2017年2月28日火曜日

『まんがタイムきららキャラット』2017年4月号

『まんがタイムきららキャラット』2017年4月号、発売されました。表紙は『NEW GAME!』、舞う桜の花の下、青葉が手をこちらに差し出すようにして、これは桜の花びらを受けようとしたところ? あるいはぱっと投げ上げて散るさまを楽しんでいるのでしょうか。その青葉さん、とてもいい表情、素敵な笑顔。それはTVアニメ第2期制作決定の報、それもあってかも知れませんね。ええ、快挙です。見事な展開見せてくれますね。

まちカドまぞく』、いったいなにがどうなって、シャミ子、バイトをはじめるにいたったというのか。町に出てまぞくを探します。千代田桜の行方を知るためです。魔法少女がいると結界で近づけないので、シャミ子ひとりでいかないといけません。そこまではわかった。でも、シャミ子だものなあ、ちゃんと探せるのかなあ。そう思ったら、杏里が見事に事情通で、教えてもらった喫茶店、そこにいったらバイトに誘われた……。狐狸の類、リコさん可愛かったですね。パンチのある見た目。でもマスターはそれ以上で、って、なんでそんなに満身創痍! マスターの白澤氏の口車にのせられてウェイトレスになってしまうシャミ子。それがまたやってるうちにその気になっちゃって、ああ、とてもいい笑顔! シャミ子、輝いてる! 輝いてるよ、あんたー! この店でのバイト、お金がもらえる、まかないもおいしい。シャミ子にとっては最高の展開なのではないでしょうか。マスターのシャミ子にささやく甘い誘い。おお、おそろしい。悪魔的魅惑でありますよ。

『アニマエール!』、こてっちゃんがユニフォーム姿で登場ですよ。ひとりユニフォームで恥ずかしい。虎徹ったらそういって赤面してるんだけど、あー、宇希の方が恥ずかしいのか。衣替え忘れて、ひとり冬服なのか。でも、いいよね。素敵よ、宇希さん。今回は家庭科部からの依頼をこなします。ん? 応援? かと思ったら、メニューづくりを手伝って欲しい。それでいろいろご馳走になるんですが、鳩谷こはねは豆が好き。その情報得て即座に猿渡宇希にバナナを出すとかね、ほんとおかしかった。このパターン、最後まで効いてて、ひづめにニンジンとかね、皆、名前に動物が関係してるっていうの、うまいこと面白みにしてくれていました。面白かったの、心配するひづめですよ。あー、こはねの移り気を心配してるんだ。その心配が杞憂に終わった時のいい笑顔。最高でした。また虎徹のずけずけ思ったこといっちゃう性格とかね、うん、魅力ですよ、魅力。今回の食事会、バスケ部の先輩からのお礼だったんですね。それがわかってからのこはねの行動。ええ、いい子です。本当にいい子でした。

『花降り宿のやどかり乙女』、今日から学校。六花がウェーブがかった髪のせいですっかりわかめの子として認知されてしまったりね、ほんと、六花にとっては嬉しくない。でも、ちゃんと覚えてもらえたことに関してはよかった、のかな? 放課後、皆で町の探索。お客さんに町のこと聞かれても答えられるように、というのもあるのだけど、同時に六花にこの町のことを知ってもらいたいって気持ちもありますよね。まずはコンビニから案内して、っていうの、え!? そこから!? おかしくって、かと思ったらちゃんと町の見どころ、見ていくその様子、ああ、とても素敵でしたよ。足湯につかってみたりも、ただ旅館での仕事の情景だけでなく、その旅館はどういう場所にあるのか、ここがどうした町で、お客さんはなにを楽しみにやってくるのか、そうした広がりを感じることができたように思います。そして最後ね、ロープウェイに目隠しで乗せられた六花ですよ。うおお、酔っちゃったよ! だよなあ! でも眼前に広がる町。ああ、これは素晴しいわ。そう思ったら、え!? 逆!? ほんと、最後まで笑わせてくれました。

『サイレントフラワー』。引っ越してきた女の子。クマのぬいぐるみ抱いてるその子が可愛いと目にとめてみれば、その子もこちらを気にいったようで、後をついてきたりしましてね、この出会い、翌日の学校、その子が転校してきたものだから運命の人だなんていっちゃったりして、まさしくガール・ミーツ・ガール。悪くなかったですよ。転校してきたのは小松花さん。ハナについてこられてたのは左京アンナ。ハナは無口で、そしてアンナは金髪。アンナの友達、港ヒヨリと練馬ナオは、ハナと小学生の頃友達だったようで、再会して手をつないでくるくる回ってみたり、昔の思い出を擦り合わせたら全然思ってること違ってたりと、こうした様子も面白かったです。そしてハナがアンナについてきた理由、ほんとストレート、アンナのこと可愛いと思ったから。かくしてふたりは両思い!? わからないけど、友達というには微妙に気恥かしい関係になっていきそうな予感ですね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第13巻第4号(2017年4月号)

2017年2月27日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2017年4月号

『まんがタイムオリジナル』2017年4月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』山下さんがメイン。引っ越しの風景ですね。新年度、新生活がはじまるという人も多いでしょう。となると当然、新たな場所で頑張ろうって人もあるわけで、そうした様子感じさせる表紙でした。山下さんは引っ越しの当事者かな。軍手、エプロン、額の汗を軽く手でぬぐう。その姿、さっぱりとした魅力ありますよね。『らいか・デイズ』らいかはダンボール箱をガムテで封してるところ。『予行恋習カノジョ』のふたりはダンボール箱を運んでるところです。そして『小森さんは断れない!』小森さんは、おお、さすがだ、引っ越しの業者でしょうか。制服決まして、左右にダンボール箱抱えて、さすがの小森さんです。

『コスプレ先生の絵画教室』、まなの友達が遊びにきます。というので、シェアハウスの主、ななみさんに確認をとるというのだけど、どちらかといえば許可ではなく、見られて困るものを隠したい、そっちですよね。まなにとって都合の悪い部分を隠すと、ななみさん、すごく素敵な人になるんですね。玄関にはきれいなお花、の絵。ものを片付けて、がらんとしたところに絵を飾っていった。うん、よそゆきの部屋って感じしますね。いつものゴチャってした感じ。美術のアトリエって、こういう印象ありますよ。しかしこの友人来訪。まなはなんとか知られたくない部分、隠しおおせたつもりでいたんだけど最後に引っくり返っちゃうっていうのね、ああ、無常、でしたよ。でも、理解あるお友達でよかった。

『カントリー少女は都会をめざす!?』、おかしかった。大阪に帰るという大河さん。その大阪に帰るというフレーズだけでもうすっかりやられちゃってる八重ですよ。大阪に帰って、またこちらに帰ってくる、なんかややこしいな、都会の空気をまとって帰ってくる大河さんを想像してすっかりハイになってる八重もすごい。そこまでなのかい? そこまでなのか! 八重の都会に帰る妄想もおかしかった。けど、自分が都会人になってるところまでは想像しきれなかったんですね。謙虚なお嬢さんだ! そして大河さん、この子も面白い。八重の期待に応えちゃうんだ。大阪といえば虎。まさかの虎プリントシャツ装備して帰ってきて、うおー、八重が虎に威嚇されちゃった! ほんと、あの仔犬のような八重の最後まで仔犬みたいなところ。おかしかったです。

『北斎のむすめ。』、素晴しいわ。恋の話をしていたら不機嫌になった高尾。その理由がついにわかるという今回。ああ、高尾、過去に恋で痛い目を見たとか、そういう話ではなかったのか。吉野のこと、心配してたんだ。八百屋お七の話。恋しい男に会いたい一心で火を放ってしまった遊女の話に吉野を重ね合わせてたんだ。しかし今回は、珍しく高尾の心情、実は心配性で情の深い、そうした様子が見えて、また狼狽するところもね、とてもチャーミングと思えましたよ。この後に描かれる火や煙の話、お灸に狼煙に亀甲占い、さらには祈祷と、そのバリエーションにやられました。高尾、大活躍ですね。そして栄の描いた絵、その画題、砧打ちに感じ入る高尾。こうした人情の機微、とてもよかったです。

『ゆとりの町長』、町本ゆとりの町長選挙。いかに支持を広げていくか、その話し合いしてるんですけど、まず最初はゆとりの両親からなのか。大事な話がある、お客さんをひとり連れていく、それで浦野かなめ伴って帰ったら、すっかり同姓カップルと思われて、でもこのご両親進歩的だな。素晴しいよ。それからの父母との会話、ふたりとも町長の仕事の心配とか全然してない。もっとテキトーな仕事に就いてちょうだい! わしより娘の方が偉くなってしまう! ふたりともどこを心配なさってるの! この作者らしいナンセンスさ、おかしさ、軽やかで、とてもよかったです。また両親に本気の度合いを見せる手段がクイズだったり、対戦相手がかなめだったりと、この面白さ。かなめが町本家のノリについていけてないのね。でも最後にはうまいこと乗っかっちゃって、みんな、最高でしたよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第36巻第4号(2017年4月号)

2017年2月26日日曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年4月号

『まんがタイムきららフォワード』2017年4月号、一昨日の続きです。

夢喰いメリー』、ああ、あの時、あの日のことがついに当事者の口から語られましたよ。勇魚がジャングルジムから落ちた時のこと。夢路に助けられた、それが勇魚の記憶。しかし、その記憶は夢路にはなく、その時のケガが残るのみ。夢魔が夢路の中にいたのだろう。そこまではおぼろげながら推察されて、おそらくそれが白儀だろう。そう思っていたのに、思っていたのに、違ったんか! うおお、やられましたね。なぜメリーが現界にくることとなったのか。それが語られた。現界では身体を持たらいメリーに夢路が身体を貸した。すなわち、あの時、あの場にいたのは、他でもないメリーであり、ということは白儀ってなんなの!? この構想、当初からあったのだろうなあ。おそらくはヒントなどあったのだろう。けれど白儀の存在でもって、目を反らされてきたのだろう。いや、まさか白儀ってメリーとなにかの関連が!? 核心に触れてなお謎がある。これは想像もなにも追い付きません。

『鬼が出るか蛇が出るか』、しろがなんの妖怪であるか知った優。自分の秘密を告げて以来、姿を隠していたしろと再会して、それからの会話。ああ、しろは優の味方でいてくれる。ずっと不安を抱えていたしろの、その不安、優の行動によって拭われて、本当によかった。そしてそれからのしろの告げるいろいろ。優の選択を支持するものは村にもたくさんいる。そして人間ながら実力ある妖怪とも渡り合ったという退魔師のこと。妖怪の側につく条件として人身御供を差し出させたのか。この男の話を聞いて腹をたてる優、いいやつよね。この村の人たち、とりわけ縁のあった女の子たちを自分の大切な人と思ってることがわかる。で、その退魔師ですよ、あー、まさかの展開! これは予想してなかった。確かにただの人間じゃない、そんな描写がなされとったわ! でもあれ、ギャグタッチならではの描写だと思うじゃん! いやもう、すっかりやられました。ほんと、見事にやられましたよ。これ、このおっさん、味方にするの? なってくれるんかな。

『ヨツコト』、お金を稼ぐために仕事を探しますよ。まだお金はあるけど、あるうちに「ある状態」が維持できるように稼ぐものなんですよ。あー、確かにそのとおりだわ。うん、納得。かくあらねばらなんなあ。ギルドでの仕事探し。仕事探しというイベントとこの世界のいろいろ紹介するの両立して、これいい感じですね。でもってコトワリ、この人、すごい人やったんか! ギルドの責任者のおっさんの緊張感、ぐんぐん高まっていって、すかっと空振りするその切り返し、めちゃくちゃ面白かったです。でもって、コトワリ、ヨツキの言葉に調子に乗って頑張っちゃうのね、ほんとおかしかったです。マスタークラスですから。この人のこの素気なさ、マスタークラスというのも、なんか面白いからいってるみたいなところあって、鼻にかけたりしてるようじゃないのね、おかしかったですよ。マスタークラスですから。いいキャラクターですわ。

『45分間の魔法使い』、なんでもないような田舎の日常描かれて、こういうテンポ、温度、いいですね。子供時分のあやめのこととかも、ああ、すっかりしっかり者に育ちましたね。あのお父さんの語るもろもろ、その態度。妻に娘に怒られるのもまた楽しんでいる、そんな余裕感じさせてよいですね。今回は魔法は出ないのかな? そう思っていたら、柚木の困りごと、お婆ちゃんの家の井戸水が枯れかけている? それを解決するというんですね。なるほど、あやめが頑張ります。けど根本解決はできなくて、もうどうしようもできないのか、と思ったところにやってきた芹沢さんのお姉さん、この人の魔力電池がピンチを救うんですね。けど、これ、水道屋さんの仕事、奪っちゃった! と一瞬思ったのだけど、これ、あるいは電灯がランプを置き換えたように、社会の仕組みが変わりつつある、そうした局面に彼女らはいるのかも知れません。そう考えれば、彼女らを取り巻く状況は、かなりスリリングなものであるのかも、なんて思わされて、あらためてわくわくさせられましたよ。

2017年2月25日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年4月号

『まんがタイムきららMAX』2017年4月号、先日の続きです。

はんどすたんど!』、今回はひなたがメインに描かれて、ああ、この子、いろいろネガティブで、不安で足がすくむ、動けなくなる、そんな子なのに、心底努力家で、ああ、朝からランニングして体力づくりしているんだ。これもいちごの頑張りを見習って、っていうんですが、いやあ、その肝心のいちごさんは朝からランニングとかとんでもないって。ええ、一緒にランニングみたいにはならんのね。この各人マイペースってのが、この子ららしいと思えます。急に寒くなった。それで体育館にいったら、ゆかちーは寒さで縮こまって震えてるし、ななみはというと踊りまくってる。めちゃくちゃ面白いな。ほんと、ななみ、反則レベルの面白さ。ひなたの頑張り、その底にあるもの、ちょっと描かれましたね。そうかあ、高体連でひとり平均台から落ちなかった。それがこの子の頑張りの底にあるんだ。ちょっとのことかも知れないけど、それが支えになるというのはとてもいいなって思ったんですね。

『夢見るプリマガール!」は文化祭の反省会。はいいのだけど、なんでみんな、そんな格好なさってるの? その理由、というかそこまでの展開がおかしかったですよ。反省会の場所をみゆの家に決めて、そこからの展開ですね。今日は家にお母さんがいる、ちょっと変わった人。それ聞いて、皆、なんか興味持ってるんだけど、まさかの衣装6人分。え? 衣装? なるほど、ステージ衣装の販売及びレンタル業なさってるんだ。それで皆に衣装着せるの好きなんだ。ホームシアターも見事に飾り付けされていて、いやあ、楽しいお母さんでよろしいなあ。先生まで着せ替えさせられて、でもこのお母さんがね、衣装に打ち込むようになった理由、それがダンスを頑張るみゆだったり、そしてみゆも母の衣装で最高の踊りをしたいって、ええ、母と子の思いのつながっているというこの描写。しみじみよかったですよ。ところで、妖精さんになった母。おお、超素敵。ええ、魅力的な人じゃないですか。

