2013年10月31日木曜日

PILOT 万年筆 カクノ

 思いもしないタイミングで、面白いものが発売されたなあ、そう思ったのですよ。文具のPILOTから新しく万年筆が発売されましてね、カクノっていうんですが、千円という安価なもの。見た目にもシンプルで、けれどグレーの軸に色とりどりのキャップがポップで可愛い。これはひょっとしたら当たるんじゃないかなあ、みたいなことを思ったのです。というか、自分が欲しい。安さも魅力ですが、ただ安いだけじゃなく、太さを細字と中字用意して、ああ、これは結構な本気を感じるな、万年筆の利用者を育てていこう、そういう戦略的商品だなって思わされるのです。

本気だなあ、そう思うのは、カクノってコンバータも使えるっていう、そこもですよ。PILOTは色彩雫というインクのシリーズも出していて、青系、赤系、黒系、様々な色合いを楽しめるんですよ。私は月夜だけ持ってるんですが、こういうインクを色とりどりに使いわけたい、そういう人はやっぱりいて、それはつまりインクを入れるための万年筆が必要で、となれば、カクノなんて最適なんじゃない!? そう思う人がいても不思議ではないでしょう。ええ、自分もそう思った。きっとインクマニアな人で、束でカクノを買った人はいるはずです。

万年筆はちょっと時代遅れ、あるいは趣味の道具、そんな風に思われがちの筆記具ではありますけれど、使ってみれば万年筆ならではのよさというのもまたあるんですよ。筆記に力を加える必要がないとか、ボールペンとかシャープペンシルだと、どうしても筆圧高めにして書かないといけないから、長時間筆記すると、指とか手が痛くなっちゃうでしょう? それが万年筆だとずいぶん楽なんです。大学の頃、私はParkerの45でノートをとっていたんですが、心理学のテスト、小論文みたいのを書かされた時に、シャープペンシルだと手が痛くてつらい、途中で教師に断って万年筆を使わせてもらって、最後まで書ききることができたのでした。今では手書きする機会もぐんと減ってしまいました。PCで、ワープロで清書しちゃう、そんな時代ですが、けれど手書きが必要な場面も残っているはずで、そんな時に力を抜いて書ける万年筆が使えると使えないではやっぱり違うんじゃないかな、そんな風に思ったりもします。

カクノは、首軸が半透明になっていて、インクがどういう風にフィンに蓄えられるかなど、目で見てわかるようになっていますね。また首軸が三角になってるとのこと。自然にきちんと持てば、ペン先がちゃんとした方向を向くようにもなっている。ええ、万年筆ってペン先の向き、重要ですからね。ボールペンみたいにくるくる回しながら書くのは無理なんです。かわりに、正しく先を向けてやればすらすらと書ける。そうした万年筆の基本的なところや、あるいは構造を知って理解できるようなペンとしてデザインされているのは、非常に好感の持てるところであります。

そうそう、このペン先も可愛いですよね。笑顔マークがついてて、切り割りが鼻になってるの。楽しくなる笑顔なんていってますけど、笑ってる顔がそこにあるのはちょっとおかしくて、確かに楽しいなあ。カクノのロゴ、kakunoのuもウムラウトみたいのがついて笑顔になってる。ええ、格式高い万年筆を、ではなくて、気軽に手にとって、楽しんで書いてね、そういうメッセージが伝わってくるデザインです。

そんなわけで、自分もちょっと欲しい。いや、小学生にあがったチビすけに買ってやるべきか? ええ、子供にも大人にも、初心者の導入用にも、文具好きのコレクションにも、多様多彩にマッチするペン、それがカクノだと思います。

2013年10月30日水曜日

女子大生生活様式

 もう、ほんと、ねねが最高だと思う。『女子大生生活様式』、同じアパートに暮らす女子大生3人の日常を描いた漫画、なのですが、ほんと、この娘たちが可愛くってですね、そのどうってことない日常がなぜこうも魅力的と感じられるのだろう。そう思ってしまうくらいに面白いんですね。主なる登場人物は、真面目で厳しくも可愛いもの好きのねね、真面目で厳しくも怖がりでちょっと寂しがり屋のこよ、そして落ち着きなくて甘えんぼうのことねであります。

もともとはことねが中心となって、エピソードを動かしていく予定だったんじゃないのかなあ。ねねとこよは役割としてはつっこみで、ことねが困ったことをいう、困ったことをする、そこにつっこむ、こうした形式は基本変わらずずっと続いているんですが、ところがですよ、ねねの特質が花開きました。ふわふわした雰囲気のある女の子、ねねはですね、ぬいぐるみはじめ可愛いものが好きなんですね。その妥協のなさがすごいんですよ。ぬいぐるみをぞんざいに扱うなんて許さない。一体一体に個性を認め、当然名前だってついてる。真剣そのものといった眼差しは、ほんと、ぬいぐるみ好きなら共感するんじゃないでしょうか。ええ、ぬいぐるみはそれぞれに個性があって、誰が美人、どっちが愛嬌あるなんていって選んだりしますよね。しませんか? ちょっと気をつけて見てみてください、ほんと個性いろいろですから。

全体的にのんびりした漫画なんです。特にイベントらしいイベントもなく、こよの部屋に集まってしゃべったり、普通に大学にいって授業受けたり、それだけで終わってしまうことも多くって、けれどその穏やかな時間、ゆったりした雰囲気におかしみ、楽しみ、心地よさが感じられる。普通にいろいろやってる、そんな様子を見てるだけでなんだか嬉しいといいますか、よいな、楽しいな、そう思えてくるのですね。ところがゆったりした雰囲気とはうらはら、時間は季節どおりに刻々と進んでいくからもどかしい。1巻だけで1年が経過してしまう。おかげでといっていいものでしょうか、柚ちゃんの参加もなったというのですが、メインの3人プラス柚。そして友人の渚と佳奈。またちょっとずつ違う個性が加わって、誰が中心というわけでもない、皆がそれぞれの個性をもって、彼女らのらしさ発揮して、ほのぼのと楽しい、そうした場をすぐそこに開いていってくれるんですね。

誰が中心というわけではない、というのは、誰もが中心になれるということでもあるんです。その時々のエピソード、きっかけを作ったり、お話しを引っ張っていったりするのは、その時々、状況に応じた個性を持った誰かなんです。中心が固定されないことで、状況、関係の描かれ方に多様性が生じて、その多様性は状況に強い方向性を与えず、いうならば和気あいあいとした雰囲気を作り出す、そうした力になっているんですね。和気あいあいとした空間、それはまさに『女子大生生活様式』の持つ暖かみ、穏やかさそのもの、なのだと思うんですね。そこにあって心地よい、安らげる、そうした源泉はまさに彼女らの関係、その描かれ方にあるのだと思っています。

  • オゲ『女子大生生活様式』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2013年。
  • 以下続刊

2013年10月29日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2013年12月号

『まんがタイムきららキャラット』2013年12月号、昨日の続きです。

ぷらいまりィずむ!』は、めいふさゆらの母ちゃんがすごいですよ。メイ・ドニーズなるファミレスで働いてるっていうんですが、臨時でホールに出た、それがもう強烈に可愛くて、お客さんには評判いいし、めいふさゆらはママがこわれたと茫然自失。けど、このめいふさゆらも、他のパートさんに可愛いと評判で、ええ、確かにやたら可愛い子らだと思います。それでパフェなどご馳走してもらってたら、そこに先日の蓮沢さんが合流。ニコ姉を怖れてしまっている、あの震えようとか、めちゃくちゃ面白かったです。ニコちゃんたち以外のお友達というので、母ちゃんは大喜びだし、蓮沢さん改め狸田ぽん子もだんだんに打ち解けてきて、ほんといい感じ。楽しい話でした。しかし、そんな中、しずのんだけは落ち込んでて、ええ、いずれ復活することを期待であります。

『フレラジ☆』、いいですよ。墨田さんメインですか? マネージャーさんがインタビュー対策のマニュアル用意してくれたりと、二人三脚、このふたりの関係が扉絵、イラストにも表れて、素敵なんですね。普段の、スケッチブック必須な墨田さん。ちょっと無表情で、いやそれでも表情豊かかな? 味があって好きなんですが、白河さんの声優目指したきっかけ知って、かわいいといってるあの顔とか、最高だったと思う。かわEー! ですよ。ラジオ本編での、台本でスイッチの入った墨田さんも最高で、ほんとすごく魅力的であります。そして、茜ですよ。オーディションにと指名があった。ええ、だんだんに世界が広がっていきますね。いいですよ。期待しちゃいますよ。

『先輩には頭が上がらない!』、サラリーマンの休日っていうんですが、確かに特にアクティブでもなんでもない人だと、こんなもんかも知れませんね。で、ネット越しの友達にそそのかされて、書店に向かえば見事休日イベント発生。野乃さんと遭遇するっていうんですね。いや、野乃さん、可愛いですよ。天真爛漫って感じがする。漫画とかは読まないけど、違うジャンルのオタクに対して偏見とか持たない。そんな野乃さんに連れられて、普段見ない、知らない世界を歩いて、いや、楽しそうでなによりでした。そして野乃さんの年齢の秘密判明ですよ。へー、10歳サバ読んだと。逆方向に。なるほど、いろいろ納得です。

『イキモノシステム』、キリが拾った猫のキーホルダー。持ち主の柏原さん、ルイさんに届けようと一生懸命、けどなかなかうまくはいかない、その様子はおかしかったです。前に飼ってた猫に似てる。そんな彼女がゆにに誘われ、いきもの部の見学。エマーソンとも打ち解けて? 打ち解けた? 入部することになるんですね。ふんわりして、ちょっとドジっ子。素直で可愛くて、なかなかによい感じでありますね。

『あまゆる。』、夏休みの終わり、ということは宿題ですね。案の定、ハルが終わってない。アヤにいろいろ甘えるハル、見せてはあげないけど教えてはあげる。そんな関係、素直じゃないアヤ? が大変によかったですよ。そして先輩に誘われてバーベキューへ。最初は断わろうとしたアヤを篭絡するハルの技術。さすがであります。川での釣りの風景。経験者のアヤが釣れないのね。物怖じしないマオ、魚がこわいユウ、そうした側面が見えるのもよかったです。で、バーベキューの肉って猪なのか。すごいな。ジビエってやつですね。そして最後には宿題の追い込み。問答無用で皆を従える先輩が素敵でした。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第12号(2013年12月号)

2013年10月28日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2013年12月号

『まんがタイムきららキャラット』2013年12月号、発売されました。表紙は『GA — 芸術科アートデザインクラス』、皆がマーチングバンドスタイルで勢揃いですよ。中央に如月、メジャーバトンを手に、ああ、なんてセクシーなんだろう。ものすごく魅力的。あの、コスチュームの絞られた腰の細さ、上着の袖の膨らんだ感じも実に可愛くて、なんという魅力的なイラストなんだろう。見事にやられてしまっています。如月がドラムメジャー、皆を率いていて、トモカネがクラリネット、ノダミキがスネアドラム、ナミコさんがシンバルで、キョージュがマーチングチューバ! これは珍しい! 高校にあったよ! しかし、ほんと意外な組み合わせでありますよ。

『ののかノート』、のっけから危ないお姉ちゃんでありますが、姉あやかの友人雪乃もなかなかに駄目な人っぽいです。さて、ののかの成長記録、花が増えないっていうんですね。友達を作るたびに増えた花。けど、2個で頭打ち、以降増える兆しなしというんです。なぜなんだろう。陽子、一緒に考えてくれて、それは友達ができたから増えるのではなく、そのタイミングで人間的に成長したからじゃないか? ん? 人間的? それはいいとして、陽子発案で部活をやろう。歌うダンス部を作ろう、なんて話になるんですね。ところがののかは歌に嫌な思い出が。ああ、こうして苦手意識を克服していく、そういう展開になるわけか。それにののかも歌や踊りは嫌いじゃなさそう。ええ、ののかの決心。これはいい動き。彼女の成長もそうですが、楽しい盛り上がり、いろいろと期待させられる動きでありますよ。

『時計じかけのミュージアム』、ゲストです。閉鎖されそうな資料館を守るべく資料を整理することになったお嬢さんたち。未整理の本が大量に積まれていて、なるほど、これはすべての本が電子になった未来のお話なのか。学校の資料館、これがなくなると冊子の本も一緒になくなってしまう。本、漫画、昔の学校備品、学校の歴史が積まっているんですね。本好きのよみ。お嬢様、れい先輩。漫画が好きな? ゆり。そしてコンピュータに長けたせつな。4人で資料の整理方針を決めて、まずは旧図書館の蔵書から少しずつ整理していくっていうんですね。それら本から垣間見える、かつての利用者のいろいろ。恋の痕跡に盛り上がってみたり、けどその破綻を思ってみたりと、ええ、いろいろ広げたり、掘り下げたりできそうなテーマでありますね。

『まごとじG』、ゲストです。なんと、このタイトル、どういう意味かと思ったら、孫と爺か。お爺様の大切にしている時計を壊してさあ大変、古野宮あさひは、こっそり時計屋に修理に出そうというんですね。直せそうと紹介してもらったのが公園近くの幾巧堂。店に入ればセーラー服の美少女がお出迎え。けど、女でもなければ子でもないらしい。臥雲江陸、幾巧堂の3代目らしい。腕は確からしく、ばっちり修理してくれたのだけど、時計を壊したこと、誤魔化そうとしたこと、全部ばれて叱られて、そしてあさひは幾巧堂にお世話になることになるんですね。幾巧堂店主は、あさひの祖父の友人らしい、というか、師匠? 確かに女でもなければ子でもなさそう、謎の存在でありますよ。

