2011年12月28日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2012年2月号

『まんがタイムきららキャラット』2012年2月号、発売されました。表紙は『キルミーベイベー』ですね。サーチライトに照らされる中、拳銃を手に周囲をうかがうソーニャちゃんに迫る、ハリセンやすなの毒牙! というか、普通に迎撃される、そんな展開が予想されるイラストでありますね。しかし、暗闇にスポットライト、明暗のコントラストがしっかり出る、そこにソーニャちゃんの金髪、白いブラウスが映えますね。

『タイムパッセージ』、ゲストです。ぬいぐるみを抱いた女の子パルケとフタミの、ちょっと百合っぽい友情ものって感じでありましょうか。パルケはスペイン人の女の子。父の仕事の関係で、日本に滞在している。日本にやってきた当初、からまれていたところをフタミに助けられ、それでフタミのことが好きになったっていうんですね。フタミは古武術をやってる女の子。ちょっと変わった子? でもやさしい子。そんなフタミを好きで好きでたまらないパルケの、ちょっと妄想まじりの友情が売りの模様です。

『ひとより××』はクリスマスパーティなんですけれど、皆でひよりのうちに集まる。そうしたら、家じゅうに電飾。参加者ひとりひとりにコスプレ衣装や豪勢な料理も用意されていて、なんという気合いのはいりよう。というか、ひよりはすごいな。両親が留守がちだからって、炊事洗濯掃除、大抵のことはひとりでできるよって、そうかあ、意外なしっかりものであります。で、そんなひよりの昔話ですよ。小学生のころは、ガリ勉真面目で、大人しい子だった。友達もいなかった。なるほど、パーティにしてもいつもの奇行、セクハラにしても、全部友達をつくりたい一心だったんだ。いや、ひよりは否定するというか冗談みたいにしてしまうけどさ、少なくとも最初はそうだったんだなあ。ちょっと彼女の印象の変わる話。よかったなあ、そう思ったエピソードでした。

『もこもこBOX』は、あの目覚ましピピピにもしもしと応じる、あれがおかしくて、のっけから笑ってしまいました。シェプ先生、本当に駄目だな。私も早退きしたい。というか、最初から出掛けたくない。カッチがラビのノートを奪い取ったり、それで自分の得意科目について話したり、運動会のこと思い出したりっていう、その展開の先に現われた予想外のオチ、これも最高でした。ほんと、ほのぼの。で、気のきいたネタがぽんっとはいってくる。見事でした。

『ナセナル!』、ゲストです。呼び鈴が鳴ったので玄関開けたら、そこには大仏フェイスの不審者が。今年の夏、飲み会で大仏フェイスの参加者と出会った自分には、有り得ないと否定するのが難しい展開です。で、この大仏フェイス、誰かというと、ホームステイで預かることになったお嬢さん。カナダからのお客さん。金髪碧眼、超がつきそうな美少女っていうんですね。日本マニアであるようで、カナダからのお土産と期待させて名菓ひよ子。ああ、おいしいよね、あれ、好きです。この期待を裏切ってみせるところ、落差のつけかたがうまかった。面白かったですよ。ヒロイン奈々瀬美伊子が、ナル・カーシュナー、ホームステイの彼女が期待しているだろう日本像にこたえられていないと感じて謝る、あの展開もよかったです。期待と裏切り、裏切られる側からと裏切る側からと、双方が描かれてる、そんな風に感じました。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第2号(2012年2月号)

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