2016年6月30日木曜日

『まんがタイムきららキャラット』2016年8月号

『まんがタイムきららキャラット』2016年8月号、一昨日の続きです。

『はやしたてまつり♪』、連載になりましたね。学校新聞の取材で知り合った和太鼓奏者の巌。記事を書いて、そして写真を載せてというんですが、以前撮った写真に納得いかないのが、カメラ担当のさなみ。彼女のお囃子、その魅力、お祭りのようなにぎやかさ、それが伝わってこないっていうんですね。どうすればその魅力が伝わるのだろう。その工夫の一環で、さなみたちも、お囃子に加わってみようっていうんですね。倉庫から楽器を出してきて、締太鼓に笛、もちろんちゃんと演奏なんてまだまだなんだけれど、教えてもらいながら、それらしく叩けるようにして、そしてセルフタイマーで撮影。それが本当に楽しそうないい写真で、笛担当のふーちゃんはえらい顔してますけどね! 張り出された新聞のその写真見て、校長先生? 若いから違うのかな? ともあれなにか思うところのありそうな人の姿あり。これは、お囃子部も始動、ってことになるのでしょうか。

『ブレンド・S』は、ひでりにいろいろ着せますよ、って話。街中で出会った美雨に引き回されるみたいにして、いろんな服を着せられるひでり。ひでりの求める可愛さと美雨の考える可愛さにギャップがある? すしすきプリントでダサ可愛さ狙ってみたり、ひでりの趣味でゴスロリでばしっとキメてみたら、お口は閉じてください、黙ってたら可愛いってことなんすか美雨さん? しかし美雨さん、ひでりの可愛さ、あるいはあざとさが通用しないところあって、容赦なくぽこぽこ叩いたり、さらにはトイレだ古いアイドル路線だ、突っ込みも厳しくて、そういうところが素敵です。トイレのこと花畑っていってるひでりをね、トイレ見つけながらも花畑探しにいきますかって、厳しめに対処していくスタイル。ああ、素敵です。そしてひでりさん、その格好の時はいつも女子トイレ使ってるの!? 男子トイレ入っても問題あるけど、女子トイレでも問題よ! しかしほんとひでりの困った風にしてる様子見て楽しそうにしてる美雨さん。魅力的で、そして可愛い服を麻冬さんに求めてみた結果ね、それ見てやっぱりめちゃくちゃ嬉しそうにしてる美雨さん! ほんと、ふたり相性とてもよさそうですよ。

『黒髪巫女とマリアウィッチ』は、梅雨の季節。毎日の雨に気も滅入る、なんて思ってたら、マリアは前向きですね。日本の美を梅雨に感じているんだ! さて、梅雨があければいよいよ夏でしょう。それで水着を買いにいこうって話になって、そしたら頼子が大興奮。あかん! この子、あかん! 警戒心むきだしのクロエもナイスですね。夏になれば、海は芋を洗うような人出。けど、地元民のみぞ知る穴場なんてあって、プライベートビーチなんてこと思ってるマリアに対し、地元のおばあちゃんがアサリ掘ってるなんていう現実が頼子から語られる、そのギャップ、妄想の潰えるところなど面白かったです。本編はここからですよね。水着の試着回。頼子が意外や大人びた魅力見せつけてくれちゃって、あ、頼子さんはそっち系なんだ。しかし、それで姉様が頼子にとられちゃう、そんな対抗心でもって過激な方面につきすすむクロエ。ええ、この子もいろいろ問題ある子ですね!

『アニマエール!』は、こはねに基礎をたたきこみますよー。というか、この子、よっぽど弱いんだな! 身体がボロボロ、身動きするのも大変。そんなになるとは、どれほど過酷なトレーニングなのかというと、全然そうじゃないっていうんですね。宇希もあきれるってんですから、よっぽどなんだろうな。有馬さんに頼んで、基礎練習以外もやってみることにします。というか、有馬さん、この子もいろいろやばいな。ともあれ、リボンを使ってポンポンを作るということになって、これはあんまり過酷じゃなさそうだな。そう思ったら、積極的にトレーニング要素を組み込んできますね。あの開脚してる有馬さん、なんか可愛かったですよ。こはねのポンポンのできがよろしくないっていうのね、かけ声を組み込んだせい? と思ったら、どうやらそうではないみたいっていうの、ほんと、こはね! どうしようもないな! でも、宇希も加わってのポンポン作り。こはねにも嬉しく、宇希にとっても楽しい時間だったようで、ええ、これで三人、仲間になれたらいいですね。というか、こはねのポンポン、重り入ってるんだ! 地味にスパルタだ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第12巻第8号(2016年8月号)

2016年6月29日水曜日

『まんがタイムオリジナル』2016年8月号

『まんがタイムオリジナル』2016年8月号、一昨日の続きです。

『北斎のむすめ。』、江戸の水事情でありますよ。銭湯でスイカ風呂! ってのはまったくもって栄の勘違いであるわけですが、当時の井戸の仕組みとかね、なるほど、川から水をひいている。けど、そこから北斎の、水位を一尺下げたいって、そういうダイナミックな展開に繋げるとかね、ほんと素晴しい。とても面白いし、ああ、絵描きの業ってやつだ! そんな風にも思えてよかったのですね。うちわのデザイン、こうしたものも面白い。というか、春画って! ほんとにあったの? というか、外で使いなさんな! そして最後に井戸さらい。栄の絵師としてのコメディもろもろも面白い漫画ですが、今回みたいに江戸の風物、長屋の四季を描くといったものも実によい。彼女らの生活の風景が身近なものと感じられますよね。

『かでん屋さんの基礎知識』、園宮が社員になりました! でも、どこが変わったかピンとこない。手続き? 研修? も、どうもそれっぽいことなくって、その困惑の状況は見ていて面白かったです。中途採用で即戦力。それはなんだか素敵な響き、とかいってるんですけど、そこはそれ、すぐにでも投入できる戦力、現実的な理由であるんでしょうね。しかし今回は皆の描写、やたら力がはいっていました。目がうるうるの園宮。草薙の横顔も美しくって、おお、これはいったいどうしたものか。仁井原もかっこいい。さんちゃんも素敵な仕上り。ほんと、ちょっと華やいだ園宮のターニングポイント。最後の、うん! よろしく! もすごく魅力的な笑顔でした。

『放課後すずなり倶楽部!』、進路の話、続いてますね。高等部に進むか外部受験するかで迷う美亜です。千弦は高等部に進むつもり。うさは外部を目指します。そうした話を聞いて、いろいろ考えるわけですが、他校に進むと今の友達とは別れちゃいますよね。けど千弦は、進んだ先で友達作って、今の友達で集まれば、もっと輪が広がるとかね、すごくポジティブなこというんですね。引っ込み思案の美亜。先のことを不安に思うんですが、それをね、玉緒に音々子、背を押してくれる。そして優良も、七夕飾り持ってきてくれて、ああ、その気持ちがあれば、いつでもこうしてまた集まれるよ、そういうことなのでしょうか。すっかり美亜、元気取り戻して、ああ、外部受験するんだ。その選択、晴れ晴れとした笑顔でもって伝える、その姿がまぶしかったです。

『歌詠みもみじ』はフリーマーケットに出店しますよ。先生は公務員、フリマとかいいの? って問いに、ちゃんと許可とってるっていうのはナイスですね。そしてフリーマーケットは、自由市じゃなくて蚤の市だって、おお、先生、先生してますよ! 先生の出品はブランドバッグ? ほう、歴代元カレからのプレゼント。先生、黄金期があったんだ……。先生のバッグをばしばし査定していくまりなの眼力、実にいい。ああ、この子、いいものいっぱい見てそうだもんね。そしてもみじ、路上詩人に感化されて、川柳売りはじめる。ああ、もみじさん、挫折であります! 最後の落ちといいますか、先生の昔の写真がですよ、おおう、ガングロってやつかい! 強烈な印象残して、ああ、人に歴史ありですね!

  • 『まんがタイムオリジナル』第35巻第8号(2016年8月号)

2016年6月28日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2016年8月号

『まんがタイムきららキャラット』2016年8月号、発売されました。表紙、素晴しいですね。『NEW GAME!』、八神と青葉が見つめあってる? いや、互いにその頭を抱こうとするような意味深表紙。白背景のハイキー基調、薄く金色、青に色付く髪の流れも美しく、そしてふたりの目、睫毛すごいね! 澄んで深いその目のまっすぐに射貫くような力強さ、美しさ。ほんと、散る花びらの中、ふたりの世界を見事に作り上げていて、素敵なイラスト。これ、このままポスターにしたらよいのではないでしょうか、なんて思ってしまう素敵さです。

『NEW GAME!』、このところのふたつの流れ、双方ともに決着しましたね。キャラクターデザイナーのポジションを勝ち取った青葉。けれどセールスを考えると、キービジュアルは任せられない。そこで見せた青葉の意地。どうすればいい、ビジュアルにゲームの核となる情報を盛り込みながら、広く訴求する、そんなイラストを仕上げなければならない。追い込まれていく青葉に、それを見守り応援するまわりの皆。そしてそれは八神さんもおなじだったんですね。青葉、完成までの段取りを見誤るなど、このあたりは経験不足が露呈していますよね。そして八神のイラスト、それを見てその差を実感する。ほんと、青葉にとっての正念場。意地は通せなかったけれど、いい経験になったんじゃないかな。最後まで投げ出さない、そんな彼女の姿勢には背が伸びるものを感じます。

二本立ての二本目。ねねの就職活動。まさか面接に青葉が呼ばれていて、あんまりの意外性に青葉もねねもびっくり。すっかり遊んでくれちゃって、といったところなんですが、それでも気を引き締めて受け答えするねね。逆に青葉がいたことで、飾った言葉ではなく、自分の本心、そのものを伝えることに成功した、みたいに思えたんですね。ねね合格の理由、うみこさんから語られて、ああ、これからに期待されている。あるいは、ここからがねねの戦いなのかも知れない。ともあれ、ねねにはチャンスが与えられた。この子なら、きっとこのチャンスをものにしてくれるんじゃないかって思えますよね。

そして、ここでこのふたつの流れが合流するとは思いもしていませんでした。プログラマーとしての就職を勝ち取ったねね。対し自分の力不足を実感させられた青葉。それは対照なのかも知れない。でも、ねねの素直な青葉に対する言葉、その評価きかされて、青葉、胸に去来するものがある。青葉、そうだよ、前進してるんだよ。最後のクリスティーナのくだりなんかもとてもいい。誰もが理想を実現できるわけじゃないんだ。それでも、少しでも理想に向かおうとしている。そうした仕事の喜びも苦さも一緒に描かれてるんだ、そんな感じがしたんですね。

まちカドまぞく』、すごいことになった、すごいことになってる。シャミ子のうちにあった結界、あれはなんなのか。誰が施したものなのか。その来歴がシャミ子の母から語られる。ああ、この町を守っていた先代の魔法少女は桃の義理の姉、桜だったのか。以前名前の出た、あの人ですね。母だと思ってたよ。滔々と語られるこの町にあった魔法少女と魔族の物語。ああ、一ヶ月4万円生活の呪いの由来も語られた! これ、シャミ子が生存するのに必要な措置だったんだ。しかもそれを施してくれたの、桜だったんだ! そしてシャミ子の父。ヨシュア! それが鈍って吉田! すごいよ。写真も出てきて、なんだ、これ、中学生みたいだ! たびたびショック受けてるシャミ子もおかしいんですけど、次に語られたもの、お父さんはこのミカン箱に封印されています!! って、マジかー! それ、前々から度々出てきてましたけど、結構目立つアイテムではありましたけど、そんなキーアイテムだったんか! 封印されたヨシュアと、姿を消した桜。その謎を残しながらも、シャミ子と桃の関係は進みそう。過去を知って傷付いて、去っていった桃をシャミ子が追う。シャミ子にかけられる応援の言葉、頑張れ優子、これこそはシャミ子の父、ヨシュアの言葉だったのか。駆け出したシャミ子の背に向けて、届くか届かないか、父の声が響く。このシーン、もう、泣けて泣けてしかたなかった。父の愛、父の思いは、確かにシャミ子に届いている。だってね、あんなに優しく、強く育ったんだもの。そんなこと思えて、泣けてしかたなかったのでした。

『むいかのあやめ』、ゲストです。時は大正、女学校に通う黒髪の乙女あやめには夢がある。それは、下級生からお姉様と呼ばれたい。少女小説の世界に憧れて、けどそんなことはそうそうない、と思ってたらあるのか。ということは、これからあやめ嬢と本を貸してくれたこの子とのあれやそれやが描かれるのか。と思ってたら、あれー、違うんだ! まさかのタイムスリップ。おおばあさまの残した蔵書を整理している女の子、そのもとへとあやめが飛ばされてきて、おばあさま? おおばあさま? なるほど曾祖母。百合ものがお好きでいらっしゃったようですが、これ、まさか、あやめ嬢!? 平成の世にやってきて、充実の百合の世界に耽溺して、さえと一緒に曾祖母の図書館を守っていく。そんな話になるっぽい? ハイテンションのあやめとクールなさえ、いい感じのふたりですよね。

『急須の暇神様』、ゲストです。入学を機に一人暮らしをすることになったお嬢さん、天春ひばり。新生活に不安覚えながらも期待もふくらませているこの子が入手した可愛い急須。それがなんと付喪神つきだったっていうんですね。可愛い着物のちんまい神様。ひばりは神様の世話とか全然乗り気でなくて、けれど願いをなんでも聞いてやるといわれて態度を変える。なるほど現金だ。これ、ひばりが現金なら、神様、桜もしたたかで、願いを聞くとはいったが叶えるとはいってない。ひばりの願い事に現実的なアドバイスを返すばかりの桜、ああ、もう、こういう性格、とてもいいですね。桜は神様を自称しているけれど、ひばりにとっては物の怪。桜が封印されるにいたった経緯見ても、これ、神様じゃなくて物の怪の類だよなあ。ひばり、この神様と同居することになるんですけど、ペット扱い? 神様を飼うことの許可もらいにいくとか、なるほど罰当たり。あとチャールズもグッドでした。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第12巻第8号(2016年8月号)

2016年6月27日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2016年8月号

『まんがタイムオリジナル』2016年8月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、山下さんが、わーお、健康的なビキニ姿を披露くださってますよ。手にはイルカの浮き袋。榊先生もイルカっぽいアクション決めてます。他には『らいか・デイズ』らいかの、ちょっとコミカルな水着姿。そして『小森さんは断れない!』、小森さんの結構際どい水着姿が並びます。

ラディカル・ホスピタル』は、都築君の知っている、けれど名前は知らない、そんな関係のおじさんが、急患でやってきました。名前わからない、所持品もないから身元まったく不明。と、そんな人を相手にして、さすがだな、経験ってやつですか? 名前聞き出して、そしてそのバックグラウンド、病院から脱走した人ですねって見抜いちゃう。病院での、入院暮らしに馴染めなかった。それで酒に逃げてしまって、その気持ち、都築くんがほぐしちゃうんですね。患者さんもいろいろというのは、この漫画では何度も何度も語られてきたテーマでありますけど、そうしたことなにか強く思わせてくれるエピソードだったと思います。他の病院から逃げてきて、帰る前にまず詫びねばならないってのも面白い落ちですけど、ほんと、奥さんの目! いろいろ思わされつつもコミカル。いい味でした。

『スズちゃんでしょ!』、仕事が少ない時期、みたいにいってた前回でしたが、突発的なものがきたりもする。いやもう、これ、大変ですね。予定たたないじゃん。いきなりの納期変更に対応して、結局徹夜仕事。そんな鈴さんだけど、寝ようかってタイミングで受けた梨乃ちゃんの電話につきあっちゃうんだ。しかもそれでケーキとか焼いちゃうんだ。おかしい! ほんと、おかしいよ! 粉があるならホットケーキでいいじゃん! 突然やってきた弟と梨乃ちゃん。迎え入れて、ケーキあげて、苺がないのでミカンで代用してたのをね、梨乃が苺が好きっていったの受けて、夜のスーパーに買いにいくわ、その日の夜中に作るわって、ほんと、鈴ちゃん、やりすぎだと思う! 負い目があるのはわかったよ! でも、やりすぎだと思う! ほんと、でも、それくらい姪が可愛いのだろうなあ。

『あかるい夫婦計画』の、嫌いな人に嫌われない悩み。あー、わかるわー。自分も昔、大っ嫌いな人にかまわれて、別に好かれてたとかじゃないとは思うんだけどさ、からんでくるのね。もう鬱陶しくって鬱陶しくって、関わり持たれないよう嫌われたい、そう思ったことあったですよ。ともあれ、今回のネガティブ話。愚痴日記とかね、ズボラアピールで面倒回避とか、そういうの、なんかわかるというか、気がきく感じで、面白かったです。さて、OL先輩後輩、先輩の好みのタイプっていうのね、あれ面白かった。なんだろう、ほんと、先輩はチャーミングだと思います。

『ぎんぶら』、今回は殺人事件! 雪に閉ざされた山荘! 陸の孤島案件だー! っていうんだけど、死んでるのジャガイモ型異星人で、って、なんだそれー! しかも続いてニンジン、タマネギときて、心臓そこなんだっていうツッコミがたまらんおかしさでした。だって、尻だものなあ。そしてキッチンから消えた大量の香辛料。それでカレーを発想してるのも酷ければ、ライス星人、福神漬け星人っていうやっつけも酷くって、めちゃくちゃ面白かったです。結局は殺人事件の前提をぶっこわすことで無事決着という流れなんですが、決着に至るまでの巻き添え被害が結構なもので、ホテルのダメージ、これが一番の被害でしょうか。こういう現実的な発想、こういうの作者の持ち味ですよ。すごくいい。そして権田原! もうね、いつも地味に酷い目に!

