2022年10月31日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2022年12月号

 『まんがタイムきららキャラット』2022年12月号、昨日の続きです。

『ササエルの中には誰もいない』

ササエルの中身である小依を男の子だと勘違いしてしまった未萩。ああ、これからどんだけ誤解が深まるのだろう。見事に可愛いササエルになった小依を見て下着を気にしてみたり、ササエルに可愛いといわれてなんかメロメロになってみたりと、実にその感情が忙しい。

これ、もう完全に後戻りできないくらいに男の子小依のこと好きになるまで誤解したままでいてほしい! ほら、クジベェくんの中身が女性と知って嫉妬しはじめてるよ? 男の子小依のまわりにいるお姉様たちに一言では言い表しにくい複雑な感情抱きはじめているよ?

ああ、いいぞ、その調子だ。もっと男の子小依のこと好きになるんだよ、未萩。

なんて思ってたら、ステージ後のこと、小依が女の子であると決定的に理解するイベントが発生! うわー、未萩さん、はやい、はやいよ!

気持ちをもてあそばれたとショックな未萩さん。仙台ってお固いのね、こっちじゃ全然ありよ。ほんと、このまま小依への思いを育んでいただきたかったです。

『うさパン焼いて悪いかよ!』

休日にも予定があるらしいハチ。友達からの遊びの誘いも断わって、なにをしてるのかというと可愛いパンケーキを食べに街に繰り出していたんですね。

しかしこの人、ほんと素直になれない損な性格! お目当てのパンケーキを前にして、いざ写真を撮ろうと思ったところに、まさかのクマ。一口で証拠隠滅ですか!? いやはやもったいない! というか、クマになら可愛いもの好きを知られてもいいじゃんよ。なにをいまさらってやつじゃないですか!

とか思ったんですが、ハチ、まだまだそこまで割り切れてないんでしょうね。

その後も可愛いもの探訪しているクマに乗っかって、あっちでこっちで可愛いもの堪能しまくるハチですよ。ほんと、そんだけ心動かされてるの目撃されてるのに、まだ隠すんだ。でもって続くティールームにて、まさかのカップル割! 突然にクマとカップルという関係認識させられて、いやいや、そこは臨時のものと割り切りましょうよ!

こうしたところ見るに、ハチって人はほんとのほんとに芯から真面目で、嘘のつけない人なんだなあってのが感じられて好感でした。

この日を機にクマと出掛けるようになったハチ。人目が気になる駅前の店には変装していくことになって、いや、この変装ハチさん、可愛いな! しかもこの姿、良に目撃されても全然バレないんだ!

でも嘘のつけないハチさん。せっかく変装してたのに、バレてなかったのに、あやうく自分からバラすところでしたね! ほんと、この人、感情が素直に表に出てしまう、そんな可愛い人だと思います。

『ニチアサ以外はやってます!』

バスケ勝負の末にあかねとの和解にいたったたすく。撮影セットの設営に手を貸してくれて、もうわだかまりやなんかは完全になくなったみたいですね。でもその息のピッタリさ、仲良さそうに笑いを交す様子見て、今度は部長が嫉妬するんだ!

あかねくん、君はモテモテだな!

戦いの果てにたすくは仲間になるんだろうな、そう思ってはいたのですが、まさかこうした役割を担うことになろうとは予想外でしたよ。

あかねの求めた強遠近のセットは完成した。いよいよはじまる撮影。アクターはもちろんあかね。ではあかねの戦う怪獣には誰が入るというのだろう。

唯は照明を担当するという。ということは……!?

ここでまさかのたすく抜擢! 本格的に特撮研の重要メンバーに躍り出たたすく。あかねとともに、どんな特撮世界を描き出そうというのでしょう。

その様子は次号! 刮目して待てというやつですね。

2022年10月30日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2022年12月号

 『まんがタイムきららキャラット』2022年12月号、一昨日の続きです。

『ごきげんよう、一局いかが?』

またひとり増えた麻雀友達、西園寺乃々花さん。この人、みた目ちんまり、ちょっとおどおど? で、すごく凝り性! あのアバターにかけた情熱、それがもうこの子のキャラクターを一発でズドンを知らしめてくれてますよね。

さて今回、初心者でも大丈夫なようにと持ち時間長めにしてみたら、なんと昼休み中に対局が終わりませんでした。ということで、放課後に持ち越し! とにかく皆で麻雀やりたい冴と、冴と一緒にいられるならどんな無茶でも通しそうな千星。いやもう、ふたりとも極端だな。かくして自然と乃々花がつっこみ役になってしまうわけか。これから大変ですよ? 乃々花さん。

ハンバーガーショップでのいろいろ。千星の初来店発覚から冴から可愛いといわれて大赤面。素晴しい。そして肝心の麻雀も、乃々花がもたもたしてるのはしかたないとして、冴も千星もあんま変わらないってのがおかしいですよね。千星なんて、ポンのダイアログにうかつに鳴いちゃうし、で、それを反面教師にすればいいといわれて喜んじゃうとかね、この千星のこれまでになかった経験を冴たちと一緒に知っていくというところがね、見ていてとても可愛く面白い。ええ、千星にとって皆での麻雀は、知らない世界を知っていく冒険なのかも知れませんね。

そして今回の一番面白かったとこ! 役がわからないからとにかくリーチしてみたら、待ち牌0だった乃々花さん! いやほんと、これ、最高だった。意気揚々とリーチした直後のあの顔! で、もう一段落ち込みが待ってるのがね、一段階でも相当面白いのに、さらに重なる面白さ。最高でした。

麻雀に入れ込んでるとはいえ、長居はよろしくないと切り上げる、そうした千星のエレガント仕草で乃々花の初対局はさらりと終了。このさわやかさ? 素敵な感触でした。

『ばっどがーる』

林間学校二日目。魚獲りをやります。というんですが、素手でいくのん? そういうもんなん?

生け簀みたいな感じで池に放されてるのを捕まえるんでしょうが、釣るでもなく手掴み、あるいは勢いよく池の外に放り出してやればいいというの。こういう体験もあるんですね。というか、優が持ち出してきた投網。なんでそんなもん持ってきとんのん! からの、あれも結構難しいんだけど、うまいこと広がってるな、と思ったら禁止なのか。

魚とたわむれてびしょ濡れになった優。着替えようとしたら亜鳥からの手紙に気がついて、そのお誘いに喜び勇んで馳せ参じるんですよ。さすが優だ。それでこそ優だ、と思うんですが、ふたりだけの花火大会。皆には内緒で、こっそりふたりの時間を過ごしていい思い出だあ! とか思っていたらね、来年にはもう亜鳥はいないんだって話が突然放り込まれてきて、ああそうだよ、そのとおりだ。この当たり前で、でもそれが唐突に出てきた感じがね、優の受けたショックを自分も受けたように感じられて、だからこそ亜鳥の望む思い出づくり。それに全力で反応する優が身近に感じられた。

なんか楽しい大騒ぎみたいな感じの林間学校でしたが、この突然の切ない展開に、ちょっと気持ちもしんみりとして、それだけにふたりにはさらに特別で大切な思い出、たくさん経験してほしいって思いましたよ。

『メールブルーの旅人』

レストランがたくさんある世界を訪れたクマノミ。そこで出会ったスミレ。厄介評論家をばっちりおいしい料理で唸らせて追い返すその頼もしさ。この世界の住人なのかな? と思ったら、外から来たAIなのだそう。

そのスミレが語る世界のルール。情報世界に長期滞在すると、その世界の記憶が過去の記憶を塗り替えていってしまう。時間制限で強制帰還させられる理由、ここにきて判明! けれど、過去の記憶が失われるリスクを知りながらこの世界に長期留まっているスミレ。なぜなのか。探している人もいるというのに、それでなおこの世界にて足を停めたその理由。語られれば、スミレの心情とともに胸に届いて、この物語のどこか悲しげであるところ、その一端がこの子にも同じく担われているのだなという思いがしたのでした。

失われた世界の情報を辿っていく旅。大切な誰かを求める気持ち。はかない思いやかすかな希望、そうしたものがクマノミに託されて共に旅していくんだな。今回のエピソードは、大切な誰かに向けて送り出された、ボトルメールのようなロマンチックがあった。その届かないかも知れないと思いながらも託される希望、そうしたものにしばし打たれる思いでいました。

2022年10月29日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2022年12月号

 『まんがタイムオリジナル』2022年12月号、一昨日の続きです。

『敷金礼金ヤンキー付き』

すげえ、訓練が速攻役にたってる!

消防署からいわれて避難訓練をやることになったサンライズ荘。立ち会いは消防署員でなく姫子というんですが、これ、きっと、警察でもサンライズ荘となったら姫子に役が回ってくるようになってるんだと思う。でも実際、このアパートに関していえば、姫子が適任というか、この大家に真正面から文句がいえて、本音まじえてやり合いながらも穏便にすませられるの、姫子以外にいないと思う。ほんと、今回もつっこみが冴え渡って素敵でしたよ、姫子さん。

しかしこのアパートの避難訓練、想定が物騒すぎる。火が出るまではいいとして、なんでそれが放火なん!? しかもそこから火事放置で犯人探し、いや報復に向かおうとする血の気の多さ。このアパートらしいんですけどさ、火事と喧嘩、江戸の華ですかい。ほんと、この一致団結する様。さっきまで訓練を面倒がってた連中とは思えない切り替えの鮮やかさでした。

しかも続いての不審者侵入訓練。今どきならこういうのもあるのかも、なんて思ったら、なんとまあ生き生きと大喧嘩。大家も応援しない! 冷静につっこむ姫子が本当に面白かったです。

で、ここからですよ。早々に訓練から抜け出していた七恵がですよ、ガチ不審者に遭遇。凶器携帯しているのを見て勝てないと察知するやいなや、逃走。避難先がわからず戸惑う近隣住民に声かけて、やばい奴をもっとやばい場所に誘導するその判断。

いいわ、かっこいいわ。ご近所の役にたってるわ。しかも誘い込まれた先のサンライズ荘の住人たち。不審者相手に大立ち回りするんだけど、これ、水を得た魚のようってやつですよ。というか、姫子が参加してないよ! 介入する暇もなかったのか。ほんと、適材適所で、ついさっきシミュレーションした不審者対応そのままに撃退してみせて、素晴しい活躍。というか、威勢がよくてなんかすかっとするな!

最後に大家、感謝状貰ってますけど、これ避難訓練への協力だけじゃなく、不審者逮捕でも感謝状も貰える状況では? とはいっても、大家はそんなん欲しがらなさそうですよね。むしろ面倒だからと断わりそうな気がします。

『通勤通学クエスト』

柏木がスマートフォンで釣りゲームやってるの見て実際の釣りに誘ってくれた菊池。誘ったのは柏木だけだったはずなのに、桜井もついてきちゃった。

この桜井さん、面白いですよね。美人でやり手っぽく見える人だけど、人の話聞かない。思ってることズケズケ口にする。さらには動作が粗雑! あの釣り針を菊池に連続してひっかけるの、怖い! 怖いよ! でもそれで思いっきり落ち込むところね、こういうところがなんか可愛らしい。悪気がない、すごく素直。その感情のすぐ表に出ちゃうところ、チャームポイントだと思う。

菊池評価だと優秀な柏木。それが釣りでも実証されて、菊池の行動よく見て、そして釣り場をよく観察して、見事に一匹釣り上げてみせた柏木。よくやった、優秀だって自分のことのように喜ぶ菊池がすごくいいよね。それで自分は不出来だと落ち込む桜井がおかしくて、でもそんな彼女を柏木が元気づけてくれるでしょう。

それがまた優秀だなあってなっちゃうの、すごく面白かった。少人数で限られたやり取り通して、それぞれの個性をしっかり表現してそれが面白くてチャーミングなの、すごいことだと思います。

『オネェの恋のはじめかた』

わーお、水着回だ! って、なんで女子のプールなのよ。あたしが見たいのは、水着姿の時宗と翔人のからみなのよ!

思わず色めき立ってしまうところでしたが、バスケやってる男子たち、犬飼のマークを抜いて見事にダンクを決める時宗とかね、かっこいいわ色っぽいわで大満足! いやもうこりゃあ女子も騒ぐよなあってなもんで、時宗がこれなら相棒の翔人はどうしてるの!?

ああ……。

いやもうこの落差よ。ほんと面白いんだけど、いわゆる苦笑ってやつですよ!

今回の展開、読み違えました。3人にがっちりマークされた時宗。ピンチ? そこに桜子の懸命な声援が飛んで、意識しすぎちゃった時宗が固くなってパフォーマンス発揮できなくなっちゃったりするのかしら!?

と思ったら、声援効果でバフがついて、まさしく無双状態になっちゃったんだ! その大暴れの大活躍ぶり、描かれこそはしなかったけど、尋常でない活躍する時宗に蹂躙される男子たちを想像すると、それだけでもう底抜けに面白い。

ええ、恋は人を強くするんですね。時宗ならなおさらです。

2022年10月28日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2022年12月号

 『まんがタイムきららキャラット』2022年12月号、発売されました。表紙は『mono』。本編と連動? 富士山をめぐる旅の途中。三国第一山富士浅間神社から臨む富士でありますね。遠くに富士山、そして手前には塔と鳥居が見えますよ。季節は秋、紅葉の季節ということで紅葉も赤く色づいて、この眺望に彩りを添えています。表紙右肩にある検索窓とサジェストが、紅葉と富士山を一度に見られるビュースポット、まさにここが見どころであることを教えてくれています。

『mono』

さて、本編ですよ。驚きのストーリー仕立て。自治体発の企画で、富士周辺に点在するビュースポット巡りをレポートしてほしい。10ページで再来週頭が締め切りと聞かされて、ざっと工数を計算。余裕もあるから、今ある仕事を片付けてから取材すればいいか、なんて余裕かましている春乃ですよ。

あ、これはなんかフラグの予感がする。

そう思ったら案の定! でもまさかそれが台風接近とはまったくもっての予想外。いやね、春乃の仕事が押しちゃって、どうにも時間がとれなくなってとか、そういうのだと思っていたんですよ。

列島を縦断する台風のせいで、取材を予定していた週は雨続き。なんとか取材をするには、翌週を待たず弾丸で13箇所を一気にまわる。って、大丈夫なのか? いけるのか? ハラハラしながら読み進めたら、曇りのせいで肝心の富士山が見えない! あっちでもこっちでも見えない!

その逆境の中、強引に想像力で補っていく春乃なんですが、まさかこれ作者の実体験が漫画になってるとかですかね! いやもう、取材ってのも大変だなと思いながらも、そのおかしさ、並大抵ではありませんでした。

それだけに、霧を抜けたその先に広がる景色、その感動がこれでもかと実感されるのですから、やっぱりなにごともスムーズにいきゃあいいってもんじゃないですね! って、まさかのなでしこ!?

