2015年4月30日木曜日

『まんがタイムきららキャラット』2015年6月号

『まんがタイムきららキャラット』2015年6月号、一昨日の続きです。

『まちカドまぞく』、桃のお世話度がさらにレベルアップですよ。シャミ子に渡された鞄、中にはノートパソコンが入っているというのですが、前回の続きですよね、妹、良子が買ってもらったデジタルカメラ。パソコンを渡すことで、そのカメラへの興味、才能を応援したいってわけですよ。けど、ここからがシャミ子の試練で、パソコンは精密機器だから、乱暴にすると壊れる。絶対に落とさないでねと念を押す桃が、なんか活き活きしていて、すごくいいなあ。パソコン運搬に心を砕くシャミ子。正直、砕きすぎだと思うんですけど、驚かされてものすごい悲鳴あげたり、ボールを怖れたり、水を怖れたりと、ほんと、今回はシャミ子に向かい風です。そして下校時の試練、吠える犬。シャミ子、なんていたいけなのだろう。ほろりと貰い泣きでした。今回はシャミ子、小倉さんのオリジナル漢方が効いたのか、魔力絶好調、変身なんてしましてね、って、おおう、シャミ子、ちんちくりんと思いきや、かなりセクシー系ではありませんか。この変身で試練を乗り越えて、ああ、ミッション完了ですね、そう思ったところで失敗するっていう、そのシャミ子の不運には泣きました。そして、地味に酷い目にあってるご先祖様。ああー、これも地味に泣き笑いであります。

『こみっくがーるず』、おお、こちらもパソコンです。琉姫がパソコン購入、デジタルに挑戦だっていうんですが、これ、めちゃくちゃ面白いな。機械ものが大の苦手。モニタと本体の勘違いね、ああー、これはあったなあ、なんだか懐かしく思えました。そして今回、かおすちゃん、大活躍じゃないですか。パソコンをセットアップ。すごい! プロのパソコニストだ! 琉姫さんのセンス、最高だと思います。タブレットも準備完了して、けどなかなかうまくは描けないっていう、そういうのはリアルな話だったりするんでしょうね。線画を取り込んで、塗りに挑戦。ここでも琉姫のへっぽこ具合が発揮されて、最高です。そしてまたかおすちゃん大活躍。ほんと、かおすちゃんにせよ、迫り来る小夢、危険な予感を回避してくれる翼にせよ、皆でサポートしてる感も実によかったです。そして最後の琉姫の漫画。ああー、こんな展開に。ほんと、なんといいますか、勉強家でありますね。

『カスタムメイド!』は、ユウさま、アニメで銭湯を見て興味を持ってしまったんですね。マサキにとっては嫌な予感だそうですが、ほんと、心配性でありますよね。けれどお嬢様のバリューを考えれば、これくらいで妥当なのかな? かも知れませんね。というわけで、学校の友達のお家が銭湯やってる。泉田さんのご厚意で、開店前に入らせてもらえることになった。ほんと、銭湯をすごく楽しみにしてたことのわかるユウの様子が可愛くて、そして裸になるのが恥ずかしい。まあ、恥ずかしいですよね。あのね、超自然にマサキに脱がせてもらおうとしているユウとか、それ見て萌えてる同級生とか、もう最高に面白く、そして浴場でのいろいろも面白くて、ええ、ほんと、ユウさまが楽しそうでなによりでした。マサキの牛乳サポート、これも見事でしたね。

『へんてこバスと飴玉くるり』、これ、面白かったなあ。可愛い絵柄でノスタルジックな風物扱って、深夜の食事、夜食になにかつまもうと思うのだけど、あれもこれも、そいつもこいつも、謎の連中にすっかりやられちゃってて、食べられるものがまるでない。お腹がすいた、こいつは困るというので、向かった先がオートレストラン。おおー、オール自販機のドライブイン。ありました、ありますよね、こういう食品の自販機。暖かく調理された状態で出てくる。インスタントだったり電子レンジ調理だったりするんでしょうけど、最近ではスケート場で見掛けたきりですけど、昔は普通に街中にもあったりしましたよね。そうかあ、そういうドライブインもあったんですね。ラーメンを、そしてうどんを食べる。その表情がね、もう最高で、ああなんだろう、自分も食べたくなってくる。あのハンバーガーもね、打ち出す理由とかはさっぱりですけど、って、あれ280km/h出とるのか! よく受けたな! このギミックはともあれ、ハンバーガーもおいしそう。そして語られる先代の思い出。これも今後に関わってきたりするのかも、ですね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第6号(2015年6月号)

2015年4月29日水曜日

『まんがタイムオリジナル』2015年6月号

『まんがタイムオリジナル』2015年6月号、一昨日の続きです。

『迷走乙女の文学会議』、今回は森鴎外の『舞姫』でありますね。夜、仕事帰りの電車のホームにて、倉野さん、松島さんに偶然出会うんですね。その時、手にしていた本が『舞姫』、それで『舞姫』について話すのですけど、松島さん、『舞姫』、ご存じじゃないんだ。ということは、結構若い? 昔は学校の教科書に載ってたので、誰もが知ってた、そんな感じだったんですが、そうかあ、ご存じじゃない。さて、自分は昔読んだ印象をずっとひきずっていて、ドイツにて女を弄んで捨てた男の物語、みたいな、そういう理解のままでいたんですよ。なので、松島さんのいう、豊太郎は鬼畜、っていうの。うん、そのままそういう感想ですよね。ところが今回、倉野さんの説明で、ああ、そういう感じにも思えるものなのか。長い間抱えていた一面的な理解を、ここで改めることができた。ちょっと新たな気持ちで読み返してみてもよいかも知れない、そう思えるようになった。ええ、よかったですよ。ところで、原文は古語って、現代語訳とか本当にあるんですか? 文語じゃないんすか? と、なんだか驚いたのですが、口語訳とかあるのかなあ。しかし、今回、松島さんの不意の優しさに、倉野さん、ほんとぐらっときていて、それがまた社内に誤解を招いてしまったとかね、この流れ、すごく面白かったです。

『たよスポ!』、面白いですね。自分の記事が紙面に載るようになってきた。それをスクラップ。さらに先輩、沙織の記事もスクラップ。熱心ですよね。見習わないといけません。さて、明日の仕事は朝の散歩。なるほど、取材先の柔道日本代表監督と一緒に歩く、そうやっていろいろ情報得たり、あるいは情報得やすくする、そんな関係を築いていく。でも、兄貴はちょっと勘違いしてそうですよね。しかし、この散歩の後、渡辺選手と沙織が話しているところを写真に撮られて、SNSに公開されてしまった。しかもそれが悪いことに、不倫の噂になっちゃって、でも決して悪いばかりにならないのがこの漫画のいいところだと思います。練習にはより身が入るようになり、そして先輩のために悔しさ噛み締めるたより。この子の事態解決の策、あれは面白かった。沙織には、これでいいのだろうかとか思われてるけど、自分のことより、先輩のことを大切にする、ちょっと捨て身のこの行動に、たよりという子の気持ちよさがよく表れていたと思います。

『北斎のむすめ。』、お辰が妹お栄の結婚やら恋愛やらについて心配してますけど、そもそもお辰ちゃん、君はどうなのかね? 今回は本の挿絵の話なんですね。この時代の本だと、黄表紙とかいうのになるのかな? 挿絵を描くにあたっての作家、版元、そして検閲やらなんやら、トラブルもか、含めての共同作業というか、せめぎあいというか、描かれて、これがもうおかしい。お栄は、作家のことをひねくれたおっさんって怒ってるけど、作家からしたらものすごいボロ屋描かれたりして、こっちはこっちでとんでもない絵描きだったって怒ってそうですよね。薄紙に版下絵を書いて、版木に彫る。下絵の時点で検閲をうけておく。あの検閲回避のいいわけが酷くって、この漫画家の面目躍如といった感じでありましょうか。彫りの行程での失敗、これがもとで話ががらりと変わったりね、こうしたところもおかしくて、ほんと、最後の腕力に至るまで、お栄はじめ皆の人を食ったところ発揮されて、楽しかったです。

『あかるい夫婦計画』、最初の一本、感熱紙に熱い急須を置いたというのから、今だと文字が消えるボールペンって発展させるのね、これ見事でした。下書きとかに、熱で消えるボールペン、使ってらっしゃるのかな。鮮やかでした。うん、これは一度冷凍しましょう。そして先輩後輩OL、今回も健在で、嬉しいなあ。先輩、すごく可愛い。キャッチ&リリースされたこと話してる時の点目、すごくチャーミング。しかもなんだかすごく追い込まれてるっぽくって、私が大ダメージ受けるようなこといってみて? って、後輩、困っちゃいますよね。いや、もう、しあわせで上書きしましょうよ。眼鏡からコンタクトの話、これも面白かった。ああー、大きさ違って見えるのかあ。ほんと、ちょっとした日常にありそうなこと、いろいろ拾い上げられて、それが魅力的なエピソード、コミュニケーションの妙を感じさせてくれるものになっていて、とてもよいと思いますよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第34巻第6号(2015年6月号)

2015年4月28日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2015年6月号

『まんがタイムきららキャラット』2015年6月号、発売されました。表紙は『キルミーベイベー』。昔の映画のポスター風、総天然色、『切身赤子』のタイトルに、飛び蹴りを繰り出すソーニャとやすなでありますよ。その雰囲気、まさしくカンフー映画のそれであります。しかし、このデザイン、この雰囲気、なんともいえぬおかしみも伴って、こうした味もまた『キルミーベイベー』なのでしょう。

『ススメマンガカ』、ゲストです。漫画家を目指す顔清海。持ち込みしたりと、結構がんばってる風ではあるんですが、この人の絵には問題がある。描かれているのが顔ばかり。顔だけで話が進んでいく、その理由が、もう単純に、体が描けないというものなんですね。って、これちょっとわかる。うん、体は難しいよな。この設定には、共感覚える人もままあるんじゃないかな、なんて思ったんですが、これが、まさかこんな展開を見せるとは予想外でした。学校にて、隣の席の男子、空田翔が机に残した落書き。それが、体は描けて、顔が描けていないという、まさに清海と逆パターンだっていうんですね、って、こっちはなんかレアだな。しかしそれで共作しようということになるっぽいのがおかしくて、そしてさらには誤解を招く清海の発言とかね。これはなかなか期待されるんじゃないか、そう思わせる導入でしたよ。

『トルネードよんじ』、ゲストです。キャラクターが可愛いですよね。高校での新生活、いよいよ部活動がはじまる、というのだけど、余裕で帰宅部。どこにも入部せず、とっとと帰ろうという、そんなのが主人公。なるほど、ゲームに夢中なんですね。ところがこの子、なんだか不思議な押しの強い女子にぶつかって、それで帰宅しない部なる部に勧誘されるというんですね。部長の宇佐美さん。いろいろなところにいったり、したりしよう、そんな部らしいんですが、非公認で、かつ理想だけ高くて活動は不活発っぽい。逃げようとするも、失敗して、ファミレスに連れて行かれて、主人公、中原星奈。先輩はふたり、宇佐美京香に王岸めい。って、ふたりは3年なのか。じゃあ、もうひとりいる華田というのは2年なのかな? ともあれこの部、京香の暇潰しに皆でつきあう、そんな活動なんでしょうか? 初回は京香の奢りで飲み食い。わかってるめいがステーキセットもりもり食べてるとか、この感じ、なかなかおかしかったです。女子高生のファミレスの風景には、なかなか見られないものですよね。

『あくてぃびてぃっ! — 情報支援活動探偵事務所』、飼い犬探して訪れた探偵事務所は、求人募集の張り紙をしていて、それでバイト希望と勘違いされるところからはじまるというんですね。しかし、なんか変なスタッフばかり。映画のものまねして遊んでるかと思えば、なにか忍者じみた覆面エージェントがいたりする、そんな事務所。この事務所、探偵業に偽装しているけれど、実態は米陸軍特殊部隊だっていうんですね。スパイ活動などもやっている。って、そんなことほいほいしゃべっちゃっていいのん? ともあれ、犬のタロー、見事に見付けてくれて、そうした手腕はさすがなのだけれど、ヘリまで動員しちゃうとか、犬探しにはあんまりにアンバランスと思えるその仕事。結果多額の請求発生させちゃって、バイトせざるを得なくなったという、そうした展開。不条理ないしはナンセンス、そういっていい見せ方だと思います。

『ウサギとカメは両想い?』、ゲストです。今日から高校生という白兎詩乃。この子は幼なじみの黒亀来海に片思いしていて、なるほど、ウサギとカメとはこのふたりのことなんですね。でも、昔話に描かれたウサギとカメとはどうも少々違っているようで、カメの方がぐうたら、朝は起きられないし、今日から高校生だというのに、すっかり中学校にいく気でいるなど、残念な感じ。でも実際は、細かに気配り、あるいは気ばかり焦っている詩乃ばかりが貧乏くじを引いて、反面来海はうまいこと問題を回避しちゃう、といった具合。この、最後に来海がいいとこ持っていっちゃうというのが、ウサギとカメの物語思わせるところでありますよね。しかしこの漫画、タイトルには両想い、みたいにあるけれど、実際にはなかなかそうはいっていない模様。いつか詩乃の気持ちが通じる日がくるんでしょうか。それまでは彼女の空回る様、それがメインになりそうな気配ですね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第11巻第6号(2015年6月号)

2015年4月27日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2015年6月号

『まんがタイムオリジナル』2015年6月号、発売されました。表紙は、『ラディカル・ホスピタル』山下さんをメインに、これはチアリーディング? 応援がテーマであるみたいですよ。堂に入った山下さんとは対照的に、『小森さんは断れない!』小森さんはなんだかすごく恥ずかしそうにしていて、そして『らいか・デイズ』らいかは学生服着て見事、応援団といった風情。この三者三様といった感じ、よいですよね。

『よゆう酌々』、ああー、最終回ですよ。この人の漫画は、恋愛方面に舵を切ったと思うと終わる。なんで!? と思ってきたものだけど、今回の話を読んで、なんかわかった気がします。恋愛の成就ないし、その道筋がつくという、そのことが物語の終わりなんだ、登場人物の向かう終着点、それこそが、恋愛の道筋がつく、というそこにあるんだ。ええ、女将と戸田くん、ついに道筋がついたんですね。ずっと悶々としてましたよね。戸田くんは女将を意識してるし、女将もなんだかいろいろ思ってる。そうした状況に、女将の元夫があらわれて、なにあの無礼な言動の数々! と、これがね、ほんとに、女将の未練のなさを描き出して、で、元夫の言動、あれ、ああ、作戦なのかあ。そして戸田くんのまわりくどいプロポーズ。いや、わかんねえよ! わかんねえから! けど、ふたりの気持ちにひとつの道筋はついた。ええ、納得のラストでありましたよ。

『かでん屋さんの基礎知識』、扉の園宮、無闇に色っぽいなあ。なんか三笠が元気ないんですね。というか、園宮のこと、かまってくれない。怒らせた? とか思うけど、他の人に対しても同じ感じ。なので、園宮、草薙、ふたりで三笠を労ろうというんですね。って、労われてる気がしない。背後から忍び寄って低周波治療器って、ちょっとした襲撃ですよね。ともあれ今回は便利な健康グッズが取り上げられて、ああ、眼鏡草薙、かっこいい。体重計、というか体重の変化は気になるけれど、知りたくない、そんな乙女心とかね、さらには技術の進歩が生み出したハイテク機器などなど。ああー、現代人、皆疲れてるんだね……。面白かったです。最後には三笠の気掛かり、それもちゃんとわかって、あー、なんと、前回から微妙に繋がっていたんですね。ということは、次回、三笠の両親来店の巻? なのかも知れませんね。

