2022年6月30日木曜日

『まんがタイムきららキャラット』2022年8月号

 『まんがタイムきららキャラット』2022年8月号、一昨日の続きです。

『RPG不動産』

サトナのもとで、いいように使われているルフリア。サトナに憧れるあまり、なにを命じられようとも疑うことなく従ってしまうの、いや、でも今ルフリアが得ている情報を考慮すればこれもしかたないのか……。

これ、サトナが隠そうとかごまかそうとか思わなかったからなんとかなっただけで、そうでなかったらルフリアは最後までサトナについていきましたよね。これまで、自分の目的を遂げるため、王国の皆を騙してきたサトナにしてはうかつでは? そう思ったものの、いや、それだけルフリアが軽く見られているのか。抗うような子ではない。これまで憧れでつき従ってきたように、これからは恐怖で従わせればよい。

その状況のがらりと変わるところ、当惑や混乱から一気に不安と後悔、恐怖に転じるルフリアの心の変転。その様はまさしくルフリアの試される、そんな局面で、ああ、ずっといい子でいたこの子は今この状況においてなにをどう判断し決断していくことになるのでしょうか。

琴音たちはというと、セレニアと琴音たち、二手にわかれて、サトナ討伐のために動いている。この子たちの動向がルフリアの決断に呼応する、そんな未来もあるのでしょうか。この離れているという状況こそが、危機を打破するための鍵となってくれるのではと期待しています。

『mono』

360度カメラを車載する! そのために法律を調べたり、安定して固定するための方法模索したり、試行錯誤する様子。DIYらしいといっていいのかな? アイデア出して、けれどこれはよくない、よりよい方法がないかと考えて、実際に試していいカメラ位置を確認してと、こういう行為こそが面白いのだけど、最善に辿り着くまではいろいろ不安もまじってもどかしさ感じさせてくれるんですよね。

車外に取りつけるには心許ないアタッチメント。アームが壊れたら? あるいは外れたら? 何万もするカメラがすっとんでいってしまう! いい解決策が見つからないでいたら、たまたまやってきたさつきがいいアイデアくれたりしてね、こうした知恵や知識を持ち寄って問題解決していくの、文殊の知恵的な面白さ、あるいは皆で解決する協力プレイ的な楽しさあって、実によかったです。

しかし、本当に車載カメラでの撮影まで漕ぎ着けましたね。ほんと、どんな世界を見せてくれるのか。また深夜に雨からの早朝集合、その意図とは!? きっとなにかアメージングなものが見られそう。本当、楽しみです。

『恋する小惑星』

地学オリンピックに取り組むナナチカちゃん。現地で仲良くなったユイがぐいぐい距離つめていくんだけど、この遠慮のないように見せて、細部にまで目を配り、そこからチカの意図を汲んでいくところなど、なかなかに有能さんではありませんか。

チカのブレスレット、カイヤナイトとタンザナイトからチカの自立したいと願う気持ちを読み取って、ナナにそっと教えてくれる。チカの思い詰めたような雰囲気、その理由に辿りつける? いや、これだけじゃ難しいか。けれど、チカが自分を変えたい、そのきっかけとして地学オリンピックに懸けている、そのことをはっきり意識させるには充分だったようですよ。

しかし、ナナ、いろいろ考えすぎでは? 自分がなにか邪魔をしていた? 思い出される桜先輩のメッセージに対するチカの反応に、あるいはユイの策略!? 考えすぎて筆記試験に身が入らないのはよろしくないなあ! 対しチカはというと、試験の答に姉を思い出させる要素があればそれを積極的に選ばないようにしている様子がうかがえて、ああ、この子の自立したいと思っているの、姉からなんですね。姉に頼ってしまう自分を変えたいんだ。

でも、試験中、姉との思い出に助けられることもあって、それがチカに抱かせた思いたるやいかなるものなのか。

チカも考えすぎのように思うんです。姉との関係、姉に助けられたり頼ったり、そうしたことに対する反発心。それは自分の力を発揮させ自立を志向させる思春期の頃にはどうしても抜きがたい思いではあるのでしょうが、時に助けられ、時に自分が助ける側になる、そうした関係もまた自然であると気づける日もくると思うのですね。

でもチカはまだその時ではないのでしょう。変わらぬ目標に向け努力しているナナもまた眩しくて、そんなチカの見出さんとするもの、まだはっきりと輪郭を持たぬ思いや夢の明らかとなるその日、その瞬間に思いをいたしながら、見守りたくなる。そんな子ですね、チカさん。

2022年6月29日水曜日

『まんがタイムオリジナル』2022年8月号

 『まんがタイムオリジナル』2022年8月号、一昨日の続きです。

『敷金礼金ヤンキー付き』

大家からの無茶振り、今回は銅像を作れだそうですよ。

とはいえなあ、銅像なんてそうそう簡単には作れないのでは? 原型作って型とって、銅を流し込んでとか相当な手間に相当な技術……、なんてこと思ってたら、なるほど銅像風でいいのか! ここからの分担? たえちゃんの情報収集を皮切りに、材料集めて骨組作って、そして粘土で肉付け、ってめちゃくちゃうまいな!

ここの住人、定期的に無茶振りされてるせいなのか、結構多方面にスキル形成されてることない? 知らんうちにいろいろ鍛えられてるっぽいんだよなあ。なかなか有効活用される機会もないみたいだけど、こうした大家の無茶振り時に爆発的な成果を発揮するんですよね。あと、悪ノリやりたい放題のイタズラする時にも!

大家の無茶振りをわりとスムーズに片づけていった今回。おかしい……、順調すぎる……、そう思ったら、まさかの七恵ご乱心! さすがにそこでそれはないだろう! と思うと同時に、いや、七恵ならやる! 後先考えないのが七恵だもんな、そんな信頼めいた感情もあって、いやしかしここからどうリカバリするの? からのアレ!

ああ、やらかした当人がちゃんと責任とらされるのね、からの七恵放免までの速度! というか、大家、気まぐれが過ぎる! で、これに死ぬ気でつきあうから、立体造形から絵画にいたるまで、スキルが形成されてしまうわけですね。やっぱ、人間を成長させるのは死ぬ気でやることだと実感させられます。

『通勤通学クエスト』

竹重父、ほんとあかん人だな! 菊池息子が父のクツはいてきたことを笑ったと思ったら、娘のカバン持ってきちゃってたって、いやいや、学生カバンじゃろ? 気づこうよ! からの、いやいや、困るなーって自分のこと!? 娘、めちゃめちゃ困ってるだろうに、そこには思いがいたらないんだ!

こりゃ竹重娘がちゃんとした大人に憧れる気持ちもわかろうもの。というか、この竹重父の天真爛漫が批判されながらもそれはそれで放置されてるところ、この会社の懐の深さ? いや、諦められてるの? いずれにしても大変なことだと思います。

会社では皆が手を焼く竹重父。そして竹重娘は、自分の窮状を理解してもらえず苦しんでいる! よっぽどだな、竹重父。この困りまくってるところはさすがに気の毒で、父をとられていつもなら対抗してきそうな菊池息子も、そうだよな、竹重父の行状、リアルで知ってるもんな、竹重娘に優しくしてくれたところ、なかなかにホッとさせてくれるラストでありました。うん、竹重娘、もっと優しくされるといい。

『オネェの恋のはじめかた』

教師陣がずらり顔見せですよ! 話題は桜子のテスト結果。あれまあ、5教科全て赤点の話ですね。他人事みたいに思っていたら、あなたのクラスの子です、現実つきつけられる若松先生がおかしい。あの一瞬の沈黙、空白の時間が本当に面白かったです。

さて、桜子を中心とした人間関係が改めて紐解かれていきますよ。サイバー方面に強い水面のやらかしにはじまり、そしてついに時宗も話題にのぼって、評して面倒見のいいオネェ。面倒見がいいのは、桜子に対してだけなのかな? それとも他の皆に対してもそうなのかな? とか思っていたらですね、時宗の恋にまで話題が及んでびっくりだ! でも、でも、惜しいな桑野先生、その恋心の向かう先、それが違ってる! 翔人か! そうか、翔人が思われ人と勘違いされましたか!

うん。時宗のオネェ要素、それがバイアスを与えてしまっちゃったようですね。

思わず発生した笹本先生と時宗のやり取り。教師が口出しすべき案件ではない、そうは思いながらも口にしてしまったからにはもう取り戻せない。なんとか、なんとか繕わねばと、いぶかしがる時宗を前にして苦心する笹本先生。その若干の焦りがにじむ横顔がセクシー。そして、誤解が解消されないままに、なんかきれいに決着してしまったこの対話。ほんと面白いな。というか、応援されちゃってるし、翔人。いやもう、この誤解、今後もなにかしら発展ないししていくんでしょうか。したら、きっと面白いやつです。

2022年6月28日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2022年8月号

 『まんがタイムきららキャラット』2022年8月号、発売されました。表紙は『RPG不動産』。RPG不動産の皆が、ちょっとゴージャスな格好で登場です。中央、豪華なソファに座った琴音、頭にティアラ? 手にする杖も見事な装飾! 魔法の杖なのかあるいは王笏なのか、重要アイテムの風格を見せています。琴音の周囲の不動産スタッフも、いつもとは違った衣装、ファーはおすまし? ちょっと違う雰囲気あるかと思ったら、ラキラやアリスはいつもどおりといった表情。こうしたところもまた魅力的です。

今月は新連載が1本、新規ゲストが2本です。

『ごきげんよう、一局いかが?』

名門女学校に入学したものの、まさかの病欠、入学直後のスタートダッシュに乗れなかった北大路冴には友達がいません。今日もひとり裏庭で昼食、そして麻雀に勤しんでいるのですが、知っちゃいけない知られちゃいけない、麻雀なんてこの学校に通うお嬢様たちにはきっと受け入れられないに決まっている。

そう思っていたというのに、同じクラスの神南千星に麻雀しているところを見られてしまった! 離脱しようとして失敗。質問責めにあいながら麻雀するハメに陥って、でも冴自身初心者だから捨牌間違えたり振り込んでしまったりと四苦八苦。でも、最後の最後に? 安手でようやくアガることができた。この時の、冴と千星の様子。当たり牌が出ますようにと祈ったり、そして振り込みに舞い上がったりと、この共に楽しむことで気持ちがひとつになっているの、大変よかったなと思ったのでした。

麻雀がつなぐ縁。これが広がって、いつかお嬢様たちとリアル卓を囲むこととなったりするのでしょうか? ということは、あと少なくともふたりは登場人物期待できますね。

『しーじーでしなじー』

美術を学びたかった表町深澄は受験に失敗。浪人という選択はせず、ネットで見た専門学校のCG学科を受けることに決めました。かくして春から専門学校生としてCGについて学びます。

さっそくできた友達? 観裏映。自由さ際立つ直感派少女とともに、慣れないデジタルに取り組んでいく深澄。今はまだなにを表現したいのか、どういうものを作りたいのか、その方向性も定まっていないようだけれど、映とともにいろいろ学んだり経験しながら、進む先を見定めていくのだとしたら、そのプロセスをこそ楽しみにしたいと思いました。

若いうちは自分のしたいこともおぼろげだったりするものですが、そこからはっきりとした夢のかたちを見出していくのなら、それはきっと魅力的な旅になると思うのです。

『ふたばコミュニケーション』

人見知りが過ぎる女の子、美波鈴花。案の定学校では友達ができなくて、頑張ってはいるんだけどどうにも実効性がないのは気の毒だなあ。自信がない? 覇気がない? あるいはどこかに不安や怖れがあるのかもですね。

そんな子が親戚の子供、花宮ふたばからいろいろ学びます。子供は苦手というんだけど、高校生の鈴花より、小学2年生のふたばの方がずっとしっかりしてる!? まずは自己紹介から、そして続いて一緒に遊ぶ時の心構えみたいなものも教えてもらってね、いや、自ら気づいたというべきでしょうか。こうした鈴花の姿勢、立派ですよね。

ふたばがぐいぐい鈴花のことリードしてみせるのだけど、決して先生みたいな振る舞いまではいかない。ふたばも鈴花も互いに相手のこと気づかって、自分がうまくできなかったのかなと反省して、その一緒に知って気づいて育っていくのは悪くなかった。ああ、おそらく鈴花は小さい頃にこうした経験を重ねることができずにいたのかもな。だからこそ、今こうしてふたばを相手に誰かと友達になるためのステップをひとつひとつ登っていくこと、それが大切な学びの機会となっていると感じました。

2022年6月27日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2022年8月号

 『まんがタイムオリジナル』2022年8月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。テーマは、もはや夏、ならばカレー! といった具合で、カレー一色でありますよ。山下さんは、大きなナンを手にして本格的なカレー。『小森さんは断れない!』しゅりは、サリー姿で大きなカレーライスを運んできてくれるところです。ウェイトレスというと『ミッドナイトレストラン7to7』織作も、本業ですよね!? ライスとソースポットを運んできてくれています。そして『らいか・デイズ』らいかは、カレーパン食べてしあわせそう。この表情、なんともいえないよさありますね。

今月は新規ゲストが1本です。

『貧乏神はポイ活中』

ポイ活? ということは、ポイントを集めてるってことですか。運の悪さに見舞われ続ける主人公、井上のもとにやってきた貧乏神。徳を溜めれば福の神になれる、というので業にまとわりつかれる井上の願いを叶えるべく、わざわざ出向いてきてくれた。というけど、井上の願いって、浮気されて罪なすりつけられて結果別れることになった相手への恨みを晴らしたい、ですよ?

ともあれ、婚約者と別れてからは不運続き。あまりのことに、貧乏神から見ても不自然、なにか悪いものに憑かれているのでは? といわれる始末。その不幸の源がなにかまでは明かされなかったものの、押し掛け押し売り貧乏神に、心底人の世を呪っている井上と、どう見ても双方ともに自分本位。決して円満とはいえないふたりの関係が、これからどうなるのか。そもそも継続するのか、そうした不穏なスタート。序盤はなかなかに足取りも重くなりそうです。

『となりのフィギュア原型師』

めっちゃいい話……。

次のおこめ代表の対戦相手は、バーチャル原型師のえにぐまちゃん。人前に正体を明かさない、メーカー担当者ですら実在の確認ができてないとかゆうてますけど、大丈夫なんか!? モデラーの世界ではわりとこれで普通なんか!?

