2020年12月31日木曜日

2020年劇場で見た映画

2020年も暮れようとしています。さて、今年も例年にならい、2020年に見た映画をリストにしてみました。昨年もそうでしたが、今年も見た映画は少ない……、といいますか、ひとえに新型コロナの影響もありました。本来なら見にいっていただろう映画も見にいけていない。話題作も話題作、『鬼滅の刃 無限列車編』、また『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』も見にいけていない。そもそもが映画というものは、劇場に見にいくという習慣がなくなると、次にかかる映画はなんだろうかとか、そういう情報がはいりにくくなる。ええ、数年前、わりと映画館に通っていたころは予告を見て興味を持って、それでまた足を運んだことも多かった。そうしたサイクルが途切れてしまったこと、これはきっと私にとっても、また劇場にとっても、望ましくない状況にあるのではと思うのです。

見た順です。

  1. 字幕 パラサイト 半地下の家族
  2. ザ・ピーナッツバター・ファルコン
  3. 字幕ATMOS 1917 命をかけた伝令
  4. 4DX 劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明

『パラサイト』を1月に、『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』、『1917』を2月に、そして『メイドインアビス』を3月にと、今年は順調に映画館に通っていたのですが、残念、さきほどもいいましたように新型コロナです。『メイドインアビス』上映時にはすでに新型コロナの流行ははじまっていて、結構ひやひやしながらの鑑賞だったことを覚えています。イオンモールに入っている映画館、帰りにフードコートや食堂街をぐるり見ながら、はたしてこの店すべてがこの苦境を切り抜けられるだろうか。店じまいを余儀なくされる店がいくつも出るのではないか。そんなこと思ったこと、思い出します。

見にいきたいと思いながらもいけてない映画については、熱狂的に人が押しかけてる状況が落ち着いたらいこうかと思っていたのですが、たとえ落ち着きを見せはじめたとしても今度は感染状況が落ち着かんということにもなりそうで、はたして来年はどれだけ映画を見にいけるのか。などということを考えてしまいます。

映画館の存続を考えるとなるたけいきたい、そう思うんですが。ままならないものです。

2020年12月30日水曜日

ドラマ『岸辺露伴は動かない』が面白かったので休みます

ドラマ『岸辺露伴は動かない』が面白かったので休みます。

2020年12月29日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2021年2月号

 『まんがタイムオリジナル』2021年2月号、先日の続きです。

『カントリー少女は都会をめざす!?』

今回の話、捨てられない雑誌の話? おう、それならいっぱいあるよ! まんがタイムとかまんがタイムとかまんがタイムとかーっ! と、自分のことは置いておいて、なるほど季節の話題ですね。大掃除。八重は思い出の雑誌といって古雑誌を捨てるに捨てられず、わかる、わかるわー。かくして捨てられない面々、掃除がゆきとどかない面々がはからずも集まってしまっていますよ。

でも、それぞれに掃除に向きあえない理由が違うの面白いですよね。八重は思い出が重すぎてでしょう? 対し亜紀は心底面倒くさいからやな。でもって大河もそうなのか。なにしろ今が絶賛逃亡中。このそれぞれに違う掃除への向きあい。ちゃんと掃除してるのはみなちゃんだけなんですな。というか、みなはみなでなんか闇を抱えてらっしゃる……。なんか難しい子らやな。

亜紀の流行についての話、これ面白かったです。流行りと関係なく好きだったのに、流行りものに手を出してるみたいに思われるのはいやとかね、わかる、わかるの連続で、けど流行ってくれたおかげで関連商品が増えた、手元にまで届くようになった! こうしたジレンマも! いやあ、よくわかります。こうした気持ちの近しさ? 実によかったです。

『通勤通学クエスト』

めちゃくちゃ面白いし、なによりテンポがよくて気持ちいい! 冒頭、アニメの話してたと思ったら、クッキーあげる、思いついたようにクッキーくれて、なにごとって驚いてるうちにアニメの話に即戻るのな! あのクッキーの話おわり!? で畳み掛けてくるの、本当に面白い。

で、このクッキーをくれた理由を考えるのが今回のクエストになるというのもいい感じだと思ったんですね。

職場でね、女の子にもらったといって同僚にめちゃくちゃうらやましがられたり、というかハンバーグの味がしないレベルでくやしいの!? めちゃくちゃ面白い。赤飯からシャンパンの流れも最高だったと思う。でもってクッキーの出来見てまたヘコむ同僚たち。本気じゃん、はちゃめちゃにうまい。ほんと、面白かったですよ。

テンポがいい、小気味がいい、なんかちんまい話なのに展開というか同僚の反応が大きくてそれもまた面白い。でもって解決編のさりげなさよ。おお、ほんと、このすっきり? すんなり? 宿題が片づいてよかったというか夢も希望もなくてガッカリというか! でも、このガツガツしないさりげなさ、これがこの漫画のよさだよなあ。最高でした。傑作です。

『オネェの恋のはじめかた』

基本なにに対しても余裕綽々、対人関係にも恋愛ごとにも自信たっぷり? そんな胡桃沢時宗も自分の恋となればからっきしなのか。はじめて好きになった女の子、八神桜子を前にするとしどろもどろ! 口だけなのかい? と思ったら、そういうわけじゃあないんですよね。でも桜子を前にするとこうなってしまう。こうしたところ、なんか可愛さ感じさせますよね。

さてさて、友人翔人のはからいで放課後、喫茶店で桜子と話す機会を得て、しかし桜子の友人女子たち、気をつかって帰っちゃったんだ! ここからのやりとり。自分のペースを取り戻せない時宗が、桜子の髪の長かった頃を知ってときめいて、そしたら自分の気持ちも自然にぽろりと出て、あ、いい感じではなくって? と思ったら、あれ? 髪について桜子はなにか抱え込んでいるものでもおありなの?

気にさせたところで、桜子、中学の頃、いじめられたりしたの? 嫌な感じの男子ふたりが介入してきて、でもここでちゃんと対応するのが時宗よね。カッときた。桜子を守らないではおられなかった。その気持ちの発火と、その勢いが時宗に自分を取り戻させて、思いをありのまま告げさせることとなったの、時宗にとっては暴走だったみたいだけどさ、よかったよな。いいシーンだったよなって思ったのでした。

なにより桜子が嬉しそうじゃん。ええ、よかったのでした。

『大奥より愛をこめて』

最終回を迎えましたね。今回はほぼ後日談といった感じで、大奥を抜け、光太夫とともに食らしている蒔乃いやさマキ。光太夫はマキをロシアへ帰そうとしているのだけど、マキは光太夫のもとに留まりたい。はたしてこのふたりの関係はどうなるのか。

そこで、マキが大奥で出会い、見聞きしてきたもの、大切な人たちの思いの行方に思いを馳せるのがよかったなって。叶わないと思った気持ちも、紆余曲折のはてに通じることもあった。それら思い出がマキ自身の気持ちを支える強い礎となっているんですね。たとえ難しい恋でも、それを貫かせる、そんな心の芯になっているんですね。

それからは本当に後日談でした。定信と大崎は、自分の場所で自分の役割をまっとうしている、そんな感じでありますね。そして御台様はご懐妊。世継のこと、政治的な状況から子をなすことを禁じられていた、そんな状況にあったけれど、将軍、そうしたいろいろを打破しようと腹をくくったんですね。

そして菜々緒はというと、なんと本堂殿と結婚なさったのか。家ではもうまるで別人やないですか! ともあれ、こうしてそれぞれがそれぞれの人生を歩んでいることが描かれ、そしてマキもまたというこのラスト。思いが通じてよかった、そういう思いもあるけれど、困難な恋には違いなかった、そんな彼女らの置かれた時代に一抹のわびしさも思わないではおられない。そんな若干のビターがまじって、読後感、独特なものとなりました。

2020年12月28日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2021年2月号

 『まんがタイムきららキャラット』2021年2月号、発売されました。表紙は『おちこぼれフルーツタルト』。アニメも好評ですよね。新年丑年、ということで、イノ、はゆ、へもの三人が晴着で登場。頭についてるのは牛の角と耳ですね! ちょっとコスプレ風でもある、そんな3人、羽根突きしまして、それで顔には墨ですよ! 活発元気なイノに、ぞっこんラブハートへも、そしてちょっと引っ込み思案? はゆの個性、よくよく出ていて、なんか楽しい、そんなイラスト。晴着の華やかさもすごいですよね。

今月は新作ゲストが2本、ゲストが1本です。

『ばっどがーる』

不良を気取る女の子。見た目に奇抜な格好をして、けれど全然凄みはない。この子、優谷優がこんなことやってるの、家庭に不満があるからでも、学校が荒れてるわけでも、それどころか本人に問題があるわけでもなくて、ただただ憧れの水鳥亜鳥先輩の気をひきたい一心で、だというのですね。

いや、その水鳥先輩とやらはそういう不良っぽいファッションが好きないのかい? と思ったら、どうもそういうわけでもないんかな? 風紀委員長なのね。それで、校則違反ギリギリのラインをついて、とりあえず目をひこう、気づいてもらおうという作戦。ただ、いろいろ見た目攻めてるけど、そのどれも校則に触れないギリギリにとどめられていて、ピアスもただのクリップでしたか! つうことは、ピアス穴もあけてないなこれ。しかし耳、痛くないんかな? という野暮なツッコミはさておいて、この不良のフリをしながらも本当に違反はできないというところに、優の優等生たる性格が現れていました。

しかし、優曰く「路傍の石」のひとつになりたくない、ゆえに悪目立ちでもまずは目につくような振る舞いを! というの、これ、悪手じゃないかな!? なんて思ったけど、とりあえず初手は成功? いや、ギリギリ違反しないラインを超えちゃってるとこあったかあ! ほんと、これ、不幸中の幸いなのかい? ともあれ、当座の目標クリア。続いては、より深く知りあいたいところですね。

『ニチアサ以外はやってます!』

退屈な毎日になにか変化をと願っている海城あかね、高校一年生。その友達は本郷苺。部活にもあまり興味のなさそうなあかねの求めるもの、それは悪者と戦ったり爆発したり、そういう方面のカッコよさ。というんだけど、そんだけ要求がそっち向けなのに、特撮ファンでもなんでもなかったんかいキミ!

ともあれ、苺から教えてもらった噂、学校中庭のプレハブ小屋に出没する怪人の影! これ聞いて飛び出していくんですな、あかね。

漫画のタイトル、ニチアサ以外はやってるというの、なるほど部の活動時間のことだったんですね。特撮作品研究部。そこがなにかもわからんままに飛び込んでいったあかねの目撃した怪人。手作りマスクで遊んでいただけというんですが、これをきっかけに特撮の世界にあかねは引き込まれることになるというんですね。なので、特撮作品放送してる日曜朝には部活動なし。家でおとなしくテレビを見てましょう。そういうことなんだそうですよ。

特撮部、部長が芹沢博見、部員が早田唯。姓に覚えがありますね。海城あかねから、戦隊もの、仮面ライダー、ゴジラにウルトラマンとちなんで、なるほど、特撮好きへのアプローチ、ここにもしっかりありますね。

『ヤンキー×ジャーキー』

こちらFUZからのスペシャルゲスト。女子ふたりの交流もの。鬼塚愛羅がヤンキー。じゃあジャンキーは? って、ジャンキーじゃない、ジャーキーか。大神るうという頭丸いおとなしそうな女の子がジャーキーで、どういうことかというと、人狼なんだ。それでジャーキーが好きだっていうんですね。

一匹狼のヤンキーと人狼の、ほのぼの寄りのちょい百合漫画。なんか楽しそう? ふたりの関係、いい感じ。これに興味持ったら即既刊の1巻読めるよというの、たしかにいい導入、FUZあるいは単行本に読者を導く、その役割をしっかり果たしていると感じさせる面白さありました。

ちょっと変わった設定の、けれど素直にすんなり読める、そのとっつきやすさがいい感じ。キャラクターに愛嬌あって人好きのするところ。これが強みと感じました。

2020年12月27日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2021年2月号

 『まんがタイムきららフォワード』2021年2月号、一昨日の続きです。

『観音寺睡蓮の苦悩』

いい感じに煮えてきてますよね。誰も知らない、知られちゃいけない、観音寺睡蓮の秘密。しかし、ついにその秘密を分かちあえる相手が見つかった! というので、今まさに花開く百合トーク! って、なぜ表彰式、講堂の舞台上でやりますの!?

期待はしたんよ。睡蓮を煙たく思ってる六本木四葉。この人が睡蓮に百合好き仲間と誤解されて、ああこれは振り回されるなって。でもここまでとは思わなかった。

睡蓮が感じとった二子玉川鈴と蘭、ふたりの可能性。そのナイスカップリング具合を褒め称え、かつその関係をプロデュースする四葉にも賞賛を惜しまない睡蓮のその姿勢はまさしくスポーツマンシップ。リスペクトを伴うその振る舞いは鈴蘭を、あじつばを、全校生徒を、描かれてないけどおそらく教員も沸かせたのでありましょう。

ほんと、まるで理解できないまま、ぐいぐいこられて恐怖覚える四葉。だいたいがえげつないお方ですから、これぐらい押し込まれても気の毒なんて思わずにすむというのがいい感じ。ほんと、完全に睡蓮のペースに飲まれて、とりあえず連絡先交換? さらには品評会? 実現するかは別として、めちゃくちゃ楽しみ。というか、睡蓮四葉にナイスカップリングを感じてしまうほどでした。

そうそう、それとは別に、ぼたねえとばっちり。はいいとして、メガねぃ、ならぬ眼鏡衣さんの登場に私は沸きました。またふたたびのご登場、楽しみにしたく思います。

『桃ノ木家の四姉妹』

今年のクリスマスは一葉が皆のサンタですよ! って、会社でサンタクロースの秘密聞かされるまで、その正体、知らんかったんですか! すごいよな、一葉さん。どんだけ純粋にお育ちになったのか。

今回の皆で迎えるクリスマス会。千束ちゃんの執事さんがうまいこと取り仕切ってくれて、さらには演技の下手な、それとなく聞き出すとかできない一葉のためにシキの欲しいもの聞いてくれたりね、もうおんぶにだっこじゃないですか!

しかし今回のクリスマス会は、ニノ、ミツ、シキの友人たち集まって、これほんとよかったよな。和気あいあいとして楽しそうで、シキも千束も可愛くて素晴しかった。というか、執事のララさん、これ掴まされるパーティグッズ、きっちり誰になにが当たるか仕込んでますよね? いやはや怖ろしい。紗月が酷い目にあってましたが、これ、子供もいる会でこんなのいいのんか?

しかし本当今回は、パーティグッズ装備していくたびに新たな愛らしさを発揮していくシキと千束が最高の最高で、見事な取り仕切り、ララさんがいてくれてよかった……。でもって肝心のクリスマスプレゼントも、誰がなにを貰うと嬉しいか、それちゃんと配慮の上でやってますよね。ええ、最高の最高でした。

そしてシキ、やっぱりサンタクロースの秘密知ってるんですね。ほんとできた妹さんです。

『仕事ができない彼女のその後』

面白いなあ。10月号に載った『仕事ができない彼女の理由』の続きでありますよ。

人を食らう妖怪の類であるご令嬢が、人に害をなしてはいけないといういましめの隙を突くため、自身の命を殺し屋に狙わせ、返り討ちにするかたちで食らおうっていうんですよ。でも、ふたりともに開き直るかたちで同居するにいたる。ええ、その同居するふたりの様子を描いたのが今回だというんですね。

いやもう、よかったですよ。殺し屋からメイド兼護衛に勝手に転職した香月のお嬢様へ向ける好きっぷり。そして令嬢ほたか様も香月のこと大好きだっていうのがドバドバ描かれるでしょう? 前回は香月がほたかを前にして高鳴る鼓動などなど、香月側からの好意がメインでありましたが、今回は逆にほだか側の感情をメインにして描いてくれて、おお、おお、ふたりとも互いに互いを憎からず思っておるのですね。素晴しい。素晴しかったです。

このふたりの気持ちを浮き出させる今回のトリックスター的存在、チヤにトヤも魅力的でした。欲望に忠実で軽はずみなチヤと、抑制的で慎重なトヤ。おとなしいトヤにはチヤは抑えられないかと思わせてからのあの展開。それだけでなく、知ってしまった香月の秘密と、去ろうとする香月を引き止めるほたか。その後の会話で香月がほたかを護衛していると知ったふたりが、香月のこと師匠と仰ぐとかね、いやもう、面白かった。これに続きがあるならばまた読みたい。

今回、続編が掲載されたことで、期待してしまうんですよ。

2020年12月26日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2021年2月号

 『まんがタイムオリジナル』2021年2月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。牛柄のパーカー? 着込んだ山下さんが小さなおせちを肴にお酒飲んでる様子です。ああ、お正月です。お正月の過ごしかたってやつですね。『小森さんは断れない!』しゅりは着物姿で届いた年賀状手にしているところ。『らいか・デイズ』らいかは布団にくるまって、頭にミカン、鏡餅みたくなってるところ。そして『となりのフィギュア原型師』半藤はコタツにどてらでプラモデルづくりだーっ! って、半藤よ、いつもどおりだな! ええ、自分だけど、こうした季節の行事に関わらん人間っておるんですな!

『おしかけツインテール』

今回、ちょっと驚いた。俊郎が花梨とママさんを連れていったレストラン。なんとまあ、こういうお店も知ってるんだ。基本でかけない。食事もデリバリーピザとかコンビニ飯ですませてそうな印象あるじゃないですか。けど、ちゃんと押さえるべきところは押さえてるってことなのかな。いや、ネットで調べたとかなんでしょうか。いずれにしても、俊郎、たまにはっとさせるようなこと、ちゃんとした大人だ! みたいに思わせてくれるところありますよね。

今回は、人混み苦手な俊郎も一緒に、平山さんちのお子さんの出産祝を見繕うため街に出て、あの、以前は不安で吐いたりしてた俊郎ももうなんとか大丈夫になってるんだ! 変わってる! 社会との接点、回復してきてる! ああ、これも花梨との生活あってのことか。一緒に経験してきたことあってか。ちょっと感慨深かったですね。

思えばレストランのチョイスも、こうした一環だったのかも知れませんね。そうか、よかったよかった、とか思っていたら、俊郎のこの頑張り、花梨とママさん、ふたりとの別れが視野に入ってきたからなのか。そう思えば少々切なくて、また反面、俊郎がこのふたりのために変わろうとしているってこともわかったように思えて、なにか目頭が熱くなるのでした。

『ネコがOLに見えて困ります』

先日保護された子ネコですよ。病院いって、健康状態の確認して、かくして正式にお迎えすることとなりました。この子はミコトには立派なヒゲたくわえたちびっ子紳士に見えてるわけですが、そうか、女の子なんだ。さらにはこのヒゲ、実際にもこういう模様があるんですね。トイレのシーンで見えたネコの姿、ああ、確かになるほどヒゲの柄だ。いったいなにがヒトの見た目を決定してるのか、ちょっと悩んでるミコトとか面白かったですよね。

名前も決まりました。社長! ヒゲで貫禄があるから!? 兄貴さんも気にいって、というか、OLさんもいるから近隣ジャンルだって、確かにっていっていいのかな!? でも、社長という名前、なんかいいですよね。

トイレトレーニングは順調。けど、動物が人に見えてしまうミコトには直視できないんか! 純情少年。社長もそう。OLさんだってそう。ほんと、ミコトのこの苦労? 誰にも理解してもらえそうにないの、なにげに大変ですよね。

『となりのフィギュア原型師』

クリスマスだ! サンタだ! って代表がえらい浮かれていますが、ああ、これ、逃避か。版権元からの監修を受けるため、明日までに原型の写真を送らないといけない。青い顔していってますが、それでもサンタだクリスマスだってイベントやろうとするの、ああ、やっぱり逃避だよな。やらんといかんこととわかってながらも、やりたくない、目先の楽しみに逃げ込みたい。

でもそんな代表をちゃんと働かせる半藤、有能なのでは? というか、代表に気を利かせて去っていったはぐ、まさかふたり仕事だけしてなんの進展もないとかね! というか、基本代表が腰ひけてますからね。半藤は気づいてるのかいないのか。とりあえず半藤側にこうした方面で進展させるつもりないっぽいですよね。

さて、斉藤の行方ですよ。なんと町でサンタをやっている! それ見た代表のひとことが酷い! 子供さらうの? って、トントン・マクートじゃん! やべえ。

ケーキ店の店長さん、麦畑さん登場です。せっちゃんの知り合い。サンタ役を探していたところ斉藤が抜擢されました。というんだけど、ここでなんかはっちゃける代表がおかしくて、なんだかんだで楽しければなんでもいいんだなあ。基本、素直でわかりやすい人だもんなあ。とか思ってたらものすごい落ちが待っていてびっくりしましたよ。おお、はぐちゃん、スレイしたサンタの帽子が! 帽子が! ほんと、すごい落ちでした。

『敷金礼金ヤンキー付き』

ご利益あるという近所のお地蔵様に祈願しにきたたえ。変わったお地蔵様っていってますが、こんな足広げて中腰? で座り込んでるみたいなお地蔵様とかあるんかな? 闇鬼地蔵とか書いてあって、へー、あるんかもなー、と思ったら、やんきじぞうって読ませるのか。って、ヤンキーじゃん! ないない、いないよ! あぶねー。あやうく信じてしまうところだった。

いつも置かれているお供え。おにぎりと駄菓子なんですが、これを誰がお供えしているか、わかっていくくだりがいい感じ。願掛けに誘った七恵がですねいうとおり、ヤンキーはこういうの信じるんだよ、信心深いんだよっていうの、なるほどなあっていうか、あの大家にしてアパートの存続願っていることわかったラストなど、なんといい大家さんじゃないですか。自分の食い扶持守ろうってだけじゃなさそうかなって、いやだってね、敵対グループにからまれてピンチに陥ってた店子たちをさ、身を呈して守ったわけじゃん。いや、ただ喧嘩を見たら血が騒いだだけかもだけど、でもちゃんと皆の無事を願っとるわけですよ。

桂の振る舞いはなんか納得できますよね。これまでもこの人のこういうところ描かれてきましたし。でもって七恵のも納得できる。信心深いとかいいながらお供え荒すとかね! うん、実にこの人らしい。基本、皆のらしさがよく出ているんです。だから、やっぱり大家のあの振る舞いは、この人のらしさなんだと思うんですね。この人の地金の部分なんだと思って、なんかいいなって思ったのです。

2020年12月25日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2021年2月号

 『まんがタイムきららフォワード』2021年2月号、昨日の続きです。

『スローループ』

今回、すごくバランスいいよなあ。いや、今回もといった方がいいのかな。釣りの要素と小春やひよりたちの交流、それらがうまくバランスとって共存しているのがすごくこの漫画のらしさと感じさせられて、釣りの要素、ワンフライトーナメントのくだりも充実、すごく面白くて濃密で、かといって後半の小春の誕生日の様子、こちらも全然負けてない。全段の釣りがちゃんと後半につながってくるでしょう? いい構成だよなあって思ったんです。

後半、小春がけっこうお姉さんっぽく感じられたのは年少の子たち、二葉と藍子がいたからなのかな? いや、それだけではないようにも思われて、と思ったら、最後にちょっとスネちゃった! ちょっと鈍感? いや、ちょっと自信がないのかな? ひよりからのプレゼントなら小春は絶対喜ぶのにな、それを気後れしちゃってひよりったら出しそびれちゃって、でもって恋がそのへんしっかり見抜いてるのがなあ、素晴しいと思う。

ひよりは幼いとかそんなんじゃなくて、そういうコミュニケーションのいろいろ、機微ってやつに疎いんだろうな。でも、こうして小春とともに過ごすことで、いろいろ得るところありそうね。小春なら喜んでくれるってとことかね、こういう贈り物する時はこうした方がいいんだよとかね、そういう小春の気持ちに触れ、ともに喜びや楽しみをわかちあうことで、だんだん気持ちの根っこの方がしっかりしていきそうなひより。それもまた魅力的と映りました。

そうそう、釣りコンテストの賞品、巨大ぬいぐるみ抱き枕が嬉しくてたまらないひより、最高でした。

『球詠』

かつて部内でおこった暴力がもとで活動停止となった新越谷野球部。それで部を離れた生徒がいれば、残り続けた部員もあって、それぞれの判断で分かれた道のその交わるところ。姫宮と新越谷のキャプテンふたり、そこに見える思いの揺らぎ。自分は裏切ったのか。なにか悪いことをしていたんじゃないか。そうした自分のうちのわだかまりを、試合を通じて、仲間とそして今まさに対戦しているかつての仲間との関わりをもって、押し流していくという展開に、気持ちのすっきりと洗われるような思いをしたのでした。

しかし、新越谷を出て姫宮へと転校していったふたり。とりわけ金子小陽の思いを軸に、あたかも彼女らを主人公のように描くものだから、すっかり感情移入してしまって、そうなんですよね、ただ新越谷が勝てばいいって思えなくなってしまう。この漫画はいつもそうですが、今回は、ふたつの立場、ふたつのあり方が対比され、そしてついには交錯していくというその描きようが見事だったから、なおさら気持ちを大きく持っていかれて、ほんとそれだけに最後のページ、岡田と金子ふたりの様子にはたまらないものありました。

『ちょっといっぱい!』

うひーっ、迷惑な客だなあ! 花園さん、こはる屋でなかったら出禁になってますよ、あなた!

