2021年11月30日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2022年1月号

 『まんがタイムきららキャラット』2022年1月号、一昨日の続きです。

『RPG不動産』

ああ、セレニア絶体絶命!? 異形と化したサトナの触手に捕われていよいよ風前の灯火といったその時、ファーが介入! アリスから聞かされた亜人の街のことをサトナに問うのですが、そこで見せたサトナの表情。またファーを下等と呼ぶその様子、本当に孤児となったファーを育てたサトナと同一人物なの? やっぱりこれは入れ替わりなのでは?

本当に事情も状況もわからない。不穏が続きます。

ファーとアリスを襲うサトナ。ここで発動したファーの謎の力? 一時的にサトナを退けセレニアを救出、脱出をはかるのですが、ファーは再び捕われてしまい、そしてサトナ、再びアリスとセレニアの追跡を開始する。

これ本当にどう決着するのでしょう。投獄されている琴音は、ラキラとともに歌でもって火龍に助けを求め、さあ、いよいよ物語は佳境に向かう? ファーと火龍と、そして逃走する亜人たち。そのすべてが交わるところ、サトナのなそうとしていることは挫かれることになるのでしょうか。しかし、サトナ様、本物はまたどこかに捕われていてとかならいいのになあ。ファーじゃないけど、今のサトナがこれまで描かれてきたサトナと同一人物とはやっぱり思いたくないんですよ。

『mono』

身延どんぶりウォークもいよいよ終わりですよ。必要なスタンプもすべて集めきり、といったところでひとり島田が延長戦。ミニどんぶり食べてる島田を待つ間、手持ち無沙汰で話していたこと、ぎっくり腰の呪いってやつがまさかラストにあんなかたちで回収されようとはまったくの予想外。いやもうやられました。まさかこんな与太話、いやさ横道、枝葉みたいな会話がよ、本編大筋、最後の落ちに関わる伏線? 予言? だなんて思いもしないですよ。

どんぶりウォーク、最後のチェックポイントに向かうルートもまた人を食っていて、まさかの登山道! ロープウェイ使えないんだ! でもここで描かれた情景、山の景色、これがまた素晴しくて、この作者の持ち味、ここぞというところで発揮してきた! ええ、大満足でした。

で、作者の持ち味なんですけど、どっちがメインなんだろう、情景を描いて見せるその手腕なのか、あるいはラストにぎっくり腰で軽トラ搬送される展開、そちらなのか。もうね、おかしい。こんなすっきりしない帰り道とかね、見るだにおかしい。いやもう絶好調だと思いましたよ。

『紡ぐ乙女と大正の月』

おお、今回は女中会だ。大晦日には仕事が少ないからと、放免されている紡。でもやることなくてもてあましてるんだ! そんな紡、夜雨に部屋に呼ばれましてね、いってみたらば年納めの飲み会やってるの!? 夜雨の実家から送られてきたお酒、それが絶品なんだって。それで七緒もぐびぐびやっちゃって、でもって紡の杯にもどんどん注がれてくるっていうのね。

未成年飲酒が法で禁じられるのはこの3ヶ月後ですか。だから合法飲み会! って、後の時代の感覚持ってる紡にはどうにも抵抗あるシチュエーションですよね。でも進められて、断わりきれなくて、そうかあ、飲んじゃったか。どんだけ飲んだの? まさか翌日、二日酔いで学校、拝賀式に出ることになるとかね、さすがにこの時代でもよほどの失態でしたか。というか、紡さん、本当に酷いお顔でいらしてよ!

女中会ではじめてお話しした天辻さん。ああ、なんかこうして関係が広がっていくのいいですね。というか、ここではじめて判明する、紡が警戒されていたという事実! 面白いよねえ。でも成長を評価されたりね、そうしたところも大変よかった。というか、コマが進むにつれてどんどんできあがっていく七緒さんが怖いよ! ほんと、どんだけ飲んでるのか。それから、どんだけ紡に飲ませたのか。翌日の大惨事! ほんと、描くに描けないことになってしまってるじゃないですか。

『ニチアサ以外はやってます!』

いよいよ撮影開始。少ない人数で、あっちこっち役割を分担しながら進めていくのですが、部長はじめ、みんな大活躍だよ! あかねとふたり、学校のシーンでは部長がクラスメートを演じて、そして怪人役はあかねと唯、ふたりでシーンごとに受け持つっていうのね!

そうか、アクションが必要なところではあかねが演じて、ヒーロー登場、あかね演じるヒーローのキックが怪人に炸裂! のシーンでは、唯が中に入る。のはいいんだけど、背丈が全然足りないから、両手に棒を持って着ぐるみの腕と上体を支えてるんだ! もちろん動けない、立ってるのがやっと。怪人の口から漏れるコロシテ…コロシテ…のつぶやきがたまらんおかしさかもしだしていて、こんなん笑ってしまうやん!

かくして撮影終了、クランクアップ。ここからは部長の頑張りどころで、明日までに編集! って、つらいな、タイトすぎる。そんな部長を見守る姉に、そして助けを買って出る苺。この、あっちでこっちで、それぞれ、自分にできることがあれば進んで手を貸し、全力を尽す姿、素晴しかった。どれだけこの動画づくりに賭けてるか、その情熱たるや見事の一言。完成した動画、それがどんな評価を受けるのか、もう楽しみでなりません。

2021年11月29日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2022年1月号

 『まんがタイムオリジナル』2022年1月号、一昨日の続きです。

『カントリー少女は都会をめざす!?』

おお、みんなでカラオケですか。なにを歌うかでその人の趣味嗜好、いろいろ傾向がうかがえるのが面白い、とはいうものの、一番人気の流行曲と当然のように決まってる八重。これ相当にアンテナ張ってるんだろうなあ。チャートの人気曲なんてちょくちょく変わったりするやん? そのたびに聞いて覚えて歌えるようにするんでしょう? 努力家だよなあ八重ちゃん。

でもここで、一緒に歌いにきてる誰もトップ人気曲を知らないという状況が発生して、ああ、よかったやん、気楽に歌えて。間違えても誰も気づかへんで? と思ったら、この子はそうじゃないんだ。自分の歌が皆のスタンダードになってしまう。責任重大だって、この真面目さ、ほんとこの子らしいと感じます。基本生真面目で、ものごとをゆるがせにしないんですよね。そうした傾向がよく現れていたと思います。

で、大河ですよ。この人、ほんとに八重と正反対。人気とか有名とか、そういうのが評価基準にぜんぜんならない! でもって歌う時も、間違えて知らん曲選んでたっていうのに、そのまんまなんとなく適当に歌いきるのな! すげえ、これはこれで才能よ。このぶっつけでたいていのこと乗り切っちゃうの、これこそが大河さんかあ。ほんと性格が出ますよね。

みなと八重もめちゃくちゃ面白かった。基本歌わないみな。アニメ映像が流れると亜紀に教えられて、好きなアニメの主題歌を選んだらですよ、誰も歌わない! 亜紀、延々アニメの解説しちゃってるの! 斬新すぎひん!? もう本当に面白かった。この自由に、好きに楽しさ追求する姿勢。素晴しいですよ。

『敷金礼金ヤンキー付き』

今回はやられましたよ。電柱の影からサンライズ荘を見つめる不審な人物。その自分の立ち去った後に残されたのは、炎上せよとの落書き。これ、ネット炎上のこと? と思ったら、住人は素直に放火の予告と考えてるみたいですね。だとしたらヤバいよね。いや、絶対そんなことないと思うけど、と思ったら、安アパートを狙った不審火が続いてるんか。

例のフードの人物が放火犯とは思わないけど、ちょっと事件性出そうなエピソード? あれ? そういやアパート放火の犯人の動機、安アパートを家賃滞納して追い出された逆恨みというの、いつぞやのサンライズ荘入居者募集と結びついて、まさかの新入居者!?

とかいろいろ考えたり思ったりしながら読んだんだけど、休むに似たりとはこのことか、どれひとつかすりやしないの!

ちゃんとヒントは出てたんですね。佳が黒の処刑人という落書き犯の残した名前、なんか覚えがあるというの。なるほどなあ、そういうことでしたか! って、わかんないよ! それに現場に戻ってきたパーカーの人物も、まったくの人畜無害、安アパートマニアがサンライズ荘を愛でにきてたんか! わからん! これはわからん!

いやもう見事に翻弄された今回。そしてまさかの真犯人! いやもう、このラスト。いったいこの後どんな惨状が、と思うと気の毒で、けれど同時に笑いが込み上げて、たまらんものありました。

『とびだせT.O.Z』

今回はマナの本領発揮? 選手として頑張ってきた、そんな姿がこのところ描かれてきましたけれど、今回はそうではなく応援する側としての様子。長距離を走る男子たちから、マナ待望論が出てるというのですね。応援、というか罵声、それが忘れられない、あれがないといい成績出せないよ。

って、どえらい特殊性癖身につけちゃったな君ら。

今回のマナの逸材感、すごかったですよね。罵倒しようとするも、言葉にキレがない長距離女子選手たち。対してマナはというと、熱く懇願する男子たちにこれでもかと罵倒、お叱りの言葉、流れるよう! 素晴しい。しかもここに宇佐美も加わるの? マナに望むこと知らされて、思わずぽろりと出た言葉が、キモッ。あー、傷つくやつだ、なにげに傷つくやつだ! と思ったら、長距離男子たちすごいな、喜びの表情浮べてウサ様ときましたよ!

どんだけ極まってるんですか、彼ら。

1500m走での応援。ナチュラルにお叱りの言葉を連ねるマナ様、その存在感よ! ああ、この子はこの子で兄貴に育てられた結果なんだよなあ。続いて5000m走、ってキツいな! 走る方もつらいけど大声張り上げ続けるのもつらいやつだ、と思ったらマナ様、リタイア。ここで代わって躍り出たのが宇佐美、でもマナみたいにはナチュラルに罵倒の言葉は出ないんだ。ああ、なんだか可愛いよなウサ様。

くやしがる宇佐美、っていうけどくやしがる必要ないよ。と思ったら、その時の表情がさげすむようににらんでるって誤解されて、いや、いやいや、これ、ウサ様にとっては不名誉なことでは!? いや、普通に結果に繋がったからこれでいいんかな。でも罵倒とさげすみで奮起して伸びる男子たちってすごいよね。いやもう、彼らは彼らで逸材だと思いましたよ。

『オネェの恋のはじめかた』

放課後の空き教室に閉じ込められたふたり。ひとりは桜子、もうひとりは!? 翔でした。

これ、あとで翔が嫉妬に燃える時宗にえらいこと困らせられるやつじゃないのん!? と思ったら、ああ翔はわりと慣れっこっぽいですね。すごい顔で凄まれながらも、普通に真っ向から立ち向かってる。ああ、こういうところ、時宗と翔の対等な関係、いい友人だっていうの見えていいなって思ったんですね。

さて、ふたりきりの桜子と翔。翔が時宗と仲よくなったきっかけを聞いたりね、そうか最初は出席番号順で席が前後ろだったからだったんだ。で、そこからなんだかんだで仲を深めていった。翔のいう、一緒にいて面白いからっていうの、これ本音だよなあ。そんな感じ、前々から感じられた。それが今回、明確に言葉にされた、そんなところ、ああいい友達じゃん。そう思えば、最後のあのふたりの様子も、ちょっと強めのじゃれあいに見えてくる。ええ、いい友達なんですな。

2021年11月28日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2022年1月号

 『まんがタイムきららキャラット』2022年1月号、発売されました。表紙は『RPG不動産』。大空を舞う琴音たち、RPG不動産の面々ですよ。背後にはグリフォンの背に乗ったファーにルフリア、ラキラたち。ルフリアがすごい顔していますよね! しかしこれ、思いっきり天地が転倒してますね! グリフォンに乗って移動中、思いっきり落っこちてる、そんな絵なんでしょうか。それにしても琴音がまあいい笑顔! 周囲にバラバラと舞っている荷物や本、書類たち。でもそれらが螺旋に渦巻く、そんな動き感じさせて躍動的で、その浮遊感、素晴しいものがあります。

今月は新規ゲストが5本です。

『キミと歌うシネマ』

音楽は好きだけど、歌えずにいた曲川詩織。ギター一本、ミュージシャンを目指すというのですが、ええとギターインスト? いや、バンドが解散しちゃったんか。そんな彼女が出会った内田愛歌は、内気ながらも歌がうまく、ふたり一緒だとすごく楽しく音楽活動できて……、けれどこれからというところで愛歌は転校してしまった。

詩織、学校を卒業してもなお愛歌のことを待っていたんですね。路上にてギターを弾く時も、そこには使われることのないマイクが常に用意されていて、ああ、それは愛歌のためのものだったんだ。

二十歳になって、もう音楽活動も駄目かと思ったその時、帰ってきた愛歌と再び演奏する機会を得て、ああ、ふたりともにもう二十歳。親の束縛もなく、自由に活動していいんだ。

愛歌はミュージックビデオを武器にネットに打って出ようと考えてるんですね。歌う人は愛歌。曲は詩織。ということは、映像は高校時分の回想にちらりと出ていた白紙ひまり? この活動が今後どんな展開を見せるのか。でもまずは歩きはじめることのできた、そんな第1回でした。

『プランタンワープ』

転校生、花園遊莉は駒鳥絢にご執心? お嬢様と遠巻きにされているところ、学内を案内してくれたのが絢。それから、リア充になりたいと熱心に絢にアタックを続けた結果、3週間の下積みを経て無事自宅に絢を招くことに成功するんですね。

しかしそこで見せられたものがすごい。邸宅の庭で花火! それも打ち上げの本格的なもの。リア充は花火で夏を楽しむと聞いてオーダーしちゃったんか! すごい行動力というか、この並外れた思い切り。絢もすっかり驚かされて、それでもって楽しむことができたみたいですよ。

絢は人混みとかが苦手なんだけど、ここまでされて、心も動いちゃった? 遊莉と一緒に買い物でもいこうかといってくれて、ふたりの友達としてのきずな、じわじわと深まっていきそうな予感です。

『ふる潔き!』

お婆ちゃん子の服部明海。なにごとにも古風? しゃべり口も懐かしさ感じさせるような方言で、そんな子と今どきの小学生、親戚のリンちゃんとのやりとり。なんせ、ゲームのことをピコピコといってしまうアケミです。リンの興味を引くことができなくて、むしろアケミの友達美濃彩、さやかの方がずっと相性がいいっていうんですね。

さやかがうまいことリンとコミュニケーションとってくれて、なんでアケミと遊ばないの? 聞いてみたらですよ、趣味があわないってこともあるけど、それ以前に言葉が通じないからって! そこまでですか!?

