『まんがタイム』2017年3月号、発売されました。表紙は『おとぼけ課長』がラーメンすすっておりまして、ああ、あの赤くなった鼻、頬に、寒い日に暖かいものを食べる、そのウマさというのがよくよく表現されていて、すごいですよ。そのラーメン作ったのは『まりあ17』まりあ? ほんと、これバイトじゃないな。なんかちょっと頼まれたとかなんだろう? そうした印象ありますよね。ラーメン食べてるのは他に、『見上げればいつも妹が。』遥、『両手に花村さん!』めい、みのり姉妹はひとつの丼からわけあってますね。ええ、夜に見ちゃいけないイラスト群。ああ、ラーメン食べたくなってきましたよ。
『ラディカル・ホスピタル』、今回、なんかすごかった。まさか、こんな展開に!? その連続にすっかりまいって、しかもラストがこうくるか。やられました。だって、まず病院に警察から連絡でしょう? なにがあった? 榊先生が疑われるのは定番ネタだからとりあえずスルーするとしても、患者の志田さん、オペ後3日目だぞ、って、まず犯人扱い。ああー、被害者。なるほど、そういう展開もありか! と、ここから医療ものとしての話がはじまるんですけどね、生活を雑にしていることで生じること。でも、雑な生活がなんだってんだ! 力いっぱい擁護してくれる榊先生、山下さん。これ、どう見ても自己弁護よね! この話、なにがすごいと思ったかというとですね、ラストですよ。ミステリマニアの影山先生。まさかの犯人の可能性に踏み込んで、うお、えらいこっちゃ。ほんと、これ、ぞくっとさせられましたね。いや、ほんと、すごい終わり方してくれたものですよ。
『秘書の仕事じゃありません』、これ、見た目のインパクト勝負でしたよ。部下がバージョンアップされて、音が静かになりました。それでけつまずく、けつまずく。うっかり蹴っちゃって、それでなんとか対策してほしい。博士にそうした要望出したら、まさか首伸ばしてくるとは……。めっちゃ不安定。というか、精神が不安になる。あまりの不自然さにクレームつけたら、今度は上半身をリアルボディ、いや、上半身だけのリアルボディ仕様になって帰ってきて、いや、これ、あかんわ。暗い廊下を音もなく滑ってくる上半身だけの女ですよ。やばいやばい。最後についた機能、衝突安全装置、これいいじゃん、そう思ったら、あー、あからさまに避けられてる気分になるね。しかも、部下の再改修しようとする博士と部下のあの対峙。もうおかしくてしかたなかったです。ほんと、馬鹿馬鹿しいんですけどさ、この馬鹿馬鹿しさが素晴しいです。
『瀬戸際女優!白石さん』、めちゃくちゃ面白かったです。白石さん、シングルマザー役、っていうんですが、この人の子役とのコミュニケーションはかろうという努力。もうね、なにかあるごとに感動しちゃって、ウチもシングルマザーなんで、そういわれて、お父さんと思ってくれていいから!! って、なんで父!? しかも、子供の頃の話、え? スカートめくる側やったの? 少年の本当はお母さんが好きで寂しく思っている、そうした様子感じとれば、率先して泣いてやり、そして少年の母、きつい言動する人の作ったお弁当、そこに愛情見出せば、きつく抱き締めてまた泣いてしまう。ほんと、おかしかった。この直情、感動の姿、これが最後に少年に届いていたっていうね、それでまた泣いちゃうっていうね、って、ちょっと涙の質は違うのかも知れませんけど、でもこれ、いい話だったなあ。白石さんの人柄、こいつがいいんですよ。
『ねねとほたる』、新人展拡大版であります。わりとあっさりした絵柄の多い四コマ誌においてはなかなか珍しいかも知れない緻密な書き込み。扉の背景、花をつけた木の描写とかもすごいですよね。内容はというと、ちょっとだらしない? マイペースなねねと、その子の世話焼いてくれる友達のほたる。ふたりのやりとりですね。朝起きられないねねを学校まで担いてくれたりね、またねね、朝、ずっと机に突っ伏したまま寝てて、うん、なんかおかしい。一生のお願いが口癖になってるねねに、56回目の一生のお願いは無効です。がんと断るほたるがいい。なんか元気で、わあわあ大騒ぎしながらとにかく動くねね、なかなかに楽しい人で、そこにほたるのあのクールさが効いてくる。そんな感じがしますよ。
- 『まんがタイム』第37巻第3号(2017年3月号)
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