花園がこはる屋に持ち込んだもの、なにかといえば実家から送られてきたタケノコだというんですね。持ち込むのはいいとして、泣きながら大騒ぎしてっていうのは! しかもあなた! 常連でもあるけど同業他社の人間なのよ!? ほんと、困ったお客だなあと思うわけですけど、こんな花園をも受け入れるこはる屋の懐の深さよ……。翌日のタケノコ試作回にも招いてくれるとかね、ほんと、どれだけ懐が深いのか。

花園、タケノコもそうだけど、新人エリカを見にきたってのも目的のひとつだったんですね。今日は休みをとっている。それ聞いて不真面目とか根性が足りてないとかくだ巻いちゃって、迷惑客だなあ! さらには翌日もエリカの接客テストだなんだいって理不尽な駄目出ししまくちゃって、困った人だなあ!

でもそれでもまるでひるまないエリカよ。むしろ花園を振り回すくらいに元気いっぱいで、ほんと強い! しまいにはすっかり花園もほだされてしまってるし……。というか、なんで花園さんがようこそこはる屋へとかいっちゃってるんですか!

ほんと、困った人でおかしな人で、なんだろうなあ、面白いです。

2020年12月24日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2021年2月号

 『まんがタイムきららフォワード』2021年2月号、発売されました。表紙は『スローループ』。TVアニメ化決定! でありますよ。表紙にはひより、恋、小春とひしめきあうようにして寄り添って、くったくなく笑う小春、挟まれてなんかちょっと照れてる? 恋と、そして困り顔ながらも心なしか嬉しそうでもあるひより。三様の表情、個性がいいですね。ええ、TVアニメ、恋さんが動いてしゃべるのか! おおう、ヤバいかも知れませんなあ、ヤバいかも知れません!

今月は新連載が2本、新作ゲストが1本です。

『先輩、ちょっといいですか?』

後輩の女の子の不知火零。無垢といえばいいか世間知らずといえばいいか、知りたいことができたらなんでも先輩、つまり主人公に投げかけてくる。今回知りたいと思ったことは童貞という言葉で、いったいそれはなんですか? あまりにあまりの問いかけに、どう答えたものか考えあぐねて養護教諭に丸投げだ!

この漫画、自分に好意を持ってくれている、可愛くて、けれどどこか危なっかしい後輩と、同じく後輩に好感を持っている先輩の、恋ともいえぬ恋愛もの? まだよく自分の気持ちもわからない零ですが、いずれこれもはっきりさせていくことになるのかもですね。

『音のレガート』

クラシック音楽好きの祖父の影響で音楽に、器楽に興味を持つことになった美和音。高校に入ったのをきっかけに、音楽系の部活をはじめよう、そう思っていたというのに、この学校には吹奏楽部も管弦楽部もなかったというのです。ああ、そうだろうなあ。昨今は少子化時代。なかなか部員が集まらず合奏もままならない、維持することもかなわない、みたいな話、結構あるんだそうですね。

さて、音楽系部活に入りたいという音の望みは叶わないのか。そう思ったら、どこからか聞こえてきたトランペットの音。誘われるままに音の出どころに向かってみれば、音楽室で練習をしている子たち。吹奏楽部こそはないものの、アンサンブル同好会があったというのですね。

金管五重奏、クインテットをやりたいという。それでトランペットを吹いてみないかと誘われて、一度は尻込みしたものの、翌日思いきって試してみるというのですね。

しかし、楽器をはじめて手にした初日に1オクターブとかすごいよね。普通無理よ? ともあれ、皆で簡単な曲、かえるの歌の輪唱をやってみて、初めてにしてはかなり良かったんじゃない?? って、かなりどころか奇跡の新人だよ!

ともあれ、こうして音のアンサンブル部での活動がはじまろうというそのプロローグ。これからどんな世界が広がっていくのでしょうね。

『インフルエンサー桃花の無人島脱スマホライフ!!』

SNSにうつつを抜かして勉学に身の入らない上、反省のそぶりさえない娘にさすがに見兼ねましたか、お母さん、思いきった荒療治しましたな。スマートフォン没収の上、まさかの島流し! とはいえ、島には主人公桃花にとっては従姉にあたる瑠渚がひとり住んでいて、この瑠渚に娘を預けてみようというのですね。

期限は夏休みいっぱい! って、さすがに無茶! というか、その前に瑠渚さん、自給自足はいいとして、ようそんなワイルドな暮らししようと思われたものだ。かくして瑠渚とともに、野生のイノシシやワニ、奇怪な植物相手に狩猟採集生活しながらこの夏休みを乗り越えないといけない。なのに桃花の意識はSNSにばかり向いていて、このまま更新できなかったらフォロワーがどんどん減ってしまう! ああ、でもこれは今どきの人間ならどこかしら共感できる気持ちなんじゃないかって思いましたよ。

この漫画、こんな突拍子もない状況作って、リアリティよりも勢い? そんなノリかと思っていたのですが、桃花がSNSに、フォロワーの数に執着する理由、その背景がきちんと語られて、そして瑠渚の存在が桃花に確かなものとして意識されるようになったことで、当初の問題、SNS依存を克服するにいたるという展開してみせたところ、とてもよかったと思います。

なぜそんなことになったのか。それがわかることと、そこに共感を得られること。そして満ち足りていなかった気持ちが確かなものを得て、解決につながったこと。これ、ちゃんとしてたなあ! ええ、桃花の気持ちとその変化、丁寧に描かれていてとてもよかったと思います。共感して、最後には安心して、彼女のこれからを思い見送ることのできた。なにか気持ちのほっと軽く、明るくなる気がしたのです。

2020年12月23日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年2月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年2月号、昨日の続きです。

『ホレンテ島の魔法使い』

おお、ユシャが全部もっていきましたよ! ジさまの命令を受け、ステージを阻止するために動いていたと思われていたユシャ。けれど、それもこれも全部フェイクで、本当はというと、あむのこと認めていて、そして自分もあむの思いを受けて、その実現、成功に手を貸そうというのですよ。

そこからのユシャの見せ場、もう、ものすごいの。カラーページ、歌うユシャのその姿は美しく、まさしく彼女の晴れ舞台。完全に場を自分のものとしている。そんな彼女の今の立ち位置、ポジションを見事に体現していたと思ったのです。

そこからももう見せ場の連続だったと思う。ユシャの歌に、苦い顔をするジさま。けれど先生なんかはわりと楽観視している? しかし、このステージがきっかけとなって島のありようはがらりと変わってしまうかも知れない。この島が観光で成功するのか、あるいは隠してきた秘密が公然のものとなってしまうのか。今はまだわからない、むしろ今この時はあむたちのステージの成功、あのさいわいそのもののクライマックスの情景を喜ばしく思うばかり。彼女らの試みがこの島のありように決定的な変化をもたらすだろう予感をさせながらも、それがきっとよいものであればよいなあと、そうしたこと思わせてくれる素敵な情景でありました。

そしてユシャと皆の関係も、決定的に変わりましたね。ええ、さいわいな情景でありました。

『しょうこセンセイ!』

リベットさん、あなた150枚買ったんですか!? 宝くじ、連番で、150枚買ったんですか!? いやもう、本人は当たったって、15枚も当たったって喜んでるからいいけど、それ、当たりじゃないから……。うん、決定的にクジとかギャンブルとか向いてなさそうな発言に、この子の素直さ、スレてなさを感じたエピソードでした。

というか、今回、なんかテンションがすごいよね。だって冒頭から、強引に翔子にキスを迫るローゼスからスタートですよ? で、拒否されてるリベットが悲しい……。さらには餅食べまくる翔子とか、って、立ち上がれないほと食べる!? で、すぐにこなれるんだ。すごいな。ちいさな体におおきな胃袋なのか。

初詣にてお参り、神様にお願いするくだりで、翔子がどれほど愛されてるか、それがわかるのよかったですよね。そして翔子も、負けず劣らずいい子で、皆のしあわせ祈ってる!

なんでもないと思われそうな、そんな新年の情景だけれど、そこに当たり前に息づいている誰かのしあわせを願う気持ち。それが当たり前であることが喜ばしく思われます。ええ、ただ誰かの平穏を思う、その人の安寧を願う、その思いこそが素朴にしてひたむきな愛のかたちだと思ったのです。

『のむラリアット!』

合宿回ですよ! でも別荘にいったりはしない! 場所は学校! 海なんてない! 気の緩みなんかもまるでなく、むしろ緩んだ気持ちは荷物検査でゲームやお菓子と一緒に没収! てなもんですよ。うおおお、ガチだなあ。容赦がありません。

今回ですね、日中、練習している皆を尻目に酒を飲もうとして阻止されてみたいな醜態さらしていた顧問の黒龍。アドバイスを求めても意味不明なこというばかりで、駄目だ! 頼りにならない! そう思わせたこの人が、夜、部長、副部長とともに行ったミーティングではばっちりしっかり適切なコメント、アドバイスをしてくれてね、ええーっ!? なんで!? 昼間とまるで別人よ!? と思ったら、あーっ! 酒が入っとる! 酒が入らないと駄目なんか。いやもう、アル中だなんだいわれてましたけど、ほんまやったんか……。でも、ほんと、早死にしそう。体を心をおいたわりくださいましよ……。

かくして決まったタッグペア。はたしていかなる相性でもって、誰と誰が組むことになるというのか! その発表は次号にて! というの、うわー、待ちきれんで実際! ほんと、誰と誰が組むというのも興味あれば、なぜそのふたりなのか、理由をこそ知りたくって、それ見てこないだの練習試合見返せばなにかわかることもあるのかも! なんて思ったりしちゃってるんですね。

『みわくの魔かぞく』

ああああ、ミラが魔界に帰るという話。これ、きっと意味深な振りにすぎなくて、実際にはたいしたことなかったりするんだよ? それこそ一時帰省みたいな! とか思ってたら、まいもですよ、いつもの勘違い空回り案件になりかねないと自重して、あれ? なんかいつもと違うぞ? え? ほんとに? ほんとに帰っちゃうの? でもってお別れなの? あれ……れ……?

うわー、マジかー。そこからのまいの内心。ミラを前に、なぜ自分がこんなにもさみしいと思うのか、思ったことを口に出してしまったらですよ、ミラも、ミラも泣いちゃって、ああ、本当にお別れなんだ。しんみりとして、ふたりの思いと思いが互いに呼応しあうようなその様子に、もう言葉にならない思い抱いたかと思ったら、ああ、パパさん! そうだったんですか!

きっと意味深な振りにすぎなくて、実際にはたいしたことなかったりしちゃったよ!

いや、でもね、まいはミラの気持ちのこと、あんまり気づけてないじゃないですか。自分のこと卑下してるというか、ミラが自分のこと大好きだなんて、みたいな様子がどこかしらあるじゃないですか。でも、そうじゃないんだよって、ミラもまいのこと、大事で大事でしかたなかったんだよって、そうしたこと、駄目押しみたいにはっきりさせてくれたの、よかったと思います。ええ、まいももっと自信持っていいんですよ。ミラの気持ちに迷わなくていいんですよ。

2020年12月22日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年2月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年2月号、一昨日の続きです。

『エンとゆかり』

ロッソの姉ちゃん、可愛いよなあ。けれど危険人物らしい。そんな人物がエンが怪しいとあたりをつけて、プロトの道場に乗り込んできてというんだけど、これ、エンの剣の腕、それが露になりそうな展開でありますよ?

今回の見どころ、嘘の下手なエン。しらばっくれるとかできないエン。そして弟に嫌われてる事実を直視できない姉。そうしたところ面白くて、そしてついにエンとローネ、対決!? これ、エンは勝っちゃっていいの? でも勝たないとロッソを奪われちゃう!? って、そういうとなんか意味深やな。ともあれ、今回のこのゆるい展開。次回の盛り上がりを際立たせる、そんな前提づくりだったりしたのかな?

『六条さんのアトリビュート』

お好み焼き屋にてののが出会ったとてつもない美人。この人、危険人物なのか! なんか危険人物が多いな。六条さんいわく、人を縛り上げ、かつケモノを放つような人物。幽霊の研究をしようと、はるばるイングランドから日本へとやってきて、かつて六条につきまとっていたという。名はシャーロット・グレイス・トリプレト。今になってようやくの登場だけど、このアパートの住人だったんですか。

しかし、ほんと、いろいろ物騒。六条さんを拘束した上で刺そうとしたとな。ある意味、情熱の人。有り体にいえば直情径行、自分の思いでもって突き進み、他人のことなど省みようとしない人。うーん、迷惑かも知れん……。

この人がついに登場して、すなわち六条さんもこのみも否応なく巻き込まれることになりそうですね。しかし、この果てに六条さんの背景、その来歴などわかることになるんでしょうか。いずれにしてもキーとなる人物ではありそうですよね。美術の話を軸に語られてきたことが多かったこの漫画に、新たな軸を設定しうる人物? 六条さんのこのかた、隠された側面などなどにさらに踏み込むことになるきっかけを作る、そんな役割担ってそうですね。

『ななどなどなど』

うわーっ! 小町ちゃん、チャイナだ! めちゃくちゃ可愛い。うわーっ! うわーっ!

とか思ってたら、小町ちゃん、そんなあられもない姿披露なさって、これいいのん! ほんまにいいのん!? いやもう今回、小町ちゃんのセクシー回なんですかね。とか思ってたら、萌の誘いで花火大会にいくことになって、浴衣で集合!? うわーっ! ななどが! 小町ちゃんが! 浴衣だ!

小町ちゃん、めちゃくちゃ可愛いな。ほんと可憐。ななどもほんといい。この皆が、ちょっと浮かれ気分で浴衣を着てね、人波にもまれ、屋台に心踊らせてというのが楽しそうでよかったよー、とか思ったところで小町ちゃん、迷子ですかーっ! いやもう、手を繋いでもらっときなさいよ! ななどに! ななどに!

しかし、あのななどの綿菓子食べてるところ、あれいいですね。ハグーって! ほんと、ちょっと斬新。なんか可愛いです。

『今日の授業は恋愛です!』

普通科に戻るべく頑張っていたさがり。けれどこの子が普通科への転科を蹴り、なんとしても恋愛科で結果を出すんだって気持ちを固めることになるくだり。ああ、この子、恋愛は嫌いだとはいっていたけど、自分のために勉強教えてくれたり、いろいろ助けてくれたあの子たちのことまでは嫌いじゃないんだな。それに加えて、助けてもらったことに感謝しているということがありがとうという言葉以上にはっきりと明確にされたのもよくて、ええ、いい友達ができたんじゃありませんか。

好きとか嫌いとかカップルとかロリコンとか、そのあたりはちょっとよくわかりませんけれど、カッとなったら後先考えずに動いちゃう、啖呵を切っちゃう、そんなさがりの性格が、冒頭でのそれとは違い、皆の尊厳を守るためにこれでもかってかっこよく発揮されたの、よかったよなあ。

で、翌朝、大後悔! さがり、この子は、基本冷静になるのに一晩かかるんか! ほんと、おかしいよなあ。でも、そんなさがりがいいんだと思いましたよ。ええ、ええ、見事ハーレム構築して見返してやってください。

『いのち短し善せよ乙女』

大変やな、乙女。風邪をひく、それがまさかの命に危機に直結するってなあ。ハンマー振って一日一善。毎日継続するだけでも大変なのに、体調不良とあっても免除されない。

きびしい……。乙女、病気とか怪我とか、絶対無理じゃん。事故とか、ほんと、気をつけるんですよ?

でも今回の一日一善。まさか善行の対象が向こうからくるとは! いつぞや登場の石谷。死にたいとかいってますけど、仕事で失敗、リカバーしようにも元データはわざわざ削除済み! さらには上司の言葉を誤解して過剰に反応して、捨て台詞投げつけて飛び出してきちゃった!

って、石谷さん、会社に、仕事に向いてないというより、社会生活に向いていないのでは……。ミスするのは仕方ないところもあるけど、その後の対応が絶望的すぎる……。

でも、そんな石谷だからこそ人を救えることがある! 例えば乙女とか乙女とか乙女とか。あの、エリカとの遭遇から見舞い、そして勝手に取り乱して、そして忘れてしまったパスワードを思い出すにいたるって! ほんと、乙女、なんもしてない。いや、そうでもないのか。取り乱す石谷にかけた優しい言葉、あれあってこそのリカバー、あれあってこその善行達成だったのでしょうね。

しかし、今回は石谷もまた善行だったのではないか。そんな気もしましたよ。ただ石谷の場合、ただ善行を積むというよりも、自分のなにかを削ってそれが結果的に善行となった、そんな感じですよね。ちょっと破滅的自己犠牲であります。

2020年12月21日月曜日

アズレン生放送で疲れはてたので休みます

アズレン生放送で疲れはてたので休みます。

2020年12月20日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年2月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年2月号、昨日の続きです。

『こみっくがーるず』

ミキにとってくりすが助けや支えになってくれたらば、そう願うばかりです。 先月、そうしたことをいっていました。それだけに今回のエピソード、もう感無量でありました。

次に連載が決まらなければ漫画を描くのをやめる。背水の陣に我が身を置いたミキですが、はたしてその決意に結果はついてくるのでしょうか。もうハラハラの連続で、前髪をおろしたくりすはミキの前から姿を隠し、ひとり漫画に打ち込むもくりすの姿がないことにモヤモヤを抱えるところもあるミキの心情。これらもまたこの子たちの思いのアンビバレント思わせて魅力であったと思います。そしてついに出る結果。漫画の話づくりは評価されたけれど絵が……。

ああ、ここで本当にミキの漫画への挑戦は終わってしまうんですか!? あの見覚えのあるアンケートの様式。それだけにリアルさはいや増して、普段なんのこともなく読んでいる雑誌のその裏にある苦悩や苦さ、そうしたものに触れたかに思われて、ああ、つらいですね。そうか、でもミキはそのつらい結果を、そんなにも前向きに受け止めることができるっていうんですか。このエピソードは、成功もあれば挫折もある、そうした現実の一旦を描こうとしたものだったのかもなあ。

なんて思っていたらですよ、まさかのどんでん返しの急転直下。ほんと、この展開、見せ方、見事な手腕だったと思う。ひとつの結果にいたるまでの一進一退紆余曲折に振り回されて、けれどそれが充実感とともに心に残っている。ええ、いい読後感とはこういうものをいうのでしょう。

『私を球場に連れてって!』

おお、キャッツ、優勝ですか!? と思ったら、まさかの予行練習かよ。驚くよな、こんなことするん? この子らが特殊なだけよね? 漫画だから誇張とかなんかだよね? いや? ほんとにいるの……? いないといってほしい……。

優勝を目前としてテンションがおかしくなっている面々。猫子は変な踊りをおどっているし、さらには球場観戦できないことにゴネるゴネる。いや、なんか年相応にも思えるな、これ。どこか大人びてるこの子の子供らしいじたばた。でもなあ、その後の感想なんぞ見るに、やっぱりこの子、普通の子供じゃないっすよ。

レオナの無茶な約束に自分からのっかっていくタマも驚き。そしてキャッツはついに逆転!? と思ったら、違うんか! ほんと、このさらっと肩透かし食らわしてくれるところ。この漫画の真骨頂かと思う。でも、ちゃんと優勝の喜びに沸く三人を見せてくれたの嬉しかった。それぞれ満面の笑みでね、いやあ報われてよかったね!

そう思ってたら、ほんと、お母さんが無茶苦茶。家庭でビールかけはやめましょう? かといって、往来でビールかけ、というかビール浴び、これもほんとヤバい。いくらなんでも、こんなの現実にやる人いないよね? うん、いないといってほしい……。

『妖こそ怪異戸籍課へ』

いつぞやのフランケンさんたち再登場、というか本格登場でありますね。迷子扱いされていたシュタイン博士。見た目子供だもんなあ。睦子が身元保証してくれて、ようやく自由の身となったシュタイン博士。フランケンとともに役所にいくところだったというから、睦子とであえたのは運がよかったですね。

妖怪ながら戸籍を得ることができたふたり。そうしたら納税の義務も発生するんですね。税金をとられるだけでなく、運転免許の取得もできるようになる。いろいろ権利を得られたり制度の利用もできたりと、こうしてアクティブにいろいろやりたいという人にとっては得られるものの方が多そうかな? そして商売も始められる。ええ、シュタイン博士にフランケン、ふたりは得たものを有効に活用していく気満々で、すごいな前向き、立派です。

それで安い物件を、というのですけど、まさかの心霊物件? ここで手の目の伊織が大活躍するんですけど、いわばこの子は鑑定人というか状況? もろもろを判定する役割担っているわけですか。手の目でいろんなものが見えますよ、というので霊の状況を探ってくれた。たちの悪いポルターガイスト。シュタイン博士の命を狙うという凶悪さ見せるんだけど、フランケンが軽くいなして、かつ骨食が説き伏せてくれて……、というんですが、伊織も肝心の所有者の睦子もまるでわかってなくて、ぽやぽやしてるの最高でした。

今回みたく、怪異の存在が権利を得て、社会に根差して暮らしていこうという描写。面白いですよね。登場人物の人となりが見える。彼らの暮らす社会も見える。物語の舞台に広がり、奥行がしっかり見えてくるではありませんか。そしてフランケンが睦子や帝華からかけられた言葉に救いを感じるくだり。ああ、彼らがこれまでかこってきた不遇、向けられてきた偏見、蔑視、そうしたものも見えてくるのですよ。それだけに、この町での彼らの暮らし、そこに安寧やしあわせがあればいいなって思われてしかたなくなるんですね。

『初恋*れ〜るとりっぷ』

バレンタインは決戦日!? たきつけるとわに、そんなことないと、みんなのための友チョコだよいうそらなんだけど、いやいや、やっぱり先生用は特別に用意しているんですね。

鉄道部のガチめ部員のチョコレート、これがなかなかにすごいんですよ。みかげのチョコレート、え? それ、プラ板工作とかじゃないのん? ホワイトチョコにチョコペンで書き込んだ渾身の気仙沼↔仙台の方向板。あー、昔、列車の横っ腹につけてたやつ? いやもうこういうちょっとズレた感のある工作。すごくいいですよね。マニアこだわりの一品? とわなんて、すごいと感心しながらもあっさり食べちゃう。いや、もったいなくてちょっと食べられないよ! みたいにはならんのですか。すごいな。クールだ。

そらに対する先生の態度が意味深? 美術部でもらった箱いっぱいのチョコレートにそらも自分のを加えようと思ったら、先生が避けちゃう! なぜ? 嫌われた? 自分の気持ちが重かった? 悶々とするそらだけど、もしやそらだけ特別な事情があるのでは? とわの言葉に勇気持って先生のもとに向かったそら。そして先生の超々意味深な言葉から、そらに手渡されるチョコレート! これは!? これはーっ!?