そんなアケミが取り出したのがメンコです。リンにとってははじめての遊び。カードゲームかと思ったけど、全然違うよ。さあやも加えて3人で、一緒にメンコで遊んで、それでだんだんに打ち解けてくれたのはいいんだけど、そうかあ、アケミの感触はお婆ちゃんかあ! わりと妥当な評価かと思ったんだけど、アケミにはショックだったみたいですね。えらい表情なさってました。

『放課後!DBK』

花園カヌレ。部活強制でないからと選んだ高校なのに、今年から強制になりました! さあ困った。どうしようと校内をさまよっていたところ、デリシャススイート部を名乗る不思議なふたり組に出会うんですね。

デリシャススイート部、略してで部活なのか。先輩ふたり、3年生の大空菜々に、2年生の鳴海米。割とジャンクな駄菓子系を、いろいろアレンジして食べてみよう。ハンバーガー味を砕いてふりかけにしてみたりね、そうした味の? 食の? 追求をしている部活のようですよ。

ともあれ、カヌレの当面の目標は、先輩ふたりみたいに豊満なボディを手に入れる? でもなかなか思うようにはいかないようで、体重増えつつサイズは変わらない。ああ、そりゃあそうですよ。すぐに効果は出ない、かつ効果には個人差があります、ってやつですね。

『無田さんは生きづらい』

会社にて総務を担当している無田律。自己主張が苦手な性格、それが災いして多量の雑務を抱えることになったり、同僚とのコミュニケーションもままならなかったりと、いろいろ生きづらそう。仕事はしっかりきちんとしていて、評判も悪くない。でもやっぱりどうにも人づきあいに苦しんでいるんですね。

それでまさか本格的にカウンセリングに通うことになろうとは予想もしない展開でした。

さらにその上、受診したクリニックの待合室で、まさか会社の同僚と遭遇。明るく元気、けれどなにかとド丁寧な弘中さん。あの会社での第一印象からしたらまた意外なところで出会ったもんだ! と思ったけれど、そうか、そうだわ、あのド丁寧さ! そこにこの人のカウンセリングを必要とする素地がある!

しかしこうして思わぬところで出会ってしまったふたり。これから仲を深めるにしてもはたしてうまくいきますか。とりあえず無田さんはアクションを起こす模様。これがふたりにとっていろいろよくなる、そんなきっかけになればいいですね。

2021年11月27日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2022年1月号

 『まんがタイムオリジナル』2022年1月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、季節を反映してサンタクロースの格好をした山下さんがプレゼントをお届けですよ。サンタクロースの格好、というか上着だけですが、着てるのは『おしかけツインテール』の花梨もですね。『小森さんは断れない!』しゅりは大谷に熱いプレゼント!? これはサンタからじゃなくて恋人間のやつですね。『らいか・デイズ』らいかだけは貰う側? 例のうさぎのぬいぐるみ抱いて嬉しそうな顔! いいですね、この子の子供らしい表情、これがいいんですよ。

『ローカル女子の遠吠え』

今回ははっちがメインですよ。夢に見るブラック企業時代の研修風景。自尊心を破壊する洗脳研修なんですが、ほんと、こういうのが跋扈してた時代があったの、信じられないですよ。いや、今もあるんかなあ。あるのかもなあ。怖いなあ。

心に傷を抱えつづけているはっち。その思い出に残る21号。私語も禁止されていた会社、まったく会話したこともない、それこそ出身地が同じ静岡、そして夜中に21号が話していたひとりごと、実家でのお茶の思い出、それへの共感だけが接点だけど、それでも今でも少し気になる人。

その人の消息に触れられたラスト。そして21号も18号、はっちのことを時にふと思い出していることが描かれたのが、なにか言葉にしなくとも繋がっているかすかな思いを感じさせて、押し寄せる感傷にたまらなくなりました。けれどきっとふたりともに相手の顔も思い出せないのでしょう。だからこの先もふたりが出会って、おしゃべりして、みたいな未来はこない。その切なさもまたたまりませんでした。

『となりのフィギュア原型師』

これまた個性強めの新キャラ登場ですよ! ツインテ生意気系美少女。斉藤氏が工房に連れてきたんですが、身内の人? と思ったら仕事相手なのか。この人、万代寺もず、イラストレーターmozuとして活躍するこの人のキャラクターをフィギュアにする、その原型師として斉藤氏が抜擢されたんですね。

イラストレーターmozu、めちゃくちゃ面白い。なににつけてもマウントとってくるんだけど、それがわりと無理筋! 斉藤氏のデスクに、私の方がモニタも多い! ってマウントとるんだけど、イラストレーターのあなたとフィギュア原型師の斉藤氏なら、そもそもモニタの枚数は比較対象にならなくない!? みたいなの、めちゃくちゃ面白い。

mozuという人と斉藤との相性。それがぐっときましたよね。人気のわりにあまりフィギュア化されていないmozu。その理由が監修のエグさ。あんまりに厳しいんで企画が頓挫したりするんだ! 斉藤の原型も初回から山のような指摘がついて、思いっきり引いてるおこめ代表。対して斉藤は真摯に意見を受けとって、しかもその確かな判断にやる気を燃やしてるじゃんよ! でもって2度目の監修、きっちり結果を出してきて、mozuさん、楽しくなってきたってーっ!

このふたりのせめぎあい! その熱さにまいりましたよ。ほんと、斉藤がかっこいいの。この真摯に向き合う姿勢、バリバリ出される監修にも、いい指摘でしたと受け取れるこの態度。またひとつのプロの姿が描かれてる! かっこいい……。きっと斉藤氏はこうして指摘も受け入れてより高みに向かえる、そんな類の職人なんでしょうね。いやもう、素敵でした。

ところで、体重の重さでmozu先生にマウントとるのは無理すぎない!? 巨体のmozu先生はちょっと見たくないよ?

『ネコがOLに見えて困ります』

なんだかバランスが違って見える社長ちゃん。いったいどうしたの? と思ったら、なるほど順調に成長しているんですね。猫は一年たらずで成猫のサイズにまで成長します。というので、どんどん大きくなる社長ちゃんにミコトの感覚がついていかない。でもその成長のイメージが、そのまんまごっつくなっていってるのがおかしくて、だよなあ、ミコトにとっては猫の成長とか、普通の人が普通に経験するかたちではわからないんだものなあ。そのままサイズアップ? あるいはヒゲつけたままゴージャス美女に? そうした想像もまたおかしい。いつか成長した姿が描かれる日もきそうですが、ほんと、どんな風になるんでしょうね。

さて、社長ちゃんのバランスがまたおかしくなりました。頭がデカい! って、実際子猫って頭が大きい期間あるんですか!? 友達の三島に見せてもらった飼い猫ベンジャミンの写真。ここでもアンバランスな擬人化猫の姿見ることができて、2ヶ月目の手足長い期間! 3ヶ月目の頭デカい期間! おかしいなあ、面白い。実際の猫がどんな感じなのか、興味出ちゃいましたよ。

今の姿を写真に残しておこう。それで社長ちゃんばかりかまってたらOLさんが不機嫌になったりね、こういうのも猫のあるあるなんでしょうね。ふたりともにそれぞれ愛情注いであげてね! と思ったら、最後には猫ふたりにしっかりかまわれて、それをちゃんと受け止めてと、ミコト頑張ってます。こうして猫たちに、見た目は人なんですけど、したわれてるミコト。いずれは素敵なお姉さんふたりにべったりされちゃうことになるのかもですが、こればかりはあるあるとはいかなそうですね。ええ、社長ちゃんの成長した姿、どうなるのか本当に楽しみです。

『おしかけツインテール』

えらい扉絵きちゃった。排出率0.3%の激レアSSR衣装、メレウトの羽衣。ソシャゲのガチャっぽいなあ、ってことは俊郎か! と思ったら、花梨ちゃん。引いたの、引いたのね! しかもうっとり眺めてて、ああー、そうだった、この子、ネトゲデビューしてたよね。でもこんなのにうつつを抜かしていたら受験にさしさわりがあると俊郎に助けを求めにいったら、俊郎は大爆死の最中でした……。

今回の花梨の悩み。大学入試に打ち込まないといけないのに、世の中には誘惑が多すぎる。その誘惑をはねのけたい。あらゆる楽しみから距離をとりたい。そういって、ネトゲも引退だ、アニメも漫画も小説も、なにもかも身の回りからなくしてしまわないと!

思いつめちゃってるんですね、花梨。でも、そんな花梨にアドバイスする俊郎がよかったじゃないですか。さすが人生の先輩! 100:0思考に陥ってしまってるって、楽しかったもの、好きだったものを、まるごと全部悪いモノにしてしまうの、やりすぎだって、無理しすぎだって、視野が狭くなってるって。好きなものを嫌いになる必要はないんだよと、うまくバランスをとるようアドバイスする俊郎の姿、大人として立派な態度を示せていたと思いますよ。

でもって今回の情動の舞台となったネトゲ。もうほんとおかしかった! 以前、ビギナー花梨に山のように装備やらアイテムやらくれた巨漢キャラ、中身倉井さんやったの! でもって、別れを惜しみ悲しむ倉井のキャラCRYと花梨のキャラ、カリーナを腕組みして見守っている黒百合の騎士なる謎の人物! なにものなの!? どんな鑑定眼なの!?

その中身がですよ、まさかの神崎瑠璃!

最高でした。最高でした。

2021年11月26日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2022年1月号

 『まんがタイムきららフォワード』2022年1月号、一昨日の続きです。

『球詠』

悲愴感をともに投げ続けていたヨミ。消耗しきった彼女に話しかけるタマのその言葉がまた切実で、野球やめるの? ヨミの、今ここで燃え尽きてもいい、このまま投げ続ければ野球を続けられなくなりかねないのに。そうした姿勢への疑問と、そして根本にある気持ちへの共感を、仲間の分も一緒にヨミに告げるその言葉に、ウソはなく、そしてそれでも決してヨミのことは諦めないという思いをほとばしらせて、ああ、これまでずっと静かと思わせていたタマの心の奥底、ここに一度に開かれて、ヨミに届いた、この気持ち、ヨミにしっかり届いたんだ。

ずっとマウンドの上で孤独であったヨミ。けれどそれは自ら視野を狭めていたからで、目を、心を開けば、ずっとたくさんのことが見えてくる。仲間のこと、対戦相手のこと、そしてタマのこと。これまでのひとりでなにもかも背負おうとしていたヨミが、仲間の存在をしっかりと感じながら、任せる時は任せるようになれば、チームはこんなにも機能するんだ。その機能し生きているチームの姿、それがもう感動的で、ああ、ヨミもいうように、最初からみんなにいえばよかったんだ。けどこうして今そのことに気づけたことがよかった。きっと次からはヨミも大きくは間違えない。チームと一緒に、もっとよりよく野球に向きあうことができる。そんな未来が再び開かれたと思ったのですね。

主将岡田が見せたファインプレー、打たれてしまったヨミのピンチを見事にカバーして、この活躍こそは今のこの展開をしめくくるにふさわしいものだったと思います。頼れる仲間、その一連の描写の集大成がここにあったと思う。意地があるのはみんなも一緒なんだ。嫌なことがあっても、自身の身を削るようにではなく、こうして溌剌とした精一杯のプレイで応えてやればいい。そうした明るく、しなやかな姿、響きましたよ。

『ちょっといっぱい!』

開店前のこはる屋に現れた女性。小脇にこなつを抱えたその人は、本条凛。小夏の叔母なんですって!

どうしてもこはる屋にいきたいと、こなつに泣いて頼まれた、凛はそう説明しますが、これ多分嘘だな。だって、だったらなんで小脇に抱えてたの!? こはる屋の元従業員だったのだそう。いや、少し手伝っただけ? いろいろ含みのある言い方が気になる人ですが、帰ってきた店長によると、こはる屋立ち上げメンバーのひとり!? 全然話が違うやん! 修行先の店をやめ独立する、店長にその決意をさせてくれたのが凛だったんですって。

凛という人、いわゆるツンデレっぽい感じなのですが、店長にいろいろ複雑な思いを抱えているけれどそれを素直に出せないっぽいニュアンスにじませていて、でも店長はまるで頓着せずフレンドリーに対応してるのがね、きっと昔っからこうだったんだろうなあ! みたいなこと思わせてくれて面白かったんですね。

凛はパティシエの修行中、かつては製菓学校に通いながらこはる屋を手伝い、そして今は海外で修行をしている。その腕を磨く理由はというと、祖父の店の復活なのだそうですよ。

と、ここではっとした目を向けているもみじ。これは、この子の将来になにかしらの方向性が与えられた、そんな瞬間なのかも。なんて思いました。だとしたら結構重要なエピソードですよ、今回!

『ねことちよ』

買い物から帰ってきたちよが見たものは、汗だくで寝ているまきとねこのふたり。というか、この家、夏場でもこたつ出てるんだもんなあ。ねこの居場所だからっていうんですが、ねこ、エアコンも入ってない真夏の部屋で、さらに頭からこたつに潜り込んで、やばい、あかんよ、熱中症になっちゃうよ!

ちよが心配するのもわかります。

こたつ布団が常備されてる問題にまきが切り込みます。ねこが片付けるのをかたくなに拒むのだけど、そこでちよの出した代替案、これがよかったんですね。なるほど、潜り込める場所、こたつ以外のを用意すればいいわけだ。秘密基地と称して、出してきたのはひとり用のテント。昔使ってたというけど、ちよは意外やアクティブに外に出ていくタイプの人だったのかな。今はなんかそんな雰囲気ないですよ。あ、そうだ、以前ねこと一緒に山に登ったりしてましたね。ちょっとハードめのハイキングって感じで、山らしい山って風ではありませんでしたけど。

部屋の中にテントを立てて、横のメッシュも開放して風通しは抜群。ねこも気にいってくれたみたいじゃないですか。でも、こういうの、楽しいだろうなあ! 子供ならきっとわくわくして夢中になる、そんな発案。ちよ、こたつから目をそらせるための策とはいえ、いいアイデアを出してくれました。本当、いいお姉さんだなあって思います。

2021年11月25日木曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2021年11月24日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2022年1月号

 『まんがタイムきららフォワード』2022年1月号、発売されました。表紙は『アネモネは熱を帯びる』。凪紗と茉白、ふたり向かいあうその様子、友人のそれにしては距離も近しく思われて、握りあう手と手、そして凪紗の右手は茉白の頬に伸びて、その睦みあう姿、実に美しい。ふたりの互いに見つめる目に現れる表情がまたよくて、優しげに茉白に注がれる凪紗の視線、また茉白のそれはぱっと明るく開かれて、浮き立つ気持ちが読み取れる。ふたりの情景。身長差がまた効果をあげている、そんな構図がにくいですね。

今月は新規ゲストが2本です。

『魔性なカノジョの裏腹』

兄に彼女が! こともあろうに両親のいない日を狙って連れ込みやがったな! えらいこと警戒している妹ですが、妹、兄のこと大好きなんかな。兄貴との関係、その進展を妨害しようと介入することも辞さない妹。敵対心もあからさまに兄の恋人に対峙するのですが、彼女さん、真っ向から挑発に乗ってくるじゃない! しかも妹、芽衣子の方が分が悪い? ああ、これが高校生と中学生、人生経験の差だというのですか!