『ぱぺっとコール!』、みんなでデザイン画描いてみましょうという話です。今ある古い人形のリメイク、それをどうするか考えて絵に描いてみるという試み。画材の選択で性格? が出たりね、描いてる時のコンディションが大判焼き30個とかいうかたちで反映されたりね、面白い。千冬の絵のうまくなった理由、それがなかなかにいい感じ。かじゅちゃん愛が背を押したかあ。そしてほとりん、画材として墨と筆選んだこの子のデザイン画、あまりにもリアル、あまりにもシリアス。原形とどめてないっていう、ほんと、この自由さ。おかしかった。かじゅちゃんの絵もいいですよね。これ、うまいことエッセンスを汲んでやったらいい人形になりそうな気がしますよ。そしてその絵がしれっと思い出アルバムに回収されちゃってるというの。ほんと、いい感じ。どれほどに好きなんでしょうね。

『のけもの少女同盟』、めちゃくちゃ面白いですよ。体育の授業、バレーボールで速攻退場決めちゃう霞です。クラスの気になる人、仲谷さん、なぜ気になるか、その理由がしれっと絵でもって語られるの、おかしかったですよ。そうか、毎回倒れた霞を運んでくれてるのが仲谷さんなんだ。さて近々開かれる球技大会の種目がバレー。というので、今回は頑張りたい霞。特訓するっていうんだけど、ほんと、最悪死ぬんじゃ? って、そこまで!? 特訓は先生も参加して、体操着はブルマ、それを興味津々、珍しいって見てる子らが新鮮で、そうだよな、もう遠い過去のものだよね。で、先生、だんだん恥ずかしくなるっていうのがおかしい。で、その先生、すぐさま退場するってのもおかしい。霞よりはやいんだ! 特訓で見える皆のレベル。ああ、霞だけじゃないんだ。みんな決して上手じゃない。それだけにちょうど霞にはよかったのかなあ。腕が折れるの心配した矢先に、偽物の手を仕込む詠子とか、ほんと小ネタいっぱい、楽しい回でした。大会当日の霞の様子もね、ええ、見事に仲谷さん、活躍なさいました。美しい落ちです。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第4号(2017年4月号)

2017年2月24日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2017年4月号

 『まんがタイムきららフォワード』2017年4月号、発売されました。表紙は『あんハピ♪』、おお、ちょっと珍しいかも知れない組み合わせ。ヒバリとレン、ふたりでお内裏様でありますよ。姿こそは普段どおりの制服ですけど、レンは頭に冠、手には笏。ヒバリは頭に釵子、そして扇を持っているんですね。ちょっと驚きかげんのヒバリを膝にのせて余裕といった感じのレン。ふたりの絡み合い、とても魅力的で、それだけにここには描かれない響の動揺、狼狽、ただならぬものありそうですよね。他に『はるかなレシーブ』、『ゆるキャン△』のカットもございます。

『あんハピ♪』、それぞれふたり組を作っての運動会の特別競争。競技の様子、魅力的に描いて、大変面白い。なるほど、体育クラスを相手に勝負を成立させるの、このトリッキーな競技のルールゆえというわけですか。はなことレン、ナイス連携で課題をクリア。体育クラスは真っ正直に取り組んでしまうせいで、こうやって出し抜かれてしまいがちになるってわけなんですね。ぼたん、椿組もいい感じ。気後れしている椿に寄り添うぼたん。自分のこと駄目だ駄目だって思いがちな椿に、ぼたんの自己評価の低さ、そして前向きさがうまく噛み合って、ああ、いいコンビだなあ、そう思わされましたよ。最後にヒバリ、響組。ああ、ふたりビンゴにリーチをかけている。そのふたりの先生探し、その途中でのやりとりにね、ああ、レンのことばかりだった響、この子の変化が見てとれて、よいなあ。ほんと、ふたりで勝ち取った最後の特別点。この達成感、いいように作用したら嬉しい。そう思えるふたりの様子でしたよ。

『なでしこドレミソラ』、ほんと、合奏の様子描かれれば、その魅力にぐっと引き込まれるものありますよ。自分の技術の足りなさに焦りや不安を覚えてしまう美弥。でも、練習熱心なのはよいことよね。朝、ひとり黙々と練習しているそこにやってきた陽夜と一緒に口で歌って合わせる。ああ、これいいよねえ。邦楽では口唱歌というのがあるんですが、それとは違う自分なりの歌い方で自由に合わせる。その楽しそうな様。ゆったりとリラックスしている、そんな様子もとてもいい。そして楽器を使った合奏も、ああ陽夜、課題を越えてきましたね。ほんとすごくいい。今回、後半のライブシーンも数ページかけて演奏、合奏の様子描いて、ああ、美弥の三味線に瑕疵のあることも絵に描きながら、それでもとても美しい。本当、素敵な描写であると思います。

ゆるキャン△』、いよいよすき焼きですよ。なるほど、なんですき焼きなのかと思ったら、お婆ちゃんのおすすめでありましたか。どんどん寒さ増す中、秘密結社ブランケットが組織されたり、先生の酒がウィスキーからウォッカにランクアップしてたりと、ほんと皆のこの自由さ、楽しそうな様子、すごく魅力的。すき焼き食べるところもね、ほんとすごくおいしそうで、ああもう、すき焼き食べたいなあ! でもって、先生がいろいろあかん……。どんだけ飲む気なんだ、この人。その後のサンタクレンジャーもめっちゃノリノリで、これ、先生も着てるんだ。されるがままだな。ノーマルすき焼きがあり、トマトすき焼きへの変化球ありで、これ、食の楽しみをこれでもかと見せつけてくれる。さらにここからチーズパスタがくる!? と思ったところでガス欠。ちょっとしたキャンプ知識が紹介されて、そしてリンの買い出し。ああ、このリンがひとり、バイクでコンビニに向かう、その場面。彼女の脳裏によぎる今日のキャンプのいろいろと、耳に聞こえる声なき声。ああ、もう、これは泣けるな。泣けるシーンじゃない気もするんだけど、これは泣けるよ。これ、リンの転換点だよ。すごいよね。ここにこう、ポンと入れ込んでくるんだ。すごいよ。

『江波くんは生きるのがつらい』、これ、なんともいえない味わいだよ。ああ、ええと、読み切り。続かないのか。江波くん、大学生。いわゆるぼっち。友達がいない。男子学生の友達もおらんの? さて、この江波くん、いろいろ面倒くさい性格っぽくて、ちょっと妄想系。小説家志望で、いろいろ自分のこともったいぶってる? そんな風に見せてるんだけど、いや、これ、自分のあかんたれなところを覆い隠そうとしとるんだよなあ。次々、モノローグにて語られる生きづらい理由ですが、わりとストレートで、いやね、女子が多すぎるとか、想像いやさ妄想がすぎるとか、でもって疲れるとか、ねえ、ほんと、困ったボーイです。さて、そんなボーイに声をかけてくれる女の子、キヨスミさん、この人、もしかして江波くんのことが気になってるの!? と思わせておいてそうじゃない。一度予測を裏切って、しかし実は! ともう一度裏切ってみせるのはうまかったと思います。というか、やばい人じゃんか! 江波くんはあかんたれなだけで、それほどやばくはないよ? でもキヨスミさん、この人はやばい。ああ、江波くん、逃げろ。ほんと、心の底から逃げろ、そう思える相手。いやもう、この漫画はホラーだったんですか?

『CV. 響声音』、読み切りです。主人公は天才声優と噂される響声音。教科書を読ませれば、クラス全員、さらには教員まで虜にしてしまう、そんな中学生であります。皆に好かれ、皆から憧れられている。そんな子の、実はしたたかな手練手管といった様子なのでありましょうか。自分のことを敵視している、そんな子に、あれこれと自分の実績、ポジション、さらには声の力でもってアプローチして、徐々に自分のファンとなるよう仕向けていくといった次第。最初はそうとはわからない。どんな子を相手にしても、ただただ真摯に対応する、そんな真っ直ぐな子みたいな描かれて方してたのが、最後にがらりと印象違えさせるというのですから、いやもう、これはスリラーだったのか!? ほんと、引き込んで、落として、そして振る。おお、おそろしい。響さんはおそろしい人です。

2017年2月23日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年4月号

『まんがタイムスペシャル』2017年4月号、昨日の続きです。

『お役所忍務のススメ』は忍者大好きになったコタロー君。あんまりに好きになりすぎて、お母さんが消耗しちゃってて、ああー、なんでも過剰はいけませんか。うん、マキビシばらまくのはイカン。人に向けて手裏剣打つのもイカン。でもいうこと聞かなくて……。そのお母さんの悩みをしのぶが忍術で手助けします。へー、五車の術とかあるんだ。ええと、この車って口車の車なのかい? でもってコタロー君にしのぶが駄目押ししてくれる。目指した忍、ヒーローの姿はどうだったか問うて、ええ根本に手を打ったわけですね。忍者、忍術を軸に広がるエピソード。それ自体が面白く、そこにこれまで出てきたキャラクター、うまいこと魅力引き出されていて、今回だったら課長の同期の大原さんもね、ええ、忍者に翻弄される運命にあるんですね。

『まちがいだらけの恋愛道場』。バレンタインデーと縁のなさそうな芝だけど、手作りのチョコレートケーキ作ったりして、ええ、見事に満喫してますよ。ただ本命が人じゃない、祭壇だっていうのが問題で、いや、でも芝ちゃんはめちゃくちゃエンジョイしてるよね。しかし本番はこれから。芝の後輩の男の子の話がめちゃくちゃ面白くって、まさかの本気のお返し疑惑から、芝ちゃん、まさかのパワハラ疑惑まできて、しかもこれ脈ありなんじゃない、攻略ルート突き進んじゃえよって、ほんと、今回はなんらかの結果が出る? あるいはやっぱり勘違い? と思ったら、あー、出遅れかあ。この失敗バリエーションの数々。それもグッド。ところでスパダリ芝ちゃん、あれ、ちょっとよかったですよね。いいですわ。

『私の装備はぬののふく』。ファッション関係部署に異動して、これまでの状況とのあまりの違いに戸惑ってる翔子。ゲームが好きなのに、ゲームに全力投球したいのに、仕事のために服だ化粧品だと、出費がかさんでしかたがない。ああ、それで食費を削ってるのか。うん、わかる。つらいよな。というか、そんなに仕事に服だ化粧品だが必要だってんなら、会社が金出してやれよ! 指導担当の明と一緒にデパートの化粧品売り場にいって、そこでの翔子のアウェイ感! わかるわ。けど、販売員さん、翔子の好きなゲームのこと知ってて、おおー、翔子の腰ひけた感、一気にやわらぎましたね! 販売員さんの営業テクなのか、あるいは販売員さんの心の安らげるユートピアなのか。後者だったらいいですね。そして今回の12960円の出費、これが翔子のこれからに役立ってくれたらいいですね。そうでなかったら不憫すぎる!

メェ〜探偵フワロ』、最高でした。鳥人二十面相からの予告状。ミス・レモンが血相変えてやってくるんですが、いや、別に血相は変えてないな。広場のモニュメントがロバンの作。それをいただくというので、いやはや村中大騒ぎですよ! って、お祭りじゃないか! 地面に出てる部分と地下に隠れてる部分。大きさが全然違ったっていうんだ。それ見て、村人、盗れるものなら盗ればいいって、面白がっちゃって、ほんと、このおかしさにおかしさを重ねたみたいな展開に笑って笑って、けど、二十面相が助けを求めたラウールと、そして我らがフワロ氏との対決、それがしっかり盛り込まれてるっていうんですから最高です。ほんと、最高でしたよ。けど、モニュメントは水没……。と、失うくらいなら盗られた方がマシだったのでは……!? とは思ったけど、探偵、怪盗の対決としては、探偵、一枚上手でありましたという話。いやはや、しびれましたね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第4号(2017年4月号)

2017年2月22日水曜日

『まんがタイムスペシャル』2017年4月号

『まんがタイムスペシャル』2017年4月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、リコがメインで、おお、ホワイトデーのお返しでありますね。キャンディの小瓶を見つめて、なんだろう、この嬉しそうな様子。ああ、恋する乙女でありますなあ。かと思えば『課長と私のおかず道』、南条課長からのお返し、熨斗紙にホワイトデーと書かれてるんですが、おおう、驚きの素気なさだ! すごいよ! 南条課長! 『ごにんばやし』の亜子はバイオリンのチョコレート、よっぽど嬉しいのかな。小躍りせんばかりの様子、ほんと、楽しいお嬢さんです。

『ローカル女子の遠吠え』は雛祭りの話であります。ほう、つるし雛。知らない風習があるものだなあ。ハギレ等で作った雛飾りを天井からつるす。貧しいながらも子の成長としあわせを願う、そうした気持ちの見えるように思えるいい風習ですね。しかしこうした風習にまつわるエピソードがメインかと思えば、雛人形をはやく片付けないといきおくれるみたいな話にも展開して、というか、だいたい秋津さんが悪いんですけどね。ほんと、秋津さんは、結婚したい、なんとかしたい、そうした焦りがなくなるとうまくいくと思うんだ。でも、そうした焦りは結婚できてはじめて消えるような気がする……。うん、八方塞がりな感じがしますよね。雛飾り、ひとつひとつに込められる願い。それが描かれて、すぐさまりん子が古臭いと非難する。いや、まあ、りん子さんの気持ちもよくわかる。でも、ハッチのいうとおりですぜ。いい話、がっかり展開、うまく双方取り合わせて、けどやっぱり今回は全体にいい話だったと思いましたよ。

『穂積くんは猫に勝てない』。穂積くんに赤面しつつ好きな人がどうこう聞いてくる女子あり。ああ、穂積くん、いわゆるモテ期ってやつなんですかい!? と思ったら、あー、倉木さんへの告白、その後を知りたかっただけかあ。でも特になにか進展があったわけではない。シェアハウスで同居なる大進展あってなお、特になにかあったわけではないという、この不思議状況。面白がってる同僚がよかったですよ。今回は倉木先輩の猫が好きになった理由聞かせてもらって、おお、小学生時分の倉木さん。猫、苦手だったのか。猫が苦手な穂積が、なんとか猫に歩み寄ろうとするの、いい感じですよね。でも、無理しちゃあ駄目なのかも知れないなあ。自然体で猫と同居する、それができてはじめて克服かも知れませんね。

『課長と私のおかず道』は社員旅行ですよ。温泉にいきました。それはいいのだけど、いきのバスでの課長の様子、ほんと仕事は有能なのだなあ。会社感ハンパなかった。酔いやすい者は見なくて良い。ほんと、なんでこんなにおかしいのか。夕食で、はちみつ梅の美味しさにしたたかやられて、言葉失ってる南条課長がおかしい。ひとり静かに難しい顔で、梅干しの可能性など考えて、それが他のものから見たら怒ってるんじゃないかって、ねえ、ほんと、損な性分ですよ、課長。でも、その真実を保志だけが知っている。ええ、この関係が実によいのであります。

『ちんまり経理のヒメ先輩』、はじめての中間テストが終わりました。のっけから落ち込んでるヒメがいいですよね。どんなにいい会社でもたいていは赤字から始まるんですよ…。おお、名言だ! けどテストの点数でそれはまずいよ、ヒメ先輩! それからのやりとり、勉強させたい若林と、仕事が気になるヒメ。ふたりの攻防がおかしくて、そりゃあヒメは自分がいないと仕事がうまくまわらない、気にしないでというのも無理って話なんですが、だからといって若林も、ヒメに甘えてるばかりではいられないわけでね、気になる、手を出したいヒメと、なんとか自分でうまいことやっつけてヒメの負担にならないようにしたい若林と、噛み合わないコミュニケーション。面白く読みましたよ。しかし、若林、金庫のブザー鳴らしちゃったりね、見かねてヒメ、事務所で勉強しちゃったりね、この気の使いあい。そして父のいうヒメの勉強スタイル。ああ、これ、ヒメ、ちょっと知られたくなかったのか。ほんと、ちょっと焦ってるヒメ、いいですよね。

  • 『まんがタイムスペシャル』第26巻第4号(2017年4月号)

2017年2月21日火曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年4月号

『まんがタイムきららMAX』2017年4月号、先日の続きです。

『こみっくがーるず』、大変いい感じ。琉姫の妹、美姫がやってきてからのいろいろ。まだお姉ちゃんには素直になれないけれど、他の人達にはすっかり打ち解けたようで、というか、かおすちゃんですよ、かおすちゃん。かおす先輩、すごいですねって、コンピュータで漫画を描いてるって、なんでも知ってるって、もう本当に心酔しちゃってるのがね面白くて、これ、かおすちゃんにとっても新境地ですよ。先輩と慕われることで、この子のなにかが変わるんじゃないか。なんて思わされる新展開。ほんと、かおすちゃんはしっかりするかも知れない。それでなにかを得るかも知れない。そして美姫もかおすちゃんからなにかを学んでいくのかも知れない。これからが期待される、そんな展開にわくわくです。それと、寝不足の琉姫の失敗。あれもおかしかった!