と思ったら、いやもう、ほんとすごかった。マニア渾身の一品にして、美術教師の技術が惜しみなくそそがれたSL銀河ヘッドマークチョコ! いや、これは飾ろう。いや、そらならちゃんと飾ってくれるな!

そらの気持ちの落ち込みから安堵するまでの浮き沈み、それあってのあのラストの面白さ。ほんと、すっかり引き込まれて、楽しいおはなしでありました。恋とか愛とか、そういうのではないかも知れないけど、先生にとってちょっと特別なそらというのがわかったところも、なんかよかったなって思ったんですね。

引用

2020年12月19日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年2月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年2月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。チノとフユ、ふたりが一緒に冬装束で登場です。商売敵だけど、ここでは仲良くマフラーをシェアしましてね、そしてそれぞれ自分に似合ったヘッドホン装備ですよ。チノはうさぎ、フユはねこ。同じ制服、揃いのデザインのパーカーだけど、白と黒、色違いでコントラストついてるのがいい感じです。しかし、チノ、やわらかな表情見せていますね。この子、随分変わってきたんだ。きっとフユも変わっていくんだろうなって思わされる表紙です。

今月は新規ゲストが1本です。

『うちのペットに振り回されてます!』

人の姿になってしまったペットたち。いったいなぜ!? と思ったら、姉のあやしい実験、動物→人間化計画の成功によるもの。うちのペットのポチだけが!? と思いきやそうではない。学校で教師から告げられた、ペットのフェレット二匹が人間になっていた! という衝撃の事実。というか、先生、ふたりとも連れてきたんか。さらにはペットのハリネズミが人になったという生徒まで現れて、ここで緊急会議の勃発です。

まずはハリネズミのハリちゃん。迷子と思われ警察に引き渡されたことが心のキズになっちゃった? あの思いっきり不信抱いちゃってるの、なんかすごくネガティブなの。こういうところ、もともとの動物の性格? 臆病だったりするところ、それを個性として引き継いでるっぽいですね。

まずはこの子たちのお披露目? 紹介? といった第1話。次回こそは皆で学校に通うことになるというのですが、はたしてどのような騒動ないしがあることでしょうか。期待して待ちたく思います。

『ご注文はうさぎですか?』

喫茶ブライト・バニー前でナツメ、エルに拉致されるチノですよ。拉致じゃない、チノの喫茶店に案内してもらうだけっていうんですが、ここからがおかしくて、そうだ、そうでした、ナツメとエルは前回ラストでラビットハウスにたどりついていましたね。そしてバータイムの洗礼を受けてすごすごと逃げ帰ることになって……、というの。まさかその時の衝撃が今も残っちゃってるのか。ブルブル震えてるの、ココアの猛攻に対してじゃないんやね? 最初、ココアが怖がらせているのかと思っちゃいましたよ。

今回読んでて思ったんだけど、マヤ、めちゃくちゃ大人っぽくなってませんか!? ブライト・バニーでフユにアドバイスしてる時も、それからラビットハウスでナツメにいたずらっぽく笑いながら挑発しかけてる時なんかも。もう驚きですよ。ずっとちんまい子だと思っとったんだがなあ。気付いたらすっかり大人だよ。いや、まだそこまでじゃなかった。

ナツメ、エルの職業体験、バータイムの制服が似合ってるなあ。さらにはマヤ、メグの今後ここで働くことをチノにいうところもね、今後のラビットハウスの様子、代替わりしても変わらないものがある、そんなこと思わせるところがあって、今後も楽しみになりました。

しかしこの漫画、本当に人が増えて、また確実に年月を重ねていってと、その重ねていった時間が確かなものとして降り積もっていること実感させてくれます。ええ、これからもまだまだ多くのものを積み重ねていくのでしょうね。

2020年12月18日金曜日

リトルウィッチアカデミアVR ほうき星に願いを

 ちょっと前に買っていたのですが、ついに遊んでみましたよ、『リトルウィッチアカデミアVR ほうき星に願いを』。ルーナノヴァ魔法学校に体験入学して、先輩たちにいろいろ教わりながらホウキレースに出場する。そんな夢の学園生活を魔法のヘッドセットを通して体験できるってゲームです。アプリを起動したら、まずは自分の分身となるアバターを作成して、そうか、ルーナノヴァは魔女学校だから必然的に女子になってしまうんか! 背の高い普通低い、髪型3種、そして髪の色を決めて学園生活がスタート。いやあ、これどんな世界に触れられるというんでしょう。期待が高まりますよね。

めっちゃ……、めっちゃ酔う……。

いや、それ以前に話すべきことたくさんあるだろうとは思うんですが、最初のステージをひととおり体験してみての感想といったら、もう、酔う、それに尽きる……。

多分、ホウキの操作に慣れてきたら大丈夫になるとは思うんですよ。このゲームは椅子に座ってプレイするのが基本で、いやね、立ったままスタートしたらゲームスタジオのロゴからタイトルから、ありとあらゆるオブジェクトがめちゃくちゃ低い位置に描画されて、ど、どうなってんの!? どうやって調整したらいいの!? 戸惑ったんですが、そうか、椅子に座ったらいいんやね。

最初にアッコと出会うんですよ。アツコ・カガリ。いやね、ほんと、驚いた。

ちっこい! 華奢! めちゃくちゃ可愛い! アニメのヒロインみたい!

しかし、一番小柄なアバターを選択したのに、それでもアッコを見下ろすことになるの、ちょっと不自然というか残念かな。アバター変えたら視点変わると思ってました。いや、他のアバターを選んでないので、これでも視点の違いが反映されてるのかも知れませんが、ちょっと思った感じと違って、いや、低い椅子を使ったらいいのか! なるほど、次やるときは試してみよう。

さて、このゲームのメインコンテンツであるホウキですが、これの操作、ちょっと難しい。ホウキを持つ手で上下左右の舵取りをするんですが、なかなか思ったように動いてくれず、かつホウキはどんどん進むので、あわわあわわと慌てているうちにどんどんコースからハズれていくという始末。このホウキを動かそうという自分のイメージと実際の動き、そこにズレが出るから酔うんだろうなあ。と思っているので、ホウキの操縦に習熟するにつれて酔うことはなくなるだろうと期待しています。

プレイ初日はとりあえず最初のステージの課題(目標?)3つをすべてクリアして終了。これ、合計4回飛んでるんですが、正直これだけじゃ全然遊び足りなくて、でもほらさっきもいったように酔っちゃうからあんまり遊べない……。

なので、最初は少しずつ。慣れたら思う存分といった具合にいきたいと思います。

ステージ2ではついにロッテが出ますよ。『リトルウィッチアカデミア』のヒロインにして一番人気(自分調べ)の彼女。ああ、アッコでさえあんなに可憐だったんだ。ロッテとなるとどれほどのものだろう。私は正気を保てるだろうか。

ええ、おおいに期待するのであります。

2020年12月17日木曜日

休みます

Real VR Fishing』のアップデートを心待ちにしながら『SPY×FAMILY』を読んでたら今日が終わろうとしてるので休みます。

2020年12月16日水曜日

なにも思いつかないので休みます

なにも思いつかないので休みます。

2020年12月15日火曜日

Real VR Fishing

 Real VR Fishing』のアップデートがくる……。Holiday Editionがくる! いやもう、これが待ち切れなくて、つい先日募集されていたオープンベータにも参加して、どういう感じになるのか軽く体験してみたのですが、そうしたらさらに待ち切れなくなったというんですね。はたしてアップデートはいつなのか、何度も何度も確認して、そのたびにPSTで17日と出てきましてね、PSTって時差どんだけだ。-0800でJSTが+0900だから、17時間差か! 0時ジャストにリリースされたとしたら、17日の夕方には遊べるわけだ! いやもう楽しみでならんのです。

Holiday Editionでの追加要素について、詳細はOculus Storeの説明を見ていただくとして、ざっくり簡単にいうと、釣り場ごとに固有種が出てくるようになったとか、アオザメが追加されたとか、魚種の追加がやっぱりメインという感じ。他の期待ポイントとしてはアバターを飾る衣服、帽子、眼鏡が追加! 以前ちょっと触れていました資金の使い道、アバターまわりに資金を投入できるようにしたらいいのにというのが実現されたわけです。こいつは嬉しいなあ。あと、ボートも数種から選べるようになりますよ。

これまでのバージョンを遊びつくしてるみたいな人たちはもうオープンベータに飛び込んで、どんな固有種を釣ったとか、アオザメ攻略したとか、釣果報告をどしどし寄せてきているんですね。おおー、すごいな、自分の固有種獲得状況は川と海でそれぞれ1種ずつとささやかなもの。できればこのままオープンベータに入り浸ってじゃんじゃん釣りたいところではあるのですが、残念現状まだやり残しがあるものだからオープンベータにばかりいっていられません。

やり残しとはなにか。

エイが、エイが釣れんのです!

そもそもかかってるのかさえわからない。エイさえ釣れれば、とりあえず全魚種確保なんです! なのにまるでかからない! 同じレア魚種でもサメは結構かかるのになあ!

というわけで、オープンベータに心ひかれながらも、エイを求めて海に繰り出しています。Holiday Editionが出たら、エイも固有種もどちらも一気に狙えるじゃん! もう、ほんと、はやく、はやくリリースしてと気持ちははやるばかりですよ。

2020年12月14日月曜日

Fit Boxing 2

 Fit Boxing 2』、発売されています。12月3日発売で、もう少ししたら2週間ってところですね。前作からいろいろパワーアップ。まずわかりやすいところは、インストラクターが3人増えて総勢9人になった。インストラクターを日替わりで一通りプレイして昨日今日に2巡目にはいったくらいのタイミング。基本、メニューは誰を選んでも違いはないのですが、好みの見た目、好みの声、聞き取りやすさ、相性などなど、ちょっとは違ってくるのかな? 前作に比べて、今回は誰を選んでもやりやすいと感じます。なので気にいった人があっても、ある程度したらまたインストラクターを変更して心機一転頑張ろう、アチーブメントもあるし、みたいな具合に1より能動的にいろいろ試していこうと思っています。

アチーブメントというのがあるんですよ。パンチ何発で着せ替え交換チケット入手とか、インストラクターごとにフリー何回、デイリー何回でチケット入手というように、決められた目標をクリアすることで衣装入手に必要なポイントが手にはいるようになっています。

正直、私はあんまり着せ替えに力を入れるつもりではないんですが、それでも今回はいろいろ変更していて、というか、女子を全員ジャージにするみたいなくらいなんですけど、それでも基本デフォルトのままにしていた1よりもいろいろやってるのは確かです。

アチーブメントがあるおかげで、前作では積極的にプレイしていなかったあっさり、短いメニューを選ぶことも増えそうです。基本プレイすることのなかったフリーも選んでいます。そう考えれば、前作は十全に遊びきってはいないんですよね。2だとアチーブメントができたことで、いろんなメニュー、いろんなモードを選ぶモチベーションになって、これは正直ありがたい要素だったのではないかと思っています。

さて、実際にプレイしてみてですよ。デイリー終了後に以前は表示されていた運動量等のグラフが表示されなくなったとか、3日ごとに計測するよううながされてたのが、今作ではなくなってしまったとか、戸惑うところもないではないんです。カラダ年齢も、わりと乱暴に18歳! とかやってくれた前作とは違い、実年齢を加味してるんですかね? どうも私の場合26歳が最低値の模様。なんでここ変えちゃったんだろうみたいに思うところもあるのですけど、おおむね変更点については好意的。よくなったと思う方が多いです。

エクササイズの内容が、指示がコンパクトになったことで密度あがった感じがします。打ち込むパンチの量も増えた? 以前よりもちょっと難しくなってると感じるところもあって、メニューが刷新されたことも手伝い、より集中して取り組まないとミスを出してしまうから結構必死です。というか、それでも出しちゃうんですよね。がっかりですよね。

多数ある変更点で一番よいと思っているのは、レクチャーが丁寧になったところでしょう。以前はゆっくり動きを見せてくれなかったり、よい動き、悪い動きについてあまり説明してくれなかったりで、レクチャーをやるだけではわからないところも多かった。

ですが今作では、動作の開始から判定のポイントまで、ゆっくり動いて説明してくれて、またよくない動きの例まで見せてくれるから、本当にありがたい。とりわけ間違った動作を続けると覿面に膝を痛めるダッキング系で、望ましいやり方、よくないやり方の説明がしっかりされたの、感動的でしたね。ええ、前作ではほぼ間違ったやり方を続けていて、結果膝の痛みに悩まされています。前作終盤にはっと気づいてやり方を変えたのですが、どうやらそれで正解のようだと納得してプレイできるのは、もうそれだけでも随分違います。

やり方を変えても膝が痛いなら、ダッキング系を避けることも可能だし、無判定にしてくれるのもいいところ。可能なら続けていきたいんですけどね、でも膝を本格的に痛めたらすべてが台無しです。なので、まずはよりよい動きを目指して、状況次第でダッキング動作ありのメニューをオフにするなど、いろいろ試してみようと思っています。

こうして、より継続しやすい工夫があるの、本当にありがたいです。

2020年12月13日日曜日

アズールレーン びそくぜんしんっ!

 『びそくぜんしんっ!』のアニメが1月からはじまりますよ! 期待高まる12月、そのプレビュー版ともいえるBDがついてくるというので購入しました『アズールレーン びそくぜんしんっ!』特装版。第2話までが収録されているのですが、他にも特典映像ありまして、マジかよ、原作者ホリ氏やご存じYostar李社長に徐ディレクターによるオーディオコメンタリーに、先達て行われた3周年の25時間生放送からアニメ『びそくぜんしんっ!』パートを抜き出したもの、そしてジャベリン山根希美さんによる、ホリ氏の作画リプレイへのコメント動画。コメンタリーがあるとは聞いてましたが、他にもこんなにあるなんて、まったくの驚きでした。

アニメは、このままテレビで放送するのでしょうか。いえね、エンディングが黒バックに白字でスタッフロール流していたもので、一般にこのあたり、たとえ止め絵であってもなにかしら映像つけてくるもんなんじゃないかなって思いまして。もしかしたら、この黒背景のスタッフロールは特装版Blu-rayだけのものになるかも知れませんね。つまり、放送を楽しみにする要素がもうひとつ増えたってわけですよ。

アニメは、『びそくぜんしんっ!』原作のキャラクターらしさ、可愛らしさや緩いデフォルメ表情がよく描かれてるのがいい感じです。かと思ったら、枕投げやスポーツシーンのように、しっかり動いてかっこいいみたいなところもありまして、こうしたメリハリ効かしてくるのも好感でありました。

でも実際のところ、スポーツシーンのようなのは動きでもって魅せやすい。反面、普通の日常芝居みたいなのはそれなりの動きでいいかといえばさにあらず、派手さこそないけど、動きがちゃんとしていないと不自然あるいは単調になってしまう。第2話までを見たかぎりでは、このあたりもちゃんとしてるよなあ。2話後半エピソードなんか、驚くほど細かい動きがつけられて、このクオリティでもって完走できるかどうかはわからないけど、もしもできたら皆々大喜びじゃない?

ファンが喜ぶのはもちろん、きっと社長もお喜びだ。社長にとっては、アニメの成功、無事完走は悲願でありましょう。だからこそ、びそく、成功してほしいなあって思っているんですよ。

2020年12月12日土曜日

『まんがタイムきらら』2021年1月号

 『まんがタイムきらら』2021年1月号、昨日の続きです。

『推しごとびより』

アイドルグループを結成して、まずはグループ名を決めましょう。皆でアイデアを出していくんですけど、どうもこれというのが出てこない。このアイデア出しで感性や興味の方向性が見えるのは面白いんだけど、どうにもこうにもまとまらない。大事なのはインスピレーションといって自分の趣味に没頭したりね、どうにも脱線しがち、それぞれまちまちになりがちというんです。でも、そのまとまらないことを自分たちのらしさ、個性と捉えなおすところ、この意識の転換がはかられるところ、よかったと思ったのですよ。

これまで、出すアイデア、アイデア、ダサいのなんのと酷評されてきた心町が、ふてくされながら私物のペンライトをカチカチやってるうちにピンときた! おお、冒頭の衣替えのエピソード、それがここに効いてくるんですね。前日のライブ以降冷めぬ興奮。その時、心町を高揚させた景色が、心町にインスピレーションをもたらして……!

かくして決まったグループ名、カラフルリウム! 発想と発想が結びついて、ひとつにまとまる。まるで繋がりもなかったものが、ひとつになったことで一段ステップアップするような感覚もたらして、ああこの感覚が名前がついてひとつになったカラフルリウムの皆と相乗するかのようですよ。いいですね、皆のはじまり、これからにはずみがついたかのようです。

『トールさんの通り道』

事態が急変しましたね。だって、この漫画がはじまったとき、こんな展開がやってくるとは思っていなかった。魔物の住む森で店を開いている、ちょっと変わった店主のトールとお客の日常描いて、たまには事件もおこるけど、それもちょっとしたもので、なんだかんだでほのぼので……、みたいな感じになるんかなとか思っていたのに、えらいことややこしいことになってきちゃってるじゃん。

トールの店にやってきた勇者のユウ。行方不明になったサラを探しているというのだけど、このサラが実は魔物なのかい!? 魔術の痕跡を消していくよう受けた命に縛られて、自分の意思も無関係に魔術に関わるものを襲撃してまわっている!? かくしてトールとユウの前に現れて、ユウを始末して去っていった!? トールにアーティ、リセまで巻き込んで、ってどうなんの!?

と思ったら、アーティの婆ちゃんが助けてくれたのか。これ、ピー太と同じ原理なのかな? ともあれ、ここで魔王代理のサイドの謀反がライムから知らされ、急遽、勇者と魔族が共闘する運びとなりそう。でもってさらにもうひとつ驚きの展開ぶちこまれて、なんとまあ、アーティの祖母ってライムの知りあいだったんかい! 500年前に死んだと思われていた飲み友だちのピアン。実は魔族でした! って、杖にしてるそのヘビ、さっきトールたちを飲み込んでサラの魔術から助けてくれたアイツか!

トールの関係者、ほぼ魔族絡みになってしまったなあ! 魔族の孫、異世界人、そのものスライム。ほんと、魔族ってライム母娘だけかと思ってたけど、全然違って魔族の方が多くなっちゃった! いやもう、まるで驚きです。あ、すまん、ブリちゃんのこと忘れてた。ブリちゃんも魔族やったね。

My Private D☆V

『のむラリアット!』原作担当のふじしまペポです。

今回のD☆Vポイント、ツインテ+帽子+ジト目+パーカー+ミニスカート=最高、と衣装、小物できましたよ。かくしてイラストは、要素全盛りの三角座りする女の子と、その後ろで元気よくピース決めている満面笑顔のポニーテール女子の二段重ねできましてね、いいですね。いいですよ。可愛いと思いますよ。って、これ、星先輩だな! そして翼だよ! ちょっと雰囲気違うけど、これはこれでいいなあ。

今回面白かったの、作画担当のこんぱる氏の回のD☆Vポイント、「泣いて嫌がる女の子」を意識されたのかな? 「あと女の子は笑顔なのが1番ですね!!」とあって、バランスとってきたーっ! ほんと、めちゃくちゃ面白かったです。

2020年12月11日金曜日

『まんがタイムきらら』2021年1月号

 『まんがタイムきらら』2021年1月号、昨日の続きです。

『さかさまロリポップ』

詩月、引退! それで魂の抜けてしまってる姉、柚希。たとえ役者でなくとも詩月は大切な妹だけど、役者としての詩月を応援していたしもっと見ていたかった。そんな柚希の気持ちを、詩月がやめるなら自分もやめるといいだした穂澄の言葉を聞いて、やっと実感をもって捉えことができた芽依。この、誰かと同じ立場の自分を想像することの難しさ、実際自分の身に起こらないことにはわからないということをよくよく感じさせてくれて、なんだかちょっと関心するくだりでした。

しかし、詩月さん、罪深いですよ! 中村ちゃんとの話しあいに同席を求められた柚希。どう思ったと聞かれて、泣いてしまう柚希に、ええいああ、もらい泣きですよ。この子、詩月がやめることも悲しいけれど、詩月が仕事でつらい思いをしていたかも知れないのに気づけなかった自分をも責めてしまって、でもほんと、詩月さん、鬼のようだ! 芯が強い子ですよ。自分の目的のためには姉の涙にも揺るがない。むしろ中村が揺らいでしまって、ああー、嘘だったんですか。今度演じる役のために、人の反応、その感情を動きを知っておきたかった。演技の鬼か!

でも、その反応を見るのに姉を選んだというの、きっと柚希が自分のこと一番に思っているだろうってわかってのことだったんだろうなあ。そして最後にはちゃんとあやまる詩月。今回の姉の涙、よほどのことであったものなあ! このあやまる時の詩月の表情、そこにこの子の姉への思いが見えたように思えて、詩月にとって柚希がどれほど大切な存在か。ええ、よく物語っていたと思ったのでした。

『しあわせ鳥見んぐ』

冒頭からめちゃくちゃ面白いな。ひとり鳥を観察するすず。ネクタイ模様がチャームポイントのシジュウカラ、その群の中にネクタイのない個体を見つけて、そっかぁ今日休みだもんね。

いやいや、そんなことあるかいな、違う種類なんだよ! って思ったら、次のページで翼が思いっきりつっこんでるのね。これは面白かったよなあ。自然な反応、あるべきところに感情の落ちる、そんなよさがありました。そして、そこから謎の鳥の種を識別していく流れに入っていく。スムーズで自然! 途中はしばしにコミカルさ見せながら、得られた情報を頼りに種を絞り込んでいく。この過程がまた面白いんですね。面白くてタメになる。わくわくさせられるものありました。

今回、でっかいカメラで遠くの鳥を狙っている女性が出ましたね。まだこれと明確に関わりを持ったわけじゃありませんが、今後、すずや翼と知りあっていくことになりそうな予感をさせて、この広がっていく感覚がまた興味をくすぐります。

今回、すずと翼、別行動でメッセージのやりとりしてるんですが、つまり基本すずはひとり行動で、最初は翼のアドバイス受けながらヒガラを識別。続いては自力でコゲラを識別。このステップアップ! ぱっと高揚するすずの様子も実にチャーミング。素晴しかった。

そして最後に気になる鳥が! これって猛禽、ハヤブサ、あるいはチョウゲンボウか。うーん、ハヤブサ? わからない! わからないからこそ続く展開が楽しみで、この鳥のこともそうなら、すず、そして翼がどんな行動するのかも楽しみに思います。

『下を向いて歩こう』

完結! シエルが白浜を離れる! そういってショックを受けていた硝子にシエルだったわけですが、おおう、シエルはここに残るのか! 小説のためにあちこち引っ越ししないではおられない母が、シエルをつきあわせるのはしのびないと、ここ白浜にシエルを残して、ひとり旅立とうという話だったんだそうですよ。

シエルも硝子も、えらいこと悲しんで、大変だったね。さざれもすさみんも本当に心配して、すさみんはそうか泣き明かしたですか! すさみんはちょっと素直じゃないだけで、情の深いいい子だなあ。

白浜コソコソ噂話! すさみんはうれしい時、タレ目になるそうですよ!

