2021年11月29日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2022年1月号

 『まんがタイムオリジナル』2022年1月号、一昨日の続きです。

『カントリー少女は都会をめざす!?』

おお、みんなでカラオケですか。なにを歌うかでその人の趣味嗜好、いろいろ傾向がうかがえるのが面白い、とはいうものの、一番人気の流行曲と当然のように決まってる八重。これ相当にアンテナ張ってるんだろうなあ。チャートの人気曲なんてちょくちょく変わったりするやん? そのたびに聞いて覚えて歌えるようにするんでしょう? 努力家だよなあ八重ちゃん。

でもここで、一緒に歌いにきてる誰もトップ人気曲を知らないという状況が発生して、ああ、よかったやん、気楽に歌えて。間違えても誰も気づかへんで? と思ったら、この子はそうじゃないんだ。自分の歌が皆のスタンダードになってしまう。責任重大だって、この真面目さ、ほんとこの子らしいと感じます。基本生真面目で、ものごとをゆるがせにしないんですよね。そうした傾向がよく現れていたと思います。

で、大河ですよ。この人、ほんとに八重と正反対。人気とか有名とか、そういうのが評価基準にぜんぜんならない! でもって歌う時も、間違えて知らん曲選んでたっていうのに、そのまんまなんとなく適当に歌いきるのな! すげえ、これはこれで才能よ。このぶっつけでたいていのこと乗り切っちゃうの、これこそが大河さんかあ。ほんと性格が出ますよね。

みなと八重もめちゃくちゃ面白かった。基本歌わないみな。アニメ映像が流れると亜紀に教えられて、好きなアニメの主題歌を選んだらですよ、誰も歌わない! 亜紀、延々アニメの解説しちゃってるの! 斬新すぎひん!? もう本当に面白かった。この自由に、好きに楽しさ追求する姿勢。素晴しいですよ。

『敷金礼金ヤンキー付き』

今回はやられましたよ。電柱の影からサンライズ荘を見つめる不審な人物。その自分の立ち去った後に残されたのは、炎上せよとの落書き。これ、ネット炎上のこと? と思ったら、住人は素直に放火の予告と考えてるみたいですね。だとしたらヤバいよね。いや、絶対そんなことないと思うけど、と思ったら、安アパートを狙った不審火が続いてるんか。

例のフードの人物が放火犯とは思わないけど、ちょっと事件性出そうなエピソード? あれ? そういやアパート放火の犯人の動機、安アパートを家賃滞納して追い出された逆恨みというの、いつぞやのサンライズ荘入居者募集と結びついて、まさかの新入居者!?

とかいろいろ考えたり思ったりしながら読んだんだけど、休むに似たりとはこのことか、どれひとつかすりやしないの!

ちゃんとヒントは出てたんですね。佳が黒の処刑人という落書き犯の残した名前、なんか覚えがあるというの。なるほどなあ、そういうことでしたか! って、わかんないよ! それに現場に戻ってきたパーカーの人物も、まったくの人畜無害、安アパートマニアがサンライズ荘を愛でにきてたんか! わからん! これはわからん!

いやもう見事に翻弄された今回。そしてまさかの真犯人! いやもう、このラスト。いったいこの後どんな惨状が、と思うと気の毒で、けれど同時に笑いが込み上げて、たまらんものありました。

『とびだせT.O.Z』

今回はマナの本領発揮? 選手として頑張ってきた、そんな姿がこのところ描かれてきましたけれど、今回はそうではなく応援する側としての様子。長距離を走る男子たちから、マナ待望論が出てるというのですね。応援、というか罵声、それが忘れられない、あれがないといい成績出せないよ。

って、どえらい特殊性癖身につけちゃったな君ら。

今回のマナの逸材感、すごかったですよね。罵倒しようとするも、言葉にキレがない長距離女子選手たち。対してマナはというと、熱く懇願する男子たちにこれでもかと罵倒、お叱りの言葉、流れるよう! 素晴しい。しかもここに宇佐美も加わるの? マナに望むこと知らされて、思わずぽろりと出た言葉が、キモッ。あー、傷つくやつだ、なにげに傷つくやつだ! と思ったら、長距離男子たちすごいな、喜びの表情浮べてウサ様ときましたよ!

どんだけ極まってるんですか、彼ら。

1500m走での応援。ナチュラルにお叱りの言葉を連ねるマナ様、その存在感よ! ああ、この子はこの子で兄貴に育てられた結果なんだよなあ。続いて5000m走、ってキツいな! 走る方もつらいけど大声張り上げ続けるのもつらいやつだ、と思ったらマナ様、リタイア。ここで代わって躍り出たのが宇佐美、でもマナみたいにはナチュラルに罵倒の言葉は出ないんだ。ああ、なんだか可愛いよなウサ様。

くやしがる宇佐美、っていうけどくやしがる必要ないよ。と思ったら、その時の表情がさげすむようににらんでるって誤解されて、いや、いやいや、これ、ウサ様にとっては不名誉なことでは!? いや、普通に結果に繋がったからこれでいいんかな。でも罵倒とさげすみで奮起して伸びる男子たちってすごいよね。いやもう、彼らは彼らで逸材だと思いましたよ。

『オネェの恋のはじめかた』

放課後の空き教室に閉じ込められたふたり。ひとりは桜子、もうひとりは!? 翔でした。

これ、あとで翔が嫉妬に燃える時宗にえらいこと困らせられるやつじゃないのん!? と思ったら、ああ翔はわりと慣れっこっぽいですね。すごい顔で凄まれながらも、普通に真っ向から立ち向かってる。ああ、こういうところ、時宗と翔の対等な関係、いい友人だっていうの見えていいなって思ったんですね。

さて、ふたりきりの桜子と翔。翔が時宗と仲よくなったきっかけを聞いたりね、そうか最初は出席番号順で席が前後ろだったからだったんだ。で、そこからなんだかんだで仲を深めていった。翔のいう、一緒にいて面白いからっていうの、これ本音だよなあ。そんな感じ、前々から感じられた。それが今回、明確に言葉にされた、そんなところ、ああいい友達じゃん。そう思えば、最後のあのふたりの様子も、ちょっと強めのじゃれあいに見えてくる。ええ、いい友達なんですな。

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