2022年9月25日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2022年11月号

 『まんがタイムきららフォワード』2022年11月号、昨日の続きです。

『スローループ』

箱根旅行も終わり、小春、ひよりのふたりも帰宅。お家にはおばあちゃんもいて、夕飯の希望をうかがえばお鍋がいいと。それで釣ってきたニジマス使って鍋にするのですが、困ったことに小春が疲れて眠っています。

というところからの、ひよりと父、母、3人で鍋に挑戦することになるっていうのがね、なんか面白かったんですね。とりわけ母のあのやる気に満ちた表情、逆八の字の眉がいい! めちゃくちゃ可愛いよね、お母さん。

今回は楽しいばかりの話かと思ったら、小春が夢で見ていた情景。かつての自分なのでしょうか。がらんとした和室で窓の外を眺め、ひとり涙を浮かべている。大晦日、父は仕事。寂しかったのでしょう。そんな小春に声をかけたおばあちゃん。祖母の前では物分りよく明るく振る舞う小春の、けれどその内にある気持ちに祖母は気づいていて、そこでおばあちゃんのかけてくれた言葉、お鍋一緒に作ろうか。その思い出が目覚めた小春の今に繋がるというの、胸にしみるものありましたよ。

食事の情景! 料理作った3人がそわそわしてるの! ほんとこうした気持ちが描かれるの、いいよね。みんな、すごくチャーミング。そしてそこからの小春アレンジ? しめのラーメン。小春の押しの強さよ! 自分の希望をいうだけじゃなく、それがどんなに魅力的であるか言葉巧みに語るんですよね。ほんと、この子のしたたかなところだ! すごいなって思います。

『球詠』

白菊に課せられたミッション。それは美園学院リリーフ黒木の初球を打ち取ること。必ずくるという直球をホームランにすべく、ずっと準備をしてきた。はたして芳乃の策は当たるのか。この一球に対する白菊の思いをともに振り抜かれたバットは見事ボールを捉え、このままホームラン!?

そう思わせて、わずかに届かない。ほんと、このボールの伸びていく、その間の描写。期待とはらはらのいりまじって、手に汗を握るとはまさにこうした気持ちなんでしょうね。

残念ながら芳乃の作戦どおりには運ばなかった。けれど1点差にまで持ち込めて、そしてこの好打に対し喜びよりも落胆に近い表情を見せているのは誰か。相手方の心理を読むことで、新越谷の司令塔、芳乃の存在に辿り着く美学園川。この描写も実にスリリングで、本当にこうした気持ちのゆきかい交差する様子、見事だと思わされています。

芳乃は芳乃で美学の計略に気づいて、このままだと抑えられてしまう、その予感に青くなっているんですね。光が対策されている可能性に怖れを抱きながらも、エースヨミに希望を見る芳乃です。ええ、作戦を超えたところに勝ち負けを分ける機微がある。ならばヨミはここでなにを見せてくれるのか。ただ見守るばかりの私にしても、気持ちがぐいぐい引っ張られる思いです。

『最果てのともだち』

ああ、いい終わりを迎えましたね。小学校に現れる幽霊。こどもと教師、ふたりのお別れの日。それが彼女らにとっての卒業式であるというのが見事に響いて、ああ、本当に泣かされるものありました。

アサヒとユウ、ふたりが準備したもうひとつの卒業式。自分たちの卒業式の翌日に、キヨの卒業式をすることにしたというのですね。この日を迎えるまでのできごと。あの日アサヒに救いを見たキヨの願い、アサヒの卒業するときまでここに居たいという気持ちを受けて、ユウとも和解し、そして3人でともに授業を受け、キヨの望んでやまなかった学校での生活を送ってきたというのですね。

そのしめくくりが今日のこの日なのでしょう。キヨのための卒業式。手作りの卒業証書が渡されて、そして先生の言葉、これで授業が終わることが告げられたその時のこともまた、胸に迫るものがあったのでした。

旧校舎のふたりは、学校に夢見て、そしてその夢を失ってしまっていた。そのかつての夢見た思いがこうして報われる日を見たのですね。先生に贈られた花束。応える先生のお礼。もうね、たまらないものがある。続くキヨとのお別れ、いや、キヨと先生の旅立ちのシーンも力感をともに深く心に訴えるものがあって、きっと悲しい終わりにはならない、そう思っていた私にして、知らず涙がこぼれて、でも悲しさよりも晴れやかさ、よかったねという思いの方がずっとずっと強く感じられた。やはり、悲しい終わりにはならなかったのでした。

はじまった当初は暗く重く怖い、そんな印象の強かった漫画でしたが、その暗闇を抜けた先にこうした光に満ちて明るく暖かい終わりを用意してくれていたのですね。最後まで読めてよかった。アサヒとユウには前途が、キヨと先生には救いがあって本当によかった。晴れ晴れとした寂しさをともに、皆の旅立ちを祝いたくなる、そんなお話でした。

2022年9月24日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2022年11月号

 『まんがタイムきららフォワード』2022年11月号、発売されました。表紙は『球詠』。バッターボックスにてバットを構える白菊と、白菊を応援する菫と稜。声援を送る菫と、その横でこぶしを突き出す稜。応援のスタイルがそれぞれに違っているところ、そこに性格の違いが表れるように感じられるところ、面白く感じます。そしてここでの主役、白菊。本編での様子とは違いリラックスしたその表情、笑みも浮かべているその様。のびのびと野球を楽しんでいる、そんな気持ちが伝わってくるようです。

『高瀬さんはドル活に夢中です』

ドル活とはアイドル活動? と思ったら、違った! そっちか! ドール趣味でありましたか。

主人公江田はPOPという名で活動しているドール作家。まだ界隈に認知されておらず、SNSに写真をあげてもぱっとしない、そんな状況に落ち込む日々を送っているのですが、そんな彼がたまたま言葉をかわすことになった職場の高瀬さん。氷しか食べてないから貧血ぎみといって倒れた彼女を介抱したのですが、いやいや、それは因果が逆では!? 栄養とってなくて貧血になって鉄が不足してるから氷ばっかり食べたくなるやつでは!?

というのはいいとして、食費も削って打ち込むものがあるという高瀬。その打ち込んでいるものというのが、江田同様にドールだというのです。

ドールの専門店に委託していた江田のドールが売れていました。そしてその店で出会ったのが、職場とは違い生き生きとした高瀬! ドールを前に高揚する高瀬にドキドキする江田ですが、愛らしい笑顔に!? それとも収入全放出する勢いで買いまくるその散財っぷりに!?

しかしこの行動見れば、高瀬が栄養失調に陥る理由、それも判明ですね。いや、ほんと、死にますよ?

高瀬が注目しているというドール作家、それがまさに江田であったということが判明する終盤。江田はPOPの正体が自分であると明かすのか!? と思ったら、まさかここで高瀬が倒れる! いや、これ、予想外の展開きたな。飢餓状態に急に高栄養与えると体壊すっていいますが、それ!? でもって病院直行? ともあれ、江田が自分が作家であること話す機会、見事につぶれた気がします。

『お嬢様はメイドハーレムを取り戻したい』

この御屋敷では、メイドはどういう扱いですのん? お嬢様はメイドをはべらせて一緒にゲームをするのが趣味。って、待って、メイドの仕事邪魔してない? と思ったら、案の定その所業を母親に見咎められて別荘送り。いや、待って? 仕事の邪魔をしたからじゃなくて、母のお気に入りを独占したのが原因か!

