2016年9月号、一昨日の続きです。

『カラフル・マキアート!』。彼女らにそなわった新たな能力について、続きですよ。千波の能力、カレーじゃなかったのか……。静電気程度の電気を起こせるのだそう。ショックを受けながらも、スマホの充電ができるか早々に試してるというの、なかなかに打たれ強い子だと思います。トコいわく、カレーにしなかった理由はからいの苦手だから。なんという適当な理由! 理子の能力は風をおこせます。そよかぜレベル。栞は水。それはいいんだけど、あのペットボトルに水を貯めてる絵面、なんか手汗集めてるみたいで、ちょっとアレだな……。さて、我らが主人公みのりの能力はなんなのか。それが明かされます! ああ、ないのか。なにも出ないことにショック受けるみのりで皆遊ぶ、そんな具合。栞がもうはしゃいじゃって、これよいなあ。能力決定の真相判明して、みのりにはまだなにも能力が割り当てられていない。今後、それをゆっくり決めていくことになるみたいですね。そして生徒会長! ほんと、この人、残念お嬢さんで最高です。というか、この人、妙にカンがいいな。副会長の皮肉を勘違いして喜んでる姿も素敵すぎて、会長への好感度、ガツンガツン音たてて上がりましたよ。

『あじさいプラネット』。優ちゃん、水泳の補習です。高校組は高校組で凪、蓮のふたりが補習。ああ、雨音の監視に時間まわしすぎて、全然勉強が足らんかったのか。補習組の憂鬱。優の憂鬱を橙夏が晴らしてくれたりね、こういう交流、とてもよい。またこのふたり、凪、蓮と合流して、一緒に夏祭りへ。いろいろ組み合わせの可能性が広がっていく、そういうのもまた面白かったです。そしてもちろん晴奈と雨音のふたりもお祭りにいきます。はぐれないように手をつないでね、りんごあめね、晴奈ちゃんもひとくちどーぞ。いい交流です。優と蓮のメイド話面白く、凪、橙夏のふたりの関係もなんかドキドキ? あちらこちらに素敵な関係が成立して、実に楽しく読めました。

『にじいろエネルギー』、たいへんによいですね。陽菜がなんか弱ってる。鳴り止まない目覚まし時計。カーテンの勝手に動いて、霊なのか? なんなのか? 不穏な空気になっております。それで葵が怖がっちゃってね、でもそれらは全部シエルがやったことだという。なるほど、ツイてない陽菜、今日は特別にツイてない日なのだそうで、その陽菜の不運をシエルが懸命にはらってくれていたのか。シエルさん、健気です。不運の日とわかって、なんとか今日を乗り切るために頑張ろう、そう思う陽菜をくじく不運の数々。そのたびに不幸メーターが伸びていくのが面白かったです。本来見えないものが可視化されるのって、なんかよいなあ。不運メーターが振り切って、ついには地面にくずおれた陽菜、彼女がシロツメ草奇麗だなぁなんていってるの、あまりに気の毒で、それだけに面白かったのですが、まさかこれが伏線になってるとは! 陽菜逆転の一手ですよ。頑張ってくれてる、けど力になれなかった、そういって落ち込んでるシエルにシロツメ草のはなかんむりを作ってあげる! 通い合う気持ち! そして咲いて舞い散る花! なんと素敵な場面でしょう。さらには葵にほめられて喜ぶヒマワリ! ほんと、舞い散る花びら、なんて魅力的。ええ、とてもいいお話でした。

『音無さんは破壊神!』は文化祭の準備中。そうか、演劇をするのですね。白雪姫をするのですね。それはいいのだけど、全員に役を割り当てる必要あるのですかー! 無理矢理の四天王に謎のキノコ幼女。はたしてどんな場面に登場するのか、まったく想像もできない……。クラスに溶け込んでる神様に天使が面白い。しかもふたりが姫と王子役。それはいいんだけど、天使はなんでもそつなくこなすからいいんだけど、神様の演技! 感情の引き出しぶっ壊れてんな、すずの感想がもうそれだけでおかしかったです。演技を否定された神様が役を投げ出したせいでいりすが主役に。それはいいのだけど、そのやる気なのかなんなのかがえらいもの生み出してる? いや、やる気は関係ないのか。あの仁王像みたいなの、まえまえからなにか不穏な動き予感させてましたけど、こんなのが出現していたのか。まだ眠ってるみたいだけど、あれ、まんま破壊神の力とかそんなのだろうと思うのだけど、これが近々目覚める? 演劇本番当日に目覚める? ほんと、平穏って続かないのですね。

『かんきつパンチ!』、最終回でした。成仏すると決めた柚。彼女になぜか挑戦状です! 成仏したくばクイズを突破せよ。デザイン科、いつもの面々からそういわれる柚なのだけど、それは柚の送別会に繋げるサプライズの一環だったんですね。柚のためにバケツプリンを作ったんだよ。今日は柚が主役だって、皆がいろいろしてくれて、しめっぽいのはなしね、そういって明るく振る舞うんだけど、それがまた涙をしぼるのですよ。涙こらえて、笑顔でお礼を、そしてお別れをいう柚。最後には姉蜜柑とふたりだけのお別れが描かれて、姉妹の絆、お互いに相手を思いやる別れの言葉、どれもこれも素敵で、そして柚の最後のお願い。ああ、笑顔で友人たちのもとに戻る蜜柑。もう、これ、泣けて泣けてしかたがなかった。柚との延期されたお別れ、その明るく前向きで、晴れ晴れとしたその様子が、切なさや悲しさをうちに抱えてキラキラ輝いて、ああ、本当、素晴しいラストを描き出していました。そしてこのラストを成立させたのは、これまでに描かれてきた柚、蜜柑を中心とする皆の関係、その確かさのためであったと、強く強く思わせられたのでした。

なぜ単行本が出ないのか。

  • 『まんがタイムきららミラク』第5巻第9号(2016年9月号)

2016年7月17日日曜日

『まんがタイムファミリー』2016年9月号

『まんがタイムファミリー』2016年9月号、発売されています。表紙は『大家さんは思春期!』。今やってる夏の4コマキャラ祭りの統一フォーマット。単色背景にどーんとチエちゃんを大きく配置しましたというイラストです。しかしチエちゃん、手を口元に、こちらになにか呼び掛けようとしてるかのようで、よっ! 大統領! はないか。ほがらかな笑顔、元気な呼び掛け、こうした様子、実にチエちゃんらしいと思えます。

『かなみ育成中!』は叶美がスマートフォンに挑戦です。今まではいわゆるフィーチャーフォンを使っていた叶美ですが、それじゃ若者のコミュニケーションに乗り遅れちゃう。人気のRAINもできなければ知り合った男子とID交換もできないよ。うん、確かにはやりのコミュニケーションに乗っておくの、出会いやらなんやら考えると必須ではありますでしょうね。でも、この子らの場合、そうしたツールが揃っていてもどうにもままならない、そんな感じがあって、実際今回の叶美はそんな感じが濃厚でした。だって、発想が主婦だっていいますが、むしろお年寄りに寄っていて、スマートフォンの操作に不慣れ。でも弟たちの写真やなんやらをダシにされると、スマホにする! 孫がモチベーションになってるお爺ちゃんかいな! でもお年寄り扱いは嫌らしい。これも乙女心ってやつなのでしょうか。かくして叶美が慣れないスマホと格闘するってんですけど、ほんと、小さな弟の方がスマートに使いこなしていて、さすがデジタルネイティブだなあ。って、叶美もそうだよ! ほんと、今回はスマホ通じて叶美の素朴な魅力全開にしました、ってな具合でした。

『軍神ちゃんとよばないで』は、ほんと、えらいことおかしかった。上洛します。なので船に乗ります。それはいいんだけど、魚食べて酒飲んで海に飽きて部屋で本読んでたら船に酔った! そんな虎千代のわりとどうしようもない船上生活あらば、弥太郎の漕ぎ手にチャレンジ。いや、その掛け声はないよ! というか、虎千代さま、欲求不満って、なんですかその意味深なご発言! 今回は最後にもっていかれましたよ。船上で食べた梅干しの種、そいつを海に捨てちゃならねえ。梅干しの種には天神様がいらっしゃる。それが海の神様と喧嘩してしまうのだという船乗りの迷信なんですが、弥太郎が知らぬこととはいえ種捨てちゃって! ああ、これは嵐か!? 大荒れに荒れる海に翻弄されるのか!? みたいに思ったら、なんだそのクラゲ! え、このクラゲが神様!? え!? 海の神様は女神じゃないのん!? ほんと、最後の最後、あの一本に全部持っていかれた感ありましたよ。うん、あのクラゲ、ちょっと好き。

『ふみさんちの大黒柱』、なんと、おとうちゃんと呼ばれてるこの人、ほんとの父じゃなかったんだ。この家の大黒柱を自任する文野理人。なんか家族からいろいろせっつかれたりしてるこの人ですが、実際には叔父さんなのだそう。この家の子供たち、娘3人に息子ひとり。考古学者の両親は海外にいっちゃってて、その留守宅を理人が守っている。わけじゃないっぽいな、これ! 放っておくとちゃんとした食事もしない、それどころかひからびて死んでしまいそうな理人が心配だからと、理人の姉にあたる子らの母が、この家に住まわせることにした。そんな具合なんですね。しかし、理人さん、姪とはどこか似ているようで、締め切りが近くならないと書けない叔父小説家に、夏休みも終わりに近づかないと宿題に手がつかない次女。そのふたりの共感する様を反面教師とする三女はしっかりものっぽいですね。こうして人間関係整理されて、なるほど、すっきり見通しよく読んでいけそうですよ。基本シンプルな漫画です。大黒柱のつもりで世話されてる大人がなんだか面白い、そんな具合に読んでいくとよさそうです。

