『まんがタイム』2025年8月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』。夏祭り、やぐらで太鼓を叩く法被姿のチエちゃんは、いつもよりも勇壮で、けれどとてもよく似合っていて素敵です。今月のテーマは夏のおまつりですね。盆踊りに縁日にと、夏の夜の楽しみ、それも特大のやつですね。『おみくんちはね』は金魚すくいの様子です。『まほろば小町ハルヒノさん』は浴衣姿でわたあめを食べておいでです。
『跳べないウサギと神の島』
ウサ土偶すなわちリサコを探すレオとリンコ。はたしてリンコはどこに潜んでいるのだろう。手掛りもないなかでの捜索なんて絶望的、と思いきや、街中で当たり前にばったり出会うというのがこの子たちらしい。
叔母のリサコを慕うリンコ、さらには母の最期を知るリサコに聞きたいことがあるレオが、ウサ土偶を必死で追う。緊迫する見つめあいのなか、リンコがリサコに向ける信頼がすばらしかった。姪からの信頼にあてられて真相を語り出すリサコ。でもせっかくのいいシーンが、メトリの投げ縄で台無しじゃんか! でも、これがこの漫画らしいと感じます。
あのとき、リサコがレオの母とともになそうとしたこと、その真相が判明しましたね。天啓の巫女の力を手放すことで、島外に出ると死んでしまう定めから解き放たれようとした。それもこれもリンコのため。そしてもう後にはひけなくなったリサコの決意。
ついにはウサ土偶からも解き放たれたリサコ。儀式を続けるといった彼女は、これからも祠を破壊してまわるのか。しかし土偶の身を失ったリサコになにができる?
なんかね、状況だけ見ていれば、リサコがちょっとした悪霊になってるようにも感じられる。なにか執着に似たものさえ感じるのですね。
『遠恋カノジョとおとなり上司!』
故郷に残した恋人のもとに戻り、念願の逢瀬を楽しむ太郎。しかし遠く職場の同僚から上司の事故を知らされ、気持ちは揺れ動くばかり。
って、いやいや、太郎は気にする必要ないのでは!? 自分やったら、はあそうですかと了解するだけして、自分の時間は自分の時間としてフルに満喫するよ!? 月曜のことを思いわずらうな。月曜のことは月曜自身が思いわずらうのですから。
でも太郎はそうではない。気にしていることを、一緒にいるナズナも察して、心配だったら東京に戻ってもいいよ。その言葉を受けてなおナズナとの時間を大切にしようとした太郎だけど、続く電話にさすがに決意も揺らいで、東京に戻っていってしまった。
この別れの瞬間に、思いきったナズナ。こうしたときに度胸があるのは女性のほうなのかもしれませんね。そして東京への道中、ナズナとの別れを悔やむ太郎に送られてきたナズナの写真。ああ、やっぱりこうした思いきりいいの、女性のほうなのかもしれませんね。
『腹割るウチらの秘密ごと!』
最高やな。クリスマス、ナイトプールにいこうとヒメコから誘われたおと。憧れのモデルがくるからなのだそうですが、ヒメコとのナイトプールにあらぬ妄想を繰り広げるおとがすばらしい! でも、妄想のなかのヒメコも、お腹がタプってるのね!? あまりにシビアなおと。いやもう、おかしくてしかたありませんでした。
クリスマスまで3ヶ月。なんとしてもウエストを作るというヒメコ。作れなかったらナイトプールはありません。おとも必死になるわけですよ。おとが必死ということは、つまりトレーニングが過酷になる。まずは大きな筋肉を育てましょうと、大腿四頭筋に大臀筋、ハムストリングを鍛えるべく、基本中の基本、スクワットに取り組むのですが、ヒメコ、まるでできてないじゃありませんか!
ただの1回で座り込んでしまっている。フォームがよくない。おとのアドバイスを受けて改善。そこからじっくりスクワットするのですが、おお、おとさん、スパルタ! その冷たくストイックな視線がたまりません。ええ、おとさんは本当に素敵です。
でもさ、ここまでつらいトレーニングやってさ、さっそく低きに流れるヒメコさんですよ。大量のエッグタルト? ああー、あかんかもしれん。これは、おとにもにゅもにゅされた腹まわり、減る日は遠いかも。ヒメコさん、レコーディングダイエットも併用したほうがいいのかも。というか、まずはエッグタルトの誘惑をはねのけてやってくださいよ!
- 『まんがタイム』第45巻第8号(2025年8月号)
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