いやもう、ふたりとも人間関係へたくそなんですか! 兄の彼女、ひとり兄の部屋で待つ間、検索していたのは猫の懐柔の仕方ですよ。猫っぽく警戒心示す芽衣子と仲よくなりたい。いいのよ? その気持ちはとてもいいの。でも、ならなんで人でなく猫相手の対応策を実践しちゃったの!?

芽衣子と仲よくなる。そのための行動はことごとく裏目に出て、嫌がられてるように見える、挑発してもてあそんでるように見える。でもほんとはただ仲よくなりたいだけなのに、いらぬ軋轢生み出して、お姉さん、学年主席で特待生、勉強めちゃくちゃよくできるのに人の情には不器用なのかい?

しかし、このお姉さん、それから芽衣子もめちゃくちゃ優秀なの、いいですね。あの勉強を通じて打ち解けかけるところ、あのくだりはとてもよかった。ええ、この方向性でいけたらよかったのに、なんだか変にこじれるの。そのうらはらさこそを見せようとしてるわけですね。

『まもってください勇者さま!』

ひきこもりの女の子、マオ。なんとまあ、魔王の生まれ変わり、ところどころ抜けはあるものの前世の記憶も引き継いでいるというんですか。しかし、なぜそんな子が自宅にこもって外にも出ようとしないのか。ただ安楽な暮らしを満喫したいからなのか。と思ったら、おい思った以上に切実だ。かつて勇者に破れた魔王。封印された恐怖も残るゆえに、勇者の子孫の存在を思うと怖くておちおち外出もできない。それどころか、勇者と同種族の人間そのものに苦手意識、どころじゃないな、怖れがある。ああ、なんとも難儀な人生ではありませんか。生まれ変わってチート能力で大活躍、みたいにはなかなかいかんのですなあ。

そんなマオのもとに突如現れた、というか不法侵入だよな、マオの部屋に押し入ってきたのが勇者の子孫を名乗るユエ。魔王の存在を知覚して、勇者の子孫たちが討伐すべく動き出したというんですね。ということは、マオ、命の危機? かと思いきや、ユエは味方なのか! 昔の魔王と見た目も変わらないマオのこと、好きだっていうんですね。

って、ちょっと待ってくれ、魔王の見た目って、代々語り継がれてるの? と思ったら、ユエ、この人も勇者の生まれ変わりなのか。かつての記憶を残している。ゆえにかなうことのなかった前世の思いを今生にて遂げようというのですね。

その思いの深さたるや、同胞の勇者に敵対することも辞さない。というか、マオを退治しにやってきたふたり目の勇者、ユエの従姉妹なの! まあそうか、子孫っちゃあふたりとも子孫になるよなあ。

かくしてユエ、マオのもとに押し掛けるかたちで同居を果たすこととなりそうなのですが、これ、違う意味でマオのピンチ? あるいは自分を守ってくれるユエに心を開く日もきそう? 今こそは不穏な人生を送るマオだけど、ユエの助力でいろいろ克服して、人生の可能性が開かれたりしたらいいなあ! なんて思いましたよ。

『スローループ』

小春の友人、つっちー、いよいよ本格的に登場です! おお、前髪ぱっつん、素晴しい! かつてひよりのもとに引っ越してくる前、同じ学校に通っていたこの子、小春のことよく見てくれていて、我慢してるんじゃないか? 無理してるんじゃ? 心配して、もしうまくいかなかったら家にきなよって、すごく親身。

そんなつっちー、いやさ土屋みやびとその妹、あや。ふたりが小春たち、ひよりや恋、さらには恋父に弟たち虹と虎と知りあって、一緒に屋内釣り堀にいくんです。

いやしかし、みやびとあや、ふたりともに前髪ぱっつんだ! 素晴しい。ひよりたちのこと、ちょっと警戒してる? 人づきあい、若干苦手系、人見知りさんですか? と思ったら、恋がすごいよな、この子気づいたら当たり前みたいにみやびとコミュニケーションとって、釣りに興味があったその理由とか聞き出してるじゃん! そうかあ、ゲームとかによくあるおまけの釣り要素。それがきっかけなんか。ああ、自分もそうだったよ。あれ、なんか気がつくと黙々と釣り続けちゃうよね! でもまあ、自分はリアル釣りには向かわなかったんだけどな!

釣り堀で自身も釣りを楽しみながらも、小春の様子をうかがうみやび。ほんと、小春が無理してないかって、新しい家族を心配させないよう我慢してあわせたりしてるんじゃないかって、ずっと心配してる。そしてひよりにそれをダイレクトに問うて……、ああ、ひよりはこの問にどう答えるの!? ちょっと緊迫の瞬間。この問を、小春のことを思ったゆえと気づいておくれよひよりさん。これからのやりとりの向かう方向こそはわからないけれど、みやびの安心できるような、そしてひよりたちとの仲も深まるような、そんなことになればいいなと思います。

『追風のジン』

うわーっ! 好きな展開きたーっ! マジか、マジかよー。あれですよ、スパナさん、悪い忍者衆に囚われていた眼鏡のお嬢さん。なんかどんくさそうでさ、でも学究肌とか工学女子とか、そんな雰囲気させてたじゃない? だからクナイを急所に受けても、胸に隠し持っていたカラクリだとかなんとかが刃を防いで助かったとかそういうのなのかい?

とか思ってたら、そんなどころじゃないじゃないですかーっ!

やられたわ、これものすごく好きな展開だわ。なんでこんなにも直撃させてくるんですか。

スパナ、何者? あなたも忍者なの? 忍者衆に囚われていたの、狙った宝、七虹架大全なる古本を入手すべく身をやつして潜入してたっていうんですか。しかも加えてめちゃくちゃな実力者。忍者衆の頭領を軽くあしらって、楽勝で捕縛。うわー、すごいな、うわー、強い! かっこいい! スタイリッシュ! 眼鏡が割れてる! ちょっとワルっぽいところもいいじゃない!?

最高だったと思います。普通に助けられてヨツワ村に帰還して、持ち前のカラクリ技術でジンに協力するとかなのかなとか思ってたら、そんなどころじゃなかったよ。ああー、やられたー!

ヨツワ村も無事に忍者衆の支配から抜け出すことができて、ここでのジンのミッションは見事完了ですね。でも今回一番の大手柄はスパナだった。いや、これ贔屓目もあるかもなあ! でもあんなに見事にしてやられたら目を奪われますって!

2021年11月23日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年1月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年1月号、昨日の続きです。

『ホレンテ島の魔法使い』

全然出し惜しみしないなあ! 島で目撃される空飛ぶ魔法使い。その正体を探るべく動いていたあむたち。ラーメン屋台の店主も巻き込んで得られた情報を整理してみれば、その魔法使いの目的も見えてくる。

決まって線路上を飛ぶ魔法使い。なんのために? 飛ぶのは海に向かって、それも海に吹き戻す強風の夜に限って。それらが導く答は、風の力を借りることで列車の速度を上回ろうしている。列車と勝負している!

かくして次の戻しが吹く夜に、空飛ぶ魔法使いを捕まえるべく動き出す。しかしここでまたさらなる情報が。戻しが吹いたというのに目撃されなかった夜がある。その日はあむが島を出ていた日……。

これは空飛ぶ魔法使いの正体を示しているのか、あるいはその正体を誤認させるべく用意された罠なのか。いずれにしても作戦はもう動き出している。あとはその行方を見守るばかり。しかし、この謎がほどけていく様子、そのテンポのよさ。あれよあれよと明らかになることが、過去に触れられたいろいろを思い出させて、あれがそれか! あの時にもうそれとなく提示されていたのか。ほんと心が浮き立つようでした。

『白魔導士はゾンビの夢を見るか?』

異世界からやってきた白魔導士、リルー。しかしなぜ世界を超えるにいたったのか? その経緯が軽く描かれたりもしまして、なんと、リルーの世界のドラゴンは爪で次元を切り裂くんだ! 仲間を助けようとして、ドラゴンの爪が切り裂いた次元の穴に落ちていったリルー。かくして行き着いた先がゾンビアポカリプスの世界。モンスターのいる剣と魔法の世界か、ゾンビの徘徊する人の文明の滅びつつある世界か、はたして生きるにはどちらがマシなんだろう。

滅びに瀕する世界で出会った生き残りの少女、アヤ。この子と一緒にコンビニまで食料調達に向かうのですが、身を守る術はリルーの使う回復魔法。これでゾンビを消滅させるというんですが、使えるのは1日3回。かけられると気持ちがいいからというのでなるたけ温存したいアヤの思惑と、けれど必要にかられて使わざるを得なくなる、この塩梅が実に面白かったです。

コンビニのくだりとかすごくよかったですよね。店内にはゾンビが一体のみ。そっとやりすごせば魔法温存しながら物資回収できる! その様子がね俯瞰で2Dマップ的に表示されるのが実に楽しい。こっからこう入って、こう通って、こう抜ける。その思惑が新たに入店してくるゾンビのために破綻する! 急遽ルート変更、しかしそこには見落していたゾンビの存在が! というこの流れがほんとわかりやすい!

というか、アヤさん、深入りしちゃいましたね。欲張って粘りすぎちゃいましたね。でもこれしかたないよなあ。食料に水、生存に必要なものをなるたけ多く確保したいのは当然だものなあ。そうした思考の動きみたいのもわかるようにしてくれていたの、これも好ポイントでしたよ。

そして無事コンビニを抜けて、安心しちゃった? 油断? ああ、アヤの背後にゾンビが! ということで魔法を全弾打ち尽すこととなるのですが、アヤ、こんな感じでこれまでよく無事でこられたなあ! リルーと出会ったことで気が抜けたのかな? ほんと、前回も噛まれてましたけど、この人、ほんと冷や冷やです。

『のむラリアット!』

積年の恨み? 因縁のある相手、谷渋校のパピヨンと戦う青井ですが、どうにもこうにも翻弄されて、一発攻撃加えたら嘘泣きされて、そこからの泣かしたコール! ええー、そこでうろたえちゃうの、青井先輩! この人、こういうところほんと素直で、パピヨンたちからしたら御しやすいんだろうなあ。そこからもどうにもいいところなくて、なんとか桃に交代するも、桃も相手のパイプ椅子を使った攻撃にしてやられて、ああ、このまま負けてしまう!? というか、桃、フォールされそうなのになんとかかわし続ける、そのしぶとさ、特筆もんだな!

ずっと負け続きでいいとこ見せられてこなかった。そんな青井、桃ペアでしたが、今度こそいいとこ見せられるのか!? ふたりタッグで繰り出す攻撃、桃が攻撃の要になる? その瞬間がまさに今目の前に描かれて、描かれて……? ええーっ! 桃の攻撃というより、桃を使った凶器攻撃じゃん、これ! 思いもしないもの見せられて、いやもう人間ミサイル。しかも試合権は桃にあるから、昏倒した桃を倒れた相手にのっけてフォール! って、これってちゃんと成立するものなの!?

えらいもん見せられましたよ。これ、いいとこといっていいのかな? いや、でも、勝ちは勝ち! 桃、ついに勝ち星ですよ!

『今日の授業は恋愛です!』

ついに語られるさがりの恋のエピソード。相手は白百合会会長、ゆきと呼ばれたその人の今の名前は貴船名雪。かつてさがりの知る頃は和知名雪だったその人は、隣の家のひとつ上のお姉ちゃん。いつも一緒で、いつしか育まれていた恋心。しかしさがりの思いは、気持ち悪いの一言に踏み躙られて、それ以降さがりは恋というものにまっすぐ向きあうことができなくなって……。

当時の名雪にも事情があったのだろう。変わってしまった姓、そして引っ越し。そうしたところから推測できるものもあって、そしてかつてのさがり、さぁちゃんにしてしまったこと、それを悔いていることもうかがえる。でも、あの頃のショックにあらためて触れたさがりはその場から逃げるように去ってしまって、声をかけることもままならず、そしてさがりは学校に現れなくなってしまった。

こうした時に助けになってくれるのは、今、これまでまさにともにいて、時に支えあい、時に助けの手を差しのべてきた、そんな仲間なんだという今回。さがりを訪ねてきたなとせ。さがりのつらい気持ちに共感して、そのつらさをともに分かちあってくれて、そしてはげましてくれて、これはずっとさがりが皆にしてきたこと、その反響なんだろうなあ。さがりが働きかけた結果育まれたもの、それがさがりのもとに集ってきて、さがりを支え、助け、はげまそうとしている。なとせが、りっかが、しらべもこみねも、さがりの気持ちを受けて、自分のことのように心を痛めて、そしてさがりに前を向いて進む力を与えてくれた。

この一連のくだり、まさにこの漫画がはじまった当初に提示されたこと、そのひとつの終着点でした。ひとつの課題、負うてきた問題が解決を見て、そしてそれがこれからの未来を指向する、その出発点となる。ええ、まさに今さがりは負うた荷をおろし、恋愛という新しい課題に取り組む道を歩みはじめたのですね。仲間とともに。これまで仲間でありながら、けれどともに歩めていなかった、そんなさがりがついに本当の仲間になった、それがこの日だったのだと思います。

白百合祭の当日、白百合会の出店で店番をしていた名雪に出会ったさがり。その時の反応からもこの子のしっかりと立ち直ったこと見えますよね。そしてさがりは名雪と対話の機会を持とうとする。いよいよさがり自身の物語がはじまる、そんな予感がします。

2021年11月22日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年1月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年1月号、昨日の続きです。

『ななどなどなど』

るるのお宅訪問! 文化祭のダンスの振り付け、小町ちゃんとるるが絶望的なもんだから日曜に補習しましょう。それで誰かの家にいこうというんだけど、まさかの小町ちゃん、断固拒否ですか!? いいじゃん、広いんだから。ダンスの練習でどたんばたんしても問題なさそうなんだから。けど、なぜか嫌がる小町ちゃん、そしてるるを代わりに差し出そうというのですが、これ、自宅にこられるのが嫌なんじゃなくてダンスの練習、それが嫌なんじゃないの、小町ちゃん? で、自宅にこられるのをものすごく嫌がってるのがるる。おお、るるさん、すごい冷や汗だ。いったい自宅にどんな秘密があるのか。この子はなにを隠そうとしているのか。

今回、これまでるるの行動とそれを支えるバックグラウンド、ちょっと普通じゃないなこれみたいなところもあってものすごく謎だったんですけど、小町ちゃんもいうように一気に解消しましたね! なるほどお家がお商売なさってる。居酒屋経営なさってるの。でも、なんでそんなに知られたくなかったんだろう、というのはいいとして、常連さん、そんなにガツンガツンるるさんにおこづかいあげちゃうのん!? 万札何枚もどんどん差し出されて、これ、大丈夫なのか!? いくらなんでも尋常じゃないよね? でもなるほどなあ、この子の重課金の原資、これかあ!