  • 『まんがタイムオリジナル』第35巻第8号(2016年8月号)

2016年6月26日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2016年8月号

『まんがタイムきららフォワード』2016年8月号、昨日の続きです。

『鬼が出るか蛇が出るか』、前回の温泉でのアクシデント。あれ、しれっと流されるのかな? とか思ってたら、ああ、やっぱり引っぱってきましたね。おしおき? いや、そうではなくて、優と霞の関係がギクシャクしてしまった。霞、怒ってるわけじゃないんですけどね、気まずいだけとかいってますけどね、そうじゃないよね。その向こうに隠してる気持ちがあるよね。といった今回。しろも美来も、それぞれの立場から思ってること、わかってることを口にすれば、鈴は鈴で、思いが乱れてること、優に伝えて、というか、出歯亀って、一番優のことわかってねえ! といった展開を経て、まさかここで霞に駄目押しがあるとか予想もしてなくて、いやあ、しかたないとはいえ、一世一代の大告白ではありませんか。もうね、ここまでいわれて優くん、黙ってたらあかんよ! ほんと! あかんよ!

『ようこそ幻界集落へ!』、朱音の選択ですよ。このところ朱音の様子がおかしいといってうろたえているミモザだけれど、それ、受験やからやで。いよいよ大学受験。朱音は進学を機に東京に出ようと考えていて、それを知ったミモザが、なぜ? やっぱり村では暮らせないのか。ずっと一緒なんて無理だったのか。ショックのあまり駆け出していってしまうんだけれど、残された朱音に村の皆がかけた言葉の暖かさ。そして朱音の残した手紙にミモザの知る、その真意。ああ、村を思っている、村の皆のことをこんなにも思っている。そうしたことが真摯に切実に語られた、切ない一旦の別れの場面でありました。そして5年後の情景。変わったものがあり、そして変わらずにあるものあり。そうした村の姿。ああ、大人になって帰ってきた朱音と、朱音を出迎える皆の笑顔。本当に素敵なラストであったと思います。

そこテストにでます!』、ここにあってまだまだ揺れるか恋心。かえでが数馬にいうんですね。もみじのことをこれから好きになっていくかも知れないし。ああ、ここにかえでの独自性、あるいはマイペースが発揮されて、定まった、そう思われていた数馬の恋心に揺らぎも生じれば、いろははじめ、数馬の周囲の女の子たちにもその影響は及ぼうかといった次第なんですね。この漫画は、恋する気持ちなんか、あたかもテストに出ますよ、それくらいに自明なものなんだよ。そうしたことを一旦描きながら、いやけれど好きという気持ちとはどのようなものであろうかとその大本に立ち返って、はたして自分たちの感じて抱えているもの、それはいったいなんなのだろう。あやふやであって定まらぬものであるのか、うつろいゆくものにすぎないのか、それともあるいは……。そうした中、一度は塾をやめる、日本には残らない、そういっていた椛が決意も新たに戻ってきて、ああ、彼女の決断はなにを導こうというのか。ここで戻ってこないなんてありえない。そう思ってはいたけれど、周囲が前提がもう以前とは違ってしまっている。本当に先の見えない、油断できない、そんなシチュエーションに、きりりと髪をまとめた椛の凛々しさが光っていました。

2016年6月25日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2016年8月号

『まんがタイムきららフォワード』2016年8月号、昨日の続きです。

『ちょっといっぱい!』は、登場人物紹介といった状況続いて、気になる同級生の藍川さんとか、道路に転がってる二日酔いとか、ええ、今回はこの二日酔い、如月真澄の回であります。店の関係者。店にきていきなり吐きそうになってたり、その世話して、汚い! 大人って本当汚い!! ちゆりが具体的な汚さに抗議したりと、いやほんと賑やかであります。今回もみじは真澄のための料理を作ることになるんですが、二日酔いなんて経験ない。それでどうしたらいいのかな、ちゆりにアドバイスもらいながら、しじみの雑炊を作るんですね。大きく描かれたスタッフルーム、その雰囲気のよさ、素晴しく、そして店のスタッフ、それぞれの役割が紹介される。ああ、二日酔いお姉さんは仕入れ担当なのか。こうしてこはる屋スタッフ全員が揃って、これからいよいよ店をもりたてていきましょう。そうした予感させる展開、とてもよかったです。

『はるかなレシーブ』、かつてショッピングモールで水着を取り合った彼女らとの対決でありますよ。愛衣と舞。はるかな vs あいまい。遥と舞ばっかり盛り上がっちゃって、それをたしなめるのがかなたと愛衣先輩です。さて、愛衣・舞組はビーチバレー専門ではなくインドアでバレーボールをやってきたプレイヤー。そこに付け入る余地があるはずと、リベロの舞に狙いをさだめていくかなたの作戦。実際、あいまい組は慣れないフィールドやルールに翻弄されて、うまくいかない、思うようにプレイできない。けど、愛衣が状況を見て、理解して、どんどん順応してひっぱっていくんですね。アドバンテージがなくなったとかなたが理解したあの瞬間。ぐっときました。まあ、舞のサーブ失敗とか、なかなかピリッとはこないんですけど、でも、愛衣も舞もどんどん追い上げてくる、追い付いてくる、そうした苦しい状況。ついには舞がその真価発揮させて、いやあ、熱いですよ。ほんと、舞の意地あるいはそのプライドから発された言葉、かっこよかった!

『45分間の魔法使い』。いよいよ今日から魔法の授業! というので浮き立ってる生徒たち。さらには担任の先生もちょっと楽しそう? 朝のホームルームでちょっと話題に出したら、生徒たちにわーっと置いてかれちゃって、ま、そーなるよな、魔法だもんな…、とかなっちゃってるの、おかしかったです。魔法の先生、繊月理。自己紹介でばーんと魔法をアピールしたり、ほんと、生徒の期待は高まるばかり。そしていよいよはじまる魔法の実習。まあ、全然うまくいかないんですけどね、それぞれの期待と現実のギャップがおかしくて、一番期待してたっぽい柚木に大ダメージ! そしてひとりかなりいい線いってそうなのが芹沢千尋。おお、すごい! 飛べそう! そう思わせたところで種明かし。先生の姪なんだ! 髪形一緒にしたらふたりそっくりで、いやあ、ほんと、いい感じ。でも、それ、千尋怒っちゃうんだ! なんだかおかしなコミュニケーション。というか、千尋が可愛くってよかったです。

夢喰いメリー』はなかなかに状況緊迫して、メリーは思い出しつつある失われた記憶に苦しみ、アタシはこれをどこから見た? 気になることをいったかと思えば、夢路は夢魔エルダーとの戦闘中、どんどん激しくなる右手の痛みに苦しんでいる。これ、いつ夢路のもとに助けが到着するのだろう、そう思いながら読んでいたんですけど、いや、ちょっと待って? エルダーの結界、こいつのせいで誰も立ち入ることができない!? レガレクスの介入があるんじゃないかとか思ってたの。でもこの子はこの子でジェイスとの対立姿勢を露にして、いやもう、あっちでもこっちでも戦闘戦闘。メリーはというと勇魚の部屋で倒れているという始末。この状況の錯綜しつつ、どこかに接点を持ちそうと思わせるところ。さらには、プレイヤーがまだ全員揃ってない。動いていない状況があちらこちらにあるというんですから、いやもう、目が離せない。いったいどういうものを見せようとしているのだろう。気が気でないんですね。

2016年6月24日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2016年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2016年8月号、発売されました。表紙は『あんハピ♪』、メインの3人が水着で登場。アイスキャンディー食べてるはなこに、はなこの髪をブラシで整えているヒバリ。そのふたりを見守る、そんな感じのぼたんと、この3人の距離感、いい感じであります。そして他には『がっこうぐらし!』、カップ麺食べてるゆきにくるみ。これ、2015年10月号の表紙絵でありますね。ちょっとやんちゃな感じがいいですよね。

ゆるキャン△』、今回はテストも終わって、開放感に溢れた3人、なでしこ、あおい、あきがカリブーなるお店で買い物です! と、その前に、なでしこまぁまぁ、あおいは余裕、あきはギリギリなのか……。あき、がっかり眼鏡やな。場所は身延駅。カリブーというのはアウトドア用品店なんですが、あきがやたらなでしこのこと脅かして、けど、それ、決して大げさではないっていうんですね。1ページ、潤沢に使っての店内描写。これがなんとも魅力的。そしてなでしこ、ガスランプに心奪われて、でも、まあ、予算の都合で買えないんですけどね。欲しいものいっぱいある。あれもこれも魅力的。そうした様子、彼女らの浮き立つ気持ちが実によく伝わってくる。そしてマットについてなど、キャンプ知識も紹介されて、いやあ、もう、充実ですよ。ほんと、この漫画見てると、キャンプ面白そう、そう思わせられて、ちょっと自分も、そう思わされてしまって困っちゃいますよ。で、私、社会人といっていいのかわかりませんけど、残念ながら社会王ではないので、そうそう高いもの買えない……。ああ、社会王になりたい。あ、そうそう。新しい歴史の先生、鳥羽先生。優しそうでキレイな先生。けど、この人、あれだよね! いや、もう、わくわくさせられますよ。

『がっこうぐらし!』は大学編、いよいよ佳境といっていいのか、武闘派と穏健派の対立いよいよここに極まって、なんだこの緊迫感! 次々と捕えられていく穏健派の面々。ゆきの悲鳴を聞いて、一旦逃げる、地下に籠城する、そう判断した美紀、りーさんのふたりも、美紀が捕えられ、そして逃げたりーさんもいずれ捕まって……。と、ここでりーさんにとってるーちゃんとはどういう存在だったのか。なにが彼女の脳裏に深く刻まれていたのか。そして彼女の見ているものと、他のものが見ているもの、その乖離ですよ。ああ、るーちゃん。りーさんにとってのるーちゃんは、他のものからすれば人でさえない。そのギャップ描かれ、またりーさんの見ているものを理解しないものにとっては、あまりに過剰なりーさんの怒り。この状況、もう不安しかないじゃん! どこに向かおうとしているのか、この先になにが待とうというのか。そしてひとり姿を消しているくるみはどうなっているのか。いろいろが錯綜して、もうほんと、ハラハラさせられます。そして最後のページの物悲しさ。たまらんものありますね。

『球詠』は、ついにメンバー揃いましたか!? 野球部に入ること前提に入学してきて、野球部の現状にショックを受けている女の子ですよ。一応は活動していると知って様子見にきてくれたのだけど、あきらかに足りない人数、がっかりしちゃって、立ち去ろうとしたところに、もうひとりの見学希望者。誘われて、そしてヨミに強引に連れられて、見学することになる。その様子がですよ面白くて、強豪校出身の中村希。そして初心者ながら可能性見せる大村白菊。ふたりともにまた個性的で、マシン打撃の速球をがんがん打ち返して、しかもコントロール抜群でと、その才能見せつける希。そして速球をいきなりホームランで返してみせる白菊。これで希悔しく思っちゃって、白菊には負けないって、すっかりライバルですよ。最初は弱いと思ってた。そんな野球部の可能性を知って、これならと希望が湧いてくる希の様子が面白かった。もしかしたら全国も狙えるかも知れない。そんな前提、状況ができあがって、さあこれから彼女らの野球部はどんな風に育って、前に進んでいくのだろう。なんてこと思わされる、いい序盤でした。

『おおきくなったらお前をころす!』、ゲストです。いきなり物騒なタイトルですよ。背後から忍び寄って、鉛筆を首元に突き立てる。おだやかじゃない導入! なんだけれど、この攻撃がさっぱり有効じゃなくって、ええ、小さな人形なんですね。諸頭頭芯太の命を付け狙ってる人形は、恨みを覚えると大きくなり、そして好感度あがると小さくなる。なるほど、見た目にわかりやすい。もともとはデッサン人形だった彼女が、捨てられたことを恨みに思って、姿を変え戻ってきた。それはいいのだけど、可愛く仕上がってるっていわれて恨みが薄れたり甘いもの貰ってまた縮んだりと、とにかくチョロいんですね。あんまりにもチョロいもんだから、どんどん小さくなっちゃって、だから大きさを維持するために、途中いろいろ恨みを買わないといけなくって、というおかしなやりとりは、見ていて面白かったです。

2016年6月23日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2016年8月号

『まんがタイムスペシャル』2016年8月号、昨日の続きです。

『BONSAIガール』、付き合うことになった竹林マネージャーとももこ、ふたりの初デートだっていうんですが、行き先はカルチャーセンターの盆栽教室。しかも皐月さんの教室で、デートだってのに、知り合いのいるとこ選ぶとか、ももこさん、肝が太いなあ。この盆栽教室、無料でやってるんだそうですが、あんまりにも盛況で、先生青い顔。大赤字なんだ。このくだり、面白かった。皐月さんも可愛らしくてグッドです。皐月さんひとりでの教室、これもまた無理があって、なのでこれ幸いと竹林、ももこふたりをスタッフとして徴発、扱き使うんですけど、教室終わってから竹林の説教! かと思ったら、竹林、ももこが付き合うことになった、それを知って逆襲に入る皐月さん。うん、いいやりとりだ。今回のももこの嫉妬。皐月は竹林の過去を知っている。自分の知らない秀一の過去を知っている。その気持ち、これ、わかりますよ。欲張りなんですけどね、もうどうしようもないってわかってても、それでもつのる気持ちはとまらない。ああ、好きってのはこういうことだったな、なんて思ったりしましたよ。

なり×ゆきリビング』は、佐藤さんの要望で屋形船に乗りますよ。屋形船でお花見、実に風情ある休日の過ごし方であるわけですが、差し向かいでビールをさしつさされつしているふたり、とても色っぽくて、ほんと素敵で、でも疲れてるからふたりで一本にとどめておこう……。ものすごく残念そうなふたりがおかしくて、でも料理はおいしかったみたいでよかったじゃないですか。展望デッキから臨む満開の桜。こうした情景、ふたりがふたりで過ごす時間を大切にしている、心から楽しんでいるということがすごくよくわかって、そして橋の下をくぐる、そうした描写もぐーっとせまるものがある。ああ、素敵だ、素敵です。ほんと、ちょっとした非日常、特別な感じがすごく魅力的に伝わってきて、あたかも自分もふたりと一緒に参加しているかの思いがしました。そうそう、佐藤さん、篠峰が海に落ちるかもってところまでちゃんと考えてたんだ。あの、後ろで、やめて!! っていってるスタッフさんがおかしかったですよ。