『ましろなでしこ』、ゲストです。大和菊川高校のなでしこ部の女の子たちが、なにやらいろいろ話しています。部長、衣奈、杏、エリスの4人。エリスは留学生? 日本の文化に興味があったのもあるけれど、なでしこジャパンを見て感動したからなでしこ部に入ったっていうんですね。でも、サッカーはやりません。杏は熊が大好き。ぬいぐるみも本物も大好きというんですね。そして衣奈はモテたいといっていて、ならなでしこコンテストに出たらいい。この学校伝統のコンテスト。生徒と一般の参加者およそ50名からミス大和撫子を決めるというんですん。なるほど、それでこの4人がミス大和撫子を目指すわけでありますね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第12号(2013年12月号)

2013年10月27日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2013年12月号

『まんがタイムオリジナル』2013年12月号、昨日の続きです。

『かでん屋さんの基礎知識』、新たな登場人物、陸奥さんが登場ですよ。視察にきたという、んですが本当は研修の打ち合わせ。この店、このフロアから本社にいったという人なんですね。なかなかやり手そうなお姉さんで、売上だけでなく店舗間の情報共有を図るべくシステムまで作ったとか。三笠の元教育係。だから三笠も頭が上がらず、けど、陸奥さんは主任に頭が上がらない? あたふたしてるところ、可愛かったです。で、この人、今回限りではなくて、今後の登場も期待できそうですね。ええ、期待したいところであります。

『鈴木くんさん』はラブレターを期待させる流れで、下駄箱あけたら、まさかの靴盗難。誰の仕業!? って、まあそりゃ予想というか期待のとおり女鈴木。名前が同じだから自分のと間違えた、なんていうんですね。さすがの女鈴木です。しかしこれで面白いのはポヨコですよ。ふたり鈴木に恋の予感を勝手にしてる。妄想どんどん膨らませて、けれどポヨコ、自分に向けられた恋心には気付く気配もない。ほんと、この人も実にチャーミング。いいキャラクターが揃っていますよ。ポヨコの友達、スーちゃんもいいですね。クールなのか、実に魅力的です。

『オトメシュラン』は新局面でしょうか。ヨウさんのパリ時代の恋人が、はるばる日本まで追ってきたっていうんですよ。お姫様みたいな外国人の女の子、すっごい可愛い子が、女性オーナーのフランス料理店を探していたという話がお客様からもたらされて、そんな店知らないよねー、って、ああ! パリ時代、下宿先のお嬢さんだったクララ・ピアフ嬢。8年前、まだ小さかったクララに、カワイイお姫様、そう囁きかけていたヨウ様。ああ、そりゃ好きになるわけだ。というわけで、ヨウ様を女性と知りつつ、ヨウ様に恋心を向ける、そんなお嬢さんの登場。はたしてどうなる!? こいつはおおいに期待されるところですよ。

『機動教師アルファさん』、なんと、アルファさん、風邪をひくのか。熱っぽいというミッちゃんに、私のように薄着で冷却してみては? 完全にコンピュータの発想だー! と思ったら、結局それで体調を崩している。すごいな、ただものではない、それがアルファさんです。しかしミッちゃん、恋する乙女です。米太に触れられてさらに発熱、私の心もホットホットって! アルファさんは親切なのかどうなのか、ミッちゃんを保健室に運ぶ意思だけは見せてくれて、そして保健室では同じ布団でミッちゃんを温めてくれて。親切なのか無神経なのかはわかりませんが、ビジュアル的にはいい感じです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第32巻第12号(2013年12月号)

2013年10月26日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2013年12月号

『まんがタイムオリジナル』2013年12月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』をメインに、山下ナースが見事なおっぴ、いや違う、新体操の演技であります。テーマは新体操みたいですね。『らいか・デイズ』らいかがおっかなびっくりボールを扱っていて、『電車のお姫様。』雨甲さんはクラブを右手の平に立てている。そして『おかん』、おかんがボールを小脇にかかえて飲み物飲んでる。ああ、もう嫌になってらっしゃる!

『よゆう酌々』、みもりの女将の朝支度、しっとりとして素敵なお姉さんだなあ、というかというともちろんそういうことはないわけで、帯を踏まれてしまった、じゃなくて、とっておきの帯を汚してしまったっていうんですね。って、あー、そりゃ横着した女将が悪いわ。悉皆屋さんに見せてもらえますか、そういいながら汚れた過程を実演して見せる。ほんと、粗忽なんだから気をつけたらいいのに。といっても、そうはいかないのが女将なんでしょう。思い入れがあるものには、すぐにケチがついてしまう。ああー、自分もそうだわ。くよくよさせられる、そんな話ですが、店には思い入れないの? いや、そういうわけではなかった暖簾に足型。店にも気持ちが入ってるようで、よかったです。

『満開!Sister』はカンナの弟好きっぷりが見てて泣けますね。今回は、たけしの和風コレクションを充実させてあげると、友達から武士の人形を貰ってきたっていうんですね。って、それはハニワだー! こういうちょっと、いやかなり? ずれたところがカンナの魅力と思いますよ。しかし、貰って困ったハニワ。どうしようと、いろいろ手を尽くしてるたけしの様子見て、気にいってると誤解する。そのプロセス! 学校に持っていって貰い手探すとか、それでサツキの申し出にたけし怖気付いて、ほんと、ここというところであかんたれなんですね。ハニワ安住の地がテレビの上と決まって、それはいいんですけど、薄型テレビじゃないのん? 見ててハラハラさせられる絵であります。

『春雨平安日記』、ゲストです。平安貴族春雨くんの物語、っていうんですが、この人、微妙にやる気がなくって、日記がいいかげんだったり、女性関係もいいかげんで妻がふたりいたり、気の強い夏子と大人しい冬子。夏子と結婚してるの忘れて冬子と結婚したらしい。って、ひでえな! 通い婚だからこそ可能な話ですよね。けど、夏子さん、強気というけど可愛いですよ。笏の使い方いろいろ、散々いいかげんな使い方披露して、本来の使い方は知らんとか、そして烏帽子の代用、笏の代用でシェフになる。この適当といっていいのか、力の抜けたコメディ。方違えや曲水の宴など、平安情緒を持ち込みつつ、面白くアレンジ。実によかった。結構好みですよ。

『花と女子高生』。目覚めると、そこは花咲き乱れる綺麗な場所。ああ、ここは天国だ! って、もちろんそんなわけない。ガーデニング部の庭に掘られた池、水が張られる前の大穴に落ち込んでたっていうんですね。はまった粗忽者、苗木双葉。厳しく指摘する人、むらさき。そして、地面に直に寝てた人、牡丹。この牡丹って人が曲者みたいですね。綺麗な人、けれど結構残念な人みたい。天使のように美しい、けどむらさきは牡丹に双葉が接触するのを好まないようで、それは牡丹の言葉遣い。いや、言葉遣いなんてものじゃないか、いきなりオイランソウ。続いてシャクヤク、シクラメン、ハナニラときて、これ、花言葉かな? 「あなたに同意する、温和、協和」、「つつましやか、はにかみ、恥じらい、内気」、「恥ずかしがり屋、嫉妬、猜疑心、はにかみ、内気、遠慮」、「悲しい別れ、卑劣、うらみ」。つまり牡丹は、仲良くしましょうと話しかけて、それを叱るむらさきに、恥ずかしいんだものと言い訳した挙句、うらみますっていってるわけかな。多分、これで正解なんだと思う。ともあれ、双葉はじめ、牡丹はじめ、むらさきだって綺麗で可愛かった。期待しちゃってもよいかも、そんな感じですよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第32巻第12号(2013年12月号)

2013年10月25日金曜日

Street performers, taken with GR DIGITAL IV

StageGR BLOGはトラックバック企画であります。2013年10月のお題はといいますと、イベントであります。しかし、これが困りました。イベント、イベント、撮った写真を振り返るのですが、これがまたびっくりするほどイベントといえるような写真がなくってですね、なんという人生! ノーイベント グッドライフ、なのであります。なんてこといっててもなんですので、適当にピックアップして、今月もトラックバック企画「イベント」に参加しますよ。

ちょっと遡ってみましたら、出てきたのがですね、ストリートパフォーマンスの写真でありました。ヴァイオリンを弾きながら、帽子につけたシンバル、脚のラッパを鳴らして、それが実に楽しかったのでした。そしてこのカッパの着ぐるみです。いつもペアでやってらっしゃるんでしょうか? わからないのですが、なんともいえないくたびれた感じと愛嬌あるスマイル、いい味だと思ったのでした。

Street performers

Street performers

あとおまけでもうひとつ。こちらは自動オルガンであります。広場とかで演奏をしていたものなんだそうですよ。

National Museum of Ethnology

2013年10月24日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2013年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』2013年12月号、発売されました。表紙は『夢喰いメリー』、ドーナツ大好きメリーさんであります。両手にトレイ、カゴいっぱいのドーナツをのせまして、それとココアなのかな、いかにもこれから食べますよ、そうした雰囲気がメリーさんらしいです。『夢喰いメリー』はハードなバトル、それも魅力ですが、こうした日常のほっとするような情景、それもいいんですよね。ええ、大変によいメリーさんでした。

夢喰いメリー』は体育祭が終わって落ち込む坂上です。夢魔と結びつけられたことで、自分の意図、気持ちに関わりなく得られた勝利。結果ではなく、その過程にこそ意味を見出そうとする坂上には納得のいかない、悪夢のような結果だった。けれど、そうした気持ちは白儀には理解されないんですね。夢を掴んだのに、なんで嬉しくないのだろう。もう前提が全然違ってる。自分の努力で掴むか、それとも手段も過程も関係なく手に入れるか。彼にはそれがわからないんですね。そして次のゲストキャラクター登場。漫画家を志望する柊杏莉。眼鏡キュートなお嬢さん、この子のもとに夢魔? が迫ろうとする。すんでのところで回避されて、しかしあれは誰なのか。白儀の関係なのか。なにもかもわからない、そうした状況のスタートであります。

『がっこうぐらし!』も新局面でありますよ。みーくんの見付けた感染対策マニュアル。今の状況、それを見越したマニュアルが学校職員に配布されていたというんですね。ということは、めぐねえも知っていた? 知っていてこれを教えなかった? 今ではもうわからないことです。けれどみーくんとくるみ間に生じる不和、そしてくるみの失敗。ああ、これ、どうなるんだろう。どう考えても、これはしあわせな結果には向かわないだろう。くるみが地下で見たもの、それはなんとなくでも想像できる。しかし、それでこの局面。もう絶望的としか思えない。はらはらさせられます。

『黒の路』、読み切りゲストです。独特のタッチ、トーンとか使わずに薄墨で陰影を表現した、そうした感触が面白くて、そしてその内容、絵の雰囲気に実にマッチしている、そう思ったんですね。雨の日、傘がなく濡れているところに傘を差し掛けてくれた少年。中原陽介、彼のことを思い続けている、そんな女の子が主人公なんですね。黒江みさき、少年との別れの時に贈られたリボン。それを首に巻き、彼のもとに急ごうというんですね。ライバルの白峰エリカとのやりとりも面白く、恋の鞘当て? そんな感じなのに、なんだかすごく素朴で、けどその素朴さ、その理由が最後にばっちり明かされるんですね。いや、やられました。このラスト、ああ、そういうことだったのか! ちょっとびっくりして、けどほのぼのと嬉しくなって、これはいい短編だったなあ、そう思ったのですよ。

『幽霊カノジョ』、ゲストです。夢を叶えるという手帳に書いた願い、彼女がほしい、それが叶ったっていうんですね。けどそれが幽霊。早川貴子、東京生まれ東京育ち、東京で死んだなんていうんですが、この彼女が新木少年の恋人になったっていうんですね。昔の人? ラッシュとか知らない。ちょっと偉そう? けどなんだか可愛いところもあって、そんな彼女が新木の思う人、水科さんの存在を知って、新木の背を押すんですね。その恋が叶えば自分は消える。ええ、それで新木の選択が早川さんの可愛さまた引き出して、それはちょっとよかったなあ。なんて思ったのでした。

トモダチログイン』、新局面であります。学校が統廃合されます。よってあやめたちが、この学校の最後の卒業生となると決まりました。そして進路について、皆はどんな将来を思い描いているのだろう。話し合ったりしまして、それぞれの将来設計、夢いっぱい? あやめだけはそうした将来を思い描けずにいて、これからどうするんだろうなあ、そう思ったらですよ、ああー、両親のリタイア! 農業やりたくて都会から離れ田舎にやってきた、その母が疲れた顔で元の家に戻ろうと思うなんていうんですね。あやめ、どうする!? 振り回されて大変だな、そう思ったりもしたけれど、あやめにとってここは大切な場所になっている。ほんと、彼女はどう答えようというのか。というか、『トモダチログイン』、終わっちゃう!? 新局面なのであります!