ほんと、なにが飛び出してくるかわからんのがこの漫画であります。

『RPG不動産』

サトナの暴挙が続きます。

セレニアを動力源とし発射された砲撃が島を襲う。なんとか守ろうと張られたバリアもまるで効果がなく、その威力の前に翻弄される島の住民たち。なにをどうしようとサトナを止めることはかなわないのか?

この逆境としかいいようのない状況の中、サトナがこうなるにいたった過去が垣間見える瞬間があったのですが、だとしてもここまでの振る舞いを免責し得るものではないでしょう。

逆境も逆境。目的を果たすために必要なものは手に入ったと、ルフリアもろともファーを地上に落下させるサトナ。絶体絶命!? このピンチに現れたのは我らが主人公、琴音でありますよ。

しかしてここから反撃なるか。なにせ相手は、あの尋常でないサトナです。今、ここに終結した面々で太刀打ちできるのか。まだまだ緊迫の展開は続きそうです。

『恋する小惑星』

先生に誘われて地底探検ツアーにいくことになった地学部の4人。目的地は大谷石の採掘場。今も採掘されている場所から跡地にいたるまで、幅広く見ていくというのですが、ここで石に詳しいチカが大活躍。大谷石、すなわち流紋岩質軽石凝灰岩について、案内のお姉さんと一緒にしっかりばっちり解説してくれています。

しかしここからの説明、なんかどこかで聞いた覚えが……、と思って読んでいたら、あ、そうだ、『ブラタモリ』でやってたやつだと思い出して、ひとつのトピックをいろんなメディアを通し、異なる視点から見るというのはまた面白いことだなあと実感させられることとなりました。

大谷石の色を保つためにレモン味の炭酸ジュースをかけるといいとか、これ、クエン酸と炭酸がいいのかな? ほんと面白いトピックでした。さらには砕石跡地に訪れた時に、あ、なんかこれ、特撮でよく見るところでは? と思ったら、しっかりそこに触れてくれる嬉しさあり、この興味の幅によって見るところ、感じるところが違ってくるのが本当に楽しかったです。

地底湖をゴムボートで移動するところとか、これもわくわくさせられるものありますね。実際に訪れたなら、きっともっとすごいんだろうなあ、なんて思わされて、出不精な自分にしても興味かきたてられるものありました。

2022年10月27日木曜日

『まんがタイムオリジナル』2022年12月号

 『まんがタイムオリジナル』2022年12月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。ハロウィン表紙ですね。えらいこと迫力ある吸血鬼山下さんがどかんとメインに陣取って、そのそばには貴族然とした赤坂先生が雰囲気たっぷりに! 魔女をやってるのは『可愛い上司を困らせたい』恵。『小森さんは断れない!』しゅりはゾンビ? いや違うな、フランケンシュタインの怪物ですよ。ひとり毛色が違うのが『らいか・デイズ』らいか。いや、これ、カボチャマンだろ? らいかひとりが正義の味方やってますよ!

『おしかけツインテール』

花梨、合格! かくしてはじまる引っ越し準備。母、八重も一緒に引っ越しとなるわけですが、テレワークメインになっていくの? 今は申請中。その結果も無事出て、ああ、本当にふたりこの家を出るんですね。

ものさびしさ感じさせた今回。大学生になる花梨に自分を反面教師にでもしてくれたらと卑下する俊郎に、涙ながらに抗議する花梨にこちらも泣かされて、ああ、花梨にとって俊郎は、駄目なところもそりゃあるけれど、それでも大切な人なんだ。困った時には力になってくれた、頼りになる、そんな人だったよね。そうした花梨と俊郎のこれまでが、この場面に凝縮されていたと思いました。ええ、こうした感慨もまたものさびしくさせたりね、感情がいそがしいのです。

そして俊郎、これからは彼のターンなのでしょうか。自分の過去に向き合う、その覚悟を決めたようですよ。

『となりのフィギュア原型師』

のじこだ! のじこがきた! ああ、これからしばらくはのじこ回なの!? 最高だ、のじこちゃん大好き。夢のような回ですよ。

のじこ、なんと半藤に弟子入り志願ですよ! いや、弟子入りってほどではないんですけど、自分でフィギュア作れるようになりたいという。自分の推しのVタレントの立体があまりになくて、その実在を感じたいがためにフィギュアが欲しい。なのにどこからもフィギュアが出ていない!

となったら自分で作るんだね。DIYだ。プロに依頼すると100万かかる。だったら自分でやってみよう。

こののじこの思いが、上達のために誰かに教えたいと思っていた半藤のニーズにバチピタですよ。

で、ここからの展開! ピアスバチバチ金髪プリンが怖がられたから髪を黒染めしたはぐちゃん! マジか! 普通に綺麗めのロック少女だ! さらにのじこ弟子入りを知ってやってきた倉田! マジか! フットワーク軽いな。将来どうなるかはわからんけど、今はただのなんでもない女子高生よ!?

ここからの、どうしてプロになったのか話とかも面白かった。はぐのいう、マイナージャンルにハマるとキツい話、この重さ! そしてひとつ作りきったのじこの、さらによいものを作りたいという気持ちが見えるラスト。

ほんと、これ、よかったな。最高だと思う。けど、はぐちゃん提供の男の資料、それってガチムチ筋肉祭なのでは!? のじこのニーズにマッチしてるのかな!?

『カントリー少女は都会をめざす!?』

文化の日にやたら張り切る八重。文化に触れるというのですが、八重がそういうってことは都会の文化に触れるってこと? そう大河にいわれて、文化の日しか都会の文化に触れられない!? 一気に落ち込む八重!

いやいや、八重さん、それは考えすぎってやつですよ。もっと、もっと気楽に都会に取り組んで?

今回、同じ文化に触れるにしても八重と亜紀でその手法が違うのが面白かったです。未知の文化に触れんがため、自ら打って出るのが八重。対し亜紀は家にこもってひたすらアニメを見る。未知のジャンル、知らないアニメに触れることで新たな扉を開こうというんですよ。

これ、自分は亜紀タイプだなと思う。というのは、ついこのあいだのこと、ホラー映画開拓なんてのをやってたんです。どうにも自分はホラーと相性が悪い。怖いと評判の映画を見ても、どうもピンとこない。でかい音で驚かすのは怖いとは違うよな? 虫とかブツブツとかで気持ち悪いのも違うよな? みたいなこと思いながら見てしまうせいかも。それでいくつか評判の映画を見てきたのですがどれもピンとこなくって、最終的に『ヘレディタリー 継承』に辿り着いて私のホラーと出会うための旅は終わりました。

さて続いては八重たちが暮らしている土地と都会の格差の話題。地元の文化ホールは文化の日には高校吹奏楽の発表会やるのに対し、都会となると休日平日問わず予定びっしり。さすがの八重もそこまで驚いてしまうのか。って、亜紀とみなも続いて一緒にびっくりしているあの絵面のパワーよ! ひとり大河だけなんの反応もしとらんのな。

ここから続く地元の文化ホールあるある。駅から遠いのは大変だなあ。でも自転車でいくから大丈夫というの、この土地は車社会だから駅から遠くても大丈夫なのかも知れませんね。

かくして大河とみなと八重の3人で吹奏楽の発表会にいきました。ここにひとり亜紀が不参加なの、おお有言実行だ、家で文明開化してるんだ。このしっかり自分のペース守る亜紀が素敵です。

2022年10月26日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2022年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』2022年12月号、昨日の続きです。

『追風のジン』

新たな展開がはじまりましたね。

サイガ村に滞在している医者と称する男。腕は確かなようだけど、どこかあやしい。風魔結晶なるものを探しているというのですが、はたしてこの結晶でなにを成そうとしているのか。見た目こそはあやしいけれど、実はいいやつとかそんな展開もあるのか?

あるかも知れんから、ほんとこの先の展開が読めないですよね。

さて、道中にて急に発熱したココロ。尋常でない高熱だというのですが、急ぎサイガ村へと辿り着き、例の医者、氷室イオリのもとに担ぎ込まれる。イオリがココロを診察した際に、気づいたものはいったいなんなのか。ココロのスーパーパワーの源とかなんかそういうの? ともあれ、なにかココロにも秘密がありそうです。

そして一方、ジンとスパナはイオリの探し物、風魔結晶に辿り着く。イオリを不審に思い結晶を隠していた村の娘、キリエと一悶着の末、彼女に返却するのだけど、ここでイオリとジンたちの対立関係が発生? となると、ココロを預けたのはまずかった!?

今回は新たな章の幕開け、導入といったところ。次回にはお話も動いていくのでしょう。意外やイオリもマサムネよろしく、最終的にはジンと共闘する間柄になったりするのでしょうか。いずれにしても期待であります。

『え?結婚って3次元でもできるんですか?』

結婚相談所に登録するか迷っているヒカリ。まず当初の問題として入会金の高さが持ち上がって、その額たるや50万。けれどその値段について、妹からはそんなもんだろうと、メッセージやりとりするオタ友達からも、金払いと民度は比例すると後押しされて、思い切って支払う決意をするにいたるんですね。

とはいうのだけど、50万円というハードルがあることで不埒なひやかしや地雷を避けやすくなるという期待。これを主人公であるヒカリが自らくつがえしていくってのはどうしたものだい!? 見え見えの地雷はたしかに減るかも知れないけれど、金払いのいい地雷は確実にいることをヒカリが見事に描き出して、コミュニケーションに難あり、金のかけどころがおかしい、でもってヤバいレベルの夢見がち!

大丈夫なのか? この漫画は、とら婚が協力、すなわち結婚相談所も悪くないな、こんないい出会いがあるんだったら自分もちょっと婚活市場に打って出てみようか。みたいに思わせるのが最終目標なのだと思っていたんですが、違うのかな? ヒカリの無謀や満身創痍を目撃せよ! ってのが趣旨なのですかい!?

いやもう、ある意味誠実なのかも知れません。でもアドバイザーの助言にやって、ここからヒカリの変わっていく様が見られるようになる? 無理無茶無謀なヒカリの希望が修正されて、自分でも納得できる、そんな現実的な、けれどどこか理想的な結婚に漕ぎ着ける日だってくる!?

どうなのだろう。いやでも、今のところはヒカリの言動が生み出すスリリングさを味わう、そんな漫画になっていますよ。

2022年10月25日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2022年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』2022年12月号、昨日の続きです。

『スローループ』

小学生たち、主には二葉と藍子、ふたりの関係に注目といったところでしょうか。二葉とのお出かけに気合いのはいる藍子だけど、到着してみれば男子がふたり。さっそくがっかりしています。

潮干狩りをするんですね。熊手を手に砂を掘ればアサリがざくざく出てくる。熊手がなければ、塩を使ってマテ貝捕獲に切り替えて、この海の生き物を前に生き生きとして楽しそうな二葉が本当に魅力的。海のレジャーを満喫していますよね。

潮干狩り、ひととおり楽しんで一段落? そう思ったら、子供たちの話すこれからのこと。今回こられなかった山下しーた君は私学受験で塾通い。ザッキー山崎も山下と遊ぶ時間が減って、さらには進学を機に遊ぶ機会も減っていくだろう、いろいろさみしい思いを抱えているのですね。

そしてここで藍子の心配。今後の進学、進路次第では二葉との時間が減っていくかも知れない。離れていくかも知れない。この子はわりと心配性ですけど、今回もそうした性質がよく出て、この物思い、どのように膨らんで、そして解消されることになるのか。

なにごともなく平穏に落ち着けばいいですね。憂いなく、楽しい時期を過ごしていければいいですね。

『球詠』

本当に予測もつかない展開をしてくれます。

これまでこの漫画を読んできて、なお私という人間は、主人公チームは運もなにも味方につけて、ピンチにおいても、逆境においても、逆転の目を引いて勝ち上がっていくのだと思っていたようですよ。

ところが今回、いよいよこれから新越谷の逆転、さらなる追加点をあげ見事勝利を飾るのか、あるいは延長線へともつれ込んでいくのか。ヨミの打撃に、続く打線に期待をしたのだけど、まさかこのような決着をするだなんて。ずっと後悔の念にさいなまれている芳乃を誰か救ってくれ、自責の念に苦しむ菫に奇跡のような一打を! そう願っていたのですが、ああ、新越谷、ここで敗退です。

負けて落ち込む気持ちもありながら、同時に課題も見えてきた新越谷。自分たちが次に求めるべきことがはっきり意識されていたのは、これからの成長、変化を予感させる好ポイントでした。

ただ気になるのは菫の落ち込み。他の子たちよりもよほど深く沈んでいて、ああ、これは菫への試練なのでしょうか。これまでも描かれた、苦悩しあがいて、抜け出すとともに強みを身につけてきた、そうした局面が菫にもおとずれたのかも知れませんね。

『高瀬さんはドル活に夢中です』

高瀬さんがいよいよヤバくて笑っちゃいましたよ。食費を削ってドールに全弾投入していくドール狂の彼女。江田に心配されて反省しました。今日の昼食は安くてたくさん、お買い得スティックパン!

って、あかん、栄養偏る。あの呆然とする江田にさらに笑わせられて、さすがに心配ですよね、江田がおかずを提供してくれました……。というか、もう一緒に住め。

でも実際、高瀬のこの行動って、金のないオタクには共感できるものなのではないでしょうか。交通費節約するために電車バスに乗らず歩く。食事はコスト重視で栄養面、さらには味も考慮しない、などなど。けちけちと小銭を貯めて、少しでも多く趣味に投じる。涙ぐましいというか、時間はあっても金はない、多少の不摂生でも体に影響しない若いうちの暴挙ってやつですよ。

こういうことやってるの男オタクが多い印象あるんですが、やっぱり女子オタクでもあるんですかね。あるかも知れませんね。でも女子オタクは男オタクより身だしなみとか気にする人多いから、ここまで極端に切り詰める人は少なそう。いや、どうなんだろう。世の中広いからな。

とにかく無茶ばかりしてる高瀬のこと心配して、いろいろ世話焼く江田ですよ。さらにはドールの撮影のコツまでアドバイスして、いやもうがんがん好感度上げていきますね!

ということで、はやくも高瀬を家に招くことになりました。って、はやっ! 展開、めちゃくちゃはやいな! いやもう、一緒に住めばいいですよ。

2022年10月24日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2022年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』2022年12月号、発売されました。表紙は『スローループ』。小学生組、二葉と藍子、ふたりの登校の風景? 舞い散る紅葉の葉を浴びて、二葉の笑顔にときめく藍子さん!? 手にしたもみじで口元隠しましてね、頬染める藍子の心境やいかに! 屈託ない二葉の笑顔もそれはそれは素敵です。でもってふたりの秋服、すごくいいですね。実に可愛らしくしあがっています。

今月は新連載が2本です。

『花唄メモワール』

面白いですね。曾祖母に旅館の仕事をきびしく仕込まれてきた梅。今年の夏も曾祖母の旅館、花瀧屋にて仲居の仕事をすることになって大忙しなのですが、初日の夜のこと、梅をねぎらって優しい言葉をかけてくれた曾祖母。え、まさかひいおばあちゃん、死期が迫ってるの!? それで、急遽梅がこの旅館を継いで女将になっちゃうの!?