『恋愛処女は一枚上手』。芳文社の漫画でよく処女というタイトルが通ったな! 主人公福丸理一が幼なじみ恋木叶愛に好きだ好きだと告白するも、ちっとも通じないっていうんですね。その関係は5歳の頃から続いていて、なんとか仲を進展させたい、そう思う理一だけれど、どこか男勝りな彼女にはせいぜい友情の確認としてしか受け取ってもらえず足踏みしてる。なんとか気を引こうとお弁当作ったりして、俺は女子かとかいってるんですが、うん、そういう関係もいいんじゃないでしょうか! 不良と睨みあってる叶愛のこと助けようとしても、男の友情と思われたりね。しまいには、ヒーロー、主人公っぽくありたい理一がからまわりして、むしろ叶愛がヒーローっぽい!? でも、あのお弁当を食べてうんまーいと笑顔を見せる叶愛は可愛くて、実に魅力的と思いました。

  • 『まんがタイムファミリー』第34巻第9号(2016年9月号)

2016年7月16日土曜日

『まんがタイムきららミラク』2016年9月号

『まんがタイムきららミラク』2016年9月号、発売されました。表紙は『うらら迷路帖』。千矢と紺のふたりが、水着姿で、フルーツたくさんでありますよ。水着がですね、千矢はイチゴ柄、紺はサクランボ柄。さらにはアクセサリー、髪留めにネックレス、ブレスレットにフルーツがあしらわれて、背景にもごろごろフルーツ。ふたりが座ってるのは寒天? 涼しげで清冽で、そして愛らしい、ふたりのそんなイラスト。ぐぐっと目をひくものありますよ。

桜Trick』は美月の恋の行方でありますよ。大学でのお昼時。理奈と一緒にお昼という時に空先輩から話しかけられて、そこで問われた恋の話。空先輩はフラれたんだっていう。答えて美月も、高校生の時にフラれている。でも、今となってはあの頃のような苛烈な情動がない。あんなに乱れて動いた心も今ではもう落ち着いていて、それは、ああ、理奈のおかげだって。ずっと支えてくれていた理奈。そうした彼女のあり方に動かされるものもあったようで、ああ、よかった、理奈。ずっと温めていた気持ちがむくわれる、そんな日がきたのかもって思える、そんな瞬間でした。しかし、このふたりの関係。ここからさらに進むのか。いや、進むしかないだろう。進まないとかないですよね? ほんと、期待しちゃいますからね。

『しましまライオン』。キリンのりんちゃんがやってきて嬉しいまこ。そんなふたりを一晩中見張ってたとか、女王、ほんと過剰な入れ込み、素晴しいです。人の社会に馴染めていないりん。むしろ反発してるみたいなところがある、そんな彼女をちょっとずつ説得していくみんな。ああ、今回の主役もりんだな。そう思っていたら、いや違った、まこといおんだったのか。いおん、夜中に無茶してたせいか、熱出しちゃった。そんな彼女をおぶって帰るまこ。その情景は、かつてふたりにあったこと、それに重ね合わされるようなものであったっていうんですね。りんが語ります。ふたりの出会い。なぜいおんがまこのこと、あんなに執着するようになったのか。ああ、命の恩人! いおんとまこの関係は、人になったことで以前とは違って近しくなったけれど、この近しさがいおんの望んだものだっていうのが、本当によく理解できる、そんなエピソードであったと思います。しかし、これ、最後に明かされたね、まこがいおんとの出会いのこと忘れてしまったの、その理由が切ない! ほんと、なんという悲しい片思いだったんでしょう!

ビビッド・モンスターズ・クロニクル』、うおお、これ、新たな展開だ。赤音がですよ、光理と一緒にお出かけしますよ。暗い顔してる赤音にね、どうかしたのか聞いたらば、アニメショップにいきたいがいけない自分を嘆いているという。って、ちょっと待って。君、中学生よね。隣町って遠いのか! 電車乗れないの!? え、これって赤音ちゃんがあかんたれなだけよね? 光理がいうんです、今から一緒にいこう。赤音が断わるんです、保護者同伴じゃないとって。それでまさかの千絵理! おおう、これ、赤音が欲しいゲームのグッズってビビモンよね。ということは、千絵理ちゃんと赤音、ふたりの距離がこうして近づいて、ビビモンという接点があるって知れて、バレちゃう!? 大変! 千絵理がやめちゃう! なんて思ってたもんだからさ、まさかアニメショップに辿り着けないなんて思いませんでした。光理が迷子に! って、この子、あやういな! 全然はぐれたこと気にしてない。それで千絵理が探して見つけて、あー、よかった、次はアニメショップだ。そう思ったら、赤音!? うわあ、もっと大変なことになった! 赤音ちゃん、可愛いから、さらわれちゃった!? 大変!! いや、ほんと、赤音が可愛いんですよ。千絵理ちゃんとの会話もね、この子の人柄、よくよくあらわれて、そしてその服もめちゃくちゃ可愛いの! そんな赤音が行方不明……。大変だ、心配でなにも手につかないよ! しかし、この外出が赤音にとって失敗や挫折になって欲しくない。彼女にとって楽しい、そんな思い出になって欲しい。そう思うからこそ、ここから光理、千絵理も、頑張って見つけて欲しいと思います。

『お願い!ロイヤルニート』、新連載です。由緒ある女学校。学内の寮に暮らすお嬢様たち。ロイヤルニートなどと呼ばれてる彼女らは、家がお金持ちでなんの苦労も心配もなく生きている。外に出る必要性も感じないのか、登校もせず寮にこもって暮らしている、そんな彼女らを、中でも一番のお金持ちである金剛桜花を登校させるべく送り込まれたのが我らが田中ほたる。この子、学費が払えなくて困ってるのか。なので学費免除の特権を得られるという条件で桜花を登校させるという話になってるっていうんですね。あ、お嬢様たち、登校しないでもいいのかと思ったら、そうじゃないのか。このままだと休学ないし除籍になるのか。個性的なお嬢様たち、明るく陽気な平珊瑚。凛々しくクールな源瑠璃子。そして華やかな金剛桜花。本気で登校を嫌がる桜花に、私自身を差し出します。そういって桜花の手をとるほたるに絆される桜花。そのチョロさは見事で、しかし、これ、素朴で一途でまっすぐなほたる。この子がロイヤルニートのお嬢様たちをとりこにする、そんな話と思ってよさそうですね。と、なにやらもうひとりお嬢様、いらっしゃる? おお、こいつは楽しみです。

『広がる地図とホウキ星』、これは面白いですよ。連続掲載だそうです。それってつまり連載じゃないのか? ともあれ、魔女の女の子。実家で学べるのは基礎魔法までというので、さらなる勉強するために首都、都会に出るというんですね。実家を出ていきます。そんな彼女の旅立ちの情景。ああ、なんだ、これ、のっけから素敵じゃないの。頑張って自慢の魔法使いになるからね。そういってバスに乗るリン。そんな彼女を見送る両親の、もう自慢だからという言葉。もう、これだけでじんとくる。さらにバスの中から見る、これまで一緒に学んでいた学校のクラスの子らの応援。それに魔法で答えるリンが魅力的で、ほんと、この子が皆から愛されてたんだってすごくよくわかる。しかしね、面白いのはこれから。だってさ、バス乗ったらさ、すぐさま首都に到着して、寮に入ったりなんかして、そんな展開がくるんだと思ってたんですよ。それが、全然違うの。乗り換えたバスでのお客さんとのコミュニケーション。バスの故障に魔法で力を貸して、魔法を使うとお腹が減っちゃう。そしたら乗客の皆から運転手さんから、いろいろ食べ物わけてくれてね、うわあ、この人情! ゆったりとした時間の中、自然と広がっていくリンと皆のコミュニケーションの輪、それが魅力的に描かれて、なんだ、この素敵さ、面白さ。渡し船のところもそう。あ、海竜とかいるのね。稚魚でいいんだ! なんか可愛いな。ここでもね、私の知らないタイプのたこ焼き屋さんを助けたりしてね、そのお礼でたこ焼き貰ったりね、いや、ほんと、なかなか目的地に辿り着けないリンの旅路。その途中途中におこるイベントが楽しい。宿屋さんでのやりとりも、すごくよかった。魔法の便利、その多様性も描かれる。リンの暮らす世界、それがどんなのであるかもよく伝わってくる。そして人の情! これがなにより素晴しい。これ、ほんと、いいですよ。明るくて、楽しくて、わくわくして、ちょっとしんみりもさせられて、描かれることの豊かなるさま! 次回は駅の町。ちょっと賑やかな町、そこでのリンの活躍はどんなだろう! もう、これ、心待ちにさせられるものありますよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第5巻第9号(2016年9月号)

2016年7月15日金曜日

でいとりっぱー

 『でいとりっぱー』については断片的に知っていました。タイムトリップものであるということ。ある日突然、主人公のもとに裸の女の子がタイムスリップしてきた! なるほど、裸か! なにか事件があるごとにタイムスリップでもって回避、解決して、つまりは全裸でドキドキ展開がお約束。主人公もいつしかその気に、いや違った、いつしか彼女のことが気になって、ってやつですか!? とか思ってたら、あ、こいつはちと違う感じであるな。ドキドキ展開、ありますよ! けど、これ、提示された問題とそれが解決されねば後にどのようなことになるか、顛末までが読者に示された状況で、その問題がぶらっぶら目の前にぶら下げられて、うわー、どうなる、どうやって回避、解決されるのん!? ってドキドキするやつだー! ええ、もうほんと、こいつはあれだ。サスペンスってやつですな。

しかし、これ、人物をわりと絞りながら進めて、けれどそれでも充分以上に複雑に展開してみせて、ほんと油断ならない話ですよ。突然の危機を突然のタイムスリップで回避した主人公。いったいこれはなにごとか、考察している彼のもとに彼同様にタイムスリップしてくる謎の女。どうもこの漫画ではタイムスリップは身ひとつ、すなわちなにも持ってはいけないっていうんです。なるほど、『ターミネーター』と同じ制限だ。

第1巻は、時を超えてやってくる謎の人物。彼らの正体や目的が判明していくことで、主人公トキヤの抱える問題が可視化されるといった具合です。最初はね、彼らはトキヤに敵対するなにかなのかな? あるいは彼らの問題ないしは抗争ないしにトキヤが巻き込まれていく? なんて思ってたんですよ。そうしたら、おお、すごいな、これはわかりやすい。もしタイムトラベルできるとしたら、いったいなにをしたい? そんな定番の質問ありますけど、そこでの選択肢、個人的でけれどもそれだけに切実だったりする、それかー! ことトキヤにまつわる問題は、タイムトラベルの機会があれば確かに介入したくなる、そうしたものであろうと思われるもので、ええ、かくして男たちはトキヤの関与する問題に介入し、そのピンチを回避したというんです。

ふう、これでもう一安心。って、え? ? え? あ、駄目じゃん。あいつ、やる気まんまんじゃん!