いやほんと、娘もそうなら母もそう。メイドについての常識が世間のそれと大きく乖離している模様です。

お嬢様、屋敷から別荘に追放されたというのですが、これおしおきですね。一週間の限定隔離。メイドがひとりつけられているので身のまわりのもろもろは大丈夫そう、と思ったら、このメイド、難ありなのか。見た目は良好、性格は駄目。ちょっとおゆがみ遊ばしてる? と思ったら、腹黒とかいうことはない模様。でも雇い主といっていいお嬢様相手にいいたいことをずばずばいっちゃうところ。なるほど、これが性格が駄目といわれる所以かな? でもこの御屋敷ではそうした距離の近さもまた許容されそうに思うんですよね。

そしてこのメイド、まだ駄目なところがあって、ランチ対決にて作ったハンバーグ。見た目は完璧、味は最悪なのか。ああ、料理が駄目なのね。お嬢様の作った見た目も最悪に比べるとずいぶんマシに思えますが、でも料理が駄目という初心者が作ったハンバーグは危ないかも知れん。

あえて家事全般が苦手というメイドを娘につけた理由。それはメイドをはべらせて遊ぶ娘に自活できるようになってほしいという親心があったのかも知れませんね。いや、ただのおしおきかも知れませんけど。そしてメイドにしても、これを機会にスキルアップにつとめてほしい。そんな気持ちもあったのかも知れません。

家事能力に欠けるふたりが、ともに苦楽を共にした一週間。それで深まる絆が描かれて、たくさんいるメイドのひとりでしかなかったこの子を特別なひとりへと変える、そんな過程こそが描かれていたのかも知れませんね。

2022年9月23日金曜日

@SIMPLE DLシリーズ Vol.22 THE 歩兵~戦場の犬たち~

 Nintendo 3DS、ダウンロードソフト販売終了を受けてのソフト探し。だいたいはセール中のソフトを眺めて気になるものをピックアップしていくのですが、時にはゲームとしての面白さではなくネタとしての面白さを優先してしまうこともあります。今回取り上げる『@SIMPLE DLシリーズ Vol.22 THE 歩兵~戦場の犬たち~』はまさにそのネタとしての面白さから購入したもの。税込612円が100円。ゲームとしての出来は正直まるで期待していなかったものの、その価格なら許せる。その一心で購入を決めました。

もともとはPlayStation2用のSIMPLE2000シリーズだったゲームですよね? PS2版はプレイしたことがないので3DS向けにリリースされる際に変更が加えられたかどうかはわからないのですが、まあそのあたりは別になんら気にならないというか、むしろ気にするところではないように思います。

このゲームでプレイヤーは歩兵となって戦地に赴くことになるのですが、最初に軍曹からあだ名をつけられるとか、そういうところからネタ的な要素がはじまっていて、気分は『フルメタル・ジャケット』ですよね、さあどんな酷いあだ名がつけられるのだろうとわくわくしながらありがたい軍曹殿のお言葉を待っていたら、なんと「ジャイアントバイソン」なるあだ名をくださりました。

って、なんだそれ、普通じゃん! ほら、もっと屈辱的な、役立たずのウジ虫野郎みたいなあだ名がつけられるんじゃないんですか!? ジャイアントバイソンとか、なんか大柄で突進力のありそうな、気は優しくて力持ち、ここぞという時には奮戦するぞ、みたいなかっこいい系? じゃありませんか。

ええ、このゲームのがっかりはこのあだ名の時点からはじまっていたように思います。

もともとゲーム性は期待していないのでかまわないのですが、操作性が悪いのはほんと困ります。スタンド、腰を落とす、匍匐前進と姿勢を変えられるのですが、移動中には姿勢変更できないとかね、ええー、マジかよ。なので移動中に敵を発見、すみやかに匍匐前進に移行して接近、とか思ったら、その都度足を止めないといけない。しかも姿勢変更が妙に遅い。なので、いきおいスタンドないし腰を落とした姿勢のままで強行することになるというんですね。

主人公は歩兵です。ということは小隊のひとりとして前線に立つのかな? と思ったら、マジかよ! ひとりで行動するの!? しかもデフォルトの武器は拳銃とナイフのみ。いや、待って、歩兵だろ? せめてアサルトライフルを下さいよ。拳銃なんて、ライフル弾撃ち尽してからの最後の武器みたいな扱いなのでは? そもそも距離あったら当たらないじゃん!

といいたいけれど、このゲームでは拳銃でも当たります。エイムはだいたい敵兵の方向いてたら勝手に調整してくれるようで、雑に動いて撃っても当たります。このあたりはありがたかったですね。じゃないと厳しすぎる。

武器は、まだ途中までしか進んでないので、というかちょっとくじけてナンプレやってるので全部出尽してるってことはないと思うのですが、拳銃からアサルトライフル、狙撃銃とバリエーションがあるので、スタイルによって使い分けできるのはよいところだと思います。というか、拳銃とかだと大量の敵に囲まれてばかすか撃たれながら撃ち返すみたいな戦いになってしまいがちなので、可能ならアサルトライフル、理想的には狙撃銃で敵の感知範囲外から撃っていくのがよさそうなゲームです。ナイフや、あるいは刀を使って接近戦挑んでもいいのですが、接近武器は微妙に当てにくい上に攻撃後に硬直が発生するので使いづらい。

でも、弾がもったいないのでどうしても刀振りかざして突撃みたいな戦い方になってしまっています。

弾がもったいないというのには理由があって、正規軍所属の歩兵のはずなのに武器弾薬が供給されないんですよ。なので前線に出て敵が落とす武器や弾薬を拾っていかないといけない。クリア済みのステージを何度も繰り返しアタックしながら、武器弾薬のストックを増やしていく。

ゲリラかな?

だんだんなにやってるかわからなくなってくるゲームではあります。

このゲームの悲しいところは、例えば狙撃をする際に敵の上半身が丸見えなのになぜか障害物に阻まれて弾が当たらないってことがあることです。見張り塔から撃ってくる敵を排除するために、狙撃姿勢に入ってヘッドショットを狙う! みたいなシチュエーションで、なんで頭がちゃんと見えてるのにカーンとかいって外すの?

角度が悪いのかなにが悪いのかわかりませんが、多分見張り塔の柵かなにかがあるんでしょうね。こうした見えないオブジェクトに阻まれることはしょっちゅうで、移動でひっかかる、膝下くらいの障害物越しに撃っても弾が阻まれ当たらない。ええ、こういうところが残念で、いやむしろこれでこそSIMPLEシリーズだ! といった納得感があります。

文句ばっかりいってますけど、こういう文句やツッコミを入れながら遊ぶのがこのゲームの醍醐味だと思います。100円だから許せる! に加えて、こいつはすごいぞ(悪い意味で)、想像以上のゲームだぜ! そうした楽しみもあるにはあるというわけです。不健全ですけどね。

2022年9月22日木曜日

王国の道具屋さん

Nintendo 3DS、ソフトダウンロード販売の終了を受けてよさそうなソフトを探すべく夏のセール品を眺めていたら、ふと気になったのがこのタイトル、『王国の道具屋さん』。800円が400円になっていたのも気になるポイントでしたが、それよりもキャラクターの可愛さが興味をひいたのでした。内容は素材を集めて商品作って店で売るという、典型的なお店屋さん系ゲーム。400円ならたとえハズしたとしても惜しくはない、試しにプレイしてみようと思って買ってみたらですよ、これがもう大当たり。遊んだのはエンディングまで4日間、全称号入手まで8日間と短かったのですが、充実した楽しい時間を過ごすことができました。