『魔法少女のカレイなる余生』、しじまが料理で勝負です。リラの妹、ノワ。この人、この学園の学園長、というのだけど、いろいろ癖の強そうなお人です。しかもノワさん、お姉ちゃん大好きときた。しじまに姉をとられたというので脅迫状出したりほんと困った妹さんなんですが、それでまさかの料理勝負。でもノワの料理が酷くって、あの見た目が酷いっていうの、審査員が次々ギブアップ。リラによるとわりといけるらしい。これ、どう見ても、後攻のしじま、この子の大逆転展開を用意してるわけですけど、どんだけじまっちゃん有能なのか。リラ陥落。しかもノワまで陥落で、いやもう、しじま、モテモテですよ。

『すくりぞ!』はリンが開眼ですよ。皆が部室を訪れると、そこには夢のようなリゾート空間が広がっていた! 寝子はベッドにまっしぐら。ルル、にゅうにはおいしいお菓子がふるまわれて、さあこれなにかおかしいぞ。髪の色がちょっと違うから、リンとは違うって、ちゃんと示されてるんですけどね。この人、リンの母。ツバキヤマが権力を前に陥落。寝子もルルもすっかりとりこになっちゃって、と思ってたら、一気に厳しいこといってきましたよ。娘のやってる部活、ちゃんとやってるか見にきてたのか。それで、ちゃんとしてなかったら部室取り上げるつもりだったのか。それからの展開、対決と相成って、けれどそれで勝負では圧勝しながらも、娘とにゅうの様子にほだされちゃうんだ。このお母さんの、マイペースながら、娘のこと愛している、心配しているということが伝わる描写、とてもよかったと思います。小さなころのリンの様子もね。でもってまさかの寝子からの誘い。お母様、大感激! で、先生が青い顔しちゃうっていうの、ほんと面白かったです。

『TCGirls』、最近来店しなくなったメイの話。アンは自分とのデュエルに飽きたんじゃないか。シオンはこの店が見放されつつあるのではないか。なんてネガティブなふたりなんでしょう。あまりに気になるものだからメイのこと調査します。具体的には尾行。メイの居場所を探知するマナがいろいろヤバい。途中、ニイナも加わっての追跡行。買い食いしたりショッピングしたりと、いろいろ楽しんでるっぽいメイに感化されて、同じように買い物してる面々がおかしかったです。というか、謎のパーツショップでもなにか買いましたの? でもってメイの行動の理由、最後にわかるのね。なるほど、大会をはしごしてたんだ。その理由がね、ほんと、友達思いといいましょうか、いい話でありまして、それを最後にぶち壊しにしてくれるアンさん! いやもう、アンさん、最高ですよ。この漫画の良心といえるかも知れません。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第4号(2017年4月号)

2017年2月20日月曜日

『まんがタイムファミリー』2017年4月号

『まんがタイムファミリー』2017年4月号、先日の続きです。

『妹のおシゴトは時給2000円』は大型連休、どこかに遊びにいきたいミエ子だけど、そうか、只野は出歩く気はないのか。今回は色華という人がよくよく描かれて、お金があったらぱーっと使っちゃう。なるほど、お金を使うのが好きなんだ。うん、そういう人いる。というか、その姿見て、本当の母親だったら相当やばいななんていってる只野がよかった。お金使うのが好きな人あらば、ころっと貢がされそうになってる人もあり。ほんと、この雇われ家族。危なっかしいメンバーばかりですよ。でも、それでも、プールにて、かりそめの家族とはいえ、親子の関係にミエ子は感じ入るところあったようで、そしてそれは只野も同じようで、ええ、この家族ごっとでもって、得られなかったものを得、やりなおせるものならやりなおしたい、そうした思いみたいなもの伝わるんですね。

『レオタードって恥ずかしくないですか?』、面白いですよ。市民祭りで演技をします。部長たちにはリベンジのチャンス。りなたち一年生には初舞台となるわけで、意気込みあらば不安もある。と、そこに家族までやってきて、って、ちかの両親、なんかすごいな。なんか、めちゃくちゃ正装なんですけど! けれどりなは家族に教えていない。だって恥ずかしい、笑われたりするの嫌だー、っていうんですが、先生か! 教えちゃった! いや、いいことだと思うんですよ。でも、りなにとっては余計なことかあ。これね、きっとね、後々、大人になったりしたら、きてもらえてよかったって思えるようになるんですよ、りなさん。りなの兄ね、失敗見にきたとかいやーなこといっちゃうんだけど、いやもう、妹大好きじゃないですか。そうか、このためにカメラ買ったんだ。レオタード装着してやる気いっぱいのちか、よいですね。そしてりなも。ええ、皆、いい演技ができるとよいなあ。

『パパとあそぼう!』、めちゃくちゃ面白いですよ。外出しているママ、電車のトラブルで遅くなりそうというので、パパ、さくらと一緒に駅前までいきますよ。本来の目的はママのお迎えなんですけど、さくらにはパンケーキが大事みたい。駅前のファミレスにいって、何名様ですか? さくら答えて、しかたなくパパとふたりです。ほんと面白い。パパ、つらいなあ。それからも、スペシャルパンケーキが待ちきれないさくらの様子がおかしくて、でもってママとの電話で気持ちがいっぱいになってしまってるさくらもね、すごくいい。で、食べきれなかったパンケーキ、パパにあげるって、それでパパ感動しちゃって、泣いちゃって、と、それだけかと思ったら、外からパパの様子見たママの台詞、えっなに? 修羅場? 最高でしたよ。で、ママ、パパの喜びを奪っちゃう。ほんと、パパの絶望。いや、でも、パパさん、さくらの気持ちだけでお腹いっぱい、もう充分でしたよね。

『かしこみかしこみ』、ナツメの様子がおかしいんだそうですよ。バレンタインの日にもこなかった。ケーキにチョコレート、用意してたのに。というので、ムクと山椒、ナツメの家を訊ねます。ナツメが山椒たちのところにこなかった理由、扉でちゃんとわかるようになってて、ええ、前回のことが後をひいてる。ずっと女の子と思っていた山椒が実は男の子であると知って、それで意識しちゃったか。そう思っていたら、ああ、失礼をしていたと、悪いことをしていたと、そう思い詰めてしまってるんですね。ほんと、ちょっとしたことなんだけどナツメには大きなできごとだったんだなあってわかる。で、ムクがナツメの気鬱をそそいでしまう。ああ、ほんと、このやりとりいいですよ。そして山椒、ナツメ、互いに謝って、それで解決。山椒からのプレゼント、ケーキに書かれたずっとなかよしのメッセージにナツメが本当にしあわせを感じているっていうのがわかる。素敵な話でありましたよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第35巻第4号(2017年4月号)

2017年2月19日日曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年4月号

『まんがタイムきららミラク』2017年4月号、先日の続きです。

しましまライオン』、これ、すごくいい話。人間の社会では誕生日を祝ったりする。それで皆の誕生日とかの話になるんですけど、うおお、千鳥が重い、重いの……。そうか、一日一日が貴重か。そうだよなあ。小鳥の寿命は短い……。神様がうまいこと配慮してくれて、皆にちゃんと誕生日が設定されていて、おお、新菜と千鳥の誕生日が今月です。だから皆で祝うという、そのパーティの様子が面白くって、クラッカーで全員まいってしまったりね、でもってケーキがワニとトリ。肉食組が混乱してるのがほんとおかしい。そして新菜、千鳥、ふたりの出会いのエピソードから、なぜ人になったのか。語られたその様子。ああ、ふたりのベランダでの会話、それがしみじみと胸に迫るものあって、素晴しいな、そう思ってたら、その話聞いてたまこがまた泣いちゃってて、ほんと、まこ、いおんのふたりもすごくいい。ええ、すごくいい話でした。泣けた。あと、しまうまぬいぐるみをずっと抱っこしてるいおん、素晴しいです。

『広がる地図とホウキ星』、これ、ほんと素晴しいよ。そろそろ中間テストというタイミングでクエストに誘うリンですよ。もうテストは捨ててるのね! ゼルダがほんといいですよね。常識人。テスト前だけどいいの? そしてクエストも入門向けっぽいのチョイスして、洞窟トマトの採集。こんなに優秀な様子を惜しげもなく披露したかと思えば、暗くなると寝ちゃうというね。いいキャラクターですよ。そして地下実験棟の様子もすごくいい。動く階段のあの見せ方、すごいよね。どんな場所なのか、縦に深い構造になってるって一目で理解させてくれて、その後の危機もね、ほんと、わかりやすい。構成よし、構図よし、見せ方、演出よし。最高だと思います。菜園での活躍も、ゴーレムを前にして皆が魔法で奮闘する。その魔法の魅惑。ゴーレムも愉快なやつで。もう、今回も惚れ惚れさせられる展開に魅了されっぱなしでした。

カラフル・マキアート! — 魔法少女は戦わない。』、最終回ですよ。学園祭で大活躍。14時半からステージやりますっていうのを、皆手分けして告知する、その様子がすごく楽しい。委員長ですよね。プラムブロッサム。いろいろやりすぎちゃうマキアートを正座させて叱ったり、ほんと面白い。プラムブロッサムとのやりとりが、もう本当に仕込みまるだしで、いや別にそれでいいんですけど、だって生徒達もこれが本当の対立だなんて思わないわけで、学園祭の出し物でしょう? 実際、出し物ですし、いい感じに派手な見世物して、面白そうな対立構図見せて、続きは体育館で! そして体育館でのステージ。最後まで決めあぐねていたみのりの能力、それが決まった。ああ、私たちは戦わない。戦わない魔法少女が選んだこと、その解答がすごくいい。人を楽しませる。もう、ほんと、この漫画の集大成ですよね。最後の一本、最後のコマも素晴しい。ええ、ほんと、彼女たちの世界、大好きでしたよ。

ラストピア』、深刻そうなオーナーさん。どうしたのかって聞けば、ああ、今晩の献立でありますか。そろそろレパートリーの限界がバレそうっていうんですが、いや、そりゃあしゃあないんじゃないでしょうか。気にせんよね? 普通、ある程度のタイミングでローテーションしていくもんですし。そう思ったら、ええ、リッタさん、やっぱり気にしません。というか、そもそも偏ってるのか。偏る理由ってのもナイスですね。ええ、この理由、ちょっと好き。食材を変えてみましょう。リッタの発案で魚を捕りにいくっていうんですけど、釣りだと思うじゃないですか。まさかの素潜り。ふたり、モリを装備して、物騒だってリッタはいってますけど、いやいや、なかなか刺激的なセクシーショットでしたよ。捕獲したのはブダイかなんかかな? バケツに突っ込まれた魚が「……」とか吹き出し出してるのおかしくって、でもって作るは島の家庭料理。ああ、祭の時のリッタの言葉、ちゃんと覚えてくれてたりね、そして皆でテーブルを囲んでの団欒。素敵な描写でした。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第4号(2017年4月号)

2017年2月18日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2017年4月号

『まんがタイムきららMAX』2017年4月号、発売されました。表紙は『ご注文はうさぎですか?』。ココアとチノが、メリーゴーラウンドですね、白馬ならぬ白うさぎにふたり乗って、いやいや実に楽しそうですよ。チノが食べるティッピー器のポップコーン。こいつはなかなかによろしいですね。元気いっぱいのココアも魅力的です。面白かったの、うしろのうさぎの着ぐるみ、頭はずしたらシャロがいるっていうの。ああ、バイト、増やしたんですね。

『私を球場に連れてって!』、新連載です。野球観戦もの。特段野球に興味のあるわけでもない、いうならば普通の子なのかな? そんな野原玉が出会った女の子ふたりは熱心な野球ファンで、しかし贔屓のチームがそれぞれ違っている。西武玲央奈は埼玉ホワイトキャッツファン、大栄春子は福岡ファルコンズファンで、それぞれのチームのよさを主張して譲らない。で、ふたりの対立に巻き込まれるかたちで、球場にいくことになるっていう話なんですね。表面的にはいがみあってるように見えるけど、実際は仲が悪いわけではない。むしろ一緒に野球観戦できる友達ができた、そういって喜んでるみたいなところもあって、ギスギスしたところがないのはいい感じですね。しかしキャラクターの名前。西武に大栄。ライオンズは今も西武ですけどホークスはもうダイエーじゃないからなあ。みたいなこと思わせてくれて、ええ、ちょっと懐かしくなる響きでありましたよ。

『りかけいの女子』、ゲストです。主人公は大学生。しかし女子大で工学部ってめずらしいな。いや、実際あったりするのかな? ともあれ、情報学科一年生の一姫真希穂が出会ったのは冷泉吉里。なんだか変わったお姉さんで、とにかくマイペース? この人、真希穂に昔の自分の姿を見ていて、それはなにかというと、大学デビュー失敗であります。女の子の友達が欲しい。そう思っていてもうまくいかない。そんな真希穂に、私を友達にすればいい、そのアプローチに抵抗しつつも取り込まれていくのでありますね。これ、年の離れた友人との交流もの。どんな関係になっていくか、と思いつつ、きっと真希穂、感化されちまうのだろうなって予感しますよね。

『脇役どもがっ!』、和製RPG思わせる世界観です。村娘つまるところモブの少女が主人公になることを夢見て、宿屋の娘、商人、鍛冶屋を巻き込んでいこうっていう話であるんですね。しかし村娘、考えが物騒です。どうやって主人公になるのか? 主人公パーティを襲って、倒して、成り代わろうというんですね。特に強いわけでもないし、武器も使ったことないしと、なんでそんな野望抱いたの? そんなヒロインなんですが、なんとしても主役になりたい。かくして主人公たちを村に誘き寄せるためのイベントやるっていうんですが、ほんと、主役になろうっていう人間の発想じゃないですよね。

