『まんがタイムきららキャラット』2025年9月号、発売されました。表紙は『ばっどがーる』。夏の日差しのもと、麦わら帽子からのぞかせるかわいい笑顔が見るものすべての心を射貫く、まさしく美少女たる美少女登場といった風格のある優谷優であります。いやほんと、ものすごい美少女に見える。きらら漫画の主人公みたいだよ!? 白のワンピース。ふわりと広がるスカートも美しく、背景には咲き誇るヒマワリ。夏の眩しさ。ギラギラとした夏、一種重苦しくもある暑気もなにもかもが、優谷優のために息を潜めてみせた。そんな表紙に呼吸も止まりそうです。
今月は新規ゲストが2本です。
『超ちょこっと能力が使えるようになりました!』
誰かを守れるヒロインになることを夢見てきた文月ひまり、まさに時がきた!? 突然直近の未来が見えるようになったというのです。
その時間、わずか数秒。足の小指をぶつける未来を見た、その瞬間に小指をぶつける。そんなせつなの未来予知。でも未来予知は未来予知だからなあ。コンマ数秒のタイミングが運命を分けるような取引するなら、誰にも負けないアドバンテージになる気がします。
でもひまりはもっと素直な子なのです。友達の柚葉に能力に目覚めたことを報告し、けれどまるで相手にしてもらえない。必死で予知のメリットを証明しようとするも、まったくもって効果なし。2〜3秒の予知が役にたつことなんてあるのだろうか……。
と、その疑問を一気に払拭したあの運命の瞬間! 未来を観たひまりのとっさの制止が柚葉を救った!
まったく世界の様相が変わってしまうかのような感覚、あれはすばらしかった。本当に目覚ましいとしかいいようのない、見せ場にして見せ場。そこから見せる柚葉のひまりへ向ける感情の様子なども細やかですばらしい。
ええ、これはいいですよ。すごくいいです。で、謎のうさぎ。あなたは誰なんですか?
『Vで稼ぐ君を見たい』
失敗続きで、何度も何度もバイトをクビになってきた葵日向。自らを社不、社会不適合者と卑下し絶望する日向に、友人の藤堂ひめがVチューバーになれとそそのかす。バイトをクビになった話とか、きっとバズりますよっていうんだけど、ポンコツ娘日向がはたしてブロードキャストなどして火だるまになったりしないのでしょうか!?
結局その気になった日向、Vチューバーを目指すことになるんですが、初期投資が15万円!? 結構するもんだな。いや、そんなもんか。でも当然日向にはそれだけの手持ちがない。じゃあ言い出しっぺのひめが投資してくれる? と思ったら、絵の描ける幼なじみに描いてもらえばいいって、嫉妬まじりで吐き捨てるようにアドバイス!?
駄目だよ、これじゃ日向はその幼なじみにこそなびいて、ひめの方を向いてくれる余地ないよ!
幼なじみの小川かすみ。最初はしぶるんですね。もう絵はやめました。これからの生活を考えると、絵では稼げない、ゆえに現実的な進路に舵を切りますっていうんです。でも絵が好きという気持ちがおさまらない。日向がVチューバーになるならと、考えはじめたら絵を描く手もとまらなくなって、かくしてできあがってしまったキャラデザイン。
これをもとに日向が有名になれば、かすみもきっと成功するよ! ここに運命一蓮托生の関係が成立して、いやこれはまさにVチューバーのパパとママ、すなわち夫婦ではありませんか!
てなわけで、やっぱり実際に手助けしてくれる人にこそ、人の心は向くんですよ! 聞いていますか、ひめさん?
- 『まんがタイムきららキャラット』第21巻第9号(2025年9月号)
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