もともとが800円のゲームなので、そんなにボリュームを期待していなかったのも大きかったのだと思います。というか、最近のゲームって、とりわけ大作や話題作となると価格以上に楽しませようとしてくれているのか、かなりボリュームがあって、普通にクリアするだけで30時間オーバー、ちょっと寄り道したら50時間とかかかるのもざらだったりしますでしょう。さらにそこにクリア後の追加ステージとか称号やらトロフィーやらをコンプリートするとなると、余裕で100時間以上とかになって疲れはててしまうこともしばしば。

だいたいメインストーリー進めてる途中で疲れてきて、まだ、まだ終わらんのか、とりあえず探索は雑にすませてクリアだけしてしまおう……、みたいになることがこのところ多いんですね。ええ、長すぎると思う。2回目プレイしようとかまったく思えないくらい長い。

その点、3DSのこぢんまりしたDLソフトは、普通に遊んで10時間くらいでクリアできたりするから、コンパクトに遊んで、疲れのでないうちに満足感とともに終わることができるのが嬉しい。

王国の道具屋さんだとエンディング到達時点で7時間半! 称号コンプリートで28時間半くらい。でもこの28時間というのはプレイした実時間ではなく、スリープ中などに店に並べておいた商品が売り切れるまでの時間も加算されてるっぽい。だから、本当に隙間時間に遊んで、楽しいな、面白いな、もうちょっと遊びたいんだけどな、みたいな気持ちのあるうちに終われて、お別れの寂しさとともにゲームから離れるという、最近では珍しい体験をすることができました。

いやもう、ほんと、大作ゲームとかだと、ああー、やっと終わった、もうしばらくは見たくもない、みたいな感じで終わるんだもの。やっぱりサイズ感っていうのは重要です。

実際、楽しかったんですね。主人公キャラを取り巻く人たちが愛らしかった。いろいろサポートしてくれる爺やにはじまり、レシピを教えてくれる工房の店主たち、素材入手を手伝ってくれる傭兵に、お店を訪れるお客さんたち。

店を繁盛させるには素材を集めて、工房でレシピを見つけて商品作って店に並べる。売るほどに店の評判もあがるので、より一層に売れるようになるから、売れ筋用意したり、なかなか売れないけど単価が高いの作ったりと、別に工夫しなくても店は成長していきますけどね、でもいろいろ試したりできるのは面白かった。

材料集めを手伝ってくれる傭兵が、冒険終わるごとになんか感想いってくれるんですよ。それも楽しかった。なんか身近な感じがするじゃないですか。それを何度も何度も繰り返して、正直、鉄とか水とか、必要性が高いのにすぐなくなるから何度でも取りにいかないといけなくて、もう面倒だわー、ってなるようなことがあっても、その面倒な繰り返しを一緒に乗り越えてくれた同志感が出てくる。

そしてお店も、最初はちょっとしか置けなかった商品が、種類も数もどんどん増えていく、手をかけて育てたという感触を与えてくれるものだから、やっぱり愛着だって出るでしょう?

そうした愛着がある人や場所がゲームの中にできてしまって、けど自分が遊び終えてこのゲームをやらなくなったら、この店には商品が並ぶこともなくなって、時間のとまったまま寂れていってしまうんだな。ゲームの終了が見えてきた頃、そんな寂しさや未練を感じてしみじみとした思いが胸に広がったことを覚えています。

そんな感覚になったのは、それだけゲームが与えてくれたものが豊かだったからだと思います。大作ゲームのような物量はないですよ。本当にこぢんまりとした、てのひらに乗るようなちいさなお店にすぎないんです。でもその小さな世界が愛おしいと感じた。

ええ、そうした気持ちをともに遊んで別れられたことがさいわいだと思える、そんなゲームでありました。

2022年9月21日水曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2022年9月20日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年11月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年11月号、昨日の続きです。

『桔香ちゃんは悪役令嬢になりたい!』

イトちゃん、ほんとに桔香のこと好きなんですね。というか、いつも自分を頼ってくる桔香なのに、自分を差し置いてなだっちと一緒に遊園地にいっちゃってる! 前回の突発遊園地ですね。それがあまりにショックだったか、カネポンの誘いにのって映え写真とりにモールにいっちゃうっていうんですよ。

ほんと、嫉妬に突き動かされるイトちゃん。桔香がなだっちと一緒に遊ぶんだったら、自分にはカネポンがいるもんねといわんがばかりの行動に、この子の桔香に対する感情がうかがえて、めんどくさいけど可愛いですね! でも、そんな負の感情で動いてるからか、写真写りが悪い! で、カネポン、ちゃんとその表情の違い、わかるんですね。すごいや、カネポン。しっかりイトちゃんのこと見てるんですね。

偶然モールにきていた桔香と話をすることになったイトちゃん。ちょっとスネてたのが、桔香に映画に誘われて、イトちゃんだけだよ、他の子には内緒ね、なんていわれて、一気に機嫌直っちゃって、というか、こうなったら今度はカネポンと一緒にいるのバレたくなくなるんだ! いや、桔香はきっと気にしないと思うよ? でもイトちゃん自身が気にしちゃうんでしょうね。ほんと、可愛い子だと思います。

クールに見せて、結構表情に感情表してくる子です。そんなイトちゃんの浮き沈み。この子にとってはきっと大きなできごとだったんだろうなってことがうかがえて、ええ、やっぱり友達ってのは大事なのです。イトちゃんもきっと桔香の一番頼りになる友達でありたいんでしょうね。

『社畜さんと家出少女』

ナルとの暮らしを終え、実家へ戻ったユキ。あの日から数年を経て、ユキも成人、家から、母から適切な距離をたもちつつ、それなりに平穏に暮らしているようです。

今日はナルとユキが再会を果たす日。ミユとアオの店で待ち合わせ、ってホドさんは? と思ったら、海外に3ヶ月ほどいっちゃってるんだ。そして再び出会ったナルは、あの時と同じように笑って迎えてくれて、それから懐かしい一緒に暮らしたナルの家でのやりとりが描かれるのです。

一緒に飲むお酒は、ナルが飲んでいた安くて強いアレ。酒に呑まれて、それからのユキの行動は、子供だったあの頃には思っていてもできなかったこと? あるいは互いに自制していた気持ちを酒の勢いが後押しして、そしてふたりのこれから始まろうという新しい関係を示唆して終わったこの漫画。

静かに推移したように見えるけれど、そこには大きな、大きなできごと、気持ちの動きが確かにあって、苦しみもつらさ、悲しさもある人生だけど、それでも生き辛い人生をともに越えていきたいと思える相手を、ふたりともに見いだし、それを確かなものにしていく過程こそが描かれてきたのだと感じさせられるラストでした。

守られるだけの自分ではなく、支えられるだけの自分でもない、ともにふたり歩んでいく、ふたりはそんな関係に辿り着いたのですね。

『今日の授業は恋愛です!』

恋愛に前向きになれない右京さがりが、過去に類を見ない5人カップルを成立させつつ、学院一を目指し奮闘してきた、その結果が出たのですね。

成績優秀者へのピンバッジを贈呈するのは名雪。思えば、さがりが自身の恋愛に対し抱えていた負の感情を克服しながら、同じく恋愛に、自分自身の感情に問題を抱えていた少女たちに関わり、ともにそれらを解決していった、その5人がここに揃ったというわけですね。