急展開を予感して身構えたのですが、ここからの展開は予想をはるかに超えてきましたよ。

ええーっ、まさかのタイムスリップものだったの! これ!

温泉で転倒、湯に落っこちた梅が次に見た情景は、藤野という見知らぬ女の子。花瀧屋の宿泊者と勘違いされて、梅の間に通された梅。しかしここで出てくるいろいろが、湯たんぽにちゃんちゃんこ、さらには炭火のあんか。

なにごと!? 夏だったはずなのに外は雪!?

時代を超えて大正12年の花瀧屋へときてしまったというのですね。

帰る場所もない梅。事情を話すも信じてもらえず、もとの時代に帰るには起点である花瀧屋になんとしてでも残るしかない。そこからの必死の頼みと、若く厳しい女将のやりとり。

いや、この女将さんが梅の曾祖母なんですよね? ともあれ、旅館に残ることができた梅。女将の眼鏡に叶う働きができるのか。そして、いつか自分の身におきたことを信じてもらうことができるのか。令和で梅を送り出すことになった曾祖母は、梅の身におこることを知ってましたよね。ということは!?

ええ、ここから描かれるだろう梅と若き曾祖母の関係、そして仲居仲間との仲を深める過程など、見どころたくさんありそうで続きが気になりますね。ほら、ラストの人力に乗ってきた子なんかもね、いかにもなにか一騒動ありそうです。

『異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~』

サウナものかあ、と思ったら、なんと、異世界サウナ。でもって作者は『ゆめぐりゆりめぐり』のはづきさん。おおう、湯めぐりに続き細腕サウナ繁盛記ときましたよ。

主人公笹下流奈は、サウナで心の健康を保ち生き長らえている会社員。休日出勤、続く残業。くたびれた心身を回復させるべくサウナを求めるも、その過酷な仕事ゆえにサウナにいく暇もなくなった結果、ついにエネルギーが枯渇、異世界のサウナへと迷い出てしまったというのです。

これ、異世界転生ものか。最初は戸惑いを見せたものの、サウナとあらば異世界だろうと構いやしない。むしろ前向きに異世界サウナを堪能すべく気持ち切り替えていくところなどは、さすがの一言。さらにはサウナの上質さ、整った設備にうっとりしつつも、的確な評価をくだしていくところなど、サウナソムリエ? まさしくできるサウナーっぷりを見せつけてくれましたよ。

本当ならひととおり異世界サウナを堪能したら元の世界に戻る手筈が、あまりのサウナーとしての才能が災いして、転送装置を破壊。戻れなくなってしまってさあ大変。こうとなったら、利用者が減ってきているというこのサウナを守り立てるべく、この異世界にて力を奮ってみせようというのですね。

しかしこれまで暮らしてきた人の世界とこの異世界とでは、いろいろ勝手が違うでしょう? なにができて、なにができなくて、そうした違いなんかも面白そう。またこの異世界がどんな場所で、どういう人たちが暮らしているのか、そうしたところからもまた面白くなりそうな予感がします。

2022年10月23日日曜日

オーバーマン キングゲイナー

 機動戦士ガンダム 水星の魔女』のからみで少々話題になっていた『オーバーマン キングゲイナー』を見ています。これが初視聴。どういう話なのかまったく知らない、前知識はopのダンスが面白いということくらいの状態で見始めて、いやもうこれ面白いですね。オーバーマンのデザインを頭身低めと勘違いしていたせいで、キャラクターも頭身低めのコミカルなもの、『ザブングル』のジロンみないな感じと想像していたものだから、主人公のビジュアルを見た時に、あれ!? なんか違うぞ!? ってなったんですが、見てみればこれがハマるハマる。いやもうほんと、めちゃくちゃ面白いです。

監督が富野由悠季ということで、リアルでシリアスなものを予想していたのですが、設定こそは鉄道企業に支配される過酷なシベリアの地から脱出する流浪民たちというハードなものでありながら、その描写はコミカル寄りで、味方にせよ敵にせよどこか憎めない愛らしさがあるという、不思議なアニメです。だって、ゴリゴリのおっさんなのに可愛いんですよ? 涙もろかったり、情に厚かったり、かといって狡猾卑劣寄りの人間でも、どこか抜けてたりして、とにかくみんな妙に人間臭い。この人たち戦闘で死んじゃうんかなあ、死んだら嫌だなあと思いながら見ています。

現在は22話を見終えたところです。20話くらいまでは、戦闘があっても徹底して人死にが出ない(いやどう考えても死んでそうな人はいるし確実に死んでる人もいる)ので比較的安心して見ていられたのですが、最終回が近づき物語も佳境に入ると、コミカルな描写は徐々に減っていき、ともない、あの人たち死んじゃうんじゃない!? めちゃくちゃ不安にもなってきて、いやあ、残り4話、どうかハッピーエンドに向かってくれよ!? 祈る思いってやつですよ。

キャラクターが可愛いといってましたが、おっさんでも可愛いんだから、女子となると相当なものですよね。話題になったオープニングのダンス、ここに出てくる皆が可愛い! って、オーバーマンも踊ってるんですけどさ、マジかよ!? 敵だよ!? 一緒に踊ってるよ!? もうびっくりしたんですけどさ、最初に出てくるアナ姫さまですよ。もう一目でしたね。一目見て、君が! 君が! ナンバーワンだ! でしたよ。

しかもこの姫さま、お小さいのですけど、すごくしっかりしていらっしゃる。姫という立場を理解し、広い心で正しき道理を説かれるの、もう最高ですよね。14話くらいまで見た時点で、アナ姫さま! あなた様が! ナンバーワンでおいでです! でした。

このアニメ見ましてね、富野由悠季という人の問題意識というのは、人が生存できる環境を追われるとはどういうことかってとこにあるのかなあって思ったりしています。インタビューとか考察とかでいろいろ明らかにされてて今さらの話だとは思うんですけど、ガンダムからが地球に住めなくなって宇宙に棄民された人類の物語だし、ザブングルも人類の生存不可能な環境に適応すべくデザインされたネクストヒューマンだし、ブレンパワードはオルファン浮上で人類滅亡目前、ターンAは文明滅亡後、Gレコも文明衰退後にかろうじて生き残ってる人類の生存物語ですよ。

キングゲイナーは地球環境を貪り尽した人類の行き着いた世界を描いて、これ、世界中が寒冷化してると考えていいのかな。いくらシベリアから出発したにしても、ずっと凍土、吹雪の中を進んでるものなあ。極寒のシベリアに押し込められていたヤーパン(すなわち日本)の民衆が、巨大都市ユニットをコンボイよろしくずらりと引き連れ、生活環境ごとはるか東の理想の地に向かって移動しているビジュアルは強烈で、これは国土を失い故郷を追われた流民によるレコンキスタ、国土回復の物語なのかも知れない。

そう考えると、富野由悠季のテーマっていうのは通底してるんだなあと思わないではおられない。そしてそのテーマの持つ普遍性ゆえに、20年という時を経てなお新鮮に感じさせる魅力あふれる作品として息衝いているのだと感じました。

2022年10月22日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年12月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年12月号、昨日の続きです。

『桔香ちゃんは悪役令嬢になりたい!』

挨拶運動当番なんていうのがあるんですね。朝、校門で登校してくる子たちに挨拶をする係。それに桔香と冬子が選ばれて、俄然張り切る冬子さん? でもこの子、まうまうしかいわない、基本コミュニケーションはあやとり、はたしてちゃんと役目を勤められるのか。そんな心配もしてしまいますが、桔香がやたらコミュニケーションうまいもんだから、特に問題なく乗り切れそうだったりしない!?

いや、冬子、すごく落ち込んじゃってますよ。うまくできない、役目果たせていない。きっと自分が地味だからとかいってますけど、いや、それはどうでしょう? でもなんとか変わりたい、まずは見た目からでもというので、あー、そっち方面にいっちゃった? なんかむしろあまり得意じゃない方向に突っ走っていっちゃった感ありますよ!?

冬子、なかなか思うようにはいかないんですけど、それでも持ち前の裁縫スキルでピンチ切り抜けたの、頑張った! 念願の桔香とのおしゃべりもできた。しかもカッコイイと認めてもらえた!

ああ、ほんと、冬子の記念日だこれ。確かなステップが感じられる、そんないいお話でしたよ。

『ぬるめた』

調理実習の惨劇。くるみとさきなの配属されたB班。さきなという重荷を背負って、はたしてどこまで頑張れるのか。たまたま前日に課題の餃子を作ってたというくるみに期待がかかる! と思ったら、うっかりなのか調子に乗っちゃったせいなのか、包丁破損からの剣換装で戦力外に!

どんどん戦力が欠けていって、できるはずの人もできなくなっていく悪循環の構図。もう失敗プロジェクトの見本みたいになってしまっていて、ほんと面白かったです。

対してちあき。この人、そもそもが器用なのか、手順にしたがってなにかやるっていうのが得意なのか、料理も普通にしっかりできてしまう。餃子づくりもてきぱきはかどって、れあとのコミュニケーションも思いがけずしっかりできて、よかったじゃん! と思ったら、小さければ誰でもいい疑惑が持ち上がっとる! というか、実は自分も、もしや? と少し思っていたから、この展開にはにやりとさせられました。

しかし今回は本当にちあきの有能さが光っていましたね。自分たちの調理をさっさと終えたと思ったら、B班のもたもたを見兼ねてヘルプに入る。というか、そこでもほとんど自分ひとりでやっつけちゃう。実習ということ考えたらあんまりよくないんですけどね。B班の子らの学習機会奪っちゃってる。でもそのままだったら一生片付かなかったかも知れないB班。役立って、コミュニケーションもとれて、クラスの子らにも打ち解ける、ちあきにとってはいい機会になったようですね。

『お姉様のVな事情』

神酒シズクのこと、あることないこといって中傷してくる炎上系Vチューバー、姫野ヒメと接触したマリナ。なんとその中身は女子小学生。神酒シズクの中身を誘き出して、捏造中傷のネタをとろうとしていたんですね。

この子、ヒナちゃん、いい子であって欲しいと願う母の前では理想の子を演じて、そうした期待どおりの自分を演じることに疲れている。母に見てほしい。ネットの皆からも相手にしてもらいたい。そうした思いから、いつわりの自分を演じている。

そうした姿に、マリナ、ミユキの姿を重ねあわせて見てしまっていたんですね。

これまで誰にも見せられなかった、飾らない自分の姿。いい子ではない、むしろ悪いことをしている。けれどそんな自分を可愛いといってくれたのはマリナがはじめてだった? その言葉にほっとした様子のヒナ。この子のまわりにいる人たちが、こうして素の姿を評価していてくれたら、あんな炎上狙いで耳目集めるようなことはなかったのかも知れませんね

そしてこうしてヒナがマリナに心許しつつあるように、ミユキにとっても素の自分を知っても好きでいてくれるマリナが救いになっているのでしょう。こうした、つい誰かの期待を背負ってしまいがちなふたりにとって、マリナがそばにいてくれる、その価値というのがよくよく描かれた最終話だったと思いました。

しかし、ミユキに一目惚れするヒナ、あれは面白かったですね。ミユキ、どれだけ火力高いんでしょうね!

2022年10月21日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年12月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年12月号、昨日の続きです。

『ななどなどなど』

寒くて固まってる小町ちゃん、めちゃくちゃ可愛いな。それはさておき、雪が降っていますよ。部屋が寒い、学校も寒い。萌が意外や寒さに弱く、ブランケット装備したりしてるのに、るるはわりと平気そう。セーター着てても露出してる足は寒いでしょう!? 寒い日に見え隠れするこうした普段気づきにくいところ。見ていて実に面白かったです。

そしてななどですよ。実は体温が高い、というか排熱がすごいのか。これ、冬こそは暖かいと人気ですけど、夏だと熱くて大変だ! 熱暴走とかせんのですかね。最近の40度近い夏とか、ななどはさぞや大変でしょう。

そんなななどの雪の日デビュー。雪に飛び込んだら即融雪しちゃうのか。というか、この程度の雪に飛び込むのは、ななどじゃなくてもおすすめできない。そしてここからの雪遊びシーン。ほぼ初遊びの小町に、ちょっとましな程度のるると、この友達がいないとできない遊びに恵まれてこなかった組がわびしい。

雪合戦に参加できなかったななどの涙とかね、ほんと感情豊かでほほえましい。ななどを煽る小町ちゃん。後に同じ言葉をななどから返されてるんですが、この時のななどは悪気まるでなさそうで、ほんとななどはいい子です。

しかし、女子高生が全身びしゃびしゃになるほど雪遊びとか、なかなかにない光景では? それこそななどにつられて、小学生レベルで楽しんでましたね。

『コンビニ夜勤のあくまちゃん』

アルールを退治すべく天使が降臨! その名もエリエル。ティッシュペーパーみたいな名前だな。というのは置いておいても、この天使、よほど尋常ではない。悪魔のアルの方がよっぽどまともというか、人との交流がまるでできてないのがものすごかった。

というか、この傍若無人さ。人を人とも思わないところ、実に天使らしいと思う。悪魔の排除という目的があらば、人間など意にも介さない。必要あれば殺すし、そもそも人の価値観などまるで理解してないし、ある種即物的に、超合理的に事を進めようとするところ。人間の了解を超越したところで、神の摂理のもとに働く天使という概念が、コメディとして描かれるとこんな感じか! そうだな! なんて妙に納得させられるヤバさがありました。

しかしこのコンビニの面々の強さも光りました。狼藉働く天使に向かってカラーボール投擲。すげー、あの至近距離で全力だ。からのスタッフも客も全力でアルを擁護。その上、金の概念に疎い天使に詐欺を働くとかね、強いというか、強かというか、怖いもの知らずというか……。

でも、これで借金追わせてコンビニで働かせるというの、やり口が悪辣すぎる。でもってラストで明かされる、天使と悪魔接触事案! いやほんと、悪魔だけでなく天使にもダメージ入るんだ。相性の良し悪しではすまないレベルの相容れなさ。今後、トラブル発生する予感しかしないやつですよ。

『何の因果か主人公が多すぎる!』

今回はアンドロイドの彼女にスポットライトが当たります。

足元に落ちてるなにかを拾ってみたら、なんと手首。猟奇的事案!? と思いきや機械の手。となれば、アンドロイドの彼女の所持品ですね。

三枝さん。感情豊かなアンドロイド。クラスの子に頼まれたらロケットパンチだってやってくれる。で、それですっ飛ばした手首が落ちてたってわけですね。そんな三枝さんを起点に広がっていった話題の先が、なにか映画でも見ようといってた冒頭の話題に繋がるの、これは面白かったです。ダダンダンダダン!

