2011年12月31日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2012年2月号

『まんがタイムきららキャラット』2012年2月号、先日の続きです。

『地球の休日』、ゲストです。『ユメミルかねこ』の人。この絵の雰囲気、すごくいい。ちんまりとした可愛さがあって、キャラの言動行動も可愛らしい。可愛さ押しかな、そう思っていたら、大黒柱のくだりなど、なかなかに面白い。子供は面白ければ、楽しければ、後先考えずになんでもやってしまうよなあ。そうしたこと思わされる一コマでした。登場人物は、琴弥と海の姉妹。ちょっと古い家に引っ越してくるんですね。で、手伝いにくる女の子ふたり、こちらも姉妹で時雨と葉月です。琴の象好きといってらいいのか、パオーン王国とかいってるのが可愛い、はいいとして、問題が起きたらベランダに出て地球を感じるっていうのがいいなって。問題先送りしてるだけですけどさ。この地球を感じるっていうのが、タイトルの由来なんでしょうか。悪くない雰囲気だと思います。

『ぱわーおぶすまいる。』は、前回ちょこっと出てきた人、本格的に登場してきて、叢園寺観久、眼鏡の人。だからでしょうか、扉に登場のまゆと環、このふたりも眼鏡でありまして、いい扉。まゆも可愛いけど、環ちゃん、似合ってるなあ。さて、叢園寺観久ですよ。鞄にトーストをいれてる人。環も景佑も持っている。まゆはフランスパン。なんともいえん展開です。で、叢園寺さん、知らぬは兄貴ばかりなり。同じクラスで委員長。兄貴も知っとけよ、ですが、まあ私は兄貴のこと悪くはいえない。理由は後ほど。今回のメインは、むしろ環ですよね。正義感あふれるお嬢さん。けれど、男ふたりに大声出されて、ちょっと気圧されて、そこに兄貴、景佑が助けに入って、これで環が兄貴のこと好きになっちゃって、とかなんでしょうか。さて、叢園寺さん、あだ名がついて、みるくちゃん。お好み焼き屋の娘。まゆとふたりのいえーい。なかなかにいい感じです。

『スマイルショット』、ゲストです。写真部もの。ゆかりって子が主人公なんでしょうか。コンクールに入賞したえま先輩に憧れてる? でも、えま先輩、理屈で撮ってる人じゃないっていうみたいですね。感覚、直感、フィーリング。楽しんで撮りましょう。そんな人。もうひとりの先輩ちか、じゃあこの人が理論理屈の人なのかな、そう思ったら、こちらはこちらで感覚の人みたい。ウサギが好きで、ウサギばっかり撮ってる。ぬいぐるみの花子の写真です。今回の写真知識はホワイトバランスとアングル、ってところでしょうか。写真を撮る人向けではない。もっとゆるやかに、写真を仲立ちとした女の子の友情、憧れ、そういうものを描こうという漫画みたいですね。

『ネガ→ポジ』はマラソン大会ですね。綾乃はマラソン大会が嫌い。風邪ひいて休みたいなんていってる。どうもマラソン得意って人はいないみたいで、賞状もらったことあるという音々にしても参加賞だもの。あまり期待できそうにない面々です。三人一緒に走ろう、それで最後に置いていかれるパターンかな、そう思ったら、おお、しょっぱなからはぐれるのか。で、綾乃ちゃん、憧れの黒瀬先輩に会えないのね。綾乃の、同じクラスの子の名前を覚えていないというの、これは身につまされます。自分もよくあったんですよね。失礼なこと、わかってるんだけど、覚えてない、そもそも知らない。高月真白、この子もメインのひとりになっていくんでしょうか。そして黒瀬先輩は1位をとったみたいで、水のペットボトル渡してくれて、せっかく渡った飲みかけ、回収されてがっかりする綾乃。憧れというより、むしろ恋だね。悪くないです。音々が好きです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第2号(2012年2月号)

2011年12月30日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2012年2月号

『まんがタイムオリジナル』2012年2月号、先日の続きです。

『そのこのこのこ』、ゲストです。小林苑子、小学1年生が主人公。学校いく途中、足先が白足袋になってるにゃんこ見て、上履き忘れたことに気がつく。そんな子。弟ひとり、ひろし3歳。パパひとり、ママひとり。ママがいいですね。ゲーム、コミックのお店でポップ描いてるんだそうですが、服を汚す、顔にも絵の具。でも、しゃんとしてる、しっかりお母さんみたいで、娘にでれでれのパパと好対照。パパはデザイナーで、体力ないんですね。元気な娘、息子と、ラブラブ夫婦のファミリーもの。生きがよくて、面白い。これはいいわ。と思ってたら、作者、加藤夕清とな! おーまい、『超級龍虎娘』の人。そりゃ、作風が好みであるわけだよ。

『おゑど恋愛帳』、続くほどにだんだんによい感じになって、面白いですね。上様、家光が町娘キヌに恋をした。おキヌさんにしても、まんざらでもない感じ。従者十兵衛相手には傍若無人な上様だけど、おキヌを前にすれば純情。来年もよろしくたのむと土下座。おキヌさんも三つ指ついて応えて、往来のど真ん中ですよ! って、もう、面白いなあ。しかし、上様も仰せのとおり、たった一年で美しく成長したおキヌ。いやほんと、魅力的な女性だと思います。

『だぶるる!!』、よいなあ。2年ダブった姉瑠璃子と同じクラスになった妹るみ。もうひとつダブったら先輩になるね、っていわれて、でも瑠璃子の留年した理由はいまいちわからないんですよね。馬鹿なの? いや、体が弱いんだよね。だからそれもありえるの? などなど、本気が嘘かわからないこと冗談めかしていうところ、キライといわれて、しゅんとして、ほんと可愛いお姉ちゃんだと思います。で、今回お姉ちゃん、ちょっと調子悪くなる。るみ、ちゃんと気付くんですね。いい姉妹関係だと思いますよ。妹好きすぎお姉ちゃん。そのべったりに閉口しながらも、なんのかんのいってお姉ちゃんのこと好きな妹。ほのぼのだなあ。ただ、この相思相愛関係にお父さんは参加できるのか? 息詰まる展開です。

『ゆかりオーバーヒート!』、ゲストです。大宮祝詞です。もう一回いう、大宮祝詞です! わー、嬉しいなあ。『はなまるべんと!』の人。嬉しいなあ。さて、『ゆかりオーバーヒート!』も料理ものです。フードコートマスターを名乗る長岡ゆかりがヒロイン。って、ピンチに駆け付けたんじゃなくて、この人が遅刻したからピンチになってたのか。てな具合に、勢いは抜群、けれどちょっと困った人がヒロイン。実にいい感じです。今世紀サイコーのたこ焼きは残念ながら非売品。他の登場人物は、ゆかりの友達にして同僚バイト、高橋みゆ。そして店長ですね。あと、隣のラーメン屋さんもかな。店長のことが好きらしい。いいですね、応援したい恋ですね。結局は店長が困らされる、そんな漫画。けど、店長も料理がヘタ。みんないろいろ欠けていて、そんなみんながわいわいやってるから楽しい。ええ、楽しい漫画です。

  • 『まんがタイムオリジナル』第31巻第2号(2012年2月号)

2011年12月29日木曜日

『まんがホーム』2012年2月号

『まんがホーム』2012年2月号、発売されました。このタイミングで出るというの、年末年始ならではって感じですね。表紙はお正月の風景。大きな筆持って書き初めにいどむ『らいか・デイズ』らいかを中心に、凧にのってあがる『そよ風そよさん』、漫才やってる『夫婦な生活』としゆき、みえこ夫妻、三姉妹揃い踏み『となりのなにげさん』、そしてお雑煮? 食べてる『椿さん』です。

『炊飯器少女コメコ』。コメコはなんだか優秀な炊飯器ですね。勉強のためコンピュータを使っている尊を見て、自分もカタカタやりたいという。そこからの情報収集力。見事ですよ。炊飯のコツを知る。コメの知識も得る。さらにクイズを出す。動画にまで辿りつき、おー、わーるどわいどうぇぶ、はいぱーりんくの世界よ! 尊のカーチャンへの提案、あれが面白かったですね。別にカーチャンのこと高齢者だといってないのに、ぴちぴちですと返ってくる。意識してる時点で、もう駄目ですよね。その後の猫とのやりとりやブックマークなんかも、無邪気で、ちょっとムキになる性格をよく描いて、それがコメコの面白さですね。

『エール!』、ゲストです。ちょっとドジっこ鈴森えいるの学園生活。幼なじみに、アイドルかつサッカー部所属の男の子と、頭脳明晰生徒会長、双子の兄弟がいるっていんですね。うーん、ゴージャスな設定ではありませんか。兄も弟も女生徒に大人気、そんなふたりと幼なじみ、どころか、少なくとも兄貴の方、ええとアイドルの方はえいるのこと好きみたいですね。ちょっと少女漫画にありそうな設定。少女の夢が詰まってます! そんな感じの漫画です。

『あやのさんのお墨つき』、ゲストです。あなたといてもつまらない、そういって恋人から引導わたされた男、滝村が主人公。上司からも覇気がないといわれて、けどなんとかしたいとは思ってるみたい。そんな彼が、書道の先生、この人があやのさんなんでしょうね、と出会う。で、憧れて、習字に興味持って、打ち込んだりするんでしょうか。覇気と書いた、自分でもヘタですよねといってしまうような久々の毛筆。けれど終筆がいいと花丸をもらって、ちょっと元気になって。こうしたちょっとしたことが人を元気づけるのかもなあ。だなんて、ちょっと気になる話でありました。

まりかちゃん乙』は、めずらしくまりかちゃんが殊勝でありました。大晦日もゆなと一緒のまりか。ゆなにおちょくられて、一喜一憂して、それを面白がってるゆな。実際、まりかは可愛い人だと思います、ちょっとめんどくさいとこもあるけど。そんなまりかちゃんが、眠ってしまったゆなに、いつもありがとう、お礼をいうんですね。変わった子、変わった子ぶってるだけかも知れないけど、そんな彼女の本心のあらわれ、みたいな感じがして、いい子だよね、いい子たちだよね、そんな感慨わいて、そしてあの落ちの余韻など、すごくよかった。日常のスケッチ、いいかげんにとりこぼしてしまいそうなものをすくいとって描いた、そんな感じのあるエピソードだったと思います。

  • 『まんがホーム』第26巻第2号(2012年2月号)

2011年12月28日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2012年2月号

『まんがタイムきららキャラット』2012年2月号、発売されました。表紙は『キルミーベイベー』ですね。サーチライトに照らされる中、拳銃を手に周囲をうかがうソーニャちゃんに迫る、ハリセンやすなの毒牙! というか、普通に迎撃される、そんな展開が予想されるイラストでありますね。しかし、暗闇にスポットライト、明暗のコントラストがしっかり出る、そこにソーニャちゃんの金髪、白いブラウスが映えますね。

『タイムパッセージ』、ゲストです。ぬいぐるみを抱いた女の子パルケとフタミの、ちょっと百合っぽい友情ものって感じでありましょうか。パルケはスペイン人の女の子。父の仕事の関係で、日本に滞在している。日本にやってきた当初、からまれていたところをフタミに助けられ、それでフタミのことが好きになったっていうんですね。フタミは古武術をやってる女の子。ちょっと変わった子? でもやさしい子。そんなフタミを好きで好きでたまらないパルケの、ちょっと妄想まじりの友情が売りの模様です。

『ひとより××』はクリスマスパーティなんですけれど、皆でひよりのうちに集まる。そうしたら、家じゅうに電飾。参加者ひとりひとりにコスプレ衣装や豪勢な料理も用意されていて、なんという気合いのはいりよう。というか、ひよりはすごいな。両親が留守がちだからって、炊事洗濯掃除、大抵のことはひとりでできるよって、そうかあ、意外なしっかりものであります。で、そんなひよりの昔話ですよ。小学生のころは、ガリ勉真面目で、大人しい子だった。友達もいなかった。なるほど、パーティにしてもいつもの奇行、セクハラにしても、全部友達をつくりたい一心だったんだ。いや、ひよりは否定するというか冗談みたいにしてしまうけどさ、少なくとも最初はそうだったんだなあ。ちょっと彼女の印象の変わる話。よかったなあ、そう思ったエピソードでした。

『もこもこBOX』は、あの目覚ましピピピにもしもしと応じる、あれがおかしくて、のっけから笑ってしまいました。シェプ先生、本当に駄目だな。私も早退きしたい。というか、最初から出掛けたくない。カッチがラビのノートを奪い取ったり、それで自分の得意科目について話したり、運動会のこと思い出したりっていう、その展開の先に現われた予想外のオチ、これも最高でした。ほんと、ほのぼの。で、気のきいたネタがぽんっとはいってくる。見事でした。

『ナセナル!』、ゲストです。呼び鈴が鳴ったので玄関開けたら、そこには大仏フェイスの不審者が。今年の夏、飲み会で大仏フェイスの参加者と出会った自分には、有り得ないと否定するのが難しい展開です。で、この大仏フェイス、誰かというと、ホームステイで預かることになったお嬢さん。カナダからのお客さん。金髪碧眼、超がつきそうな美少女っていうんですね。日本マニアであるようで、カナダからのお土産と期待させて名菓ひよ子。ああ、おいしいよね、あれ、好きです。この期待を裏切ってみせるところ、落差のつけかたがうまかった。面白かったですよ。ヒロイン奈々瀬美伊子が、ナル・カーシュナー、ホームステイの彼女が期待しているだろう日本像にこたえられていないと感じて謝る、あの展開もよかったです。期待と裏切り、裏切られる側からと裏切る側からと、双方が描かれてる、そんな風に感じました。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第2号(2012年2月号)

2011年12月27日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2012年2月号

『まんがタイムオリジナル』2012年2月号、発売されました。お正月らしいイラスト。メインに山下ナース、なんですが、来年の干支をあしらった着物が、なんせ辰年、龍なもので、えらいこといかつくなっております。かくしてテーマは辰とわかります。タツノオトシゴを凧に描いた『らいか・デイズ』らいか、コーヒーから龍を呼び出してる? 『スーパーメイドちるみさん』ちるみさん、羽子板に龍のあしらわれた『よゆう酌々』女将さん、『ひよスタ!』空は龍のあしらわれたステージ衣装。はいいけど、やたらいかついな。で、右には、坊やよい子だねんねしなな師長、そして男子会風景も描かれてます。

『オトメシュラン』は、なかなかにいい話ではないですか。ヨウさんの仕込み、ガルビュールを見て思い出される慎太の就職活動時代の思い出。それがちゃんと最後にも効いてくるのはよいですね。慎太の親父さん、来店。なんと、先代の時分にここで働いてたというのか。で、今やファミレスチェーンをまとめる社長ときた。息子を心配してきたってことなんでしょうかなあ。それで、ヨウさんを試すようなこといって、そしてヨウさんはきちんとその気持ちに応えてみせてっていう、そこにちゃんとガルビュールが関係してくる。こういう見せ方、よかったです。いや、もう、ほんと、ヨウ兄貴の男気に男惚れしてしまいそうでした。ところで、先代のころは、ルミ子さんがあやかの、慎太父が慎太のポジションだったりするのでしょうか。なんかそんな気がするのであります。

『おかん』、ええのう。いや、おかんがいいんじゃなくって、サツキがいいんですが。あのですね、悪い子気取りのサツキがやたらくさ可愛くってですね、ああ、いいよ。基本真面目でいい子なんですが、それでも反抗したい。そんな風に思うもんなんですね。でも、相手は半端じゃなく常識はずれなので、抵抗も虚しいっていうね。ほんと、報われない娘ですよ。でも、母のようになりたくない、そう思ってるサツキですけど、これがあと20年30年たったら、すっかりおかんになってそうな気がして、ああ、怖ろしい。時の流れは残酷です。

『恋は地獄車』、素晴しいな。万里子さんがお見合いすることになる。相手は取引先の重役の息子だっていうんですが、37歳。うん、ある程度以上の年齢になっても未婚って、特に本人が結婚を望んでいるのに未婚って、なんらかの問題を抱えてる難物、不良物件と考えた方がいいっていう、まさにそういう話でありました。しかし、この漫画はそうした不良物件が多すぎる。問題の息子さんがそうなら、独身をこじらせてる先輩もそう。万里子さんも当然そうなら、後藤さんもその部類だよなあ。この漫画はもちろん問題を過剰に強調してるわけですけど、でも、まあ、普通の部類でありながら問題を抱えている、その方が長い目で見たらきびしいやも知れませんなあ。なんて思わされたりするエピソードでした。いや、反省はしません。

『あねぐるみ』は、北見薫子、楠木弟の上司ですが、この人にスポットライトが当たって、いやあ面白いです。楠木姉が大嫌い。で、なにかあるたびに手向かって、なのに勝てない。嫌がらせみたいなことしても、やり返されるわけでもなく、けれど自信喪失させられる。でも、姉ちゃんが悪い人じゃない、敵意あってのことでもない、そうしたさっぱりした人だから、こうしたやりとりも嫌味なく、北見課長もいつか打ち解けたりするんじゃないかなあ。なんて思える。いや、だって、焼き肉屋でおいしいと感動してる、そんな様子見たら、そんなこと思ったりするわけですよ。楽しい漫画、職場もの。実に面白いです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第31巻第2号(2012年2月号)

2011年12月26日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2012年2月号

『まんがタイムきららフォワード』2012年2月号、一昨日の続きです。

据次タカシの憂鬱』は、変わらずというか、今回はいつにも増して無茶な展開で、ついに母ちゃんの嫌いな夢オチが本編にまでやってきた!? いや、そんなどころでなくびっくりですよ。なんと母ちゃんが若い姿になってるっていうんですね。いつだったかに明かされた若いころの母ちゃん。可愛かったあの母ちゃんに戻ってしまっていて、だからこそこれは夢オチだろうというんですね。さて、今回は番外なんだそうです。だからかちょっと無茶な展開してみせて、わかなさんとこの母さんも若くなってる。それで、わかなに似てることを利用して好き放題だ。いやほんと、全体な無茶な展開。それはもういつも以上。この異常事態、大変に面白かったです。

少女素数』は、ぱっクン、よっぽど驚いたみたいですね。びっくりして、しゃっくりが止まらなくなって、純朴少年だなあ。しかしまた女の子たちがすごいですよね。ぱっクンに好きな人がいないと確認して、いつか誰か好きになった時に、そうと教えてくれればいいっていうんですね。私たちふたりのうち、どちらかでもいい、どちらでなくてもいいっていう、この肝の据わりよう。そしてすみれの変化はこれに留まらず、学校でも、教師に対しても、したたかな一面見せるようになり、面白い。そして学校は文化祭のシーズンに。劇をすることになって、あや、真美、すみれ、そしてあんずで若草物語。その準備の段階、兄貴がふられてしまって、ああ家庭においても変わったのか。お兄ちゃん子だったすみれが、お兄ちゃんから卒業? あんずについていっていたような子が、あんずの先を進むようになったかのようであります。

『九十九のあまのじゃく』。天邪鬼のタタリなんて嘘だった。っていうんですが、じゃあなんなのかというと、アヤカの先祖に天邪鬼がいたっていうんですね。ということで、もしかしたらナユタと血縁関係があったりするんじゃないか!? そう思ったりもしたのですが、で、途中までそんな風に話が進んでいったりもして、なんと、ナユタさん、お子さんいらっしゃったの! そんな! ああ、なんでこんなにもときめくのだろう。そう思ったら、ああ、そういうわけではないのですが。ナユタいわく、妹の血筋なんだそうです、アヤカは。角が生えて、人に戻ることのできた妹と、そしてついに戻れなかったナユタなのでしょう。しかし、結構コメディ寄りの漫画なのに、扱うテーマは重いですよね。自分の子供が天邪鬼として苦しむだろうことがわかっている。それでも産むかどうか。こうした問、悩みは現実にもあって、そこまでリアルとはいわずとも、それに近い悩みを描こうという思いもあったのかも知れませんね。そして事態は緊迫した状況へ。これは、どうなるんだろう。これをもって決着に向かったりする? なんともわからない。ちょっと気になる展開です。

2011年12月25日日曜日

Ocarina, taken with GR DIGITAL

pBone一年が終わろうとしていますね。2011年、振り返れば、それはそれは大変な年だったと、いろいろなことが思い出されるのですが、私個人に関していえば、さりとてこれと特筆するようなことはありませんでした。普通に、なにもせず、なにもなく、ただ時間を過ごしてしまったなあ。ええ、これは反省点かも知れませんね。さて、一年を振り返ったのはなぜかといいますと、GR BLOGのトラックバック企画ですね。12月のテーマが「2011」だったのです。なので振り返ってみて、これかなあ。苦しいながらもピックアップして、トラックバック企画「2011」に参加したく思います。

自分にとって今年は、ちょっとまた音楽に取り組んでみようかな、そう思えた年だった。だったというのは、ちょっと最近さぼり気味だからで、いけませんね、もっと真面目にやらないと。と、反省は置いておいても、今年ちょっと話題になったプラスチックトロンボーンを買ってみたりして、ちょっとできる楽器のバリエーションを広げてみたい、そんなことを思っていたんですね。

pBone

で、プラスチックトロンボーンを買ったとなれば、プラスチック製の安価な楽器ばかりで合奏したりしても面白いんじゃないか? そんな風に思ったりもしまして、じゃあ旋律楽器も押さえてみよう。そう思って買ったのがプラスチック製のオカリナです。安価で、とりあえず普通に演奏できるちゃんとした楽器。なにかはじめたいという時にはうってつけ、そんな楽器であると思います。

Ocarina

クリアボディが、安っぽくもあり、綺麗でもあり、です。

2011年12月24日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2012年2月号

 『まんがタイムきららフォワード』2012年2月号、発売されました。表紙は『となりの柏木さん』。柏木さんと福田さん、ふたりがお揃い、けど色違いの服着て立っているのですが、ええと、聖歌隊? なんか、そんな雰囲気。前に揃えた両手、そこには翼の生えたハートがあって、なにか天使っぽい、宗教的な要素思わせる、そんなイラストです。そして新連載告知カットですね。『meth・e・meth』と『私が彼女で彼女が私で』。また、2012年フォワードがパワーアップとのキャッチコピーががつんと力強いです。