この原型師対決イベントの開始時、紹介されたえにぐまちゃんを見て、なるほど、中身はおっさんだな! あの黒子が中身だな! いや、だって、そう思うじゃないですか! みんなもそうでしょう? 絶対そう思いましたよね?

それが全然違っていて、しかもこれ、すごくいい話では? えにぐまちゃんの中身は、早蕨にお、部屋から出られなくなった女の子。そんな妹のために、3Dモデリングという可能性を与え、原型師としてのキャリアをスタートさせるきっかけを作った兄。なんだよ、黒子、めちゃくちゃいいヤツじゃん……。自分のプライベートもなげうって、妹のために奔走してるんだ。そしてまた妹は、そんな兄への感謝を抱き、期待に応えるべく原型制作に情熱を燃やす。

この兄妹の関係が終始素晴しかった。僅差でおこめに及ばなかったえにぐまちゃん。しかしその負けを受けてなお妹を励ます兄、ネガティブになりがちな妹を鼓舞すべく、あえてポジティブに徹するの兄の愛よ! そしてこの負けが、部屋から出ることのできなくなっていた妹に、外へ出る勇気を与えたという流れ。もう泣く。よほど悔しかったのだろう。そして同時に、自分を上回ったおこめの原型、その出来、技術に対する興味、ひいては向上心が背を押したのだろう。

原型展示会場でのあの情景もまた素晴しかった。今回、解説役のモブだといわれてた半藤が、ここにきていい仕事をしましたね。えにぐまちゃんの原型に惜しみなく賞賛をおくる半藤。その言葉に、驚きと感動と満足と自信を得るにお。この知らずかわされたやりとり、ここにも救いがあって、本当にこのエピソードは素晴しかった。うつむきうずくまっていたにおに、ふたたび広い世界を取り戻させるきっかけとなったこのイベント。最高だったと思います。

『おしかけツインテール』

花梨のプチ家出、その余波、学校編でありますよ。一日ぶりに登校した花梨。たった一日の欠席、母が病欠の連絡をしてくれていたおかげで特に波風たつこともなかったのだけど、それでも友人たちの話題についていけない。この感覚を俊郎、理解して思いやっているのが印象的。俊郎にもこうした経験があるのでしょうか。そしてこの感覚を俯瞰的にとらえている様子など、この人もまた立派な大人、しっかりした保護者なんだと思わせてくれたのでした。

今回の重大トピックは由利でしょうか。テストで92点! 花梨と同点! やればできる! まさしく、女子一日会わざれば刮目して見よ! ですよ。

人も状況も刻々と変化していくこと。自分がいなくても、なにごともなくまわっていくこと。そうした事実が花梨に突きつける思い。でもその寂しさをごまかして飲み込んでしまうのではなく、素直に口にできた花梨、わがままだっていってますけど、これ、花梨の成長でもあるのだと思います。自分のわだかまりをしっかり理解して、受けとめて、きちんと整理したうえで処理できている。そしてこの花梨の寂しさを受けとめてくれる友達の存在それもまた素晴しい。

ええ、変化するものしないもの、そうしたもの感じさせてくれた今回。そして由利×花梨の可能性も。彼女たちのこうしていられる関係は、学生の間だけなのかも知れないけれど、きっとなにかしら残るものはあるのではないか。そんな希望の灯ったエピソードだったと感じたのでした。

『カントリー少女は都会をめざす!?』

八重ちゃん、カントリー少女なのに虫あかんのん!? きれいな星空を見ながら優雅に読書をしましょう。はいいんだけど、窓開け放ったらめっちゃ虫はいってこない? ともあれ、目下の問題は虫の声。秋でもないのにギーギーとうるさい。あまりのさわがしさに、八重ちゃん打って出るんですが、いや、それは多勢に無勢よ? たとえどう抗おうと、大量に隠れ潜んでいる虫を黙らせるなんて無理な話よ。

面白かったのはここからですよ。千秋にせがまれて、鳴いてる虫のこと調べることになるんですね。でも八重ちゃん、しぶしぶ。そうか虫を見たくないんだね。まあ虫が嫌いな人にとっては当然ですよね。鳴き声の特徴から、コガタコオロギ? そこまで辿り着くんですけど、そこから先に進めない! と思ったら、千秋がポチー! もうほんと、八重にとっては災難そのものだけど、ほんとおかしかった。

しかし八重ちゃん、田舎暮らしなのに虫が駄目って、いろいろキツいですよね。いっぱいいるでしょ? 都会じゃ見かけないようなデカいのもいそうじゃん。ええ、八重の田舎暮らし、結構大変そう。都会への憧れに、こうした要素も少なからず関与してそうな気がしましたよ。

2022年6月26日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2022年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2022年8月号、昨日の続きです。

『追風のジン』

扉絵が素晴しいので、パネルかポスターにして売るといいと思います。

さて、灰尊商隊と悪い忍者とのつながりを暴いたココロと村長。まさかこんな秘密を知られて無事にすむとは思われない。このピンチ、いかにして切り抜けるのか!? と思ったら、普通に悪漢投げとばして、さらには手裏剣に仕込まれた毒にも抵抗してみせて、そのまま逃走。って、すごいのね、ココロさん。伝説的忍者だった叢雲グレン、その娘であるゆえなのか!? 忍者の超人的能力をココロも受け継いでいたりするのん!?

わからんのだけど、この活躍。思いもしない安心感溢れて、こいつは実にいいですよ。

対しジンはというと、侍マサムネとの対決がなお続いている。ココロのもとに駆けつけたいジンと、なにがなんでも忍者を捕縛したいマサムネ。その対立、解決にいたる道筋はいまだ見えず、さらにマサムネの持つ忍具への対抗策に気づいたジンを、マサムネ本気で迎え撃つ!? これ、忍具に頼らなかったらもっと強かったりするのでは!?

ジンもマサムネも双方退くことはできない状況。いかにこれを収めようというのか。ココロが、あるいは村長や村人がその役割を担うのか。いずれにしても一筋縄ではいかなそう、剣呑そのものな事態です。

『最果てのともだち』

バックグラウンドがわからなかったキヨ。その背景がついに語られましたよ。かつて病院にて寝た切りだった少女、優月綺夜。目覚めることもなく、ただただベッドに横たわっているこの子は、親もわからぬ捨て子で、命を失うすんでのところで生き延びたものの意識はそれからずっと眠ったまま。目覚めぬ綺夜の世話をする医療スタッフ。そのかたわらには、生きながらも体を抜け出したキヨの意識がいるというのだけれども、誰かに気づいてもらえることはついぞなく、寂しさと自分の望んでも得られないものへの渇望を抱いたままにその命を落としてしまった。

生霊だった頃のキヨには夢があった。それがこの子にある種の健全さを保たせていたのだと思う。いずれ体が死ぬ日がくれば、霊の自分も自由となって、次の生に望みを託すことができる。欲しかった普通の暮らし。家族、繋ぐ手と手。そして学校への憧れ。

ところが体が死してなおこの世に残り続ける自身を知り、望みの絶たれたことを自覚することとなった。その絶望がキヨを変えてしまったというのですね。

今回語られたこと、ここにこそキヨの救われる道があるのでしょう。また学校に居場所のなかったアサヒに対し、なぜキヨがあんなに親切だったのか、その答も明らかになって、ええ、この子はアサヒがあの校舎にきてくれていた間は、ずっと望んでいた学校生活、その夢を叶えることができたのですね。

それだけに夢の終わってしまったこと。再び望みの絶たれ、絶望に落ち込んだこと。それがキヨにとってどれほどに大きな出来事だったかがうかがえて、それゆえに怖い。そもそも果たして、キヨの望んだシアワセに限りなどあったのか、満たされるようなものだったのか。そのあたりのまだわからないところにも、怖ろしさが残り、そしてそれが怖ろしければそれだけに、キヨの不憫であることも際立つように思います。

『先輩、ちょっといいですか?』

先日の壁ドン以来、雫の様子がちょっと変? 心ここにあらずといった様子。さらには先輩との接触を避ける傾向にある?

いやね、普通に先輩のこと気になっちゃってるんだよね! って話なんですけど、先輩側からしたら、変な壁ドンしたせいで気持ち悪がられて距離置かれちゃってるとしか思えなくなってて、この気持ちの伝わらなさよ! というか、この先輩の気持ちもわかるよね。俺はモテるんだー! 女子にモテるんだー! みたいな自信でもない限り、よそよそしい態度とられた日には、あ、避けられてる! すみません、きもちわるかったですよね!? と思ったりするのもしかたがない。ええ、先輩のこの心情、わかるという人、きっと多いのではないでしょうか。

とはいえ、皆でいった回転寿司店で、雫が自分の隣りの席を先輩に勧めていたでしょう。こういうところ意識すると、雫の振る舞いの変化、そのどこかぎこちなくなった理由にも気づけそうに思うんですよね。というか、一緒にいってる女子ふたり、わかってるなら助言してさしあげて!

実際こういうこと、男子は、というか当事者本人はといった方がいいのかな? 自信もって、自分のこと好かれてるんだな! とは思えないところあるでしょう。そうした気持ちの揺らぎ、不安や戸惑い、共感できるところあって面白かったです。でもって先輩の安心できない日々はまだもうちょっと続きそうな感じですかね?

2022年6月25日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2022年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2022年8月号、昨日の続きです。

『アネモネは熱を帯びる』

凪紗と茉白、ふたりがつきあってることを宇田に話すことになりました。偶然見られてしまったことをきっかけとして、けれどできれば宇田には話したいと思っていた。そうした茉白の気持ちが切実で、秘密にしたくない思いとか、でもどこか怖いと思ってしまうところとか、そうした気持ちの複雑にいりまじる様、ああ葛藤があったんですね。

でも、こうして知ってもらえて、宇田にも受け入れてもらえて、理解者が増えましたね。この、わかってもらえたということ、どれほどに心強いことだろう。そしてこの3人の関係も、またより深まっていきそうに感じます。

さて、まだ好きということがよくわらないという宇田だけど、その胸中にあるイメージ。無自覚な恋。ああ、凪紗と茉白から宇田にバトンが渡ったのでしょうか。よりその親密さを深めていく凪紗と茉白に、ほのかな恋心を育てていく宇田。多彩な恋の色づきが華やいでカラフルです。

『ちょっといっぱい!』

もみじ、すずめ亭の復興待ったなしの状況に追い込まれていませんか!?

もみじへの協力を申し出た凪。今はまだ、すずめ亭復興を具体的に考えられないもみじにとっては、その言葉は励ましのそれでしかないのか。こうしているうちに、すずめ亭売却の話も進んでいってしまったりしないのか。

そう思っていたところに、この展開! 久しぶりのこはる屋、酔っぱらってクダを巻いている花園。もう困った酔っ払いだなあ! 仕事で結果が出せない! 落ち込んでたかと思ったら、自分へのお土産がないとかもみじへの言い掛かりからのオギャー!? ダメさが進化してる! もう結構な迷惑客な気もするけど、なんだろう、なぜか受け入れられてる不思議客だよ、これ!

でも、花園からの情報がこの雰囲気を一変させた。店長が嬉しかったといったもみじの送ったすずめ亭の写真。それをひととおり見た花園が、俵屋グループが出店交渉をしている場所だと話してくれて、つまりこのままだとすずめ亭は雷神亭になってしまう。

この急展開。さながらもみじに決断を迫るかのよう。このまますずめ亭がなくなることを受け入れるのか、あるいは大切な場所を守るべく動くのか。もう待ったなしの状況にもみじも余裕を失いつつあり、その様子、心配でなりません。

2022年6月24日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2022年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2022年8月号、発売されました。表紙は『スローループ』。湖畔でひよりとふたり、甘味を嗜む恋先生。その穏やかで落ち着いた様子が素晴しい。着ている衣装はふたり揃いで、胸元には大きなリボン。これは制服? と思いきや、この子たちの学校ってネクタイよね? いつもとは違う雰囲気、恋に口もとについたクリームを指摘されて、ちょっと照れているひよりがまた可愛い。小さなテーブルを挟んで向かいあうその姿、ちょっと詰まった距離感がふたりの関係性感じさせてくれて素晴しいものあります。

今月は新規ゲストが1本です。

『サボテンのこころ』

弱っていたサボテンの鉢植えを、いろいろ調べて手をかけて育ててきたら、ある夜流星群の恩恵か、人の姿を得て出迎えてくれたというのです。しかし主人公宮村ふうかは、その子のこと、サボテンだとは気づいていない。いや、まあ、わからんよね。なので、迷子なのかどこからきたのか、いろいろ心配事をかかえながらも仕事に出てしまい、もう気もそぞろ! でも仕事は山積み、帰るに帰れず、そんな中、自宅ではひとり取り残されたサボテンの子が寂しさから屋外に出てしまって迷子に!