授業中に現れたスズメバチ相手にロケットパンチ放つも狙いが逸れて天井ぶち抜いたり、で、こうしてやらかしてしまったら普通に呼び出しうけて説教されるんですね。魔法少女や超能力者、アンドロイドみたいなちょっと普通ではありえないような子たちが通ってる学校なのに、こういう常識的な対応がなされるところ、主人公たちの平凡さとあいまってアンバランス? ギャップ? 落差がついて面白さがぐっと押し出されてたいへんよい感じです。

またラストあたりのほのぼのとした日常感あふれるところ。しめとしては弱いんだけど、非日常に囲まれている普通の子たちの日常話を主軸に置くこの漫画ならではの味わいあってとても気にいっています。読後感、そのふんわりとした感触もまたいいものでした。

2022年10月20日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年12月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年12月号、昨日の続きです。

『こみっくがーるず』

かおすの漫画、『はるいろ和菓子店』がゲスト掲載から連載へと昇格! その喜びを隠せない編沢、かおすのことを本当に大切に思っているのですね。いろいろと心配な子。そんなかおすと一緒に、この数年取り組んできたことがこうしてかたちを成した。本当によかった。そう胸をなでおろす思いです。

さて、そんな編沢からかおすに連絡。連載決定を伝えるべく打ちあわせにかおすを呼び出したのですが、ああああ、かおすちゃん、これまでのことがあるから、いやいやもともとネガティブの強い子だから、てっきり悪いしらせと思い込んでいて、なんだその処断待ちの不安な様子。いやもうそれだけに、オリジナル連載のかなったことを告げられてからの感情の動きが鮮烈で、ああ、安心から、そして涙。かおすも編沢も一緒になって泣いてしまう、そんな様子にええいああ思わずもらい泣きでした。

ともに悩み迷い頑張ってきた。その姿が描かれてきたからこそ、このふたりが放っておけない。どうかむくわれてほしいと思ってきただけに、この目標達成にほっとさせられる。漫画の登場人物であるふたりをこんなに近しく感じられるのは、彼女らがそれだけ確かな存在感を得てきたからなのだろうなあ。本当に嬉しい展開でした。

実はちょっと心配してたのが、最後のページに、次回グランドフィナーレ! とか書かれてたらどうしようってことでした。ああ、よかった、続きますよ! ええ、かおすの編沢への願い事、はたしてなにがどうなるのか、こいつは次回が楽しみですよ。

『リリカお嬢様に振り回される!』

うわあ、すごい。今回はリリカに振り回されてない!

永野、リリカに歯磨きしないさいといっておきながら、自分が歯の傷みに苦しむはめになりました。あー、虫歯は予防しててもなるときゃなるからねえ、と思ったら虫歯じゃないんだ。おおう、マジか、親知らずなのですか。

親知らずはつらいらしいですね。というのは、私は親知らずで苦しんだことがないのですよ。普通に真っ直ぐ生えてきて、でもその親知らずが酷い虫歯になったものだから抜歯したんですけど、秒で終わった。永野が見舞われたような、横向きに生えたり抜歯するにあたって切開したり骨削ったり歯を砕いたりとか、そうしたことはほんとのほんとにまったくなくて、おおー、そうかー、こんななんだー。知らない世界、そのおそろしさを追体験することができました。

しかし今回の永野はいつも以上に健気。というか、親知らずとその処置でとことんまで打ちのめされたんですね。腫れた顔をリリカに笑われてマジ泣き。うわー、永野、可愛すぎる……。今、この瞬間、リリカを超えてきましたよね。ほんと、この漫画のヒロインは永野、それで決ましました。いやほんと、最高でした。

抜歯後の永野、いつものようなしっかりしてる感じ、皆無になってましたね。なんかどことなく虚ろ。目に精気がない。ほんと、こんなにもダメージ受けるものなのですか。そしてリリカは永野から呪いを受けて、将来親知らずで苦しむ可能性を背負い込むことになった。ほんと、永野さん、大人気がない! 自制の心を失うほどのダメージを負ったわけですね。

『ギャルとネクラの吸血関係』

伊芽字ゆりの登場。クラス委員長をしているゆりのは、まくるといよねを気にしている。なぜか? ずっと孤立していたまくるがこのところ表情豊かになった。いよねと仲良くなったのをきっかけにしてというのだけど、その風体言動から孤立していたいよね。まるで接点のないように思われるこのふたりが仲良くなったのはおかしい。いよねがゆりのを脅してる? イジめてる? パシらせてる?

なるほど、こうして妄想を広げていくから、イメージに由来する姓がつけられてるのか。ではそのゆりのという名は?

後半にかけて、この理由が判明していくの、めちゃくちゃ面白かったですよ。まくるといよねが同棲していると聞き及び、いよまく展開を脳内にて繰り広げはじめるゆりの。なるほど、そういう理由でゆりの・イメージ!

いやいや、でもとてもいいですよ。ゆりのさん、お続けあそばして?

そしてゆりのの妄想といよまくの真実が衝突した最終ページ! まさかの解釈違い、逆カプに余裕を失うゆりのですよ。もう、このくだりは最高だったと思います。いよまくならぬ、まくいよふたりは吸血の現場を押さえられてしまったか!? 心配しているわけですが、いやいや、大丈夫そうですよ、ゆりのはまるで違った受けとり方してますからね。

妄想のすぎるゆりのさん。しかして実際は彼女の想像をはるかに凌駕して、この事実をいかに処理し受けとめるにいたるのか!

ここにきて登場してきた期待の新人物。ゆりのの今後に期待しないではおられません。

2022年10月19日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2022年12月号

 『まんがタイムきららMAX』2022年12月号、発売されました。表紙は『ぼっち・ざ・ろっく!』。これからステージに向かおうとするライブ前の瞬間を切り取ったイメージ。バンドの仲間を振り返る後藤ひとりのその表情がいつになく穏やかで、ああ、信じられる仲間がいるっていうのはこんなにも心強いものなんだね! そんな気持ちになれる表紙であります。ぼっちの成長、ぼっちの変化。ひとりの向こうに灯るステージの照明が、この子の進む先に待つ明るい未来を象徴するかのよう。とてもいい表紙です。

今月は新規ゲストが6本です。

『SOS!!!!!ショッピング』

今どきは訪問販売とか大変だろうなあ。たいていは門前払いだろうし、話を聞いてもらえるところまでいくのも難しそう。しかもその上、金無つらみはこの手の仕事が向いていないと自覚している。

うん、他に仕事がなかったにしても、もうちょっとなにか向いてるの探した方がいいんじゃないだろうか。そう思わずにはいられない展開見せてくれました。

だってね、一人暮らしの女の子に高い枕を売りつけようとするんですけど、子供相手ならいけるかも! じゃなくて、未成年者との契約は後で取り消されるリスクがあるからむしろヤバいじゃん。あるいはこの子、星稲友、見た目こそは幼いけど実際は大人だったりするんかな? と思ったら、ラストにて明確にされる。中学生ですか!

いやもう、つらみ、いよいよピンチでは?

ともあれ、枕の必要性は別として、ひきこもっていた友、むしろつらみとのコミュニケーションを楽しんでいた、いやそちらこそがメインだったようで、取り消される心配はなさそうですよ。とはいっても、つらみ、およそ1万3千円自腹切ってるんでしょう? これ、ほんとにやってけるのかな。自爆営業でどこまでいけるか、そんなチキンレースもはじまってしまってる感じがします。

『かくれ魔術師』

内気そうな転校生、マリーには秘密が。右手に魔法を宿している。物を変化させることのできるその力を、手品部を作ろうと部員集めをしているスズに見られてさあ大変。すごい手品が使える有望新人として手品部に誘われてしまうのです。

魔法と手品、同じマジックでも大違いですね。

魔法が使えることで気味悪がられた過去のあるマリー。そのせいで魔法について人に知られることを怖れていて、だけどその能力を手品と思っていてくれているスズ。不安に思っているマリーを手品ではげましてくれたりしてね、こうした交流を通してマリーも魔法のコンプレックスから抜け出していけそうです。

スズはマリーの魔法のこと、手品だと信じて疑っていないようなのですが、顧問の先生からは憧れの魔術師と感動されてしまって、この受け取り方の違い、コントラストがあってよかったです。

『ばーがー・ふぉー・ゆー!』

ハンバーガーショップを経営するゲームに大ハマりしている春原こむぎ。ランキング1位を勝ち取るも、SNSの反応含めどうにも芳しくないのが悲しいところ。妹からも友達いないのかといわれてしまい、見栄を張って友達連れてくるといったものの、妹の慧眼! 実際、こむぎに友達といえる人はただのひとりもいませんでした。

そんなこむぎの友達欲しいともがく様。妹にがっかりされたくない一心でいろいろ画策するものの、すべてが裏目、おそろしいほどの空回りをして見せて、その様は見ているこちらまでつらくなるほど! あれだ、共感性羞恥ってやつだ! しかし、このいたたまれなさも含めて、こむぎという子の個性であるというのですか!?

先行き不安にさせられるこむぎの行動。そんなこむぎが踏み込んだのはバイト募集中のバーガーショップ。そこでバイトのヘルプと勘違いされて店に出ることになってしまった。

ゲームでは国内トップのこむぎだけど、リアル店舗ではどうか。その真価が問われるバイトデビュー。その様子は次回。なんかさらなるいたたまれなさに襲われそうな予感もするけど、ええ、お手柔らかにお願いします。

『放課後アブダクションズ』

エイリアンクラフト、UFOにまさしく連れ去られているところから始まるこの漫画。

主人公午睡イルコは、子供の頃に聞かされたアブダクションが本当にあったことに驚かされて、そしてUFOの中で出会ったもうひとりの地球人、レイゼと一緒に、友達になるとはどういうことかを宇宙人クラインヒェンに教えていくことになるのです。

このレイゼという子。ずいぶん昔のはやり言葉を使う子で、ただ単に知識が古いだけなのか、あるいはアブダクションされた時間に数年のズレがある!?

イルコにアブダクションのこと教えてくれた近所のお姉さん。この人のアブダクションの体験とリンクしていく終盤の描写に、はたして今後ふたりの関係がより深まっていったりするのか、そうした可能性感じさせられるところありました。イルコはそのお姉さんがレイゼであることに気づいてないようだけど、レイゼはイルコがかつてアブダクション時に出会った子だと気づいているのか。わかっていて、イルコにアブダクションの話をしたのか。

そうしたところにも、なにか物語の機微が生じたりしそうな感じです。

『秘密組織スモーレスト』

デリバリーのバイトで訪れたお宅がどうにもこうにもおかしい。世界征服をもくろむ謎の組織、スモーレスト。手に武器を装備したちびっ子にすごまれて、はたしてこのままスモーレストに加入することになるのか!?

というか、宅配先を間違えてしまってたというのですが、このままだと遅配で悪評価つけられちゃうよ!? 誤配と気づいて、なんとかしたいと思うものの、ちびっ子ボスのペースにあらがうことができず、なんとなく話をあわせてしまう始末。とはいえ、スモーレストの目標、小さきものの高身長に対する反乱に同調することもできなくて、穏便に断りをいれようとするも果たせず、さらにはカバンの中身を見せろと脅されることに。

いや、とっとと宅配カバンの中身確認させたらよかったのでは!?

しかもここから成り行きで、警察官への反抗をする羽目になってしまい、めでたくスモーレストに迎え入れられることになりました。というか、めでたくはないよね!? バイトは無事にクビになり、マッドなちびっ子ボスとの秘密組織ライフのはじまり。警察にも目をつけられたヒロイン小梅の明日はどうなる。ちょっと平穏な日常に復帰するのは難しそうです。

『ひなゆの』

佐伯ひなのが転入してきた高校は、日本一おバカな高校、蒼海高校だった。

同じクラスの一ノ瀬さんは、まずもって転校生という言葉を知らず、教師もその質問になんらたじろくことがない。それくらい知らなくても当たり前ってことなんですね。

そんなおバカな一ノ瀬ゆのとひなのの交流。高校生女子とは思えないゆのの行動に驚き戸惑いながらも、転校続きで友達といえるような子がいなかったひなのには、ゆのの存在が新鮮そのもの。高校の選択もやけっぱちで投げやりだったひなのが、ゆのという友達を得たことで積極性を取り戻していこうというのですね。

ゆのはゆので、ひなのとの交流をきっかけにいろいろを学んでいこうという気持ちが芽生えていきそうな予感。

ふたりともに、互いを刺激として、より前向きに伸びやかに成長していけたらいいですね。

2022年10月18日火曜日

エルミナージュ Original

 エルミナージュはWizの流れを汲むゲームでありながら、加えられたアレンジがためにまったく違う面白さを持つにいたったことを実感させられた昨日今日。なにがあったのかといいますと、盗賊が無事ハイマスターレベルに到達し、装備解除と盗むのスキルを身につけました。このふたつのスキルが及ぼす影響は想像以上に大きなもので、これまで私の持っていたWizの常識が根底から覆されてしまうほど。エルミはWizから出てWizにあらず。そう思うほどに衝撃的で、というのも、アイテム、とりわけ優秀な武器、防具の入手性が激烈に緩和された。これまでそこそこWiz系のゲームを遊んできましたが、ここまで常識や前提が引っくり返った経験はありませんでした。

装備解除と盗むという名前からも、おおよそどうしたものかわかるのではないかと思います。

戦っている相手、敵の装備を外し、さらに盗むことができるというのです。

マニュアルや攻略サイトの説明を見て、それなりに理解していたつもりではあったのですが、実際に経験してみると予想をはるかに上回るすさまじい要素でした。

これまでのWizの常識では、武器防具を含むアイテムは倒した敵が残す宝箱から入手するものでした。店売りされているものは最低ラインの装備でしかなく、また中位の武器防具が売られていたとしても個数制限があって、それを必要とするパーティメンバーにゆきわたるほどの数はない。

そのため迷宮最下層に到達したというのに、メインアタッカーの武器は中級、サブアタッカーにいたっては店売りの最低ラインしかないなんてこともしばしば。よいアイテムの入手は運次第という厳しい世界だったのです。

ところが盗むを覚えたエルミナージュでは違います。普通にランダムエンカウントする通常敵から奪える装備に有用なものが結構あるっていうんですから驚き。盗賊が盗むを覚えるレベル26になった瞬間から、パーティを確実に底上げできるようになっていて、あれがないこれがないという悩みから解放されるというのです。

しかも驚いたのが、敵の装備を解除したら素手になるんですね! 高い攻撃力に加え後衛にまで届く射程の長さと厄介な追加効果を持った敵がいたとしても、装備を解除してしまえば素手でのしょぼい攻撃に変わります。しかもその装備を奪ってこちらのものにできるというのですから、本当にWizの常識が引っくり返りましたよ。こんなことがあっていいんですか!? それくらいの衝撃的なできごとでした。

とはいえ、いいことばかりではないんです。敵から奪った装備の大半は呪われていて、そのまま装備することはためらわれます。でも大丈夫。錬金術師の鍛冶技能を持ってすれば、呪いの解除が可能!