『農娘!』、ゲストです。タイトルのとおり、農業やってる女の子の話。けど、なんで農業やってるのか? 家業がそうとかいうわけでもなさそうだし、だって主人公は農業のこと知らないっぽい感じだし、計画とかあんまりたてず、いきあたりばったりにやってるっぽくて、生業として農業やってきたような感覚がない。友人の家は農家? わからん。とりあえず、主人公たちが農業をやってる理由みたいのが知りたいかな、なんて思いました。ともあれ、畑耕して、収穫して、そして食べる。そうした展開に登場人物3人のキャラクターがテンション高めに描かれて、農業よりもちょっとエキセントリックな子たちの言動、そちらがメインといった感じでありました。

  • 『まんがタイムきららMAX』第14巻第4号(2017年4月号)

2017年2月17日金曜日

『まんがタイムファミリー』2017年4月号

『まんがタイムファミリー』2017年4月号、発売されました。表紙は『大家さんは思春期!』、チエちゃんがお雛さまになっておいでです。じゃあお相手は前田さん!? と思ったら麗子さんに蹴落とされておりますね。『妹のおシゴトは時給2000円』、ミエ子は、三方に札束みっつのっけて、ええと、こちらはお雛さま、じゃないのかな、なんだろう。三人官女? 『おしかけツインテール』メインの3人は、ええと、これ仕丁っていうんだ。塵取真ん中に熊手、箒というんですが、ええと、うちの雛人形はこんなの持ってない! 沓台、台笠、立傘の京風仕立てであります。そうかあ、京都以外じゃ箒、塵取なんだ。

大家さんは思春期!』、おお、おおお、こんな、こんなことがあるのか……。前田さんが、前田さんが活躍しとるで……。空いている駐輪スペース。その活用を考えたチエちゃん。プランター並べて野菜を育てようっていうんですが、ええ、ここで観賞用ではなく実用を考えるのがチエちゃんらしいところですが、さて、前田さんがここでなんと先生に! ああー、農家の息子。それでいろいろ詳しくて、生き生きと作業するチエちゃんから向けられる尊敬の眼差し。うおー、前田さんにこんないい日がくるだなんて、まったくもって予想だにしませんでした。そして麗子さんのふと見せた悲しげな表情。あー、そうかあ。生きるということはすなわち切ないってことですよ。

『広島さん友達になってください』。キミちゃんの学校での頑張り。いいですね。友達作ろうとしてる。でもって、今回は向こうからアグレッシブに距離をつめてきてくれて、なるほど、キミちゃん、皆から興味津々、注目されとるってわけですね。向こうからきてくれたボーイッシュ、元気な女の子。その子の名前を間違えて覚えてしまってたキミちゃんの記憶プロセス。これ、面白いわ。誰が「みやじマリン」じゃ! 水族館じゃねえぞ!! ほんと、アグレッシブ。面白い。けど、キミちゃんにはちょっと勢いありすぎみたいですね。しかし、このみやじマリンいやさ鳥居真理さん。いい感じに友達になれそうじゃないですか。あのアドレス交換してすごく喜んでるキミちゃん。見事、素敵、グッドです。

『牧場OL』は、ちょっとずつ開かれていく北海道いやさこの牧場の過去の話。携帯の電波が届くようになった、喜ぶ南に、昔はこんなだったって教えてくれた奥さんの話。最初は本当、大変だったって話から、社長、イタドリさんに出会えてよかったという話になって、そして社長と出会った時と同じシチュエーション、再現ですよ。雪の日に、牛舎に入り込んでしのいでいた。それが社長。その時と同じ兆候感じて牛舎へといってみれば、そこには金髪? のお嬢さんが! おお、新キャラだ。なんか面白そうな人が参入してきましたよ。

『役職名はお嫁さん』。美如さん、新入社員の教育することになりました。しかし、その新人、鹿沼さんったら仕事が嫌みたいで、働きたくない……、思わずひとり吐いてしまったその言葉、まるで理解できないというのが美如だというのですね。不安がる鹿沼をはげまそうとする美如だけど、その話の腰を獅子本がことごとく折っていく。な、なにをするだァーッ! と思ったのだけど、そうか、新人さんに美如の話はヘビーすぎるか。宗教みたいっていわれてるの、おかしかった。おかしかったのは陽大もそうですよね。やっばい俺だ!!! めちゃくちゃ面白かった。鹿沼さん、この人いいですよ。獅子本から飲みに誘われたら、即座に飲み会、上司、断り方で検索。素晴しい。その飲み会での美如との会話、鹿沼にとってどれだけ意味あるものになったか、それはわかりませんが、無駄ではなかったようで、ええ、今後のこの人の活躍、期待されますよ。

『感染!ウイちゃん』、面白かったな。あつしの隙を見て、漫画のネームを改竄してやった。ええ、ウイルスらしい仕事でありますよ。もちろん、これ、あつしを困らせるためだったんだけど、あつしが酷い。内容が変わって? でもこっちの方がかなり面白いぞ!! 駄目じゃん! この後もいろいろ悪さするウイだけど、そのどれもが不発に終わって、落ち込んでしまって、しかたないから元気づけるためにわざといたずらに引っ掛かったふりしてやるとかね、ああ、ウイちゃん、愛されてますなあ。最後にね、漫画のネーム、ウイの仕業と知って落ち込んでしまってるあつし。この落ちも面白かったです。ウイ先生、大活躍です。

  • 『まんがタイムファミリー』第35巻第4号(2017年4月号)

2017年2月16日木曜日

『まんがタイムきららミラク』2017年4月号

『まんがタイムきららミラク』2017年4月号、発売されました。表紙は『うらら迷路帖』。千矢と紺のふたりがポップな衣装でウェイトレス、みたいですよ。紺の手にはティーポット、お盆のそれはフルーツあんみつ? 千矢が持ってるのはパフェ? 白玉がのってる? 和風と洋風がうまくマッチした甘味に、ドレスのふたりの愛らしさ。甘さばっちり押し出した、そんな表紙であります。

ビビッド・モンスターズ・クロニクル』は前回訪れた雪原ツアーの続きです。雪原にも敵がいます。しかも、わりかし強めな敵。というわけで、キャロが速攻リタイアしてしまうのはもういつものこと。ああー、やっぱりかあ。てなものなんですが、いや、これ、驚いた、まさかのチェリムも離脱! なんだってー!? 雪原の特別ルールでその場で復活が無理。雪原のはてにある小屋に復活したら、そこに先客がいたっていうんですね。この先客がおかしかった。暗くって、仲間はもう自分を見捨ててしまってるに違いない。ネガティブになって、一昨日からひとりぼっち。外には敵。出るに出られないという状況に、チェリムとキャロ、ふたりが希望になるというのか!? というところで、まさかのキャロのログアウト。オフラインのキャロいやさ赤音がですね、仲間に置いていかれる不安にさいなまれましてね、ほんと、あの深刻そうな様子、赤音には悪いんですが、可愛かったです。ところで、ほら、飛空挺内のイベントでゲットしたアイテム。ほら! ゲットしたアイテム! いやあ、次回が楽しみですよ。

『ななつ神オンリー!』。恵比寿、大黒の家を訊ねた女神たち。そうしたら、恵比寿、庭でキャンプしてる。なんで? 趣味? そう思ったら、女子キャンプ人気をうけての雑誌の特集、その取材を受けているところだっていうんですか。女子、冬キャンプ! なんか思いあたるふしがあるよ!? 恵比寿が釣り女子として有名というの、なるほど、神様としての特性、ばりばりに活かしまくってますね。そして大黒天はマネージャーやってて、いやあ、本人も美しいのに、そうかあ、恵比寿を推す、支える、それで満足なんですね。後半で描かれた大黒の様子、面白かったです。すごく世話好き。フレンドリーで、これはアイドル活動にも快く参加してくれるかな? そう思ったら、ああ、きっぱりと断られた。これから大黒天攻略編に入るのでしょうか。この人を落とすには、まず恵比寿から? 期待の展開です。

『お願い!ロイヤルニート』は、桜花ロイドが登校ですよ。おお、桜花ロイドの話、続いた! 不穏な発言してしまうあいつ、学校デビューですよ! 登校した桜花がロボとばれたらややこしいことになる。それで必死であれこれ取り繕うほたるがいい感じ。結構無理矢理な言い訳繰り出しながら、なんとか授業をクリア。あとは帰るだけ! ってなったところで、うおお、桜花のイトコ。いつぞやの乗馬の時の久遠寺さん! この人の登場でとたんに面倒くさいことになって、素晴しいな、おかしくてしょうがない。覗き見してる桜花は恐慌状態におちいるし、ほんと、久遠寺さんってどんな人なんだ。そして桜花ロイドの意味深な発言! これ、この誤解をそのままにするのかな、なんて思ってたら、ああ、ロボであることばれた! これ、どうなる。ロボを奪われる!? あるいは桜花本体を奪われる!? わからん。けど、ろくでもないことになりそうなのは間違いなさそうですね。

『バトンでRUN!』、読み切りです。部員の少ない陸上部。ひとりやめてしまったためにリレーができなくなってしまった。なんとかしないと。足の速い子探したいけれど、そうそううまくいかないだろう。悲観的になってるナミの前に、まさに望むとおりの子が現れたっていうんですね。聞き込みして、名前やいろいろ情報集めて、そしてスカウトにいく。おお、ナミ先輩、さすがというべきか、期待の新人かもめを楽勝で追い抜いてしまうんだ。一年生のほたてがいいですね。自分のことをバカというかもめに、大丈夫、先輩のほうがバカですから。すごいな。本人目の前にしてこれだ! いかします。ともあれ、試しに走ってみよう。そのリレーの情景描くのに数ページを割きまして、言葉少なに、絵でもって陸上の、リレーの爽快感を表現してみせたところはさすがです。この描写の下支えがあったから、かもめの知るリレーの楽しさにも説得力があった。ええ、なかなかによいもの見せていただきましたよ。

『ドレスメイクカノン♪』、読み切りです。面白い設定盛り込んできましたね。能力服なるものがある世界。それを着るだけで特別な能力が付与される、そんな服を作るクチュリエールを目指そうという女の子たちの物語。なるほど、筋力増強する服がある。かと思えば、病人の心が読めるなんて、まさに超能力だ! こうした服でもってトラブル解決しながら、いや、むしろトラブル作ってる? ともあれ、ばたばたとした面白さ、楽しさのある漫画でした。主役の花音、この子が出会った、というか、噴水の池に蹴り落とした女の子、理々華を助けて、というか失敗の始末をしていくという、その過程でも能力服が大活躍。理々華のことをわがまま娘といいながらも、ふたりの距離がちょっとずつでも近づいていく様はよかったと思います。しかし花音さん、ただのおっちょこちょいなのか、あるいは天然の暴言ヒロインなのか。むしろその気の使わなっぷりが新鮮でした。

  • 『まんがタイムきららミラク』第6巻第4号(2017年4月号)

2017年2月15日水曜日

けものフレンズ

 すごい人気になってますね。なんて、まるで当初の話題になってなかった頃から見ていたみたいな風にしれっといっちゃってますけど、私が『けものフレンズ』を視聴したのは話題になってからです。Twitterのログ見れば、最初の言及は2月8日。ええ、ばりばり話題になってからですね。私のフォローしてる人のなかに、本当に放送当初から『けものフレンズ』はいいっていい続けてる人がいて、その人のログ見れば、ほんと、2話時点から評価してる。ええ、この人のおかげでタイトルに覚えがあった。そして、こうした人たちが面白い、素晴しいって支えていてくれたこと、それが今の評価に繋がる流れを作ったんですね。ええ、アーリー・アダプターの人たち。感謝ばかりですよ。

昨日、Blogの記事に取り上げてましたChromecastですよ。これ、一体なんのために導入したのかといいますと、dアニメストア、こいつをテレビで見るためでありまして、なぜdアニメストアなのかというと、月額400円で『けものフレンズ』見放題! だからなのであります。

いやもう、これ、なんで見ないと決めたんだろう。そう思いましたね。ゲーム原作、CGアニメ、あんまり金がかかってなさそう。こうしたところから、手もかかってないに違いない、そんな判断をしたのでしょうね、きっと。また、ここ数年増える一方だったアニメの視聴本数。それを削りたいという気持ちが強かった。かくして出遅れてしまったというわけですが、遅れて見ようが、流行についていっただけであろうと、見てよいと思えるものなら、それでいいんですよ。

アニメ『けものフレンズ』、いろいろ思うところありましたよ。サーバルちゃんはじめ、フレンズの皆が元気で明るくて個性的で可愛くていい。ポジティブな言動を浴びるようにして見る、聞くのは、ほんと、いいものだなあ。また、ほぼ廃墟になってしまっているパークの現状にかばんちゃんの存在。いろいろ不安を感じさせまして、いえね、かばんちゃんがなんの動物かサーバルにはわかってなかったわけですよ。だから図書館にいって調べようという話になっていたわけですが、じゃあヒトと確定してしまえばどうなるのか。けものとヒトは相容れない? 友達にはなれない? あるいはけものとヒトの区分を越えてなお友達であり続けるのかな。そもそもかばんちゃんはヒトなのか、ヒトのフレンズなのか、などなど、考えすぎると不安になるからあんまり考えないようにしたいところですが、ともあれ、このへんが気にならないという人、少ないんじゃないかなと思います。

さて、そんな私がこのアニメのどこに打たれたのか。それは、たとえば2話ですよ。ええと、ネタバレしますよ。ネタバレ嫌なら、ここで帰ってね。ええと、図書館に向かう途中、あるはずだった橋が落ちてしまって、川を渡れなくなってしまってた。それで、皆で力あわせて、不完全ながらも橋を復旧することになるんですね。

その橋をかける描写ですよ、参ったのは。かばんちゃんがアイデアを出して、泳げるジャガーとカワウソが残る橋の基部に蔦を使って板を渡す。工事ですよね。仕事ですよ。でも彼女らにはとっては、そうした仕事が楽しみであり、喜びであり、まるでレクリエーションみたいにして架橋という事業を成功させるんです。これはじめて見た時に、ああ、仕事というのは本来面白くて楽しいはずのものなんだったって、なにかを作り出すということは喜びであり、それが誰かの役にたつものであるならなおさらではないか。なのになぜ自分はそうした喜びから遠ざかってしまっているのか。自問せずにはおられませんでした。同時に、あまりに眩しい彼女らの様にしたたか打たれたのでした。

このアニメには、プリミティブな喜びがあふれている。そう思うんですね。なにをするにも新鮮な驚き、喜び、興味がその底に流れていて、わくわくさせられる。なんだか楽しくなってくる。ええ、貴重な体験だと思います。

第5話「こはん」が突き刺さるようでした。家を建てたいビーバーと、同じく家を作りたいプレーリードッグの話。ビーバーが問題を抱えているのですが、それがもう他人事ではない。ずっと私の悩んできたこと、それにまるっきり重なって、目がくらむ思いでした。家を建てるのに必要な資材は揃えた。プランもだいたいできている。なのに、不安が先にたって作れない。正直、びっくりしましたけどね。ビーバーは巨大なダムを作りますが、じゃあ、あれってどうやって踏ん切りつけて作りはじめるの!? なんて疑問もわいたのですが、ともあれこのアニメのビーバー、彼女の抱える問題はまさしく自分の長年思ってきたものに同じであったのですね。

準備を万端ととのえて、それでも踏ん切りをつけられない。そうした自分の性質を思っては、考えるより先に動き出すことのできる、そういう人の方が成功しているように見える。ずっとそうした性質を持つ人達を羨んでいたんですね。ええ、このアニメでいうところのプレーリードッグですよ。でも、そのプレーリーの行き当たりばったりすぎる行動とその帰結。もう本当におかしくて、笑って笑って、そして思ったんですね。どっちも駄目だな!

