『まんがタイムきららフォワード』2022年12月号、昨日の続きです。
『スローループ』
小学生たち、主には二葉と藍子、ふたりの関係に注目といったところでしょうか。二葉とのお出かけに気合いのはいる藍子だけど、到着してみれば男子がふたり。さっそくがっかりしています。
潮干狩りをするんですね。熊手を手に砂を掘ればアサリがざくざく出てくる。熊手がなければ、塩を使ってマテ貝捕獲に切り替えて、この海の生き物を前に生き生きとして楽しそうな二葉が本当に魅力的。海のレジャーを満喫していますよね。
潮干狩り、ひととおり楽しんで一段落? そう思ったら、子供たちの話すこれからのこと。今回こられなかった山下しーた君は私学受験で塾通い。ザッキー山崎も山下と遊ぶ時間が減って、さらには進学を機に遊ぶ機会も減っていくだろう、いろいろさみしい思いを抱えているのですね。
そしてここで藍子の心配。今後の進学、進路次第では二葉との時間が減っていくかも知れない。離れていくかも知れない。この子はわりと心配性ですけど、今回もそうした性質がよく出て、この物思い、どのように膨らんで、そして解消されることになるのか。
なにごともなく平穏に落ち着けばいいですね。憂いなく、楽しい時期を過ごしていければいいですね。
『球詠』
本当に予測もつかない展開をしてくれます。
これまでこの漫画を読んできて、なお私という人間は、主人公チームは運もなにも味方につけて、ピンチにおいても、逆境においても、逆転の目を引いて勝ち上がっていくのだと思っていたようですよ。
ところが今回、いよいよこれから新越谷の逆転、さらなる追加点をあげ見事勝利を飾るのか、あるいは延長線へともつれ込んでいくのか。ヨミの打撃に、続く打線に期待をしたのだけど、まさかこのような決着をするだなんて。ずっと後悔の念にさいなまれている芳乃を誰か救ってくれ、自責の念に苦しむ菫に奇跡のような一打を! そう願っていたのですが、ああ、新越谷、ここで敗退です。
負けて落ち込む気持ちもありながら、同時に課題も見えてきた新越谷。自分たちが次に求めるべきことがはっきり意識されていたのは、これからの成長、変化を予感させる好ポイントでした。
ただ気になるのは菫の落ち込み。他の子たちよりもよほど深く沈んでいて、ああ、これは菫への試練なのでしょうか。これまでも描かれた、苦悩しあがいて、抜け出すとともに強みを身につけてきた、そうした局面が菫にもおとずれたのかも知れませんね。
『高瀬さんはドル活に夢中です』
高瀬さんがいよいよヤバくて笑っちゃいましたよ。食費を削ってドールに全弾投入していくドール狂の彼女。江田に心配されて反省しました。今日の昼食は安くてたくさん、お買い得スティックパン!
って、あかん、栄養偏る。あの呆然とする江田にさらに笑わせられて、さすがに心配ですよね、江田がおかずを提供してくれました……。というか、もう一緒に住め。
でも実際、高瀬のこの行動って、金のないオタクには共感できるものなのではないでしょうか。交通費節約するために電車バスに乗らず歩く。食事はコスト重視で栄養面、さらには味も考慮しない、などなど。けちけちと小銭を貯めて、少しでも多く趣味に投じる。涙ぐましいというか、時間はあっても金はない、多少の不摂生でも体に影響しない若いうちの暴挙ってやつですよ。
こういうことやってるの男オタクが多い印象あるんですが、やっぱり女子オタクでもあるんですかね。あるかも知れませんね。でも女子オタクは男オタクより身だしなみとか気にする人多いから、ここまで極端に切り詰める人は少なそう。いや、どうなんだろう。世の中広いからな。
とにかく無茶ばかりしてる高瀬のこと心配して、いろいろ世話焼く江田ですよ。さらにはドールの撮影のコツまでアドバイスして、いやもうがんがん好感度上げていきますね!
ということで、はやくも高瀬を家に招くことになりました。って、はやっ! 展開、めちゃくちゃはやいな! いやもう、一緒に住めばいいですよ。
- 『まんがタイムきららフォワード』第16巻第12号(2022年12月号)
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