『うぶコメ!』、さすが力斗くん。ヒロタカが自分の彼女かなでのこと狙ってるんじゃないか。気づきかけてるっていうんですね。それで、かなで、ヒロタカのことそれとなく注意して見るっていうんですけど、いや、バレバレだったんですけど、ヒロタカにも部長にも、ともあれ誰にでも距離が近いヒロタカ。その様子に、特に自分を狙ってるわけじゃないって結論づけて、ああ、甘い。甘いよ、かなでさん。危なっかしいなあ。と思ってたら、つばさがするどかった。バーで一緒になったヒロタカ。落ち込んでいる、そんな様子を見せたら、すかさず誘いをかけてきた。そこにすぐさま切り込んでいくつばさ、おお、いかすなあ。かっこいいよ。いいよってくる男とかわかるんだよって、けど、あながちそれ間違いじゃなかったんだろうなあ。ヒロタカ、なんだか、逆にかなでに対してまっすぐ向いちゃったじゃないか。ほんと、いよいよ面白い、そう思わせてくれますよ。

メェ〜探偵フワロ』、アレな美術品のエピソード、ついに決着ですよ。本物の名探偵と本物の怪盗の一騎討ち! いや、そこにフワロ氏と鳥のあいつが加わってくるからややこしいんですが、いや、でもほんと、怪盗猫目紳士、こいつもたいがいだ! 猫目の登場シーン、地味にダメージ受けてるコバーン少年がおかしくっておかしくって、というか、あのガタイでよくミスレモンに化けていられたな! しかし今回、ホールスとフワロの推理合戦。これ、いい線いってたんだ! と思ったら、ここで微妙にシリアスな展開がやってきて、うわあ、危ねえ、フワロ氏、殺されちゃうの!? と思ったら、アーサー! いや、ちょっと待って、君、警察でもないのに、撃っちゃってよかったの? ともあれ、今回はアーサーに怒られるフワロ氏、これがいかしました。またその展開予想したホールス、ちょっと心配してるっぽいのもいい味出してました。

  • 『まんがタイムスペシャル』第25巻第8号(2016年8月号)

2016年6月22日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2016年8月号

『まんがタイムスペシャル』2016年8月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、リコが水着の上にパーカー着まして、なにやら楽しそうに笑っている、ということはそのとなりにはナギがいるのでしょうか! そうかも知れません。そうだったらいいなあ。そして『なり×ゆきリビング』、ふたりも水着で、たこ焼き食べたりフランクフルト食べたりと、プールサイドの情景感じさせますよ。

『だけど温田さんはひとりでデキない』、富崎が風邪をなおして出社してきたら、温田さん、最初のひとことが、好きです。おおう、本人も間違えたとかいってますけど、間違えたのはタイミングだけで、その本心は変わらない。この告白を聞いて、課長もですよ、同僚の女子たちもですよ、完全にスイッチ入っちゃった様子で、もう富崎さん、逃げられない! 決定打はお花見の時、ああ、あの恋を自覚したあの瞬間であるな。でも、富崎さん、誤解もとけて、というか、ここからの温田さんの告白、ものすごくロマンチックじゃありませんか。初恋ってんでまわりが困惑してますけど、いや、温田さんったらそんな子じゃありませんか。そして富崎、先延ばしせんともっともらしいこといってうやむやにするつもりが、同僚女子の介入で結婚前提って話にされちゃった!? うん、これ、なんだかうまいこと成就しちゃったっぽいですね。ほんと、なるべくゆっくり、そういう富崎だけど、これ、ゆっくり温田さんのこと好きになっていくってことじゃないですかね。ええ、なんかいいですね。いいカップルだと思います。

『光れ!メシスタント』。編集者と打ち合わせした早月さん。いいレストランなんだそうですけど、光のご飯の方がおいしいみたいなこといっちゃって、いや、まあ、それは先生の好みにあわせて作ってくれてるからじゃないかな。でも、これで追い詰められた光、それがおかしくって、ほめられるのはいいんだけど、プロの、しかも結構な高級店の料理と比べるとかやめてくださいよ。編集者の彼女も意地になっちゃって、食べにくるなんていっちゃう。それで気負ってしまう光。ああ、それじゃ駄目だよ。相手の好みとか、なにを欲っしてるか、そういうことを前提にメニューを組み立てるのが君の料理じゃないか。なのに、高級食材とか見た目とか、自分の持ち味から遠ざかるようなことしちゃ駄目だよ。そう思っていたら、中辻さんのアドバイス。うん、いい先輩だ。そして光、いつものペースを取り戻して、ああ、よかった。光の料理のファンも増えたし、ほんと、どんどんメシスタントとしての評価があがっていく。うん、本人、悩みどころだ!

『ざしきわらしと僕』、希に突然ひっぱっていかれた裕貴です。いったいなにごと!? なるほど、蜜柑農家の繁忙期。人手が足りないっていうので、裕貴が徴発されて、そして裕貴はざわ子の友人、っていっていいのか? もののけの皆さんに仕事頼んじゃうんですね。しかし面白い。蜜柑の収穫についての話、それを読むのも興味深く、そしてもののけの皆さんの活躍も面白い。アズキ洗いが、アズキならぬ汚れた手なんぞを次々勝手に洗ってくれるとかね、そしてざわ子を裕貴を付け狙うカマイタチも、思わず収穫に参加しちゃって、ほんと、なんだろう、この楽しくて仲良しな面々。そして仕事のお礼でもらった蜜柑、それを母に送る。そんな裕貴の気持ちもまた嬉しい、そう思えたんですね。

『課長と私のおかず道』、保志くん、ちょっとずつ仕事に慣れてきたけど、まだまだ至らないところ多くって、南条課長からやりなおし命じられたりしてるんですが、それでももう課長のこと怖がったりはしないから以前みたいなことはありません。さて、新しく登場人物が加わった模様です。椎名さんなる男性。保志の同期? 南条課長も知っていて、人懐っこい新人とのこと。この彼が、どうやら保志に興味を持ったみたいで、ええーっ、保志と南条、ふたりのおかずを介した仲良しものだけではすまないのかー! なんか軽くて、いけすかない? そんな風に思ってしまうのは自分が男だからかも知れませんが、その彼が南条課長と保志の間に介入してきちゃったりする!? でも全然料理できないっていう彼が、ふたりのおかず談義に割り込めるものなんでしょうか!?

『ちんまり経理のヒメ先輩』、これ、面白いですね。タテグイチヤナギ、親戚の建具屋に就職することになった若林秀樹。この会社には厳しい経理担当者がいまして、これが中学生の女の子。セーラー服なんて着ちゃって、そんな子がばっちりしっかり社用の電話をさばいちゃう。社長は一柳幹大。その娘陽芽が経理担当者。娘だけあってか、社長にびしばし厳しくって、この彼女、12歳という、その年齢聞けば、なんかすげー! って思っちゃいますよね。電話もばっちり、事務もきっちり。二十過ぎた、いや三十目前の男が12歳に仕事の指導なんかされちゃう、そういうの悪くない。しかし、真面目でしっかりの陽芽と、わりかし駄目っぽい秀樹との仕事の情景。はたしてどうなるか。とりあえず第1話は好感触でしたよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第25巻第8号(2016年8月号)

2016年6月21日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2016年8月号

『まんがタイムきららMAX』2016年8月号、先日の続きです。

『魔法少女のカレイなる余生』、実にいいですね。面白いし絵は奇麗だしキャラクターは可愛いし。今回はリラがクローズアップされまして、ひきこもりの彼女。しじまとふたりでお買い物、その帰り道で悪態ついたら、手を離しちゃいますよ? しじまにそういわれて、ほんと、そこまで泣くほど!? 昔よりマシになってるんだそうだけど、それでも全然外に出られないリラ。彼女の問題をなんとか克服させようと、ゲームショーでもってモチベーションを誘導してみたり、また苦手を改善する案出していったりと、一連の展開面白くて、まあ、それでもうまくいかないんですけどね。他の元魔法少女の面々の昔話、それもいろいろアレでして、洒落になってなさそうなミミの昔話。対して夢も希望もあったもんじゃないささりの話。面白かったんですが、それでもやっぱり、催眠術で素直になったリラのあの可愛さ、あれが強烈も強烈で、結局全部リラが持っていってしまいましたよ。

『すくりぞ!』、星野先生をスクール・リゾート部の顧問に引き入れましたよ。というか、生徒の奇行が気になって調べてみたら自然と辿り着いた、そんな感じ。しかしね、部室、リゾートだパラダイスだユートピアだ、そんな風に語られてきて、そんな風に私も受け取ってたんですけど、先生の目から見たあの絵! 学生寮! というか、なんだ、これ、わびしいよ! 布団が、布団が、万年床にしか見えない! 帰ってきた部員たちから隠れようと布団に潜りこんだ先生。そしてその存在に気づいた寝子。おお、あの目だ! また、あの目だ! ほんと、この寝子、味わいあるなあ。いいなあ。そして布団をめくられてしまった先生。なんなの!? 抱き枕の絵みたいになってるよ! ともあれ、先生、うまいことまるめこまれて顧問をひきうけることになって、そしてなんだか恥ずかしい目に! そうかあ、先生さっそく怒られてしまったんですね。ほんと、パレードの絵面、なんともいえんものありました。正気の人こそつらい現場だ!

『どうして私が美術科に!?』、街に出て写真を撮りますよ。そういう今回、皆の私服、それぞれの個性など見えまして、なるほど面白い。というか、黄奈子さん、パジャマって! 周囲、どよめいてるし。しかもこれ常習なのか。すいにゃん先輩もいろいろアレで、突飛ないいわけ、最後のぎりぎりで力尽きるところ、ほんと面白かったです。好きなものを撮影する。それはいいのだけど、その好きなものを決めあぐねている桃音。すっかり追い詰められたみたいになっちゃってたんですけど、一日皆で遊んで、それで彼女のこれと見つけた好きな場所。ああ、これ、ほんと、いいですね。蒼のこれと決めていたものもよかった。そこに桃音の発見あって、ぐっとエピソードがしまった、そう思います。で、すいにゃん先輩で落ちるんですね!

『TCGirls』、これ面白いですよ。新連載となって、しっかり固めてきました、そんな感じがします。主人公小柴アン、TCGが好きで、それが講じて店員なんてやってるんだけど、なにしろ自由で、勝手にティーチングサービスとか繰り広げちゃう。店長葉波シオンは、仕事はちゃんとしてるけどTCGについては明るくなくて、そして常連の御厨メイ、TCGの実力者。今回はTCGのカード、その価値や価格づけなんてのが語られたわけですが、それがTCGというものの説明としてしっかり機能しながら、ちゃんと面白いというのですからとてもいい。主にアンがおかしいんですけど、強いカード、いいカードが欲しい。それでお金がどんどん出ていくその厳しさが、めちゃくちゃわかりやすく図示されて、ついには金銭感覚が壊れてしまう! うん、でも、アンの気持ちはよくわかる。なんというか、もういーやー! どうでもいーやー! みたいになっちゃいますよね! あかん、あかんわ……。メイの強運を前に打ち拉がれるのもおかしかった。うん、そういう気持ちもわかる……。そしてカードの価格変動。それを予想して、いいカードを安値で入手する。あー、きっとアンの予想、これが裏目に出るんだろうなあ、そう思ったらまさしくそのとおりで、ほんと、アン、気の毒で、おかしくって、最高でした。そして、うん、TCGはやめとこう。そう思う私でした。

『夢見るプリマ・ガール!』、ダンス部、文化系であったりもするんですね。運動部と信じて疑うところがありませんでした。前回、生徒たちに放っておかれた先生がすねてるのね、あれ面白かった。クールに見える先生なのに、いろいろ可愛いところあって、あのSNSでのスタンプとかもね、実によかったです。そして今回はあいがバレエからヒップホップに移行した理由それが語られて、ああ、これはちょっとつらい話かも知れない。ありたい自分ではあれなかった。理想の自分に追い付けなくて、それがつらくなってしまったという話、これは確かにいたたまれない。理想が高すぎたっていうのはコメディタッチでシリアスをやわらげようって配慮でしょうけど、実際なにかに打ち込む人には、ありたい自分と現実の自分のギャップ、それに苦しむという瞬間が避けられない、そう思うからこそ、あいの心情、つまされますよね。しかし、けれど、みゆはいたらなくともずっとバレエを好きでいつづけていて、その真っ直ぐさ、純粋な気持ちがあいにとっては宝物みたいな思い出になってるんですね。そしてあいとみゆの和解? さらに仲が深まってというこのラスト。あいの心のわだかまりも溶けたようで、ええ、いい表情見せてくれましたよ。

  • 『まんがタイムきららMAX』第13巻第8号(2016年8月号)

2016年6月20日月曜日

『まんがタイムファミリー』2016年8月号

『まんがタイムファミリー』2016年8月号、先日の続きです。

ダ・ヴィンチ系女子高生』は、なんだか恋の予感!? と思わせて、当然そんなわけありません。クロナカ、老いたダ・ヴィンチから自分の知らない自分とのこと語られて、ああ、ということはこれから先もまだまだタイムスリップするわけか! などなど困惑しとる次第。しかし、白髪だなんだいわれてもポジティブに、前向きにとらえようっていうんだから、クロナカさん、お強いです。今回の歴史的なお話は、フェレンツェにて活躍していた建築家、シモーネ・デル・ポライオーロ。なるほど、アントニオ、ピエロという画家の従兄弟が有名。本人はあんまり有名じゃなかったのかな? 調べてもあんまり情報出てこなくて、でもミケランジェロが褒めた教会作ったりしてるって。イル・クロナカっていうあだ名、その由来がまさかクロナカにあったなんて! っていうのはまあフィクションとしましても、この時代の建築に対する視線、ダ・ヴィンチ個人の考えかも知れませんけど、そうしたもの見えたり、そして建物崩れても思し召しですますとか、おお、神様の時代かあ。ルネサンスとはいえ、まだそうした考え方、発想が主であったんですね。こういうトピック、面白かったです。

『おしかけツインテール』は、サンタクロースとかクリスマスとか、全然信じてない、まさしく現実派である花梨のですね、ちょっと夢見たり、欲しいものあったり、そんな隠された、封印された子供の面が現れた、そんな話であったんですね。この家では、むしろ大人が楽しみたがっている。それをいさめる花梨だけど、大人気ない大人たちがあの手この手でプレゼント作戦を敢行して、ほんと、大人たち、楽しそう。そして花梨のクリスマスですよ。ああ、いい子だなあ。世話になってる俊郎のこと、感謝してるって、けど素直にはいえないって、そんなところ無理してて、だからこそでしょうね、欲しかったプレゼントが届いたこと。そして風のいたずらが見せてくれたサンタクロースの空を横切る姿、これが花梨に夢を信じさせてくれたこと、素晴しいと思った。ほんと、感動的でありました。素敵なエピソードだったと思います。

『役職名はお嫁さん』、面白いですよ。今回は美如さんの姉が登場。そうか、キャバ嬢をなさってる。仕事の接待でいった店にお姉さん、瑠美さんがいて、いや、ほんと、このお姉ちゃん、最高じゃないですか。妹大好き。いろいろ駄目な人で、妹に世話されたままその一生を終えたかった人。久しぶりに妹にあって、嬉しそうなのはいいのだけど、甘えちゃって、それで愚痴とかもいっちゃって、けどなんか奔放で気持ちのいいお姉さんだなあ。オムライスが食べたい、そういっておねだりするのおかしいなあって思ってたら、そこに加えて、お姉ちゃん大好きって書いてね。もう、ほんと可愛らしい。というか、陽大が思いっきり張り合うのもおかしかったです。しかしこのお姉さん、面白い、甘えっこ、けどそれだけではない、そんな感じもさせてくれて、いや、基本的にがっかりお姉さんなんですけどね、少なくとも美如のこと思って、いろいろ考えてくれてるというのはよかったですよ。ほんと、いいお姉さんです。

『あまてる!』は皆でプールに遊びにいきますよ。しかし、水着になる、お腹があれなことがバレる、焦ってる桜が面白くって、あと3日でなんとかするって、無理無理、どう考えても無理だから。プランクっていうのがあるんですね。これ、やってみようかなあ、とか思ったけど、多分無理だ。自分は筋力なさすぎて、桜どころじゃなくヘバると思います。そしてプール当日。水着可愛いね、っていうのはいいとして、横並びに手を繋いで流れていくところとか、すごくいい。いつもながらといいますか、楓の泳ぎのコツの参考にしにくさとか素晴しい。こうした人の娘たちの楽しい情景と、神様たちの会話、その対象も魅力的で、ああ、人の世界のものを直接食べると、神でいられなくなるのかあ。こうした話、よもつへぐいの話とかね、うまいこと盛り込んで、日常であり神様ものである、そうした味わいをうまく出してくれていたと思います。