いやしかしほんと、お家が店というのはいいとして、その小遣い攻勢、これはちとヤバくないですか。その上さらに、るる争奪に燃える常連客たち! で、その争いに最もヤバいやつ、高山萌が参戦!? ほんと、今回小町ちゃんはずっと失礼とか書かれてましたけど、それ以上に状況がヤバすぎて、よういってくださった小町ちゃん! みたいな気持ちになっていました。というか、状況がおかしすぎて、小町ちゃんが一番の常識人になってた、そんな不思議エピソードでしたよ。

『桔香ちゃんは悪役令嬢になりたい!』

お、こちらも自宅にお招きですよ。桔香の家にやってきたお友達。さていったいなにをするのかと思ったら、映画版『悪役令嬢マリー』の鑑賞会! イトちゃん、思わずもらした言葉が、うわ。ほんと、まさか特に興味があるわけでもない映画を抜き打ちで鑑賞させられるとか、予想外だったんでしょうなあ。

桔香ちゃんがね、ちょっと言動いろいろアレな子だけど、今回はいつにも増してアレでした。友達に自分の興味をゴリ押しする。お昼ごはんはポップコーン? で、皆に自分の原点たる『悪役令嬢マリー』を知ってもらいたい、その気持ちこそは理解もするけど、だったらお友達を優先してさしあげて! なかなか再生に漕ぎ着けない、映画がはじまったと思ったら画面前に陣取って、他の子たちの視聴の邪魔になる。でもって覚えてる全セリフを一緒に口にするというの、ああ、痛い、胸が痛い。全セリフ朗読は自分はやったことないけど、昔の友人にそれやるのがひとりおりました。さらに重ねていうならば、桔香の言動、なにかしら、誰かしら、身に覚えのある、そういうのもあるんじゃないかな。うん、つらい。身につまされるってやつ? ええ、ひしひしつらさの身にしみるように思われて、ああ、桔香さん、強く生きて。あなた、大人になってもこの日のこと、やらかしたいろいろ、忘れないタイプと思うのよ。

でもこうした行動いろいろ、お友達がちゃんと受け入れてくれてるところ、桔香さん、愛されてるんだなあって思う。なんだかんだ放っとけない、なんか許しちゃう、そういうところがあるのかもですね。これって多分、桔香の行動の原則にお友達の存在が抜き難くあるからだと思うんですよ。自分勝手に見えてそうじゃない。自分のこと知ってもらいたい。お友達にも喜んでもらいたい。そうした気持ちが嘘じゃないってのはよくよくわかるじゃないですか。みんなきっと桔香のそういうところ、わかってくれてるんだと思うんですね。

でもって実際、つなぎもあおいも楽しんでくれてたみたいでしょう? というか、桔香がみんなを振り回すように、この子たちも桔香のこと振り回しぎみではありますよね。そんな関係。いいバランスとれてるように思えるんですよ。でもってイトちゃん。なんだかんだいって桔香のこと好きよね。そういうとこも可愛いなって思うんですよ。

『ぬるめた』

いつもなにかしらおかしな改造されてるくるみですけど、今回は割とダイレクト? 見た目優先でアンドロイトっぽさ押し出す改造されてきて、いやもとからアンドロイドなんですけどさ、でも普段は人と変わらないじゃないですか。ところが今回のくるみは、顔の半分鉄板組みだったり、右手も見るからに機械だったりと、なんか不完全感出してきてるんですね。

ちあきの趣味かな? と思ったら、違った、くるみのリクエストだった。最近ハマってるSFに影響されて、それっぽい見た目を求めちゃったかあ。で、その見た目をめぐるしゆきとゆうかの対立! 自分はゆうか派だなあ。というか、しゆきはそれがくるみならなんでも全肯定してきそうな気もします。

古典SFにおけるアンドロイドの定番イメージ、いわばあるあるを話してるところも面白くて、というかそのイメージを踏襲しようとしながらも全然しっくりこないくるみの無理して演じてる感がもうおかしかった。なんだかんだで新しい今のアンドロイドなんだね、くるみは。別に自分の存在や心のいろいろに悩んだりする必要もない、そんなポジションがくるみの独自性なんですね、きっと。

『六条さんのアトリビュート』

ののの探し物につきあうことになったゆずとこのみ。学内をうろうろするんだけど、そのゆくさきというのがどうにも取り留めない。理科室、音楽室、中庭を経てお次は学校で一番古い建物。なにを探しているのだろう……? なんかピンときますよね。七不思議的なやつかな?

実際そのとおりでした。学校でウワサの心霊スポットというのですが、こういうのは幽霊の存在を半ば信じていないからこそ成立するものじゃないのかなあ。いやね、六条さんの存在が認知されてるわけですよ? 幽霊はいる! だったら祟りもあるかもよ? この前提があってあえて心霊スポットを攻めるの、やる気あるなあ!

結局出ないんですけどね、幽霊。いや違うな、出るには出た、帰りの遅いこのみを心配してやってきた六条さん。でもこの一連の探検の過程でね、被服室にあったセーラー服に六条さんを思わされたりね、そして図書室、ドサリと落ちた本。これは卒業アルバム? 開いたページに見える写真、そこに写っていたのは六条さん!?

今回はこれといった特別なイベントはないのかな? 六条さんの美術うんちくトークもないし。みたいにも思ったけれど、開けてみればその六条さんの来歴に触れる、そんなエピソード。これを手掛かりに生前の六条さんの実情に迫ることになるのでしょうか。

2021年11月21日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年1月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年1月号、一昨日の続きです。

『妖こそ怪異戸籍課へ』

帝華、バイトデビューですよ。ハンバーガーショップ、制服を着てちょっとかしこまって、普段の自分とはまるで違う。知りあいには知られたくないな、と思ったら速攻で睦子にバレてるのな! 見にくるのはいい。お客として利用するのもいい。でも保護者めいた行動はご勘弁! 菓子折り持ってあいさつ、さらには帝華の成長を実感して涙。いやいや、店頭ではやめよう? 親切心、世話焼き、それはわかるけど、あまりにぐいぐいいきすぎてて、ほんとまずは睦子が落ち着こう。

バイトをはじめたら友達がやってくる。これもあるあるですよね。自分のバイト先に知りあいが押し掛けてきたことはなかったけど、部活の先輩のバイト先に押し掛けたことはあった! いやもう、迷惑なんだけどさ、なんか面白いんだよね。今回の帝華の友人たちもね、ちょっと悪ノリ悪ふざけまじりではあるんだけど、それでも帝華のこと好きで、かまいたくて、みたいな気持ちがほんとよく出てる。こういう悪ふざけもきっと許容してくれるだろう、そういう思いがあるんでしょうね。ええ、きっと許容してくれるのだと思います。

そして我らが饗子ですよ! 飲食のお店となれば彼女がこないわけがない! というか、女帝って呼ばれてるの!? でもってあいかわらずの無銭で飲食。おお、まさしく女帝、特別扱い。思いもしない存在感に帝華もびっくり? と思ったら、むしろ逆か! 饗子の振りを見て自身を振り返っていたんですね!

『こみっくがーるず』

泣けるお話。かつて高校生の頃、漫画を持ち込みして掲載を勝ち取って、それからしばらく活躍していた寮母のりりか。だけど、なにか気持ちが状況と掛け違ってしまったみたい。環境に気持ちが追いつかない。その思いから、漫画家を廃業してしまうというのだけど、そこから今にいたるまでの歩み、かおすたち寮生たちの頑張りや苦悶を見守るうちに湧き上がってきた気持ち。その移りゆく流れの描き出される様、細やかで胸に迫る心情の物語りに、読み進めるこちらの胸もうずくように感じられて、ああ、本当に素晴しかったと思います。

今しかない、その思いに突き動かされる若い子たちを見ているうちに、自身を省みるようになった。若い日の、その時しかないのではない。人生のどんなポイントであっても、その自分の生きている今、この今こそがその時なんだという思いに目が開かれた。これは寮母さんにしてもそう、そしてその思いは私にも伝播して、ああ、なりゆきで生きてきた、そう人生を振り返る自分にしてもこの今をこそ生きねばならないのではないだろうか。そう思わせるような揺り動かす力のあるエピソードだったと思います。

こんなに静かで穏やかなのにね。でも、訴えてくる。その筆致、たまりませんでした。

そして、寮母さんの漫画家復帰に気がついたかおすちゃん。おお、これ、次回、それでなにかしら動きがありそう! かおすちゃんの反応もろもろ、これは面白そう。ええ、見せます、引っ張ります、わくわくさせられます。

『お嬢様のVな事情』

動画配信者は儲かる。そう耳にしたマリナ。大量の視聴者を抱えるミユキ、さぞや稼いでいるのだろう! そう思って期待にテンションおかしくなりながらミユキのもとを訪れてみれば、あれー、全部スッてるんだ! FXで全額溶かした。って、そんな笑顔でいう話なのですか? でもって残ったお金も躊躇なく競馬につぎ込む。

そういやいってましたよね、なんでもたいていできちゃうミユキさん。その人生の物足りなさゆえに手を出したのがギャンブル。思い通りにいかないからこそ得られる生の実感! その境地! というか、極北だよ! ヤバい。しかもあえてアブない橋、不確実性高めの鉄火場にあえて飛び込んでいくことを例えて、紐のついたバンジーに何の意味があるのかな? って、それあかん、ただの投身や。あまりのことにマリナがついていけてませんが、うん、自分もついていけん。ここまで思い切れれば人生は違うのかなあ? いや、普通に考えて破滅の道。続く競馬も、それから競艇も、マネしてはいけない、そんな世界が思いっきり広がってて、いやはやヤバいヤバい。ところどころに差し挟まれる名言っぽい言葉も、いやいや、それ名言やない、むしろ開き直りに近いよ!

あまりのヤバさにどういう感想抱いたらいいのか混乱しましたよ。

でもガチで当たらないという競艇にて、レースを見守るミユキの横顔。その切実な表情にマリアなにか思うところあったよう? さいわい勝てたからよかったけど、いやもう、一か八か伸るか反るかが過ぎるよね! いくら思いの滲むいい表情だからといっても、これ、いい話でしたとはまとめられないよ! いや、でも、それでもこうして生の実感を得ようとしているミユキ。これはこれで生き方なのかも知れませんね。マネしたらあかんけど、マネしたら大火傷ではすまない系だけど、でもこうして生きていることを確かめようとする気持ち、人には多かれ少なかれあるのかも知れませんね。

『瑠東さんには敵いません!』

おお、海デートだ。まだ海に繰り出すにははやい時期。教室にて男子連中が、梅雨明けたら海にいこうなんていってるもんだから、瑠東さん、海にいきたくなっちゃった。って、まだまだ梅雨時、水は冷たいよ! っていうんだけど、いいだしたらとまらないのが瑠東さん。巻き込まれる千紘。いやもう、寒いと震えながらも一緒に楽しみたい、そういう瑠東にほだされて、海に入ったらコケそうになる瑠東の身代わりになって水浸しになっちゃった!

いやもう和村ちゃん、災難だな。そう思ったら、まさか瑠東がお金を出すから服を買いにいこうって! もう、ここからの展開、最高だったな。着せ替え和村ちゃんのファッションショーじゃん! オーバーオール可愛い! タイトめのスカートも可愛い! くるりとまわるとふわりと広がるロングスカートも可愛い! いやもう最高だったのでは?

この展開、和村は楽しくなかった? 瑠東さんと読者だけが楽しかったのかな? と思ったら、言葉とは裏腹に実は楽しかったという和村が可愛いですよね。でももっと素直に思ったこと話せるようにならないといけないよ。仮に瑠東が漫画でツンデレとか学んだとしても、人になにかを伝えたい、わかってほしいという時に察してもらおうというのはやっぱり迂遠で難しい。

だから最後にね、こう、がっと涙目の瑠東の顔を両手でつかんで、楽しかったって明言するところね、おおおお、よかった、本当によかった。瑠東さんもよかったなあ! いやもう、最後の最後にばっちり気持ちの通じて、やっぱりこうであってくれないと困ります。ふたりともに楽しい、その気持ちが円かに調和する。これ美しいことだと思います。

そして夏休みを心待ちにする瑠東に注がれる和村の視線、その表情の凛々しいこと! ああ、あなた、素敵よ、とっても素敵! かくも魅力的なものがあろうか、そう思わずにはおられないふたりの姿でした。

2021年11月20日土曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2021年11月19日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年1月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年1月号、発売されました。表紙は『妖こそ怪異戸籍課へ』。ちょっと暗めの色調、怪異の存在がかもしだすおどろおどろしさが感じられる? そんな雰囲気なんだけど、帝華ちゃんとかすごくいい笑顔やもんなあ、おどろおどろしくはないですね! 手の目の伊織もいい表情、つららさんはいい感じにクール、この暗めの色調に一番マッチしているんじゃないでしょうか。睦子や夏生の人間組も、そして気がつけば奴がいる! 饗子の振り向きがまたチャーミング! ええ、ちょっとの怪異とたくさんの愛らしさに溢れているこの漫画の魅力、それがよく表れたイラスト、素敵な雰囲気であります。

今月は新規ゲストが4本です。

『私、異世界で奴隷にされちゃいました(泣)しかもご主人様は性格の悪いエルフの女王様!(でも超美人←ここ大事)無能すぎて罵られまくるけど同僚のオークが癒やし系だし里のエルフは可愛いし結構楽しんでる私です。』

これ、タイトル、覚えられる気がしない……。というか、目次では『私、異世界で奴隷にされちゃいました(以下略)』になってるんですが……。書誌泣かせなタイトル。これが将来単行本になった時、いろんなところで大変な感じになりそう。100文字くらいなら、まあなんとでもなるかなあ。

さて、漫画家志望の女の子、薄辺光。持ち込み漫画の設定を考えてたらうっかり左右確認せず車道に出てしまった。迫るトラック! かくして、ベタすぎるから避けたいと思っていたトラック転生を、自らやらかしてしまうことになってしまいました。しかも異世界では奴隷商人に捕えられて、そのままエルフの女王の奴隷になってしまう。わりかしバッドな導入ですよね。でも、エルフの女王はそこまで過酷な扱いしてくる感じではなくて、むしろ奴隷の習慣がないから持て余してるっぽくもありますね。同じく奴隷として繋がれているオークも、なんか健気なタイプの女子で、ヒロインのことはげましてくれて、ああ、いい友達になれそうです!