皆、それぞれに晴れ晴れとして誇らしげな表情を見せるところ。ああ、やりとげたんだなと思わせてくれて感慨を覚えます。そしてこの栄誉を受けてなお感情を動かすことのなかったさがりが、ピンバッジの授与を受けたその帰り、一番になったことの実感を得て涙をこぼすくだり。そこで去来した思い出、カップルとなった皆と過ごした日々がなによりもさがりにとって価値があったのだと物語るようで、さがりという子の思いの深さにしみじみと感じいるものありました。

恋愛がわからない、人の心の機微に疎い、そんな風に思われがちなさがりでしたが、その子にしてもただ学年で一番になることよりも大切なものを掴んでいたのかも知れませんね。あるいは、そんな大切な人たちと一緒に勝ち取った一番だからこそ、より一層に価値のある、そう思う気持ちもあったのかも知れません。

そして、そうした思いあらばこそ、高揚感とともに口にしたその言葉。ああ、騒動の勃発だ! 争いの引き金ひいちゃった! というのは別にしても、さがりのうちで育まれてきた気持ちと皆との関係性。強い結びつきがありながらも、曖昧になんてしたくない、そんなアンビバレンスの潜むスリリングな関係がうかがえて、きっとこれからもこの5人で和気あいあいと、紆余曲折をも楽しむように過ごしていくのでしょうね。

2022年9月19日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年11月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年11月号、昨日の続きです。

『ななどなどなど』

小町ちゃん、ご乱心ですか。体育の授業、マラソン大会に向けた練習が嫌で嫌で仕方がない。それでなんとか休めないかと考えた挙句が、ななどにビームを撃ち込んでもらうというもので、いやいや、無茶しすぎですよ。もうちょっと、こう、マイルドななんかは思いつかなかったんですか。

しかしマラソン大会。小町はそりゃあ苦手ですよね。基本、運動に関わるものはどれもこれも苦手。屋内でのんびりごろごろしてるのが好きという性質でしょうから、延々走り続けるとかいろいろもたなさそう。実際、胃液の逆流で喉がやられてるのか。ほんと、若いのに大変だな、小町ちゃん。

本番を想定しての練習、4km走るっていうんですが、思ったより短いな。ななどは小町どころかすべての人類を振り切って疾走していっちゃうわけですが、我らが小町ちゃんはというと、そりゃもう最後尾ですよ。サボってるわけじゃない。彼女なりの一生懸命。途中でこのみを煽ったらコンプレックス刺激されたり、さらには小町を置いて先にいったはずのるるが順当に順位下げて3人横並びになったりと、この悲しい最下位グループの様子。本当、サボってるわけじゃないんだけど、それこそ最下位組は最下位組で、本当の最下位は嫌だと少しでも前に出るべく争ってたりはするんだけど、でもそれがどうにもぱっとしないという……。

このあたりの悲しさはわからないでもない。ええ、頑張れとしかいいようのない、可能なら普段からちょっと体動かそうといいたい、そんな状況。涙なくしては見られませんでした。

しかしそれでもやっぱりなんとか頑張って、走りきってるんですから、そこはもうえらかったと思いますよ。こういう体育やなんかは、他の誰かと競ったりするんじゃなく、自分自身の目標に向けてやればいいと思う。なので、るるに、このみに置いていかれようとも、きっちり走りきった小町ちゃん、立派でしたよ。

『ぬるめた』

いきなりぶっ倒れたさきな。なにごとかと思ったら、風邪? 不調だったんですね。

そんなさきなをおぶって保健室へと向かうしゆき。ここからのふたりの様子。とてもよかったですよ。ちょっと甘えているさきな? いつもよりも近しい距離に戸惑い感じているしゆき? それでもこれまでそうそう見られなかったような関係性、状況見られて、あのしゆきを枕兼書見台にするさきなとかね、どう見たって甘えに甘えまくってるじゃないですか。その上、この状況で人に触られるのは好きじゃないとかね、つまりはしゆきだったら触られてもかまわないってわけですか!?

ほんと、なんかふたりのなにかが変わっていって、発展しちゃいそうな情景。期待ばかりが膨らんでしまいます。

でも、しゆきにもたれて甘えまくっているさきな。ほっぺたもにもには不許可なの? わからん、さきなの許可不許可ライン、わからん。でもしゆきよ、ここはもにもにし続ければよかったのでは? あえて鈍感を装ってもにもにし続けることで開いた扉もあったかも知れませんよ。

『妖こそ怪異戸籍課へ』

最終回を迎えましたね。人の世界に暮らし、人と妖怪の仲立ちを続けている睦子を邪魔立てし、あまつさえ人や妖怪に危害を加えるまでにいたった、睦子の先祖である大妖怪、山ン本五郎左衛門。

五郎左衛門が求めていたもの、睦子に眠る妖怪の血を目覚めさせてでも果たしたかったこと、それはなにかというのが明らかにされたのですが、そうか、五郎左衛門はひとりながらえることに耐えられなくなってしまっていたのですね。

自分の生を終わらせてくれる誰かを求めていた。それを叶えてくれるのは睦子しかいないと思っていた。そうした終わりを望む五郎左衛門に、また別の可能性、個人としての人の生は短くとも、綿々と続く一族としての人の生。またあるいは、ともにあってくれる人の連なりが絶えることなく五郎左衛門に寄り添ってくれることが示唆された。寂しさ、悲しさから解き放たれるとしたら、五郎左衛門のなそうとしていること、それもまた変わっていくのかも知れませんね。

この漫画は、人と妖怪の共存する社会というものを多様で個性的なキャラクターを通じて描いてみせたころに面白さがありました。人、妖怪の営みに彼らの暮らす社会や世界が見えてくる、その広がりや奥行に魅力を感じていました。漫画としては今回で終わってしまいますが、これまで語られ描かれたその世界の広がりが、今度は逆に彼らのそこでこれからも暮らしていくだろう様子を想像させてくれるように感じています。

2022年9月18日日曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年11月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年11月号、昨日の続きです。

『コンビニ夜勤あくまちゃん』

花火大会で街が賑わいを見せています。こうなるとさぞやコンビニも混むだろう、と思ったら実際そのようで、出勤可能メンバー総動員。ただ少しは気持ちに余裕もあるようで、いや、そういうのじゃないな、本部主導のマーケティングか。皆、浴衣で接客をするというんですね。

力仕事とか大変だ!

でもおかげで、浴衣のアルールやイレイナを見られたのはありがたいかぎりです。

道頓堀花火大会とのことですが、モデルになってるのはおそらくは淀川の花火大会ですね。あの近辺の施設でバイトしてたことがあったので、花火の日にはめちゃくちゃな人出をさばくため延長勤務とかやってたの思い出しましたよ。だからちょっとアルールたちが身近に感じられる。いやでもほんと大変なんですよ。いつもはこない人がやたら増えるので、いつもなら考えられないような事態が発生したり。でもそれでも事故発生時みたいな緊迫感やギスギスした感じは少なかったかも。むしろ客より社員の方が余裕なくしてた、そんなこと思い出します。

実際花火大会といっても、興味のない通勤客とかからしたら帰りが混んで大変、なんてもんだったりしそうなものですが、それでも花火があがると見てしまう。そうでした、花火があがる時間は皆がそっちに向かうので、むしろ周辺施設は空くんですよね。川の方見れば少しは花火も見えて、と、またそんなこと思い出して、ええ、打ち上がる花火を見上げていた時の感情、それに似たものをアルールも感じているのかも。と思うと、やっぱり共感度があがるように思えたのでした。

『白魔導士はゾンビの夢を見るか?』

これまで出会ってきたゾンビとはまるで違うバケモノに対峙する面々。動作は機敏、相当な跳躍力を持ち、かつ明確に狙いをつけてくる。姿を隠しても匂いで居場所を特定してくる難敵を相手に、持てる力をすべて注いでいく皆!