そうか、これちょっと遡って、すさみんの表情確認したくなりますね。ほんと、シエルにうれしいのバレた時のすさみん、赤面しちゃって、めちゃくちゃ可愛かったですよ。

今回で最終回。感動の部分は前回にやったから、今回は楽しいでしめくくろう、そんな思いを感じました。シエルに硝子、ふたりがこの浜で出会ったことを思い返そうとした矢先に、まさかの落とし物で大騒ぎですよ。そう……、海って、浜って、浣腸器が落ちてるの……。どうして? なぜ? ってありますけど、やっぱりそういうことなのかな? いや、どういうことなんですか?

最後にちょっとこれまでなかったような騒がしさが見られたところ。この子たちのうちとけたがためなのか、シエルとのお別れという不安から解き放たれたからなのか。わからないけど、こうしてどうしようもないことでわあわあキャアキャアいえるようになったの、そしてその仲はこの先さらに深まっていくだろうことを思わせる最終回。なんだかちょっとした卒業のような思いもして、まぶしく感じたのでした。

2020年12月10日木曜日

『まんがタイムきらら』2021年1月号

 『まんがタイムきらら』2021年1月号、昨日の続きです。

『ぎんしお少々』

ホルガ、怖いな! フィルムをセットして、折角写真を撮ったのに、現像してみたらすっかり露光しちゃってて、あー、セットの時かな? それともきっちり蓋が閉まってなかったかな? フィルムも高いのに! 現像だって結構するのに! それが全部パー。お金ですむものならまだしも、せっかくのしろのここぞという表情、シャッターチャンスをものにできなかった、そのことが一番つらい!

写真は、カメラは、明らかに、デジタルの時代になって楽になりました。簡単になりました。大失敗が減りました。なのにもゆるはカメラの中でもかなり信頼置けない類にチャレンジして、失敗、失敗、また失敗! つらい! ほんと、ままならんねえ。

でも、こうして失敗するからこそ、しろはつきあってくれる。もゆるのこと苦手にしてるのに! つきまといに近い行動に心底ひいてるというのに、でも持ち前の律儀さか、ちゃんとした写真が撮れるまでつきあってくれる。ああ、こうして失敗し続けることで、もゆるはしろとの関係を維持し続けることが可能なのか!

とはいえ、ちゃんとした写真が残らないこと。それがつらい。ほんと、ホルガ、怖すぎます。

『むすんで、つないで。』

自然いっぱいのコテージお泊まり。花ノ子がやたら虫と遭遇して、えらいこと騒いでるんですが、なるほど白百合からしたらこれこそが才能か! 花ノ子の苦手は白百合の得意。ほんとは虫全般が苦手なはずなのに、カブトムシ探索にもつきあってくれるというお姉ちゃん。花ノ子持ち前の前向きな姿勢に触れて、ぱっと明るくなる白百合がすごく可愛かった。昆虫の観察にしても、ひとりじゃ怖いお風呂にしても、夜のトイレにしても、花ノ子がつきそってくれて、いろいろしてくれる。自分の不安を払拭してくれる。

それで段々と花ノ子に対する白百合の気持ちが変わっていく様子、それが丁寧に描かれて、しみじみ感じ入るものあったのですよ。花ノ子が白百合にとっての大切なお姉ちゃんになっていく。花ノ子の明るさに触れて白百合の気持ちがやわらいでいく。そんな描写の連続に、ふたりの、このふたりならではの姉妹関係のできあがっていくことに、嬉しさ? 安心? ほっとするような気持ち? 穏やかな感情を得るのでした。

そしてもうひとりいました、夏の主役。鳥居さんですよ! そうですか、肥えましたか! 着れる服、なくなってきましたか。でも、なんだろう、この人のポテンシャル。すごく期待させられる。そして出会う苺! めっちゃ逃げるのな! ほんと、こちらがわの状況、今回はいまいちこれということもなく終わっちゃいましたが、なんだろうなあ、妙にカオスな印象が残るんですね。

『ゆえに、アイドル革命!』

CHU♥IN GAMの面々がようやく出会えたツカサさん。この異世界に寿司の文化を持ち込んだ張本人。日本からの来訪者というんですが、この人、さすがといっていいのかな、慎重ですよ。日本酒発言に自信たっぷりで日本人認定してみせるユメに対しても、君たちのいう日本は私の知っている日本なのか? しっかり確認していこうというんですね。

すごいな。こうした異世界転移のある状況において、一口に日本といってもパラレルな世界、異なる日本もあるかも知れない。そういう前提で生きているんですね。サバイバーならではの抜け目なさ、そんなものを感じさせました。

でも、日本の確認。それに用いられたのがどてらにこたつにみかん。日本認定、はやいなっ! せっかく慎重だ抜け目ないって関心してたのに、なんだか結構軽はずみかも知れないぞーっ!

異世界に転移した先達であるツカサ。この人から、なにかもとの世界に戻るための手掛かりが得られないか、問うんですけど、残念ながらツカサもツカサでこの世界に呼び寄せられて、なんとか帰りたいと思っている、いわば同じ状況にある仲間だっていうんですね。

これという新情報は得られませんでしたが、100万のファンを作るというCHU♥IN GAMとはまた違った条件を課せられている、そんな感じがしましたよ。しかも誰かに教えてはいけないみたいな制約もあったりするのかな? なかなかツカサも大変そう、そんな印象でした。

2020年12月9日水曜日

『まんがタイムきらら』2021年1月号

 『まんがタイムきらら』2021年1月号、発売されました。表紙は『一畳間まんきつ暮らし!』。芽衣子と万里花、ふたりが冬の装いで登場です。ヘッジホッグを飛び出して、ふたり、手のりサイズの雪だるま作っていたんですか? それぞれに梨絵と音緒モチーフのミニ雪だるまを手に乗せていましてね、その雪だるま、手にしている小物がまた可愛いときているんですね。寒さよりも、こうアクティブな感じが伝わってくる表紙。元気になれる、そんな感じがします。

今月は新作ゲストが1本です。

『星に願いを』

これ、すごいな。学校に降る星のかけら、これを100個集めたら願い事がかなうというロマンティックな伝説、と思わせて、これ血で血を洗う争奪戦じゃん! 星を拾って、そっと胸に押し抱くヒロインの、その望みに思いを馳せんがごとき清らかさ。と思ったら、いきなり脳天を金槌で強打されて星奪われるってんだから、バイオレンス! あっちでもこっちでも、ルール無用なの!? 星の奪いあいしてるっていうんだから、いやもう時はまさに世紀末です。

ヒロイン喜多島まほの願いは、最愛のお兄ちゃんと結婚したいというもの。中学生にもなっておかしいと、自嘲するような素振りも見せるんですが、基本自重はしない。あらゆる手段で星を集めるところは、他の連中とおんなじか! いやもう、この学校、危険すぎるよ!

この漫画、キャラクターは可愛い、結構好みの絵柄で好感高く、意外性? 友達の矢城文絵の行動とかね、まさかまさかで、油断ならない展開に翻弄される感覚、悪くなかったです。しかもまだ序盤も序盤、まださらなる展開が待ってるっぽいでしょう? 1話の感触だと、続きも期待しちゃいます。

『星屑テレパス』

ユウと海果の友情。本当にそれが軸であるのだなと思わせられた今回。引っ込み思案で、自分の思っていることを主張できずにいた海果が、ユウと出会って変わっていった。その変化の過程になおある海果の挑戦。合理的で確実さを尊ぶ瞬に対し、自分たちの活動としてのあり方、それを主張できずにいた海果が、ユウに力づけられ、自分の思い、感じていることを実現すべく動き出すまでのくだりなど、素晴しかったと思う。

この漫画の強さといっていいんでしょうか、ユウと海果の関係、その対話の情景に実によくあらわされていて、ユウと海果共同でゲットしたクレーンゲームの賞品、そのともに力をあわせるということも素晴しければ、続き描かれた、海果が自分にはどう見えているか、それを伝えようと言葉を尽すユウも素晴しい。自分のこと卑下しがちな海果のこと、全然そんなことないと、自分を導いてくれるともしびなんだって、その言葉にしたたか打たれる思いがしました。

ほんと、こんなの見せられたら、海果のこと、頑張れとしかいえない。どれだけ自分の気持ちを押し出せるものか、どのようなやりかたで伝えるのか、それこそはまだ不明のままだけれど、この子のこれからを見守りたい、そんな気持ちでいっぱいになりますよ。

『そらコミュニケーション』

天音家に加わった同居人、テンペスタが思いっきりソラに翻弄されていますよ。

さて、今回はソラが学校にいくまでの話ですよ。ソラもテンペスタも王族だから、学校には通わない、専属の家庭教師がついていたっていうのですが、地球にきて庶民の暮らしに触れて、学校というものにも興味が沸いてきたみたいなんですね。というか、運動会、遠足、給食、さらにポワルリンのランドセル、ちょっと方向性がズレてませんか、ソラさん!? そのへん、博士からも指摘されて、でも、ソラの母からの依頼、ソラに色々な体験をさせたい、ついては小学校に通わせてもらえないかというのを受けて、学校に通わせることになるんですね。

でもぎりぎりまで博士、逡巡するんですよ。ロボットであることがバレるのを怖れている。自分の作品に傷がついたりするのを嫌ってる。全然乗り気でなかったのに、それでもソラの入学を認めたの、ソラの希望のポワルリンランドセルまで用意してくれたの、アトリアの言葉があったからなんでしょうね。

これまで友達がいなくて孤独を感じてきたソラに同年代の友達を作る機会を与えたい。そうした真摯な思いに触れて、自分を曲げてソラの願いをかなえる。ちょっとした親心でしょうか。なんだかんだいって素直じゃない博士。本当はソラのことも心配して、見守る、そんな気持ちもあろうというのにね。

しかし今回のエピソード、素直じゃないテンペスタにはじまり素直じゃない博士で終わる。ふたりはこの漫画における素直じゃない両巨塔ですね。それだけに素直な気持ちが垣間見えた時、ぐっとくるものあるんですね。

2020年12月8日火曜日

『まんがタイム』2021年1月号

 『まんがタイム』2021年1月号、昨日の続きです。

『良倉先生の承認欲求』

ちょっと生徒の内面に踏み込んでいこうというような、ドラマ性感じさせる展開でありますね。

陸上部と写真部の合同合宿。こないだ写真部にはいった水元が元陸上部で、陸上部に在籍している先輩と少々確執があるというのですね。仲がよかった。憧れの先輩で、水元も見込まれていて、なのに水元はケガが原因で陸上から引退することに。陸上については特に思い残しもないみたいなんですけどね、でも先輩のことはどこかわだかまりがある。もう仲良くしてもらえないんじゃないか、そんな怖れがあるというんですね。

そんなふたりの仲をとりもとうと思った良倉。そして星畑も間に入って、そのコミュニケーション能力の高さよ! ぐいぐいいって、水元とふたり話す機会を作ったというのだけど、どうにもギクシャクして、仲の改善どころではなくなってしまった……。

この状況の打開に良倉そしてぶんちょー紳士が動くのでしょうか、動けるのでしょうか。とりあえずは、事前に準備していたはげまし動画で自分を慰めて……、なんですが、これが知らず水元を元気づけていたというところ。いい場面だったなって思ったのです。

『テレパス皆葉と読めない彼女』

水族館でのこと。澄花が順路をはずれてしまって、それを追った皆葉。ふたり、人の少なくなったクラゲ水槽の前で静かに語らうのかな? と思ったら、迷子を見つけてしまって、そうか、皆葉の能力、こんな感じに活用できるんだ。最初は怖がられた皆葉も、お母さんに引き合わせた時にはすっかり気にいられていて、大人になったら結婚してあげてもいいなんていわれちゃってね、でもその言葉は皆葉にではなく澄花にこそ響いたのですね。

以前、まつりにいわれたこと、皆葉の優しさを皆が知ることになれば、女子が放っておかない。そうしたいろいろが澄花の気持ちを乱した? さらには自分が皆葉に嫌な思いさせてるんじゃないかって、思い悩んでしまって、でもそんな澄花に皆葉がほんとダイレクトそのもの、裏表なんて微塵もない、そんな素直さでもって好意を伝えるんですね。

澄花は人の気持ちを察することに長けている、そんな印象がありましたけど、わからなくて迷うんですね。当たり前といえば当たり前だけど、澄花の心だけは読めない皆葉が、澄花にとってもっとも安心できる、そんな言葉を、選ばず、ただ思うままに伝えていくのが嬉しく思われた。澄花の不安を、迷いを払拭して、こうしたところ、知ってしまえばやっぱり放ってはおけんよね。そんな好感持たせる彼の様子。素晴しかったです。

『瀬戸際女優!白石さん』

白石さんにライバル登場ですか! トークショーで出会った、年も同じ、キャラも似ている、そんな女優、岬涼子。この人が明らかに白石のこと敵視していて、挨拶しても無視、シカトされて、そしてトーク番組では岬、元ヤンと告白。でも、本物の元ヤンにはわかるのか。岬は元ヤンじゃないって! 収録後に岬を問いつめるくだり、一触即発火花散る展開か!? と思ったら、険悪ではあるけどわりかし大丈夫そうだな。岬の苦しまぎれのごまかしの無理矢理感がおかしかった。この人の人柄というか、ちょっと見えた感じがしますよね。

共演NGを宣言したふたりだけど、まさかの真島監督がふたりを結びつけるんですか。岬の夫と真島、仲がいいとのことで、そして今度撮る映画に白石が誘われる! それがまさかの岬涼子の恋人役というんだから大変。はたしてこの共演、いかなる化学反応を引き起こすのか。きっと白石は退かんよな。これ、絶対面白くなる。白石のもそうだけど、岬の反応を見たい、知りたい、そんな気持ちがはやりますよ。

『お天気おねえさんの晴れ舞台』

扉絵の焦る琴音、可愛いな。

さて、琴音、広島米のPR大使に抜擢ですよ。おばーちゃんが米作りしてるからと、この仕事を本当に喜んで、そして大使の格好にも憧れが! っていうんですが、まさかの着ぐるみ! いや、それはそれで可愛いと思うよ? でもって、この着ぐるみ、なんの因果か牧さんが着ることになるっていうのがほんとにおかしくて、いやあ、牧さん、似合ってましたよ。いつにないクローズアップぶり。場所はデパ地下、農協の新井さんと琴音と、そして着ぐるみ牧さん、3人で炊き立てご飯のおにぎりアピールに頑張る、その様子は一体感あって、いつも以上にチームになってる感じがあって、よかったと思ったのですよ。

今回のイベント、ニュースに取り上げてもらえることになったんですね。そのことを喜ぶ琴音、新井と、ひとり憂鬱な牧、そのコントラスト! 最後まで落ち込んで、明日のテレビは見たくない、そんな元気のない牧が実にチャーミングでした。いつも裏方だけに、こうやって表舞台に立つの、きっと苦手ですよね。慣れない仕事、お疲れ様でした。

2020年12月7日月曜日

『まんがタイム』2021年1月号

 『まんがタイム』2021年1月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』。これは新年明けての初売り? 福袋を両手に持ってにこにこ顔。ええ、もう正月の足音も聞こえてくる時期でありますね。『午前0時のおねだりごはん』牛喰さんは晴着で福袋、なんだけどキッチン用品調理器具が山盛りよ? 『花丸町の花むすび』花子は、これなんだろう、タオル? 飲み物? お歳暮なのかい!? いや、福袋の中身かい!? 『茨城ってどこにあるんですか?』多恵ちゃんも福袋なんですが、茨城福袋。干し芋が出てきたっぽいんですが、晴着にちょっとミスマッチで、でもいい笑顔してるのがいいんですよね。

『ご主人様!確保します♡』

12月といえばクリスマス。というのでミニスカサンタのリクエスト。見事に応えるマミなんですが、ふわもこ衣装にコルセットならぬはらまきまでもこもこというの。やっぱり、やっぱり寒いんじゃん! 可愛いに全振りのミニスカサンタと凛々しい警察時代の姿、それが対比されるのがいいですよね。凛々しいスタイルもとてもいいと思いますよ。

今回はクリスマスでお客さん、ご主人様にもプレゼント、というのですが、ここで紙袋への熱い思いを見せるマミ。こういうところにちょっと年齢相応の価値観を露呈させていくんですか? そしてヒメのしたたかさ。いや、これ、最近の子だけじゃないっすよ! でもほんと、これってある種の合理性なんですかね。

今回の一番に面白かったの、マミの作ってきたお弁当に入っていたお餅、こいつを喉につまらせたヒメですよ。マミ渾身のハイムリック法、ってその腕、ものすごいことになってない!? 一発で餅を除去するその剛腕。というか、ベアハッグだよこれ。ほんとめちゃくちゃ面白い、とか思ったら次のページがまたこれなんだもう! ヤベえ。ヤベえやつだ。

ほんと、強烈、インパクト大なメンバー揃ってます。

『茨城ってどこにあるんですか?』

おお、ついにこのトピックが! 都道府県魅力度ランキングにて茨城最下位脱出。このニュースを見た時、あ、絶対この漫画で取り上げられる! って思って、そしたら新たな最下位県が栃木でしょう。森戸ーっ! いや、もう、これは絶対に取り上げられる。待ちに待った、そんなエピソードでした。

めでたくも巻中カラーですよ。ああ、森戸が美しい。でも最下位には落ち込みも見せてるんですね。クールに見せて郷土愛にあふれる子たちです。いや、全然クールじゃない人も、おじさんもお姉さんも郷土愛でいっぱいなんですけどね。あの鈴子の言葉への反応、めちゃくちゃ面白かった。そして浮かれる多恵にかけられる慎重そのもののアドバイス。うん、謙虚なのか小心なのか。それはわからんけど、ここはこう年長者らしい落ち着きを見せてくれましたね。

さて今回、新たな登場人物が加わりましたよ。身の丈190cmの大男。はるばる栃木から訪ねてきた彼の用は森戸にあうこと。あれ? 兄ちゃん? そう思ったら、違うんだ、幼馴染みなんだ。佐野大河。彼の名前なんですが、それよりもここで森戸の名前判明ですよ。にこり! 笑って書いてにこりなんだ。可愛い名前だなあ。パズルの会社を思い出したのは内緒です。

この大河くん。多恵に対しても焼き餅焼くのか! 益子焼きをやっていて、うまく焼けたのを森戸の誕生日にと持ってきてくれた。ええ、新たなライバルでしょうか。多恵に加藤さんがいるように、森戸には大河くんが!? でも、双方ともあんまり思いの成就されそうな予感がしないのが悲しいところであります。いや、大河くんはわからんぞ!?

『六畳一間の憑き物石』

亜依の家でお泊まり会? こいしとふたりでのパジャマパーティーっていうんですが、いったいなにやるのん? 亜依の目的というか知りたいところは、こいしと瞬の仲についてだっていうんですけど、となれば当然太助についても話題にのぼってきて……。いや、しかしそれでこんな展開になろうとはまったく予想の外でした。

亜依が太助のこと、これでもかって警戒しているんですね。誘拐犯? 略奪愛? 亜依の冷静な部分では、太助の執着に、その力の制御されないままに行使されるところに、悪霊の側面を見ているんですね。確かに、瞬、一歩間違えてたら死にかねない状況だったりしたよなあ。いや、あれは瞬も退き際誤ってるんだけどさ、でも退けない条件提示しての上でしょう? 亜依は今はそのこと知らないんだろうけど、もし知ったらその評価は確定しかねない。

といったところで、まさかその太助がこいしを求めてまさに亜依たちのもとにこようとしている。こいしが瞬に残した書き置きを奪ってでしょう? やっぱり、これ、亜依の言葉を聞かされたってところもあるんでしょうけれど、行動が危ういと思える。

と、この振りがあってこの展開があって、さてどう纏められるのか。石がないことを知った瞬は取り乱すかい? 騒動ともなれば、その先にこいしはどのような感情を見せるのか。なるほど、一荒れきそうな予感がします。

『午前0時のおねだりごはん』

牛喰さんは米沢先輩になにを求めているのか。あまりにドラマチックな夢を見て、はたして本当の誕生日にはどのようなサプライズが!? と思ったら、仕事でのトラブル発生で誕生日のお祝い延期というサプライズに……。おおう……、でも米沢は牛喰のこと忘れていませんでしたよ。

けど、なかなか状況が整わない。ようやく整ったと思ったのに、牛喰のために準備したクマのかたちした花束が台無しになったりと、米沢もなかなかに散々ではないですか。あの、すっかりしょげちゃった米沢。でも、牛喰がほんとにいい子で、いやもう、ふたりに幸あれですよ。

基本的におねだりごはんなんですよね。牛すじ大根の煮物、こいつをほくほくやってる米沢のいい笑顔。そして米沢から牛喰にケーキがプレゼントされて、って、これ米沢の手作りですかい。頑張って描いたイラストが微妙にわかりにくくって、お玉持った牛喰と牛らしいんですが、鎌持ってるって思われてるの。うん、なかなか難しいよね、こういうの!

今回は、米沢から牛喰へのいたわりがあり、そしてネックレスのプレゼントもありで、しかもお揃いときた。これ、牛喰、嬉しいよな。でもお揃いとなれば会社にはつけてはいけない。ライバル多いんだよ! っていう、このジレンマ。けど神棚行きというのは、なかなかに思いもよらない落ち着き先で、でもこういうところが牛喰らしいところでもありますよね。

2020年12月6日日曜日

今日はアニメ『鬼滅の刃』を見たので休みます

今日はアニメ『鬼滅の刃』を見たので休みます。

どうでもいいんだけど、炭治郎が初任務で出会った婚約者を喪った青年。別れ際に炭治郎から形見を受け取っていたけど、行方不明者の所持品を複数持って、しかもそばには昨夜屋敷から連れ去られた娘もいてと、状況証拠から罪を着せられそうな予感がして不安でならない。

あの娘、寝室で沼に引き込まれて以降、一度も目覚めていないんだよね。もう、ほんと、彼の無実を、真犯人である鬼の存在を証言できるものが誰ひとりいない!