ひとつ問題が解消すれば次の問題がまた見えてくる。そうやって次へ、次へと課題が変わっていくと思えば、そうした行為自体が問題にもなって、しかもそれを問題にする側の情勢はどうにもキナ臭い。決して敵対するわけでもなく、だからといって友好的でばかりはいられない? そうした立場の危うさ。後に共闘する? いや、さすがに不可能? 少ない人数でいろいろ錯綜してきて、もう、こういうの組み立てられる人はすごいなって思わせられます。人数としてはそれなりにいますけれど、いや、このあたりにはあまり触れますまい。ともあれ、その、それなりにいる人物が、それぞれの思惑、意図を持って行動している。それは結構シンプルな理由で、けれどそれがただシンプルに解決する、そうしたものではなくなっていきそうな気配がしていてドキドキさせられて、とりあえずは直近のひとつ目ですね。ほんと、これ、どうやって解決するのだろう。考えてもわからない。それだけに、これからの彼らの行動、選択がいかなるものになろうというのか、注目せずにはおられません。

しかし、この漫画の最大の謎は、トキヤの部屋に現れたあの子になるのかなあ。いまだ知れない彼女の正体。それが明かされる時が、すべての問題の解消されて大団円にいたる、その時となるのではないかなあ。なんて思っています。少なくとも、この子のやってきた理由や目的、それがたまたまとか偶然とかなんとなくとか、それはさすがになかろう、そう思われて、だからこそすべての鍵は彼女にあるのではないかって、もう気になって、多分彼女につながるヒントはもう出てる。どれだろう、なにに、誰に連なっているんだろう。ほんと、わかんないから、悔しいんですよー。

  • 長月みそか『でいとりっぱー』第1巻 (電撃コミックスNEXT) 東京:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス,2016年。
  • 以下続刊

2016年7月14日木曜日

『まんがタイムジャンボ』2016年8月号

『まんがタイムジャンボ』2016年8月号、昨日の続きです。

『ペンタブと戦車』。いよいよノモンハン。我らが武田大尉は運命に飲み込まれるのか、あるいは!? 大尉の運命の分かれ道、いかなるものとなろうというのか、はらはらしながら開いたら、里見青年の描いてくれた漫画に感極まっていらっしゃった。ああ、まだか。まだ戦闘にははいりません。今回は里見青年の話ですね。漫画のこと褒められたことをきっかけに、自分のいた時代の話、サークルの先輩やそこでの人間関係、コミケの情景など話してきかせているんですね。この話を聞いて、未来は楽しそうだな。そういう武田大尉。俺もコミケとやらに行ってみたかった。行ってみたい、ではなく、行ってみたかった。もうその願いがかなわないと内心に思っていらっしゃるのか。里見青年の言葉、長生きしてください、その言葉をいかな思いでもって受け止めたのか。ああ、大尉。大尉、なんとか助かって欲しいものだと思いますよ。それで、壁サークルになった里見青年のブースに並んでくれ!

『シコふんじゃえば?』は力士の験担ぎの話ですよ。肉なら鶏。食べ物はなるたけ白いものがいい。にしても、白すぎだ、というか、それ、力つかないっすよ! 女将さん! ヒゲをそらない験担ぎとかもあるんですね。って、女将さん! 寝てるあいだにそっちゃうんだ! 手形を断わるという験担ぎなんかもあるんですね。他にも、髪を洗わない。パンツも洗わない。うん、これは杏子でなくともちょっとひきますね。力士が験を担ぐなら女子高生も験を担ぎます。テストに勝つためにカツサンド。験担ぎよりも暗記でもしたら、うん、正論ですが正攻法でなんとかなる人は験担ぎはせんと思います。正攻法でなんともならんところで験を担ぐ。まあ、そもそも西沢さんはその正攻法を頑張ってないっぽいですけどね。今回は舞の相撲熱はひかえめに、杏子と部屋の歴史たちの交流、そちらをメインにしてみて、これもまたいいですよ。いろんなバリエーションで見せられるのはいいですね。

『大漁ガールズ』、雪子とのバス釣り対決はじまりですよ。栄子はなんだか眠そうで、前日徹夜!? 朝までバス研究!? ハルキが色めきたつんですけど、栄子は全然その気がありませんでした。バス釣りに挑む前に特訓とかしてたんですね。ポイントにルアーを放り込む練習とかね、いろいろ練習して、でも栄子はやっぱりその気はないみたい。そしてバス釣り対決。栄子はやっぱりやる気がなくって、反面雪子はすごいですよ。なんだこのハイテンション! 人が違ってるよ! ふわふわお姉さんじゃなかったの!? みたいな勢いでバス釣り上げて、いきなりの40cmオーバー。さあ、これからどうなる、栄子の釣果はいかに!? で、次回に続く。ああ、一気に、一気に見せてくれよう! これじゃ生殺しだよ!

  • 『まんがタイムジャンボ』第22巻第8号(2016年8月号)

2016年7月13日水曜日

『まんがタイムジャンボ』2016年8月号

『まんがタイムジャンボ』2016年8月号、昨日の続きです。

『きつねとパンケーキ』は、獣娘の彼女らとそのパパさんたちが海にいきまして、紺乃のところはおじいちゃんおばあちゃんも参加して、おお、おじいちゃん、すごいよ、メロメロじゃんよ。かわりに、ゆめのパパさんは不参加、残念! です。しかし、スバル、めちゃくちゃきれいだなあ。というのはおいといて、あのパパさんが怖いので、親子参加でのスイカ割り大会ですよ。これに参加する意気込みがすごい! 昴パパに紺乃祖父が真っ向激突して、君らどんだけ親バカ、祖父バカなのか! ほんと、あの方向性見失ってるバルパパがおかしくてたまりませんでした。うん、スバルが怒るレベル。素敵。ユメがですね、参加できないかな、そう思ったら、和巳が颯太の代理でサポートするっていってくれて、嬉しそうなユメ! そう思ったらここでさらにしあわせの上乗せありまして、おお、颯太がきてくれた。目隠しをしたユメへの語り掛け、そこには確かにふたりの絆、これまでに一緒に築きあげてきたものが描かれて、ああ、ふたりはいい父娘なのだ、そう思わせてくれる名場面でした。そしてそれは紺乃の家も、もちろん昴の家も一緒で、いい夏の情景。いい話でした。

『寄席ばいいのに』は上野小路さんがメインのお話ですね。扉でスカートの裾気になさってる? なんか可愛いんですが、この子、最近できた落語友達の銀子さんの交友関係に気後れしちゃって、華やかな女子たち。対し自分は地味だしと。スカートの長さも全然違うしさ、っていう、いや、でも、長いスカート、可愛いじゃん。試しにスカート短くしてみて、いや、それも可愛いじゃん。なんだよ、なんでもいいのか! この小路さんの悩みをね、たまたま出会った落語の巨匠、しん蔵師匠に吐露してみれば、それじゃあ今日は『長短』をかけてみよう。ええ、銀子、小路の似てないふたり。違ったふたりの、違ってるからこそ面白い。そうしたお話。ええ、小路さん、たいへんよろしかった。たいへんよろしかったです。

『でっかいんちょ』は夏恒例のお話ですよ。怖い話! 育は怖い話が大の苦手で、 けれどクラス委員長の私が怖がってなんていられない、とかよくわからない理屈で平気なフリしてる、痩せ我慢してるわけですよ。なんでや! なんでそうなるのん!? 今回はそのお化け屋敷の話でもって、育がどれだけ地元の皆さんに愛されてるか、そうしたこともわかって、そしてお化け屋敷に挑戦することになって大ピンチな彼女をどう助けるかの試行錯誤もおかしい、楽しい、おばけになった纏が可愛い。大変よかったです。でも、結局は相見くん、彼に全部持っていかれちゃうんですね。茫然自失の育。彼女の前に次々現れる脅かし役がですよ、これ結構な力のいれよう! それがまったく無力化される、そんな彼女の心模様。それもまた夏の風物でありますか! ええ、育さん、青春ですなあ。

『江戸の蔦屋さん』。おお、これは驚きの展開。謎の絵師、写楽につながろうという話です。このところ、画風に変化のあった画工がいる。興味を持って、その画工楽太郎のところにいってみれば、病に倒れて、またまた借金に苦しんでいるときた。そんな父の代わりをつとめていたのが娘の伽羅。この子が代わりに絵を描いていた。なるほど、画風が変わるわけです。伽羅に将来を見出した、あるいは彼女のツキモノを見抜いた蔦重が彼女に絵師になることを勧めて、それが後の東洲斎写楽。なるほど、借金取りにきった啖呵、しゃらくさいんだよ、そこから写楽斎。ここからしばらくは、写楽の話になるのかな? 謎の絵師のプロデュースは、ちょっとわくわくさせるものありますね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第22巻第8号(2016年8月号)

