『まんがタイムきららキャラット』2019年8月号、一昨日の続きです。
『RPG不動産』。めちゃくちゃ面白いな。実は優秀だったファーとかね、仕事場の可愛いマスコットと思ってた琴音もびっくり。いや、自分も職場の可愛いマスコットと思ってました。すまぬ、ファー。今回の琴音の失敗。紹介した物件が不評でおしかりうけちゃったっていうんだけど、その家のあまりの奇怪さ。やたら扉が増設されてたり、しかもフェイクもいっぱいあったり。これ、アトラクションに活用したりするのかなあ。そう思ってたらまさかの展開見せて、ああー、火災から地下室発見。その部屋には盗難品が! この流れ、いつもの物件にマッチするお客さん見つけるというのとはまた違って、意外で、ちょっとミステリー風味もあって、面白かったです。空井戸から横穴掘るとかね、はー、面白いなあ。こうしたメインのストーリーも面白かったのですが、端々に見える皆の人となり、それがまたよくって、琴音の言動、すごく好み。This is realityとか、でもってセーラへの暴言! あとラキラのレベルアップ。ファンファーレ鳴るんだ! こうした小ネタに加えて、この世界の消防とか、社会システムもチラ見えするの、わくわくさせられた。最高ですよ。
『精霊さまの難儀な日常』。精霊の皆がつけているリボン。あれ、そういうものだったんだ! 精霊の力を抑えるための封印。髪は結びっぱなしでも、強く宿る精霊力のために汚れない。なるほどなあ、ノムが土に潜ってもきれいなの、そういうことなんだ。今回はそんなノムの気鬱、そこに手が差し延べられて、ほら、前回にちょっと匂わせてたでしょう? あれ、そうか、そういうことだったんだ。ホームシック、昔、よくしてくれた姉のこと思い出してしまったというの。そこでいろはがノムにかけた言葉、それが本当によくて、ええ、この人、いいお姉さんですよ。その翌日の生き生きと楽しむ精霊の子らの様子、それも清々しい。皆が精霊の力使ってるコマ、それがすごく素敵なのね。ノムのまじない、これもよいよねえ。いいエピソードでした。
『はるみねーしょん』。ああ、最終回でした。はるみとのお別れとなる日。これまでをちょっと懐かしんだり、けど決してしんみりとしすぎないバランス。はるみのお別れの言葉、「別れ際のセリフ」で検索しただろとかね、ほんと、くすっとさせてくれるの。それと、あの謎のラーマさん一家。これがじわじわくる。でもって、はるみとの再会、どう描くんだろう。とかなんとか思っちゃってたらさ、あれでしょう、うわー、やられたわー。これは予想してなかった、というか、このインパクト! すごかった。やってくれました。なんだろう、こんなのあり!? みたいな展開なんだけど、『はるみねーしょん』だもんな、なんでもありだよ! そして最後にまたラーマさん。というか、『Solid State Survivor』! いやもう、最後の最後まで『はるみねーしょん』。やりきってくれました。
単行本、カラーで収録してくれんかなあ。電子だけでもいいから、お願いします。
『先パイがお呼びです!』。文化祭当日! マヨちゃんもおぐちゃんも、なにそのテンション。めちゃくちゃ可愛いんだけど! そんだけ生徒会のメイド占い屋敷に入れ込んでるんだろうなあ。あのおぐちゃんの嬉しそうな様。マヨちゃんがちょっとテンションについていけてない。でもって占いですよ。めちゃくちゃきれいなきなこ先輩! うばあ、素晴しい。マヨちゃん、ウッッッって胸がつまるほどなの!? その後の対話も素晴しい。ふたりの関係? その距離の絶妙さ。ドキドキ? なんかふわふわした嬉しさみたいなのもただよいますよね。本当、このくだり、絶品でした。後半の、パンケーキ屋の出し物でパンダ着ぐるみ着せられるマヨ。宣伝に校内練り歩いていたら、助けを呼ぶ犬笛! いってみたら、きなこ先輩、血まみれーっ!? ああ、そうか、きなこ先輩がケガしたんじゃないかと思ったのか。自分はてっきり先輩が人を刺しちゃったのかと! いや、もちろんこの平和な漫画でそんな物騒なこと、起こるわけありません。小さなトラブル。先輩も無事、ただの血糊でした。けどこれが先輩とマヨ、ふたりの絆、あるいは互いに相手との繋りを大切にしていることを再確認させて、ええ、なんか嬉しい。そんな回、素敵でした。
- 『まんがタイムきららキャラット』第15巻第8号(2019年8月号)