『かしこみかしこみ』はムクと山椒がスパイごっこをやっていて、おや、最近はエージェントなんですね。大人たちがショック受けてるの面白いなあ。そしてエージェント69に依頼ですよ。これを届けてほしい。荷物を渡されて、傾けたり落としたりしないでねという言葉に危険物想像して、そして暗号! ちょっとずつ解読して、目的地にたどりついて、そしてわかる真相。お弁当かー! 暗号っていうのがくせ字ってのはなんとなくでもわかりましたよね。このちょっとの誤解で日常が特別になる、その様子は本当に魅力的で、楽しい読み物でありましたよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第34巻第8号(2016年8月号)

2016年6月19日日曜日

『まんがタイムきららミラク』2016年8月号

『まんがタイムきららミラク』2016年8月号、先日の続きです。

ビビッド・モンスターズ・クロニクル』、海辺での狩りの話、続きでありますよ。やたら強いヤドカリにキャロがやられた! そう思ったら、続いてチェリもやられてしまって、ああ、これはもう駄目だ。でも、これ、ゲームならではといいましょうか、呑気でしてね、死亡状態にある人がのんびり雑談しながら観戦してる、その温度差がすごく笑えます。キャロのプレイヤーとしてのレベルアップもあり放置されるチェリもあり、そして見つけた洞窟の中、くだらないこといってるのがすごく楽しかったんですね。チェリさんの語るこのマップに伝わる怖い話。けどそれに対してBotを疑ってるあんこですよ。やっぱ、いろいろ見て知ってる古参は見どころが違うなあ。今回はそういうネトゲならではの話あり、オブジェクトに引っかかるってのもそうですよね、面白く読みました。ところで、やっぱり今回は死に戻りするんでしょうか。

『にじいろエネルギー』、いいですね。運の悪い陽菜。この子の不運の連続、またそれらに妙に慣れてしまってる様子がよくって、そんな陽菜のこと面倒見てくれてる葵のこまごました働き、これも実によくって、それにふたりとも可愛いんですね。これ、なんだろう、すごくほのぼの。オーラのあの子らも可愛いし、気にいっていますよ。陽菜と彼女のオーラの生命線握ってるといっていい教会のふたり。ふたりともに個性的というか、なんだかいろいろ油断ならぬ感じがね、特に姉の方ね、これもいい味だと思います。さて、今回はオーラの彼女と親睦を深めます。かくれんぼする。それでちゃんと見つけてもらって嬉しそうなオーラの子、うん、とてもよかった。で、名前がつきました。葵のオーラはヒマワリと、そして陽菜のオーラにはシエルとつけられて、ああ、シエルの名前にこめられた思い、願い、これが素敵でした。自分のことでもあろうけれど、それ以上にシエルへの思いが伝わる。そんな陽菜が素敵でした。

『音無さんは破壊神』、神様がいろいろ駄目だなあ。神の力を取り戻すために口移しの儀に及ぼうという神様。それはいいんだけど、48分間キスをするって、いや、ほんと、改めて思うんですが、難易度高すぎない!? そのための手段、いろいろ講じてはいるんだけど、どれもうまいこといきそうに思えない。それ以前に、不用意すぎますよね。見るからに怪しい行動するもんだから、すず、やしろのふたりに簡単に阻止されて、というか、そんだけ簡単に阻止される神様も神様だというか、弱ってるんだなあ。それに神様、いろいろ情報与えすぎというか、この隙の多さ、見事でありました。そして天使の人。反省したんですね。すごく素直な感じで、またとても協力的で、実によいと思います。魅力的。で、神様と一緒に寝惚けたいりすの報復受けてるのね。たんこぶつくっちゃって、ああ、不憫なんだけど可愛いなあ。

『あじさいプラネット』、いいですね。というか、この雰囲気がとてもいい。晴奈と風花とのなにげない会話からスタート。晴奈の可愛いもの好きといいますか、人のよさそうな感じ、ここで一旦提示されて、そして東堂蓮、凪ふたりに対する態度、あの怖い目ね、でもすごく親切なのね、ああー、誤解を生んでますね。そういうギャップやちぐはぐがよくよくわかるから、読んでいてとても面白かったです。この誤解は後半でちゃんと解消されるんですけど、それまでの蓮、凪ふたりの行動、いや蓮かな? この子の行動が晴奈に疑問とかプレッシャーとか与えてね、ほんとなんだかお互い様。しかし蓮さん、雨音の匂いとかわかるんですね。すごいなあ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第5巻第8号(2016年8月号)

2016年6月18日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2016年8月号

『まんがタイムきららMAX』2016年8月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。高校生組の4人がね、うさぎパーカー、ええとパジャマかな? 着ましてね、ぎゅっと重なっているのでありますよ。一番下にリゼがきて、その上に乗ってるシャロがもうとても嬉しそうにしてる。シャロの隣には千夜があって、そしてその上にココアさん。わーってリゼにのっかっていきましたよ、そんな具合、ちょっとやんちゃ? な感じも悪くないですよ。

『こみっくがーるず』は翼がメインですよ。学校で原稿ケースをなくしてしまった。肌身離さず、授業中も原稿に取り組んで、なのにそれをなくしてしまっていた。って、待って、3、4時間目、寝てたんじゃん。原稿ケースをめぐってのアクション、忘れものコーナーに小夢のものがいっぱいあったり、虹野先生が感情移入しつつやたらはりきって探してくれたりと面白かった。見どころは昔の原稿ケースが発掘されたあそこですよ。昔の漫研の原稿。ゆるい絵、欄外に背景てきとー(笑)とかコメントがはいってるのが、もうほんと昔の流儀って感じで、あ、先生が赤面なさってる……。このリアリティ、最高ですよ。そうなんですよね。昔の漫研の漫画って、こんな感じの多かった。そして最後に発見された翼の原稿ケース。持ってきてくれた美しい人。え? どなた? と思ったらフーラ先輩! いや、しかし、ほんと、いつもそうやってたらいいのに。ものすごい美女ではありませんか。底知れない人ですよ。

いちごの入ったソーダ水』は下級生にスポットライトがあたって、悲壮感溢れる杏奈ですよ。もうすぐ受験。結果が出るまで月とあわない。それをいうだけのことが、いえない。ああー、乙女心だ。月サイドでは、もうじき生まれる弟妹。名前は自分がつけるといってた月だけど、いざ自分が考えるとなると簡単にはいかなくて、それで思う母の気持ち。考えて悩んだ末に月? みたいな感じでもあるけど、それはそれで愛情を感じているようでもあって、とてもいいシーンだったと思います。そして杏奈、月からのはげましうけて、もう本気を出すっていっちゃって、涙ながらに、いや咲太郎の介入あってようやく姉御断ちの決意を月に伝えることができた。咲の頑張れよ。シリアスな風に見せて、ちょっとドキッとさせて、いや、台無しだよ! うん、それでこそ咲太郎だ! ともあれ、杏奈、ぜひとも頑張って欲しいと思います。この子が迷迭香に入ったら、またそれはそれでおかしな騒動が期待されますよね。

『はんどすたんど!』は、階段をマット押して登る面々ですよ。遠くから、なにやってんだろって風に見ている生徒の存在がリアル感かもしだしてよいですよね。体育館が使えなくてもできる練習がある。廊下でできることもあるからって、マットを出してきてるんですね。でも、これ、2階とか3階とか、転がしていくの、大変だ! 部室に置いたりできないのかな? とか思ったけど、まあ無理なんだろうなあっていうのと、仮に置けたとしても、出して片付ける手間はかわらないんだろうなあ。ななみのわけわからん妄想、あれおかしかった。アクションゲームみたい! 対するひなたの不安。ななみが飛ばされてるし! おかしいなあ。今回は姿勢をなおしていきます。ななみがひどい! いや、いつもどおりなんだけどさ。ピシっとする。具体的にはつま先立ちする。そうか、普段からこうしてたらいいのか。自分もやってみようか。でもって、つま先立ち意識することで、伸膝前転当たり前みたいにやっちゃうななみ。失敗してるいちごガール。もうおかしくって、ななみ、伸膝後転も成功させて、けどケガにつながることもあるから気をつけろって、先生がちゃんと指導してくれてるの、これがいいなあって思いました。そして最後にロールケーキのネタがまた帰ってくる。これ、最初の登りの時のね、普通に思って見てたんですけど、まさかここでリピートされるとは思いもしませんでした。

『ペンにまします神サマの』、冒頭に語られる常識こそが恐ろしい、教訓話を思わせる導入になにごと? と思ったら、本編ですよ、ぽえむさんがお怒りです。ペコにデスピロッテ、ふたりともに常識がなさすぎる。そういって怒って、カンベンしてくださいって、気苦労耐えないその様子、御苦労様です。ファンタジー世界からきたふたりとは違って、この子だけはリアル寄りの世界からきたんですもんね。そんなこと思ってたら、後半、どんどん風向きがおかしくなっていく。え、なにその展開! 驚くんだけどさ、けどなんかこれがおかしくってさ、たしかにヤマンバメイクとかはやりましたけど、その後に美白ブームがきますけど、まさかその背景にこんな壮大な出来事があっただなんて! って、ないよ! ほんと、これ、この人を食ったところ、最高だと思う。ほんと、なにがどうなるか、油断ならない。ほんと、最高でした。

『その日暮らしの占い師』、ゲストです。通りすがりの占い師。見るからに困窮していて、そんな彼女が和菓子屋の新メニューをどうするか、その口論に介入していこうっていうんですね。金ヅル発見!! って、ひどい! 悪い人だ! 子供の頃の経験で、人の心に寄り添うことでお金をせしめたり、そうした旨味を覚えちゃって、それ以来、占いでもって姑息な稼ぎをしてるっていうのか。いや、そうしたいと思ってるだけで、実際にはうまいこといけてないみたいですね。占いといって、適当なことばかりいってる。悩みを聞くように見せて、実は全然聞いてない。底の浅さが見事にばれて失敗、逃走。って、その日暮らしさえもちゃんとできてないじゃん! ほんと、駄目さが光るヒロインでした。

  • 『まんがタイムきららMAX』第13巻第8号(2016年8月号)

2016年6月17日金曜日

『まんがタイムファミリー』2016年8月号

『まんがタイムファミリー』2016年8月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』チエちゃんがメインとなりまして、これはプールですか? スクール水着、しかも白を着ましてね、浮き輪に乗っていい笑顔であります。『おしかけツインテール』花梨もスクール水着、こちらは正統派、いわゆる旧式でありますね。そして『牧場OL』野花さんも水着、なのかな? これ。ともあれ、なんだか紺色で可愛いですよ!

『白鳥くんはいつも崖っぷち』、楯山ヒロコの新作です。孤独を愛する、いやどうなんだろ、白鳥くんが主人公。なるほど、授業でペアを組まされる、それが苦手なのか。人見知りなのか。人間関係、うまくいかんのか。でもすごい美人で、人気はある模様。考えすぎて、チャンスを逃がしたりもしばしば、っぽいですけどね。そんな彼女が、教師の紹介で古書店にてバイトすることになった。しかしその店がなんの因果かブックカフェに改装してしまい、店長も寝耳に水、ふたりいきなりの状況に困惑しながらなんとか初日を乗り越えるってんですが、白鳥さん、妙に有能で、人前は苦手、でも人が苦手な人たちのことはよくわかる。分析力も抜群でという、このあわない仕事に直面させられて、なお有能! っていうのがおかしくて、また活躍を楽しみにしてしまうって塩梅なんですね。

『ふみさんちの大黒柱』、新作です。文野さんちはほかほかファミリー、みたいなノリではじまったと思ったら、いきなり吐血!? お父ちゃん、死んだ!? ついに死んだ!? って、これ、トマトジュース……。なるほど、子沢山。にあちゃん、みいちゃん、りーち、そしてりりちゃん。りりちゃんが長女? りーちが末っ子で長男? 物書きで、働いてはいるんだけど、いろいろ問題ありなお父ちゃん。今回もトマトジュースこぼして布団汚して、けどそれ、理一のおねしょとご近所さんに誤解されて、くつじょく……。ああ、りーちくん、強く生きよ! 父がよれよれだから子供たちがしっかりするのか? そうしたご家庭の状況。わりと厳しい娘に息子の物言いが、なんだかとてもいいですね。ああ、そうそう。犬か猫かわからんゆきっていうのもおりますよ。え? なにもの?

『ツッコませていただきます!』、ゲストです。これ、面白いですね。若手芸人のマネージャー、水沢さんは大人気。ちょっとでも担当している芸人コンビの知名度をあげたいと出演したテレビ番組で、なぜかマネージャーの知名度があがってしまった。ライブのお客も水沢さん目当て。芸人ふたりはこの状況が面白くないようで、けど、このふたり、山城も加賀も水沢さんに頭が上がらないっぽいところがいい感じなんですね。水沢さん、芸人好きがこの業界に入るきっかけとなった人。コント志向の山城、漫才志向の加賀、それぞれの個性を把握して、びしばし問題点を指摘していく。って、あんた、師匠か! それで自信なくさせちゃったりして、けどちょっとしたことで角つきあわせちゃうふたりを、なんとなくうまいこと仲直りさせてと、そんな水沢さんの仕事ぶり。大変いいと思いました。ほんと、水沢さんの駄目出し、説教。それが嫌味なく感じられるのは、この人の普段のあたりのやわらかさ、人となりのためなんでしょうね。

『ネガ・ポジ』、ゲストです。これ、いいですね。失業して妹明里と同居することになった姉美月。失業したっていうのに全然落ち込んでなくって、むしろどんな状況も前向きにとらえて、持ち込んだ大量の荷物もいきいきフリマっぽいノリでもってお金に変えちゃうし、明里の失敗もいいようにとらえて、こういうのとてもいいなあ。見てるだけで、すかっとして、気持ちいいですよ。美月がポジティブなら明里がネガティブ? かと思えば、そこまでのことはなくて、ちょっと心配性なくらい? なんでもよくとらえて、あっけらかんと、気楽? 考えなし? にチャレンジして落ち込むことのない美月があんまりにすかっとしすぎてるから、普通の明里がネガティブに見える? そんな感じにも思えますよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第34巻第8号(2016年8月号)

2016年6月16日木曜日

『まんがタイムきららミラク』2016年8月号

『まんがタイムきららミラク』2016年8月号、発売されました。表紙は『うらら迷路帖』から千矢さん、めずらしく洋服、脇まわりとかゆるゆる。ドレスは深い紫、夜思わせる色合いに星が川となって流れている、そんな素敵な装いなんですね。空から吊るされた星のオブジェが可愛く、千矢も星のクッション抱きまして、星に願いを、そんなイラスト。素敵な表紙です。

うらら迷路帖』は九占塾は椿先生の教室で、誰がリーダー、学級委員長をやるか決めるお話。臣がですよ、やる気見せてくれるのはいいんだけど、時給はいくら頂けるんですか? おおう、そうだな、この子はお金に困ってた。まとめ役と聞いてやりたがる千矢だけど、紺の想像する千矢委員長が酷くっておかしかった。順当に話が進んで、紺あるいは臣に決まるんじゃないかという展開。紺にとっては実家である巽屋。そこで将来を嘱望されていたである臣を思えば、嫉妬する気もわいてくる。それで勝負をしようという話になるのね、紺の意地、紺の認めてもらいたい気持ち、なかでも母に対する気持ち、それがうかがえて、とても面白かった。そう思います。けど、結局委員長はノノでした。ニナの話とかもあった今回。充実でしたわ。

『カラフル・マキアート』、お、トコについてのエピソード。なのかな? ただのマスコットかと思ってたら、そういうわけでもないということがわかります。千波がなんとなく通じあってたりする。らしい。そして魔法少女の能力もろもろ? に影響及ぼしたりもできるんですね。その魔法少女の新能力会議がナンセンスでおかしかった。花乃香が自分は赤なのだから火とか出したい。熱く語るんですが、ああー、戦隊ヒーローに影響されてるのか。でもってそれで、それぞれ自分にどんな能力が欲しいか、各自自由にいいあうんですけど、栞の水に対する執着! 水道代が浮きますし! なんという庶民的な……。けど極めつけがイエロー千波で、なんと、カレーか……。カレーを出したいのか。今どきのイエローはカレーとか食べてませんよ? ともあれ、こうした話、適当に盛り上がって楽しかったね、それで終わると思ってたんですけど、まさか本当に出せるようになったようで、え? カレー食べ放題!? それはいいんですけど、委員長、水をあけられてしまいました! ああ、委員長、お可哀そう!