でもこの後に、両極端のふたりが協力することで長所を活かし、短所を補う。そうした展開が続くんですよ。知らず涙が出ましたね。こうありたいと思える姿を見せられた。自分の抱える問題、それがたとえ自分自身のことでなくとも、こうして解決する様を見せられることで、ずっと流すこともできずにいたものがきれいになった。そうした感覚を味わったんですね。

『けものフレンズ』、すごくシンプルな話です。難しいことはやらない。でも、それは単純というわけではなく、ましてやつまらないなんてことでもない。シンプルな表現に、確かなメッセージが感じられる。そして今のこの人気は、メッセージが届いた、受け取ったという人が多いってことじゃないのかな。なんて風に思っています。人によって感じ入るポイントは違ってるってことも確かそうで、愉快だって思ってる人もあれば、紹介される動物の魅力に魅かれるって人もいて、そうした中に私のように、自身を振り返る、そんな機会を得るものもいるのだと思います。

2017年2月14日火曜日

Google Chromecast

Google ChromecastGoogle Chromecastを導入しました。理由は簡単。ネットで配信されている動画をテレビで見たかったからであります。最初はですね、Huluがそうであるように、Wii Uで見られるようになってたりしないかな、そんな期待もしていたのですが、残念ながらそうした風にはなっておらず、なにか方法はないものか。調べたらChromecastが出てきたというわけです。ええ、Chromecast、名前は聞くがよくわからない機械。いったい、どういったものなんだろう。ええと、スマートフォンから映像データをWi-Fiで飛ばすの? 疑問に思いながらも、ええ、試してみましたよ。

Chromecast、写真で見ても大きさがよくわかりません。結構大きなものかな、そんな風に思っていたんですが、届いて、開けてみて、そうしたらびっくり。ああ、想像していた以上に小さいものなのだなあ。

Google Chromecast

小さな円盤から伸びているHDMIケーブル。こいつをテレビに接続して、電源はHDMIからではなく付属のUSBケーブル使って供給します。小さなUSBの電源アダプタがついてくるのですが、テレビに余ってるUSB端子があるなら、そこから電源とることも可能。なので、電源アダプタが一個増えた。ええ、これ、ちょっとありがたい。ファミコンミニに使おうと思います。

Chromecastの設定、結構面倒だったりしないものか、ちょっと心配していたんですが、いやあ、簡単でした。Googleが用意しているGoogle Homeなるアプリを使います。テレビ画面にChromecastが表示するコード、それとGoogle Homeに表示されるコードが一致することを確認したら、名前を変更、でもってWi-Fiの設定しましてね、Googleアカウントにログイン。以上です。Wi-Fiの設定をした時点でアップデートを開始したり、あと、アプリに自分のつけた名前の機器が出てくるまでちょっと時間がかかったりしましたが、一度出れば後は簡単。対応アプリにChromecastの接続アイコンが出てくるので、そこからキャストしたいChromecastを選択。接続が確立されたら、後は再生するだけ。うおお、思った以上に楽で、しかも画質もいいじゃん。って、画質に関しては配信事業者の領分ですね。

ともあれ、かくして無事キャスト成功。これ、便利に使ってますよ。もうちょっと落ち着いたら、Huluも試してみたいと思います。

d Anime Store on Chromecast

2017年2月13日月曜日

『まんがタイムきらら』2017年3月号

『まんがタイムきらら』2017年3月号、一昨日の続きです。

『おとめサキュバス』はルナの歌のエピソード。朝、洗濯物を干しながら歌ってたら、集まってきた小鳥が鈴なりに。ルナの種族、フルドラ族は歌が得意。小鳥に作用する歌があれば男性に作用する歌もあり。なるほど、これをもって籠絡したりするのだね。学校で歌の練習をする。音楽室を借りるくだりおかしくて、そうか、キュリアじゃ駄目か。涼香の王子様パワーが必要か。ええ、先生がすっかり籠絡されて、涼香さん、よほど優秀なんですなあ。キュリアの種族、ルサールカ族は楽器や踊りが得意。というので、音楽室にあった楽器を使うんですが、ほら、以前のあれ、カーッってやつ。ええと、ヴィブラスラップ。得意気に鳴らしてるキュリアもおかしければ、衝撃受けてるルナもすごかったです。でもってルナ、子守唄を歌う。ほう、耳栓してても効果あり。でも、ヴィブラスラップが効果を柔らげてくれてるみたいですね。歌の練習話のね、落ちになるコマ、窓が少し空いてたっぽい。これ、いかしました。そしてキュリア、木魚に心ひかれている。いや、いや、ねえ、ほんと、持ち歩くには向かないものですよ。

『オリーブ! — Believe, “Olive”?』、千歳大活躍ですよ。スズの手に常駐魔法をかけるとか、ツバサにもすごいプレゼント。もう、生き生きしてますよね。廊下歩いてても、いろいろ声かけられて、本当、人気者。この顔の広さ、さすが政治家と評価されてるの、なるほど納得でした。千歳、授業には出てないんですね。ほんと、やりたいようにやってる。そんな千歳の学校での様子と、監視魔法網を整備して変異の警戒している時の姿、そのギャップが素晴しい。でもって、ウチツクニの首長、延喜との飲みでのリラックスしきった様子、これも素晴しくて、ほんと、多様な魅力のある人です。延喜との会話で明かされた、千歳が年齢を重ねない理由。おお、呪いとな。でも、呪いをかけられた瞬間に、いいの!? って、ほんと、この人面白いなあ。その呪いの呪いたる部分、それは努力で克服したのだなあ、この人は。今は、そうした千歳のちょっとしたボーナスステージ。楽しい毎日、それにしあわせ感じて、癒されている、そうした様子が素敵でした。

『ひなまるすまいる』、うらら様はじめ皆の成長が描かれて、ああ、なんだろう、終わりそうな予感がする。いや、実際、次回最終回なのだそうですよ。おおう、残念です。でも、自分のことを自分でできるようになってきたうらら様とかね、そしてメイドとしての仕事に習熟が見られる香澄とかね、それぞれの成長描かれた後に、ひなはちょっと背が伸びたんじゃないか? 2ミリくらい!? いや、ほんと、いい落ちポジションにいらっしゃいます。うらら様のいろいろなことを覚えたという話から、三つ編みの話になって、香澄で試すもお団子になるとかね。面白かった。いや、でも、なんで香澄さん、あおざめなさった。皆のしっかりしてきて、そしてうらら様も、姫らしい行動をと考えるようになってきた。ええ、これまでを振り返って、そして将来に思いをいたす。その矢先にひなの去就。おば様がひなを引き取りたいとの由。ああ、ひなの選択やいかに、でありますね。

My Private D☆V、『お願い!ロイヤルニート』のちろりであります。ちろりさんのD☆Vポイントはといいますと、「かわいい服を着た少女」。おお、これは素晴しい。身体だけでも素敵であるが、そこに服が加わるとより魅力的になるというお話。うん、すごくわかります。描かれているイラストもとても可愛らしい。ショートボブの女の子。着ているドレスは肩と脇ががばっとあいているかと思えば、袖なんかはたっぷりゆったりとして、この魅力的なる様、さすがであると思います。見上げる構図、上からこちらへと向けられた視線、その表情もまた素晴しい。ええ、とてもいいイラストであります。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第3号(2017年3月号)

2017年2月12日日曜日

『まんがタイムジャンボ』2017年3月号

『まんがタイムジャンボ』2017年3月号、一昨日の続きです。

『大正みつば歌劇団』、部活動、いよいよ始動ですね。申請にあたり部員の名前が必要になって、あ、日野ちゃんの下の名前知らない! って、そうですよね、これまで一度も出てきてませんでしたね。それ、出てきてないだけかと思ったら、高円寺さん、知らなかったんだ! 歌子さんだそうですよ。市ヶ谷さんは幽子。では高円寺さんはというと、マリさんなんですね。海外の人みたい。なるほど、実際そうなのか。兄は礼於と富律。海外によく出る父の考えというんですね。今回の大正事情は、日野さんいやさ歌子がマリとSなのではという噂が流れるとかね。あの否定する歌ちゃんの必死さ、素晴しかった。マリの家に集まって演目決めするというくだりも面白い。すごい御屋敷。この子の父上、爵位とかお持ちでいらっしゃる? けどマリは気さくで、演劇となると鼻息荒らくして、ほんと、令嬢っぽくない。でもその様子が愛らしいです。劇についても方向性決まりましたね。部員集めも兼ねて朗読劇やりませんか。おお、幽子さん、ナイスアイデア。ええ、こうやってできることをできるように頑張る様子、とてもいいですよ。

『シコふんじゃえば?』、名古屋場所の稽古場にいきましたよ。そうしたら舞がもう舞い上がっちゃって、目が尋常じゃない。撮影は稽古の邪魔になるからやめてあげて、そういわれたら、目に焼き付けんとする勢い。あまりの必死さゆえに、ケア怠って熱中症になりかかったりね、でもって一緒に食事にいく時ね、お尻に肉薄、さらには顔つっこんじゃって、まさかの鼻血。待って、待って、あなた、一応美少女キャラなんじゃなくって!? ほんと尋常じゃない。その尻に対する情熱、蒼人島関本人を前に披露したもんだから、関取もすっかり固まっちゃったりね、おかしかったです。こうしたキャラクターの面白さの合間合間に相撲にまつわるもろもろ描かれるのも、この漫画のよさであります。

『ペンタブと戦車』、前線からはなれて、穏やかな日々が続きますね。自分たちは兵士じゃないから戦場から離れたい、そう願ってるふたりですが、はたしてその希望、叶いますでしょうか。また、家電などない時代です。この先、もとの時代に戻れないことまで考えて慣れていこうと思ってるふたりの様子もね、なかなかに感じいるものありました。そうかあ、当然戻るもんだと思ってたのだけど、そんな保証ないものなあ。私の考えは甘かった。そしてうみねこ先輩、腸チフスの疑いです。それで病院に担ぎ込まれたらですよ、盲腸の手術痕で皆が大騒ぎ。まあ、そうだよなあ。この時代、こんなに小さな傷ですむわけないものなあ。病に倒れたうみねこ先輩のこと、スミが興味示さない理由も判明です。自分はてっきり外傷専門かと思ったのですが、そうか、違うんだ。なるほど、年齢なんだ。って、うみねこ先輩、27歳。うおお、ここでまた皆が驚きまくる。そうだよなあ。栄養状況とか全然違うものなあ。そしてうみねこ先輩の回想ですよ。うみねこ先輩と一緒にいたソ連の士官、ニコ中尉、この人がまさかの女性でびっくりですよ。ロシア側ではニコ中尉が腸チフスで倒れてて、ああ、もしかしてこのふたり、なんらかの縁が今後もあったりする? 期待されますね。

  • 『まんがタイムジャンボ』第23巻第3号(2017年3月号)

2017年2月11日土曜日

『まんがタイムきらら』2017年3月号

『まんがタイムきらら』2017年3月号、一昨日の続きです。

三者三葉』、やっぱり扉が素晴しい。今月は双葉。お昼を食べてるところですね。快活そうな服装、手にはおにぎり、それがもう見事に素敵。最高なのではないでしょうか。でも、双葉、こんな小さなおにぎりみっつで足りるんでしょうか。さて本編は、キャンプの夜ですよ。パジャマパーティの亜種を期待してみたり、猫が足りないと苦情が出たり、そしてよりによって怖い話に水を向けてしまった双葉の自爆行為ですよ。なんで怖い話苦手なのに、わざわざ話題にしてしまったのか。しかも涙目で。でも、さすがですよ、このメンバー。怖い話たってね、具体的な怖い話ばっかり。ネズミが壁かじってたとか、ヒグマの食害とか、いや、こんな山でヒグマの話は嫌だな……。ほんと、双葉は元気で明るくて朗らかなのに、怖い話なんて弱点があって、それがおかしいというか可愛いというか、でもって皆の即物的な様子、最高ですよ。その翌日のレクリエーションでは葉山ちゃんの弱点がこれでもかと描かれて、というか、葉子様が酷い……。いや、この人の基本はこちらでしたね。忘れてたわけじゃないんですけど、なんだか久しぶりでした。

『きらきら☆スタディー — 絶対合格宣言』、いいんちょ、千代の秘密が明らかになりましたね。ひとり暮らしという彼女の家を訊ねてみれば、そこには変わり果てた千代の姿が……。なんと、猫耳、ええと、なんだろう、魔法少女? いやプリキュアとかそっち系か、のコスプレしながらアニメ見て、ヒロイン応援しているっていう。って、待って、待って、どうなってんだ、これ。ええ、これ、誰かすぐにはわからないレベルだ……。人生終わった……、落ち込んでしまう千代がいい。頑張って励ますも全然励ましが通じない。そして千代の口から語られるこれまでのこと。ああ、子供時代の千代、可愛いなあ。家が、親が厳しくて、受験、勉強に明け暮れてきたのが、高校で反発した。無理いって一人暮らしして、そしてそこでたまたま見たアニメにはまってしまった……。あー、小さい頃からほどほどに見せて、それなりに免疫つけとかんからー。とは思うけど、これ、たとえどんな道を選んでもオタクになった的素質を感じるんですけど……。でも、この子にとってアニメがどれほどに救いであったか、それがわかる描写。あの、衝撃的という、その出会いの描写、あの表情、目が開けたんだろうなあ。ほんと、これ泣けるわ。この子のこれから、どうか支えてあげて、そう願わずにはおられない展開。いや、もうぐっときた、というか、え? そういう展開になるの!? ちょいとびっくりさせられる宣言、出ましたよ。

『ぽんこつヒーローアイリーン』、マリーヌちゃん、素晴しいわ。地球マニアの子ですよ。まだまだ地球を、日本を見足りない。あれも見たい、これも見たい、猫カフェにいきたい! でもひとりでいくのはちょっと……。誰かつきそいを見繕って、というのでツーシャがピックアップされる。これ、マリーヌの打算、日本行きをスムーズに運ばせるための下準備の徹底、見事でした。そしてツーシャ、この子の自虐的性格。そしてアイリーン、マリーヌの関係にドキドキするところ。いやあ、この子もこの子で実に個性的です。そして日本到着。そこからもめちゃくちゃ面白かった。ツーシャ、猫アレルギー発覚。ああ、マリーヌ、すごくいいやつ! ツーシャが苦しんでるのに自分ばっかり楽しむなんてできない。あの毅然とした態度、よいわあ。ツーシャの百合への目覚めもいかす。ほんと、いいキャラクター。ふたりともに日本を堪能していて、でもってアイリーンとの交流もおかしい。マリーヌの感情のいったりきたり、それが極端というか切り返しがきつすぎて、ついていきにくいんですよ! そしてツーシャの長所、マリーヌが見出しましたね。ええ、ふたり、仲良くなったみたいで、実にいい話でした。きっとマリーヌ、ツーシャもありだと思うんですよ。ねえ。