レサナをかけようにも機敏に動く相手です、有効距離に近づくこともままならず、そこでアヤがとった行動とは!?

自分を囮にするのか! 噛みつかせたまま押さえ込んで、そこに自分もろともレサナをかけてもらうという強硬策。いやもう、本当にヤバい状況、でもこれでなんとか倒せた……、いや、倒せてないよ!? からの、リルーが狙われて吹っ飛ばされてしまうというピンチ!

身を呈してリルーを守ろうするミツハにアユム。この状況、誰かの犠牲を払わなければ突破できないのか。あるいは、全滅の危機!?

黒魔導士を自称するサキ、この子が奇跡を起こしてくれましたよ! ただの偶然なんだろうけれど、彼女の願いが通じたか、高所から飛びかかろうとするバケモノが避雷! まさかここからまだ動くなんてことあるまいな? ほんと、不安の収まらない状況。けれどなんとか危機は脱せたようで、リルーも無事、アヤも無事、ミツハもアユムも、サキ兄妹も無事。ええ、本当によかった。ほっと安心しましたよ。

今回、アヤの秘密が描かれましたね。バケモノに噛まれた時に反応した三日月形のアザ? もしやこれがゾンビ災害を収束させる希望になるのかも。あるいはアヤだけがレサナで気持ちよくなる理由がここに!?

そしてリルーレベルアップ! リルーレベルアップイベントはあると思ってたんですよ。でもこのタイミングだとは思わなかった。レサナの使用回数が増えるんだな! と思ったら、違った! レサナの使える数は変わりませんでした! アヤ、がっかり!

でもモンスターに気づかれにくくなる魔法が使えるようになって、ええ、今回のような積極的に狙ってくる相手に有利をとれそうですね。

『SAN値直葬!闇バイト』

今回はちょっとした箸休め回でしたね。いや、全然穏やかではない。むしろバイト先のヤバさがいよいよ極まっていると感じられる、そんな回。日常に潜む怪異も怖いけど、その怪異を収集蓄積しているこここそはもっとヤバい。そらバイトも居着かないわ。金さえ積めばオッケーのあかりの異質さ、それもまた際立った回でした。

あかりのすごさは、金さえ積めばやる気天井知らずというだけじゃなく、状況への順応性ですよね。どう見ても異常、まともじゃない環境においても、気づけば当たり前に対応している精神の強靭さ。しゃべる暗黒ぬい相手にも煽りいれつつもてあそぶ始末。アンティーク部屋の教授のことも、なんだかんだ馴染んで普通にコミュニケーションとってるでしょう? まともじゃない。あかり、まともじゃないですよね、ほんと。

でもそんなあかりもショゴスは苦手なんですね。見た目がキモい。言動もキモい。店長からのご褒美に悶え喜ぶ様子もキモい。大抵のことには順応してしまうあかりにして耐え難いというショゴスの異質さ。どれほどなんでしょうね。実際、私たち読者にしても漫画になってるから耐えられるだけで、本物を目の当たりにした日にはこよに同じく正気度吹き飛ばされてしまうんでしょうね。

2022年9月17日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年11月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年11月号、昨日の続きです。

『リリカお嬢様に振り回される!』

お嬢様! 振り回すのは永野だけになさいまし! いえね、今回のスマホゲームでの振る舞いですよ。お嬢様ってところがリリカに刺さったんだろうとは思うんですが、プレイヤー同士の協力プレイが必要になるゲームはリリカお嬢様には向かない。いや、ほんと、リリカの社会性というものを本気で心配したくなる、そんなエピソードでありましたよ。

リリカ自身は本当は悪い子じゃないんですよ。といいたいところだけど、人っていうのはその振る舞いで評価されるものだから、困ったプレイヤー、有害なプレイヤーと評価されてしまうのは、まあ自業自得、しかたないよなあ。しかしこれ、ネットにプレイヤーネーム入りで晒されるレベルの行動ですよ。きっとリリカのキャラ、†凛々禍†の名前はネットで、あるいはプレイヤー間でそこそこ知れ渡ってしまってると思う。ほんと、結構な数のアンチがいるんじゃないかなあ。

とか思って心配していたらですよ、そうか今はネットに晒すだけじゃなくて、規約違反からのBANがあるのか! そうか、そうだよな、BANの可能性は考えてなかった。いやもうビビりたおす展開でした。

これ、ガチャを引く前にBANしてもらえていたらねえ。というか、†凛々禍†の言動に嫌気さして退室したきららんさん、この人ひとりの通報だけでBANにはならんよね。いやほんと、†凛々禍†被害者の会とかありそう。そんでもって、通報も結構な数が積み上がっていたんじゃないかなと思われるこの展開。

いやあ、リリカお嬢様、社会性を、社会性を最低限でいいから身におつけあそばして……。

リリカ、内弁慶の印象あったんですが、とか考えながらふと思い出したのですが、ネット弁慶って言葉もありましたね! ほんとこの子はただ寂しかったりするだけなんだけどな。満たされない気持ちをもてあましてしまってるだけなんだけどなあ。とは思うけれど、でも人はその振る舞いで評価されるものですから……。

いやもう、なんともいえないおそろしい話でした。

『瑠東さんには敵いません!』

もう今回のふたり、愛の告白合戦だったのでは!?

和村がいきたい場所に連れていってほしいといっていた瑠東。ところが和村は瑠東が喜ぶだろう場所を考えて、水族館を選んでくれて、その気持ちが嬉しくないわけではないのか。ただ、自分だけが楽しいのは不公平だと思っているんだ。自分優先ではなく、和村の気持ち優先で動いてほしかったんだ。

そうか、瑠東が抱えていた気持ちというのは、いうならば負い目だったのですね。

でもそれで瑠東と一緒にいるだけで嬉しいと、思うところをありのまま伝えざるをえなくなった和村ですよ。人前でね、誤解を招きそうな言動発して、一旦は嘘ついてごまかしちゃうんですけど、それ、それが和村ちゃんの悪いところ! と思ったら、即ちゃんとフォローしましたね。よかった! ええ、和村が瑠東が好き、大大大好きってことでいいではないですか。

瑠東の語る、自分が抱えている欠点。それゆえの求められる以上にやりすぎてしまうというの、わかる気がします。私は優等生にはなれないけれど、瑠東のいう察せないゆえに加減なく突き進んでしまう性質は自分にもあって、ただ私の場合限界がくればおのずとそこで止まらざるをえない。ところが瑠東はそのポテンシャルがゆえに、止まることなく目標達成してしまうのか。その結果、本来の自分とはかけ離れた優等生キャラになってしまって、それが瑠東をまた縛るハメになってしまったのだとしたら、瑠東は不憫でありますね。

そんな瑠東の思いを知れば、和村という存在のかけがえなさ。さらにはもっと瑠東のことを知っておきたいといってくれる言葉のありがたみたるや。本当にどれほどに嬉しいものだったのでしょうね。

今回の水族館は、ちょっとぶつかるところもあったけれど、ふたりのより一層に近づくことのできた、そんな機会になりました。ええ、もっと仲良く、もっと好きになっていくといいです。

『こみっくがーるず』

かおすの父ちゃん、イラストに挑戦するんだ!

