2016年7月20日水曜日

『まんがタイムファミリー』2016年9月号

『まんがタイムファミリー』2016年9月号、先日の続きです。

ダ・ヴィンチ系女子高生』、最終回でした。終わっちまったー。さて、クロナカさん、これまで時空を旅してルネサンスイタリアをめぐってきたわけですが、今回は意外や自分の将来を垣間見たりしましてね、おお、大人になった黒仲みどり。司書教諭におなりですか。タイムスリップ生活が彼女に図書館学への道を選ばせて、あ、ダ・ヴィンチには憧れがないのか……。しかしどっしりとした素敵女性におなりだなあ。でも、これはまだ可能性のひとつに過ぎないよ。そういって消える大人みどり。かと思えば過去にて自分の娘やさらに孫たちと出会って? いや、ほんと、これどこまでが夢でどこまでが事実なのか。でも、普通に考えれば全部が夢よな! クロナカの旅はこれで終わり。楽しく読んで、この漫画で得た知識、というかクロナカと一緒に旅して経験してきたかのようないろいろが、美術館でダ・ヴィンチのもろもろ見る時に役立ったりと、ただ面白いだけじゃない、そんなところも魅力でした。この漫画、ダ・ヴィンチ展のミュージアムショップに置いたらどうだったんだろう。みたいなこと思いましたよ。うん、夢です。夢見たんです。

『夕暮れ茶房紺色堂』は、お店に出没した巨大な男性。先生、すっかり怯えちゃって、と、コンちゃん、強いな。掌底一発で自分よりずっと大きな男性をぶっとばしてる。さて、この男性、大福屋さん。隣町の和菓子屋さんで、コンちゃんの店のお菓子は大福屋さんから仕入れてるっていうんですね。この男性が先生にデレデレしちゃったりして、そのたびにコンちゃんがえらい顔で見るのがおかしくて、そしてしまいには、抹茶は苦くて駄目っていうの。もうコンちゃん怒っちゃって、お菓子もおいしく、お茶もおいしくいただく先生にはあんなに甘々なのに、抹茶を愛さぬこの人には厳しい! ほんと、コンちゃん、あの怒り顔、見事でした。

『あまてる!』は夏休みの情景。宿題合宿? お泊まり会をやるっていうんですが、ひまわりがですね猫を導入しまして、耳が黒くてリボンに見えるからと、りぼんちゃんと命名。ひまわりもリボンだから、ふたりよく似てとてもいい。名前決定の時の、皆のテンションアップ! 猫もいい表情してますよ。しかし今回、この猫、りぼんの可愛さ、それにめろめろになるひまわりたちの愛らしさ、見事に表現されて、もうほんと、ひまわり、りぼんを膝にのせて、猫可愛がって、皆からちやほやされて、どんどんりぼんだけじゃなく自分を甘やかす方向に転がっていって、そしてついには撃沈。ああー、りぼん猫可愛がりのひまわりとさくらを待ち受ける夏の終わり。もう、楽しみでならないですね。

『きみちゃんの味じまん』、これよいなあ。時期はクリスマス。うるまちゃんがトナカイになってやってきて、でもおじさんはなにこれ、鹿? とかいっちゃう。そのときのふたりのしぶい顔、見事ですね。うるまちゃんの家は鳥好というお店。クリスマスはめちゃくちゃ忙しくって、ほんとうるまちゃんの見てきた最前線の情景。どんだけ厳しかったというのでしょう。きみちゃんのお父さん含め、クリスマス周辺の皆の動き、それに対するきみちゃんのシビアな反応面白く、毎月の振り込みのとかね、それからクリスマスがなくってもいいって、その理由。お年玉にキャリーオーバーすればいいと思う。したたかやわ、それがいいわ、ほんと、きみちゃん、しっかりものです。さて、きみちゃんがうるまちゃん家に遊びにいって留守の間にやってきたお客さん。クリスマスツリーを忘れていった? いや、違うよ! これ、きみちゃんへのプレゼントだよ! ほんと、お父さんよね? カードくらい添えてあげて!

『かしこみかしこみ』、山椒のお父さんがやってきましたよ。お母さんの具合が悪い? 心配する山椒に、母さんは元気だ、安心させたと思ったら、ワシ…家出してきてな。えー! なにがありましたの! なるほど、ケンカしたわけじゃないのか。あの、山椒を安心させてくれと頼みにいく奏衣様、とてもよかった。細やかなご配慮であります。山椒父、料理の腕前あがったそうです。素晴しい。どうじゃって、自分の格好、エプロン姿を自慢したりと、こういうところ愛らしい。そして父の十八番、カルビ丼ができあがって、けれど父は腹痛を覚えて……、ああ、父の家出の理由はこれ。なるほど、医者にかかりたくない。病気といわれるのが怖い。ああ、気持ちわかる。わかるけど、なんでも早期発見が大切ですよ! お母さんがですね、お医者つれてきてくれて、ほんと、このきっぱりしっかりお母さん、素敵です。で、お父さん、便秘! 大事なくてよかった。いや、毎晩カルビ丼で、野菜が足らんかったせいか! そうした生活の改善に夫婦で散歩、その情景もまたよいですね。トンボ、飛んでますよ。最後のページの、お母さんの不調、それを見て反省する父、ほんと、妻のこと大切なんだなあってわかる。で、その不調、決して悪いことじゃないよっていうこの落着。ええ、ほんと、最後まで思いやりあるいい話でした。

  • 『まんがタイムファミリー』第34巻第9号(2016年9月号)

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