『みつめるっ!上野さん』は、上野さんよりも学芸員根津の方が主役みたいになってきてますよね。きたるアート月間に向けて、イベントを企画しよう。企画会議に皆で出るんですが、前回登場の天才子役、玉姫再登場して、根津としのぎを削りあうんですね。イカ蔵様争奪戦ですよ。会議はわりと微妙なアイデアからはじまって、玉姫の人脈駆使してのイカ蔵に屋台の調達。彼女の活躍に沸いたり、根津が心底嫉妬したりと大変なんですが、こうしてできあがったナイトミュージアムイベント。はたして成功するのか、なんらかの波乱があるのか。後者のような気がしますよね。楽しみです。

『リドルゲーム — 沖島くんのキャンパス事件簿』、ゲストでしょうか? ストーリー系のコマ割り漫画です。大学に突如現れた、たくさんの丸の落書き。はたしてこれはなんなのか。大学自治委員は犯人捜索に躍起になるのですが、って、大学ってこれくらいのこと、気にしなかったりしないことない? 最近は違うのかな。ともあれ、主人公沖島作太郎。ちょっとした思い付きないしは本人にとってはちょっとした躍進ですよね、そうした試みが大きな騒ぎになりそうで、ちょっと弱っているというんですね。大学に入ったものの、友達もいない、どうにも冴えない、そんな彼が出会ったのが、図書館の本、『銀河鉄道の夜』にはさまっていた謎めいた紙片。そこに書かれたヒントを追って、たどりついた先は児童文学研究部。暮居輝なる、その部屋の主っぽい彼が、この謎の仕掛け人だった模様。入部テストだというんです。かくして入部とあいなって、児童文学の世界、子供の頃に見ていた世界を取り戻さんとするかのように、噴水の周囲に描いた円の数々。けんけんぱだったんですね。それが全然違った受け取られ方して、あるいは事件性あるものと疑われて、なんだか大変なことになりそうかなあ、と思ったところで新たに立ち現れてくる謎。リドルゲーム、謎解きゲームがはじまったというんですね。これは、毎回の謎、それを追うことで見える、たとえば作太郎、あるいは自治委員の若竹月姫子、彼、彼女らの胸に秘められた思い出などがテーマとなりそうな雰囲気。ちょっと悪くないかも知れない、なんて思っていますよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第34巻第6号(2015年6月号)

2015年4月26日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2015年6月号

『まんがタイムきららフォワード』2015年6月号、一昨日の続きです。

『鬼が出るか蛇が出るか』は、衝動の抑制と、それが引き起こす大衝動のリスク。鈴が蛇の姿に戻ることを頑として拒んでいるわけですが、それがなぜなのか優にはわからない。その鈴の気持ちを優に理解させる、そんなエピソードであったんですね。鍵になるのが、鈴に同じく衝動を持っている悠理、そして望まぬ変身をしてしまう霞のふたり。優を舐めずにはおられない悠理だけれど、嫌がられているのに舐めずにはおられないという、その事実を苦々しく思ってるし、って、あれ? 優よ、喜ばしくも思っているのかい? だよなあ、だよなあ。より深刻だったのは霞で、また牛鬼になってしまった。その現場に優が着替えを持ってきたのまではいいけれど、牛の姿を見られた、さらには裸も見られた。ダブルでショックですよね。そしてこれらのことをヒントに鈴のことを考え、そして霞から鈴の思っているだろうことを伝えられて、自分の気持ちに引き寄せる。ええ、優、こうなってみるとなかなかにいい奴なんじゃないでしょうか。ええ、ちょっとおしおき気味の落ちでしたけど、ええ、優、いい理解者になっていけそうなんじゃないでしょうか。

夢喰いメリー』は、一旦の小休止ですよね。夢魔の現界進出、そして白儀の真実。いま起こっていることを改めて整理して、いろいろと心配事を話し合う。ええ、簡単に平和な日常に戻るといったわけにはいかないんですよね。そしてメリー、自分と夢路、さらには白儀が同じ傷を持っているということを勇魚に話して、ええ、いよいよ事態の核心に迫ろうという勢いですよね。学校での白儀との対話、そこにいろいろヒントらしきものが語られて、今の状況を引き起こすにいたったこととはなんなのか。白儀はより多くを知っている、そんな素振りを見せて、メリーや夢路の数歩先をいっている。白儀のいう二人という言葉、これが大きな意味を持ってくるんだろうなあ。なんて思うんだけど、いろいろ考えつつもその意味するところは待つしかあるまい。ええ、ほんと、次に起こる事件、それが事態をさらに動かしそうに思いますよね。で、ところで、イチマちゃんはどこに?

『そこテストに出ます!』、とってもとってもとってもとってもライオンだー! 塾の親睦レクリエーションで動物園、なのだそうです。数馬、黒一点。見事にハーレムシチュエーションですが、その状況を理解しつつ、若干の居心地の悪さも覚えている。こういうのが数馬らしさ、なんでしょうね。前回ラストで登場した女の子、茜、なんとこの子の名前を数馬が覚えていた。それがもみじは気になって、ええ、今回、もみじはずっとそんな感じ。数馬のこと意識しいっぱなしで、けどこういうのがもみじらしさなんでしょう。しかし、見事にハーレムですよね。皆が好意を向けている。いろはが数馬のことを好きだといえば、茜もそうだといって、しかも加えて、しいながもみじの気持ちをばらす。なんかからかわれたっぽい雰囲気で、そんなにシリアスな告白とかにはならないんだけど、少なくとも読み手には女の子の気持ちのベクトル、明確になったといえるわけで、なるほど、しいなは傍観者で、もみじの支援者といったポジションですね。そして今回重要なこと、いろはがかえでの妹であると数馬が知るに至るんですね。ああ、もみじが複雑な感情抱えている。いずれ気付くだろうと思って黙っていた。そしてもみじは、数馬が向けるかえでへの感情を知っているから……、ああ、もみじの内心、小さな嵐でありますね。

『病めるときも健やかなるときも』、さすがのいばらですよ。柘榴の誘拐に気がついて、柘榴に似せて作られた人形、それを柘榴ではないと自信を持って答える。取り戻さないと、もちろんそうした話になります。また柘榴は柘榴で、なんとかして逃げ出さないと。いばらのことを心配しているんですね。しかし、柘榴誘拐事件、すぐさま解決に向かって、まずはリリーの犯行だということ、すぐさまバレて、ってまあ、これは柘榴そっくりの人形用意してきてるんだから、すりかえがあった時点で当たり前。そしてはたまた彼女のBlogから居場所の手掛かり見付けて、すぐさま呼び出し、すぐさま叱責。いばらの、あなたにはふさわしくない発言。おお、こんなにも決然と! 立派でした。しかし続くいばらの言葉、自分にも相応わしくないとはどういうことだろう。本当に相応しいという相手、それは誰と思っているのだろう。そして逃げようとした柘榴に迫る人影。これは一体誰なのか? ちゃんと柘榴、いばらのもとに戻れるのでしょうか。ちょっと紆余曲折ありそうですよね。

2015年4月25日土曜日

Flowers, taken with GR DIGITAL IV

GR BLOGトラックバック企画、今月のテーマは春の日です。春の日、とあれば、日射しなども考慮すべきなのか、あるいは春の一日、そうしたものを意識するべきか。など、いろいろと捉えようがあるのだと思うのですね。けれど、ここはいつものこと、直球そのまんまでいこうと思っています。かくして、トラックバック企画「春の日」に参加します。

春といえば花だろう。そしてそこに春の日射しが写り込んでいればいいのではないか。極めてそのまんまな発想でピックアップしたのが以下の2枚であります。

2015年4月24日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2015年6月号

 『まんがタイムきららフォワード』2015年6月号、発売されました。表紙は『夢喰いメリー』、メリーがドーナツくわえて、いよいよ旅立ち? かたわらにはカートがあるんですね。そのカートの上に、帽子被ってマント着たジョン・ドゥ、ちょこんと座ってましてね、これがなんだか妙に愛らしいのであります。しかしメリーさん、なんか希望感じさせるような表情、その意気軒昂とした様、実にメリーさんらしいのであります。そして他に『あんハピ♪』、『きんいろモザイク』、『がっこうぐらし!』のカットがございます。

『ようこそ幻界集落へ!』、また新たな試みでありますね。村の魅力を伝えるべく、PVを作りましょう。そもそも情報発信がなされていない、とのふみからの指摘を受けてのビデオ制作。もちろん幻獣なんかも映っちゃうわけですが、そのあたりは追い追い考えましょう。といった、結構ないきあたりばったり、体当たり的手法でやっちゃうんですね。自称アイドルのトウカ、いいですよね。手が羽。ハーピーなんですね。見た目に愛らしい彼女、それはいいのだけど、ああー、歌はあれなのか。そうだった、ハーピーはうるさく耳障りな鳴き声を持つんでしたっけ。そうしたところ、ちゃんと解説されるところ面白く、そして歌のうまいのはセイレーン。ここで明かされるヒスイの歌の秘密。ああー、メッセージソングだったんですね……。今回のエピソード、村人それぞれが、それぞれの能力を使って、村に貢献してる様が描写されたところ、この村のなりたち、それが見えて、いいですね、この村独特の社会が垣間見えた、そんな気がします。しかし、ビデオのでき、あの方向性のおかしさ、いい落ちになっていて、そして新たな登場人物。なにか波乱を予感させますよね。

『バミれ、みどりちゃん!』、突然の雨に、雨宿りすることになった翠といつき。バス停で雨宿りしているその間、翠の入った演劇部のこと話したりしまして、そして今度やる劇、さるかに合戦の稽古とか、ちょっとしちゃうんですね。見えてくる翠といつきのアプローチの違い。というか、翠、直球すぎだよ! むしろ劇中の登場人物、その内面など探ろうとするいつきの方が正攻法と思われて、しかしその違いが、どちらも誤りではないのだとされた後半の展開、ああ、これは見事だったなあ。絢子先輩がいう、演技の条件は一つじゃない、という言葉。さまざまなアプローチ法があっていい。そうした自由さ、可能性の広がり感じさせるところなど実によく、ああ、そうした言葉が通じて、いつきも演劇に挑戦しよう、そんな気持ちになったというのですか。って、いや、ちょっと待て。若干だましうちっぽくもあるよね? ともあれ、部員がひとり増えました。多様な個性の集まり。その層がさらに厚くなって、ええ、他の部員との絡み、楽しみですよ。

『ルイは友を呼ぶ』、なにやら不穏な雰囲気ですね。レイナに気に入られたルイ。お招きを受けて、というか、むしろ強引に屋敷に連れていかれることになるんですが、このレイナという人、なにか普通じゃなさそうな描かれ方。また、ルイ同様に強引に招待されたEランクの面々、ネルとミア。どうも、ミアにレイナとの因縁ありそうな感じなんですね。メイドのアイリから、もう関わらない約束だったと釘を刺される。さらにはミアの様子、明らかに警戒していて、加えて昔の思い出、レイナは屈託なくミアに話し掛けているわけだけれど、ミアにとってはそんな気持ちではいられない、といった雰囲気濃厚で、ええ、やっぱり不穏であります。レイナはなんであんなにもルイのこと気に入ってる、あるいは執着? しているのか。ミアとレイナの関係は修復された? っぽいんですが、一方で、屋敷の中で迷っているルイ。彼女、なにかとんでもないもの見付けちゃいそうで、ハラハラしますよね。

『嘘と命題と20の質問』、これ、よくできてたなあ。弁論部に所属するふたり。2年生の女子、藤崎さんは数学が苦手で、それを部長が教えてくれようというんですが、なかなかこれがうまくいかない。命題、論理学でありますよね、そいつをうまく扱えなくて、命題に対する対偶、そして逆に裏。先輩の説明に追い付けなくて、そうした藤崎の様子を見て、部長、頭の体操、ゲームをしようと持ち掛けるんですね。20の質問。ルールが説明されて、なるほど、一度だけ嘘で答えることができるのか。ここからが、ほんと、よくできてました。質問を通して、彼、彼女、ふたりのこれまでが静かに物語られる。出会いの風景があり、その時の気持ちがあり、そして、藤崎の後悔、さらには部長の気持ちに踏み込んでいこうとする。その踏み込みに、部長一瞬怯んで、そして答えるその一言に、彼の思いの透けて見えるというその描写は、本当に丁寧で、美しかったと思います。シンプルな構図。けれどそれを細やかな筆致で描いて、繊細な心の動きを浮き上がらせた。大変よかったです。まいりました。

2015年4月23日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2015年6月号

『まんがタイムスペシャル』2015年6月号、昨日の続きです。

『だけど温田さんはひとりでデキない』、ちーちゃん、やばいですよ。昔の温田さんの世話係。あれもこれもと世話を焼いて、いやいや、それ、ちょっと依存を感じてやばいよ! そう思っていたわけですが、温田さん断ち数日にして離脱症状に苦しんでいる。やっぱり依存だったんだじゃないか! それで調子がよくない。元気がない。その様子を温田さんに心配されまして、そしたらまたそれでダメージ食らうってんですから大変です。温田さん、ちーちゃんを励まそうと思って、遊びに誘うんですね。あの、世話を焼けると思って輝くちーちゃんがまたやばい。けど、お泊まりしにおいでよ。あてがはずれまして、それにしてもショック受けすぎ! でも、ほんと、このお泊まり、どうなるのか。ちーちゃん、自立した方がいいっすよね。

『光れ!メシスタント』、うおー、カラーだ。うおー、先生、めちゃくちゃ可愛いよ。最高だと思う。ふんわりとやわらかな雰囲気、けれど華やかさもしっかりあって、ああもう、素晴しいな。ほんと、誰よりも美人。最高です。さて、単行本発売のお祝いで食事会なんですね。けどそれで先生はじめ皆飲みすぎたり食べすぎたりで、翌日もうすっかり駄目になっちゃってて、先生はふつか酔い、中辻さんは胃もたれで、檜山は先生の介抱で寝不足。そんな皆を、遠野の料理が癒すんですね。ええ、彼の料理の幅、どんどん広がって、見事ですよ。愛がありますよね。思いやりに溢れてます。先生の本も結構売れてるみたい。また遠野のこと、誉めてもらえて、自慢してまわってるとかね、ほんと、ちゃんと評価されてる。それもまた素晴しいです。

『アテナの初恋』、やっぱり面白いです。ヴィーナスおすすめの合コンにいくことになったんですが、それが読書合コン。本という趣味をなかだちに知り合おうというんですね。しかしアテナ、本のチョイスにやたら手間取って、というか、考えすぎなんですよ! あれも駄目、これも駄目そうと選んで選んで選びきって、そしたら当然寝不足でボロボロ。うん、なにか間違ってます。けど、アテナ様らしいといえばらしいとも思えるから不思議です。そして微妙にうまくいかない合コン。積極的に話し掛けるも、うまいこと噛み合わず、心を閉ざされたり、自分の見せ場を奪われたと抗議されたり。そして最後がいかします。本を貸してくれた青年。それがすごく嬉しかったアテナだけど、ヴィーナスのファンか……。あの落ち込みよう、ほんと、お気の毒でした。

『タフオ☆カスタマイズ』、タフオが無理なダイエットでありますよ。って、三日間断食! それ、リバウンドのフラグ立っちゃってるじゃん。これ、ダイエットの栄養管理を学びたいというよしの氏の活躍を期待せよという振りなんでしょうか。かも知れませんね。なんか期待されますね。さて、タフオ、さくや氏提供のパンで回復してなんとか帰宅。あの、お見舞いに訪れた私服のゆみ氏、めちゃくちゃ可愛いな。ほんと、タフオ、ゆみ氏のこと粗末に扱うけど、よしの氏と違ってゆみ氏には彼氏なんてできるまい、なんていってますけど、甘い、甘いよ、絶対ゆみ氏大人気だと思うよ。しかし、タフオ、まさかこれが本名? と思ってたけど、やっぱりあだ名だったんですね。なるほど、卓夫。なんかアレ気な部屋ですが、母ちゃんも理解あるようでよかった。しかし、母ちゃんもデカいなあ。そしてゆみ氏の提案、運動でもやってみようという話。よこしまな思いを見抜かれてハイキングに決定。ああ、これも期待されます。って、タフオに山登りとか無理だと思うんだけど……、どうなるんでしょう。