って、奴隷同士で友情育むのはいいんだけど、これ、ここからなにかしらの展開していけるのかい? 自分には現代社会の知識もあるしなにかしらチート能力もあるだろうからなんとでもなるに違いない、根拠なく楽観している光だけど、ほんとにそうなのかな? 過酷なことにはならんけど、チョロくて都合のいい、そんな展開もなさそうに思うよ!?

ええ、なんかオークのスピカと美しい友情を育む、そんな未来が待ってそうな予感がしますよ。

『メイドさんとおたのしみ』

街中で見かけたメイドさん。喫茶店の従業員、ということはメイド喫茶かな? いちどお越しを、ビラを貰って、それでいってみたらそこはギャンブルをゲームとして楽しむことのできる、そんなお店だったというのですね。

飲食代を賭けるのか。これ、店に不利な条件じゃない? いや、単価が高めに設定されてるのか、あるいは店員がめったやたらと強いのか。今回はポーカーをやってみることとなって、主人公、桜井フブキはポーカーの経験ないのかな? 交換2回までというルールで役を作れずに敗退。連敗してしまってるんですね。

ただメイドさん相手にポーカーをするだけでなく、ポーカーのルールや駆け引き? そういうのも描いてきたところ見るに、ゲームのルールとそしてその楽しみを題材にして見せてくれる漫画になりそうです。とりあえずフブキ氏がチョロいのはよくわかりました。思いっきりメイドさんに遊ばれてますよね。そうした翻弄される少年、いや、翻弄してくるお姉さんかな? そちらの魅力も押し出してきそうですよ。

『ハコイリクリエイト』

広告制作会社で働く來田凛々と、新入社員の函入ハイル。ふたりの交流、それがメインとなりそうな漫画です。ハイルは大企業の会長のお嬢さん。けれど人づきあいが苦手だそうで、あまり人の多くないこの会社にやってきた。見事な箱入り娘といいますか、電車は人が多くて無理だからタクシーで通勤。パソコンの起動もおぼつかない。他にもいろいろいたらなくて、仕事といっても、いったいなにをお願いしたらよいのか……。

それでもとりあえずと任せられたレストランのノボリのデザイン。もらったアドバイスをもとに頑張って、それなりのかたちには持っていけました。先輩、凛々の手直しを受けることになるんですけど、初日で、慣れないPCで、しかもデザインの勉強とかしてきたわけじゃないんでしょう? 優秀、優秀、よく頑張ったっていってあげてもいいんじゃないでしょうか。

自立を目指して頑張っているハイル。なんと住居が凛々と同じアパートのしかも隣りの部屋。ああ、これは仕事、私生活ともども交流を深めていくことになりそうですね。今回は仕事編、じゃあ次回は自宅編だったりするのでしょうか。いろんな面が見えてくるとより面白くなりそうです。

『あいしー・あいしー』

高校生になったから新しいことをはじめよう。かざみにいわれて、なにをしようか、いろいろ思い悩むうにゅう? いや、生徒会に興味があるんだ。日曜の全校集会で生徒会の活動を紹介するらしいよとかざみから教えてもらって、って、かざみ、いろいろ詳しいなあ! かざみも新一年生なんだろう? 部活にも詳しい、生徒会の動きにも詳しい。頼りになる友人です。

この漫画、うにゅうのいうことが、いったとたんに逆になるのおかしくて、日曜だって忙しいから! といったら即暇すぎてやることない土曜のうにゅうが描かれたり、がっかりな生徒会活動紹介に、到底入る気なんてないみたいな反応していたと思ったら、翌日には入ろうと思ってるとかいってたり、えええ!? ゆうことなすこと、どったんばったん引っくり返りすぎやしない!?

そのテンポ感、勢いがいいのだと思います。生徒会長そでなしからはとのやり取りも、なんだかんだ微妙なポイントにしっかりうにゅうがツッコミいれてくれるから、ぽんぽんと次へ次へ進行する。そのテンポ、リズムに面白みあって、先へ先へと読み進めていける感じ、悪くなかったです。

2021年11月18日木曜日

アズールレーン

アズールレーン、現時点での最終ステージである14-4、目標であるニューオリンズをお迎えすることができました。以前アズールレーンについて書いたのは2019年の6月16日、13-4クリアの報告だったのですが、見るとめちゃくちゃ苦労していた模様! 途中撤退も視野とかいってて、そんなに大変だったんか! 驚いています。対して14章は、大変は大変だけど途中撤退は0。無理はしたものの、クリア前に敵艦全撃破もできました。ボス戦も、攻略中はS勝利とるためにやりなおしたりもしましたが、安全海域になってからは安定してS勝利。情報を集めつつ、主要な艦をレベル125まで上げたりまた装備も整えたりと、余念なく準備に手をかけたのがよかったのかも知れません。いや、13章の時も情報集めて装備やなんかもきっちり揃えたはずだけど……。

過去の記録によればバンカーヒルのお迎えは2019年10月30日でした。6月16日にクリアで10月30日にお迎えだから、だいたい4ヶ月ちょいかかってたわけですね。月の半分はイベントで通常海域にはいかないと考えると、だいたい10週間くらい? 1日3から4回、あるいはもうちょっと挑戦していたはずだけど、4回換算で10(週)かける7(日)かける4で280戦。嘘だろ? そんなに!? 3戦換算でも210戦、結構かかってたんだなあ! と驚かされます。

対して今回の14-4は珍しくちゃんとカウントしていまして、クリアにかかる6戦も含めて34戦でした。これが多いのか少ないのかちょっとわからない。多分少ない、ラッキーな部類なんじゃないかと思うのですが、苦戦しなかったこと、本当にありがたいと思います。

通常海域のSSRドロップ率がどれくらいかわからないですが、どれくらいの回数で入手できるよう設定されているんでしょうね。イベントの建造0.5%枠もイベント3回に2回くらいはドロップしてる印象があるので、40から50くらいでドロップするくらいの調整なのかもなあと漠然と思っていますが、だとしたらバンカーヒルの200回は相当に運が悪い部類だったのかも知れません。

2021年11月17日水曜日

今日も休みます

今日も休みます。

2021年11月16日火曜日

2021年11月15日月曜日

Fit Boxing公式アプリ

 当初予想していた以上に広がりを見せている『Fit Boxing 2』。アニメ化されたり新たなトレーナー、ガイ先生が突如追加されたりと、驚かされることばかりなのですが、そんな中で非常に嬉しいアップデートもあったのでした。それはスマートフォン向けアプリ、名づけて『Fit Boxing公式アプリ』なのですが、ゲーム『Fit Boxing 2』と連動するばかりか、そのアプリ単体でもトレーニングができるという優れもの。さっそく取り入れて日々の運動に追加しています。

さて、『Fit Boxing公式アプリ』でできる運動はといいますと、Fit 30と呼ばれる30日かけて行う各種トレーニング。腹筋を鍛えるレッグレイズや足腰に効くスクワット、そして基本の腕立て伏せなど、腕、腹、脚に効くメニューが揃えられています。ただ、どのメニューがどの部位向けのトレーニングであるか記載はないので、ちょっとわかりにくいかなと思ってて、とりあえずここに軽くまとめてみようかと思って記事を立てました。

  • プッシュアップ かるめ
  • プッシュアップ しっかり

  • レッグレイズ かるめ
  • レッグレイズ しっかり
  • レッグレイズツイスト かるめ
  • レッグレイズツイスト しっかり
  • アームレッグレイズ
  • クランチ
  • ツイストクランチ
  • ニートゥチェスト

  • バックランジ
  • フロントランジ
  • スクワット
  • ワイドスクワット
  • ヒップリフト

だいたいこんな感じみたいです。

30日かけて取り組むメニューです。最初はそれこそ10回だけとか、かるいのだと5回とか、ものたりないくらいの回数なのですが、数日ごとに回数が増えていき、最終日には開始時の6倍にまで達します。なので、せーので複数メニューをはじめると途中から大変なことになってしまう。

10日ごとに腕、腹、脚とスタートさせて、負荷を分散させるようにしています。また脚に関してはスクワット系とランジ系をやっておきたいので、15日差で取り組んでいます。

目下の目標は、全メニュー制覇。まああわてずぼちぼちやっていきましょう。

2021年11月14日日曜日

『まんがタイムきらら』2021年12月号

 『まんがタイムきらら』2021年12月号、先日の続きです。

『推しごとびより』

今回は彩姫メインの回ですね。作曲担当の彩姫。心町からカラフルリウムのCDが出るとの報告を受けて、それなら新曲を1曲追加したい。

やる気を見せた彩姫なんですが、そこからの産みの苦しみ。思うように曲ができない。行き詰まってしまって、気分転換? いや、日々の習いかな、ゲームセンターにふらり訪れるというんですね。

今回のテーマは出会いといってもいいのかな。柚葉の最近推しているアニメ、きらタイムのゲームに出会って、試しにやってみたらハマった。さらにロゼの作曲担当、ましろに出会って、その上、見知らぬ女児とも知りあうこととなってしまう。そのそれぞれに、新しい刺激や楽しさ、ネガティブからの脱却、そして体験してみてはじめてわかることなど、視野の狭くなってしまっていた彩姫の気持ちに大きく働きかける、そんな瞬間があったのがとてもよかったと思うのですね。

思えば、彩姫は一時的に自分を見失っていたのかも知れませんね。それが、この一連のできごとを通じて、また原点に立ち返ることができた。楽しいということ、好きという気持ちからはじまる、そんな彼女たちのスタイルも再確認させてくれる、そんな好エピソードだったと思います。

でもって、彩姫の出会った女児先輩いやさ師匠。ゆず湯先生の妹さん! 姉が先生なら妹は師匠。しかし、なんだろう、なんか似てると思ってたんだ。妹はみかんっていうんですね。みかんと彩姫、なかなか面白い組みあわせ、今後の登場にも期待したい関係性勃発しましたよ。

『そらコミュニケーション』

なんだか物語の終わりが近づいているのではないか。そんなことも思わせた今回。せんり、ソラたちが訪れた遊園地。ここはソラと最初に遊びにいった思い出の場所で、アトリアとの出会いの場でもある。それをこうして再び訪れて、過去を懐かしむような言動あれば、ああ、終わるのではないか、せんりもいずれ訪れるだろうソラとの別れを思ったりしているでしょう。いやもう、ハラハラの展開。思い出の記念写真とかもね、あああ、フラグなのではないか!? 違うと、違うといっておくれ……。

不安に思ったところに、ソラのヒューマノイドボディを狙う例のけもの耳が登場ですよ。機械の体を奪いにきた。中身には興味がない、消去するという暴挙。守りのかなめであるアトリアの超能力も封じられて、ああ危機迫るこの状況、でもこれ普通に考えたら警察ないしが介入するケースだよな。宇宙ってのはそんなにも無法なのかい? あるいは辺境の地、地球にまでは治安を守る目もゆき届かないってことなのですか!?

とか思ってたら、きたよ、宇宙警察! というか、それ、どういうことなんですか!? いやいや、安曇先生が実は宇宙警察、他人の空似、一時的に安曇先生の体を借りている、どれ!? ほんと、危機一髪の大ピンチに助かりはしたけれど、謎が謎を呼ぶというか、あまりの展開に大混乱! いやいやこれ、ほんと、どうなりますのん?

My Private D☆V

『えるくえすと!』のむらさき*です。

D☆Vポイントは、世話焼きの幼なじみ。なるほど! ゲームや漫画に見る憧れのシチュエーション的なあれでありますね!

勝手知ったるご近所さんとかで、朝も当たり前のように部屋まで起こしにきてくれて、でもってうっかり寝てしまい……、みたいなシチュエーション描かれていますが、よく見たらお玉持ってますね! ということは、朝ご飯も作ってくれているのか。親が長期不在とかのひとり暮らしパターンだ、これ。ええ、ゲーム的な状況設定、主人公の自由度が確保された家庭環境でありますよ。

近しさや親しみやすさ、長いつきあいがあるために互いに気安く、飾ることなく素の自分でいられるという安心感。その自然さこそがこうした関係の魅力かも知れませんね。

2021年11月13日土曜日

『まんがタイムきらら』2021年12月号

 『まんがタイムきらら』2021年12月号、先日の続きです。

『蜂も刺さずばうたれまい』

元ヤンということを隠しているすずめ。でも勝負事、球技大会となるとどうしても勝ちをつかみにいきたい。元ヤンの血が騒ぐ? いや、ただの負けず嫌いってことでいいじゃありませんか。別に元ヤンとかじゃなくてもそういう人いますよ?