2013年10月23日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2013年12月号

『まんがタイムスペシャル』2013年12月号、昨日の続きです。

『ぱふぃん — 中国的刺客美少女』はジュンの周辺、なんだかやたらややこしいことになってるんですね。ぱふぃんが殺し屋からボディガードになったのは、当初の展開のとおり。で、やたらと女王様気質なマーガレット先生、担当英語科、この人がわけありだっていうんですね。ぱふぃんのことを警戒している。というのも、この人も殺し屋なんだそうです。けれどマーガレットは足を洗ったという。対し、マーガレットに迫るジョージ、こちらは現役? そして彼ら殺し屋がばったりと顔を合わせることになるんですね。ほんと、どうなるんだろ。というか、どこまで本気なのか彼ら。そうした状況、推移がおかしくっていいですよ。

『すしっ娘』は店内清掃ですよ。小さな黒い動く影を見た。飲食店でそれはまずい、と大掃除になるんですね。けどどうも大将、息子ともに虫が苦手なだけみたい。うん、ちょっとわかる。しかし、たとえ虫が怖いだけにしても、衛生状態を保とうとするところなどはいいじゃないですか。まあ、大将はやりすぎなんですけどさ。鯛介の母親がどうしてるかがわかったり、そしてさよりの見た影がどうも虫ではないようだったり。男性陣の気の小ささに女性陣の大物っぷりが対照的。ええ、この男衆がなんだかよいと思うんですね。

『アテナの初恋』、ヘラがお怒りですよ。離婚だなんだと不穏なことをいっている。ああー、ゼウスが浮気したのね、そう思ったら、ヘリオスとペルセ夫妻が離婚だとか。原因はヘリオスの浮気。つくづくギリシャの神様は、人間臭くできてます。離婚式が開かれるというんですが、皆でいろいろ考えて、ふたりの離婚を解消させようとする。けど、その度々にアテナに対する失礼な文言が飛び出してくる、それがおかしくって、ええ、ほんと、アテナの扱い、ポジションが最高ですよ。そしてペルセ、未練があった。それで復縁なって、こちらもようございました。

『メェ〜探偵フワロ』は、怪盗からの犯罪予告がきちゃいましたよ。フワロ氏大喜び、はいいんだけど、なんだか知れば知るほどうさんくさい。イタズラじゃないの? いやもう、ほんとここからの展開、素晴しかったです。彫刻家ロバン氏の作品というのが、えらく悪ノリした、それこそ小学生男子的発想に満ち満ちたシロモノ。フワロ氏もミスレモンもげんなりした顔してて、警察はやる気なし、フワロ氏もやる気なくして、すっかり飲み会。怪盗は怪盗で、鳥人二十面相、どうしようもない駄目なやつで、いやもう、最後まで駄目に駄目を重ねるような展開、最高に面白かったです。そしてやっぱりラウール、こいつ、ただの小説家じゃなかったんですね。なるほど、納得でした。

  • 『まんがタイムスペシャル』第22巻第12号(2013年12月号)

2013年10月22日火曜日

『まんがタイムスペシャル』2013年12月号

『まんがタイムスペシャル』2013年12月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ!』をメインに、ハロウィンでありますよ。ジャック・オ・ランタンをイメージしたのでしょうか、オレンジ色の小悪魔スタイルリコがやたらキュートでコケティッシュなメインビジュアル。そこに『ピンポン☆ブー』のみうとあややもハロウィンスタイルですよ。ええ、こちらもカボチャです。

『銀河系女子高生ありすちゃん』は文化祭でありますよ。ありすちゃんのクラスの出し物はプラネタリウムなんですが、「宇宙人の集まるプラネタリウム、不思議なタイトルついています。しかし、宇宙人というの、ありすちゃんかゆせがいれば嘘にはならない、また広い意味では地球人も宇宙人、乱暴なこといってるんですが、結果的にそれが嘘にならないという展開。また、そのものを描かず、むしろそっと思わせる、そうした描写、素敵でしたよ。やっぱりロマンがある。そのロマンが魅力的、実にいいと思うのですよ。

ゲキカラ文化交流』も文化祭、でサ店をやるっていうんですが、メイド喫茶と執事喫茶で意見が割れて、両方やることに、って、やたら女装する気まんまんの吉田。いやいや、いけてるよ。そして林もなんか素敵美少女に変身してみせて、ナイスでしたよ。しかし、女子の見せ場、少ないなあ。

『踊る!アントワネットさま』は、ロベスピエールの弁護士就任祝いにいくという話。けど、そんなにいい話ばかりじゃなくて、町は物不足、貴族と平民の格差は当然ながら強烈に広がって、町には家も職も得られない人が溢れかえっているっていうんですね。ロベスピエールはそんな人たちを助けたい、また宮廷サイドには、フランスをよりよい国にしたいと思うルソー公爵もあって、そんなふたりを知ってるマリーは、ただの絵描きではおられない、もっと社会を知ろうとするんですね。しかし、ハラハラさせられるこの状況。史実であれば避けえぬ悲劇。それをマリーの存在が変えてくれるのではないか。期待しないではおられないですよ。

特別企画は「あの子はアイドル!」であります。参加者は藤島じゅん、吉村佳、にしうら染、梨尾、沼江蛙、ナントカであります。藤島じゅんは娘さんでありますか。ああー、確かに子供のおねだりは高威力でありましょう。そして他は動物が多くて、にしうら染紹介するところの猫とおじさん、これはいいですよ、素晴しいですね。そして吉村佳の水着ギャル待ち受けエピソード、ナントカの怖いおねーちゃん。素晴しかった。ほんと、酷い目におあいであります。

『ピンポン☆ブー』、すこぶる面白いです。クイズ関連の部活禁止、大会出場の禁止が校則にて決められてると知った彼ら。一旦へこんでしまったものの、いろいろ調べ出すというんですね。まずは万里穴の持っていたクイズ本の出所、図書室へと向かおうというんですが、その途中、大平先生を発見。手にはクイズ本。クイズなんて知らないという先生に、あの手この手で白状させるあの手段、その展開、めちゃくちゃ面白かったです。そうか、しらを切り通せないのか。マニアの悲しい習性ですよね。なぜクイズが駄目なのか、その鍵を先生が握ってそうです。

趣味じゃない園芸』はキノコが取り上げられて、蘭々が攻めの園芸、具体的にいえばキノコを栽培しようなんていうんですね。原生林を再現した樹木ゾーン、不人気の場所をキノコを使って盛り上げたい。原生林というものは、キノコなどなりものがあってはじめて完全になる、ええ、いいこというじゃないですか。そう思ったら、ちゃっかりキノコ目当てだったりもするところが蘭々らしいんですけどね。けれど放っておいても生えてはこない。それでキノコを栽培しようか、みたいに話が動くんですが、栽培キットの作成、それを南方に押し付ける。最初嫌そうだったのに、すっかりその気になってしまう彼もまた彼ですよね。そして原生林にあったなりもの。素通りされてるわけじゃない、そうした発見もあって、なんだか豊かだなって思えるラストになった。そうしたところもよかったです。

  • 『まんがタイムスペシャル』第22巻第12号(2013年12月号)

2013年10月21日月曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年12月号

『まんがタイムきららミラク』2013年12月号、先日の続きです。

『ひみつのふたりぐらし』、今回は美大生ひなたがメインでしょうか。ルームメイトの額に落書き。朝からラジオかけて体操。迷惑な人だなー! 雪があんな顔して起きるのも、いじめですかと不安になるのも、そりゃ当たり前ですよ。自分だってびびります。雪、モデルをと頼まれて、そしてマッサージしてもらって、その時々の不安に思ったり、照れたり、痛がったり、その表情の変化、それが意外と豊か? ひなたが可愛いと思うのもわかるなって思いましたよ。今はちょっと距離を感じさせる雪が、だんだんに近くなってくるという、その喜び、嬉しさ、可愛さ。ぐっときますよ。

『アンネッタの散歩道』、優れてますよ。小食のお嬢様。一日中家にいてお腹がすくわけないじゃない、という台詞に続いて出てくるのがメイヴのお腹空いたよー!! このめりはり、好対照。よかったです。今回は、メイヴとモリーがちょっと喧嘩しちゃいまして、モリーなんて料理してるだけ、メイヴこそ材料を集めてくるだけ、そんなわけで役割を逆転させるんですね。それで互いに相手の仕事の難しさを知るっていうんですが、モリーの見る森の様子、過酷そうで、妖精も大変だなあ。しかしメイヴの作る料理、なんかちょっと危うかったりもするんですけど、その作る様子が楽しそうで、そして食事の風景、アンネッタへの手紙に綴られた料理のこと。手紙を便りに広がっていくアンネッタの世界、憧れ、それが実にいいんですね。魅力的な世界の姿、それがこちらにも伝わってくるんですね。

『まんなかノート』、実にいいですよ。えーりとみちるがそれぞれお出かけ。誰と? お互いにそう思って、聞きたいんだけど聞けない。デートじゃないかとか思って心配しちゃってたんですね。お互い、友達、女の子とのお出かけでよかったよかった。映画見にいったんだけど、好みから現地でばらばら。えーりとみちる組、花緒と冴子組にわかれちゃう。すっかり意気投合しちゃった花緒冴子組がいかしてましたよ。映画が終わって、皆でいったカフェ。みちるが嘘をついてること、花緒先輩にばれちゃうんですね。それで、本当のことを話そう、そう思うんだけど、なんでだか見栄はっちゃうみちる。素直になれる日はまだまだ先っぽいですね。ちょっと心配しちゃいますよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第12号(2013年12月号)

2013年10月20日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年12月号

『まんがタイムきららMAX』2013年12月号、昨日の続きです。

彼氏ってどこに行ったら買えますの!?』は面談、皆の進路を相談するっていうんですが、先生の苦労がしのばれて、いやほんと、面白かったです。護の適当な進路。亜梨香の詳細だけど現実味薄い進路。夢見る亜梨香に対する先生のシビアな意見が最高でした。先生、素敵なのに。そしてみすずと哉の公認感がすごい。しかし哉の進路、大学院を出ていずれは研究職にというの。茨の道だ! がんばれ哉! しかし、これはみすずがよほどしっかりした進路を確定せねばならんですよ。

『ハナイロ』、いい感じですよ。三人の魔女のお嬢さん。そのひとりサリ、牧原沙里がクローズアップされて、しかしこの人がヤバいんですね。茉乃花のことが好きだっていう。それも尋常じゃない。パジャマの匂いをかいで、すごいいい笑顔とか、ほんと変態ジャンルの人といっていいのかも知れません。学校においても、人目はばからず茉乃にべたべたして、沙里目当ての女子を見ても、自分を踏み台に茉乃を狙ってるんだろう。いやほんと、いろいろ怪しいんですね。さて、この人の花の魔法はあやめの花言葉「便り」なんだそうです。茉乃に渡して、なにかあった時には報せが届くようにしていた。そうして結局は沙里目当てだっていうんですけど、でもあの必死さ、茉乃一直線なところヤバ面白かったです。

スイーツどんぶり』は、もう終わりに向かってまっしぐらといった感じ。LIFEのトップ、王臨堂のもとに辿りつき、かくしてこれから酒井暁美の料理が!? そう思ったら、なんかLIFE七ツ星が記念写真撮ってたりして、なんだろうこのもう終わっちまった感。そして酒井の料理が完成、どうなる? と思ったら王臨堂が最終形態に変身? して、ええと、もうなにいってるか自分でもわからない。しかし、酒井の料理が通じないとなると、どうしたらいいんだ!? というところで、なんと、ジャッカル柿崎が覚醒するっていうんですね。もう、なにがなんだか!? めちゃくちゃな展開、けどこの強引で乱暴でハイスピード、有無をいわせぬ感じは最高! もう、このままラストまで連れていってください! ってなもんですよ。

『ナースegg!』、どうにも駄目っぽい神居と成香の看護学生生活、なんですが、反面あらわれる看護ネタが妙に現実味というか、肌で感じる生々しさ? もっともらしさ感じさせるところあって、それがおかしいというべきか、興味ひかれてしまうところあるんですね。ところでこの漫画、神居と成香もいいんですが、島牧先生、この人がやたらいい、すごく魅力的なんですね。ええ、先生、いいですよ。

『アリノス☆ワンダーランド』、お隣さんが新登場。高見さんというお嬢さん、大人っぽくて制服がアンバランス、まごうことなき美少女でありますよ。この人がルリとみかの秘密を見てしまうんですね。ルリを後ろから抱きしめるみか。その様子を見て、ふたりはそういう関係!? ひとり非常に盛り上がってしまって、それで友達のナカちゃんに相談したりなんかして、たかみんは女の子同士いける口? いやもう、いい線いってるじゃないですか。ほんと、この子が今後どういう関わりかたをしてくるか、それが楽しみです。

『コスプレの神』は京都旅行でコスプレですよ。ええと、キラキラってのはわからない。けど行殺はわかる。忠臣蔵って、それ京都じゃないよ! でも、コスプレでしっかり新選組に戻ってくるというミラクルが見られました。ところで京都タワー、これ世界一だったんだ! 知りませんでした。身近なだけに興味がないってやつでしょうか。勉強になりました。で、最後にコスプレの神登場。次回グランドフィナーレ。びっくりしました。急転直下です。

『アイはぐ — 星ノ宮中学アイドル育成部』、いいですよ。アイドルを目指す部活を作る。名前を決めて申請しよう。アイドル育成部の誕生ですね。略してアイはぐ。とりあえず校長先生を顧問にして、共有スペース、コモンホールにて部活を開始するんですね。そしてこの活動でもって、母がかつてアイドル、今も芸能人というひかり、この子が母の気持ちを理解したりして、またアイドルになろうという気持ちがしっかり固まっていったりして、それがよかった。そして彼女の創部の挨拶、これが実によかった。ええ、芽吹き伸びてゆく、そうしたいきおい、フレッシュさを感じさせますよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第12号(2013年12月号)

2013年10月19日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年12月号

『まんがタイムきららMAX』2013年12月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』、綾と陽子でありますよ。黄葉の降り積もる上、綾と陽子が横になっているのを真上から撮っている、そんな構図。綾と陽子が天地逆に見えるのが面白い。本を胸に抱いて穏やかな笑み、しっとりとした綾。対し、ピースサインなんぞしてほがらかな陽子。いい対照です。正に見える綾、逆に見える陽子。そうした見えかたも、また穏やかさ、動き、それを感じさせて対照なのかも知れませんね。

今月は面白いのが多くて沢山書きたいので、ひとつひとつは短く短くいきますよ。

きんいろモザイク』は穂乃花ですよ。カレンのメールアドレスが知りたい! っていうですが、ええーっ! こういう子だったのですか。金髪好きでしのと意気投合。金髪同盟など結成して、おおう、赤毛同盟みたいだ、趣旨ぜんぜん違うけど。落ち着いて穏かなお嬢さんと思ってたんだけど、こんなに面白い子だったんですね。あのお菓子の、何も入ってないからっていうの、もうめちゃくちゃ面白かったです。というか、ヤバい。ほんと、最高でした。