メェ〜探偵フワロ』はリラにクローズアップですよ。ヨシュアからのプレゼント、リボンが嬉しかったようで、浮かれたり庭木に突っ込んでいったりと、大変なんですが、いや、リラ嬢、すごく可愛いと思いますよ。そのリラがですね、ラウールの口車に篭絡されそうになったり、って、すげえなラウール、こういう発想が必要なのか、ほんとすごい。けど、ここで事件ですよ。リラのリボンがなくなってしまった。探して欲しいとフワロ氏を頼るんですが、ほんと、これ心底本気じゃないですか。でもフワロ氏、やる気がなくって、けれどやる時はやる? マドモアゼル達の隠し事に気付いた、って、いやいや、それあかんから、あかんあかん、あかんで、と思ったら、みんなからボコボコにされて、そんな名探偵あるか!! めちゃくちゃ面白かったですよ。そしてリボンの行方がわかって、なんとラウール。すげえな、リラ。リラの怒りの拳がラウールを襲う! 直接には描かれない、その凶行が、想像を刺激して、もうこれでもかこれでもかとおかしくて、しかも見守るばかりのコバーン少年にフワロ氏。もうね、たまらんかったですよ。さらに最後にリラにアドバイス。もう、素晴しかった。もう、最高におもしろかったです。

  • 『まんがタイムスペシャル』第24巻第6号(2015年6月号)

2015年4月22日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2015年6月号

『まんがタイムスペシャル』2015年6月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、なんとリコとナギ、ツーショットでありますよ。学生らしいといっていいものか、ちょっと幼ない感じを残したふたりが、すごくいい笑顔でピースサイン。ナギはちょっと照れてるの? 控えめに、対してリコはすごく無邪気で、この対比、けれどこの年頃の男女という感じがばっちり出ていて、ほんと魅力的な表紙に仕上がっています。そして他には『光れ!メシスタント』、『笑って!外村さん』のカットもございます。

『なり×ゆきリビング』、なりゆきで同居をはじめちゃったふたりが、なりゆきで結婚ですかー! って、違います、後輩の結婚式、その二次会に参加したんですね。いや、しかし、気合いの入ったおめかしで、ちょっとお酒もはいってほんのり上気した頬など、ふたりとてもチャーミングで、それでもって色っぽく、すばらしいなあ、なんて思うんです。二次会からの帰り、それが本編ですね。クラシックのミニコンサート、イベントやってるカフェバーに寄りまして、そこでの様子。すごく魅力的。コンサートイベントがすごく面白かったってことがよくよく伝わって、高揚する客席、ふたりの気持ちも盛り上がっていて、ほんと、すごく楽しそう。また自然体といったらいいのか、お酒のおかげかふたりともに地が出てる感じがあって、ほんと素敵だなあ。カフェバーを出てからの、2段抜いたふたりのバストアップ、もうめちゃくちゃ可愛いのだよ。おでん買って帰るくだりや、翌日後悔するところとか、ほんと、すごく面白かったです。

『ローカル女子の遠吠え』、委員長喫茶、すごくいけてると思います。つうか、りん子がめちゃくちゃ魅力的。ほんと、これは通うわ、通うと思うわ。ハッチがちょっとずつでも回復してきてるみたいでなによりですよね。茶摘み休暇。茶摘みがはじまる繁忙期、静岡では茶摘みを理由に休暇がとれるというんですが、面白いなあ。一番茶だけは手摘みじゃないといけない。なので一家親族総出で摘むんだという、ああ、面白いなあ。ハッチがね、涙浮かべて茶摘みしてるの、すごく泣ける情景でした。そしてりん子の休日。委員長喫茶プレオープンを企む母から逃避した彼女を、会社の同僚が見付けて、急遽牧之原大茶園にいくっていうんですね。って、そんなにでかいのか。雲春が見たいっていうんですね。車内でのりん子、よどみない解説が素晴しい。そして茶畑とその歴史が語られ、大井川鐵道のSLやアプト式など、って、ほんとりん子さんは、ものすごく静岡を愛しちゃったりしていない? そして休暇が明けて、ハッチとりん子。ハッチはしあわせを噛み締めてるし、そしてりん子も楽しさを反芻している。ええ、いい休暇だったようでなによりですよね。

『うぶコメ!』、今度は先輩が風邪ですよ。力斗にその旨連絡したら、風邪薬買って見舞にきてくれた。いや、最初は玄関先で帰るつもりだったんですね。それを呼び止め、部屋にあげて、あぶない! 危険だよ! 力斗くん! 彼女とはなかなか会えない彼。一緒に過ごしている時間は、先輩の方が長いかも知れない。そうした状況を意識して、よしこれから力斗の中の自分の存在を大きくしていこう。今回は頬にキスなんぞしましてね、それがじわじわ効いているようでもありまして、ほんと、力斗とかなで、これがふたりの正念場? なのでしょうか。

『可愛い上司を困らせたい』、連載なのかな? 大手食品会社に勤める井羅恵は、仕事に打ち込み31歳にして次長にまで上り詰めたという女傑。結婚どころか、恋愛さえも眼中にない、そんな彼女だったけれど、ある朝目覚めたらベッドに裸の男。自分も裸。その男というのは、生意気な新入社員、青木俊だというのですね。勤務態度に問題ありと睨まれていた新人。上司への態度ってだけじゃなく、女性社員に、職場において、その発言はいろいろと問題ありじゃない? 自分だったらコンプライアンス担当に通報しちゃうよ? みたいな彼が、なんでか新入生歓迎会の夜、井羅次長と関係を持った? といった滑り出しであります。ちょっとした事件ですよね。

『リビングにGペン』、これも連載なのかな? コマ割り漫画です。女子4人でのシェアハウス。けれど、そのうちにひとりが結婚するというので、出ていくことになったんですね。ということは、家賃の負担が重くなります。そうした状況に一番年下の私ゆうみが敏感に反応してみせて、なんせ貧乏。というか、この子、やばいな。30万の美顔器、ローンで買ったんだ。今は高級羽毛布団のローン抱えてるんだ。なるほどなあ、自分の収入とか考慮しての購買活動、できないタイプの人なんだな。家に残る3人、皆オタクなんですね。みんな漫画を描いて生活しています。だから、新たな同居人を探すにしても、その趣味に、そして生活リズミに理解のある人でないと難しそう。ひとり心当たりがあるっていうんですね。しっかり者のBL作家、鈴子の知人。奇麗好きの料理上手で、仕事は漫画の編集者。ゆうみはSNSでその人を知っていて、もう完璧じゃないか、私はバイトで顔見せに立会えないけど、もう大丈夫、なにも心配なんてすることない、絶対文句いわないという白紙委任状まで書いてきたという勢い。これはあかんわ。絶対あかんわ。ほんと、このゆうみという人の思い込み、根拠なき自信、よくいえば素直で幼気、悪くいえば軽薄なこの子の明日はどうなるのか? 新同居人のヒロミさん、石神井裕美、男性です。あの、驚くゆうみを面白がってる鈴子、悪い人だなあ。でも、ほんと、ゆうみ、次回、文句などいっちゃうのでしょうか? ともあれ、ヒロミさん、悪い人ではなさそうよね。ちょっと女性っぽくも感じさせる雰囲気ですよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第24巻第6号(2015年6月号)

2015年4月21日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2015年6月号

『まんがタイムきららMAX』2015年6月号、先日の続きです。

彼氏ってどこに行ったら買えますの!?』は体育祭当日。一日彼女券と一日しもべ券を賭けた亜梨香とほたるの対決でありますよ。とはいうものの、ほたるは余裕ですよね。亜梨香のそばに寄り添って、ほんと、自身の欲望に忠実な人です。運動会だけあって、護が大活躍するのはいいのだけれど、もうほんと余裕余裕。パン食い競争なんて、好みのパンをしっかり吟味して、それでいて1位。輝いてますよ。そして亜梨香も輝いて、障害物競争では客席に突っ込んで、ほたる大感激。じいやもファインダー越しに感涙であります。ほんと、この亜梨香の甘やかされてる、そんな様子がおかしくて素敵です。そして、ほたると亜梨香の直接対決。転んだ亜梨香を助けて、ほたる曰く、亜梨香は私のお友達だもの。ええ、いい台詞じゃありませんか。ええ、亜梨香とほたる、ふたりの距離もぐっと近付いた、そんな風に感じましたよね。すぐに離れましたけど! いや、けど、ふたり、いい感じでした。

ご注文はうさぎですか?』、『怪盗ラパン』なる人気アニメ、それが見るからにシャロそのものって雰囲気で、ああー、そういうことかー、と、後で種明かしされるんですね。フルール・ド・ラパンが『怪盗ラパン』とコラボレーションして、店員がラパンに変身する。というわけで、シャロがラパンになるんです。けれどお客の、お子さんたちの心を盗めない。そこからの展開、実におかしかったです。一話はずいぶんと硬派なんですね。どこにでもいるな! いやほんと、青山さん、ここに関わってくるんだ! おかしくって、ほんと、最高でした。シャロの頑張りもよかった。アニメに結構はまってるリゼの様子も面白かった。リゼとシャロ、ふたりは仲良しでありますよね。

アリノス☆ワンダーランド』、みかの知らないルリの学校での様子。たかみんとの会話を通じて、ちょっとずつ知っていく。ええ、ルリ、頑張ってるんですね。周囲の皆から頼られて、と、そうしたこと知らされて、もっと知りたい、食いついていくその姿が、まさにルリマニアといった感じでよかったです。一年生たちに頼られている、そんなルリが力尽きてるところなんか見て、思うところいろいろあったみかと彼女の気持ちの変化、それが実にしっくりときて、ええ、いつもだらけているルリ、でもそれは安心できる場所で心を体を休めてるんだって気付いて、だから優しく見守ろう、ええ、みかはルリのいい理解者で友達だって思いましたよ。けど、それでもやっぱり構ってもらいたい。そんなみかの気持ちもわかって、ええ、みか、可愛い人だと思います。

ハナイロ』、おおう、前回から続いた。陽がくれたぬいぐるみ。オークションで200万円の値がついたというの、さすがの沙里も気がひけたか、受け取れない、返そうとするんですね。けど、元の値段は高くないから大丈夫、陽、特に驚く様子でもなく、またもとの価格というのも4万円。決して安くはないんですね。ここで明かされる陽のお家のこと。なんと、すごいお金持ち。超がつくのか。すごいな。いち子の方がお嬢様らしいのにね、って、大変ないわれようです。いち子がね、茉乃花たちのこと、魔法少女だって思ってて、それでいろいろアシストしようとしたり、私はわかってるよ! って風に振る舞うの、すごく面白くて、ほんと、最高だと思います。そして陽の知らなかった側面。おおお、美しい肖像写真。おおう、すごいな。陽、いち子の幼い頃の話もおかしくて、あの金の像にひいてるうるみが素晴しい。ほんと皆、すごくいきいきとして魅力的。心、わしづかまれています。

『ももうさロール!』、もう連載にしようよ。好きなんですよ。村おこしのイメージキャラクター、ももうさくんの着ぐるみに入って大活躍している春子。春子の友達、千夏と冬、そして担当者の秋奈と一緒に頑張ってる、そのチームがね、すごく愛らしくって、好きなんですね。今回は、このチーム、総出で隣の市のイベントに参加です。イベントで頑張るのは当たり前。けれど今回は、その後に街を満喫したい、なんていうんですね。しかし、さすが市です、村とは勝手が違います。駐車場があっちもこっちも満員で、なんといっても人口が違う。そしておしゃれなカフェにいけば、メニューが実にわからない。あの戸惑ってる春子が可愛いですよね。秋奈に助けてもらうんだけど、苦いコーヒーは苦手。それで砂糖どばどばいれる、そんな様子もいいですよ。素直な子。そうしたところは美点だと思うんですね。冬のお姉ちゃん大好きも炸裂。そして最後、来店ノートに書かれたことね、ええ、やっぱりこの漫画好きだなって思わされるわけですよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第12巻第6号(2015年6月号)

2015年4月20日月曜日

『まんがタイムファミリー』2015年6月号

『まんがタイムファミリー』2015年6月号、先日の続きです。

『軍神ちゃんとよばないで』、単行本売れてるみたいですね。重版決定との文言が頼もしく感じます。さて、本編はといいますと、これまでの、どうにもこうにも緩くて、なのにぽんぽんうまいこと事が運ぶという面白さ、それを脱して、一気に深刻の度合いを増してしまったというから大変です。黒田とその軍師の仕掛けた策略でもって、兄と妹の仲が引き裂かれようとしている。虎千代は、なんとかして兄との仲を修復したい。その一心で、かつて誉められた笹だんごを作って届けようとして、しかし兄晴影は、妹虎千代を信じきれなかった。自分の思いを届けたいという虎千代必死の笹だんごを投げ捨てた。ああ、なんという描写だろう。虎千代の涙、その表情の痛ましさ、そして決意。もう、涙なくしては読めない、そんな入魂の一本に仕上がっていました。本当、胸につきささる、そんな表現があったと思います。

『あまてる!』は、結構シリアスな内容抱えてますよね。舞台は宮崎は高千穂だったんですね。夜神楽は面白かった。神話も興味深く、それで他にオススメないかと友達に聞けば、天岩戸とか返ってくるんですね。神話スポットめぐり。神社にいき、天安河原を訊ね、そうしたスポット、また自然などもすごく珍しく魅力あると感じるのは舞にとってだけであって、桜、ひまわりといった地元組にとっては、これが普通、あたりまえでしかない、あえていえば退屈な風景だというのですね。今は新鮮な気持ちで、あれもこれも面白いと思える舞。けれど自分もいつかそれが当たり前になって、その魅力も薄れてしまうんだろうかと不安に思ったり、そしてこの街の魅力、それをどう伝えたらいいのかと悩む。桜、ひまわり、楓の話す現実。仕事があれば若い人も出ていかないかも知れない。けれど仕事がなければ生きていけない。これは本当に地方の抱える難問なのでしょうね。これ、舞に天照も深刻な表情浮かべてますけど、なんらかの打開策など見出せるのか。それとも違う方向へと進めていくのか。いずれにしても、結構なシリアス展開。これ、目が離せない、そんな思いにさせられますよ。

『宅飲み残念乙女ズ』、面白かったですよ。珍しく仕事の愚痴とかない楽しいオンリーのエピソード。とはちょっといかないんだけど、でも、大筋そんな感じ。皆でショッピングにいくんですよ。それぞれに違う趣味、行き着けの店も全然違っていて、そして買い物で見える意外な素顔。すぱっと買い物すませそうに見えるグリっちなのに、すごく長考するとかね、しかもわりと面倒くさいとかね。いや、もう、意外意外。そしてゆみみ、彼女はすごいよ! どの服が一番私をメスとして輝かせてくれるー? 店員にダイレクトに聞いて、いやもう、むしろ清々しかったです。てつ子は安売り、というか、不思議なラインナップが魅力のお店にいって、そこで意外なこだわりがあるということがわかる。いや、それぞれの性格、意外とは思うけれど、でもおかしいとは思わない。そうしたところ、あるよね、わかる、そんな風に感じるところも確かにあって、このキャラクターの確かさといいましょうか、ほんと見事だと思います。最後にてつ子ルームにてファッションショー。なんかふたりとも楽しそうで、けれど押し寄せる現実……。そいつに白滝で立ち向かおうというのも最高です。

『先生と星が教えてくれたこと』、琴音の悩みですよ。模試の結果がよくなかった。よりにもよって、得意の英語がダメだった。それで落ち込んじゃって、けどそんな琴音を、望遠鏡の店の店長がはげましてくれるんですね。そうか、店長は昔、宇宙飛行士になりたかったのか。けれどいろいろあって諦めざるを得なかった。でも星に関わる仕事をと思って、実家を継ぐことに決めたんですね。いろいろな仕事がある。いろんな個性がある。そしてそれぞれが、それぞれの役割を担っている。店長の、ちょっと納得して、けれど負け惜しみみたいともいえる、そんな感情はよくわかる。ええ、でもその言葉に真摯さがあったから、琴音にも通じたのかも知れませんね。そしてそれは同時に天川先生にも通じて、はげまされた、そういうのだけど、一緒に告白したことにもなってしまっていたっていうね。改めて告白するも先生には断わられて、でもこれ、受験生が大変さを乗り越えたら一考してくれちゃったりする!? いやまあ、琴音のいうように、失恋を経験するのがここでの店長の役割なんでしょうね。