でも、どんな些細なところからでもバレに繋がることは避けたいわけだ。球技大会、競技はバレー。しれっと力を抜いて本気を出さないよう、メッキがはがれないよう努めるわけですけど、悪いことに相手方に蛍がいる。事情を知ってるこの子がね、ネット越しに顔あわせるたびに、ちまちまちまちま挑発してくるの、面白いよな。というか、その挑発の文言が的確で、すずめのことよくわかってるんだろうなあ。いやもう、そうとは見せないけど、あなたすずめのこと好きでしょう。絶対そう思いますよ。

でもってついに本気を出すすずめ! 鬼気迫る絶叫とともにアタック! と思ったら、これ心の声なのか。自制心強いな! でもこれですずめクラスでも人気者じゃん。でもって蛍、やっぱり挑発してたの、おちょくってたわけじゃなくすずめが後悔しないようになんだね。こうした、やっぱりわかってる感見せてくるところ、あなどれない娘ですよね。ほんと、すずめのこと大好きでしょう。絶対そう思いますよ。

『えるくえすと!』

さらなる勇者パーティメンバーがやってきましたよ。雨の中、困り果てていた少女。空が飛べない、ホウキが飛ばない、おかしなこといってるんですが、なんとその耳がファンタジーに見るエルフ耳。それでましろが、エルヴィーラの名前を出してその子を店までつれてくるんです。

その子、アレッタ。なんてこった、500歳なの!? 長命の種族。見た目どおりじゃないんだな。職業は魔法使いで、しかも伝説級!? そんな彼女もこちらの世界ではステータスリセットを受けていて、努力の果てに身につけた魔力も失われてしまって……。

ショックを受けながらも、ゲームショップの仕事を手伝いはじめるくだり、すごくよかったですよ。確かに魔力は成長前の初期値に戻ってしまったけれど、身についた経験は残っている。覚えがはやく、状況把握も的確で、それはこの子が成長の過程で育んできた能力であるわけか。こういう、学んで身につけたことは誰にも奪うことのできないという描写、なんだろう、ぐっときますよね。すべてを失ったわけではない、いまは失くしたものも再び取り戻すことのできる、そんな未来に目を向ける様。そこには、なにがあっても負けずに努力を続けてきたこの子が得た一番大切なもの、諦めない気持ちが描かれていたと思うのですね。

しかしアレッタ、驚きの有望株。レジ? PC? も使えるようになって、これは一番この世界に順応できそうですよ。あれだな、常識人のカテゴリーに入りそう。自律行動するホウキをつれてるとか、一番非常識な人なのにこれというのが面白いですね。

『それでは、ステキなセッションを。』

不思議なピックのおかげでライブを大成功に導いた芽依。仲間からの評価も高くて、そんな彼女のピックの秘密、ドラムをやってるしきちゃん、一色にも教えてあげました。けも耳少女にもらったピックを使ったら、思いどおりに演奏できた。でもって、誰にも見えなかったけも耳少女、一色には見えたんですね。

かくして、ふたりスタジオに向かいセッションと洒落こみます。けどピックは有効期限切れ。新しいのが欲しければ、またガチャを引きましょう。そのかわり代償がありますよ……。って、千円でいいのか。千円で思うがままの演奏ができるとか、破格では!?

でも、ガチャだから常に欲しいのが出るわけじゃあないんだね。芽依は一発で星3いい感じのピックを引いたのに、一色が引いたのは何でもカレー味になる粉。って、それ、カレー粉じゃないの? というか、音楽に関係しないのも入ってるんだ。でもってこの子、どんだけまわしたのか。ともあれ、ついにナイスなスティックを引いて、そこからはじまるふたりのセッション! ああ、ドラムとベースなら、一層一緒に演奏する醍醐味、体験できそうですね。そのいつにない演奏のとりこになるふたり。時間も忘れてセッションを続けるところ、ほんと、これは魅力的なシーンでした。

しかし、道具のおかげとはいえいい演奏をこうして体験できるというの、それだけで能力の向上に役立ちそう。まずは知ること、体験すること。それこそよい教師について習ってるようなものじゃありませんか! この子たち、今は不思議な道具だよりでも、いつしか知らないうちにずっとうまくなってそう。そんな予感がしますですよ。

『ぎんしお少々』

なんだか面白そうな展開しています。すずにお古のフィルムカメラを持ってくるよう頼まれたしろ。それで家捜ししてみたら、お婆ちゃんからもらいうけたというのが出てきまして、それがハーフカメラ。ハーフカメラというとオリンパスのペンとか京セラのサムライとかが思い浮かぶんですが、これ、奥の方はリコーのオートハーフっぽいな。手前のは、ちょっと知らないなあ。調べてみたらゴールデンハーフってやつらしい。最近の製品っぽいけど、存在さえ知りませんでした。なんかトイカメラカテゴリーっぽいなあ。

すずにふたつ見つけたと報告するしろ。すずにどちらがいいかと聞いてみれば、ゴールデンハーフが選択されるのか! マジかー。この漫画、あくまでもトイカメラ系で押していくってわけだな。しかし実際どちらがいいんだろう。数十年前の古いカメラと、最近の廉価なトイ感あるカメラ。修理とかきっちりできてたらクラシックカメラでも充分いけるけど、手入れがちゃんとできてないとモルトが駄目になってて光が入ったりするもんなあ。

ともあれ、すずの発案が面白いと思ったんですね。持ってきてもらうまでの間、しろに写真を撮るようにいうんですね。普段、写真は撮らないしろに、あえて撮影するよううながす。これ、しろの視点や興味が明らかになるなあ! 普段はもゆるに振り回されぎみに、彼女の写真趣味につきあってる。それが今回はしろ主体で撮影するとなれば、とまどいながらもなにか発見があったり興味の扉が開いたりとかしたりするんかなあ!

なにを撮ればいいのか、いまだわからずにいるしろに、相談を受けたもゆるが指差していうでしょう。飛行機雲だよ! その時に、これまでよりも明確に緻密に背景が、頭上の木、その枝振りや葉の表情、そして奥に広がる景色なんかも描かれるでしょう。

そうなんですよ。写真を撮ろうということは、これまで見過ごしにしてしまいがちだった周囲の情景に目を、気持ちを配るってことに他ならんのですよね。当たり前すぎて気にもしなかったことが、情報密度高めに目の前に立ち上がってくる。そんな感覚。ここにこうして表現されたことが、そうそうそんな感じ! に溢れていて素晴しかったです。

2021年11月12日金曜日

今日も休みます

今日も休みます。

2021年11月11日木曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2021年11月10日水曜日

『まんがタイムきらら』2021年12月号

 『まんがタイムきらら』2021年12月号、昨日の続きです。

『星屑テレパス』

大会での失敗以来、学校にきていない瞬。ちっともうまく話せなかったスピーチの映像を見返す海果は、そこに瞬の言葉が残されていることに気づいて、ああ、彼女は自分のことを信じてくれていた。

この時、海果の胸中にあった思いとはなんなのか。そして瞬を引っ張り出すために動き出す海果をはじめとするロケット研究同好会の面々。ずっと暗い表情をしていた。ずっと迷いを抱えていた。そんな彼女たちがもうすっかり明るく、前を見て、そして将来を展望し、まだ見ぬ未来へ手を伸ばそうとしている。その眩しさよ。その彼女らの最初に手を伸ばそうとする先、それが瞬であるというのもまたしびれます。

自分たちの力でロケットを作れるようになりたい。それで彗を頼るのですね。彼女の学校、竜岡科学技術高等学校を訪れ、宇宙研究開発部にて教えを乞う。自分たちの作ったロケットを評価してもらい、うまく作るためのノウハウを教えてもらう。

しかしなぜここでロケット作りに打ち込もうというの? それがわかる終盤。ああ、ふたたび瞬にロケット勝負を挑もうというのですか! 覇気に欠ける瞬だけど、あえて負けるという選択肢は彼女にはないだろう。しかしだとしたら海果、この子は自力で瞬のロケットを超えないといけない! ああ、この再戦、いかなる結果となろうか。いずれ、この勝負が瞬の気持ちに火を灯してくれたらいい、そう思わないではいられません。

『むすんで、つないで。』

学校における自分のポジションを理解したつなぐ。おお、素晴しいよなあ。少し自信もそなわってきた? いや、そうでもないな。いつもどおりのちょっと弱気で、気さくで、感じのいいつなぐさんですよ。あのヘアオイルのくだりとかね、価値を知らずに使ってた! 市場価格を知って驚く七色に、それ以上に驚くつなぐ。ふたりの様子、すごくいい。驚いて、そして最後に安堵して、その気持ちの同じように動いているところ、共感の様、すごくよかったですよ。

そして小学生組の話。女子人気の高い花ノ子、対し男子人気のある白百合。でも白百合にとって男子は同じ興味を持ってる存在に過ぎなくて、個体の認識はどうにもあやふや。そしてね、こうした話の果てに苺の評価がくるでしょう。人生二度目を自称する不思議な子。花ノ子、白百合、そしてつなぐと親しくしながらも、どこか一歩引いている感じもするこの子。でもそんな苺のこと、花ノ子は一緒にいると楽しいっていってくれてるし、白百合もそうだね。ふたりともに、それぞれ違う視点から苺のこと、評価して、思いやっているんだってわかった今回。

このこと、苺にとっては嬉しい事実だったのかな。どこか安心できる、ほっとする、そんな気持ちもあったように感じられたのですが、だとしたら嬉しいなあって思いました。どんな人生を異世界? 異郷にて送ってきたものかはわからない。でもそんな彼女にとって、今の人生のやりなおし、小学生に戻って、皆と同じ気持ちではいられないものの、なんとか? 溶け込んで? 毎日を送っている、そんな苺にとって、花ノ子や白百合たちの存在が無理せずここにいていい、そんな風に思えるよすがとなるのだとしたら、どんなにか嬉しいことでしょう。

ふざけた言動は照れ隠しなのかな? だとしても、この子にとっての過ごしやすい場所、それがここにあるのだとしたらいいな、そういたく思わされた回でした。

しかしそれにしても苺、べらぼうに可愛いよな。ふざけてない時のこの子の表情とか、もうたまらない魅力があるよね。

『ほぐして、癒衣さん。』

日曜日でも休みとは限らない。それが仕事! って、つらいなあ! 自分は日曜は休みでずっとやってきたから、こうして休日がない、休日であろうと出勤を強いられる職場とか耐えられないかも知れない……。ほんと、死んだような目で起き出してくる夏鈴。おお、いたましい。でもって、その朝食、冷ややっこに納豆、豆乳、なんでまた大豆しばり!? イソフラボン強化期間なんですかい?

そんな夏鈴の生気に欠けた朝。ぐずぐずしながらもなんとか職場に向かう彼女の目当てのひとつに、同じく休日出勤している癒衣さんがあるのですか。やたら疲れている夏鈴のこと思いやってくれて、足をほぐしてくれるって。癒衣さんのマッサージのおかげでこのところちょっと調子がいい。そうね、これがあるから、癒衣さんに会えるから職場にいくのもそう悪くないと思える。すごく頼りにしてる感じしますよね。

しかし、足のマッサージの情景、いろいろ面白いというか共感性高いというか。ダニに刺された痕が! ここにも虫刺され? っていうの、身につまされるわあ! 夏になるとどうしても虫刺され増えるよね。やっぱダニなのかな。布団を日に干したりしてもヤツら、いなくならんよね? いや、そもそもダニなのかわからんけど、夏になるとあちこちにできる虫刺されの痕。どうしても気になるからさ、指摘されて恥じて悶える夏鈴の気持ち、なんかちょっとわかるんですよね。

でもって、そこからのいろいろ。暴れたはずみで顔を蹴っちゃった!? とまらない鼻血に、さらに出血するというこの不思議! いや、さっき足のマッサージしてた時に散々見てたんじゃないんですか!? 癒衣さんの夏鈴に向ける視線、あるいはその思いなどもろもろ。あまりこう具体的に明示されてないわけですが、誰に対するものとも違う、特別感、やっぱりありますよね。

2021年11月9日火曜日

『まんがタイムきらら』2021年12月号

 『まんがタイムきらら』2021年12月号、発売されました。表紙は『スロウスタート』。花名とたまてがふたりで一緒にスノウホワイト? 白雪姫の衣装を着まして、おおお、手にしているのは毒リンゴ!? ふたり一緒に両手を寄り添わせて、いざリンゴを食べようとしている。と思ったら、花名はもう食べたのかな? なんか口元がもぐもぐしていない? 同じく白雪姫ではあるけれど、対照的な色合いの衣装、けれど不思議と調和して、彩度があってるからなのかな? 華やぐ、そんな明るさありながら落ち着きもある、しっとりと優しげなイラストが素敵です。

『けいおん!Shuffle』

真帆の所属するバスケ部が廃部の危機! 3年生の引退と奮わぬ新入生獲得、さらに低迷する成績もあいまって、廃部の縁ぎりぎりに立たされてしまっているというんですね。さて困った。どこぞの誰かが部を立ち上げようという、それが原因で押し出されようとしているわけですが、なんと困った、その誰かって軽音同好会の先輩たちか!

部になったら部費も出ますよ。機材揃えられますよ。その誘惑にバスケ部の危機が頭からすっぽ抜ける紫の現金さ! でもそんな紫が好きよ。

真帆、板挟みになっちゃいましたね。バスケ部は存続させたい。けれど軽音同好会を部に昇格させたい。両方の気持ちが嘘じゃないから、その狭間で身動きとれなくなってしまって、まったくパフォーマンスを出せない。地区予選一回戦を勝ち抜けなければ廃部が決定してしまうというのに!

という時に、まさかリサが突入してくるとは思いませんでした。花凛と交代してきたの! というか、運動万能なの!? 真帆に発破をかけつつチームを勝利に導く、その姿はかっこよかったなあ。またリサの言葉に迷いを断ち切った真帆、その表情もよかったですよ。

しかし、軽音同好会、部になれなくて残念ですね……。と思ったら、まさかの手品部廃部で昇格かなうって! コンフリクトとその最中での決断を描いた末に、コンフリクトの根っこをばっさりいっちゃうって、いやまあ爽快というか痛快ですよね。手品部には廃部を巡るドラマはなかったのかい!? とか思ってしまったけど、いやきっと多分大丈夫なんでしょうなあ。ほんと、棚ボタ感あったけど、そのぽろりときたのが鮮やか。びっくりで面白い、とてもよかったです。

『しあわせ鳥見んぐ』

フィールドスコープで鳥を見ます。子供たちがひとしきり見た後、さあすずが先か翼が先か。ああ、ふたりともにうずうずしてるけど、すずの方がうずうず度合いが高かったかあ! 翼が譲ってくれたんですね。

双眼鏡よりずっと倍率の高いフィールドスコープだと、遠くの野鳥がこんなにも近く、大きく、見えますよ。もう、すずったら興奮しちゃって、子供たちも見たいというので、じゃあ皆で一緒に見られるようにと、スマートフォンをフィールドスコープにつけちゃった!

へー、スマスコっていうんだ。で、思い出したんだけど、昔、これに似たことやろうと思っていろいろ調べてたことあった! 遠い記憶を探ってみたら、そうそう、これこれ、デジボーグ。比較的安価な望遠鏡にカメラマウントアダプター取り付けて、超望遠写真を撮っちゃおうってやつ。自分の興味は野鳥ではなく天体写真だったんですが、野鳥撮ってる人がもうたくさんいらっしゃって、専用の掲示板まであったりするよ! もうびっくりするような力作が大量に投稿されてるからね、見てるだけで時間があっという間に過ぎちゃう!