『しましまライオン』、おお、どんどん仲間が増えますよ! まこが夢に見たシマウマ時代のこと。友達のキリンとお話していて、それで翌日のフリートークのテーマは動物時代の友達。そうか、いおんは友達いなかったか。それはいいんだけど、えりな、いわなくてもいいこといって自滅するタイプだなあ。神様の手違いですってよ。人になることを特に望んではいなかったキリンのりんがですよ、人になってやってきてしまった。背の高いお姉さん。千鳥の倍くらい背丈があるんだ! 神様やってきて、手違いでした、すぐに動物に戻すとかはできません、平謝りで、でもこれで草食、肉食の比率、是正されますね。いや、まだ肉食の方が多いんですけどね。葉月凛奈が彼女の新しい名前。まこにとっては嬉しいハプニングですよね。けど、凛奈、ハイエナ、ライオン、ワニに取り囲まれることになって、帰りたい! 恐慌状態! めちゃくちゃ面白いな! でも、ほんと、気持ちわかるよ。どんどんにぎやかになるまこの周辺。凛奈も明るくて楽しくて、ちょっといたずらっぽい? シマウマのぬいぐるみに話しかけたりね。ともあれ、これからなお面白くなりそう、そう思わせてくれる今回でした。

『ラストピア』は島のお祭りです。リッタさんもどうぞ参加を。オーナーさんが誘ってくれるんですね。せっかく島外からのお客さん、リッタがいるんだからとはりきるオーナー。お客さんだから気にえず楽しんで。お客さんだから、お客さんだからと、それがちょっとリッタに疎外感与えてたみたいで、せっかくだから自分もなにか手伝いたいって思ってたリッタ。雑貨屋さんで灯籠作りしてみたりね、そして当日は食べ物もくもく食べたりね、自分なりに楽しみを見つけていたみたい。けどお酒飲んだら本音が出る。よそ者扱いはさみしい。自分も準備をがんばった。これで島の一員になれたかって、こうしたこと、いわない感じの子でしたよね。お酒の力もあったとはいえ、こうして皆に思ったことをいえるようになったこと、距離が近くなったんだなって思ったんですね。リッタの本音を聞いたオーナーも嬉しそうでね、酔ってたの、あれフリだったんですか? ええ、最後のお願いもとても素敵でした。

『ハロー☆しーきゅー』、ゲストなのかな? 2号連続掲載だそうですよ。ひきこもってる女の子、椎名まほる。学校にもいってなくて、友達もいなくって、けどさみしさだけはつのるっていうのですね。そんな彼女がみつけたもの。お、無線機。なるほど、シーキューシーキュー。興味のままにさわってみれば誰かと通信が繋がって、これが新しい出会いだったんですね。同じ学校の子、宇宙人との交信を試みてる。って、これ、ハムの漫画じゃなかったのかーっ! そういや無線が繋がった時、宇宙人ですかって聞いてたな。かくしてまほる、ちょっと強引に登校させられて、そして謎の部屋につれていかれて、そこには大量の無線機が! これから、彼女ら、宇宙人探しに没頭する? それとも普通にハム? わからん! 次号を待たねばなりません!

  • 『まんがタイムきららミラク』第5巻第8号(2016年8月号)

2016年6月15日水曜日

敗者復活戦!

 ああ、面白い。『敗者復活戦!』。辻灯子らしさがここでも如何なく発揮されてと申しましょうか、個性的でマイペースな女性たちが大活躍する、そんなお話。舞台は古書店ゆかし堂。古書店社長の孫娘、びっくりするような美人でけれどいろいろ残念な月穂サマに、電撃JK通称ニーナ、新名一水。そしてニーナの友達、しっかり者の長谷川夕記。皆それぞれに、いや夕記ちゃんはそんなことなんだけど、この子はいろいろよく気がつくし、なんというか微妙にがめついんだけど、でもそれはしゃあない、ええと、皆それぞれにアクが強めのお嬢さん。そのやり取りも軽妙で面白く、ああ、辻灯子漫画はよいなあとあらためて思える、そんな漫画でありますよ。

この漫画、なにがよいかって、やっぱり登場人物がチャーミングなところかなあと。主人公はニーナですよね? この子の、いろいろとぼけてたり、甘えんぼうだったり、電気発したり、けれど底抜けに明るくって、笑顔も愛らしくって、本当、愛されて育ちましたっていうのがよくわかる子。見ていてなんだかうきうきする。夕記も、ちょっとクールで面倒見がよくって、けれど結構大変な状況にあるといえばあるんだよなあ。そういえば月穂サマもだな。マイペースで皮肉屋で、駄目なところもいろいろあって、最初なんかはキツい人だなあ、みたいに思ってたんだけど、なんでかいつしか可愛い人だなって、愛らしい人だなって思えてきたんだったっけ。

この可愛い、愛らしいというのがね、辻灯子の描く人独特のそれで、『愛燦燦』の歌詞ではないけれど、時にうまくいかないところがあったり、いろいろわだかまり残ることがあったりしても、それでも日々をその人なりに頑張って、ベストじゃないかも、ベターでさえないかも、それでもその日その日を暮らしていく。そうすれば、ささやかな喜びも慰めも見つかるかも知れない。そして、そうした時に見せる笑顔のいじらしさ。

辻灯子の漫画には、そうした人の暮らしの機微が、ちっとも大げさにでなく、悲愴感なんて微塵もなく、晴れやかに、のどかに描かれていて、それだからこそ、その人の人となりに愛らしさがふわっと軽やかにただようのだと思っています。泣いたこともあるかも知れない、悔やんだこともあったかも知れない。やりきれないって思ったことも。けれど、そうしたことは今のおかしみ、明るさ、ほがらかさ、あるいは人の悪さの向こうにかすんで見える程度にとどめられて、けれどただ底抜けに明るいわけじゃないっていうのもわかるから、その人たちのことが、愛らしいと、愛おしいと思えてしまってしかたないのです。

この本のタイトルの『敗者復活戦!』って、なにが敗者でなにが復活なの? 月穂サマ、敗者? 最初はなんともわからなかったのですが、途中のエピソードで社長がその言葉に触れるんです。それでなんとなくでもわかってきて、ああ、いいタイトルじゃないですか。ええ、古書がそうであるように、人もいつもそのようにあれれば、救われる機会があるならば、それはどんなにかよいことだろう、そんな感想抱いたのでした。

ああ、そうそう。本編途中に懐かしい人、ええ、これゲスト掲載時のボーナスみたいな話ですね、あって、いろいろわくわくさせられたわけですが、カバー下のおまけですよ、ここにも、ええーっ、あの人たちが! ほんと、この漫画、嬉しいこといろいろしてくださいます。

  • 辻灯子『敗者復活戦!』第1巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2016年。
  • 以下続刊

2016年6月14日火曜日

となりで。

 『となりで。』、大変残念なことなのですが、『まんがタイムきらら』8月号で完結との告知がなされていて、だから多分、この1巻が最終巻です。金髪も美しいえりなちゃん。お隣さんはおえかき教室をやっていて、同い年の女の子、ひよりと仲良くなりました。ひよりも絵を描きます。えりなも、内緒にしていたけど、漫画が好きで、いろいろ描いたりしてました。ジャンルこそは違うけれど、絵を描くのが好きというふたりが仲良くなって、家はおとなり。学校も同じクラス。毎日の暮らしやいろんなイベントを、一緒に経験していく。そんな漫画であります。

ひよりとえりな、ふたりがすごく仲良くなって、その距離も近くって、そういう様子も微笑ましくって面白いのですけど、ふたりの周囲の人たちがより以上に面白くって、ひよりの姉妹、姉のひびきは自信たっぷり、かっこいい系のお姉さんで、抽象画を専門とする画家だったりね、そして末の妹ひなたは、見た目ちんまりして可愛いんだけど、怒ると姉ふたりをだまらせてしまう家庭内の実力者。学校では、元気なまつりにしっかりもののゆづが楽しいし、家に帰ればえりなのお父さん、お母さんがちょっとしたことでもイベントにしてしまう。こうした個性的な登場人物とともに、ひより、えりなが、毎日の日々のもろもろを、なんでもないものにしない、わーっと楽しいものにしてしまう。自然と楽しみ、面白さを見つけていってしまう。そんな様子がとても魅力的だったんですね。

プールの回に登場したお姉さん、ひびきの友達、さつきがなんだかすごく気にいってたんですよ。ほんと、クールを絵に描いたようなお姉様で、なんだけど年下の女の子が大好きで、ひより、ひなたからお姉ちゃんっていわれて我を失ったりね、プールで水をかけあって遊んでた時に、自然とひよりチームに入っていい笑顔見せてたりね。ほんと、あれは楽しかった。

楽しいエピソード、多かったのですよ。えりなの父がひびきの絵のファンだったりね。よろこぶといつも以上に輝きを増す父とか、そういうちょっとテンションハイめなところが、読んでいておかしかった。これはもちろんえりなの父だけじゃなく、ひより、えりなをはじめとする女の子たちも、ものすごくいい表情、笑顔を見せてくれる。ああ、今、楽しんでる! 目の前のこと、とりくんでいることに一生懸命で、時に大変だったりすることもあるけれど、その気持ちのもりあがって、ふくらんでいるところが自然と表情、態度に溢れてくれば、読んでる私にも彼女らの感情が確かに伝わってくると思われました。ふっと笑みがこぼれて、ああ、いいなあ、面白そう、楽しそうって思わせてくれるところのある漫画だったのですね。

単行本、巻末の描き下ろし。ひより、えりな、まつり、ゆづ、ひびき、ひなた、各人を大きくイラストにして、そして四コマで人となりを紹介する、そうしたところ見れば、皆、本当に魅力的なキャラクターだって思わされて、ええ、終わってしまうってことが寂しいんですよ。

  • 如月瑞『となりで。』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2016年。

2016年6月13日月曜日

『まんがタイムジャンボ』2016年7月号

『まんがタイムジャンボ』2016年7月号、一昨日の続きです。

『ヒゲとセーラー』、修学旅行で京都にきました。それで女子が朝からボロボロっていうのがねよくって、ああ、夜に恋バナだなんだで、ネタもないのに、いや栗栖くんはあるのか、ともあれ、わいわいやってたら寝不足、寝坊で、支度どころではなかったっていうんですね。でも、ぼさ髪、可愛いよねえ。よく知らない朱印帳のこと、先生がここからはじめればいいんじゃない? って、ああ、いい先生ではないですか。自分もかくありたい。京都市バスが登場ですね。番号によって行き先が全然違うんだ! って、え? 京都以外でもそうじゃないの? ともあれ、京都の市バスがややこしいのは事実で、ほんとわけわからない。同じ名前の停留所がいくつもあったりしますしね……。紅葉の季節なんですね。紅葉をきっかけに、父母とのこと思い出す初。ああ、市井くん、いいじゃないか。ええ、この修学旅行、皆の距離、少しずつ縮めて、そしていい思い出をたくさん残してくれたみたいですね。

『江戸の蔦屋さん』、江戸三美人だそうですよ。妹お歌から聞かされて、さっそく見にいく歌麿。これ、当時の風潮、はやりなんかを取り上げて、かと思ったら、気軽に会いに行けて手が届きそうってトコがミソだな、今の風潮も重ねた風でもありまして、ああ、いい感じに江戸の昔を身近に感じさせる、そんな工夫がとてもよいです。さて肝心の三美人、どこもかしこも大行列で、会えるなんてちょっと無理。遠くにちらりと眺めるのが関の山で、すっかり不貞腐れてしまった歌麿。そんな彼を奮起させる蔦重の一言、ナイスでしたよ。歌麿のやる気を出させ、かつ絵を描かせることで自分の利益も確保する。なかなかさすがにしたたかであります。

『シコふんじゃえば?』、面白いですよ。舞が彼氏が欲しいとかいってます。ターゲットはもちろん力士で、どうしたらいいか。国技館でバイトする。いろいろ画策しましてね、こうした舞の恋愛事情をコミカルに描きながら、国技館での仕事事情、呼出の存在などを語っていく、その見せ方、読ませ方は実によかったです。面白くてためになる。結局、舞の国技館でバイト計画、年齢がひっかかっちゃって頓挫するんですけど、それでも諦めない舞の情熱に、いつか相撲部屋の娘だってバレちゃう! あせる杏子。もう基本なんですけど、面白いですよね。そして舞、相撲部屋近くの和菓子屋でのバイトを決めてきて、身長146cm! カウンターから顔が見えない! めちゃくちゃ面白いです。そして特別編は杏子の父、母のなれそめですよ。そうか、母は国技館でバイトしてる時に見初められたのかあ。最初は全然芽が出なくって、でもお父さん一念を通したんですね。って、車に轢かれそうなところを助けた! って、大怪我じゃん! しかし、ここでちっとも恨みごとなんていわない、笑顔で幸せですよって、ほんと、お父さん、かっこいい! 娘も見直す、そんな逸話でした。

『大漁ガールズ』、なんと、栄子さん、高校生なのか。ハルキ曰く、中1くらいかと思ってたよ!! ええと、私は、小学生かと思ってた……。そうか、今年から高校生。今回はブラックバスの話。ハルキはバス釣りには興味がない、とかいってますけど、どうにもそんな風には見えなくって、ほんと、水音に魚の存在感じてそわそわ、うずうず。そんな彼女がバス釣りに興味がないなんていうの、雪子なる女性の存在あってなのですか。なるほど、釣果で負けてる。東雪子、バスアングラーなのか。60ジャストの記録を持っていて、ハルキは40。負けてる。それがくやしいんだ。ここでハルキが一計案じて、面白い、栄子をぶつけようっていうんだ! 自分でなんとかするんじゃないんだ! こういうところがハルキって人なんですね。ともあれ、栄子、全然興味なさそうですけど、釣りにひきこまれるのか、そして釣果をあげるのか、ちょっとわくわくしますよね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第22巻第7号(2016年7月号)

2016年6月12日日曜日

『まんがタイムきらら』2016年7月号

『まんがタイムきらら』2016年7月号、昨日の続きです。

『ひなまるすまいる』。ひなが非番、というのでうらら様も一緒に屋敷の外にいきますよ。って、大丈夫!? ふたりして外出の装備整えて、ちょっと街に出るだけなんだけど、それがすごい冒険みたいになってるのがおかしくて可愛かったです。街では、うらら様の人形とか売ってるんですね。すごい。そしてひなの微妙な人形も売られていて、うらら様絶賛! いや、これ、ほんと、どうだろう。母の日も近いしカトレアにブレスレットをというところ、ああ、うらら様にとって今はカトレアが母なのだなあ。お金が足りなかったりで、うまくはいかないんですけどね。湖畔のイベントから人助け、二次災害と、なかなかに紆余曲折の冒険でしたけど、それなりに安全で、カトレアのお説教も優しいもので、ほんと、ほんわかした気持ちになれるエピソードでした。

『ハニカミしょこら』、よいですね。ホームステイしている外国からのお客さん、チョコ。この子、着物が好きなんだけど、うちには着物がない! しかし、それで末の妹、歌から浴衣をもらっちゃおうっていうの、響姉さん、それはあんまりです! せめて借りる程度にしてあげて! 雛人形を出すことにします。その間、歌がチョコをつれて町に出るんだけど、商店街でわーっと町のみんなにとりかこまれちゃって、でも人見知りの歌、頑張ってチョコのこと守って、ええ、よく頑張りました。そして自宅組、全然人形出せてなくて、あー、お姉さんふたり、いけませんなあ。でも、これでチョコも雛人形の準備を体験できて、その様子がすごく嬉しそうで、これでよかったって思える情景です。言葉、台詞がなくっても、すごく伝わってくるものがあったんですね。奇麗な絵、チョコの高揚。心ひかれるものありますよ。