ご注文はうさぎですか?』、チノのイメージチェンジですよ。ココアに、丁寧なしゃべり方が原因でちょっと距離があるように感じる? そういわれて、ちょっと気にしたんでしょうか。リゼのおみやげのチョコレート、洋酒の入ったのを食べて酔っちゃって、それですっかり変わっちゃう。すごい甘えんぼう! 皆のことお姉ちゃんお姉ちゃんと呼んで、皆陥落。もちろん私も陥落。すさまじい威力であったと思います。ココアの愛の力、リゼお母さん、見どころは沢山。笑顔ふりまくココアの愛らしさもあれば、シャロのシャイニングスマイル! 見事でした。

『ホームメイドヒーローズ』、ついにロボ登場、って、本気で開発してたんだ、この人たち。今はCGで作ったサンプルだけど、将来的には実際に作ろう。そうしたら、現実の限界ってものが邪魔してきて、車2台が合体するまではよかったけど、多足のタイヤ移動になってしまった。二足歩行は難しいっていうんですね。歩行させるのが難しいんじゃなくて、それ以前、まずは単純に重量が問題になってくる。重さで道路を傷めてしまうっていうんですね。道路の強度にはじまり法律の壁やら免許やらと、ほんと、現実はなかなかに困難なものであります。ところで、自宅でテレビ見てる悪の先生。やたら色っぽくてまいりました。

こずみっしょん!』はバレンタインデー。チョコレートの交換、その風習を聞いて、クラスに女装男子がいると思ってしまう臣美がナイスです。クラスの子、保科さんが臣美ちゃんにチョコレートをあげて、穏かでない鈴子。いや、ほんと、ストーカーかなにかのそれだな。そして自分ももらって、ああ、嬉しそうだ。よかったなあ鈴子。しかし見どころは鈴子の親友チョコ。あのやりとりは、ほんと、素敵でした。胸にしみじみと透る、そんな描写でしたよ。

○本の住人』、こたつの話です。ええと、自分が使ってるiMacは小さなこたつに載せてるんですが、主に兄と同じ問題でこたつとして使うことができません。こたつに潜り込むのりこが可愛かったです。思い出話、みかちゃんに聞かれちゃってるの、あれ、いいですよね。小さなころののりこの、今とは違う、子供らしさを前面に押し出して甘えちゃってるところなど、魅力全開で実によかったです。あの、のりこのいたずら思い出してる兄がナイスでした。致命的でしたか。

『具合が悪いので休ませてください』、いいタイトルだなあ。変態が出てきた! 大楽さんと同じクラス、もうひとりの保健委員の登場です。小原莉央。元気、朗らか、変態。とんでもない! 女の子が好きなのか? MAX的には充分通常路線だと思います。さて、今回は健康診断の準備なんですが、遮眼器、視力検査に使う片目隠す道具ですね、あれが見つからないからと大きめのスプーンで代用しようとする駄目な大人。これ、面白かったです。

LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』、晶ちゃん、椿のことほんと大好きだなあ。なんでもかんでもいい方向に解釈して、どんどん尊敬してくれる。今日はふたり一緒に練習して、それで朝岡一家と温泉に入るっていうんですけど、父です、母です、妹です、私です、先輩は知ってます、このテンポ、実によかった。晶の好きな食べ物、これ、ほんとに陸上主体の生活してるんだってわかりますね。良質な蛋白質をとるように日頃から心がけてるんですね。そして温泉。その事実を知った浅見さん。いやもう、なにをしたんだろう。さすがの浅見さんでした。ところで、晶ちゃんのママ、あんなに小さかったんですね。最高じゃないですか。あと木春P!

『ぶらまり — 時給800円の吸血鬼』、連載になりましたよ。ヘタレ吸血鬼の物語。雷が怖くて夜ひとりでトイレにいけないんだ! マリー、バイト先にいくまでに日陰を選んで、とかいってますが、わりと日光に対して無頓着ですよね。自分で日光対策考えないくらい。ななこに帽子を貸してもらって、後はななこの服に潜り込んだりスカートに潜り込んだり。ななこ、災難だな。ヴァンパイアハンター燕曰く、マリーは弱点を克服した進化型吸血鬼? しかし、それで吸血鬼要素なくなったといわれて、牙を増設するっていうんですね。それが鉛筆。しかしそんなんでいいのんか? その微妙さがマリーという人なんでしょうね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第12号(2013年12月号)

2013年10月18日金曜日

『まんがタイムファミリー』2013年12月号

『まんがタイムファミリー』2013年12月号、昨日の続きです。

『カラフルぶらぱん』、なつが男子ということを忘れかけてる昨今、いやいやなるほど、面白かったですよ。お客様には悩みがあった。店長推定Fカップ、亜紀推定Eカップ、相談なんてできないっていうんですね。それでなつに白羽の矢が立った。胸が小さいことを気にしている。って、なんだよ、そんなこと気にするなよ! 胸を張れよ! といっても、そうはいかないのがコンプレックスですよね。詰め物してるので、見た目には結構なもの。こうやってクラスのみんなに嘘をついてきたっていうんですね。あの、シリコンパッドを入れられないからとスライム入れたり、それで都市伝説を生み出したりって、この展開、めちゃくちゃ面白かったです。そして明日の身体測定、それをなんとかしのぎたい。けれど下着姿になれば、乳の谷間でなくて肋骨のくぼみ、って、いいじゃないか! それがいいんじゃないか! 最高じゃないか! プロも認める堂々のAカップ。最高のヒロインだと思います。レギュラーにはなりませんか?

博士の白衣女子攻略論』、最終回ですよ。丹沢さん、異動から一年。新しい部署はちょっと物足りなくて、日常に感じた疑問、それにしつこいくらいに答え、解説してくれたハカセのような人がいないっていうんですね。そんな丹沢さんが分析に返り咲きですよ。いやもう嬉しそうな丹沢さん、よいですよ、めちゃくちゃ可愛い。まあ、赤星さんはクールなんですけどね。ハカセの娘さんが高校生になってたり、白銀くんが博士になってたりと、いろいろ変化はあったんですが、ハカセはやっぱり変だったり、白銀くんはやっぱり立場弱かったりと、変わってない分析の面々。ああ、いい雰囲気だなあ。そう思えるラスト、よかったなあって思いました。しかし塩見さん、厳しい人なんだ。いいですね!

『ひかり!出発進行』、面白いなあ。今回は切符の話。ああー、今の人は硬券とか知らないよね。自分もほとんど知らない。国鉄時代に、自動改札じゃない改札通る時に硬券にハサミ入れてもらってたっけかなあ、みたいな感じ、ほんと、さだかじゃないんですよ。そんなわけで硬券を知らないひかり。硬券、そして鉄道鋏にときめく太郎ちゃん。あの自作硬券、あれはいいよ。あれはちょっと欲しい。そりゃ宝物みたいになりますよ。で、ICカードのひがみ。最高に面白かったです。そして足跡。そしてひかりの父。ああー、トマトさんってのがそうだったんだ! 驚きの展開でしたよ。ほんと、びっくりしました。

『かしこみかしこみ』、もう最高じゃないですか。山の動物たちが畑を荒らすというので、山を治める奏衣様の兄にお願いしにいくというんですね。ムクと山椒が。この山はムクのふるさと。だから道はまかせてっていうんだけど、見事に迷子になるのがムクらしいですよね。ふたりを助けてくれたのが兄神様である原生様。どう見ても地元の兄さんにしか見えない。そしてムクの人気ですよ。ヒーローなんだ! 知的、スタイリッシュ、皆の憧れ! 兄神様のことは聞けなくとも、ムクのいうことなら聞いちゃう。そんな動物たち。約束して、その約束を思い出させるためにムクの写真を貼ろう。そうしたら、ムクさんのブロマイドだ! 大人気。いやもう、面白かったです。

『地味なコ、派手なコ』は皆で紅葉狩りにいくんですが、初芽も参加、この子は西條サンの地味活が嫌なんですね。しかしこの子もいい感じですよ。地味とダサイは別物だよ! 西條サンをダサいと一括する。そして山でのやりとりも面白い。西條サンは初芽からしたら憧れの先輩だけど、決して遠い人じゃないってわかる。しっとりとした千草の雰囲気、対してなんか軽い西條サン、ほど遠いねっていって笑う。ああいうのがね、皆の近しさ感じさせて、本当にいいなって思ったのでした。そして千草に、西條サンの地味活をやめさせましょうという。答えて千草のいう、地味活に感謝してるのという言葉。もし西條サンが地味になろうとしなかったら、きっとお友達にはなれなかった。こうして初芽とも仲良くなれなかった。それはきっと初芽にも嬉しかったんだろう。ちょっとすねちゃって、そうしたところも可愛い。ええ、皆が皆、それぞれの魅力を持って可愛いと思える。それがこの漫画の魅力なんだろうなあ、そう思ったんですね。ほんと、いい漫画ですよ。大好きです。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第12号(2013年12月号)

2013年10月17日木曜日

『まんがタイムファミリー』2013年12月号

『まんがタイムファミリー』2013年12月号、発売されました。表紙は実りの秋? いや、食欲な秋のようですよ。『ぽちゃぽちゃ水泳部』カツ代が焼き芋を手に、ひとつはぱくりと一口、そしてもうひとつは、こちらにどうぞと差し出してくれてるんですね。実にいい色。カツ代のセーターのオレンジも暖かで、いや、ほんと、この子、魅力的なお嬢さんだなあ。いや、焼き芋くれそうだから誉めてるんじゃないですよ、心底そう思ってるんです。そして『小森さんは断れない!』、しゅりとまさ子が肉まん食べてる。学校帰りの風景かな。その様子がほのぼのと、実にいいなと思えたのでした。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』、なぜかルネサンスイタリアにタイムスリップする女子高生、黒中みどり。今回はそんな彼女がピンチです。英語、追試なんですね。それで英語を勉強してたら、開いていたのが英語のテキストだからだろう、ダ・ヴィンチたちの話してるのが英語になっちゃうっていうんですね。あ、ダ・ヴィンチの台詞、鏡文字だ。これ、意外に読めないものだな。結構な負担だ。しかし今回の見どころは先生の乙女ゲーでしょう。室町時代に飛ばされたヒロインがイケメンたちとの恋愛をどうたらこうたら。それで現代に帰ってこないエンドの方が多いというの、うわあ、現代日本の暮らしを知ってる人間にそれはきついだろうなあ、なんて思う自分はロマンを解さぬ駄目なやつかも知れません。

『純情小町』、いいですね。文化祭の茶道部出しもの、戦国武将なりきりお茶会。いうならば戦国コスプレ。楽しそう、というか、生徒たちもノリノリではありませんか。なんでもかんでも設営してしまう綾鷹さんが露地まで作っちゃった。そしたらそれが大人気。茶室においても見事な盛り上がりよう。しっかりきっちりお茶席というのもいいんだろうけど、こういうイベント、いやはやよかったですよ。と思っていたら、綾鷹さんのお爺さま。侵略すること火の如し。騎馬隊まで連れてきたよ! ええ、無茶するのは祖父ゆずりなんですね。って、綾鷹さん、動物は外につないでくださいと、厳しくおしかりだー! なんと、綾鷹さんがちゃんとした常識人に見えますよ。そして最後に記念のおそろいストラップ。ほんと、嬉しそうな綾鷹さん、素敵でした。

『男子校生へ愛をこめて』、ゲストです。化学の先生篠原美緒は、美人で生徒たちからモテモテ。その人気の秘密を物理教師田中伊都子が学ぼうっていうんですね。眼鏡、ショートカット、ハイネックセーターに白衣着用、って、なんだよ、そのままの方がいいに決まってるじゃん! 化粧もしたことないっていうんですが、ええーっ、それでいいじゃん、化粧なんかいらねえよ! 美貌を武器に好き放題の篠原先生も、なんと昔は引っ込み事案の地味少女だったんですね、って、そっちの方がいいじゃん! 篠原先生、せっかく人気の出てきた田中先生の足を引っぱろうといろいろ画策するんだけど、裏目に出てさらに人気。最初、篠原先生はどうかと思ったけど、悪くない展開でした。

『ゆーたいプレイ』、ゲストです。神田タケルの幼なじみ佐々木ゆきは、居眠りすると幽体離脱してしまうという女の子。眠ってる間に生霊が彷徨い出してしまうとは、古式ゆかしいお話でありますね。さて、霊感の強いタケルは子供時分から霊が見えて、それに困らされていた。霊にからまれていた時に、生霊ゆきに助けてもらったんですね。それから面倒を見ているという感じ。どこでもいつでもどんな状況でも居眠りしてしまうゆきを必死で起こしてまわって、それでまわりからニヤニヤと見守られてるんですね。ゆきの友人たちがニヤニヤ。幽霊たちもニヤニヤ。こういうところはほのぼの楽しくて、しかしタケルはゆきのことを守り通せるのか! いや、そんなにシビアな話じゃないんですね。悪くないと思いますよ。

『火消しなでしこ』、ゲストです。住吉梢は消防職員を目指す高校3年生。女子ながら消防士を目指すのは、兄に憧れてっていうんですね。今回はペーパーテスト、作文、その会場での様子が描かれて、他の受験者をやたらライバル視する梢だけど、浦木なる気のいい兄さんとちょっと仲良くなるんですね。今はライバル、受かれば仲間。合否が明らかになるまでソワソワして、あの消火栓抱き枕とか、ちょっと可愛いじゃないですか。ええ、これは合格してからの様子も見たいですよね。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第12号(2013年12月号)

2013年10月16日水曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年12月号

『まんがタイムきららミラク』2013年12月号、発売されました。表紙は『桜Trick』、堂々の主役ふたり、優と春香です。学校、放課後? 教室でのふたり。椅子にかけた春香に優が積極的なんですね。向かいあって、片膝を椅子の座面に置いてその手は春香の肩に、また春香の手も優の腕にかかって、いまにも、そう思わせたところに誰か教室に入ってきたとでもいうのでしょうか。春香、優の視線がこちらに向くんですね。ほんと、ふたりの時間、邪魔しないであげて欲しいですね!

