『まんがタイムきららフォワード』2026年12月号、先日の続きです。
『花唄メモワール』
令和の朝を迎えた藤野。どうにも落ち着かない? まだまだ不安がある? いや、そらそうですよね。知った土地、知った場所、知った建物ながら、100年を超える時を渡ってきてしまった。いわば孤立無援の天涯孤独。いやさ頼りは梅ひとり。否応なく、梅への距離も縮まらんという話です。
令和の花瀧屋にて仲居の仕事をする梅を見て、見慣れぬ着物。上下が分かれたセパレート着物。作務衣スタイルとのことですが、夏だけここで働く梅は、冬の着物スタイルを未体験。ゆえに着物の着つけがわからなかったのかと、いろいろ合点のいく藤野なんですね。
梅がずっと持ち歩いてきた、藤野の失踪を報じた新聞の切り抜き。これが崩壊していくのは、ただ水に濡れたがためなのか。あるいはその役目を終えたからなのだろうか。紙面の文字は以前と変わることなく、藤野の失踪を告げるのみ。しかしそれは運命が変わらなかったことを示している? あるいは、ここ令和に藤野がきてしまったこと、この時代から大正に戻れなかったとしたら、記事の内容はそのまま真実となる。
やはりイネに会わないことには、なにもわからないんですよね。あのとき、戻るといって大正の花瀧屋を後にした梅。その後、イネは梅と会えたのか。あれが最後の別れとなったのか。イネは、その後、産まれてきた梅との再会なったけれど、なればアイリスは? などなど、あれほど慕っていた梅に藤野を同時に失ったとしたら、あの幼いふたりの心痛やいかに! と、思うところ多いのです。
さて、藤野さんの令和体験ですよ。絵葉書、カラー写真の美しさに目を引かれたかと思えば、まさかのお値段400円! ああ、通貨の価値が違いすぎる! からの、令和ファッションに戸惑うばかりの藤野! って、梅さん、あなたわりと露出過多でいらっしゃるのね!? もっと穏当なのはありませんの!?
と、ここでアクシデント。藤野と結花が出会いました。時を超えて出会う芸妓ふたり。これ、どうにかなりますのん? いや、普通に交流とはいきませんのん?
『しゅがー・みーつ・がーる!』
甘那と美都、まさか誕生日が同じでしたか! ということで、ふたりの誕生日、ふたたびホテルビュッフェへと赴きます。美都もおめかし。甘那もおめかしだ! うわ、かわいい。これまでなら決して袖を通さなかったろうかわいい格好でいらっしゃった甘那さんに、美都さんもお喜びでいらっしゃいますよ。
ふたたびのホテルビュッフェは、その趣きもまた違えて新鮮な気持ちで挑戦できますね。と、ここでふたり、大冒険ではありませんか! これまで、自分のイメージを崩せない、その一心で隠してきたこと。それぞれが相手のために取ってきた料理を交換してきた、そのやりとりをやめましたか!
ついに、自分の好きに素直に向きあうと決めたのでした。他の誰かのために装うのでなく、自分自身のありかたはあくまでも自分のために。美都はお皿いっぱいに肉々しい料理を並べて、そして当然甘那は甘味の宴。
ええ、食べ物も格好も、全部、自分のために自分で選ぶ、そのしあわせについにたどりつけたのですね。
出会って、知りあって、秘密の関係となって、1年がたって、そして今や誰よりも近く、相手の側にいる特別なふたりとなったのですね。いろいろあった、それが思い出されるほどに思いもしんと深まる。そんな彼女たちのこれから、次回最終話にて描かれるもの、どのような情景が待つというのでしょうね。
『え?結婚って3次元でもできるんですか?』
おお、これはつまり最終回なのでは!? ついにヤミー、いやさヒカリも結ばれようというのですか!?
と思ったら、いや、別に次回グランドフィナーレとは書かれてないな。じゃあ、まだ紆余曲折あるんですか? ここまできて、もしやヒカリ、逡巡しようというのですかい?
うん、だとしてもすごくヒカリらしいと思う。というか、ほんと、これ、普通ならゴールでしょう!?
ぐっさんと真剣交際に進むべきかどうか。ずっと迷ったり悩んだりしていたヒカリでしたが、まさかふたりで飲んで、酔っぱらって、そのまま寝てしまうという醜態。しかもそれで終電逃がして、さあ大変。ぐっさんももうちょいはやく起こしたげなさいよ、とは思うけど、まあそういうとこがいろいろ緩いのがこの人のいいところ。
とはいえ、婚前のふたりが夜の都会にこうして放り出されて、帰宅することもかなわず、さあどうしますかね? というところで、ぐっさん、がんばりました。
外で話しませんかと切り出して、しかしなかなかお話しできる状態にならないの、これ、大変だな! 延々歩いて、ようやくベンチに座れたと思ったら、ここで沈黙!? つらい! つらいな、これ? で、ぐっさん、なんとか話しはじめるんだけど、テンパっちゃって、なんかいおうとしてることはわかるんだけど、まるで要領を得ない!
でもね、ほんと、がんばりましたよ。結婚してください! って! いや、違う、真剣交際お願いしますって切り出して、ええ、ついにヒカリと将来をともにしようと決意し、告げてくれたのですね。
さあ、ヒカリが答える番ですよ! といいたいんだけど、いや、この人、こうなって即わかりました、結婚、いやさ、真剣交際に進みましょう! っていうかなあ? って不安が残る。ええ、不安が残るんです。
というわけで、次回最終回! ではない! ってことは、やっぱりなんかめんどくさいことになりそうな気がする!
- 『まんがタイムきららフォワード』第20巻第12号(2026年12月号)
『まんがタイムきららフォワード』2026年12月号、
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