マジかよ!

いや、本当にWizの常識が覆りました。これまで呪われたアイテムを装備しようだなんて考えたことさえなかった。ところがエルミナージュでは違います!

でもこの盗むスキルのおかげで、ゲームの底が見えなくなった気もします。はたしてクリアできるのか。エンディングに到達したとしても、エルミ#1を終えることができるのか。

そんなおそれにとらわれてしまっています。

2022年10月17日月曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2022年10月16日日曜日

メガミデバイス Chaos & Pretty 赤ずきん

 買ってしまった、Chaos & Pretty。ずっと気になっていた赤ずきんをついに購入してしまいました。いやもう、買うだけじゃなく作れよって話ですが、ほんと作れよ。一時期、Twitterで赤ずきんの作例がどばっとTLに氾濫したことがありましてね、うわ、めちゃくちゃ可愛いじゃん! 三つ編みで眼鏡、こんなプラモデル出てるんだ! って驚愕したのだけど、眼鏡はその人が追加しただけで、キットには含まれていませんでした。おおう、残念。けどたくさん流れてきた赤ずきんの表情、そいつに見事撃ち抜かれたのは事実。欲しいなあ、どうしようかなあと迷いに迷っていたのです。

それで今になって買ったのは、今月末で消滅するポイントを600ptほどもらえる機会があったから。値段が下がってるのもあったのですが、ええと、赤ずきんじゃなくアリスの方ですが、どうせなら両方揃えたいよねー、みたいな感じで以前からチェックだけしていて、それでせっかくだからと買いました。

結局は思いきりですよね。

カオプリのアリスと赤ずきん、なにがいいって表情パーツにちょっと面白いのがあるところですよ。赤ずきんの上がり眉! これがめちゃくちゃ可愛い。基本っぽいおすまし上がり眉もいいんですが、あのちょっと調子乗ってる感じの口開けてる上がり眉表情。最高だと思う。ほんと、これ見て、買わなくてはと思ったといっても過言ではない。これとダブルピースパーツの組み合わせとか、最高なのではないでしょうか。

アリスはアリスで悪い顔パーツがいい味出してますよね。赤ずきんのそれよりももっと具体的に悪い顔してる。嘲るような笑みに心奪われてる知りあいがいるのですが、自分にはちょっとテイストが強すぎるかな。

でもちょっと意地の悪そうなアリスとアホっぽさ感じさせる赤ずきんは、ペアとしてもいい感じ。揃えて欲しくなるようにできているのだと思います。

2022年10月15日土曜日

エルミナージュ Original

 やばいゲームを買ってしまいました。『エルミナージュ Original』。相当昔からあるゲームで、もともとはPlayStation 2用ゲームでした。その頃、というかずっとですけど、日本では妙に人気のあるWizardry系の亜種。一時期たくさんリリースされていた一人称視点の3DダンジョンRPGであります。存在は知っていたんですけどね遊んだことはなくて、知ったタイミングとかでしょうか、自分は『ウィザードリィ エクス』の系列は遊んでたんですが、『エルミナージュ』には手を出さずじまい。それがここにきて遊んでみようとなったのは、ついこないだのこと、3DSのDL版が半額セールやっていたからなのであります。

しかしやばい。めちゃくちゃ面白い。といっても、複数ある種族や職業からこれというのを選んでキャラクターを作成、6人パーティを組んで迷宮に潜る。これを繰り返すばかりのゲームなんですけど、なんででしょうかね、とりわけ日本ではこの系のゲーム、コアなファンがついてるからかわりと途切れなく新作が出たり、旧作でも新ハードに移植されながら生き長らえていたりするんですよね。

で、自分もそのコアなファンのひとりなのでしょう。PS2でリリースされたゲームが3DSにも移植されて、手軽に入手できたという幸運もあって、今にして初プレイを果たしました。これの第1作は2008年発売だそうですよ。もう10年以上前にもなる、そんな昔のゲームだというのに、遊んでみたらなんら遜色なく面白い。これはちょっとすごいことだと思います。

まったく知識のない状況で遊びはじめたこのゲーム。職業はオリジナルWizよりもずっと増えて、16種類。種族は9種類プラス3種類で12種類?

多い、めちゃくちゃ多いな。ここからこれという職業をピックアップしていくんですが、上級職は最初から選べないだろうし、また慣れないうちは癖の強そうなのはやめといた方がよさそう。いやね、だって、メイドなんているんですよ? メイド。ダンジョン探索にメイドを連れていく。

マジか! マジかよ!

いやもう、予想もしない要素に戸惑いまくっています。

自分が選んだのは、戦士2、盗賊、僧侶、錬金術師、魔術師という、極めて普通の基本職パーティ。いやもう面白みがなくてすみませんね! でも、まずは基本から遊んでいって、ものたりなくなったらそこにプラスしていく。そういうのがいいと思う。

ということで、隙を見ては迷宮に潜る日々が続いています。というか、携帯機にWiz系ゲームはマッチしすぎてて、ふと時間があまったらエルミ、移動中にもエルミ。中毒者に与えてはいけない環境ができあがってしまいました。

まだまだ序盤ですが、これ、クリアまでにどれだけかかるだろう。2も3も買ってるんですが、なかなか辿りつけないかも知れません。

2022年10月14日金曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2022年10月13日木曜日

『まんがタイムきらら』2022年11月号

 『まんがタイムきらら』2022年11月号、一昨日の続きです。

『えるくえすと! ~勇者エルヴィーラは現実世界に転移しました~』

以前、お店にきてくれたお嬢さん。どうもエルたちが元いた世界、すなわちゲームについて知っているようなのですが、今回はより明確にゲームについて詳しく知っている様子が描かれて、相当重要なキーパーソンっぽいという実感強く感じました。

こちらの世界にくるにあたり、レベルを1に落とされてしまったアレッタ。その後もレベルは上がらず、魔力も増えず、それがずっと悩みの種だったわけですが、それがついに解消!? 例のお嬢さんと話していたところに現れた低級モンスター。ホウキの力で捕獲まではできたんだけど、魔力がないせいで倒せないでいたアレッタ。

そんな彼女の様子を見て、魔力枯渇イベント? と指摘。そこからの、ホウキを使った裏技でアレッタの魔力を回復させるというの。まさかこんなかたちで、このお嬢さんが関わってくるだなんて思ってもいませんでした。

今回アレッタが知ることになった裏技。これがアレッタにとっての状況打開の秘策となるのか、さらにはまた違った展開へ導くきっかけとなってくるのか。件のお嬢さんとアレッタの会話、今回は伏せられていたその内容が気になってくる、そんなエピソードでした。

『おててつないで』

リリちゃん、ちびっこなのにいろいろ気がまわるんだなあ。みのりにはいつもよくしてもらってるけど、自分はなにもおかえしできていないって気に病んでしまっていて、みのりはたくさん貰ってるといってくれるんだけど、どうにもぴんとはきてないみたい。

そんなリリと一緒にパンを作ろうというお話。レシピ本はリリが借りてきてくれたんですね。それを参考にして、一緒に生地をこねて、発酵させて、そして中に入れる具材をそれぞれ工夫してみたりね、そういうところが楽しんでいる感をよく出していてとてもよかったです。

おいしく焼けたパン。ふたりで一緒に食べていい笑顔。そしてみのりから、うまくできたのはリリのおかげだって。パンづくりを通して、リリがみのりの助けになっていること伝えることができたようでよかったですね。なにもできてないなんてことない。互いに助けあってるんだって、その実感持てたのがリリにとってどんなにか嬉しかったか、それが伝わってくるラスト。ほんとうにいいお話でした。

My Private D☆V

『白魔導士はゾンビの夢を見るか?』のバニライタチです。

D☆Vポイントは、複数ずらりと並べてきましたね!

  • 色素が薄い
  • マイペース
  • 八重歯
  • もちもちほっぺ

もちぽよっ! ああ、なるほど! と納得いったD☆Vポイント。『白魔導士〜』のリルーがまさにそんな感じではありませんか。色素が薄い。もちもちほっぺ! 八重歯とマイペースはアヤに割り振られてるのかも。そんな具合に、『白魔導士〜』のメインキャラふたりの持ちあわせた要素に、そういうことかと得心したのでした。

いや、でも、今回のイラストの子も可愛くてすごく魅力的。リルーともアヤともまた違うんですよね。マイペースひとつとってもアヤのそれとは随分違ってる。同じキーワードでくくられる要素でも、そこにバリエーションの広がりがある。こういうところにも、またキャラの魅力、面白さが感じられたように思いました。

そうそう。ご覧かどうかはわかりませんが『ラブライブ!スーパースター!!』の嵐千砂都とか、要素ひとつめ的にポイント高かったりはしないものかななんて思ってまして、というのも、自分がつねづねそう感じていたからなのですが、ええ、そうですね、今回提示のD☆Vポイント、かなり自分のそれと被っているように感じます。

2022年10月12日水曜日

今日は休みます

今日は休みます。

2022年10月11日火曜日

『まんがタイムきらら』2022年11月号

 『まんがタイムきらら』2022年11月号、昨日の続きです。

『スロウスタート』

栄依子、尋常でないことしますね!

土日とか休日、しばらく一緒に遊べなくなると予告された冠。理由も聞かないのはすごいな。続くやりとりで何度も言及されるように、察しているのかも知れませんね。

ええ、栄依子は冠の誕生日プレゼントに全力出すから、一緒に遊ぶ時間もとれないっていうんです。

そこからの展開! 冠と出会ってからの数年分のプレゼントを作ったというのですが、学校用のカーディガンにはじまり、お出かけニットワンピ。そして部屋着のフードつきゆったり服。これ、学校外出自宅、あらゆる状況で栄依子を感じることができるようにってわけですかい!?

で、最後の最後、別れ際に冠がいうんですよ。出会ってから4回誕生日があった。けれどプレゼントは3つ。ということはもうひとつあるのでは?

さすがの展開。ここで贈られたのが指輪! 冠の左の薬指にぴったりだ! いやもう、これには察する達人の冠も驚いた模様。ええ、ふたりの関係の特別感、これでもかと描かれていましたよね。

『ほぐして癒衣さん。』

突然降り掛かってきた仕事で、忘年会への参加が遅れる癒衣と夏鈴。先発する富美子はというと、たまたま話すことになった八潮と利害一致、共闘関係を築くというんですよ。夏鈴がくるのを待っている八潮。対し富美子は癒衣が目当て。八潮×夏鈴を成立させたら、自然癒衣と自分の関係も進むのでは!?

いやいや、ここは人の心の機微ってやつがありますから、たとえ夏鈴を引き離すことに成功したとしても、夏鈴に向けた癒衣の気持ちが富美子に向くかは別問題よ!?

富美子の謀略。計画倒れになったりせんかな、と思ったら、それ以前の問題。八潮がすすめられもせんのにどんどん飲んじゃって、それで酔って富美子の膝で寝ちゃうんですよ。ああ、癒衣からも夏鈴からもふたりは仲良しと思われちゃって、いつも報われない富美子。年の終わりも、やっぱり報われないんですね。

と思ってからの大逆転! ああ、よかったではないですか富美子さん。気を利かせて身を引いた夏鈴がなんか面白い。ええ、ただならぬ雰囲気ですもんね。たまには富美子にもいい目があってもいいと思っていたんですよ。よかった。いい年越しになりそうですね。

『蜂も刺さずばうたれまい』

咲姫とすずめ、一緒にお出掛けですよ。蛍は仲間外れ、ではなくて、咲姫の申し出、ラーメンを食べにいこうというのを聞いて、暑いのにラーメンなんて無理と参加断念。ええ、咲姫のチョイス、結果的に正解だったわけですね。

しかしラーメン屋1件目でのふたりの会話。今どきの若い人は、ラーメン食べたらこれくらいすらすらと分析的に感想出てきたりするものなの!? で、しかもハシゴ! 何杯でもいけるのか! これが若さか……。ラーメン店を集めてのイベントみたいなんですが、ああいう場では何店舗もハシゴしてがんがん食べるのが普通なんですかね。自分なら2杯いけないかも知れません。

で、2件目なんですが、まさかの朱音がバイトしてるとか! でも、朱音さん、いけない子だなあ。バレたら恥ずかしい、とかじゃなく、咲姫とすずめの関係を妨害してやろうだなんて考えて、いやもうせんでいいことやって失敗するってやつじゃないですか。しかもその妨害も、そこまで効果が出てないっぽい。というか、すずめも咲姫もこれはこれでウマいしまあいいかって、海のように広い心!

朱音は本当に損するタイプの子ですよね。すずめのテーブルかまいすぎたせいで叱られるハメになって、しかもそれでもこりてないのがこの子らしい。すずめに正体バレてるの判明してからも、咲姫との仲を見せつけられたその上に蛍との仲も見せつけられて、それで気持ちが収まらないの。

この人のしあわせ、望んでいるものは、こうした気持ちに収まりつけたその先にありそうな気がします。

2022年10月10日月曜日

『まんがタイムきらら』2022年11月号

 『まんがタイムきらら』2022年11月号、一昨日の続きです。

『星屑テレパス』

プールの授業中。水にぷかぷか浮きながら宇宙に思いを馳せるユウ。なにか自分の過去について思い出せるだろうか。いや、まるでなにも思い出せないっていうんですね。

ユウの過去を探ろうということになってから、特に進展などはないっぽいんですが、いろいろ試してみたりはしてるみたいですね。ユウの力になりたいという海果。この子はユウが宇宙人であるということを信じているわけですが、瞬や遥乃はやはり信じきれてはいなくて、特に瞬に関してはまるっきり信じていない。というのに、ユウの周辺、いろいろを考えるとどうにもおかしい。さらにはユウのことをはっきりさせようとすると、頭にもやがかかったようになる。

やっぱりユウについてはいろいろ不思議なことがあるんですね。

今回はそんなユウについての皆の視座を確認しながら、また個々人のいろいろ明らかになるところなどもあって面白かった。水没しても平気なユウ。水泳は大得意な海果! 瞬と遥乃の意味深なやり取り。そして泳げない瞬!