幸腹グラフィティ』は明日から林間学校、というんですが、初日にマラソンがあるとか、なんと、ハードで難儀な林間学校でありましょう。ゴールしたらカップ麺がもらえるよ。それで元気なのがきりん。それでも元気が出ないのがリョウと椎名であります。まあ、そうだろうなあ。しょせんカップ麺だもんなあ。でも、そんな弱気なふたりをですね、きりんが励ますんですよ。そして走りながらお互い内心を吐露するリョウと椎名。お互いに、きりんとリョウ、きりんと椎名、その仲のよさを思い、自分はそうはあれない、そんなこと考えてたっていうんですね。けれど、これがきっかけでふたりともに自分の持つ良さ、それを確認しあって、そしてより仲を深めて、そういう話であったのでした。ほんと、なんでそんなこと思っちゃうんだろう。けど、そう思ってしまうのが、このふたりのらしさなのかも知れませんね。

寄り道ファミリ』は体育祭を前にして、ちょっと浮き足だっている上級生ですよ。クラスでですね、いろいろ話してる。授業がつぶれるのが嬉しい真帆。我らがお父さん彩音に、運動は苦手かと問えば、なんとリレーに出るんですね。文武両道、けど記憶によると、サッカーだめ、バレーボールもだめ。不器用だから球技は苦手なのか。というわけで、クラスの子らと、運動の得意不得意、部活のうんぬん、いろいろ話して、そして彩音と夕希への疑惑ですよ。クッキング同好会はやめた。けれど放課後に用事があるらしい。家族ごっこですね。真帆たちには内緒にしてて、その話すに話せないといった感じ、それが面白かったです。今回は体育祭の風景、彩音と夕希の関係を主に描きながら、皆のやっている疑似家族、この秘密が彩音夕希の友達にちょっとばれちゃって、それからの暖かく見守られてる感じ。これがよかったなって思ったんですね。

『プラモ部』、新連載です。って、これ、『カリノ』に掲載されていた、その続きなのか。知らなかった。学校近くの模型店に集まる女の子たち。ここにはプラモ部があるというんですね。一年生のくずねが主人公なのかな? 先輩のみこや、ふらん、この三人でプラモデルを作ったりしてる模様です。というので、今回はふらんがクリアーを吹きます。大きな防毒マスクをして、スクール水着を装着、万全の埃対策をとっているんですが、ちょっとの不注意で猫が乱入、あやうく毛だらけになるところだったっていうんですね。ちょっとのプラモデル話と、そして猫をまじえた女の子たちのコミュニティ、それが持ち味である模様です。今回はプラモデルについてはちょっとだけでしたけど、もっと前面に押し出されてきたりとかもあるのでしょうか。ちょっと期待してしまいますね。

『大正幻想奇譚あやかしちらり』、ゲストです。初春女学園は春霖寮に新しくやってきたお嬢さん。それが秋月紅子。大人びた女性、思わず主人公草薙薫も美しさに見惚れてしまうほど。同室だった人が退寮してからの一年ほどを、一人で過ごしてきた薫にとって、久しぶりのルームメイトとなる女性、それが紅子、楽しみにして、そうしたらこんなに素敵な人で! 喜んだのに、舞い上がるほどだったのに、なのに紅子には秘密があった。なんと、狐だったっていうんですね。大正の世、どんどん変わっていく人の社会、世の中を探るべく、高尾山の天狗の命を受け人里に下りてきたというんですね。狐であることは秘密だった。けれどそれがあっけなくばれて、完璧そうに見えたのに、意外とあかん人だな、それで薫を自分の仕事、人の世の調査に引き込むことになったというんですね。しかし、紅子さん、酷い人。キスにて薫を惑わせて、さらには術にて惑わせて、見事に翻弄しています。ええ、けれどふたりはよいパートナーになっていくのだろうな。そんな風にも思うのですね。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第12号(2013年12月号)

2013年10月15日火曜日

HG 1/144 ベアッガイ III

 見てますか、『ガンダムビルダファイターズ』? やっと2話が終わったところなんですが、これ、思ってた以上に面白い。ガンダムのプラモデル、略してガンプラを使ってバトルする。ええ、ガンダムという兵器の存在する世界じゃなくって、ガンダムは劇中においてもフィクションであるわけです。ある程度年齢のいってる人なら懐かしく思い出されるかも知れない。漫画『プラモ狂四郎』が21世紀の今、新たな姿、スタイル、テイストでよみがえった! そんな感じなんですね。そりゃ、こんなの見せられたら、興奮せずにはおられませんよ!

いや、まあ、私が『ビルドファイターズ』見るか! って思ったのは、ガンプラバトルだ! これは熱いぜ! と思ったからじゃなくってですね、いや、もう、コウサカ・チナ、この子あってのことなんですけどね、いやもう、素晴しい。最高じゃない? いや、最高ですよ。事前に期待が過ぎると、実際動いてるのを見たらなんだか思った風じゃなくって、残念ってなることも多いんですが、いやいや、いけますいけます、いけてます。もう、最高じゃなくって? 理想的であるわけです。

そんなわけで、久しぶりにプラモデル作りたいなあ、そう思いはじめているわけです。いや、あんた、戦車の時もそういってたし、の時もそうだったろ、っていわれそうですが、ええ、ほんと、そのとおりなんですけど、ほんと、口ばっかりで申し訳ない。でも、今度ばかりは作ってみようか? そう思っていて、それはやっぱりガンプラは作りやすくできてるからなんですね。

そりゃ、プロポーションを手直ししたりとか、塗装も凝ったりとかなったら、手間もかかるし、技術もいりますよ? でも素組みでそれなりに見えるのも最近のガンプラのいいところです。さらに素組みにちょっと手を加えれば、なおよく見えるというすごいやつが最近のガンプラです。ええ、やってみようかと思っています。とりあえずパーティングラインを消して、スミ入れをガンダムマーカーあたりでやっつけて、つや消しクリアでも吹いてみようか。ええ、簡単、それなり仕上げをやってみようかななんて思っているんですね。

そんなわけで、HG 1/144 ベアッガイ IIIを作ってみようかとか狙ってます。ベアッガイのリファインもの、劇中改造設定でしょうね。で、IIIはいいんだけど、IIってあったんだろうか? わからぬ、わからんなあ。でも、まあいいや、これだけイロモノっぽければ、逆に気負わずに作れたりするんじゃないか? なんてことを考えていて、ええ、これは頑張って作ってみよう。そう思っているわけです。

出るのは年末、12月発売予定。Amazon.co.jpの商品情報には12月31日発売とかおそろしいこと書いてあるけど、もし年内に買えるようなら、年末年始の休みにでも作っちゃおうかなあ。ええ、また口だけになったら、その時はごめんなさい。

2013年10月14日月曜日

大家さんは思春期!

 『大家さんは思春期!』、ええ、思春期なのであります。中学生になったばかりの女の子。セーラー服で、店子の面倒もしっかり見てくれる、それがチエちゃん。ちょっと苦労人? で、チエちゃんの赤いぽっちりふたつ、下駄履きやったら完璧だな、そう思ってたら、なんとプロトタイプチエちゃんは関西弁だったとか。なるほど。けれど大家のチエちゃんは、スレたところなんてまったくない、びっくりするほど素直で無垢な子。今風なんてもんじゃない。平成どころか昭和にもいなかったんじゃないのか? それほどにオーソドックス女学生なのであります。

そのチエちゃんが、店子の世話を焼く。主に焼かれるのが店子の前田さんなんですね。23歳社会人。六畳一間のアパートに越してきたら、清純素朴女子中学生が大家さん。チエちゃん、やけに距離が近くて、いつの間にか食事の世話を焼いてくれたり、掃除やなんかもやってくれるようになったりと、ああもうなんだそりゃ、パラダイスか。もうひとりの店子は麗子さん。ホステスさんをやってる、綺麗どころのお姉さん。前田さんの部屋にも足繁く通ってくれて、なにその状況!? パラダイスどころじゃないぞ! とはいうものの、麗子さんのお目当てはチエちゃんなんですね。皆から愛されてるチエちゃん。素直で頑張り屋で、見ていてほのぼの可愛らしい。ええ、ほんと、チエちゃん、素晴しいんです。

そんなチエちゃんと店子たちのほのぼの日常が面白い、のですけど、たまにですね、え!? これほのぼのじゃないよね!? そういう回もあったりして、そしたらそれがもうべらぼうに面白いの。チエちゃんのこと好きになった男子は、たいていというか、今のところもれなくというべきか、酷い目にあってるし、まあ男子も悪いんですけどさ、いつもニコニコほがらかなチエちゃんの、想像以上にシビアな側面、もう最高でしたね。もっと好きになった、そんな具合ですよ。そして学校での友達たちとのもろもろ、これがまたすごい。いじめ疑惑を払拭! まさかのキャラ弁から料理同好会の発足にいたるまで、怒涛の展開が最高に面白かった。というか、料理同好会ですよ。これはもう、先入観抜きで読んでもらいたいから詳細は書かない! けど、ほんと、最高。笑いっぱなしでしたね。もう、最高のコメディでありましたよ。

最初は、わりと駄目っぽい大人が中学生大家さんに世話を焼いてもらってる漫画、そういった風だったところが、だんだんと大人も頑張り見せましてね、チエちゃんのこといろいろ面倒見たり手助けするようになって、ええ、いい感じに持ちつ持たれつ。いいご近所もの、みたいになってきてますよ。チエちゃん、いい兄、いい姉がいるって感じで、そんな毎日が実に楽しそう。そして見守られてる安心感、それがいい味になっているんですね。

  • 水瀬るるう『大家さんは思春期!』第1巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2013年。
  • 以下続刊

2013年10月13日日曜日

『まんがタイムジャンボ』2013年11月号

『まんがタイムジャンボ』2013年11月号、昨日の続きです。

『お隣さんゲーム』は、当家3姉妹と隣家3兄弟の恋愛ベクトルがいろいろ錯綜してますね。次男楓は三女理子のことが好きなのか? ただ妹みたく可愛がってるだけなのか? いや、そういう風には見えなくて、育つのを待ってる? そんな風にも思えてくるんですね。ああしたもろもろ、冗談でいってるのかな。対して理子は長男賢司のことが好きなようで、蘭子も賢司にベクトルが向いてるのだっけか? 舞子と圭介、ここはうまくいきそうか? あれどうだっけ? ともあれ、この兄弟姉妹の恋愛模様、ほのぼのと微笑ましかったりするところ強くて、気にいっていますよ。

エッセイ企画は「私のこだわり趣味〈秋の夜長編〉」であります。参加者は瀬田ヒナコ、かわのゆうすけ、イセダイチケン、とく村長、浅木胡逸。それぞれ趣味は、ミニチュア作り、プラモデル、ええと多趣味すぎてわからん、ええと睡眠? そしてドライブ。いや、このミニチュア作り、かなり凝ってそう。フィギュアの改造とか、樹脂粘土で小物作るとか、そしてそれを写真撮影。なるほど、猫と合わせたりするのか。これは面白い、興味深いと思いましたよ。あとはガンプラ、これは自分もやってみたい。ほとんど手をかけずに素組みでもよくできるらしいですね。簡単に合わせ目を消してスミ入れ用マーカーでスミ入れして、あとはつや消しクリアを吹くだけで、びっくりするような出来になるという話。それを聞いたら、おお、やってみようか、そう思えてくるのですが、まだ全然手を出していません。多趣味については自分も似たようなものですが、結果的に相克しあって、どれも全然できてないんですよね。ええ、結局はこれとしぼってやらないと駄目なんでしょうなあ。

『テイクアウト』は意思の弱いこのみです。食べ物とみるや、そっちにふらふらっと引き寄せられてしまう。そんな彼女の下駄箱に毎日お菓子が入れられるようになって、これは、なにかラブレター的な!? 女子校だから、つまりはそういうこと!? 最初は危険うんぬんといっていたこのみなのに、お菓子につられてしまって、危険さはいつしか薄れ、もう女の子でもいいかな。うん、すごい適応です。すっかり下駄箱の君に魅せられてしまったこのみを取り戻すべく、楓が餌付けしなおす、まさしくそんな話でした。で、そのお菓子の犯人。楓のメイドだったってんですね。って、メッセージカード入れてたのはいいとしても、手渡そうよ! けど、なんだか面白かった。焦る楓、再確認される友情、まさしく雨降って地かたまる。ええ、いい話でした。

  • 『まんがタイムジャンボ』第19巻第11号(2013年11月号)

2013年10月12日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2013年11月号

『まんがタイムジャンボ』2013年11月号、発売されました。表紙のテーマは、秋の夜長の読書タイム! って、ええーっ!? 眼鏡じゃなかったの!? 『レーカン!』天海さんが眼鏡ですよ。超キュート! 確かに手元には分厚い本を抱えていて、しかしそれよりもはやめの冬支度、コート、帽子、手袋、そうしたスタイル可愛くて、実に魅力的ですよ。肩からななめにかけた鞄にはエロネコ、パイプに片眼鏡。なるほど、名探偵でありますね。そして『ほのかミステリーノート』から主役ふたりがやっぱり眼鏡で、可愛いなあ、って、潤はもとから眼鏡だったよ。そして『桜乃さん迷走中!』桜乃さん、単行本告知カットもございます。