となりの柏木さん』は、桜庭くんの周辺が、急速に整理されていってる感じですね。ついに店長が柏木さんのお姉さんであると知った。いやあ、長かった。また、疑惑の男性が店長の夫とわかって、よかったね、桜庭くん! しかしお詫びタイムが終わって、柏木さんのこと好きだと改めて言葉にして、いやもう、これはゴールが見えてるよね。さらには姉夫とも仲良くなって、なるほど、そうか、アニメショップ店長の夫だけあって、この人もオタクなんだ。その発想はなかった。で、こうなると次は福田さんをめぐる状況、になっていくのでしょうか。和樹ですよ。このふたりの関係、どうなっていくのだろう。気になりますね。

夢喰いメリー』は、もう本当に佳境、クライマックス目前なんでしょうね。コメディの要素が薄れ、いよいよシリアスの濃度がかなりのものに。そんな感じです。アハテルノーテ戦、決着。メリーが門番の力でアハテルノーテを幻界に送り返す、その時にふたりがいった言葉、そしてエンギの思い詰めた表情、それらはいよいよ事態が終結に向かっていることを予感させて、エルクレスの目的とはなんだろうか、そしてエンギの見たエルクレス、それは誰だったのか。いやはや、はらはらとさせられます。エルクレスの器は誰かも明かされていない。姉を思うあまりに、あまりに思い詰めたエンギ、彼女の状況、行く末を思えば、またはらはらと気を揉んでしまう。この落ち着かない、まさに吊り下げられたかのような状況はこの先も続きそうです。

『meth・e・meth』、新連載です。『メス・メス』と読む。って、エは読まんのか? それだと死んだままだぞ。ゴーレムの普通に存在している世界を舞台にした、学園もの? あたかも私たちの世界でロボットコンテストが催されるように、学生の参加するゴーレムの大会がある。そんな世界であります。ゴーレム、オート・スクロールは、人形に誓文の書かれた巻物をセットすることで動作するんですが、いろいろ制約はあるようで、酷使したら宣誓文が焼けたりする、また勝手に治ったりはしない、などなど。けれど、主人公、でいいのか? 柚木九太が入手した謎の誓文はなにか違う。手足のないゴーレムが、目の前で手足を得て動きはじめる。いやいや、これ、どう見てもやばいよ、普通じゃないよ。そうした危機感をひしひしと煽る第一回でありました。しかし、うまいですよね。冒頭に、なにか貴重な誓文をめぐって奪い合いをしている、そんな人間がいると示される。そして、学園風景描きながら、どこかのどかなこの世界の普通のゴーレムについて説明する。この「普通のゴーレム」が描かれてるから、柚木の偶然手に入れた誓文、あれが異常だということが一読してわかるんですね。そして、冒頭に暗躍していた誓文ハンター? の女の子、フラジャイロが柚木の出会ったゴーレムに目をつける。なるほど、柚木、巻き込まれたか、いや、巻き込まれるか。なるほど、続きが気になります。

『私が彼女で彼女が私で』、新連載です。タイトルからも予想されるように、これ、入れ替わりものですね。クラスで浮いてる女の子、御堂あおい。コミュニケーションがうまくないのか、いつもひとりで、携帯をいじっている。悪い噂も流れている、そんな女の子。けど、黒髪、ショートカット、眼鏡、見た目は真面目そう。そう思ってたら、あれれ、なんだろう、後ろから声をかけたヒロイン白浜なつきの腕を取り間接をきめて、って、やっぱりなにか普通じゃない? とりあえずわかっていることは、あおいはなつきを知っている。なつきは忘れてるだけであおいのことを知っている? このふたりの未だ明らかにされない因縁? それが、今後の鍵になっていくというんでしょうね。口論からのビンタ、それで中身が入れ替わってしまったなつきとあおい。さあ、ふたりはどうなる? 幕開きですね。

2011年12月23日金曜日

『まんがタイムスペシャル』2012年2月号

『まんがタイムスペシャル』2012年2月号、昨日の続きです。

『踊るアントワネットさま』は、せっかく系列誌で歴史物(教科だけど)をやってらっしゃる駒倉葛尾さんがいらっしゃったのだから、時を越えた共演とかあったら面白いなあ。いやあ、数百年、数世紀レベルの時代差があるわけですが。まあ、西名先生なら問題あるまい。今回はドレスの話であります。お風呂の習慣をフランスに持ち込んだのはアントワネットとか、へー、知らんかった。豪奢なドレスに髪結い。この時代は、確かペガサス盛りなんか目じゃないくらいに盛ったと聞きますが、そういうのは出てこず、普通にエレガント、可愛く仕上げています。しかし、ドレスでの立ち居振る舞い。そしてダンスなどなど。あの扉でひっかかるマリーと、どうしたものか困惑してるアントワネットの様子など、コミカルで大変面白かったです。

『おーがちゃん』がだんだん面白さ増してきて、お小オーガ2ー!! とか、だからなんなんだってくらい、どうしようもない駄洒落なんですけど、それでさえ面白い。いいノリです。年末から新年にかけてのエピソード。お年玉で喜ぶも、それがなんだかわかってなかったり、お金の価値もわかってなかったり、そのたびたびの行動が変にテンション高くて、楽しいんですね。泣く、凍る、すべるのコンボも、それから破魔矢も、単純なんですが、それだけにぽんっと届く面白さです。

『だんつま』は、ひなよの夫、克ちゃんがとばしてますね。食べても食べてもなくならないおせち。納得いくまで作り続ける、そんな姿勢はちょっと困りもので、けどそのおせちに困りながらもちゃんと食べるひなよさんはいい人ですよね。と思えば、毎日カレーの人がいたりと、いやもう無茶な人たちですよ。でも、面白かった。おせちを配りまくったり、けどお正月過ぎるとその手が使えなかったり、ちゃんと印象もろもろ、配慮があるのも面白い。おせちとカレートレードで、今度はカレーに飽きてくるとか、ちょっとありにくい、けど面白い、そんなシチュエーションが最高です。

シュガービーチ』はクリスマスパーティなんですが、みなととエミのお母さん、これって初登場? 仲のいいふたり見てると、エミみなとふたりの将来をうかがうようであります。で、パーティの会場は部室なんですが、部長がめちゃくちゃ浮かれてたり、料理が激辛でちくらがすでに討死してたり、先生も討死していたり、こういう端々がめちゃくちゃ面白いです。シャンメリーで酔う部長、これが強さの秘訣とか、なるほど、というか、あの酔いっぷりはおかしいです。ナインティナインハマーとか、最初、なにをいってるのか理解できないレベルでした。そして最後のエミちゃん。ああ、この子はいい子で、そして報われないんだなあ。いや、もう、健気で不憫な娘です。

少女カフェ』は、おお、葉月さんの進退が決まったんですね。体調悪くして、弱気になって、それで江藤さんの申し出を受けたりする? そう思ったら、しっかりちゃんと断わって、ああこの人は、芯のしっかりとした人だなって思ったんですね。そして断わられて気付く自分の気持ち。江藤さんが葉月さんと働きたいと思ったのは、仲間として一緒に過ごしてきた過去、越えてきたもの、そうしたものも理由ではあったのでしょうけど、そうじゃなかった、好きだったんだって。この意識が、また次のドラマを動かしそうに思います。

  • 『まんがタイムスペシャル』第21巻第2号(2012年2月号)

引用

  • コンノトヒロ「おーがちゃん」,『まんがタイムスペシャル』第21巻第2号(2012年2月号),119頁。

2011年12月22日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2012年2月号

『まんがタイムスペシャル』2012年2月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』。リコが晴着で書き初めですね。手に半切持って、そこには『恋愛ラボ』。ツッコミがんばるのだそうです。若草色の着物、頭には大きな花飾り。けど、その鮮やかさに負けない華やかな娘でありますね、リコは。たすきがけが元気さ感じさせて、表情見れば目をきらきら、口元には不敵な笑い。ああ、素敵。魅力的な娘です。告知カットには『ゲキカラ文化交流』と『どろんきゅー』。両者ともに新連載であります。

恋愛ラボ』は、ついに結子のターン! ですよ。いきがかりで車酔いを克服することになったエノなんですが、それがまさかの出会いを演出するだなんて! というか、ほんと、この子は可愛らしい。駄目な子だけど、その駄目さが可愛いんだよな。それを実感させるエピソードでした。そして社内。青くなって吐きそうになってるエノ。ああ、気持ちわかるよ。私も乗り物酔い、酷かったんだ。そんな彼女を助けようという男の子。ちょっと気弱そうな彼だけど、いやあ、やってくれますね。そしてエノの心に届くキーワードが出てきて、ほう、この子が南中学校の生徒会長なんですね。もう目前の交流会、一同に会する彼ら彼女らの驚き、動揺、もろもろ、想像するだにすごく楽しみですよ。

『カブルモン』、第一話スタート、ということは連載? いや、ゲストっぽいなあ。ヒロイン高沢和葉。とある事件がきっかけで心に傷を負った彼女が出会ったのは、ええと、着ぐるみ同好会かなんかか? 大量の着ぐるみ。それを見て思い出すのはあの日の出来事。好きだった魔法宇宙少女ものアニメの着ぐるみショー。好きで好きで、もう大好きだったというのに、知ってしまった真実。その衝撃はおもらしするほどだったというんですね。高校生になった彼女はとにかく内気で、クラスメイトに声をかけるのも大仕事、そんな風に育ってしまっていて、そんな彼女が着ぐるみで変わる、みたいなものなのかな? なにしろまだ導入。続き待ちでありますね。

『トンネルの華子さん』は、おお昔の華子さんだ。和装。それで眼鏡をかけてない。なぜここにいるのか、それがわからない。ちょっと寂しげなお姉さん。子供にしか気付いてもらえなかった。けれど、そんな子供も大きくなって、それでお悩み解決するようになったのか。目付きの悪い青年にアドバイスして、それが眼鏡だったっていうんですが、それで後に眼鏡を供えてもらったっていうのか。なんだかいろいろ思わせてくれる、ちょっといい話。けど、昔の華子さん、悪くないなあ。

新春エッセイ企画は「2011年一番笑ったこと」であります。参加者は瀬田ヒナコ、山東ユカ、佐野妙、香日ゆら、瀬戸口みづき、ナントカ、って、ナントカ! おおう、これは嬉しい。お元気でいらっしゃったのか。この人がしあわせでいてくれたら、どんなにか嬉しいことだろう! そんなこと思ったのですよ。久々のミニ様とサフォーク。本人代理と甥代理であるわけですけど、その雰囲気のよさ、健在だな。ちょっとしたたかで、暖かみもある、そんな作風、いまだに忘れられません。実話系の雑誌で描いてらっしゃることは知ってますが、またオリジナルを読みたいです。

  • 『まんがタイムスペシャル』第21巻第2号(2012年2月号)

2011年12月21日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2012年2月号

『まんがタイムきららMAX』2012年2月号、一昨日の続きです。

『人見知りの教室』、ゲストです。主人公は保泉みよ。この人が人見知りの娘ですね。で、橋本香織、この子はみよの友達なんだけど、結構酷いこという子だぞ! 高校ではぼっちを脱したい。けど、みよは無理だろうって、いやいや、手伝ってやれよ。というか、手伝ってくれるんだけど、その協力のしかたがえらい迂遠で驚きです。色々頑張るみよ、ことごとく裏目に出るんですけど、この前向きな姿勢は素晴しいな。まあ、無駄に力入りすぎてるのもいけないって思うんだけど、空回りしてる、そんなみよを生暖かく見守る香織。酷いよ! とは思っても、そういう態度をみよにもちゃんと明かしてる。陰険じゃないのね。なんかわかりあえてる感じよね。いや、しかし、香織のちょっとした一言に勇気づけられるみよ。これはよいなあ。そう思います。

ラッキーストライク!』はついに大会ですよ。予選が始まって、へえ、チームメイトで一緒に投げるんじゃないんだ。練習ボールでレーンの状態を把握するっていうんですが、もうこの時点で駆け引きが始まってるっていうんですね。見事にはめられたレン。このままじゃ目標の150には届きそうにない。でも、そんな状況でも諦めず、ベストを尽くそうっていうのは、ほんと、ちょっと感動させられますよね。結果、リンの280超えで決勝に進めた。けど、それはレンの頑張りの結果でもある。まさにチームプレイであるなあ。次回最終回を目前に、しっかり部活もの、スポーツものの魅力を盛り込んできて、素敵でした。

『ピチコロスパイク!』、ゲストです。主人公早瀬ピチ子は転校生、っていうんですが、ピチ子か。あだ名じゃなくて、これ本名なのか!? いや、そんなことはどうでもいいか。転校初日に遅刻。職員室を探して迷子。それで遭遇したのが、不良っぽい女の子。パシリとして使われそうになって、しかも同じクラスとかね。でも、この人、不良じゃなく不良に憧れて、入門段階にあるという微妙な人。これ、微妙な状況のまま、騙していくっていうんでしょうか。今回はまだ導入でしょう。この設定で続けてみたらどうなるか、それを楽しみにしたいです。

『あみこみクローバー』、ゲストです。ぬいぐるみ部が舞台。水乃葵、橘ミキ、白鳥ゆうの三人が部員ですね。腸だの胃だの、微妙なぬいぐるみばかり作る、実はセレブのゆう。誉められると妙なポーズで喜ぶミキ。クールでちょっと怒りっぽい? 葵ですね。きらら系四コマとしてのオーソドックス、そんな感じのする、ほのぼのとキャラクター性を押し出してくるタイプの漫画です。落ち着いて読める、穏かな気持ちになれる。だから、こういう感じの漫画、一定量欲しいなって思います。こういうの、結構好きなんです。

『彼氏ってどこに行ったら買えますの!?』、こういうのも好きなんです。というか、亜梨香がいいなあ。キマシタワー! って、もうね。耳年増といってよいのか、こんなデート、あんなデート、理想ばっかりが妄想の中で膨らんで、そんな気持ちを護に乳酸菌で収めてもらう。あんた私の彼氏ですの!? とか、余裕のなさや直情的な感情の現れ、素敵ですわー! いいとこのお嬢さんだから、スケジュール帳が必要ないとかね、こういうやんごとなさがいいですよ。

『放課後せんせーしょん』は、もう誌面狭しとサンタクロースだな! こういう、絵の力でもってぐいぐいと押してくる、そんな見せ方に魅惑されておりますよ。葵はクリスマス当日が楽しみで、けど風邪ひいちゃったりして、でもお見舞いでみんな集まって、おでん、おじや、ケーキでパーティ。お見舞いメインですよね。けど、こういうちょっと違ったパーティの雰囲気、なんだか新鮮で、いいじゃない、そんな風に思ったんですね。コミカルななかにもやさしさ溢れるようで、いいなって思ったんですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第9巻第2号(2012年2月号)

引用

  • 火曜「彼氏ってどこに行ったら買えますの!?」,『まんがタイムきららMAX』第9巻第2号(2012年2月号),160頁。

2011年12月20日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2012年2月号

『まんがタイムきららMAX』2012年2月号、昨日の続きです。

『こずみっしょん!』は臣美さん。いいなあ、どんどんバリューが上がっていくよ。テストが苦手という鈴子に勉強を教えるんですが、同じ高校生とは思えない、そういわれた臣美の答え、高校生じゃないもん。監察員として潜入してる、学生はフリだっていうんですね。最高学府を出て特殊な訓練を受けたエリートだっていうんですね。大したことないといいながら、どこか誇らしげな臣美さん。いや、もう、素敵! 大好きですよ。そして明かされるもうひとつの謎。頭につけられた妙に角張ったリボン。これ、万能ガジョットというんだそう。データバンクにアクセスしたりできる。で、脳に直結してるとか、うわあ、前提となる価値観が違うな。で、テストを前に緊張している鈴子をサポートする、その優しさ、これがまたいいんですね。ほんと、いい友達になって。なんか、しみじみ感じいる。そんなよさがあります。

『カレーの王女さま』。ああ、カレー、食べたい。カレー部の校外活動。海軍カレーを食べに横須賀にいくっていうんですね。電車を乗り継いでいくんですが、ヴィッキーがいまいち電車を理解していない。現地についたらついたで、チェーン店、牛丼店のサブメニューのカレーに吸い寄せられる始末。しかし、海軍カレー、そしてカレーフレーバーの食品数々、ただ事実が提示されてるだけなのに、不思議と面白い。わかりにくいジョークや日本海海戦ごっこ。こういうのも、なんだかいい感じ。作者の味が出ていると思います。

『ふわふわ科学』は、おお生活に役立つ科学ですよ。先生の家に押し掛けて大掃除。カワイイメイド、ミソラを筆頭にそれぞれが好みの服装で掃除する。というか、慌てる先生がすごくいい。丁寧にやれよ、その本使うし! うん、なんかすごく気持ちがわかる感じです。で、科学的トピックは重曹。アルカリ性の重曹で油や酸を中和。アルカリの汚れは酸で落とす。混ぜるな危険、というのも紹介して、この掃除の風景、というかちょっとドタバタ。面白かったです。

『√中学生』は琴ちゃんが普通にしゃべってる! というんですが、そうだ、そうだ、この子は手品で気持ちを伝えていたっけな。なんだか調子が悪くて手品、失敗ばかりっていうんですね。そして手品の話から将来の夢などに話が広がって、なんだかすごくいい雰囲気。確かに夢を追うというの、その途上途上では、実感できないものかも知れませんね。それで、琴ちゃんの手品ですよ。あの結び目の手品。なんと、こういう仕掛けなんだ。今度誰かに試してみよう。増やすのは無理だろうけど。簡単なことで驚いてもらえる、そして楽しんでもらえる。原点に立ち返って、完全復活を遂げて、ここまでの流れ、すっきりとして、とてもよかった。うまい具合に回っていますよね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第9巻第2号(2012年2月号)

2011年12月19日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2012年2月号

『まんがタイムきららMAX』2012年2月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』。着物すがたのカレンとアリスなんですけど、これがまたどえらい可愛くて、美しいなあ。桜のあしらわれたアリスの着物、ちんまりとして可愛くて、かたやカレンは袴にブーツですね。手に扇子持ったりして、落語家みたい。元気さ感じさせる、素敵な対比ですよね。しかしふたりともに、ぱっと周囲をあかるくさせるような華やかさ、晴れやかさがあって、本当に素敵。最高です。

で、本編『きんいろモザイク』なんですけど、扉の三人、日本人組はちょっとビクトリアン? そんな格好していて、可愛いなあ。これ、背後に原稿用紙が散っていて、今回のテーマ「物語」を扉時点で提示しているんですね。漫画に影響されて眼帯したり、けど孫の手っていったいなんなんだ? そんなカレンからエピソードが開かれて、物語、創作のストーリーを考えてみようよって展開になるんですが、烏丸先生の想像がひどいぞ。だって、猫や兎ならともかく、狸って! いや、でも、けど、まあ、愛らしい。

今回の話は、忍がですね、いつもどことなく残念というか、そんな描かれかたしてしまう娘ですけれど、そんなしのの思わぬ才能が語られて、ああ、よかった、ちょっとおじさん安心した。この子、このまま大人になったら、どうやって暮らしていくのだろう。そんな心配、いやしてないけどさ、 — そんな心配が消えました。この子にも秀でたところがあり、そしてアリス、忍の友情の強さの確認されたかのようなラスト。振り返って笑う忍が素晴しい。やっぱりちょっと残念かも知れない子だけれども、でもすごくいい話でした。

『ご注文はうさぎですか?』、これ、また、もう、素晴しいな。扉にチノとココア。手にしているパズルのピース、ああ、ここでも今回のテーマが扉に提示されている。うまいですよね。イラストとしての魅力、ピースに見える紅茶、うさぎのシルエット、それも素敵なら、分割されたタイトルのロゴ。タイトルロゴをイラストの要素に取り込んで、しかも分割してしまうこの大胆さ。すごいよ、ほんと、これまでにも通常のロゴや日本語タイトルを使わなかったりしたことありましたけど、それでもしっかりタイトル、扉としての機能をはたしている。表現の工夫、まとめ方、見せ方の上手が、タイトルがきちんと表示されない不利を上回って機能しているんですね。これはイラスト、一枚絵で表現することの上手がゆえなんだろうな、そう思わされます。素晴しい。

でもって、本編もよくできてる。ぷくつーん、はいいとして、いや、もう、可愛いなあ、ってのもいいとして、勝手に組み立てられたジクソーパズルが発端ですね。よかれと思って、いらんことしてしまうココア。楽しみをとられてしまって、機嫌そこねてしまったチノ。ひとつの出来事から、こうしたキャラクターの個性を引き出して、しかもそれが突飛なものではなく、共感できる、ああわかるよその気持ち、読み手からしても近しく感じられるものであるというのがいいですね。続きの8000ピースの展開も最高で、急にネガティブになりだした…、これはあかん、千夜の突然かつ急激に落ち込むその意外さ、対して冷静な判断にとどまるシャロ、何度見ても笑ってしまう。機能してますよ。キャラクター性、それが見事にテーマにそいつつ、互いに働きかけながら、生き生きとしている。ほんと、見事だと思います。24、25ページをまたぐ2本の落ちの繰り返し、とても綺麗で、紆余曲折へてのチノとココアの仲直り、それも自然ですっと心にはいってくるかのようだった。最後には、なくしたピースが見付かって発端となった問題も解消するし、さらにまた同様の展開があると予感させるエピソードでしめて余韻を残す。ほんと、コメディとしての理想的パターンを描いたんじゃないかと思います。絵が綺麗で、登場人物が可愛くて、これだけキャラクター性をエピソードにそって展開して、話としてのふくらみもばっちり。構成も力強い。見事だと思います。

『LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』は、合宿ですね。部活のイベントをしっかり盛り込んで、けど今回はまだ本番じゃない。本番は次回、なのでその前にちょっと息を抜きましょう、そんな回でした。こうしたイベントが丁寧に描かれるのは嬉しいなって思います。季節にそって進行するのも季節感感じさせていいんですが、ひとつひとつのエピソードに回数重ねて、いろいろ掘り下げてくれる。この漫画なら、椿の自分のまだ能力の足りていないこと、それにショックを受けて、焦って、そして今回は、そんな自分の途上であること、受け入れてるんですね。来年まで待ってください。決して納得できてるわけじゃないけど、でも焦ったり無茶したり、そんなことはなさそう。こういう気持ちの感じられるところが気にいっています。って、千社札とか、よくあるパターンを予想させて崩してくるところ。浅見さんがやたら可愛かったところ。陸上以外にも見どころたくさんでした。扉絵のくびれのない腰とか反則ですよね。