『スロウスタート』は、花名と万年さん、ふたりの会話中心でしたよ。生活がだらけてしまってるひろえさん。栄依子のことやたら怖れてるのがおかしかったです。今回は、ふたりのこれまで、いろいろ鬱屈させてきた気持ちが晴れる、そんな話でしたね。ひろえは、ずっと開けずにいた荷物。その気持ちの重荷とともに開梱して、ああ、ひとり悩んできたこと、それが解けたのだなあ。けど、ひろえの悩み、その鬱屈、それはひろえひとりのものでなく、多くの人に通じる、そうしたものだと思うんですよ。自分もそうです。ずっと流しも手放しもできないままに抱え込んでしまってること、もの、たくさんありますよ。そして花名の鬱屈、ないしは自虐でもあるのでしょうか。苦いチョコレート。苦いコーヒー。その苦さに落ち着いてきた日々のこと。ああ、本当、この子の一年、どれほどひとり、その苦さを飲み込んできたのだろう。そしてついにその花名の自分へのしばりが解かれる日がきて、ええ、これはきます。これは、胸にきます。ほんと、がまんしきれないものありました。

『泣きむしストラテジー』。クレアが実にあかんですね。ゴキブリが出た、それで牡丹のもとに転がり込んで、でも、これを牡丹を泣かせるチャンスかも知れない。そう思うクレア、ああ、成長したのかも知れませんね! いえ、ごめんなさい、全然駄目でした! クレア、牡丹組のバタバタがあれば、つくし、アメリア組の、ええとなんだろう、ほのぼの? 意外と気弱? そうかお箸は苦手でしたか。そんな様子が描かれる。でもって、このふたりが助けを請われてクレア、牡丹組のバタバタに加わるんですが、おお、アメリアさん、大活躍。しかし、それで感謝されても嬉しくない。抱き付かれて、堕天するでしょ!! って、そんなせりふもなかなか聞けるもんじゃありませんよ。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第3号(2017年3月号)

2017年2月10日金曜日

『まんがタイムジャンボ』2017年3月号

『まんがタイムジャンボ』2017年3月号、発売されました。表紙は卒業のシーズンですね。卒業証書はいってるだろう筒を手に涙浮かべる『レーカン!』天海さんがメインです。背景に描かれた虹が、別れのつらさ、さみしさはあれど、卒業という節目のめでたさ、希望など感じさせてくれますね。『銭湯の女神さま』恵先生は袴姿で学位記を手に大泣き。これ、大学を卒業した時の情景なのかも知れませんね。そして『保健室のつむりさん』も目に涙? いや、どうなんだろう。この人の場合、卒業とかじゃなくて、眠くてあくびして、みたいな感じかもなんて思わされますよね。

『でっかいんちょ』は、相見くんがケガだそうです。なるほど、脚立で作業していたいいんちょが落下、その下敷きになったというわけですか。というか、脚立の作業は、脚立を押さえる補助者つけとかないと駄目ですよ! ともあれ、大きな事故にならなくてよかった。というか、相見が育を守ってくれたんだなあ。お見舞いにいく、その先でのやりとり。育、いろいろ健気で、でもやっぱり粗忽で、はげますようにと纏にいわれた相見が追い打ちかける。このくだり。うおーんうおーんて、まさしく号泣ってやつじゃありませんか。しかし、このお見舞いの帰り道、纏のいった騎士だっていうのね、ああ、育、意識しちゃってますね。ええ、ほんと、いい感じにあたたまってます。

『人気マンガ家になるための15の法則』。津々巳あやの新作です。高校生のころに漫画家デビューした相沢幸枝。この人のメンタルの弱さ、面白いというか、なんだか身につまされる、そうした感触強くって、いやね、こうした不安はわかるものなあ。でも、この不安の根源、そこに突っ込みが入るとは思いもよらない展開でした。担当編集者が変わります。新人です。喜多村です。それが相沢の後輩で、ああ、相沢先輩、ぽちゃ系好きなのか。ともあれ、相沢先輩の漫画が奮わない理由、ここにばっちり示されて、ギャグ志向? これはこれでハマれば強かったりするのかもなあ、なんて思ったのだけど、今はハズしてしまってるから駄目なのか。難しいものですね。そこからのときめきシーンレッスン。高校生の頃とはずいぶん変わってしまったふたりの様子もとてもよかった。そして、最初にいってました、不安の根源、それが示されるところもよかったと思います。とりあえず、毎回やるとしても15話、最低1年はいけますね。期待したいと思います。

『中の人に恋をしました。』。弟が見にいったヒーローショーでレッドに助けてもらったお姉ちゃん。それから、レッドに気持ちが向いてしまってるみたいなんですね。テレビで見た変身シーンのポーズ、真似してるところ弟に見られちゃったりね、しかもなってないっていって、演技指導受けちゃう、さらには特訓までされちゃうっていう。まあ、弟が小さいと、こういうのにつきあわされちゃいますよね。高校生に絡まれるくだりは、なんで君らカリスマレッドに詳しいの? みたいなこと思っちゃったりもしますが、そこに颯爽と現れ、抜群の決めポーズで少年たちを圧倒しちゃう中の人、お隣さんがかっこいい、というか、職業知らなかったら、ただのコアすぎる特撮ファンだよ! 弟にはレッドファンと認定されて、でもってお姉ちゃんにもヒーローっていわれちゃって、ああ、ふたり、このもどかしさ。悪くなかったですよ。

『はるとごーすと』、ゲストです。三島春乃は困った問題抱えていて、霊の気配を感じると胸が張る。普段はフラットな胸が一気に大きくなってしまって、服はあわなくなるし、霊がどこにいるかなんてのもわからないしで、いろいろ大変そうだっていうんですね。こんな春乃のピンチを救ってくれるのが、お隣さんのいちくん。この人は霊の気配を感じとれるんだ。それで、霊がいるとなると、さっと現れて霊を除去してくれる。春乃はいちくんのこと、好きみたいですね。ともあれ、少しずつでも距離を縮められれば、みたいに思うのだけど、いちくんは鈍いし、春乃は今のままでもしあわせみたいなこといってるしで、なかなかに手強そうなふたりであります。

  • 『まんがタイムジャンボ』第23巻第3号(2017年3月号)

2017年2月9日木曜日

『まんがタイムきらら』2017年3月号

『まんがタイムきらら』2017年3月号、発売されました。表紙は『棺担ぎのクロ』。しかし、これは印象が全然違います。なんと、白い! 背景が白い。衣装が白い。淡い色調、手にする花束、帽子にも花がたくさん飾られて、ああ、本当に印象が違う、そんなイラストです。しかしこれ意味ありげな要素あって、クロが左手に一本だけ持っている花、それが青い薔薇であるというのだから、なにかしらのメッセージを読み取れそうに思えて、なにやら少し穏やかでない気分です。

『ようこそ学園オーケストラ』、ゲストです。星月音楽学園の入学式。正門出たところで眠っている女の子を拾って入学式に急ぐ川奈千鶴。なるほど、音楽の学校だから、祝辞も演奏なんだ。そして新入生代表による、いわば答辞、これも演奏で、と、そのアナウンスを受けてさっきの拾った女の子が立ちあがる。この子が主席! と思ったら、まさかの寝言。いや、この寝言いってるときの顔、とてもいいですよ。めちゃくちゃ可愛いじゃないですか。小春わらび。ビリから一番。で、千鶴は補欠入学か。いいねん。補欠でもなんでも、入れたもん勝ちやないですか。これから頑張ったらいいんです。千鶴はピアノ専攻。わらびは声楽専攻。なるほど、ピアノは下手なのか。でも、受験でもピアノがあれば、当然授業とかでもあるからなあ、しんどいよね、正直。怒りが脳に達するまでタイムラグがあるわらびとか、面白い個性与えられてます。そして千鶴はというと上がり性。さて、これからの学校生活、皆それぞれある個性ないしは欠点を克服して、立派な演奏家になれるでしょうか。楽しみにさせてくれる序盤です。

『ハッピーセピア』、ゲストです。おお、これ面白いですね。鳩ヶ谷かえで、一世一代の大勝負。さて、その勝負とはなんぞや。まさかのタイムトラベルだっていうんですね。家庭教師の先生だったみなみさん。一緒に学校通いたかった、かえでがそんなこといったら、それを受けてみなみさん、気になることをいうんですね。かえでちゃんと一緒に高校生活を送れたら……、きっともっと楽しかったんだろうな……。その寂しげな表情に思うところあり、そしてかえで一念発起、10年前のみなみに会いにいくっていうんですね。10年前の学校で出会ったみなみは、かえでの知ってる26歳のみなみと随分違っていた。頑なだったみなみ。そんな彼女にかえでが投げ掛けた問。そして畳み掛ける言葉と思い。ああ、かえではみなみを助けたい。彼女がきっと後悔する未来、それを変えたいと思ってるんですね。しかし、こうしてかえでが介入したことでみなみの将来が変わったとしたら、ふたたびあう26歳のみなみはどのような人になっているのでしょう。あるいはかえでとの関係は!? いつかたどりつくラストが今から気になる、そんなお話です。

『どらこみゅっ!』、ゲストです。いわゆる中二病ってやつなのか。魔法陣描いて、異世界の生物を召喚する、なんていって日々頑張ってる黒山真奈。そんな馬鹿な望みが、まさか叶ってしまうというんですね。出現したのは、竜族の女の子、ティアナ。日本に憧れ抱いている子で、だからこの召喚はティアナにとっても願ったり叶ったり。子供の頃に訪れたという日本の思い出。そこで出会った女の子というの、はたしていったい誰なのだろう。ティアナを呼び出した真奈? 真奈の友達でリアリストの沙織? 素直なりお? おそらくは真奈なんだろうな、そう思うのだけど、今の時点じゃまだまだ全然わかりません。まずはティアナを受け入れて、それから日本のなにを知っていこうというのか。そうした次の一手に興味津々。だって、ティアナを連れて帰るという真奈だけど、お母さんに言い訳しないといけない、心配してるわけですよ。って、あ、もしや、そのお母さんがその思い出の女の子!? わからん! わからん! どうでもいいんですが、ティアナのジャージ姿、こいつはよいですね。

『きらぼし!』、ゲストです。ベッドの上でイメージすれば、星の世界、宇宙に意識を飛ばすことができるという女の子、煌星ひなたが主人公。宇宙にて、綺麗な星を眺めていたら後ろから小惑星に衝突されたりと、結構な冒険であるわけですが、目が覚めてみれば、その記憶もわりかしおぼろげ、あいまいになってしまうみたいですね。ひなたは、子供の頃に見た星を探しているんですね。今も残る鮮烈な記憶。そして今夜も宇宙に意識を飛ばして、星の探索を進めてみれば、おやおや、向こうからなにかおかしな影がやってくる。ええと、カブトガニとかそういうの彷彿とさせるフォルム。すごい速度でぶつかってきたそいつにふっとばされるようにして迎えた翌朝。なるほど、連れて帰ってきちゃったんだ! この漫画、ひなたの宇宙ひとり旅かと思いきや、宇宙の女の子との出会いなんて要素がメインにくるわけですね。これ、予想してない方向だったので、おやっと思わされましたよ。

  • 『まんがタイムきらら』第15巻第3号(2017年3月号)

2017年2月8日水曜日

『まんがタイム』2017年3月号

『まんがタイム』2017年3月号、昨日の続きです。

『はこいり良品』、おじいさんがよろしいわあ。銀行にいたロボットに一目惚れしちゃったんだ。それでうちにもロボット欲しいって、いやあ、なんだろうこのウキウキ感。めっちゃわかる。自分はロボットはいらないけどさ、楽器がなんだか欲しいのよー。ロボット購入を阻止されて、それで諦めたのかと思ったら、ラジコンヘリとトラック買ってくる。なんだかんだ買っちゃうのか。困ったじいさんだな。でも、ドローン時代を見越してのラジコン輸送とかね、そうした試み面白く、ええ、常にといったらよいのか、商店街をいかに盛り上げるか考えてるの、それがいいんですね。でも、マキとおじいさんの感覚の違い。おお、マキには商店街がものすごく追い詰められて見えてるんだ。ほんと、あの対話もろもろ面白かったです。でもって、おじいさん、ラジコンヘリ導入したことでロボットの導入が遠のいてしまうとかね、このやっちゃった感。そして興味は再び放浪へ! という、ほんと、止めるに止められないこの人、ちょっと憧れますね。

『おかわり自転車』とてもいい。ミトの自転車をエンジョイする様が本当に魅力的で、しかも今回はひとり旅でしょう。コトコが用意してくれた地図を頼りに、本人いわく冒険です。ミトが喜びそうなスポット、ちゃんと考えていてくれて、地図に記されたポイント、そこになにがあるんだろう、なにが待ってるんだろう、っていう、それが本当に期待盛り上げてくれて、ミトも楽しそう、読んでる私も楽しい。ええ、とても魅力的な回だと思いました。そして最後にコトコと合流して、勉強っていうの、コトコおすすめの漫画を読むのか! ほんと、ふたりずいぶん仲良くなりました。その近しい様子も素敵なら、続く四コマもまた面白かったです。

『ボンジュール!仲居さん』。カラーですよ、なんか地味な感じ。でもそれがとてもよいと感じられて、ええ、朋香にサラ、とても素敵です。さて、朋香さん憂鬱です。中学の頃の友達が泊まりにきます。お客さんね。仲違いして疎遠になってた。だからちょっと気まずい。そういう朋香のこと、サラが励ましてくれて、ええ、サラの真っ直ぐさはまぶしいですね。気鬱を押さえて笑顔で出迎える朋香のことも、かっこいいって褒めてくれるし、そして働いている朋香の様子を見ている恵子、朋香の友達にもコンタクトして、ええ、ふたりの仲直り、その手伝いしてくれていたんですね。恵子の見た朋香の仕事に向ける情熱。そして朋香のサラに見たもの。そうした感情、思いの行き交う様、とてもよかったと思います。そして最後のサラの選択を思う兄妹。これ、そろそろなにか展開ないし、あるのかも知れませんね。

『友ちゃん!』。バレンタイデーの話ですか。修の下駄箱にチョコレートが山ほど入ってて、面白くない友ちゃん。あの面白くなさそうな顔、素晴しいですよね。修の貰ったチョコレート。なんだか不審な感じなのだけれど、どんどん不安になっていく友ちゃんがね、ほんと可愛いといっていいものか、恋する少女の気持ちの揺れってやつでしょうか。魅力的なんですね。友ちゃんの友達、優も面白いですね。2月14日は私の誕生日です。なんという闇をはらんだ表情! でもって、友ちゃんの恋を応援してくれる。うん、いい友達です。修は友ちゃんの気持ちに気づいてない、そんな風に見えるんですが、これは幼なじみで、ふたりでいるの当たり前、みたいになってるのが原因なのかな。なかなか進展しそうになくて、友ちゃんのやきもき、まだまだ続きそうなのがちょっと不憫? でもそれもそんなに悪くなさそうだなって思うんですね。