『かしこみかしこみ』、ムクの変身、まさか前回からの続きが見られるとはー! 変身したら、ムク、女の子に!? って、違うか。ベレーの似合うほのぼのボーイですよ。マシュマロほっぺがチャームポイント。基本的にといったらいいのかな、やっぱりムクですよね、ムクらしさ見事に健在で、ほんとすごくいい感じ。変身は不完全なんですね。たぬきの尻尾が隠せない。そう遠くないうちにもとに戻りそう。というので、急いでお母さんに変身した姿を見せに帰るんですね。おお、故郷に錦だ。立派になった姿を見てもらいたい。いじらしいですよね。孝行息子ですよ。けどムク失敗しちゃって、でも、それでもちゃんと変身した姿をお母さんに見せられた。よかったなあ、よかった、ムク。ちょっとだけ前進。変身の奇跡をまた願ってるムクと山椒が可愛いですよね。

  • 『まんがタイムファミリー』第33巻第6号(2015年6月号)

2015年4月19日日曜日

『まんがタイムきららミラク』2015年6月号

『まんがタイムきららミラク』2015年6月号、先日の続きです。

『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』、おお、さらに一歩、歩を進めた、そんな感がありますね。ついにギルドのアジトをゲットですよ。なるほど、ボスドロップの勇気の結晶があれば、ギルドをもらえるんですね。しかもガイドビビモンがボスという特別製。だからレア、だから高値で取り引きされてると、なるほど、そういうわけだったのですね。しかし、このギルド名、キャロライン親衛隊って、えらいことなってますよ。なるほど、キャロがいったのを冗談とでも思ってたのか、面白がって肯定したら、そのまんまつけられてしまった。ほんと、キャロのつかめなさ、最高ですよ。そして新たな仲間、登場。チェリムっていう女の子キャラなんだけど、おおう、前キャラはごついワイルド兄さんだったのか。中身は男子? 女子? まあ、いいかそのへんは。初心に帰りたくて、強キャラを消して一からやりなおしてるんだ。なのでボンたちのギルドに合流して、これからの育成計画など話し合ったりして、それはいいんだけど、なんと、あんこの魔法剣士って微妙なのか……。オフラインの情景も面白かったですよね。夢子、あずきに仲間がいたことを知って、仲良いの? スプーンがちがち齧っちゃうのね、可愛いわあ。でもって新しくクラスの友達、できたっぽい? キャロライン、赤音の側でもそうした出会い? 交流があって、ネットの友達、オフラインの友達、ええ、いいですよ。青春、感じさせます。

ハルソラ行進曲』、若乃がやなぎちゃんからコンサートのチケットを贈られて、デートのお誘いだ! あの驚きと、やなぎの冷静な違うよ、落差が面白かったです。吹奏楽部の定期演奏会、そのお誘いだったんですね。念願の客席での鑑賞、感激しちゃってる若乃がすごくいい。皆も楽しみにしていて、しかしそんな中、やなぎちゃんが困ってる。職員会議があるからって、部活休み。もうすぐ本番だっていうのに練習できない。それを若乃が助けてくれる。今回は、やなぎの部に対する気持ち、先輩への思い、そしてもうじき閉鎖されちゃう空色ホールへの愛着など語られて、このやなぎの物静かで、けれど静かに息衝く思いの躍動、そうしたものが感じられる瞬間がすごく好きです。この子は、いつだってこうだったと思う。気持ちをあからさまにはしないけれど、それは感情が薄いってわけじゃない。そうしたこと、今回はもう、これでもかこれでもかって見せつけられて、すごくよかった。ステージ衣装もかっこいいよね。それで最後のあの笑顔でしょう。もう、たまらなかったですよ。ほんと、すごくいい話でした。

箱庭ひなたぼっこ』、面白いなあ。ゆかりの育てているキキョウ。まだまだ小さい、よく育ってないことを気に病んでるんですが、まさかここから家紋の話になるとは思いませんでした。陽向が家紋に興味を持って、本を借りてきたんですね。土星に天体って、こんな家紋あるんだ! 蘭向けには虫家紋。けど、さすがの蘭もムカデには抵抗あるんですね。そしてゆかりと翠子、互いの家の家紋について話してるんですが、なぜ知ってる? 陽向が気にしちゃって、ずるい! とかいっちゃって、ああ、そうだ、このふたり、昔からの知り合いだったんでした。その馴初め、面白かったです。昔から翠子は翠子で、私可愛い子だぁいすきなの。すごい。おままごともいろいろ大変で、けれどそんな翠子にゆかり、憧れてたんですね。中学の頃の翠子のその様子、けれど今その真相が明らかになって、すごいな翠子、ガチの人です。今回は翠子の魅力、全開でした。ゆかりと手に手を取り合ったりね、もうほんと、ふたりの雰囲気、陽向が嫉妬しちゃうのもわかりますよ。

ゆずりはコーポレーション』、ジニー、アメリカに帰国。ゆずりははというと、なぜだか随分お姉さんぶっちゃって、ああ、静流との会話、それが影響していたんですね。そしてその静流ですよ。ジニーの見送りにこなかった。そう思わせて、実はちゃんと見送りにきてました。って、隣の席とってたんか! しかもアメリカついたらすぐトンボ返りするのか。すごいな! ゆずりはとの話、静流にも影響を与えていたんですね。これまでの振る舞いをジニーに謝罪して、ジニーも謝罪受け入れて、さらにその仲を深めた感がありますね。そしてゆずりは、ゆずりはコーポレーションの解散を宣言。そう思ったら静流が加入、他のメンバーの気持ちもあって、事業継続に舵を切って、ああ、こちらでも皆の結束固まった、そんな感触がありますね。次号最終回。それは残念だけれども、この漫画、皆が事業に取り組む中で、それぞれ自身の役割について考えたり、また助けあい叱咤しあったり、そうした様子が面白くて、魅力に溢れていてすごく好きだった。だから、次号、どのような終わり方をするのだろう。ゆずりはたちの道行、それがどのようなものになるのか、すごく楽しみに思ってしまうのですね。

アンネッタの散歩道』、だ、大転換ではないですか。特別な予感を胸に髪を結っているアンネッタ。その胸騒ぎ、メイヴがダブリンにいよいよ到着するという、そうしたことが影響してのことなのでしょうか。外出が禁じられている、けれどその禁を破って外出すると決意したアンネッタ。ああ、いよいよメイヴと出会えるのか。メイヴ達も、アンネッタについての情報を街で得て、アンネッタのところへ向かおうとしている。アンネッタとね、メイヴがね、だんだんに近付いていっている、そうしたこと、見てとれて、わくわくする気持ちがどんどん高まっていって、ああ、けれど駄目なのか!? そう思ったら、ふたりが互いに気付く! ああ! ああ! けれど、それが、そんなことに!? もうなにを思ったらいいかわからない。どうか、どうか、アンネッタが、メイヴが無事でありますように。ふたりの出会いが不幸に染められることなどありませんように。そう願うばかりなのであります。

  • 『まんがタイムきららミラク』第4巻第6号(2015年6月号)

2015年4月18日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2015年6月号

『まんがタイムきららMAX』2015年6月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』、しのぶとアリスが手をとりあって、散歩であります。あの手の握りに見えるふたりの親密さ。アリスが指差す先にはなにがあるのか、ふたりしていってみようといわんがごとき、このふたりの穏かな様子の向こうに隠されている躍動。なにかね、わくわくさせられるものあるんですね。

今月のMAXはゲスト盛り沢山ですよ。

『ハンドスタンド!』、ハンドスタンドって逆立ちのことなのか。ゲスト第1回にして期待できそうな雰囲気ですよ、って、これ読み切り? 続かないの? 続けようよ。北海道の冬、学校にて雪かきを手伝ってるのが、本作のヒロイン、新城ななみ。ちんまくて、活発で、物怖じしない性格がすごくいい。そんな彼女が、雪の中、突き出ている足を見付けるんですね。で、すぐにスケキヨかな? もしもーし。いかすわ。スケキヨは自分も思いました。けど、屈託なく口にする彼女の積極性、ダイレクトなその様子には圧倒されて、ほんと、一発で好きになりました。そして逆立ちしてた彼女、器械体操やってた真白ゆか。時々無性になにかやりたくなる、って、それでいきなり逆立ちか! しかもスカートで! って、ななみも逆立ちか! しかもスカートで! 味わい深いわ。なんか小動物見てるみたい。そんな面白さあって、そしてななみはゆかの宙返りに魅せられて、体操部の設立にかかわっていくんですね。先輩と勘違いされるななみの風格、いかします。ほんと、ふたりの性格も対照的、それがよく表現されて、そして入部希望のふたり、乙宮いちごと春沢ひなた。いやもう、名前を先に持ってきて、名前から予想されるキャラクター、それをはずしてくる面白さ。けど、それでいちごもひなたも、いい具合にキャラクター立っていて、よくその魅力を表していて、たいへんよかったと思います。で、これが読み切り? 続かないの? 続けましょうよ。ねえ。

『がんもどきのうらおもて!』、落語ものでありますよ。アリシア、コハル、イヅナ三人娘が落語に取り組んでいます。といっても、あんまり落語一辺倒って感じではないんですけどね。金髪のアリシア、東京出身? 第2の故郷がアメリカ? 落語初心者の彼女が、デパート主催の素人演芸大会に出場することになって、高座名きめて、演目も寿限無と決めて、ええ、今回は全体を寿限無のそれでまとめてるんですね。最初どうなるのかと思ったんだけど、寝坊のアリシアに電話がかかってきて、ジュテームジュテーム。これは面白かった。遅刻のアリシア、到着までの時間をかせぐために虎丸亭イヅナが繋ぐんだけど、それがまさかのマジック。この意外さ、そして続く絵の面白さもよかった。そしてやっぱり、さすがは落語ものといったらいいのか、落ち、さげがよかったですよね。その場のアドリブでもって、見事に寿限無に沿った落ちでしめてくれる。こんなにしっかり見事に落ちをつけてくるとは思わなかった。ええ、これはとてもよかったですよ。

『フタリキリキリマイ』、キリとマイの女の子ふたり組み。夜の学校に忍び込んで、ふたりでなにかをはじめようとしている。不穏な話? と思わせたところで、どーんとアクションを持ち込んでくる。ふたり、オバケ退治をしてるんですね。格安の寮に入ってみれば、その厚遇にふさわしい任務が待っていた。学校に集まってくるオバケを退治する、そんな仕事をやるはめになって、オバケが怖いマイは大変。でもって、キリはすごい寂しがり屋で、オバケ連れて帰ったら賑やかにならないか、なんていってる。面白いふたりですよね。寮母さんなのかな、リコ姉の指示に従ってオバケを退治する。そんなふたりの新たなミッションは、朝の学校にその本性をあらわした七不思議級オバケ、関節の限界に挑戦した動きで躍る人体模型、そいつの退治なんですね。戦いは放課後。次号刮目して待て、でありますよ。

『まっ白トピック』は内気な女の子、しろちゃんの話です。幼なじみなのかな? きょーちゃんなる男の子には普通に話せるんだけど、他の人たちとなると挨拶するのもままならない。そんなしろと仲良くなろうと元気に挨拶してくれる粒良、けれどなかなかに近付いてきてくれない。悩みながら落ち込みながら、それでも諦めない粒良と、そんな粒良の気持ちに応えたいしろ、徐々に近付くその関係、しろの気持ちがちょこっと見える、そんな描写、よかったと思いますよ。それから粒良の半径3メートルを守る描写。粒良にアドバイスしたりつっこみいれてくれたりする、トリー、彼女もなかなかいいですよね。

『キミが好きなボクのカタチ』、ほう、男の子ひとりに女の子ふたりの、ちょっとしたハーレム関係? そう思ったら、あら、全員女の子なのか。幼少時代、ピンチの女の子を助けた。その時にハマっていたのがライダーで、その時に男の子と思われて、しかも恋されてしまったのがよかったのか、あるいは災いしたのか、ずっと男の子としてのあり方を期待され、しかも応えてきてしまったんですね。男装の麗人、ゆずき君。ゆずきに思いを寄せる女子は、女の子らしいアサヒにちょっとドジっ子のノノ? ゆずきは頑張って女子らしさを獲得しようと、まずはスカートを入手しようと頑張ってるんだけど、アサヒ、ノノがあの手この手でゆずきの夢を阻む! でもちょっとした歩み寄りもありそう? 最後のアサヒの様子見るに、なにかゆずきの夢もちょっと叶えられたりしそう? な感じもありますよね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第12巻第6号(2015年6月号)

2015年4月17日金曜日

『まんがタイムファミリー』2015年6月号

『まんがタイムファミリー』2015年6月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』をがつんとメインに持ってきまして、これはどうやら修学旅行? 制服着たチエちゃん、大きなカバンを持って、手には旅のしおり。生き生き溌剌としたその表情、とてもいいですよ。他には『ゆーたいプレイ』メインのふたりも制服姿で旅のしおり。タケが旗持って、ゆきのそばには幽霊がついてるんですね。そして『カラフルぶらぱん』、白いワンピースに大きなトランク。おお、なんだかお嬢様っぽい旅装でありますよ。

『カラフルぶらぱん』は、前回はアキの恋心、今回は西井姫香にスポットが当たりまして、ああ、芹沢ナツのことが好き。挨拶するのも精一杯。勇気を振り絞っての挨拶に、ナツはクールに応えるのみ、というんだけど、実はナツの方がよっぽど大変なことになっているっていうんですね。姫香、アキとナツの仲を疑ってみたりね、そしてナツのことを好きという相手のこと聞かされて、それで混乱しちゃったりね。いや、まあ、それは本当は心配する必要ないんだけどね。姫香、ケイコに相談しにいくも不在。店長さんと話をして、そして作谷。うわー、やばいのきちゃった、と思ったら、あれ、今回はわりと普通に販売に繋げちゃってるよ? びっくりしましたよ。それからが面白かったです。店にね、泣きながら3回戻ってくる。その涙のわけがだんだんに変わっていくところ、少しずつ状況や抱いている感情が違っていくところ、切々と伝わるよさ持っていて、たいへんよかったです。しかしそれでもこの子、ナツには誤解されたままなんですよね。前途多難っぽくて大変ですよね。

『かなみ育成中!』、面白いなあ。叶美、漫画家の娘なんだけれど、絵はうまくない。なのに、親の職業知ってる先生からはやたら期待されていて……、つらい、つらいな、これ。弟たちに絵をせがまれるも、駄目だ駄目だと否定されるのがつらくて、少しでもうまくなりたかった。ゆえに美術を選択、なんだそうですが、いじらしいなあ、叶美。叶美の口から語られる、漫画家の資質とか厳しい現実とか、なんだろうこの迫力。めちゃくちゃ面白かったです。そして結の絵のうまさ。最後のね、男同士のあの絵がね、そういう趣味が発揮されてる!? なんて思わされるものあって、いやもう、見事、素敵でした。あれを見た男子、その反応が気になっちゃいますよね。