『うちのざしきわらしが』は、『きらら』からのゲストですか。あのみかんで作るわらとか、面白かった。しかし今回は、ゲスト回だからでしょうか、学とわら、ふたりの対話中心で、ぐうたらだらけてるふたり、そうした姿勢にダメージ受けてる学がいいですよね。それから、あのわらの、これやるから元気だすのじゃ〜、ちょっとじんとした。まあ全然持続しないんですけどさ。ふたりの年越しのほのぼの、ずいぶん打ち解けたというか、仲よくなってるところとか、これがいい。学の、わらにそばを用意してやったり、餅つきやってるの見つけて起こしてやったり、楽しませてやろうっていう気持ちが見える。いいお兄ちゃんじゃん。そんなふたりの育ってきた関係、しみじみとしていいなって思わされるんですよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第9巻第2号(2012年2月号)

引用

  • Koi「ご注文はうさぎですか?」,『まんがタイムきららMAX』第9巻第2号(2012年2月号),22頁。
  • てっけんとう「うちのざしきわらしが」,同前,60頁。

2011年12月18日日曜日

『まんがタイムファミリー』2012年2月号

『まんがタイムファミリー』2012年2月号、昨日の続きです。

『はなとふたば』、ずっとなにか陰鬱で内にこもりがちだったユキが、少し変わりはじめましたね。可愛い人、のどかちゃん、そう思ってしまってるユキ。ユキだって可愛いのに、どうしても自信が持てない。のどかのなにげない一言に過剰に反応して、拒絶してしまって、駄目な子だなあ。でも、そうした卑屈な姿勢、葉子から指摘されて、それで変わろうと、素直にのどかの言葉を受け取ろうと思ったんでしょうね。これまでかたくなだった人が、一歩外に向けて踏み出した。花開いていく、そんな描写がすごくいい。これで少しずつでも自信を持てたら、ユキはどんな女の子になるのだろう。その変わっていく未来、楽しみでなりません。

『しずかにしてください』、面白いですね。タイトルのとおり、全体に静かな雰囲気のある漫画です。結構どたばたというか、漫画的ギミック盛り込まれてるんですが、それがあまり気にならない。全体的に省力っぽいというか、けど必要な分をそつなく盛り合わせてあるから、シンプルにすうっと入り込んでくる、そんな感じがします。やる気なさそうな駄目な明泉院静。けど、着付けの免状持ってるとかシミ抜き完璧とか、いろいろ能力高めに設定されていて、それだからこそ残念感が強いんでしょうね。きっとこれからも、こうしたハイスペックだけど残念というのを展開していくのだと思います。わかりやすい。しんみりさせると見せて、さっとかわしてみせる。その塩梅が絶妙です。

『ヒタキあやかしゆき』、矢直ちなみの新作、ゲストです。いいですね。現代版雪女。ヒタキ少年が雪に埋もれていた時に出会った女の子、鈴掛雪とのなかなか進まない恋物語、みたいですね。雪のこと雪女かと思ったヒタキ。自分に会ったことを人に話すなといった雪。ああ、雪女の説話のとおりですよね。そして実際に雪女であった雪。ヒタキからしたら雪こそが妖怪、対し雪からすればヒタキこそが妖怪、あやかしであるという。双方、相手をあやかしと見る、だからあやかしを間に置いた「ヒタキあやかしゆき」、なのでありましょう。あまりにものを知らない雪。彼女のだんだんに人を知り、ものを知り、感情の芽生えていくだろうことを考えると、なにか楽しそう、きゅっと胸のつかまれる、そんなこともあるのではないか。ええ、期待しちゃうのですよ。好きな作家だけになおさらです。

というか、『一緒にかえろう』の完結巻、出しておくれよう。

『くらドル』、いい感じですよ。初詣にいこうと誘われる朔也くん。で、桃の家にいくんですけど、寒いから出たくないとか、ほんと駄目な子らだ! しかし、結局神社に向かう。朔也ひとりを先行させて、その後をつけるという悪趣味な! というか、それでも桃は駄目なのか。ほんと、駄目可愛い子だなあ。対して朔也くんはというと、いい人らしさを発揮して、いやもういい子だなあ。いいやつ、自分なりに頑張りたいと思ってる、けど肝心なところで報われない。そんなやつ! いいなあ。面白いなあ。大好きですよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第30巻第2号(2012年2月号)

2011年12月17日土曜日

『まんがタイムファミリー』2012年2月号

『まんがタイムファミリー』2012年2月号、発売されました。ああ、いよいよ2月ですね。もうじき節分、バレンタインデーでありますよ。さて、表紙は『ぽちゃぽちゃ水泳部』、みなが集まって羽根突きでありますよ。カツ代とはっつー先輩が顔に墨。ということはあゆたん全勝? しかしみな晴着が美しい。あゆたんは裾はだけちゃって、いやんって感じですが、はっつー先輩はあの髪型もあいまってとてもキュート。髪をアップにまとめたかじりんもすごく素敵です。華やかでよいなあ。あと『めがねのキミと博物館』、告知カットがございます。

ラディカル・ホスピタル』は、男子会ですよ男子会。滝沢先生が、ひとり家族に取り残された新年を送ることになって、だからみんなで集まろうっていうんですね。場所は影山先生の家。って、オタク部屋か! 本とゲームが山程ある。歴代Macも山程ある。なんだかこの人も過去や思い出にとらわれて、ものを捨てられない人っぽいですよね。でもって、みんなで麻雀やるんですね。男子会、というか、男が集まったら麻雀というのは、確かに昔ながらで、そうか男子会はすでにあったんだなあ。麻雀でわかる本性、そういう話は実によくわかります。学生のころ、賭けはしなかったけど、麻雀とかやったなあ。こうして遊んで仲よくなる、いいなあって思います。面白かった。

教師諸君!!』は着物の西名先生ですよ。ああ、もう、大好き。コスプレ先生も、ラフな格好も、こうしたフォーマルな服装も、どれもによさがあって映える、そんな人だと思います。しかし公現節のお菓子。なるほど、こういうのは聞いたことあるけど、よく知らないなあ。地方地方のお祭りは、その土地の風土、歴史を反映してとても個性的。日本にもあり、もちろん海外にもあり、知るほどに面白い。西名先生は、それと今泉先生も、そうした祭、風習、習俗を知り、その土地の人達を知る、そうした楽しみを持っているんだろうなあ。で、実演する。いいなあ、楽しそうだなあ。いろいろ失敗もあるみたいだけど、それも含めて楽しそう。しかし深沢先生は夢見すぎです。いや、気持ちはよくわかるんですよ。

『ギュっとして!よねちゃん』はお正月の様子ですね。どこにいく、なにをする、そんなことをいいあって楽しそうな人達の中、ひとりお店が休みといって悲嘆にくれる。どんだけこの子はおにぎりが好きなのだろう。でも、お正月は楽しみ、嬉しいのですね。お年玉もらって、年賀状だして、こういう風物詩。明るくほがらかなよねちゃんが可愛くて、ほんと気持ちいい、清々しいですね。そしてお向かいさんと新年会。いやあ、きみちゃん、可愛いな。よねちゃんは日本人形的可愛さ、みたいに思いますが、きみちゃんはなんだろう、ぱっと華やかで、もう大好きです。そんなふたりが仲良くて、いや、もう、すごくよかったです。

『博士の白衣女子攻略論』は、ほんと面白いな。丹沢さんの付箋、実に駄目なToDoリストになってるんですけど、ここから見える彼女の興味。うん、ビーカーでコーヒーっていうのは、ある種のロマンがあるように思います。でもこうした発想こそあっても、実際に理系の人はしないのか。いや、少なくともここの人たちはしないんですね。普通を説くハカセ。ぱりっとしない白銀くん。女性ふたりはいつもどおりクール。ひととおり盛り上がって、白銀くんが割を食うのもいつもどおりで、そして須藤さんの結論。ああ、納得ですね。より便利に、より安全に、そうした生活の改善が化学によって達成されてきた。こうした視点、実によいなと思いました。

  • 『まんがタイムファミリー』第30巻第2号(2012年2月号)

2011年12月16日金曜日

はぢがーる

 こないだ、この『はぢがーる』っていうのはどうですか、と聞かれまして、ええと、そうねえ、女の子が天使だったかに恋愛課題を強いられて、はずかしい目にあうという漫画です。最初のころはそれほど直撃しませんでしたけど、最近は目覚しい。そんな風に答えたんですね。 いや、もう、実際、そんな感じ。最初のころは、おそるおそる、これはどないだろう、ちょっと踏み加減を確かめ確かめ歩いていくかのようにして読んでいたんです。けど、そんな時期は完全に過ぎ去りましたね。今はもう足裏を全部、踏み締めるようにして読んでる。これ面白い、そんな感触をフルに掴むように読んでいるんですね。

そんなわけで、女の子が愛の神様の卵の提示する恋愛課題に心底困りながらも、一生懸命クリアしていくという話です。ヒロインは紗江、見た目にクール、まさしく高嶺の花といった美少女であるのですが、いやはや、実際はちょっと違う。極端な照れ屋さん。男嫌いどころか、恥ずかしくてコミュニケーションもままならない、そんな人であります。話すのさえもままならないのに、やれ抱き付けだとか、やれ間接キスをせよだとか、無理難題が提示されて、期限内に達成できなかったら一生男性に縁のない未来がやってきますから! ああ、そうか、私は知らずこうして提示されていた恋愛課題を達成できなかったから今もひとりなのか!

いや、私のことはどうでもいいんです。

最初のうちは、ちょっと無理矢理かなって思ってたんですよ。いや、実際無理矢理なんです。紗江が卵に選ばれた理由らしい理由もわからない。たまたま? それで将来の縁を賭けなければならない? ええーっ、理不尽だなあ! そんな風にも思ったんです。けど、この子が選ばれたのって、とにかく照れ屋だから、それだよな。神様の卵はドキドキで育つ。ええ、だから男の子に抱き付くだけで、心臓が壊れるんじゃないかってくらいにドキドキしてしまう、そんな紗江がうってつけだったってことでしょう。で、もうひとつ無理矢理っぽく感じたのは、そんな紗江にちょっとでも気の知れた男の子の友達がいるわけないじゃないですか。となると、身近な誰かってことになる。じゃあ、誰? クラスでそこそこ話ができなくもない、それくらいの、特段以前から好きだったり憧れたりしてたわけでもない、気の弱そうな、あるいは優しそうな男の子、本田涼。彼がターゲットになって、っていうか、たまたま目があったからだけだよな。でも、そんな特に特別でもなんでもなかった相手に、そうした恋愛的イベントを起こさせるとか、ちょっと可哀そうじゃん! みたいに思っていたんですね。

けど、違った。全然違った。最初はたまたま目があったから、目をあわせることができるくらいには身近だったというだけで本田くんだったのかも知れないですけど、課題を進めていくことで、どんどん特別になっていくんですよね。これはいいわ。本田くんが無難だから、じゃなくて、他の誰かじゃなくて本田くんじゃないと嫌だ、そうしたヒロインの欲求、意識が育ってきて、わあ、こうなるとめちゃくちゃ面白いな。実際、恋愛とか、こういうもんかもとも思う。最初はなんでもないはずだった相手が、ちょっとしたきっかけから意識するようになって、気付けば好きになってたみたいなプロセスが、恋愛課題のせいで短期間に無理矢理進行させられてるって感じ。で、本田くん、完全に特別になってしまった。誰でもよくなくなってしまった! これはいい! けど、1巻にはまだ収録されてないんか! 2巻が待たれる!

しかし、クールを装ってる紗江、この子、あの照れながらのハイテンションとか、めちゃくちゃ可愛いですよね。実際、こんな子がいたら好きにならずにいられないよな、なんて思ってたら、うわあ、表紙、カバーをめくった下に、下に! これはたまらん! これはたまりません! 完璧にやられてしまいました。

  • みやびあきの『はぢがーる』第1巻 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 東京:芳文社,2011年。
  • 以下続刊

2011年12月15日木曜日

ニンテンドー3DS

 ニンテンドー3DSが大幅値下げされたのはいつのことでしたでしょうか。一気に1万円下がって1万5千円になった。いやあ、値下げ前に買ったやつらはいい面の皮だよな! って、私だよ! さて、そんな誰よりもはやくニンテンドー3DSに飛び込んだ人たちのために、アンバサダー・プログラムというものが用意されていまして、値下げの差額、それを損したと感じさせないために用意された、ゲームソフトのダウンロードサービスなんですね。その前半分はすでに配信済みで、そしてついに後半分が決まったというんですね。

というわけで、前半分のおさらい。

  1. スーパーマリオブラザーズ
  2. ドンキーコングJR.
  3. バルーンファイト
  4. アイスクライマー
  5. ゼルダの伝説1
  6. レッキングクルー
  7. マリオオープンゴルフ
  8. ヨッシーのたまご
  9. メトロイド
  10. リンクの冒険

これ、『ゼルダの伝説』と『リンクの冒険』が遊べるというのが嬉しくってですね、それでいつ遊ぼうか、そう思いながらまずは『メトロイド』をはじみてみたら、これが難しくて、しかも攻略本なしだと、どこをどういったら正解なのかがわからんときまして、いやもう、きつい。そんなわけで、ほかのソフトも全然遊べていないという状況です。この10本の中で持っていたのは『スーパーマリオブラザーズ』だけ。『ゼルダの伝説』は書き換えで遊んで、『メトロイド』、『リンクの冒険』、『バルーンファイト』、『アイスクライマー』、『レッキングクルー』は友達が持っていたので、それで遊んだ。このチョイス、名作をピックアップしているなあ、そう思わせるものがあって、だから遊んだことのないものもきっと名作なのだろうと思わされます。

そして後半です。こちらはGBA用ソフトで、今後販売されることはないというんですが、いやいや、そんな気を使ってくれなくっていいって。欲しがる人がいたら、その人たちにも売ってあげてよ、そんな気にさえなってしまいます。

  1. F-ZERO FOR GAMEBOY ADVANCE
  2. スーパーマリオアドバンス3(『ヨッシーアイランド』の移植版)
  3. ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし
  4. ファイアーエムブレム 聖魔の光石
  5. 星のカービィ 鏡の大迷宮
  6. マリオカートアドバンス
  7. マリオvs.ドンキーコング
  8. メイド イン ワリオ
  9. メトロイドフュージョン
  10. ワリオランドアドバンス ヨーキのお宝

この中で遊んだことのあるものは、ひとつもないですね。けど名前を知ってるもの、そのものでなくともシリーズの名前を知ってるものは多い、というか、知らないもの、ひとつもないじゃんか。『星のカービィ』、『ファイアーエムブレム』ははじめてプレイすることになるのかな。『ファイアーエムブレム』は名作と名高いですよね。なんか、全員生き残らせようと思うと、それはそれはものすごい大変だって聞いています。だから、最初はとにかくプレイして慣れて、次に生存を狙う、そんな風にしたらいいのかな。いや、その前にちゃんと他のものも遊べって話ですよね。ええ、ちょっとずつでも進めていきたいなあ。

計20本のソフト。全部遊ぶのは大変でしょう。だから、気が向いたらプレイする、そんな感じで遊んで、気にいったら深く楽しめばいい。そんなくらいの気持ちでいたいと思います。あんまり一生懸命すぎるのも変だし、それが楽しい体験となったら、自然深く遊ぼうと思うことでしょう。しかし、このプログラム、いい出会いをたくさん得られた、そんな風に思っています。

2011年12月14日水曜日

iPhone 4S

iPhone 4s先日、iPhone 4Sを購入したといっていましたね。私にとって、はじめてとなる携帯電話であります。さて、最近の携帯は動画も撮れんねんで? とはいいますが、私はまだiPhoneで動画を撮ったことがなく、そんなわけで今回の話題はiPhoneで撮る静止画であります。カメラですね。iPhoneのカメラはかなり出来がいいので、iPhoneを入手してからデジタルカメラを持ち歩かなくなった、というのは友人の談。私は普段使ってるのがGR DIGITALなので、さすがにスマートフォンに搭載のカメラがこれを置き換えるということはありえない。でも、iPhoneのカメラはこれでちゃんと使いどころがあるのでした。

GR DIGITALじゃなくてiPhoneのカメラを使うシチュエーション、って、まあ簡単な話なんですが、まずひとつはズームを使いたい場合ですね。iPhoneのカメラって、レンズが5枚で開放F値が2.4、それで800万画素というのはわかってるんですが、それ以外は正直よくわからん。このズームってのはいわゆるデジタルズームってやつなのかなあ。わからんのですが、とにかくズームができる。GRの画角では撮れない絵が撮れて、ちょっとこれは嬉しいですね。いくらコンパクトとはいえ、GRに加えて他にカメラを持って歩くというのはちょっとやりすぎだと思うので、こういった別の用途で持つものに、使えるカメラがついてくるというのはすごくありがたい。

そんなわけで、iPhone 4Sで撮った写真。それとGR DIGITALのを並べてみましょう。

Snowman on Christmas ornament

Snowman on Christmas ornament

別の日に撮ったので、ちょっと寄り方、構図が違ってしまってますけど、同じ被写体を撮ったものです。上がiPhone、下がGRです。GRの方が発色がおとなしくて、iPhoneの方が色味が派手ですが、それでも自然な感じの色合いだと思います。

Takoyaki

Takoyaki

同様に上がiPhone、下がGR。この色合いの違いはホワイトバランスを修正したGRと、カメラまかせにしたiPhoneの差だと思います。ちょっとGRがスローシャッターすぎてブレてる? それとピントが後ろにいってしまってますが、人にこんなの食べたよと説明したい時にはiPhoneの方がよさそうに思います。GRは寄りすぎておかしくなってる、って、なんであんなに寄ってるんだろう。多分、手ブレをふせぐために肘をついてるとか、そんな理由ですね。

iPhoneで写真を撮るのは、他にはtwitterやメールで、こんなところにいった、あるいは、こんなの食べたみたいに報告したい時ですね。たこ焼きはその目的で撮ったものでした。写真を撮ってすぐに送れるっていうのは、ほんと、携帯電話などネットに繋がる、メールの送れる端末にカメラがついてからのトレンドなんだなあって実感させられました。

そんなわけで、他に数枚。

Japanese maple

Snowman on Christmas ornament

これらをGRではなくiPhoneで撮った理由は、単純にGRを持つのを忘れたから。ええ、カメラを忘れてしまった時になんかにも、iPhoneのカメラは大活躍です。

  • iPhone 4S

2011年12月13日火曜日

『まんがタイムジャンボ』2012年1月号

『まんがタイムジャンボ』2012年1月号、昨日の続きです。

『でり研』は、冒頭扉の海原裕子、これは七五三の風景なのかな。可愛いお嬢さん。手にはクマのぬいぐるみ抱いていて、なるほどこれがあの「けど怒ってる」時のクマであるか。大事なクマ、愛しいクマ、けれど怒ってる、その怒りが向けられるのがあのクマ、ということは、両親に対する思い、それを一身に受けているのがあのクマであるのかも知れません。しかし海原のいう、パパやママに届かなかった信号が大仏くんに届いたというの、それは逆にパパやママに対してよりも、より強く信号を発した相手、それが大仏くんだった、そんな風にも見えてしまったのですね。素直になれない海原。けど素直になれる相手を見付けたのかなあ。そうした海原の変化はとても好ましいと思えるのだけど、なぜかちょっと面白くない。いや、漫画としては面白いんですよ。

『ふみ姫様は知りたいざかり!』、枕辺しょーまの新作ゲストです。絵の感じがちょっと変わってる? 以前よりちょっとかっちりした風になっていて、けど根幹にある可愛いさは変わらない、というかいや増している? 世間知らずのお姫様、ふみ姫が家出をした。でもって、浮世絵絵師弥七のもとに転がりこんでくるのですが、打ち首をやたら怖れるおいつ。いや、まあ、怖れるわなあ。しかし、姫様の泥にまみれたその時の感動の表情。畑仕事を終えて給金を貰った、その喜びの描写。いや、これいいですよ。素直に喜びや感動を表情に表すお姫様のお話、これは見ていてなにか気持ちいい、そう感じさせるものがあっていいですね。

『太陽くんの受難』、クリスマスのお話。みんなで太陽くんの家に集まってパーティーしようというんですが、いきなりやってくる。でも、それを予感してるという太陽くん。うん、受難慣れしてますね。しかし小暮さんがいい感じ。眼鏡だから、小柄だから、サンタだから、トナカイだから、じゃなくて、あの外出着、帽子、ケープ、長い丈のスカート、完璧だと思います。どんどん推してくる、そんな先輩たちの中、太陽くんにそっと寄り添うようなところがあって、いい感じのふたりだなあ。穏かで、とてもいいと思う。そして最後にみんなから太陽くんにお礼。この、使いっぱなしじゃなくて、ちゃんと労うところ、この人たちのいいところだなって思います。うん、見てて気持ちいい。

『はなな大増刷』は、先生が自爆だ! 少女漫画音読を自ら提示して、結局自分が一番恥ずかしい。いや、もう可愛いな。ほんと、めちゃくちゃ可愛いな。この先生、大好きです。でもって、今回は連続するエピソードの発端になる回ですね。岡村とはななが組もうというんです。岡村が小説を書く、それにはななが挿絵をつける。イメージをまとめるのにフィギュアを使ってみたり、ええと、あれはピンキーストリートみたいなのかな? よりよいものになるよういろいろ工夫して、その過程、頑張りの様子が素敵です。で、郁子ちゃんも挿絵の仕事をすることになるっていうんですね。この郁子ちゃんとはななが、違った場で、同じものに取り組もうというのがいいですね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第18巻第1号(2012年1月号)

2011年12月12日月曜日

『まんがタイムジャンボ』2012年1月号

『まんがタイムジャンボ』2012年1月号、発売されました。表紙、メインは『じょしもん』。サンタクロースの扮装した美々。彼女を中心に、ヒロイン5人がサンタクロース衣装です。『レーカン!』、『でり研』、『Ohでりしゃす!!』、『おねがい朝倉さん』、『花。の任侠物語しずか』、なのですが、しずかさんだけなんだか微妙に違和感あるな、って、あ! これサンタクロース関係ない。制服だ!

