2019年6月9日日曜日

『まんがタイム』2019年7月号

『まんがタイム』2019年7月号、一昨日の続きです。

『犬がいるので帰ります』。季節は春、新生活のはじまり、ということなんでしょうか。俊の職場では新人がフレッシュさ振りまいて、そして俊の自宅では恭が家を出ようと考えている? これ、兄に春奈という恋人ができたからじゃ? そう思ったら、春奈も私のせい!? って不安がってて、ああ、やっぱりそう思うよねえ。恭が家を出ると、昼間マロンがひとりになっちゃう。それを俊が嫌がってるわけですが、それにしてもマロン可愛さのために弟の自立を阻むのはよろしくないのでは? みたいにも思ったら、ああ、兄は兄で弟のことを心配していたんだなあ。とはいえ、今回の恭の選択は、兄の行動が心配だからっていうの、まったく逆転してるのがおかしくて、互いに足りないところ、あやういところをサポートしあってるんだな。そんなふたり、いい兄弟なんだなって思いました。

『良倉先生の承認欲求』。ほんと、面白い。先生が写真部の歓迎会を開いてくれたっていうんですが、用意したお菓子というのが、自分のSNS活動のためというの丸出しっていうのがおかしい。さすがに星畑もあきれる、そんな具合なんだけど、このふたりのいいたいことをいいあえる関係、教師生徒とって感じじゃないとも思うんだけど、気にいってるんですよ。なんか対等な関係って感じするよねえ。先生、同時にふたりの部員のためにコンテストに写真を出してみればと勧めるの、おお、生徒思い? とか思ったら違うっぽいの、これもおかしい。星畑の理解のはやさも素晴しいですよ。もうひとりの写真部員、古岩の葛藤、これもいいですね。そうか、星畑の写真、これが一番いい写真でしたか。それ、被写体への思いがあってこそだよ。とか思うけど、あんまりそういう方面には向かわなそうですよね、この漫画。今回の、教師の嘘、隠し事、あって当然、知らない方がいいに決まっているという、そんな話がちょっとシリアスな風あって悪くなかったです。星畑の思うこと、先生の考えること、そのギャップ、無理に埋めようとはせずにいる、その感触もよかったですよ。で、ラストの落ち。センセーいいね! からの、SNSでは嘘八百。これ、ほんと面白いわ。星畑、この子、すごくいいわ。

『午前0時のおねだりごはん』。状況に変化もたらすためでしょう、新しいキャラクター、登場してきましたね。米沢に熱をあげる総務の後輩、神戸さん。米沢にはものすごく懐いてるんだけど、牛喰のことは露骨に牽制してね、ああ、ライバルだ。米沢にいれあげて、ふと耳にした米沢と牛喰の会話、料理の方は任せてください、そこにもぐいぐい食いついていく。米沢のこと、どんなことでもいいから知りたいんだねえ。これ、いつかバレそうな気がするよね。でも、その時には神戸も牛喰の料理のとりこになりそうな気がする。いやね、米沢に神戸で、牛喰でしょう。そして後半は牛喰の料理が大活躍して、今回はどーんとインパクトある唐揚げ。ふたつの味わい、見事にやられてる米沢がいいですよね。どっちがいいかと聞かれても選べない。その選べなさを見事なドヤ顔でごまかすところとか、実に面白かったです。最後に神戸の話題。大学の後輩だったんだ。それで牛喰がちょっと嫉妬しちゃうのもいいですね。ああ、ふたりとも、どんだけ米沢のこと好きなんだろう。

『瀬戸際女優!白石さん』。ドラマでバイクに乗ってみたところ、意外、かっこいいと評判よかった白石。それを受けて、これまでは隠してきた素を出していってもいいんじゃないか。ちょっとした方針転換があったんですね。今後はバラエティーにも出ます。それで芸人のレイコと一緒にバラエティーに出ることになるの、あれ、よかったよね。司会から豚と真珠といわれて、豚なんて失礼だって、自分の二の腕やばいって、そういう白石、自分は真珠だって思わないんだね。これだけで、もう、好感度あがるよなあ。このあと描かれたやりとりいろいろも、この人の天然さ? それがよくよく出ていて、この人の愛らしさ、よく表現されていましたよ。元舎弟からも大人気。でも、思わぬ方面で人気が出て、知名度もあがって、それが悩みになったりもするところ、なるほどなあ、やっぱりこの人は役者なんだなあ。最後にバラエティーの経験が新境地を開くことになるというの、これは美しいラストだった。最初から最後まで、きれいにラインが一筋通っていましたよね。

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