2016年7月12日火曜日

『まんがタイムジャンボ』2016年8月号

『まんがタイムジャンボ』2016年8月号、発売されました。表紙は、ドーンと『レーカン!』天海さんですね。水色背景に天海さん。これ、なんだろう、ものすごく選挙ポスターっぽくない!? なんて思われまして、いやあ、これ、絵の構図もそうなら、まわりに配置されている文字も実にそれっぽくて、ほんと、天海響に清き一票! でありますよ。

『ヒゲとセーラー』、皆でプールにいきましたよ。来栖くんがチケットをもらってきてくれました。その来栖くんが、いかにも見事に王子スマイル見せてくれるんですけど、水着を決ますとね、やっぱり王子というより女の子で、豊かな彼女の体付きに違和感? コンプレックス? くすぐられている女子ふたりであります。市井くんもきてたんですね。しかし、なんとも落ち着かない。ああ、少年よ、大変だな。クラスノミンナニナイショダヨ。知られたら恥ずかしい? 女子の水着ひとりじめとかヘイト買っちゃう? どちらでもいいんですけど、市井くん、思い人に気持ちが届いておらず、そして来栖くんもしかりという、この遅々として進まぬ恋模様。あるいは進ませる必要なんてないのかも知れない! そんな夏直前の情景。ほのぼのですなあ。よかったですよ。

『ナデシコ!』、もしかしてアメリカ編で続いたりするの!? と思っていたら、やっぱり次回で終了の流れなんですね。アメリカ進出するために、新商品の方向性を決めていきます。そこでですね、エミがこれじゃ駄目だって食い下がっているんですね。でも、これ、エミがあかんわ。説得のスキルに欠けているのだな。家に帰ってからお婆ちゃん、前社長に説明した時みたく、根拠、理由をもってちゃんと説明したらよかったのに! そして解体されるお客様窓口の面々。次の職場、転職先もいまだ決まらず暗い顔。そんな中、ひとりコンピュータに向かっているイチカちゃん。険しい顔。転職先を探しているんだってミス小盛には思われてるけれど、いや、きっと、これ違うと思う。最後にアメリカ進出は順調につまづきを見せてという状況が示されたわけですけれど、ここにエミ、イチカがきっと関わってくるはず。それがどのようなものになろうというのか。楽しみでありますね。

『かいごのおにいさん。』、これ特別編、といいますか、介護施設、長野県福祉人材センターの刊行した冊子に掲載されていた漫画だっていうんですね。高校生有馬巧少年の知る介護の現場。きれいな洋館、素敵なお婆さんとの語らい。巧少年は知らなかったのだけど、ここは老人ホームで、そのあまりに自分のイメージとかけ離れている雰囲気に驚いているっていうんです。なるほど、この冊子、漫画の目的は、老人ホーム、介護の現場にまつわる暗いイメージ、悪いイメージを払拭する、そうしたものであったのですね。他に登場人物は素敵なお兄さん。ああ、これはいい。介護というとどうしても女性の仕事といった雰囲気、イメージがありますけど、そうじゃないですよ、男性だっていますよ。こうやって漫画でもって、介護に関わっている人の姿、多様性といってもいいのかな? それを描いてみたというんですね。残念ながら、この描かれた情景が理想にすぎないのか、それともこうしたあり方が実際にもあるのか、それは私にはわかりません。ですが、こうした現場があれば素敵だな、そう思わされるものありましたよ。

『終活女子高生』はお風呂ですよ。沙羅の家のお風呂が故障、というので銭湯にいってみれば、そこで律と出会ってしまう。ああ、律は銭湯の常連さん? あるいは、ふたりはやっぱり運命に引き合わされてるんですよ! みたいな? 前者でした。裸を躊躇しない律。浴室に向かうこの子の後ろ姿が、もうほんと、なんだろう、色気もなんもあったもんじゃなくって、こいつはいいな。そして洗い場でも、なんだか面白い生き物になっていて、なんだろう、この手のかかって、けどそれがおかしく、愛らしい、不思議な魅力。うん、なんだろう、ゆるキャラっぽい。銭湯には律の友達が! という情報に沙羅が嫉妬してみれば、相手は案の定お婆ちゃんたちで、そこで得られる情報ってのが、帝王切開したらお腹のたるみが体の中心からかれるというもの……。うん、なんだろう、そうなのか。知らないからなあ、こういう話。胸の小さいことを気にしているっぽい律。え? いまさら!? みたいにも思いつつ、ほんと、この人、今どういう局面にいるのかわからなくなります。今回の銭湯、律にしても沙羅にしても、ちょっと特別で楽しい時間になったみたいで、サウナでの律の失敗も、もしかしたら沙羅と会えたのが嬉しくてハメはずしちゃったのかも知れませんね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第22巻第8号(2016年8月号)

2016年7月11日月曜日

『まんがタイムきらら』2016年8月号

『まんがタイムきらら』2016年8月号、昨日の続きです。

『担当編集ボツ子さん』、新たな局面にはいりましたか!? それとも夏の一夜の特別編!? 夏なので怪談をやろうと思います。ホラージャンルに挑戦してみようじゃないか、そんなことを言い出した田中氏と、ちょっとなにか警戒気味の刺子。ああ、怖いの苦手なのか。後日田中邸に刺子、そして犬井を呼んで、そこに妹加えた4人で怪談大会やります。犬井も妹もやる気でね、けれど刺子はというと、そんなに怖くない犬井の話に耳塞いであんなに怯えちゃって……。いいだしっぺの田中氏がね、結局刺子を助けるためにこの会自体をなしにしてくれてという展開。いつもは刺子が攻め、田中氏が弱い立場だっていうのに、この夜だけはちょっとした逆転があって、ええ、大変面白かったです。ところでどうでもいいんですが、刺子さん、夏の炎天下でその格好は、日焼けがあぶなくないですか?

『ヒトより私はそれが好き!』は、学内でオリエンテーションやりますよ。ところで、1-B担任中森露子先生。この人もどうやらなにかのフェチお持ちのようですね。いや、どうやらってレベルじゃねえな、これ。教室に設置された問題を10問解きましょうというイベント。日本フェチのミュエルが残念極まりないやり方で人混み掻き分けたりね、ほんと、美少女たくさんDOKIDOKI☆VISUALが売りのきらら誌でくっちゃくっちゃ! うん、新しい扉が開いた……。開いた? 最初の問題は木について。乃木坂芽々がいるこのチームにとってこれはボーナス問題か! と思ったら、全然そんなことないっていうのね。ただ好きなだけで詳しくはないっていうのね。うん、これいいですよ。うん、彼女のいうこと、すごく深く染みる。ええ、それでいいと思うんだ。で、この問題、パスするのかと思ったら、綴月が能力開放して文字で出題者の感情を見抜きます! って、なんでここだけ能力バトルものみたいになっとるの! ほんと、この漫画の方向性、こういう感じでいくんでしょうか! 予想外で面白いなあ。

『ひなまるすまいる』はうらら様が捨て猫の世話をしています。心あたたまるストーリー? かと思ったら、猫が一筋縄ではいかなくって、あの箱の中から威嚇してる絵ね、フーッフーッっていうのね、なんだろう、すごく可愛くておかしかったです。猫専用言語変換器(仮)。そいつが猫の言葉を翻訳してくれます。って、万能すぎ! 完璧な意思疎通が可能になって、けどそれでもなかなか通わない心と心? それがおかしくって、猫がとにかくえらそうで、あの温厚なうらら様が箱をかぶせてしまうレベル。けれどついにはこの猫とうらら様、わかりあえた? そう思ったら、猫のお母さんが迎えにきた? ああ、なんという感動的ストーリーでしょう! みたいに思ってたら、最後に見事にその構図を破壊してくれて、これ、いいですね! なんでもかんでもいいように、感動の物語に仕立てあげてしまおう、そんな世相にチャレンジですよ! むしろこの落ちに私は感動しましたね!

『いこまい!』後半。東京から帰ってきた友人、まいに誘われて皆でかつて集まって遊んだ秘密基地にいきます。もう、冒頭からひとみが大泣きで、どんだけ感動なさってるの! しかもそれがまいに伝染する。この感情のわーって表出されるところ。それがこの漫画の持ち味で力だなって思わされましたよ。久しぶりの秘密基地を掃除して、きれいにして、そしてあの日は無理だったハンモックに挑戦する。その、ハンモックの楽しみね、皆の好奇心がきらきら輝くようで、しかもその楽しさ魅力が、皆の表情でもってこれでもかと押し出されてくる。あんまりに楽しすぎて、面白すぎて、表情がくずれちゃってね、でもそれが妙な魅力持ってましてね、読んでる、見ている私の表情も一緒になってくずれてしまう、そんなところがあるんですね。そしてそれは彼女らの気持ちも率直に読み手に伝えてくれるものだと思う。ええ、冒頭のひとみの涙がまいに伝染したみたいに、彼女らの気持ちが読み手にも伝染するんだ、そんな感触があるんですね。

My Private D☆V、晴瀬ひろきです。『魔法少女のカレイなる余生』の人。ああ、あの人の絵、すごくきれいで可愛いよね! イラストも可愛い水着のお嬢さん。自分の好きな要素を詰め込みました、という、その要素がキャプションにて示されて、太眉、舌、鎖骨、へそ、肉ときて、ここのスキマ! こうして萌えポイント、つぶさに描かれて、けれどキャプションに示された以外にも確かな魅力はあちらこちらに見られましてね、私なんかはあの目付きに魅力感じたりするわけですよ。ちょっとトロンとして瞼のゆるく閉じかけられた、その目の魅力ですよ。ええ、他にもいろいろ。きっと見る人、見る人で、これが魅力と感じられるポイント、いくつも見つけられるのだと思います。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第8号(2016年8月号)

