『まんがタイムきららMAX』2022年12月号、昨日の続きです。
『こみっくがーるず』
かおすの漫画、『はるいろ和菓子店』がゲスト掲載から連載へと昇格! その喜びを隠せない編沢、かおすのことを本当に大切に思っているのですね。いろいろと心配な子。そんなかおすと一緒に、この数年取り組んできたことがこうしてかたちを成した。本当によかった。そう胸をなでおろす思いです。
さて、そんな編沢からかおすに連絡。連載決定を伝えるべく打ちあわせにかおすを呼び出したのですが、ああああ、かおすちゃん、これまでのことがあるから、いやいやもともとネガティブの強い子だから、てっきり悪いしらせと思い込んでいて、なんだその処断待ちの不安な様子。いやもうそれだけに、オリジナル連載のかなったことを告げられてからの感情の動きが鮮烈で、ああ、安心から、そして涙。かおすも編沢も一緒になって泣いてしまう、そんな様子にええいああ思わずもらい泣きでした。
ともに悩み迷い頑張ってきた。その姿が描かれてきたからこそ、このふたりが放っておけない。どうかむくわれてほしいと思ってきただけに、この目標達成にほっとさせられる。漫画の登場人物であるふたりをこんなに近しく感じられるのは、彼女らがそれだけ確かな存在感を得てきたからなのだろうなあ。本当に嬉しい展開でした。
実はちょっと心配してたのが、最後のページに、次回グランドフィナーレ! とか書かれてたらどうしようってことでした。ああ、よかった、続きますよ! ええ、かおすの編沢への願い事、はたしてなにがどうなるのか、こいつは次回が楽しみですよ。
『リリカお嬢様に振り回される!』
うわあ、すごい。今回はリリカに振り回されてない!
永野、リリカに歯磨きしないさいといっておきながら、自分が歯の傷みに苦しむはめになりました。あー、虫歯は予防しててもなるときゃなるからねえ、と思ったら虫歯じゃないんだ。おおう、マジか、親知らずなのですか。
親知らずはつらいらしいですね。というのは、私は親知らずで苦しんだことがないのですよ。普通に真っ直ぐ生えてきて、でもその親知らずが酷い虫歯になったものだから抜歯したんですけど、秒で終わった。永野が見舞われたような、横向きに生えたり抜歯するにあたって切開したり骨削ったり歯を砕いたりとか、そうしたことはほんとのほんとにまったくなくて、おおー、そうかー、こんななんだー。知らない世界、そのおそろしさを追体験することができました。
しかし今回の永野はいつも以上に健気。というか、親知らずとその処置でとことんまで打ちのめされたんですね。腫れた顔をリリカに笑われてマジ泣き。うわー、永野、可愛すぎる……。今、この瞬間、リリカを超えてきましたよね。ほんと、この漫画のヒロインは永野、それで決ましました。いやほんと、最高でした。
抜歯後の永野、いつものようなしっかりしてる感じ、皆無になってましたね。なんかどことなく虚ろ。目に精気がない。ほんと、こんなにもダメージ受けるものなのですか。そしてリリカは永野から呪いを受けて、将来親知らずで苦しむ可能性を背負い込むことになった。ほんと、永野さん、大人気がない! 自制の心を失うほどのダメージを負ったわけですね。
『ギャルとネクラの吸血関係』
伊芽字ゆりの登場。クラス委員長をしているゆりのは、まくるといよねを気にしている。なぜか? ずっと孤立していたまくるがこのところ表情豊かになった。いよねと仲良くなったのをきっかけにしてというのだけど、その風体言動から孤立していたいよね。まるで接点のないように思われるこのふたりが仲良くなったのはおかしい。いよねがゆりのを脅してる? イジめてる? パシらせてる?
なるほど、こうして妄想を広げていくから、イメージに由来する姓がつけられてるのか。ではそのゆりのという名は?
後半にかけて、この理由が判明していくの、めちゃくちゃ面白かったですよ。まくるといよねが同棲していると聞き及び、いよまく展開を脳内にて繰り広げはじめるゆりの。なるほど、そういう理由でゆりの・イメージ!
いやいや、でもとてもいいですよ。ゆりのさん、お続けあそばして?
そしてゆりのの妄想といよまくの真実が衝突した最終ページ! まさかの解釈違い、逆カプに余裕を失うゆりのですよ。もう、このくだりは最高だったと思います。いよまくならぬ、まくいよふたりは吸血の現場を押さえられてしまったか!? 心配しているわけですが、いやいや、大丈夫そうですよ、ゆりのはまるで違った受けとり方してますからね。
妄想のすぎるゆりのさん。しかして実際は彼女の想像をはるかに凌駕して、この事実をいかに処理し受けとめるにいたるのか!
ここにきて登場してきた期待の新人物。ゆりのの今後に期待しないではおられません。
- 『まんがタイムきららMAX』第19巻第12号(2022年12月号)
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