『ひかり!出発進行』、面白かったなあ。雪が積もって、そこからはじまるいろんな車輌の話。ラッセル車を皮切りに、マルチプルタイタンパー、ってレールの歪みを直すの? 自分の理解だと、バラストを突き固めるやつなんだがな、と思って調べたら、ああ、なるほど、バラストを突き固める、その目的がレールの歪みを直すためだというのか。正確には保線機械であって車輌じゃない。って、厳しいな。あのひかりの、リフトを鉄道だと言う男がこれは機械だと惜しむ…、って感想、妙におかしくて、そして太郎の風評被害。いい流れでした。そしてひかりの設置した、いろんな車輌紹介パネル。あれ、すごくいいと思う。あんなのがあったら、すごく面白いと思います。ここからがぐっときたのでした。幸せってどうして泣きたくなるのかな? ひかりの疑問に、いつものお客さん、優しいお婆ちゃんが答えて曰く、いつかこの時間は終わるんだって気付いているから切なくなるの。胸を突かれる思いがしました。自分はこの悲しさを、もう数年もずっと抱えていて、ああ、そういうことだったかと、この言葉にはっきりと理解させられて、深く息をつきましたよ。そしてこの漫画も、終わりを予感させる、そんな描写を見せてくれて、ああ、ひかりの卒業まであと一年。これからが彼女の、駅長としての最後の一年というわけなのですね。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』は、美術品が焼かれている、そんなフィレンツェに立ち会うクロナカからですよ。にこやかに、ほがらかに、自分の描いた絵を火に投げ込んでいくボッティチェリ。これもひとつの信仰であったり、思想であったり、なのだろうなあとは思うんだけど、控えめにいっても狂気を感じさせるところあって、いやもう、すごい時代があったのだなあ。けれど、現代に帰った黒中が図書館にて調べていた焚書の歴史。本も図書館も燃やされまくり。ああ、ほんとそうですよね。古代から中世から近代から現代から、世界各地、あっちの国でもこっちの国でも、私らの少し上の世代でも、さらにはまさしく現在進行形の破壊も当然あって、ああ、ほんと、文化なるものはそれを守ろうとしないかぎり、簡単に失われてしまうのだなあと、痛烈に感じさせられる話ですよ。先生のね、理解する焚書。知識は体制を打ち壊す武器になるから。黒中の思っている焚書。いかがわしいものを排除。どちらも真実ですよね。けれど先生の理解には重みがあって、知識は生きていく上で、あらゆる力を与えてくれるものだからね。実感させられます。知ること、そして実践すること。それがこの漫画では、継続して描かれてきているのかも知れないなあと、あらためて思わされて、しかし今回はそうしたことがより力もって押し出されていた、そう感じたのでした。

  • 『まんがタイムファミリー』第33巻第6号(2015年6月号)

2015年4月16日木曜日

『まんがタイムきららミラク』2015年6月号

『まんがタイムきららミラク』2015年6月号、発売されました。表紙は『城下町のダンデライオン』、茜様が王冠にマント、手には杖を持って、まさしく女王の風格なのであります。しかし、ほんと、豪華絢爛。そうとしかいいようのない装束を、ぱっと見には普通の女の子、女子高生にしか見えない茜様が身につけているというそのギャップに面白みと、そして茜様の愛らしさを強く押し出す、そんな効果があるなあと、あらためて思わされまして、ええ、普通に、実に、さりげなく、けれどとても魅力的。そんな茜様のよさが溢れている素敵な表紙であると思います。

今回は新作ゲスト多め。というわけで、今日はゲスト5本を取り上げます。

『ひなどりはネコに恋をする』、明日から高校生という女の子、真野ひなこの視点で送る書店もの? と思ったのだけど、いや、これは書店を出て、学校で、街で送る日常の物語になりそうな予感がする、そうした第1回でありました。書店にきた女の子、頭になんかまるっこいもの乗っけてまして、それが気になる。傾けても落ちない、なんで? と思ったら、なるほどカチューシャみたいになってるんだ。見た目おまんじゅう、点目がふたつついてて、そしてその表情が女の子のそれにリンクしてる。その子、ネコが好きなんですね。ネコの本をたくさん買おうとしてるくらい好きなんだけど、本物のネコとなると手が出ない。ネコの集団に襲われたことがあって、ちょっと怖いんですね。そんな彼女が、書店店長というネコとコミュニケーションして、仲良くなっていく? そしてひなこのもとには早速制服着た友達がやってきて、ああ、幼なじみ。この子たち3人、学校で再会しそうな予感がしますよね。

『やさしい新説死霊術』、魔法のある世界が舞台です。アカデミーにて魔術を学ぶ女の子たち。主人公はリンリでいいんでしょうか。その友達が死霊術師、ネクロマンサーをやっているんですね。ゴーストを呼び出したりするんですね。死者の魂を使役する、この世界においても禁忌とされる死霊術を操る彼らには悪いイメージがつきまとって、けれどリンリの友人のネクロマンサー、ソレイユはやたら明るい女の子なんですね。そしてちょっとトラブルメーカーっぽくもある。呼び出したゴーストを逃がしちゃったりしてね、それを皆で追い掛ける。そのどたばたが面白かったです。倉子って女の子、落ち着いてて、なんか優等生っぽくて、そしてリンリに執着している。この子の執着、そして暴走、結構好きな感じかもなあって思いました。まだまだ半人前の彼女らの、だんだんに成長していく、そんな物語が期待されますね。

『ハートオブtheガール』、これ、面白い前提持ち込んできましたよ。駅で拾ったポンポン、ケセランパサランみたいなやつを鞄に入れていたら、なんだかそいつが不思議生物で、スマートフォンにアプリなんてインストールしてくれちゃって、しかもそれが、実在の女の子をターゲットにした恋愛ゲームアプリだっていうんですね。主人公、真中のぞみは、花学学園にて学ぶごくフツーの風紀委員長。その実態は、女の子が大好きでめぼしい子は全員チェック済みという、わりとヤバめの女の子なんですが、けどさすが風紀委員だけはあるなあ、胸の大きな子、モトちゃんが例のアプリに映っているのを見て、盗撮!? 悪質なイジメ? 助けなきゃ、ええ、正義の子なんです。けど、そのゲームというの、映し出された女の子にアタックせよというもので、結果的にモトちゃんはクリア。そして次に映し出されたのが、のぞみもずっと気にしていた女の子、城島カコイなんですね。かくしてカコイをめぐって、金髪美少女の宇宙人イクラとのぞみが対決する? カコイはカコイで、人を好きになることに後ろ向きになっているようで、どうやら過去になにかあった模様。ああ、のぞみとの因縁ありそうですね。面白そうな前提と、なにかありそうと思わせる謎、うまくちりばめられて、これは先が楽しみです。

『ていねんぴクエスト』、これも魔法ものですよ。ある日突然、空から女の子が落ちてきた。ツノと尻尾のある女の子。聞けば、ケリーネ財団の次期当主、ミケラ=ケリーネというのですが、そんな財団なんて誰も知らない。別世界からやってきた、召喚されたのだろう、というんです。召喚は一種事故だったんですね。植物モンスターを捕えようと召喚したつもりが、本を間違えて、結果ミケラが呼び出されてしまった。かくしてその当事者イナバ先生が責任もってミケラをもとの世界に送り返さねばならなくなったというわけです。この世界の魔法のシステムが面白かったですよ。なるほど、魔法を使うにはお金がかかるんだ。魔力は国が管理していて、その使用には税がかかるというんですね。魔法に税がかけられるにいたった顛末とか、なるほど面白い。魔法は決して重要なスキルではないけれど、人によっては仕事で使ったりもする。けど使うには結構なお金がかかるから、まったく使わない人もいるなどなど。ちょっと微妙なポジションというのも悪くない。ええ、こうした状況が説明されて、そして金に縁のなさそうな先生が、ミケラを送り返すためのお金をこれから貯めよう、みたいな話はいいのだけれど、これ、ミケラがよっぽど頑張らないと、いつまでたってもお金貯まらないんじゃないの? と思わせる先生のポンコツ具合がこれからの波乱を予感させます。

『ああいえば英雄』、のっけから勇者登場です。ゴミ拾いしてる。あまり勇者らしくないというか、それ以前に自分の行いがいずれ自分によい報いをもたらすだろうと考えたりしてる打算的なところが悪い感じでいいですね。同じクラスの女の子の、はねた髪を角と見立てて魔王認定してみたりする。この、どうにも駄目っぽい勇者と、普通っぽい女の子みゆきとの、ナンセンスな会話主体のコメディ。今後もこの噛み合うのかどうなのか、よくわからない展開で、勇者とみゆきの学校での様子や同居の情景を描いていくのか、そう思っていたら、あれれ、それだけではすまなさそうですね。魔物と関わりを持ってる女の子もいるみたい。と、そういう情報ちらりと与えられて、続きは次回。意外な動き、展開を見せてくれるやも知れませんね。

  • 『まんがタイムきららミラク』第4巻第6号(2015年6月号)

2015年4月15日水曜日

プラチナ万年筆 プレジール万年筆

 私はボールペンが好きでなく、できれば万年筆を使いたいと思っているのだけど、だからといって高価な万年筆を持ち歩くのは避けたいとも思っています。そんな自分にとって、プラチナ万年筆のPreppyは非常に優れた選択肢で、なんといってもまず安い。それでいて、しっかりと機能する、そのコストパフォーマンスは他の追随を許さない。もう断トツですよね。というわけで、この数年Preppyを愛用してきたわけですが、ついに駄目になってしまいました、キャップが。ええ、Preppyの最大の弱点ですよね。軸もペン先も問題ないのに、キャップが駄目になってしまう、そういうケースが多いのがPreppyであります。

最初に駄目になったのは、ブルーブラックでした。これはキャップが割れてしまいました。そのためちゃんと閉まらなくなって、最初にリタイア。次が、今回駄目になったグリーンです。キャップを固定するでっぱりというのでしょうか、それが何度も開け閉めを繰り返すことで磨耗してしまい、ついには固定できなくなってしまった。ニブはなんの問題もないのになあ。正直、Preppyは、キャップを嵌合じゃなくてネジにしてくれたらいいのになあ、なんて思ってました。

Preppyを使うのをやめて、それからしばらくは職場が用意している水性ゲルインキボールペンを使っていました。けど、ゲルインキってこんななのかなあ、なんて思わされること多く、まずインクの出が安定しない。出なくなると思ったら、ダマになったかのような出方することもあって、出すぎたインクで手を汚す。まあ、油性と違って洗ったら簡単に落ちるからましなんですけど、でも嫌だなあと。書き味よろしくないなあと。軽くストレスに感じていました。

なので、万年筆をまた使ったものだろうか。となると、さっきもいいましたように安いのがいいですよね。となると、カクノ? いやね、カクノはいいペンだと思うんですけど、クリップがないんですよね。だから持ち運びにくいなあ。そう思っていたところ、プラチナ万年筆がPreppyのニブを利用した安価な万年筆。軸をちょっとよいものにしましてね、っていうの出してること思い出しまして、プレジールですよ。これを使ったらいかがなものだろうか。などなど思ったりして、手を出すかどうか迷っています。

しかし安価な万年筆、増えましたよね。選択肢が広がったのはとてもよいことだと思います。

2015年4月14日火曜日

THE ROLLING GIRLS

 面白かったですね、アニメ『ローリング☆ガールズ』。魅力的なキャラクター、一癖も二癖もある彼女らが各地を巡りながら人助けをしていく。そのストーリーが痛快で、そして明快。そのいわんとするメッセージ、ひしひしと伝わるようで、ああ、こういうの大好きだわ。といったわけで、順当にBD購入しておるわけですが、今回は主題歌でありますよ。主題歌『人にやさしく』は、いわずと知れたTHE BLUE HEARTSの代表的な楽曲であります。ええ、オープニング主題歌もエンディング主題歌も、そしてさらには挿入歌の数々も、THE BLUE HEARTSの楽曲がこれでもかと使われていまして、ブルーハーツ世代直撃だな、なんていわれてたりしたのでありました。

けれど、実はといいますと、私自身はブルーハーツ世代といってもいいのだと思うのですけど、その青春時代にブルーハーツを聞いてなかったのですよ。CMとか歌番組で使われてる、歌われてるものを耳にしたことはありました。けれど熱心に聞いていたわけでなく、むしろこの頃の私はポピュラーミュージックに距離を置いていた、嫌な子供だな、そんなわけで、本当の本当に有名な曲の有名なフレーズ、ほんのちょびっとしか耳に覚えがない。そんな私にとっては、『ローリング☆ガールズ』が、はじめて本格的に触れるTHE BLUE HEARTSだったという。わりと少数派なんじゃないかなあ。

最初は判断を保留していたのでした。自分はアニメの主題歌は、そのアニメのために作られたものであって欲しいと思う傾向がありまして、既存の曲を使ったり、さらにあるいはタイアップとか、あんまり好きではないんですね。できることなら新しい曲に触れたい、知りたい、そうした思いがあるわけです。ですが、『ローリング☆ガールズ』は、むしろ既存の曲を持ってきて、アニメ本編のテーマをその楽曲に寄せている。むしろTHE BLUE HEARTS楽曲と不可分といえる、そういってもいいようなアニメであったのでした。

主題歌集にソング集、私はCDで買ったのですが、すごく楽しみにして買って、楽しみに聴きましたよ。ガールズロックといってもいいんでしょうか、女子ボーカルによるカバーとしても面白いし、曲自体の魅力もしっかりとして伝わるし、そうしたところから、オリジナルに遡ってみようか、そう思ったりするくらいに気にいっています。ほんと、食わず嫌いといいますか、あるいは偏見といいましょうか、そうした態度は自分の世界を狭めちまうなあ、今さらながらに改めて思い知らされて、ええ、このアニメにて主人公4人が新たな出会いを通じ世界を広げていったように、自分も遅れ馳せながら、新たな出会いをしている、そんな気持ちでアニメに、歌に、接していたように思っています。

2015年4月13日月曜日

『まんがタイムジャンボ』2015年5月号

『まんがタイムジャンボ』2015年5月号、一昨日の続きです。

『ナデシコ!』、ついに部長攻略のクライマックスですよ。部長の妻を味方につけたエミ。部長に話を聞いてもらえるところまでこぎつけて、そしてここからは百井、小盛、ふたりの出番だというんですね。エミの戦略、それぞれの性格に応じた役割に従って、部長を懐柔する。それで見事に功を奏して、完全勝利とまではいかない、けれど一歩でも先へと進むことができた。ええ、限定的ながらも勝利を収めることができたんですね。けれど、どれもこれもエミのおかげ、手柄。そう思ってしまったから、百井がどうにも収まらなくて、自分の地位も危ないと、なんだかいろいろこじらせてしまいそうな気配、怖いですね、なにやらきな臭くなってきましたよ。でも、今回のこと、全部部長の妻、彼女からの受け売りだったという。ああ、百井もここまで聞いていたなら! ほんと、因果なお嬢さんです。

『最後から二番目の神様』、学校にテラスがやってきましたよ。フルコトの友達づくりを心配してというのですが、案の定フルコトはうまくいってなくて、安定のぼっち、一方的な会話から浮いてる服装まで。ええ、ばっちりつっこみいれられて、でもちゃんとフルコトの友達づくりを手伝ってくれるんですね。でも、これ、うまくはいきそうにないなあ。ともあれ、百日紅タツヒコなる男子とちょっと近しくなれて、そして制服の予備を借りてくれて、その上着替えまでつきあってくれるんですね。かくして、サルくん、フルコトが女子と気付く、って、おい、なんだこれ、めちゃくちゃ可愛いな! いや、もう、ほんと、最高じゃありませんか。テラスはテラスで、神器をなくしてしまってることにやっとこさ気付いて、そしてライバルのカルラも制服着用の上、夜の学校に降臨。こりゃあ、学校が賑やかになりそうですよ。

『お隣さんゲーム』、舞子、モテモテじゃないですか。楓から言い寄られて、キモいとか酷いこといっちゃってますけど、楓、ちょっと強引めに舞子に接近、臆面もなくその好意をあらわにしているわけですが、これってもしかして、弟圭介を焦らせて、舞子への気持ちに気付かせる作戦だったりするのかい? いや、違うのか、びっくりしたなもう、本気だったのか。今度こそ負けない、そうした思いを胸に秘めて、ああそうかあ、舞子が圭介の方を向いたから一度は諦めようとした、その思いを復活させたって感じですね。さて、圭介サイドですよ。兄貴が舞子と仲良くしてるのが気に食わない。かと思えば、圭介に接近している北沢先輩、彼女のことを気にしている部長の姿などもまたあり、ああ、なんだろうこの複雑に入り組んだ恋愛模様。でも、整理がついて落ち着いたら、皆それぞれに安定した……、いや違うか、楓と平部員は落ち着くことなく終わってしまいますな!