  • 『まんがタイム』第37巻第3号(2017年3月号)

2017年2月7日火曜日

『まんがタイム』2017年3月号

『まんがタイム』2017年3月号、発売されました。表紙は『おとぼけ課長』がラーメンすすっておりまして、ああ、あの赤くなった鼻、頬に、寒い日に暖かいものを食べる、そのウマさというのがよくよく表現されていて、すごいですよ。そのラーメン作ったのは『まりあ17』まりあ? ほんと、これバイトじゃないな。なんかちょっと頼まれたとかなんだろう? そうした印象ありますよね。ラーメン食べてるのは他に、『見上げればいつも妹が。』遥、『両手に花村さん!』めい、みのり姉妹はひとつの丼からわけあってますね。ええ、夜に見ちゃいけないイラスト群。ああ、ラーメン食べたくなってきましたよ。

ラディカル・ホスピタル』、今回、なんかすごかった。まさか、こんな展開に!? その連続にすっかりまいって、しかもラストがこうくるか。やられました。だって、まず病院に警察から連絡でしょう? なにがあった? 榊先生が疑われるのは定番ネタだからとりあえずスルーするとしても、患者の志田さん、オペ後3日目だぞ、って、まず犯人扱い。ああー、被害者。なるほど、そういう展開もありか! と、ここから医療ものとしての話がはじまるんですけどね、生活を雑にしていることで生じること。でも、雑な生活がなんだってんだ! 力いっぱい擁護してくれる榊先生、山下さん。これ、どう見ても自己弁護よね! この話、なにがすごいと思ったかというとですね、ラストですよ。ミステリマニアの影山先生。まさかの犯人の可能性に踏み込んで、うお、えらいこっちゃ。ほんと、これ、ぞくっとさせられましたね。いや、ほんと、すごい終わり方してくれたものですよ。

『秘書の仕事じゃありません』、これ、見た目のインパクト勝負でしたよ。部下がバージョンアップされて、音が静かになりました。それでけつまずく、けつまずく。うっかり蹴っちゃって、それでなんとか対策してほしい。博士にそうした要望出したら、まさか首伸ばしてくるとは……。めっちゃ不安定。というか、精神が不安になる。あまりの不自然さにクレームつけたら、今度は上半身をリアルボディ、いや、上半身だけのリアルボディ仕様になって帰ってきて、いや、これ、あかんわ。暗い廊下を音もなく滑ってくる上半身だけの女ですよ。やばいやばい。最後についた機能、衝突安全装置、これいいじゃん、そう思ったら、あー、あからさまに避けられてる気分になるね。しかも、部下の再改修しようとする博士と部下のあの対峙。もうおかしくてしかたなかったです。ほんと、馬鹿馬鹿しいんですけどさ、この馬鹿馬鹿しさが素晴しいです。

『瀬戸際女優!白石さん』、めちゃくちゃ面白かったです。白石さん、シングルマザー役、っていうんですが、この人の子役とのコミュニケーションはかろうという努力。もうね、なにかあるごとに感動しちゃって、ウチもシングルマザーなんで、そういわれて、お父さんと思ってくれていいから!! って、なんで父!? しかも、子供の頃の話、え? スカートめくる側やったの? 少年の本当はお母さんが好きで寂しく思っている、そうした様子感じとれば、率先して泣いてやり、そして少年の母、きつい言動する人の作ったお弁当、そこに愛情見出せば、きつく抱き締めてまた泣いてしまう。ほんと、おかしかった。この直情、感動の姿、これが最後に少年に届いていたっていうね、それでまた泣いちゃうっていうね、って、ちょっと涙の質は違うのかも知れませんけど、でもこれ、いい話だったなあ。白石さんの人柄、こいつがいいんですよ。

『ねねとほたる』、新人展拡大版であります。わりとあっさりした絵柄の多い四コマ誌においてはなかなか珍しいかも知れない緻密な書き込み。扉の背景、花をつけた木の描写とかもすごいですよね。内容はというと、ちょっとだらしない? マイペースなねねと、その子の世話焼いてくれる友達のほたる。ふたりのやりとりですね。朝起きられないねねを学校まで担いてくれたりね、またねね、朝、ずっと机に突っ伏したまま寝てて、うん、なんかおかしい。一生のお願いが口癖になってるねねに、56回目の一生のお願いは無効です。がんと断るほたるがいい。なんか元気で、わあわあ大騒ぎしながらとにかく動くねね、なかなかに楽しい人で、そこにほたるのあのクールさが効いてくる。そんな感じがしますよ。

  • 『まんがタイム』第37巻第3号(2017年3月号)

2017年2月6日月曜日

リトルウィッチアカデミア

 すっかりやられてしまっています。『リトルウィッチアカデミア』。かつて、アニメミライに参加するかたちで制作されたアニメ。YouTubeに英語字幕つきで公開したら、爆発的に人気が出た、そんなアニメです。そのBDは私も買っていて、とても大切に思っていたのでしょうね、どこにしまったか全然わからなくなってしまってて、いやあ、見つけるのに自室を探索すること2時間。ほんと、しまいこむとわからなくなるパターンです。ディスクが行方不明でも問題なかったのは、アニメミライ版の録画がハードディスクに残っていて、見たい時にいつでもすぐさま見られたから。さてさてともあれ、その『リトルウィッチアカデミア』がテレビシリーズになって帰ってきましたよ。凱旋だあ! いや、ほんと、これがまた面白くって、もう最高じゃん。毎週の放送を楽しみにしておるのですよ。

テレビ版はアニメミライ版から物語を刷新して、アッコの入学から描いています。基本的な人間関係は同じ。ちょっと登場人物が増えてる。設定もところどころ変わってる? アニメミライ版、劇場版から多くを継承しながらも、より広がりのある展開を可能にするよう、いろいろ整えられた。そんな印象であります。

しかしテレビアニメ、放送してる局が少ないのね! 昨夜、第5話が放送されたところなんですが、そうか、普通だったらこれで序盤を抜け中盤、そろそろ折り返しに入ろうというところになるのか。けれど、これ、ついこのあいだ私も知ったところなんですが、いえね、BD買おうかどうしようか、どうせ買うなら箱がついてるところから買いたいな、と思って公式サイト見ましたら、あれ? あれあれ? これ、全9巻なの? ということは、さんくにじゅうしち、全27話か! いや、おかしい。確認してみれば、ああ、8巻、9巻は2話収録で、全25話なんですね。

最近は12話を2話ずつ収録全6巻ってやるんじゃなくて、4話ずつ全3巻とかやってるケースがあるから、これもそんな感じで、3話ずつ全4巻でリリースするのかと思ってたんですね。ところがそうではなかった。堂々の2クール。ああ、これは驚いたけど嬉しかった。アニメミライ版を見た時に思った、短いよ、もっと見ていたいよ。ええ、もっと見たいという、その願いがかなった、そんな風にさえ思ったのですね。

アニメミライ版、劇場版でやったこと、それをもう一度改めてなぞるということはおそらくないのだろうなという予想をしています。代わりに、それらでは描けなかったもの、キャラクター個々のエピソードとかね、あるいは学校を出ての活動も見られるんじゃないか。里帰りとか、夏休みとかね、いろいろと期待されて、そしてアッコの成長の物語。彼女の夢に向かい、夢をかたちにするプロセス。描かれないわけないだろう。そして、描かれるだろうそれは、どうした局面で、またどのようなかたちで実現されるのか。

それはきっと期待を裏切るようなものとはならないだろう。不思議とそうした信頼があって、ええ、実に、どっきどきーのわっくわくー!! なのであります。

2017年2月5日日曜日

『まんがタウン』2017年3月号

『まんがタウン』2017年3月号、一昨日の続きです。

『ちこはゲーセン一番星!』、これ、ほんと、よくできてる。今回はメダルゲームを扱いまして、へー、メダルの持ち出し、これ、風営法で禁止されてるんだ。風俗営業法。その風俗という単語にビビるちこがナイスですね。ええ、よくある誤解なんだと思うんですけど、その勘違いをうまく表現して笑いに変えてたと思います。メダルゲームについて、その面白さを理解できないちこ。この子に一度遊んでみろと誘ってみる。メダル渡されて、まずはちびちびと遊んでみたちこ。当たりが出そう、あ、当たったー! と、それでもう夢中になって、ええ、その様子はなんだか微笑ましくて、楽しそうで、すごく魅力的で、なんですけど、射幸心のトリコになってと後ろで見守ってるチーフがちょっと切なさ感じさせました。しかし、ちこさん、見事に楽しんで、あ、これは釣りのゲームか。あれ、すごいよね。こないだ見たやつは首長竜釣るやつだったんだけど、そうか、あれ、メダルゲームなんだ。遊んでいれば子供から、また大先輩から声援もらったりアドバイスもらったりと、そうしたコミュニケーションもまたよくて、ええ、ゲームセンターの楽しみの一端、確かに伝わってきました。しかしこれでおかしいの、ああ、ちこさん、パチンコいっちゃったの。ほんと、期待を裏切らないよい子ですよ。でも、まあ、これで、パチンコにははまらずにすんだんだから、よかったんじゃないでしょうか。

『新婚のいろはさん』。始君はいろいろ面倒臭い人なんだなあ。やりたいこと、欲しいものがあっても、それを素直に表出しない。でも、そのアピール、わりかしあからさまだから、まあ悪いやつじゃないからなあ、むしろこの性格は可愛くさえあるのかも知れません。そんな彼の今回の興味は、ラーメンです。ラーメン専門店に興味あり。でも、その興味アピール、ライスがないなんだ。で、いろはさん、始君の要望、ちゃんと受けてくれて入店したら、いやあ、どんだけまっしぐらなの始君。周囲を見てない。話も聞いてない。それくらいラーメンに夢中。よっぽど好きないしは興味ひかれたんでしょうなあ。店ラーメンとインスタントラーメンは違う論、これは納得。そして家ラーメンの魅力なんかも語られまして、ああ、お昼のご家庭母親ラーメン! これ、確かにそうだわ。わかるわ。でもうちはハムとちくわ、入ってなかった! でもってふたりの会話、春江おばさん。なるほど、ちょっとの会話に見えてくる感情の機微。確かにいい話。いいエピソードでした。

『中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます』。これ、なかなかの驚き展開。介護の仕事の大変さを思い知った前回。介護の仕事を続けるかどうするか、と迷いながら、いろんな仕事を並行させていたというの、いや、もう、びっくりしましたよ。へー、保育施設でもヘルパーを。しかも発達障害児専門の場所みたいで、ああ、そうだ、確かに言葉で伝えられないから行動で訴えるって、あるよなあ。また障害の程度もそれぞれで、背負ってる事情も様々で、ああ、これ、大変だろうなあ。実際大変そうなその様子。見てるだけで自分には無理なんじゃ? そう思えてくる。でも、こうした状況、ベテランともなるとやっぱり違うのか。なにかノウハウあるのだろうなあ。いろいろな現場があるということ、こうして伝えてもらえるのはとてもありがたいと思えます。本当だったら自分も経験する機会があったらいいのだろうけど、なかなかそうそう簡単にはいとはいかない。だから、知らないことをこうして伝えてもらえるのは、私にとってとてもいいことだと思うのですね。

『ほぼほぼ商店』、ほんと侘しい話でありますよ。商店街がさびれてしまって、なんとかしないと! というんだけど、若い人頼り、その若い人というの、本保商店のふたり、太郎と奥さんしかいないってんだから、これ、もう、危機的じゃん! 危機感は皆が感じている。しかし誰よりも切実に感じてるのは、きっとこの夫婦だろうなあ。この奥さん、結構有能そうですよ。地域の人口分布と人の流れの調査。市の統計とか見てるのかなあ。漫然と動かない。きちんとデータをもとに考える。ああ、素晴しい。かっこいいです、奥さん。利己的な様もまた魅力的です。そしてお客さんの口コミに頼ろうとする。黒瀬と三葉。ふたりとも可愛いなあ。お客がこないと店がつぶれる、そういって客引き頼むんだけど、いやあ、人の危機感にのっかっちゃ駄目ですよ。三葉の客引きは正攻法。じゃあ黒瀬は、というか太郎なのかな? のれんで自分サイドの陳列、見えないようにして、しかもそののれんに書かれているのが「男の子コーナー」。あ、あやしい。しかし、これ、男の子たち、大きな男の子ね、めちゃくちゃ興味そそられてて、さらには黒瀬くん、SNSに、ここの店すごいの置いてるって書いちゃって、おお、見事な宣伝してくれましたね。って、半分釣りじゃねえか! こうして徐々に知られていくことになったふたりの店。でも、今のところ商店街の復興までには繋がってない。ええ、こっちはちょっと無理っぽいですよね。ふたりでなんとかするの、高難度すぎですよ。

  • 『まんがタウン』第18巻第3号(2017年3月号)

2017年2月4日土曜日

『まんがホーム』2017年3月号

『まんがホーム』2017年3月号、一昨日の続きです。

天国のススメ!』、なんという切ない話だったのでしょう。骨董品店、橘君の家に持ち込まれたいわくつきのベール。ことごとく破談になるというそれをよりにもよって欲しがるやつがいるっていうんですよ。って、まあ、もうおわかりですよね。私もわかりました。草間。そう、やつしかいない。ええ、案の定の草間でありました。購入を、あるいは使用をやめるよう説得する橘と、まったく聞く気のない草間の会話が酷い。そしてやっぱり我慢できなかった草間を襲った悲劇。なにが、なにが悲劇って、このベールに憑いてたのが中年のおっさん! しかもオカルトマニア! さらに、このおっさん、草間から太一のこと聞いて、そしたら一気にファンに! 崇拝者に! めちゃくちゃおかしくって、しかしこれ、もうページないよね? ってことは、草間救出編は次回? と思ったら、すげー、2コマで解決かよ! びっくりしましたよ。もう、笑わずにはおられない。

敗者復活戦!』、もう、ほんと、面白い。月穂サマ、実の父と食事にいくという。驚きの展開見せるわけですが、ねえ、なんでこんな一気に話が進んでるの!? って思ったら、ああ、長姉にぐいぐいいってる、その勢いを父にも向けたってわけか。連絡先は妹、桑原先生の携帯を盗み見たという。ああ、月穂サマ、無茶すぎる。ニーナも夕記もひいてるじゃないですか。ほんとおかしい。でもって、父との会話。あー、父と両親を会わせたい。その願いはとっくに叶ってたのか。で、蚊帳の外に置かれたこと面白くない月穂サマを、父がぐいぐい追い込んでいく。すげえな。で、自分の性格、それは月穂にも似た傾向があるから気をつけなさい。そういうのだけど、わりと手遅れ。もう、めちゃくちゃ面白かったです。けど最後のページに、娘としての月穂の譲れない思い、そしてその気持ちを支えるもの描かれて、ああ、この人は戦ってきたんだなあ。自分らしさ、それを守るため孤軍奮闘してきたのだなあ。胸にぐっと迫るものありました。でも、そのとばっちり受けてるのが榎本さんなのか。ほんと、報われない人ですよ。

