『まんがタイムきららキャラット』2021年1月号、発売されています。表紙は『Aチャンネル』。卒業式の記念撮影思わせる4人揃ってのイラストに、情緒、感傷、希望? いろんな気持ちがないまぜになりますね。でもこれは彼女らの門出で、明るく晴れやかな、そんな一枚であるんですよ。いい絵だと思います。思えば漫画を読み、アニメを見て、イベントいったりしてと、思い出深いタイトル。それがこうして終わりを迎えたというのは私にとっても結構な感慨深いもので、ええ、これはめでたいことなのだと思います。表紙も、そして本編も、ちょっと涙あり、けれどやはり晴れやかで清々しさあふれる、そんなよさ。この子たちの、この子たちらしい、そんな節目、最終回であったと思ったのでした。
今月は新作ゲストが1本です。
『魔法使い降臨!!』
これ、なるほど、異世界ものなのか! 転生なのか事故なのか、理由理屈はわからないけど異世界に辿りついた少女、ミーシャ。辿りついた世界は文明が発達していなくって、どんな簡単な魔法を使っても驚かれてしまう。いわゆる俺TUEEE系? 自分の世界じゃ当たり前の知識、技術で無双してしまう。でもそんな展開は好きじゃないっていうミーシャ。なるほど、なるほどね? あの手の立ち位置、逆にしてみたらこんな感じになるんだ。
ベースとなる常識がまるで違うので、魔法の使い方とかね、ミーシャからしたら当たり前のことがまるでわからない。かと思ったら、カレーに大感激してくれて、3食カレー希望!? それは私がキツいってつっこみとかいいですね。ふたりのかけあい、テンポがいいからすいすい読めるのも好感。面白くて結構好みです。
『mono』
これ、新展開っていっていいのかな? シネフォト部の活動、ちょっとやってみる気になったっぽい。映画を撮ろう。でも編集作業は面倒くさいよって。それでPOVモキュメンタリーを撮る、ってんだけど、ワンカメラのワンカットでも編集はそれなりに必要なのでは? というか、問題のシチュエーションを作る仕込み、そっちも結構大変なんじゃ? なんて思ったりして、そのあたりどうなんでしょう。というか、元映画研究部なら編集も頑張れ! と思ったら、さつきは元写真部だった。うん、しゃーないかも知れん。
幽霊部員の田島の召喚とかめちゃくちゃ面白かった。モキュメンタリーならホラー向け。田島はホラー好き。それで儀式でもって呼び出し、っていうんだけど、当たり前みたいにメッセージ送っとる。
正直いいますと、想像上の田島、かなり好みでした。けど現実の田島、めちゃくちゃ明るい姉ちゃんやんけ。POVホラーのおすすめまでしてくれて、って、これ、全部本当にあるやつだな。ふたつほど知ってるぞ。
これ、本当に撮ることになるのかな? VRホラーとか、本当にあるのならちょっと見てみたいかもな。いや、本格的に酔いそうか。ともあれ、このメンバーで取り組むPOVホラー。なんか絶対怖くならなさそうな気もするんですけど、そもそもちゃんと撮れるのか!? みたいなレベルから楽しみです。
『紡ぐ乙女と大正の月』
扉の蜂須賀姉妹、最高やな! そもそも蜂須賀姉が好き。この子可愛いよな! というわけで、今回は初野回。妹置いて軽井沢にいっちゃったの恨まれて、太ったといわれてしまったお姉ちゃん。しかしそれで絶食はあかんで。そもそもこの時代の減量ってどんなだったんだろう。今みたいな基礎代謝がどうこうとか、そういうものじゃないよね? ということで、初野、一昨日から絶食。普段、あんなに食べてる初野が!? 旭の回想の初野、ほんとにもりもり食べていて、いやもう最高ですよねこの子。
大正時代のダイエット方法。少女誌からいくつかピックアップされたのね、これ、本当にあったりしたんだろうな。脳を使えとかね、うん、これなら学生向きでいいじゃないですか。そして痩せ薬、ってこの時代のは本当にヤバそうでおすすめできないな! 紡も紡で頭のよくなる薬みたいのに反応するんじゃない。絶対にヤバいから。効果がないならその方がマシレベルのものだよきっと!
紡のダイエット知識もたいがい酷くて笑いました。なぜ逆立ち。この子、おそらくそんなにダイエット必要でなかった系だな? だからあんまり知らないな? 今回は旭の常識的つっこみが冴えていました。頑な頑固な旭だけど、こういう時には頼りになりますね。というわけでダイエット騒動もそうそう大変なことにならず解決して、初野ももとのとおり健啖に! ああ、初野素晴しいわ。初野が普段の調子とりもどしたら旭も安心して奇行に走れるようになって、ああ、よかった。こういう旭さんが見たいのです。
『まちカドまぞく』
スイカ、怖ろしいな。今回でとりあえず桃の過去編が決着するんですが、桃の過去、ひいてはこの町の秘密を知るために同道したシャミ子がむしろピンチに陥ってない? スイカからしたら見知らぬ存在であったはずのシャミ子が、この記憶を通じて過去のスイカに知られる身となり、それどころか命を狙われることにもなるのでしょう?
序章じゃん。この町に暮らす魔族である以上、当然当事者であったシャミ子ではあるのだけど、この記憶追想を通じてガチの関係者になってしまった。間接的な関係から直接的なものにランクアップして、やべえ、やべえな。理屈とか道理とか振り切れてるよな。というか、この剣呑そのものの状況を生き残った桃もすごいわけですが、だってね、今回の回想はそばにシャミ子がいて、今の桃の意識もうっすらあって、本当にハードで過酷な状況はそれなりにスキップされたりやわらげられてたりしてたじゃん。でも実際の桃は、そんな緩衝なしにガチでやりあったんだろう? やばいよなあ。
そんなわけで、いずれ戻ってくることを予告したスイカ。これ、やべえな。ほんと、やべえな。
- 『まんがタイムきららキャラット』第17巻第1号(2021年1月号)
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