『事件です!シャーロッ子さま』、理事長が倒れてさあ大変、と思っていたけれど、なるほど過労、今では結構回復して、むしろ元気そうでなによりといった具合でありますね。穂華は理事長の看護ならぬ暇潰しの相手をして疲れてる。それでもいろいろ頑張ろうとしているのは、いつか立派な理事長になれるようという目標があるからというんですね。さてここで自分を振り返って焦りはじめる潤。だけど、明確な目標がないとか、まあ普通だよなあ。穂華は特別ですよ。理事長のことを知って心配している樹莉、とてもいい子だなあ。そして潤の進路、自分で決めなくてもなんとなく決まっていきそうな感じ? けど、ちょっと理想的な将来像かも知れませんよ。オトナメガネな潤も素敵でした。

  • 『まんがタイムジャンボ』第21巻第5号(2015年5月号)

2015年4月12日日曜日

『まんがタイムきらら』2015年5月号

『まんがタイムきらら』2015年5月号、一昨日の続きです。

しゅばりえーる』、新たに加わってきた先輩女子騎士たち、彼女らの実力やそのバックグラウンドなど、だんだん見えてきましたね。またツバキについても新たな側面明かされて、ああ、この人は指南役をしているだけの人じゃなかったんだ。なんと、警察権を有した憲兵騎士でもある。さらにその上、トップソード、憲兵騎士の中でも選りすぐりのエリートだというのですね。すごいな。どれほど豪華絢爛なんでしょう。絢爛なのはサツキだけじゃなくて、プリムもすごい。なんと、諸侯なのか。領地持ちなのか!? ソレイユの主なのか。そして、ソレイユ。お寝坊ひまわりとかいわれてるけど、とんでもない戦闘力の持ち主。監獄の仲間を奪還しに訪れたならず者どもを、ツバキ、ソレイユのふたりで軽く制圧して、いやほんと、すごいメンバーが集まってきてますね。

『大正ロマン喫茶譚 ラクヱンオトメS』、先生とすみれ、ふたりの関係がなんかややこしく、また面白いことになってきてますね。百合小説の執筆がぜんぜんはかどらない先生。そのことを聞いて、最初はスランプといっていたすみれも、ついには説教モードに。サボりですね。ほんと、先生と教師という間柄ではあるものの、その関係は友人あるいは同志というに相応しく、ええ、ただごとではない、そんな雰囲気さえ感じさせるのです。さて、今回はなにか核心に迫る? そうした情報が得られまして、タイムスリップして大正にいっている彼女ら。しかし、その大正の様子がなんだかおかしい。海外からきているウェンディに過去を問えば、なにやらネバーランドを思わせるような説明が返ってきて、そしてナツ、ハルのいう大正という時代もなにか尋常でなくて、大正の前も大正、ずっと大正。そして今日が何日とか、何曜日かとかももうわからない。ええ、なにかこの世界には秘密がありそうですよね。もしかしたらタイムスリップではなかったのかも知れません。

ギタ×マン!』、ギタマン部もいよいよ新学期、新年度を迎えようとしている、そんな時期。先輩になるあめりは部員勧誘のためポスターなぞ描いてみて、やる気充分みたいですよ。そしてギタマン部に怪しげなお客さん。あたりの写真を撮りまくってるかと思ったら、保健室に用がある。その用というのは救いとかなんとか。怪しい……。るっかによると、お人形みたいな人。小柄でふたつにまとめた髪も愛らしく、そしてやまなん先生の知り合いらしいんですね。いやもう、やられましたよ。へー、ようこさんっていうんだ。って、やまなんって、こうっていうんだ。そしてようこさん、やまなん先生のお姉さん。さらに加えて、お姉さんの求めていた救いとはなにか。ネームが落ちそうだっていうんです。なんのネーム? なんと『ときめきキャンディ』。おおう、あの漫画か。ということは、この人がめるこ先生! ああー、メール子でめるこ。メールだと饒舌。そしてあめりのこと気にいっちゃったみたいで、さあどうなる。なんだかとんでもない展開が待ってそうな予感がします。

My Private D☆Vはコト、『フォワード』にて『ようこそ幻界集落へ!』を連載している作家さんですね。さて、この人のD☆Vはといいますと、夏服×へそチラ! なのだそうですよ。なるほど、暑い日射しの下、制服の下は薄着、ぐっと手を伸ばしたりすると、持ち上がった裾からおへそがチラリ、という、それがお好きだというのですね。けど、自分はこうしたもの、現実に見たことないなあ。そう思っていたら、ああ、やっぱり、現実の女子はガードが固いのかあまり見たことありません、とのこと。学校がセーラー服で、現役の学生とかだと割と出会えるそうですが、自分の通ってた学校はブレザーだったんですね。なので、自分にとってセーラー服とはファンタジーのそれに近しいもので、ええ、こうしたへそチラスタイルも、まさしく夢そのものといった具合でありますよ。

  • 『まんがタイムきらら』第13巻第5号(2015年5月号)

2015年4月11日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2015年5月号

『まんがタイムジャンボ』2015年5月号、発売されました。表紙は『レーカン!』、ピカピカの制服姿、ということで、天海さんも新しい? 制服に袖を通して、そして髪をポニーテールにまとめようとしているところ。あの両腕を頭の後ろに持っていきながら、ちょっと小首をかしげたその姿勢、実に可愛らしいと思います。そして制服といえば、セーラー服『最後から二番目の神様』メインのふたりは新一年生のお花を胸に、警察官『けいさつのおにーさん』メインのふたりは、桜の花や桜餅を手に、ええ、まさに春の一コマでありますよ。

『でっかいんちょ』、今回は纏にクローズアップ。中学2年生にして、間違えてランドセルを背負ってしまう彼女。いやいや、物持ちいいなあ。ちゃんと置いてるんだ。あの小学生スタイルの扉絵もまた可愛いですよね。静かにしてたら超然美少女の纏。一部の男子に大人気というの、ああ、つまり纏のこと気に入ってる私は、一部マニア枠であるというわけですか……。ともあれ纏、大人気。おお、ラブレターとか届く。育にはお悩みの手紙ばかりだというのに、この落差。というか、こんなにたくさん相談の手紙がくるんだ。その全部に返事とか、大変だなあ。そして纏、呼び出されてみればイケメンの田中先輩。けど、先輩、友達にからかわれちゃって、告白大失敗。しかも友達と一緒に育におしおき受けちゃって、お尻をね、ビスビスって手痛くやられちゃって、ああ、これでふたりは、お尻を叩かれる喜びに……、あ、目覚めないの? 残念……。見守ってくれていた育に向けられた纏の視線、その表情も自然でとてもよく、ああ、超絶美少女であるなあ、そう思わされたのでした。

『タヒチガール』は皆で体力づくりです。タヒチアンダンス部の皆で走り込みしてるんですが、マハナにミャーはやたらに速くて、その反面、マイとルカが特に駄目。運動神経関係ないというオリタヒチだけど、体力はやっぱりある程度必要で、思い出されるダンスフェスタ。マイとルカがあまりに駄目だったから、それで体力強化をしようというんですね。今回はミャーがメインですね。日舞の家の跡取り。小さなころからずっと踊ってきて、それが強靭な足腰を作りました。そういう話。けど、楽しんでやってたマハナ、彼女とはちがって決して好きでやってたわけじゃない、そんな様子がうかがえるミャー。ああ、そんな彼女にオリタヒチはどういう変化をもたらすのだろう。これからでしょうか、これから描かれるのでしょうか。だとしたらすごく楽しみ。そして今回のすり足のね、あれらも面白かった。足の運びとしては、武術のそれと同じとかいいますよね。ほんと、人を超越してます。

『メシ友!!』、ゲストです。拓海とアキラ、って、なんか覚えがあるな。『拓海くんとアキラくん』から、キャラクターを引き継いでの新展開であるわけですね。今回は料理、食事をメインのテーマとしているようで、拓海、アキラに北京ダックを食べたことがあるか? 食わせてやろうか? 誘われるんですね。なるほど、アキラの母さん、普段は上海に暮らしてるっぽいんですね。その母が一時帰国する。なにを話したものか、間がもたないかも知れないからと拓海を誘うんですね。アキラの母、ミス香港だったらしい。アキラの家、昇龍飯店っていう中華料理店なのか。そこで母と会食。その前に、母のために桃まんをアキラ、内緒で作りましてね、なるほど、これが最後に効いてくるんですね。食べる、その感想を述べる、そうした様子は最近の流行といっていいんでしょうか、食を扱った漫画、増えてますよね、そんな感じを踏襲していて、そして最後に母に桃まんを。ええ、母と息子の交流でありました。いい息子ですよね。

『オーマイガール!』、ゲストです。よいのではないでしょうか。百貨店勤務の女子ふたり。コスメカウンターにて働く末広頼子は素晴しい美人さんなんだけれど、中身はどうやらおっさんらしい。そんな彼女を友達に持ったアロマカウンタースタッフの千尋。仕事の後、一緒に食事にいったりね、けどその食事というのが立ち飲み屋だったりという、あんまり気取らないでいい、そんな関係のふたり。話すことも、わりと素直に本心、本音で語っていくみたいな感じでしてね、ああ、こんな女子ふたりの関係、とてもいいじゃありませんか。女子としては残念だけど、人間としては良い人だよなぁ、というのは、千尋による頼子評。ええ、その人としていい、そうしたことがちゃんと伝わるっていうの、とてもよいと思ったんですよ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第21巻第5号(2015年5月号)

2015年4月10日金曜日

『まんがタイムきらら』2015年5月号

『まんがタイムきらら』2015年5月号、昨日の続きです。

箱入りドロップス』、面白かったなあ。彼女のできた相ノ木。片や恋を覚えた陽一。ああ、雫を映画に誘いたい、ふたりきりでデートしたいと、そこまで気持ちが高まったというのですか。しかし相ノ木、ものすごいこと陽一のこと好きなんだなあ。そうか、お前、雫に嫉妬してたんだ、陽一をとられるんじゃないかって。いかすわあ。というか、その顔、なんだ。入念なリハーサルを経て、陽一、雫にチャレンジですよ。いやもう、あの今にも死にそうな様子。雫の驚きようが、もう、これ、誰かわかんねえ! そして壁ドン! 流行りの壁ドン! って、いや、それ、違うから! いや、もう、ほんと、最高度に面白かったです。ただの弱ってる体調悪くした人ですよ、これ!

『オリーブ! — Believe, “Olive”?』は、コニーが風邪です。そうか、風邪ひくと、魔法が暴発しちゃうんだ。くしゃみする度に服が変わったり、そしてフワフワ飛んじゃったりね、なるほど、暴走です。そして翌日、皆でコニーの家にいってお見舞い。弱ってるコニー、リンゴに感動しちゃったりね、弱ってるからこそなのか、それとも地が出てる? ええ、とてもいい感じでした。で、翌日は入れ替わりでスズが病欠。おお、よくできた妹だ。料理もする、って、なにか作ろうかっていってるあおば、その手にしてるのはマンドラゴラではなくって? スズを元気づけようと、楽しい夢を見る魔法をかけておくとかね、こういうちょっとした心づかい、これもよかったです。あの夢の情景ね、ほんと、なんかじんとしますよね。ああ、そうそう、落ちにもやられました。あれですよ、昔のギャグアニメみたいな終わり方です。

『〆切ごはん』、ああ、これはよい話でした。妹かおりが台所で見たものは、姉ゆかりの描いた漫画の単行本に掲載誌でありました。母に反対されて家を出たゆかり。そんな厳しい母がこんな本を、ということは自分が姉から貰って隠していた本、それらがバレてしまったということか。ええ、妹もうちにはいられないんじゃないか、帰るのが怖いと、姉の家にやってきて不安をあらわにするんですね。最初、自分はこの漫画の数々、ゆかりの仕事に反対しながらも、母親がひそかに集めていたものなのではないか、そう思ったんです。ええ、そのとおりでした。そうした事実をかおりが知るくだりが優れていました。ああ、サイン。ああ、ここにこうして効いてくる。あのラストの会話もね、ええ、融和こそは先であろう、けれどわだかまりは少しずつでも和らいでいくのかもって思わせてくれる描写。実によかったです。

『となりで。』、よいですよ。今回は学校、えりなの初登校となるのですが、ひよりと同じクラスになれたらいいのにな、心配するえりな、そしてクラスでひよりを見付けられずショックを受けているえりな、って、隠れて見えなかっただけか! これ、おかしかった。そしてひよりの友達が出てくるんですね。まつり、元気な女の子、この子がえりな見て、すぐに英語で自己紹介する、あの元気さ、天真爛漫さ、すっごく魅力的、というか、ふぇすてぃばる! ってのがよかったですよ。でもえりなはむしろ英語が苦手っていうね。それもかなり苦手な模様です。しっかりもので、包容力ありそうな子、ゆづも登場。これまったく、まつりに対照的と思える子で、ほんと、それだけまつりがとんでもないってことでいいと思うんですけど、教科書もろもろ丸ごと忘れてきたり、授業中寝たり、アイスで頭いっぱいにしたり、などなど、ほんと、面白い子でした。そして、そんなまつりに見事に応えるゆづ、この子も大物ですよね。

  • 『まんがタイムきらら』第13巻第5号(2015年5月号)

2015年4月9日木曜日

『まんがタイムきらら』2015年5月号

『まんがタイムきらら』2015年5月号、発売されました。表紙は『チェリーブロッサム!』、まさしく渦中の大倉山先輩でありますよ。梅雨も終わろうという時期でありましょうか。あじさいには雨の雫が玉になって、空にはもくもくと立ち上る雲が夏の気配を感じさせます。そんな空の下、大倉山先輩、石段に腰掛けて音楽を聞いていた。そこに声をかけられて、イヤフォン片耳はずしながら、なに、どうしたのと声をかけてくれているかのその表情。頬にさすほのかな赤みにドキッとさせられて、そしてその眼差しに浮かぶ疑問の気持ちとこの人の素直さ、それらがあいまって生じる意図しない色気に、目が釘付けにされる思いがします。

チェリーブロッサム!』、大咲のダイレクト告白に、一瞬虚を突かれて、うまく飲み込めずいる大倉山先輩が実にいい感じで、一度確認して、まさか御冗談でしょう、一度牽制してみて、そして意識したらもうどうしたらいいかわからない。そんな大倉山先輩の様子に、いや大咲か、大咲の行動に穏やかでないのが沙咲野ですよ。すっかり取り乱してしまって、アイツを殺して私も死ぬぅ! 物騒なこといいはじめて、けどそれを兄貴がしっかりいさめるんですね。いやもう大変ですよ。沙咲野大泣き、三葉貰い泣き、ひーちゃんは割と普通で、この三者三様の反応の中、気持ちをどうにも整理できずにいる大倉山先輩。先輩はどんな答を出すんだろう。姉介入もあって、どうにも波乱は避けられない? そして大咲。もうなにも怖くないといったところか、自分の気持ち、思いを伝えることに躊躇がなくなって、もうまったくのどストレートアプローチ。しびれました。ええ、大咲、やってくれました。

『へんまんが』、ゲストです。橘彩乃は編集部所属の女の子。なんと、桜岡高校には漫画研究部とともに編集部なる部活があるというのですか。それで、編集部員は隣の漫研に踏み込んで、ネームの催促して、厳しくリテイクを出すというんですね。しかし、これ、不思議なもんだな。これはつまり、編集部が漫研部誌の編集、刊行を担ってるってことでいいのかな? ともあれ、あまりにやりすぎるせいで、漫研クラッシャーと呼ばれているらしい彩乃。そんな彼女を訊ねてやってきたのが、漫研新人日野川花。ドサッと分厚いネームの束を持ち込んで、それを彩乃に見せればあら不思議、花の描いた漫画の世界に花、彩乃ともども入り込んで、軽く冒険させられるというんですね。ドラゴンが出る、魔物が出る、そんな世界でのサバイバル、かと思えば、漫画の描写、展開につっこみ、リテイクも忘れない。まあ、それが原因でピンチに陥ったりしてるんですからおかしいんですけどね。しかし、これはつまるところ、毎回花が漫画を持ち込んで、その世界を彩乃とともに渡り歩く、そうした展開が待っているんでしょうか。ちょっとしたシュールさともなう、そんな感触、悪くなかったです。