ふうかにお礼をいいたいがために人の姿となったサボテンと、そのお礼にほだされるふうかと。そのふたりの交流の様子こそを描きたかった、そうした気持ちがしっかり伝わってきました。ふうかがこの子のことサボテンとわかったの、そのくだり、どこでサボテンの子からふうかに説明されたかがわからなかったので、ちょっとばかり混乱をきたしたのですが、ふたり打ち解けて帰るその様子、いや会社からの電話で慌ただしい終わりになっちゃったんですけど、でもサボテンの子と連れ立って歩くその様子、とてもよかったと思います。

『スローループ』

箱根に家族旅行。温泉地を楽しむ組と、そして断然釣りにいそしむ組と、二手にわかれることになる、その流れや今や自然で当たり前! って感じになっていますよね。

ロープウェイから見下ろす湖。けれどここでまさかの吉永父失言! 恋にとっても釣具屋パーミットは大切な店であるのに、父は自分の釣り優先で、まわりのことが見えておらず、自分が釣りにいけなくなったら店もおしまい、畳んじゃうなんていっちゃったもんだから、恋が怒っちゃった。

これ、恋にしたら複雑な心境ですよね。父の趣味ゆえに成立している店。けれどその父にとっては、店は自分の趣味ほどに大切ではない!? これ、店をないがしろにされている、ひいては自分のこともないがしろにされている、そんな気持ちになったのかもなあ。これまでも父のこと、結構厳しくコメントしてきた恋ですけど、ここまで気分害したところ見るのははじめてのように思います。

今回の旅では、ひよりの母を思う感情がぽつりと語られたり、恋の店への気持ちが感じられたりと、こうした心情の動き、丁寧に描かれていること実にこの漫画のよさ感じさせるものあってとてもよかったです。そして実際釣りには同行しなかった恋。これはここで父と娘の関係性、そこに切り込む、そんな話になっていくのでしょうか。しかし吉永父、娘のこと大好きなのに、それをあんなかたちでしか表出できないの、なんだかんだと子供っぽい。こうしたピュアさ? 娘からしたらやってらんなかったりするんだろうなあ! でもこれで反省して大人になろうだなんてことにもならなさそうな気がする。どうしたところに着地点が見出されるのか。まさしく見どころです。

『球詠』

ストライクゾーンぎりぎりの球をカットすらせずずっと見送り続けてきた新越谷。その作戦の意図するところはなんなのか。はたしてこの作戦が、相手校ピッチャーになにかしらの揺さぶりをかけうる効果を持つのだろうか。

ずっと気になっていた答がついに示されました。なんとまあ! これ、美学園川にではなく、いうなれば環境、球審に対する働きかけであったというんですか! ストライクゾーンぎりぎりといえど、実際にはゾーン外、ボール球ともとれる、そんなクサい球だった。それを見送り続けることで球審を揺さぶり、ストライクではなくボールととらせる。その作戦、視野の広さといえばいいのか、この発想には驚かされるばかりで、そして四球で歩かせることを避けたい園川は、ついにストライクゾーン内に変化球を投げるにいたった。

攻勢に転じるための準備が完了した新越谷。さらに加えて、ヨミを打ち取った諸積を打者に迎えてなお厳しく攻めていくその投球のかけひき! 球審への働きかけが完了した今、ヨミの大きく曲がる変化球も解禁されて、そして粘りながらも相手の意表を突くストレートでの決着。本当に熱く、しびれる展開。もう本当に素晴しかったです。

そして次回こそは新越谷の面目躍如? いよいよ反撃の始まろうというクライマックス予感させる引き。いやもうこいつはシビれまくりでした。

2022年6月23日木曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2022年6月22日水曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2022年6月21日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年8月号、昨日の続きです。

『妖こそ怪異戸籍課へ』

人虎であることを隠し、人の世界で暮らしてきた帝華。しかし、その秘密が山ン本によってあばかれてしまった。人虎の能力を目の当たりにして、恐怖にかられた帝華の友人たち。その様子にショックを受け、その場から逃げ出してしまった帝華。

帝華がいなくなってしまうかも知れない! でも、皆が自分たちにできることを考え、動き出す。そのくだり、もう半ば人の社会で暮らすことを諦めていた帝華を押しとどめるべく、情報を集め、それを伝え、帝華のもとに人の友人たちを導いていくくだりは、人の社会、妖怪の社会、そのふたつが二分されるのではなく、互いにその力をひとつの目的のために集めていく。そこに両者の共存というテーマもまたよく表されていたと思ったのでした。

山ン本のもとで働く潤も、なにが帝華にとって大切なのか、それを一番に考えていてくれた。自分の身を危険にさらすことになるかも知れないというのに、それでも帝華を優先した。そうした情の深さにも強く打たれました。

山ン本の思惑こそあれ、人と妖怪のともにある世界の道筋。それは明るいのではないか、そう思わせてくれるエピソードでした。

『ハコイリクリエイト』

函入ハイルが自分の名刺を作ります。

社会人の必須アイテム、挨拶時の必需品というんですが、ハイルは作ってなかったから誰かと会っても名刺交換できずにいた。というので凛々にアドバイスしてもらいながら名刺を作っていきます。基本はもうできているので、自分の名前を入れるだけ。というんですが、ただ文字を流し込んで終了ってことはなく、ちゃんと調整していくんですね。

カーニング、文字ヅメってやつですね。ハイルの名前、イとルの間だけ広く見えてしまうのを、文字間をツメていくことで均等に見えるよう調整する。この説明に結構な分量とってくれてるんですが、これ、わかりやすいな。

この漫画、こうやってデザインに関するいろんなことを紹介していくことになるんでしょうか。あんまり、漫画で学ぶデザイン! みたいになってもどうかと思うけど、そもそもが自分がこういうの大好きなので、いやもうすごく刺さりそうな予感がします。いやはや、学習まんがで育ったものでありまして……。

少しずつデザインについて学んでいくハイル。そして凛々や環奈との仲も深めていく。今回は凛々と名前で呼びあう関係になりましたね! こうした仕事上の成長と人間関係の深化、それを見せてくれそうなのもまた楽しみにさせてくれました。

『桔香ちゃんは悪役令嬢になりたい!』

手芸クラブの美咲ちゃん。桔香のシモベにカウントされてるんですが、できれば抜けたい。そう思いながらもきっぱりいいきれないこの子の損な性格。やんわりと拒否するんだけど、桔香にはまるで通じないというか、むしろシモベの特訓させられるとか、もうめっちゃ裏目!

うん、なんでもきっぱりいわんといかんよ?

しかし、シモベの特訓。なんともいわれん大変さあって、とりわけツナギがヤバい。かと思ったら、アオイちゃんも結構なもんだな。そんな中、イトちゃんひとりがマイペースというか、シモベ云々に真面目に取り組んでるわけじゃないの伝わってくるのおかしくて、もう完全に自分の読書タイム確保するのが目的じゃん。でもそんなイトちゃんが好きです。

桔香悲願の悪役令嬢クラブの設立。その申請書を処分してしまえばクラブに入れられるの、回避できるのでは!? そう考えてからの美咲の葛藤? 悪魔の美咲より天使の美咲の方が悪質なの、典型的なコメディパターンだけど面白いよなあ。完全犯罪をそそのかしとる。でも、そんな美咲も桔香が不出来ながらも頑張って作ってくれた折り紙細工、これ見せられては絆されないではおられんかったんやね。

たしかにデキは悪い。でも美咲の好きなものがなにか考えて、喜ばせようと思っていてくれていることは伝わってきたんですね。こうした誰かを思う気持ちの通じること、ちゃんと気づけること、それが本当に素敵なエピソードだったと思いました。

それだけにあの落ち! あらあら、ほんと、あっちもこっちもなかなか思うようにはいかんものです。

2022年6月20日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年8月号、昨日の続きです。

『白魔導士はゾンビの夢を見るか?』

今回はちょっと箸休め的な回ですね。自転車を手に入れたアヤ。自転車のうしろにリルーを乗せて大学へと向かうのですが、途中温泉を見つけてすごい勢いで吸い込まれていく。そうかアヤよ、そんなに温泉が好きになったのか。と思ったら、なんか違う思惑がありそうで……。

今回は、温泉でふたりがリフレッシュするとともに、アヤのバックグラウンド、母が目的地である大学に属していたということも語られて、そうでした、このゾンビパンデミック終結の鍵を握っていそうなこと、かつて回想でいわれていましたよね。そしてアヤ自身にもなにか謎が!? 腰にある三日月っぽいかたちをしたアザ。生まれつきというのですが、これ、なにか意味深! このゾンビパンデミックに対する決め手となりうる秘密があるのか、あるいはレサナで快楽を得る、その理由がここにあるのかどうなのか!?

わからん、わからんのだけど、今回のエピソード。ほのぼのとしたコミュニケーションと、そして世界の謎に迫る情報開示? でもって気になるのが、数日前までこの施設に暮らしていた子供が残した絵日記の記述。なぜこの家族はいなくなったのか。そしてこの子、マイちゃんが最後に書き残したかいじゅうとは……!?

次のイベント、事件を予感させる、そんな情報がおそろしい。ええ、ただ一息ついておしまい、って感じじゃないですよね、これ!

『ななどなどなど』

茶々さん、お姉ちゃんのこと大好きだ!

会いたいと熱烈ラブコールを送り続けてくる茶々。あまりの熱意に小町ちゃんったら顔を青くしていますが、まあまあ、そんなに嫌ってさしあげないで。かくして今回は、大晦日の帰省ですってよ、小町ちゃん! お姉様を迎える茶々の満面の笑顔がまぶしい!

いや、マジで、茶々、めちゃくちゃ可愛い子だと思います。

今回の気になったポイント。小町のそばにいる7D-Oななど、茶々が使役している8D-O坂東、このふたりの前身となるプロトタイプがいるっぽいことを茶々がいってるんですよ。これ、まさか今後登場してきたりしない? いや、なんかちょっと気になりましたもので。

そしてより高性能な8D-Oに嫉妬するななど。ちょっとヤンデレっぽい言動見せるようになってきましたね。そんだけ小町ちゃんのこと好きなんですね。いいですよ、ななどさん。

姉を迎えるために特別に用意した庶民的年越しルームにて、こたつにあたりながら歓談する姉妹。茶々が憑き物おちたように穏やかな表情見せるのが印象的でした。文化祭でのこと、よっぽど茶々には効果あったんだな。安らぎを得た茶々。そして小町も妹の気持ちを受けとめて、その時の会話、ばあやさんを気絶させるほどの威力だったというのですが、ええ、ええ、わかります、わかりますよ、ばあやさん。今回のふたりの仲良く会話をかわす様子見れば、私も内心穏やかではおられません。

しかし今回は、小町、茶々のふたりがすごく打ち解けて美しい。反面、坂東への対抗心を隠さないななど! ほんと、この彼女らの交流の様子、実に面白かった。いや、ななどと坂東、仲が悪いってわけでもないっぽいんですけどね。

『今日の授業は恋愛です!』

前回、さがりの妹あゆむに翻弄されたりっかたち。妹だから一安心、とはいかなくて、今後自分たちの知らないところでさがりを狙うライバルが出てこないとも限らない。その可能性に焦り、そして奮起しているというのですね。きたる合宿にて、さがりとの時間を確保し、さらに先へと進みたい。

この子たち、5人カップルという特異な関係で、さがりをめぐる4人は仲間でありながらもライバル。出し抜こうというわけでもないのでしょうけど、自分の恋の成就を切望し、前へ進みたいと焦れるその様子。でもそんな中、しらべひとりが冷めている。気もそぞろで、果たしてどうしたというのでしょうか。

さがりも知るところとなった、しらべの転科の意思。なぜなのか。その理由を確かめようとするも、しらべの真意、それを理解するにはまだ遠く、かつて自分に似ていたと思っていたさがりの変わりゆく様を見て、置いていかれたことを察し、その気持ちのギャップに苦しんでいた? あるいは、恋愛なんてくそくらえ、そう思うにいたる根本の原因、それがずっとしらべの心のしこりとなっていた?

しらべの悩みにこれまで気づけなかったことを悔やむさがりと、そんな彼女を煽りながらも元気づけてくれたひな。そして名雪もさがりの背を押してくれて、ああいろいろあったけれど、本気で関わり、ぶつかっていったさがりの頑張り、それが今の信頼の基盤になっているんだなあ。

こうして親身になってくれる人がいるということ。これはさがりの財産なのだと思いました。さがりが正面から向きあってくれることを知っているからこその名雪の言葉。いざという時にさがりが差し延べてくれる気持ち、その心強さを知ってくれている人が大丈夫と保証する、この安堵感たるやどれほどのものでありましょうか。しらべのもとへと向かったさがり、彼女のこれから直面すること、そしてその先にしらべのしあわせのあることを望むばかりです。

2022年6月19日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年8月号、昨日の続きです。

『リリカお嬢様に振り回される!』

お嬢様、永野に誘われてお祭りにゆかれたのですか。ずっと知らずにいたお祭り。初の縁日、初の屋台のお菓子。それがずいぶんとお気に召されたようで、いやその美味しさは雰囲気マジックってやつだよ、と思ったら、永野も同じようなこといってました。

永野が誘ったおかげで、お嬢様の視野、世界が広がっていくのはよかったなあ。とか思っていたら、ここで型抜きに出会ってしまって、これほんとに予想外。あれ、苦手なんですよ。途中で、いーっ! ってならない? でもお嬢様はならないんですね。コツコツと削り続けて、コマみたいな難しそうなの、もう少しでクリアってところまでいったの、いやほんと、思いもしないところに相性というか才能ってやつはあるもんなんですなあ。

しかし今回、永野、そのくしゃみはあかんのでは!? お嬢様のお怒り、今回はさすがに正当性を感じてしまいましたよ。

でも今回、本当によかった。リリカお嬢様が永野以外と交流する機会を持てたこと。見知らぬ大人に子供、大勢と一緒に型抜き取り組んで、生き生きと楽しめたこと。本当によかった。まあ、最後はちょっと永野に負けた気分になって、理不尽お怒りエンドになっちゃったわけですけど、こういう経験がお嬢様にとってプラスになっていくといいなあ。ほんとのほんと、お嬢様の成功体験になってくれるといいと思いました。

『ぬるめた』

思いがけない恋ばな!? 図書室で展開する、いつもとはちょっと違う面々でのコミュニケーション。さすがに人造人間とかいないから、話題も普通の範疇に収まるんですけど、しかしさきなのことが好きなれお、この子の心情その動きが面白いのなんのって。

さきなへの憧れ、これは以前にも語られてましたよね。で、こうして直に対話してみると、思っていたより汚い言葉使う! 理想像にヒビが入ってるじゃん! ショックやったんやね。さらに知らされるさきなとかがりの関係、幼なじみということに嫉妬してみたり、でもって気になるちあきとの関係に興味かきたてられたりと、ほんと忙しいの。かがりが幼なじみということに嫉妬してたのが、ちあきも幼なじみというのにはちょっと安心してるっぽいところとかね、前提変われば同じ関係性でも違ったように感じられるってやつみたい。

ほんと、れおの右往左往する感情、それがおかし楽しい回でした。

でも、さきなとちあきの関係、ただの幼なじみ、姉妹っぽいなにかっていうには距離感のおかしさありそうな気もするんですが、いや、本人としては本当にそんな感じ、姉妹っぽいけど姉妹じゃないみたいな淡い関係性に落ち着いているのかも知れませんね。

『瑠東さんには敵いません!』

瑠東に髪いじられてる和村ちゃん。文美を待ってるから瑠東の遊びを耐えねばならないのか。瑠東は瑠東で高永先輩を待ってる。このふたりして待ってる相手がいるという状況。で、その待たせている人がちょっとおかしな行動しちゃうから、いつまで待ってもこの待ち状態が解消しないっていうんですね。

というか、文美ですよ、文美。瑠東が絡むと、ほんとおかしくなるな。瑠東を訪ねてきた高永から見ても変な人なのか。高永が瑠東を訪ねてきたと知ると、おかしさはさらに加速して、その不思議テンションでもって勝手にファン認定するわ、ドラマチック認定するわと、もう大変。マイペースな高永がまるで文美のペースに抗えない。このあまりの取りあわせ! ちょっと気の毒というか、ああ、ついには逃げ出したよ! もう、この状況、見るだにおかしかった。高永先輩、ちょっと文美のこと避けてるし、というか、極力やり取り発生しないようにしてるよね!