かおすの挑戦、オリジナル作品でのゲスト掲載、第1話の反響が出ましたよ。寮のみんな、漫画家仲間からは好評。おもしろいといわれるのはいいけど、意味のわからないオチとかなくてさみしいっていうのは微妙な気分にさせられるものありますね! 家族からも好評。いや、家族の反応はある程度予測できましたよね。編沢さんからも手応えありといってもらえて、そしてですよ、かおすに届いた手紙です。

そうか、家族以外からのファンレター、かおすにとってははじめてのものだったんだ。どうしてもネガティブになりがちなかおすが、勇気を出して手紙を読んでからのあの気持ちの揺れ動き。ああ、泣くほどに嬉しかったんだ。自分の描いたもの、表現したものが誰かに届く。好きといってもらえる。ただ送り出すだけでなく、ちゃんと受け止めてもらえてるという実感が得られたこと、それが言葉となって返ってきたこと。それはどんなにか励みになるものなのだろう。

かおすを見守ってきた編沢の思ったこと。これまでかおすが苦しんできたことを知ってるだけに、今のかおすの心情、深く思いいたるものありそうで、ここにもまた泣かされる思いです。

寮に帰ってからのかおすの行動。嬉しかったのはわかったけど、お手紙を大切に思ってるのもわかったけど、それにしても奇行一歩手前よ、かおすちゃん! と思ってからの、あの変貌。自分の漫画、第2話目に向けるかおす自身の意識が変わったんだ。ちゃんと受け止めてくれる誰かがいるという実感が、かおす自身の気持ちを変えたのか。もっと、より以上に、届けたいものがあるんだって、読んでくれる誰かがいると具体的に思えるだけで、こんなにも変われるものなんだ。

そしてかおすの挑戦、それが切り開いた自身の可能性。きっとむくわれる、きっとむくわれてほしい。これがかおすの掴みとる、最初の自信になってくれればいいと願います。

2022年9月16日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年11月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年11月号、発売されました。表紙は『ぼっち・ざ・ろっく!』。秋の日、暖かみあるやわらかな日射しのもと、スケッチブックに絵を描いているひとりたちです。しかし衣装が凝ってますね。ひとり、すなわちぼっちの服はゴッホの星月夜。喜多ちゃんのはクリムト、接吻。そして眼鏡も可愛い虹夏はモンドリアンのブロードウェイ・ブギウギ! 秋、ゆえにアート。ただ描くだけでなく、意匠にもアートを盛り込んだイラスト。いや、これ、実に素敵だと思います。

今月は新連載が1本、新規ゲストが2本です。

『わからせろ!ナマイキツネ様』

神社に出没するゴスロリ衣装のケモ耳少女。命婦専女神、壱与と名乗るその子はこの神社の氏神を自称しているのですが、その格好からも明らかといっていいものでしょうか、威厳もなにもあったものではなく、むしろ参拝者をザーコザーコと煽る始末。

こうして参拝者を煽って、おちょくって、参拝者の上司からかかってきた電話を勝手に受けて無駄に煽って事態悪化させてしまう神様。なにかしらのご利益あったりはしないの!? これだけやらかして、なんらの結果も出せないじゃ限りなく貧乏神に近い存在だよ!?

なんて思っていたら、実際巫女にきつーくおしおきされて、泣いて謝ることに……。で、この巫女のいうことには、うちの駄目妖怪。ということは、神様を自称しているだけの妖怪なのかい!?

いやもうおそろしく罰当たり。巫女どころじゃなく神様からのきつーいおしおきがあったりはせんのでしょうか!? 巫女が代わりにおしおきしているから助かってる? だとしたら壱与は巫女の桜子に感謝しないといけませんね。

『何の因果か主人公が多すぎる!』

魔法少女にアンドロイド、超能力者やら吸血鬼やら。やたらと個性の強い子たちが多数通っているこの学校。で、肝心の主人公ひなたはというと、特になにかしらの属性があるわけでもない普通の子。いや、このとりわけこれといった個性がないというところこそ、日常系の主人公たる資質なのでは!? そう考えると、本当に主人公に求められる資質とはなにか、なかなかに難しくなってきますよね。

さて、今回ひなたに目をつけられたのは、B組の神宮寺さん。この町を守るべく変身して戦う魔法少女のひとり。戦う姿を目撃して、どうせなら変身シーンも見たかった。なんてこといってるのはオタク趣味の友人せなちゃん。変身するときは裸になるとかいってますけど、それはもう結構昔の話で、最近はなにかしら身につけてることが普通ですよね。ほら、ワンピースみたいなの。

ともあれ、帰宅途中に話題の魔法少女、神宮寺の後をつけて、敵幹部との接触を目撃。その幹部の正体も、うちの生徒会長だと早速判明して、さらにここから念願の変身シーン! 飛び出して写真撮りまくるんかい! ツッコミ担当のちとせさんがきつく釘を刺してますね。ええ、この漫画の良心、それがちとせさんなのかもですね。

そして今回の落ち。やたらと激しい魔法少女の必殺技! これを食らった生徒会長の命運やいかに!? からの、生存で安心、けど平凡な日常のありがたみを噛みしめざるを得ない破壊がもたらしたインパクト。ええ、やっぱり人には持って生まれた領分ってもんがあるんだなと思わされるラストでした。

『ほーんてっど!』

主人公、幽霊なのか。レイナ。廃校に現れて訪問者を怖がらせるのが使命。いや、ただの趣味? なんかね、どうにも明るい恐怖とかそういった感情とは縁遠そうな女の子。今回驚かそうとした相手、オカルト研究部部長のツグミも、その友人イズナも、まるでビビってない。むしろほのぼのと会話が成立しているというんですね。

しかも幽霊であることが明らかにされてからも、笑って仲良くなってしまう始末。取り憑かれるかもという心配も、それはそれで面白そうに楽しげに語られて、この緊張感のなさ! いや、ツグミの肝の太さもあるんでしょうけど、それ以上にレイナのキャラクター、そのほのぼの感が大きいな!

かくして友達になった3人。もともとは人を怖がらせてその結果成仏する気だったレイナも、友達ができて嬉しそう。さらに過去の因縁? 幼ない頃にレイナと出会っていたツグミ! その時のツグミの姿の意外性! こうした思いもしないところに驚き、面白さ、くすぐりを放り込んでくるところ、とてもよかったです。

2022年9月15日木曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2022年9月14日水曜日

みんなでナンプレ

『みんなでナンプレ』、危険なゲームですよこれ。

来年3月でNintendo 3DSのソフトダウンロード販売が終了するというので、駆け込みでよさそうなゲームを探しては買っているのですが、いまのところ、これだ! っていうのはなかなか見つかってなくてですね、なので、これだ! というのをご存じの方はどうぞ教えてくださいますと助かります。というのはいいとして、つい先日、サマーセールの対象になっていたのがこのゲーム『みんなでナンプレ』でした。ナンプレ、ということでどういうゲームかは説明不要ですよね。ええ、ナンプレ、数独、マス目に入った数字を頼りに1から9までの数字を埋めていく、あのゲームです。

500円が250円でした。全然期待しないで買った、というか、そもそも頭を使うのは面倒くさいし疲れるので、パズル系のゲームってあんま好きじゃないんですよ。

なのになぜ買ったのかというと、これを買う数日前に100円のセール対象を十数本立て続けに買ったら、不正利用を疑われてカードがロックされてしまいましてね! カード会社とやりとりして解除されたかどうか確認するのにちょうどよかったのがこのタイトルだった。