『サクランボッチ』、新連載です。友達のいない女の子、木之花桜。無口、無表情、地味な女の子で、けれど決して本人はそうしたつもりではないっていうんですね。笑顔のつもりでいるその表情が誤解を招いたり、そしていろいろ絡んでくるライバルっぽい女の子、八乙女さんも軽くいなされちゃって、でも木之花さんとしては、そういうつもりではないんだろうなあ。教師から頼まれた資料室への本の返却、それがきっかけとなった出会い。文芸部の先輩、たったひとりの部活で、けどあんまり熱心な部活ではないようで、そうしたノリを木之花さんに厳しくいましめられたり、そして一人ぼっちは嫌という言葉に共感覚えられたり。ええ、先輩のちょっとした試み、ヘアピンのプレゼントで木之花さんの雰囲気も和らいで、それでクラスの子からも声をかけて貰えて、それが嬉しかった。それで文芸部にも入ろう、そう思うにいたったっていうんですね。照れ屋の桜。彼女と、ちょっと押しの強い先輩、小紫花陽。あ、桜に紫陽花が揃った。扉を見れば続いて部員も入ってくること予感させますけど、皆、花にまつわる名前の持ち主みたいですね。

『ふとんのようせい』、ゲストです。冬用のふとんを用意しようと思ったら、布団圧縮袋から出てきたのは、ふとんならぬ女の子。なんと、ふとんの妖精だというんですね。大切なふとんが女の子になって、それが愛によるものなら、辛辣にあたったらもとの布団に戻るだろうか。確かに人の姿になったけれど、ふとんの時と同様、一緒に寝ればいい、そういわれて寝てみるも、すごく不便そう。人嫌いのヒロインが、安らぎの相棒だった布団に枕、それらに愛情を注いだ結果、苦手な人の姿になってしまったという不運。けれどそれでも、なんだかだんだんふとんの妖精にかたくなな気持ち溶かされていって、ええ、また違った姿の布団にも、以前同様愛情を注げる日もそう遠くないかも知れませんね。

  • 『まんがタイムきらら』第13巻第5号(2015年5月号)

2015年4月8日水曜日

『まんがタイム』2015年5月号

『まんがタイム』2015年5月号、昨日の続きです。

『ノコひけ!工業娘。』、ついにI科の作品展ですよ。さっそくギャラリーをリフォームしようとする、そのアグレッシブさ。これこそがI科らしさなのかも知れませんけど、壁に穴とか床にアンカーとか、ほんと、インテリアの域を超えちゃってないですか? 最後の方で神菜先生もいってましたけど、ほんと、リフォームもそうなら、その他のものもろもろも同様で、けどこの自由さがI科なんでしょうね。相川の母、登場ですよ。うおー、すげー、お姉さんみたい。そして模型が好評。謎をちりばめた!? なんだ、ほんと、変なとこばかり凝ります。男子の机もそう、図面もそう。影が薄いみたいにいわれがちな男子だけど、やっぱり彼らもI科なんだなあ。そして相川、コンペにて優秀賞。おお。大賞100万円には届かなかったけど、よかったではないですか。ええ、相川、成長してます。

『さわらせてっ!あみかさん』、まひろちゃん、大活躍じゃないですか。スマート、座っても立っても細い、という、まさしくあみかの魅力を引き立てるために存在するような子です。いや、でも、ほんと、超可愛い。太め、細め、若干強調気味、両極に魅力を振ったキャラクターふたりで攻めていますというこの姿勢、とてもよいと思うのですね。まひろ、マネキンとしても活躍。可愛い服を着て嬉しいまひろ。可愛い服を着せて嬉しいあみか。ええ、いい関係です。しかしメインはあみかさん。意外と足が速いとか、いろいろ描かれて、そして翌日筋肉痛。まひろに故郷を思い出させるあみかの料理など、とても面白かった。そして最後の脚立も、ああ、ほんと、うん、店長がやるのがいいと思います。

鉄仮面のイブキさん』、うおお、これはいい展開。伊吹さんがポーカーフェース入門とかいう本読んでいて、喜多くんが恐慌状態に陥っていたんですが、ああ、それ、落とし物だったんですね。その持ち主は鬼怒川深白さん。1年6組、喜多くんの知り合い。そして本を届けにいったら、うわー、すごい可愛いお嬢さん。自然な笑顔が魅力的なお嬢さん。黒髪、前髪をパッツンと切り揃えていて、長い髪は左右にふたつに結わえている、その振り返って見せる表情には、一瞬で引き込まれるような輝きがあって、でもこの子、伊吹さんの無表情に憧れてるっていうんですね。だからポーカーフェース入門。伊吹さんの無表情を目の当たりにして、かっこいいと笑顔を輝かせる。ほんと、憧れてるんですね。伊吹さんも鬼怒川さんのこと、気にいった模様。マンツーマンでレッスンしてくれて、というか遊んでるよね。けどその影には、寂しさにうちふるえる相楽さんの姿があった。いやもうほんと、頑張って無表情を保とうとする鬼怒川さんの、けれど抑えられずに見せてしまう笑顔、その喜怒哀楽に、伊吹さんならずとも引き込まれる、そんな思いがするのも当たり前でありますよ。

『うしろでささえちゃん』、こちらも新人物でありますよ。初出勤。新入社員のあまめ君。ちんまりとして、幼なさ感じさせる、なんだか不思議と可愛い子で、緊張、不安もあったけど、ささえちゃんの発する香りでもって元気になった。コーヒーの香り、カフェの香り。あの、髪に顔を埋めるあの様子、針野が涙目。同僚社員も涙目。いや、これ、男が望んじゃいけないものだよ。あまめ、いろいろ困った、そんな子なのかな? 針野のこと、お兄さまと呼ぶ。すかさず針野、注意するも、お兄ちゃんのがよかったです? 針野のいってることが通じていない。ささえちゃんのことはお姉さまなのか。最終的に独特な目線をもつ子というポジションに落ち着いたあまめ。今後もいろいろ活躍してくれそうですよね。

  • 『まんがタイム』第35巻第5号(2015年5月号)

2015年4月7日火曜日

『まんがタイム』2015年5月号

『まんがタイム』2015年5月号、発売されました。表紙は『おとぼけ課長』をメインに、寿司でありますよ。左右に皿をたくさん積み上げて、課長はマグロでありますね。ニコニコ食べようとしています。『秘書の仕事じゃありません』中田さんはエビのお皿を手にしていて、『さわらせてっ!あみかさん』あみかさんは、積み重ねた皿の上にエビ、もうたくさん召し上がってるみたいです。そして『まりあ17』まりあですよ。わお、すごい巨大なタマゴ。いやもう、あのかじって頬張ってといった感じ。なんかすごく面白いです。

『おひとり食堂』、今日は女子会、っていうんですが、おお、なんかまた素敵なお姉さん登場ですよ。カレンさん。なんと驚きの192cm。この人がさっぱりとして気持ちいいお姉さん。よく食べ、よく飲み、そしてほがらか。保育士さんなんですね。そして誠一郎、カレンの恋を応援しようという、あの一連の行動が、ほんといい人だなあ、そう思わせるもので、ほんと、仲間から音楽性の違いで怒られながらも、いい雰囲気になる曲やったんだ! ほんと、誠一郎の純情。素敵でしたよ。

『ゆとりノベライズ』、ついに里美さん、ラノベ作家が10人くらい集まる親睦会に引っ張り出されまして、しかしこの親睦会、ものすごい人数。雷童先生、どれほどの顔の広さか。なるほどなあ、これだけの大人数、けれどラノベ作家は10人くらいしかいないのか。って、すごいな。なんというトリック。里美は人見知り。人の多さをいいことに、紛れて静かに過ごそうなんていってるわけですが、そんな里美を都が叱咤する。そして里美も、挨拶にやってきた雷童、彼を前に頑張り見せまして、その頑張り、見事に実った模様。これからの活動、どうしてゆこうか、静かながらも気持ちにはかっと火が入っている、そうした様子。ええ、どう打って出られるのか。こいつはおおいに期待です。

『はこいり良品』は、おむかいの喫茶店、コーヒータイムでの一時。なるほどなあ。コーヒーサービスしている古書店と、漫画も読める喫茶店、徐々に提供するものが接近してくるふたつの店の仁義なき戦い。いや、別に喧嘩してるとかじゃないんですけどね。おかしかったですよ。苦いコーヒーの効用とか、ほー、苦境にいいのか。これ、ほんと? また店を舞台に繰り広げられる、お客さんたちの人生の一コマ。けど、コーヒーが脇役になるのはいやなんだ。歓迎できることばかりでもないってのもおかしくて、いやもう、そうなんだろうなあ。いい話っぽくなるかな? と思わせて、なんかがっかりエピソードに落ちていくのは、ひとえに冴子さんのなせる業なのでしょうか。そして最後にマキの正論! うわあ、マキちゃん素敵! めちゃくちゃかっこいいよ! しおりさんの八方美人的発想、それを理でもってマキがたしなめれば、お爺ちゃんが実体験で否定する。いや、ほんと、面白かったですよ。

『好かれ体質!?マコトくん』、ゲストです。自動車教習所にて免許をとろうと頑張っている大戸マコト。今日の教官は厳しいことで有名な豪速教官、というんだけど、なんだか様子が違います。緊張するマコトに、笑顔でウインク。励ましてくれる素敵教官でありますよ! これってゲイ的ななにかなの? それともマコトくんのなにかがノンケ男性をも虜にしてしまうの? わかんないんだけど、豪速教官の純情。これは応援したい。マコトは、豪速教官の心をここまで掴んで、まさか弄ぶつもりじゃあるまいね? いやしかしほんと、豪速教官の一途さにマコトの心も揺れて、ええ、ふたりはもう結ばれるしかないよな。そういわざるを得ない、そんなふたりのドライブ。おしあわせに! ですよ。

  • 『まんがタイム』第35巻第5号(2015年5月号)

2015年4月6日月曜日

ミディッチュ 艦これ 北方棲姫

 手を出しちゃいけませんよ。なんせ、とても危険で、底無しですから。そういわれていて、実際ずっと警戒し続けてきたというのに、買ってしまった、手を出してしまった。それは『ミディッチュ 艦これ 北方棲姫』。ええ、いわゆるフィギュアと呼ばれるものの類いでありますよ。フィギュア。高い、嵩張る、きりがない。次から次へと魅力的な商品はリリースされる。それはまさしく底無しの沼で、歩むとなれば茨の路。最初こそは、ひとつだけ、これだけと誓っていたはずが、もうひとつ、ああ、もうひとつと数がどんどん増えていって、そして部屋が、収納がフィギュアの箱に埋め尽されるというのですね。ああ、そんな沼に踏み込んでしまったというのでしょうか。ああ!

北方棲姫がそんなに好きなのか? といわれても、いや別に、そこまでいうほどのものでもない、って答えるところなんですけれど、悪かったのがタイミング、ちょうど予約締め切りが菱餅イベントに重なってた。ええ、菱餅を10個集めるのです! っていわれたもんだから、ひいひいいいながら、菱餅ドロップが2割を超えるといわれる北方棲姫マスに毎日毎日詣でて、どかんどかんと連日連夜ぶっとばしてたもんだから、すまぬ、すまぬ、そうした気持ちが積もり積もって、なんの因果かフィギュアに落ちてしまったというんですね。

思う壺だ! うん、本当にそう思います。見事にはめられてしまって、いや、けど、これだけだから。もうこれ以外は買わないから。

ええとですね、今日ね、メールが届きましてね。ええ、龍驤ちゃん。うん、龍驤ちゃん。もうどうしたらいいんでしょう。

2015年4月5日日曜日

『まんがタウン』2015年5月号

『まんがタウン』2015年5月号、昨日の続きです。

『ちょい能力少女あゆむ』は栞メインのエピソード。他人の語尾を変化させられるという、便利なのかどうかさっぱりわからん能力を持つ彼女。この能力、季節の変わり目には制御を失って、常時暴発状態になっているっていうんですが、どうもそれ、季節というより番組改編に影響されてのものらしい。アニメが好き、ドラマが好き。番組改編期となると新番組の期待から、気持ちが浮き立って、能力がだだもれになる。なるほどなあ。そして栞、普段から能力使うこと躊躇しないの、その理由も明かされて、なるほど、能力の代償は自制心が削られるというものなのか。って、それやばいな。いつか大きな失敗しそうな気がする。そして能力をケチらないのは、自分の中にもやもやした気持ちを溜め込みたくないから、というのですね。嫌なことされたら、カジュアルにやりかえす。それで恨みもろもろ、負の気持ちを増大させないようにしてるんですね。ええ、栞は栞なりに考えてる。というか、チビ栞が可愛かったです。昔は真面目だったんだな。

『恋するヤンキーガール』、いいですね、アヤメが恋する乙女です。ナデシコとともに教室を出たナギを追って校舎裏にいったところ、ふたりなにか深刻そうに話をしている。漏れ聞こえるのは、女同士だの好きだよだの、いろいろ誤解を招くものばかり。女同士も好きというのも、ナデシコがアヤメに向けた感情についてだったんですけどね、アヤメは勘違いしちゃって、ナデシコはナギのことが好きで、かつナギは実は女だと、そんな風に思い込んでしまった。しかし、それでふたりのしあわせのためにと身をひく決意をする。決断即実行。もう見事に涙目で、荒れちゃって、そんなアヤメをおさめたのがナギの一言、愛してる。見事にふたり仲を回復して、けれどアヤメはまだナギのこと女だと勘違いしてるんですね。ほんと、一途で疑うことを知らない子。でもその一途さゆえに、性別さえも超えるんですね。見事な愛でした。

居間には今外国人がいます。』はいよいよ夏休み。居候の外国人たちもバカンスなんぞで減るんじゃないか、そう思っていた万希だけれど、予想外の展開。なんと、皆が小さくなってしまってたっていうんですね。なるほど、姪やら甥やらいとこやら孫やらを預かってるんだ。夏の休みを利用しての日本体験ってわけなんですね。ここに日本との違い描かれまして、なるほど、夫婦水入らずのバカンスのために、子供を預けたりするわけね。うん、いい習慣だと思うよ。しかし今回、万希のバイタリティ? 子供相手に、言葉を超えてコミュニケーション成立させて、なるほど、ナチュラル・ボーン・コスモポリタン? 見事でした、見直しました。しかしそんな万希も、ちょっと背伸びしてたっていうね。やっぱり家族が恋しいっていう、そういう子供っぽさ発揮して、ええ、子供のうちは子供でいるといいんだよって思いましたよ。

『大正乙女カルテ』は、かのとの家の手伝いで、急遽看護師として働くことになるっていうんですね。風邪やら不幸やら退職やらで、人手が足りない。それで路乃が駆り出されんですけど、マルさんがこれない理由と、その時のかのとの台詞、仮病の人が来ても困るしねー、めちゃくちゃ面白かったです。普段はやらない仕事に慣れずいろいろ失敗してしまう路乃。ベテラン看護師の西村さんから多くを学びつつ、自分の苦手を克服していく。いやもう、路乃、頑張りましたよ。かのとはかのとで失敗しちゃってたようで、向上心ある人ですからね、負けず嫌いともいいますが、あの必死そのものといった表情、ほんと、この子も素敵です。清志も、なんだかんだと健気ですし、ほんと、皆いいキャラクターでありますよ。

  • 『まんがタウン』第16巻第5号(2015年5月号)