2020年12月5日土曜日

『まんがタウン』2021年1月号

 『まんがタウン』2021年1月号、昨日の続きです。

『私たち同じ人を好きになりました』

あれから5年たったというのですか。敦子は少し落ち着いて、いや、落ち着いてないのか。でも日々責任感にさいなまれながらも仕事を頑張ってるというんですね。

というわけで、今回は後日談というか皆のその後が語られて、社長のみっちゃんは2年前に退任、妹まーちゃんは世界一周。変化しながらも根っこのところは変わっていない、そんなこと思わせてくれるエピソードでした。

さて、敦子の観劇趣味ですよ。観劇仲間、というかケンさんファン仲間が増えました! 年齢、職業もバラバラというのですけど、趣味のつながりってやつはこういうところがいいですよね。そして今も変わらずあっちゃん、みっちゃんは仲良しで、その年齢も立場も超越した関係、とてもいいなってやっぱり思わされたのでした。

『立ち呑み布袋でもう一杯』

なんかヤバい企画をやってる……。普通のハイボール2杯分をジョッキについだメガハイボール。こいつを飲めば飲むほど安くなるという危険な企画。500円からはじまって、飲むごとに安くなって、ついにはフリー。って、もうただでじゃんじゃん飲めちゃうってこと!? お店潰れちゃわない!? と思ったけど、どうもその前に客が潰れるっぽいな。うん、危険だ。実際、途中白瀬がランキング表に名前を残したいと無理した時、店長さんったら心配しちゃって、企画の存続できなくなっちゃうかもってさ、ほら、店が潰れちゃう。いや、潰れちゃいないか。企画の危険度があらわになっちゃうってやつですな。

これ、普通に飲んで7周してるような酒豪がいれば1周もままならないのもあって、そんな中、優勝とか商品とかやっちゃ駄目なやつだ! 店長とのツーショット写真の可能性が出た瞬間に無茶しだす白瀬、本気出す熊田。一騎討ちか!? と思ったら、全然ライバルの域に達してないですよ、白瀬さん! いやほんと、今回は熊田氏のひとり勝ち。と思ったら、残念賞だよこれ! ハイボールフリーパスって、期限が決められてたりするんかな? そうじゃないと店の経営なりたたんよね?

しかしこんな危険な企画、本当にあるのかな。あるんだとしたら、ほんと、ヤバいやつだと思います。

『君と銀木犀に』

雪虫からはじまる住む土地の話。葉介が当たり前みたいに思っていた雪虫を泉が知らなかったこと。そうか、泉はここじゃない場所で生まれて育って、そして引っ越してきたんだってあらためて思った葉介の口にした憧れ。そこに葉介の抱えてる閉塞に似た感情が見えて、そしてその気持ちに泉が気づく終盤のこと。ああ、前回の葉介がそうだったように、今度は泉が友達をはげまそうとするんだね。

全然可能性なんて閉ざされちゃいないよって。

思えば、そうと思い詰めてしまうのは当人ばかりで、客観的に見ればいくらでも可能性は開かれてるんだってこと、あるように思う。思い詰めがちなのは、子供だから、自分で環境を選ぶことのできない立場だってこともあるのかも知れないけれど、こうした思いにとらわれるのは葉介が子供だからじゃない、大人であっても同じような思いにつかまってしまうことも当然あって、だから、そんな状況にある人に泉の言葉はきっと響く。いけるよ、きっといけるよと、その言葉が響いた人にとって、それはかけがえのない励ましになるだろうなと思わされたのでした。

しかしこの子たち、その年齢相応と思わされるところがあれば、やけに大人びて感じさせるところなんかもあって、こうしたあいまいに揺れるところ、大人のようでけれど子供で、子供なんだけど大人という、それがこの時期にある少年少女のらしさなのかも知れないなって、そんなことも思います。だからこそ、大人が当たり前でしょうがないと思うことであっても、違った光を当てて、違った見え方を示してくれる。そんな特別な感じがします。

2020年12月4日金曜日

『まんがタウン』2021年1月号

 『まんがタウン』2021年1月号、発売されました。表紙は『部長と2LDK』。部長と菜々、ふたりでクリスマスのお出かけでしょうか。ひとつの長いマフラーを一緒に巻いて暖まる、そんな様子に気持ちまであたたかくなりますね。部長と菜々、イヤリングがお揃い? どんどんカップル度があがっていってるように感じるのは私だけでしょうか。ちょっと緊張してる部長と満面の笑みを見せる菜々。そのコントラストもまたチャーミングと感じます。

『部長と2LDK』

ああ、エアコンが故障です。劇中ではまだ夏なんですね。しかも夏の盛り。エアコンが壊れてしまって修理屋さん待ちの間、いかに暑さをしのぐかという知恵の出しあい。いや、知恵は出してないな。

スイカにアイスに冷水に、ついには氷をかじるかというところまで追い込まれている菜々だけど、それ体調崩すパターンやで? 続いてホラー映画鑑賞を提案するのだけど、頑として拒否する部長。強がってるけど、怖いんだな。苦手なんだ。うん、部長のそういうとこ、よくよくわかってきた。いかにも部長らしい。

でも見るっていう。いや、菜々ひとり放置して別室にいくとかしたらよかったじゃん! なのに律儀に見て、まずはぬいぐるみ、続いて毛布、いや、タオルケットかな? かぶっちゃって、どんどん増えていくぬいぐるみがおかしい。こういうところが可愛いんでしょうなあ。

このホラー鑑賞が最後に効いてくるのおかしかった。夜中、無防備な菜々に忍びよる影! って、部長なんだけど、怖くてひとりで寝られませんでしたか! いいわけしながら菜々のふとんに潜り込むの、ほんと、こういうところが可愛いんでしょうなあ。いかにも部長らしいです。

『派遣戦士山田のり子』

番外編、めちゃくちゃ面白いな。漫画家アシスタント編なんですけど、のり子もファンという作家のもとに派遣されて、そこでののり子の様子です。いつもとなんか違うで? 漫画家の暴言にもまるで怒らず、むしろ好きな顔に描いてくださいとくる。で、今回、ずっとその顔なの。先生、修羅場なのによくそんな暇ありましたね!? でも、ほんと、のり子はこの作家さんのこと好きなんだろうなあ。その表情、というか絵なんですけど、その効果もあってかテンション高く感じられます。

作家さんがおかしいんですよ。のり子を見て自分のキャラの実写化を夢想してみたり、そして消しゴムホワイトトーン貼りで刀ふりまわすのり子を見ても、結果さえともなってればなんでもいい! ってもう、ほんと、小さいこたあ構ってられないんだな! ほんと、なりふりかまわないとはこういうことか。この鬼気迫る? 別のこと考えられないみたいな様子がおかしくって、素晴しかった。ラストののり子のサイン入りフェイスも、ほんと、今回どんな展開なのか。ナンセンス度高めと感じられて、めちゃくちゃ面白かったです。

『新婚のいろはさん』

テレビで樋口一葉の人生について学んだいろはさん。文豪の人生の影の部分。それを思い、いろはと結婚してしあわせという始の作家業、その成功について責任を感じてしまう! って、そんなこと思わんでもいいって! 終始しあわせみたいな文豪、作家だってきっといますよ!

でも、始、軒並ライジの作風にはカゲやヤミがある。そう指摘する哲子です。はたしてそれは思いすごしなのか、ファンゆえの深読みなのか。と思ったら、いろはもそのカゲに、ヤミに思い当たるところがあって、そしてそれはまだ幼なさの残るような頃から感じとっていたというその描写。ああ、大人になったいろはが始のもとにきた理由、その衝動に似たなにかもここに発しているのかも知れない。そして大人になったいろはには、あの頃の自分にはできなかったこと、わからなかったことができる、わかるようになっていて、こうしたところに踏み込んでみたからこそのいろはのより深まった思いや理解も感じられたように思ったのですね。

そのうちにカゲを、ヤミを抱えている始。そのカゲやヤミはいろはがきてくれた、一緒に暮らすようになったことで、どうにかなっていったのでしょうか。あるいはそれらを始自身も認識していたのでしょうか。そうしたところにも興味が向いて、けど、始も、そしていろはもですけど、普段の様子からはそうした面をうかがえないんですよね。うん、なかなかのハイレベル読解であります。

2020年12月3日木曜日

『まんがホーム』2021年1月号

 『まんがホーム』2021年1月号、昨日の続きです。

『ちくちく推して』

カラーページ、いいですね! 今回は推しのアイドルグループ、PPPのライブにいきます。というので気持ちが高ぶってしまってるゆみち。この人、先生やってるんだ。で、生徒にもPPPのファンがいる。バレるわけにはいかない! というので、ライブには気合いいれた格好で参加するんですが、いやいや可愛いじゃないですか。普段も相当ですが、実際素晴しい。

今回はちくちく要素は抑えめでしたね。ライブ会場で生徒と遭遇。バレてないかと思ったけど、その子の落としたアクスタを届けたりね、そうしてちょっとしたニアミスしながらのライブも無事終わって、と思ったらやっぱりバレとったんか。

その子、増沢さん、真面目? 無口? 内向的? でも可愛いですよね。今回のことでふたり交流のきっかけができた? 秘密の関係? なんだか今後の展開、いろいろありそうでこいつはいいですね。学校では教師と生徒だけど、ライブ会場ではちょっと違ったふたりになれるみたいな、そういうの結構好きなんですよ、といいますけれど、なかなかそうはいかんかもですね。でも、増沢さんの再登場、楽しみにしちゃいますよ。

『歌詠みもみじ』

山城家ではケンカをすると大量の短冊やりとりしながら口論するのか。勉強するしないでいがみあう母娘です。こういうの、まあよくある光景ですよね。というわけで、今回は家庭内での不和ですよ。仲良し母娘もたまにはケンカをします。そうしたらパパさんがとばっちり受けますっていうのね。うん、気の毒! ラストも実に気の毒で、このパパさんらしいなあって思っちゃいましたよ。

ケンカ中でも普段の仲良し母娘の側面が出てしまって気まずいっていうの、ほんとわかる気がする。怒ったり嫌んなったりはそりゃあることで、でも基本的に嫌ったり憎んだりしてるわけじゃないから、油断すると普段の調子が出てしまう。難しいですね。意地はっちゃうんですね。わかります。わかるからこそ、はやく仲直りできたらいいねって思うんですよね。

学校でのアドバイス? あれはやられましたよね。そして母からの仲直りの合図。でもなかなか素直になりきれないってのもらしくって、ここでパパさん、ちょっと活躍しましたね。でもその結果があの仕打ち! やるときはやるけど、基本影がうすくてないがしろ。これこそがパパさんです。

『うちの秘書さま』

クリスマスを目前として、皆のプレゼント用意すべく隠れてバイトに精を出すはじめですよ。まあ身から出た錆って話でもあるんですけど、だっておこづかい使っちゃっててね、それでもきちんと働いてお金工面しようとするところ、御曹司なのに飾らず素直なはじめの美点であると思います。

友達と勉強すると偽ってバイトに向かうはじめ。でもその言い訳が逆に不信を招くっていうのな! らしいわ、らしいわはじめさま。そこでメイドの考える悪の道に走るはじめの姿。いや、それはただの反抗期ですよ!? というか、第一次反抗期ぽくもある。メイドたちにとっては、やっぱりはじめはまだまだ可愛い坊ちゃんなのかも知れませんね。

今回のはじめの不幸。あまりに不信を招いたがために、きゅっとしめられてクリスマスがくるずっと前にプレゼントの存在を知られてしまったところでしょう。疑った七瀬はちょっとバツが悪そうですね。対照的に泣いて感動するメイドたち。ああ、素晴しい情景です。ええいああ、思わずメイドにもらい泣きでした。

今回はクリスマスのいい話。七瀬からのプレゼント、はじめさん、よかったですね! そしてちょっとなんかズレている田中と山田のプレゼント。ある意味、ふたり、思考が似ているのかもですよ?

2020年12月2日水曜日

『まんがホーム』2021年1月号

 『まんがホーム』2021年1月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』。らいかが普段着アレンジのサンタクロース? フードつきコートのフードがサンタクローススタイルなんですね。今風サンタというべきか、あるいは可愛いワンポイント? あ、よく見たらサンタクロースじゃん! みたいな意外性もまた魅力を引き立てます。ほかにサンタクロースになっているのが『ラブアマ』、『ちくちく推して』。『孔明のヨメ。』は洋風衣装に身を包んだ孔明からのスノードームに喜ぶ月英さんですよ。

『孔明のヨメ。』

曹操怒涛の追撃を逃げ切った劉備一行。ただその消息は別働隊隊長の関羽と軍師代理月英までは届かず、ただ敗走したと知れるのみ。皆の身を案じ一時は茫然とするも、関羽からの作戦変更、劉備たちの救出を図るべく立案を求められて考えをめぐらせる月英。得られた情報から現在の自軍、敵軍の配置を予測し、追手曹操の意図をも読み解く月英。しかし、その意図を頼りに曹操を出し抜くべく策を立てるその頼もしさ。ああ、優秀人材大好きの曹操の目が向いていないわけですよ、まだ月英には。そこであっと思わせるようなことしたら、あの人はいったいどう思うだろう。それだけでもわくわくさせられます。

その曹操が面白かったんですね。劉備を逃がして歯噛みする曹操の人物評。張飛と趙雲、人間離れした大立ち回りしてみせたのは双方そうそう変わるものではないだろうに、なんでまあ張飛相手にはそんなにお怒り? 趙雲に向ける関心とはもうまったく違うのね。本当におかしい。そして張飛のとった策、竹で作られた橋を焼いて落とすことで、馬を怯えさせ、さらなる足止めを行うという発想の巧みさに孔明の存在を思うわけですよ。いやもうこうしてその存在を察知してくるところ、怖ろしげでありますよ。

さて、劉備側には魯粛が接触して、孫権の命を受け劉備との共闘を申し出る。ああ、予想とはまったく違う展開に翻弄されながらも、ひとつ孔明の思惑が実現しようとしています。この孔明サイドの動きと、そして月英サイドの動き。これがどう連動するのかしないのか。遠く離れながらも、相手の思惑察して連動したりなどしたら、さぞかし興奮の見せ場になるでしょうなあ。

『恋はリベンジのあとで』

石田、本当に失恋なのか。確かに石田はやめとけ、この男はあかんといってましたけど、なるほどやっぱりこうなりましたか。ある意味納得で、彼女さん聡明。少し冷却期間をおきたいというの、自分の気持ちを落ち着かせようとしてか、あるいは石田への思いをも冷まさせてしまうか。後者ではないか? 後者になるのではないか?

ある意味、相手の思いに配慮の足りない、それが石田です。だとしたら泉もそうだよな。泉も泉で、元彼からの便りに傷ついたりしているわけですが、そもそも浮気した男だろう? そんな男はあかんで。むしろ結婚前にそうした傾向明らかになったの、幸運と思うべきだと思う。

でも、このふたり、この漫画の状況の組み立てだと、泉と石田が今後急接近! みたいなことになるんだと思うんですけど、なるんか? 本当に? 相手の思いを斟酌しないという点においては双方さほど違わないけれど、ちょっとふたり根っこが違いますよね。石田は自分中心すぎて相手のことが後回しになる。泉は基本おっちょこちょいでいわんでいいこという。わかっててもいってしまう。はたしてふたりの相性やいかに!? なんですが、今回のラストを見てもな、相性よさそうに見えないのな! ほんと、ふたりの今後、まとまるにせよまとまらぬにせよ、いかなる方向に向かうのか、まるでさっぱりわからんですよ。

『座敷童子あんこ』

ええぞ、今回もええぞ。短くコンパクトなネタで、きりきり繰り出してくるナンセンスが小気味よい。基本、本当にどうでもいいようなのが多いんですよ? あんこが夜食についついヘビーなのいっちゃいがちみたいなのとか、ただそれだけっちゃあそれだけなんだけど、なんでこれが面白いんだろうね! さらにはフルジップパーカーとかもね、これ見た目のインパクトだろうなあ。めちゃくちゃ面白い。

こういうのを待ってたんだよ! ってなよさがあるんですよ。

基本キャラクターが強いのもいいのかなあ。わりと不埒な座敷童子の、わざとかうっかりかようわからん不届きな振る舞い。いや、幸太のどら焼き食べたの、あれはわざとだろう。うっかりなわけがない。と思ったら、続くサンタクロースのためのクッキーとミルク。これはわざとじゃないよな! というか、あんこ、どんだけ食欲に負けるの!

思えば夜食にしても盗み食いにしても、そして最後の縄引き千切りにしても、基本食欲が動因になってますね。これでこそあんこか。ええ、これでこそあんこなのだと思います。

2020年12月1日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2021年1月号

 『まんがタイムきららキャラット』2021年1月号、昨日の続きです。

『しずねちゃんは今日も眠れない』

しずねはとにかくネガティブ。学校の自席に置かれた手紙を見て、即不幸の手紙と決めつける。いや、これ、あかりからですよって、抱き枕のねねから指摘されてようやく立ち直る。しずねよ、強く生きておくれ。

今回のおかしいというか、抱き枕のねねが手紙を読んで内容説明してくれてっていうの、字がわかるの結構すごいな。普通に話して、普通にいろいろサポートしてくれてと、優秀有能じゃん。と思ってたら、有能が邪魔してテレビで見たマフィンのレシピを、悪い方向にアレンジしちゃった! これ、奇跡のひとつを試食したっていうんですが、つまり週末のお招きで悲劇が!?

しかしそれがたとえ悲劇でも、なにかしらこの子の思い出になるような楽しいできごとになってくれればいいなって思うんですね。

『かぐらまいまい!』

まさかの滝行! 今、はやってたりするのん? というのは置いておいても、おすすめできないという美夜。これ、ある程度経験があったりするのかな? でもここまでしっかり反対してもとめられなかった。というか、修行とか精神統一とかが目的じゃないんじゃん! カンナは水濡れ白衣目的だし、先生はストレス解消マッサージ効果って、こんなに不純でいいのかい!?

実際に滝に到着して、尻込みする面々がおかしかったです。でもやるとなったやる。腹をくくって、しっかり準備してそれで滝に打たれてみたら、みんなもうえらい顔になっとる! やっぱ無理でしたか。というか水量多いよ。もうちょっと初心者向けというか、マイルドな滝はなかったんですか。

滝行の後は温泉でくつろいでというの、先生のガチくつろぎが見事でした。

と、それはいいのだけど、こふく、いつものお姉さんのことあやうく気づかずゆきすぎてしまうところだった? これ、滝行となにか関係あるのでしょうか。なにか不穏な展開を予感してしまいます。

『魔王の娘からは逃れられない』

今回は冥王の娘編でありますか。ルルがすこし席をはずした隙に、冥王の娘ニアに連れ去られてしまったショーコ。ショーコの手腕に期待してだったんですなあ。自分を強くしてほしい。そうはいうんだけど、ニアの訓練、結構アグレッシブで、これショーコがやったらほんと死んじゃうなあ……。というか、ニア、結構な努力家なんですね。けどこれだけやってもルルには勝てないのか。ちょっとかわいそうに思ってしまいましたよ。

ショーコの生き残りをかけた口八丁、ああ、またもこうして見ることがかなって、ルルのもとでも最初はずっと必死でしたよね。なんか初期のテイストを思わせる面白さあって、よかったですよ。

ショーコ、とりあえず命にかかわりのない座禅を提案して、しかもまたもっともらしいこと適当にいっちゃって、でもこれで結果出しちゃうんだからニアもすごいよな。というか、この漫画、基本こんな感じだった、と懐かしむような思いをしながらニアのパワーアップを見守っていたんですが、でもこれきっとルルには一蹴されてしまうんだろうなあ……。

されました。

この期待どおりの展開に、苦笑というか、ほんと、おかしくて、これだよこれって思ってしまいました。いいですね。持ち味出てましたよ。

『おか研』

おお、久しぶりのおか研だ。ゆるい漫画。雰囲気がねたゆーんってしてて、これが不思議とおかしくて、癖になるんです。特になにか目的があるわけでもない、そんな会話が続くんだけど、ふわふわとたゆたって、その先になんだか着地するところがありました、みたいな感じ。ほのぼのなのか? なんなのか。でも、なんか好きな雰囲気なんですね。

今回、しおちゃんの髪三態がなんかよかったですよ。ゴムが切れてまとめた髪がほどけてしまった。ゆるくウェーブのかかった髪に大人っぽさ感じたかと思ったら、続く髪型、神様っぽいの? でもそれも可愛くて、このゆるさよ! なんでもないんだけどさ、でもそのなんでもなさがおかしいの。味よね、味だと思います。

2020年11月30日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2021年1月号

 『まんがタイムきららキャラット』2021年1月号、一昨日の続きです。

『RPG不動産』

海回ですよ。皆で遊びに出掛けた海辺で出会った見知らぬ物件。最初に登記がどうなってたかって気にしちゃうのが不動産ものって感じしますよね。

この家というのが面白かった。ちょっと天井が低いんですよ。ということは小さい種族の家なのかな? とか思ってたら、島ごと移動しちゃったりして、なるほどなあ、この家のある周辺、琴音たちの暮らす島の一部じゃなかったんだ! だから物件について知らなかったのも当然。そしてこの家の建ってるのが大きな亀の甲羅の上っていうの、おおー、いい感じにファンタジー。家の住人もウサギの姿の種族で、そうか、皆戦争を忌避して、家ごと家族ごと逃げまわっていたんだ。かくして今知らされる、十年以上前に終戦しているという事実。

今回は不動産の仕事はお休みでしたけど、この世界のこと、戦争とそれをとりまく様々な思いなどなど、そういう文化社会の背景が見えたの、とてもよかったと思います。また、ただ舞台について知れただけでなく、琴音をはじめとする皆の個性、人となりにも触れることができた。ちょっとさいわいで、穏やかな一日。亀とともに移動する家というハプニングがいいスパイスになっていて、チャーミングな話になっていました。

『あやしびと』

この世界は殺人、いやさ殺妖人も場合によっては許される世界なの!? みぞれの姉、ふぶきに殺意を向けられるアヤ。いよいよ危ないとなった時に、ああ校長先生、頼りになるー! というか、どんだけ強いのか、校長。生徒の中でも一番と噂されるふぶきを一方的に制圧して見せて、かっこいいなあ校長。いやもう、この漫画でこんなバトル展開があるなんて思いもしてませんでした。ほんと、思いがけない見せ場でありました。

命の危機が去って安心したのか、アヤ、いつものペースに戻るのが笑えますよね。ふぶきに求める対価というの、エロい要求とかしれっと考えてるの、しかも校長に読まれてるの、めちゃくちゃ面白い。でも、みぞれとの仲を取り持つっていうのを選んで、これ、エゴだっていってますけど、前の世にて家族とも友人たちとも死に別れることとなった自分のこともあるのでしょう。また、姉に嫌われてると思い傷ついている友人のこと思ってという面もあるのでしょう。ええ、優しい子だと思います。

と思ったら、極端に走るふぶきのことばちんって! 完全にいつものペースだアヤ! でもそれだからこそ素晴しい。

その度を過ぎたクールさから怖れられていたふぶきも、なんだかんだでアヤのつっこみ待ちといったキャラクターになってしまって、みぞれとの対面の状況もね、アヤ、もう完全にペース掴んどるぞ。不思議とアドバンテージ感じさせるその態度がまた面白い。ええ、ふぶきがみぞれと和解する日も近い! そんな予感させられますよ。

『みこへんげっ!』

クラスメイトとのすれ違いが原因で悪鬼に巣食われてしまった黒井。まじない神子として彼女らのこじれた関係を改善し、悪鬼事案を解決に導くそのくだり、とてもよかったと思います。今回はえりかの能力ですね。問題が生じるその前に、問題の芽を摘んでしまおうという作戦。オンラインゲームでクラスメイトとは知らないまま仲よくなって、でもオフで出会ってその関係がおかしくなったのはなぜだろうというの。黒井のコンプレックスに気づいて、ちょっと悪者になってでも姫島と対話のきっかけを作ったえりかの判断。わずかな介入でその後のふたりの関係をがらりと変えるところに、物語の歯車がしっかりハマって動いていく、そんな感触あってよかったと思うのです。

過去から状況を変えてしまったために、黒井の家に招かれたという事実もなくなってしまいました。それを惜しみつつもよかったといえた彼女らの心に兆した感情、それもよかったと思うのです。仲よくなった黒井と姫島の様子を見守るえりかたち、その表情もまたよかったと思うのです。

『恋する小惑星』

のっけからスズちゃん、とばしてるな! 文化祭、皆の衣装を用意して、でもナナは可愛いのは好みじゃないみたいですね。というので、きりっと執事スタイル、かっこよくまとめてみましたというの。いいじゃないですか! と、この展開の陰でまるで希望を聞いてもらえないアオが、私もあっちがいいばかりいってたのがおかしくって、ほんと、スズさん、アオ相手だと容赦がない。

文化祭で展示する地図のいろいろを紹介してくれた今回。気象のナナは天気図を、石のチカは地質図を、天文班は星図を展示するというのを紹介する合間合間に、それら地図にまつわるトピックをちょこっと提示していったり、主題図の説明してくれたりと、ああ、やっぱり面白くてタメになる漫画ですね。こういうの大好きです。

メルカトルの宇宙図、これは知りませんでした。宇宙の地図と聞いて俄然宇宙が身近になったか、イノ先輩が食い入るように見入るの、こういう風に興味が広がるの、素晴しいなって思う。考えればこの漫画は、違う個性、違う興味が出会って、関わりあって、交差するうちに、影響し影響されて、ともに深まっていく、そういうものを描いてきていました。ええ、やはりこの漫画は、出会い、広がる、そんな関係をこそ描いているのだとあらためて思わされた回でした。

2020年11月29日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2021年1月号

 『まんがタイムオリジナル』2021年1月号、一昨日の続きです。

『ネコがOLに見えて困ります』

ミコトくん、ネコを拾っちゃいましたか! 鳴き声で気がついてダンボールを開けてみたら出てきたのはおヒゲの立派な男の子。ミコト、なんの動物が一見してわからないっていうのは大変だよなあ。今こそあのアプリの出番だよ! とは思ったけど、あらら、残念アプリの出番はありませんでした。

ネコちゃんをお風呂にいれて乾かしてみたら、ヒゲに蝶ネクタイ? 不思議な風貌になりましたね。動物が人に見えるとかじゃなくて、なんかの擬人化マスコットみたいになってる。子猫だからこんな感じになるのかな? 成ネコになったらしぶいおじさまになったりするんかな? 成長がちょっと楽しみですね。

ネコ用ミルクを買いに出たミコト。その留守の間に、ケージから子猫を出して、いろいろ世話してくれていたOLさん。このあたりは地域のボス猫やってた経験あってのものなのかな。ともあれこの家では、ミコトも兄貴さんも、それからOLさんも子猫に親身に世話してくれてるの、いいおうちに拾われましたね。最後のミコトの、まずは病院にいってからというその姿勢もまたよかったですよね。

カントリー少女は都会をめざす!?