とまあ感心するやら感動するやらだったのですが、きっとあの時の自分の興奮、それと同じものをすずたちも感じてるのかも知れないなあ。なんて思うと、なんだか共感度があがって、嬉しくなってきちゃうわけなんですね。

今回ピックアップされた鳥はハシビロガモです。水中のプランクトンを食べるというのですが、効率よく沢山食べられるよう、くちばしがヒゲクジラと同じ仕組みになってるんだ! ぐるぐる回って水底からプランクトンを巻き上げるというのも、クジラとかイルカが似たことやるよね。面白いなあ。収斂進化っぽいもの感じるなあ。

そしてすずの前に広がる野鳥の世界の広大さ。それが示された後半。日本にはおよそ600種の鳥がいて、探鳥人の案内人、あすかが出会ったのが300種くらい。翼は200種弱でというの、どれほどに奥深いのだろうということがうかがえて、ああ、興味持って、好きになって、ハマると大変なやつですよ。そしてその広大な世界に足を踏み入れて、なおさらに遠くまでいこうとするすずのその期待に満ちた表情、それが実にいいんです。

ええ、好きなものを前にした人、興味に全力をそそごうとする人の姿はなんて素敵なのでしょうね。

2021年11月8日月曜日

『まんがタイム』2021年12月号

 『まんがタイム』2021年12月号、一昨日の続きです。

『茨城ってどこにあるんですか?』

今回、名エピソードですよ。文化祭にて活躍する多恵と森戸。クラスではヤンキーカフェを出店し、そしてパフォーマンスステージでは昨年に引き続いての漫才、なっとう巻とかんぴょう巻の登場です。

これね、ノリよく元気よくはつらつ勢いある多恵とね、クールで淡々とツッコむ森戸の対照的なキャラクターが魅力的。あの登場時のふたりのポーズ、両手広げて、足もクロスさせての多恵と、基本棒立ち手にはハリセンの森戸、このコントラストもいい感じよね。でも、こうやってわいわい楽しく盛り上げていくのかなと思ったら、最後の最後に、セリフの抜けた森戸のファインプレー。じっくりしみじみ情感たっぷりに、ふたりの友情、そのかけがえのなさを伝えて終わるその見せ方には涙を絞られずにはおられない。いやもう、素晴しかったですよ。

これ、劇中では台本がすっぽ抜けた森戸の苦肉の策だったわけですが、漫画としてはここでこうしんみりと締める、まさに計算どおりなわけで、いやもう見事な表現に心底引き込まれました。そして舞台袖での多恵のアンサー。これももう素晴しくて、ふたりは永遠だと思いました。

『良倉先生の承認欲求』

めちゃくちゃ面白いな。普段は良倉に振り回される側の上枝が、今日に限っては良倉に頼みごと。いったいなにかと思ったら、擬人化良倉の3Dモデルを作ったから、中身良倉でVTuberデビューしませんかって!

さすがの良倉も拒否だよ! まあ、ぶんちょー紳士とOLさんは、小物やシチュエーションで見せるタイプ、自身のアバターやましてやボイチェン使用とはいえ出演するとなるとさすがにハードル高い。とはいうものの、やらされてみたら、ちょっと欲が出たの? いいねを貰うためのあざとい演出発動だーっ! いや、いやいや先生、前ページの普通のちょっと聞いてるんですか!? の方がよかったよ。演技しなくていいよ、いつものとおりの良倉で充分チャーミングですよ! 中身おっさんですけど。

お悩み相談やってみよう、そういう上枝に自分の内心ちょっと話す良倉、これがまたよかったんですね。生徒の力になれる、そんな教師になりたかった。そういう良倉の真摯さにはもうガツンと打たれて、これだよ、なんでこれが普段表に出ないんだろう。

でもってこのマインド全開でやってみたお悩み相談の結果! さすがの良倉も引いたよ! いつもは星畑あたりを引かせてるこの人が盛大に引いたよ! いやもうとてつもなかった。最高です。

『お天気おねえさんの晴れ舞台』

お天気コーナーのノベルティーを作ります! どんなの作ろう、盛り上がる琴音と真由。ストームグラスとかガリレオ温度計とか、わあ、なんかいいじゃん! と思ったけど、やっぱ予算的に無理だよね。

ふたりの方向性の違い、今の視聴者を大切にしたい琴音と、新たな層を開拓したい真由とで激論、対立? しそうになるの。奥田のアドバイスでうまいこと対立は回避されて、そしてやっぱり仲良くふたりでいろいろ考えているの、すごくいいよなって思わされました。

おはぎのお店でのインタビュー。ここでの発想がもとでノベルティーが品が決定する。エコバッグ。お天気要素は紫外線量で色の変わる番組ロゴ。このふたりで一緒に成し遂げた感、それがとてもよかったです。

そして続くおはぎ屋のお姉さんとの会話。琴音の気象予報士試験、まだ挑戦を続けると確認して、それをすごく喜んでくれるところ。なかなか結果の出せない琴音だけど、そのチャレンジする姿が皆を元気づけている。おはぎ屋のお姉さんも、街のみんなも、ほんと琴音のこと応援して、そして同時に元気づけられているというの、素敵な交流、素敵な相互作用だなって、じんとくるものあったのでした。

2021年11月7日日曜日

『まんがタウン』2021年12月号

 『まんがタウン』2021年12月号、一昨日の続きです。

『君と銀木犀に』

ああ、最終回ですね。文化祭、ついにはじまった葉介のひとり芝居。『銀河鉄道の夜』、ジョバンニを演じて、そこにいないカムパネルラに話しかけ続けている、そういう趣向なんですが、葉介の熱演がそこにいないカムパネルラの存在を浮き上がらせて、ああ、今彼はジョバンニとしてカムパネルラに話し掛けながら、葉介として泉に言葉を届けようとしているんだ。

ジョバンニの思いが葉介のそれに重なる。賢治の書いた物語が、葉介の世界とリンクして、広がっていく。そしてそれは観客に伝わり、泉に伝わり、そしてきっと泉の内面に抱えていた悩みは失望、それらを押し流していく奔流となって彼の心を満たしていったんだろう。そう思わせる描写に、よかったな泉、そして葉介も。ふたりが友達であること、そのめぐりあわせとそのさいわいを強く感じさせて、本当にいい最終回になったと思いました。

そして愛子ちゃん! そうか、泉ってわかったかあ。でもまさかそこでお似合いっていっちゃうんだ! そん時の微妙な表情、いいなあ愛子。この子、めちゃくちゃいい味あると思う。いいバイプレーヤーでした。

『食欲しか勝たん!』

うわあ、こころん、負けたの!?

みかみーと一緒に原宿にやってきたこころん。みかみーがクレープ食べたい! っていうんだけど、あー、クレープ、それで今回はクレープで気持ちがいっぱいになっちゃうのかな? そう思ったら、いや、抗うんだ! 理性なくしちゃうからと、人目があるから恥ずかしいと、それでセーブしながら食べようとしたら、みかみーが自分のクレープをぐいってよこしてくれて、これでこころん陥落か!? と思ったら、あー、注目集めて、それで頭がショートしちゃうんだ!

食べること大好き。というか、食があらゆることに優先する、そんなこころんなのに、今回ばかりは注目されることに耐えきれなかった!

いやまた、極端な子ですよ! 普通にはならんのか。まさかぶっ倒れるほどのことだったの!? ほんと、まさかの展開にこちらも大びっくりでした。

2021年11月6日土曜日

『まんがタイム』2021年12月号

 『まんがタイム』2021年12月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』をメインに、お茶席の様子でありますね。着物姿で正座、茶碗を手にしてかしこまっているんですが、よく見ると足指がもぞもぞしてるの。しびれているんですね。『茨城ってどこにあるんですか?』多恵も盛大に足しびれさせています。いい着物着てかわいくしてるのに、足伸ばしてしびびびってなってるの、この子のらしさが出ててチャーミングです。『花丸町の花むすび』花子はお茶を点てていて、すっかり見違えちゃいましたね。いいお姉さんじゃん。『軍神ちゃんとよばないで』虎千代は笹団子食べてるんですが、この子の暮らした時代ではお茶は最先端の流行ですよね。時を飛び越えてこうして一堂に会している、その様子もまたおもしろしです。

『ローカル女子の遠吠え』

車社会静岡のお話。うっかり免許失効なんてしちゃうと大変なことになる。それだけ車が生活に根差しているんですね。

さて、静岡が交通事故発生率ワーストという話題も。まさかこの話題に続いて、りん子が事故に巻き込まれることになるだなんて驚かされました。信号待ちしていたら追突されたんですが、教習のとおりにテキパキ手順を進めていくところ、さすがのりん子だな。そう思っていたら、内心ドキドキバクバクしていたというの。ああ、だよなあ。で、そこに雲春がやってきて、おお、頼りになる! いつもはどこか抜けているけど、いざという時には的確に行動できる、これはポイント高いわ雲春さん。

とか思ってたら、なんとまあ、事故経験者だったんかい! いや、それでも今回の雲春はどうかしてる。あのりん子がトキメキ覚えちゃってるのかい!? すぐに通常運転に戻りますけど、いやもう驚きの展開見せるのかと身構えてしまいましたよ。

『この契約は恋まで届きますか?』

八千代さんに手芸を教えることになった野田。フェルトを刺してるんですね。その手元を見ようとぐっと近づいてくる八千代に緊張する野田。ドキドキしながら近いといえば、はっと気がつきめちゃくちゃ距離をとる八千代が面白い。しかもこれ、うまくできなかったフェルト人形、それを可愛いといわれて、やっぱり距離を置く。自分のことだと思っちゃったんですね。自分に興味を持たれると、可愛いといわれると引くタイプなんですね。

八千代、なんかいい感じです。見た目が可愛いとかじゃなく、ちょっと微妙で可愛い自作のフェルト猫、名づけて寝不足太郎というそのセンス、いいじゃないですか。なんかうまくできない、そう思っていた人形にも愛着が出たりするところ、それがよかったなあって。

いろいろ謎もある八千代。基本クールで感情を露にすることのないこの人の、けれど可愛い手芸品を前にした時にふいに見せる表情のギャップ! いやもう魅力のある人ですよ。

『軍神ちゃんとよばないで』

おお、タイトルを見事に回収してきた今回。それはまさに第4次川中島の戦いのハイライト、単騎大将信玄へと挑みかかる謙信を軍配にて退ける、その一連の戦いの中に交わされた言葉の中に現れてくるのですね。

互いに相手を武田の、上杉の頭領と知らず仲を深めていたふたりの、しかしここにきて明かされるそれぞれの立場。軍を率い、国の存亡をかけて命のやりとりをする、そうした立場にあることがこうして判明した今、かつての約束などははるか後方に追いやられることになってしまうのか。

あくまでも自分の本当を話してきた、今もなおわかりあえるはず、そういう虎千代と、戦いを避けることなどかなわない、決して同じ方向を向くことのない晴信の激突は、命のやりとりというよりもむしろ激論というべきもので、そしてその話しあいは決着を見ないままふたたび別れ別れとなるんですね。

晴信と虎千代の譲ることのできない思いの行く先、どうなるのでしょうね。このまま史実どおりに運ぶのか、あるいは史実とは異なる行く末があるのか。これ以降は目の離せない展開の連続になるのかも、ですね。

『テレパス皆葉と読めない彼女』

皆葉が病欠と知って心配した澄花が連絡をいれます。そしたら妹ちゃんたちがえらいことしようとしてるのな。氷水を作るまではいいけど、それでひたいを冷やすならまだしも、氷風呂にしちゃあいけないよ! 兄貴はこれまでほとんど病気とかなかったそうだけど、それだけに看病のしかたとか知らないのかもなあ。にしてもワイルドな妹たちです。でもこの明るさはチャーミング。兄貴も愛されてていい子たちですよね。

澄花の看病。冷やりと触れた手をとった皆葉の狼狽。もっと熱あがっちゃいましたか!? でもここからのやりとりですよ。澄花の緊張、そして皆葉のかけた言葉。皆葉はそんなに深く考えてないんだけど、すごく意味深に響いちゃって、わあ、少女漫画みたいだ!

朴訥系の皆葉と、その心情も気づかいも細やかな澄花の組みあわせ。たびたび差し挟まれる澄花のモノローグがすごくいいんですよね。人の心の読める皆葉なれど、澄花の思いだけは決して読むことのできないというこの仕掛け。けれどいずれはふたりわかりあえるだろう、テレパスの助けなどなくとも、理解しようとし、その思いに手を伸ばす。その繰り返しの果てに育まれていく感情。その過程こそに価値があると改めて思わされるのです。

2021年11月5日金曜日

『まんがタウン』2021年12月号

 『まんがタウン』2021年12月号、発売されました。表紙は『新婚のいろはさん』。はじめとふたり、ええとこれはどういう場所なんだろう。手にした皿には一口サイズのタルトがたくさん乗っていて、そしてイチゴとクリームのタルトをこちらに差し出してくれているいろはさん。ああ、読者の位置にはじめくんがいるんだね。ターブルを見れば、これはワイン? シャンパン? グラスが細くて長いからシャンパンかな? スイーツのお店でシャンパンも出てくる。ちょっと大人向けのお店なのかもですね。

『押しかけギャルの中村さん』

風呂場で倒れてるのではないかと心配のあまり踏み込んできた秋山。裸を見た罪で中村からえらいこと責められるんですが、紅しょうがは一生食べられないと思いなさい。ええと、それって一生一緒に住む宣言ですか、中村さん。でも秋山はそうしたとこに気づいてないっぽいですね。

今回は魔法少女りるるるのDVD見ながら知っていく中村の新たな側面。これ、普段ギャルとしての自分を押しだしているこの子の、内に隠した姿ですよね。化粧をしてないから幼なく見える。それと同時に、アニメに没頭するその様子がかつてこの子がこのアニメと出会った頃の姿そのままでというのがね、飾らない、気どらない、警戒心なくリラックスしている、そうした居心地のよさ、秋山の部屋を自分の場所としている、そんな感覚をよくよく表していたと思ったのですね。

一緒にアニメを見て、一緒に踊って、これ多分、この子がずっと友達とかと一緒にやりたかったことなんだと思う。でも友達は一足先にアニメから卒業していってしまったから、ずっとやりたくてもできなかった。それを今こうして秋山を巻き込んで、望みをかなえているのかも知れませんね。

隠していた気持ち、それを隠さないでもいい相手。その特別感はなかなかのものなのではないかな。なんて思われて、ええ、秋山は特等席にいるのだと思いましたよ。

でも、秋山は中村に隠さないといけないものいろいろあるようで! ええ、中村さん、えらいこと純情です。名作系とか感動系ならよかったね!