基本、人の話を聞かない文美。その破壊力。それにすっかりアテられた高永。心配してくれた和村のこと、まさしく望んでいた救いだった!? ひしっと抱きしめて、和村のファンです! この思いもしない展開、まさかの感情の発露に驚かされたと思ったら、それ見て顔色失っている瑠東よ! ほんと、文美の行動があっちにもこっちにも波及して、気持ちを揺さ振りまくってるの、どんな影響力なのか。本当、面白かったです。

2022年6月18日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年8月号、昨日の続きです。

『こみっくがーるず』

かおすちゃんが卒業を迎えます。終わりゆく学園生活にそれぞれに思いを馳せる少女たち。また別れの情景に、彼女らがこの学校で過ごしたきた時間、築きあげてきた関係などが見てとれて、ああ、感慨深いですね。

そしてかおすちゃんはというと、ひとりぽつんと立ちつくしていて、孤独? 寂しさ? と思ったら、むしろ爛々と目を輝かせて女子高生の実際を心に刻んでいたというの、いや、もう、君、なんかすごいな

でもね、ここからのいろいろ、寮の漫画家仲間と一緒に写真を撮ったのをきっかけとして、これまで関わりを持った人たちとの縁を確認する流れになるところとか、素晴しかった。そしてかおすの漏らす不安な気持ち。ちょっと発言は不穏だったりするけれど、皆も不安があったり、あるいは奮起する思いがあったりと、様々な気持ちを交換していくことで安心を得たり、相手のらしさ確認したり。改めてこうした会話のなされるきっかけとしての卒業の情景に、時間の過ぎゆくこと、変わりゆくもの、変わらぬもの。彼女らのこれからもまた、しみじみと思いをいたし、慈しむような思いにかられたのです。

『お姉様のVな事情』

ミユキとカンナの関係、えらい進展したというか、いやむしろなんか微妙にこじれたというか? 以前からミユキの行動を不審に思っていたカンナ。けど、それで見出された結論が貧乏なのでは? というの。いや、メイドにもゆわれてますけど、そういうとこですお嬢様。仮に貧乏でも憐れむ必要はないし、私の軍門に云々とか、そうやって囲い込もうとなさるのもいかがなものでしょう!?

でも、パパ活の可能性を示唆された途端、感情昂らせちゃうんだ。絶対、許さない。そうか、自分のライバルがそうしたことでお金を得ているの、許せないのか。ミユキのこと、認めてるんだね、カンナさん。いや、それはわかってたんだけど、それにしても結構屈折してんだよなあ。ミユキにしてもそう、カンナにしてもそう。でも、ふたりのそれぞれに方向性の違う屈折した感情、それが今回にしてついに交差したというんですか!?

口論の果てに、神酒シズクへの思いを爆発させたカンナ。まさかその思いをぶつけた相手、ミユキがシズク本人だなんて思ってもいないカンナの感情と、生の思いをそのままに浴びることとなったミユキ、その胸中。知らなかったこと、思いがけなかったことを、今ここにリアルなものとして受けとめて、これでなにか変わろうというのか。

ほんと、すごいターニングポイントだと思う。危ういお嬢ふたり。この出来事がふたりの関係を変えることとなるのか。そしてミユキ、カンナ、それぞれのこれからに影響するのか。刮目ですね、これ。

『マグロちゃんは食べられたい』

みさきとなぎさの関係、掘り下げられていくのかな? このところまぐろとの時間が増えているみさきを見てヤキモチとか焼かないのか? そう問われて、自分がみさきの一番の理解者だからなんとも思わない、即返答するなぎさが強い! しかも強がりなんかじゃなく、本当にそう思っているっぽくて、まぐろと話しているみさきを見ても、自分以外の友達がやっとできたと感動する始末。

あんたはお母ちゃんか! いや、でもここからのなぎさの様子を見ていくと、みさきとともに育んできたもの、その歴史のようなもの確かに感じられて、みさきが自分のことどう思っているか、またみさきが自分に与えた影響などなど。たとえみさきがまぐろと仲良くしていても、自分への気持ちが変わったり、また関係が揺らいだりしないという確信あるいは信頼があるんだな。切っても切れない縁ってものがふたりにはあるんだって伝わってくるものあったんですね。

だから、みさきが変わっても不安になったりなんてしない。きっと変わらないものがあるとわかっているから。そしてそれは自分の内にあるみさきへの気持ちへの信頼でもあるんだなと思わせてくれた今回。静かに満ちる、そんな思いの暖かに沁みわたる良エピソードだったと思います。

2022年6月17日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年8月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年8月号、発売されました。表紙は『コンビニ夜勤のあくまちゃん』。夜の街を背に、暗躍する悪魔の姿! と思ったら、違うな、これ、ただのコンビニ夜勤だ! 左に揚げ物、右にはバーコードリーダー。凛々しい表情、毅然とレジ打ちに臨むその姿。ああ、それはさながら夜を支配する月の女王のようではありませんか! いや、そうか? うん、ちょっといいすぎたかも。でもこの子、巻頭カラーの扉にて見せるその表情、めっちゃくちゃいい笑顔やん! 凛々しいアルール、ほがらかなアルール。ふたつの側面、一度に見られる、そんな8月号です。

今月は新規ゲストが1本です。

『しまいゆ』

日々ゲームに打ち込む初鳥遊。好きなゲームは、バトルロイヤル系のFPSみたいですね。1位とってるの、結構な腕なのでは!? で、この子、ゲームを終えるとお風呂に入ってリフレッシュ。えらい! 風呂に入るのめんどくさがって不潔にしている人もいるというのに、こうしてちゃんと身を清めるの、素晴しいですよ。

でも今日はちょっと状況が違っていて、ああー、シャワーの故障で業者さんが入ってるのね。なので今日は風呂はパスするか、と思ったら、妹さん激怒り! ああ、昨日も一昨日もパスしてたのですか。ああ、遊さん、思ったより駄目な子でした。

で、妹のるなに連れられて近所の銭湯にいくんですね。公衆浴場は慣れないとちょっと恥ずかしい。でもって、手持ち無沙汰な遊。最近一緒に妹と風呂に入れてないのはなんでだっけ? などなど、いろいろ思い出してみたりして、偽りの記憶が出てきたりして、ここでの妹とのやりとり、かすかな寂しさにじませるところ、悪くなかったと思います。

るなとの入浴、遊には楽しかったようで、このところ生活のリズムがあわなくて一緒にいる時間も少なくなってたふたりの絆もふたたび結びつけられた模様。すっきりとして和らいだ遊の表情。そして姉の言葉に喜び感じているるな。ええ、ふたりの帰り道、とてもいい情景だったと思います。

好きだったシーン、発進シーケンスについて触れる余地がありませんでした。

『コンビニ夜勤のあくまちゃん』

会社の懇親会に誘われたアル。夜勤明けで懇親会とかめんどくさい、そういってたのに、ホテルバイキングつきと聞いちゃあ黙っていられない。さっそくのおでましでありますが、あれー、懇親会の会費、給料天引きなの!? なんじゃそりゃあ、会社の懇親会なら会社が持つもんじゃないのかあ。世知辛い時代になりました。好景気に沸いた30年前なら絶対会社持ちだったよ、こんなん!

食べるもの食べたらさっさとずらかろう。そんなこといってるアルールのこと、なんとか引き止めようとする店長。あれ? なんかアルールを残らせる必要あるのかな? と思っていたら、ああー、店長、そうといわずうまくアルールを誘導して、この場にいなければならない人をちゃんと呼び込んでいたんだ。いやあ、有能!

ええ、今日の懇親会、主役のひとりがアルールだったんですね。優良クルーとして表彰されるアルール。あまりのことに本人も驚いていますが、読み上げられるお客様の声。さらには他店クルーの横暴からホテルスタッフを守った、その振る舞いもまた賞賛されて、ああ、アルールいいやつ! 愛されるには愛されるだけの理由がある。愛されアルールの面目躍如たるエピソード。そこで見せた笑顔も素晴しいものでありました。

2022年6月16日木曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2022年6月15日水曜日

バベルの塔

 今日取り上げるのは危険なゲーム。『スターラスター』をがっつり遊ぶつもりでいたというのに、ふと試しにと遊んでみた『バベルの塔』、これがまあヤバいのなんのって。シンプルなパズルゲーム。鉤括弧状のブロックを積み上げて出口への道を作っていくアクションパズルゲーム。子供の頃、一度だけ実機で遊んだことがあったのだけど、友達と一緒に遊ぼうという時に一人プレイのパズルゲームはまあ選択されませんよね。なので、ちょこっと動いてる画面を見ただけ、ちょっと触って、ルールいまいちよくわからんまま終わった、そんな記憶があります。

まあ、ルールがわからんのは説明書がなかったからやな! いやほんと、昔ってそんなのばっかよ? だって友達ん家にゲーム持ってく時にパッケージやら説明書やら一通りセットにして持っていくってこと、まずありませんからね? カートリッジ剥き出しで持ち運ぶのが普通。そんなだから、自宅に置かれてるゲームソフトも説明書とカートリッジはバラバラで、たいてい説明書は行方不明。そもそも箱は処分されててないみたいなのも当たり前でした。

そんなわけで、自分のソフトでもないかぎり説明書は見たくても見られない。今のようにリソースが潤沢な時代でもありませんから、チュートリアルどころか操作説明がないのも普通。わからんまま遊んで、わからんまま慣れていく、そんな時代だったんですね。

バベルの塔はルールはそんなに難しくありません。鉤括弧状のブロックは、段になってる方は登れる、壁になってる方は登れない。ブロックはひとつなら持ち上げて運べる。段側と壁側は角で繋がるので、長い階段を作ることも可能。これを基本として、持ち上げて置く、飛び降りてブロックを連結させる、繋がってるブロックを引き抜いて落とす、などなど、様々に派生するテクニックを活用してステージをクリアしていくんですね。

ステージクリアは完全に理詰めです。ブロックを持ち上げられる回数はステージごとに決まっていて、回復アイテムが出ることもあるけど、基本設定数以下でクリアできるようになってなってるはず。効率よくブロックを動かしてとにかくルートを作り出すのですが、最小手でスパッとクリアできると、これがもう気持ちいい。それこそなかなかクリアできなくて、考えて考えて、いろいろ試して、ようやく突破できた時の嬉しさといったら!

で、次の面はどんな感じなのかなー、ってちらっとでも見ちゃうと、もうクリア方法考えるので頭の中がいっぱいになってしまう。気づいたらものすごい時間がたってしまっていて、ヤベえ! やめるにやめられないよこのゲーム! きりのいいところまで、と思っても、そもそもこのゲームにきりのいいところなんてあるのかい!?

かくして、5ステージクリアしたらやめようとか、強い意思でもって決めておかないといけない。というか、5ステージ目標にしても、3ステージ目でめちゃくちゃてこずって、そこだけで数十分、あるいはそれ以上! なんてこともあるから、もうほんと全然思うようにいかんのですよ。

でも、その思うようにいかないところが面白いのだと思う。思いようにいかないところを、なんとかいろいろ試して考えてクリアするのが楽しいのだと思う。ほんと、これ、全ステージ終えるまで収まるところはなさそうです。

2022年6月14日火曜日

スターラスター

 カイの冒険』をクリアし、『ワルキューレの冒険』も終わらせて、ああこれで私の冒険も終わった……。さて次はなにを遊ぼうか、実ははやい段階でもう決めていました。『スターラスター』。子供の頃、存在自体は知っていても、いったいなにをどうすればいいのかさっぱりわからなかったゲーム。そもそも持ってない。極まれに『スターラスター』を持ってる人間に出会ったとしても、そいつもどうやって遊ぶかよくわかってない。そもそも説明書を見たことがない。といった悪条件が重なりまくって、気にはなっていたけどどうにも手出しできなかった。けれど、今ならもしかしたらクリアできたりするんじゃないか? どこでもセーブも任意の巻き戻しもあるもんな! というので、遊んでみました、『スターラスター』!

いや、このゲーム、すごいですよ!