『レーカン!』が強烈でした。のっけからのインパクト、天海さんイメチェンのショック、というか、新キャラかと思った。けど、それじゃない。天海さんについていた昔の女子高生。この人の会いたい人は誰なのか。いや、予想してたんだよ。で、予想どおりだったんだよ。というか、たいていの人が、なるほどこの人かってわかったと思う。ちゃんとわかるように描いてあったから。で、これだけはっきりわかるようになっていて、きっとくるぞ、ほらきたぞ、しっかり受けて持ち堪えるつもりでいたというのに、まったくでした。押し切られるというような感覚はなく、気付いたらもう遅かった。あれは、だめだ。抗えるものではありませんでした。彼女もレギュラーになるのかしら。それはどちらでもよいなあ。そう思います。それはそうと、MK5、これ面白かった。代返侍は最高です。

『炊飯器少女コメコ』、じわじわときますね。粥しか炊けない炊飯器、コメコ。尊への好感度が上がると、うまく炊けるようになるんでしたっけ。だから、まだふたりがそんなに仲良くなっていないってこと、なのでしょう。それで今回は、よねちゃんのアイデア。粥しか炊けないならリゾットにでもしたらいい。いろいろ工夫して、それでおいしいといってもらえて、コメコがいいですね、静かに嬉しそう。これでちょっとでもレベルアップしていくのかなあ。

『乙女ほるもん』、ゲストです。主人公日渡良介は一人暮らしの高校生。特技は女子力らしいですが、まあ料理ができてお菓子も作れてラッピングも上手。あと、どうも手芸やらもろもろも得意みたいです。で、そんな彼が地球防衛部やらという怪しい部に誘われる。人間の雄に寄生し入れかわるという地底人と戦うというんですが、なんともいえん不思議な話だな。そう思っていたら、なるほど地底人がやってくるというのか。名前はミミ。ミニサイズ。こんなのが人に寄生する? なんかよくわからん、そんな設定でとにかく次回に期待です。

『ちっこいんちょ』は、委員長が頼まれて家庭教師ですよ。中2の弟の数学を教える。って、おどろきのしっかりぶり。普段は塗り潰された目でマスコット的可愛さの委員長が、なんだろう、今回はえらい美人さんに描かれていて、なるほどこれは弟大紀の目から見た委員長像なのか? ちゃんとお姉さん。それで誉めてくださる。見事な笑顔で! って、こりゃ少年が憧れてしまうのもしかたないと思います。いやほんと、素敵なお姉さんです。

  • 『まんがタイムジャンボ』第18巻第1号(2012年1月号)

2011年12月11日日曜日

『まんがタイムきらら』2012年1月号

『まんがタイムきらら』2012年1月号、一昨日の続きです。

少女公団アパートメント』はクリスマスの話。ちさのうちに集まって、みんなでパーティをするというんですが、芦花が飾りすぎるっていうのがですね、実によいじゃないですか。玄関に歓迎、おいでませとくる。これって、サンタクロースを待ち侘びてのことなんですね。ええ、サンタクロースの存在を信じてるろか。さすがにこれはフィクションならではだろう、なんて思うんですけど、なにか夢があっていいと思うんですね。サンタクロースという夢と、サンタクロースを信じているという夢。自分にはそうした時期がなかったから、なおさらなのかも知れません。シャンメリーを飲むなつみ、ビールを飲んでるつもりになってるろか。過剰にハイテンション。それだけ楽しみで嬉しいから、なんでしょうね。ほんと、最後まで楽しい話。いいエピソードでした。

『ハルカにめぐる!』、ゲストです。写真部が廃部の危機。もしかして部員数が少ないから? と思ったら、違うらしい。む、珍しい展開かも。部費、前借りしすぎ、ってまた珍しい理由。提示された部を存続させるための条件、それは写真部らしい写真を撮ってこいというもので、盗撮やらコスプレ写真やら、いろいろ迷走するんですけど、最後に提出された写真、あれはよかったです。部長ハルカは、なんだかいろいろ困った人でありますけれど、ちょっと露悪的ではあるものの、ちゃんと写真に向かい合おうとしている、そんな姿勢がちゃんと描かれた。あのめぐるの視線、あれを部長も共有してるのだろうなあ、そんな風に思わされたのですね。写真というものは、カメラという機材やそれを扱う技術、そこにも面白さはあるけれど、その本質は被写体に向き合い、それを見つめる眼差しにこそあると思う。だからこそでしょう、このラストはいいと感じました。

『だいすき♡』は、志津さん、大変だな。太一が香乃を誘って一緒に下校。それで千夜も志津も大慌てするっていうんですが、ほんと、志津さんは大変だな。千夜も大事だけど、太一の一番でいたい気持ちも強いんだ。ほんと素直でなくて、けれど可愛い人。しかしそれで買い食いのはしごにつきあわされる千夜も大変だ。結局は誤解、というか考えすぎというところに落ち着くんですけど、太一の香乃に頼った理由。それは千夜なのか、それとも志津なのか。流れからいったら志津だよなあ、って思ったら、両方か! この兄貴はなんのかんのいって気のきく、いい男だなあって思います。いや、まあ、香乃はほったらかしとか、えらいことになってますけど。彼女にはちゃんと別になにか用意してある? あるいはこの買い物の最後になにかお礼があるはずだった? 謎です。実に謎です。

My Private D☆Vはハトポポコです。笑顔が好きです、そういいながら、いやいや、それはなんかちょっとどうか、そんな絵をぶつけてくるあたり、まさに自分のやるべきことを理解し、ただただ遂行している、そんな気概が感じられますね。けど、あるいはこの人は、こういった残念なキャラクターの残念な瞬間、それに萌えを感じているんじゃえないかって思える節があって、だからこのMPDVこそは正しくこの人のツボを表してるんじゃないかって思えます。

  • 『まんがタイムきらら』第10巻第1号(2012年1月号)

2011年12月10日土曜日

RICOH デジタルカメラ CX4

Lunar eclipse12月10日、今夜は皆既月蝕! というわけで、晴れたらよいなあ。そう思っていたのですが、ええ、京都ではぎりぎりで晴れてくれて、いやあ、見事晴天でありました。8時ごろはほぼ全天に雲がかかっていて、これは無理だなって思ったものでしたが、いやもうラッキーでしたよ。だんだんに欠けていく、そんな月を見ることができました。で、せっかくだから写真を撮りたいなあ、そう思ったんですが、私のカメラは28mmズームなしのGR DIGITALときています。正直、月蝕とか無理。なので、母のカメラ、CX4を借りて撮ってみました。

普段CX4を使ってるわけではないので、詳しい設定とかわからない。なのでわかる範囲で設定して、フォーカスは無限遠でいいですよね。露出補正はマイナス一杯に振って、ホワイトバランスはオートでいいや。それで撮ったんですが、いやいや、これでもまだまだ露出がオーバー気味。なので、街灯で露出を合わせ月に向けるということをしていました。

けれどこれで問題が。というのは、皆既月蝕は地球の大気で屈折した光の関係で、色が赤くなるというんですね。これ、オートホワイトバランスでは見事に白く写ってしまうわけです。なので急遽ハガキを持ってきてホワイトバランスをマニュアルで設定。こうして撮った月蝕写真がこれらです。

Lunar eclipse

Lunar eclipse

Lunar eclipse

Lunar eclipse

Lunar eclipse

Lunar eclipse

Lunar eclipse

Lunar eclipse

RIMG0355

徐々に欠けていって、皆既で見事赤くなったところを写せました。正直、エントリー向けといってもいいCX4でここまで撮れることに驚きです。いやもう、ほんと、よく撮れました。

2011年12月9日金曜日

『まんがタイムきらら』2012年1月号

『まんがタイムきらら』2012年1月号、発売されました。表紙は『あっちこっち』。お待たせ! アニメ化決定! ですよ。おおう、アニメ化か。表紙イラストは伊御さんとつみきさん。ふたりが並んで立っている、そのつみきの寄り添う様子が、ああもう、とてもよいですね。しかしアニメ化。盛り上がってるなあ、きらら誌!

チェリーブロッサム!』、実にいいですね。大咲の家に押し掛けるようにしてクリスマスパーティー、というんですが、そうなると当然妹沙咲野が不機嫌になるというわけで、あのあからさまな排除姿勢。盛り塩、十字架、ってお化け、怪物扱いなんですね。しかし、今回、大倉山先輩が素敵。デートしなさい、眼鏡装備、そしてあのマフラーですよ。長い髪がね、マフラーにまとめられてる、あれ素敵よね、可愛いよね、エレガントよね。で、大咲の性志向が結構大変なことになってることがばれて、いや、そんなもん隠すなよ。普通に置いといても、誰もわかりゃしないよ。そしてマンガ肉のぬいぐるみ。あれ、いいなあ。すごく可愛いと思います。いいプレゼントですよ。

『プレフレ』、プレシャス・フレンドの略みたいですね、ゲストです。女の子3人がメインのお話。楓、椿、樹の三人。わお、椿が超好み。ってのはおいとくとして、駄目な子ですよね。椿は眼鏡でおしとやか、そんな見た目なのに、実は不真面目、勉強よりも運動が好きなのか。対して樹。ボーイッシュでスポーティな雰囲気なのに、運動が苦手。このギャップ、いいですね。けど、椿は運動着も似合ってて素敵と思うのよ。人の悪い椿。翻弄される樹。ふたりをいなしたりまとめたりする楓。仲良いみんな。これ、実にいいコミュニケーションが成立してて、見ていてすごく楽しい、わくわくする。これはいいです、とてもいいですよ。

『スマイル・スタイル』、百合の妹登場ですよ。おおう、ちゃんと面影がある。でも、なんで同じ寮にいないのだろう? そう思ったら、なるほど、中学生には寄宿舎が用意されてるのか。山崎桜。素直でいい子、可愛い子。先輩たちに可愛がられて、そしてあの先生にロックオンされて、いやもう怪しくて実にいいです。いい匂いのする女の子。可愛いもの好き、それで互いになでなでとか、こりゃたまらんな。しかし面白いのは、寄宿舎を経験していた皆と、高校からの編入なので寄宿舎を知らない百合。この、話題に取り残される百合のぽつーん感が実によく出てて、いやあ面白い。あと百合の噂の強烈さ。いや、もう、素晴しく面白い回でした。最後の最後まで面白かった。

『ゆるコワガール!』、ゲストです。女の子たちが集まって怖い話。主人公はひより。怖い話が苦手な女の子。この子とキョーコちゃん、オカルトが得意なのかな? このふたりをメインに、みはるとメイが加わって怖い話、って感じですね。けど、ただ怖い話をするだけじゃなくて、オカルトらしい話があり、怖い話のはずがなにか評価がおかしい人がいたり、そして全然怖くない話でも怖がってしまう。このちぐはぐが最高でした。しかしそれ以上によかったのが、ここで語られたテケテケの怪談。これがちゃんと後に生きてくる。あの、オカルトとか楽勝っぽく見えていたキョーコちゃんが静かに倒れる。あのコマ右下に記されたカウント、なるほど隣り合った四コマは同時性を持ってるのね。刻々と進行する事態を見守る、そんな気持ちになれて、いやあ面白かったです。展開が丁寧、全体をうまくまとめあげて、絵もきれい、キャラクターも可愛くて、しかしこれがまだ序章であるとかね、続きを期待させる、そんな引きもとてもいい。これは期待します。これは期待しないではおられません。

  • 『まんがタイムきらら』第10巻第1号(2012年1月号)

2011年12月8日木曜日

『まんがタイム』2012年1月号

『まんがタイム』2012年1月号、昨日の続きです。

『ハードボイルドになりきれない』は、のっけからなにかシリアスそうな展開匂わせて、けど、全然そっちの方に向かわないっていうのがこの蔵前って人なんでしょうね。大切なものといわれ、塔子くんと思い付かない。仔猫ちゃんといわれて塔子くんのこととわからない。ああもう、塔子くん、不憫だな。しかし、これがコメディでよかった。そうでないなら塔子くんが酷い目にあってたかも知れない。楽しいコメディでよかったです。自殺志願者とかもね、きっと大丈夫、安心して読める。ちょっとしたスリルと、そこに浮かぶ面白さ。好きです。塔子くんも大好きです。

天子様が来る!』は切ない話からスタート。私も受けても落ちそうな予感がします。この漫画は繰り返しのネタが多いですが、その繰り返しが和尚ボンバーにまで昇華されて、これは素晴しい。毎回、ちょっとずつ、期待に応えながら予想を上回ってくる。そんな安堂友子という人は素晴しいと思います。

『もいんの高校野球日誌』、やっぱり素晴しい。あれ、トレンカっていうの? 女の子のおしゃれについて全然知らない、なんでも野球中心、そんなもいんがもうたまらんです。インフィールドフライで事前にさばかれてしまう男の子もいい感じ。ウメ子、彼女はもいんのことよく理解して、とてもいい。でもって顧問。今宮マキ。この人、今後もこうした感じでもいんの神経逆撫でしていったりするのかな? あるいは、もいんにしこまれていくんでしょうか。どうなるかわからないけど、もいんの魅力を引き出す人であるのは確か。ええ、この漫画はもいん中心。そんなところも実によいです。

  • 『まんがタイム』第32巻第1号(2012年1月号)

2011年12月7日水曜日

『まんがタイム』2012年1月号

『まんがタイム』2012年1月号、発売されました。表紙はクリスマスがテーマですね。メインにサンタクロースの格好した『おとぼけ課長』がありまして、たくさんのプレゼントを持っている。そのまわりに、プレゼントをもらってる『みそララ』麦田さん、木の葉サンタにプレゼントもらってる畑中さん、そして和装サンタ? 『わさんぼん』の牡丹です。

みそララ』は化粧の話。三人娘が連れ立って買い物に出掛けるのですが、ああもう、3人が3人ともに可愛いな。麦田さんのケープ、フェミニンな雰囲気強めて可愛いなあ。粟屋も粟屋で可愛いんですけど。しかし面白かった。ちょっと私にはわからない世界。化粧道具、そしてプロの化粧。また試着の風景なども素敵で、あの粟屋のイメチェン、あれは可愛い。でもヒールなのか。ヒールはあんまし好きじゃないんだよな、って私の好みをいってもしかたない。おそらくは、女性にとっては、あるあると共感覚える話なんでしょうが、私にとっては、なるほどそうなのかと思う、そんなエピソード。たいへん面白かったです。

『ロコ・モーション』、連載ですね。ゲスト掲載の続き。つまりヒロイン伊那路ヒロコの一年ダブり、卒業後の話であります。モコに約束したとおり、無事わかば鉄道に採用されたロコ。そこで新入社員として研修をうける、ええ、鉄道会社社員としての職場ものということですね。ロコの同期、岡谷美鈴と一緒に天竜助役から研修をうける。その内容は実際のものに近いのか、それはわかりませんが、面白い。あの600mを走れというものなど、これは実際あるんじゃないかな、そう思わせるものがあって、なるほど、そして漫画としても面白い、そんなところありまして、実にいい感じです。あのロコの活躍、それが社内報に載って、モコがそれを見て、いや、友達なんだから会おうよ、って会ってないわけじゃないのかな? この友情が続いている感覚、とてもよかったです。

『営業侍和華さん』、いい感じです。値下げを要求されておかんむり。それをたしなめる吉田、そして和華さんの交渉風景など、まともな視点がちゃんと描かれてるから、和華さんの奇行がぱりっと目立つのかな。面白いですよね。で、銃刀法。面白いですよね。あの、立場が突然逆転させられた感じ、いや、そんなこたあわかってるけどよ、でもお前がそれいうかな、みたいな感じ。でもいい返せない、そんな感覚が肌に伝わるようで、見事でした。おかしい漫画なんですが、そのおかしさがちゃんとおかしみになっているから、読んでてすごく楽しい。読むごとに面白くなっていく、そんな感触があります。

  • 『まんがタイム』第32巻第1号(2012年1月号)

2011年12月6日火曜日

『まんがタウン』2012年1月号

『まんがタウン』2012年1月号、昨日の続きです。

三色だんご』、クリスマスですね。お母さんがカラフルケーキを作るのに、黄色のフルーツを買い忘れてしまった。それでゆで卵がのったケーキが出てくるっていうんですね。こういうセンス大好きです。というか、市川さんですよ。いつぞやのスター松山尊が再登場で、いやもうめちゃくちゃ面白い。もちろんなでしこ、よもぎも面白いんですけど、今回は全部松山尊にもっていかれたように思います。いやもう、最後、市川さんはどうなったんだろう。もう、最高でした。

『ケイくんとアヤメさんがルームシェア』は実に安定して面白いですね。クリスマスです。どうでもいいけど、アヤメさんのパンツは色気がないというか、なんかラッキー感が薄いよね。さて、クリスマスです。なんだか冷めちゃってるケイくん。そんな彼のためにクリスマスパーティーの準備をしてくれるアヤメさん。自分がやりたかっただけだから、そういって、ケイくんのちょっと嬉しそうな様子を見て安心している。いいお姉さんだなあって思ったんですね。そして、ぽふ。いやもう、ケイくん、よかったじゃん。もう、ふたり結婚しちゃったらいいのに。莉理ちゃんには悪いけど。で、三本松セイジ、この人はなんなんだ。今後、なにかかかわってくるのかなあ。謎の人です。

『せんせといっしょ!』、最終回でした。って、うわー、なんてこったー。園長先生の幼稚園をやめようと思ってる発言からスタート。2年ほどを目処にやめようかなっていっている。身寄りもないし、手伝ってくれる人もいないし、いろいろとしんどいらしい。しかし、これをもって、時間がとまればいいのにという先生たち。対して未来に希望いっぱいの子供たち。あの対比、それから反省、その展開は素敵でした。で、ラストですよ、ラスト。いやもうびっくりだ。こんなネタが仕込まれてたんだ。園長、実は莉緒の伯母さん。あの、園長が伯母さんだー!! っていう叫びが見事でした。しかし面白い。だからこそ終わったのは残念でした。

  • 『まんがタウン』第13巻第1号(2012年1月号)

2011年12月5日月曜日

『まんがタウン』2012年1月号

『まんがタウン』2012年1月号、発売されました。表紙は、最初我が目を疑った、というか、違う雑誌だと思ってて、ヤングなんたら系のね、まったく違う雑誌だと思って、見ながらも見付けられなかったくらいでした。表紙には、渡り廊下走り隊7の面々が勢揃い。アニメ『クレヨンしんちゃん』の主題歌を彼女らが歌ってる? ってことみたいですね。ともないポスターもついてくるっていうんですが、申し訳ないけど、しんちゃんもアイドルにもそんなに入れ込んでない自分にはあまりピンとこない表紙、付録です。

『めざせ!山カゾク♪』、連載エッセイみたいです。作者たかせシホ。この人が当然語り手です。最近、山がはやってるんですか? というわけで元・山ガールの作者が家族を巻き込み山に登ろうという漫画みたいです。でも、オットとムスメはインドア気質なんだ。前途多難だなあ。そんなオットをアウトドアに目覚めさせようとキャンプ用品店につれていくんですが、いや、この戦略は正しいと思います。ばりばりインドアの私も、道具の機能性には弱いです。で、道具を持てば使ってみたくなるんですよ。しかし、実際、このオットをキャンプにまで連れ出せるかはわからんですけど、その紆余曲折は面白そうと思います。いや、しかし焚き火か。私がかつてロープの結び方(もやい結びとかね)に興味持ったみたいな感じですね。わかりますわ。

『蝶のように花のように!』はクリスマスですよ。扉に主要4人のサンタクロース衣装。本編でもサンタクロース衣装なんですけど、その前に一希がちょっとくたびれてる? あのどうしようもなさ、実にいいですよ。あれ彩香の前だからなんでしょうか。だとしたらやっぱり彩香は彼女の特別なんでしょうね。そして会社でクリスマスパーティ。一希が用意したセクシーサンタコスチュームとやらを彩香も着るんだけど、いやいや? けど、可愛いよね。あんまりセクシーじゃないけど、可愛いよね。しかし一希が山村さんにはたかれるのは定番。こういう定番ネタがあるキャラクターはおいしいなあ。そんなこと思わされて、そして綾ちゃん自撮り。可愛いなあ。ええ、可愛い人だと思います。

『かしこみっく』、素晴しいな。通知表のお焚き上げ。これがちゃんと後につながるのもいいところ。ちとせの大掃除。この子、ほんといい子だな。そして火の用神。この神様はなんて名前でしたっけ。見事にいじけてる。イナリ様は容赦ないな。この漫画は、実に良質なコメディを提供してくれて、素直に楽しく読めて大変よいです。イナリ様のプレゼントの話も、いろいろに展開して、すごく面白い。ほんと、ちとせ、素直に感情、感謝の気持ちを言葉にする、いい子だなあ。「るん」です!