『男子の花園』、樹の同僚、黒川がクローズアップ。この人、こんなにいい男なのに、草間の同好の士なのか……。ああ、ベールを、ベールをかぶせてみたい。しかし、年賀状に自身の子供の頃の写真とか、ほんと面白いことする人です。極めてクールな彼の生活。これがなかなかに堂に入っていて、真似したいとは思わないけれど、こういうのもありかな、なんて思わせるもので、一種スタイリッシュ。でも樹さんには真似できそうにないですよね。黒川のいうこと、なにがいいかって、料理とか無意味とはいってない。できなくても外注すればいい。そういう彼がですね、ちょっと料理を試してみるんですよ。職場で女性陣が話していた簡単料理ね、樹も聞いて、黒川も聞いて、で、その結果! いや、もう、ほんと、おかしかった。黒川氏、ほんと、そつないなあ。料理に目覚めちゃったよ、彼。

『マチ姉さんの妄想アワー』、素晴しいよ。今回は泉の女神が多めで、ナチュラルに不用品押し付けようとしたり、麻雀に誘い込もうとしたり、そしてプレゼントの服を改善してくれたりと、いい人だなあ。でも、麻雀台出してきたときの女神、到底善人の顔じゃなかったですよ。しびれる。大好きです。幸福の王子、ツバメの望んでしまった世界も最高。というか、エントロピーとかなんたらで誤魔化してる、その誤魔化しがめちゃくちゃ面白くって、これ、素晴しいわ。ちょっとしたくすぐりなんだけど、もうね、すごい威力。最高でした。さらに赤頭巾もすごい。地味に世相を拾って、これがね、批評、批判っていうか、疑問、不安? それが反映されてるのか、ほんと、いいところ突いてくる。そう思ったら、次のページがまるで正反対のインパクト! 素晴しい。実に面白かったです。

  • 『まんがホーム』第31巻第3号(2017年3月号)

2017年2月3日金曜日

『まんがタウン』2017年3月号

『まんがタウン』2017年3月号、発売されました。表紙は『野原ひろし昼メシの流儀』、ものすごいこと大量に肉がのっかったご飯食べてまして、いい年したおっさんなのに健啖すぎる! しかし、これだけがっつりした食事。ものすごく充実した食体験になりそうですね。この他には『新クレヨンしんちゃん』のカット、そして『純喫茶のプリムラさん』、『かわいい先輩と残業めし』、この2本の新連載告知カットがございます。

『恋するヤンキーガール』はアヤメちゃんと映画デートですよ。しかし、アヤメちゃんは不器用。これ見よがしにナギの前でなにか落としたと思えば、それが15点のテスト。まちがえたって! いや、それ、間違えすぎよ、アヤメちゃん! アヤメちゃんの行動に戸惑ってるナギ。ユズキとアヤメちゃんがアニメの話題で盛り上がってるの、ちょっと面白くないナギ。あんずにばっちり見透かされてるっていうね。いや、ほんと、ナギくん、いいですよ。そして映画館。子供向けアニメだっていうけどさ、ナギくん、結構くるもんなんですよ? と思ったら、ナギ、アヤメちゃんのことばっかし気にしとるやん! でも、そのアヤメちゃんの大泣き。誤解されるんじゃないかっていうの、これでもかこれでもかと畳み込まれて、これはほんと面白い。で、あの頭に手をポンと置いて、いいですね。アヤメちゃん、なんだかんだ、気持ちを伝える、手を繋ぐ、苦心してきたわけだけど、一気にその苦心が報われて、ええ、この素直な笑顔のアヤメちゃん。ナギの胸にもばっちり届いたっぽいですね。

『純喫茶のプリムラさん』、新連載です。宿河原ってどこだろう。神奈川県でいいのかな? ともあれ、地方都市にある喫茶店、看板娘がプリムラさん。金髪碧眼、たいした美人さん。はじめて見た人はちょっと驚いて、見惚れたりしましてね、そんなプリムラさん、日本語もばっちり。人当たりもやわらかで、でもって実は14歳。マスター赤城矯平の許婚。今も恋人同士だっていうのだけど、矯平はあまりおおっぴらにはしたくないみたいですね。お客の前でのろけるとか、無理! ってことなんでしょうけど、その本音はどうなのかというと、思わずプリムラさんも赤面してしまう。そんな甘々なカップル。ほんと、無表情、クールな態度の向こうに、えらいことベタベタな愛情を隠しとるってわけなのですね。

『ようこそ!スマイリーバーガーへ』は南町田さんの頑張りです。たまことのコミュニケーションがいい感じにこの人の態度もろもろ、変化させてきてるんですね。お客さんからも、表情緩んでるって、好評なんですけど、ああー、意識したらあかんか。ほんと、この人も困った人だ。さて、その南町田。たまこの挙動気にしすぎて、失敗! お客さんの忘れ物、見落としちゃった! それをね、なんとか返しにいきたい、それからのこの人の頑張りと失敗と落胆と、そして挽回! ええ、この人、めちゃくちゃ無愛想だけど、お客さんのこと大事に考えてる。それがしっかりわかって、またお客さんも、この人の無愛想、個性として認めてくれてるみたいですね。その親切も思いやりもわかってもらえてるみたいで、でも、やっぱり南町田さん、まだまだいろいろいたらないのだけど、これが自信になったらいいなあ。そう思いましたよ。

『かわいい先輩と残業めし』、新連載です。なるほど漫画の編集部が舞台ですか。残業中の職場にて、ちょっと小腹がすいたときになにかつまみたくなる。そうしたときの、ちょっと気のきいた食べ物、その探求といった具合です。主人公は新人編集者、笹森笙太、なのかな。この人にはちょっと気になってる先輩、いや、どうなんだろう、わからんけど、でも気になってるのは確かっぽいですね。篠宮先輩。先輩としても憧れて、そしてきれいな女性です、そうした面でも気になってるんですね。そんな先輩に、自分の工夫で作った食事、食べてもらって、というか、作って食べてるの見られて、味見させてといってちょこっと食べたらもうとまらない。ええ、これからの残業は先輩と一緒に夜食の探求? つらい残業も楽しみになりそうですね。あるいは、仕事が手につかないんじゃないでしょうか。

  • 『まんがタウン』第18巻第3号(2017年3月号)

2017年2月2日木曜日

『まんがホーム』2017年3月号

『まんがホーム』2017年3月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』、らいかが手にハートのかたちのチョコレート持っていまして、もらってくれる? ということは、こっちには竹田がおるのかな? バレンタインデーですね。『まんがの装丁屋さん』もチョコレート。女子ふたりが交換しているのを、後ろから物欲しそうに見ている麦です。『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』もチョコレート、これは自分で食べてますね。『孔明のヨメ。』は、月英さんは孔明に、孔明は月英さんに、チョコレートと花束贈りあっておりますよ。そして『敗者復活戦!』、ニーナと夕記、チョコレート持ってるんですが、ちんまり無難にプレゼント包装してる夕記と、ものすごくでっかいチョコレート、どんと持ってるニーナ。ああ、ニーナ、この飾らなさが素敵ですよ。それは美徳なので、よくよく育てていってください。

『孔明のヨメ。』、いよいよのんびり日常描いて、って雰囲気ではなくなってきましたね。曹操が烏丸に遠征。その隙をついて天子さまをお救いする、と息巻いているのは我らが劉備ですよ。しかし、自分の持てる兵力は二千あまり。これでは少なすぎる、ということで、劉表を巻き込んでいこうというんですね。劉表本人が年とくれば、その跡継ぎを引っ張り出そう。跡継ぎ問題も一緒に片付けられたら一石二鳥だ。これ、劉備の人柄なども描きましてね、一旦冷徹と思わせてからその人情に触れさせる。なるほど、仁愛の人ということなのですね。これが徐庶の側の話とすれば、孔明の側でも少し動きがありまして、あのトレードマークみたいになってる羽の扇、白羽扇ですよ。ついに完成しました。ほう、こういう描かれかたするということは、この時代にこうした扇は一般的ではなかった、そういうことなのでしょうか。本当にこれが使われていたかどうかはさておいても、今となっては孔明のイメージというとこれなくしては語れない。もしかしたら、うまく史実にフィクションを合流させてきたのかも知れませんね。

『スナックあけみでしかられて』、なるほど、2月にはいるとお客さんが親切になる。花くれたりね、プロテインくれたりね。しかし、なんで? ああ、チョコレート。ちゃんと用意しますよ、そういうあけみさんに、反応が主にふたつ。もらってばかりじゃ悪いという余裕組。そして、もらえるひとつを確実なものにしたいという余裕皆無組。ああ、格差だ……。バレンタインだ、告白だ、そうしたもろもろから開放された女性陣はすかっと明るく気持ちいい。と思えば、あけみさんはチョコレートに苦い思い出があって、と、ほんと内気な子だったんだねえ。乃里ちゃんの、あけみさんにチョコあげたい、友チョコが楽しみ、そうしたイベントを楽しむ気持ちの見えるのがね、キラキラしてて素敵でした。これね、大人たちの苦笑せざるを得ない様子、それとものすごい対照なしていて、いやほんと、ものすごかったです。

『マツ係長は女ヲタ』は、マツ係長をマッたんと呼ぶ中学生登場ですよ。ツルさん。マツ係長に親しげに話しかける彼に、マツ係長は最敬礼。いったいどういう関係!? ウメ君、いろいろぐるぐる考えてたけど、缶バッジが答えを教えてくれた。ドルヲタ仲間。あの熱が引いていくウメ君描写がおかしかったです。しかも、ツルさん、マツ係長からウメ君のこといろいろ聞いてるって教えてくれて、もうね、色の恋のじゃない、沼に引き込む算段、中学生に話してるんだ! 今回の見どころ、メンバー格差とかしろたん推しは我慢強いなどなど、いろいろあったんだけど、やっぱり一番はマッたん、無職と思われてたってとこでしょう。いつも現場いるから! 働いてないのかと思ってた! いかすよ、めちゃくちゃ面白い。しかもドルヲタの間ではしろたんデータベースとして、その名を轟かせているのか。すごいな。ほんと、過剰、やりすぎ、そんなマツ係長の魅力、よくよく出ていました。そしてツルさん、ウメ君の気持ちに切り込む? って、ここは大人のいろいろややこしいところ、それがねよくよく出ましたね。

『座敷童子あんこ』、旅先で出会った座敷童子、あんこ。家でごろごろ、お菓子が大好き。とりわけ餡こが大好き。なるほど、イケメンも大好き。そんなあんこのいる日常のほのぼの。楽しく読みましたよ。お母さんが見つけてきたケサランパサラン。ライバル意識を燃やしているあんこが、排除するでなく、穏便に引き取り願ってるっていうね、そのためには好物のドラ焼きまで提供するっていうのがおかしかったです。他にも、赤い座敷童子は凶事の前触れ、って、へー、そうなんだ。知りませんでした。幸太郎、母、あんこから、どちらの男がタイプかと聞かれる。あれ、とてもいい。面白い。女心2題も実にいい。ええ、お母さん、魅力的。いいキャラクターですよね。そして最後に出てきた幸太のおさがり。ほんと、チャーミングなお母さんです。

  • 『まんがホーム』第31巻第3号(2017年3月号)

2017年2月1日水曜日

トモダチヅクリ

 表紙の麻乃が可愛いわ。手鏡手にして、口元、こう指でもって口角上げましてね、好印象与えるべく笑顔の練習してるんですけど、いやあ、ぎこちなくって、それがほんと可愛い。麻乃の横にはですね静がおりまして、この子は本読んでる。ええ、なにに頓着するわけでもなく、ただただ本に没頭している。そんな様子なんですね。このちょっと傾向の違うふたりが、出会って、それから友達になっていくというお話です。シンプルですね。いかにもわかりやすい。けれどそのわかりやすさの先に、ふたりの関係のしみじみと深まっていく、その過程が丁寧に描かれるものですから、いやもうたまらない。いや、これ、いいですよ。読まずにすますなんてありえない。

麻乃と静。友達がいない同士のふたりが、たまたまに出会って、友達になろう。かくしてはじまる友達ライフ、っていうんですが、麻乃、静それぞれに違った類の不器用さといいますか、おかしいの。対照的なのかな。はじめて出会った屋上での様子ね。これも典型的といいますか、静はちょんと正座してお弁当食べてるでしょう? なのに麻乃といったら、脚がばって広げて座ってね、ほら全然違う。と思ったら似たところもあるふたり。その違うところ、似ているところとか、読んでいるうちにだんだんわかってきて、わかるほどに距離が縮まっていく。麻乃、静ふたりの距離にしてもそうですし、読者である私とふたりの距離においても同じと感じられるんですね。

笑顔がうまく作れなくて、怖い、そういってクラスの皆から距離を置かれてる麻乃だけど、脚がばっと広げて座っちゃう麻乃だけど、本当は可愛いもの好きだったり、すごく真面目だったりして、ああ、すごく誤解されてるんだ。静は静で、もうやたらとマイペースで、なんか独特の感性、時にネガティブで、かと思ったらすごく素直に感情表したりするところがあって、ああ、この素直さをね、皆の前でも見せられたらいいのにね。でもそれができないふたりなんだな。こうしたところ、自分のよさ、素直な気持ちをうまく人に伝えられないといったこと、誰しも経験あるんじゃないかな。自分もそうだったりしたんじゃないかな。そうしたこと思って、次第に共感を深めていく。ふたりの不器用なところ、それは多かれ少なかれ誰もが持ってるものに同じなのだと思う。だからこそ、ふたりの様子を微笑ましくも思うし、うまくいけばいいなって気持ちにもなるんだと思います。

麻乃と静は、人間関係作っていくこと、自分のアピールとかね、こういうのをうまくできないから、逆によりその繋りを深めていくことができたんだと思う。ええ、もうね、どうしたらいいかわからないなりに、ちょっとずつ勇気出して、足元確かめながら、その距離を縮めていくようなふたりのあり方が素晴しい。ああ、気づいたらなんとなく友達になってたとかじゃない。友達になるべくして、友達になるべきふたりが、友達になろうと意識し行動することで、友達になっていく過程を見せられているんだ。友達であるということを、自ら確かにしていく、そういう話なんだって実感させられて、基本コメディ、面白おかしいやりとりを楽しんで、たまにふたりの本音に照れたりする様子見てニヤニヤしたりと、そうした漫画であるのですが、時にはっとさせられる。ぐっと胸に感動のつのることもある。いい漫画なんですよ。

先輩ふたりもいいですよね。いやもう、秋先輩、極端すぎる! でもって秋、芽衣、ふたりともに麻乃、静の関係、若干誤解してたりするっていうネタもね、いつか解ける日がくるの!? わかんないんですけどさ、おかしくって、面白くって、大好きなんですね。そしてこのふたりの麻乃、静に向ける視線は、時に読者のそれと重なりあって、見守るようであり、そして麻乃、静だけではふたりの主観に傾きすぎるところを、客観的に整理する、そうした機会を作ってくれたりと、結構重要な役割担っていると思うんですよね。いい先輩だな。いつか高校生だった今が彼女たちの思い出になったとき、麻乃、静にとってのいい友人として居続けてくれたりしたら嬉しいな。なんて思ってしまう。そうした親しさが、確かに先輩たちにも、先輩たちからも向けられていると思うのですね。

  • GAGAGA『トモダチヅクリ』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2017年。
  • 以下続刊