この冬流行ると聞いて買ってもらった服着てる八重ちゃん。なに着ても可愛いねえと思ったけど、実際その服が流行ってるかこの町じゃ実感できない。いったいどこで流行っているのか? 都会じゃないか? じゃあきっと都会では流行ってるはず。その論調がもうおかしいんですよね。

ここからフルーツバスケットに話が飛ぶとはまったくの予想外でした。誰かの属性狙い撃ち! というので、都会に憧れてる人とか猪が走ってるところ見たことある人とか、いや、それわりと君らの町じゃいるんじゃない? と思ったら、亜紀が酷い! この子のこういうの、ほんと面白いよね。しかもそれ姉ちゃんのことか。もうほんと情け容赦がなさすぎて笑いました。

八重の争いの火種シリーズ。最後に出てきた目玉焼きにしょうゆというの、これもわりと論争になるのでは? いや、なんか社会ではそんな風になってるっぽいこというじゃないですか。でもなんで目玉焼きの味付けで争いになるかまったくわからない。というので、この話題でまるで荒れないこの子たちの関係、とても素敵でありました。

『とびだせT.O.Z』

都大会に臨む兄を見守る妹、マナですよ。母のはからいもあって兄貴は絶好調? でも、あまりに雰囲気が違いすぎて本人かどうか疑問が出る始末。そこまで違う!? いや、まあ、違うよな……。

今回おかしかったの、選手のふたつ名ですよ。有力選手にはふたつ名がつく。しかもそれが名誉だというんですけど、みたらしの亀田とか名誉なの!? 遅刻の記録よ!? さらには男子のそれ、ニップレスだワキかくしだ、その上にリバースでしょう? それ、名誉なの!? 本当に? 本人、喜んでる?

このふたつ名、兄貴もしっかり認識してるのがおかしいですよね。ニップレスにワキ、さすがに速い……、ってこれシリアスなシーンと思っていいんですよね? で、本人申告の痛みの伝道師。これが今大会でいい成績出した兄貴のふたつ名になっていくんだけど、略されてイタデンの阿部。いや、それ、いたずら電話してる不届きものみたいよ? ほんとにそれでいいの? マナも困惑してますけど、ほんと、これ、困惑よ?

ともあれ、兄貴、関東大会進出! あとワードマスター浅葉も。なんか個性強いのばっかり残るなあ。個性の強さが選手としての強さなのかもなあ。いやもう、リバース桐山、いろいろ心配になります。連戦したら体もたなくない?

『大奥より愛をこめて』

間者の疑惑から囚われの身となった蒔乃。大奥からの逃亡を果たして、今や追われる身。はたして逃げきれるのかいなかという局面で、まさかの上様マジック! ロシアからの帰国をはたした光太夫を軟禁状態から強引に連れ出して、一緒に飲みつつ語らっているっていうんですね。いやあ、まあ、これで蒔乃との再会が遠くなったわけですけれど、でもまさかこんなところから蒔乃の放免がなるとは、まったくもって予想のほか。いやもう上様マジックでしたわ。

蒔乃の、これまでの働き、それがいったいなんのためだったのか。その目的も理由もはっきり明かされました。光太夫に思いを寄せている蒔乃。しかし光太夫はまったくわかっていなくて! というのですが、これわかってて素知らぬふりをしているのか、あるいは本当にわかっていなのか。後者のように思われて、いつになくシリアスの度合いを深める蒔乃です。

次回、最終回。蒔乃の思い、どんな決着を見せるのでしょうね。

2020年11月28日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2021年1月号

 『まんがタイムきららキャラット』2021年1月号、発売されています。表紙は『Aチャンネル』。卒業式の記念撮影思わせる4人揃ってのイラストに、情緒、感傷、希望? いろんな気持ちがないまぜになりますね。でもこれは彼女らの門出で、明るく晴れやかな、そんな一枚であるんですよ。いい絵だと思います。思えば漫画を読み、アニメを見て、イベントいったりしてと、思い出深いタイトル。それがこうして終わりを迎えたというのは私にとっても結構な感慨深いもので、ええ、これはめでたいことなのだと思います。表紙も、そして本編も、ちょっと涙あり、けれどやはり晴れやかで清々しさあふれる、そんなよさ。この子たちの、この子たちらしい、そんな節目、最終回であったと思ったのでした。

今月は新作ゲストが1本です。

『魔法使い降臨!!』

これ、なるほど、異世界ものなのか! 転生なのか事故なのか、理由理屈はわからないけど異世界に辿りついた少女、ミーシャ。辿りついた世界は文明が発達していなくって、どんな簡単な魔法を使っても驚かれてしまう。いわゆる俺TUEEE系? 自分の世界じゃ当たり前の知識、技術で無双してしまう。でもそんな展開は好きじゃないっていうミーシャ。なるほど、なるほどね? あの手の立ち位置、逆にしてみたらこんな感じになるんだ。

ベースとなる常識がまるで違うので、魔法の使い方とかね、ミーシャからしたら当たり前のことがまるでわからない。かと思ったら、カレーに大感激してくれて、3食カレー希望!? それは私がキツいってつっこみとかいいですね。ふたりのかけあい、テンポがいいからすいすい読めるのも好感。面白くて結構好みです。

『mono』

これ、新展開っていっていいのかな? シネフォト部の活動、ちょっとやってみる気になったっぽい。映画を撮ろう。でも編集作業は面倒くさいよって。それでPOVモキュメンタリーを撮る、ってんだけど、ワンカメラのワンカットでも編集はそれなりに必要なのでは? というか、問題のシチュエーションを作る仕込み、そっちも結構大変なんじゃ? なんて思ったりして、そのあたりどうなんでしょう。というか、元映画研究部なら編集も頑張れ! と思ったら、さつきは元写真部だった。うん、しゃーないかも知れん。

幽霊部員の田島の召喚とかめちゃくちゃ面白かった。モキュメンタリーならホラー向け。田島はホラー好き。それで儀式でもって呼び出し、っていうんだけど、当たり前みたいにメッセージ送っとる。

正直いいますと、想像上の田島、かなり好みでした。けど現実の田島、めちゃくちゃ明るい姉ちゃんやんけ。POVホラーのおすすめまでしてくれて、って、これ、全部本当にあるやつだな。ふたつほど知ってるぞ。

これ、本当に撮ることになるのかな? VRホラーとか、本当にあるのならちょっと見てみたいかもな。いや、本格的に酔いそうか。ともあれ、このメンバーで取り組むPOVホラー。なんか絶対怖くならなさそうな気もするんですけど、そもそもちゃんと撮れるのか!? みたいなレベルから楽しみです。

『紡ぐ乙女と大正の月』

扉の蜂須賀姉妹、最高やな! そもそも蜂須賀姉が好き。この子可愛いよな! というわけで、今回は初野回。妹置いて軽井沢にいっちゃったの恨まれて、太ったといわれてしまったお姉ちゃん。しかしそれで絶食はあかんで。そもそもこの時代の減量ってどんなだったんだろう。今みたいな基礎代謝がどうこうとか、そういうものじゃないよね? ということで、初野、一昨日から絶食。普段、あんなに食べてる初野が!? 旭の回想の初野、ほんとにもりもり食べていて、いやもう最高ですよねこの子。

大正時代のダイエット方法。少女誌からいくつかピックアップされたのね、これ、本当にあったりしたんだろうな。脳を使えとかね、うん、これなら学生向きでいいじゃないですか。そして痩せ薬、ってこの時代のは本当にヤバそうでおすすめできないな! 紡も紡で頭のよくなる薬みたいのに反応するんじゃない。絶対にヤバいから。効果がないならその方がマシレベルのものだよきっと!

紡のダイエット知識もたいがい酷くて笑いました。なぜ逆立ち。この子、おそらくそんなにダイエット必要でなかった系だな? だからあんまり知らないな? 今回は旭の常識的つっこみが冴えていました。頑な頑固な旭だけど、こういう時には頼りになりますね。というわけでダイエット騒動もそうそう大変なことにならず解決して、初野ももとのとおり健啖に! ああ、初野素晴しいわ。初野が普段の調子とりもどしたら旭も安心して奇行に走れるようになって、ああ、よかった。こういう旭さんが見たいのです。

『まちカドまぞく』

スイカ、怖ろしいな。今回でとりあえず桃の過去編が決着するんですが、桃の過去、ひいてはこの町の秘密を知るために同道したシャミ子がむしろピンチに陥ってない? スイカからしたら見知らぬ存在であったはずのシャミ子が、この記憶を通じて過去のスイカに知られる身となり、それどころか命を狙われることにもなるのでしょう?

序章じゃん。この町に暮らす魔族である以上、当然当事者であったシャミ子ではあるのだけど、この記憶追想を通じてガチの関係者になってしまった。間接的な関係から直接的なものにランクアップして、やべえ、やべえな。理屈とか道理とか振り切れてるよな。というか、この剣呑そのものの状況を生き残った桃もすごいわけですが、だってね、今回の回想はそばにシャミ子がいて、今の桃の意識もうっすらあって、本当にハードで過酷な状況はそれなりにスキップされたりやわらげられてたりしてたじゃん。でも実際の桃は、そんな緩衝なしにガチでやりあったんだろう? やばいよなあ。

そんなわけで、いずれ戻ってくることを予告したスイカ。これ、やべえな。ほんと、やべえな。

2020年11月27日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2021年1月号

 『まんがタイムオリジナル』2021年1月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』、山下さん、榊先生ふたりがコンビでサンタクロース出動ですよ。山下さん、凛々しくて素敵だよねえ。今回の表紙のテーマはサンタクロース、クリスマスですね。『小森さんは断れない!』しゅりもサンタ、えらいことなってるサンタです。『ローカル女子の遠吠え』りん子はというと、なんかいきなり説教、指差して説教ですよ。これはこれでこの人らしい。『らいか・デイズ』らいかもサンタクロース。プレゼント箱を手にふりかえって、みんなには内緒だよ、でありますね。

『おひとり好きの富士宮さん』

デパート受付にて、その器量? 美しさから数多の崇拝者のいるという富士宮さん。けど本人はそういったことあんまり気にしていない模様。それどころか、明日のお休み、リフレッシュしに富士山を見になんていってるの、あ、これ、もしや山登りとかしちゃう系の人だったりするんですか!?

違いました。

デパートにて警備の仕事をしている内山くんが遭遇した女性。着飾らないタイプ。髪もそのまま、分厚い眼鏡が愛らしい素敵女子なんですが、顔出し看板にチャレンジしてみたり、さらには気合いの入ったラーメン屋にしれっとひとりで入っちゃうとかね。ああ、なるほど、眼鏡が曇るからラーメン食べるときははずすんだ。さらに髪も後ろにまとめて、かくしてようやくこの人が富士宮さんと判明! ってなわけですね。

ひとりぶらぶら街歩きして、ラーメン食べて、あれ? じゃあ富士山は? と思ったら、なるほど、銭湯の富士山でありましたか。気取らずマイペースにのんびりとした充実した休日。実に素敵だったじゃありませんか。今のところ、プライベートの彼女を知ってるのは内山ひとり? オフの彼女を見て幻滅どころかさらなる魅力に感じいるとか、なかなか見どころのある青年だと思います。

『おしかけツインテール』

今回はダーク花梨だそうですよ。育美ちゃんにつきあって、というんですが、いったいなにごと? クレープ買い食いしたりしてね、って、いや別にそれ特にダークってこたあなくない?

育美ちゃん、赤ちゃん生まれたというので両親ともに弟につきっきり? かまってくれないとヘソ曲げちゃったみたいなんですね。ええ、ええ、これよくあることだそうですよね。でもそれで家出だっていって、花梨を頼ってくるところ可愛らしいなって思います。それだけこの子にとって花梨が身近で頼れる、いや、もっとシンプルに大好きなお姉ちゃんってことなんでしょうね。

しかしダーク育美になるくだり、めちゃくちゃ面白い。育美の好きなアニメ、『マジカル☆メイド モエニャン』でモエニャンがダークモエニャンになってたっていうの、それを受けて花梨を助けに現れるモエニャンガチ勢の俊郎! イマジナリー存在だ! しかもまるで役にたたないのね。このイマジナリー俊郎のアドバイスがとにかく面白くって、育美が悪いことやりたいっていうの受けて、アブラましましのラーメンすすめてくるとかな。身体に悪い! って、ほんと面白い。花梨にとっての俊郎って、こうやってどこかちょっとずつズレてる感じなのかもですね。

今回の花梨は、育美と一緒にちょっと羽根を伸ばしました、そんな感じで、いいじゃありませんか、たまにはこんな日があったって。でもものすごく罪悪感感じちゃって、俊郎にダラけてますよね? とか連絡しちゃうもんだから、俊郎、ちょっと気持ちを入れ替えちゃうじゃないですか。この裏目! めちゃくちゃ面白い。でも、花梨はそれぐらいでいいと思うんですよ。なにも負い目に感じたりしなくていいんですよ。

このエピソード、最後にお母さんが花梨の一日を聞かされて、時間の経つのも早いものねぇってしみじみいうでしょう。ああ、小さかった花梨ももうすっかりお姉さんですよ。お母さん、感慨深いですね。ええ、お母さんも頑張られましたね。

と、それはいいんだけど、弟の名前、なんでバクダンなの? 育美ちゃん。

『敷金礼金ヤンキー付き』

金欠の大家が思いついた金策手段。たえが物置で見つけてきた大量の物騒な物品。そいつを売りさばこうというんですね。たえの発案でフリマを開くことになるんだけど、その準備の様子ね、あちこちに声かけたりねしてるの、それ見てるとなんかわくわくするよね。思えばこの漫画、大家の発案で無茶なことでもえいやって実行したりする、その準備の様子、描かれること多いよなあって。仲間同士、知恵出しあって、協力しあってというの、ヤンキーならではの結びつきなのかな? ひとつの目的のために皆で一丸となって取り組むというの、すごくいいよねえ。

とはいったものの、なんでできあがりがこんな物騒な感じになるんですか。フリマならぬ不離魔ですよ。ヤンキーの知り合いは所詮ヤンキー。かくしてヤンキーのヤンキーによるヤンキーのためのフリマが見事できあがって、売物がほんと物騒だなあ! たえが思い描いていたようなのとはもう根本から違うよね。なんというか、手作り武器市場? 一般人お断りというか、警察に踏み込まれそうなおどろおどろしさ漂う危険な香りでありました。

でも、なんだかんだでフリマは大成功。大成功? これ、ほんと、ただの集会だったのでは!? たえさんはお疲れ様でした。ずっとつっこみ入れ続けて、さんざんだったって、このくたびれよう。大家たちとは見事対照的でありました。

『となりのフィギュア原型師』

せっちゃん、いつになく本気だ! 半藤に料理を教わろうという。半藤たちの成長を見て自身思うところがあったみたい、というんだけど、はぐちゃんのピアスの数と斉藤の増量は成長とは違うと思うよ? しかし、せっちゃん、油断ならねえな。細かいとこまで目がゆきとどいておる。

半藤、せっちゃんの頼みを快諾。せっちゃん家でやるかとなったら、ああー、代表、困ったね、そうか、半藤、とられちゃうねー。ここでのはぐのアシスト。その後のはぐと代表のほのぼの好感度アップシーン、たいへん素晴しい。というか、代表、それを半藤にいっちゃいなさいな。

工房のキッチンのヤバさ、最高でしたよね。これ、キッチンというか作業場だよ。いきなり臭いっていうの、なんか腐っとるとか!? と思ったら、ガレージキットのパーツって煮たりするの!? 知らんかった。溶剤を揮発させるとかいってるけど、じゃあ、この臭いは有機溶剤か! やべえ。しかし、ソフビは湯でもどしたりするの知ってましたけど、レジンでもそういうのやるんですね。まったく知らない世界でした。

で、続いてオーブントースターから出てくる造形用の粘土。これは、まあ、ガレキに比べるとだいぶマシかな。だって、土でしょ? いや、違うの!? 土よね? ともあれ、半藤、ガチギレだよ。まさかこんな風に怒る日がくるとは思いもしませんでした。意外!

意外といえば、せっちゃんの涙、これが本当に意外も意外で、ああ、いつもどこかちゃらんぽらんというか、なんかタガがはずれて、なんでもかんでもノープロブレム! みたいなノリのある子だけど、今回の取り組み、料理については本当に悩んでいたんだ。ふざけたりなんかしていない。本気も本気、ガチもガチ。だからこそデキないことにこんなにも心痛めたんだろうなあ。これ、あの明るいせっちゃんがっていうのもあるんだろう、ええいああ、思わずもらい泣きでした。

半藤、この人のこともいろいろ見えた今回。そうか、半藤、苦労してきてるんだ。好きなだけじゃ駄目なこともある。好きだからこそ、芽がでないことがつらい。でもこの人はそのつらさを乗り越えてきたんだね。むしろ才能がないといわれた半藤だからこそできるアドバイスがあったと思ったんですね。さっちゃんがそれを活かせたかどうかはわからないけど、わずかでも前進できた。そのことを全身でもって喜んでみせるせっちゃんと半藤、あれは名シーンでした。

2020年11月26日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2021年1月号

 『まんがタイムきららフォワード』2021年1月号、昨日の続きです。

『SA07』

田町の部屋、皆の溜まり場になってるかと思いきや、ほぼ女子3人の溜まり場じゃないか。まるで自宅のようにくつろいでいる。それだけ田町という男が無害感に溢れているというわけか。いや、これはこれで嬉しそうだし、充実してそうだし、いい感じですよね。

ニチアサのくだり、最高でした。ニチアサとか見てんの? とかいってたりんこがですよ、おやおや、東京都三木屋りんこちゃんですか、おやおやおやおや。ほんと面白かった。目撃した時、りんこの眼鏡、ぶっとんでるじゃないですか。この振りからの即落ち感。素晴しかったです。やっぱりりんこさんは最高なんや。

夏休みの目標、一日一枚イラストを公開するんだとかね、前向きなのか無謀なのか、けれど期待や希望感じさせるものが提示されたかと思えば、将来に向けての夢、それをどれだけ堅実にできるかみたいな話もあって、いいですね、これはこれでやっぱり夢を現実にするひとつの選択なんだと思う。

そして次回はコラボカフェ。というのはいいとして、りんこまで奪っていく気かって茉愛から猛烈抗議うけているカガリさん。これ、きっと嬉しいよね。嬉しいといってくれ。ええ、いい情景だったと思います。

『限界ゲーム飯』

佐藤さんをお招きしてのゲーム会。あさぎとセンと、そしてまよもいるというにぎやか回でありますね。最初、ゲームパッドに慣れていない、うまくできなかったらどうしようって佐藤が心配してるの、気にしすぎだよーって思ったんだけど、そうした不安やらなんやらを一気に吹き飛ばすタコパのインパクト。ありゃあよかったですよね。うん、佐藤さん、気楽にどーんといこう!

このタコパにしてもゲームの選択にしても、コンシューマに不慣れな佐藤さん改めさとちゃんも一緒に楽しめるようにって配慮感じられるように思えて、いいよなあ。ゲームは、高難度のものを一緒に攻略するみたいな楽しみももちろんあるわけだけど、もっと気楽に取り組めて、肩肘はらずに楽しめる、そういうのもあるわけで、今回はその気楽な方。ミニゲームの勝敗にたこ焼の具材決定権をからめるとかね、面白さに面白さをかけあわせていく、そんな工夫も魅力的でした。実際、これ、やってみたらかなり面白いと思う。チョコレート入りができてしまったら、それはそれで困るけどね!