プールに落ちた瞬を助けた海果のあの頼りがいあるきらきらした表情! 素晴しかったよね。過去一輝いていたように思います。

『けいおん!Shuffle』

合宿に取り残されている上級生組。これから合流することを楽しみにわいわいやってる、と思いきや、皆が居残りしないといけなくなった原因、しなのが自分の状況理解してるのかあやしくてピンチ! であります。

明日の追試に合格しなければ夏休みがつぶれるっていうんですが、そのわりにしなのにあんまり危機感ないんですよね。というか、この人に関してはこれで通常営業ではあるんですが、それにしてもこんなだから下級生からは他のふたりほど頼りにされてないし、どう会話したらいいかわからんとかいっちゃうし、あまつさえ莉子、夏音からもいろいろあれこれ怒られるしと、ほんと、しなの先輩、いいとこなしでした。

合宿でなにやるかも決まってない。で、思いつきでなにやるか決めるからまたぶーぶー文句いわれちゃって、こうした関係もまた面白いんですけどね。いやほんと、しなの、いろいろへたっぴなんだよなあ。

夏音がいっていた、言葉が足りなさすぎる。これ、実感こもってるんだ。軽音部に誘っておきながらなにもいわずに留学したこと、恨みに思ってらっしゃるのね! でもこうしたいろいろ迷惑振り撒くしなのだけど、それでも喧嘩わかれとかなくつきあいが続いているの。ふたりにしても、しなのは仲間なんだろうな。そんな雰囲気がうっすら、けれど確かに感じられるところあるんですね。そうした空気感がいいと思える上級生組です。

『しあわせ鳥見んぐ』

かつてこの島で翼が経験してきたこと。高校に進学し島を出て本土に渡っていった上級生たち。いずれにしても高校のないこの島だと、翼も出ていかないわけにはいかなかったと思うのですが、父の転勤をきっかけに中学卒業を待たず島を出てしまった。

島の最後の子供だったことから、学校の存続について、また祖父母や島の住人について、いろいろ思い悩んでいたんですね。以前にも語られていたことではありますが、それでも島を出る決意をしたのは、鳥見のために島を訪れるあすかの言葉あってのことだったのですね。

島で見かけたオオルリの死が翼に残した傷。リスクのともなう渡り。それをする意味とはなにか。その問を島から本土へ渡った自分自身に重ねあわせて、今もなお違う可能性があったかも知れないと悩み続けていたというんですね。

そんな翼の話を聞いて、自分と翼が出会えたことへの感謝を伝えるすず。渡りの謎についても、すず独自の見解を述べて、そしてその思いをともにすずとの出会いがもたらしたものを大切に思っていることを伝えていく。そのくだりは、事件や大きなできごとといえるようなものではなかったけれど、すずにとっては人生の大転換。大切なことだったのだとしみじみ感じさせてくれるものあって、ああ、翼にとっても救いとなる一言だったようですね。

そしてここからの展開。翼のやってきた活動、それが島に、旅館にもたらすもの! ああ、翼がこれまで積み重ねてきたこと。それがいよいよ報われようというのでしょうか。翼が渡りをした意味、それが見出されることにもなるのかも知れませんね。

2022年10月9日日曜日

『まんがタイム』2022年11月号

 『まんがタイム』2022年11月号、一昨日の続きです。

『瀬戸際女優!白石さん』

白石に恋する若手アイドル、爽太が勝ち取った映画の主役。白石も愛読するヤンキー漫画とあって、白石からの注目も上がろうというもの。大抜擢に驚く白石に事務所社長からオファーがあって、まさかヒロイン!? と思いきや、ヤンキー文化アドバイザー。

ええんか、それでええんか。もう白石薫は元ヤン隠さないでええんか。

爽太くん、映画にものすごい力入れてるんですね。役作りのために、主役の乗っているのと同じバイクを買ったり、さらには役にあわせて筋トレで体を作ってみたり。そうした活動が実って白石の気持ちが揺らぐのですが、かつて可能性がないと思われてただけに、すごいな、やったじゃん! そうした気持ちが先に立ってしまいましたよ。

でもバイクの技術はまだまだみたいで、後ろに白石を乗せて走らせたら、がんがん指摘が入るのね。かっこいい男には成り切れていない爽太だけど、まだまだこれから、いくらでも成長していける可能性がある。そうしたところに、白石の決断を期待してしまうところなどあったのですが、ここにまさかの真島帰国で、いやもうこれどうなるの!? 爽太と鉢合わせしちゃったよ!?

大きな波乱!? それとも白石、真島、ふたりの関係に亀裂? あるいはやっぱりふたりの縁の強さに落ち着くのかな。いやもう、自分としては爽太を応援したい。とはいっても真島本命だよなあ! どんな展開見せるのか気になりますよ。

『良倉先生の承認欲求』

SNS疲れが取り上げられた今回。どうしてもSNSが気になってしまう、他人の投稿に嫉妬したり落ち込んだり、いいねの数に一喜一憂したり。確かに、あるていど割り切れるようになれないとSNSはしんどい場所だと思います。というか、若者だけじゃなくいい大人もみっともない言動したりしますやん。

良倉もかな? いや、この人は依存してるのは間違いないにしても、一線は越えてない気がする。まだどこか正常な領域に留まれていると思うんですよ。

ここから昭和レトロブームに話題が転換していくところ。SNS疲れの軸を一本通しながらも、展開に広がり持たせて面白い。そして上枝による美人化良倉! もうふたりは結婚してしまえばいい。うん、きっとそれがいいと思います。

今回のハイライトは、一度ウケた昭和レトロに味をしめてエスカレートさせてしまった良倉の失敗でした。年バレるぞとか親戚のオバさんの昔話感とか、これ、本当に本当の失策では!? OLさんというみんなの夢にひとつ明確な方向性を穿ってしまったのでは!?

落ち込んだり疲れたりしながらもSNS活動に精を出す良倉。なんだかんだいってもタフですよね、この人。いろいろやらかしたりくじけそうになったりしながらも、このどこか楽天的な根っこが見えるところ。それがこの漫画のよさなんじゃないかって思いました。

『お天気おねえさんの晴れ舞台』

琴音さん、大暴走です! 気象予報士の試験の結果を番組で発表するといっちゃった! いや、以前もこの企画やってましたよね。で、落ちちゃってたわけですけど、今回は牧に相談することなく自ら先走って番組内でいっちゃって、いやもう大変なことになってしまいそうです。

さて、牧からの情報、別チャンネルで天気予報をしていた森涼くん。コーナー出演が終わっちゃうんですね。若い女性には人気あったけど、幅広い人気を獲得できなかったのが原因みたい。その彼を慰労しようと開かれた飲み会の帰り道、いろんな人に声をかけられる琴音を見て、自分にないものを彼女に見たんですね。さらなる奮起を口にする森くん。ああ、彼の頑張る姿、これからも見られそうですね!

そして少し琴音にひかれている森。その気配を察知した牧の介入あって、幼なじみのタケちゃんの存在がほのめかされて森くんショック!? いやもうどうなる。これ、タケちゃんと森くんには大変な事態でも、きっと琴音ひとりはそうした動きにも気づかぬまま、いつもどおりに過ごしそう! 渦の中心、台風の目は静かってやつですかね!?

2022年10月8日土曜日

『まんがタイムきらら』2022年11月号

 『まんがタイムきらら』2022年11月号、発売されました。表紙は『星屑テレパス』。ロケット研究同好会の4人が一緒に元気にジャンプ! 海果もいい笑顔を見せて、実に華々しいこの表紙。その中央に力強く書かれた文字は、TVアニメ化決定!!! そうなんだ、アニメになるんですね。はたしてどんなアニメになるのだろう、そうした思いが溢れてきて、今から楽しみになってしまいますね。この漫画が広く知られるきっかけにもなるだろうアニメ化。大きく躍進する一助となれば嬉しいなあって思います。

今月は新規ゲストが4本です。

『異世界ジョブハント』

学生時代はオタク活動に全力。けれどどちらかというとパッシブオタクだったために、これといった技能技術も実績もないという因幡うづき。そのため就職面接では自信持った受け答えができず、かくしていまだ採用されないという地獄的状況にあるというのですね。

そんな彼女に訪れた異世界転生。突如地面からわいて出た触手に搦め捕られて行き着いた先というのが、エルフのお姉さんの住む森の中。親切なことにそのお姉さん、スピカの家にとりあえず住まわせてもらえることとなったのですが、このスピカさん、見場はいいけどその実体はぐーたらお姉さんだったんですね。家の中は荒れ放題。見ていられない、なのでお礼にと掃除に炊事をするのですが、うづきさん、家事得意だったんですね。パッシブオタクで、かつ汚部屋の住人とかだったら、この状況に活躍することはなかった!

あぶないところでしたね。

とりあえずの住居とやるべきこと? を見つけたうづき。けれどこの異世界においても先立つものは金で、スピカはというと気が向かないかぎり仕事をしないたち。クエスト形式で提示される仕事を受領することになるというのですが、結局異世界でも仕事を求めて面接を受けるはめになったうづき。この世界だと、なおさら経験不足で自信持って面接に臨めない! ちょっとピンチですね、うづきさん。

『欲張りディアマンテ』

学年一位の金剛椿さん。さあ、一学期期末もトップだろうと余裕綽々で上位10名の掲示を見にいったらば、なんと二位に陥落。一位は白井きみこという女。同じクラスの、いつもぎりぎりに登校してくる、そんな子だったというのですね。

きみこと椿のやりとりがよかったですよ。一位をとられて収まらない椿が、順位なんて気にしないといっちゃうきみこの言葉に、どんどん不機嫌になっていく。実際きみこは順位気にしていないようで、次は譲るよなんていっちゃって、でも手加減されるのも嫌だという椿。ああ、一位という序列トップに立てさえすれば、ズルでもなんでもかまわないってタイプではないのですね。正々堂々勝負して、実力で一位を勝ち取りたい。ええ、健全素直ないい子なんですね。

そんな椿が一位にこだわる理由。心のうちに澱む影。そこにきみこという予想外の存在が現れて、椿と一緒に遊ぼうと、もっと自分を甘やかしなよといってくれた。

成績上位、文武両道、なんでも完璧にと、どこかがんじがらめになっていた椿が自由を得る日は近そう。椿の変化していく様、見守りたくなりますよね。

『レナちゃん素直になりなさい!』

中学時代、オタク趣味をオープンにしていたら周囲の皆から距離を置かれてしまったという西園寺レナ。昨今はオタク趣味、アニメやなんかもすっかり市民権を得て、普通にアニメ好きであること表に出しても平気みたいに聞きますけど、レナの周辺はそうした環境じゃなかったんですね。

高校ではアニメオタクであること隠して、普通に友達作りたい。高校デビューと意気込むレナなんですが、徹底できてないよ! まず発想がオタクのそれだし、カバンの中には好きなアニメキャラ、メルリのぬいぐるみ潜ませてるんだ!

そんなレナが出会った子。メルリそっくりな髪型した子、古城ヒメを見かけるや思わず話しかけてしまった。そこからのやり取り、語るに落ちるレナがめちゃくちゃ面白い。メルリがなぜアニメキャラと知っていたにはじまり、ネタバレほのめかされてまだ見てないなんて白状しちゃって、いやもうレナ、隠し事にとことん向いてないな!

態度を硬化させたレナ。けれどヒメの独白を聞いてしまったことで自身を省みることとなった。その時の様子は、レナの後悔や反省、忸怩たる思いがこれでもかと伝わってきて、でもここで思いなおすことができて本当によかった。

ヒメとの仲直りも無事かなって、今後のふたりの関係なども見てみたい。そんな風に思いましたよ。というか、ヒメのしたたかなやり口、そこにやられてしまいましてね、でもそんなヒメもなんだかんだ不器用な子っぽい。ふたりともにもっと素直になれれば、って話だったんですね。

『超能力者の暇つぶし』

最後の一枚を場に出したら勝ちのカードゲームに興じている女子3人、リィンとアイと月。がらんとした空白の室内に、絨毯とテーブル持ち込んで、だらだら暮らしているようなのですが、タイトルからするとこの子たちが超能力者。

とはいっても、なにか能力を駆使して遊んでるようでもないし、どういうことなんだろう? そう思ったら、リィンが瞬間移動でどこからか食べ物を調達。さらにはそれを月がどんどん複製していくんですね。なるほど、本当に超能力者なんだ。

ここからのやり取り、太ってしまったリィンを煽ったら、根性で入らなかったスカートを着用、からのバックドロップ!? いや、ここでも能力バトルみたいなことはしてないな!?

勝者が敗者に命令できるという条件が提示されたら、一気に状況が変わりましたね。なんとしてでも勝っていうことを聞かせる。その意気込み。見通す双眼を持つアイが目隠しを外して本気モードに入るんですが、これでゲームを有利に運ばせる!? と思いきや、イカサマ仕掛けてくるリィンと月を監視するために能力使ってるんだ! なるほど、アイさん、この人は自分も含めてズルをする人間が出ないようジャッジしてるわけだ。

なんだ、ほんと、真面目だなあ!

特に能力を便利に使って遊ぶとかではないこの子たちの生活。退屈そうで、時間ばかり持て余してるみたいに見えるのですが、どういうことなんだろうというその理由が明かされた終盤。南極にある研究施設にいるせいで、どこにもいけないし、なんにもないのか! それでなんだかんだ暇つぶししないといけないってことだったんですね。

2022年10月7日金曜日

『まんがタイム』2022年11月号

 『まんがタイム』2022年11月号、発売されています。表紙は『大家さんは思春期!』がメイン。買い物途中のチエちゃんが、秋の花を見て嬉しそう。手前のはダリアでしょうか。秋もまた花のきれいな季節です。『レーカン!』天海さんも買い物途中。『百合のあいだは悩ましい』白野と黒崎は、ふたり一緒に芸術の秋を深め中? 描いているのは、藍田の肖像画。望まなくとも、ふたりの間に挟まれてしまっていますね。

『ローカル女子の遠吠え』

突然、箱いっぱいのみかんを持ってきた雲春。なんとまあ、知らないみかん農家のおばあさんから貰ったというんですね。その話を聞いたりん子の言葉、野生の孫というのがおかしくって、実際そうしてお年寄りから気にかけてもらえる才能? みたいなの持ってる人っていますよね。

かくして今回の話題はみかん。静岡は和歌山、愛媛に次ぐみかん産地というのですが、これ、割りと有名な話だと思ってた。雲春が知らなかったのが意外です。で、なぜ静岡がみかんの産地になったかというの、ここにも家康が関わっているというのがもうさすがというかなんというかで、雲春もなかば予測したと思うのですが、それにしてもインパクトある驚きの表情見せてくれたものですよ。

静岡中部と伊豆、そして西部で文化が違うという話も、定番ながら面白かった。西部の三ヶ日はみかんで有名。けれど家康由来ではないっていうんですね。こういう話を聞くほどに、やっぱり静岡というのは広い県なのだなあと思わされます。

『この契約は恋まで届きますか?』

繁忙期に突入してへとへとになっている野田。息抜きに手芸をすると、やたら豪華になってしまうというの、ストレスの発散がこんなかたちで花開くのですね。ああ、これをSNSに出すのです。

忙しくて帰宅するのも夜遅く。部屋もすっかり荒れてしまっていて、八千代さんにきてもらおうと思うも休日出勤やら先方の都合やらでなかなかタイミングがあわず、こうして八千代さんロスに陥る野田。それで寂しがっているのは野田だけかと思ったら、なんと、八千代さんも会えないことを寂しがっている模様! さらには食生活が荒れている野田のことを心配してお弁当まで作ってきてくれて、ああ、野田、よかったなあ! その契約はいずれ恋まで届くかも知れませんよ!