『ランキンガール』、いよいよ総選挙、ということで、これまでの総決算、といった雰囲気であります。自己紹介と演説、それが終われば投票。これは、ありさとるりの一騎討ち、みたいになっていくのでしょうか。ほたるが、自分のことそっちのけでありさとるりのこと応援したりして、この自由さ、ほんと、見ていて面白い。ほんと、これがほたるだなあって思わされますよね。そしてありさ、感極まって涙を流してしまう。ここで1位になれなければ、学校に残れない。そうした事情を知らない生徒たちからすれば、ありさのここまでの感情の高ぶりは理解できないかも知れない。でも、それでも伝わるものはありそうと思わせるものあって、ほんと、今日が最後かも知れない、内心のモノローグに切なさがぐっとつのる思いでした。そしてるり。この子も、母との確執、すっかり過去のものとして、さあこの選挙どうなる。ありさが勝たなければ困る。けれどそうそう簡単に勝たせてくれるだろうか。いろいろ思わされます。

『明日はアイドルれいかちゃん』は先輩たちを送るステージ。麗華、ゆう、椿の三人でもちゃんとやっていけることを証明しよう、そんな彼女らなんですけど、足が震えているゆう先輩とか、なんだろう、面白い絵面だなあ。ステージ上、パフォーマンス中にこれまでのことを思い出していくれいかちゃん。これが、まさか失敗に繋がるとは思いもしなくって、そしてさらにあの台詞でしょう。え? どうなるの? ここからのれいかの機転、これはよかったなって、ほんと、いいクライマックスを演出していたと思います。そしてこれから、新生オネポリ編がはじまるのでしょうか。新入生とか入ってくる? れいかちゃんが先輩!? おお、なにか新境地が期待されますね。

My Private D☆V、永山ゆうのんです。『みゅ〜こん!』の人であります。女の子がふたり、ワンピースの水着でもって水辺にいる、そんな絵であるのですが、なるほど、スク水、さらには、インナースク水。インナースク水なるカテゴリーがあるんですね。服の下にスクール水着を着込んでいるというやつですね。なるほどなあ。スク水とあるそのかたわらに、とにかく良い!! の文字があって、ああ、意気込みがうかがえます。イラストを見れば、いわゆる新スク、旧スク、どちらもが描かれておりまして、これはすなわちどちらが上とか下とかじゃなく、どちらも等しく素晴しい。そうした気持ちも伝わってくるようでした。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第7号(2016年7月号)

2016年6月11日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2016年7月号

『まんがタイムジャンボ』2016年7月号、発売されました。表紙は『レーカン!』天海さんがメインで、あれ? セーラー服? それもクラシック、オーソドックスなセーラー制服、髪なんかはおさげで、くるっとまわって、その様子。鮮烈でさわやかであります。『ヒゲとセーラー』初さんもセーラー服で、と、こちらもいつもとは雰囲気違えてきて、おお、これは水兵さん、そう思わせる凛々し可愛さであります。『終活女子高生』律もセーラー服。この人はいつもブレザーだから、ちょっとレアな感じ? でもこの子の場合、なんだかコスプレみたく見えますね!

『ナデシコ!』、社長が変わって海外展開に打ってでた。そのアメリカ事業部に異動したエミさん。ニコニコと笑顔で、けどお客サマ相談室のこと、酷くいわれてるなあ。お客サマ相談室は解体。メンバーはリストラというんですが、そうしたかつての仲間のこと、エミさんはどう考えてるんだろう。なにも考えてないとかありえない。なんらかの逆転策があるに違いない。そう思いながら読んでいたんですが、引き払うギリギリまで険しい顔で仕事を続けるイチカさん。会社への、商品への愛からついには泣いしまうミス小盛。どうなるんだろうなあ。切なさがしみじみと込み上げてきた、そんなところで、おお、エミさん、逆転の一打!? 海外、アメリカ人の嗜好に商品をあわせていきたい。そのヒントは、これまでのお客様相談室に寄せられた意見、そこにありますよ。ああ、これ、どうなるのか。ほんと、これが復活の一歩になればよいなあ。

『きつねとパンケーキ』は、獣娘3人を連れて和巳さん、里帰りですよ。怖いお爺ちゃん、天然のお婆ちゃん、なんともいえんコミュニケーション。でもこれって、和巳の母も父も、獣娘のことを知らない、不慣れ、つまりははじめて会ったということ、なんですよね。父も緊張している、紺乃も緊張している。けどそれは祖父もそうだってことがわかる今回。ずっと口を利かずにいた祖父の、その真意がわかる。脚立から落ちた紺乃をかばって、腰をいわせた病床で、息子和巳に語る父の気持ち。ああ、紺乃に対する気持ち。無言の凝視、その向こうに動いていた気持ち、それが素直な言葉で語られて、そしてそれが紺乃にも伝わって、和巳のわだかまりも溶けて……。ああ、これは泣ける。不器用な祖父。そんな彼の心に紺乃の手が届いたんだなあって思わされました。

『それでもヒナは魔術師になりたい!』、手品部創部にこぎつけたみたいですよ。全然マジックの才能のないヒナだけど、手品師になりたいという気持ち、その原点が語られれば、なんとかその夢がかたちになって欲しいものだ。そう思わされたりしましてね、けどヒナはいろいろあやうい、具体的に危ない。ヒヨリが心配するのも当たり前なんですけど、そんなヒヨリの本心が漏れた今回ですよ。赤面しながら、好きです…けどね。かあ…って! そりゃべにちゃんも勘違いするってものですよ。顧問になってくれる教師を見つけないと。今手が空いているのは橋広コウ先生。ハシビロコウ! この先生の顧問をひきうけるくだり、あれはおかしかった。とはいうものの、こんな先生が顧問でいいのん!? ちょっと心配の種が増えたみたいな気もしますよ?

『りくぐん』、いや、『ペンタブと戦車』ですよ。のっけから面白いなあ。里見青年の同人誌を見て、里見曾祖父がつっこみをいれる。軍装の描写のミス、それを嬉しそうにつらつらあげつらって、いい笑顔! 対して武田大尉といえば、軍装なんてどうでもいいから読ませろ。めちゃくちゃ面白い。若き曾祖父に監修を依頼する里見青年ですけど、この彼が軍ものに興味を持つにいたったきっかけ、それが曾祖父だったのかあ。けど、会うことはできなかった。生まれる前に死んでたからって、ああ、本当なら会えなかったふたりがこうして出会えているのか。これもまた切ない話であります。さて、武田大尉です。明日にはノモンハン、そんな時に、89式ハクとの祝言をあげたい。なんだかすごくナンセンスな描写、けれどそれが切実さ持って描かれて、絶対に勝って帰るぞ、その敬礼、ぐっと胸に迫るものありました。でもさ、これ、それどころじゃなかった。里見青年が見せた八九式中戦車の写真集。そこに書かれた自分の未来。それを変えようというのか、あるいは、その未来に、歴史に殉ずるのか。もう、これ、泣ける。ナンセンスで和気あいあいとして、ちょっと切なさもあって、でもどこか希望や明るさみたいなものもあった。今回はその明るさの影に隠された悲しさ、いたましさが不意に顔を出して、ああ、そうしたことを知れば、武田大尉のいろいろが、なんと悲壮なものと感じられたものか。どうなるのだろう。どうなるのだろう。気持ちがなにかざわざわとして、右往左往、そんな感じがとまらんです。

  • 『まんがタイムジャンボ』第22巻第7号(2016年7月号)

2016年6月10日金曜日

『まんがタイムきらら』2016年7月号

『まんがタイムきらら』2016年7月号、昨日の続きです。

『オリーブ! — Believe, “Olive”?』は面白い展開でしたよ。あおば先輩、格好いいよねってツバサちゃん。そうか、あおば先輩が魔法使いなんじゃないか、そんな疑惑持ってるんだ。不思議が好きで、UMAやら魔法やら好きで、でもそれは作り物や誤解の産物、これまでずっとがっかりしてきた。そんな彼女があおば先輩に向ける視線の熱さですよ。あれはきっと本当の不思議だっていうの、ひとり自室でホウキにまたがる様子なんかにも、彼女の夢や憧れがあらわれて、ほんと、この子の言動興味、すごくわくわくさせられるものあったんですね。というか、あおば先輩、不用意すぎます。スズはさ、なにを見せられても魔法じゃないと思うようになっている。でも、ツバサはそうじゃないじゃん。なのに、そんなツバサの前で魔法の道具ばんばん使ってみせたりね、そして落ちそうになったソフトクリーム! うかつなあおばの行動、目撃されちゃった! そこからのツバサがよかったなって。問い詰めるではなくて、むしろ自分の気持ち、夢や憧れ、それを真摯に語る彼女の言葉が胸に迫って、ああ、あおばがほだされて話しちゃったその気持ちもわかる気がする。あおばも自分の気持ちを言葉にして、ええ、このふたりの意外や似ている、そんなところが垣間見えて、そして気持ちの交差した、そんなエピソード。とても素敵だったと思います。

『神様とクインテット』は、女子高生ですよ! みたいなこと散々いわれてたわけなんですけど、なんだよ! またひとり、変人仲間が増えただけじゃん! うん、そんなこったろうとは予想してました。というか、期待してました。美大志望の女の子。芸祭にやってきて、それ、学校見学? と思ったら、そうじゃない。大学生のお姉さんを見にきたっていうんだ! この子、水張はる、いきなり池に頭から突っ込んでたり、助けられたと思ったら、滝のように水を吐いたりと、とにかく酷い絵面! 言動も酷いし、もう最高でした。そして、こももちゃん。パワースポットになってる。教祖みたいになってる。それもたいがいな絵面だったんですけど、やっぱりここでもはるが酷くって、ほんと、でも、りんはもっと酷いから、みんな慣れてるのか……。嫌な慣れだな。ともあれ、なんだか感動的な展開にしたかと思ったら、その雰囲気をぶち壊しにしてみたりなど、ありきたりな紋切り型におさまらないところ、とてもよいと思います。

『泣きむしストラテジー』、本編に入ったって感じですが、いや、これ、いいですよ。優しい悪魔のクレアさん。牡丹のこと泣かさないと魔界に戻れません。でも、人間界に追放みたいな状況を楽しんじゃうとか、このポジティブさ、まぶしいです! そしてターゲット、牡丹と同じ学校、クラスに転入してきて、そこからの活動、面白かった。怖れられつつも大人気の牡丹さん。いや、これ、畏怖されてるってやつじゃないの!? おそれおおくて近付けないってやつじゃないのん!? ほんと、あらゆる行動に補正がついて、授業中の居眠りでさえかっこいいって! しかしこの漫画、あがめたてまつられている牡丹、この子の孤独さをクレアが救ってくれる、そんな展開になりそうで、今回のドッジボールでも、負傷をかえりみず牡丹の相手をしてみたりね、そのポジティブさ、熱意、本当にまぶしかった。ふたり、素敵な友達になれそうで、それじゃいかん気もするんだけど、いや、ほんと、ふたり、いい感じです。

『ヒトより私はそれが好き!』、なんか、今回のラストの落ち、面白かったですよ。綴月さん、新しい扉が開きましたね! さて、皆で集まっての勉強会ですよ。ミュエルも芽々も自由すぎるというか、はじめて訪れた人の家で、庭木に興奮してみたり、ジャパニーズイヌゴヤに入りこんでみたりと、ほんと、迷惑なお客です。本来ならふたりで勉強するはずだったのに、あのふたりも呼んだのはなぜか。いよりの本心、身の危険を感じてというのがおかしくって、ほんと、ちょっとずつ距離を縮めて、仲良くなりつつある、そんな様子のほほえましさと、フェティシズムに突き動かされるままに奇行に走る彼女らの言動、そのギャップが面白い。それに今回はいよりにも、特殊フェチの彼女らの観察し理解するという目的があるという、ええ、せめぎあいですよ。意図と意図がすれちがい、時にぶつかる、そんな様子に引き込まれるみたいに読みましたよ。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第7号(2016年7月号)

2016年6月9日木曜日

『まんがタイムきらら』2016年7月号

『まんがタイムきらら』2016年7月号、発売されました。表紙は『三者三葉』、メインの3人に光、小芽も加わっての、はなやか表紙でありますよ。照さん、素敵な笑顔! 双葉も元気で魅力的。葉子様がちょっとあわてたみたいなのが面白いですよね。穏やかに微笑む光に、わたわたした感じの小芽、いつもどおり、平常運転って感じもありますね。この、昼休みにいつもの中庭に集まっていたところを写真に撮られました、そんな雰囲気ある表紙。いや、もしかして全員でジャンプしてる? ほのぼので、いい感じです。

三者三葉』、薗部のお店、秘密の花園に里見先生ご来店ですよ! って、先生、その白いの、ワンピース? あんまりにシンプルでびっくりですよ。さて、山Gが恐慌状態におちいってますよ。里見先生、誰かに似ている。それはいいんだけど、他人の空似、まったく無関係なふたりって話で決着したと思ってたから、まさかここにこう食い込ませてくるか! 本当に意外で驚かされて、そう思っていたら、葉子様のお嬢様発言に先生大混乱。めちゃくちゃ面白いな! そうだよ、普通に当たり前に使用人だメイドだって受け入れられていたこれまでがおかしかったんだ! そして薗部のウソ。あれもいかす。いけしゃあしゃあと、妹がお世話になっております。ほんと、葉子様、戸惑う先生を前に、なんとか誤魔化そうと頑張りあそばして、ああ、葉子様、世間の荒波にもまれて、常識もろもろ身につけなさったのだ。ああ、葉子様、素敵なレディにおなりあそばした。感動でございますよ。そして山G、薗部、正座で説教される。いいわ、これ。素晴しいわ。しびれるわ。先生いなくなってからの非常識会話、実に面白かったです。ところで、扉のあおりなんですが、アニメ見るのやめたら、薗部さんがきてくれるのですか? え、そんな、嬉しい……。でも、アニメ見るのやめるなんて……。ものすごいコンフリクトが発生してますよ。

スロウスタート』はたまてがえらいこと落ち込んでいて、あ、もう夏休み終わりなの? って、違うやん! まだはじまったばっかりやん! 一泊だけの合宿とかあるんですね。希望者オンリー。学習強化合宿。でも、それにきてるってことは、たまても希望したってこと? 散々、拷問だなんだ、強制っぽい雰囲気なんかもただよわせてますけど、希望よね? ほんと、たまてのこうしたノリに自信持ってつっこめない花名がおかしかったです。さて、海外に逃亡した冠ですよ。もう、めちゃくちゃ可愛いな。さて、今回のメインはたまてだと思ってたんですよ。それがまさか栄依子だとは予想外でした。風邪でリタイアした。そのリタイアするまでの状況、前日夜からの様子描かれて、って、下着だ! なんかひどく汗をかいたっていうんですけど、榎並先生から風邪だっていわれて、ちょっと弱気な夜。先生の服の袖を掴んだりね、それを先生ふりきらなかったりね、ええ、ほんと、なんだろうふたりのいい感じ。ええ、たまちゃんが踏み込まなかったらどんな展開があったのか!? 期待がとまらんですね!

チェリーブロッサム!』、扉の大倉山先輩、髪短くなさって、おお、この髪形も素敵ですなあ! 本編ですよ、新学期、新入生が園芸部に入りたい、そういってやってきたら、そこはなんと男の園! 男が男にそんな! 新入生いわく、ボーイズラ部! どんな部なんだ! いいぞ、もっとやれ! 大咲も髪を切ったんですね。前髪とかえらいこと短くなって、おおう、なんだろう、幼い感じが新鮮です。新入部員の眼鏡女子。大咲と一緒に一日園芸活動して、それでなんだかいい感じになって、と、そこに踏み込む怖い先輩! おー、ささのん、副部長、兄のまわりをうろつく女に厳しい! ほんと、不機嫌そうなささのん、実に可愛い。ともあれ、なんでかやたらモテる大咲と、そんな彼と先輩ふたりの学外の情景。これがよかったなあって。これまでをまとめました、そうした最終回に、いよいよ彼らの物語は終わったのだな、そう思わされたのでした。

『くのいちスイッチ』、ゲストです。忍びの村から修行のために都会にやってきたヒロインいろは。忍者丸出しの格好でうろついてるものだから、皆からは変な人扱いされるし、そしてもうひとりのヒロインつぐみからは、公共の場でコスプレは控えた方が……、注意されるっていうのがおかしかったです。いろは、くノ一見習いなんですね。この子、つぐみの家に住み込んでおにぎり屋で働くことになって、というんですが、この子がいろいろぐうたらで、つぐみが静かに怒ったりね、あの履歴書をゴミ箱に持っていくのは、その怒りのほどがよく伝わっていい感じでした。やたら肝の太いお母さん、冬美さん。見た目は怖いが中身は乙女のお父さん、浩二。つぐみの両親が地味にキャラクター強くて、いろは、負けそうですよ!