ゲームの自キャラアバターに皆と違う傾向のを選んでしまった。そう思って不安になるさとちゃんを、意図せず皆で肯定していくところもよかったなって。まだお互いに深く知りあえていない、そんな状況からだんだんに相手を知っていこうとする、それがこの会の趣旨なんだねって思わされたくだりでした。

なんとなく集まって、なんとなくゲームで楽しんで、そんな雰囲気ではあるけれど、意外やなんとなくではなさそうだぞ? そんな気持ちのゆきわった様子、さいわいでした。

『桃ノ木家の四姉妹』

甚平さんについて、その背景がはっきりしましたよ。四姉妹の父の弟。つまり叔父。兄、つまり姉妹の両親から頼まれて、陰になり日向になり、この子たちのことを見守っていた。しれっとシキひとりが気づいていたっていうの面白いですよね。さすがというか。以前、甚平さんとメモリのやりとりしていたの、この子のカメラのデータなんだろうなって思っていたんですけど、それを取り出してもらってたとかじゃなくて、両親に姉妹たちの様子を報告してもらってたんだ。

いろいろとわかることの多かった今回。長女、一葉の甘えぶりを心配したことにはじまって、姉妹たちにもっと広い世界に触れてほしい、いろいろな出会いや経験を重ねてほしい。そうした思いからの海外赴任だったんですか。確かに、最初はいろいろ頼りないと思われた長女だけど、今では気負うでもなく、しっかりと妹たちのこと、見られるようになりましたよね。そう思えば、ニノもミツも、新しい友達ができたり、憧れの漫画家と一緒に活動する機会を得られたりと、そうだ、本当だ、出会いと経験を広げていく物語だ。

今回で終わっちまったりするのかな? そんな心配していたんです。でも杞憂でした。じゃあ次回? それも大丈夫そう? 続いてほしいですね。こうして、自分たちの置かれている状況、見守ってくれている人たちのことを知ったこの子たちが、さらにいろいろなものに触れていく、その様を見守っていきたい。これまでとはちょっと違う? そんな感触もあったりするんじゃないかなって。と、まずは最初から読み返してみたいなって思います。きっと、また全然違った印象になると思うのですね。

『あいらいく俳句』

凛花が父からもらってきた食事券でもって、高級なお店にいきますよ。でも食べ放題なの? 食べ放題と聞いて絶食を決意しるおにぎりとあいだけど、なんだかんだでいつもどおりに食べてしまうあいのほのぼの母娘模様と、絶食敢行するのはいいとして精神的にまいってしまってるとおにぎりと、この違い、このギャップよ……。うん、これ、絶対あいの方が健全ですよ。うん、おにぎりさん、いろいろ間違ってますよ。

食い気のふたりに対し、色気のうさこ。いつもどおりともいえるのだけど、店のリサーチをして、食事でなくお姉さんに食いつきますか……! ほんと、いつもどおりなんだけど、なにがこの子をこうまで駆り立てるのか。犯罪ぎりぎりの発想にまでいっちゃってるよ。ぬいぐるみにカメラとか、こないだ知ったことをもう応用しようとしている!? あやうい方面にのびしろがある子です。

凛花のコーディネート、父大活躍の巻。これ、ほんとによかった。衣装抜群、髪も完璧。それで、うさこ、凛花、おにぎりと、めちゃくちゃ可愛くしあげてきたところにあいのあれ。よくこんな服あったな! っていうの、やっぱりこの漫画、すごい威力見せてきます。

レストランでの店員さん。写真をめちゃくちゃ加工してたというのですが、このインパクトは今後も登場してくる可能性あり!? 食べながらの俳句というの、この子たちの活動の基礎ではあるんですが、がまんできないおにぎりがおかしい。

今回、基本、凛花が常識寄りで、サプリとか奇行もあったんですが、他の子らがぶっちぎってますよね。ガツガツむしゃむしゃとか、うさこ、店員さんが好みじゃなかったからおしゃれとかなんとか全部どうでもよくなったな? でもっておにぎりのマナー違反! 全員からの全力つっこみ、このテンポ、このリズム、最高だったと思います。

2020年11月25日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2021年1月号

 『まんがタイムきららフォワード』2021年1月号、昨日の続きです。

『球詠』

終わりゆく夏の余韻をともに、秋大会を目前とする新越谷の様子が描かれるシーン。詩情のようなもの感じさせて、いい雰囲気でした。とか思ってたら、希がまだ不調だったり、尻に送球くらった白菊の、ヘッドスライディングなのかすっころんだだけなのかよくわからない得点シーンがやたら面白かったりと、実に油断なりません。

と、油断ならないこの漫画。どこかアンニュイな雰囲気ただよわせて、いったいなにごとか。これから起こる不穏な展開を予感させるものなのか。不祥事によって一旦活動できなくなっていた野球部の、元チームメイトがいる学校と対戦することとなったりと、いわば過去のわだかまりを超えなければならない局面に向き合うこととなるのか。そして出番のない希……。

いや、ショックを受けた希を、意図してかどうか不明だけど、即座にフォローしたヨミ、これはナイスプレイでしたね。と思ったら、そのすぐそばで思いつめた表情している光先輩。やっぱり不穏な空気感じさせるんですね。

『スローループ』

小春のクッキング教室。これ面白いなあ。ロシア料理、ウハーを作るよ! っていうんで、うはー! って思ったら、まんま二葉と藍子が同じことやってて、いや違うか。これ、疑問を口にしとるだけだ。

なれないながらも頑張って調理してる姿が素晴しいよね。なんかこぢんまりしてこんまくて、楽しくほのぼとのした一時。完成したウハーもおいしそう。そりゃあ、一花が天国かなんかいっちゃうのもわかろうというもので、ほんと、いい時間を過ごしておりますね。

前回からちょっと思い悩んでいる恋。この子の胸中に残る記憶。失敗したかなって、悪いことしたかなって、苦い記憶となっているそれを、このキャンプでもってそそぐことができたの、本当によかったなって思ったんですよ。恋にとっては苦い思い出となっていたことが、やまひー、ひよりの中では今に繋がる最初の一歩を踏み出すためのきっかけになってくれていたんだって、思いもかけず知らされて、ああ、ひよりにとっての自分、そのあり方をこうして肯定してもらえたこと、どこか自信を持てずにいた恋にとって、どれほどに救われることになったろう。憂い感じさせていたこの子から、もうすっかりそんな影もなくなって、いたずらっぽく笑ってみせたりね、どこかリラックスしたように見えますね。重荷をおろせた、そんな感じがするんです。

『観音寺睡蓮の苦悩』

また変な人が!

いや、林間学校前から出てたんですけど、生徒会長の六本木四葉。権力闘争の一環として睡蓮を陥れようとしていたのかと思ったら、なんか違う……。睡蓮が邪魔なの、権力云々じゃなくて、自分より目立つのが気に食わないからなんか。まあ、わかりやすいといえばわかりやすい。ちやほやされたい、褒め称えられたい、注目を集めたい。これはわりとわかりやすい欲求で、だからこそか、睡蓮の屈折をついに理解することができなかった……。

そういう意味では普通の人かも、ですね。ただ睡蓮を追い込むために手下の二子玉川鈴に工作させたりと、基本ブレーキのついていない人っぽくはある。睡蓮への攻撃も、紫陽花椿を引き離せというあたり、いいとこ突いてはいたんだけど、なんせ睡蓮の欲望を理解できていないから、ベクトルがわずかにズレていた! ああー、もうちょっとだったんですけどね。むしろ塩送る結果になってしまうというこの展開。四葉のリサーチ不足で、睡蓮の動因を自分のそれと同様に考えてしまったがゆえの失敗ではあるんですが、まあ、睡蓮、普通じゃないもんな。

二子玉川鈴の姉、蘭、いいですね! とてもいいです。そして四葉、この人、今後も睡蓮には悩まされそう。というか、これからは睡蓮からぐいぐいきそうだな。理解できない思想言動でもって、がっつんがっつんきそうだな。はたして四葉はいかほどに振り回されるというのか。睡蓮よりもむしろ四葉の苦悩が深くなりそうな展開に期待させられます。

『ねことちよ』

すっごいほのぼの。最高だと思う。

茶碗蒸しを作るくだり。ねこが卵ちゃんと割れたの、これ快挙だ。そして蒸し器を説明するところ、湯気のこといろいろ説明しようとするんだけど、まるで通じてないの、こういうところもいいんですよね。

おいしかった茶碗蒸し。というか、山盛りごはんを喜ぶふみがいいよなあ。そして、不在でありながらも褒められるちよ。ちよが褒められて嬉しいねこ。

すっごいほのぼの。最高だと思う。

2020年11月24日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2021年1月号

 『まんがタイムきららフォワード』2021年1月号、発売されました。表紙は『夢喰いメリー』。今号をもって最終回を迎えたタイトル。堂々完結! の文字も踊ります。現界の至宝、ドーナツを手に笑顔を見せるメリーですよ。と思ったら、ああーっ、消えていってる! その周囲には、現界の、幻界の住民たちが描かれて、これら、まるで夢の、思い出の欠片たちですね。ずっとメリーとともにあった、そういっていい仲間たちだと思います。苦しいことも、つらいことも、くじけそうになったこともあったけれど、こうして最善の今を迎えることができたこと、それは本当によかった。いい表紙だと思います。

今月は新連載が1本、新作ゲストが2本です。

と、その前に。

『夢喰いメリー』

メリーと夢路の別れの場面と並行して描かれていくメリーたち幻界の住人たちが去った後の現界の様子。メリーがいったように、きっと忘れる。確かにそうなんですよ。勇魚と夢路の間にはメリーがおらず、クリスマス・イブにSTOに集まった面々も、なぜこうして知り合って、友達になったかを思い出せずにいる。なかだちとなった夢魔たちがいなくなっても、こうして変わらず友人関係を大切にしているこの子たちの様子を見れば、切なくもあり、寂しくもあり、けれどやっぱり嬉しさを感じることもあって、だからこそなのでしょう、メリーとの別れの時に夢路のいったこと、忘れないというその言葉、約束を果たしてくれたこと、それがなによりも嬉しかった。

メリーと夢路の対話に語られたこと、それがこの漫画のらしさを感じさせてくれました。ふたりの再びの出会いからの日々は響の筋書きどおりといえばそのとおりだった。この言葉が、我々は誰かの書いた物語を生きただけなのかという物語の登場人物からの問い掛けのようにも思われて、でもそうじゃないんだって、メリーが夢路が出会ったから物語が生まれたんだって、そういうメリーの言葉が、たとえ物語の登場人物にすぎなかったとしても、彼、彼女らが確かな存在として息吹とともに生きていたのだとそう主張するかのように思われて、ええ、まぎれもなく彼らはそこにいたんだって、私もそう思います。

しかし、終わりましたね。もう何年になるんだろう。余談になりますが、実はこのBlog、当初は雑誌掲載時の感想を書いていなかったのを、方針転換して途中から雑誌掲載作についても書くようになりました。それはいろんな要因、もうネタが出てこねえよとかね、あったんですけれど、実はきっかけを作ったのは『メリー』だったんですよ。ランズボロー・ノワール戦でのジョン=ドゥ呼び出し、あれにすっかりやられましてね、こういうののインパクトは単行本待ってちゃ駄目だなあ、みたいなことずっと思ってて、そこに他の要因が揃ったもので方針転換することとなった。だから、このBlogでは、極力『メリー』については書く、なにがなんでも書くと決まっていたんです。

『メリー』終わっちまいましたね。気持ちのいい、大好きなやつでしたよ、メリー。なんかひとつの区切りですね。感慨がありますね。

『アネモネは熱を帯びる』

ちょっと陰鬱さ、鬱屈を感じさせる導入。かと思ったらこの主人公、大槻凪紗はめちゃくちゃポジティブな人ですね。クールに見せて中身まで全部クールってわけじゃないってのがのっけから示されて好感触。入学した学校に関しては、第一志望ではなかった。受験に失敗して、いうならば望まない進学だった。と、ここでもまた鬱屈を感じさせたと思ったら、この状況にもメリット見出して、ポジティブに捉えなおしていこうという。

これ、前向きでいい傾向だと思う反面、どこか無理して飲み込む理由を見つけようともしているのかな。どうしても飲み込めないようなものが出てきた時、それでもポジティブであろうとするのだろうかな、この子は。

健全に見えてある意味不健全にもなりうる、そんな側面を思ったところに、まさにその飲み込みがたい存在が現れるのですね。うまいわ。過去、この子が受験に失敗した要因を作った子が現れた。ずっと休んでいた子。はじめて出会う同じクラスの隣の席の女の子。

小宮山茉白。

凪紗は忘れもしなかったんだな。受験会場へと向かう途中、倒れていたこの子を見つけたことで試験を受けることができなった。挑戦することさえできなかったという苦い記憶が拭えずにいるんですね。

そんな凪紗のわだかまりと、表面的には明るく振る舞う茉白の抱えている鬱屈が保健室でぶつかり、変質しうる、そんな可能性を感じさせた初回のラスト。ふたりの関係のはじまりで、変わりゆく、その第一歩かも知れないと思わせてくれた最初の山場でした。ああ、やはりここでも凪紗は前向きかも知れまんね。これはどうも根っからってやつっぽいですね。

『テンアゲ☆デーモン アゲハちゃん』

自室にて使い魔召喚の儀式を執り行う主人公。おどろおどろしい悪魔を呼び出すつもりだったのに、出てきたのはギャルギャルしい見習い悪魔のアゲハで、というんですが、ここからの展開、ちょっと驚いた。主人公、ミサは悪魔崇拝とかにかぶれてる中二病的ななにかかと思ったら全然違うの。そうか、この世界、普通に魔女とかが存在してるのか。母も魔女、娘のミサも魔女。だからめちゃくちゃ理解がある。当たり前みたいに朝食食べてるアゲハ。アゲハのペースに巻き込まれ気味のミサを見て、アゲハと一緒になってわいわいやってる母がもう最高で、お母さん、シコいはやめましょう、そういうこというのはやめましょう、いい大人なんですから。

アゲハのキャラクターがよかったと思います。基本明るくて、能天気で、後先考えてないみたいなところがあるんだけど、情に厚く、からっと、さらっとベタつかない、そんなところがよかった。学校で居場所のなかったミサのことも、売り言葉に買い言葉みたいになっちゃったりもしたけれどもさ、なにを置いても探しにきてくれたじゃん。ミサもひねくれちゃってるところあったけど悪い子じゃなかったしさ、アゲハもいい子だしさ、このふたりが互いに素直になるくだり、あれはよかったと思います。シンプルだけど、ちゃんとふたり向きあわせて、最後に残ったと思われた問題もさらりと解決してくれて、これ効果的! いいまとまり方していたと思います。

で、アゲハ、魔術の使いどころがいいですね。ここぞという時に使うのん? 人心に働きかけて惑わす。なるほど悪魔ですな!

『漁師の孫』

これは後編が必要では!? 卒業後の進路、自分の将来について、なにも思い描くことができないでいる藍海の心情に触れようとするかのような漫画です。漁師をやっている祖父の姿を見て育って、小さなころはかっこいいと思っていたけれど、今はそうは思えない。そんな屈折した年頃の、先のことも、今のことにも、迷ったり、思い悩んだり、焦ったりと、そんな心情に触れていくのだろう、そう思っていたんですね。

学校で友達からいわれた、漁師を継げばいいのではという言葉にモヤモヤしている藍海。だからといってありたい自分の姿も定まっていないし、でも漁師はないな、絶対ない、とりあえずこの家を出よう、そう思った矢先に祖父からいわれる漁師の仕事を継いでくれという言葉。このコンフリクト、さあ藍海はどんな答を出すんだい!?

と思ったところで終わられちゃあ消化不良ってやつですよ。さあさあ、藍海さん、ボールはキミに渡された。ここでなにを思い、どんな答を出そうかってところに、あなたの物語は描き出されるんですよ!

これ、前後編の構成ですよね。漫画自体は悪い感触じゃなかった。実際、物語はまだまだこれから。だから、ほんと、後編お願いします。

2020年11月23日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年1月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年1月号、昨日の続きです。

『初恋*れ〜るとりっぷ』

なんでだろう、足湯列車とすっかり勘違いしてました。風っこストーブ湯けむり号。あ、湯けむりのせいか。トロッコ列車に窓ガラス入れて、だるまストーブで暖をとる。持ち込みの食べ物焼いてもいい!? 芋にスルメと、結構な自由度だな。面白い企画列車があるんですねえ。

湯けむり号での鉄道旅行。計画をたてたの、そらなんですね。鉄道会社のサイトにて臨時列車を調べて、皆で出しあった条件をもとにしぼりこんでいった結果が、この湯けむり号だったんですね。列車についての情報もちゃんと下調べしてという入念さ。でも、切符をとるという時に、ちょっとアクシデント!? と思ったら、寝坊しちゃった、え? それでひとり分チケットとれなかった? と思ったら、指定席券の発券開始時刻を勘違いして助かったというの、これうっかりが幸いしたケースでありますね。

4人がけボックス席ばかりの車両だから、5人組だとひとりあぶれるんですね。それでそらがひとり通路をはさんじゃってひとりぼっち? と思ったら、琥珀が代わってくれた。そうか、撮り鉄だから、なんでもかんでも撮影したいから、ほとんど席にいないんだ。この適材適所感? 面白い。皆それぞれに楽しみようがあるんですなあ。

そらが前向きに鉄道趣味に取り組んでいる、皆が楽しそうにしているのを見て喜びをかみしめている、そんな様子に、この子、前進してますね、成長が感じられます。広い視野持って、これまで以上に多くのものに触れて、知って、伸びやかにあれる、そんなこの子の姿に嬉しさ感じたのでした。

『みわくの魔かぞく』

まい、えらいこと積極的に! 授業に出てこないミラに不調を察して探しに出るまい。そうしたら吸血鬼の人格が出たミラが、廊下で倒れてるという異常事態。ミラに戻せなくなったとのこと。とりあえず人気のないところに移動して、吸血鬼さんを休ませて、というんですが、この人が欲している血を自ら与えようというんですよ。血じゃなくてもいい、汗でも涙でも唾液でも、血に近いものならなんでも、そういわれて動いたまいのその思いきり!

これで吸血鬼さんがひっこんだのは、満足したのか、狼狽したのか。まいは全然気づいてないけど、吸血鬼さん、相当の入れ込みようだもんな。吸血鬼の人格が抱いているまいへの思い。またミラのまいへの気持ちなど、このあたり結構な複雑さありますよね。

今回のトラブルは、ビーの助けあって解決。でも、ミラ、魔界に帰るの? この言葉の真意、一時帰国とかじゃなくて? ええ、なにかしら大きな動きになりそうです。となれば、まい、ミラ、吸血鬼さん、それぞれの思い、なんらかの決着ないしが見られるのでしょうか。

『私を球場に連れてって!』

胴上げは危ないのでやめましょう! と思ったら、皆がすっと身をひいていったの、めちゃくちゃ面白かった。うん、危ないし……。

ホームでの優勝がかかるキャッツ、ファルコンズ3連戦。3連勝すればホームで優勝、ひとつでも落としたら優勝はおあずけ。キャッツファンとファルコンズファン、それぞれの思いが交錯しますなあ。というか、ファル子、無茶な約束はしたらあかん。苦笑しつつたしなめるタマが本当にいいやつです。これ、本当に3連敗してたらレオナに強要されてましたよ?

今回の主役はファル子でしたよね。初日の負けで幼児化するとか、2日目にはもう直視できないとバイトに徹してるとか、とにかく挙動不審が目立って、かと思ったら、最終日に勝った時のあの笑顔! 嫌がらせで元気にならんでくださいよ! というか、この子たちの煽り煽られ。よっぽどです。コアな野球ファンの行動ってほんとにこんな感じなんですかい?

ホームでの優勝を逃がしてダメージ受ける猫子がおかしかった。祝勝会会場、8歳のあなたが押さえてたの!? しかも焼き鳥居酒屋!? 小学生のチョイスじゃないから! ほんと、この子たち、見た目は子供、見た目は女の子だけど、中身はおっさんだよな。いやもう、よっぽどですよ。相当ですよ。

2020年11月22日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年1月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年1月号、昨日の続きです。

『のむラリアット!』

前回、結構感動したのだけど、星のピンチに助太刀するべく立ち上がった桃ですよ。やる時はやる! そう思ってたのに、ああー、またリングにあがる段階でボコボコにされてるよ! しかも、星もろともにつぶされて、桃、ヒーローになりそこねたなあ。ほんと、静かに登ったらバレなかったんじゃなかったのかな。駆け引きというか、なんというか、そのへんがまだ下手なんですなあ。

その分見せ場をしっかり作ってきたのが翼で、相手校、美門を相手に見事な攻防見せるのですね。やっぱりこういうアクション、すごくうまく見せますよ。コマを徐々に大きく、カメラワークもどんどん寄っていって、決めゴマに迫力を集中させる。相手を返してからコーナーに登りボディプレスに入るくだりも、小さなコマに何段階にも分けた動きを無理なく収めて、そしてやっぱり決めゴマに大きなアクセントをつけていく。こうした動きを無理なく描くの、人間ふたりの組みあう様子をわかりやすく伝えるの、相当難しいと思うんですが、それを無理なく丁寧に成立させているの、毎回ですがものすごいことだと思っています。

そしてみるくの動き。翼でさえ、一コマに2段だったのが3段入ってる! 攻撃をかわして脇から背後に回るその動き、うわ、これは取った! そう思ったら、相手のさらに上手であったこと、実に鮮やか!

この漫画、試合の運びがきれいに描かれて、それがわかりやすくすとんと入ってくるものだから、ともない試合後に描かれる選手たちの気持ちのいろいろ、それがよくよく伝わってくるんですね。悔しさにいきどおる美門。負けてもいい経験だったと素晴しい笑顔見せる桃。そしてフォールされたことに責任感じて涙をこぼすみるく。それぞれの思うところ、充実を感じさせて見事でした。いい試合でした。

『エンとゆかり』

魔術師修行をするアメ。この子にとってどれだけゆかりが大切か、ゆかりの存在がアメの心の大部分を占めているか、それが全力で描かれた、そんな回だったと思います。

魔術を使うにあたり、様々な方法がある。魔術の師匠にどんな気持ちを込めているかと問われたアメの内面が描かれるところなど、本当、この子、ゆかりが大好きだな! 独り占めしたいね? でもできない。ゆかりはいろんな人を認めて、関係の輪を広げて、ともない世界も広がって、と、それで寂しさや妬ましさを感じる、その鬱屈こそがこの子の魔術の源泉か!

しかしそれで壁をぶちぬくとかね。この子はこの子で有望なんだろうなあ。ややこしい子ではあるけども。

ギルドでの修行を終えてからのこと。ゆかり、エンと出会って、やべえヒーラーとも出会って、それでゆかり、エンの住まいにてお泊まり回。ここにいたるまでのアメの思ってること、それがしみました。これまでゆかりだけでよかった、ゆかりだけがよかった、そんな子だったのが、ゆかりもいて、エンもいて、チリもいて、そんな関係の広がり、興味の広がりがこの子のうちにもあったこと。それが示されたことがとてもいいと思える描写でありました。

『150の恋事情』

蓮との関係を問い詰めてきた女子。蓮のこと狙ってる女の子なのーっ!? と思ったら、全然違うんじゃん! びっくりしましたよ。すわ修羅場なのか。案の定誤解をまねくこといいだす依恋に、火種だ、引火だ、爆発だ、と思ったのに、違うじゃん。むしろこの子は興味津々、面白がって首つっこみたがってただけじゃないか。

この子、江戸川柊子。蓮の幼馴染みで恋愛強者である模様。恋のキューピッドなるふたつ名を欲しいままにする柊子。本物のキューピッド相手にいい度胸だ! といいたいけれど、実際、本物の依恋よりも成績よさそうだものなあ。依恋よ、頑張れ。

とりあえずこれで主要人物が全員揃ったって感じなんでしょうか。依恋とおつじのやりとり、おつじの苦労が身に沁みる。柊子に関しては、身バレの危険さえ感じるということで距離置きたい依恋だけれど、これ、きっと、いずれ踏み込まれるだろうなあって予感がする。

それはともかくも、依恋のおつじへの信頼、親愛、そういうのが表されたところ、それを受けたおつじの表情。とても素敵でした。ふたりの関係こそがこの漫画のメインであると思わないではおられない、そんな名シーンだったと思うんですよ。

『しょうこセンセイ!』

翔子、奈央、小夜の3人で祝うクリスマス。プレゼント交換をするっていうんですが、おませな小夜と実用一辺倒? 色気もなんもあったもんじゃないそこらのダンボールそのまんま使う翔子との対比やすさまじく、いや、翔子、それはそれで面白いと思うよ。わりとそういうの嫌いじゃないよ。まあ、プレゼントには素っ気なさすぎるとは思うけどさ!