乙女ほるもん』はハロウィンですね。学校あげてのハロウィン祭。生徒が皆、仮装してわいわいやってる。なんて学校だ……、そう思ったら劇中でも同じこといってて、良介がひいている、風波さんも浮ついた学校って、ええ、やっぱりそう思いますよね。で、良介はすでにこの祭に参加ずみ。仮装衣装を百何十着か作ったっていうんですが、あんたは工場か! 怖るべき女子力であります。しかし今回は風波さんですよね。良介の提供する仮装衣装を着て、照れている。良介を異性として意識して恥ずかしいという。ええ、こればかりはさすがに良介にも伝わって、それで良介が戸惑って。三点ですよね。風波が良介を意識していることが明らかになった。良介がそうした風波に女子を感じた。そしてミミが良介が自分にはそうした女子を感じてくれていないと落胆した。皆それぞれに恋愛の感情抱いて、とまどったり悩んだり、ええ、青春でありますよ。

『ひみつの漫画道』、西園寺さんがついに教室で昼食デビューですよ。って、なんてこった。これまでトイレだったっていうんだものなあ。こんな西園寺さんにとって、友人たちの会話というのは強烈に刺激的だったようで、聞き覚えのない言葉が飛び交い、そして友達同士は互いの家に遊びにいくんだ! 新事実を得て、自分には友達がいない! ショックを受けるんですね。漫画描いてる時のアシスタントとの会話、そこでもショックを受けて、しかし、この眼鏡、ジャージスタイル、可愛いなあ。そして西園寺と最も近い女子、田中真由は、果たして自分は西園寺さんにとって友達といえる存在なのか、悶々としている。ええ、ふたりともに友達になりたいんですね。

『桜乃さん迷走中!』は、夜食でありますよ。映画を見てたら、すっかり夜更かし、お腹が空きましたねえ。それで袋麺を食べちゃうっていうんですね。桜乃さんが食欲に負けて、それを大江さんが非難する。かと思ったら、ええーっ、大江さんも負けてるのか。それで立場が逆転してるんですよ。自堕落な生活は改めないと、そういう大江さんなんだけど、桜乃さんが、人のせいにしないでください。夜中に食事なんて以前は絶対しなかった、そういう大江さんに、その代わり、お菓子とかバカ食いしてたじゃないですか。逆転はここからです。夜中に食料をあさる大江さんを確認して、翌日指摘する。自分で禁止して自分で言い訳してるもんな、って、おおう、桜乃さん、迷走してないよ。大江さん迷走中だよ。ええ、大逆転なんですね。しかし今回は、桜乃さん、ローマ人とか反芻とか、ろくでもない発想披露して、ええ、やっぱり桜乃さんも迷走中。今回迷走してなかったのは、水沢さんだけかも知れません。

  • 『まんがタイムジャンボ』第19巻第11号(2013年11月号)

2013年10月11日金曜日

ゲキカラ文化交流

 これ、めちゃくちゃ面白い。人を食った漫画、めちゃくちゃ面白い。人を食ってるっていいましたけど、見ればおわかりのように、みゆきがカレーを食べる、そういう漫画です。ええ、タイトルからもわかりますよね。カレーがテーマなんですね。けど、表紙、よくよく見るとなんかおかしい。オリエンタルなお嬢さん、右手にカレー、左手には……!? ええ、人を食った漫画なのです。

しかし面白いですよ。なんかおかしいんですよ。やりとりがおかしい。メインヒロインのみゆきからして、カレーが大好き、それはいいんだけど、どうにもこうにも一筋縄ではいかなくて、コミュニケーションが成立してるんだかしてないんだか、よくわからん感じのナンセンス。みゆきのことが好きな男の子、林くんともまともにコミュニケーションらしいコミュニケーションが成立していなくって、いや、これは林くんも悪いか。ともあれ、いろいろ酷い感じで、けれどそれが実にいいんです。

みゆきがたまたま辿りついたカレー屋は、インド人アイシャがきりもりしているカレー専門店。専門店? 多芸多才なアイシャに、常連のイギリス人キャサリン、そこにみゆきが加わって、実にはなやか、実にエレガントな、カレートークが魅力です。まあ、だいたいみゆきとアイシャが、なんか変なこといってて、そこにキャサリンがつっこみいれている、そんな感じのトークですけどね。みゆきはおかしなことをいうタイプ。アイシャはというと、加えて行動もおかしなタイプ。見ていて飽きない、なんて素敵なお嬢さんたちなんだろう! ええ、すっかり惚れ込んでいるんですね。

しかし、この漫画、まともな人、出てるんだろうか。多分、まともな人はモブとして出てくる人くらいだと思うんです。あ、みゆきのお母さんは普通っぽかったな。みゆきを軸とした、おかしな人間関係。カレー屋ではアイシャとキャサリン。学校ではアヤコとナオ。男子ふたり、林くんと吉田くんもいるな。みんなが少しずつ、微妙におかしくて、最初はそのおかしさに、なんじゃこりゃ、そんな風にもおもったりするんですが、読んでいるうちにじわじわ侵食されてくるのか、馴染んでしまうというのか、妙に面白く思えてきて、ええ、私はもう駄目です。すっかりやられてしまって、この作者の持ち味なんでしょう、ちょっとした小ネタにすっかり踊らされている次第です。

そうそう、漫画が面白いのもいいんですが、みゆきはじめ、登場人物が皆チャーミング、そういうところもいいんですね。ほんと、じわじわきますよ。読み終えるころには、すっかり魅了されてるんじゃないかと思います。

  • 沼江蛙『ゲキカラ文化交流』第1巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2013年。
  • 以下続刊

2013年10月10日木曜日

『まんがタイムきらら』2013年11月号

『まんがタイムきらら』2013年11月号、昨日の続きです。

『スロウスタート』、よい感じですよ。スポーツテスト、というので余裕の人あれば憂鬱な人もいて、我らが花名はどうかといえば、得意じゃないけど普通かな、そんな感じなんですね。けど、なんだか悪い予感がするわ……。ええ、的中ですよ。持久走でへろへろ。どうしようもなくバテちゃって、おかしい……、こんなに駄目じゃなかったはず。ええ、卒業から入学の間、運動してないからなまっちゃってたっていうんですね。けど、そうした事情、友達には話せない。たったひと月ほどで? そう思われて、いや違うんだけどいえない。それからの花名がいかしましたよ。へろへろ、駄目駄目。なんとか午前の部を終えましたって体たらくなんですね。そして冠。陸上部に誘われる。人見知りな冠はおどおどとして、それを助けてくれた栄依子。うん、このふたりの関係もなかなかに興味深いです。

『My☆舞』、結構気にいってるんですよ。新しい生徒がはいりました。水無月メロディ蝶子。ハーフでバレリーナ、優雅さを磨こうと巫女舞を学びにきたっていうんですね。しかし、はすみが酷い。メロディちゃんが可愛いからといって、あやしげな人形でもって脅して怖がらせて、いやもうろくでもない。舞妓の、生徒に逃げられますよって指摘、この言い方、冷たくてナイスでした。そして火魅子登場です。メロディのレオタードを見てはしたないと慌てる。チアリーダーにも慌てる。全体にのんびりした雰囲気で進むレッスンに、寝ちゃう火魅子。凹んでしまって、今日のレッスンは終わり。それでプリン争奪、この展開、やっぱり好きなんですよ。人形で落ちがついたのもグッドです。

『ほほかわーくす』、いい感じでした。部長穂歌がいうんです、温泉旅館をやります。将来の夢? いえいえ、温泉部の伝統、文化祭で温泉旅館をやるっていうんです。なので、温泉見学にいく。草津だっていうんですね。その草津の風景、それが面白かったですよ。蒸したての温泉まんじゅう、温泉玉子に焼き鳥、そして湯畑、湯もみ。あの湯もみで切腹。おかしかったです。温泉街でのいろいろ。そして部員同士のいろいろから入浴まで、バランスよく描かれて、そこに生じる雰囲気もろもろ、よかったですよ。

JOB&JOY』は夏の終わり。海にいけなかったことを悔やみ、羨み、どんどんテンションを落とす舞花でありますよ。子供か! いかなかった理由は、綾奈に優也、ふたりがいきたがらなかったからだっていうんですね。それで、お客さんに海の雰囲気感じるごとに荒れる。ここに、まーくん登場ですよ。おおう、サイパン帰りですか! 舞花荒ぶる! もうほんと、今回は舞花の穏かでない様子、それが見物でした。あと店長の妙に真面目なところ。ほんと、割と若いはずなのに、若さが感じられません。

My Private D☆Vは『プレフレ』のちび丸であります。おお、いいですよ。シンプルですね。手と何気ない仕草、そこにひかれるものがあるというんですね。あれは挨拶? 日の光を避けてる? そうした手にひかれる。口元に指、ショートパンツの裾をなおす指、無意識に顔に添えられた手指、そうしたところに生まれる表情、たしかにこれは魅力、ひと味添えて、よいものだと思います。表情が生まれるのでしょうね。実際、手、指は雄弁で、多くを語る、魅力的な部位であります。

  • 『まんがタイムきらら』第11巻第11号(2013年11月号)

2013年10月9日水曜日

『まんがタイムきらら』2013年11月号

『まんがタイムきらら』2013年11月号、発売されました。表紙は『棺担ぎのクロ。』、時計塔の内部でしょうか、石造りの建物の中、大きな歯車、円窓から射し込む光。たたずむクロは望遠鏡を手にして、そしてあの表情、なにを見たのだろう、なにを見ているのだろう、引き込まれ、はっとなにか思わせる、そうした力のあるイラスト、表紙でありました。

チェリーブロッサム!』、大倉山先輩の兄貴がなんだか大変です。砂に埋められて、スイカ割りのスイカ扱いというんですね。奥さんのこと、間違えてゆうちゃんと呼んでしまったっていうんですね。大倉山陽子。黒髪美人のサディスティックお姉さま。うん、兄貴さんにはナイス相性に見えますよ。さてさて、人工呼吸ですよ。大咲は大倉山先輩がしたと思っている。ゆうは、それが違うことを知っている。否定しなければ、そう思いながら、それをなかなかいいだせないゆう、ああ、先輩、乙女心ってやつですね。揺れ動いている、自分は恋愛の舞台には上がらない、そう思っていたろうこの人が、こうして揺れ動いている。ええ、迷って戸惑って、そしてすっきりと気持ちを切り替えて、その気持ちが表情に現れて、ああ、素敵でした。兄、その妻がそんなゆうを見守っていて、ええ、妹を心配していたんですね。妹は無事、ひとりで歩んでいけそうですよ。そうした大倉山先輩の成長のエピソードでもあったんですね。

箱入りドロップス』、ああ、萌もまた乙女ですよ。恋に焦がれて、不安を募らせて、その様子。いやいや可愛いじゃないですか、そう思うんですが、まあこうした様子が常に相手に見えてるわけじゃないですからね。不安ですよね。わかります。萌、可愛くなりたいだなんていっちゃうんですよ。恋する相手、例の田中、先輩に可愛く思われたい、好かれたいとの一心、ああ、可愛いじゃん、キュートですよ。そう思えばまたひとつ切ない恋の模様、描かれて、相ノ木、萌のことが好きなんだねー。わかってた。その相ノ木に恋の相談を持ち掛けてくる萌。ああ、相ノ木、頑張った。一世一代じゃん、かっこいいじゃん、ほんと心底そう思いましたよ。ダメージは深かったみたいだけど、ほんと、いい男です。あんたがいい男だったから、萌もあんなに素敵な笑顔を見せられたんだよ。自信持て!

『ギタマン』、ゲストです。部活どこに入ろう? そう問うるっかにあめり答えて、ここにしようかな、そうして出てきたのがギタマン部。あー、ギター・マンドリン部ね。そう思ったら、おおう、違うよ、ギターとマンガなの!? と思ったら、ああ、やっぱりそうよね、ギター・マンドリン部よね。ちょっと安心しました。いや、やっぱりちょっと待って、やっぱりギター・マンガ部になっちゃうの!? 保健室の擁護教諭が顧問だっていうんですね、どう見てもやる気のない、駄目そうな男。漫画を読んで、足湯してという、大変問題のありそうな人なんだけど、あめりはこの男に惚れている? 模様です。しかし、山柳先生、通称やまなん、本当に変な男。その男に惚れてるっぽいあめりも大概で、いろいろと過剰な反応。これからもなかなかに大変そうで、そして部活は難航しそうですよ。

『17歳72回目の春』、ゲストです。村木藤緒、17歳。今日は不運と嘆く彼女にとどめをさしたのは、学校内に倒れてた女の子でありました。ひやりと冷たい、脈も感じられない、けれど生き返ったー! と元気そう。うるうさんと呼ばれる謎の人? 山野辺潤、うるうさんは、むかしむかし神様と恋した村娘、その子孫だっていうんですね。長命の神様と同じ時を生きるため、気合いで人の時間よりもゆっくり生きることにした、その性質を受け継いでいるのだそうです。4年にひとつ歳をとる。なので、うるうさんなのか。今年で18歳、そういう彼女はすなわち今71年を生きてきたところ。学校には11年いるっていうんですね。そうした彼女の、私たちとは違う感性、いろいろ、それに触れていろいろを気付き思っていく藤緒の学校生活、なかなかよいものになりそうな予感ですよ。

  • 『まんがタイムきらら』第11巻第11号(2013年11月号)

2013年10月8日火曜日

『まんがタイム』2013年11月号

『まんがタイム』2013年11月号、昨日の続きです。

『ひらめけスイッチ』、球技大会でありますよ。岩名は運動が駄目、なので皆で特訓しよう、そういう話になるんですが、いやもう、たいがいが失敗ですよね。小波さんが面白い。梶木に無邪気に誘われて、なんとかして断りたい。その心境の図がですね、もう最高でした。あの困り顔が最高です。そして平目、岩名の特訓ですが、いやもう、駄目というか問題外というか、火薬は駄目だろう。それで反省文。あ、校庭使用禁止も出た。なので場所を変えて今度は中庭で。そして失敗、って、平目よ、君が悪いよ。反省文がさらに増え、中庭も禁止になった。岩名はともかく、小波さんがとばっちり受けている、あれがおかしかったです。そして当日。あー、サッカーじゃないのね。って、ええーっ! まさかのラスト、やられましたよ。