  • 『まんがタウン』第13巻第1号(2012年1月号)

2011年12月4日日曜日

YAMAHA GL1 ギタレレ

 寝付けない夜にはギタレレ。いや、もし壁の薄い集合住宅住まいとかならさすがに無理でしょうけど、隣りとちょっと離れてる一戸建てとかだと大丈夫なんじゃないかな? 大きな音のしない楽器。小さなボディ、軽く手にとって、軽い気持ちで弾ける。そんなところが魅力です。ピックなどを使わず、フィンガーピッキングでそっと弾いてやれば、秋の夜長にちょっと気持ちを休めたい、あるいは暇をつぶしたい、みたいな時のよい友となってくれる。そんな気持ちに近しい楽器、それがギタレレだと思います。

しかし、この楽器を買った当初は、なんて弾きにくい楽器なんだって思ったものでした。小さなボディはいいんです。けど、これって構えにくい、持ちにくいってことにも繋がって、ようよう弾くに弾きにくい。背を曲げて、身を縮こませて弾くしかないのんか? そう思っていたものですが、慣れてくるとなんとかなるもんですね。右のももにボディを置き、ちょっと立てた左足にもたせかけるようにしてやるといい。チューニングは、ギターのスタンダードなものより4度高いだけで、各弦の関係はギターに変わらないから、ギターと同じく弾ける。フレット間は狭いけど、ナット幅はそこそこあるので、フィンガーピッキングで弾くのも苦ではない、そんな感じであります。

これを、ぽろんとコード弾きながら、1弦2弦あたりでメロディを弾いてやるのがいい感じ。優しげな音がして、これはテンションがそんなに高くないからなのかな。おそらくは、ギターでもウクレレでもない、そんなボディの影響もあるんだろうと思います。調べてみればYAMAHAはギタレレ以外にもミニギターをいくつか作っていて、クラシックギターがあればスチール弦のFGタイプもあって、でもこれらはよりギターに近いのだろうなと思います。

よりギターに近いもの、そうでないもの、それぞれに違った個性があって味があって、使いわけは楽しそう。そんなこと考えると、またいくらでも楽器を増やしてしまいそうですが、けれど今手元にあるのはギタレレ。夜に弾くにはいい楽器。ちょっとの時間をギタレレで過ごす。それはなかなかに心地よいものです。

2011年12月3日土曜日

『まんがホーム』2012年1月号

『まんがホーム』2012年1月号、昨日の続きです。

『さくらんぼ。』、怒涛の最終回でした。悪いファン連中のやっかみが原因で、レイと会えなくなったさくら。そんなところに、大量の寿司の注文が! この漫画のいいところは、レイとさくらの関係、それを応援しようとする人達がいる、それだと思わせる展開、最終回でありました。最後の最後に男を見せた健太や、散々反対しながらも、レイにさくらの到着を握りのネタでもって伝えてみせた大将。そうした皆の気持ち、最初はライバルだったり反対してたりといった人達が、ついには味方になるまでがちゃんと描かれていたものだから、このラストがより魅力的になったのだと思うんですね。しかしそれでも親父さんはレイにいじわるしたりして、このあたりの素直じゃないとこ、困った、けれど可愛いおっさんですよ。ええ、いい最終回でした。

『紫乃先生〆切前!』は清野さん、ずいぶんとあからさまになったものですね。最初のうちは紫乃先生が一方的に意識してるみたいだったのが、今や清野さんの方が必死っぽい。こういう、恋愛メインの展開の方が好まれるっていうことなんでしょうね。条件が満ちるまでは成立しない恋愛状況。その気になればいつでもゴールに雪崩れこめる、そんな感じだけれど、つまりは可能な限り現状を引き伸ばせるということでもありましょう。互いに好き好かれながら、それをはっきりさせず、作家と担当として駆け引きしあっている。不思議な関係だけど、この互いに騙しあうようなところはかなり好きなので、是非長く続けて欲しいと思います。

『ただいま独身中』は、めずらしく登場人物が恋愛を意識しているというのに、誰もうまくいきそうにないっていうのがおかしくて、彼氏のいる操はオタク趣味重視でちっともうまくいってなさそうだし、ヒロイン楓はそもそもからさっぱりだしで、このうまくいかない空回り、面白いわ、すごくいいわ、気にいっています。しかしね、楓のいう年重ねるごとに恋愛下手にっていうのはわかる気がします。ことは恋愛に限らないのかも知れないけど、分別がつくというのは飛び込めなくなるってことにかなり近いと感じられて、恋愛に関しても、また新しくなにかをはじめようっていう場合においても、保身に走ってしまう。楓なんかは随分コミカルな生き方してるように見えるけど、それでもこうしたリアル感じさせる言動なんかがあって、これが実に効くんですね。いいですよ。この生身な感触が最高です。

つくしまっすぐライフ!』は、なずながなんだか大人っぽくなったなあ。恋してるからか!? それとも描き方が変わったのか!? いずれにしても、ちょっと凛々しい、そんなお嬢さんになっていると感じられます。年の瀬ににこにこ。五行さんがらみだなと察した友人たちに発言封じられて涙目とか、可愛い人であります。なかなか会えない。そんな人になにをプレゼントしようと迷う。あの仕方ないと溜息をつくなずななどは大層色気があって、対してコンビニ店長の想像に出てくるなずはは今ひとつだなあ。色気、魅力などは作為にではなく、自然にこそ発するということなのだろうと思うのでした。しかしほのぼの穏かなカップル。いい関係だなって思うのでした。こういうの理想的ですよね。長く付き合えそうなふたりだと思います。

  • 『まんがホーム』第26巻第1号(2012年1月号)

2011年12月2日金曜日

『まんがホーム』2012年1月号

『まんがホーム』2012年1月号、発売されました。表紙はクリスマス。サンタクロースの衣装で元気に飛び降りてくる? 『らいか・デイズ』らいかをメインに、天使ふたりの『天国のススメ!』、プレゼントを抱えた『ふつつか文香さん』、そして人形になってデコレーションケーキを飾る『夫婦な生活』夫妻であります。

『そよ風そよさん』、新キャラですよ。クリスマスを目前にツリーを飾りつけるシーンからはじまった『そよさん』。近所の人たちがどれだけそよさんのこと好きなのか、大事に思ってるかがわかるエピソードが泣ける、というか、笑いをさそってしあわせな気持ちにしてくれるのですが、なんとそよさんに兄があったのか。強風の兄。家を出てさまよってもう5年。そんなツヨシにちょっと怒ったりしてるそよさんが意外で、けどあのきゅっと表情を曇らせるところ、いやもういじらしいですね。で、そのころ兄ツヨシは魚屋で捕獲されてたわけですけど、その兄が届けられるクリスマスの朝。次回にはそよさんと再会ですね。これ、どうなるんだろう。気になりますね、楽しみですね。

『孔明のヨメ。』は、月英が男装して市にいくというんですが、工作道具とか資材にわくわくする、そんな姿が面白くて、孔明も変わりものってなってますが、いやもう、いい夫婦だと思います。しかし、月英の目ききというところ、ああそうか、いいとこのお嬢さんだったんだっけ。そして、見どころは最後ですよ。おおう、豪傑がふたり! 関羽と張飛らしい人物がどーん、ばーんと登場してきて、これは、さっそく関係してくるっていうのんか? わかんない、わかんないんですけど、これは否が応でも期待せんではおられんですよ。

『炊飯器少女コメコ』は、のっけの一本から笑わされて、これ面白いですね。二人乗りを咎められて、いやこれ炊飯器と返す。ありえんよなあ、けどそれが面白いよなあ。さて、その炊飯器、炊飯器としてはちっとも活躍してなくて、犬とたわむれ、マスターにしあわせをふりまき、歩香と対決する。コメにこだわりながらも、全然出番がないコメコは、やっぱり可愛さと不思議さ、それが魅力なんでしょうか。しかし歩香ですよ。ププーとか、ほんと、なかなかに険悪。けど、それがキュート。困ったことになってきました。実に好みです。

『センセイあのね?』はひさしぶりに王子様なつぐみですよ。いいなあ、ちょっと忘れてた。ただただ可愛いお嬢さんになってたつぐみの本領発揮ですよ。教育実習生の中村先生。可愛く感じもいいお嬢さん。そうか、つぐみさん、最初は石沢先生といい感じと見えたこの人に動揺したりしてたんだ。いやあ、本当に馬鹿だなあ。しかしそんなつぐみが中村先生と話したことで、打ち解けたんでしょうか、自分にないものを他人に見付けて、それを羨んでしまう。そうしたことを確認して、ちょっと年の離れた友情ものみたい。なのに、ここで終わらず、最後やっぱり揺さ振りに負けて動揺してしまうつぐみ。いやもう、馬鹿だなあ。いやほんと、恋する乙女の揺れる思い。微笑ましいです。

  • 『まんがホーム』第26巻第1号(2012年1月号)

2011年12月1日木曜日

UN-GO episode:0 因果論

UN-GO poster見にいきました。『UN-GO episode:0 因果論』。いえね、いこうかどうかずっと迷ってたんです。誰か一緒にいってくれる人はいないかなあ、そしたら行く気になれるのになあ、なんて思っていたのですが、誰もいなかったので、ええい、もういいよ、ひとりで行くよ! ひとりでいったのでした。『UN-GO』はフジテレビ系列ノイタミナ枠で放送されているアニメ。これ、さして期待してなかったのですが、見てみれば面白くって、じわじわ効いてきましたね。完璧とも最高とも思わないのだけど、不思議と引き込まれて大変に面白い。くっそー、面白いなあ。見終えるたびにそう思う。だもんだから映画、見ておきたかったんですね。

映画はテレビシリーズに先立つ、ええとどれくらい前になるんだろう、劇中に語られる戦争のはじまる以前まで遡って、結城新十郎と因果の出会いから描かれる。そのへんを克明に説明すると、映画見てない人には激烈なネタバレとなってしまうから我慢するとして、テレビシリーズにて描かれる人間関係ができあがる前のこと。虎山泉がとりわけ印象的だったんですが、あれれ、こんな人なんだ、えらいこと可愛いな、びっくりしたりもして、こういう違った側面や、テレビでは語られていなかったこと、それがわかって、なるほどと思わされることも多かったのでした。

けど、こういったら安心なのかどうなのか、今のところ、映画を見なかったらテレビシリーズが楽しめない、そういえるほどのものはなかったかなって思って、もしかしたら終盤に効いてくるのかも知れませんけどね、今のところはそこまでクリティカルじゃない。いや、それでも第2話まで見返してる今、なるほど、映画に見えたキーワード、それがちゃんとテレビに繋っていると思わされる。映画を見なくても楽しめる。けれど映画を見ると、そうかと思える要素がある。新十郎という人がなにを思っているのだろう、思いがそこにいたるといったらよいでしょうか。またひとつ、一歩向こうに踏み込む、そのよすがが提供された、そんな感触があるのですね。

『UN-GO』というアニメ、私がこれを面白いと思うのは、今私たちが直面している問題、それをうまく取り上げて、こうなったら嫌だなっていう未来を描いてみせているところです。例えば、今はネットが検閲等コントロールされていない(されにくい)メディアとして認知されてるけど、『UN-GO』の戦後だとネットこそが検閲されているメディアになっていて、アングラな情報などは直にやり取りされている。こうしたところが、面白い。ちょっとした嫌な未来を垣間見せてくれているようで、今の政治や世相、それらの先にあるものはこんな世界かも知れないぜ。想像力で未来を描きつつ、そこには今現在を生きる私たちの問題こそが語られるという二重性。フィクションが現在性に裏打ちされて、したたかなのです。こうした姿勢を見て嘲笑うような皮肉屋も沢山いるだろうけど、その挑戦が面白い。ひりひりする。やってくれるじゃん。くっそー、面白いわ。見終えるたびに、息吐くようにして声にするのですよ。

Blu-ray

DVD

CD

2011年11月30日水曜日

あさひなぐ

 『あさひなぐ』は人に教えてもらった漫画。いや、twitterで話題になってたといった方が正しいかも。薙刀に打ち込む女子を描いた漫画で、その存在は書評だかなんだかで見てうっすらと知っていたのだけど、買うにはいたらなかった。というか、興味を持ちながらも出会えなかったというのが正しいだろう。ええ、出会ってたら絶対買ってたろう、そんな漫画。だって、ヒロインがすごく魅力的なんですもの。というわけで、『あさひなぐ』、夏のことですね、購入して読んでみたら、これがもう素晴しい。ヒロイン旭。この子がとにかく素晴しい。しっかり、これでもかと打ち据えられて、もうほんとまいったですよ。ほんと、素晴しいんです。

東島旭のできがわるいところがいいんです。この子、なにをやらせてもどんくさい。通学時、自動改札機にばしんとやられてしまってまごつくくらいどんくさい。中学では文化部、運動なんてろくにできないというのに、策略にはまって薙刀部見学、甘言にそそのかされて入部という、決してスマートとはいえない導入。部でも、小さく鈍そうだからと期待されてる様子がない。けど、そんな旭が頑張る。愚直といっていいほどに、真面目に頑張る、その姿が実によくてですね、気付いたら涙出そうになってる。一年生の中でも、一番できが悪い。それは本人もよくわかっていて、時にがっかりして、時に落ち込みもして、くじけそうになりながらも、けれど諦めようとしないんです。単純なんだと思う。はげまされたら、すぐその気になる。これと思ったら、そればっかりやる。やらずにはおられないのかも知れない。そんな真っ直ぐさ、それが胸を打つのですね。

読みはじめの頃、先輩のひとり、宮路真春が旭を評して、ひょっとしたらモノになるかも、なんていっていたのを真にうけて、一番運動に向いてなさそうなこの子が、実は! そんな才能の開花するような展開があるんじゃないかなんて思ったりもしたのですが、3巻まで刊行されている現在、そういった素振りはありません。天才なんかじゃない。むしろ普通よりも劣ってる。そんな人が、ひとつことに真剣に取り組み、自分自身とも向きあっていく。虚仮の一念という言葉がよく似合う、そんなヒロインが旭です。向いてないからやめちゃおう、自分にはもっと向いてるものがあるはずだから、そんな理由でもって効率よく生きようとすることの馬鹿馬鹿しさを思ってしまうくらいに魅力的な主人公に仕上がって、読めばしみじみと感じいる。ものごとはできるできないじゃないんだ。やるかやらないか、これと心を決めて打ち込む、それが素晴しいんだ。そう思わされるのでした。

しかし、いくらできが悪いといっても、いつか花開いて欲しいな。そんなことも思ってしまうんですね。それはやっぱり、旭の頑張りを見て、ほだされてしまうから。こんな子こそが報われて欲しい。そう思わないではおられないのです。あるいはそれは、普通、いやそれより劣っている自分自身を彼女に重ね合わせているから、なのでしょうね。

  • こざき亜衣『あさひなぐ』第1巻 (ビッグコミックス) 東京:小学館,2011年。
  • こざき亜衣『あさひなぐ』第2巻 (ビッグコミックス) 東京:小学館,2011年。
  • こざき亜衣『あさひなぐ』第3巻 (ビッグコミックス) 東京:小学館,2011年。
  • 以下続刊

2011年11月29日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2012年1月号

『まんがタイムきららキャラット』2012年1月号、昨日の続きです。

『ネガ→ポジ』、いいですね。前回、音々にベッドに潜りこまれていた綾乃でしたが、今回は知沙にも潜りこまれて、結果床寝になってしまった。あのかわいくて起こせないというの、ちょと現実にはありえない、なんて思うんだけど、こうして描かれてみれば実によいものですね。さて、今回は皆で共同ランドリーに洗濯しにいくっていうんですが、先にいってという綾乃を待つ待たないで伺える音々、知沙の個性。それが面白かったです。音々はクールで、けど綾乃のこととなるとちょっと違ってくるのね。綾乃が知沙の膝を枕に寝れば厳しい視線が向けられる。たまたま会えた黒瀬先輩に綾乃がドキドキすれば対抗心あらわにして、こうした気持ちの動きの描かれるのは実によいです。

『ぱわーおぶすまいる。』は、まゆが可愛くて困ります。扉からしてすでにそう。あの胴の華奢なところ、あれがいいなって思って、でもって宗馬に懐いている、その親しみ感じさせる近しさ、これもいい。まあ、あまりに近すぎて宗馬も困ってるみたいですけど、こういうまゆの無自覚ないしあどけなさ、実に凶悪で、服誉められて喜んだりもね、こういう気持ちの素直に現れてくるところが魅力になってるんだろうなって思うんですね。さて、終盤に新キャラ登場? 眼鏡の、なんか変わった女の子。どう考えても今後関わってきそうで、ちょっと楽しみですね。

『もこもこBOX』、もう、なんでこんなに面白いんだろう。雨の日。レインコートのフードをとれば、ぼふんと広がるルーのもふもふ髪の毛。これがすごく気持ちよさそうで、あのかぶらせてもらってきゃあきゃあ楽しんでるの、それを見たいと思ってるルーが可愛かったです。たしかに自分の背中側の出来事だもんなあ。見られんよなあ。そして算数の自習。ラビとカッチがドリルをするんですが、あの○×の三目並べ。あれをしようと思ったカッチに、ラビが応えた笑顔とドーナツ。あれはよかった。まさかこんな方向に進むだなんて思いもしなかったから、余計に面白かったです。最後のラーメンもね、よかったです。

『ひよなの脳内』、不思議な漫画、ゲストです。ひよなの脳内の出来事。花が欲しいと思ったらヒマワリが咲く。頭にペンギンをのせた女の子、先住民? がいたり、なんともいえん不思議さ奇妙さ。穴を掘って、雨水がたまって池になってというところで、落語の頭山を思い出したりしたのですが、ああしたシュールかつブラックな方向に進むのではなく、徹頭徹尾ナンセンスで押し切ったという感じです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第1号(2012年1月号)

2011年11月28日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2012年1月号

『まんがタイムきららキャラット』2012年1月号、発売されました。表紙は『Aチャンネル』、トオルとるんちゃん。トオル、きれいな子だなあ、というのは別として、トオルを背から抱くようにそっと触れているるんちゃん。この距離感、近しさがすごくいいですよね。ちょっと気怠さ感じさせるトオルの表情、けれど頬は赤くなっていて、照れてるんだね。るんちゃんはというと、もうほがらか、気持ちになにも含むところなく、ただ素直にトオルに気持ちを向けている。素敵なふたり、素敵な関係です。

きんいろモザイク』、なんて素敵な扉! カレンと綾がお揃いの服装で、アクティブなカレン、対してすこし内気な綾、それぞれの性格も見てとれる。しかし、ふたりとも美しいなあ。綾の髪の、ツインテールの流れるそのしなやかさが素晴しい。と、扉ばっかりの感想でもあれですね。あのブラウスの袖、カフスがすごく可愛いですよね。本編ですよ。綾がカレンの自由さに憧れて、カレンになりたいというんですね。カレンにパーカーを着せられて、喋り方をまねるところからはじめて、しかしそれで教室から友達から動揺させてまわるっていうのがね面白いんですね。そして、綾の思いつめるまでにいたる、その気持ちのぐっと沈むところ、けれどその気持ちが緩むところ、それがとてもよかった。陽子との仲直り、その風景もとてもよかった。素直になれないっていうけど、ほんと気持ちはまっすぐで、そしてお互いに相手のいいところを知って大切に思ってる。綾もそのまわりに集まる皆も、いい子たちだなって思います。

GA — 芸術科アートデザインクラス』は、なんと、早苗ちゃんが人になった! って、美術部の先輩がやってきたって話ですよ。美術部最盛期に部長をしていた人、野崎元部長。む、名前に覚えあり、って、ええナミコさんのお姉さんでした。しかし美術部の浮沈、現部長のちょっと神妙になってるところなど、いつもとはちょっと違って新鮮。気にしてるんやなあ。でも、そんなあーさんを元気づける先輩の言葉、そして月下美人のこと。いいエピソード。元気になれる、頑張ろうって思える、そんなエピソードでした。

『ラッキー・ブレイク』、これもまたすごくよかったです。陸がバーテンダーになって、みんなで飲んでる。そんな場面からはじまるんですが、内容はちょっとした昔話。どうしてちゃこがこの会社に入ることになったのか、その顛末が語られて、学生時分の初々しいちゃこさん、すごく新鮮。希望と不安がいりまじる中、就職活動、自分を知ってもらいたいと懸命になるんですが、知ってもらいたいことと、向こうが知りたいこと、求めることが違うっていうんですね。これはちょっとした片思いにも似て、切ないですね。とんとん拍子のはずなのに、心が沸き立たない。一次を通った時の興奮や嬉しさ、それらがまるで嘘みたいで、ほんと、あの社長との出会いは奇跡みたいなもんだったんだなあって思った。仕事にしてもなんにしても、出会いというのは大切で、大きなもの、ことであるな。ありたい自分と求められる自分のギャップに苦しむ、それはいつだって誰だってありうることで、それだけにちゃこの気持ちは身に沁みるようで、それだけにあの双方の思いの出会ったと感じられた瞬間、ほっと安堵し気持ちが晴れるように思えたのでした。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第1号(2012年1月号)

2011年11月27日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2012年1月号

『まんがタイムオリジナル』2012年1月号、昨日の続きです。

『ひよスタ!』、ゲストです。ひよっこスターの略でひよスタ。アイドルになりたい女の子の話です。兄が芸能事務所に就職が決まって、妹もコネを使って同じ事務所に入ったっていうんですね。妹空は、藍染海と黄桜陸と一緒に三人のユニットを組むことになって、兄仁はそのマネージャー。見た目は怖いけど中身はチキン。そんな兄貴が、妹たちに振り回されながらの芸能活動って感じになりそうですね。

『お茶の間クエスト』、最終回です。終わってしまったことはしかたないとして諦めるけど、せめて単行本出ないかなあ。さて、最終回は魔王との対決ですよ。ゲーム世界に戻ったら強くなってた魔王。けど人間関係、上下関係は持ち越しで、いぶきには弱いし、そしていいやつ! 遊といぶきの事情を察してわざと負ける。いいやつ! で、感動のエンディングとならないのは、まあ漫画の都合上しかたないですよね。そしてラスト、再会なのですが、続編が出る、それでまたアリサに会えたっていうのね。こうした気持ちは普通にゲームを遊んでいる私も感じることがあって、続編あるいはリメイクで、ああ再び懐かしいこの人たちに会えた。ええ、きっと共感を覚える人はいると思うんです。しかし、こうして全員集合となると格別でしょう。さくっとネタバレはあれですけど、しあわせなラスト。いや、大学は落ちてるのか。いや、でも、しあわせなラスト。いぶきがいい顔しています。

  • 『まんがタイムオリジナル』第31巻第1号(2012年1月号)

2011年11月26日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2012年1月号

『まんがタイムオリジナル』2012年1月号、発売されました。表紙は、おおう、なんだこれ、すごいぞ、山下さんが真っ白だ。いや、白衣じゃなくて、真っ白なコート。素敵だ。いいお姉さんじゃないか。ヒロインみたい! 雪の結晶の降る赤い背景に白、冬の寒さに赤とコートの暖かさ、季節感あふれるいい表紙です。山下さんの他には、ネロとパトラッシュよろしく天使のもと眠りにつこうとしてる榊医師と婦長、トナカイ姿の『らいか・デイズ』、サンタ姿の『よゆう酌々』女将に『社外秘神田さん』であります。