2016年7月10日日曜日

『まんがタイムきらら』2016年8月号

『まんがタイムきらら』2016年8月号、昨日の続きです。

『泣きむしストラテジー』は、悪魔のお嬢さん、クレアが牡丹を泣かせようという話。けどその方法、どんなやり方でもいいというんでしょうか。料理にね、ワサビを入れて食べさせるとかね、思ったよりもダイレクト。直球というか、そんな刺激物でもって涙を流させたらそれでオッケーなのかい!? ちょっと驚いたりしたんですが、いやはや、これでもうまくいかないっていうのがね、クレアの不運というかを思わせてくれますよね。クレアと牡丹、ふたりで一緒にキッチン用品を買いにいったりして、その雰囲気とてもいいなとか思ってたらね、面白グッズ探して見せあいましょう。そうしたら悪魔のクレアが可愛い系で、牡丹はシュール系を持ってくるっていうんですね。ああ、クレアさん。ほんと、人のよさといいますか、よくよくうかがえます。ふたりでやるアーケードゲームもね、クレア怖いのが苦手とか、ほんと、いい子で優しくて気弱でっていう、でもそうした彼女だから、牡丹に暖かなひとときを与えることができるんだなって思わされて、ええ、いい展開を見せていました。最後のクレアに牡丹、とてもいい表情だったと思います。

『RINAちゃんが好き過ぎて神に見える件』、モンセラートのライブ当日の風景描きますよ。ライブ会場、開場の6時間前に到着した綾奈と陽菜。綾奈のすごいテンションに、落ち着いている陽菜の対比が面白く、そして描かれていくライブ会場情景。これがですね、ああー、ライブってこんな風なんだと、知らない私にも追体験させてくれるような臨場感あって、それがなによりだったな、よかったなって思ったんですね。綾奈のドキドキならぬ沸く沸く。その気持ちの高揚が、ライブの進行を描き、その時々に沸きたつ綾奈の感情とその行動でもってよく表現されて、そして最後にカラーページがくる! 冒頭にではなくクライマックス、憧れのRINAが私に向けて微笑んでくれたかも知れない、その瞬間にカラーページを持ってくることで、なお一層に綾奈の高揚が表現された、一気に彼女の見ている情景が色を変えて広がっていった、そんな様子が目にも鮮やかに繰り広げられたのですね。ええ、ただ情景を、出来事を追った、そんなエピソードかも知れません。けれど、だからこそのものがあった、そんなエピソードであると思いました。

『神様とクインテット』。うららが貧乏でピンチです。これ、最初に紹介している卵みっつ。あれか、拝借って、あれか。うん、すごい。うん、あかん。うらら、絶食生活三日目とのこと。今月はあと28日ある。って、月頭にすでにお金尽きてるんじゃん! でも、これって、結構美大生の大変さ、誇張しつつもよく描いてるようにも思うんですよ。画材代、けっこうかかるというの、ほんと、馬鹿にならない、というかめちゃくちゃかかるっていうらしいですよね。だからバイトして、お金節約して、なんとかかんとかやりくりして、と工夫、努力が必要になる。今回はそんな努力が描かれて、でも、この漫画のもろもろは参考にならん! うららは格別としても、あかねとか、結構な無茶やってるし、残るふたりも普通じゃないし。まともなのはトーコくらい? 後半ではトーコのバイト先にうららを紹介してみて、そうしたらうららは猫の神様みたいになってるし、ネコも暴走、犬のおすしも暴走、あっちでもこっちでも無茶苦茶な状況が発生していて、ほんと、どこまでふりきれるか、その勝負といった具合で実によかったです。

『オリーブ! — Believe, “Olive”?』。あおばがツバサに魔法のことをバラしちゃった! という話の続きかと思ったら、あまりのショックからかちゑの眼鏡が破損! これ、魔力を矯正するための眼鏡だから、このままだとちゑの魔力が暴走、暴発しちゃう! しゃっくりするたびに魔法が暴発する。それで先生がどんどん裸になっていくっていうの、ほんと、これ、部室でよかった。というか、これ、あおばもコニーも順々に裸にされていってたのか。ほんと、ちゑの魔力、大きすぎるというのも考えものなんですね。ちゑの魔法の騒動の、結界で抑えて皆でフォローしてというの、見ていて派手でにぎやかで楽しくて、そして同時にちゑが魔法の制御に成功するという成長も描かれて、しっかり最後にはしめてくれました。ちゑのあの表情には見事にやられてしまいましたよ。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第8号(2016年8月号)

2016年7月9日土曜日

『まんがタイムきらら』2016年8月号

『まんがタイムきらら』2016年8月号、発売されました。表紙は『ゆゆ式』、縁と唯のふたりが水着を着ましてね、手にはアイス。青いアイスの色が舌に残ってる、それがなんだか可愛くて、ほがらか縁に視線とか意識しちゃってる? 唯がなるほどたまらん感じです。しかし、縁の色白、ちょっと日焼けしているっぽい唯と、ふたりともにすごく魅力的で、ええ、これはもうえらいことですよ。背景の黄色が印象強いのに、それに負けないふたりです。見事です。

三者三葉』、新しいクラスで近藤、そして西山はどんな感じなのでしょうか。修学旅行の班決めがそのバロメータになっていて、近藤は小田切と小芽と同じ班になりましたよ。対し西山はというと、ああ、まだどこにも属してないのか。よっ! 西山! 孤高の一匹狼! 追い込まれていく西山がおかしかったです。いや、誰もそんなつもりないのよ? 勝手に追い込まれていってるだけなのよ? しかしその駄目押しはやっぱり近藤で、いや、別に今回、近藤、なにも悪くないよ? 小田切がですよ、いつぞやみたく、またあだ名つけようよなんていいだしたんですよ。なになに、ふたふた、可愛いあだ名とかに憧れあるのん? それで決まった皆のあだ名。吸引力とさめちゃん。酷い……。次点が吸引機? バキューム? とどめはポンプ? ほんと、近藤って酷い。それで結局小田切のことは呼び捨てでってなるんですけど、小田切双葉! めちゃくちゃ面白い! ステレオでフルネーム! もうまにあってます! めちゃくちゃ面白いです。しかし、以前葉山ちゃん、葉子様の時には却下した小田切を今回は受け入れることになって、まあ、他が酷すぎたよな……。ともあれ、あだ名が決まりました。それ見て、西山焦っちゃって、ええええ、って驚き、これ、近藤があっちゃんって呼ばれるようになったから? いや、違うよ、近藤たちが新しいクラスで新しい仲間とどんどん仲良くなっていく。なのに自分は!? って、それで、葉山に声かけられて、暴走しちゃって、その西山のいい笑顔! わーお! この子、可愛いなあ。ともあれ、これで修学旅行の準備はおわりでしょうか。もう、班決めだけでこの面白さ。すさまじかったですね。

スロウスタート』、この扉、えらい、えらいことになってないですか!? さて本編。夏休みですよ。それでみんなでお出かけするんですけど、行き先がいいですね。たまちゃん曰く、インディーズの八百屋さん。野菜の直売所、というか、農家さんが通り沿いに作物置いて売ってる無人のアレかあ! たまちゃん、農家のおじさんとも仲良くて、たまちゃん、おいさんの仲。トマトを買いましてね、そしたらおまけしてくれましてね、そしてそのトマト、キュウリをその場で食べる! 女子高生らしいなあ、みたいな感じはまるでしないんだけど、このスロウさは彼女ららしい、そんな風にも思うんですね。思い思いの食べ方して、そしたら花名が不器用で、あー、ちょっとわかる。前屈みになって食べませんと! たまちゃん発案の解決策、あれもほんとおかしくて、ああ、花名、すごいキャラクターです。そして志温ちゃん。花名のおみやげのトマト、やっぱりこぼしちゃって、あ、花名のときは足元まで素通しだったのに……。ええ、これが格差なのでしょうか……。

箱入りドロップス』、今回、皆で純ちゃんの家に遊びにいきますよ。あ、男子禁制。なので陽一と相ノ木は、ふたり陽一の部屋でデートです。純ちゃんの秘密にしたかったこと。それが明らかになって、ほんと、この子、昔のことが傷になって、人間関係にちょっと怯えていたっていうんですね。ドールハウス? これはミニチュアハウスみたいにいった方がいいのかな。それが好きでね、いろいろ凝って飾って、自分の世界築いていてね、でも中学の頃、これを友達に見られて、なんか嫌な思い出できちゃった。かわいそうになあ。でも今回は雫も萌も、馬鹿にするようなことまったくなくって、むしろ楽しんでくれて、そこでの三人でのやりとり、実にほのぼのとしたもので、ああよかったね純ちゃん。ほんと、最後のこのままでもいいかという言葉、すごくね、よかったと思うんですよ。

『にーにといっしょ!』、ゲストです。妹がですね、洗濯する時に兄と下着をわけてくれって主張してますよ。ああ、ついにこの時がやってきたか! と思ったらなんかちょっと様子が違っていて、あれ、お風呂、まだ一緒に入ってるのか。夜は一緒の布団で寝てるのか。うん、距離近すぎますぜ。妹、中学生。友達にいわれてちょっと兄と距離を置こう、みたいに考えたんだそうですが、どだいもともとが駄目なようで、やっぱり兄にベタベタしてるんですが、ああ、今回は兄が妹の家事能力の低さなどもろもろ心配して、脱ブラコン計画発動させて、でもなかなかうまいこといかなさそうな感じがおかしくって、ほんと、仲よいことはよいことですよ。ちょっと過ぎるところは心配だけど、でもまあこの兄妹なら大丈夫なんじゃない? そんな風に思えるところあるの、いいですよね。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第8号(2016年8月号)

2016年7月8日金曜日

『まんがタイム』2016年8月号

『まんがタイム』2016年8月号、昨日の続きです。

『おひとり食堂』、単行本出るんですね。朗報ですよ。さて、今回はMVを撮ります。そこで知り合ったダンサーのお姉さんがですよ、食堂せいちゃんにお客さんとしてくるんですね。けど、あんまりに雰囲気が違うから気づかれない。このお姉さんがまた元気で明るくて、テンション高くて、けどちゃんとしてるところはちゃんとしてて、そんなところにころっとやられる誠一郎ったら、もういつもどおりですよ。ダンサーの姉さんのハイテンションにちょっとついていけてない誠一郎がおかしかった。そして身体の歪みを指摘してくれたりね、そういうのにまだドキドキしちゃって、ほんと最後までギャップにドキドキ、その中身にびっくり。ええ、面白かったです。