『いこまい!』、ゲストです。いこまいってことは、愛知県? って思ってたら、ああ、岐阜なんですね。東京から岐阜へとやってきたまい。なつかしいにおいがする。ここが私の一番だ!! ああ、岐阜から東京へといった5年前。岐阜のよさを語っても、全然聞いてもらえなかった。岐阜の言葉がおかしいっていわれた。そんな彼女の我慢してきたものが、岐阜に戻って、一気に溢れた。そんな情景描かれて、子供のころに皆で遊んだひみつきち。そこで再会するかつての友人たち。5年の時間は、ひみつきちに集まって遊ぶ、そんな子供時代から皆を卒業させてしまっていたのだけど、かつての宙ぶらりんのままに置いてきぼりにされてきたまいの気持ち、それを今皆でふたたびひみつきちで繋いでいきましょう。そうした展開。あの、ツンツンしてるありさが、ならしゃあないなあ、と相好を崩す。あ、いい友人だ。そう思わされた瞬間でしたよ。ほんと、残るふたりも可愛くて、この子らがひみつきちでなにを見て、なにを取り戻して、あるいはなにを見つけていくのか、ちょっと楽しみですね。

  • 『まんがタイムきらら』第14巻第7号(2016年7月号)

2016年6月8日水曜日

『まんがタイム』2016年7月号

『まんがタイム』2016年7月号、昨日の続きです。

『おひとり食堂』、ほんと面白いです。今回はサクマさんファンの集いですよ。誠一郎、ドラマーのサクマさん大好きで、いつか同じ場所で! とか憧れてるのだけど、店では店主と客という関係でご一緒しています。ほんと、サクマさんのキャラクターも面白いし、そして今回登場のサクマさんファン! 最初は客じゃなかった。というか、危ない人にしか見えない! ショートカットの可愛いお姉さんで、サクマさんと同じメニューを出してあげたら感動。話しかけられて感激。そして、支払った3千円、5千円で譲ってくれませんか!? めちゃくちゃ面白い。それまで共感していた誠一郎が、俺よりそーとーヤバいファンだって、ちょっとひいてるのがなおさら面白いです。誠一郎とお客さん、サクマさんトークで盛り上がったり。誠一郎よりコアなファンってのがまたいいですよね。そのお客さんが白バイ警官で、うおー、かっこいい。しかもそれもサクマさんの影響なのかー。サクマさんつながりの同志ふたり、お店での会話もいい感じで、でも成就はしません! 転勤しちゃうんだー! そしてその会話見てたサクマさんに誤解されたりね、ほんと、今回サクマさん、いいところ持っていきますよ。

『ゲンバ女子のおしごと!』、いいですよ。軽トラに3人乗ります。荷台に乗ってはいけません、っていうので助手席の膝に乗ったりなんかしましてね、いや、それ、もっと駄目だろう! あかり、面白いですよ。今回は古い家のリフォームです。祖母の家を受け継いだお孫さんが、今風にキッチンをリフォームしたいっていうんですね。社長とあかり、ふたりお菓子づくりで知り合ったというだけあって、キッチンにはかなりの思い入れ。そして施工となった時、処分したいという鍋。ああ、いいものなのかあ。ケンさんが見て、その手入れのよさからお婆さんの人柄しのんだりしましてね悪くない。いや、お孫さんですよ。まさかここで、イラッとしてきました、そんな反応があるなんて思いもしませんでした。料理に関しては鬼か悪魔かと思うくらい厳しい人だった。それゆえに、料理の腕は相当なもの。ちょっと恨みに思ったりもした祖母だけど、ここにきて和解、納得できたみたいで、ええちょっとした人情小噺。大変よかったです。

『ボンジュール仲居さん』は二部式着物の紹介からはじまって、これ、便利で気軽でいいですよね。こういうのの存在、もっと知られるようになって、普段着とかに普及したらいいのに、なんて思いますよ。さて、今回はおこりんぼのお客さん、大川様がいらっしゃって、朋香のことをいろいろ気にかけているみたい。口にするのは、ちょっと乱暴? 厳しい言葉なんですけど、素直になれない、そんなおじいさんなんですね。でも、サラの案内に機嫌よくなさって、そして庭の池に落ちてしまった時の朋香の機転に朋香がしっかりと成長したこと実感して、ほんとにこにこといい笑顔であります。朋香の様子に、自分の孫に似たもの感じてるんですね。こうして人と人の関係がつないでいるものがある。そう感じさせられる今回のエピソード、しみじみとした思いいたしましたよ。

はこいり良品』は、これもまたよい話。古書から出てきたハガキと押し葉。今まで楽しかったです、ありがとう。最後にもう一度会いたいです。意味深な内容に、ラブレター? 遺書!? この姉妹、ほんと、性格が違ってて面白い。大人の火遊びなる謎の言葉を残して出掛けていった祖父も気になる。許されない恋? じーちゃん宛ての恋文!? 謎が謎を、疑惑が疑惑を産んだこのエピソード。まさかこれが、マキの幼い日の思い出の木。ドングリの木とのお別れに繋がるなんて、もう、ほんと、思いもしませんでした。しかしなんて素敵な話なんでしょう。子供の頃の思い出を胸に、木との別れを偲ぶマキの姿に、思わず涙もこぼれてしまう。そうした切なさとあたたかみ感じさせられて、ええ、これ、屈指のエピソードですよ。

  • 『まんがタイム』第36巻第7号(2016年7月号)

2016年6月7日火曜日

『まんがタイム』2016年7月号

『まんがタイム』2016年7月号、発売されました。表紙は、え? ピザがテーマ? ピザでも食ってろ! ってやつ? 『おとぼけ課長』がメインで、手にはピザ、いよいよ食べますよといった状況です。すでに食べてるのが『さわらせてっ!あみかさん』で、食べてかつチーズを引っぱって楽しんでるのが『らいか・デイズ』らいか。そして『おひとり食堂』誠一郎は、焼きあがったピザを窯から出してさあどうぞ、といった様子であります。

『秘書の仕事じゃありません』、最近なんだか変な方向に振り切れて、いやもう、おかしいなあ。主任がいうんですが、スリット連盟の発起人、あなたでしょうって。いやまて、そんなものは知らない。というか、なんでもスリットがらみなら私関係と決めつけるな。中田さんも困惑ですよ。以前登場したライバルスリット秘書、というかスリット秘書というカテゴリがすでになにかおかしいんですけど、佐竹さんに酒田商事の丸井さん、皆それぞれに自分のスリットを極めるべく奮闘していて、ってなんだろう、意味がわかんねえな、それでスリット連盟を発足、中田さんも勝手に巻き込んで、その暴走ぶりのおかしさと、巻き込まれたくない中田さんの抵抗が、本当におかしかったです。スリットを増やそうとしているっていう都市伝説も再び登場してみたり、主任はカンフー的ななにかだったりと、そうした小ネタもおかしくて、ほんと、いい塩梅にやりたい放題な感覚、とてもよいです。

『さわらせてっ!あみかさん』は、沙織ちゃん回でしたよ。先生、仕事が大変、ひどい顔色、へとへとになってて、リフレッシュしましょうと、あみかさん、ドライブに誘います。って、待って? ドライブって疲れない? 田舎出身のまひろ、この子の車の常識がたいへん面白かったです。畔つぶしたり! って、そのアドバイス、はじめて聞いた! リアルだとめんどくさいツンデレとか、そういうのも面白く、そして沙織ちゃんの免許証! おお、女を頑張っていた時代があったのか! いや、でも、今の方がずっと素敵よ! 沙織のリフレッシュはかなったようで、祝着祝着。そして最後にバス子さん。あの危険思想! ほんと、めちゃくちゃ面白かったです。というか、路線バスを巻き込んじゃあいけないよ!

『ひとみ見つめないで!』、新作ゲストです。って、ゲストか! 当然、新連載かと思ってた! 『鉄仮面のイブキさん』の作者の新作。今度は、人の視線に敏感なお嬢さん、生徒会長やってる人見さんが主人公。書記の観田くんから向けられる視線、その鋭さがためにチクチクと痛むというんですね。ああ、それで目が四角なんだ。これ、鋭い目なのか。熱い視線を受ければ暑くなる。生徒総会なんかは大変で、学内を歩いても、人気の会長です、皆の熱い視線を浴びてやっぱり大変なことに! って、そこで副会長が出てくるんだ。彼女の冷たい視線、それが会長には役立って、罵ったりね、嫌ったりね、そんなこという副会長なんだけど、え? それ、真意じゃないの? 演技なの? わかんないんだけど、まっすぐでわかりやすい観田少年。ちょっとわかりにくいけど、その素直じゃなさに魅力感じる副会長。いいキャラクター、そろえてきますよね。

『ひふみさんでもういっぱい』、ゲストです。わるくないですよ。小学四年生の古賀真矢くんは、一緒に住んでる小料理屋の女将さん、紫村ひふみさんのことが好きなんですね。身長を超えて婚約するとかねいっちゃって、それで牛乳をたくさん飲んでる。そんなちょっと微笑ましい関係がいい感じであります。おませさんですね。ひとつ屋根の下に暮らしている、つまり事実上結婚しているといっても過言ではない、という真矢の言葉に、過言ですと応じるひふみさん。ひふみさんから見る真矢との関係。仲良い、近しい、けど恋愛のなんのって風ではない? そういう距離感悪くなくって、憧れは憧れとしてありがたく受け取って、でもちゃんと大人なのがいいなあ。なるほど、真矢の母、古賀菜々子、この人がひふみさんの友人なのか。ひふみさんは未亡人。菜々子さんはどうなんだろ。いろいろわからないけど、今わかってること、描かれていること。仕事している時以外は結構ゆるいひふみさんとかね、素直にいいなあって思わされますよ。

  • 『まんがタイム』第36巻第7号(2016年7月号)

2016年6月6日月曜日

PENTAX レンズフード PH-RBA40.5 (Qマウントレンズ 06 TELEPHOTO ZOOM用)

 このあいだ、ちょっと京都にいきまして、せっかくだからとカメラも持っていきまして、カメラはGR DIGITAL IVPENTAX Q-S1。Q-S1には望遠ズームをつけっぱなしにしていまして、ええ、このレンズ、気にいっているのですよ。さて、こないだの話に戻ります。時間にも余裕があったし、天気もよかったし、というので、家から駅まで歩くことにしたんですが、いやあ、なんということでしょう、そのズームレンズに逆向けにつけてたフードがなくなってる! あー、落としちゃったよ! 逆向けにセットしたときは、かちっとはまらない、緩くてぐらぐらしてる、わかってたはずなのに気をつけてなかった。ああー、落ち度だわ。歩いてるうちに、振動でちょっとずつ回転して、落ちちゃったんだ。もう、すごくショックでした。

京都に向かう電車の中で、いやあ便利ですよね、iPhone、ウェブにアクセスできる。価格を軽く確認しましたら、2500円くらいする! あー、地味に高いよ。千円ちょっとくらいなら、まあ痛いがしかたない、そんな気にもなろうもの。でも二千円超えるとなれば、というか三千円近いとなれば、痛みもかなりのものになって、もうね、すっごい憂鬱。これから京都だ、撮影だ、そんな気持ちでいたのが、もうすっかり消沈。まあ、金で解決できることはくよくよしないがモットーです。気落ちしててもしゃあないんですが、まあ、ショックはショックということで、はあ……。

フードはですね、なくても写真撮るのにそれほどダメージはありませんから、まあ、炎天下とかだとあった方がいいって思いますけどね、撮れないわけじゃない、そう思って気力をふるっていろいろ撮影してきたんですね。でも頭のどこかにはフード落としたという意識が確かに残っていて、ふいにがっかりする。そんなことを繰り返していて、庭園出口の受付に誰かが落としたフードを見ては、ああ、気の毒だ、でも、これ、落としちゃうよなあ。なんだか相哀れむ、そんな気持ちにさえなっていたのでした。

たくさん歩いて疲れたから帰りはバスを使いたい。そう思ったのだけど、道のどこかに落ちてるんじゃないか、回収できたらいいな。そう思って、頑張って歩いて帰りました。いやあ、ただ歩くだけじゃなくて、あっちこっちと視線さまよわせて探しながら歩くの、結構つらい。ほんと、地面、道路の脇だけじゃなく、段差があったらその上に置いてくれてる人がいるかも知れない、可能性ありそうなところは全部見て、けど見つからなかったんですね。壊れて割れてしまった、そんな形跡でもあれば納得もいくのに。そんなこと思って、もしかしたら玄関にでも落ちてないかな? そう思ったのですが、やっぱりない。ああ、ほんとに失くしてしまったんだ。そんな気持ちがして落ち込みました。

PCでヨドバシカメラのサイト開きまして、型番どれだっけ、PENTAXのサイトで確認して、対象のフードのページ開きまして、でもすぐにほいっと注文する気にはならなかったんですね。でも、これが正解でした。いえね、あったんです。テレビ見ようと場所を移動したら、そのテレビの前らへんに、黒い筒が落ちてる。あれ? あ、フードだ。あれ!? じゃあ、玄関にいく前にもう落としてしまってたってこと!?

慌てて買わなくてよかったですよ。そして想像以上に落ちやすいということもわかって、ええ、フード、使う時は逆向けにではなく、たとえすぐには撮影しないとしても、正位置にきっちりつけておく、そうした意識が必要だと実感させられる出来事でした。

2016年6月5日日曜日

『まんがタウン』2016年7月号

『まんがタウン』2016年7月号、一昨日の続きです。

『恋するヤンキーガール』は、アヤメちゃんとナギの関係、どんどん進展していきますね。そんな状況が面白くない? ナデシコが介入してきまして、嫉妬ですか? 嫉妬でしょうね。でも今回は、ナギがアヤメちゃんのこと考えていろいろ頑張ってくれたりね、そうしたところ大変よくて、さらにはアヤメちゃんの誤解を解こうともしてくれて、功は奏さなかったんですけどね、でも彼女らに必要なのはこうした積み重ねですよね。そしてアヤメちゃんもナギのために暴力をふるわないって決意して、ああ、変わろうとしてますね。このお互いを思って、お互いに変わろうとしたりするところが、ほんと、ふたりいい関係を築けているなって思わせて、とてもいいんですね。

『魔法少女は笑わない』、いい話でしたね。どんなに苦労しても感謝されない、それが魔法少女だっていってモチベーション下げてるふたりです。けど、このふたりが感謝されて、報われて、そうした今回、ほんと、小さな感謝なんだけれど、褒められたいわけでなく、ましてやなにかの得があってのことでなく、ただただ自分たちの大切に思うものを守りたい一心での頑張りがちゃんと通じていたという、その実感がこもるエピソード。最後のコマのふたりの泣き笑いなんて、最高だったと思いますよ。

『ほぼほぼ商店』は、もともとの金物屋の売り上げがしょぼしょぼとあって、あとはさっぱり? お客さんは増田のおばちゃんだけ? みたいな話してますけど、ほんと、この店、大丈夫なんでしょうか。潰れそう! 心配やわー。太郎のいう金物屋は経営安定の理屈。在庫が無駄にならないっていうの、いや、それ売れなかったらやっぱり無駄だから! 心配だわー。キャンドルのすれ違い、それ面白くて、そして若いふたりのちょっと甘いやりとり。ああ奥さん、可愛いです。ほんと、可愛いですよ。あの派手なレースにつつまれるふたり、眠れない夫、これもおかしかったです。

『あいたま』はお風呂回ですよ。アイドルの皆が温泉で! っていうんだけど、色気だなんだよりも、あいの変態性癖ばかりが目立って、もう、ほんと、あんたいつか出血で死ぬよ? あいちゃんのやらせて発言、別になにも際どいことなくって安心! とかね、ひよこのシャンプーハット卒業とかね、雪乃さんのクラゲとかね、ほのぼのネタあり、そして蓮の過激なダイエット! 久米さまプロデュースの血の池地獄とか、アグレッシブなネタもあり、この過激ほのぼの過激ほのぼの、折々にふれられるあいの変態! その揺さぶりが『あいたま』であると実感させられる面白さでした。

  • 『まんがタウン』第17巻第7号(2016年7月号)

2016年6月4日土曜日

『まんがホーム』2016年7月号

『まんがホーム』2016年7月号、一昨日の続きです。

『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』は初心に立ち返ろうという話ですね。というか、パトラちゃんはその気はさらさらないんだけど、御付きのホルスに堕落したって怒られて、でも逆にホルスがパトラにたしなめられる始末。チョロいな、ホルス。駅前のイオソがなくなったら嫌だっていうの、それ聞いてホルスもあそこは楽しいと同意。お前も地球気にいってるでしょっていわれて、そりゃまあと同意。うん、ほんと、あの丸めこまれてる様子がおかしかったです。でも、ここまで侵略の意思はないことを見せつけながらも、のあに釘を刺される。ほんと、のあ、どんどんすごい人になっていってますね。

『敗者復活戦』は月穂サマと母の日でありますよ。と思ったら、むしろ観察されているのはニーナの方で、ああー、ニーナは兄ちゃんが甘いんだよなあ。すごく気を配ってる夕記に兄だよりのニーナ、そもそもあんまし興味関心がないっぽい月穂サマと、三者三様、キャラ被りなし、いい塩梅です。そして榎本さん、来店。おお、残念な印象のあるえのっちですが、今回はうまいこといった? でも家族のもの、勝手に持ってきてしまったのか。となると、当然買い取れません。うん、いい店だ! しかしあだ名で呼ばれただけでちょっと嬉しそうなえのりん、チョロくて、ほんと、なんか可愛らしいです。そして社長。旅先から大量の本を持って帰宅。そんな夫のもろもろ、ばっちり把握してるばーちゃん、堂々として素敵でした。

『歌詠みもみじ』はもみじと千恵子がけんかです。それはいいとして、最初のコマに描かれたふたり、これ、すごくいいな! 幼小中と、ふたりの歩みをとらえたスナップ写真も素晴しい。けどふたりけんかしちゃって……、とはいうものの、そこまで深刻には見えないのがいいところ。反面、ふたりに挟まれるまりなが大変で、けど、それでも巻き込まれるままになってくれているまりなはいい子だと思います。もみじの家でのこと、父と母の会話が酷くて、友達は対等だけど夫婦は主従関係。ああー、この家は妻が主っぽいですね。母のアドバイスがとてもよかったです。血の通った人間みたいなことって! パパさん! こうやってところどころにコミカルな展開挟んでくれるから重くなくって、けれどしみじみとよさ感じさせるふたりの仲直りのエピソード。ほんと、とてもよかったです。そしてまりな! うん、まりなさんは、そうやって憤る権利、あると思います!