『あねぐるみ』が面白い。今回は楠木弟の所属する総務の仕事を描いて、社員の個人情報を扱うところから、備品の補充、荷物の受け取りなどなど。仕事ぶりがうまいこと紹介されるのもよいのですが、失恋の痛みみたいな小ネタが実にいい感じ。気のきいたネタまわしをされる方ですよね。通販もそう。御札や塩の袋もそう。自転車修理だってそう。ただネタを盛り込むだけでなく、そのネタが生きる状況をちゃんと用意してるんですよね。今回は全体を通して個人情報がテーマになってましたが、うまいこと仕事上守らないといけない個人情報はダダ漏れになってないんですよね。個人的な関係にもとづく情報のやりとり、みたいなところがあって、それで大変なことになる弟。いや、もう、不憫なんですけど、面白かったです。

そこぬけRPG』は、なかなか深まってきてますね。毎年の恒例、年末の追い込みなんですが、メインはすでにそうしたところから恋愛のどうたらこうたらに移ってきてるんですね。久太郎が、来年は異動して広報にはいないかも知れない。なんて思ってしんみりなどしてるわけですが、そこから怒涛の告白展開ですよね。ばっちりしっかり告白する。それに対して釣り合いってものを考えなさい、これはやんわりと断り? いや、異動して女王様と犬の関係から離れたらオッケーってこと? それとも、しっかり働いてポジション築いてはじめて成立? いかようにもとれそうですが、でも、なにか動きはじめてる、そんな感じがひしひしとしますよね。これで異動がなかったら、それはそれでおいしい展開だと思います。

『オトメシュラン』のヨウ様。男に間違えられて、女性客のハートを掴んでというのは定番展開ですけど、クリスマスのディナーを予約した一見のお客さん。ここぞと気合いを入れた彼女とのデートを成功させんと、必死で頑張るルミ子さんが最高でしたよ。彼女さんの視力を訊ねる、照明を少し落とす、さらにはヨウ様に沸き立つ他の客にイケメンの存在を察知した彼女さんを、慎太つかってだますなど、いつもとちょっと逆の展開ですよね、面白かったです。フランス語の訳をこっそり教えるエリなどもいい感じで、この店をあげての応援体制。ほんと、いい展開でした。

『アサヒ! — 動物園に行こう』、実にいいですよ。あのフラミンゴ婦人会が最高です。主婦の井戸端会議、といった定番のネタなんですが、微妙にブラックで、実に面白い。象の母子もそうなんですが、動物ながら人の世界の暗い部分、嫉妬とか人付き合いの面倒さみたいなのをですね、重くなくコミカルに描いて、それがいいんですよね。今回の象の母子の、いたいのいたいのなんかは、そういう戯画的な部分はないんですが、あの、おろおろしてるふたりとか、本当に面白いです。オーソドックス、ネタが丁寧、それでいて可愛さもなかなかで、あのうがいするアサヒ。実に可愛かったと思うのですよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第31巻第1号(2012年1月号)

2011年11月25日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2012年1月号

『まんがタイムきららフォワード』2012年1月号、昨日の続きです。

『せなかぐらし』。最も会ってはならないタイミングで、会ってはならない人に出会ってしまった巡。そう、菓奈の父ですよ。娘のことが心配でならない頑固おやじ風のおっさん。これは、これは一触即発やな。そう思ってたら、なんと、思いもしない展開に驚いてしまいました。ほんと、びっくり。純情おやじじゃないですか。娘が心配でならない。だから巡に提携持ち掛けて、携帯電話の番号を交換、仕事があるため追い掛けられないから、俺のかわりに娘のことを頼むっていうんですね。それで巡と菓奈。意地の張りあいから流星群、仲直りという流れは素敵でした。あんなことで仲違いしそうになるっていうところ、巡と菓奈の距離、実は結構近しいものになっているということなんでしょうね。しかし、巡にまったく勝目がないわけでもないんだなって思えた今回。自分の気持ちの整理ができていない、そんなふたりの初々しさがたまらないですね。

少女素数』、いやもう、こちらも驚きの展開でした。すみれとあんず、有美ちゃん、ぱっクン、そして兄貴で遊園地にいくという話なんですが、ぱっクンじゃないけど、あれれ? なんでこんなことに、みたいな唐突さ。散々遊んで楽しんで、そしてこれが最後という観覧車での出来事。ゴンドラにはぱっクンとすみれ、有美の3人が乗り合わせて、せーので告白、大好きだよ。いや、もう、なるほど、淑女協定であるわけか。このメンバーで遊園地、その意図、意味もわかろうというもので、なるほど、こうでなければいけなかったわけか。いろいろ納得しつつ、次はぱっクンが悩む番ですね、楽しみです。

『九十九のあまのじゃく』は、アヤカが知った自分の母の過去。思わず持ってきてしまった母の記録に、自分自身を省みるっていうんですね。素直じゃなかった自分、人の厚意に素直にあれなかった自分を反省して、そしてここでわかる新事実。アヤカの角は天邪鬼のタタリなどではなかった。それは嘘だったっていうんですね。血がかかわっているという、ということはアヤカの先祖に天邪鬼が? もしかしたらナユタと血縁関係? 謎が解明されようとして、謎が生じてくる。その先に語られるもの、いやナユタが素直にしゃべるのか? どういったものなのか気にならずにはおられないって感じです。

2011年11月24日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2012年1月号

 『まんがタイムきららフォワード』2012年1月号、発売されました。表紙は、おお、これは珍しい、『ハナヤマタ』と『はぢがーる』のヒロインふたり揃い踏みですね。ふたりともちょっと顔赤らめて、うれし恥ずかし、12月12日にコミックスが発売されるという縁でのダブルヒロイン表紙とあいなったわけですね。

夢喰いメリー』、アハテルノーテ戦決着の模様ですね。エンギが復帰。待ちに待った、ですよね。ナオを守るため、自分が傷付くことも厭わず矢面に立ち続けてた由衣。彼女と交代するように前に進み出て、エンギ、いや、もう、圧倒的。噂に名高いスリーピースの剣、だそうですが、そういうのを聞くとパティはどうだったのか、あまり剣など振るいそうな雰囲気じゃなかったから、ちょっと気になってしまいます。残念ながら、そうしたことを期待しても叶いそうになさそうですが。見どころは後半でした。アクションで見せる、そうした展開の最中、ナオと由衣の和解が描かれる。ナオが由衣の気持ちを推し量る、そこに言葉などは介在してなくて、けれどこの説得力。行動が伝える真意。見事だった。そう思います。感動的で、静かに心に伝わるものがある、そう思ったらまた派手なアクションが展開されて、このメリハリ。メリーの決意もしっかりと、このエピソードを閉めるにあたり、このうえなく見事な一撃でありました。

『はぢがーる』、今回はちょっとした転換点となる回じゃないでしょうか。今回の課題はかわいいと誉めてもらうというもの。それで髪型をいろいろ工夫しているのですが、うん、確かに可愛い。で、なにが転換点かというと、課題自体はわりとはやい段階で、結構あっさりと達成しちゃってるんですね。でも納得できない。なぜか? という、そこにこの人の気持ちの方向性というのが見てとれてよいじゃないかと思ったんですね。これまでは強制されたからしかたなく、こんなことできるのは本田君しかいないからしかたなく、そう言い訳してきたわけだけど、いやもう、今回の言い訳は無理矢理でした。自分で自分を納得させる理由をつくりながら、けどそうじゃないことを段々自覚していく? そんな風があっていい感じ。ほんと、じわじわ威力があがってきています。

『私がヒロインじゃない理由』。前回はちょっと込み入ってわかりにくいといっていましたが、今回はすっきりとしてわかりやすい、読みやすかったです。占い師という役割。この「役割」というのもわかってきた感じがする。劇中に紹介された「人狼」というゲーム。ここに出てくる占い師という役職、その機能。なるほど、こうした前提があって、あの設定ができてきたというところでしょうか。予知能力を持つ占い師・七御円が得た予見は自分が殺されるというもの。それで助けを求めにいくんですが、今回はまだ導入といったところですね。「人狼」、そこで語られたところからすれば、七御がその能力をもって都合の悪いことを暴いてしまう。だからその前に殺しちゃおう、そんな展開が待ってるのでしょうか。いずれにしても今はまだ動きはじめたところ。続き、来月に期待ですね。

2011年11月23日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2012年1月号

『まんがタイムスペシャル』2012年1月号、昨日の続きです。

少女カフェ』、クリスマスの話ですね。みのりちゃんがクリスマスの雰囲気をともに来店。プレゼントを配ってまわるんですが、健気だねえ。カワイイといわれて(耳あてを)、その可愛さを維持しようというところなんて乙女よね。そして一郎さんをデートに誘うんですが、いやはや、この思い切れなさもまた青春なのかも知れません。いつものメンバーです。お父さんにみお、つくしのふたり。そして宮嶋さんと常連の男の子、そのお母さんたち。で、葉月さんが欠けるんですね。仕事が忙しい。そういうのですが、以前の江藤さんの話、それを思うとちょっと複雑。まあ、関係ないみたいなんですけどね。そしてマチコさんとの思い出など語られて、このふたりの思いの暖かみ。伝説はしょせん伝説だったんだなって、けれど、その時の思いは今も続いているんだなって。切なくもほっとさせるふたりの思い出が今のしあわせを彩るように思います。

『どろんきゅー』、ゲストです。ホラーコメディというのですが、ヒロインの佐倉さん。告白してきたた女の子がなんと窓の外に消えてしまった、ここ1階じゃないのに! といった感じで進行していくコメディ。いや、面白いですね、これ。血文字で好きですみたいなインパクトがあれば、霊能者を返り討ちにした地縛霊の真実とかね。霊の力じゃなくて腕っ節か! みたいな、そんなおかしみ、実にナイスでした。久子さんとかもいいですよね。あの卵焼き、すごく面白かった。あのモグモグやってるのが可愛くて面白かったです。インパクト勝負かと思った、けどそうじゃなかったなあ。いや、ほんとよかったです。変形合体! よかったです。って、久子さん、ロボ好きか!

シュガービーチ』は、ちくらちゃんの主役回でした。恋文渡そうとした男の子。奈子のSPに阻止される、そいつがいい感じ。ポイって! しかし、ラブレター貰いなれてる組と、そうでない組の格差、あれは笑ってしまう。エミちゃんが、もう、ほんと、悲しくて、この人、数少ない常識人枠だと思ってたのに、いやもう違うんだねえ。妄想、そして画面の向こうに恋人のある類の人か。残念だな。けど、それが最高だな。大好きです。部長から皆へのラブレターもいい感じ。ちくらちゃんへの恋は結局実らなかったみたいですけど、それも含めておかしくて、面白かったです。

『ドギマギ!』、ゲスト2回目ですね。人見知りの空野鈴音。彼女の喫茶店でのバイト、奮闘ぶりが微笑ましい、そんな漫画。はやらなければいいみたいな、ちょっと困ったこともいっちゃう娘ですけど、頑張ってる、その姿がいいなって思えるんですね。人見知り、ちょっと不器用? でも好きな猫がからむと違ってくる。そんな鈴音が、少しずつでもステップアップしていければいいなって、なんだか見守る気持ちで読んでしまう漫画です。

  • 『まんがタイムスペシャル』第21巻第1号(2012年1月号)

2011年11月22日火曜日

『まんがタイムスペシャル』2012年1月号

『まんがタイムスペシャル』2012年1月号、発売されました。表紙は、クリスマスパーティの準備をするふたりですね。チキンをオーブンから取り出しているリコ。ケーキをデコレーションするマキ。ふたりの赤いクリスマス風エプロンとか、あと髪留め、リースとツリー、可愛いですよね。うまくいったと喜ぶリコ、対してえらい苦労してるっぽいマキ。ふたりともいい表情です。そして、新作『趣味じゃない園芸』の告知カット。手にはポインセチア。なるほど、クリスマスでありますね。

『ベツ×バラ』、大きく話が動こうとしている感じですね。別所のことが気になる原田。また別所も原田のことを悪くないと思ってる模様。でも経験抱負な原田に気後れする別所。そこに間違ったアプローチをかけてしまってという今回。ああ、これまでにもいろいろあったけど、今回は致命的? これから原田がどう挽回するのかが見どころですね。しかし、原田、経験豊富といっても恋はいつでも初舞台であったわけですな。

『ゲキカラ文化交流』、ゲストです。カレー好き女子みゆきがヒロイン。眼鏡、ツインテール、セーラー服、そしてエキセントリック。子供っぽいといわれて駆け出した、その末に辿りついた知らないカレー屋。さびれた店。ラーメン屋に客をとられたらしいです。オーナーはインド人? アイシャ。そして常連のキャサリン。どうにもかみあわないコミュニケーション。なんともいえないもどかしさを味としている、そんな感じです。

『トンネルの華子さん』、ショートエピソードですね。華子さんの出会ったお婆ちゃん。90年ぶりくらいというこの人。若いころには村一番の美人といわれた。この人とのやりとり。あの華子さんがちょっと振り回されてる感じもあって、面白い。けど、実は切ない話でした。もうすぐお迎えがくるの。ええ、華子さんがあっていたその時すでに彼女に意識はなかったというのですね。若いころに死別した夫にまたあえることを楽しみにしている。その頃の姿であいたいという、いじらしい思いではないですか。死というものは悲しいことだけれど、こうしていつか別れた誰かとまたあえる、そうした機会であるならば悲しいばかりではないのかもなあ。などと思わせる話。しんみりとさせて、なにか穏やかな気持ちになれる話でした。

『趣味じゃない園芸』、ゲストです。植物園に勤める新人職員小野山蘭。この人がヒロインです。いきなり遅刻遅刻というから、なるほどそういうキャラかと思ったら、いや違うし。オフシーズンでヒマだから、あわただしさを演出していたというんですね。ちょっといたずらっぽい? で、ちょっとどんくさい? この人の他にもと県庁勤務の南方、ちょっと独特の藤野先輩。この三人がメインであるのでしょうか。ひとりひとりに癖がありそう。けど、まだそれが十全に発揮されてる感じはなくて、特に蘭などは、普通に可愛い女の子って感じ。いや、可愛いのはいいことですよ? いずれじわじわと味わい深くなっていくのかな、って期待しています。

  • 『まんがタイムスペシャル』第21巻第1号(2012年1月号)

2011年11月21日月曜日

『まんがタイムきららミラク』Vol. 5

『まんがタイムきららミラク』Vol. 5、先日の続きです。

『ミラク』Vol. 5、後半です。って実はちょっとテンションあがらない理由がありまして、ええ、最終回ラッシュですね。『ミラク』が隔月から月刊になる。刊行ペースが変わるからなのかなんなのか、いずれにしても今号をもって終了するものがいろいろありまして、『前から2両目』、『にじげんめのうた』、『るーてぃんルーティン』、『ルンルルコミュニケーション』、『びぎなーず9』。うう、つらい。好きなのもあった、先がどうなるか、どんな展開が見られるか、楽しみにしてたのもあった。いや、いずれ、遅かれ早かれこうした最終回を迎えるものは出てくるわけで、いちいちこんな風にショックを受けててもしかたないんですが、けど、ちょっと早かったよなあ。みたいに思ったのでした。

『きしとおひめさま』、騎士とお姫様が登場しましたよ。いや、おどろいた。お姫様ってつくよのことだとばっかり思っていたから、別にいたんだ! というか、いわれるまで気付かなかった。彼女がお姫様か! それに、騎士ですよ。ひとりじゃないんだ! 騎士団なのか。謎の穴、AGI波、それらは人の手には余るものだと忠告する騎士なんですが、いったいどういうことかということは次回以降ですね。この漫画は、複数の場で進行していることが並行して語られるものだから、ちょっと内容がわかりにくい。長く読んで、馴染んで、単行本ですっきり得心みたいになるのかな、なんて思ってます。

『福33三色パンチ』は、銀子先生の漫画を手伝う話ですね。ゾンビ漫画を描いている。ゾンビ嫌いなゆかりは、それで銀子先生を敬遠している、という話です。でもさ、コウ、茜が積極的に関わっていくものだから関わらざるを得なくなる。ちょっととっつきにくい娘さんですけど、お金に弱かったり、グロが苦手だったり、それなのに真面目に手伝ったり、この人のよいところがたくさん描かれた回でした。

『Seed』も地上、それから月面という複数の場所でのエピソードを並行して描いていますね。私たちの現在は変異という現象で過去に押しやられてしまった? 過去の地球の痕跡、記録は月面にあって、そして地球では不思議な生物が闊歩したり、学校になってたりするような異様な世界が広がるようになったってことみたいですね。まだこの世界がどういったものかわからない、なんで月と地球にわかれて暮らしているのか、そもそも月にいる人たちは帰れるのか、取り残されたのか、わからないことが多すぎて、そうしたことがだんだんに開かれていくのが楽しみになってきています。

  • 『まんがタイムきららミラク』Vol. 5 (『まんがタイムきらら』2012年1月号増刊)

2011年11月20日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2012年1月号

『まんがタイムきららMAX』2012年1月号、昨日の続きです。

『ふわふわ科学』、今回は燃焼、酸化がテーマですね。サツキの家で鍋をやろうというのですが、使い捨てカイロから錆び、酸化皮膜など、酸化によって発生する現象のいろいろが説明されます。火鉢に炭をおこしてスルメを焼く、その炭もまた酸素と反応しているのだというような話をポイントポイントに差し込みながら、基本は鍋をめぐるやりとり。あの、ナベ奉行とアク代官、チエはマチ娘というの、なんだろう、うまいですね、無闇に面白かったです。扉のね、鍋におさまった面々、ちょっとちんまく描かれてて、これが可愛かった。常にはない、そんな雰囲気がよかったです。

『ヒメとトノ』、最終回でした。って、おお、扉を見ればわかる、夫婦になって、お父さん、お母さんになったのか。娘の名前はコヒメ、ってことは御姫コヒメなのか? このヒメ、トノといった名前の面白さは子の世代にも受け継がれてるようで、そうか、央司でおうじくんなのか。しかし見事に大団円。ふたりの久々のデート、ドーナツ店でのトノのクセ、その理由など語られて、ええい、なんだ、ラブラブじゃないか。見事なハッピーエンド。ええ、とにかくしあわせの三人エンド。あの後ろ姿なんてね、ほんといいラストであったと思います。

『マンガ家暮らしのミソ』、ゲストです。高校生で漫画家の蔵志野みそ、彼女が主人公です。学校はマンガ部にて、友人白岸ないとを手伝いに原稿作業をしているっていうんですね。わいわいとうるさいないと。漫画のモデルは彼女、ないとであるのだそうです。で、みそ、授業中に寝る。原稿作業中に寝る、完成しても寝る。話を盛り上げるというよりも、ふたりの展開するでも発展するでもないやりとりに生じるおかしみを描こう、そんな感じみたいですね。今はふたりだけの登場人物。この先、続くとなれば、増えたりするのでしょうか。けれど、この雰囲気では増えたり発展したりではなく、ミニマルな、うちうちに向かう関係の漫画という感じがします。

お願い神サマ!』、最終回でした。柚梨子と実優の決意。それを告げようという段になって、告白じゃないかと誤解があったり、譲り合いがあったり、そうしたところはいつもどおりであったのですが、けど、違いましたね。あの、きっぱりとふたりが自分の思いを伝えた、その瞬間の描写。雪の落ちて立てた音が決然としたふたりの状況あらわして、その緊張の緩和される次の段。ほっとさせたところに、シリアスなふたりのやりとりが続く。素晴しい展開でした。それからラストにいたるまでは、むしろコミカルな描写が中心となって、けれどそこにはふたりの思い、これまで積み上げられたものが濃密。力いっぱいの画面にぐいぐい引き込まれました。ほんと、いいラストだった。これまでが語られて、今が語られて、そして未来が語られている。きっちりと終わりつつ、未来に開かれている。そんな感触が素晴しいです。

『忍パラサイト』も最終回。こちらはこちらでまた思い切りましたね。瑠璃の修行態度に問題ありと、里から警告が。ミッション、良いニオイのする乙女を連れて帰る、そいつをとっととやりとげろというんですね。で、瑠璃は破門を選ぶのか、と思ったら、なんてこった、反逆の狼煙があがりそうだよ。それで最後ですよ、まさか、俺たちの戦いはこれからだエンドを持ってくるとは思いもしませんでした。えええ! あえてこれを選んだというのですか。ちょっとびっくりして、面白かった。今度出る単行本には描き下ろしが、っていいますが、それって続き、というか、この後の顛末が描かれたりするのかな。だとしたら、ちょっと楽しみ。でなかったとしても、面白い描き下ろしが追加されたらいいなと思って期待しています。

  • 『まんがタイムきららMAX』第9巻第1号(2012年1月号)

引用

  • 田仲康二「ふわふわ科学」,『まんがタイムきららMAX』第9巻第1号(2012年1月号),118頁。

2011年11月19日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2012年1月号

『まんがタイムきららMAX』2012年1月号、発売されました。表紙は『ひろなex.』。あのすかの吹き出しが可愛くていいですよね。さて、ひろなをおんぶする美緒です。長いマフラーを共用してるのが可愛いじゃありませんか。ヒロナは、あれゲーム&ウォッチ・マルチスクリーンか。懐かしいなあ。従姉が持ってたのよ、ドンキーコング。まさにこれですよ。盆正月に遊びにいくたびに、これで遊ぶのが楽しみだったなあ。さて、そのおぶわれてるひろな、ちんまくて可愛いなあ。いや、もう、たまらんイラストであります。

『LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』は、椿、故障なのか。左足が痛む。それでフォームが崩れてる。あの触診のふりして脚をやさしくなでる浅見さんが変態でいいですね。安食先輩の見立てではシンスプリント。ふむ、調べたら骨膜炎とかなのか。記録会でやる気になって、ちょっと頑張りすぎたみたい。けれど、ちゃんとオーバーワークをストップしてくれるとか、いい環境で練習できてるんですね。ランニングはストップ、体育の授業も休み。それで上半身と持久力の強化をメインにして、もしかしたら焦った椿がなにかやらかすんじゃないか、みたいに思ったんですが、そんなことはありませんでした。よかった! マスクは取り込む酸素を薄くして肺機能を高めるとか、そんな目的なのかな。こういうちょっとしたところに、ちょっとでも速くなってやるんだ! っていう椿の意気込みが見て取れて素晴しいです。あと、カツカレー食べたくなりました。