『ひとみ見つめないで!』は、眼鏡の副会長がいいですよ。人の視線の熱さにまいってるヒカリ会長。熱い視線はハロゲンヒーター級、しかもひとりが一台分というので、その暑さ、なんとかしましょう。その対策が脱げって、副会長、やりますね。それで黒タイツ無理矢理脱がせて、しかも窓から落としちゃって。いや、これは副会長の失敗なんですけど、ちゃんと見ないで手をのばしたヒカリ会長も悪いのでしょうか。ともあれ、タイツを脱がされて照れてるヒカリは可愛くて、そんな会長に見惚れる副会長も実にいい。この漫画、目付きの鋭い観田くんと会長の恋の行方!? みたいな話になっていくんだろうと思うんですけど、いやいや、会長と副会長、会長と副会長でいきましょう! そう思われてならんのですよ。

『ボンジュール!仲居さん』、午後が休みになったサラのいってみたかったところというのが銭湯。はじめての場所、はじめての経験に戸惑いながらも興奮、興味を隠せない、そんなサラの様子は見ているだけで面白くて、ほんと楽しそうなのがね、すごくよかったです。日本人はシャイというサラの認識が変わる! そして風呂上がりの牛乳にゆったりした時間。なるほど、これを旅館の仕事にフィードバックしようという。その仕事熱心。けれど、仕事が好き、旅館が好き、それもさることながら、朋香や康弘と一緒にいる場所を愛している、そんな風にも見えるところもよいんですよね。

『パパは心配ご無用♥』は、また面白い人物出ましたね。ウツボ建材の大熊社長とそのお嬢さん。ライバル社なんですけど、最初はパパはわりかし鷹揚に構えてたのに、ああ、このパパの前で娘自慢なんてするから! ほんと、誰が一番か教えてやれ!! って、それ、たらちね建設じゃなくて娘エリカのことっすよね? エリカも、その娘、大熊みさきと学校で出会って、それはいいんだけど、このお嬢さん、まわりが見えてなくて、ええ具体的に見えてなくて面白いな。うん、今後も期待できそうです。今回のおかしかったのは、ずっと変わらぬエリカの芯の部分。って、そこか! そして最後の観覧車の思い出。ああ、ほんと、純情。思い出を大切にしてるパパさん、なんかすごくいいなって思うんですよね。

  • 『まんがタイム』第36巻第8号(2016年8月号)

2016年7月7日木曜日

『まんがタイム』2016年8月号

『まんがタイム』2016年8月号、発売されました。お、黄色背景に『おとぼけ課長』課長がどーんと描かれまして、見事に課長一色! といった具合。なるほど、タイムグループ6誌合同で展開する夏の4コマキャラ祭り。この企画に参加する雑誌の表紙、全部このテイストで統一するって塩梅ですね。全部が揃うと、さぞ壮観でありましょうね。

大家さんは思春期!』は家庭訪問で先生がやってくる。それで麗子さんがやる気になっちゃって、お菓子はどうする、お茶はなににする、鬼気迫る入れ込みようなんですが、いやいや、先生も短い時間でお菓子だお茶だってあちらこちらで振る舞われたら大変ですから。けど、そうした舞い上がりようにチエちゃんに対する偏愛が見てとれて、微笑ましいといっていいのかなあ。ええ、紆余曲折あっても、チエちゃんがうまいこと整えてくれるから安心して見てられますね。そして先生いらっしゃいました。そうしたら、先生もチエちゃんベタボメ。まあ、いや、そうだろうなあ。で、先生の言葉聞いて感極まってる麗子さん! いやもう、リミッター振り切れてますよ。でも、それでもちゃんと大人として見守ってるんです。世話になるだけでなく、助けたいって、そういう気持ちがあるんだっていうのがね、ほんと、いいお姉さんだな、お兄さんもか、そう思わされたんですね。

『秘書の仕事じゃありません』、おかしすぎる! スリット連盟の会合ですよ。佐竹さんに、ほぼ無理矢理に連れ去られる中田さん。その先でスリット秘書の参加希望者を審査して、って、そんな希望者、いるんだ! おかしい! おかしすぎる! しかも下着にスリット。わからん! この発想の源がわからん! ほんと、めちゃくちゃ面白いです。他の会話もスリットのブランドやらスリット手当やら、中田さんの常識にない話題が展開されて、いや、それ、私の常識にもないよ……。ほんと、ナンセンスというべきかシュールというべきか、もう見事に振り切れて素晴しかったです。で、あの落ち! やっぱり私服もスリットなんですね! って、逃げるこたあない! 逃げるこたあないですよ!

『シコふんじゃえば?』、面白いですよ。ジャンボからのゲストってことで、登場人物、杏子と舞の人となりを紹介していきますよ、といった地味な話であるんですが、いや、もう、なにこれ、めちゃくちゃ面白い。舞がおかしい。ヘアピンがおかしい、着信音がおかしい、大量のまわし尻画像がかなりおかしい。このポンポンと打ち出してくるおかしいの畳み掛けが最高で、いやもう、気持ちよささえありました。そして弁当もおかしい。振り切れてるわ。ほんと、ほがらかにこやかに杏子を置き去りにする舞の言動素晴しく、もう最後の最後までたまらんおかしさでした。お尻川柳って! 歌詠みもみじもびっくりだ!

『さわらせてっ!あみかさん』は片付けの話です。あみかさんの家、キッチンが手狭になって、片付けましょう、っていうんだけど、ものが多い、というか買い置きの量、ちょっと尋常じゃなくない? 箱買いパスタ、あれ、段ボール二箱よね? あみかサイドも面白かったのですが、まひろサイドもいいですね。まひろチャレンジ。うん、私も連敗だ。そしてまひろの兄さん。この人のおかんっぷりっていいましょうか、それがもうおかしくて、あらゆるものが再利用される勢い。そして最後に沙織サイド。あかん! あかんで、沙織さん! 脚立は捨てました。って、捨てるものの順番が間違ってるから! 脚立の前に、大量のゴミ袋、そいつを捨てましょうぜ! ひとり膝破壊とかも破壊力大きくて、ほんと、この人、沙織さん、私生活だと駄目駄目だな。でも、それが魅力的だと思います。

  • 『まんがタイム』第36巻第8号(2016年8月号)

2016年7月6日水曜日

『まんがタウン』2016年8月号

『まんがタウン』2016年8月号、昨日の続きです。

『2年2組のスタジアムガール』。のっけからクラス席替えで右往左往するスズ。9出ろという祈りも虚しく6を引いてしまった。と思ったら、9だった! 大逆転! これをもって、ドラフトを思い出すのがスズらしいところでしょう。そして本編。大阪のチーム、ワイナリードッグスのチアのお嬢さんたちがやってきましたよ。チアーリーダー、ビリー・ケーンズ。相手方のリーダーさんが話そうというその先を興奮しながら先回りしてしまうスズがほんとらしくって、そうか、野球がらみならなんでも興味持っちゃうんだ。最初はね、敵対的? そんな風に見えたビリー・ケーンズの面々、というかリーダーでしたけど、いやもう、この子らも野球好きで、そのやりとりおかしくて、仲良く喧嘩しなってやつですか? ほんと、最終的に和気あいあいと対話する似た者同士ぶり。素直になれないリーダー曽我部まいさん、なかなかによかったですよね。

『魔法少女は笑わない』はイオリとエミが魔法少女になった、そのくだりが振り返られて、数ヶ月前のこと、昨今街に出没するナゾの怪物。イオリこそは家族も身近におらず、大きな被害もなかったのだけれど、エミにとっては父と母を同時に失くすことになってしまって、その時の怒りが魔法少女になるための力の源になった? ともあれ、こうした経緯がふたりにありましたという話。ちょっとしたおさらい風でありましたね。

『中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます』、もう2年もなさってたんですね。なぜ介護ヘルパーをすることになったか。その理由が語られまして、ああ、やっぱり生活のためであったのですね。父母の入院や生活の問題など、いろいろあって、新たな仕事をと思って探してみたところ、介護職にいきあたった。初任者研修の話あり、そこで聞いたことにいろいろ怖れを抱いたりといったところ、ああ、これは自分も同じように思うかも知れない。これ駄目かも、あれ駄目かも。頭だけで考えると、いろいろ不安や心配がふくらんでしまうものですよね。しかし、そうした心配を抱きながらも実際にやってみると印象が変わってきた。そういったことが語られた今回のエピソード。ああ、もしかしたら自分もそうなるかも知れない。そんな風にも思われまして、ええ、考えてるばかりじゃなにもわかりませんよ、そうしたことを思わせてくれる漫画。なにに関しても考えすぎる嫌いのある私には、とてもいい漫画であると思いました。しかし毎回最後に、これと思わせるフックを用意して、次回に期待を繋ぐ。こういう見せ方はさすがです。ええ、続きが気になりますよ、これ。

『照子ちゃんは恥ずかしがり屋』は照子の前髪の話。前髪を伸ばして目を隠している彼女。素顔を出すと注目されて恥ずかしい。その理由、眼鏡はわかってるのだけどいわない。むしろ、何故かだと!? そういって責める始末。いや、眼鏡、君も可愛いよ。今回は照子の素顔の謎を軸に、光雅の残念さをとことん描きましたといった具合。いや、だって、照子の素顔、わりと出てますからね。素顔を見るためあれこれ策を講じて、それがどうにもハマらないのもおかしくて、ダブルメガネ! なんだよ、なんだそれ! わけわからんです。でもすごいインパクト。証言ごとに違う素顔照子の印象のおかしさ。そして最後についに素顔照子に出会う! って、わかってないのか! ええ、光雅、彼の残念さが見事に光るエピソードでした。