ほんとになんで買ったのかわからんような買い方をしています。

でもね、これがもう危険すぎる。

問題数がイージー、ノーマル、ハード300問ずつ、そこにベリーハードが100問加わって、全部で1000問あるというのですが、なんせ初心者ですからね、まずはイージーから遊んでみるじゃないですか。ちょっと手間取るものの、こつこつやってれば解けるくらいの難易度。クリア条件にしたがって風船がみっつ飾られるのですが、パズルをクリアでひとつ、10分以内にクリアでひとつ、そしてヒントを使わずにクリアでひとつ。まだイージーだからか、クリアとノーヒントで風船ふたつは固いのですが、最後の10分以内、これが結構大変。最初のうちは15分くらいかかってしまって、いやあ、こうなるともうムキになりますよね。

ええ、やめられんのです。

慣れないうちは仕方がないと、風船ふたつでいいからクリアしていって、20問クリアしたところで最初にもどって風船埋めを開始しました。問題との相性もあるのでしょう、調子がいいと初見で10分かけずにクリアできるものもあったのですが、苦手なタイプだと何度繰り返しても10分を超えてしまって、続けて挑戦したり、気分を入れ替えるべく違う問題に取り組んだりしながら、いやあ、なんとか20問すべてを風船みっつにすることができました。

で、まずはこれを300問やるわけね?

ナンプレ、面白いですよね。人気があるのがよくわかります。問題によってクリア方法が違ってるのが面白くて、地道に埋めていくにしても、9マスのグループから埋めさせるものあれば、列を完成させていくものがあるなど、こういう趣向の違いを感じさせるのがパズル製作者の腕の見せどころなのでしょうね。

またハードとの相性もいいと思います。3DSというかDSの特性であるタッチスクリーン。これのおかげで、直感的に遊べるのが嬉しい。最近のゲームは説明書がついてないじゃないですか。なので最初に説明書を読む文化を失ってしまっていてですね、遊びながら覚えるみたいになって久しいのですが、それでも充分遊べます。

この説明書がなくてもタッチで遊べる、直感的にさわれるというDSの強みが生かされているの、いいと思います。ゲームに触れてこなかった層でもきっと問題なく遊べたんじゃないかなあ。こうした受け入れる間口の広さを考えると、ナンプレのようなメジャーなパズルとDS系ハードの相性のよさを感じさせられて、ああ、DS、3DSは本当にいいハード、名機だったなあと実感させられるのでした。

ナンプレの危険なのはプレイ時間もそうで、イージーだったらだいたい10分前後と非常にお手頃。ん、ちょっと時間があいてるな。みたいな時にちょっとさわれる、遊べる、そしてやめられない!

いやもう危険なゲームです。ほんと、500円で半年遊べそう。

2022年9月13日火曜日

『まんがタイムきらら』2022年10月号

 『まんがタイムきらら』2022年10月号、昨日の続きです。

『センキュー!80!』

ついに免許をとったみつき。部室まで車でくるというんですが、はたしてどんな車なんだろう。可愛い見た目の軽かコンパクトカーあたりだろう。みんなそれぞれに予想するのだけど、おっとー、えらいの乗ってきましたよ。なんと、ジープ。しかもかなり古い型式っぽいですよね。キャンバストップのドアなし。これ、ドアも幌とかのやつなのかな? と思ったら、チェーンかロープが渡してあるだけなんだ! いやもうほんと、すごいのがきた。俄然面白くなってきたってやつですよ。

当然エアコンなんてついてないから、暑さにふらふらになってるみつき。そんな彼女を誘って、涼しいところ、山道走りにいくっていうんですが、ジープだけあって未舗装路がベストマッチ! さらに、登坂能力生かして勾配40度ほどもある急坂を登っていく!

これ、レバーでもって2駆4駆を切り替えるんですね。しかも4駆にするとハンドルがめちゃ重くなるって、そうだよなあ、パワステなんてない時代の車だよなあ。しかも時速20キロくらいしか出ないっていうのね、音はすごいのに! っていう、この車の個性、臨場感が際立ってくる展開に魅せられるものありました。

現実にはこうした車を維持していくのは大変でしょう。それだけに、こうして漫画で雰囲気だけでも味わえるのはありがたい。それは車の魅力をしっかり伝えてくれるものあってですよね。面白かったです。

『おててつないで』

ほんとに可愛い漫画ですよ。パンダパンをきっかけに知りあったみのりとリリ。一緒に動物公園にいこうと約束していたのですが、そこにみのりの友人ふたりが加わることになりました。杏に咲良。みのりと違って派手めの子たち。どういう友達なのかな? と思ったら、幼稚園時代からの幼なじみなんだ。

そんな子たちとリリの交流ですよ。意外と? 結構? 子供に好かれる咲良、そのコミュニケーション能力よ。子供に近い目の高さで対してくれるところがいいのかな? なんか距離感をぐっと縮めてくる、その踏み込み幅が大きくて、そこに加えてリリの興味を引くのもうまいですよね。

仲良くしている咲良とリリを見て嫉妬にかられるみのり! でもね、帰り道、リリに嬉しいこといってもらえて、ええ、みのりとリリの特別感? そうしたもの感じさせてくれる関係の再確認ですよ。これでほっとするみのり、明るく楽しそうなリリの表情もとてもいい。ふたりは互いに、相手が特別で、相手の特別になりたいのかもですよ。

こうして深まる仲、とてもいいなあって思わされるのです。

My Private D☆V

『SAN値直葬!闇バイト』のムクロメです。

D☆Vポイントは「ゲームめっちゃ誘ってくる後輩」。しかも誘ってくるゲームってのがびっくりするほどタイムリー。イカ3だってんですから、いやほんと。もしこんな後輩が誘ってくれるというのなら、自分もイカ3買っていたかも知れない。というか、後輩とか女の子とかD☆Vとか関係なしに、こうして一緒に遊んでくれる誰かがいるっていうのはしあわせですよね。

しかしこの人の描くキャラクター、魅力的ですよね。ちょっと古典的美少女って感じがする。かといって古臭さとかは感じさせない。ちょっと昔めのテイスト持って、でもあくまでキャラ造形は今風で、そうしたかつて夢見て懐かしむニュアンスのにじんだ現在を感じさせてくれる画風であると思います。

しかしほんと可愛いな。こんな後輩が遊んでくれるというのなら、私は何百、何千回とチャーに打ち抜かれてもかまわなかった。ああ、見果てぬ夢にまどろむのですよ。

2022年9月12日月曜日

『まんがタイムきらら』2022年10月号

 『まんがタイムきらら』2022年10月号、昨日の続きです。

『むすんで、つないで。』

高校生になった花ノ子。思えば彼女が神隠しにあっていなかったら、高校生のつなぐはこの花ノ子と一緒に学校に通っていた可能性があったわけですね。そう思えば、あの神隠しは花ノ子と家族、そしてつなぐの人生にも大きな影響を与えていたのだなあと改めて実感させられました。

しかし花ノ子よりも先に大人になったつなぐ。進学して、それも卒業して、今はお店を開くべく頑張っている。野見山様の近く、祖母の残してくれた家で小物を売りつつカフェを開こうとしているんですね。

この夢に向かうつなぐの姿。凛々しくて素敵な女性になったなあ、と思ったらその瞬間くじけはじめる。ああ、そうかあ。やっぱ店開くとなると大変だよねえ。でもそれでもしっかり目標のできたつなぐ。やっぱり大人びたなあって感じますよね。

つなぐのもとを訪ねてきた花ノ子。この子もしっかりしていて、ほんと大人っぽいんだけど、それでもつなぐに比べると幼なく見える。なんかつなぐに甘えてるっぽい感じもない? でも確実に甘えてるのが白百合! この子もすっごく美人になったよね。でもこの子がつなぐの前だと自分のことゆりって呼んじゃうの。ほんと可愛い子だと思います。

この漫画、変わるものがあり、過ぎる時間があり、けれどそれでも切れることなく続く結びつきがある。そんなこと感じさせてくれて、花ノ子とつなぐの縁、そこに永遠に似たものを感じるのでした。つなぐの開こうとしているお店の名が「結」。漫画のタイトル『むすんで、つないで。』。まさしくそれだったのですね。

『スロウスタート』

びっくりしましたよ。かつて果実が見たという、ギャルゲーをプレイする女の子の配信。たまてが一度だけやって、家族にしかられてやめたという配信。まさかそれが思い出の配信なのでは!? 知らず繋がっていた果実とたまての縁!