説明書を熟読してトレーニングモードにチャレンジしてみたところ、敵が手加減してくれていることもあって、なんとかクリアできまして、なんだこれ、わかるとめちゃくちゃ面白いな。マップモードで敵と防衛対象の位置関係を把握して、敵を倒すべくワープ。そうしたら一人称視点のシューティングゲームになるんだけど、FC初期にこんなの実現したとか驚異的だと思う。今でこそコクピットビューのFPSも普通だけど、当時はそんなもの見たことなかった。画面を見たら宇宙空間を飛ぶ宇宙船だということはわかるけど、レーダーで敵を補足して、それを迎撃するのがとんでもなく難しい。説明書見ても難しいのに、説明書を見る機会のなかった当時ならそりゃあ無理だったよなあ。ええ、プラネタリウム感覚でワープとスペースクルーズを楽しむゲームになっていました。

トレーニングモードをクリアして、なんだあ、わかればそんなに苦労せずにクリアできるんじゃん、楽勝楽勝、とか思って、もうひとつ上のランク、コマンドモードをプレイしてみたらですよ、ぼっこぼこにやられてしまってさあ大変。これ、難しいな! レーダー上の敵を速やかに正面に捉えられるようにならないとどうしようもない。時間ばかりかかって、守るべき星や基地を守りきれません。

『スターラスター』については、噂レベルでどういうゲームか知る機会がずいぶん後にありまして、惑星をめぐって入手した情報をもとに敵の本拠地に辿り着き、そいつをやっつけたら真のエンディングみたいな話ね? これを知った当時の私は、すごい、壮大なゲームなんだと思い込んで、それこそ数日かけて取り組むようなものだと勘違いしていたのでした。

けれど遊んでみてはじめて理解しました。これは、そんなにボリュームのあるゲームではなく、何度もチャレンジしてスコアアタックするゲームだったんですね。

今はまだ高ランククリアなんて夢のまた夢でありますが、継続的にプレイし、操作に習熟しながら少しでもよい成績を残していきたい。そう思わせてくれる余地があるというのは、それだけ遊びどころがあるゲームってことなんだと思います。FC時代のゲームで、グラフィックも今のようにリッチではないし、操作性にも難はある。でもこんなにも面白いというの。本当にものすごいことだと思います。

いろいろと飾りたてたり盛ったりする余裕のなかったゆえに、面白さの骨子だけがみっちりと詰め込まれている。そんなゲームだと思ったのでした。

2022年6月13日月曜日

犬王

 このあいだ映画を見にいきまして、『犬王』と『シン・ウルトラマン』と『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』の3本。結構ネタバレも食らっていたのが『シン・マン』。ネタバレもへったくれもない『ククルス・ドアンの島』。そして、アニメ『平家物語』の後の時代を描いたことしか知らない『犬王』。期待していたのは『犬王』でした。そして見届けた今いえるのは……、『犬王』、もう一度見たい……。それこそ薬物依存の悪循環のイラストみたく、『犬王』のことしか考えられなくなります→早く『犬王』を! 苦しい! みたいな状況になってしまっています。

正直、あんなアニメだなんて思っていませんでした。湯浅政明監督作品だから、きっと面白いに違いない。少なくとも、なにかしら残るものがあるという信頼感でもって見にいったわけですが、ええーっ!? 話が違う。こんなにも、こんなにも引き込んでくる映画だなんて思ってなかった。しかも、犬王すなわち道阿弥を主役にした映画だというのに、奏で歌われる音楽は……、ロック!? な、なんじゃこりゃあ! で、でも、心が捕われてしまってしかたがないんです。もう、前のめりになって食い入るように見た映画とかどれくらいぶりだろう。座席に身を委ねて、なんて気持ちでなんていられなかった。

いやもう、ものすごい体験でした。

しかし時は室町、猿楽の名手犬王のパフォーマンス、芸でもっての成り上がりを描いて見せるにあたって、ロックをその表現の手段とするとは! たまげました。ええーっ、こんなのあり!? って気持ちもあり、その楽器でその音は出ないだろう! って思いもあり。でもどうしても気持ちは浮き立たずにはおられなかった。細かい平仄よりも、考証にもとづく正確な描写よりも、当時、室町に暮らした人たちが熱狂した犬王を今この時代に物語るには、この思い切りがきっと必要だった。

たとえ、当時の猿楽をリアルに取り上げ、それに夢中になる室町人を説得力持って描いたとしても、その熱狂の渦に今の時代の私たちを巻き込み、飲み込んでいくことはできなかったのではないか。彼らと一緒に犬王、そして友有のパフォーマンスに魅入られていく、そうした体験をこそさせるという点において、本当の本当に大正解といえる演出だったと今でも思っています。

あまりにも鮮烈に、あまりにも華々しく燃え盛ったふたりとともに室町の世を駆け抜けた時間。その思いこそがリアルを超えて本物そのものだったから、今なお心のうちにくすぶる熱は消えずにいるのです。

犬王の造形も印象的でした。そういや、誰かが明るい『どろろ』だみたいなこといってました。

ええと、ちょっとネタバレ気にする人はここで読むのやめて映画館にいってきてください。

異形として生まれた犬王。彼が猿楽にのめり込み、成果をあげるごとに体の部分を取り戻していくという筋立ては、芸能が、歌や踊りといった表現が、人を不自由から解き放ち、本来の自分を取り戻させる、そうしたことを思わせてくれたのでした。この解釈が作者の意図どおりかどうかはわかりません。ですが人とは異なる姿を持ち、社会から省みられることのなかった幼少の犬王。彼にとって芸能とは、他ならぬ自分になるための営為であって、成り上がりはむしろその副産物だったのだろうなあ。

そして犬王の相棒であった友有。権力者の思惑に巻き込まれ視力を失った友魚が、琵琶でもって成り上がっていく過程で名を友魚から友一、友有へと変えていくのは、彼の境遇の変化をこそ物語るのかも知れないけれど、また再び彼の大切なものが権力者の思惑により奪われてしまうとなった時に、彼は琵琶を、音楽を手放そうとはしなかった。友有という名を、またその命をも捨てることとなっても音楽に殉じた彼は、友魚という本来の彼自身へと立ち返ることを、また犬王とともにあった時間、ふたりで育んできたものを選んだのかなあと。

そして、ものの見事にあっさりと自身の歌を捨てた犬王。それは権力におもねったのではなく、芸能を通して取り戻した美丈夫としての自分に対するこだわりのなさ。友魚とともに歩みはじめたあの時の自分の姿を決して卑下することのない、そんな視線が感じられ、彼もまた得たものよりも、本来のスタート地点、音楽に、芸能により結びつけられた、あの頃の自分と友魚の関係こそあればいいと思っていたのだろうか、などと思わされたのでした。

11日から日本語字幕版が上映されているそうです。機会があれば、また見られればよいなあと思っています。何度でも、あの映画に触れるその度に、犬王は、友魚は蘇り、その生を高らかに歌い上げる! そう思わせる力に溢れた映画です。

2022年6月12日日曜日

『まんがタイムきらら』2022年7月号

 『まんがタイムきらら』2022年7月号、昨日の続きです。

『ほぐして、癒衣さん。』

酔った勢いで癒衣を自宅に招いてしまった夏鈴。けど自宅についた頃にはすっかり酔いもさめて、えらいこと焦ってしまってる。もう、あの顔! そうか恥ずかしいのか。なので、部屋に入って即酒の力に頼ろうとする。

そしたらすっかり元気? 取り戻して、ぐいぐいいくようになるんですね夏鈴。ちょっと攻めっ気のある夏鈴、いいですよね。いつもはちょっと引いた感じの弱気が見える子なのに、酒が入るとここまで変わるのか。ちょっと癒衣が押され気味で、でももしかしたらこうした状況もまた癒衣にとっては嬉しい、そんな気持ちもあるのかも知れませんね。

足のつけ根のリンパマッサージからのハグ。なにか思いあまったような切迫さ感じさせるその行動。さらに続けて好きと口走る。え!? やっぱりそうやったん!? と思ったら、笑顔が好きといい直しちゃったのですが、いや、これは気まずさをごまかすため? いや、わからん。わからんけれど、今回の癒衣さんの行動、酔いのせいで綻んだところから思いの丈が溢れ出ちゃった、そんな感じがするんですよね。

しかし、この言葉を受けてぐいぐい攻めていく夏鈴。ええ、やっぱり可愛らしい子だと思う。そりゃあ癒衣さんも好きになるわけだわ。と、自分の中ではなんか確定事項みたいになってしまっていますよ。

『蜂も刺さずばうたれまい』

今のすずめを知るために、制服を調達して校内に潜入する朱音。どうしてもすずめのことがあきらめきれないんですね。しかし、制服似合ってるな。この子、どんなかっこしても可愛いな。ヤンキーにしておくには惜しい、そんな素質ありますな。

さて、朱音の知らないすずめの姿を知っていく今回。中学の頃、ヤンキー時代には見せなかった反応や表情。お揃いのプリを喜んでたりと、そうしたすずめに触れるごとに思い出されるのは、自分がすずめに強いていた理想の数々。ああ、朱音、苦い思いですね。すずめは変わってしまったのではなく、自分がすずめを縛っていたせいで、すずめ本来のらしさが失われてしまっていた。

そのことに気づいてしまった朱音。観念してすずめの前に現れて、その様子、あまりにも弱々しくて健気そのもの。この子、ここから謝ったりするのでしょうか。それで今のすずめとの折りあいをつけていくことになるのでしょうか。わからないけれど、そこに蛍がなにかしらの介入をしそうな予感。今回も、隠れている朱音に蛍ひとりが気づいてましたよね? ええ、この子のとりなしがうまく彼女らの関係をとりまとめてくれたらと願うばかりですよ。

My Private D☆V

『ばっどがーる』の肉丸です。

D☆Vポイントは「やたら距離感の近い彼女の友人」。って、微妙に関係性が難しいな? 彼女の友人ってことは、おつきあいしている人の友人が、ぐいっと距離を詰めてきているってことですか!? なにか略奪的なものですかい!? おお、不穏、不穏。

といいたいけれど、距離感の近い女友達、そんな感じで捉えたらよいっぽいですね。ですか?

いやしかし、こういうのね、確かに威力は大なんだけれど、自分くらいこじれていると危険警報が鳴るんですよ! 勘違いしてはならぬぞと、そうした戒めが出てしまって、そこから先の感情にリミッターをかけてしまう。ん? ということは、ここにいうD☆Vポイントにしっかり反応しているということでは!?

ええ、わかる。そういわねばならないようであります。

2022年6月11日土曜日

『まんがタイムきらら』2022年7月号

 『まんがタイムきらら』2022年7月号、一昨日の続きです。

『それでは、ステキなセッションを。』

カラーページ、最高ですよ。星田楽器が10周年。記念セールのチラシくばり、呼び込みをしている是沢が本当にチャーミング。のびのびとして、いきいきとして、キラキラ輝いていますよね。

ああ、本当の本当に願うのだけど、KRコミックスは電子だけでもカラーページを収録すべきだと思う。でないともったいない。これは財産ですよ? みすみす価値を毀損してしまうだなんて、本当にもったいない。他社はやってます。芳文社も決断してほしい。

是沢の呼び込み、子供に抜群の効果を見せるの、いいですよね。この子の元気、明るさ、それが子供に通じるのだと思う。しかもこれにてんちゃんのアイテムブーストがかかっとるのか! まさかこういう局面でアイテムブーストが使われるの、予想外の展開でした。

バイト中、なつみと再開した是沢。なつみはこのところ悩みを抱えていて、もっとポップで売れ線の曲をと事務所から求められているのだけど、そうそううまくいくもんじゃない。胃を痛めてしまっているというのですね。

ここでの是沢の対応。プレジションベースの持ち味の話から、是沢が弾きなつみが歌う即席セッションにいたるまでの描写。あの時の、ひとりよがりで弾いてしまっていた是沢はもう過去のものだってわかる。そして今回の演奏は、てんちゃんのピックによるブーストなし、正真正銘是沢の実力で、充分以上になつみに渡りあえている。むしろ、この自然体で演奏する是沢のその音楽に誘われるように、ふたりの音が共鳴しあっている。

そうした描写、本当に魅力的。是沢もただ成長しただけでなく、音楽に、人に向きあってその楽しみを知り、引き出していける、そんなミュージシャンになっているんだということ、よくよくうかがえるエピソード。本当に素晴しい情景でありました。

『星屑テレパス』

このところ頭がぐるぐるしてしまってるユウ。その気持ちを整理しようと、海果とふたり残って話しあおうとするそこでのできごと。ユウが気にしているのは、熱に浮かされた海果にいわれた、わたしとだけオデコパシーして、という言葉。それにずっと捕われて、そうしたら思いがまるで収まらなくなってしまってというユウの悩み。

この対話で果たして解決したのでしょうか!?

海果、あの時のこと、覚えていないんですね。いや、そうか。だって熱に浮かされてたんだものなあ。でも、わたしとだけ発言をユウからいわれて、めちゃくちゃ赤面するところ、可愛いよな。言った言わないになっちゃってますけど、ふたりともにその意味深な言葉に振り回されて、でも海果が本当に覚えていないと悟ったユウ。それで得られたものは安堵なのか、あるいは失望なのか。

この気持ちの浮き立つ様子。それは本当にもどかしくて、けれどとても美しいと感じられるもの。ユウにとっての海果の大きさのわかるエピソードで、意識させられてドギマギ。けどもう意識しないでもいいんだってわかってはじめて知ることとなった、海果をひとりじめしたいという気持ち。海果の成長したいという気持ちを嬉しく思うと同時に、海果は今のままでいい、そう思ってしまった自分に絶望する。あの時のユウの思いの苦しさは、本当に胸に重く伝わってきて、ああ、この子のこれからに心配がつのります。

そしてここから驚きの展開? 様子のおかしかったユウと話してみようか、そう思った海果のベッドで眠るユウ! なんだこの展開! いやもう、きましたよね、きましたよ。ええ、海果、どう動きますか? ええ、ユウ、涙なんて浮かべちゃってますよ。ええ、海果、頑張り時ですよ。

『Vドルあーかいぶ!』

推しのメイドがメイド喫茶をやめちゃってショックを受けている絵美。しばらくは立ち直れそうになさそうね、とか思ってたら、なんとまあ、そのメイドさんが転校してきたっていうから大変です。けど、この子、結構な曲者ですよ? クラスの子たちから質問責めにされてる、その時の心の声ってのが、は〜めんどくせ〜!!

夢森ひな。この一癖も二癖もありそうな子とのこれから。売れっこVチューバー真冬をガチのアイドルと勘違いしてからの豹変ぶりとかね、もうほんと現金だな、君! いろいろ状況に疑問感じながらも、貪欲に食らいついていくところ、このバイタリティは見習うべきものあるかも知れません。

しかし、真冬の活動がバーチャルであると気づかぬまま進んでいく会話。これ、このまましばらく引っ張るのかな? と思ったら、わりとあっさりと誤解を解いてきましたね。でもそれでVチューバーはひなの眼中にないことが明らかになって、さあこの対立状況、いかに解消されるのか、いやされない!?