スマートフォンのビデオ通話で手芸を教えるの、これはいいアイデアでしたね。ちょっと垣間見える八千代の私生活! 気にしつつも見てはいけない、葛藤する野田の気持ちもわからんではない。そしてスマートフォンの画面に映る、普段は見ることもできなさそうな八千代の姿! このインパクト、かなりのものがあったと思います。別に普通の格好、ちょっとアングルが特別なだけなのですが、それがこんなにも鮮烈に感じられるのは、いつもきっちりしている八千代とは違って、なにか近しい自然さみたいなのあったからでしょうか。

しかしこれでスイッチ入る野田がすごいですよね。仕事もめちゃくちゃはかどって、予定よりもはやくやっつけちゃった! かくして八千代とも会えるとなって、嬉しいのは野田ひとりだけ? いやいや、違いますよというラスト。八千代にとっても野田との時間は大切なものになっているんですね。

『まほろば小町ハルヒノさん』

雨の日のハルヒノさん。角が傘を突き破って濡れちゃうんだ! それをちあきから指摘されて小さな角に変えるんだけど、そのへんあんまり頓着しないのがハルヒノさんらしいと思えた導入でした。

さて、濡れたハルヒノさんの髪を女子ふたりで乾かしながらいろいろいじってる様子が面白い。なんか居心地悪そうにしてるハルヒノさん。慣れない感じなんでしょうね、って、角カチューシャはずしてる! でもっていつにない三つ編みハルヒノ。髪が豊かだから三つ編みもボリューム出て、それがやたらと可愛いですね。

でもちあきがまるで髪型に意識を向けず、奈良の気候とかそして万葉集で盛り上がるふたり。こういう恋愛の機微? みたいなのにまったくもってうといところもこのふたりの関係性感じさせてくれて面白かったです。決してそういう感じがないわけでもないんですよね。濡れたシャツが透けるくだりのちあきとか、恋を詠んだ和歌で赤面してしまうハルヒノとか。でも、それがなかなか普段の会話やら交流に表れてこないの、それがふたりのらしさだと思いました。

そしてハルヒノさん、ついにスマートフォンを入手! ちあきの叔母がうまいことして契約してきてくれたらしい。ちあきにスマートフォンの使い方を教わるハルヒノ、ずいぶん苦労していましたが無事使えるようになったようですね。これで広がるハルヒノの世界? あるいは深まるちあきとの関係? といっても、なかなかまだまだそんな感じにはならなさそう。というか、ちょっとアレな想像にドギマギしているちあき。やっぱり、そんな感じになりそうな芽はあるんですよね。その芽は、ゆっくり育っていくのかも知れませんね。

2022年10月6日木曜日

『まんがタウン』2022年11月号

 『まんがタウン』2022年11月号、昨日の続きです。

『兎なりのウサギさん』

かくれんぼがマイブームのみたらし。カーテンのかげに隠れて秘密基地気分だというのですが、もらったバナナをあちこちに置きっぱにしてたりと、人にとっては罠も増えてしまうという。これ、踏んづけちゃうのも困りものだけど、そのまま放置されて腐っちゃったりしても困りますよね。秘密基地に出入りする時には食べ物与えないとか、そうやって対処するしかないんでしょうか。

さて、みたらしの新しいお気に入りハウス。なるほど、ダンボール。本命のわらのかまくらはかじる用。かまくらの入ってたダンボールは住居、と思ったら、さっそくかじりだすんだ! ものすごい勢いでかじり倒されて、紅詩がいうにはリノベーション、住みよく改良中というのですが、廃墟にしか見えん! でもあの得意気な様子見るに、みたらしにとっては会心のできなんでしょうね。

新たな出入口のできた新居。そこからのぞくみたらしもまた可愛いのですが、この勢いだとどれくらいもつのでしょうね。一週間とかで完全に分解されてしまいそうです。

『猫またはごはんを。』

やけ酒をあおるサチ。就職活動が不振で荒れてるのですが、それでお酒に逃げるのはよくないよ! って、フクが2匹に見えるほど!? いやもう、お酒はほどほどにですよ!

そんなサチをいたわるべくフクが用意した今日のとっておき。アイスに冷凍マシュマロをトッピングしてウイスキーを加えた一品。これ、ウイスキーが凶悪だなあ。冷凍マシュマロというのはちょっと試してみたい感じ。ほんと、いろんな食べ方、アレンジがあるんですね。

そしてフクはマシュマロココアにウイスキーをたらして、で、それでこんなに酔っちゃうんだ! あの輪郭が波々になってるフク、よかったですよ。そして酔ったサチが見た、もう1匹のネコマタの影。この子、今後ふたりに関わってくる!? 新たな展開の予兆感じさせますね。

『あの世で猫になる』

地縛霊を動物霊と言い張って入居者に押しつけている大島の物件。条件は悪くないはずなのに、入居者たった2名、って朝倉さんと吉井さんだけなのか! このままでは大赤字。なんとかしないと、このアパートを維持できない。

入居者が入らない理由を調べて対策しようというのですね。

しかし、雑霊が多すぎるという問題。霊能者や霊には見えても普通の人には見えないはずのそれらが、入居者をことごとく排除してきたということは、ほんとのほんとによっぽどなのでは? ということで、雑霊の湧き出してくるポイントを探そうとするんですが、例のネズミが語る生前の思い出、どこからか湧き出してくるハエの話、いやもう、ヤバいですわ。このぞわっとする感じ、霊の話よりよっぽどきました。これはリアリティのせいだろうなあ。

霊やらなんやらがとにかく多いこの物件。大島は自分で除霊なりなんなりして改善できると思ってたんだろうなあ。でもそれがまったくの誤算。というか、雑霊、アパートの敷地外からきとるんか! かくして対策不可能になってしまって、ほんとこの建物どうなるんだ。

この先も、ちょっと登場人物増えそうにないですね。あるいは、この雑霊にひるまないキャラ強めな人が出てくる予感。もうまったくもって尋常でない、そんな出会いがいずれ発生しそうです。

『ルナナナ』

月の寮同士で競いあう、そんな運動会があるそうです。優勝すると賞金も、というんですが、主催は月のブルジョア連中。貧乏人を競わせて、苦しむ様子を眺めて楽しもうという悪趣味な企画だっていうんですが、これを聞かされてなお賞金のために出場しようというリコたち。ある意味、腹が据わっていますよね。

競技も普通の運動会とはかけ離れていて、重力制御がされてない状況で体重の6倍の重石を引く競技とかね、人間ばんえい競争だ。でもこれ、意味なき苦役っていってますけど、基本スポーツなんてそんなもんでは? そこに意義を見出すことこそスポーツってやつなのだと思います。

まあ見出そうにも見出しようのないのが、この運動会の競技なのでしょうけれども……。

しかしこの胡乱そのものの運動会。途中リコの話したこと、小さな寮ならではの寮生の団結、それが最後に効いてきたところ、すごくよかった。勝利にこそは貢献しなかったものの、リコが笑い者にされてるのに我慢がならなかったはるかの気持ち、それがとにかくよかったなと。まあ、それでリコたちとはるかの和解や融和みたいにならないのがこの漫画なんですけど、とにもかくにも貪欲なリコたちの人間の小ささ。いや待ってくれ、前からいた3人だけでなく、キクまで一緒になって文句いってるじゃん! おお、これこそが団結ってやつだ!

信頼やなんかを醸成するにはいたらなかったけれど、なんだかんだで心をひとつにはできたかも知れない運動会。最後も遺恨残さず、きれいに幕引きできたみたいじゃん。結局は似た者どうしってことかも知れない。ゆえに、一緒にやっていけそう感も強く感じられたように思ったのでした。

2022年10月5日水曜日

『まんがタウン』2022年11月号

 『まんがタウン』2022年11月号、発売されました。表紙は『新婚のいろはさん』。秋、やっとこさ涼しくなってきてスポーツするにもいい季節。ということで、いろはさんとジョギングといったところでしょうか。走って、そして水分補給。水筒をこちらに差し出す、そんないろはも汗びっしょりです。時間は朝でしょうか。遠くに見える色づいた空。夕方かも。その光のやわらかさが、もう暑い夏も終わりと告げているようです。

今月は新規ゲストが1本です。

『青ろくすこやか育児日記』

漫画家、青山六郎氏による妊娠出産体験エッセイ漫画。3号連続ゲストだそうですよ。

今回は妊娠中のこと、主につわりについて描かれたのですが、冒頭ページめくってすぐのあふれる食欲ってところ、あー、食べすぎはそれはそれでまずいのでは!? と思ったら、続くページでもう食べられない状況に陥るというのが急展開すぎてすごい。実際、2ページ目は妊娠4週目。3ページ目は6週目。ひと月もたってないんですよ。漫画でも急展開ですが、これ、実際にも急な状況変化だったのではないでしょうか。

つわりについてのイメージも、なにかをきっかけに気持ち悪さが出るみたいな事前のイメージとは違い、ずっとなにかしらの不調が続いているというその状況。ああ、これは大変だ。で、焦って流産しかけるとか、いやもう、ビビりまくる話ですなこれ!

自分は成長痛のことはよく覚えていないのですが、それにつわりをたとえての説明。内臓の変化にともなう不調というのはなるほどわかりやすい。しかしただ耐えるしかできない不調というのは大変ですね。いやもう、それを乗り越えての出産。出産は次回に描かれるそうですが、その出産もまた大変だっていうんだから、なんだろうなあ、頭がさがる思いとでもいいましょうか。つくづく大変だ、その思いばかりであります。

『押しかけギャルの中村さん』

榎本を家に招いて宅飲みです。すっかり違ってしまった部屋の雰囲気。中村の好みと秋山の好みのせめぎあった結果だというのですが、どちらかの趣味嗜好にかたよるのではなく、意見を出しあい折衷していくというのは、ふたりの空間を作るという上では大事なことだよなあ。なんて思わされましたよ。

こうした、ふたり一緒に好みにせよなんにせよをすりあわせていく営為こそが、仲をより深めていくことになるのかも。と思えば、榎本が感じたように、なんてこいつらつきあってないんだろう。そんな空気感をかもすようにもなるのも自然なことなのかも知れませんね。

さて、今回中村が榎本を飲みに誘った理由。それはウテナにあったんですね。秋山はウテナが好きなんだって、自分とは逆のタイプがみんな好きなんだって、そういって荒れちゃって、いやあ中村さん、決めつけるのははやいですよ。秋山が本当にウテナのような女性が好きなのか、それはわからないではありませんか。中村のような元気な子が好きかも知れないし、後藤氏のような要領よく頼りになる男が好きかも知れない。時間をかけていいから、秋山の気持ちに分け入るようにして知っていくことが大切なのだと思う。秋山も、中村のことをどう思っているかはわからないけれど、自分自身の思いの向かう先を自問しひとつまたひとつ明らかにしていくことで、自身思いもしていなかった境地に辿り着くかも知れないですよ。

ええ、今回はそうした秋山の気持ちの向かう先を知る旅のはじまり。そんなエピソードであったのかも知れませんね。いや、中村は酔いが覚めたら今日のこの日の会話をなにひとつ覚えてない可能性ありますけれど。ほんと、酒飲ませちゃいけないタイプの人だ。あぶなくってしかたがないっす。

『新婚のいろはさん』

驚きの展開ですよ。まさかラーメン屋あざなわの店主が、店に通う客、タレントで占い師の西翁院カズマに結婚を申し出ることになるだなんて!

って、いったいこれ、どういう展開なんだ。最初は大いに混乱して、カズマの思うところはわかったよ? 問題はあざなわ、あざなわの店主ですよ。あの、手をとってなんなら結婚しますか? と問うたその真意。これは、カズマの交際している女性ともう結婚しますかという意味だったのか、あるいは自分のラーメンをこれからも食べてもらいたい思いから、自分と結婚しますかといいたかったのか。

まったくもってわからん。でも、結婚すれば健康のためラーメンはやめる。そういう約束だったカズマ氏を、その交際していた彼女に許可もらうことで月イチで許してもらえることになった。この運命を捻じ曲げるにいたったあざなわ店主の執念。ただ客の好物を守りたかったのか、客を繋ぎとめたかったのか、あるいは自分の作ったものを食べてもらいたい一心、それがゆきついた先がとめどなく溢れる思いだったのか。

そのすべては曖昧のうちにまざってしまって、そこからなにを掬いあげるかは、読者ひとりひとりの読解、解釈にゆだねられている。そんな感触もあるエピソード。独特の読後感ありました。

『食欲しか勝たん!』

おおう、最終回だよ! なんかそんな予感していた!

どうしても食べ物のことばかり考えてしまう。そんな悩みをメンバーに打ち明けることができたこころん。悩み、重圧から解き放たれて、もうすっかり元気になったようですよ。食べ物のことも、隠す必要なんてないんだ。食べることが好き、ついつい食べ物のことを考えてしまうことも、メンバーだけでなくファンの皆にも公表して、こうして初出演のテレビ番組でも気後れすることなくのびのび話すことができるようになった。

よかったなあ、こころん。もう君の心は自由なんだ! 一人で自在に泳げるのだ!

隠さなくてはならない、考えてはいけない、その重圧から解き放たれて、必要以上に萎縮することもなく、また食べ物への妄執を一層にたぎらせることもなくなったのかな。そう思っていたら、むしろその思いをより奔放に表すようになったようですね、こころん! 番組放送後には立ち食いそばにいきたい。そういっていたこころんが、メンバーふたりと一緒に立ち食いそばをすする。

ああ、いいねえ、もう秘密にしないで、好きなことを好きといっていいんだよ。と思ったら、まさかのステージ衣装!? 着替える間もなく立ち食いそば屋に直行したんですか!?

ファンにもバレて、周囲ざわつかせて、でもってこころん、たんなるに指摘されるまで衣装のままって気づいてなかったの!? あの、驚くこころん、素晴しかったですよね! いやもう、食べるのが好き、立ち食いそばにハマってるというの、まさしく有言実行してみせたこころん。飾りやキャラづけなんかじゃない、ありのままのこころんの思うがままのスタイルがここにありました。

これはむしろ好感度あがる局面だったのでは!? ええ、素敵なアクシデントだったと思います。

2022年10月4日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2022年11月号

 『まんがタイムきららキャラット』2022年11月号、昨日の続きです。

『魔法少女はやめさせない!』

魔法少女、トリプル・ウェザー3人目に言及がありましたね! ラブ・シャイン、ラブ・レインときて、じゃあ次はラブ・クラウド!? と思ったら、さすがに違って、ラブ・ライジン! いや、なんかえらいこと強そうな名前だけど、どんな人なんだろう。さすがにもう魔法少女は引退してるんでしょうか。

さてラブ・シャインとスター・ムーンの戦い。なんだかんだ馴れ合いが感じられる、とか思っていたら、そもそもが仕込み!? なんと、スター・ムーンの作戦はラブ・シャインにダメージ与えるためではなく、誕生日のサプライズに繋げるためのものだった!