『こずみっしょん!』、今回は上級生組がメインですね。またも不解部部長奈央の鈍感って話なんですが、レギュラー、嗚咽するシミの報われないこと。見た目にもパワーアップしてるというのに、全然気付いてもらえない。しかし今回の主役はハナですよね。眼鏡の先輩、クールな先輩。臣美の秘密を知ってしまった人。けど、まったく問題にしないというの、なるほど、もともとそうした方面に親しんでいるわけなんですね。呪いの人形。酷い目にあいながらも、ちっともその呪いとやらを意に介さない奈央がすごい。で、人形に対抗するハナもまたいかします。躊躇もなにもなく緊縛から殴打。人形の嘆願も無視。これは面白い。で、鈴子が勘違いしてる、これもまたいかします。ほんと、なんだろう、実によいですね。

ラッキーストライク!』はボールを新調する話ですね。朝早くから並んでいる4人。絶対に手にいれたいからというんですが、4人しか並んでないのが涙を誘いますよね。走る、曲がる、弾くの三拍子で審議中っていうんですが、そうか、部長も並んでるの、そういやおかしかったよな。いわれてはじめて気付きました。カメラにはレンズ沼、ギターにはギター沼があるように、ボウリングにはボール沼があるんですね。しかし驚いたのが、寿命あるんだ、ボールって。それこそ半永久的に使えるものとばかり思ってましたが、そうじゃないとなると、気楽に投げられなくなってくるなあ。いや、私は投げませんけど。しかしボールみたいに安くない道具が消耗品というのは、レンじゃないですけど本当に驚きでした。しかもあんなに短寿命なんですね。あれはきついわ。他にもコアの話とか、芯まで均質と思ってたからこれもまた意外で、自分のスタイルでボールの挙動を調整、好みに合わせていくもんなんですね。奥が深いわ。ほんと、ただボール投げるだけのゲームじゃないんだなあ。

『彼氏ってどこに行ったら買えますの!?』、ゲストです。亜梨香と護、みすず、女の子さんにんがメインですね。で、みすずに彼氏ができました。普通に祝福する護、けれど亜梨香の様子がおかしい。リア充爆発しろだの、伝説の非実在の溶けろのギャルゲーのラムネの、困ったお嬢さんだな、おい。ネット用語というものか、リア充はじめ痛い言動が目立つ彼女ですが、いいとこのお嬢様らしく、用語と言葉づかいのギャップがなんだか癖になる感じで、めちゃくちゃ俗っぽいのにカップラーメン食べたこともありませんの。素晴しい! 常にいっぱいいっぱいの彼女、けどぽろっと可愛いところを見せるところとか、いいですよね。タイトルの語感もとてもよいと思います。

  • 『まんがタイムきららMAX』第9巻第1号(2012年1月号)

2011年11月18日金曜日

『まんがタイムファミリー』2012年1月号

『まんがタイムファミリー』2012年1月号、昨日の続きです。

『めがねのキミと博物館』、素敵な扉絵ですよ。香坂さんが降ってくる。あのスカートの表現が素敵です。エレガントね! でもって本編は岩本さんの来歴ですね。なるほど社長の運転手だったんですか。いろいろ雑用やっていた。その延長で博物館の館長に就任することになった。だから決して適正があるわけじゃないんだって、気になさってたんですね。それがあやしいセールスの持ち込んだ不思議な道具の効能で、ああ、社長はちゃんと岩本さんの人を見てたんだって、それが明かされて、よかったじゃん。で、もうひとつ、あの秘密は香坂さんがらみっぽいなあ。この人、博物館についてる幽霊とか、そんななのか? 謎の人、いや、博物館の謎? なにか隠されてる、そんな感じがいいですね。それと、香坂さん、すごくいいですね。

『博士の白衣女子攻略論』、面白いなあ。今回は雪の話。おー、中谷宇吉郎。以前、片山津温泉にいった時、雪の科学館にいきましたよ。入館はしなかったんですが、ひとりでいってたら、きっと入ってたろうと思います。さて丹沢さんが中谷宇吉郎を知らないことにショック受けてる主任ですが、この人の中谷宇吉郎の位置付けはやっぱり間違ってると思うんですよ。知ってる人は知ってる、くらいが妥当だと思う。特に自然科学に興味持たない一般の人に中谷宇吉郎っていっても、知らないっていわれて終わりだと思うんですね。でもって、ハカセ。フーコーの振り子だとわからないのに、振り子を使ったコリオリの力の実験となるとわかる。いや、でも、こんなもんだと思うんですよ。私も自分の専門のことで、現象や仕組み、機能については知ってても、その名前は忘れてるってことありますから。って、私がハカセの同類っていうだけか! しかし、丹沢さん、素直で素朴で、ちょっと駄目っぽいけど、可愛い人だと思います。で、最後のロマンの在処。ああー、私は断然ハカセ側の人間だわ。納得でハカセタイプです。

教師諸君!!』は、おお、忠臣蔵。年末の風物詩ですが、扉は同じく年末風物詩であるクリスマスと忠臣蔵が混ざってるんですね。最初、なんで猿なんだろうと思ったりしましたよ。あれ、トナカイですね。本編は西名先生を誤解している城先生、深沢先生。同様にふたりを誤解してる西名先生。その誤解を生んでしまった笛田先生が困って焦ってしまってる姿が無闇に面白かったです。人間関係にフォーカスされた、そんなエピソードでしたが、その端々に歴史のトピックなど入ってくる、やっぱりこういうのが味だなあと思わされます。過越の祭とか知らなくて、けどあの絵からすれば最後の晩餐? またベタニアの女のエピソードからのクリスマスの過ごし方の話、これは確かに西洋、キリスト教国におけるクリスマスのそれを思わせます。実際、そうなのかも知れないと思わされるものありました。

『くらドル』、面白いなあ。残念3人組がクリスマスにバイトをするっていうんですが、先生の理解が、理解が、実に悲しいなあ。なにが悲しいといっても、先生の言葉の惨さに気付かず感動している萩原ユリ、瓜木桃のふたりですよ。ある種、見放されてるんですね……。バイトはケーキ売りなんですが、天野くん、化粧して美少年になって、あかんたれなんだけど高性能だな。奥様にもてもての天野を見て、桃はなんか感心して、そうかあ、さすがに嫉妬はしないのか。そして、天野憧れの彼女ですよ。あ、いや、これは、兄とかですか!? 落ち込んでる天野を慰めようとして止めをさしてる桃がいかします。つくづく残念な子だー! なんですが、けど、いい子よね、昔はいろいろ酷かったみたいだけど。いや、ほんと、可愛いし、残念だけど、けど天野の恋の行方、どうなるのか。憧れの彼女の復活あるのか、誤解なのかどうなのか、気になりますね。

  • 『まんがタイムファミリー』第30巻第1号(2012年1月号)

2011年11月17日木曜日

『まんがタイムファミリー』2012年1月号

『まんがタイムファミリー』2012年1月号、発売されました。表紙は『ぽちゃぽちゃ水泳部』、クリスマステーマですね。カツ代とはっつー先輩、ふたりが向き合ってケーキを手にしているんですが、ケーキにはサンタかじりんとトナカイあゆたんがのってます。しかし、はっつー先輩、可愛いなあ。そしてサンタクロースはもうひとり。『うのはな3姉妹』から桜がサンタの格好でリース背負ってプレゼント。リース背負ってるのは『ひよっこシスターの安息』シスター雛形もそうで、そして初登場ゲスト『しずかにしてください』から静、クリスマスの小物あしらったドレスにシャンパン、ひとりアダルトちっくです。

『ひよっこシスターの安息』、扉に歩いているシスター雛形。この人、いいなあ。この、すっと立って気負いも力みもなく、自然体といった素振り、ナチュラルですごくいいと思うんです。さて、ひつじ谷女学院にて教員と間違えられてしまったシスター。これ、前回からの続きですね。ラーメン屋で出会うお嬢さん、石塚鮎子としっかり知り合って、いやしかし、ぼんやりシスターだのうっかりした人だの、ひどいいわれ様です。うん、そのとおりだと思いますが。教卓で困りきってるシスター雛形の点目、糸目、素晴しかったです。

そして巻末、2本立、シスター雛形からシスター栗栖にバトンが渡されて、ああこの人もいいですね。メリークリスマス! クリスマス会の風景。クールに見せて可愛いもの好きの鮎子、そして皆わかってるシスター雛形のこと。とてもよかった。シスター八木沼が噛み合わないシスター雛形に業を煮やす。実によかった、面白かったです。

エッセー企画は「サンタさん悲喜こもごも」。山田古都子、楯山ヒロコ、水井麻紀子、駒倉葛尾、佐野妙各氏のクリスマスの思い出が語られて、いや、ほんと、すみません、駒倉さん、最初、歴史マニアのおっさんだと思ってて、ずっと思ってて、趣味のあいそうな人だ、わーい、とか思っててすみません。9月号でしたっけ、「夏休み宿題対策っ!」に描かれた学生時代のころ、あれ見て、ああー、女性か! しくじったーっ! 誤りに気付きました。いや、ほんと、ごめんなさい。

しかし、皆、しっかりサンタクロースの真実に気付いてる模様で、山田古都子さんのお薦めしませんや翌年は空気をっていうの、面白かったです。自分もサンタクロースがいるとか信じてなかったですね。夢のない子供でした。

『的中!青春100%』、最終回でした。先輩たちが引退。泣き真似なんかして、ちっともしめっぽくならないな、そう思ってたのは最初だけっていうのがよかったですよ。不真面目な先輩だった。けど、ちゃんと真面目にやってたことは後輩が見てた。毛利にしても、先輩らのことしたってたよな。高校生の部活もの。しっかり、ちゃんと、青春しとるなあ。いいラストやなあ。ほんと、真面目なばかりじゃなくて、けどどこか真面目で、そんな部活の雰囲気、受け継いたんだなあ。先輩になった毛利の余裕に彼の成長感じました。

『しずかにしてください』、ゲストです。ヒロインは、株式会社マゼンタの新任受付明泉院静。華やかな美人、憂い感じさせる美人、けど変わりものなのか。素晴しいな。企画時代、会議にて書類にラクガキした猫のキャラクター、そいつが最大のヒットキャラ。可愛くて毒舌。これは発案者、静に似てるのか? いやでもほんと、静のつかみどころのないキャラクター。そいつに見事に振り回される周囲の面々。面白かったです。あの飼い猫の話も。体の弱かった仔猫。5年生きて大往生。そうはいうけど、大切なペットを失った、それは悲しい思い出なんだな。あの辛辣な猫マスコット、そこにひっかかる気持ちが切なくて、よかった。面白く、けどそれだけじゃない。よかったです。

  • 『まんがタイムファミリー』第30巻第1号(2012年1月号)

2011年11月16日水曜日

『まんがタイムきららミラク』Vol. 5

『まんがタイムきららミラク』Vol. 5、発売されました。表紙は『夜森の国のソラニ』。夜森とソラニ。ふたりが腰をおろしてこちらに視線を向けている、そんなイラストなんですが、淡い色調。塗られた色、そこにあらわれるテクスチャの味わい。いいイラストですよ。構図もしっかりと、背景に沈まず、それでいて浮くことのない人物ふたりの対照が素敵。にこにこと明るいソラニ、ちょっとクールな夜森。色合い、トーンは華やかさ明るさ感じさせながらも、黒がしっかり引き締めるところは引き締めて、とてもいい。あのソラニが抱いてるランタンの暖かみ、夜森のマントのひるがえりに現われる青が晴れた空を感じさせるようで不思議。とてもいい表紙であります。

『純粋欲求系リビどる』の扉はとても躍動的、そう思ったら、おおう、これ扉じゃないじゃん。ページをめくれば見開きいっぱいにタイトル絵。わお、ダイナミック! もっと自由に4コマを。面目躍如ですよ。本編はゲームセンターに遊ぶリヒトと彼女たち。ダンスゲームで宙返り、そうしたアクション、派手なシーンをきれいにすっきり描く、実によいですよ。可愛いくてちょっと(いやかなり?)色っぽい女の子たち、絵の魅力もたいしたものですけど、4コマごとにアップダウン、緩急つけて、面白い。見やすく、テンポよく、読みやすい。楽しいいい回でした。って、そういや変身してない!

『桜Trick』は優のお姉ちゃんが登場。美月、眼鏡、素敵! 花の髪飾りは姉妹お揃いなんですね。姉の気にする謎の友達、春香さん。一度も会ったことがないっていうんですが、妹の挙動不審も手伝って、すごく謎が膨らんでる。春香っていうのはどんな子なんだろう。そんな状態で出会う美月と春香。球技大会の委員会の席上、ここで冒頭の眼鏡破壊がきいてきますね。見えない。よくわからない。春香と気付かないまま友達思いの子という評価くだした、そこではじめてこれが春香とわかる。ゆき違いを面白く描いてました。そして毎回のアレ、キスがあって、目撃されて、曇る眼鏡! どうなる! すごいな、これはすごいよ。もうたまりません。お姉ちゃん公認になるの!?

『メラン・コリー』はプールの話。って、メラン・コリーがスイカだから季節は夏で固定、とかなのかしら。いや違うか、いずれ学校にいくことになるんですよね。ええと、メラン・コリーは漢字で書くと憂鬱。前回カボチャになりました。さて、今回のメインは不破光。ぼっち癖とかあるんだ。面白いな。人づきあいが苦手というか、なにか度胸に欠けるようで、面白いな。姉ちゃん!!! で、カラオケ誘ってプールいくことになって、で、思うんですけど、メラン・コリーって色っぽいよね。変に妙にいろっぽい。スイカのくせに。なんか、ぱかっとオープン、気さくな感じがさりげない色香を感じさせて、なんかちょっとどきどきさせられます。ええと、あと、新キャラ。というか、スイカ。知り合いではないのんか。で、どういう方向に向かうのか。なんともいわれんものがあります。

『スイートマジックシンドローム』、今回登場のキャラメル。プリンを王国に呼び戻したがってるショコラの手先らしいですが、王子様系の女の子。女の子、には限らないのか、女性の心をくすぐる、そんな人でありますよ。べたべたされて困るプリン。対してメロメロの甘子。ふたりの違いが面白い。あとお父さんがいいですね。認めません。娘だけじゃなく妻もとられたんだ。人が増えて、面白さも増したかな。この先の展開、楽しみですね。

『となりの魔法少女』は、なんだろう、切ないなあ。冒頭、あきの魔法が真実か確かめているウサ。魔法が本当とわかって、そのできることもおおむねわかってきて、それで魔法に対する怖れを話すウサがあれば、そうした異能でさえも普通に受け止めて受け入れてしまうけぇもあって、ああ、あきがずっと憧れ、同時に怖れてきた友達を作るということ、それがついに叶うのか。そう思ったところに描かれた、あきの夢の風景、おばあちゃんとの会話。なんだかすごく切なくて、胸にぐっと迫るものがあって、そしてまた事件がおこるのか? これは、魔法という万能によって可能性を自ら閉ざしてしまった少女が、ふたたび世界に向きあい、開かれていく、そんな話になるのでしょうか。先が気になる、そんな漫画です。

  • 『まんがタイムきららミラク』Vol. 5 (『まんがタイムきらら』2012年1月号増刊)

2011年11月15日火曜日

だんじょん商店会 — 伝説の剣はじめました

 つい先日、PlayStation Storeからのメールに『だんじょん商店会』の名前を見付けましてね、ああ、ついにアーカイブに収録されたのか。待ちに待った、そんな気持ちで懐かしく思い出したのですね。と、こんな風に書くと、よほど好きだったのだろう、そのように思われるかも知れませんけど、実はプレイしたことないんですね。チラシなんです。ゲームのパンフレット。それだけ持ってまして、魔女になって迷宮から商品を調達して販売する、あるいは冒険者とパーティを組んで自らも冒険者として頑張る、そんな感じのゲームらしい。面白そうだな、絵も可愛いしなあ、そう思いながら手を出さないままになってしまった。後悔ってほどじゃないんですが、時に思い出して、買っとけばよかったな、そんなこと思ったりしていたのですね。

もしこれが話題作とかだったら手を出していたかも知れないんですが、特に話題になったような記憶もないんです。それこそ知る人ぞ知るって感じ。で、調べてみると結構好評みたいで、でも1998年のゲームをあえて思い出してネットに感想書くような人っていうのは、まあファンですよね。好評なのも当然だろう。でも、そうして好きな人がいるというのは、自分ももしかしたらそうして好きになったかも知れない、なんてこと思わせてくれるには充分で、だからやっぱり気になって買っとけばよかった、そう思うんですね。

買わなかったのは、まああんまり裕福じゃなかったから、それに尽きますよね。あと、身近に見かけることがなかったということもあるように思います。これってあまり数が作られなかったんでしょうかね。そもそもパッケージを見た覚えがないような? いつかベスト版になったら、みたいにも思ったんですが、ついぞその日はこなかった。ワゴンにも、中古でも見たことないですね。ええ、「幻の」なんて表現がありますけど、ちょっとそんな感じもあるソフトであったんです。

制作者のひとり、佐々木亮氏のサイトには今もだんじょん商店会だよりというページがあって、愛されてるなあ、しみじみそう思います。ファミ通.comでも特集ページが組まれて、好きだった人にはきっと懐かしく、私みたいに気になってて、けれど触れる機会のなかった人間には、ああこれを機会と遊んでみようか、そんな気持ちにもなろうもので、ええ、すごく気になっているんです。

もう13年。レゲーというにはレトロじゃないけど、でも最近のゲームというほどモダンでもない。そんな時代のものですが、おだやかにのんびりと楽しめそう。そんな雰囲気がすごくいいなって思う。今となったらどれだけ遊べるだろう。そんなことも思うのですが、いや、それでも触れてみたい、と思う気持ちはやまないのですね。

2011年11月14日月曜日

豊平文庫

Aozora Bunko on iPhone先日、iPhoneを買ったといっていましたが、だからといってメールが届くわけでもなく、ましてや電話などかかってくる素振りさえない。というわけで、twitter端末として活用されてるわけですが、正直それだけだともったいない。なので青空文庫端末としても活用することにしたのでした。

いくつかある青空文庫ビューアの中から、いろいろ評判確かめながら選んだのが豊平文庫でした。これを選んだのにはいくつか理由がありますが、アップデートが頻繁で、なるべく多くの作品の、ちゃんとした表示を保証したい、そんな意気込みが感じられたからでした。

とはいうものの、使用感というのは実際に使ってみないことにはわからないではありませんか。そう思っていたら、無償版というのも用意されていまして、試しにダウンロードして、内蔵されてる芥川龍之介『アグニの神』を読んでみて、これなら問題なし、購入に踏み切ったのでした。

というか、よしと思い立ってiTunes Storeにいったら、セール中だったみたいで85円。これは購入するしかないなって感じでした。

読んだ本は折口信夫の『愛護若』と泉鏡花の『若菜のうち』。どちらもさして長いものではありません。『愛護若』を読んでいる時点で操作や設定についてはあるていど把握できて、読みたい本を選んで、ページをめくって、背景色も選んでと、これだけわかればもう充分ですよね。この操作のシンプルでわかりやすいところは大変よかったです。おそらくは他の青空文庫リーダーも同様だと思うんですが、読むということの他にわずらわされることがないというのは大変に重要です。

フォントはIPAフォントの明朝体が使われていて、表示も非常にきれい。これのおかげで、また文字の本を読む習慣を取り戻せそうです。

あ、そうだ、一点だけ。いずれ対応されるだろうとは思うのですが、iOS 5に内蔵されている辞書。これに対応してもらえるといいな。まれにわからない単語、読めない単語があるので、それをさっとひけると便利だなって思うのです。大辞林など、他の辞書との連携機能は既にあるので、そう遠くなく実装されるんじゃないかと思って待ちたいと思います。

2011年11月13日日曜日

『まんがタイムジャンボ』2011年12月号

『まんがタイムジャンボ』2011年12月号、昨日の続きです。

『あゆみさんは心配性』。あゆみさん、いいなあ。ポニーテール、可愛い。というのは別として、心配性で過剰に世話焼いてくれるあゆみさん。時に面倒くさかったりするみたいですけど、付き合う距離感がわかったら、すごくいい友達になれそうな人だと思うんですよ。あゆみ 私の嫁にこない? とか、ほんとその気持ちよくわかる。自分がつらい時には支えてくれて、あゆみさんが困った時には支えて、みたいな友人関係。あのふたりの仲のよさは羨ましい。あんな風につきあえる友達がいるのはしあわせだと思います。そして弟に対する態度。クリスマスを前にそわそわしてる、あれがもう可愛くてしかたない。弟からしたら、今さら家族とパーティだなんて、みたいな気持ちかも知れないけど、いや、でも、そんななんでもないことが日々のしあわせなのよ。ほのぼのと暖かい。いい漫画です。

『南の島のサツキ』、面白いです。冒頭のかくれんぼ。あの苦肉の策で足跡を壁につけていくというの、ちょっとしたことにおかしみをのっけて、実によかったです。子供の少ない島での生活。小さな子供にまじって遊ぶ高校生さつきが、それはそれは楽しそうで、このすれてないという感じがいいなって思うんですね。実際これは理想なんだって思うのですが、子供にとってはいいお姉さんで、大人からしたらいい娘。あの、お母さんと一緒に斜めになってテレビ見るとか、ちょっとした合理性がおかしみに繋がる、輪ゴムで電気消すなども、不思議と愛らしい。ちょっといたずらっぽいところ、それがいいんだろうなって思うんですね。

『太陽くんの受難』は年賀状の話題。ああ、そろそろなのか。結構忙しいといっているのに、なぜか太陽くんに押し付けられる年賀状づくり。けどそれでも嫌な顔せず、楽しんで作ってる、そんな彼、すごくいいやつです。兄妹で作る。いろいろ作る。それで量産するんですが、この人、器用というか職人肌なんだなあ。押し付けられるようなかたちではじまった話でしたけど、最後には皆が集まって手伝ってくれている。さりげなく集まって、さりげなく手伝う。靴屋の小人みたいな手助け、これがいいですね。みんな、人まかせじゃない、仲間思いだっていうのが伝わってくるところとか、実によかったです。