『新婚のいろはさん』

はじめが打ち合わせにでかけます。いってきますといってらっしゃい。はじめは普段ずっと家にいるから、これだけのことが新鮮。ちょっと楽しそうにしているいろはが可愛くて、そしていってらっしゃいといえばあれだ、おでかけ前のチューだ! と思ったら、まさか切り火と思われちゃうの!?

動画で見た方がはやいからのエア切り火。ちがうんだが!? と放り投げられるエア火打ち石とエア火打ち金。この時のいろはの微妙な表情、そのもどかしい思いをよく表して面白く、でもって切り火のことね、打ち合わせの編集者さんも動画で見た方がはやいをやろうとするの、この繰り返し、シンプルなんだけど面白い。

しかし、今回は、というか今回も、仲のむつまじさを見せつけてくれるはじめ、いろはのふたりです。おでかけのチューを切り火でキャンセルしてしまったお詫びなの? 翌日にわざわざスーツ着用していってらっしゃいの情景を作っちゃうんだ! ええ、ちょっとしたイベント感出ましたね。このいろいろ考えて実行してくれるところ、これ、はじめのいいところだと思う。思いやりなのか、自分もイベントを楽しみたかったのか、いずれにしても、いろはの思いを軸に動いてる感じがするのがなによりいいんですね。

2021年11月4日木曜日

DAISO PETIT BLOCK ROBOT BUILDER'S Type: 02 JET

ロービジビリティはかっこいい。以前、VF-1Aについてそんなこといってましたね。メカというと、アニメにしてもおもちゃにしても、ちょっと派手めなカラーリングが施されるのが一般的ですが、それをロービジにするとどこかしら実在の兵器感が出てくるから不思議です。とりわけその形状が実在しそうな戦闘機や、ロボットでも派手めなデザインの主役機でなく、それこそモブ扱いの量産機だと、一気にぐっときますよね。なのでちょっとそのロービジとやらをやってみたくなった。対象はダイソーが展開しているプチブロックシリーズ、いい大人が夢中になってるロボットビルダーズから航空機に変形するジェットをチョイスしてみました。

このシリーズは本当にすぐれもので、定価100円という価格の制限がある中、ぎりぎりまでブロックを切り詰めて実現しているロボットたち。それぞれに魅力があって、どれも好きなんですが、中でも感動したのが02 ジェットです。

これはロボット形態とジェット機形態に変形するのですが、一部組み替えながらも、機首以外は取り外すことなく変形させられる。ただ形を飛行機に寄せるだけでなく、脚部は膝関節がロック、腕と腿もパネル状ブロックでもってしっかりロック。航空機になった時にグラつくことなくしっかり組み上がるんですよ。

すごいな、これ。感動してね、意味もなく変形させたりして遊んでた。

で、こいつをロービジビリティにしてやりたいなと思ったんですね。それを思いついたのは、少し前にリリースされたダイオウグソクムシがきっかけでした。ジェットでも使われるパーツが入ってて、色はほぼ全部ライトグレー。よっし、これだ。そう思いながらもずるずる放置していたんですが、思い立って組み上げてみました。

ほぼグレー一色だからロボットにしたらつまんなくなるかな? と思っていたんですが、思ったよりもそれっぽい! 大満足です。

実はキャノピー部分が、前は透明の黒、後ろはボディカラーと同じ色付きブロックで組みたかったのですが、とりあえず完成を急いで両方を透明黒でやっつけてしまいました。けど調べてみたらドクターイエロー中間車輌にグレーの2×2斜めパーツがあるというので、だいぶ前に作ったやつの余りパーツを探してみましたよ。

というわけで、完成! ほんと、これ、大満足です。

今考えてるのは、右主翼の赤いブロックを青に変えたらどうかなってことです。どうしようか考え中。

  • DAISO PETIT BLOCK ROBOT BUILDER'S

2021年11月3日水曜日

『まんがホーム』2021年12月号

 『まんがホーム』2021年12月号、昨日の続きです。

『吸血鬼と死体ちゃん』

はじまった頃にはこんな終わりを見せることになろうとは予想もしませんでしたよ。吸血鬼とゾンビのふたり暮らし。記憶を失っていたゾンビのニナが記憶を取り戻し、しかしそれで誰も不幸にならない。娘を亡くした母も、ふたたび母と暮らすことのできるようになった娘も、そして変わらず一緒に暮らしている吸血鬼も、みんなしあわせ。

そんなしあわせな皆のその後。人はだんだんに老けていくけど、吸血鬼とゾンビは変わることがない? タイムスパンの違いがいずれはなにかを浮き彫りにする日もくるのかも知れないけれど、でもこのどこか緩い人たちなら、仮に不幸や悲しみがあったとしても乗り越えていけたりしそうかなあ、なんて思わされるのですね。

そしてピアニストになる夢を見ているゾンビ。ゾンビというと思考を持たず自我も意識も持たないみたいなイメージがありますが、ニナはそうじゃないですね。夢を、将来を思い描く様子、そのかたわらにはエドガーがいてという構図がとてもいいなって思われて、ふたり長い時を暮らしていくことになりそうですが、ずっと仲良くいられそう。それがほんとなによりな終わり方でありました。

『ウメボシオニギリ』

困り顔がウメボシといわれてるオニギリ。けどその顔が戻らなくなってしまって、なぜ!? って、太ったのか。酒を飲むとじゃんじゃん食べ物あげちゃう人が身近にいる。ひとりは姉。そしてもうひとりは隣人。オニギリの飼い主、コマチからふたりともに食べ物あげないよう釘を刺されているわけですが、それがつらいのか。あまりにつらいから、食べ物をあげていたシチュエーション、飲みを禁止することになってというの、ああ、オニギリのダイエットがふたりの節制に繋がって、健康の輪が広がりますね!

犬のダイエット用のエサ皿とかあるんですね。デコボコがあってちょっと食べにくい。最初は不評だったのが、翌日には慣れちゃうオニギリ。こういう柔軟なとこ、いいなあ。そして、オニギリ、まだ幼いんでしょうね。お散歩大好き。むしろイナホの方がオニギリについていけなくて、そこで助けになってくれたのが近所の塩田君。これ、今はまだ同じアパートに住んでるご近所さんだけど、いずれはイナホと急接近みたいになるのかな? なんかそういう気配もさせますね。

そしてオニギリ、やせました! あの顔、なんだかウメボシの印象が強すぎてこっちのがなんか違和感ある! 周囲の知りあいと一緒に取り組んだオニギリのダイエット。一匹の犬が繋ぐ縁がさいわいなエピソードでした。

『歌詠みもみじ』

ママさんが母の看病で不在です。それでパパさんがもみじのお弁当作るんだけど、茶色のお弁当! 皆から不評で、っていうんだけど、そんなこというならもみじが自分で作ればいいんだよっ! 仕事もあろうに、その上で家事まで頑張ってるんだから、もっとパパさんを労ってあげて、もみじさん。

でもここからがものすごかった。千恵がもみじのために弁当を、さらには夕飯まで作るというわけですよ。しかもここにあのもみじ大好き家庭教師、咲子が参入してくる。驚きの対立的シチュエーション。ふたりともに譲るという考えがない。というか、なんでふたりともにそこまでもみじに執着!? 千恵ってそこまでもみじに入れ揚げてたっけ!?

いやもう、ふたりのエスカレーションする様がものすごかった。ともに相手の料理の腕を認めながらもやっぱり譲らない。どんどん豪華になる料理、どんどん高価になる食材費。青い顔してるもみじにパパさんがもうめちゃくちゃに面白くて、今回のこの様子、いったいほんとなにごとだったんだろう。ふたりともに目的忘れて手段に溺れちゃってますよね。

でもって戦いの果てに生まれた友情。なんか妙にいい雰囲気なんだけど、ここにもみじが関わるとやっぱり取りあっちゃうのかな? なんとも不思議な関係が成立しちゃいましたね。

『うちの秘書さま』

メイドさんメインのお話!

今、はじめの世話をしてるメイドの筆頭格になってる彼女。昔の写真にもそのままの姿で写っているっていうんですが、ほんと、このお館のメイドさんたちって不思議です。みんな同じ表情。年齢不詳、正体不明。ここでメイドとして働くとこういう表情になっちゃうのかな? と思ったらそうじゃあないっぽいなあ。筆頭メイドの初出勤時、その頃からまったく同じ顔、同じ表情だってんだから、ほんと謎。で、メイド長。この人って、本家にいらっしゃる方よね? この方も全然変わらない。いやもう、この家のメイドさんたち、謎だらけです。

さて、小さな頃は人見知りだったはじめ。メイドさんの前に姿を現さず、けど先輩メイドには懐いてるから普通に姿を見せてという、その見え隠れの攻防。おかげで先輩メイドにからかい上手という冤罪がかかるってのがおかしかったです。

若かりし頃は失敗も多かったメイドさん。今ははじめが好きすぎるあまりの暴走からのやらかしが見られるだけで、すっかり有能になってますよね。でも昔は失敗をどんどん積み上げて、注意もされるし、しかられる。それでも無闇と責められることはないっていうの、とてもいい。このお屋敷のメイドたちの柔軟さ? 和やかさ? それが本当に心地良く、そしてそれは彼女らを雇用している館の主の人徳ゆえなのかも知れませんね。

失敗に落ち込むメイドをいたわるはじめ。鼻血はやりすぎだけど、いやほんといい話だったのでは? ええ、メイドさんはいつもやりすぎの嫌いありますけど、その根本にあるはじめ愛の芽生えが垣間見えた今回。可愛らしくいい話でしたよ。

2021年11月2日火曜日

『まんがホーム』2021年12月号

 『まんがホーム』2021年12月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』、タキシード姿で指揮を振るらいかをメインに、子供たちで合唱をする『天下分け目の小早川くん』、そして器楽で二重奏、『孔明のヨメ。』孔明、月英夫妻の姿が続きます。しかし孔明夫妻、月英のバイオリンはわりとポピュラーなソロ楽器という感じですが、孔明のバスーン、これはなんか珍しいなあ! 思えば中国の伝統楽器にも弦を弓で弾くもの、そしてダブルリードの管楽器がありますね。孔明たちの生きた時代にもそれらはあったのでしょうか。

今月は新規ゲストが1本です。

『幽霊さんのための科学的新仮説』

超科学歌と書いてこしなまなかと読むんだ。学歌は高校2年生。この世のあらゆる事象は科学的に証明できるという強い信念のもとに生きている女の子。オカルトなんて信じない! っていうんだけど、目の前に現れた幽霊、玲音に対してもその態度を決して崩さず、観測した幽霊という事象を科学でもって証明してみせよう!

おお、正しい科学的態度ではないでしょうか。

いつもは完全に無視されるか、気づかれたとしてもおぼろげにしか認識されない。そんな状況に不満を感じてたんですね、玲音。なので明確に自分のことを認識してくれる学歌に出会えてめっちゃハイテンション。幽霊とは思われない生き生きさ加減だよなあ。というか、この子がこうして迷ってこの世に留まることになった理由はなんなのだろう。

寂しさの感情こそは溢れているが、自分についての記憶はない。学歌の研究対象となり、一緒に過ごしていくことで、玲音の問題なりなんなりが判明し解決に向かったりするのかな? と思っていたら、学歌は学歌で人が離れていくこと、ひとりになることに怖れを抱いているようで、そんな彼女にとっては玲音と出会えたことはよかったのかも。

互いに相手の存在を必要としている。そんなところがあると思ったんですね。

『座敷童子あんこ』

怖い映画を見たあんこ。キャンプ場に出没する紙袋殺人鬼の映画だっていうんですが、その記憶も生々しい状態でキャンプにいくことになるっていうんですね。映画のようなことはそうそう起こるまい。というのに、きっとなにかがある、殺人鬼がくる、やけに警戒しまくるあんこがおかしい。

でも、幸太のたてるフラグのくだり。ラストで盛大にフラグが折れるの、よかったのか悪かったのか。

なんだかんだでキャンプを満喫するあんこ。殺人鬼の予感に怯えながらでもこんだけ楽しめるのはもう才能の域なのでは!? でもって夜、幸太と一緒のベッドで寝るっていうんですが、これ、幸太を守るためなのかな? 自分がこわいからではないのかな? でも、それはいいとして、マッチョスタイルで寝る意味は!? いつものちんまいサイズなら幸太もそこまで圧迫されんかっただろうに!

でも、ぐっすり眠っている幸太にママさん、ふたりを守るために未知の不審な物音に立ち向かおうとしたあんこは立派でしたね。さっき自分がこわいだけじゃないの? なんていったの、取り消さないといけません。家族を守るために身を張ってくれる座敷童子。普段の言動こそはアレだけど、それら差っ引いても立派だと思いましたよ。

で、パパさん! いやもう、パパさん、この漫画内最強格なのかな? 少なくともこの人自身が人智の及ばない存在に肉薄しちゃってますよね。

『孔明のヨメ。』

曹操率いる魏の軍勢が迫ろうとする呉において、開戦するかあるいは降伏するか。それを決めんとする会議が開かれようというのですが、はたしてここで孔明の果たす役割とは!

と思っていたら、ああ、呉はもうすっかり呉だけで決断できるまでに仕上がっていたんじゃないですか。意見を求める孫権に、まずは降伏派代表の子布が答えて、勝てぬ戦いに挑むより、屈辱にまみれようと生き残る道を選ぼうとするその苦渋の滲む言説には、おおいに心揺らがされるものありました。

戦いを避けるのは臆病だからじゃない。滅亡を避け生き残りの未来に一縷の望みを託そうという、そうした姿であったんですね。

で、これを受けての周瑜の演説。子布の言葉を受け、そこから前へと進めていく。勝てぬ戦いではない。曹操には弱点があると、その弱みを明確に示してみせたその上で、必ず打ち破ってみせると意気込みを押し出していく。

今回は本当に周瑜の見せ場でしたね。これからの戦いにおける孔明の見せ場はもう少し待たないといけなさそう。しばらくは周瑜、孔明、双方のコンビネーションが続きそうな感ありますね。

2021年11月1日月曜日

今日は休みます

今日は休みます。