  • 『まんがタウン』第17巻第8号(2016年8月号)

2016年7月5日火曜日

『まんがタウン』2016年8月号

『まんがタウン』2016年8月号、発売されました。表紙は『野原ひろし昼メシの流儀』をメインにしまして、熱いラーメンを汗かきながら食べる野原ひろしですよ。暑い夏、ほんと、毎日毎日が暑くてかなわないんですけど、それでもこうやって熱いラーメン見せられると、うまそうだなあ! そう思ってしまうのだから不思議です。この他に、『新クレヨンしんちゃん』しんのすけ、『恋するヤンキーガール』アヤメちゃん、『山本さんちのガン・ガール』八重さん、『鎌倉ものがたり』の一色夫妻のカットもございます。

『恋するヤンキーガール』は、あんずとユズキが一緒に映画にいくみたいですよ。デート? なるほど、ユズキはあんずが、あんずがユズキが好きってことなんですかい!? てな風にナギもアヤメちゃんも思っていたんだけど、どうもユズキの視線の向き先がおかしい。あれ? ぼたんに到達するための踏み台としてあんずを利用するつもり!? みたいな具合にナギがシリアスの度合いを増しましてね、あんずが騙されたり傷つく様子は見たくない。アヤメちゃんにばれると大変なことになる。えらいこと悩んで悩んで、もう映画にいくというその日まで悩んで、あんずが傷つくことに胸痛めていたナギですよ。いいやつだなあ。ほとほとそう思っていたら、なんとユズキが泣いていた。というか、あんずさん、ほがらかでいい感じ。って、なるほど、イベント! これね、好きとかなんとかいってたの、映画の、アニメのことだったっていうんですね。このいろいろ振り回して、穏当な落ちにおさまる。この感触実によかった。ナギのお尻ペンペンもナイスです。

『ほぼほぼ商店』、いいじゃないですか。凸凹金物店。今回は商店街の組合に出ることになって、とにかく商店街の皆さんと仲良くなって、いろいろ買ってもらいましょう。うん、現金だ。こういうニコニコしながらしたたかさふりまく様子は素敵でよろしいですなあ。組合の会合、男衆と女衆の違いがおかしかったです。男衆は、先代が自分たちのことをどういっていたか知るために、太郎にしこたま酒を飲ます、そんな話になっていて、それで会合のメインはというと女衆がやってるんですね。あかんがな、おっさんたち。奥さんたちの熱意やプロ意識、そうしたもの、見ていてすがすがしく、ああ、こうした奥さんたちがいるからこそ、商店街はもってるんだな、そう思いました。そしてホームページ。熱意はあるけど技術がついていってない。そう思ったら、経理会計関連となると、かなりのノウハウ持って、ばっちりこなしてて、このギャップ! しかし、この奥さんたちのかっこよさ。いいですなあ。ええ、すがすがしく頼もしいエピソード。素敵でしたよ。

『かりあげクン』は「草食系」これが面白くって、草食系男子といわれる同僚にアロエ使った料理を振る舞って、キミはきょうから多肉草食系を名乗りたまえ。わけわからんのだけど、ほんと、なんだろうこのおかしさ。かりあげ正太の料理好きという要素もばっちり生きていますね。「歯医者」におけるかりあげ正太の営業力。こういうの、ちょっとめずらしいような感じもしたんですが、こうしたしたたかでやり手な様子見れば、なるほどほんにゃら社員の彼がなんだかんだいって重用? されてる、その理由など見えたようにも思えます。「ボールボーイ」ならぬボールネコ、これもおかしかった。意味わからんのですよね。うん、なんの意味もない、イタズラかどうかさえわからない、そんな行為なんだけど、それが面白い。コミカルで実によかったです。

『ようこそ!スマイリーバーガーへ』、話が動きましたね。前回、ちょろっと出ていたお嬢さんがスマイルバーガーのレジにいらっしゃって、あらまあ、素敵な笑顔です! 素直な子。明るくてほがらか。この店に足りなかったものを、この子が一身に引き受けて、それでお客さんも増えました。それはいいんだけど、女子高生前にしてなんかウハウハしてるおっさん連中、なんだかなあ、みたいにも思っちゃいましたよ。さて、用賀たまこ、この子から見た店長の話、面接の情景などね、これ見ると、店長、見た目こそあれだけど、怖い人じゃない、悪い人じゃない。むしろ人懐こかったりするんじゃなくって!? そんな風にも思われて、そして無愛想なすずちゃん。この人も、ただの無愛想じゃないぞ、これ! そんな予感させてくれるスマイルバーガーの面々。これは今後が期待されます。

  • 『まんがタウン』第17巻第8号(2016年8月号)

2016年7月4日月曜日

ELECOM ステレオヘッドホン カナル BAドライバ BA100

 イヤホンを買い替えました。正確にいうとインナーイヤーヘッドホン。カナル型ではATH-CK5ATH-CK52ER-6に続いて4種類目。これが初の2万円台突入のイヤホンとなりました。けど、購入価格としてはER-6より安かったりして、いやあ、なんなんでしょう、この値引き。2万円引きの5千円くらいで買えるんですけど、在庫を投げ売り? いや、わからないんだけど、ともあれ安く買えること自体に文句はない。メーカーはELECOM、ある種信頼できるブランドである、しかし音響機器に関してはなんとも未知数。でも、まあ、この価格なら失敗はなかろうと判断して、思い切って買いました。なんせ、ER-6がもう限界で買い替えを迫られていたんです。

到着して、手にしてみて、驚いたのは重さでした。ハウジングっていうんですか? ドライバやら収めてるケース。こいつがですね真鍮、すなわち金属製でして、これまで樹脂製のものしか使ったことがなかったので、もう重い重い。錘みたい。ケーブルを持ってぶらぶらと揺らす、その感触は中世の武器フレイルを彷彿とさせる。いや、そこまで重くはないんですけどね。

この重さのせいで耳から抜けてくる。そんなレビューがあったのです。えー、そこまで重いのか。その前提があってなお驚いた重さだったわけですが、私の場合、耳に入れると重さは別に気にならないレベルです。イヤーキャップの合い方でしょうか。私は標準のもの、大中小の中ですかね、それを使ってますけど、これで結構な静音も得られて悪くない感じです。

音は出してすぐの段階で、キンキンしたり耳に痛い硬さがあったりといったネガティブな印象はなく、中音域が前に出てくる印象が強いです。この前に使っていたER-6が中から高音域を得意にしているイヤホンだったのですが、それに比べて明らかに中音寄り。広がりよりもむしろ密度を感じさせる、まとまった鳴り方をしていると感じました。この中音が密に聞こえることに、ちょっと抜けが悪い? みたいな印象も持ちましたが、聞いているうちに慣れますね。詰まってるみたいには思わない。なので、1日たっての現在、抜けの悪さといった印象はもうありません。

低音は思ったよりも出てると思います。私は耳の保護を考えて適性な音量よりちょっと抑えめにして聞くことが多いですが、それでも低音のラインやキックなどの存在感はしっかり感じます。ここからボリュームを少しあげて、適性、自分の感覚では少し大きめにしてやると、より低音は強調されてくる。おそらくこれが意図されたバランスだと思います。低音の輪郭がはっきりと感じられて、悪くないんじゃないかな。これより大きくなると、自分の好み(相当低音は抑えめ)からははずれてくるかも知れません。

ロックなど聞いていると、キックよりもスネア、タム、あたりが強調されている、そんな印象です。反面、シンバルなどの金物は後ろに少しひっこんで、シャンシャンうるさくはならない、そんな感じ。でも、聞こえないということはない。きちんと鳴ってはいる。過剰に押し出されてはこない、そんな感じです。

結局中音寄りのイヤホンということなのだと思うんですが、派手さより堅実さ、そんな感じで、ギターなど弦楽器なら弦にタッチするノイズが確かにわかる、それくらいの解像感があるから、クラシックなら小編成の多声音楽などにも悪くない。大編成のオーケストラや、クラシック以外のたくさんの音が盛り込まれたような曲も、それぞれの要素がちゃんと聞こえてくる。たくさん音が鳴っててもごちゃっとしないのはさすがです。

しかし、ELECOMが最近高級イヤホンに注力してるのは知ってて興味を持ってはいたんですけど、実際買う日がくるとは思っていませんでした。正直、これで充分以上だなって感じ。数年はこれ一本でいけそうです。

2016年7月3日日曜日

『まんがホーム』2016年8月号

『まんがホーム』2016年8月号、昨日の続きです。

敗者復活戦!』は、月穂サマのお家の話とかからちょっと離れまして、ええと、なんていったらいいのだろう、古書好きの業といったお話。ニーナが直面するんですね。古書好きたちの奇行を見ましてね、本の購入は毎月15センチまでの制限課されてる人とか、また持ってる本でもぼんぼん買っちゃうお客さんとかね。いやあ、ちょっと他人事じゃないですよ。今は電子をメインにしたから自分は量の問題からは開放され、され……、されてないわ。雑誌がえらいことに……。でもって絶版だから同じ本を2冊買ったとか、復刻が出たからってまた買ったとかもざらにある。あ、そういえば初版と2刷以降で収録されてる内容がわずかに違うからといって重ねて買ったのもあったな……。そうだよ、『ただいま勤務中』だよ! この3巻がですね、初版初刷と2刷以降で内容がちょっと違うの! なんで!? と思ったけど、結果的にたくさん収録されるのはありがたい話で、かくしてちょっとの違いから同じ本を2冊買うことに。いや、勘定としては違う本なんですよ。うん、これは業なんです。家の本の中から探すのが大変だから電子で買ったりもしてるよ。もうほんと、あかんと思う。ほんと、今回の月穂サマのわけわからん理屈、わかってしまうんだものなあ。業です。今回の話、本の病にかかってない人からは、わけのわからん人っているんだ! そういう珍しいもの見るような気持ちで、そして同病のものからは、あい哀れむように読めるのではないかと思います。ええ、広い間口。素晴しいですね。