『もいんの高校野球日誌』、今回は故障した元エースですよ。って、なんでもいんさんが知らないんだーっ! というのはいいとして、おかしかったですよ。肘を傷めてしまった。もう投げられない。それで野球をやめたっていうんですが、それを必死に引き戻そうというもいんです。しつこいの。それで論点がなんかちょっとずれてる。殴られても、それは問題じゃない。むしろ利き腕で人を殴ったことを責める。さすがのもいんです。あらゆるところに付きまとい、さらには自宅にて大切に手入れされていたグラブを、あれ? なんでもいん、あんたが持ってるの。最高でしたよ。もう昔のようには投げられない。だったら、投手じゃなく打者として頑張ればいいじゃないですか。打者が駄目なら守備で頑張ればいい。選手でなくとも、裏方、応援、野球にかかわれることはいくらでもあるじゃないか。好きな野球にかかわる、その可能性示すところなど、実にいい話、そのポジティブさ、好きという気持ちが突き動かしている、その感情のほとばしり、素晴しかったです。しかし、現役部員でもついていけてない練習。4時入りしてるもいん。あのラストは実にもいんで、こうしたところもまたよかったのでした。

『通りぬけできます。』、わお、最高じゃないか。安宅さん、店子さんがおめかししてて、いや、ふたりとも可愛いよ。フェミニンなスミが可愛いのは、もうどうしようもない現実として、イオリもいいじゃないですか。男の子、最高じゃないですか。前回話題になってたラーメン屋にいくっていうんですね。それで衣装にも気をつかって、どうよ、見てみろよってわけですが、ほんと、可愛くて、ほんと、いいですよ。フワッフワと男の子で張り合う。スカートとジャケットを交換してみたりして、このやりとりもほんと魅力的でした。そして薦垂シトネさん登場です。ああ、この人もなんか個性的? 面白くなりそうですよ。

『フリーランスなあさみさん』、グッドですよ。妙に気にいってるといいますか、憧れますよね、あさみさん的生活。自宅が仕事場、くつろぐのは自宅、だからたまに混ざっちゃう、なんだそうですが、これが災いして延々仕事してしまったりとかもあるそうですね。さてさて、本編ですよ。単価について悩んでみたり、忙しいからと手を抜いてラーメン。けど、それを食べる場所がなくて立ち食い。この、なんともいえないゆるい? ところ、それがあさみさんの魅力だと思うんですね。あさみさんの悩みは運動不足、すなわちダイエット? ハードな運動をすると、階下に迷惑がかかっちゃう。そしてスウェット生活がもたらす悲劇。もろもろいろいろがおかしくて、もう大好きです。そしてあさみさんの友人、ちょっとひどい! でも、このふたりの関係、なんだかんだいっても仲良さそうなところ、いいですよ。あの、おしゃれしてもやっぱりあさみさんはあさみさんのままっていうのも、とてもよかったですよ。

  • 『まんがタイム』第33巻第11号(2013年11月号)

2013年10月7日月曜日

『まんがタイム』2013年11月号

『まんがタイム』2013年11月号、発売されました。表紙は『おとぼけ課長』をコンダクターに迎えて、オーケストラでありますよ。『大家さんは思春期!』、チエちゃんがバイオリン。あのドレス、可愛いですね。トランペットを吹く『恋愛ラボ』リコも魅力的、黒いドレスがシックです。そして東屋めめ2本立て、『秘書の仕事じゃありません』からは秘書くんがハープ、部下がミハルス、そして『満開!Sister』カンナがスネアドラムで参加です。みんな、とてもエレガント。素敵な表紙でありますよ。

『あいすべきものどもへ』、変わらず、よいですね。今回は就職活動にいそしむ学生たち。会川英人と大木さん。対照的なふたり。とにかく上昇志向の強い英人。ちょっと変わりものっぽい大木。けど対照はこれにとどまらなかったんですね。町工場の社長だった父の苦労を見て、ああはなるまいと思った英人。けれど大木は違った。その町工場の作り出すもの、それに目を向け続けていた。なにを目的として就職活動をしているのか。これはよくあるといえばよくある、そうしたテーマですけど、見せ方がうまかった。オーディション面接なる舞台もうまく機能して、企業ナンバー151の正体なんかもね、いやもう、うまかった。面白かったですよ。

『鉄仮面のイブキさん』、今回のイブキさんの表情は泣き顔ですよ! おおう、レア! 読んでいる本、『星になったわんこ』、これに感動したイブキさん。ちょっと震えてるのね、見た目には泣いてるように見えないのね、けど充分に泣いてるのね。あの大失態っていってるイブキさんの可愛さには、もうあらがえるものではありませんでした。そして喜多くん。あんなに泣くのか。相楽さんも泣いて見せて、いやウソなんだけど、ほんと、この楽しそうなやり取りも実にいい。最後の不器用なイブキさんも最高でした。

『ノコひけ!工業娘。』、工業高校の体育大会ですよ。前から見たら男ばかり。けど、I科は先頭ふたりを除き全員女子なんですね。この女子どもがやりたい放題、といいたいけど、それ以前に学校がやりたい放題ですよね。独特な障害物があったかと思えば、夢の競技が提案され、そして教師自ら作る障害物。校歌の練習もおかしかったです。そして本番。全力疾走相川と麻見。桜の攻めの姿勢も見事なら、プリティも素敵。そうかあ、あんな子なんだ。化粧しない方が、素朴可愛くていいんじゃない? なんて思ったですよ。そしてまさかの先生。ああー、えらいことになってる。いや、もう、大人気。これはおかしかったです。

『ゆとりノベライズ』、おお、中学生ゆとりと大人ゆとり。あんまり変わってない? ゆとりがですね、佐久間に頼まれて、佐久間の上司のお嬢さん、ラノベ作家になりたいという彼女を説得するっていうんですね。島村光。むう、可愛いな。作家にさせたくない、というか進学させたい父と、父のいうこと聞きたくない娘の確執に巻き込まれて、けど、ゆとり、いいアドバイスするじゃん。必要なものなんてない、でも要らないものもないっていうのは、本当、そのとおりだと思う。そして厳しい一言、まだひとつも書けてないのに? ああ、胸につきささるようだよ! なにかを言い訳にしてるのかも知れないなあ。反省したところで、ゆとりのポジションですよ。お嬢さんを説得する。けど反対するんじゃないんだ。そして父にも、お嬢さんの夢について理解してあげて欲しいと、ええ、双方を取り持つというんですね。ほんと、佐久間じゃないけど、かっこよかった。素敵でしたよ、都先生。

『おしゃべり しろくま』、ゲストです。完全新人デビュー作とのこと。タンクトップとスーツ、まったく違うタイプのふたりが組んだお笑いコンビ、しろくまの白本と熊沢の活動描いた漫画です。ポジションとしては真面目スーツの熊沢がボケみたいです。どこまでボケで、どこまで本気だかわからない、そういう熊沢の言動に発するおかしみ、それを押し出してくる感じです。漫画でも基本、熊沢がボケ、白本がツッコミみたいですよ。

  • 『まんがタイム』第33巻第11号(2013年11月号)

2013年10月6日日曜日

ワイヤレスコントローラ DUALSHOCK3

 PlayStation 3のコントローラ、買いましたよ。いえね、ずいぶん前から微妙におかしな挙動をするようになってしまってまして、十字キーに触れてないのに十字キーが入力されるといった不具合が出てたんですね。これ、昔、ファミコン時代にもあって、コントローラがくたびれるとセレクトやスタートが勝手に押されるようになる、突然勝手にポーズがかかるってことがあって、これ、コントローラ内部のゴム部品を買ってきて交換したら直ったんですが、PS3だとどうなんだろう。なんとか方法ないかなあとは思って調べたりもしたんですが、結局、コントローラごと交換することで対応しました。

こないだですよ、うっかり間違えてデータを消してしまった『Dark Souls』。ああー、斧メインのキャラクター、せっかく育てたのに残念なことをしてしまった、そう思ったんですが、不思議とがっかり感はなくてですね、どうも『Dark Souls』に関しては、データ消えてもやりなおしたらいいや、そういう感情の方が強い模様。それでまた斧キャラクターを最初から作りはじめたってわけです。

いやもう、慣れたものですよ。敵の出現ポイント、それぞれの強さ、対処法、それはもう全部把握してるから、途中苦手にする相手にてこずったりすることはあれど、基本的にすらすら楽々で進めていけます。クリアするくらいはもう楽々。まあ、ボス戦には助けも呼べますからね。追加マップもひっかかりなく進めるくらいにはなってます。いや、あの園丁は苦手だけど。で、その慣れたはずのマップ攻略、センの古城でですよ、20万ソウルを失いました。いや、だってさ、盾をかまえた状態で敵の攻撃を受けようとしたら、突然武器が切り替わって、盾がクロスボウになったんですよ。それで一回目の死亡。勘弁してくれよー、そう思って、落としたソウルを拾いにいったら、今度はですよ、まさかのパリィ暴発。駄目だ! これは駄目だ! コントローラ、買ってこないと! かくして新調とあいなりました。

来年ですか? 『Dark Souls II』が出るんだそうですね。そりゃ楽しみ、と思ったら、Amazon.co.jp限定の武器利用コードなんてものがあるらしい。うわ、なにそれ、うざい。ドロップするかどうかは運次第だけど、時間と労力さえかければ、すべての人がすべての武器道具を手にできる、それが『Dark Solus』、『Demon's Souls』のよさだったと思うんだけどな。などなど、いろいろ思いながら、とりあえず情報が出るの待ちですよね。いずれにせよ、きっと遊ぶことになると思うので、コントローラは無駄にはならない予定です。

しかし、今、ネットワークテストとかしてるんですね。全然知りませんでした。締め切り過ぎちゃってるよ。

2013年10月5日土曜日

リトルウィッチアカデミア

買いました、『リトルウィッチアカデミア』のBlu-ray Disc。8月に発売されてたんですね。全然気付いてなくて、今ごろになってようやく知ったんですよ。即購入を決定。いえね、このアニメ好きなんですよ。文化庁の若手アニメーター等人材育成事業アニメミライに参加したアニメ。テレビでも放送されて、けどそれ以上に話題となったのは、制作したTRIGGERが自らYouTubeに公開したことじゃないでしょうか。爆発的だったと記憶しています。英語字幕つきで公開されて、そうした国内外を問わず大好評で、これはすごい、これは面白い、もっと見たい、そうしたら声がわーっとあちこちで起こって、今続編が計画されてるんだそうですよ。続編制作の予算を集めるため、クラウドファンディングサイトKickstarterで出資を募ったところ、あっという間に目標金額に達したどころか、その後も続々続々集まり続けたというのもまた話題を集めたんですよね。

しかし、なにが面白かったのか。私は、いずれテレビ、アニマックスでやることがわかっていたので、最初の感動を大切にしたいとYouTube公開のものは見ないようにしていたのですが、待ちに待ってテレビで見て、ああ、これはアニメの面白さがつまってる、そう思ったのでした。動きがいい、キャラクターがチャーミング、そしてシンプルながらも達成感や爽快感あふれるストーリー。すごく魅力的だと思った。あんまりに面白いので、チビに見せたら、26分間、微動だにせず正座のまま引き込まれてた。ええ、話題になるのもわかる、そう思ったんですよ。

海外でうけたのは、海外の人にもわかりやすい作りになってたからだと思うのです。魔女やドラゴンの描かれ方などですね、西洋伝統のお約束に沿っている。魔女は、シャイニィシャリオのような派手でキュートなものではなくて、ホウキで空を飛び、毒薬なんかを作ったりする、そういった伝統的魔女のスタイルを踏襲している。シャリオみたいのは、彼女ら魔女からしたら異端なわけですよ。そしてドラゴンといえばもちろん悪で、ダンジョン、すなわちラビリンスにはミノタウロスがいるというのも、すごく西洋の文脈に沿っている。こうした物語世界を構成するもろもろを、いわゆるお約束どおりに作ることで、枝葉末節細かい説明をばっさり省くことができて、26分という短い時間にメインのストーリーを押し込め、しっかり描くことが可能になった。

登場人物もパターンどおりで、ちょっと嫌な子ダイアナとその取り巻きですね。すごくわかりやすい。イギリスなんかの児童文学とか見ると、こういうのが非常に多いわけですよ。『ハリーポッター』だったらスリザリンの彼。『リトルプリンセス』にも『おちゃめなふたご』にも、そういうポジションの子はでてきて、ほんといけすかないの。そして、そういう子らは、最後には面目を潰されるような酷い目にあうと決まっていて、ざまあ見ろってなるんですけどね、けど『リトルウィッチアカデミア』はそこが違って、それがすごくよかったと思っています。

ダイアナ、悪い子じゃないんですよ。上昇志向が強くて、プライドも高くて、けれど自分の責任から逃げない、真面目で真っ直ぐで自分の理想に背を向けない、そんな凛々しい女の子だっていうんですね。私はイギリス児童文学の典型、いけすかない子ポジションに配置された子とその末路を見るたびに、ざまあみろって爽快な気分になるよりも、救われなくて可哀そうと悲しく思ってきたんです。『リトルウィッチアカデミア』にはそれがなかった。ほっとした。嬉しくなった。これは日本の優しさだったりするんだろうか。ともあれ、ダイアナがいけすかない悪い子と描かれなかったおかげで、最後の最後まで楽しんで見ることができたんですね。