ともあれ、ひなが腹黒系Vチューバーでデビューすることになるのかいなか、ちょっとこれは期待でありますよ。

『むすんで、つないで。』

野見山地区の工事の話。野見山様あたりも一部宅地になるらしく、削ることになるとか。この話を聞いて、思い出の場所が消えちゃうと少し残念に思う花ノ子。対しいい思い出がないと微妙な表情見せるつなぐ。ええ、このそれぞれの気持ちの濃淡。花ノ子が神隠しにあい不在だった6年、その期間をどんな思いで経験したかの違いなんてものがうかがえるように思われて、ええ、花ノ子には一瞬でも、つなぐはそうでなかった。つらかったね、つなぐ。花ノ子のお父様、お母様もどれほどに苦しまれたことだろう。なんてことを少し思ってしまったりしたのでした。

変わりゆくもの、失われるものに思いを馳せるつなぐと花ノ子。しみじみと思い出の場所を懐かしむ、そんな情感をぶち壊してくれるリアリスト苺。この子のこういう性格、人生二度目だからとかじゃなく、そもそもこういう系の子だったのでは? なんて思ったんですが、本当のとこどうなんですかね。

すこしシリアスに振れた野見山様の話に続いては、みんな大好き七色のターン。前半と後半で、えらいこと温度差ありますね!? でも、七色、しあわせなつなぐとの出会い、つなぐと過ごした時間を反芻しつつ、いずれきたるクラス替えにおののく! でも、そんな七色の一歩前進。ああ、七色、前髪切ったの! うわ、めちゃくちゃ可愛いじゃん! ほんと、君がヒロインだ!

その本質までは変わらぬものの、少しずつ変化していこうとしている七色。ああ、今回のテーマは変化していくものだったのかも知れませんね。失われていくものを惜しんだり寂しがったり、また反面、理想に近づくべく自ら変化を求める思いなどなど、さまざまな変化のありよう描かれて、この七色の恥じらいつつも変化の受け入れられたこと喜ぶ様など見れば、変わっていくことも悪いばかりではない、などと思わされて、なんだか私の気持ちも軽く、明るくなったように思われたのでした。

しかしほんと七色可愛いな。前から可愛かったけど、可愛さフルスロットルだ。でへへとかね、もう君がナンバーワンだ!

2022年6月10日金曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2022年6月9日木曜日

『まんがタイムきらら』2022年7月号

 『まんがタイムきらら』2022年7月号、発売されました。表紙は『けいおん!Shuffle』。雨の日、こちらに傘を差し出して誘ってくれている紫が実に素敵な表紙です。なんでもない日常の一コマ。そこに見える、こちらにいる誰かとの近しさ、紫の打ち解けた表情からも仲のよさうかがうことのできる、そんな素敵な表紙です。背景、被写界深度の向こうににじむ紫陽花。そして空にかかる虹が、梅雨のそろそろ明けて初夏のはじまろうとすることを予感させてくれる表紙であります。

今月は新規ゲストが1本です。

『ゆあわんらいくす』

高校に入り、これからはじまる寮生活。ルームメイトと仲良くしないと。若干の不安とともにそう思っていた柊ユアの前に現れたのは、馬のマスクの不審人物!? なんと、そのリアル馬マスク、その子のフェイバリットだったのですか。って、どんなフェイバリット!?

その子、天宮ナル。内気なユアとほがらかマイペースなナル。ちょっと性格も距離感も違うけれど、ぐいぐいと引っ張っていってくれるナルはユアにはちょうどいいみたい。ふたり一緒に向かうコロッケ屋さんへの道すがらでも、うまく話題が膨らんでいって、自由でいきあたりばったりのナルの性格に触れ、自分を卑下するユアのこと、それもまたよさなのだとナルがいってくれた。

ええ、このふたりの関係が、自分自身でもまだ知らぬユアのよさを引き出して、気づかせて、ふたりともにより自由にさせてくれる。そんな予感させてくれたのでした。

『けいおん!Shuffle』

どんどん評価が下がっていくぞ、しなの先輩! 部の伝統トーク、後輩たちから心底飽きられてる! ほんと、しなの先輩、四面楚歌でありますな!

今回の話題は、夏合宿、そして定期テスト。ファミレスで話す下級生組、ほんと面白い。素直になれない真帆、ほんと難儀な性格だなあ! でもって侮られている紫と楓。ふたりともにいつも学年10位以内。あの本気で驚いてるリサに、いつものことながらとショック受ける紫。ほんと、紫はいいなあ。めちゃくちゃにチャーミングですよ。

でもね、定期試験の結果、紫と楓に負けて悔しい真帆。そしてやっぱりしなの先輩! 怖ろしい落ち要員になってらっしゃる! 莉子先輩から告げられた合宿を阻む3要素、顧問が必要、部費も必要、そしてしなのが赤点だらけで補習決定!

ほんと、しなの先輩、たまにはいいとこ見せてくださいよ! ほんと、しなの先輩、期待させてくださいよ! ええ、あまりのショックに簡単線画になってく後輩たち、めちゃくちゃ可愛かったです。

『しあわせ鳥見んぐ』

飛島に向かうフェリー。ここからもう鳥見ははじまってるんだよっていうの、すごくよかったですよ。そうだ、そうですね、海といえばカモメとかウミネコ、それがつきものです。飛島ゆきのフェリーにはウミネコがついて飛んできて、ニャーニャーという声、そしてイカつい顔! 飛島にはウミネコの繁殖地があって、天然記念物になってる。そうした情報もまた面白い。ええ、この道中からしっかり充実ですよ。

そしてウミネコに迫るトウゾクカモメ! おお、海鳥からエサを横取り! その様子、結構なダイナミック。これね、デッキでお菓子食べてる岬、カモメかウミネコに襲われたりするのでは!? みたいに思ったけど、よかった大丈夫だった。いやね? なにか食べたらそいつを海鳥にさらわれるって結構定番じゃないですか。でも今回は大丈夫でした。食べ物とられたのは、岬じゃなくてすずでした。とったのは岬ですけどね!

そして明らかになる翼の秘密。旅館とびしまから迎えにきてくれたふたり。それが翼のおじいちゃん、おばあちゃん。翼が飛島と聞いて不安げな表情? を浮かべた理由。中学生だった翼の身に起きたこととは? そのへんも語られそうな予感がしますね。

2022年6月8日水曜日

『まんがタイム』2022年7月号

 『まんがタイム』2022年7月号、昨日の続きです。

『瀬戸際女優!白石さん』

日米合作映画のオファーを受けてアメリカに渡ることを決めた真島。大作だけに3年は帰国できないという状況を前に、白石はどのような決断をするのか。

真島自身がいうように、ついてきてほしいという気持ちと、女優としての白石を尊重して日本に残ってほしいという気持ちと、それがコンフリクト起こしてるのがなかなかに切ないんですよね。真島は結構割り切って、決然と自分ひとりでいくといってくれてるじゃないですか。で、問題は白石なんですけど、白石は真島についていきたい気持ちに傾いている。

さあ、はたしてどうなるのだろう。ここからの白石の活動、ラジオ番組にゲスト出演したことがきっかけで、リスナーに関わることの面白さ、やりがい、充実を感じて気持ちが揺れてしまう。こういうところに、白石の仕事に対する姿勢、人に関わることを心底楽しめる、そうした傾向がうかがえて大変いいと思ったのでした。

そして白石の名を冠したレギュラー番組が! ええ、白石のやりがいとなってくれそうです。なかなか恋愛の方面ではうまくいかない白石だけど、こうした苦楽の先にきっと彼女のしあわせはあるのだと、そう信じたくなるエピソードでした。

『午前0時のおねだりごはん』

そわそわしている米沢。なぜなのかと気になってる三元に、これは夏のミステリードラマを楽しみにしてるんだ! と推理して見せる牛喰ですよ。

とはいうものの、最初から答知ってたのね!? これ、米沢兄の小説が原作のドラマか。しかし『白梅姫子のあざとい事件簿』、その設定見るに面白そうですよね。父を救うべく時をさかのぼってきた姫子が、さりげなく? あざとく? 証拠を見つけたりして事件を解決に導く。

この初回放送を、米沢と兄、そして牛喰の三人で一緒にご飯を食べながら見ようというのですね。

ドラマにちなんだメニューを凝りに凝って用意していた牛喰もさすが。そして制作の裏話など聞きながらのドラマ鑑賞会。得意になってる兄の鼻を折ってやりたい、物騒なこと思ってる米沢が本当に面白かったです。

このドラマ、基本はコメディなのでしょうが、あの姫子が決意を述べるシーン、たしかにこれは感動ものだ! こうした様子をちりばめながら、兄と妹の交流? 以前は疎遠だったふたりが今ではすっかり仲よしという、このふたりの様子がまたよかったと思わされたのですね。

しかし兄さん、妹大好きだな。それでちょっとやりすぎちゃうのが玉に瑕? 照れてる米沢? あるいはお怒り? その見えない表情が気になります!

『お天気おねえさんの晴れ舞台』

気象予報士の試験、8月は見送って、準備万端で1月試験にかけようと思っている琴音。その判断を尊重しつつも、試験についてよく考えるよううながす牧。琴音が弱気になっていることをちゃんと見抜いて、ハッパかけようとしてくれてるんですね。

そんな琴音も収録となれば元気いっぱい。留莉とともに、町の名物ママさんを訪ねます。スナックより道のママさん、その明るさ、元気さ、ポジティブさに触れて元気とりもどしながら、相談にのってもらって迷いを振り払う琴音の姿。ここ、見どころでありました。

不幸から立ち直ったというママさんの昔の話。またママさんが琴音の天気予報で元気をもらっているという話からも、自分を振り返って、そして前向きに、元気になろうと思わされた。そんな琴音の気持ちの変化が見てとれるようなエピソードでした。

しかし、8月の試験。今度はどんな結果になるのだろう。今度こそ! とは思うけれど、結果が出るのはまだまだ先なのかも知れないですね。

2022年6月7日火曜日

『まんがタイム』2022年7月号

 『まんがタイム』2022年7月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』。なんと、連載10周年だったのですね! そうか、もう10年にもなるんですね。ということは、本当だったらチエちゃんもとっくに立派に成人して、素敵なレディになっててもおかしくない。それくらいの時間がたったというわけですね。けれど表紙のチエちゃんはずっと中学生のまま。中学生のチエちゃんがイチゴのパフェでお祝いしています。『おとぼけ部長代理』は大輪のバラの花束を持って、『花丸町の花むすび』花子はラッパを吹いて、10周年をお祝い。ぱっと明るい気持ちになる、そんな表紙であります。

『良倉先生の承認欲求』

前回の古岩部長の嫉妬心、ここにこうしてさらなる展開を見て、いやもう大変だ! 星畑の心に抜き難く存在し続けるぶんちょー紳士に張りあいたい一心で、あろうことか良倉に相談ですよ。あの鳥! あの鳥よりもいいねをたくさん集めたい!

良倉がぶんちょー紳士の中身と知らないからこその暴挙ですけど、しれっと知らないふりしつつ、内心焦りを感じている良倉とかめちゃくちゃ面白い。しかし良倉は口がうまいですね。いいねの数にこだわるのではなく、星畑本人に響く言葉や思いに着目しなさい。うまいことぶんちょー紳士への対抗心を逸らそうとするわけですよ。でも、それで古岩の言葉にダメージ受けてちゃあ仕方ない。この良倉の思いと言葉のアンビバレンス。本当に面白かったです。

そして今回の課題が良倉から提案されて、それはバレンタインのチョコレート。ふたりで一緒に売り場にいって、これというチョコレートを見つける。そして撮影してSNSに公開してというんですが、それで5万いいね集めるとか、古岩、本当にすごいのでは!? いやもう、追われる側から追う側になってしまった良倉の嫉妬心! いやもう、なんだこの転換。めっちゃくちゃにおかしい。

しかしこの燃える嫉妬心を内心に隠している良倉。これもさすがです。やっぱ、このへんは大人なんですね。教師としての振る舞いも、しっかり果たして立派でした。

『この契約は恋まで届きますか?』

手芸が趣味の野田。けど、彼にとっては作ることこそが楽しみで、できあがった手芸品にはそこまで執着しないんですね。

大量にできてしまった手芸品。生活スペースを圧迫するからと八千代に提供しようとしたら、八千代、遠慮ではなく独り占めできないって理由で断るんだ! 知りあいというアドバンテージ利用して、ズルして他のみんなを出し抜いて、みたいな発想になっちゃってるっぽいですね。

ああ、なんて公明正大な人なんだろう!

受け取ることもできないけれど、処分するのも許せない。これで販売するという方向に向かうの、ちょっと面白くなってきましたね。これまでは家事と手芸指導の交換契約、ふたりの間の関係性で閉じてたこの漫画が、手芸品の販売というかたちで外部に開かれることになる。さらには、誰の手に渡るかわからないネットで売るのではなく、顔の見えるイベントに出展しようという話に発展していく。

いいですね、いいですよ。より一層に開かれていく感じがする。でも身バレを心配する野田? これ、思いきって八千代へのイベント参加申し出からの契約一部更改にいたったことで、さらに面白いことになるのでは? まさかこの作者が……!? みたいな展開なんてのも期待できるのでは?

なんて思われて、イベントで得られる充実感やら誤解やら、そうしたいろんな可能性が楽しみでなりません。

『秘密のお姉さん養成ノート』

今回のテーマは競泳水着!? 蛍さん、素敵なお姉さんになるとかどうとか、もう全部すっとんでしまっていませんか!? いやね、主任の水着姿は確かに素晴しいと思いますよ? ピチっとしてつるっとして、でもそれで自分でも試着してみて、全身のフィット感がたまりません! って、あなた、それ、だんだん変質者の発想に近づいてるわよ? これ、あなたみたいな可愛いお嬢さんがいうから許されるのであって、私みたいなのが同じこと口にしたら通報案件よ?

しかし今回の競泳水着トーク。こういうコアなトーク相手に藤先生ばかり頼るというのも考えものでは!? いやもう、今回のテーマだと、蛍が藤先生をぶっちぎって先行しちゃってるじゃないですか。でも藤先生は藤先生でこだわりポイントしっかりあるから、蛍のそれとは違う方面でぶっちぎっちゃう。このトークが互いのテーマの交換になるのではなく、それぞれのベクトルが重なりあわないままに突き進んじゃうの。マイペースといっていいのか、それぞれの探求者としての業が見えるといっていいのか。いやもう、私は好きにした、君らも好きにしろの境地のように思えます。

でもしかし、今回の競泳水着探求。果たしてこの試みの先に素敵なお姉さんというゴールはあったのでしょうか? 単に蛍の業が深まっただけにも思われて、ええ、ちょっと素敵なお姉さんへのルートから外れかけてるっぽい感じしていますよ?