『はなな大増刷』は他人事じゃない話ですよ。大荷物運んでいる先生。いったいなにごと!? と思ったら、床が抜けそうなほど本をためこんだのが原因で、アパートを追い出されたんだそうです。まずい、他人事じゃない。それで、先生、郁子ちゃんのアパートに引っ越してくるっていうんですけど、郁子ちゃんが大家代理になったといういきさつ。これが実に沁みます。悲しい過去があったんだなあという話。姉を失って悲しみにくれる郁子に、状況を理解できていない小さなはななが笑いかける。この様子、いじらしさ、たまらんものがあります。ほんと、郁子ははななを引き受けて育てたわけだけれど、同時にはななに支えられてきたんだなということがわかる。素敵なエピソードでした。

  • 『まんがタイムジャンボ』第17巻第12号(2011年12月号)

引用

  • ミナモ「あゆみさんは心配性」,『まんがタイムジャンボ』第17巻第12号(2011年12月号),102頁。

2011年11月12日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2011年12月号

『まんがタイムジャンボ』2011年12月号、発売されてました。いやあ12日発売と思ってたら、まさか11日に出てるとは思いもしませんでした。ぬかったー。さて表紙はラーメン特集なんでしょうか。『じょしもん』美々がダイナミックにラーメンを差し出し、『レーカン』天海さんはカップヌードルを食べようとしてる、って、カップに人魂みたいのがはいってる。『おねがい朝倉さん』はこってりラーメン、カップ麺を手にしていて、本格的なのもあれば、手頃なもある、それがラーメンだと思います。そして新連載告知カット、『サチウス』と『時代はメグルちゃん』、『かみおとめ』であります。

『かみおとめ』、新連載ということもあるのかな? 新しい登場人物を加えて、いよいよいろいろ広げていこうといった感じみたいですね。神社に畑を作った和夏。巫女、というか神様だっけか、めしあから感謝されるんだけど、その感謝されかたがなんだか不思議というか、困った感じというんですね。後は、おいなりさんの祠の修繕とか。祠がきれいになって、そしてやってきた新しい巫女、えみね。この人が祠の主のおいなりさんなんだろうなあ。そんな感じで、めしあもえみねも神様。そうと知らず、納得せずといった方がいいのかな? 神様と一緒にいろいろやってる和夏。三人のコメディになりそうです。

『花の任侠物語』。まだゲストなんですね。由神組でクリスマスパーティー。浮かれてる組長が妙に可愛い、そんな漫画。皆がお嬢のことが大好きで、組長組員総出でお嬢のためにクリスマスを盛り上げようというのが面白い。しかし、よかったのは、欲しかった友達をもらったから、今年は組長組員をよろしくという心配り。親父さん涙腺崩壊だそうですが、こういうちょっとした優しさが描かれるのはいいなあ、そう思いました。

『時代はメグルちゃん』は、回を重ねるごとに面白くなってきてると思います。各時代を代表するかのような社員がいる、のはいいとして、結構大雑把で勢い勝負みたいな感じもあった、そんな状態からだんだんに落ち着いてきたというか、全体を通した話の流れ、それがスムーズになってきたというか、面白さが増してきていると感じます。今回は平安さんの話。趣味で小説の、その練習で恋文を、というんですが、それでばたばた。事件というほどでもない、そんなちょっとした盛り上がりがほのぼのとして楽しくてよいです。

『先生だって嘘をつく。』は、驚いた、ふたりでデートか。度胸あるなあ、こういうの意外と見付かるんだよ。保護者に見られて通報されたりするんだよな。というわけでテーマパーク。メリーの頑張りのおかげで見事にスイートな感じがしないのがアレですが、やっぱりでくわす。姪と一緒の長持先生。そして生徒の佐藤。メリーと付き合ってることがばれたらクビになってしまうっていうので必死で逃げるわけですけど、その逃げっぷりが、着ぐるみの頭とって逃げるとか、もうめちゃくちゃで面白かったです。しかし、付き合ってるのがばれなかったのはいいけれど、別の疑惑でピンチというのもよかったです。副業で減給されそうになってましたけど、副業禁止規定とかはないのか。それも意外でした。

  • 『まんがタイムジャンボ』第17巻第12号(2011年12月号)

2011年11月11日金曜日

HIGH POWERED

 侵略!?イカ娘』、相変わらず面白いです。まったくのダークホースといっていい、そんな状態でスタートした第1期は、ご存じ、好評をもって迎えられ、ネット流行語大賞で銅賞に輝くなど大健闘。待望の第2期も決まり、万々歳、そう思っていたんですが、おおう、オープニング・テーマはULTRA-PRISMじゃないのんか! これは驚きましたよ。エンディングが伊藤かな恵から金元寿子になったというのは、なるほど、納得できたのですけど、まさかULTRA-PRISMがはずれるとは思っていませんでした。いや、本当、意外だなあ。

『HIGH POWERED』、歌うのはsphereですね。声優ユニット。大人気であるわけで、もちろん私も知ってるわけで、正直なところ、私も嫌いじゃないです。でも、まさかULTRA-PRISMじゃないとか。『侵略!イカ娘』の魅力には、あの侵略!侵略!の連呼からはじまる『侵略ノススメ』のインパクト、あれもあったと思うんですね。なんというか、容易に抗えない、そんな勢いがあった。ええ、第2期はどんなのでくるんだろう、あの勢いを期待してたから、ちょっとがっかりした、これが私の素直な気持ちでした。

でした、と書くのは、この曲はこの曲でいいよね、って思ってるからなんです。ちょっと優等生になっちゃったな、みたいな寂しさはありますが、イントロのこれから盛り上げていきますよという展開、そして歌がはじまる、その瞬間のはっと落ち着き語りかけてくるような感覚。あれはいいですよ。また、歌の内容も、第1期ほどじゃないですけどね、侵略というキーワードが含まれていたり、間違いなく『侵略!?イカ娘』のための歌である、そう感じさせてくれるものであったんですね。

私が、ULTRA-PRISMが懐かしいと思う。これは多分、一緒にわいわいやってた仲間が欠けてしまった、そんな寂しさなんだろうなあ。けど、それで歌の評価をまげてはいけない。ええ、この歌は聴いていると結構癖になる、そんな魅力がある。回を進めるごとにもっと好きになっていくんじゃなイカな、なんて思っています。

引用

  • 月宮うさぎ『侵略ノススメ』

2011年11月10日木曜日

『まんがタイムきらら』2011年12月号

『まんがタイムきらら』2011年12月号、昨日の続きです。

少女公団アパートメント』はカラーですよ、カラー。相変らずすごく綺麗。制服の4人。見れば、さくらの学校、山吹女子の制服ですね。そんなわけで、山吹女子の文化祭。山百合祭に招かれた3人。なつみがなんだか憂鬱で、理由を聴けば、なるほどみんながみんな、さくらさんみたいなのか。しかし、到着してみれば機敏なさくらが見られたり、いいですね、こういうさくらさんも。服をぬらしてしまって、さくらの制服を借りたちさが文化祭に参加させられたり、ろかが入学希望と間違われたり、そして最後の誤解ですよ。面白かったー。ええ、すごく楽しい回でした。

『あいすき — 浮世絵の恋』、浮世絵が好きなのに、浮世絵みたいな絵を描きたいのに、仕事で描く絵は美少女イラストばかり。そんな絵描き漆山が主人公です。和服、押し掛け家事手伝いの笹原ほたるも和服。だから昔の話かと思ってしまうけど、ばりばり現代の話ですよね。いろいろ残念なほたる。どれだけ漆山のことが好きなのか。滝のように罵られて目覚めたとか、その滝のようにという表現が妙に気にいってしまいました。なんだか優しくない先生だけど、どこかアットホーム。あのまずいのコマなど、大変によかったです。

三者三葉』は葉子様のバイト事情。二度寝で遅刻ですよ。っていうんですが、男ふたりの思いがあさっての方向へすれ違ってみたり、期待どおりには詫びてもらえなかった元メイドとか、その、人の気持ちの思うようにいかない心模様、大変に面白い。遅れたわ! 妙に偉そうで、本当、最高です。葉子様はこうでなきゃいけません。そして最後に手を握りあった男ふたり、あの普段争ってるふたりが、ひとつの目標に心通わせる。いや、もう、最高でしたね。実によかったです。

『だいすき♡』はお兄ちゃんの誕生日。サプライズでパーティーだっていうんですが、意外に不器用な志津がいいですね。できないっていいたくない。けど、千枚通しで卵の中身を抜くのさえできない。いやもう意外でした。そして料理担当のあの子、名前がわからない。この人も意外に駄目で、ああー、ちゃんとできる人、いないのか! もしやしたら、という期待も虚しくやっぱり香乃も駄目。ほんと、残念な人たちの騒動、楽しく読みました。

My Private D☆Vは『アキタランド・ゴシック』という物件をやっている器械です。物件!? ともあれ、目つきの悪い子が見ている、だそうですよ。ええ、大変によいですね。一般に受け入れられる萌えなのか、そういうと微妙かも知れないですけど、あの左側の覗き込むみたいにしてこちらを見ている女の子などは、広く受け入れられそうなよさがあるし、右側の椅子に腰掛けた人と人形? ああ、いいですね。一筋縄じゃない。けれど、そこに色気がある、いい味出してると思います。あの、とろんとした目付きはいいですよ。

  • 『まんがタイムきらら』第9巻第12号(2011年12月号)

引用

  • 青田めい「あいすき — 浮世絵の恋」,『まんがタイムきらら』第9巻第12号(2011年12月号),124頁。
  • 荒井チェリー「三者三葉」,同前,177頁。

2011年11月9日水曜日

『まんがタイムきらら』2011年12月号

『まんがタイムきらら』2011年12月号、発売されました。表紙は『けいおん!』、映画を目前とした表紙です。唯が監督を、他の皆が撮影スタッフをやっているといった風情のイラストです。ちょっと眉のあがってるムギさんが可愛いじょ。そういえば、皆高校の制服。今となってはなにか懐かしい。そうそう、付録にこのイラストのミニ色紙がついてました。知らなかったので、ちょっと驚きました。

チェリーブロッサム!』は、先輩ふたり、どえらい可愛いな。文化祭での出し物、喫茶店というんですが、先生がいかしますね。ダフ屋とか。あの大咲の嘆きの声がもう面白くてしかたありませんでした。しかし、面白かった。苦手なことにも頑張る大咲、自分がやらないと駄目だって思ってるのかな。こうした真面目さは好印象で、そして先輩のこと気になっちゃってるとかね、いい青年だなって思います。そして、つばき。文化祭、一緒にまわれてよかったじゃん、そう思うのだけど、度胸が足りない。それで出遅れてる? こういうところ、今後にも関わってくるのかな。小さなエピソードだけど、意外に重要な転換点だったんじゃないか、みたいに思えたりして、ほんと、これは今後に期待してしまいますね。

『箱入りドロップス』。いいなあ、やっぱり面白い。今回はちょっと季節はずれのスイカ割り。雫のもとに姉から届いた荷物。スイカだったんですが、それで萌、純、琢人を呼んで屋上ですよ。ほんと、この雫を中心としたほのぼの空間。なにもかもが新鮮で、なにもかもが楽しくて、そのわくわくする気持ちが純粋にメールの文面に、態度にあらわれてる。素晴しい。スイカに負けるという描写は私にもちょっと新鮮で、こうしたちょっとしたところにうかがえる雫のいたいけ。ほんと、これは陽一ならずとも、面倒見たくなるだろう、そんな風に思ってしまうんですね。

『スマイル・スタイル』は、初っ端のがまんタイムきららにえらいこと笑わされました。これ、ロゴがすごいちゃんとしてて、それがもう面白くてしかたないです。がまんできない。『つぼみ』の競合誌か。でもって本編はちょっとアレな感じに、皆で百合の臭いをかぐっていうんですが、先生もいうとおり、微妙にエロいですね。あの赤面してる百合がいい感じ。ゆめと紅葉の言葉にいろいろ戸惑う百合もよし。そして、危ないとこやったー。もうどうしようもない。最高でした。

『隣のあるの。』、いいですね、すごくいいですね。昔の思い出話に始まって、懐かしさがあれば、違ってしまったところ、佑二があるのの女の子の部分に意識して、戸惑って、ドキドキして、可愛いなあ、佑二もあるのも。で、こうしたコメディに子供のころのお別れのエピソードからめて、ああ、これはいいね、ぐっときますね、ふたりがどれだけ仲良しだったかがわかろうもので、そして見ーつけた。いいですね、すごくいいですね。家族写真もですよ。ずっととまってた家族の記録がふたたび、って、その6年間の記録がないってのはなんかすごく残念というか、ええーっ! って感じなんですけど、これはつまり、佑二が帰ってきて、また一緒の時間がうごきだす。そんな描写でもあるのですね。よかった。すごくよい話。構成も凝っていてよかったです。

  • 『まんがタイムきらら』第9巻第12号(2011年12月号)

引用

  • 筋肉★太郎「スマイル・スタイル」,『まんがタイムきらら』第9巻第12号(2011年12月号),73頁。
  • 連「隣のあるの。」,同前,90頁。

2011年11月8日火曜日

『まんがタイム』2011年12月号

『まんがタイム』2011年12月号、昨日の続きです。

サクラ町さいず』はひろえちゃんが可愛いな。この人は、たまの私服がすごく可愛いと思う。あれはボレロでいいの? 丈の短い上着、すごく可愛いよね。帽子もよく似合ってて、ふわふわの髪、ほんと素敵なお嬢さんだと思います。ひろえと信一朗が鳥飼小夜のうちにいく、っていうんですが、恋の片思いのみたいなこといってるひろえだというのに、実際ふたり連れ添うと、なぜこんなに色気に欠けているのか。おみやげが米とか、ほんと。あの鳥飼のおじさんとの再会、それからの意気投合とか、まるで三人が仲のいい家族みたいで、ほのぼの、いい関係だなって思ったんだけど、ひとり落ち込む小夜がいる。その落差が面白かったです、ちょっと可哀そうではあるんですけどね。しかし仲のいい人たち。いいですよ、すごくいいと思います。

『もいんの高校野球日誌』は、これグラウンド整備か。スポンジで水を吸い取ってるのね? さて、本編、もいんの野球狂っぷりが素晴しい。驚きの私物、驚きの立ち入りお断り。この子の野球への情熱が部員や監督をやる気にさせるのは、すごくいい描写。その上で、全員がもいんにはついていけないとひいてしまう、そんなところもすごくいい。部の中心が羽田もいん。そんな彼女の野球好きっぷり、うまく描かれて、しっかり伝わる。だから面白い。いい漫画ですよ。

『営業侍和華さん』は、ちょっと力押しなところもありますけど、あの先輩姫野さんの自信のなさとか、あの無闇に押しの強い和華さんと強烈な対比をなして、面白いですよね。土下座力とか、そして和華さんの足元。あれ、上から普通に見てて、見過しそうなところにつっこみが入るから、ああ…!? 面白かったですよ。うまいこと、絵でも面白みを伝えてくれる。うまいですよね。そして和華さんが新規契約。落ち込む姫野さんが最高でした。その後の展開も、ほんと面白い。歩く姿はただの武士なんてのも、いいテンポ、いい落ちになってました。

『ハードボイルドになりきれない』、面白いですよ。蔵前のだらしなさ。弱いですよね。塔子さんに頭があがらない。けど、そんな関係がなんだか素敵で、不潔ですって怒ってる塔子さん、すごくキュートですよね。あと大家さんと塔子さんの鞘当てとかね、あの剣呑な感じ、はらはらしながらもすごくわくわくする。いいですよ。そんな強い女性ふたりと、見た目に反しあかんたれな蔵前。人の暗部に触れるような職業選んでおきながら、女子会の会話にショック受けるとか、ほんと可愛いおっさんだと思います。

  • 『まんがタイム』第31巻第12号(2011年12月号)

2011年11月7日月曜日

『まんがタイム』2011年12月号

『まんがタイム』2011年12月号、発売されました。表紙、メインは『おとぼけ課長』、警察官の格好をしていて、交通整理ですね。他に『だってあいちてる』、『みそララ』の面々も警察官の格好して、『だってあいちてる』はごっこですけどね。ところで『みそらら』の4人、なんだか妙にいかがわしく感じられる、ニセポリスっぽさがなんともいえません。

『ほめよめ』、ゲストです。老舗せんべい屋に嫁いできたかのん。この人がヒロイン。フリフリリボンのお嬢さん。甘ロリってやつなのか? お母さんからの受けもよく、またお父さんも気にいってる。そんな円満家庭ものっぽい感じなのですが、弟智也がいろいろ口やかましい。コスプレで店に出るな、せんべい屋に似合わないといって口ぎたなくののしるんですが、兄貴の嫁だからって調子乗るなって、調子乗ってるのはお前だろう。そんな感じ。しかし、でもさ、まさか兄貴があんなことになっているとは……。可愛い兄嫁といった漫画。けど、あの兄貴の設定には驚いた。しかも一ヶ月か。いや、ほんと、若干の戸惑いを隠せません。ただ仕合せなだけじゃ駄目だったのかい?

みそララ』は兄弟の話です。『恋愛ラボ』のエピソードが関わってきましたね。レンとスズの2ショット。それを見て曇る兄貴、続いて動揺する姉貴。棚橋兄姉は妹思いが高じて変態の域に肉薄しておりますね。場面はヒロの歓迎会、飲みであるのですが、そこで語られる兄弟関係。姉ふたりに仕込まれる弟、グレートかわいそうとか、ああうちは姉ひとりだからそこまでかわいそうではなかった。レッサーかわいそう程度であります。しかし、こうした兄弟関係からその家族の雰囲気、また大人になって変化した気持ち、関係が感じとれるのはすごくいい。なんだかいい話でした。

『ぽちゃぽちゃ水泳部』、ゲストです。本編にあったでしょうか、かじりんがメインのエピソード。扉に釣竿持った梶先輩。ああ、この人きれいね。いつもクールで、一歩ひいて冷静につっこみ入れてる、そんな印象のある彼女ですが、中学の頃はいろいろ迷って悩んでた。そんな彼女が海ではっつー先輩に出会って変わった。一種吹っ切れたといっていいのでしょうか、ちょっと昔話、なかなか本編では読めない、そんな話だったと思います。

『ロコ・モーション』、ゲストの最終回です。卒業間近というタイミング。ロコは追試の準備をして、モコは就職の準備をして、あの鉄道に関することとなると饒舌になるところ。いいですね、こういう人は好きなんです。で、フェスタですけど、知りませんでしたよ。調べてみるとJR西日本、って、あれれ、こっちの電車なのか。リゾートサルーン・フェスタ。ジョイフルトレインとか全然知りませんでした。そして伊勢志摩ライナー。車体についてだけでなく、料金についてなど、いろいろ出てくる話が、ただ情報を詰め込みましたって感じじゃないのもいいと思います。そしてモコ内定、しかしロコ留年。うへえ、こちらも驚きの展開でした。

次号より新連載。『ロコ・モーション』とは違う新作でくるのでしょうか。いずれにしても楽しみです。

  • 『まんがタイム』第31巻第12号(2011年12月号)

2011年11月6日日曜日

トロンボーン教則本

 先日、トロンボーンを買ったといってましたが、ほら、あのプラスチック製の。これがもし木管楽器の類だったら、運指表さえあればなんとかなるだろうと思ったところでしょうけれど、はじめての金管楽器であります。しかもスライド。なにをどうしたらよいものか、まったくわかろうはずがありません。教本でもないとさすがに無理すぎる。そんなわけで教本を一冊買ってあるんですね。楽器店の楽譜のフロア。取り揃えられた教本から選んだものが全音の『トロンボーン教則本』。これ、かなり昔からあるシリーズで、現役なんだ! 正直びっくりしました。

私が高校生のころ、吹奏楽部の備品にこのシリーズがありまして、『サクソフォーン教則本』、阪口新先生のですね、これで練習していたものでした。もう表紙とかよれよれのぼろぼろで、ページなんかも抜け落ちそうになってる。それくらい古い本でした。

私は、教本は新しいもののほうがいい、そんな風に思って探していたのですが、だったらなぜこんなに古いシリーズを選んだというのでしょう。それこそ、チューニングに使うA音、国際ピッチは435ヘルツとか書いてある、それくらいに古い本であります。それはですね、新しいものはおおむね親切に親切に、やさしく、平易に書かれたものが一般で、いや、親切なのはいいんです。でも、私はもうそのへんはいらないので、楽譜の読み方みたいなのいらないので、基本的な奏法の説明があって、ポジションと音の関係が説明されていて、あとは練習譜、そんなのでいいやと思ったらこれになってしまったんですね。

総ページ数117ページのこの本のうち、楽器についてや姿勢、音の出し方、ポジション等々の基礎にまつわる説明、総論は13ページにすぎません。楽譜の読み方なんかは6ページ。あとは全部楽譜といってもさしつかえない。そんな充実度合いです。説明は最低限にとどめ、あとは実際に吹いて覚える。そんな具合です。最初は音を出す、全音符ですね、拍を数えて吹くだけといったような練習からはじまって、リズムのついた練習、フレーズを吹く練習に進んでいく。実にオーソドックスです。でも、このオーソドックスさが素晴しい。いや、親しみのあるスタイルだからこそよいと感じる、なのかも知れませんね。

この手の教本は、独学をする人向けというよりも、誰かに習おうという人に向いてるように思います。最低限にちょっとプラスした程度の説明ということは、いろいろ細かいところは教えてもらうしかない。実際私も、最初、スライドを使ってドレミファと吹くのがピンとこなかったのですが、姉が目の前でドレミファとやるのを見たらできるようになった。まあ、どんな教本でも多かれ少なかれ同じですけど、独習は難しいですよね。誰かに習えるなら習った方がいいに決まってる。習えなければ、もっと親切な教本を求めた方がいいのかも知れませんが、まあ私は導入さえ習えばあとは独習でいいかなって思っています。

まだ楽譜を見て練習といった感じではありませんが、おいおい、この教本に習っていく予定。とはいうものの、管楽器でヘ音譜表は慣れないわあ。