2015年4月4日土曜日

『まんがタウン』2015年5月号

『まんがタウン』2015年5月号、発売されました。表紙は映画『クレヨンしんちゃん』、サボテン衣装に身を包んだしんのすけ、ひまわり、シロがどーんとメインにきまして、そしてその下に、『照子ちゃんは恥ずかしがり屋』、『山本さんちのガン・ガール』、『ど先端ナース』、『ままごと少女と人造人間』、『夢からさめても』のカットがずらり並んでいます。

『照子ちゃんは恥ずかしがり屋』、連載になったんですね。今回はゲームでありますよ。友理が照子にゲームを貸してくれたっていうんですが、女性向けの恋愛ゲーム。イケメンいっぱい!! って、鼻息荒らいね、キミ。面白かったですよ。照子の選択は、徹頭徹尾恥ずかしいシチュエーションを避けるというもの。驚きの潔さ、この主人公帰りすぎ、そして辿り着いたエンディングが、特に何もない三年間だったな……。昔ね、自分もこの手のゲームを、自分本来ならどうするか基準でプレイして、照子と同じエンディングに辿り着いたことがありましたよ。ああ、人生はわびしいのだよ。そして走るのが意外や得意だった照子。おお、なんと不思議な努力の方向か。あの、恥ずかしかったシチュエーション、あれはわかるわ。ほんと、けど、自分は照子のようには努力しなかったなあ。照子は苦手を克服する、努力の人なんですね。

押しかけ時姫』は、ばあちゃんちの蔵の虫干し。時姫も興味もってついてくるんだけど、なるほど、姫の目当ては武具だったんですね。けど、そんなもの、あるわけない。出てきたのは、たくさんの五月人形。時姫にとっては微妙に期待はずれだったみたいで、いやまあ、そりゃ本物期待してりゃあ飾りではものたりないでしょう。あの櫛のくだりとかよかったなあ。そして海斗、時姫の一族の末路、気になって、その問に対するばあちゃんのつっこみ、あれがいかしました。けど、ばあちゃん、覚えちゃいないんですね。まあ、そうなんだろうなあ。

『山本さんちのガン・ガール』、鉄砲道場、立ち上げました、と思ったら、父の反対あって一旦の挫折を見るんですか。父の言葉、花嫁修行となぎなたやってればいいというのを受けて、なぎなた最強を目指す。というか、それで道場破りするんだ。しかも、いくつも看板をとってくるんだ。けど、目覚しいのはなぎなただけで、もうひとつの目標、家事の方、とりわけ裁縫はさっぱりなんですな。この結果、努力が認められて、また会津の守りという言葉、八重の意識ですね、それが響いたようで、見事道場が認められるんですね。喜びのあまり叫ぶ。それを禁じられてしまったものだから、湯屋にいって、潜って叫ぶ。あれがおかしかったですよ。喜びの気持ち、それがよくわかりますね。

『フミちゃんの東大受験日誌』、のっけから凹んでいるフミコがね、ああ、E判定。なるほど、成績をずいぶんあげてきているとはいえ、さすがの東大、なかなかに簡単ではないというんですね。それで落ち込んで、けどそれでも英単語をブツブツ念じてるなど、たとえ落ち込んでも勉強する気持ちを緩めない。素晴しいな。ナイスガッツです。しかし、こうしてフミコが落ち込んでると思えば、安定してると思われていたソーマ君、彼もまた伸び悩みを抱えていて、ああ、お祭りにいったその帰り、それをフミコに打ち明けるソーマ。そんな姿を見ると、ソーマにとってフミコは、本当の本当に同志といえる大切な仲間、打ち解けているのだなって思えて、ほんと、よかったですよ。そしてそうした影でなにか思い詰めている様子のムラカナ。ええ、安定した、そう思えばすぐに波乱を投げ込んできますね。

  • 『まんがタウン』第16巻第5号(2015年5月号)

2015年4月3日金曜日

『まんがホーム』2015年5月号

『まんがホーム』2015年5月号、昨日の続きです。

『孔明のヨメ。』は孔明の過去が垣間見えて、苦労人とは思っていたけれど、それがもう本当に、若いころからというのだから大変です。豚の解体の練習、けれど孔明は見事な解体の技術を持っていて、それは彼の苦労の歴史あってというのですね。苦労を前にして、決して腐らず、努力を惜しまずにいた彼の性格と、そして非凡さ、それがこうして豚の解体に、あるいは日々発揮される能力に結実しているというわけなんですね。そうした過去を知らなかった月英。父黄承彦は人づたえに聞いて知ってはいて、このことを月英に話さずにきた孔明のこと、そっとフォローするのでした。ああ、この義父も、そしてこの妻もとてもいい。さて物語はまたもうひとつの動きを見せて、徐庶が知らず劉備と決定的な接触を果たし、そしてまた新たな重要登場人物とも邂逅。ほんと、物語が動くと不安になってしまうのは、彼らの未来に待ち受ける事実、それを知っているからなんでしょうけれど、ほんと、この動きはいよいよとめることなどできないものになっていくのでしょうね。

『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』、皆でファミレスにいきます。パトラちゃんにとってははじめてのファミレス。なるほど、似たような施設はパトラの星にもあったのね。まあ、そうだろうなあ。ファミレスでの風景、面白かったですよ。というか、のあたちの母が酷い。パトラにえらいこと吹き込んで、右往左往させる。お子様ランチに心ひかれるパトラがよかったですよ。ええ、子供のうちにお子様ランチには挑戦しておくべきなんです。そしてパトラたちの隣りのテーブルにいた人たちが懐かしい。ええ、みんな元気にしてるみたいでよかったですよ。

『シネマちっくキネ子さん』。キネ子と大八が見ていた古いフィルム。そこに出ていた男優がキネ子の祖父、川島映三と判明して、しかしなんという変わりよう。そして共演の女優。それが映三の妻、すなわちキネ子の祖母なのでは、という大八に、実はおばあちゃんの本名知らないのだよ、ってそれもすごいなキネ子さん。そしておばあちゃん登場。うおお、すげえ。この人もまたまた思いっきり違ってしまったもんだ。しかもキャラクターが強烈で、オメェはだれだコノ! って、なんというインパクト。あまりの衝撃に、大八が事実を知ったことを後悔する。そんな中、映三の妻に対する独占欲あり、キネ子の大八に向ける視線あり、そして映三とピア子の出会いですよ。ああ、映三。ああ、酷いおっさんだ。ピア子に若き日の妻の面影を見て、そして妻を死んだことにして大接近。ああ、あかんおっさんです。

『マチ姉さんの妄想アワー』。このあいだ、twitterで昔話やら童話やらをシニカルなパロディにする大喜利がはやったのでした。私ね、それを見るたびに、ああ、これを面白がっている人たちにこの漫画がどうか届かないものか、そう思ってしかたがなくって、いやね、だって、この漫画はいつもいつも、よくもこんなことを思い付かれたな! 驚かされたり感心させられたりの連続で、ほんととにもかくにも面白い。twitterの昔話パロディにも、それはそれはと思わせる面白いものありました。けれど、そうした面白いものに出会うごとに、安堂友子はその面白さのさらに上をいっているんだぞ、そういう気持ちがふつふつと湧いたのですね。ああ、自分はどんだけこの人のこと好きなのだろう。というわけで、今回も面白くって、とりわけ今回はかぐや姫がよかったです。人の気持ちの移ろい、不信もあれば陰口もある。そうした状況を一発大逆転して見せるかぐや姫の喜びときたら、ほんと、ナンセンスとかシニカルとか、そういう気持ちより先に、わかるー! 共感がくるのだからすごい。ええ、見事見返してやったぞ! こうした気持ち、あるいは見返してやりたいものだなあ、という思い、それがかぐやを通して果たされたかのような気持ちになったのですね。

  • 『まんがホーム』第29巻第5号(2015年5月号)

2015年4月2日木曜日

『まんがホーム』2015年5月号

『まんがホーム』2015年5月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかが草原にてブランコ。今日はジーンズ、こういう格好も似合っていていいですね。軽快、溌剌ですよ。そして他には、蹴鞠をする『孔明のヨメ。』、孔明と月英のふたり。パンダの、あれ、なんていう遊具なんだろう、に乗ってる『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』、紙飛行機持って走る『天国のススメ!』太一、『ゆーこさんと魔法のマント』新連載告知のカットもございます。

『おみくんちはね』、スペシャルゲストです。『むんこコレクション』に、こういうの掲載されてたんだ。パパと妹と3人暮らしのおみくん、なのだそうですよ。ちょっと早熟の男の子。妙に大人びて分別くさいところあると思ったら、意外や子供っぽいところもあって、そしてアグレッシブな妹スズ。スズはいくつなんだろう。乳児っぽいなと思ったら、ホットケーキとか食べるのな。なんだか元気な子供たち。最後に父が母とボイスチャットしてる場面がありますけど、これは母が単身赴任って話なのかな?

『敗者復活戦!』は宅買いであります。なるほど、出張買取のこと、宅買いっていうんだ。社長がざっと蔵書を見て、査定、それで折り合いがついたら買い取りとなって、店に本を運ぶことになるんですが、そこで人手が必要となる。ええ、ニーナと夕記の出番というわけです。ここで、ニーナがいろいろ物思うんですね。亡くなった夫の蔵書を処分する。そうした様子に複雑なもの感じたようで、ずっと八の字眉なんですね。しかしほんといろいろ事情はあるでしょうから、蔵書を抱えていても使う人がいないから、少しでも役に立つようにと思って手放す人もあるでしょうし、もう単純に不要だからという場合もあるでしょう。夕記のいうように学校や図書館に寄贈という手もあるかもしれないけど、まるごと受け入れてくれるようなことも少なくなってるでしょうしね。所蔵するにも場所が必要ですもんねえ。ほんと。3人の帰り道が電車になる。あのニーナたちに余裕でもっていろいろ話してた月穂も同じ目にあうとか、面白く、そしてちょっと触れられる月穂の過去。ああ、でもふたりがショック受けたのは青大将か。月穂、ミステリアスな美人さん、なんだけど、実際はむしろ結構な変わった人で、そういうとこ、すごくいいですよ。しかし、ニーナ、夕記の死んだ目、あれはおかしかったです。

『警戒少女いちごちゃん』は文化祭。お化け屋敷をやるっていうんですが、るいの仮装、なんか、それお化け屋敷? っていいたくなっちゃうようなところあって面白く、そしていちごちゃんはめちゃくちゃ可愛い。けど、可愛い可愛いいわれて、照れちゃって、ああ、そうだなあ、この子だものなあ、布かぶってお化けになっちゃうんですね。るいに後ろから肩を叩かれて、パニックに陥るも、それがるいと知ってちょっと安心するいちごちゃんがよかったです。そして最後の、ぼんやり光るいちごちゃん、そこから吊られたオマールに繋がるコンボ。なんか無闇におかしかったです。

『ゆーこさんと魔法のマント』、新連載です。北欧にて自分探しをしていた日本人、白石ゆうこが身包みはがされて、-20度の吹雪の中、下着姿でさまよってたところ、親切そうなお婆さんに助けられるんですね。それで売り付けられたのが魔法のマント。なんと120万円なのか。よくこんな状況にあって、その120万を出せたものだ。とか思うんだけど、細かいことは気にしちゃいけない。友人、上條みもりにその北欧での出来事笑って話してるんだけど、あんまり笑い事には見えなくて、けどゆうこ曰く、そのマント、確かにいいものなのだそう。その後の旅が安全に過ごせたというんですね。そしてその魔法のマント、妖精が出てきまして、なるほど、この子が、なにをするにもどんくさいゆうこをサポートし続けていたというんですね。若干自己評価の低いマントの妖精、エイル。けれどエイルのおかげで、ゆうこ、安心して暮らせるようになりそうで、またゆうこ、エイルを暖かく受け入れて、これからの暮らし、楽しいものになりそうなんですね。

『のちの真田幸村である』、ゲストです。タイトルからも想像できるように、真田幸村の子供時分を描いて漫画にしたものなんですね。弁丸6歳、って、幼名は弁丸っていったんだ。なんだかのんびりした、というか、マイペースで変わりもの、ちょっと負けず嫌いっていうのが弁丸なんですね。父上もなんだか話せる、そんな感じの兄さんで、弁丸に好きなもので日本一を目指せなんていっちゃったら、角がかっこいいから鹿が好き、思わぬ方向にいっちゃうんですね。弁丸には姉があって、於国、側室の子なんだ。この姉、やたらネガティブで、そしてやっぱり不思議な雰囲気。なんともいえない、武士の子を描いたものとは思えない、そんな味わいの漫画でありますよ。

  • 『まんがホーム』第29巻第5号(2015年5月号)

2015年4月1日水曜日

ばーどすとらいく!

 『ばーどすとらいく!』、世間一般にはどう呼ばれてるか知らないし気にもしてないんだけど、私個人的にはばすとと呼んでおります。バストだなんていったら、胸のどうのという、そっち方面を想像しがちだけど、別にそういう漫画じゃあないんですよね。というつもりだったのに、カバー下のネタがまさしくそいつだったというので、あれれ、予定がくるってしまいましたよ。本編改めて読んでみて改めて気付く、ああ、胸のどうのというネタ、ちょくちょく出てきてるわ。なんでだろう、忘却のかなただった。本漫画の主人公、クル=ッポー・デーデポッポーは鳥から進化した宇宙人、なんせ鳥ベースなわけで、胸のなんのといっても、せいぜいが鳩胸みたいなもんで、すらっとフラット、胸の大小とかまったく気にするところがない。ええ、それは美点であると思っています。

と、そうしたところを美点だなんて思っていたものだから、胸のどうのという話を、忘れさる方面に押しやってしまっていたのかも知れませんね。

けれど、この漫画、胸のどうの、そういうネタはちょっとしたスパイス、薬味みたいなもので、主となるのは異文化交流なんですね。打ち解けるはずもなかろう、そう思われていたものたちが、次第に近しくなっていく、かけがえのない存在として互いを認識するにいたる、そうした友情ものである、といってもいいと思うのですが、地球侵略を目論む宇宙人の尖兵、だったはずのクルが、すっかり地球の、というか現代日本の暮らしに馴染んでしまって、最初はあんなに抵抗あったはずのプリンも大好きになってしまってるわ、ほかにももろもろ。クルを送り込んだ総統にしても、クルのもたらす日本の風俗にすっかりはまっちゃって、いや、ほんと、すごく面白い。当初の目的だった侵略、なんだかすっかり忘れちゃったみたいになってて、むしろ地球でクルがうまくやっていけてるか、友達できたか、寂しかないか、心配する様子などまさしく親心、といったところでありまして、ええ、いい上司じゃないですか。それだけに、今後不穏な展開などあるのではないか、そうした予感させる引きに、今のほのぼのを愛してる自分としては不安など感じたりもするのですね。

いや、おそらくはやっぱりほのぼのに着地するんだろうなあ、とも思ってるんですけどね。

キャラクター、いいですよね。クルももちろんそうなんだけど、あとりにひたき、ひたきがね、非常識寄りのキャラクターかと思いきや、意外やそうではなかったり、すごく友達思いのふたりね、実にいい。委員長の鳳ウートカも、表に出そうとしてるキャラと実際のキャラに生ずるギャップ、そのおかしさ実によく、なにより可愛らしい。うん、ウートカはもっと 自信を持って胸を張るべきだと思うよ。そして刈茅せっか。この子の来し方、なんだかちょっと切なくて、その切なさはクルの生い立ちとも重なったりするのかな。あるいはそして、クルのこれから、それに影響も与えて、うん、けど、せっかだけじゃないですね。皆がクルと友達になって、そして友達同士、一緒に遊んだり、思いやったり、そうした交流を通して、互いに唯一無二となる。そうなってくれたらいいなあって思うんですよ。だもんだから、あのクリスマスのエピソードとかね、本当に見事で、もしかしたらいつかくるかも知れないクライマックス、あるいは試練、その際にも決して揺らぐことのない友情を築いていってくれればと思うのでありますよ。

  • もず『ばーどすとらいく!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2015年。
  • 以下続刊