ああ、いい話だなあ、素敵な関係だなあ、みたいなこと思っていたら、まさかの深堀りですよ! しかもなんか微妙に展開が不穏。たまての告白からはじまって、縁の不思議に皆が感動していたら、ママンヌからの動画提供! わくわくしながら皆で動画視聴してみたら、なんか、なんか、思ってたのと違う!

一番衝撃だったのはたまンヌだったろうなあ。冒頭の、記憶に残る配信の様子と全然違うんだもの。だってのっけから怪しい面。怪しいテーマソング。さらにそこからのぐだぐだ展開。ギャルゲー配信をやったつもりでいたけど、ギャルゲーまで辿り着けてない!

ここからのたまての悶えっぷりったら! なんでこんなの取っておくんですかに始まり、家族で上映会されてると聞いてさらにショック。おおう、なんたらタトゥーってやつだ。

しかし今回のたまて黒歴史。思い出ばかりが美しく彩られているみたいな話で、あるいはうつろいやすい人の記憶? ほんとたまてのショックに、それが花名に伝染するとかね、誰しもが持つ思い出したくない過去を掘り起こしてしまいかねない、そんな危険なエピソードでした。

『しあわせ鳥見んぐ』

御積島に向かいます。ここは海鳥の繁殖地として保護されている島。さっそく見つけたのはウミウ。見事に潜って魚をとる鳥ですが、濡れた羽を乾かすとかね、面白い行動があるんですね。そして島ではウミネコが抱卵をしていて、そして堆積したフン!

これ、グアノとかになったりしてたのかな。鳥のフンの成分でできた黄金に光るうろこ状の岩肌があるというくだり。龍神のすみかとして崇められてきたということは、グアノを採掘して肥料にするみたいなことはなかったかも知れませんね。

さて、鳥たちが綿々と続けてきた営為が島の伝説をかたちづくるにいたったという話が語られ、そして翼の祖父が旅館を閉めるつもりでいると話してくれる。このふたつは対照なのでしょうね。続いてきたものがある。反面、終わりを迎えるものがある。そこで表情を曇らせる翼。自分が島を出たことで、繋がれてきたものが途切れようとしているのではないか。島の、旅館の終わりに自分は加担しているのではないか。責任を感じてしまってるようなんですね。

重苦しい気持ちを抱えている翼。この気持ちのまま島を去ることになるのかと思ったら、定期便が欠航、帰れなくなってさらに一泊することに。この一夜の延泊が、翼にとってなにかしら大きな転機を与えることになるのでしょう。そのきっかけ、なにがどう翼に働きかけることとなるのか。見どころだと思います。

2022年9月11日日曜日

『まんがタイムきらら』2022年10月号

 『まんがタイムきらら』2022年10月号、一昨日の続きです。

『ほぐして、癒衣さん。』

夏鈴、おそろしいほどに大人気だな。別部署からわざわざやってきて癒衣に頼みごとしていく八潮。しかもこの人、癒衣に対して熱い思いを抱えている!? そんなふたりがなにをしてるか、気になってしかたのない癒衣。こっそり覗き見てみれば、なんとこれはチューですか!?

いや、違う、頭をなでてるんですけどね。でもぱっと見のインパクト、あれはでかかった。いやもう、こうなったら癒衣さんももっと、もっと、攻めの姿勢でいきませんとね!

八潮に呼ばれてメディア事業部にいった夏鈴。ひとり残された癒衣が悶々と悩んでいるのがね、不備というか、まさしく空回りってやつで、しかもそこに癒衣に思いを寄せる富美子が顔を出すも、いまいちこの人も押しが弱いよね! というか不憫ナンバーワンの彼女。ただ見るだけで満足なのですか? そんなことで満足している間に、癒衣と夏鈴はもっと先に進んじゃってますよ!

とか思ってたら、夏鈴無事帰還して癒衣の悩みも解消。夏鈴への貢献ポイントも集めて、お礼のハグタイムですか? ほら、富美子さん、置いてかれちゃってますよ! と思ってからの、まさかのお礼を間違える夏鈴!

おそろしい。まさしく罪ってやつですよ。知らず多くの女を惑わす魔性ってやつですよ。

『蜂も刺さずばうたれまい』

蛍、いつもひょうひょうとして感情を表に出さないこの子が、憂鬱? アンニュイ? 実家の華道のイベントに居づらさ感じて抜け出して、それでひとり佇んでいるところをすずめに見つかってしまうというのですね。

ここからのふたりのやりとり。しばらくしたら蛍は催事場に戻るのかと思ったんだけど、そうじゃなかったのか! 靴擦れを治療するためすずめの家に連れていかれて、着物を脱いで、くつろいで、さすがにほっとしたのか、いつになく素直に自分の気持ちを言葉にするもんですから、いやもう、なにこれ、好感度爆上がりイベント勃発なの!? このままいったらイベントスチル必至だわよ!

なんて盛り上がったのですが、いや、ほんとに好感度めちゃくちゃ上がってますよ! 自分の馴染めなさと、ちょっとした自己嫌悪を飲み込んでしまっている蛍。でもそんな自分のよいところを見つけてくれるすずめ。さらには無理しなくていいと安心させてもくれる。

こうした言葉が蛍にとってはずっと欲しかったものだったのかも知れませんね。すずめのそばですっかり安心して、自分がいたいと思える場所になってしまっていてという今回。ええ、見事にイベントスチル級展開を見せてくれました。

『えるくえすと! ~勇者エルヴィーラは現実世界に転移しました~』

今回はルチア成長の回でした。いい子にしているとクリスマスに奇跡がおきる。漫画で得た知識をもとに、いわば願掛けしてるというのですが、その願いというのが切実。噛み癖、呪文の詠唱をトチらないようにしてほしい。

でも神頼みだけでなく、ちゃんとエルの特訓に参加して頑張ってはいるんですね。とはいうものの、呪文を間違えては自信を失って、その苦手意識のせいで詠唱の特訓にも消極的になってという悪循環に陥っていた。そんなルチアが苦手を克服し、一歩前へ出ようと思ったそのくだり。誰かを守りたいという気持ちと、かつて自身に誓った言葉が背を押すように鼓舞してくれたその一連の描写に、ルチアの確かに自ら殻をやぶった瞬間が描かれていたのですね。

でもまさかこれでルチアが賢者へのクラスチェンジを果たすとは! 予想外ではあったのだけど、これまでは僧侶として回復呪文、補助呪文に専念してきた、そんな彼女が攻撃の魔法への可能性をものにした。その成長がこうしたかたちでむくわれたわけですね。