『マツ係長は女ヲタ』、これも同病相哀れむ類の漫画でしょうか。アイドルオタクのマツ係長。仕事はできる。気遣いもできる。けれどその情熱はアイドルグループ、カラフル☆ワンダーに注がれていて、なかでもしろたんにぞっこん。そんな彼女のアイドルしろたんに向ける愛が語られる漫画。いやね、ウメ君が聞き役なんですけど、この彼の一言一言に温厚な係長が普段見せない表情見せたりね、ええ、素晴しい。こういうお嬢さん大好きです。さて、おかしかったの、DVDのくだりですよ。お父さんがね、すっかりしろたんの理解者、あるいは娘の理解者か、になってしまってまして、おかしいおかしい。で、おかしなマツ係長だけど、最後の投入金額の話題に口を閉ざすシリアス。ああー! うん、同病相哀れむ系漫画でありますね。うん、つらい……。

『うちの秘書さま』は、山に避暑ですよ。秘書だけに! HAHAHAHA! ……。失礼しました。はじめのいいかげんな一言に、七瀬が本気出すんですね。避暑地なら普段の倍勉強できるのに。って、この坊ちゃんがやるわけないじゃん! と思うのだけど、言質はとったとばかりに避暑地に向かって、というか、君ん家、別荘くらい持ってそうなものなのに、なんでそんな物件……。クモの出現に動揺しつつもそれを隠すメイド長に感激しました。そして深夜の女子会に参加するはじめ。それが全然色気のない女子会で、いやあ、さすが七瀬とでもいうべきところでありますね。今回は怪談寄りの落ちを見せましたけど、これ、はじめは目撃したけど、七瀬は気づいていないまま? これ、仮に見てたらどんな反応示したんでしょうね。

『マチ姉さんの妄想アワー』の「ヒトいろいろ」。ああ、なんていいやつなの! というか、ここまでいい人だからこそ恩返しを受けるに値する! みたいな話なのかな? みたいにも思ったりして、しかし最後の動揺してる鶴たちがおかしくてしかたありませんでした。今回はいい人づくめといった風。あ、猿もか。そんな話を抜けた先に、因幡の白兎と奄美黒兎の組み合わせに大国主命が興奮してたりね、ほんと、なんともいえん味わい。さらに羽衣のアレもさ、すごい発想! いやもうとにかくしびれました。

  • 『まんがホーム』第30巻第8号(2016年8月号)

2016年7月2日土曜日

『まんがホーム』2016年8月号

『まんがホーム』2016年8月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかが表紙で、おお、赤一色の背景にらいかがドーンですよ。夏の4コマキャラ祭り? それでホームの顔であるらいかをドーンと押したのでしょう。しかし、シンプルながらもインパクトある表紙に仕上がって、ぐっと目をひくものありますね。

『男子の花園』はどんどん家事力を伸ばしていくお父上、いやさ、おじいさまですよ。ええと、善ちゃんって呼ぶべきですかね。今回、これ素晴しいな! と思ったのは、その善ちゃんの言葉です。料理も掃除も女子力ではない。男でもできるべき生活力だ。かっこいい! しびれました。そうなんだよ。女子だから男子だからじゃないんだよ。どちらの性に割り当てられたものじゃなく、どちらもができた方がよい、そういうことなんだよ。ええ、立派でした。感動した。そして今回、父が風邪をひきました。そうしたら善ちゃん、ばっちり看病してくれて、ストロー付きペットボトルキャップ! そんなのあるんだ。飲み物にかぎらずその心配りの見事さ。隅々まで気がついてすごいっていうのね。でも、子供の頃なんて僕が風邪ひいても仕事で家にもいなかった。そういう父だけどね、善ちゃんが子供の頃の自分にしてくれていたこと、はじめて知るっていうんですね。ほんと、どんどん父と子、善ちゃんと父ちゃんですね、そのわだかまりがとけていくようで、とてもいい。最後のコマなんてね、胸に迫るものありましたよ。

天国のススメ!』は十子に届く手紙の謎ですよ。竹でもって挟まれた和紙。それが十子の持ち物にそっと置かれて、しかし差出人がわからない。その内容も白紙、さっぱりわからない。なんだろう。誰からだろう。ストーカー案件? でも、十子のカンではイヤなものではない。それで疑われる太一がね、ほんと、十子も嬉しそうで、実にいい。感動しちゃってるじゃん! 十子さん! しかし匿名の手紙とは穏かではない。友達が心配して様子見にいこうとすれば、太一が先立って様子を見ていて、その様子にまたも十子感激! 素晴しいな。今回は十子さんのボーナスデーじゃないか。この子の輝く笑顔素晴しく、そしてこの物語の決着も素敵なもので、ええ、この皆のしあわせそうな様子。大変によいものでした。

『孔明のヨメ。』は、え、月英さん、弩の稽古!? と思ったら、なるほどかぶら矢。荘園での問題発生時に使うための道具だっていうんですね。けど、これは本題ではなく、問題は徐兄の就職問題。劉玄徳に仕えることになった。それを孔明はじめ皆に報告して、そしてお別れの宴です。しかし、これで今後は敵味方の関係になるかも知れないよという徐兄の言葉、これに具体的にそうした対立関係を思う月英。対しそうしたことに頓着しない士元。ほんと、いろいろな思い、気持ちが交錯して、その合間に悲しい別れもあるけれど、でもそれぞれがそれぞれのあり方を思っている。後戻りできないと思っている徐兄。自分はなにも恩返しできていない、そう思っている孔明などなど、ほんと、ひとりひとりの胸中、その人となり、切実であり、そしてドラマティックです。

『ようこそ!オーロラ百貨店』、朝からジョギングしているというえにちゃんに、自分も一緒になんていっちゃった水菜。朝から10km。それだけで挫折しそうになる水菜ですよ。同僚に相談したら、よいジョギングシューズをお薦めしてくれる。というか、君、あらゆる靴がターゲットか! そしてあらゆるシチュエーションで発揮される水菜の可愛さ。この展開がめちゃくちゃ面白い。そのたびに素に戻る志穂に撫子がグッドでしたよ。しかし、ほんと、水菜くん、あちらこちらに可愛いをふりまいて、道を誤りそうな人まで! 可愛いは罪ですよ!

  • 『まんがホーム』第30巻第8号(2016年8月号)

2016年7月1日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2016年8月号

『まんがタイムきららキャラット』2016年8月号、昨日の続きです。

『疾風ういんどみる』、面白いお嬢さん出てきましたね。はやてに執着するお嬢様。クルーザー乗り回してやってきた。そのお嬢さんに向け、身を乗り出して手をふるふうこがおかしくて、おお、風車が全開でまわっておる! お嬢さん、いさなというらしい。はやてを迎えにきたというんだけど、はやてには覚えがなく、いったい何者? かつてはやてに助けられたことがあるというんですね。その時に見たはやての技量もあり、いわば一目惚れ、追い掛けるようになって、そして今にいたる。高校ヨット全国大会のパートナーになって欲しい、そういう話らしいんですが、はやての都合やら意思やら無視して、くるくる頭、ふうこと勝手に盛り上がって対決することに! はたしてはやて、ふうこ組は負けてしまうのか!? レース? 対抗戦? ちょっと燃える展開きましたね。

『トモダチヅクリ』、また静と秋がテストで失敗した……。それで麻乃と芽衣ふたりで進行するんですが、芽衣が麻乃と静の関係をいまだ誤解してたり、しかもそれがじわじわ終盤まで影響してたりするのが面白かったです。笑うと怖い麻乃。でも自然な笑顔してることあるよ? って、それがどんな時か追求すると静のこと考えてる時、静がそばにいるときだっていって、それが惚気って! 好きとかそんなこといってるの静に聞かれちゃったりして、これはなんだかいい雰囲気なんじゃなくって!? と思ってたら、ああ、静さん、こちらの反応がいい感じに駄目な方向に脱線して、ほんと、こうであってこそ静だ! って思わされましたよ。

『ジューンフレンド』、これはいい空回りでしたね。ゴミと間違えてなこの大切な本を捨ててしまった! そういってあわててるゆずき様。ああ、なこったらすっかり意気消沈しちゃって……。これがまったくの誤解だったっていうのがびっくりでしたよ! ほんと、お嬢様にゴミ出しなんてさせてしまった! そのショックのあまりっていうんですが、ほんと、わかんない! ゆずきでなくともわからんから! 状況から、なこの大切な本を捨ててしまった、そう思い込んでしまったものだから、いや、読者だってそう思ったよ、本の買いなおしとかに奔走するゆずきたちの焦りとか頑張りとかがよくよく光って、けれど本当はなこのこと傷つけたりしてなかったんですよ、なにごともなかったんですよ。そういう決着に心底ほっとさせられるという。いい展開だったと思います。あの、安心のあまり涙を流しているゆずき様がね、いいお嬢さんじゃありませんか、大変よかったと思ったのですよ。はるもいうように茶番なのでしょう。でも茶番だからこそよいものがある。ええ、今回はまさにそれだったと思います。

『カスタムメイド!』、今回は傘の思い出。ユウの小さな頃のアルバム。マサキ、まるで文化財だかなんだか扱うような心構えで見るわけですけど、小さなユウが使っていた魔女っこの傘。これになにか思うところがある。その答はモトキが知ってたんですね。小さなユウが魔女っこの傘を欲しがった理由も、知らずそこで成立していた関係も、多くは語られないまま、当事者ふたりは知らないままにそっと置かれて静かに終わるエピソード、実に美しかったと思います。また、ユウが自分のアニメ好きということを公言しなくなったその理由も語られて、それだけに今のユウが置かれている状況、親しい人たちの前で自然に好きなもの、好きなことを好きといえる、そのしあわせが感じられて、本当によかった。ユウさま、よかったですね。そう思わないではおられないエピソードでありましたよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第12巻第8号(2016年8月号)