2019年6月29日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2019年8月号

『まんがタイムオリジナル』2019年8月号、一昨日の続きです。

『となりのフィギュア原型師』。めちゃくちゃ面白い。ゲームに熱中しすぎて、ゲーム機とりあげられちゃう桐山代表、原型師滝館おこめ。小学生扱いされて不服な彼女。仕事ほったらかして遊びたい。その溢れかえる遊びたい気持ち、きらきらした瞳も愛らしく、そんでもって、屁理屈ギリギリのあの説得。素晴しかった。でもっておこめの溢れかえる実力ですよ。焼成粘土でもって、ざくざく作っていくその実力。でも、頼まれてる仕事じゃなくて今やってるゲームキャラ作っちゃうのか! 面白いな。自分の欲望優先の半藤もいかすよな。皆、自分に素直で素晴しい。そんな自分に素直なおこめに仕事をさせるにはどうしたらいいか、斉藤のあの手腕よ。いやもう、おこめ先生、ちょろいちょろい。あの思うがままに操られてるの、最高でした。

カントリー少女は都会をめざす!?』。田舎のゆったり生活からはじまった今回。なるほどこれは、都会の速度、それを際立たせるための仕掛け、前提づくりでありましたか。都会のスピードを知りたいと大河さんを呼び出して、そうしたら大河さんの速度についていけない八重! もう小走りやんか。話をするのもままならない。実際都会人は早足とかいうけど、なんでなのか。当たり前みたいに早足が身についてる。あるいは、鉄道ダイヤやらなんやら、小刻みにせわしなく組まれたそれらが早足を助長するのかも知れませんね。けど今回は、足腰鍛えるとかいってピクニックに発展。八重だけはなんかおかしいけど、やっぱりちょっとゆったりした時間になって、ええ、こういうコントラスト、いいですよ。ゆったり、最高です。

『なごみ先生は職場のお医者さん』。これ、ゲスト掲載か。なごみ先生が産業医になる前の話。というか、産業医研修会に参加した時の話ですね。なるほど、溶接面とか防塵マスクとか、仕事に必要な安全用具、展示されてたりするのか。面白いな、というか、インパクト出すために溶接面装備してる講師はあまりに頑張りすぎだ。ほんと、いいインパクト出てました。産業医になったなごみが電話をした相手が、O-TACの社長で、丁度産業医を探していたというグッドタイミング。そこからのやりとりね、おお、社長、太っ腹。でもってくたびれてる社員、この人たちを助けるんだってなごみが決意するところなど、なるほどこの意識が今に繋がるんですね。しかし、なごみ先生もなかなかにしたたか。過労による損害事例見せて社長ビビらせて、でもってそれを給料交渉に活かす。やるなあ。なごみ先生のこういうところが好きです。

『大奥より愛をこめて』。大奥予算の大幅削減を申し渡されて大ピンチ。さらに詳細な数字を定信より要求されて頭を抱える本堂。ここで蒔乃が大活躍するとかまるで予想外でしたよ。記帳の様式を改めさせて、実務においても大活躍。菜々緒も驚くほどだったのだけど、まさかこれをもって定信に疑心を持たせることになろうとは、ほんとまったく予想を超えてました。確かに、蒔乃は最初から目をつけられてたんだけどね、この女中にはふさわしからぬ知識に能力といったところでしょうか。あわや間者か、なにごとかたくらんでいるのか。追求される蒔乃がですよ、一瞬見せたあの凄み、ほんと、蒔乃ってなにものなの!? ただの面白女中じゃないのか!? こうした謎を盛り込みながら、ラストですよ、あの帳面をめぐるやりとり。探りをいれていた証拠であるのか!? ハラハラさせておいてこの展開! しかも菜々緒も一緒になって厳しい指摘! 大崎様に心配されるほどしょげてしまった蒔乃だけど、定信と一緒にダメージ与えた張本人が隣りにいるから! ほんと、めちゃくちゃ面白かったです。

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