というか、裏で糸を引いているラブ・レイン、青山怜が強い。愛する陽のために敵幹部から戦闘員まで動員したのか。自分より前に出るスター・ムーンに若干怒りはいってますけど、この大人気なさで教員つとまってるのかちょっと心配です。

今回、敵組織の状況なども見えてきましたね。なるほど、三人体制なの……。着ぐるみみたいな戦闘サイボーグ、彼が唯一の配下なんだ。でも、なんか良識あるよね、この戦闘サイボーグ。話せるいいやつだ。ほんと、サイボーグP2Cパピコがこんなに普通だと、この組織がどこまで悪いことできるのか、そのへんがあやしくなってきますよね。

スター・ムーン、黒神瑠奈の人見知り? 発動してるところも面白い。もう、普通に陽のこと、ラブ・シャインのこと好きなんだったら、素直になればいいのにね。と思うも、どうしても素直になれない瑠奈のなかなかお祝いできない不器用さ。そこで先生がちょっと助け船出すところ、ああ、見た感じあかんそうだけど、それはそれでちゃんとした先生なのかもなあ、なんて思わされるところありました。

でも、それでもうまいこといかないのが瑠奈。ほんと、このふたりの関係、今後どうなっていくのか。もっとラブラブになっていくものだと思ってたんですが、それはかなり先のことになりそうですね。

『ポンポコタヌキとへっぽこ王子』

夜の神社にて昔のことを思い出す玲音。小さな頃にも、この山で迷子になったことがある。お気に入りの絵本『王子さまとフシギなかいぶつ』だけを持って不安に思っていたら、そこに現れたのが絵本に出てくるような王子様! 玲音の涙をふいてくれて、そして手をとって、山の外まで案内してくれた。

この時の思い出が、玲音にして王子様になろうと思わせるきっかけになったんだ!

この王子様とはなにものだったのだろう。いや、まさか豆子であったとは! 人間の子が紛れ込んでいることに気づいた豆子が、泣いてるその子を助けるために、その子の絵本を真似て王子様に変身したというんです。しっぽも出てる、化けていられる時間も短い。その限られた時間の中、精一杯その子を助けようとした豆子の奮闘が、玲音の人生に影響を及ぼし、そして今は逆に豆子の師匠となるほどの演技の能力を身につけさせた!

運命のいたずらか、ふたりの縁の妙味といおうか。思いもしなかった接点に、わくわくどころではない高揚を感じていますよ。

2022年10月3日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2022年11月号

 『まんがタイムきららキャラット』2022年11月号、昨日の続きです。

『ニチアサ以外はやってます!』

あかねとたすく、ふたりの決着がつきました。3分間で多く得点した方を勝者とする、ルール無用のオールコート1on1。特撮研からあかねを引き離そうと必死に動くたすくは、ルール無用の言葉どおりあらゆる手を使って勝ちにいく。対しクリーンなプレイを徹底するあかね。

この対照と思わせてからのあの展開。自分の身を危険に晒してまで、あかねに自分か特撮研かの選択を迫ったたすくに対する答なのでしょう。自分の大切なものに手を届かせるためなら、一線だって踏み越えてみせる。まさにその一線を超えたあかねの判断は、大切なものをひとつでも多く、いやむしろ余さず掴みとるためには、自分をがんじがらめにする枠組みさえ壊してみせる。そうした決意に満ちたもので、まさしく貪欲。すべてをしあわせに満足させたいと願う、今の彼女の気持ちそのものの表れであったと感じさせられました。

あかね、たすくとの関係にではなく、自分の思いにこそ決着をつけた。そんな印象のあったラスト。思いつめたあかねから、明るさをともに前を向く、そんなあかねに戻ることができた。そしてここからは制約から解き放たれたあかねのターン。たすくも仲間に迎えての新しい局面に入りますね。

『死神ドットコム』

借金のカタにカジノ船で働くことになったタマとメルメル。バニー衣装でというのですが、バニーの意味をいまいちわかってなかったメル。着ぐるみと思ってたんか! それがこんなに露出の多い衣装で、いやでもメルメルよいな。あの危ないお姉さんたちが執着する理由、わかる気がします。

しかしお金とキスを賭けたブラックジャック。キスとかゆうてますが、ほっぺたに吸いついてますやん。どんだけ負けたんかわからんけど、頬があざみたいになってますやん。どうせ好かれないならと、割り切ってやりたい放題やってるっていうのが、このお姉さんの業を感じさせていやはやヤバい。これまでも、接し方間違えて嫌われてを繰り返してきたっぽいですね。

しかしこの漫画はヤバい人が多すぎる。タマもヤバいんですが、それ以上のがいる。大家がそうだし、今回のお姉さんたちもそう。まさか子供化させられたタマを見てね、トランクに詰めて連れ去ろうとしてるとか、ヤベえ! 犯罪ぎりぎりじゃない、犯罪そのものだ。

いやもう、ほんと、今回のカジノ労働編、次回にも続くそうですが、どういう決着を見せるのだろう。メルが同僚のお姉さんにそそのかされて賭けた馬、これが大穴、逆転の一手となったりするのかな? ならなかったらすごいよな! いずれにせよ、なんとかならないとタマは連れ去られそうですが、この漫画ではその展開もアリな気がするから油断なりませんよね。

『ひよ&びびっと!』

ひよからあやもりんへの衝撃告白。表情が薄い理由、それはひよがアンドロイドだからというんです!

その騒動の発端は、あやもりんのドッキリ仕掛けられる動画。動画じゃなくリアルあやもりんの生のリアクションを見ないでどうする。いや、でもドッキリなんて仕掛けていいのかな? 葛藤するひよが、あやもりんからのドッキリを受けて決意をかためるくだりとか、本当に面白かった。ええ、ひよアンドロイド説はこの子の渾身のドッキリだったわけですね。

偽の腕まで用意してきたひよ。気合いの入り方がはんぱではありません。あやもりんに告白、その後、腕を外してみせ、さらには機械油をゴクゴクやってみせる。アンドロイドとバレたら組織にスクラップにされるかも、内緒にするよう念を押して、さあこれで終わりかと思ったら、次から次に畳み掛けていくんだ!

でもこのドッキリの積み重ねが、あやもりんのみならずクラスの皆、さらには先生までもを巻き込んだ大ドッキリに繋がってしまうのがおかしくて、しかもここにいたるまでに、本気の本気でひよのこと心配していたあやもりんがですよ、ドッキリと明かされて怒って追い掛けてくるっていうのがもう本当に面白かった。

表情の薄いひよも、しまったやりすぎたって顔してますよね!

今回の騒動、ひよもやるときはやるんだな。やりすぎってくらいやるんだなってのがわかって面白かった。憧れのあやもりんに対する遠慮やなんかもなくなってきて、憧れながらも対等の友達感出てきていますね。いい感じです。

2022年10月2日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2022年11月号

 『まんがタイムきららキャラット』2022年11月号、先日の続きです。

『ごきげんよう、一局いかが?』

麻雀が繋ぐ冴と千星の縁。けれど冴はもうちょっと千星の話を注意深く聞いた方がいいと思う。外聞とか不名誉とかなんとか、そういうのばかり気にして、周囲に気を配らず、自分の思いにとらわれ続けている冴。千星は、冴と一緒でるのが嬉しいと、ふたりだけの秘密があるのが嬉しいと、こんなにもあからさまに感情表してくれているのに!

そう思っていたら、最後の最後、千星が麻雀が楽しいではなく、冴と遊ぶのが楽しいと言葉にしたところ、ちゃんと伝わった! よかった! そうですよ冴さん、普段からそうやって周囲にいろいろ気をお配りあそばせ!

今回は冴と千星の関係にただならぬもの感じたお嬢様、西園寺乃々花が急接近。千星にしかいえないと、重い口を開いた冴。親の役満で飛ばされた! それ聞いて、ちゃんとわかって飛び出してくる乃々花が実によかったです。

ちょっと麻雀わかるんですね。ゲームのルールはわからないけど、役満とかそういう言葉は知っている。そんな子が、言い逃れようとする千星の言葉に逆に興味持っちゃって、それで自分も麻雀やってみたいと! まずは冴と千星の対局を見ることに。ふたりの間に挟まって、手持ちの牌をがんがんバラしていく乃々花が、いかにもゲームとしての麻雀を知らない感じ出していてよかったです。

今回は観戦しただけの乃々花ですが、次からは自分も打つことになりそうですね。だんだんに広がっていくお嬢様麻雀の輪。どこまで広がりを見せるのか。またどんな個性的なお嬢さんが登場してくるのか。その行き着く先、深まる関係に興味は津々です。

『mono』

美ヶ原にて雲海を見た春乃たち。次の目的地は少し歩いた立石公園。諏訪湖を眼下に見る見事な眺望。そして信州だから名物なんでしょうね、たっぷり山菜そばを食べて気持ち休めて、そこで景色やなにかだけでなく、360°カメラの性能談義になったりするところが、この人たちらしかったです。

最近の360°カメラは明暗の差があっても白飛びしないというの、ラティチュードが広いのかHDRみたいなことやってるのか、ちょっと気になるポイントでした。360°を一度に撮るってことは、日当たりの強い側も影の側も一度にひとつの画像に入ってきやすいってことだから、極端な明暗差出ちゃいますよね。なるほどなあ、こういう問題あるんだなってはじめて知りました。しかし、次のモデルから白飛び防止機能がついたっていうの、さつきにとってはくよくよポイントですね、これ。

そして今回ラストのヒキ、春乃にかかってきた電話。富士山一周レポ漫画を描いてみないかという申し出。タイムリーという反応見るに、きっとノリノリでやってくれそう。自作ぐるぐるマップカーが活躍するか、あるいは漫画膝を押して歩くこととなるのか。どちらになってもなにか大きな見どころありそうですね。

『うさパン焼いて悪いかよ!』

ハチたちの通ってる高校、基本バイト禁止なんですね。許可があったら大丈夫。でも無許可でやったら停学までありうる。結構厳しいんだな。禁止とあっても割と黙認みたいなとこもありそうだけど、そのへんきっちりやってる学校なのかも。で、ここで実際厳しく取締られる事例をわかりやすく見せてくれた、クラスいちのバカ度肝くん。ああ、本当に停学までありえることを実感させてくれました。

クマはちゃんと許可というか了解とってるんですね。家業の手伝いというのもあるし、職業訓練的な面もある。で、この時にクマのいった、ハチもうちの家族ってことにしたらいいっていうの。終盤のハチのピンチでそういうことにしちゃうんですか!? って色めき立っちゃったりしましたらさ、クマの母ちゃんと先生の個人的関係、個人的上下関係? でもってうやむやに解決されてしまった。

ああ、惜しかった。というか、クマの母ちゃん、なにものなのか。なにかしら過去にあったろうこと伺わせた場面ですが、そんな荒れてたかも知れない母ちゃんが、父ちゃんと出会って店開いて頑張ろうって、そんな気持ちになったこと思えば、なにか微笑ましいというか、いい出会いがあったんだろうなって思わされますよね。いずれ、もうちょい詳しく知りたいところでありました。

さて、今回はクマの将来の目的がかたまったり、ハチのバイトが友人たちにも認知されたりと、状況がより一層にしっかり固まった感じしましたよ。店でのハチの役割やそのやりがいも描かれた。個々のキャラクターが、なにを目指せばいいのか、なにを頑張りたいのか、そういう目標やなんかが明確になっていくの、いい流れを作っていました。

2022年10月1日土曜日

『まんがホーム』2022年11月号

 『まんがホーム』2022年11月号、昨日の続きです。

『スナックあけみでしかられて』

カボチャのランタン、毎年使いまわしてるんですね! 季節ごとの飾りもの箱、相当な領域をカボチャが占めてる。かくしてカボチャくん、今年も出動。秋のイベントとして、すっかり定番になった感じありますよね。

秋といえば栗、ということでモンブランの話題も出てますよ。今は専門店なんてのがあるんですね。しかし見た目は蕎麦っぽいっていうの、マジかあ。と思って画像検索してみたら、なんかうずたかく積み上げられたビーフンみたいのがいっぱい出てきた! なるほどなあ、こんな感じなんだ。でもちょっと見た目、雑っぽくないですか?

和菓子の栗は栗羊羹とかがイメージされますよね。栗きんとんとかもそうでしょうか。洋菓子の栗はモンブランかマロングラッセ。でも、どちらもあんまり馴染みがありません。こうして話題にされると、ちょっと試してみたくなっちゃうから危険ですよね。そしてあけみさんの選択は、黒ゴマのクラッカーにクリームチーズと栗ペースト。甘すぎず、胡椒でぴりっとちょっと大人の味わいなのでしょうか。

こうしたアイデアお菓子、すごく魅力的。ちょっと刺激をいただいた気分です。

『歌詠みもみじ』

今どきのスマホ、ネット事情が話題でしょうか。スマホは苦手というパパさんに、大学の同僚の岸本さんは5歳の孫に習ってますと。ええ、こういう風に孫に教えられてる方も多そうですよね。

若者ことばのテーマも面白い。そうかあ、エモいっていうの、もうすでに新語に追いやられつつあるんですね。最近はチルい。かっ、風華チルヲさん!? いやいや、なんか落ち着くとかリラックスするとか、そういうのですよね。chill outってやつ。それを雰囲気で使ってるまりな。こいう、ノリ優先なところ、実にこの子らしいと思いましたよ。

季節の話題でお月見。お団子食べるママさんにビールを楽しむパパさん。で、もみじは月見そばっていうんですが、玉子を月に見立てるだけでなく、こうしてお月見で食べたりもするんですね。ちんまいもみじの健啖ぶり。この子の活発さ? そういうのがうかがえてチャーミングです。

『うちの秘書さま』

はじめの秘密! 点数の悪いテストの数々に加え、文化祭の案内まで隠してた! なぜ文化祭を知らせたくなかったんだろう。なにか見られたら困るようなことがあったのかな?

わかった! 女装だ! はじめ様、女装喫茶ですね!

違いました。めちゃくちゃ期待していたのに違いました。はじめがやってたのは、背景の木でした。

クラスの皆に七瀬を見られたくなかったんですね。美人の七瀬さん、クラスの男子からの人気もものすごく、見つかったと思ったらもうすっかり囲まれて質問攻め! そこから七瀬を救い出すはじめの姿、いつにない凛々しさ感じさせられて、いやもう、ドキッ! の瞬間でしたよね。

今回はメイド連の外出着も見られて、目にも華やかな回でした。あの、クラスの女子と接近しているはじめを見たときの対応とか、最高だったと思います。