『マチ姉さんの妄想アワー』は「夢いろいろ」がやばい! そもそも冒頭の夢あふれる夢のなさもかなりいかすんですけど、全部のエピソードを終えたところに、化学式的におかしい水をうんたらかんたらって、このダブルで世相に踏み込むのがね、もう、しびれまくりですよ。昔話のくだりももちろん面白い。「第三者存在」、ドンびきしてる彼女がもうね。というか、女神様、そのチョイス、完全にこの男を追い込む気満々じゃん! そして人魚姫の「ひずみ」。ああ、このお嬢さんのかたくなさ、すごくいいな! あの眉がいいよ。めちゃくちゃ可愛いじゃん。パンドラの箱、コウモリの中立も実に気がきいて、そしてマッチガール! ああ、この作者のネタへの取り組み。実に素晴しいです。

  • 『まんがホーム』第30巻第7号(2016年7月号)

2016年6月3日金曜日

『まんがタウン』2016年7月号

『まんがタウン』2016年7月号、発売されました。表紙は『かりあげクン』をメインにしまして、お、なんと、日本漫画家協会賞大賞受賞でありますか! どういう賞であるかはちょっと知らないのですが、いずれにせよこうして受賞したということ、大変おめでたいことだと思います。そして今回は新作ラッシュですよ。『ひなたの総務メイト』、『妄想しがちなすみれさん』、『ようこそ!スマイリーバーガーへ』、新連載の告知カットがございます。さらに『山本さんちのガン・ガール』、『恋するヤンキーガール』の単行本告知カットもありますよ。

今回は新作が4本もありますよ。

『ひなたの総務メイト』は総務部総務課に配属された新入社員、若井ひなたが主人公。フタバ精機株式会社。あえてフタバホールディングスの子会社と書いているのは、会社の規模が小さめという断りなのかな? いや、別に普通に大企業の場合もあるものなあ。総務課、全員で3人。人少ないな。社内のなんでも屋。備品の調達したり、なにかあると出動したり。課長がいろいろ自分でやりたい、そういうタイプの人みたいですね。けれどこの課長、いろいろ角のたつ、そんな人でもあるようで、なるほどなあ、ひなたさんはそんな課長ないしは総務課と他課との緩衝材、円滑なコミュニケーションの実現を期待される、そういう人材であるわけなんですね。

『妄想しがちなすみれさん』、こちらも社会人1年生、深町すみれさんが主人公。つとめ先は図書館だそうですよ。で、この人、なにかと妄想してしまう。なるほどいい男といい男を見ると云々ってやつ!? いや、違いました。この人は男女の仲を妄想して、しかも自分についてもいろいろ考えちゃうっていうんですね。父母からの教え。男女交際は自分で責任がとれる社会人になってから、というのを守って今の今まできてしまったすみれさん。なんというか、奥手? モテない? そうしたことにずっと縁のないままきてしまって、けれどだからといって興味がないわけじゃない。なにかあるごとに、彼氏だなんだ、いろいろを想像、妄想しちゃうっていうんですね。さて、この漫画、図書館舞台っていうことですが、その設定がどう活かされるのか? そこが気になりますよ。

『ようこそ!スマイリーバーガーへ』、ハンバーガーショップ、スマイリーバーガーは、おいしいバーガーが人気、なのだけれど、店員の愛想がなくてなくて……、それで客をみすみす逃してしまっている、っていうんですね。店員も決して無愛想にしようってつもりじゃないみたいですよね。でも笑顔がない、というか表情が怖い。そんなお店が、さあどうする。第一話では、まだ動きらしい動きはなく、後半にちょろっと新人になるだろう女の子の姿が描かれた程度。なので物語は次回、刮目して待て! といった具合みたいですね。いや、だって、表紙のカットに出てる笑顔の可愛い女の子、本編にはそれらしい出番、全然ないんだもの! ちょこっとモブレベルで出てるだけなんだもの!

『中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます』、こちらは不定期連載だそうですよ。実録ものですね。作者吉田美紀子さんが訪問介護の仕事について、そこで経験したこと、出会った人たちを漫画にして伝えてくれるっていうんですね。ああ、なるほど、訪問介護とはどういうものであるか、よくわかります。介護が必要な人、その人の状況に応じて、その人の自立や機能回復をサポートする、そうした仕事であるんですね。でもサポート受ける人も、自分の衰えや機能喪失した状況を見せたくない。プライドですよね。プライドもなくてはならないものだけど、時には邪魔することもあるんだって思わされますよ。またより大変な状況にある被介護者もあって、という、ほんと、これ、決して自分も無関係ではないのだろう、どういう立場かはわからないものの、いつか関わらざるを得ない、そんな日がこないとも限らない。ある種切実なテーマなだけに、こうしてその現場の状況を知ることのできるのは、ありがたいことだと思います。

  • 『まんがタウン』第17巻第7号(2016年7月号)

2016年6月2日木曜日

『まんがホーム』2016年7月号

『まんがホーム』2016年7月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかがメインで、お、これはプールですか? 水に潜りましてね、水中じゃんけん、じゃんけんポンっ! であります。青い表紙は涼しげで、見上げた上方、水面に輝く太陽がいいですね。『のちの真田幸村である』の弁丸は褌一丁で水練。『孔明のヨメ。』孔明、月英夫妻は、なんと潜水艦ですよ! 小さいカットながら『敗者復活戦!』月穂サマも水着で登場です。

『スナックあけみでしかられて』、今回はしかられませんでした。スナック・ハンターを自称する若いのが登場ですよ。閉ざされた扉が一般社会あるいは日常と隔絶する、そんな世界。スナック。けど、あけみさんの店はずいぶん違う印象ですよね。さて、ハンター、スナックあけみを訪れて、手芸好きの中年ママ? なんてあたりをつけたら大間違い。予想外のあけみさんにすっかりやられちゃって、けどこの人、ハンターだなんだ、訳知りに見せてますけど、意外や経験豊富というわけではない? あるいは、それだけスナックあけみは規格外!? カウンターから距離置いてる常連客とか、おすすめがラーメンとか、ほんと、なんか、独特で、アイス欲しい人ー! ほんと、この距離感、おかしいです。そしてハンター、ママの歌にやられる……。ああ、これはほんと、たいした罠であります。

『男子の花園』、これ、父ちゃんがいいですよね。朝食を用意する音、そして匂いに妻を思ってはっと目覚めたら、そこにいるのは父であります。おお、エプロン・ダンディ! 弁当までこしらえてくれて、それで保育園に通う息子が喜んじゃって、いや、給食出るから駄目なんだけどさ! この父が息子と孫のこと思っていろいろやってくれる、それはとてもいいことではあるんだけど、いかんせんそれが有難迷惑になっててさ、ちゃんとこれ、息子と話し合って、どこを助ける、そうした、いわば孫の太陽、この子を育てるバディにならないと駄目なんだろうなあ、そんなこと思わされたんですよ。ええ、はやく父と子、歩み寄って話し合って、役にたつ助けをする、ひとつの家族、機能するチームになって欲しい。そう思わされましたよ。さて、息子です。こないだまではいろいろ必死だった彼が、父ちゃんのおかげで余裕ができて、そうした状況の変化を見た皆が女ができたとショック受けるんです。女じゃないですって、という言葉に男!? 皆が動揺する仲、ひとりめちゃくちゃハート飛ばしてるよ! 息子は父にいろいろ思うところあるのだけど、このわだかまり、わかるからさ、なんとか解ければいい、そう思うんですね。

『孔明のヨメ。』、劉備の逆襲ですよ! 面白い。蔡瑁、蔡夫人の策略を受け、暗殺されかかった劉備が、徐庶の計略でもって、暗殺の首謀者は誰なのかをあぶりだしつつ、円満円滑に問題を解消し、さらに相手に手出しせぬよう釘をさすというのがですね、実に見事な展開でした。また蔡瑁、蔡夫人のふたりがくやしそうで、とりわけ蔡瑁ですよね。もう見事にすべてが裏目裏目で、馬はとられるしさ、本当のことなんていえないしさ、その上ぽいっと証拠の品を突き付けられて、見抜かれてるぞと駄目押しされる。完敗完敗、もうどうしようもない完敗でありますよ。これで徐庶は劉備の厚い信頼を得るにいたった。それは重畳。けれど同時に徐庶は月英の縁者と敵対関係になって、とこうした悲しさもあって、本当、難しい時代でありますね。

『マツ係長は女ヲタ』、タイトルがすべてを語ってますよね。主人公マツ係長はオタクです。なんのオタクかというと、アイドルオタクなのだそう。カラフル☆ワンダーなるグループの、しろたんがとりわけお気に入りで、語り出したらとまらない! と、ここでちょいと驚いた。マツ係長、部下のウメ君には普通にドルオタであることカムアウトしてますね。そうか、オープンオタなのかな? と思ったらそうではなく、なるほどウメ君が特別なのか。係長の仕事ぶり、堅実冷静なその姿勢と、アイドルしろたんのもろもろに右往左往する姿のギャップ。そうしたの面白くて、またしろたんグッズでわかりあえる者同志との静かなる対話などなど、見どころ、面白み、よくよく表現されてよかったと思います。あのタクシーの運転手さんに、女の子しか興味ないっていっちゃう係長とかもね、グッドでしたよ。

  • 『まんがホーム』第30巻第7号(2016年7月号)

2016年6月1日水曜日

決してマネしないでください。

 ずっとネットで気にしていた漫画だったんですよ。twitterとかでね、ちらほら紹介されたり話題になったり、それで、面白そうだなあ、ずっとそう思っていたんですね。『決してマネしないでください。』。科学の漫画。大学、理系の学生が、先生や同期? 先輩? と一緒に、なんやかんや実験、というか科学実験遊びをやって、楽しく日々を過ごしている? そんな印象感じさせる漫画で、そんな彼らの遊びに参加する一般人枠のお姉さん、この人がなんだか可愛くて魅力的で、ってそんな感じの漫画。いや、しかし、なにが魅力って、お姉さんもそうですが、その科学のもろもろ、説明、解説、それがなんかすごいなって思わされるもので、実際まとめて読んだらですよ、あれまあ、事前の印象以上! ほんと、これ、すごく力量感じさせる、そんな漫画であるのですよ。

なにがすごいといっても、主人公掛田氏、この人を中心とした理系男子たちの人間関係。有栖君とテレス君、それぞれに専門違いの彼らのやりとりのおかしさ、会話の軽妙さ、それがまず面白くって、そこに一般人代表の飯島さん、このすごく魅力的でチャーミングなお姉さんが加わってくる。掛田氏は飯島さんのことが好きなわけですよ。飯島さんも掛田氏のこと気になってるわけですよ。と、恋愛ものとしての面白さが加味されたところに、これらすべての要素が科学の事象、実験や科学史、科学の偉人の説明でもってエピソードとして高いレベルでまとめあげられる。

いや、ほんと、ものすごいですよ。コメディの要素だけで面白い。恋愛ものとしても面白い。そこに科学のもろもろ、めちゃくちゃわかりやすい! しかも面白い! なんだこれ、昨今科学の発見や手続きやもろもろ、いろいろ話題になること多いけど、そういうことになにかちょっとでも感じるところのあった人は、この漫画読むべきだと思う。いろいろごちゃごちゃ絡み合ってしまってること、それがすっきりとときほぐされる、そんな実感を得るんじゃないかな!? なんて思うわけですよ。

科学における発明とは、研究とはどういうことなのか。私もね、大学でいろいろ学ぶ過程でね、自然科学でも人文科学でも同じですよね、研究とは皆が少しずつ積み上げていく営為であって、人によっては小さな石かも知れない、けれど皆でこつこつと積み上げることでいつか大きな伽藍もできあがるんだ、みたいな話は聞いてたわけですよ。あるいは、よく自然科学の人はいいますよね、巨人の肩に乗って云々ってやつ。それがこの漫画では、液体の入ったコップに研究者がひとつひとつ小石を入れていく。少しずつ水面はあがっていって、いつしかあふれる、その最後の石を入れる行為が発明といえるのだけど、その達成はひとりの力でなされたわけじゃないんだって感じで説明がなされてまして、うわ、なにこれ、すごくわかりやすい! 徹頭徹尾こんな具合で、科学の考え、手続き、いろんな考え方やらなんやらかんやら、わかりやすく例示されて、なるほどなあ、そういう学問なのか、そういう論理なのか、すっと入りこんでくる。面白い! うん、これ、皆、読むといい。読まないと損だよ! そう思うくらい、この漫画、面白い。

この作者さん、ものすごいクレバーな人なのだと思います。こんなにすっきりと整理された説明。わかりやすい例示に図解。しかもそれが面白くてチャーミングであるときた。なにそれ、ほんと、過不足なく、理想的にしあがってるじゃん! 理系の物理の工学の、日頃そうそう身近でないという人も多かろう世界が、ものすごく近しく感じられて、ちょっと覗いて見てみたい! 見学、体験、してみたい! そう思わされること必至。うん、ものごとを説明することは難しいといいますけど、面白く、楽しく、魅力的に説明するのは、さらに輪をかけて難しいわけで、でも、その難しいことを、なんかあたかも簡単に普通に自然に当たり前みたいにやってくれている。これ、そんな漫画なんですね。

いや、絶対簡単じゃない。簡単みたいに、当たり前みたいに見える、感じるのは、相当な力量、相当な実力があるからですよ。ほんと、これ、稀有な漫画だわ。もう最高だと思う。

最高といえば、飯島さん。なんでしょうな。素晴しいですよね。穏やかで可愛らしくて、知的好奇心に溢れていて、科学の物理の実験のいろいろを、あんなに面白そうに聞いてくれて、楽しんでくれてって、もう、あんないい人いやしないもの! そう思って、絶望に空を仰いだよ! ああ! 現実が色褪せて見えて悲しいなあ!

みたいに馬鹿なこと思ったりもしますけど、読めば必ず面白い。ええ、これ、素晴しいです。ぜひ広く読まれるべき漫画です。