2022年6月6日月曜日

ワルキューレの冒険 時の鍵伝説

 カイの冒険』遊びたい一心で導入した『ナムコットコレクション』。その後無事『カイの冒険』を全面クリアできまして、そうしたら、あ、100階、プレイしたことあるやつだ! って気づきましてね、ええ……、かつて実機で遊んでいた時にちゃんとクリアできていたみたいですよ……。さて、『カイの冒険』だけで終わらせちゃあつまらないと、次なるゲームを選びましてね、それが『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』。これ、友達から借りて遊んだものの、残念! クリアできないままでいたタイトルです。ええ、今度こそマジでクリアできてませんよ。勘違いとか忘れてたとかでなく、ほんとのほんとにクリアできなかったゲームです。

結構忘れていることと覚えていること、あるもんですね。覚えているのは、血液型での成長曲線の変化。O型が不利でB型が有利みたいなこと、よくいわれたじゃありませんか。そして忘れていたのが、星座による成長タイプの変化。これね、後で調べて知ったんですが、自分の星座は一番不利といわれている魔法型なんだそうですよ!

でもなあ、もうレベルもそこそこ上げちゃったから、今さらやり直しとかしたくない!

ということで、魔法型で駆け抜けることとなりました。

魔法型が不利といわれてるの、HPがなかなか上がらないため打たれ弱く、ともない攻撃力も上がりにくいから。魔法の覚えがはやくても、そんなに魔法が強力なゲームじゃないからメリット少ない。とまあ、そんな話らしいですね。でもやってみてね、魔法があって便利! ってこともあったんですよ。

ほら、突然現れて所持品を盗んでいくあいつですよ。ズール。これ、わりと為す術なく、重要アイテムだろうがなんだろうが持っていかれてしまうのでめちゃ困るやつなんですが、魔法が使えると結構なんとでもなるんです。余裕がなければ、星笛で足止め、ゆっくり倒してアイテムを取り戻せるし、余裕があるならイナズマで一発殲滅可能。タイミングによっては間にあわなかったりしますが、大抵は大丈夫。ええ、余裕を持って対処できる選択肢が増えるという点でも、魔法の覚えがはやいのはよかったと感じています。

さてさて、途中まではノーヒントで進めていった『ワルキューレの冒険』ですが、ついにギブアップせざるを得なくなってしまいまして、これ、ノーヒントでクリアとか無理じゃない!? と今さらながら思っています。

地図を見ましてね、果ての森、わざわざ地名がついてるってことは重要地点に違いない。そう思って、なんとか辿り着いてみたわけですよ。そうしたら1箇所、地面の色が違ってるところがある。でもそこに立ってもなにも起こらない。

あー、なんかアイテムが必要なんだな。

そう思い、山を斧で切り崩せるようになるまでレベルを上げ、山に囲まれている迷宮を攻略するも、新規アイテムはなにもなく、あれー? なんだろう、いきづまったぞー?

と、ここで思い出すわけですよ。あ、あれだ、このポイントで夜を明かすと虹の橋がかかるとかそんなやつだぞこれ!

で、試してみたのだけど、虹の橋なんてかからない。何度チャレンジしてもなにも起こらない。

かくしてギブアップ、ネットで攻略情報探してみたら、ああ……、そうですか……、船を持ってないと駄目だったのね? って、わかるかそんなもん! ただでさえアイテム所持数が少ないこのゲーム。ワープで移動できること理解すれば船なんか売っぱらっちまうし、ましてやマッコウを入手すればなおさら船なんて持ち運ばないよ!

パスワードでやりなおして、船をはじめ必要なものを一通り入手。無事、果ての森から富の国へと渡ることができて、ええ、これが私にとっての初富の国でありました。

ここからは攻略情報に頼ったので、スムーズなものです。というか、ティアラを取る、ライオンの門を越える。後はもうラスダン攻略、ラスボス撃破で終了です。パワーテントをふたつ持ってゾウナの城に突入、スーパーソードを入手後、一旦店と宿に戻ってアイテム整理、そしてセーブして、ここでよいサンドラを持ってないとクリアできないことを知るわけです。

あー、またパスワード復帰か……。いやね、アイテム所持数が圧迫されるから、最後の宿に辿り着いたらもう不要と思ってティアラを手放しちゃってるからさ、ライオンの門を通れなくて、よいサンドラを取りに戻れなくてさ……。

と思ったら、ラスダンでよいサンドラ拾えるポイントあったの!? いや、この文章書くためにいろいろ調べてたらそんな情報出てきまして……、そうか……、知らんかった……。

知らないうちは、あっちへこっちへ右往左往してしまうものですが、それもまたゲームの楽しみだと思います。とはいえ、富の国への渡り方とか、自力で気づけた人ってどれくらいいたのでしょう。『ワルキューレの冒険』発売時には、ゲーム専門誌や攻略本が多数発売され、広く読まれていたわけですが、そうしたゲーム外から得られる情報がクリアのために重要だった、そうとしかいいようのない時代だったなあとしみじみ思わされました。

いや、だってさ、『ドルアーガの塔』とかやってみ? ソフトを買えば何度でもチャレンジできるFC版ならまだしも、1プレイに100円必要なアーケード版であの仕様よ? 正直、正気の沙汰とは思えない! いやもう、当時これをクリアした人たち、尋常でないと思います。

2022年6月5日日曜日

『まんがタウン』2022年7月号

 『まんがタウン』2022年7月号、一昨日の続きです。

『あの世で猫になる』

作者の本領発揮ですよ、これ!

新たに入居してきた吉井さん。大型犬のシロを飼ってる、というのですが、悪徳大家に騙されて、大型犬ならぬマッチョ男性の霊を捕まされた被害者。でも本人は犬との生活がかなって嬉しそう。ただね、ビジュアルがすごい。いぬ耳つけたマッチョ男性が、ムチムチにハーネスつけてるっていうんですから、もうたまりませんよね。

この案件、タマの時もそうだったわけですが、騙された入居者さんもそうなら、騙しの片棒担がされた上に動物扱いで縛りつけられている霊の皆さんも結構な被害者感出てますよね。とはいえ、タマは朝倉さんとの生活、気にいって毎日が楽しそうだし、だからきっとシロも吉井さんとの暮らしに満足する日がくるのでしょう。

いやしかし、ビジュアルがすごい。たまらん。

朝倉さんのタマとの外出でも、バッグに入れるとうっすら生首が生えた見た目になっちゃうの! いやもうすごい。でもって抱き抱えも非常に具合が悪い。というので、タマにもハーネスですよ! いやもうこれも攻めたビジュアルで、しかも悪いことに霊が見える霊媒師三原と遭遇。恥ずかしい姿を克明に見られてしまうという恥ずかしさ!

でもね、タマの拘束よりもシロですよ。シロとタマ、ふたり揃ってハーネス。三原一門に見られて、いやもう、このシチェーション。共感性羞恥も働けばより一層に面白い。ええ、ノってますよ、アガりますよね。

今回、ちょっとタマの生前に関わるなにかが匂わされて、今後の展開に影響するのかしないのか。気になりつつも、やっぱりムチムチのシロがたまらない。今後の活躍に大期待です。

『食欲しか勝たん!』

今回はもつ鍋! とはいっても、イマジナリーもつ鍋じゃなくて、リアルもつ鍋が目の前に用意されているという、ああ、新パターンですよ。運営さんやメンバー皆との打ち上げ。メインの料理がもつ鍋だっていうんですね。

でもここで遠慮しちゃうのがこころんなのか。無我夢中で食べるところを人には見せられない。そう思って我慢してるんだけど、みかみーがもつ鍋にうっとり、恍惚としてそのおいしさを口にしはじめたかと思ったら、そこに加えてたんなるも。これまで見たことのないようなふたりの様子に驚いていたこころんが、勧められるままにもつ鍋を口にしたら、もう後は流れるように食の快楽の真っ只中でありますよ。

しかし、もつ鍋でトリップしてるこころんにしても、アルバムランキング1位の知らせには我に返っちゃうんですね! ほんと、これまでの頑張りが報われた瞬間。いやもうよかった、といいたいけど、こころんはあっちこっちで食べ物に心とらわれてきたことを反省してたりして、この温度差。と思ったら、速攻でまたもつ鍋の、雑炊の快楽に落ちていくのね! ほんと、このへん、こころん、もう割り切っちゃった方がいいのでは!? と思うけど、そうはできないのがこの子の真面目なところなんでしょうね。

『猫またはごはんを。』

先月、うっかり人の前で言葉をしゃべってしまったフクですよ。ネコマタの秘密がバレてしまった! さあ、どうなる? どうする!? と思っていたら、獣医の先生がフクを保護して連れ帰ってきてくれましたよ。しかもネコマタであること、気づかぬふりまでしてくれて……。

と思ったら、フクが状況掴めないままに人の言葉しゃべりまくってるの、あー、いくら年を経て知恵もつけて、飼い主よりも一部しっかりしてるとはいえ、猫は猫なのかい!? ネコマタであること、不問にしようとしてくれているふたりの努力をふいにするかのように、泣き言いい続けるフクが、可愛いといっていいのか、こっけいといっていいのか。ほんと、笑わずにはおられませんでした。

しかし、図らずもネコマタの秘密を知る仲間ができたの、しかもそれが獣医先生であったこと、心強いですね。サチにとっては知られたのが安心できる人でよかった。獣医先生にとっては、気になる人と秘密を共有できて嬉しい。

この誰もがしあわせになれそうな状況。まあ、結果オーライなんですけど、フクだけに福を招いてくれたかのようでありますね。

2022年6月4日土曜日

『まんがホーム』2022年7月号

 『まんがホーム』2022年7月号、一昨日の続きです。

『こんなにカワイイ音瀬くんが女の子のはずがない』

実に屈折した関係を続けている音瀬と橘。もともとはこっそり楽しんでいた女装を、困ったことに橘に知られてしまったのがきっかけで、しかも悪いことに橘はさらなる女装を音瀬に要求してくる。衣装まで用意してきて、もし断わったら女装の秘密をネットでバラしてやる。

って、タチが悪いよ、橘くん!

でも脅されながらでも、しっかり女装のリクエストに応えてしまう音瀬ですよ。いや、なんとか、法的手段でも使ってこの状況を改善しないと、この先、さらに酷い要求されちゃうよ? でもそれでもなんだかんだでいい感じにふたりの関係、続いていきそう? あるいは、さらなる進展なんかも見込めそう? いやね、だってさ、橘、女装した音瀬のことが好きだとかいっちゃうんですよ? ねえ、さらなる進展のあること期待しちゃいたくなっちゃうじゃないですか、こんなの。

そして今回新たな登場人物加わって、橘の幼なじみという長瀬有樹。まさか女の子じゃないよね!? あるいは橘と長瀬、ふたりが音瀬を取りあう展開に!? いやー、大変、素敵な三角関係じゃないですか。これは期待が高まりますよね。

『うちの秘書さま』

なんて、なんて素晴しい扉絵なのでしょう……。メイドさん3人がずらり居並ぶその様子。最高では? ええ、最高ですよこれ。

さて今回描かれるのは、はじめのテスト勉強です。七瀬が作ってくれたテスト対策に従って勉強することになるんですが、いつになく真面目に取り組む姿勢を見せたら、七瀬は感涙、メイドたちも涙なみだで赤飯まで炊くという。

はじめの勉強、どれほどに意外なのか。どれほどの慶事なのか。それでいいだした手前、頑張らないわけにはいかなくなるはじめがいい。やっぱりみんなの期待には応えたいわけですね。こうしたところにはじめのよさがあると思うのです。

しかし今回面白かったの、七瀬は忙しそう、メイドたちは数学苦手で姿をくらませて、なので頼れるのは休憩中の田中さんだけ。それで庭で数学に取り組んでいたらですよ、サボりと思った七瀬が怒り心頭で迫ってくる! いや、でもよかった、ちゃんと勉強してたことわかってもらえて、本当によかったですよ。

で、この田中さんと勉強っていうのがこんな結果を生むだなんて、ほんとのほんとに予想外で、山田の絶交宣言!? 確かに、山田に知られればこうなるよなあ! そうした必死さを補強する前提もしっかり描かれていたわけでしょう? だもんだからこのラスト、すごい威力で、いやもう最高でした。

『歌詠みもみじ』

まりなさん、あいかわらずの凝り性ですね! SNSに公開する写真、スマホのカメラを卒業して、デジタル一眼を導入したっていうんです。写りにこだわるならスマホよりカメラ。うん、ただ道具をグレードアップするだけでなく、きっちり意図どおりの写真を撮りたいと、その意識までアップデートしてくるのがまりなですよ。友人たちからめんどくさいといわれるほどの入れ込みよう。いやまあ、わかるんよ。カメラ趣味の人間がいると、旅先のちょっとした写真でも、光の加減がよくなるまでじっと待ったりするでしょう? ほんと、全然進まんのよ! 同じところでずっと立ち止まってたりする。これ、カメラ好きあるあるだと思います。

まりなもそんな感じっぽい。これという写真が撮れるまで、アングル変えつつ何度もチャレンジする。そして学校行事の遠足にもフル装備で参加! いや、これほんと大変では? いや実際すごいよまりなさん、ボディふたつ持ちやんか。レンズ交換の手間を軽減できるから、これは充分ありですよ。とか思ったら、レンズ5本も持ってきてるの!? やりすぎでは!?

まりなのこだわりとテクノロジーの進歩。妥協できないところと、レタッチとか別に全然気にしないところ。こうした意識の濃淡にまりなの性格、方向性が見てとれてすごく面白かったです。

そしてこれもカメラあるあるなのかも。写真を撮ってると、自分の写真がなくなるんですよね。と思ったところに送られてくるもみじが撮ってくれていたまりなの写真!