よくできた女子である小夜。翔子の覚えめでたく、そこに奈央は嫉妬してるのに、翔子、まったく気づけてないのな! これは翔子の幼なさとかそういうのではないと思う! だってさ、奈央も小夜も翔子より下だっていうんだもんな。ある意味いい子すぎて人情の機微に疎いとでもいった方がそれらしい。そんな翔子のしくじりと、でも結果オーライなところ。よかった、奈央も小夜もいい子たちだった。

奈央は奈央でキッズコスメとか、充分におませですよね。小夜ともよく話があって、と思ったら、翔子がついていけてないじゃん! ほんと、翔子、ちょっとズレてるところがチャームポイント。プレゼントも奈央にダメージ与えて……、と思ったら、よかった、副賞で結果オーライでした。

なんか翔子まわり、結果オーライが多いな。

サンタクロースの実在云々の話題があって、ちびっ子ふたりのためにサンタの夢を守ろうと頑張る翔子。そして、そんな翔子の夢を守ってくれる誰かの存在、これがよかったですよ。そういや、確かに、冒頭に日本にいくっていってましたね! あれ、冗談かと思って流してしまってましたよ。皆がそれぞれに、大切に思ってる誰かから夢を守ってもらって迎えた翌朝。素直にその気持ち、優しさを受け取って、疑わず喜んでいるのを嬉しく思いました。こうして夢を守られてきた翔子が、大切にされているがゆえに知らず夢の守り手としての任を受け継いで、次の世代、ったってひとつ下ですが、の夢を守ろうと思うにいたったのかも、ですね。

2020年11月21日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年1月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年1月号、昨日の続きです。

『妖こそ怪異戸籍課へ』

面白いなあ! それに可愛い。今回登場のぬらりひょん、俵頭饗子のこの愛らしさ、妖艶さよ。市内に出没する無銭飲食妖怪の噂を受けて、我らが主人公山本睦子が饗子の行動を探る! その果てに知った真実は、いやあ本当に穏当、さいわいそのもので、この漫画の持ち味じゃあないですか? ほんわかするよな。気持ちがやすらいで、ほっとする。ええ、いい感触じゃあ。

いく先々でただ食いしてたのは事実なんですよね、饗子。でも、その食べてる時の表情がこれでもかと福々しくって、なんちゅう愛らしさじゃあ。これ、当初はぬらりひょんの能力を悪用してるんだと思いますよね。堂々店員とコミュニケーションして、金を払わず退店していく。その足取りや軽やかに、一抹の春風を思わせる心地よさ。これ、最高だよな。キャラクターが立ってる、絵柄も可愛い、でもってやりとりが面白い。加えて、誰も不幸になってない。饗子の無銭飲食、これも理由あってのこと。甘やかされてるんじゃないよって、この子の食べてる様子が宣伝になってるからだよって、妖怪と人との共存、互いに認めて受け入れて、受け入れられてという関係もまた素敵だったじゃないですか。ええ、ほんといい話でした。

妖怪を取り締まる夏生に対しても、あれ? まさかのおごらせチャンスなんですかい!? ほんと、ここからの展開、おかしくってたまらなかった。気づいたらファミレス、疑いかけてすまなかったお詫びにここの支払いは持とうからの注文ラッシュ。さらに最後にテイクアウトのピザとくる。めちゃくちゃ面白い。コミカル、チャーミング、最高でした。

『今日の授業は恋愛です!』

恋愛科からの脱出をはかる主人公、さがり。この子をめぐるかけひき? いよいよ火蓋が切られましたね。飛び級少女のこみねも、当初こそは反発を見せたものの、すぐさまぐっと距離詰めはじめるし、なとせも堂々さがりとカップルになると宣言してくる。それぞれのキャラごとに、カップルになろうというアプローチの仕方、違うのが個性感じさせていいですね。基本ぐいぐいいく3人と、ひとり消極的なしらべ。姿勢にも違いがあって、でもしらべはすごいのね? 興味は薄いが技術はすごい系の人なの? 無意識にやっちゃうさがりと、意図してしかけるしらべみたいな、ある種似た傾向で、でも現れようが違うみたいな対照的なふたりですね。

今回もりっかがヤバくていいですね。この子が正ヒロインと思ってるんですが、最近のこの手の一対多関係って、誰が正とかないんですよね? ということは、誰がさがりとのカップル関係を勝ち取ってもおかしくないわけか。あるいはなんかの特例で、全員とでもいいんじゃないかな? うん、さがりはハーレムを築くべきなのだと思います。そしたら私が喜びます。

りっかたち4人は中等部からの関係で、それゆえ誰が余りとかそういう事情も熟知している。いや、いやいや、4人いるならそれでカップル2組作れるじゃん。なのにそうしないというのは、それだけの理由をそれぞれ抱えていそう。そして今度は、期待の星、さがりの恋愛科脱出希望を知らされて、やばい、やばいよりっかさん、ヒロインらしからぬ表情になってますよ?

これは一波乱おこりそうですね。わくわくするな。とりあえず、さがりの狼狽から次の一手、どうくるのか楽しみですよ。

『社畜さんと家出少女』

皆で一泊二日の旅行ですよ。まだちょっとかたさの見えるユキを打ち解けさせようといろいろ工夫してくれるアオがいいですよね。というか、アオ、ちゃらんぽらんな印象があるけど、ホドの内心しっかり見通してるとか、いろいろ有能。今回も、頼りになりそうで頼りにならないところ見せつけて、でもそのゆるさ? いきあたりばったり感が緊張をやわらげてくれていたように思います。

そしてユキの活躍? いろいろ調べていたというそのリサーチをもとに、あちこちを巡る。そこでのユキのモノローグ、旅行を楽しみにしていたって、その気持ちがほころんでいく。海に感動して、アオが海にはまって、山に登って、動物にほっこりして、アオと打ち解けて?

この一連の描写がとてもよかった。ええ、ユキがちゃんと楽しんでるなって、その姿が見られて嬉しかった。そしてまだ旅行は終わりじゃない! ええ、これからもまだ楽しみが続くのかな? ハプニングなんてないよね? 楽しみの予感にどうしようってユキを見守る皆の視線が優しくて、これもまたよかったんですね。

『瑠東さんには敵いません!』

これ、面白いな! それに可愛い。街に、書店に買い出しにいったらば、そこで瑠東さんと出くわしてしまった和村ですよ。全力で気づかないフリするんか! しかも、待ち伏せとかしてないよねって警戒するのな! オタク気質の和村と一般人寄りの瑠東、ふたりの性質? 行動規範の違いが面白い。ふらり、これ面白そうと、映画に誘う瑠東ですよ。ああ、確かにこういう見方はしないな! 下調べもこれといってしないけど、いった先でまったく知らない映画を見たりはしない。ああー、確かにこれはカルチャーショックかも知らん。瑠東、和村の割合でいえば、多分自分は7から8くらいの和村寄りですね。

映画館での和村も面白い。性質が異なる人間と関わるといつもこうだ! って、誰も和村を愛さない!? いやいや、そんなことはないよ。瑠東も読者も和村のこと大好きだよー。って、いってもいないことに反応するのはやめるとして、映画鑑賞後の語りたい和村もとてもいい。一般人、っていっていいのかわからんけど、非オタク層はこういうふうにはならないの? だとしたら確かにこれもカルチャーショック。でもカルチャーギャップではないんですね。和村の感想、気づいていなかったことの説明聞いて、映画についての感想が様変わりする瑠東。いい関係を築いていますな。ふたり、いい刺激を受けあってるのではなくって?

次のプリも面白い。慣れない和村の、なかなかポーズとかね決められないの、これ気持ちわかるわあとか、ほのぼのしながら見てましたら、最後にまさかのファイティングポーズ。しかもダブルファイティングポーズで決めて、最高やな。めちゃくちゃ面白かったです。

今回のふたり、和村ちゃん、振り回されちゃうのかなって思ったら、そうはならなかった。和村も瑠東も、それぞれ楽しそうだったじゃないですか。ふたりともに、ちょっと性質の違う友達と一緒にいることで、知らないこと、気づけないことに触れられたり、新しい意外な自分に出会えたり、そんな体験になったんじゃないかなって。それはなかなかに貴重なことだと思うのですね。

2020年11月20日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年1月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年1月号、昨日の続きです。

『ぬるめた』

くるみ、どえらいやりたい放題だな。ファストフード店にいきました。それはいいんだけど、ちあきもしゆきもはじめてなのか。食べるのがじゃない。店に入るのがはじめて。それで注文をくるみに任せたら、期間限定だなんだ、次から次に注文しちゃって、でもそれでも全部食べられるってんだからすごいよな。くるみにつきそっていたさきながまるで歯止めにならない。いいコンビだと思います。

動画サイトで食べまくる動画いけるんじゃないか、小さくてかわいい大食い女子っていうの、さきなの着目もさすが、これ、確かに売れそう、人気になりそうです。で、その食べてるところ、これがほんとに可愛くて、ちあきの親馬鹿補正を割り引いても充分以上の愛らしさでした。うん、これは人気出るわ。実際、クラスの子にも盗撮されるレベル。

今回のくるみの、もう終始しあわせそうにしてる様子が素晴しい。でもって、さきなにお礼いうところね、なんだろう、しみじみする。なんだろう、今この時ならではのキラキラした日々、なにをやっても楽しい、そんな頃の輝きがまぶしい。ほんと、改造人間とかそういうのまるで関係なしに、マイペースに話してやいのやいのしてる、それだけのことが本当に楽しそう。いい漫画ですよ。

『ホレンテ島の魔法使い』

今回、作画リソース、ものすごくない!? あむの発案がついにこの舞台に結実して、いよいよその幕があがった。でも、この舞台に魔法を持ち込んだものがいて、もう見過ごせないと動き出すじいさま。それはいいんだけど、部下がボヤッキーとトンズラーなの!? 舞台裏では、上演阻止を目論む勢力と、この舞台を餌に秘密を知るものを釣り上げようとしていた勢力がぶつかりあってもうてんやわんやだというのに、舞台では入れ替わり立ち替わり演者が歌い、舞って、なんだあこの情報量! その歌に込められたろうメッセージも加わって、これ、ちゃんと整理してやらんと把握しきれんぞ!

いろいろ思惑が交錯して、ジさまの命令どおりに動いているように見えるユシャさえも、なにか隠した目的を持っていそうと感じる。混乱し困惑しつつも、翻弄されるままに読み進める、こういう楽しみ方は連載を追っている今だけのものだろうなあ! ああ、この展開をひとまとまり、ひと続きに単行本で読めたらきっとすごく面白い、そう思いながらも、今の情報量の把握にあっぷあっぷしながら感情フル回転で読んでいるこの感覚こそもまた楽しさであり面白さだ、そんなことも思うのですね。

いやまあ、しかし、美しい画面の連続。目にも鮮やか、魅力的。持っていかれますね。誌面狭しって感じののびやかさ、素晴しいですね。

『ななどなどなど』

ななどよ、あなたはなにを考えてなさってるのか。最近不調。ボーッとする。ウイルスかなんかの類じゃないのか、皆で話しあっていたら、ななどが白状するんです。コンビニのトイレで拾ったUSBメモリをぐさーっと自分に挿してみたって!

あの、一気に危機感増し増しになる3人娘がすごかったですよね。実際、これ、出所不明のUSBメモリはかなりヤバい。危険なプログラムを相手方に送り込む時に、駐車場とかにね、ぽろっと落としとくの。そうしたら好奇心に駆られた今回のななどみたいのがぐさーってやっちゃって、もうこれで侵入成功ですよ!

と、そんなのはどうでもいい。問題はななどですよ。相当な発熱。冷却シートやらなんやらで頑張って冷やして、でねこのときの小町ちゃんがね、ほんと健気なの。ななどが初期化されちゃうんじゃないか。データなくなっちゃうんじゃないか。いやいや、クラウドかなんかに全データバックアップとかされてるんだろう? みたいなこと思いながらも、ななどの危機、小町のいつにない献身に、もう泣けましたね。ななどが小町にとってどれほど大切な存在になっているか。それがよくよく感じられたエピソードでした。

しかし、ななど、この子のシステム、汎用のOS使われてるの? てっきり茶々様お手製のスペシャルOSなんだと思っていました。そして今回のラスト、このみ! このみがーっ! これ、あれじゃん、ホラー映画とかの定番パターンじゃん! ほんと、これ、次回作に繋がったりするん!? するん!? いや、でも多分、このみ編は描かれなさそうですね。予想に反して描かれたりしたら、それはそれで大感激でけどね!

『いのち短し善いせよ乙女』

なんと杏エリカ、大活躍だ。なんせ冒頭のハロウィンスペシャルがもう可愛い。

さて今回の乙女の善行は、嘘ばかりついてる女の子、狼少年的な子をいましめるでもなく、追い込まれたところに介入して助けようというものでありました。恐怖の大王だなんてとでもない嘘をいいまくってたら後に退けなくなってしまった。適当な頃合いで新しい嘘でうやむやにしちゃおうと思ってたのに、そんな悠長な状況ではなくなってしまった。

ああ、この窮地に陥ったことでこの子が反省したらいいですよね。でないと、大人になっても嘘ばっかり振り撒いてるろくでなしになっちゃうぞー! とか思ってたんですが、まずこの窮地から救ってくれる誰かがいてくれないと話がはじまりません。ってことで乙女大活躍。さらにエリカがその天使パワーでもって乙女の嘘に信憑性を与えまくってくれちゃって、ナイスなコンビネーションだよ。ほんと、いつにない協調関係に、すまん、杏エリカ、こないだいってたエリカがいない方が乙女の善行スムーズに進行するよねっての撤回します。いやあ、いい友情でした。友情? ほんとに?

狼少女の須応ゆえ。この子がどんだけ懲りたかは別にして、ちゃんと反省できそうですよね。こういうこらしめるでもなく、ピンチに助けにはいりながらも、やっぱり反省うながすというの、乙女いいやつ! ほんと、教訓話になりすぎないで、けれどちゃんといましめになってる。いい話でした。

2020年11月19日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年1月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年1月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。ここは甘兎庵? 千夜に招き入れられるその先には和装のココアとリゼがいるのですね。いつもとは違う雰囲気、とはいえ、ちょこっと舌を出してるココアとか、どうしてもいつものココア感が出てしまうわけですが、頭にあんこを乗せてるの、このへんいつもと違う感? ココアの顔を覗き込んでるみたいなあんこがおかしいですよ。おしとやかリゼとかね、髪にはティッピーのアクセサリー飾りまして、とても素敵なお嬢さんに仕上がっていますよね。

今月は新規ゲストが1本です。

『桔香ちゃんは悪役令嬢になりたい』

お、はやりの悪役令嬢もの!? と思ったら、な、なんか違うぞ……? ここは小学校。悪役令嬢を自称する桔香嬢が大見得切って登場するも、クラスはシーン、桔香はぽつん。ひとりぼっちのこの子の焦り。いったいどうしたのかと思ったら、そのキャラクター、今日からなのかい! いやもう、泣くほどならそういうのは諦めて、静かに落ち着いて地味キャラ追求していけばいいじゃないか。

クラスでも地味な少女、桃虎絃に狙いを定めて、桔香、いろいろアプローチかけていくんだけど、この空回りよ! 見ていてつらくなる! 実際、絃からも痛いといわれてしまって、うん、そうなんだよ、将来振り返った時に転げまわることになるよ、桔香さん。映画に感化されてその気になったのはわかったけれど、根の優しいあなたにはこのキャラクターは向いてない。

いや、向いてないからこそ憧れたのかも知れませんね。

自分にないものを物語の悪役令嬢に見出して、三船桔香は悪役令嬢に憧れるようになったのだ! それはかっこよさ? 自分にはなかなかできない我を押し通すこと? それらはおいおい語られるようになるのかも知れないけれど、新しい自分のありように夢見て、空回りながらも、絃にいいように使われながらも、時には威圧されながらも頑張る桔香。

うん、向いてない……、向いてないよ……。

ある意味、絃がつきあってくれるの、これ、桔香にはいいことなのかも。少なくとも絃は酷いことしなさそうだし。と、ちょっと安心しながらも、でも桔香の行く末、大丈夫なのかなって。ええ、到底悪役には向かない素直さなんですものね。

『ご注文はうさぎですか?』

学校でマヤ、メグと再会したエルにナツメ。チノとも再会すべく、チノの働く喫茶店を探っているのだけど、マヤとメグが教えてくれない! なぜ!? と思ったら、ちょっとした嫉妬心。ちょっともったいぶってるのも可愛いですよね。

今回、エルとナツメ、ふたり別行動してのチノ探し。その途上で、エルは甘兎に、ナツメはフルール・ド・ラパンに辿り着いて、思わぬ才能!? 千夜とのシンパシーを発揮させるエルとか、そして意図せずマヤを褒めまくって赤面させまくるナツメとか、このやりとりの面白さ。これは魅力的でした。

と、今回、ここに感想書こうと思ったの、落ちの威力だったんですよ。メグ、マヤからそれぞれラビットハウスの情報を得たふたりが来店したらば、そこはまさかのバータイム!

チノとの再会!? と思ったところからの、静かにパタンと間違えましたの展開、落差にもう笑いがこみあげてしかたありませんでした。

この誤解。次回には解消されるのかな? だとしたら感動の再会は次回におあずけですね。

『こみっくがーるず』

今回はミキの心情にこれでもかと迫って、その気持ちの揺れ動き、ついに到達した結論にクローズアップしていくその際の、丁寧に、ほんの小さな心の震えもとりこぼすまいとするかのような繊細な筆致に引き込まれるようにして読みました。

ミキが描かれる時は、いつだって繊細だと思う。しかも今回は、怒りんぼのミキがくりすのいってること、おべんちゃらでも気休めでもない、本当の本気でミキのこといいっていってくれてたんだって理解して、素直に自分の気持ちをあらわしていくでしょう。そのために、よりいっそうに繊細さを増して、その表情のひとつひとつが、目の運び、眉の動き、ほんのささやかな手の表情にいたるまでが、ミキの思いをつぶさに描いて、伝えてくる。

翼のミキへのアドバイス。主人公の気持ちにどうよりそうか。ミキについての幸せと最悪の展開というもの、それがここにまざまざと描き出されていたと思うのです。今のミキは、この子の決意したそれは、作者にとって自分のことのようによりそった結果なのでしょうか。それはわからない。ミキの思いのいろいろは押し付けがましく迫ってくるようなものではなく、そのそばに、そっと読者もともによりそうことのできる、そんな余白を置いてくれているでしょう?

多くの人がミキのことを思って、自分のことみたいによりそえる、そんなエピソードでした。静かに、けれど圧巻でした。

それだけに、くりすの狼狽、これに助けられました。この子にちょっと引き戻してもらえた気がします。でも、ほんと、ぢょきん! って! この狼藉、この騒動、どうなっちゃうのか。どんな結果になったとしても、ミキにとってくりすが助けや支えになってくれたらば、そう願うばかりです。

2020年11月18日水曜日

Real VR Fishing

 Real VR Fishing』の話題は昨日でしまいにするといったな。あれは嘘だ。

いや、昨日の記事を書いてる時点では本当にそれでしまいにするつもりだったんです。ですがちょっと状況が違ってしまいまして、それはですね、昨日の夜半、寝る前にちょっとだけと思って釣りに出たらですね、釣れてしまったんですよ。釣れない釣れないといっていたアイツ。このゲームにおけるラスボス的存在。そう、サメが釣れたのですよーっ! うひょー、マジかよー。いずれ釣れるとは思っていけたけど、それが今日とは御釈迦様でも気がつくめえ。いやもう、かかってから釣り上げるまでの時間、緊張しっぱなしの全集中。長男だから頑張れた。

和名ではイタチザメですが英語ではタイガーシャーク。イタチとトラではイメージ的に大違い。だってね、イタチザメって聞いたら、それこそネコザメみたいなの想像しちゃうじゃないですか。小動物的といいますか、小型でチマチマ魚食ってるみたいなイメージで、イタチかあ迫力ねえなあ、とか思ってたら、これがもう大間違い。調べてみたらですね、ホオジロザメに次いで人に危害を加えているサメなのだそうでして、文句なし、嘘偽りなしの人食いザメ。悪食でなんでも食べるってんで、漁業者にも迷惑、そもそも存在が危険。結構ヤバいやつだったんですね。

その歯が鋭いのか、ウミガメだってバリバリいくそうですぜ。それでパドリングしてるサーファーが、海面を泳いでいるウミガメと誤認されて襲われたりするそうでして、うひー、こえー。

そんなののトロフィー報酬がアクアリウムを彩るウミガメってのはちょっと皮肉だよなあ!

せっかく釣りゲーについて書いたので、思ってることをもうちょっとだけ。

釣りゲーって、もうこれでやめようと思いながらも、ついついまたルアーを投げ込んでしまうじゃないですか。これって、絶対ギャンブル的な要素が釣りゲームにはあるからだと思うんです。

釣りゲームは、まずなにがかかるかわからない。ここでギャンブル、別のいいかたすればガチャ的な要素が発生していて、レアな魚種を釣りたい、より大きなものを釣りたいという欲求に対し、具体的にできることはまずなくて、とにかく抽選回数を増やすしかないという状況がギャンブル性を持っているというんですね。

レアもの出ろー、でかいのかかれー、と念じながらキャストして、かかった時点の手応えで大物かどうかがわかるでしょう? 大物だったら、うわー! 当たったーっ! って脳内物質が出る。

そしてここで大物を取り込むという要素が加わる。大物であればあるほど取り込むのが難しくなる。釣り上げさえすればそこでサイズは確定するわけですが、仮に取り逃しでもすれば、もしかしたら逃がしたアレは自己ベストサイズだったのではないか? だってこのオレ様が逃がしちまうほどなんだぜ? ああー、釣り上げられさえしていればなあ! と思って、また投げるんですよ。

このタイトルの場合、エキスパートにすると本当にかかるまで、魚影が見えるまで、それがなんなのかわかりません。ノーマルやハードだと、どこになにがいるかっての、それなりにわかるからギャンブル感は薄まるんですけど、エキスパートはもう全然面白さが違うっていうの、このギャンブル感のあるなしもあるんじゃないかと思ってます。

今目の前に広がる漁場に当たり(レアや大物)がいるかどうかさえわからないところに向けてキャストし、抽選を繰り返すことで当たりの有無を確認していく。

でもって、サメなんですが、こいつはハズれ当たりと思っていたところに突如現れてランクアップしてくれる存在であるわけでしょう。そらもう脳内物質も出るってわけですよ。しかも取り込みが難しい。こいつさえ上げてやれば! そう思って必死にファイトする。

ああ、これだな、釣りにハマるということは……。

この、当たる! ということ、それが釣りゲームの本質なのだと思います。