BDを買って、見て、すごくよかった。たまたま、またチビがきてたので見せたら、前に見たとかいいながらやっぱりしっかりばっちり引き込まれていて、見終わってからチビが見たがった『アイカツ』はさんで、もういっぺん見よう、ええ、5.1ch音声が収録されてるって知らなかったんですよ、今度は5.1chで、そう思って再生したら、またもやチビも引き込まれて見ていて、ほんと、何度見ても面白いよ。26分という時間。短いんだよ。あっという間といっていい。キャラクターの魅力、アクションの魅力、物語の魅力、演技も絵も音楽も音響も、全部が全部総動員で訴え掛けてきて、あれよあれよと翻弄されて魅了されて、ああ、終わってしまった、もう終わってしまった、見足りないよ! 物足りないよ! そんな気持ちにかられてしまうんですね。

続編、楽しみですよ。今度は何分くらいになるんだろう。短くてもいいから、この濃密さが欲しいな、けどいろいろ見たいものもあるな、あれもこれもと欲張りになってしまうのは、それだけ面白かったからなのでしょう。本当、完璧に魅了されてしまいました。

2013年10月4日金曜日

『まんがタウン』2013年11月号

『まんがタウン』2013年11月号、発売されました。今月は4日発売だったんですね。表紙は『派遣戦士山田のり子』、のり子が飛行機に乗っている。機体の上に正座で座ってるんですね。これ、今月からキャビンアテンダント編がはじまるから、こうしたイラストになっているんですね。他に『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』、『うちの大家族』、『押しかけ時姫』のカットもございます。

『押しかけ時姫』、今回は時姫の部活動体験ですよ。部活をいまいちわかってない時姫。小山さんにさそわれて、いろいろ部活をまわろうとするんだけど、なんせ今の時代のこと知らないからなあ。乗馬とか牛車とかアイスとか、微妙にはずれたことをいいながらも、お嬢様と誤解される時姫。そして茶道部の見学にいって、今だと伝統の趣味だけど時姫からしたら最先端の流行りもの。ああー、時姫の時代にはもう存在してたんだな。そしてやっぱりいまいちわかってない時姫。あの大内さんに張り合ってるところ、可愛かったですよ。

『居間には今外国人がいます。』。この家の外国人は、地味に古かったり微妙だったりするネタに詳しいのだなあ。さて、万希の突貫で作った工作が入賞したんだそうです。一日で作ったものが評価されるなんて認めない、納得してないミヒャエルはほんと真面目な人ですよ。けど、万希が選ばれたのにも理由がある。絵が多い。麺類が多い、って、いかすな、この学校! そして市販のキット。なんと、市販のキットは駄目なのか。調子にのる万希に、鼻っ柱を見事に折るミヒャエルたち。あの泣いちゃう万希は可愛かったんだけど、その表情にみんな故郷の弟やら下の子やらワンコやら思い出して、いやもう、微妙なもらい泣き。その後の反省? もおかしかったです。ところで万希の両親ってアーティストだったんですね。絵で見るかぎり、なにが専門かは不明でありますね。

『涙の数だけ輝いて!』は握手会の風景描いて、いやもういい感じ。直子のところには、ファンよりも相談の方が多く寄せられるんですね。あの、涼さまに男性にも優しくってのは、実にナイスでした。それでも健気にファン活動続けるんだなあ。偉いなあ。しかしファンもすごい。唯のところには、なんともいえない応援? 感謝? してるお嬢さんがきて、そうかあ、唯の歌で自信がついたか。涼さまのところでは喧嘩が発生するし、そして晴香。ああー。厳しいんだか、あるいはいい子なのか、わかりにくいけど、いや、いい子なんだろうなあ。唯がですね、あの歌のこと、結構傷ついてたってのがなんかよかったです。これは漫画だけど、実際にも漫画みたいな、あるいはそれ以上のお客さんとかいるんだろうなあ。けどピュアドールズのファンは、なんのかんのいってもいい人ばかりで、見てて面白い、よかったですよ。

『ケイくんとアヤメさんがルームシェア』は、おお珍しい、宮本君にスポットライトですよ。莉理のしもべみたいなことやってる男の子だけど、莉理のことが好きなのか? でも莉理はケイくんのことが好きだから、つまりはただのマゾなのか? そんな風にも思える彼だけど、そんな彼の下僕活動のルーツ、それが語られたというんですね。遡って幼稚園時代、遠足にて迷子になった莉理と宮本君、ベソをかく莉理をはげますためにいったこと、それが微妙に間違えてたもんだから、莉理がえらそうに、そしてご主人様になったっていうんですね。なんだかんだで仲がいい。ただ下僕にされてるってわけじゃないんですね。そうしたふたりの関係が見てとれて、なんだかいいエピソードでした。

  • 『まんがタウン』第14巻第11号(2013年11月号)

2013年10月3日木曜日

『まんがホーム』2013年11月号

『まんがホーム』2013年11月号、昨日の続きです。

『シネマちっくキネ子さん』は、キネ子さん、水着で大八君を誘惑でありますよ! いや、直接的にってわけじゃないんですが、海にて水着、大八くんと一緒に無人島? に遭難。近付くふたつの影、燃えあがる男と女の情念! みたいにはさっぱりならないのが大八君のいいところなんでしょうな。現実に生きていない男、それが大八。その経験の大半は映画で得たものだ。そんな彼に、水着姿を見てもらえなくってちょっと拗ねてるキネ子さんが、妙に可愛くてよかったです。ええ、もちろん大八はそんなことも気付いとらんわけです。

『はっち・ぽっち』、ゆうちゃん、素敵な人!  お休みを満喫しているポチ子を電話で呼び出して、子猫を拾ったっていうんですね。ペットショップで働いているポチ子に助けを求めたというところ。どれくらい育ってるのか、なにを与えたらよいか、他に必要なものなど教えてもらって、そのやりとりにふたりの気の置けない関係が見てとれて実によかったです。秋になって寒くなったから、暖を求めて車のエンジンルームに入り込んだんでしょうかね。いや、実際こういうことってあるらしいですね。怖ろしい話ですよ。怖ろしいといえば、蚤取り用クシの威力。うへえ、室内に入れたくない! 子猫を飼うかどうするか、ゆうちゃんに決断させるためのポチ子の駆け引き、あれが見事でした。ええ、決断、というか、もう決まってたみたいなもんですよね。

『マチ姉さんの妄想アワー』、もうほんと面白いなあ。毎回の導入。弟が眠れない、それはいいんだけど、これ、決してお話をおねだりしてるわけじゃないっていうんですね。でも、どうしてもお話を聞くことになってしまう。その強引さが素晴しい。そして本編、これがもう最高で、やっぱり安堂友子はいいなあって思わされるわけですよ。眠り姫の100年。人魚姫の代償。ほんと、なるほどと思わされたり、妙なシビアさに笑わされたり、見事見事であります。マッチ市場の話なんかも、この微妙さ、もう天才だと思う。細かなところに届く視点、意外な展開、発想の妙に魅了されますよ。

『半熟やおよろず』、神様同士の喧嘩の話ですよ。って、鳴の両親、よく喧嘩してるなあ。父ちゃんが悪いっぽいな。というわけで今回は神様同士の喧嘩の話。古典神と人格神の区分があって、両者間に微妙に距離があるとかね、なるほど面白い。人格神は人から神様になった人たちね。いや、人じゃないか。鳴とお爺ちゃんが天神様と天鈿女命の仲を取り持つ、そんな展開。ええ、天鈿女命が天神様に懸想なさってるんですね。いやほんと、こちらは別に諍っているわけじゃなかった。知ってしまえばやっぱりほのぼの。そうしたところ、この漫画のよさだと思います。

  • 『まんがホーム』第27巻第11号(2013年11月号)

2013年10月2日水曜日

『まんがホーム』2013年11月号

『まんがホーム』2013年11月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかがメイン、これはハロウィンの仮装ですね。なんだろう、妖精ですね、お花の妖精、そういった感じに仮装したらいかは、いつもの地味な感じがすっぱり綺麗に消えさって、いやもうはなやか、素敵なお嬢さんです。他にもいろいろ、『うちの秘書さま』と『あゆみちゃんは心配性』、七瀬とあゆみが、それぞれ魔女に仮装してほうきに乗ってる。『天国のススメ!』は十子が魔女に、『はっち・ぽっち』のハチとポチ子はお化け? に仮装して、いやもう、可愛いですよ、みんな。

『ただいま独身中』は、姫くんと再会ですよ。行きつけの動物病院が午後休みだったからといってみた病院、それが姫くんの働いている病院だったっていうんですね。そしてはじまる、微妙に噛み合わない会話。おかしくて、実にいい感じ。これが楓らしさか。そして失礼な伯父。これ、ほんと失礼な話だよ。客とか客じゃないとか抜きにしても失礼。そう思ってたら、最後にはなんか仲良くなってる? のね。いやもう、面白かった。オッさんあしらいならまかせろ、なんだ。さすが楓さん、って、ちょっと姫くん、惚れなおしてる?

『孔明のヨメ。』は、いよいよシリアスな感じになってきてますよ。曹操配下の郭嘉に仕掛けられて、自分たちの無力を思わないではおられなくなった孔明、士元、徐兄たち。孔明、士元のふたりが酔い潰れてしまって、ああ、なんだか珍しい感じです。そして徐兄と月英の会話ですよ。ほんと、いよいよこれからだなあって思わされる、そんな展開でした。才能を生かすにはふさわしい場所が必要。孔明、士元にはそれがない、そういう話から、一気にふたりの資質に話が飛躍して、この膨らみはわくわくさせられるものがある。伏龍と鳳雛でありますよ。ついにきた、そう思わせるものがあって、そして彼ら、徐兄と月英の話を聞いて奮起しようというんですね。いやもう、どうするどうなる!? ほんと、わくわくさせられます。

天国のススメ!』、木琴の幽霊、かわいいなあ! なんだろう、幽霊なのか!? 天使とか妖精ではないのか!? あるいは女神!? そんなお嬢さん、もう、素晴しいなあ。木琴、弾いてるんですね。特に今週になってからは活発で、けどやたらめったら下手糞っていうんですね。ミをちゃんと弾いてくれない。それが気になって気になって、我慢できなくなって指摘してみるんだけど、ほんと、気さくで気持ちのいいお嬢さんでしたよ。若くして亡くなったんですね。最後の思い出が、この音楽室で弾いた木琴だったんですね。今週になって出るようになったのは、その時の思い出の人が音楽室にやってきたから。保健の先生だっていうんですね。先生の思い出に残る、ふわふわして眼鏡をかけた、ともだち。ええ、小さなエピソード。けど、ちょっぴり切なくて、ちょっと嬉しくなる。そうした話。こういうの好きですよ。

『あゆみちゃんは心配性』、これは『あゆみさんは心配性』のあゆみさん? どうも、そうっぽいですね。大人のあゆみさん、14歳のあゆみちゃん、なるほど、弟もいますし、ええ、あのあゆみさんみたいです。心配性だけど、人を不安にするようなものじゃなくて、むしろ思いやってるっていうところがいいですよね。宿題忘れた友達を手伝うのはいいとして、まずい字も真剣に真似るとか、公園では弟だけなく、他の子の面倒も一緒に見ちゃう。いや、見ないではおられないのか。素朴な子、大人しい子、それで親切、丁寧、うん、いい子じゃないですか。隣の家の男の子、悠とも仲良しで、離れて歩けよといわれてその通りに歩く。ほんと、面白かった。ひざまづくのが好きとか、焼却炉の番人とか、ほんと、考えすぎ、心配しすぎ、気をつかいすぎ。けど、とてもいい子で気持ちのいい漫画です。

  • 『まんがホーム』第27巻第11号(2013年11月号)

2013年10月1日火曜日

October 〜リリー・カサブランカ〜

 10月になりました。10月というと思い出されるのが、さだまさしの『October 〜リリー・カサブランカ〜』。途中、歌詞に10月というところがあって、その叙情、情景が胸に迫って、なんという切なさだろう。10月 午后の陽射し 愛はたおやかに 時計廻りに過ぎて。この歌詞、また詞につけられたメロディが美しくて、それはそれまでの自分が知らないさだまさしの叙情だと思ったのでした。さだまさしは豊かな詩情、叙情も歌い上げる、そうした歌手ではありますが、その幅の広さも並大抵ではない、そう思わされたのでした。

私がはじめてこの歌を聞いたのは、さだまさしのベストアルバムでだったんですね。2枚目のベストアルバム。これはファンによる投票と理解してもいいのかな? 知られているとか売れたとかではなく、さだの歌を愛聴している人たちが、これが好きだ、そういって選んだものがまとめられている。そういう理解でいます。だから冒頭から『主人公』。これ、ファン投票のトップをとる歌なんだそうですね。ほんと、これ、すごくいい歌で、私も好きですよ。そして他の曲、他の歌もそう。私は、さだのファンというには聴き込んでいない、そんな程度なんですが、それでも半分くらいは知っていた。けど、『修二会』には驚かされて、へえー、こんな歌もあるんだ! いや、ほんと、さだの印象が変わるから。そして、そうした感想は『October 〜リリー・カサブランカ〜』に関しても同様だったのですね。

なんとダイレクトな愛の歌なんだろう。そう思った。そして、なんと深い悔いなのだろう。切なさは失われた愛というモチーフに、胸苦しく思ったほどでした。誰にでもあるのではないかと思う。誰かを愛して、なりもふりもかまわずその人を心を手にいれたい。そうした思いに突き動かされて、挙句その誰かを傷つけ、愛すらも失った、そうしたことは、多かれ少なかれ、誰しもが経験するのではないか。苛烈で自己中心的な愛のありかた。しかし時間が経って、愛も穏かに落ち着きを取り戻してみれば、なぜだったのだろう、あの頃の身勝手な愛のあり様、今さらなにを思おうと、もう取り戻すことなんてできないんですね。

愛は失ってもなお思う気持ちは残って、そうした心、その情景がこんなにも歌にこめられて、時折、心に寂しさや切なさが吹き込んだ時に、メロディをともに思い出されてくるのです。10月。そして今日も思い出されたのです。

引用

  • さだまさし『October 〜リリー・カサブランカ〜