ああ、これめっちゃいい話じゃんよ! いやもう、まりなの魅力、それをここぞと一枚の写真に込めている。添えられた川柳も素晴しい。ええ、写真の中のまりなさん、いい表情なさってます。

2022年6月3日金曜日

『まんがタウン』2022年7月号

 『まんがタウン』2022年7月号、発売されました。表紙は『石田三成の妻は大変』。今月からはじまる新連載。重野なおきによる歴史もの四コマがこれから掲載されるというのですね。『信長の忍び』をはじめとする歴史ものの評価が高いと聞き及んでいます。『明智光秀放浪記』に『軍師 黒田官兵衛伝』、『真田魂』というのもありますか。ここに今、石田三成とその妻を主人公とする四コマが加わろうというわけですね。クールな印象の三成。それをより一層に押し出してくるこの漫画。これもまた評判になるといいですね。

今月は新連載が1本です。

『石田三成の妻は大変』

というわけで、新連載です。

織田家臣の羽柴秀吉のはからいで、妻を娶れといわれる石田三成。その相手は尾藤うた。しかし三成は乗り気でないようで、その理由は自身の研鑽こそを重視するゆえ。より秀吉の役にたてるようにと、妻のために割く時間さえも惜しみたい。そうした三成の言葉に感動して、うっかりこの話をなかったことにしそうになる秀吉と、そんな秀吉にハッパをかけて、この結婚を実現させようとするねね。こうしたやり取りのコミカルさに、この作者の持ち味、よく出ていると思います。

算術を得意とする三成。すべてを損得勘定、算盤尽くで決めようとする三成に失望するも、その見目のよさ、さらに自分の身を案じてくれ、またその愛らしさを評価してくれることに心揺らすうた。このふたりの、今はまだわからぬものの、今後どのように仲を深めていくことになるのか。その展開にこそ期待です。

『押しかけギャルの中村さん』

めちゃくちゃ面白いですね! 秋山がゲーム仲間とオフ会やろうっていってるんですよ。それで興味を持った中村が、自分もいきたいと前のめり。そのオフ会の様子ですよ。

めちゃ面白い。

かつて自分のこと声がでかくて苦手と秋山が愚痴っていたと知った時の中村。あの表情いいよね。最高だと思う。で、そこからのいろいろ。魔法少女りるるるをフィーチャーしたその格好を、オフ会参加者のギルに見事当てられてしまう。加えて、同人大手のリキが手持ちのスケッチブックに、さらっとりるるるを一発描きして見せてくれたりね!

いや、これ、中村にとってはたいしたカルチャーショックだったのでは? りるるる理解者がこんなにもいる。カラオケでりるるる主題歌を歌って踊る中村に、オタ芸であわせてくれるリキにギル。この様子見て、ちょっとやきもち焼いちゃう秋山? 指摘されて慌てちゃってね、でもこれが後で逆転させられることになろうとはなあ! いやもう、見事な前提がここで作られてたものですよ。

今回の見どころは、オタク趣味の底の深さを知るにいたった中村でしょうか。いや、そこでそんなにもやる気出しちゃうの!? そして最後の参加者ウテナさん。見た目にも和やかな女性なのだけれど、ゲームは凄腕!? こりゃ素晴しいな。でもって、秋山がウテナに向ける視線に思いっきりやきもち焼いちゃうのな中村さん!

これを指摘されて否定しなかった中村! すごいぞ! 思いもしない展開に秋山がしどろもどろだ! そして、そんなふたりを見やるウテナ。ああ、ここからいかなる展開が!?

ほんと、予想外のこと起こりそうです。なんならウテナ→中村とかでもオッケーです。いや、ほら、秋山には後藤氏がいるからさ。後藤氏がいるからさ。

『兎なりのウサギさん』

こっちも面白いな。ウサギ動画大好きな青枝。自分でもみたらしの動画を撮って、その愛らしさを全世界に発信したい。紅詩に動画作成を持ち掛けたら、こちらももうノリノリで、ここからの撮影の情景。いやもう、めちゃくちゃ苦戦しますやん! 動画のボタンって音しますっけ? それでめっちゃ警戒するのな、みたらし。

さすが、被補食者、警戒心バリバリです。

で、ここからも面白い。動画を撮ろうと頑張るけれど、そのせいで雰囲気がいつもと違いすぎちゃって怪しまれるの。さらにネットで調べた動画を撮影するコツ、これを実践したらもうめちゃくちゃ怪しい絵面に! なんだあのホラーめいた動き! いやもう、頑張りは評価したいけど、結果が全然ともなわないよ!? この苦労苦心の様、ほんとおかしさてんこ盛りでありました。

そしてやっとこさ撮影に成功するの、そのくだりすごくいいじゃないですか。なんといっても、眠ってるみたらしが可愛い。これぞという可愛さをここに押し出してきましたね。そしてこの動画、可愛いと青枝の友達にも好評だけど、一週間で再生数19回! そのうちの7回が紅詩。もしかしたら青枝とその友達の分も同じくらいあったりするんじゃないかなあ。

と思うと、ほとんど身内の可能性が! いや、でも継続したらもっと知られるようになるかも知れない、もっと広く見られるようになるかも知れない。そのもしかしたら、継続の先をまたいつか見てみたいものです。

2022年6月2日木曜日

『まんがホーム』2022年7月号

 『まんがホーム』2022年7月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』。これは、仲良くゲームでありましょうか。ババ抜きしているらいかをメインにしまして、『先輩に推されて仕事になりません!』花村と瀬谷は将棋、いや将棋崩し? 『天下分け目の小早川くん』は小早川、石田、徳川の三人がTCGですね。『孔明のヨメ。』孔明、月英夫妻は、ええとこれなんだろう。これきっと昔の中国の盤ゲームだな! いや、普通に図上演習してるだけかも知れませんけど。月英にいい手打たれて思わず前のめりの孔明。その様子に、この人の知識、発想に対する貪欲さ見てとれるように感じます。

今月は新規ゲストが1本です。

『あやかしの嫁にほだされてます』

妖怪に対する見識は他に類するものなしと名高い蒲柳仙。しかし本人はコンプレックスバリバリで、科挙に落ち続けているのがその原因というのですが、その期間たるや9年! 9年は長いね! と思うけれど、実際科挙は数十年も不合格続きだったり、そもそも合格できないまま生涯を終えたりするのもざらだとか。というか、合格できない方が圧倒的に多いシステムでしたよね。

そんな科挙に挑み続ける柳仙。それは半ば意地、もう後に退けない、そんな気持ちあってのことなんですね。科挙に打ち込むばかり、妻をないがしろにし、結果そのまま別れることになってしまった。その心残りあるために、なんとしても科挙に受からなければならないという一心でいるのですね。

そんな彼の特技というか才能というかは、妖怪について書き記した小説。柳仙とともにいる醪。この少年、実は妖怪。長生きして能力を身につけた狐仙。助けたところ懐かれて、というのだけど、こうして妖怪にしたわれるというのも柳仙の才能なのかも知れませんね。

と、そんな柳仙の前に現れた女性。霊に憑かれた男連中に追われているところを助けることとなったのですが、この女性、蕙芳、かつての柳仙の妻にそっくりで、助けてくれた礼に妻になるという。で、蕙芳この人も妖怪なのですか? ええ、かくも妖怪にしたわれる。やはり柳仙にはその手の才能があるのだと思えてしまいますよね。

『孔明のヨメ。』

事態が慌ただしく動いていきますね。曹操のもとに届いた孫権からの開戦のしらせ。この決断のはやさは曹操にしても予想外で、しかもさらなる予想外が! 孫権ばかりか劉備もともに戦に加わるという。この同盟の成立、欺瞞情報をつかまされていたというわけですね。

ここからの曹操の凄み! いやもう、彼もまたこの物語における主人公ですよね! というか、曹操が最終的に勝者となるわけですけど、そんな彼の見せ場といえる今回。開戦となれば即応して軍を動かす用意ができている。陸上の兵は明日にでも出立可能。水軍も、川が荒れてすぐには動けないけれど、数日中には出陣できる。

この、水軍をすぐには出せないということを進言する蔡瑁と、その言を取り入れる曹操。このやりとりに伺える曹操の合理性と度量の大きさがもう素晴しいですね。これから孔明たちが戦うこととなる曹操、その手強さを開戦目前の状況においても申し分なく表現してくる。戦のはじまりからその終わりにいたるまで、いかな展開をして見せるのか。ええ、盛り上げてくれますよ。

『座敷童子あんこ』

あんこ、健康診断とかちゃんと受けてるのか。しかも数値が悪かった模様。なにかいい健康法はないかというのだけど、楽なもの限定なのか。そりゃ、ちょっとないんじゃないかな?

で、推し活に決着するの。ああ、確かに推し活は健康にいい云々、そういう言説はSNSで見たりするけど、いやそれジョークよ!? でもそれを真に受けて、今はこれと推しがいないからと幸太を推すことにする……。

いや、無理に誰か、なにかを推すの、それ、健康にいいのかい? ここからのあんこの行動。それ、推し活じゃないのでは? といいたくなるようなののオンパレード。自分は動かず幸太に頼みごと。いや、動かないと健康によくないよ? さらには怪しいグッズ、幸太ぬいを作成、って、それなんか呪われそうなアイテムよ? でもってそこからのスイーツ連続完食。

いやもう、推し活とはいうけれど推し活らしいことまるでやってないし、それ以前になんのために推し活とかはじめたのかをあんこ自身が見失ってるし! このカオスな感じ。まさしくあんこであると思いましたよ。

2022年6月1日水曜日

『まんがタイムきららキャラット』2022年7月号

 『まんがタイムきららキャラット』2022年7月号、先日の続きです。

『死神ドットコム』

メルメル、なんか周囲にいろいろ問題ありな人たちが集まる呪いでもかかってるんでしょうか。といっても、チルは姉、呪い関係なく幼ない頃から切っても切れぬ縁がある。そんな姉がメルをすがってやってきた。ほんと、いろいろ問題ありの姉。でも、メルのこと大好きなところ、ちょっといいなと思ってます。いや、疲れて休みたいメルからしたら、人の都合とかおかまいなしにやってくる姉はさぞや面倒臭いでしょうけどね。

メルに好かれたくて必死なチル。正論で妹にやりこめられるチル。変身でメルの心を虜にするも、ディテールの甘さで失敗。なんとか挽回したいとタマに挑戦するものの、ツノ折られちゃったよ!

いろいろと台無しなお姉ちゃん。でもなんだかんだでメルもチルのこと好きだっていうの、大変よかったと思いました。いや、メルにとっては恥ずかしい失敗だったのかも知れませんけど、いや、でもいいよメルさん、メルさんの可愛いポイント爆上がりよ?

しかし、今回はみんな可愛い回でした。メルはわりと酷い目にあってましたけど、それも含めてチャーミング、いい姉妹関係でありましたよ。

『トゥーBEE オア ノット トゥーBEE』

農業部での活動を頑張ってる花子。今回は校外部活動でいちご狩りにやってきました。

花子、もうすっかり虫は大丈夫になったのかな? と思ったら、あらら、テントウムシが怖いのね。なかなか苦手というのは改善しないものですよね。

くまちゃんといちごを食べさせあってる四コマ、ひとかけらの罪もない感じ! 素晴しい。柳先輩はというと、甘いいちごを選って食べている。さらに質だけでなく量も重視してるの。いちごの食べ方ひとつとっても、皆それぞれの違いが見えるの、大変よかったです。

そして部長はというと、やっぱり蜂が目当てなんですね。農園が受粉のために飼ってるセイヨウミツバチ。みかんの花から集めた蜜、みかん蜜を提供してくれる蜂たちですよ。この単一の品種の蜂蜜、花の個性が際立ってくるというの、ああ、こういうの知ると味見したくなっちゃいますね!

帰り道花子もいっていたように、新しいできごと、それを私も体験させてもらったように感じます。知ること、経験すること、それこそが楽しみであると伝わってきて、大変魅力的なエピソードになっていました。

『ササエルの中には誰もいない』

ササエルいやさその中身、小依が出会った不審人物。看板の影に隠れるその正体は、なんとクジベェくんの中身!

小依のこと、つけてたのかな? と思ったら、そうじゃないのか。ただ買い物で町に出ようとしていただけ。でも内気が災いして、看板の裏で動けなくなっていた。って、この人大丈夫かな。普通の生活もままならんのじゃないかな。

このお姉さん、トコ子がクジベェくんの中身と知っている小依。でもトコ子はササエルの中身とわかってなかったのか! ところが、見知らぬはずの小依をササエルと気づくあの瞬間。めちゃくちゃ面白いな、凄むポーズが一緒なんだ。しかも気づいて即逃げる。いいぞ、トコ子。危機管理できてる! でも小依に追いつかれて脅されて、いやいや、ササエル、ガチで悪者みたいなムーブよ? ほんと、もうちょっと穏便にいきましょうよ、小依さん。主役よ、あなた。可愛いヒロインで、可愛いマスコットなのよ?

さて、トコ子のこと助けてくれるんですね、小依。とりあえず目的地のだんご屋、小手屋にいくんですが、茅と千鈴がいよる!

危険人物揃っちゃったな。逃げようとする小依がさっそく捕われてセクハラされる。さらにトコ子も茅のかわいがりを受けて、いやでもこの手握りからの頬ずり、トコ子はなんか喜んでるからオッケーですね。

しかし今回、細かいところも面白かった。ササエルとクジベェくん人形で遊んでる茅、いやもうめちゃヤバくない? 茅にはそんな風にササエルが見えてるの? というか、鬼畜の所業よ? いや、まあ、大きくは違ってないのかも知れん……。

おつかいを頑張ろうとするトコ子と、彼女を見守ろうとする小依たち。さらにはトコ子の上司、涌谷まで加わって、いやもう、最初から見てるっていうんなら同行してあげようよ。と思ったら、涌谷は涌谷でトコ子に対し屈折した感情を抱えてるな!

いやほんと、一筋縄でいかない人たちばっかりだよ! でもそれが楽しい。というか、トコ子はじめあちこちに当たりの強い小依。その小依がまるで敵わない茅に涌谷。なんかジャンケンみたいな人間関係です。